JPH1067832A - 二−または多−不飽和炭化水素のエステル化されたコポリマー - Google Patents

二−または多−不飽和炭化水素のエステル化されたコポリマー

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JPH1067832A
JPH1067832A JP9177375A JP17737597A JPH1067832A JP H1067832 A JPH1067832 A JP H1067832A JP 9177375 A JP9177375 A JP 9177375A JP 17737597 A JP17737597 A JP 17737597A JP H1067832 A JPH1067832 A JP H1067832A
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Hoechst AG
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規のA)4〜10個の炭素原子を有する二−ま
たは二−または多−不飽和の直鎖状、分岐鎖状または環
状炭化水素または2〜10の重合度を有するそれらの混合
されたまたは混合されていないオリゴマー、B)脂肪酸お
よび/または脂肪酸エステル、C)α, β−オレフィン性
不飽和カルボン酸および/または無水物、D)二価金属の
化合物、E)アルコール、およびF)天然樹脂および/また
は天然樹脂酸のそれぞれの群の少なくとも1つの化合物
の反応により製造することができる変性炭化水素樹脂を
提供する。 【解決手段】 反応が二またはそれ以上の段階で行わ
れ、第一段階において、A)群の少なくとも1つの化合物
を、B)およびF)群の少なくとも一方の少なくとも1つの
化合物と反応させ、続いての段階において、前の段階の
反応生成物を、C)、D)およびE)群の少なくとも1つのう
ちの少なくとも1つの化合物と反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4〜10個の炭素原
子を有する二−または二−または多−不飽和の直鎖状、
分岐鎖状または環状炭化水素のコポリマーおよび2〜10
の重合度を有するそれらの混合されたまたは混合されて
いないオリゴマーからなる炭化水素樹脂およびそれらの
製造方法および印刷インキ、好ましくはトルエン凹版印
刷のための印刷インキにおいてバインダー樹脂としてそ
れらを使用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トルエンを用いた凹版印刷インキのため
のバインダー樹脂は、急速な乾燥、印刷用紙の表面のプ
リントの良好な保持(foldout) 、良好な耐磨耗性および
高い光沢を有する印刷を提供しなければならない。これ
は、特に被覆されていないかまたは最小限にしか被覆さ
れていない、それゆえに吸収性の高い天然紙に適用され
る。
【0003】例えば、天然樹脂を、重合されたC5- ベー
スの炭化水素(これは無水マレイン酸または天然樹脂酸
との共重合体の形態であってもよい)、α, β−不飽和
ジカルボン酸単位およびカルシウム化合物と、酢酸の存
在下に反応させ、粘度がトルエンの50%濃度の溶液の形
態で好ましくは50〜150mPa・s/23℃の範囲である、低粘
度のバインダー樹脂を形成する方法が公知である(米国
特許第4,528,036 号明細書、米国特許第4,552,592 号明
細書)。
【0004】しかしながら、これらの方法は、これらの
バインダー樹脂の粘度が低いので、印刷特性を達成する
ために高固形分インキを調合する必要があるという公知
の欠点を有しており、これは経済的ではない。これらの
バインダー樹脂が、有色含量の優れた分散性を提供する
ことは真実であるが、カーボンブラックを分散させる困
難性に基づく黒色における性能は不十分であり、このこ
とはインキの光沢の低下を示している。ここで、印刷し
た後に、それらは、柔軟性および耐磨耗性の欠如した、
非常に脆いインキ膜を形成する。増加した機械的応力
が、インキ摩擦剥離および巻取紙のそらせローラー(def
lecting roller) の汚れにつながるので、このことは、
特に現在の20m/s を超えるような非常に高い印刷速度の
際には大きな問題である。
【0005】エステル化された炭化水素樹脂も公知であ
る。例えば、0.9MPa(9bar)までの圧力で製造された、ジ
シクロペンタジエンとロジンのコポリマーを、一価また
は二価の金属の化合物の存在下に、α, β−不飽和カル
ボン酸および無水物を用いないで、フェノール−アルデ
ヒド縮合生成物と反応させ、アルコールでエステル化す
ることもできるバインダー樹脂を形成することが公知で
ある。しかしながら、これらの生成物は、オフセット印
刷のためのインキにしか適していない(ヨーロッパ特許
出願公開第A 0 580 954 号明細書、米国特許第5,376,71
9 号明細書)。
【0006】ドイツ特許出願公告第B 25 27 719 号明細
書には、シクロペンタジエン、α,β−エチレン性不飽
和ジカルボン酸または無水物、樹脂酸、金属化合物およ
びアルコールを互いに反応させ、凹版印刷インキのため
のバインダー樹脂を形成することが開示されている。し
かしながら、この方法では、シクロペンタジエンが、そ
れ自身で反応してホモポリマーを形成するか、または少
なくともα, β−エチレン性不飽和ジカルボン酸と反応
してコポリマーを形成する。これらのホモポリマーおよ
びコポリマーが、高い熱反応性(thermal reactivity)を
有しており、従って引き続いて高温で実施される反応に
おいて制御することが困難であるということが知られて
いる。従って、約4〜6時間の通常の反応器排出時間を
有する工業的規模で実施される反応により得られる生成
物は、均質性が欠如しており、これは、今日要求されて
いる厳しい規定を考慮すると、もはや受け入れられな
い。このことは、まぎれもない欠点である。
【0007】同じことが、天然樹脂と、α, β−エチレ
ン性不飽和ジカルボン酸または無水物、フェノール−ア
ルデヒド縮合生成物およびポリオールで変性された炭化
水素樹脂との反応により得られる生成物にも当てはまる
(ドイツ特許出願公開第A 2549 902 号明細書)。シク
ロペンタジエンとα, β−エチレン性不飽和カルボン酸
または無水物の共重合および一価アルコールを用いたエ
ステル化により得られる樹脂により、同様の作用が示さ
れている(ドイツ特許出願公告第C 24 14 558 号明細
書)。
【0008】トール油脂肪酸、ロジン、スチレン、ジシ
クロペンタジエン、無水マレイン酸およびレゾールを、
一度に同時にマグネシウム化合物の存在下に、一段階反
応で高温、高圧で反応させることも公知である。続いて
の反応において、これらの生成物を追加的にアルコール
でエステル化することができる。これらのバインダー樹
脂は、凹版印刷インキに使用することができる(ドイツ
特許出願公開第A 35 31 242 号明細書)。しかしなが
ら、これらを用いて調合されたインキは、高い印刷速度
において比較的ゆっくりと乾燥するという欠点を有して
いる。
【0009】トルエン凹版印刷のためのワニスおよびイ
ンキのレオロジーが、しばしばエチルヒドロキシエチル
セルロース(EHEC)を用いて制御されることは公知であ
る。しかしながら、従来の生成物は、トルエン性溶液中
のエチルヒドロキシエチルセルロースと不相溶性である
という欠点、すなわち適合性の欠落した不均質性混合物
が製造されるという欠点を有している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、生成
物および製造方法に関する問題点を解決すること、およ
びこれらの欠点がなく、すなわち従来技術と比較して、
改善された耐磨耗性およびカーボンブラックに対する良
好な湿潤性を有しており、比較的低固形分のインキを調
合することができ、そして特にエチルヒドロキシエチル
セルロースと相溶性である、新規の改善されたトルエン
凹版印刷インキバインダー樹脂を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題は、最初に4〜
10個の炭素原子を有する二−または二−または多−不飽
和直鎖状、分岐鎖状または環状炭化水素および2〜10の
重合度を有するそれらの混合されたまたは混合されてい
ないオリゴマーを、天然樹脂および/または天然樹脂酸
および/または脂肪酸および/または脂肪酸エステルと
反応させ、次いで同時にまたは好ましくは引き続いての
反応において、得られるコポリマーを、α, β−不飽和
カルボン酸および/または無水物と、および二価金属化
合物およびアルコール、好ましくは多価のアルコールと
反応させ、場合により全体の反応を天然樹脂および天然
樹脂酸の存在下に行うことによって達成される。取られ
る手段のために従来技術に対する方法の改善点および製
造の特徴は、予期できるものではなく、従って驚くべき
ものであった。
【0012】従って、本発明は、 A)4〜10個の炭素原子を有する二−または二−または多
−不飽和の直鎖状、分岐鎖状または環状炭化水素または
2〜10の重合度を有するそれらの混合されたまたは混合
されていないオリゴマー、 B)脂肪酸および/または脂肪酸エステル、 C)α, β−不飽和カルボン酸および/またはその酸無水
物、 D)二価金属の化合物、 E)アルコール、および F)天然樹脂および/または天然樹脂酸 のそれぞれの群の少なくとも1つの化合物の反応により
製造される変性炭化水素樹脂を提供する。
【0013】変性炭化水素樹脂は、好ましくは、 −第一段階において、A)群の化合物を、B)およびF)群の
少なくとも1つの化合物と反応させ、そして −第二段階において、第一段階の反応生成物を、引き続
いてC)、D)およびE)群のそれぞれの化合物および場合に
よってはさらにF)群の化合物と、100 〜300 ℃の温度
で、水を脱離させて反応させる ことによって得られる。
【0014】A)からF)群の好ましい化合物は、 A)4〜10個の炭素原子を有する二−または多−不飽和の
直鎖状、分岐鎖状または環状炭化水素および2〜10の重
合度を有するそれらの混合されたまたは混合されていな
いオリゴマー。問題の出発化合物は、高い純度である必
要はない。例えば、ナフサおよび対応する石油留分の熱
分解において副生成物として得られるC5留分の熱的二量
化(thermal dimerization)において形成された留分、特
に濃縮された留分を使用することができる。この二量化
は、そのような留分に存在するシクロペンタジエンまた
はメチルシクロペンタジエンを、ジシクロペンタジエ
ン、ジメチルジシクロペンタジエン、シクロペンタジエ
ンとメチルシクロペンタジエンの二量体、シクロペンタ
ジエンとイソプレンの二量体、シクロペンタジエン−ピ
ペリレンの二量体およびその他の対応する二量体物質に
転化する。シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン
および三または四量体のような高級オリゴマー;同様に
シクロペンタジエンおよびその他の二−または二−また
は多−不飽和炭化水素の混合されたオリゴマーが好まし
い。
【0015】これらの留分は、その他の不飽和モノマ
ー、例えばプロピレン、ブテン、ブタジエン、ペンテ
ン、シクロペンテンまたはシクロヘキセンを含有してい
てもよい。ナフサおよびその他の原油留分の分解におい
て副生成物として得られるC9留分が存在してもよい。こ
れらは、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、インデン、メチルインデンまたはそれらの混
合物を含有する。この結果として、高い純度は、常に成
分A)の主要な要求事項ではないが、シクロペンタジエン
単位が成分A)の混合物において70%またはそれ以上の質
量分率で存在することが好ましい。 B)動物性、植物性または精製製造した脂肪酸および脂肪
酸エステル、特に植物性または動物性脂肪酸およびオイ
ルの形態のもの、例えばパルミチン酸またはステアリン
酸、しかし好ましくは不飽和脂肪酸、例えばオレイン酸
およびトール油脂肪酸、二量化および三量化脂肪酸、オ
イル、例えばトール油、脂肪酸グリセリルエステル、例
えば綿実油、大豆油、亜麻仁油、桐油、魚油、ひまし
油、ヤシ油脂肪、水素化ヤシ油脂肪、 C)α, β−エチレン性不飽和カルボン酸または無水物、
特にフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン
酸、ケイ皮酸、アクリル酸、メタクリル酸、 D)二価金属化合物、好ましくは酸化物、水酸化物、炭酸
塩、重炭酸塩、酢酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸
塩、特にマグネシウム、カルシウムおよび亜鉛、 E)ヒドロキシル含有エステル化剤、好ましくは多官能性
アルコール、特に二官能性アルコール、例えばグリコー
ル、または三官能性アルコール、例えばトリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、また
はより高級な多官能性アルコール、例えばペンタエリス
リトール、二量化トリメチロールプロパン、二量化ペン
タエリスリトールまたはソルビトール、 F)ロジン、ルート樹脂(root resin)、トール樹脂(tall
resin)および不均化されたまたは部分的に水素化された
または二量化されたいずれかの起源の天然樹脂、天然樹
脂または天然樹脂酸、好ましくは少量でさらにテルペン
またはその他の公知のα, β−エチレン性不飽和カルボ
ン酸または無水物と天然樹脂酸との付加生成物を含有す
るもの。
【0016】本発明に従って変性される炭化水素樹脂の
製造において、使用される全ての反応成分の質量の合計
(=100 %)を基準として、個々の群の反応成分の質量
分率の合計は、それぞれ好ましくは、 A)10〜90%、好ましくは20〜70%、特に好ましくは30〜
60%、 B)1〜90%、好ましくは10〜80%、特に好ましくは15〜
70%、 C)0.1 〜30%、好ましくは2〜10%、特に好ましくは3
〜8%、 D)0.1 〜20%、好ましくは1〜10%、特に好ましくは3
〜8%、 E)0.1 〜20%、好ましくは1〜10%、特に好ましくは3
〜8%、 F)1〜90%、好ましくは10〜60%、特に好ましくは20〜
50%である。
【0017】本発明は、最初に成分A)およびB)および/
またはF)を、200 〜300 ℃、好ましくは220 〜270 ℃の
温度で、好ましくは0.1 〜1.5MPa(1〜15bar)、特に好ま
しくは0.2 〜1MPa(2〜10bar)の圧力で反応させ、次いで
得られたポリマーを、好ましくは大気圧で化合物C)、D)
およびE)および場合によってはF)と、200 〜280 ℃、好
ましくは220 〜270 ℃の範囲の温度で水を脱離させて反
応させることによって、変性シクロペンタジエン樹脂を
製造する方法をも包含する。
【0018】この製造には、天然樹脂化学に慣用の装置
が使用される。この装置は、熱伝達油で加熱することが
でき、そして圧力反応用に設計されそして計量、蒸留お
よび撹拌手段を備えた通常の鋼鉄製容器である。この装
置には、最初にB)(脂肪酸および/または脂肪酸エステ
ル)およびF)(天然樹脂および/または天然樹脂酸)群
の少なくとも1つの成分が導入され、その際種々の化合
物が単一の化合物として存在するか、または混合されて
いてもよく、場合によっては不活性溶媒、例えばキシレ
ンを使用することも可能である。次いで、温度を、好ま
しくは220 〜270 ℃に上昇させる。次いで、容器を密封
し、圧力が好ましくは1.5MPa(15bar) 、特に好ましくは
1MPa(10bar) を超えないように、液体化合物A)を形成さ
れた圧力に対して計量添加する。圧力の低下により見分
けられる反応の終了後に、この装置を完全に放圧する。
これにより得られるコポリマーは、800 〜40,000、好ま
しくは1,000 〜30,000g/mol の重量平均モル質量を有し
ている。
【0019】次いで、この溶融物を、C)群のα, β−不
飽和カルボン酸および/または無水物およびD)群の二価
金属化合物およびE)群の多価アルコールおよび場合によ
ってはさらにF)群の天然樹脂/天然樹脂酸と混合する。
この金属化合物は、有利には、固体としてではなく、例
えばキシレンを用いた懸濁液の形態で滴下して添加され
る。この結果得られる水およびその他の揮発性成分は、
この工程で留去される。
【0020】その他の態様では、A)とB)との重合反応に
成分C)の一部または全部を入れること、またはα, β−
不飽和カルボン酸または無水物ですでに変性された天然
樹脂または天然樹脂酸F)を使用することが可能である。
一般に、D)群の金属化合物の反応を完了するためにバッ
チに酸を添加する必要はない。
【0021】しかしながら、非常に高い濃度の金属化合
物の場合には、欠点となる溶融物粘度の上昇なしで転化
を完了するために、酸を添加することが有利である。使
用される酸は、好ましくはカルボン酸、例えば酢酸、イ
ソノナン酸、トール油脂肪酸、シクロヘキサンカルボン
酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸である。全ての反応性
成分の合計を基準としたこれらの質量分率は、成分A)か
らF)の化合物の使用された合計質量(=100 %)を基準
として好ましくは5%未満である。
【0022】反応の経過は、溶媒、例えばトルエン中の
粘度の定量または酸価の定量によって確認することがで
き、次いで所望の段階で中止することができ、この場合
には簡単にバッチを排出することによって揮発性成分が
除去される。本発明によるバインダー樹脂は、溶融物を
冷却した後に、まず固形分として得られる。しかしなが
ら、この溶融物は、溶媒、例えばトルエンまたはベンジ
ン留分を添加することによってワニスに転化することが
でき、この場合には固形分から液体の形態への全ての転
化が可能である。
【0023】粘度は、例えば23℃で通常のロータリー粘
度計を使用して50%の溶解された樹脂の質量含有量を有
するトルエン溶液を測定することによって確認される。
粘度は、好ましくは100 〜20,000mPa ・s 、特に好まし
くは150 〜5,000mPa・s の範囲である。しかしながら、
この粘度はこれらの範囲を上回っても、下回ってもよ
い。
【0024】本発明による樹脂のモル質量は、パーミエ
ーション測定手段にポリスチレンゲルを用いて溶媒とし
てのテトラヒドロフラン(THF) 中の樹脂溶液のゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーにより、公知の方法に
従って確認される。本発明による樹脂の重量平均モル質
量Mwは、得られた測定値によれば好ましくは>500g/mol
であり、臨界的な上限はない。しかしながら、特に好ま
しいMwは、1,000 〜50,000g/mol の範囲である。
【0025】本発明による樹脂は、実際の反応の際また
は後に、印刷インキ樹脂の製造に通常使用されるその他
の物質を添加して変性することができる。例えば、低分
子量化合物、例えばロジン、ロジンエステル、植物性
油、アルキド樹脂、鉱油、またはポリマー、例えばフェ
ノールおよびアルデヒドの縮合生成物、例えばレゾール
またはノボラック、ポリエステル、変性炭化水素樹脂お
よびフェノール性変性天然樹脂酸エステルを添加して、
溶液粘度を最適化することができる。
【0026】しかしながら、酸性触媒をバッチに添加す
ることも可能である。フェノール樹脂、フェノールまた
はホルムアルデヒドを用いた変性を行う場合には、これ
は特に重要である。好適な触媒の例は、スルホン酸、例
えばベンゼンモノスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、
フェノールスルホン酸、p-トルエンスルホン酸またはカ
ルボン酸、例えば酢酸またはトール油脂肪酸である。カ
ルボン酸は、二価金属化合物と、天然樹脂酸のカルボキ
シル基との反応を完了するために使用することもでき
る。
【0027】従来技術(米国特許第4,528,036 号明細
書、米国特許第4,552,592 号明細書)に開示された方法
では、カルシウム化合物が使用される。しかしながら、
得られる樹脂および樹脂溶液が、曇り、そして生成物特
性を著しく損ない、バインダー樹脂を使用不可能にする
不溶性成分を含有するので、印刷インキ樹脂に望ましい
マグネシウムまたは亜鉛化合物を独占的に使用すること
は不可能である。しかし、マグネシウムおよび亜鉛化合
物で構成された樹脂は、しばしば非常に良好な含量湿潤
性を提供する。完全に鮮明であり、すなわち肉眼による
可視混濁なしで、固体状態またはトルエン溶液のどちら
でも、生成物を製造できることは、本発明の非常に有利
な長所である。従って、これらは、イラストレーション
凹版印刷に使用される含量の優れた湿潤性を有してい
る。
【0028】さらに本発明は、顔料磨砕物(grinds)およ
びコンセントレートおよびトルエンを用いたイラストレ
ーション凹版印刷の印刷インキにおけるバインダー樹脂
として、本発明による樹脂を使用する方法を提供する。
本発明による樹脂は、その他のバインダー、例えば従来
の変性天然樹脂酸エステル、樹脂酸塩、炭化水素樹脂ま
たはクロロラバーおよびエチルヒドロキシエチルセルロ
ース(EHEC)との相溶性が高く、それらに広く万能性を付
与する。特に、ソルビトール−エステル化生成物は、EH
ECとの非常に良好な相溶性を示す。従って、反応に固体
として、または水溶液として使用することができるソル
ビトールを使用することが特に好ましい。
【0029】これらは、トルエンを用いた希釈液におい
て比較的平坦な粘度分布を示すという有利な特徴を有し
ており、すなわち樹脂含有量が上昇しても、それらの粘
度上昇は非常に小さい。最適な湿潤性のために顔料は最
大限の樹脂を必要とするが、この結果得られるコンセン
トレートおよび磨砕物は流動性が高く、すなわち低粘度
であるので、この特性は分散操作において特に重要であ
る。これにより、著しく低い希釈特性のために、従来の
バインダー樹脂よりも優れたバインダー樹脂が得られ
る。バインダー樹脂の希釈特性の違いは、まぎれもなく
驚くべきことである。
【0030】このトルエン凹版印刷インキは従来の方法
に従って調製される。このために、好適なバインダー樹
脂はトルエンに溶解され、そしてワニスが顔料着色され
るか、または前もって製造された顔料磨砕物がトルエン
で希釈される。使用することのできる添加物(aggregat
e) の例は、フィラー、例えば炭酸カルシウムまたは顔
料分散を改善するための界面活性剤、例えばレシチンま
たは耐磨耗性を改善するためのワックスである。
【0031】さらに本発明は、本発明による樹脂を、驚
くべきことに同様に使用可能であり、そして特にゲルワ
ニス(gel varnishes) としてゲルの形態で非常に有利に
使用することができるオフセット印刷および凸版印刷の
ための印刷インキのバインダー樹脂として、使用する方
法を提供する。このゲルワニスは、好ましくは従来の方
法に従って高沸点鉱油中で、バインダー樹脂を、エチル
アセトアセテートで安定化させてまたはさせないで、ア
ルミニウム化合物、例えばアルミニウムアルコキシドと
反応させることにより製造される。このゲルワニスは、
任意にその他のバインダー樹脂、例えばフェノール性変
性ロジン、植物油、ワックス、フィラー、乾燥剤および
その他の添加剤と混合され、そしてとりわけ印刷機で起
こる操作温度の変動の下で、広範囲にわたってそれらの
粘度に実質的に影響せず、そして不溶性にもならない、
オフセット印刷および凸版印刷に使用することのできる
印刷インキを得るために顔料着色される。これは、明ら
かな利点である。
【0032】本発明による樹脂の鉱油の相溶性または鉱
油中への清澄溶解性(clear-solubility)を測定するため
に、これらは、どの場合にも180 ℃で、標準化された鉱
油(240 〜270 ℃の沸点、72℃のアニリン点)中に溶解
され、溶液中の樹脂の質量分率が35%である澄んだ樹脂
溶液を形成する。この溶液は23℃に冷却され、すぐに撹
拌しながら混濁の開始(曇り点)まで同一の鉱油で滴定
される。曇り点において溶液中に存在する樹脂の質量と
鉱油の質量との比率は、相溶性または清澄溶解性終点と
呼ばれる。亜麻仁油の相溶性は同様の方法で測定され
る。
【0033】脂肪族化合物とのその良好な相溶性のため
に、本発明によるこの新規の変性ロジンベースの樹脂
は、例えばベンジンを用いたイラストレーション凹版印
刷に使用されるような、低沸点ベンジン留分と組み合わ
せて使用することもできる。従って、本発明は、ベンジ
ンを用いたイラストレーション凹版印刷のための印刷イ
ンキのバインダー樹脂として、本発明による樹脂を使用
する方法をも提供する。
【0034】オフセット、凸版および凹版印刷のような
異なる印刷方法に対する、この新規の化合物の幅広い適
用性は、従来技術による樹脂に対して、非常に重要な利
点および明らかな改善点を構成している。
【0035】
【実施例】以下の実施例は、本発明をさらに詳しく説明
するものであり、限定するものではない。部および百分
率は、特に規定のない限り質量を基準とする。記載され
ている酸価は、DIN 53 402に従って測定される。これら
は通常mg/gで記載される。この酸価は、サンプルの特定
の質量m B を中和するのに必要な水酸化カリウムの質量
m KOH と、サンプルの質量m B (未希釈)との比率とし
て定義される。
【0036】以下の実施例における溶液粘度は、樹脂の
質量含有量が50%であるトルエン溶液で23℃で測定され
る。 実施例1 3Lの鋼鉄製装置で、144gのロジンを260 ℃に加熱する。
質量で80%のシクロペンタジエン単位を含有する工業品
質のジシクロペンタジエン336gを、6時間かけて計量添
加し、このバッチを、その温度で撹拌しながら5時間保
持し、その際に圧力が、最初は0.9MPa(9bar)に上昇し、
次いで0.5MPa(5bar)に低下する。次いで、このバッチを
大気圧まで放圧する。ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィーで測定したサンプルの重量平均モル質量Mwは70
0g/molである。
【0037】その後、480gのロジンを添加し、30分間撹
拌する。次いで、70g の無水マレイン酸を30分間撹拌し
ながら導入する。最後に、13g の酸化マグネシウムおよ
び122gのペンタエリスリトールを樹脂溶融物に散布し、
そして酸価が50mg/g未満に低下するまで、この混合物を
加熱し、揮発成分を蒸留除去する。次いで、このバッチ
を5分間10kPa(100mbar)に保持し、大気圧に調節し、そ
して排出して、軟化点が162 ℃であり、溶液粘度(鮮明
な溶液)が524mPa・s である1,048gの鮮明な樹脂を得
る。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し
た重量平均モル質量Mwは2,350g/molである。
【0038】樹脂相溶性は、240 〜270 ℃の沸点範囲の
1:5鉱油(アニリン点72℃)よりも良好であり、そし
て1:2亜麻仁油よりも良好である。 実施例2 3Lの鋼鉄製装置で、144gのロジンを260 ℃に加熱する。
質量で80%のシクロペンタジエン単位を含有する工業品
質のジシクロペンタジエン336gを、6時間かけて計量添
加し、このバッチを、その温度で撹拌しながらさらに5
時間保持し、その際に圧力が、最初は0.9MPa(9bar)に上
昇し、次いで0.5MPa(5bar)に低下する。次いで、このバ
ッチを大気圧まで放圧する。
【0039】その後、480gのロジンを添加し、30分間撹
拌する。次いで、47g の無水マレイン酸を30分間撹拌し
ながら導入する。最後に、26g の酸化亜鉛、122gのペン
タエリスリトールおよび16g のグリセロールを樹脂溶融
物に添加し、そして酸価が50mg/g未満に低下するまで、
この混合物を加熱し、揮発成分を蒸留除去する。次い
で、このバッチを5分間10kPa(100mbar)に保持し、大気
圧に調節し、そして排出して、軟化点が148 ℃であり、
溶液粘度(鮮明な溶液)が105mPa・s である1,053gの鮮
明な樹脂を得る。ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーで測定した重量平均モル質量Mwは1,800g/molであ
る。 実施例3 3Lの鋼鉄製装置で、144gのロジンを260 ℃に加熱する。
質量で80%のシクロペンタジエン単位を含有する工業品
質のジシクロペンタジエン336gを、6時間かけて計量添
加し、このバッチを、その温度で撹拌しながらさらに5
時間保持し、その際に圧力が、最初は0.9MPa(9bar)に上
昇し、次いで0.5MPa(5bar)に低下する。次いで、このバ
ッチを大気圧まで放圧する。
【0040】その後、480gのロジンを添加し、30分間撹
拌する。次いで、70g の無水マレイン酸を30分間撹拌し
ながら導入する。最後に、23g の水酸化カルシウムおよ
び122gのペンタエリスリトールを樹脂溶融物に散布し、
そして酸価が50mg/g未満に低下するまで、この混合物を
加熱し、揮発成分を蒸留除去する。次いで、このバッチ
を5分間10kPa(100mbar)に保持し、大気圧に調節し、そ
して排出して、軟化点が144 ℃であり、溶液粘度(鮮明
な溶液)が390mPa・s であり、酸価が19mg/gである1,05
7gの鮮明な樹脂を得る。 実施例4 3Lの鋼鉄製装置で、430gのトール油脂肪酸を260 ℃に加
熱する。質量で80%のシクロペンタジエン単位を含有す
る工業品質のジシクロペンタジエン946gを、6時間かけ
て計量添加し、このバッチを、その温度で撹拌しながら
さらに5時間保持し、その際に圧力が、最初は0.38MPa
(3.8bar) に上昇し、次いで0.2MPa(2bar)に低下する。
次いで、このバッチを大気圧まで放圧する。ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーで測定したサンプルの重
量平均モル質量Mwは4,770g/molである。
【0041】その後、480gのロジンを添加し、30分間撹
拌する。次いで、70g の無水マレイン酸を30分間撹拌し
ながら導入する。最後に、23g の水酸化カルシウムおよ
び122gのペンタエリスリトールを樹脂溶融物に散布し、
そして酸価が50mg/g未満に低下するまで、この樹脂溶融
物を加熱し、揮発成分を蒸留除去する。このバッチを5
分間10kPa(100mbar)に保持し、大気圧に調節し、そして
排出して、軟化点が135 ℃であり、溶液粘度(鮮明な溶
液)が940mPa・s であり、酸価が19mg/gである1,864gの
鮮明な樹脂を得る。 実施例5 3Lの鋼鉄製装置で、120gのロジンを260 ℃に加熱する。
質量で80%のシクロペンタジエン単位を含有する工業品
質のジシクロペンタジエン280gを、6時間かけて計量添
加し、このバッチを、その温度で撹拌しながらさらに5
時間保持し、その際に圧力が、最初は0.9MPa(9bar)に上
昇し、次いで0.5MPa(5bar)に低下する。次いで、このバ
ッチを大気圧まで放圧する。
【0042】その後、400gのロジンを添加し、30分間撹
拌する。次いで、59g の無水マレイン酸を30分間撹拌し
ながら導入する。最後に、23g の水酸化カルシウムおよ
び181gのソルビトールを樹脂溶融物に散布し、そして酸
価が50mg/g未満に低下するまで、この混合物を加熱し、
揮発成分を蒸留除去する。次いで、このバッチを5分間
10kPa(100mbar)に保持し、大気圧に調節し、そして排出
して、軟化点が135 ℃であり、溶液粘度(鮮明な溶液)
が140mPa・s であり、酸価が19mg/gである953gの鮮明な
樹脂を得る。
【0043】エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)
との相溶性を試験するために、トルエン中の50%濃度樹
脂溶液10g を、トルエン中のEHECの10%濃度溶液10g と
混合する。鮮明であり、均質な溶液が得られる。これ
は、トルエン凹版印刷インキを製造するのに非常に有用
である。 実施例6 2Lの鋼鉄製装置で、430gの大豆油を260 ℃に加熱する。
質量で80%のシクロペンタジエン単位を含有する工業品
質のジシクロペンタジエン287gを、6時間かけて計量添
加し、このバッチを、その温度で撹拌しながらさらに5
時間保持し、その際に圧力が、最初は0.4MPa(4bar)に上
昇し、次いで0.25MPa(2.5bar) に低下する。次いで、こ
のバッチを大気圧まで放圧する。ゲルパーミエーション
クロマトグラフィーで測定したサンプルの重量平均モル
質量Mwは28,500g/mol である。
【0044】その後、377gのロジンを添加し、30分間撹
拌する。次いで、150gのキシレンに懸濁させた30g の水
酸化カルシウムを1時間かけて計量添加し、その際生成
する水およびその他の揮発成分を留去する。次いで、こ
のバッチをさらに30分間撹拌し、次いで46g の無水マレ
イン酸を5分間かけて、次いで30分後に30g のグリセロ
ールを計量添加する。このバッチをさらに2時間撹拌
し、次いで5分間10kPa(100mbar) に保持し、大気圧に
調節し、そして排出して、軟化点が100 ℃であり、溶液
粘度(鮮明な溶液)が235mPa・s である1,080gの鮮明な
樹脂を得る。 実施例7 3Lの鋼鉄製装置で、210gのロジンを260 ℃に加熱する。
質量で80%のシクロペンタジエン単位を含有する工業品
質のジシクロペンタジエン490gを、6時間かけて計量添
加し、このバッチを、その温度で撹拌しながらさらに5
時間保持し、その際に圧力が、最初は0.9MPa(9bar)に上
昇し、次いで0.5MPa(5bar)に低下する。次いで、このバ
ッチを大気圧まで放圧する。
【0045】その後、210gのロジンを添加し、30分間撹
拌する。次いで、46g の無水マレイン酸を30分間撹拌し
ながら導入する。最後に、20g の酸化マグネシウムおよ
び30g のエチレングリコールを樹脂溶融物に添加する。
その後、30g のトール油脂肪酸を滴下して加える。酸価
が50mg/g未満に低下するまで、このバッチを加熱し、揮
発成分を蒸留除去する。次いで、このバッチを5分間10
kPa(100mbar)に保持し、大気圧に調節し、そして排出し
て、軟化点が135 ℃であり、溶液粘度(鮮明な溶液)が
48mPa ・s であり、酸価が28mg/gである930gの鮮明な樹
脂を得る。 比較例1 溶液粘度が115mPa・s であるバインダー樹脂を、米国特
許第4,552,592 号明細書の実施例3に従って製造する。 比較例2 米国特許第4,552,592 号明細書の実施例3に従って、水
酸化カルシウムを水酸化マグネシウムの当量で置き換え
て、バインダー樹脂を製造し、トルエンに完全には溶解
しない曇った樹脂を得る。 比較例3 ドイツ特許出願公告第B 25 27 719 号明細書の実施例8
に従って、バインダー樹脂を製造する。エチルヒドロキ
シエチルセルロース(EHEC)との相溶性を試験するため
に、トルエン中の50%濃度樹脂溶液10g を、トルエン中
のEHECの10%濃度溶液10g と混合する。この結果は、曇
っており不均質である混合物となり、約2時間後に相分
離する。この混合物は、トルエン凹版印刷インキを製造
するのに使用できない。 比較例4 ドイツ特許出願公開第A 25 29 902 号明細書の実施例10
に従って、バインダー樹脂を製造する。エチルヒドロキ
シエチルセルロース(EHEC)との相溶性を試験するため
に、トルエン中の50%濃度樹脂溶液10g を、トルエン中
のEHECの10%濃度溶液10g と混合する。この結果は、曇
っており不均質である混合物となり、約2時間後に相分
離する。この混合物は、トルエン凹版印刷インキを製造
するのに使用できない。 比較例5 ドイツ特許出願公開第A 35 31 242 号明細書の実施例1
に従って、バインダー樹脂を製造する。エチルヒドロキ
シエチルセルロース(EHEC)との相溶性を試験するため
に、トルエン中の50%濃度樹脂溶液10g を、トルエン中
のEHECの10%濃度溶液10g と混合する。この結果は、曇
っており不均質である混合物となり、約2時間後に相分
離する。この混合物は、トルエン凹版印刷インキを製造
するのに使用できない。 適用例 通常の方法に従って、実施例1(インキA)、実施例4
(インキB)および比較例1(インキC)のバインダー
樹脂のそれぞれを、通常の方法で、カーボンブラックPr
intex 300 (登録商標)(Degussa AG)およびトルエンで
分散させ、同一の顔料含有量および同一の印刷粘度(pri
nting viscosity)(3mm DIN 流出カップで22秒の流出時
間)を有するインキを製造する。得られたインキは、以
下の組成を有する。 質量分率(%) インキA インキB インキC 樹脂 25 24 31 カーボンブラック 8 8 8 トルエン 67 68 61 これらのイラストレーション凹版印刷インキを、高吸収
性天然紙に凹版印刷した。
【0046】次いで、60度の入射角のランゲ実験室用反
射計(Lange laboratory reflectometer)を使用して、高
ければ高いほど良好な印刷が可能となる印刷の光沢を測
定する。印刷膜の耐磨耗性は、Pruefbau Quadrant 装置
で600gの負荷で、50ストロークを使用して測定し、1〜
6で評価する。ここで、1は非常に良好な耐磨耗性を示
し、6は非常に低い耐磨耗性を示す。
【0047】裏抜け性を視覚的に評価する。1は印刷用
紙の背面に裏抜けしないことを意味し、6は最大の裏抜
けを意味する。 本発明による生成物は、樹脂含有量がより低いにもかか
わらず、カーボンブラックの分散性、裏抜け性および得
られるインキの光沢に関して、そして耐磨耗性に関して
も従来のバインダー樹脂よりも優れていることが分か
る。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)4〜10個の炭素原子を有する二−また
    は二−または多−不飽和の直鎖状、分岐鎖状または環状
    炭化水素または2〜10の重合度を有するそれらの混合さ
    れたまたは混合されていないオリゴマー、 B)脂肪酸および/または脂肪酸エステル、 C)α, β−オレフィン性不飽和カルボン酸および/また
    はその酸無水物、 D)二価金属の化合物、 E)アルコール、および F)天然樹脂および/または天然樹脂酸 のそれぞれの群の少なくとも1つの化合物間の反応によ
    り製造することができる変性炭化水素樹脂において、反
    応が二またはそれ以上の段階で行われ、第一段階におい
    て、A)群のうちの少なくとも1つの化合物を、B)および
    F)群のうちの少なくとも一方の少なくとも1つの化合物
    と反応させ、続いての段階において、前の段階の反応生
    成物を、C)、D)およびE)群の少なくとも1つのうちの少
    なくとも1つの化合物と反応させることからなる上記変
    性炭化水素樹脂。
  2. 【請求項2】 全ての反応成分の質量の合計を基準とし
    て、個々の群の反応成分の質量分率の合計が、それぞれ A)10〜90%、 B)1〜90%、 C)0.1 〜30%、 D)0.1 〜20%、 E)0.1 〜20%、および F)1〜90%、 であり、ここで全ての反応成分の質量分率の合計は、10
    0 %である請求項1に記載の変性炭化水素樹脂。
  3. 【請求項3】 B)群の化合物が、脂肪酸グリセリルエス
    テルである請求項1に記載の変性炭化水素樹脂。
  4. 【請求項4】 B)群の化合物が、脂肪酸である請求項1
    に記載の変性炭化水素樹脂。
  5. 【請求項5】 D)群の金属化合物が、マグネシウム化合
    物である請求項1に記載の変性炭化水素樹脂。
  6. 【請求項6】 D)群の金属化合物が、亜鉛化合物である
    請求項1に記載の変性炭化水素樹脂。
  7. 【請求項7】 D)群の金属化合物が、カルシウム化合物
    である請求項1に記載の変性炭化水素樹脂。
  8. 【請求項8】 E)群の化合物が、エチレングリコール、
    グリセロール、ペンタエリスリトールおよびソルビトー
    ルからなる群から選択された一種またはそれ以上の化合
    物である請求項1に記載の変性炭化水素樹脂。
  9. 【請求項9】 D)群の化合物の反応が、カルボン酸の存
    在下に行われる請求項1に記載の変性炭化水素樹脂。
  10. 【請求項10】 樹脂の質量含有量が50%であるトルエ
    ン溶液で23℃の温度で測定した溶液粘度が、150 〜5,00
    0mPas の範囲である請求項1に記載の変性炭化水素樹
    脂。
  11. 【請求項11】 ポリスチレンゲルを用いてゲルパーミ
    エーションクロマトグラフィーによって測定された重量
    平均モル質量Mwが、1,000 〜50,000g/mol の範囲である
    請求項1に記載の変性炭化水素樹脂。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の変性炭化水素樹脂を
    製造する方法において、二またはそれ以上の段階で反応
    を行い、第一段階において、A)群の少なくとも1つの化
    合物を、B)およびF)群の少なくとも一方の少なくとも1
    つの化合物と反応させ、続いての段階において、前の段
    階の反応生成物を、C)、D)およびE)群の少なくとも1つ
    のうちの少なくとも1つの化合物と反応させることから
    なる上記方法。
  13. 【請求項13】 反応が二段階で行われ、第一段階にお
    いて、A)群の少なくとも1つの化合物を、B)およびF)群
    の少なくとも一方の少なくとも1つの化合物と反応さ
    せ、そして第二段階において、第一段階の反応生成物
    を、C)、D)およびE)群の少なくとも1つのうちの少なく
    とも1つの化合物と反応させることからなる請求項12
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】 B)およびF)群のそれぞれの少なくとも
    1つの化合物を使用して第一段階を行う請求項12に記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 圧力反応のために設計された反応容器
    に、B)およびF)群の一方の少なくとも1つの化合物を最
    初に導入し、反応容器の内容物を220 〜270℃の温度に
    加熱し、次いで反応容器中の圧力が1.5MPa(15bar) を超
    えないようにA)群の少なくとも1つの化合物を計量添加
    することによって第一段階の反応を行い、そして圧力の
    低下により識別される反応の終了後に、第二段階のため
    にC)、D)およびE)群のそれぞれの少なくとも1つの化合
    物を単独でまたは組み合わせて添加し、そして第一段階
    の生成物と200 〜280 ℃の温度範囲で反応させる請求項
    12に記載の方法。
  16. 【請求項16】 追加的にF)群の少なくとも1つの化合
    物を、第一段階に続く他の段階の少なくとも1つにおい
    て使用する請求項12に記載の方法。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載の変性炭化水素樹脂
    を、顔料磨砕物および顔料コンセントレートに使用する
    方法。
  18. 【請求項18】 請求項1に記載の変性炭化水素樹脂
    を、印刷インキに使用する方法。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載の変性炭化水素樹脂
    を、トルエンを用いる凹版印刷のための印刷インキに使
    用する方法。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載の変性炭化水素樹脂
    を、ベンジンを用いる凹版印刷のための印刷インキに使
    用する方法。
  21. 【請求項21】 請求項1に記載の変性炭化水素樹脂
    を、オフセット印刷のための印刷インキに使用する方
    法。
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