JPH1068401A - 圧力媒体装置 - Google Patents

圧力媒体装置

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JPH1068401A
JPH1068401A JP9175080A JP17508097A JPH1068401A JP H1068401 A JPH1068401 A JP H1068401A JP 9175080 A JP9175080 A JP 9175080A JP 17508097 A JP17508097 A JP 17508097A JP H1068401 A JPH1068401 A JP H1068401A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御エネルギーにより制御可能な圧力媒体装
置において、制御エネルギーの消失の際安全に関係する
圧力媒体回路の圧力媒体供給を、少なくとも特定の時間
の間、安全に関係しない別の圧力媒体回路から行うこと
ができ、安全に関係する圧力媒体回路の他の圧力媒体回
路からの分離を維持する。 【構成】 圧力媒体装置は、それぞれ少なくとも1つの
制御入力端12,22,32及び圧力媒体出口を持つ少
なくとも2つの圧力制御装置10,20,30を含んで
いる。制御入力端12,22,32は、制御エネルギー
を導くそれぞれ1つの導線16,26,36を介して、
ただ1つの制御エネルギー源に導線可能である。圧力媒
体出口はそれぞれ圧力媒体回路1,2,3に接続されて
いる。それぞれ2つの圧力媒体回路1,2,3は、圧力
媒体遮断のため圧力媒体で操作可能な遮断素子41,5
1を持つ遮断装置40,50を介して互いに接続されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも2つの圧力
媒体回路に圧力媒体を供給する圧力媒体装置であつて、
各圧力媒体回路のために圧力制御装置が存在し、圧力制
御装置がそれぞれ少なくとも1つの制御入力端及び圧力
媒体出口を持ち、制御入力端が制御エネルギーを導く導
線にそれぞれ接続され、制御エネルギーを導く導線がた
だ1つの制御エネルギー源に接続可能であり、圧力媒体
出口が圧力媒体回路のそれぞれ1つに接続されているも
のに関する。
【0002】
【従来の技術】このような圧力媒体装置は欧州特許出願
公告第0263669号明細書から公知である。複数の
圧力媒体回路に圧力媒体を供給するこの圧力媒体装置
は、圧力媒体源として圧縮機を持ち、圧力媒体装置の別
の素子のほかに、圧力媒体導管を介して4つの遮断弁が
入口側を圧縮機に接続されている。遮断弁の出口側は、
例えば圧力媒体容器を持つことができる圧力媒体回路に
それぞれ接続されている。遮断弁は、中央制御装置によ
り電気信号を介して操作することができる。遮断弁の適
当な駆動により、圧力媒体回路間の分離を行うことがで
きる。このような分離は、安全上の理由から、欠陥のあ
る1つの圧力媒体回路が圧力媒体装置全体の停止をひき
起こさないようにするために必要である。他方このよう
な分離は、異なる圧力媒体回路に異なる圧力レベルを設
定できるようにするためにも必要である。異なる圧力レ
ベルは、例えば異なる戻し力を持つ操作シリンダのよう
に異なる圧力媒体負荷を駆動するために必要である。
【0003】公知の圧力媒体装置は、電気エネルギーの
消失の際圧力媒体回路に接続されている遮断弁が永続的
に開かれ、それにより圧力媒体回路間の必要な分離がも
はや保証されない、という欠点を持つている。
【0004】電気エネルギーの消失の際にも圧力媒体回
路の分離を、例えば電気エネルギーの消失の際永続的に
閉じられる別の種類の遮断弁の使用によつて行うことが
できるが、圧力媒体負荷はそれぞれの圧力媒体回路に付
属する圧力媒体容器内に存在する予備圧力媒体をまだ利
用可能である。この予備圧力媒体の消費後、それぞれの
圧力媒体回路はもはや機能を果たすことができない。こ
のような場合例えば圧力媒体で制御される制動装置の常
用制動回路のような安全に関係する圧力媒体回路が、予
備圧力媒体のないためもはや機能を果たすことができ
ず、例えば二次負荷回路のような安全に関係しない圧力
媒体回路が予備圧力媒体を持つている、ということが起
こり得る。特に圧力媒体で制御される制動装置に上述し
た圧力媒体装置を使用すると、これにより安全上の危険
が高まる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従つて本発明の基礎に
なつている課題は、制御エネルギーにより制御可能な圧
力媒体装置において、制御エネルギーの消失の際安全に
関係する圧力媒体回路の圧力媒体供給を、少なくとも特
定の時間の間、安全に関係しない別の圧力媒体回路から
行うことができ、安全に関係する圧力媒体回路の他の圧
力媒体回路からの分離を維持することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
本発明によれば、少なくとも1つの遮断装置が存在し、
遮断装置がそれぞれ2つの圧力媒体回路を接続し、遮断
装置が圧力媒体遮断のため圧力媒体で操作可能な遮断素
子を持つている。本発明の発展及び有利な構成は従属請
求項に示されている。
【0007】本発明は、例えば制御エネルギーとして電
気エネルギーを使用し、圧力媒体として圧縮空気を使用
するので、圧力媒体装置を制御する制御エネルギーと圧
力媒体回路用圧力媒体が異なる源から来るような圧力媒
体装置に関する。
【0008】以下の説明において制御入力端は、制御エ
ネルギーを直接に制御エネルギー源から又は間接に制御
信号として供給される入力端を意味し、制御信号は例え
ば制御装置により制御エネルギーの供給又は遮断によつ
て発生される。
【0009】本発明の利点は、圧力媒体で操作可能な遮
断素子を持つ遮断装置を介して少なくとも2つの圧力媒
体回路が接続されていることである。遮断素子が圧力媒
体で操作可能であり、従つて制御エネルギーの消失の際
にも機能を果たし得ることによつて、遮断素子の開くこ
とにより、安全に関係しない緊急供給用圧力媒体回路の
残つている予備圧力媒体を、残つている予備圧力媒体を
既に消費してしまつている安全に関係する圧力媒体回路
が使用することができる。これに反し遮断素子が閉じて
いると、圧力媒体回路間の圧力媒体流が遮断される。
【0010】本発明の有利な発展では、制御エネルギー
の消失の際圧力制御装置の1つが圧力媒体出口を開き、
それによりこの圧力制御装置に付属する圧力媒体回路へ
圧力媒体が流入できるように、圧力制御装置の1つが構
成されている。その場合他の圧力制御装置は、制御エネ
ルギーの消失の際圧力媒体出口を閉じるように構成され
ている。制御エネルギーの消失の際圧力媒体出口を開く
圧力制御装置に接続される圧力媒体回路に接続されてい
る遮断装置に関連して、制御エネルギーの消失の際遮断
装置に接続される他の圧力媒体回路の永続的な圧力媒体
供給も行うことができる。
【0011】以下の説明において故障のない正常運転と
は、制御エネルギーの存在する場合に現れる運転状態を
意味する。この運転状態に圧力媒体回路に現れる圧力は
目標圧力と称される。
【0012】本発明の別の有利な発展では、制御エネル
ギーの消失の際圧力媒体出口を開く圧力制御装置の圧力
媒体回路が、すべての圧力媒体回路のうち最小の目標圧
力を持つている。それにより制御エネルギーの消失の
際、遮断装置に接続される別の圧力媒体回路に、故障の
ない正常運転でこの圧力媒体回路に存在する目標圧力よ
り高くない圧力を供給することができる。これは、例え
ば操作シリンダのように圧力媒体で運転される素子が、
過度に高い圧力により損傷せしめられることがない、と
いう利点を持つている。
【0013】別の有利な発展では、高い方の圧力を持つ
圧力媒体回路により、例えば圧力制限弁のように遮断素
子を遮断方向に操作できるように、遮断装置が構成され
ている。これにより、故障のない正常運転における圧力
媒体回路の分離が簡単に可能になる。この運転状態で
は、遮断装置を介して接続されている2つの圧力媒体回
路の高い方の圧力により、遮断素子が閉じられ、それに
より両方の圧力媒体回路が互いに分離される。制御エネ
ルギーの消失の際、高い方の圧力を持つ圧力媒体回路
が、圧力制御装置を介して引続き圧力媒体を供給されな
い。なぜならば、この圧力媒体回路に属する圧力制御装
置は圧力媒体出口を閉じるからである。この圧力媒体回
路に接続される負荷は、この圧力媒体回路の圧力が特定
の値を下回るまで、さし当りまだ存在する予備圧力媒体
を介して供給される。遮断装置に接続される別の圧力媒
体回路は、制御エネルギーの消失の際にも、この圧力媒
体回路に付属する圧力制御装置を介して引続き圧力媒体
を供給されるので、この別の圧力媒体回路の圧力が引続
き維持される。一方の圧力媒体回路の圧力が特定の値を
下回ると、遮断装置が開いて、他方の圧力媒体回路によ
る圧力媒体供給を可能にする。
【0014】別の有利な発展によれば、本発明による圧
力媒体装置が少なくとも2つの遮断装置を持つている。
この場合更に少なくとも3つの圧力制御装置及びそれに
付属する少なくとも3つの圧力媒体回路が存在する。す
べての遮断装置が、すべての圧力媒体回路のうち最小の
目標圧力を持つ圧力媒体回路に接続されていることによ
つて、制御エネルギーの消失の際複数の安全に関係する
圧力媒体回路へ前述したように圧力媒体を永続的に供給
し、安全に関係する圧力媒体回路の分離を保証すること
ができる。もちろん故障のない正常運転でも、圧力媒体
回路の分離が保証される。
【0015】本発明の発展によれば、遮断装置が、遮断
装置の接続されている圧力媒体回路の間の圧力差によ
り、逆止弁のように制御される。このような発展によ
り、遮断装置の機能がもはやただ1つの圧力によつて制
御されるのではなく、2つの圧力の圧力差によつて制御
される。これにより圧力媒体回路の間の圧力媒体の遮断
を、高い方の圧力を持つ圧力媒体回路に関係させるだけ
でなく、同時に低い圧力を持つ圧力媒体回路に関係させ
ることができる。複数の遮断装置を使用する場合、遮断
装置の遮断弁の操作のため異なる圧力差の選択により、
制御エネルギーの消失の際安全に関係する圧力媒体回路
の供給の段階づけを行つて、例えば圧力媒体回路の供給
の際異なる時間的段階づけが、圧力媒体装置の運転安全
性に対するその重要性に関係して可能となるようにする
ことができる。
【0016】特に有利な実施態様では、遮断装置として
逆止弁を使用することができる。これは、遮断装置が特
に簡単かつ信頼性をもつて構成されるという利点を持つ
ている。この場合遮断素子として、例えば玉が役立つ。
高い方の目標圧力を持つ圧力媒体回路に逆止弁の出口側
を接続するのが有利である。これにより故障のない正常
運転では圧力媒体回路が互いに分離され、制御エネルギ
ーの消失の際、高い方の目標圧力を持つ圧力媒体回路に
おける予備圧力媒体の消費後、逆止弁が開いて圧力媒体
を通す。
【0017】別の有利な発展では、圧力媒体を遮断する
遮断素子が遮断方向に所定の力をかけられている。この
ため例えばばねを使用することができる。ばね力の大き
さの適当な選択により、遮断装置の遮断素子の操作用切
換え閾値を設定することができる。この特徴に関連し
て、圧力媒体回路の分離を維持する際、少なくとも故障
のない正常運転において同じ圧力を持つ2つの圧力媒体
回路の間へ遮断装置を挿入することも可能である。
【0018】有利な発展によれば、圧力制御装置及び遮
断装置が、例えば電子制御装置として構成することがで
きる中央制御装置によつて制御される。中央制御装置
は、制御エネルギーを導く導線を介して圧力制御装置及
び遮断装置の制御入力端に接続されている。制御エネル
ギーが存在すると、中央制御装置は制御エネルギーを導
く導線に制御信号を発生する。これにより、圧力制御装
置及び遮断装置にそれぞれ設けられる個々の制御装置に
比較して、費用を著しく減少することができる。高次の
制御機能を及ぼす中央制御装置は、更に個々の圧力媒体
回路における故障の検出及び安全処置の実施が簡単にな
る、という利点を持つている。
【0019】本発明の有利な発展では、圧力制御装置は
それぞれ圧力媒体入口を持つている。すべての圧力制御
装置の圧力媒体入口は、ただ1つの圧力媒体供給装置例
えば圧縮機に、圧力媒体導管を介して直接に、又は圧力
媒体装置の別の素子を介して間接に接続されている。た
だ1つの圧力媒体供給装置の使用により、圧力媒体装置
の費用が少なくなり、固有の圧力媒体供給装置により各
圧力媒体回路に供給するのに比較して費用が少なくな
る、という利点が得られる。ただ1つの圧力媒体供給装
置からすべての圧力媒体回路へ供給すると、圧力媒体回
路を分離するために、圧力制御装置の制御の際適当な整
合が必要になる。好ましい運転態様では、常に1つの圧
力制御装置のみが圧力媒体出口を開き、他のすべての圧
力制御装置が圧力媒体出口を閉じるように、制御信号が
整合せしめられている。
【0020】別の特に有利な発展では、圧力制御装置が
それぞれ圧力センサを持ち、これらの圧力センサがそれ
ぞれの圧力媒体出口に接続されている。これにより、各
圧力媒体回路について別々に圧力実際値を所望の圧力目
標値に合わせることができる。圧力媒体回路における異
なる圧力目標値の選択により、圧力媒体で操作可能な異
なる種類の装置を切換えることができる。
【0021】別の有利な発展によれば、各遮断装置は更
にそれぞれ1つの制御入力端を持つている。これらの制
御入力端は、制御エネルギーを導くそれぞれ1つの導線
に接続され、圧力媒体を遮断するためこれらの導線を介
して、それぞれの遮断素子が遮断方向に操作される。そ
の利点として、制御エネルギーの存在する場合、適当な
制御信号の供給により、すべての遮断装置を、それに接
続される圧力媒体回路の圧力とは無関係に閉じたままに
することができる。圧力制御装置も適当な制御信号の供
給により閉じることができるので、欠陥例えば漏れのあ
る圧力媒体回路を圧力媒体供給装置から分離し、他の圧
力媒体回路の機能を低下させないようにすることができ
る。制御エネルギーの消失の際、遮断装置は圧力媒体に
より操作可能である。その場合遮断装置は、前述したよ
うにそれぞれ2つの圧力媒体回路を互いに接続すること
ができる。
【0022】
【実施例】図面を利用して本発明の実施例を以下に説明
する。
【0023】図1において、圧力媒体導管は実線で示さ
れ、制御エネルギーを導く導線は破線で示されている。
【0024】圧力媒体装置は目標圧力レベルP
,Pを有する3つの圧力媒体回路1,2,3を持
つている。これらの圧力媒体回路1,2,3は、それに
それぞれ付属する圧力制御装置10,20,30によ
り、付属する圧力制御装置10,20,30の圧力媒体
出口にそれぞれ接続される圧力媒体導管19,29,3
9を介して圧力媒体を供給される。圧力制御装置10,
20,30の圧力媒体入口は、別の圧力媒体導管18,
28,38を介して圧力媒体供給装置4に接続されてい
る。
【0025】圧力媒体として例えば圧油又は圧縮空気を
使用することができる。圧縮空気を使用すると、圧力媒
体供給装置は有利な実施態様で圧縮機として構成され
る。圧力媒体回路1,2,3は例えば圧縮空気用貯蔵容
器、操作シリンダ及び/又はばね付き蓄圧シリンダを持
つことができる。
【0026】圧力媒体回路2,3は遮断装置40,50
を介して圧力媒体回路1に接続され、この圧力媒体回路
1の目標圧力レベルPは圧力媒体回路2,3の目標圧
力レベルP,Pより小さい。
【0027】圧力制御装置10,20,30及び遮断装
置40,50は、制御エネルギーにより操作可能な制御
入力端12,22,32,42,52を持ち、これらの
制御入力端は制御エネルギーを導く導線16,26,3
6,46,56を介して中央制御装置5に接続されてい
る。制御エネルギーを供給するため、中央制御装置5を
制御エネルギー源に接続することができる。制御エネル
ギーとして例えば電気エネルギーを使用することができ
る。制御エネルギーを導く導線16,26,36,4
6,56は電気導線として構成され、電気制御信号の伝
送に役立つ。電気的に操作可能な制御入力端12,2
2,32,42,52は、有利な実施態様では電磁石と
して構成されている。
【0028】圧力制御装置10,20,30は更に圧力
センサ15,25,35を持ち、これらの圧力センサは
別の電気導線17,27,37を介して中央制御装置5
に接続されている。圧力センサ15,25,35は、そ
の圧力媒体接続口で検出される圧力に関係して、導線1
7,27,37を介して電気信号を中央制御装置5へ与
える。
【0029】圧力制御装置10は、制御エネルギーの消
失の際圧力媒体出口を開くように構成されている。この
ため圧力制御装置10は2ポート2位置切換え弁として
構成される弁11を含んでいる。従つて弁11は第2の
切換え位置へ切換えることができる。図1に示されてい
る第1の切換え位置では、圧力媒体導管18及び19が
互いに接続されている。圧力媒体供給装置4は、圧力媒
体回路1へ圧力媒体を供給することができる。第2の切
換え位置では圧力媒体導管18及び19が互いに分離さ
れるので、これらの圧力媒体導管の間における圧力媒体
の流れは不可能である。
【0030】弁11の切換え位置は制御入力端12,1
3及びばね14により制御される。この場合電気的に操
作可能な制御入力端12は、圧力媒体により操作可能な
制御入力端13に対して逆向きに作用する。このような
ばね14も同様に制御入力端13に対して逆向きに作用
し、それにより制御入力端を援助する。制御入力端1
2,13及びばね14により発生可能な制御力は、制御
入力端12への制御信号の印加によつて生ずる制御力
が、ばね14の力と一緒になつて制御入力端13の制御
力に打勝ち、弁11を第2の切換え位置へ切換えるよう
に、整合せしめられている。例えば中央制御装置5の制
御機能のため又は制御エネルギーの消失により、制御入
力端12に制御信号が印加されないと、制御入力端13
により発生される力がばね14の残つている力に打勝つ
て、弁11を第1の切換え位置へ切換える。
【0031】圧力制御装置20は圧力制御装置30に一
致している。従つて以下圧力制御装置20についてのみ
説明する。しかしこの説明は圧力制御装置30について
も当てはまる。
【0032】圧力制御装置20は、弁11と同様に2ポ
ート2位置切換え弁として構成される弁21を含んでい
る。従つて弁21は2つの切換え位置を持つている。図
1に示す第1の切換え位置では、圧力媒体導管28及び
29が互いに分離されている。第2の切換え位置におい
て導管28及び29が互いに接続されるので、これらの
圧力媒体圧力制御装置の間に圧力媒体を通すことができ
る。
【0033】弁21は弁11と同様に電気的に操作可能
な制御入力端22、圧力媒体で操作可能な制御入力端2
3及びばね24を持つている。しかし弁11とは異な
り、弁21では電気的に操作可能な制御入力端22がば
ね24とは逆向きに作用する。圧力媒体で操作可能な制
御入力端23は、弁11におけるようにばね24とは逆
向きに作用するので、弁21では制御入力端23が制御
入力端22を援助する。制御入力端22へ制御信号が印
加されると、それにより生ずる制御力が制御入力端23
により生ずる制御力と共にばね24の力に打勝つので、
弁21が第2の切換え位置へ切換えられる。しかし中央
制御装置5の制御機能のため又は制御エネルギーの消失
により、制御入力端22に制御信号が印加されないと、
ばね24の力が制御入力端23により生ずる力に打勝つ
て、弁21を第1の切換え位置へ切換える。
【0034】従つて圧力制御装置20,30は、制御エ
ネルギーの消失の際その圧力媒体出口を閉じるように構
成されている。圧力制御装置10は、制御エネルギーの
消失の際その圧力媒体出口を開くように構成されてい
る。
【0035】遮断装置40,50は同じに構成されてい
る。従つて以下遮断装置40についてのみ説明する。し
かしこの説明は遮断装置50にも当てはまる。
【0036】遮断装置40は圧力媒体遮断のため逆止弁
を含んでいる。遮断素子41は例えば玉として構成され
ている。遮断素子41は、高い方の圧力レベルPを持
つ圧力媒体回路2によつて、遮断方向へ操作される。遮
断素子41は、ばね44の力及び電気的に操作可能な制
御入力端42により、付加的に遮断方向へ操作される。
制御入力端42への制御信号の印加によつて発生される
制御力は、ばね44の力と一緒になつて、圧力媒体回路
2に圧力が存在しなくても、圧力媒体回路1の圧力P
により生ずる力に抗して遮断素子41を遮断状態に保つ
ように、大きさを定められている。更にばね44の力
は、制御入力端42に制御信号が存在しない場合、例え
ば制御エネルギーの消失の際、圧力媒体回路2の圧力P
が特定の値だけ圧力媒体回路1の圧力Pを下回る
時、遮断素子41が開かれるように、大きさを定められ
ている。遮断素子41が開かれると、圧力媒体は圧力媒
体回路1から遮断装置40を介して圧力媒体回路2へ流
れることができる。
【0037】遮断装置40従つて50の流通断面は、一
方では、安全に関係する圧力媒体回路2,3の運転のた
めに充分な圧力媒体流が得られ、他方では、圧力媒体回
路2,3の一方に漏れのある場合それぞれ他方の圧力媒
体回路3,2の運転のために充分な圧力レベルが保証さ
れるように、大きさを定められている。流通断面は、例
えば遮断装置40内に適当な絞りを挿入することによつ
て、調節することができる。
【0038】故障のない正常運転における本発明の圧力
媒体装置の好ましい運転態様、及び圧力媒体装置に特定
の機能障害のある場合の好ましい運転態様を、以下に説
明する。
【0039】制御エネルギーが存在すると、中央制御装
置5が制御信号を導線16,26,36,46,56に
発生する。これらの制御信号は、以下オン及びオフと称
する2つの異なる状態を持つている。信号オンは例えば
電圧の供給により生ずることができる。信号オフは電圧
の遮断により生ずる。信号オンを印加するとそれぞれの
制御入力端12,22,32,42,52が操作され、
信号オフの印加の際それぞれの制御入力端は操作されな
い。
【0040】故障のない正常運転では、中央制御装置5
は導線46,56に常に信号オンを生ずる。これにより
遮断装置40,50は常に遮断状態に保たれる。従つて
圧力媒体回路1,2,3の間に圧力媒体が流れることは
できない。
【0041】それぞれの圧力媒体回路の圧力実際値を例
えば中央制御装置5に記憶できる圧力目標値に合わせる
ため、中央制御装置5は導線16,26,36に変化す
る制御信号を生ずる。このため中央制御装置5は、圧力
15,25,35により発生されかつ導線17,27,
37を介して中央制御装置5へ伝送される信号を評価す
る。導線16,26,36に制御信号が生ずると、中央
制御装置5が、圧力媒体装置の好まいし運転態様で、各
時点において常に弁11,21,31の1つだけが、圧
力制御装置の圧力媒体入口から圧力媒体出口へ圧力媒体
が流れるのを可能にするので、圧力媒体回路1,2,3
は常に互いに分離されている。開かれる弁によつて圧縮
機4に接続される圧力媒体回路は、この圧力媒体回路の
圧力が目標値に達するまで、引続き圧力媒体を供給され
る。
【0042】圧力媒体回路1,2,3の1つ例えば圧力
媒体回路2が欠陥例えば大きい漏れを持つていると、圧
縮機4はもはや圧力媒体回路2の圧力目標値Pを維持
することができない。しかし安全上の理由から、健全な
圧力媒体回路1,3が圧力媒体回路2の欠陥によつて悪
影響を受けず、引続き運転可能であることが望ましい。
従つて中央制御装置5は、圧力センサ25の信号により
また場合によつては制御入力端22への適当な制御信号
の印加により、圧力媒体回路2の欠陥を検出し、それか
ら制御入力端22に信号オフを常に生ずることによつ
て、欠陥のある圧力媒体回路2を圧縮機4及び他の圧力
媒体回路1,3から永続的に分離する。
【0043】他の場合、圧力媒体回路1,2,3でなく
例えば圧縮機4が欠陥を持つているため、圧力媒体装置
全体の圧力媒体供給がもはや保証されないこともあり得
る。従つて中央制御装置は、圧力センサ15,25,3
5の信号の評価によりこのような欠陥を検出できるよう
に構成されている。欠陥の検出後中央制御装置5は導線
16に常に信号オンを生じ、導線26,36に常に信号
オフを生ずる。これにより圧力媒体回路1,2,3はそ
れぞれ互いにかつ圧縮機4から分離される。圧力媒体回
路1,2,3の圧力レベルに応じて、中央制御装置5は
導線46,56に制御信号を生じ、これらの制御信号に
より一方又は両方の遮断装置40,50を開くことがで
きるので、安全に関係する圧力媒体回路2,3へ、少な
くとも特定の時間の間、安全に関係しない圧力媒体回路
1の残つている予備圧力媒体から供給を行うことができ
る。
【0044】圧力媒体装置が圧力媒体側に誤機能を持た
ない別の場合、制御エネルギーの消失の際圧力媒体装置
の機能を検査せねばならない。この場合中央制御装置5
は制御機能を果たさない。その場合導線16,26,3
6,46,56は制御信号オフを持つている。その時圧
縮機4は、圧力制御装置10の開いている弁11を介し
て、圧力媒体回路1へ常に圧力媒体を供給する。圧力媒
体回路2,3は、圧力制御装置20,30を介してもは
や圧力媒体を供給されない。しかし圧力媒体回路2,3
の1つが、まだ存在する圧力媒体の消費後、圧力媒体回
路1の圧力レベルより特定の値だけ小さい圧力レベルに
達すると、圧力媒体回路2又は3に付属する遮断装置4
0又は50が開き、圧力媒体を圧力媒体回路1から圧力
媒体回路2又は3へ流させる。これにより制御エネルギ
ーの消失の際にも、圧力媒体回路2,3は常に圧力媒体
を供給される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧力媒体装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1,2,3 圧力媒体回路 10,20,30 圧力制御装置 12,22,32 制御入力端 16,26,36 導線 40,50 遮断装置 41,51 遮断素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウヴエ・リーク ドイツ連邦共和国ラーシユテツト・シユレ ツプヴエーク7 (72)発明者 アンドレアス・ヴイルト ドイツ連邦共和国バンテルン・ゲツテイン ゲル・シユトラーセ1

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの圧力媒体回路に圧力媒
    体を供給する圧力媒体装置であつて、 a)各圧力媒体回路(1,2,3)のために圧力制御装
    置(10,20,30)が存在し、 b)圧力制御装置(10,20,30)がそれぞれ少な
    くとも1つの制御入力端(12,22,32)及び圧力
    媒体出口を持ち、 c)制御入力端(12,22,32)が制御エネルギー
    を導く導線(16,26,36)にそれぞれ接続され、 d)制御エネルギーを導く導線(16,26,36)が
    ただ1つの制御エネルギー源に接続可能であり、 e)圧力媒体出口が圧力媒体回路(1,2,3)のそれ
    ぞれ1つに接続されているものにおいて、 f)少なくとも1つの遮断装置(40,50)が存在
    し、 g)遮断装置(40,50)がそれぞれ2つの圧力媒体
    回路(1,2,3)を接続し、 h)遮断装置(40,50)が圧力媒体遮断のため圧力
    媒体で操作可能な遮断素子(41,51)を持つている
    ことを特徴とする、圧力媒体装置。
  2. 【請求項2】a)制御エネルギーの消失の際圧力制御装
    置(10)の1つが圧力媒体出口を開くように、この圧
    力制御装置が構成され、 b)制御エネルギーの消失の際他のすべての圧力制御装
    置(20,30)が圧力媒体出口を閉じるように、これ
    らの圧力制御装置が構成され、 c)遮断装置(40,50)が、制御エネルギーの消失
    の際圧力媒体出口を開く圧力制御装置(10)に接続さ
    れている圧力媒体回路(1)を、他の圧力媒体回路
    (2,3)の1つに接続することを特徴とする、請求項
    1に記載の圧力媒体装置。
  3. 【請求項3】 制御エネルギーの消失の際圧力媒体出口
    を開く圧力制御装置(10)の圧力媒体回路(1)が、
    すべての圧力媒体回路(1,2,3)のうち最小の目標
    圧力を持つていることを特徴とする、請求項2に記載の
    圧力媒体装置。
  4. 【請求項4】 遮断素子(41,51)が高い方の圧力
    を持つ圧力媒体回路(2,3)により遮断方向に操作さ
    れることを特徴とする、請求項2又は3に記載の圧力媒
    体装置。
  5. 【請求項5】a)少なくとも2つの遮断装置(40,5
    0)が存在し、 b)遮断装置(40,50)の各々が、すべての圧力媒
    体回路(1,2,3)のうち最小の目標圧力を持つ圧力
    媒体回路(1)を、他の圧力媒体回路(2,3)の1つ
    に接続することを特徴とする、請求項1ないし4の1つ
    に記載の圧力媒体装置。
  6. 【請求項6】 遮断装置(40,50)が逆止弁のよう
    に圧力差により制御されることを特徴とする、請求項1
    ないし5の1つに記載の圧力媒体装置。
  7. 【請求項7】 高い方の目標圧力を持つ圧力媒体回路
    (2,3)に出口側を接続されている逆止弁が遮断装置
    (40,50)として役立つことを特徴とする、請求項
    1ないし6の1つに記載の圧力媒体装置。
  8. 【請求項8】 圧力媒体遮断用遮断素子(41,51)
    が遮断方向に所定の力をかけらていることを特徴とす
    る、請求項1ないし7の1つに記載の圧力媒体装置。
  9. 【請求項9】 圧力制御装置(10,20,30)及び
    遮断装置(40,50)が、制御エネルギー源に接続可
    能な中央制御装置(5)により、制御エネルギーを導く
    導線(16,26,36,46,56)を介して制御信
    号により制御されることを特徴とする、請求項1ないし
    8の1つに記載の圧力媒体装置。
  10. 【請求項10】 圧力制御装置(10,20,30)
    が、圧力媒体供給装置(4)に直接又は間接に接続され
    る圧力媒体入口をそれぞれ持つていることを特徴とす
    る、請求項1ないし8の1つに記載の圧力媒体装置。
  11. 【請求項11】 圧力制御装置(10,20,30)
    が、それぞれの圧力媒体出口に接続される圧力センサ
    (15,25,35)をそれぞれ持つていることを特徴
    とする、請求項1ないし10の1つに記載の圧力媒体装
    置。
  12. 【請求項12】a)遮断装置(40,50)が、制御エ
    ネルギーを導く導線(46,56)に接続される制御入
    力端(42,52)をそれぞれ持ち、 b)圧力媒体遮断用遮断素子(41,51)も制御エネ
    ルギーにより操作可能であることを特徴とする、請求項
    1ないし11の1つに記載の圧力媒体装置。
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