JPH1068164A - ライニング構造 - Google Patents

ライニング構造

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JPH1068164A
JPH1068164A JP9107313A JP10731397A JPH1068164A JP H1068164 A JPH1068164 A JP H1068164A JP 9107313 A JP9107313 A JP 9107313A JP 10731397 A JP10731397 A JP 10731397A JP H1068164 A JPH1068164 A JP H1068164A
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JP9107313A
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Inventor
Hiroyuki Masuda
博行 増田
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TEIHIYUU KK
Original Assignee
TEIHIYUU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な防食効果を容易な作業で得て、施工後
の見栄えを向上する。 【構成】 まず型枠5を設置して壁面5aを形成し、次
に長体の側面に長手方向に連続する嵌合溝11を有した
接合部材10を壁面5aに対して嵌合溝11が壁面5a
側に向くように固定し、次に一方の面に互いに平行かつ
等間隔で幅方向に併設されて長手方向に連続する多数の
リブ片2を有した短冊平板状の複数のライニング板1を
他方の面が壁面5aに添うようにして長手方向の各端部
間に接合部材10を介在するように固定し、次にライニ
ング板1のリブ片2側にコンクリート8を打設・養生さ
せた後に型枠5を外し、次に長体平板状の隠蔽片14に
より断面略L字形状に形成されて長手方向に沿って一体
に設けられた嵌合片15を有した隠蔽部材13bを接合
部材10に対して嵌合片15を嵌合溝11に嵌合させて
ライニング板1と接合部材10との間の目地部分7を隠
蔽片14にて覆うように接着手段を介して接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート構造物の
壁面に添設されるライニング構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に下水道施設の汚水処理槽や浄化槽
等の構築物は、コンクリート構造である。ところが、こ
の種のコンクリート構造物の内壁面は、その中を流れる
流通物より発生するガスや、下水および下水汚泥中の細
菌等の影響によって腐食してしまう。そこで従来より、
コンクリート構造物の内壁面には、硬質塩化ビニル等の
合成樹脂より成形されたライニングが添設被覆され、コ
ンクリート面の腐食に対する保護を行っている。
【0003】このようなライニング構造としては、短冊
平板状に形成されたライニング板1が採用されている。
このライニング板1には、図10に示すように、一方の
面に多数のリブ片2が垂直、かつライニング板1の幅方
向に等間隔で平行であって、ライニング板1の長手方向
に連続して一体に設けられている。そして、それぞれの
リブ片2の先端には断面略楕円形状の膨出部2aが形成
されている。また、他方の面は平坦に形成されている。
【0004】また、ライニング板1の幅方向の両端部に
は、リブ片2と平行に併設され、外縁が平坦に形成され
ているとともに、先端内側が鉤状に形成された接続片3
が一体に設けられている。そして、このライニング板1
は、図11に示すように両端縁の接続片3によって、幅
方向に連続して他のライニング板1と接続される。
【0005】ライニング板1の幅方向の接続には、図1
1に示すような奥広がりの溝を有するとともに、内部に
シール材4aが装着された断面略コ字形状のジョイント
部材4を突き合わされた各接続片3,3に嵌挿すること
で、ライニング板1を幅方向に接続し、接続部分に防食
加工が施された所望の幅のライニング板1を得られるよ
うになっている。このジョイント部材4によれば、ライ
ニング板1のリブ片2側からの接続が行える。
【0006】また、このような構造のライニングの施工
にあたっては、図12に示すように、ライニング板1が
コンクリートに添設される際の所定壁面5aを設けるた
めに、木材等よりなる型枠5を設置し、該型枠5に対し
て上記構成のライニング板1を複数接続させて張り付け
る。ライニング板1の張り付けは、型枠5の壁面5aに
対して平坦に形成された他方の面を添うようにして配設
させた後、リブ片2が設けられた一方の面側から釘6を
打ち込むことにより行われる。
【0007】ここで、必要に応じてライニング板1を長
手方向に連続させる場合には、それぞれ長手方向の端面
を突き合わせて型枠5に張り付ける。そして、突き合わ
された各ライニング板1,1間の目地部分7に軟質の合
成樹脂等よりなる充填材を埋め込むことによって、長手
方向に連続し、目地部分7に防食加工が施された所望の
長さのライニング板1を得られるようになっている。
【0008】そして、ライニング板1のリブ片2側にコ
ンクリート8を打設してコンクリート8が養生された後
に上記型枠5を外し、打ち込まれた釘6の突出部分を切
除する。なお、釘6の打ち込み部分においても同様に、
軟質の合成樹脂等よりなる充填材が埋め込まれて防食加
工が施される。このようにして、内壁面にライニングが
添設被覆されたコンクリート構造物が形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のライニング構造では、ライニング板1の長手方
向の端部において、他のライニング板1との接続および
その部分の防食をなす構成がないために、他のライニン
グ板1と長手方向に連続させる際には、それぞれの端部
を突き合わせ、その目地部分7に軟質の合成樹脂等より
なる充填材を埋め込んで防食加工が施されているが、こ
のような突き合わせによる連続構成、および充填材によ
る防食加工では、充填材の埋め込みが適度に行えず、十
分な防食効果を得ることができないという問題があっ
た。
【0010】また、従来のライニングの施工では、ライ
ニング板1を長手方向に連続することにより生じる目地
部分7が、特に壁,天井,床,梁によって形成される入
隅および出隅に多く生じるため、このような場所に対し
て充填材を埋め込む作業を容易に行うことができず、施
工時間を要するという問題があった。
【0011】また、釘6の打ち込み部分においても同様
で、充填材による防食加工では、十分な防食効果を得る
ことができないとともに、作業を容易に行えないという
問題があり、加えて釘6の打ち込み部分が施工後のライ
ニング面より見受けられるので見栄えが悪いという問題
が生じてしまう。さらに、施工後の釘6の見栄えが悪い
ことにより、釘6の打ち込む数に制限が生じ、これによ
ってライニング板1の型枠5に対する固定が十分に行わ
れない恐れがあるという問題があった。
【0012】そこで本発明は、上記課題を解消するため
に、容易な作業で、十分な防食効果を得ることができる
とともに、施工後の見栄えを向上することができるライ
ニング構造の施工方法を提供することを目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明によるライニング構造は、硬質合成樹脂より短冊
平板状に形成され、一方の面に互いに平行かつ等間隔で
幅方向に併設されて長手方向に連続する多数のリブ片2
を有したライニング板1と、硬質合成樹脂より長体に形
成され、外面に長手方向に連続する嵌合溝11を有し、
長手方向に複数連続される前記ライニング板1、1の間
の目地部分7に介在される接合部材10と、硬質合成樹
脂より長体平板状に形成され、前記ライニング板1と前
記接合部材10との外面を覆う隠蔽片14と該隠蔽片1
4の内面にその長手方向に沿って一体に設けられ前記接
合部材10の前記嵌合溝11に挿入係合し得る嵌合片1
5とを有した隠蔽部材13と、を備え、前記複数のライ
ニング板1、1の間の目地部分7内に前記接合部材10
を設け、複数の前記ライニング板1、1の目地部分7に
沿った対向外面と前記接合部材10の外面に前記隠蔽部
材13を接合させるとともに、隠蔽部材13の前記嵌合
片15と接合部材10の前記嵌合溝11とを内外方向に
挿入係合し、隠蔽部材13の内面と互いに接合される複
数のライニング板1、1の対向外面とを接着させたこと
を特徴としている。
【0014】また、上記本発明によるライニング構造の
施工方法は、コンクリート構造物の内壁面を位置決めす
る所定壁面5a(型枠)を形成し、長体に形成され所定
の側面に長手方向に連続する嵌合溝11を有した接合部
材10を前記壁面5aの所定位置に対して嵌合溝11が
前記壁面5a側に向くように固定し、短冊平板状に形成
され一方の面に互いに平行かつ等間隔で幅方向に併設さ
れて長手方向に連続する多数のリブ片2を有した複数の
ライニング板1を前記壁面5aに対して他方の面が前記
壁面5aに添うようにするとともに、前記接合部材10
の幅方向各側面に長手方向の端部を当接させて固定し、
ライニング板1のリブ片2側にコンクリート8を打設・
養生させた後に前記壁面5aを取り外し、長体平板状の
隠蔽片14と、該隠蔽片14の長手方向に沿って一体に
設けられた嵌合片15とを有した隠蔽部材13を前記接
合部材10に対して前記嵌合片15を前記嵌合溝11に
嵌合させるとともに、前記ライニング板1と接合部材1
0との間の目地部分7を前記隠蔽片14にて覆うように
接着手段を介して接着することを特徴としている。
【0015】
【作用】まず、コンクリート構造物の内壁面を位置決め
する所定壁面5aの所定位置には、接合部材10が嵌合
溝11を壁面5a側に向くように固定される。次に、壁
面5aには、複数のライニング板1が他方の面を壁面5
aに添うようにするとともに、長手方向の端部を接合部
材10の幅方向各側面に当接させて固定される。そし
て、ライニング板1のリブ片2側にコンクリート8を打
設・養生させた後、前記壁面5aが取り外される。
【0016】次に、打設・養生されたコンクリート8に
対して添設された接合部材10には、隠蔽部材13が嵌
合片15を接合部材10の嵌合溝11に嵌合することに
よって取り付けられるとともに、接合部材10を介在す
る各ライニング板1,1には、接着手段を介して隠蔽片
14が接着される。
【0017】したがって、各ライニング板1,1と接合
部材10との間の目地部分7は、隠蔽片14によって覆
われることによって防食加工が施される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して具
体的に説明する。図1は本発明によるライニング構造の
一実施例を示すなお、以下に説明する実施例において、
上述した従来例と同一または同等部分には同一符号を付
し、説明を省略する。
【0019】この実施例によるライニング構造は、ライ
ニング板1と、接合部材10と、隠蔽部材13とで構成
されている。
【0020】接合部材10は、図1に示すように硬質塩
化ビニル等の合成樹脂よりなる断面略M字形状の長体で
あって、一方の面の幅方向両縁近傍には、長手方向に連
続して平行する二つの嵌合溝11,11が形成されてい
る。また、嵌合溝11が形成された一方の面と相反する
他方の面の幅方向中央には、長手方向に連続する溝条1
2が形成されている。
【0021】隠蔽部材13は、前記ライニング板1およ
び接合部材10と同様に硬質塩化ビニル等の合成樹脂に
よりなる長体であって、平板状に形成された隠蔽片14
と、接合部材10の嵌合溝11に嵌まり得るように長手
方向に連続して突設された二つの嵌合片15,15とが
一体に形成され、以下に示す第一,第二および第三の構
成を有している。
【0022】第一の隠蔽部材13Aは、図2に示すよう
に隠蔽片14が短冊平板状に形成されていて、その一方
の面の中央部分に前記嵌合片15が設けられている。そ
して、嵌合片15を接合部材10に嵌合させた際に、隠
蔽片14の幅方向両縁が接合部材10の嵌合溝11を有
した面の幅方向両側より所定幅延出するように設けられ
ている。
【0023】第二の隠蔽部材13Bは、図3に示すよう
に隠蔽片14が断面略L字形状に形成されていて、屈曲
された隠蔽片14の外角部分近傍に前記嵌合片15が設
けられている。具体的な嵌合片15の設けられた位置と
しては、嵌合片15を接合部材10に嵌合させた際に、
嵌合片15を有していない隠蔽片14の一側面と接合部
材10の側面とが面一となるように設けられている。
【0024】第三の隠蔽部材13Cは、図4に示すよう
に隠蔽片14が断面略L字形状に形成されていて、屈曲
された隠蔽片14の内角部分近傍に前記嵌合片15が設
けられている。具体的な嵌合片15の設けられた位置と
しては、嵌合片15を接合部材10に嵌合させた際に、
嵌合片15を有していない隠蔽片14の一側面と接合部
材10の側面とが当接するように設けられている。
【0025】以下、上記構成によるライニングの施工方
法、すなわちコンクリート構造物の施工手順を説明す
る。
【0026】まず、壁,天井,床等の平坦面にライニン
グを施工する場合、図5(a)に示すように、ライニン
グ板1がコンクリートに添設される際の所定壁面5aを
設けるために、木材等よりなる型枠5を設置する。そし
て、型枠5の壁面5aに対し、各ライニング板1,1の
長手方向の端部間の接続部分となる境界に沿って接合部
材10を取り付ける。
【0027】接合部材10の型枠5に対する取り付け
は、嵌合溝11を壁面5a側に向けるとともに、後に取
り付けるライニング板1のリブ片2と直交する方向に延
長するように位置させる。そして、予め接合部材10の
溝条12の任意位置に貫通孔を設けておき、この貫通孔
に対して溝条12側から硬質の合成樹脂よりなる釘6を
打ち込むことによって接合部材10が型枠5に固定され
る。
【0028】ゆえに、溝条12により、接合部材10を
型枠5に固定する釘6の打ち込み箇所が位置決めされる
ので、誤って嵌合溝11内に貫通するように釘6を打ち
込む恐れがなく、接合部材10の固定に要する時間を短
縮することができる。
【0029】続いて、ライニング板1を平坦に形成され
た他方の面が型枠5の壁面5aに添うようにするととも
に、接合部材10の幅方向各側面に対して長手方向の端
部を当接させて型枠5に取り付ける。
【0030】ライニング板1の型枠5に対する取り付け
は、接合部材10に当接するライニング板1の端部の所
定位置に貫通孔を設けておき、この貫通孔に対してリブ
側から硬質の合成樹脂よりなる釘6を打ち込むことによ
ってライニング板1が型枠5に固定される。
【0031】そして、接合部材10の幅方向両側に対し
て同様にライニング板1を当接させて型枠5に取り付け
ることにより、ライニング板1の長手方向の接続部分に
接合部材10が介在される。なお、ライニング板1の幅
方向に関しては、鉤状部分を突き合わせ、断面略コ字形
状のジョイント部材4を嵌合させて接続する。
【0032】このように型枠5に複数のライニング板1
を固定させた後、図5(b)に示すようにライニング板
1のリブ片2側に鉄筋を組み立てるとともに、リブ片2
側にコンクリート8を打設する。さらに、コンクリート
8を養生させた後に型枠5を外し、打ち込まれた釘6の
突出部分をハンマー等で叩いて切除する。
【0033】そして、ライニング板1の平坦面のゴミ等
を除去し、第一の隠蔽部材13Aの隠蔽片14に対して
嵌合片15が設けられた側に接着材および軟質合成樹脂
よりなる接着手段としての充填材を塗布し、嵌合片15
を接合部材10の嵌合溝11に嵌合させる。
【0034】なお、接合部材10の嵌合溝11側の面に
は、図示しない貼着シートが接合部材10の長さに沿っ
て設けられていて、施工の際、第一の隠蔽部材13Aを
取り付ける直前に貼着シートを剥がすことにより、嵌合
溝11内へのゴミ等の進入を防止することができる。
【0035】これにより、ライニング板1と接合部材1
0との目地部分7が隠蔽片14により隠蔽されて防食加
工が施される。また、ライニング板1を型枠5に固定す
る釘6の打ち込み部分においても、ライニング板1を型
枠5に固定する際に、隠蔽片14が隠蔽し得る所定範囲
に打ち込むことにより隠蔽片14によって隠蔽されると
ともに防食加工が施される。このようにして、壁,天
井,床等の平坦面にライニングが添設被覆されたコンク
リート構造物が形成される。
【0036】次に、壁および天井等によりなる入隅にラ
イニングを施工する場合、図6(a)に示すように平坦
面の際と同様にライニング板1がコンクリートに添設さ
れる際の所定壁面5aを設けるために、木材等よりなる
型枠5を設置する。そして、型枠5における隅部の天井
側に対し、嵌合溝11を壁面5a側に向けて溝条12側
から硬質の合成樹脂よりなる釘6を打ち込み接合部材1
0を固定する。さらに、型枠5における壁側および天井
側に対して、接合部材10を間に介在するように各ライ
ニング板1,1を固定する。
【0037】そして、型枠5に複数のライニング板1を
固定させた後、ライニング板1のリブ片2側に鉄筋を組
み立てるとともに、図6(b)に示すようにリブ片2側
にコンクリート8を打設・養生させた後に型枠5を外
す。そして、ライニング板1の平坦面のゴミ等を除去
し、第二の隠蔽部材13Bの隠蔽片14に対し、嵌合片
15が設けられた側としての屈曲された外側に接着材お
よび充填材を塗布して、嵌合片15を接合部材10の嵌
合溝11に嵌合させる。
【0038】なお、接合部材10の嵌合溝11側の面に
は、図示しない貼着シートが接合部材10の長さに沿っ
て設けられていて、施工の際、第二の隠蔽部材13Bを
取り付ける直前に貼着シートを剥がすことにより、嵌合
溝11内へのゴミ等の進入を防止することができる。
【0039】これにより、ライニング板1と接合部材1
0との目地部分7が隠蔽片14により隠蔽されて防食加
工が施される。また、ライニング板1を型枠5に固定す
る釘6の打ち込み部分においても、隠蔽片14によって
隠蔽されるとともに防食加工が施される。このようにし
て、入隅にライニングが添設被覆される。
【0040】なお、接合部材10の固定位置は、隅部の
天井側に限らず隅部の壁側に固定してもよい。
【0041】次に、梁等によりなる出隅にライニングを
施工する場合、図7(a)に示すようにライニング板1
がコンクリートに添設される際の所定壁面5aを設ける
ために、木材等よりなる型枠5を設置する。そして、型
枠5における隅部の垂直壁面側に対し、嵌合溝11を壁
面5a側に向けて溝条12側から硬質の合成樹脂よりな
る釘6を打ち込み接合部材10を固定する。さらに、型
枠5における水平壁面および垂直壁面に対して、接合部
材10を間に介在するように各ライニング板1,1を固
定する。
【0042】そして、型枠5に複数のライニング板1を
固定させた後、ライニング板1のリブ片2側に鉄筋を組
み立てるとともに、図7(b)に示すようにリブ片2側
にコンクリート8を打設・養生させた後に型枠5を外
す。そして、ライニング板1の平坦面のゴミ等を除去
し、第三の隠蔽部材13Cの隠蔽片14に対し、嵌合片
15が設けられた側としての屈曲された内側に接着材お
よび充填材を塗布して、嵌合片15を接合部材10の嵌
合溝11に嵌合させる。
【0043】なお、接合部材10の嵌合溝11側の面に
は、図示しない貼着シートが接合部材10の長さに沿っ
て設けられていて、施工の際、第三の隠蔽部材13Cを
取り付ける直前に貼着シートを剥がすことにより、嵌合
溝11内へのゴミ等の進入を防止することができる。
【0044】これにより、ライニング板1と接合部材1
0との目地部分7が隠蔽片14により隠蔽されて防食加
工が施される。また、ライニング板1を型枠5に固定す
る釘6の打ち込み部分においても、隠蔽片14によって
隠蔽されるとともに防食加工が施される。このようにし
て、出隅にライニングが添設被覆される。
【0045】なお、接合部材10の固定位置は、隅部の
垂直壁面側に限らず隅部の水平壁面側に固定してもよ
い。
【0046】したがって、このように構成されたライニ
ング構造では、各ライニング板1,1の長手方向の接続
部分に介在される接合部材10を備えるとともに、平坦
面,入隅および出隅のそれぞれの箇所に対応した隠蔽片
14を有して接合部材10に嵌合される第一の隠蔽部材
13A,第二の隠蔽部材13Bおよび第三の隠蔽部材1
3Cを備えたことにより、各ライニング板1,1の長手
方向の接続が容易に行えるとともに、十分な防食効果を
得ることができる。
【0047】また、第一の隠蔽部材13A,第二の隠蔽
部材13Bおよび第三の隠蔽部材13Cをなす隠蔽片1
4により、各隠蔽部材13A,13B,13Cを接合部
材10に嵌合させて各ライニング板1,1の接続部分の
防食効果を得る際に、同時に接合部材10およびライニ
ング板1を型枠5に固定するために打ち込まれた釘6の
打ち込み部分に対して、隠蔽および防食加工を施すの
で、施工後の見栄えをよくすることができる。
【0048】そして、釘6の打ち込み部分が隠蔽される
ことにより、各隠蔽部材13A,13B,13Cの隠蔽
片14による隠蔽範囲内であれば、釘6の打ち込む数な
どを考慮する必要がないので、接合部材10およびライ
ニング板1を型枠5に対して十分に固定することができ
る。
【0049】さらに、このようなライニングの施工方法
では、コンクリート構造物の内壁面を位置決めするため
に設置された型枠5の壁面5aに対して、各ライニング
板1,1の長手方向の接続部分に介在するように接合部
材10を固定し、コンクリート8を打設・養生させて、
型枠5を外した後に、接合部材10に対して、平坦面,
入隅および出隅のそれぞれの箇所に対応した第一の隠蔽
部材13A,第二の隠蔽部材13Bおよび第三の隠蔽部
材13Cを嵌合させる手順としたので、各目地部分7,
7に対して総括して防食加工を施すことが可能となり、
また、同時に釘6の打ち込み部分に対しても防食加工が
施されるので、作業が容易となり作業時間を大幅に削減
することができる。
【0050】なお、上述した実施例では、接合部材10
に二つの嵌合溝11,11が併設されており、これに伴
って各隠蔽部材13A,13B,13Cにおいても二つ
の嵌合片15,15が設けられているが、嵌合溝11お
よび嵌合片15は、それぞれ単一であってもよく、この
ような構成でも上述した実施例と同様の効果を得ること
ができる。
【0051】ところで、入隅に対応する他の実施例とし
て、図8に示すような接合部材10および第四の隠蔽部
材13Dを採用することができ、この構成について以下
に説明する。接合部材10は、硬質塩化ビニル等の合成
樹脂によりなる断面略L字形状の長体であって、それぞ
れ屈曲した内面に嵌合溝11が設けられるとともに、屈
曲された一方の外面には嵌合溝11と干渉しない位置を
示す溝条12が設けられている。
【0052】第四の隠蔽部材13Dは、隠蔽片14が短
冊平板状に形成されていて、その一方の面の幅方向端部
近傍に単一の嵌合片15が設けられている。
【0053】施工の際には、接合部材10を嵌合溝11
が壁面5a側に向くように型枠5の隅部分に固定し、壁
側および天井側にライニング板1を固定する。そして、
コンクリート8を打設・養生して型枠5を外した後、そ
れぞれの嵌合溝11に対して、それぞれ第四の隠蔽部材
13D,13Dを嵌合させることによりライニングが施
工される。
【0054】さらに、出隅においても、図9に示すよう
な他の実施例としての接合部材10および上述した第四
の隠蔽部材13Dが採用される。接合部材10は、硬質
塩化ビニル等の合成樹脂によりなる断面略L字形状の長
体であって、それぞれ屈曲した外面に嵌合溝11が設け
られるとともに、屈曲された一方の内面には嵌合溝11
と干渉しない位置を示す溝条12が設けられている。
【0055】施工の際には、接合部材10を嵌合溝11
が壁面5a側に向くように型枠5の隅部分に固定し、垂
直壁面側および水平壁面側にライニング板1を固定す
る。そして、コンクリート8を打設・養生して型枠5を
外した後、それぞれの嵌合溝11に対して、それぞれ第
四の隠蔽部材13D,13Dを嵌合させることによりラ
イニングが施工される。
【0056】このように、他の実施例によるライニング
構造であっても、上述した実施例と同様の効果を得るこ
とができる。また、施工においても、上述した実施例と
同様の効果を得ることができる。
【0057】さらに、他の実施例においても、接合部材
10の嵌合溝11側の面に、貼着シートが接合部材10
の長さに沿って設けられていて、施工の際、第四の隠蔽
部材13Dを取り付ける直前に貼着シートを剥がすこと
により、嵌合溝11内へのゴミ等の進入を防止すること
ができる。
【0058】なお、上述した全ての実施例において、隠
蔽部材13の嵌合片15は、隠蔽片14の長手方向に沿
って連続して設けられていると説明したが、この限りで
なく、隠蔽片14の長手方向に沿って断続的に設けられ
ていてもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるライニ
ング構造は、各ライニング板の長手方向の接続部分に介
在される接合部材を備えるとともに、接合部材の嵌合溝
に対して嵌合される嵌合片と、各ライニング板と接合部
材との間の目地部分を覆う隠蔽片とを有した隠蔽部材を
備えたことにより、各ライニング板の長手方向の接続部
分において十分な防食効果を得ることができる。
【0060】さらに、隠蔽部材の隠蔽片により、各ライ
ニング板と接合部材との間の目地部分を覆われるので、
施工後の見栄えをよくすることができる。
【0061】また、本発明によるライニング構造によれ
ば、その施工に際し、コンクリート構造物の内壁面を位
置決めする所定壁面(型枠)に対して、各ライニング板
の長手方向の接続部分に介在するように接合部材を固定
し、コンクリートを打設・養生させた後に壁面(型枠)
を外し、接合部材に対して隠蔽部材を嵌合させる手順と
したので、各ライニング板と接合部材との間の目地部分
に対する防食加工を容易に施すことが可能となり、作業
時間を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてライニング構造を構成
する接合部材を示す斜視図。
【図2】同実施例によるライニング構造を構成する第一
の隠蔽部材を示す斜視図。
【図3】同実施例によるライニング構造を構成する第二
の隠蔽部材を示す斜視図。
【図4】同実施例によるライニング構造を構成する第三
の隠蔽部材を示す斜視図。
【図5】(a),(b)同実施例によるライニング構造
の第一の隠蔽部材を採用した施工方法を示す側断面図。
【図6】(a),(b)同実施例によるライニング構造
の第二の隠蔽部材を採用した施工方法を示す側断面図。
【図7】(a),(b)同実施例によるライニング構造
の第三の隠蔽部材を採用した施工方法を示す側断面図。
【図8】他の実施例によるライニング構造とその施工方
法を示す側断面図。
【図9】他の実施例によるライニング構造とその施工方
法を示す側断面図。
【図10】ライニング構造を構成するライニング板を示
す斜視図。
【図11】同ライニング板の接続構成を示す平面図。
【図12】従来のライニング構造の施工方法を示す側断
面図。
【符号の説明】
1…ライニング板、2…リブ片、5a…壁面、7…目地
部分、8…コンクリート、10…接合部材、11…嵌合
溝、13(13A,13B,13C)…隠蔽部材、14
…隠蔽片、15…嵌合片。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質合成樹脂より短冊平板状に形成さ
    れ、一方の面に互いに平行かつ等間隔で幅方向に併設さ
    れて長手方向に連続する多数のリブ片を有したライニン
    グ板と、 硬質合成樹脂より長体に形成され、外面に長手方向に連
    続する嵌合溝を有し、長手方向に複数連続される前記ラ
    イニング板の間に介在される接合部材と、 硬質合成樹脂より長体平板状に形成され、前記ライニン
    グ板と前記接合部材との外面を覆う隠蔽片と該隠蔽片の
    内面にその長手方向に沿って一体に設けられ前記接合部
    材の前記嵌合溝に挿入係合し得る嵌合片とを有した隠蔽
    部材と、 を備え、 前記複数のライニング板の間の目地部分内に前記接合部
    材を設け、複数の前記ライニング板の目地部分に沿った
    対向外面と前記接合部材の外面に前記隠蔽部材を接合さ
    せるとともに、隠蔽部材の前記嵌合片と接合部材の前記
    嵌合溝とを内外方向に挿入係合し、隠蔽部材の内面と互
    いに接合される複数のライニング板の対向外面とを接着
    させたことを特徴とするライニング構造。
  2. 【請求項2】 前記複数のライニング板はコンクリート
    壁面のコーナー部分に沿って添設され、前記接合部材は
    前記複数のライニング板の間の目地部分であるコンクリ
    ート壁面のコーナー部分に配設され、前記隠蔽部材は前
    記接合部材と前記複数のライニング板のコーナー部分の
    外面を覆うように略L形若しくは略逆L形に形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載のライニング構
    造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154451A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 C I Kasei Co Ltd 水路構造及びその施工方法
JP2020197089A (ja) * 2019-06-04 2020-12-10 タキロンシーアイ株式会社 管の内層部材

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