JPH1068698A - 表面欠陥検査装置および欠陥検査方法 - Google Patents

表面欠陥検査装置および欠陥検査方法

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Publication number
JPH1068698A
JPH1068698A JP15041197A JP15041197A JPH1068698A JP H1068698 A JPH1068698 A JP H1068698A JP 15041197 A JP15041197 A JP 15041197A JP 15041197 A JP15041197 A JP 15041197A JP H1068698 A JPH1068698 A JP H1068698A
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JP
Japan
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light
spatial filter
inspection
fourier transform
optical sensor
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Pending
Application number
JP15041197A
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English (en)
Inventor
Hisato Nakamura
寿人 中村
Yoshio Morishige
良夫 森重
Tetsuya Watanabe
哲也 渡邉
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Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi Electronics Engineering Co Ltd
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Publication date
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  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウエハ、液晶基板等の高密度で規則性のあるパ
ターンを持つ検査対象に対して欠陥検査を精度よく行う
ことができる表面欠陥検査装置および検査方法を提供す
ることにある。 【解決手段】検査対象に対向して設けられる対物レンズ
と、この対物レンズのフーリエ変換面より後ろに配置さ
れた光学センサとを有し検査対象に光を照射してそこか
らの散乱光を光学センサにより受光する検査光学系と、
フーリエ変換面に配置され、所定間隔に配置された2本
の平行な実質的に均等に伸びる弾性部材に橋渡されて支
持された多数の短冊状の遮光板を有する空間フィルタ
と、この空間フィルタの2本の弾性部材を引っ張ってそ
の長さを調整する長さ調整機構とを備えるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表面欠陥検査装
置、欠陥検査方法およびこれらに使用される空間フィル
タに関し、詳しくは、高密度で規則性のあるパターンを
有するウエハ、液晶基板等の欠陥検査を精度よく検査す
ることができる表面欠陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】メモリIC等の半導体を形成するパター
ンや液晶ディスプレイの電極を形成するパターンの多く
は、規則性のある繰り返しパターンになっている。そこ
で、半導体ウエハや液晶基板を検査する場合には、空間
フィルタを介して各種欠陥からの散乱光を受光すること
でその検査が行われる。この場合に検査対象となる表面
欠陥としては、ピット(凹部結果)とマウンド(凸部欠
陥)と外部パーティクルが付着することにより発生する
異物とがあり、ピットには、デンプルやクレータ、細長
い溝状のスクラッチや溝孔、裂傷、ポチなどがあって、
マウンドには、バンプなどがある。そして、これらとは
別に表面のステイン(シミ)や汚れなども欠陥の1つと
して扱われる。なお、ウエハの異物検査装置などでは、
スクラッチや溝孔、裂傷などはほとんどないので、欠陥
となるような異物が主体となるが、このような異物その
ものだけでなく、前記のような欠陥全般を異物として扱
い、検出対象としている。
【0003】規則性のある繰り返しパターンからの散乱
光は、対物レンズの焦点面に当たるフーリエ変換面にお
いては、一定のパターンを持つ。そこで、このパターン
に対応する空間フィルタによりパターンからの散乱光を
遮断することで、パターンからの散乱光を抑えて欠陥か
らの散乱光をできるだけ通過させるようにする。このよ
うな空間フィルタは、通常、パターンの規則性に応じて
所定の幅で前後左右に分散した点あるいは線で構成さ
れ、かつ、中央付近は大きな点あるいは線となる遮光映
像として形成される。この種の空間フィルタを通過した
散乱光は、欠陥(異物を含めて)からの散乱光成分が主
体になる。例えば、異物検査装置の従来の空間フィルタ
としては、基準ウエハ等を検査対象として、これのフー
リエ変換面の映像を写真撮影する。そしてそのフィルム
により得た映像を反転させたフィルムを作製して、これ
を空間フィルタとして利用する。あるいは、空間フィル
タとして液晶フィルタを用いるものものある。これは、
フーリエ変換面の映像をTVカメラで撮影してその映像
に応じて液晶を駆動制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】空間フィルタの形状
は、検査するIC等のパターンによって、あるいは、液
晶基板の電極パターンの大きさや配列などによって多種
多様である。そこで、フィルムを用いる従来の空間フィ
ルタは、その都度、フィルタを作製しなければならず、
あるいは、多数の空間フィルタをあらかじめ用意してお
き、それらのうちから検査対象に応じて適切なものに切
り替えて使用しなければならない。しかも、検査対象と
なるウエハと撮影されたときのウエハとの相違により、
必ずしも適正な空間フィルタとはっていない問題があ
る。一方、液晶のフィルタを空間フィルタとするもので
は、検査の都度ダイナミックに空間フィルタを形成でき
る利点はあるが、フィルムの場合より散乱光の減衰が大
きいために、実際上は、十分な検査ができないというの
が実状である。
【0005】このようなことから特開平4−74916
号では、ロッドを配置する空間フィルタを提案してい
る。しかし、これは、縦横方向に格子状にロッドを配置
する空間フィルタであって、縦2組、横2組の4組のロ
ッド移動機構で縦、横のロッドを移動させるものであ
る。このような構成では、空間フィルタが大型化する上
に、検査対象ごとに縦横にロッドを均等に配置すること
は難しくかつそれに時間がかかる欠点がある。この発明
の目的は、このような従来技術の問題点を解決するもの
であって、ウエハ、液晶基板等の高密度で規則性のある
パターンを持つ検査対象に対して欠陥検査を精度よく行
うことができる表面欠陥検査装置および検査方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るためのこの発明の表面欠陥検査装置の特徴は、検査対
象に対向して設けられる対物レンズと、この対物レンズ
のフーリエ変換面より後ろに配置された光学センサとを
有し検査対象に光を照射してそこからの散乱光を光学セ
ンサにより受光する検査光学系と、フーリエ変換面に配
置され、所定間隔に配置された2本の平行な実質的に均
等に伸びる弾性部材に橋渡されて支持された多数の短冊
状の遮光板を有する空間フィルタと、この空間フィルタ
の2本の弾性部材を引っ張ってその長さを調整する長さ
調整機構とを備えるものである。さらに、具体的な発明
としては、前記の空間フィルタの2本の弾性部材は、弾
性係数が実質的に等しいコイルばねであり、前記の長さ
調整機構は、平行に配置され2本のコイルばねの両端が
それぞに固定された2本のアームと、この2本のアーム
を離間させる方向に移動させる移動機構と、この移動機
構を駆動するアクチュエータと、このアクチュエータを
制御信号に応じて駆動する駆動回路とを備えていて、検
査対象からの散乱光を受光したときに光学センサの受光
量が最小になるように遮光板を所定のピッチで配置する
ものである。
【0007】また、この発明の表面欠陥検査方法の特徴
は、前記の空間フィルタの前記2本の弾性部材を所定量
引っ張って前記遮光板の配列ピッチを所定の値に設定す
るピッチ設定ステップと、前記光学センサにより受光さ
れる光の強さを検出する検出ステップとを備えていて、
前記検出ステップと前記ピッチ設定ステップとを交互に
繰り返して、前記光の強さが最小となる前記遮光板配列
ピッチに前記空間フィルタの状態を設定して前記検査対
象の欠陥検査をするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】このように、2本の平行に配置さ
れて弾性部材(例えば、コイルばね等)を利用して遮光
板を橋渡し配置すれば、弾性部材を引っ張ったときに
は、弾性部材はほぼ均等に伸張されるので、この弾性部
材の両端が結合された遮光板は、弾性部材の伸張に応じ
て所定の間隔で配列されることになる。しかも、この遮
光板の配列間隔は、弾性部材の引っ張り長さに応じて変
化する。そこで、この遮光板の配列間隔をウエハや液晶
基板などの被検査体の表面に形成された規則的なパター
ンから発生する散乱光に対応するようなフーリエ変換像
に最も近い形に配置することで、そこからの散乱光を最
も多く遮光するようにすることができる。
【0009】このとき、遮光板により遮光されていない
領域は、空間になっているので、この空間フィルタを通
したときの欠陥からの散乱光の減衰はほとんど生じな
い。その結果、光学センサが受光する欠陥からの散乱光
のトータルの強度は、従来のフィルム面の空間を通るフ
ィルムの空間フィルタと同等か、それ以上になる。しか
も、フィルム空間フィルタのように多数の空間フィルタ
が不要になる。また、それらから最適なものを選択する
ような作業も必要とされない。その結果、S/N比が向
上してウエハ、液晶基板等のより高密度な規則性のある
パターンに対しての欠陥検査を精度よく行うことができ
る。
【0010】
【実施例】図1に示す、10は、異物検査装置であっ
て、異物検査光学系11とその下側に配置された検査テ
ーブル12、データ処理・制御装置13、テーブル駆動
回路14、A/D変換回路(A/D)17、X移動機構
18、制御回路19、そしてインタフェース20とから
なり、検査テーブル12にはウエハ1が載置されてい
る。また、制御回路19は、インタフェース20を介し
てデータ処理・制御装置13からの信号に応じてX移動
機構18やCCD制御・信号読出回路155に対して駆
動制御信号を発生する。なお、以下の説明では、表面欠
陥検査装置の代表として、このような構成の異物検査装
置とこれに使用される可変空間フィルタを中心として説
明する。
【0011】150は、可変空間フィルタ152のモー
タ駆動回路であって、インタフェース20を介してデー
タ処理・制御装置13からの信号に応じてモータ206
(図2(a)参照)を正転、あるいは反転駆動する。異
物検査光学系11は、その内部を図示するように、検出
光学系15と投光学系16とからなり、投光光学系16
が副走査方向に幅のあるウエハ1上の検査領域3にレー
ザビームを照射する。そして、ウエハ1からの上方散乱
光を検査テーブル12の鉛直方向上部に設けられた検出
光学系15が受光してウエハ1上の異物(欠陥)を検出
する。異物検査光学系11は、X方向移動機構18に固
定されていて、X方向にシフトする。なお、検査領域3
のX方向の長さが主走査方向(Y方向)の1ラインの幅
になっている。したがって、副走査方向(X方向)の走
査ピッチは、この幅に対応する。
【0012】投光学系16は、半導体レーザ光源161
と、集光レンズ系162,163、164、そして、反
射ミラー165とからなり、レーザビームを検査領域3
に対応する長円形の形に集束させ、ほぼウエハ1からの
仰角が30°で照射する。検出光学系15は、ウエハ1
の検査領域3に対峙する対物レンズ151とその後ろの
フーリエ変換面に配置された可変空間フィルタ152、
そしてその後方に配置された集光レンズ系153、集光
レンズ系153により結像された検査領域3の映像全体
を受けるCCDセンサ154(光学センサとして)、そ
してCCDセンサ154からの検出信号を読み出す、C
CD制御・信号読出回路155とからなる。CCD制御
・信号読出回路155は、データ処理・制御装置13か
ら、制御回路19,インタフェース20を介して制御さ
れ、受光強度に応じて検出された検出信号をシリアルに
読出してA/D17,インタフェース20を介してデジ
タル値に変換してデータ処理・制御装置13に送出す
る。ここで、検出光学系15は、主走査方向(Y方向)
において、ウエハ1の移動開始位置における先頭部分に
対応するように検査領域3に対応して配置されている。
【0013】データ処理・制御装置13は、通常、MP
U131とメモリ132等により構成され、前記のA/
D17からの信号をインタフェース20,バス133を
介して受けてメモり132に記憶する。そして、メモリ
132には、異物検出プログラム134,フィルタ調整
プログラム135,焦点合わせプログラム135等をは
じめとして各種のプログラムが格納されている。テーブ
ル駆動回路14は、MPU131による異物検出プログ
ラム134の実行に応じて、検査テーブル12をY方向
に移動し、Y方向にウエハ1の直径D+α分(αは、走
査余裕分)の移動が終了した時点で、Zθテーブル14
2を180°回転させて、Y方向に直径D+α分の帰り
移動をさせる。すなわち、Y方向の往復走査と回転とを
行う。検査テーブル12は、Yテーブル121とZθテ
ーブル122と、Zθテーブル122に設けられた中心
位置決め機構123とからなる。中心位置決め機構12
3は、ウエハ1の周囲外側に円形に配置された複数のロ
ーラ124,124,…からなる絞り機構である。いわ
ゆるシャッタの絞りと同様にローラ124,124,…
が外側から内側に連動して回動し、検査テーブル12の
中心にウエハ1の中心を位置決めする。
【0014】Yテーブル121は、ベース板125と、
これに設けられたレール126,126上をY方向にス
ライドするテーブル127とから構成されている。Zθ
テーブル122は、テーブル127に載置されたテーブ
ルであって、そのZ方向の移動は、内部に設けられテー
ブル127上に固定された昇降機構に行われ、主として
焦点合わせによるウエハ1の上下方向の位置設定を行
う。なお、空間フィルタを用いるこの種の構成の異物検
査装置としては、USP8,678,069号、「異物
検査方法および装置」として出願済みである。ただし、
これに示される空間フィルタは、次に説明するような遮
光間隔が可変の可変空間フィルタではない。
【0015】図2(a),(b)は、その可変空間フィ
ルタ152の平面図と右側面図である。可変空間フィル
タ152は、フィルタの状態(遮光間隔)を選択する遮
光間隔可変機構152aと遮光可変フィルタ部152b
とからなる。なお、ここでは、異物からの散乱光が透過
する方向をZ軸とし、XYZの座標系を左下に図示する
方向に採って説明する。図2(a)の平面図に示される
ように、遮光間隔可変機構152aは、コイルばね20
7,208の引っ張り長さを調整する機構であって、X
軸方向に所定間隔離れて平行に配置された2本のアーム
201,202と、ガイドレール203、アーム移動機
構としてのボールスクリュー機構205、そしてアクチ
ュエータとしてのモータ206とを有している。
【0016】ガイドレール203は、各アームの先端側
にそれぞれ設けられた孔204(図2(b)の側面図参
照)に嵌合してアーム201,202をスライド可能に
支持し、これらのX方向の移動をガイドする丸棒であ
る。その長さは、アーム201,202の最大移動距離
までガイド可能なものである。このガイドレール203
は、図2(b)に示す対物レンズ151のハウジング1
51aに固定されているブラケット211を介してガイ
ドレール203の中央部でハウジング151aにより支
承されている。そして、次に説明するスクリュー軸20
5aの中央の結合部205bもハウジング151aに固
定されたブラケット212に結合されること支承され、
これらブラケットにより空間フィルタ152全体が支持
される。もちろん、ハウジング151aは、異物検査光
学系11の筐体に固定されているが、その固定について
は割愛する。
【0017】ボールスクリュー機構205は、アーム2
01,202のそれぞれの根本側にボールナット側(図
示せず)が埋め込まれていて、このボールナットとこれ
に嵌合するスクリュー側の軸205aとからなり、スク
リュー側の軸205aの軸にモータ206の軸が結合し
ている。なお、モータ206に結合するスクリュー軸2
05aは、中央の結合部205bを境にして左右が逆ね
じに切られて対称に配置された2本のスクリュー205
c,205dで構成され、これが結合部205bを貫通
し、結合部205bがこの結合軸を回動可能に支持する
軸受けになっている。なお、ブラケット212は、モー
タ206の筐体まで達する長さでモータ206の筐体と
結合部205bとを共に固定する1枚の板部材である
が、図2(b)では、ブラケット212と結合部205
bとの結合を説明するためにモータ206の筐体をブラ
ケット212によりハウジング151aに支持する関係
は省略してあるが、図1では、それが示されている。
【0018】以上の構造においては、モータ206の正
回転(時計方向の回転)に応じて左右のアーム201,
202が中央の結合部205bに向かって相互に同時に
移動し、これらの間隔が狭くなる。また、逆に、モータ
206の逆回転(反時計方向の回転)に応じてアーム2
01,202が中央の結合部205bにから相互に離れ
て、これらの間隔が広くなる。遮光可変フィルタ部15
2bは、アーム201,202の内側に平行に配置され
た弾性係数が実質的に等しい2本のコイルばね207,
208と、コイルばね207,208との間に橋渡され
た多数の短冊状の遮光板209,209,…とからな
る。コイルばね207,208の間隔は、対物レンズ1
51の後ろに形成されるフーリエ変換面において、CC
D154の受光範囲を確保する幅分が採られて同様にY
方向に平行に配置され、それぞれの両端部がねじ210
によりアーム201,202に固定されている。
【0019】多数の遮光板209,209,…は、表面
が黒色(散乱光を受ける面が少なくとも黒色)で、2本
のコイルばね207,208の間において中央の結合部
205bの中心線を基準として左右対称に所定の間隔を
おいて配置されて橋渡されている。しかも、中心線の位
置に対応する中央部には遮光板209が常に位置する。
各遮光板209は、その裏側でコイルばね207,20
8の線材にほぼ点接触状態で半田付け固定されている。
これにより2本のコイルばね207,208がアーム2
01,202の移動により引っ張られたときには、それ
ぞれのコイルばねは均等に伸張するので、ばねの引っ張
り長さに応じた所定のピッチでそれぞれの遮光板20
9,209,…が実質的に等間隔で配置されることにな
る。なお、遮光板209のうち中央の結合部205bに
対応する位置に配置されている遮光板209は、その幅
が他の遮光板よりも大きい。
【0020】対物レンズ151は、図(a)では、Z方
向において図面背面側に配置されている。その関係は、
図(b)に示されている。そして、この関係において、
多数の遮光板209,209,…の位置は、対物レンズ
151の後ろ焦点面に位置するフーリエ変換面に一致し
ている。遮光板209とコイルばね207,208の線
材との半田付けは、例えば、クリーム半田あるはペース
ト半田をコイルばねの線材側に塗っておき、遮光板20
9を当てて熱処理により結合するものである。
【0021】さて、このような構造の空間フィルタ15
2にあっては、アーム201,202の間隔に応じて各
遮光板209が中央の遮光板を基準として所定のピッチ
でほぼ等間隔でほぼ均等に割付つけられて左右対称に配
置される。それぞれ遮光板209の間隔は、モータ20
6の回転に応じて制御され、設定可能である。先に説明
したように、モータ206は、データ処理・制御装置1
3からの制御信号に応じてインタフェース20,モータ
駆動回路150を介して回転制御される。これにより検
査対象に対して適正な間隔に設定される。そして、対物
レンズ151を通過した異物からの散乱光は、対物レン
ズ151の後ろ側焦点位置に形成されるフーリエ変換面
において、この空間フィルタ152の遮光可変フィルタ
部152bにより形成される解放空間を通過することが
できる。しかも、このとき、散乱光の中に含まれている
周期パターンからの不要な散乱成分が所定のピッチで配
列された多数の遮光板209,209,…により遮光さ
れて排除される。
【0022】ところで、フーリエ変換面の散乱光の像
は、短冊状の映像になるとは限らない。従来技術で説明
したように、点状に分散配置される像を発生する場合も
多い。この場合、遮光板209が短冊状であるので、フ
ーリエ変換像が点状に分散配置される像を発生するよう
な検査対象に対しては、それの異物からの散乱光の一部
も遮光板209により遮光されてしまうことになる。し
かしながら、遮光板209以外は解放空間であり、ここ
での異物からの散乱光は減衰なしに解放空間を通過する
ことになる。したがって、結果的にはCCDセンサ15
4が受光する異物からの散乱光には従来に比べて減少さ
れることが少ない。多くの場合、トータルとしての散乱
光の受光強度は、従来のフィルタの場合程度か、それよ
りも大きくなる。しかも、ピッチを変更することで、種
々の規則性あるパターンに対して最適な空間フィルタと
して対応できるので、欠陥検出信号におけるS/N比が
向上する。また、高密度な繰り返しパターンでは、フー
リエ変換面の散乱光の像が短冊状に類似するものにな
る。
【0023】図5は、16MビットのマスクROMにつ
いてフーリエ変換位置で写真撮影した場合の映像であ
る。黒いストライプがあるところが、周期パターンから
の不要な散乱成分が発生しているところであり、それが
パターンからの散乱強度の強いところになる。そこで、
このようなパターンに対しては特に前記のような短冊状
の遮光板を並列に配置することが有効である。なお、遮
光板は、平均的なフーリエ変換のパターン幅より少し大
きめの幅のものを使用して、検査対象に応じて多少変化
するフーリエ変換映像の変動を吸収できるようにしてお
くとよい。
【0024】図3は、ウエハを異物検査する前に行われ
る可変空間フィルタ設定処理を中心としたフローチャー
トであって、ウエハ1上の検査位置を所定の焦点合わせ
位置(例えば、その中央部)に位置決めして(ステップ
101)、可変空間フィルタ151の遮光板209のピ
ッチを最大値に設定し(ステップ102)、空間フィル
タの影響を最小限にする。そして、MPU131が焦点
合わせプログラム136を実行して焦点合わせを行う
(ステップ103)。次に、MPU131は、フィルタ
調整プログラム135を実行してフィルタの状態調整を
行う。これは、まず、ウエハ1上において、規則性のあ
るパターンを持つセル領域に対物レンズ151を移動さ
せて検査位置をそこに設定する(ステップ104)。そ
して、今度は可変空間フィルタ152の遮光板209の
ピッチを最小に設定し(ステップ105)、MPU13
1がCCDセンサ154の出力をA/D17を介して受
けて読出し、各画素分の加算値(例えば、1024画素
分の加算値)を現在の検出値として得る(ステップ10
6)。これを一つ前の検出値と比較して加算値が小さい
か否かの判定を行い(ステップ107)、これが小さい
場合(YESになったとき)には、その値を記憶して、
モータ206を駆動して所定量だけピッチを大きくする
(ステップ108)。そして、再びステップ106へと
戻り、ピッチを少し大きくした状態で、再び同様な処理
を繰り返す。これの繰り返しにより、図4に示すよう
に、加算値の最小値を選択する。
【0025】図4は、縦軸にCCDの加算値を採り、横
軸に空間フィルタのピッチを採ったときの測定値であ
る。この測定値で示されるように、CCDの加算値が最
小となる空間フィルタのピッチが存在する。ところで、
ステップ107の判定における最初の比較においては、
比較基準値の初期値として大きな値が設定されているも
のとする。また、ここで、CCDセンサ154の出力の
各画素分の加算値を得るのは、検出信号のレベルを大き
な値として採取するためである。ステップ107の判定
においてNOになったときは、加算値の最小値が得られ
る。この時点で、可変空間フィルタ151の遮光板20
9のピッチ移動が停止する。このことで、可変空間フィ
ルタ151を最適な空間フィルタ状態にする調整が終了
する。なお、検出値が最小値となる位置は、図4に示す
ようにピークがあるので、実際には前後において複数回
検出(測定)を行って最小となる位置を決定するとよ
い。
【0026】次に、MPU131は、異物検出プログラ
ム134を起動して異物検出処理に入る(ステップ10
9)。この異物検出処理としては、先に説明したよう
に、Yテーブルを駆動してY方向の往きの走査を開始
し、Y方向のウエハ1の直径D+α分の走査終了か否か
の判定を行い、Y方向の往きの1主走査が終了したとき
には、Zθテーブルを180°回転させ、Yテーブルを
駆動してY方向の帰り走査をする往復走査と回転により
ウエハ1を走査し、この走査に対応して各検査位置でC
CDセンサ154の出力を読出して所定の基準値と比較
することでその検査位置における異物の検出を行う。
【0027】以上の説明は、異物検査装置を中心とし、
検出対象を異物としているが、この発明は、液晶基板の
欠陥検査にあっても同様に適用することができる。さら
に、他の欠陥の検査にも適用できることはもちろんであ
る。ところで、実施例の可変空間フィルタは、遮光板2
09をばねに対して直角方向に並列に配列した例である
が、このほか、アーム201,202を所定の角度傾斜
させることで遮光板を斜め配置してもよい。さらに、遮
光板と次の遮光板あるいはそれより先にある他の遮光板
とを斜めに配置してクロスする状態に配置することもで
きる。
【0028】また、実施例では、可変空間フィルタのフ
ィルタ状態(遮光状態)をモータにより調整するように
しているが、これは、手動調整であってもよい。また、
モータ以外のアクチュエータを使用してもよい。実施例
では、空間フィルタは、中央を基準として両端を引っ張
って伸ばすコイルばねを用いているが、コイルばねは、
一方を固定して、他方のみ引っ張ってもよい。この場合
には、中央位置がずれるので、中央位置に遮光部分が来
るように後から調整すればよい。また、これは、コイル
ばねに限定されるものではなく、引っ張ることで実質的
に均等に伸びる弾性部材であればよい。なお、板状の弾
性部材に遮光板を固定するには、点接触させる必要はな
く、線接触であってもよい。
【0029】
【発明の効果】以上の説明のとおり、この発明による欠
陥検査装置にあっては、2本の平行に配置されて弾性部
材(例えば、コイルばね等)を利用して遮光板を橋渡し
配置すれば、弾性部材を引っ張ったときには、弾性部材
はほぼ均等に伸張されるので、この弾性部材の両端が結
合された遮光板は、弾性部材の伸張に応じて所定の間隔
で配列されることになる。しかも、この遮光板の配列間
隔は、弾性部材の引っ張り長さに応じて変化する。そこ
で、この遮光板の配列間隔をウエハや液晶基板などの被
検査体の表面に形成された規則的なパターンから発生す
る散乱光に対応するようなフーリエ変換像に最も近い形
に配置することで、そこからの散乱光を最も多く遮光す
るようにすることができる。このとき、遮光板により遮
光されていない領域は、空間になるので、この空間フィ
ルタを通したときの異物や欠陥からの散乱光の減衰は生
じない。その結果、光学センサが受光する異物や欠陥か
らの散乱光のトータルの強度は、従来のフィルム空間フ
ィルタと同等か、それより大きなものになる。また、従
来よりも異物や欠陥からの散乱光が増加し、S/N比が
向上してウエハ、液晶基板等のより高密度な規則性のあ
るパターンに対しての欠陥検査を精度よく行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の表面欠陥検査装置を適用し
た一実施例のウエハ異物検査装置の光学系を中心とする
構成図である。
【図2】図2は、可変空間フィルタの説明図であって、
(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図3】図3は、ウエハを異物検査する前に行われる可
変空間フィルタ設定処理を中心としたフローチャートで
ある。
【図4】図4は、CCDの加算検出値と空間フィルタの
ピッチの関係の説明図である。
【図5】図5は、16MビットのマスクROMのフーリ
エ変換像の説明図である。
【符号の説明】
1…ウエハ、2,11…異物検査光学系、3…検査領
域、10…異物検査装置、12…検査テーブル、13…
データ処理・制御装置、14…テーブル駆動回路、15
…検出光学系、16…投光学系、17…A/D変換回路
(A/D)、18…X方向移動機構、131…MPU、
132…メモリ、133…バス、134…異物検出プロ
グラム、135…フィルタ調整プログラム、136…焦
点合わせプログラム、150…モータ駆動回路、151
…対物レンズ、152…可変空間フィルタ、152a…
遮光間隔可変機構、152b…遮光可変フィルタ部、1
53…集光レンズ系、154…CCDセンサ、155…
CCD制御・信号読出回路、161…半導体レーザ光
源、162,163…集光レンズ系、164…反射ミラ
ー、205…ボールスクリュー機構、206…モータ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査対象に対向して設けられる対物レンズ
    と、この対物レンズのフーリエ変換面より後ろに配置さ
    れた光学センサとを有し前記検査対象に光を照射してそ
    こからの散乱光を前記光学センサにより受光する検査光
    学系と、 前記フーリエ変換面に配置され、所定間隔に配置された
    2本の平行な実質的に均等に伸びる弾性部材に橋渡され
    て支持された多数の短冊状の遮光板を有する空間フィル
    タと、 この空間フィルタの前記2本の弾性部材を引っ張ってそ
    の長さを調整する長さ調整機構とを備える表面欠陥検査
    装置。
  2. 【請求項2】さらに制御回路を有し、前記弾性部材はコ
    イルばねであり、前記長さ調整機構は、前記制御回路か
    らの制御信号に応じて前記2本のコイルばねの両端を引
    っ張ってコイルばねの長さを調整するものであり、前記
    検査対象に応じて前記長さ調整機構を制御して最適な間
    隔で前記遮光板を配置する請求項1記載の表面欠陥検査
    装置。
  3. 【請求項3】前記2本のコイルばねは弾性係数が実質的
    に等しいものであり、前記遮光板を点接触で固定するも
    のであり、中央部に配置される前記遮光板は、前記他の
    遮光板よりも幅が大きいものであり、他の遮光板は、均
    等なピッチで配置され、前記検査対象の前記フーリエ変
    換面の映像の幅より少し大きな幅であり、前記空間フィ
    ルタは、その中央部に前記遮光板が1つ配置され、これ
    を基準として他の前記遮光板が左右対象に配置され、前
    記検査対象はウエハである請求項2記載の表面欠陥検査
    装置。
  4. 【請求項4】検査対象に対向して設けられる対物レンズ
    と、この対物レンズのフーリエ変換面に配置された空間
    フィルタと、この空間フィルタより後ろに配置された光
    学センサとを有し、前記検査対象に光を照射してそこか
    らの散乱光を前記光学センサにより受光して前記検査対
    象の表面の欠陥を検査する表面欠陥検査方法において、 前記フーリエ変換面に配置され、所定間隔に配置された
    2本の平行な実質的に均等に伸びる弾性部材に橋渡され
    て支持された多数の短冊状の遮光板を有する空間フィル
    タを有し、この空間フィルタの前記2本の弾性部材を所
    定量引っ張って前記遮光板の配列ピッチを所定の値に設
    定するピッチ設定ステップと、 前記光学センサにより受光される光の強さを検出する検
    出ステップとを備え、 前記検出ステップと前記ピッチ設定ステップとを交互に
    繰り返して、前記光の強さが最小となる前記遮光板配列
    ピッチに前記空間フィルタの状態を設定して前記検査対
    象の欠陥検査をする異物検査方法。
  5. 【請求項5】検査対象に対向して設けられる対物レンズ
    と、この対物レンズのフーリエ変換面に配置された空間
    フィルタと、この空間フィルタより後ろに配置された光
    学センサとを有し、前記検査対象に光を照射してそこか
    らの散乱光を前記光学センサにより受光して前記検査対
    象の表面の欠陥を検査する表面欠陥検査方法において、 さらに前記検出ステップと前記ピッチ設定ステップとを
    交互に繰り返えすステップと、前記検出ステップにより
    検出された光の強さを記憶するステップと、1つ前に記
    憶された光の強さと現在の光の強さとを比較することに
    より最小となる前記遮光板ピッチ配列ピッチを検出する
    検出ステップとを備える請求項4記載の異物検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013164421A (ja) * 2013-02-26 2013-08-22 Hitachi High-Technologies Corp 光学装置、空間フィルタ、遮光方法、及び空間フィルタの設定方法
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