JPH1067777A - ベンゾチオフェン化合物及びその使用方法 - Google Patents

ベンゾチオフェン化合物及びその使用方法

Info

Publication number
JPH1067777A
JPH1067777A JP9174152A JP17415297A JPH1067777A JP H1067777 A JPH1067777 A JP H1067777A JP 9174152 A JP9174152 A JP 9174152A JP 17415297 A JP17415297 A JP 17415297A JP H1067777 A JPH1067777 A JP H1067777A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
compound
estrogen
formula
compounds
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9174152A
Other languages
English (en)
Inventor
Henry Uhlman Bryant
ヘンリー・アールマン・ブライアント
George Joseph Cullinan
ジョージ・ジョゼフ・カリナン
Kennan Joseph Fahey
ケナン・ジョゼフ・ファヘイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eli Lilly and Co
Original Assignee
Eli Lilly and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eli Lilly and Co filed Critical Eli Lilly and Co
Publication of JPH1067777A publication Critical patent/JPH1067777A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D333/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom
    • C07D333/50Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D333/52Benzo[b]thiophenes; Hydrogenated benzo[b]thiophenes
    • C07D333/54Benzo[b]thiophenes; Hydrogenated benzo[b]thiophenes with only hydrogen atoms, hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals, directly attached to carbon atoms of the hetero ring
    • C07D333/56Radicals substituted by oxygen atoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/56Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids
    • A61K31/565Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids not substituted in position 17 beta by a carbon atom, e.g. estrane, estradiol
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/56Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids
    • A61K31/57Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids substituted in position 17 beta by a chain of two carbon atoms, e.g. pregnane or progesterone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/66Phosphorus compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/22Hormones
    • A61K38/29Parathyroid hormone, i.e. parathormone; Parathyroid hormone-related peptides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/02Drugs for disorders of the urinary system of urine or of the urinary tract, e.g. urine acidifiers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Reproductive Health (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 閉経後症候群の症状を処置するための新規化
合物の提供。 【解決手段】 式(I): 【化1】 で示される化合物、例えば、式中R1とR2がヒドロキシ
であり、R3とR4が、それらが結合している窒素と共に
ピペリジニル環を形成し、Aがビフェニルである化合物
の塩酸塩である、[2−(4−ヒドロキシフェニル)−
6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル][4'
−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]ビフェニル−
4−イル]メタノン塩酸塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬化学及び有機化
学の領域に関し、エストロゲン奪取、閉経後症候群、エ
ストロゲン依存の癌、子宮類線維腫疾患、子宮内膜炎、
及び再狭窄としても知られている平滑筋細胞増殖に関連
する様々な医学的兆候の処置及び阻止に有用な新規のベ
ンゾ[b]チオフェン化合物を提供する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】患者に
おけるエストロゲン奪取は、卵巣切除及び閉経に限られ
ないがこれらを含む様々な手段を通じて起こり得るもの
であり、典型的に数多くの関連ある健康上の心配をもた
らす。「閉経後症候群」なる用語は、閉経として知られ
る生理学的変化に差しかかったか又は完了した女性にし
ばしば影響を及ぼす様々な病理学的状態を記載するため
に用いられる。骨粗鬆症、高脂質血症のような心臓血管
の影響、及びエストロゲン依存性の癌、特に乳癌及び子
宮癌、これらに限られるわけではないがこれらを含む閉
経後症候群の主な影響を伴う多くの病状が、この用語の
使用によって意図される。
【0003】骨粗鬆症は、様々な病因から生じる一群の
疾患をいい、単位体積当たりの骨の質量の正味の損失に
よって特徴付けられる。骨質量のこの損失とその結果生
じる骨折の結果、構造上十分に体を支えている骨格が衰
弱する。最も一般的なタイプの骨粗鬆症の1つは、閉経
に関連するものである。大部分の女性は、月経停止後3
年から6年以内に骨の小柱の構成部分において骨質量の
約20%から約60%を損失する。この急速な損失は、
一般に骨の吸収及び形成の増加に関連するが、骨の吸収
のサイクルがより支配的であり、その結果は骨質量の正
味の減少である。骨粗鬆症は閉経後の女性にとっては一
般的で深刻な病気である。
【0004】米国だけでも、これらの病気に悩まされて
いる女性だけでも2500万人いると見積もられる。骨
粗鬆症の結果は個人的な損害となり、またその慢性のた
めに大きい経済的な損失を計上し、その病気の後遺症に
より広範囲で長期間の介護(入院及び在宅医療での看
護)を必要とする。年長の患者ほど、このことについて
は特に確かなことである。さらに、骨粗鬆症は生命を脅
かす状態であるとは一般に考えられていないが、老人女
性の20%から30%の死亡率が股関節の骨折に関連す
る。この高い死亡率のパーセントは閉経後の骨粗鬆症に
関連し得る。
【0005】骨において、閉経後の骨粗鬆症の影響を最
も受け易い組織は小柱である。この組織はしばしば、海
綿状の又は網状の骨を指し、特に骨の末端近く(関節の
近く)、及び脊柱の椎骨に集中している。小柱組織は、
他の小柱組織と互いに相互連結する小さな骨状の組織、
並びに骨の表面及び中心幹を形成するより堅く密な皮質
性の組織よって特徴づけられる。小柱のこの相互に連結
した網状組織は、外部皮質性構造を側方から支持し、構
造全体にわたる生体力学的強度にとって決定的なもので
ある。閉経後の骨粗鬆症においては、骨の不全及び骨折
をもたらすのは小柱の正味の吸収及び損失である。閉経
後の女性における小柱の損失からみれば、最も一般的な
骨折が、小柱の支持に大いに依存する骨、例えば椎骨、
大腿及び前腕のような重量を支える骨の頸に関連した骨
折であるということは意外なことではない。確かに、股
関節の骨折、コリーズ(collies)骨折、及び脊柱の粉
砕骨折は、閉経後の骨粗鬆症の際立った特質である。
【0006】閉経後の骨粗鬆症の処置の最も一般に用い
られる方法は、エストロゲン置換療法である。治療は通
常はうまく行くが、患者のこの治療に対する同意は低い
ものである。主として、エストロゲン療法はしばしば好
ましくない副作用を生ずるからである。更なる処置の方
法としては、例えば Fosomax(登録商標)(Merck &C
o.社)のようなビスホスホネート化合物の投与があろ
う。
【0007】閉経前の時期にわたって、大部分の女性
は、同年齢の男性よりも心臓血管の病気の発生率が低
い。しかし、閉経後は女性の心臓血管の病気の発生率は
男性にみられる割合に匹敵してゆっくりと増加する。こ
の保護の損失は、エストロゲンの損失、特に、血清脂質
レベルを調節するエストロゲンの能力の損失に関連して
いる。血清脂質を調節するエストロゲンの能力の性質は
よく理解さていないが、現在までのところ、エストロゲ
ンが過剰のコレステロールを除去する肝臓の低密度脂質
(LDL)レセプターを上方調節し得ることを示す証拠
はある。さらに、エストロゲンは、コレステロールの生
合成にある影響を及ぼし、心臓血管の健康にとって別の
有益な影響を及ぼしているようである。
【0008】エストロゲン置換療法を受けている閉経後
の女性において、血清脂質の濃度レベルが閉経前にみら
れた濃度に戻ることが文献に報告されている。したがっ
て、エストロゲンは、この状態のための合理的な処置で
あるように思われよう。しかし、エストロゲン置換療法
の副作用は、多くの女性にとっては受け入れられないも
のであり、したがって、この療法の使用が制限される。
この状態のための理想的な治療は、エストロゲンと同様
に血清脂質レベルを調節するが、副作用及びエストロゲ
ン療法に関連した危険性が全くない薬剤による治療であ
ろう。
【0009】特に閉経後症候群の症状を緩和することが
可能な新規薬剤に対する明確な必要性に応えるべく、本
発明はベンゾ[b]チオフェン化合物、該化合物を含む
医薬組成物、及び閉経後症候群及び他のエストロゲンが
関与する病状の処置のための、このような化合物の使用
方法を提供する。
【0010】閉経後症候群に関連するさらなる病状は、
エストロゲン依存性の乳癌、及びより低い程度でのエス
トロゲン依存性の他の器官の癌、特に子宮癌である。こ
のような腫瘍は、閉経後の女性だけに限られるものでは
ないが、年長の閉経後の女性の群により一般的なもので
ある。これらの癌の現在の化学療法は、タモキシフェン
のような抗エストロゲン化合物の使用に大いに依存して
いる。このような混成アゴニスト−アンタゴニストは、
これらの癌の処置において有益な効果を有し、エストロ
ゲンの副作用は生命が脅かされる緊急の状態においては
許容できるものの、理想的ではない。例えば、これらの
薬剤は、それらが有するエストロゲン(アゴニスト)の
特性のために、子宮におけるある癌細胞の群に対して刺
激的影響を及ぼすことがあり、したがって、ある場合に
は反対の効果を有することがある。これらの癌の処置の
ためのより良い治療は、繁殖する組織に対してエストロ
ゲンアゴニスト特性が無視し得るか又は全く存在しない
抗エストロゲン化合物による治療であろう。
【0011】子宮線維症(子宮類線維腫疾患)は、子宮
肥大、線維増多子宮、子宮平滑筋腫、子宮筋層肥大及び
子宮筋層炎を含む様々な病名で呼ばれている臨床的問題
である。本質的には子宮線維症は子宮の壁に不適当な類
線維組織の沈着が存在する状態である。
【0012】この状態は女性の月経困難及び不妊症の原
因である。この原因は、エストロゲンに対する類線維組
織の不適切な応答であるという証拠が示唆されているこ
とを除けば、この状態の正確な原因は十分には分かって
はいない。このような状態はウサギにエストロゲンを3
ヶ月間毎日投与すると起こる。モルモットは4ヶ月間の
毎日の投与でこの状態になる。ラットにおいてはエスト
ロゲンは同様の肥大を起こす。
【0013】子宮線維症の最も一般的な治療には、高価
で、時には腹部の癒着及び感染などの合併症の原因にな
る外科手術が含まれる。患者の中には最初の手術が一時
的な治療のみで類線維腫が再発する者もいる。このよう
な場合、類線維腫を効果的に止める子宮摘出を行うが、
その患者は生殖能力を失う。またゴナドトロピン放出ホ
ルモン拮抗薬も投与できるが、骨粗鬆症を引き起こし得
るということから使用が加減される。したがって、子宮
線維症を処置するための新規の方法が必要とされてお
り、本発明はこの要求を満足するものである。
【0014】子宮内膜炎は鋭い痛み、子宮内膜塊内又は
腹膜内への出血を伴う深刻な月経困難の状態であり、し
ばしば不妊症につながる。この状態の症状の原因は、正
常なホルモン制御(cycling)に応答するが、不適切な
組織に存在する異所性の子宮内膜の成長であるとみられ
る。不適切な位置での子宮内膜の成長のために、組織は
局所的な炎症性応答を開始し、マクロファージの浸潤及
び疼痛応答に至るカスケード様の事象を引き起こすと思
われる。これらの疾患の厳密な病因はよくわかっておら
ず、ホルモン治療による処置も様々で、十分には明らか
にされておらず、多くの望ましくない、そしておそらく
は危険な副作用に注意しなければならない。
【0015】この疾患の処置法の1つは、低用量のエス
トロゲンを用い、中枢のゴナドトロピン放出への負のフ
ィードバック効果を通して子宮内膜の増殖を抑制し、次
いで、卵巣のエストロゲン生産を抑制することである。
しかし、症状のコントロールのためにエストロゲンの継
続的使用が必要な場合がある。このようなエストロゲン
の使用はしばしば望ましくない副作用を招き、子宮内膜
癌の危険性さえ招くことがある。
【0016】もう1つの処置は、卵巣のエストロゲン生
成を抑制することによって無月経を誘導するプロゲスチ
ンの継続的投与からなるが、子宮内膜の成長の退行を起
こすことある。長期間のプロゲスチン治療の使用は、し
ばしばプロゲスチンの中枢神経系の不快なCNS副作用
を伴い、卵巣の機能の抑制のために不妊症につながるこ
とが多い。
【0017】第三の処置は、子宮内膜炎をコントロール
するのに効果的な、弱いアンドロゲンの投与からなる。
しかし、アンドロゲンは深刻な男性化を引き起こす。子
宮内膜炎のためのこれら処置のいくつかは、継続的な使
用によって軽い骨損失にも関係してくる。従って、子宮
内膜炎の新しい治療の方法が望まれる。
【0018】大動脈平滑筋細胞の増殖は、アテローム性
動脈硬化症及び再狭窄のような疾患において重要な役割
をしている。経皮経管冠動脈形成(PTCA)後の血管
の再狭窄は、初期及び後期に特徴的な組織の応答である
と示されている。PTCA後数時間〜数日の初期が、血
管攣縮を伴う血栓症に起因する一方、後期は大動脈平滑
筋細胞の過度の増殖及び移動によって支配されるようで
ある。細胞運動性の増加、及びこのような筋細胞及びマ
クロファージによる集落形成が、この疾患において重要
な病因になっている。血管の大動脈平滑筋の過度の増殖
及び移動がPTCA、レーザー血管形成術、及び動脈バ
イパス移植手術後の、冠状動脈の再閉塞の主要な機構で
あろう(Austinら,“Intimal Proliferation of Smooth
MuscleCells as an Explanation for Recurrent Coron
ary Artery Stenosis after Percutaneous Translumina
l Coronary Angioplasty”,Journal of the American
College of Cardiology,8:369〜375(1985年8月)を
参照)。
【0019】PTCA、アテローム切除術、レーザー血
管形成術及び動脈バイパス移植手術などの外科的介入に
よる動脈遮断の後に血管再狭窄が長期間の合併症として
存続する。PTCAを受けた患者の約35%は術後、3
〜6ヶ月以内に再閉塞が起こる。血管再狭窄の処置のた
めに現在用いられている方法には、ステントなどの器具
による機械的介入、又はヘパリン、低分子量ヘパリン、
クマリン、アスピリン、魚油、カルシウム拮抗薬、ステ
ロイド類、プロスタサイクリンを含む薬理学的治療が含
まれる。これらの方法は再閉塞率を抑制できず、血管再
狭窄の治療及び予防に効果がない(Hermansら ,“Preve
ntion of Restenosis after Percutaneous Translumina
l Coronary Angioplasty:The Serch for a‘Magic Bul
let'”,American Heart Journal,122:171〜187(199
1年7月)を参照)。
【0020】再狭窄の病因においては、血液内及び損傷
した動脈管壁内で細胞成分によってつくられる、血管再
狭窄における平滑筋の増殖を媒介する成長因子の結果と
して、過度の細胞増殖及び移動が起こる。平滑筋細胞の
増殖及び/又は移動を阻害する薬剤は、再狭窄の治療及
び予防に有用である。本発明は大動脈平滑筋細胞増殖阻
害剤としての、そして即ち再狭窄の阻害剤としてのこれ
ら化合物の使用を提供する。
【0021】したがって、例えば本明細書に記載するよ
うな病状の処置及び阻止において有用な新規のベンゾチ
オフェン化合物を提供することは、当技術分野に多いに
貢献するものであろう。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は式(I):
【化3】 [式中、R1は、−H、−OH、−O(C1−C4アルキ
ル)、−O−CO−(C1-C6アルキル)、−O−CO−
O(C1−C6アルキル)、−O−CO−Ar(Arは、フ
ェニル又は場合により置換されていてもよいフェニルで
ある)、−O−CO−O−Ar(Arは、フェニル又は場
合により置換されていてもよいフェニルである)、又は
−OSO2−(C4−C6アルキル)であり;R2は、−
H、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−O−CO−
(C1−C6アルキル)、−O−CO−O(C1−C6アル
キル)、−O−CO−Ar(Arは、フェニル又は場合に
より置換されていてもよいフェニルである)、−O−C
O−O−Ar(Arは、フェニル又は場合により置換され
ていてもよいフェニルである)、−OSO2−(C4−C
6アルキル)、−F、−Cl、又はBrであり;Aは、
【化4】 であり;Bは、−OCH2CH2NR34であり;R3
びR4はそれぞれ、独立にC1−C4アルキルであるか、
又はそれらが結合している窒素と共にピペリジニル、ピ
ロリジニル、メチルピロリジニル、ジメチルピロリジニ
ル又はヘキサメチレンイミノを形成する]で示される化
合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を提
供する。
【0023】本発明はさらに、式(I)の化合物を含有
し、場合によりエストロゲン、プロゲスチン、ビスホス
ホネート、PTH、及びその組み合わせからなる群から
選択されるさらなる治療剤の効果的な量を含有する医薬
製剤、並びに少なくともエストロゲン奪取、閉経後症候
群、特に骨粗鬆症、高脂質血症を含む心臓血管に関わる
病的状態及び関連の心臓血管の病状、及びエストロゲン
依存の癌の阻害のための、該化合物及び/又は組み合わ
せの使用を提供する。
【0024】本発明はさらに、式(I)の化合物及び場
合によりさらなる治療剤を薬学上許容し得る希釈剤又は
担体と共に含有する薬学上許容し得る組成物を提供す
る。
【0025】本発明はまた、女性における子宮繊維症及
び子宮内膜炎の阻害、並びにヒトにおける平滑筋細胞増
殖及び再狭窄の阻害ための、式(I)の化合物の使用方
法を提供する。
【0026】本明細書中の化合物の記載において使用さ
れる一般的な用語は、それらの通常の意味を有する。例
えば、「C1−C4アルキル」は、炭素原子1〜4の直鎖
の又は分枝した脂肪族鎖を意味し、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル等が含まれ、「C1
−C6アルキル」は、ペンチル、イソペンチル、ヘキシ
ル等に加えて、「C1−C4アルキル」の定義に含まれる
基を包含する。
【0027】「置換されたフェニル」なる語は、C1
4アルキル、C1−C3アルコキシ、ヒドロキシ、ニト
ロ、クロロ、フルオロ、トリ(クロロ又はフルオロ)メ
チル等からなる群から選択される1又はそれ以上の置換
基を有するフェニル基を意味する。「C1−C4アルコキ
シ」なる語は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、
及びイソプロポキシ、ブトキシなど、酸素架橋を介して
結合したC1−C4アルキル基を意味する。C1−C4アル
コキシ基のうち、メトキシが非常に好ましい。
【0028】「阻害」なる語は、一般に受け入れられて
いる意味を含み、進行、重篤度の禁止(prohibitin
g)、予防(preventing)、抑制(restraining)、及び緩和
(slowing)、停止(stopping)、若しくは逆転(reversin
g)、又は生じた症状若しくは影響の改善を包含する。
【0029】本発明の好ましい態様は、例えばR1とR2
がヒドロキシであり、R3とR4が、それらが結合してい
る窒素と共にピペリジニル環を形成し、Aがビフェニル
であり、その化合物の塩酸塩である、[2−(4−ヒド
ロキシフェニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン
−3−イル][4'−[2−(1−ピペリジニル)エト
キシ]ビフェニル−4−イル]メタノン塩酸塩である。
【0030】本発明の別の好ましい態様は、例えばR1
とR2がヒドロキシであり、R3とR4が、それらが結合
している窒素と共にピペリジニル環を形成し、Aが2,
6−二置換ナフチルであり、その化合物の塩酸塩であ
る、[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキ
シベンゾ[b]チエン−3−イル][6−[2−(1−
ピペリジニル)エトキシ]ナフタ−2−イル]メタノン
である。
【0031】本発明の化合物の例は、[2−(4−メト
キシフェニル)−6−メトキシベンゾ[b]チエン−3
−イル][4'−[2−(1−ピペリジニル)エトキ
シ]ビフェニル−4−イル]メタノン、[2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエ
ン−3−イル][4'−[2−(1−ピペリジニル)エ
トキシ]ビフェニル−4−イル]メタノン、[2−(4
−メトキシフェニル)−6−メトキシベンゾ[b]チエ
ン−3−イル][6−[2−(1−ピペリジニル)エト
キシ]ナフタ−2−イル]メタノン、及び[2−(4−
ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チ
エン−3−イル][6−[2−(1−ピペリジニル)エ
トキシ]ナフタ−2−イル]メタノンである。
【0032】本発明の化合物は、ベンゾ[b]チオフェ
ンの誘導体であり、この化合物は以下のように、米国化
学会のRing Indexにしたがって命名、番号付けされる。
【化5】
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の化合物、例えば式(I)
の化合物は、本明細書の一部を構成する米国特許第4,
133,814号、同第4,358,593号、同第4,4
18,068号、同第5,393,763号、及び同第5,
482,949号の記載にしたがって本質的に合成し得
る。
【0034】一般に、式(II)で示されるベンゾチオフ
ェン前駆体は、当技術分野で既知の手法により製造し得
る。
【化6】 [式中、R1及びR2は前記と同意義である]
【0035】所望の前駆体を製造した後、標準的なフリ
ーデル−クラフツ条件の下で、式(II)の化合物をベン
ゾチオフェン骨格の3−位で、式(IIIa)及び(III
b)で示される化合物の活性化したカルボキシル部分に
よりアシル化する。
【化7】 [式中、R3及びR4は前記と同意義である]
【0036】一般に、アシル化条件は、AlCl3、BF3
等のルイス酸を、例えば塩化メチレン、ジクロロエタン
等のハロゲン化炭化水素のような適当な溶媒中、0〜1
00℃の温度で使用する。式(IIIa)及び(IIIb)で
示される化合物の活性化したカルボキシル部分は、アシ
ルハライド、混合無水物等であり、酸クロリドを有する
ものが好ましい。式(II)の化合物は、米国特許第4,
133,814号に記載の方法にしたがって製造し得
る。式(I)の化合物を形成するために、配位子R1及び
2をアシル化条件に適合させねばならないこと、した
がって好ましい中間体は、R1及びR2が−OMeである
ものであろうということは有機化学の当業者には理解さ
れよう。
【0037】式(IIIa)及び(IIIb)で示される化合
物は、対応するフェノールエステル(式(IVa)及び
(IVb))、例えばメチル又はエチルエステルを、式
(V)で表されるような適当なハロ−アルキル−アミノ
側鎖でo−アルキル化することによって製造し得る。
【化8】 [式中、R3及びR4は前記と同意義である]
【0038】式(V)の化合物のハロゲンは、−Clか又
は−Brのいずれかでよいが、−Clであるものが好まし
い。このアルキル化は、K2CO3、NaH等の無機の強
塩基の存在下で、例えばDMFのような適当な溶媒中、
温度を上げて行うのが好ましい。エチルエステル保護基
を塩基中の加水分解によって除き、式(IIIa)及び(I
IIb)の化合物を得ることができる。
【0039】式(IVa)及び(IVb)の化合物は、当技
術分野で知られている方法によって、その対応する酸を
適当なアルコールでエステル化することによって製造し
得る。式(IVa)及び(IVb)のフェノール酸は、市販
で入手可能なものでも、当技術分野で知られている方法
によって得られるもの、例えば、本明細書の一部を構成
するDewar,J.S.及びGrisdale,P.J.,J.Am.Che
m.Soc.,84,3541〜3546(1962)に記載された種々の
ヒドロキシナフトエ酸でもよい。
【0040】R1及びR2がエステル又はスルホネートで
ある、式(I)で示される他の化合物は、ジメトキシ化
合物をAlCl3/EtSH、BCl3等で脱メチル化した
後、適当なアシル又はスルホニル部分でアシル化するこ
とにより得ることができる。式(I)の化合物の遊離塩
基型は本発明の方法において使用することができるが、
薬学上許容し得る塩の形態を製造して使用することが好
ましい。「薬学上許容し得る塩」なる語は、無毒である
ことが知られており、医薬分野の文献において一般的に
使用されている、酸又は塩基のいずれかの付加塩を意味
する。薬学上許容し得る塩は一般に、それが由来する化
合物と比較すると溶解度が増大しており、したがって液
剤又はエマルジョン剤として製剤化できることが多い。
【0041】本発明の方法に使用される化合物は、主と
して、広範囲の有機及び無機の酸との薬学的に許容し得
る酸付加塩を形成し、薬化学においてしばしば使用され
る生理学的に許容し得る塩を含む。このような塩もま
た、本発明の一部を構成する。このような塩の形成に使
用される典型的な無機の酸には、塩酸、臭化水素酸、ヨ
ウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、次リン酸などが含ま
れる。脂肪族のモノ及びジカルボン酸、フェニル置換さ
れたアルカン酸、ヒドロキシアルカン酸及びヒドロキシ
アルカン二酸、芳香族の酸、脂肪族及び芳香族のスルホ
ン酸などの有機の酸から誘導される塩もまた使用し得
る。従って、このような薬学的に許容し得る塩には酢酸
塩、フェニル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、アクリル酸
塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸
塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メト
キシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、o−アセトキシ安
息香酸塩、ナフタレン−2−安息香酸塩、臭化物、イソ
酪酸塩、フェニル酪酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、ブチ
ン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1,4−二酸塩、カプ
リン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、ケイ皮酸塩、クエン
酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリコール酸塩、ヘプタン
酸塩、馬尿酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、
ヒドロキシマレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、
メシラート、ニコチン酸塩、イソニコチン酸塩、硝酸
塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、リン酸
塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、
ピロリン酸塩、プロピオル酸塩、プロピオン酸塩、フェ
ニルプロピオン酸塩、サリチル酸塩、セバシン酸塩、コ
ハク酸塩、スベリン酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、ピロ硫酸
塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、スルホン酸塩、ベンゼンス
ルホン酸塩、p−ブロモフェニルスルホン酸塩、クロロ
ベンゼンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒド
ロキシエタンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフ
タレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン
酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸
塩、酒石酸塩などが含まれる。好ましい塩は塩酸塩であ
る。
【0042】薬学的に許容し得る酸付加塩は、典型的に
は式(I)の化合物を等モル又は過剰量の酸と反応させ
ることによって形成する。反応成分は一般に、ジエチル
エーテル又は酢酸エチルなどの相互溶媒中で混合する。
塩は普通、約1時間から10日以内に溶液から沈殿し、
濾過によって分離するか又は慣用の方法によって溶媒を
除去し得る。
【0043】さらに、本発明は、処置の必要な、ヒトを
含む哺乳類に投与するための、効果的な量の式(I)で
示される化合物と薬学上許容し得る希釈剤又は担体とを
含有する薬学上許容し得る製剤を提供する。
【0044】本明細書中に使用される「効果的な量」な
る用語は、例えば閉経若しくは卵巣切除等のエストロゲ
ン奪取、又は子宮線維症若しくは子宮内膜炎等の不適切
なエストロゲン刺激を患っている、又は大動脈平滑筋細
胞増殖若しくは再狭窄を患っている、ヒトを含む哺乳類
における症状を、さらに阻害、軽減、改善、処置、又は
阻止することが可能な本発明の化合物の量を意味する。
エストロゲン依存の癌の場合には、「効果的な量」なる
語は、ヒトを含む哺乳類における癌及び/又はその症状
を軽減、改善、処置又は阻止し、癌の成長の阻害するこ
とが可能な本発明の化合物の量を意味する。
【0045】「薬学上許容し得る製剤」とは、担体、希
釈剤、添加剤及び塩が活性成分(式(I)の化合物)と
適合しなければならず、その受容者に有害であってはな
らないことを意味する。
【0046】医薬製剤は当技術分野において知られてい
る手法によって製造することができる。例えば、本発明
の化合物は、一般的な添加剤、希釈剤、又は担体と共に
製剤化することができ、錠剤、カプセル剤などに形成す
ることができる。このような製剤に適当な賦形剤、希釈
剤、及び担体の例には次のものが含まれる:デンプン、
糖類、マンニトール及びケイ酸誘導体などの賦形剤及び
展開剤、カルボキシメチルセルロース及び他のセルロー
ス誘導体、アルギン酸塩、ゼラチン、及びポリビニル−
ピロリドンなどの結合剤、グリセリンなどの湿潤剤、寒
天、炭酸カルシウム及び重炭酸ナトリウムなどの崩壊
剤、パラフィンなどの溶出遅延剤、第四級アンモニウム
化合物などの吸収促進剤、セチルアルコール、グリセリ
ンモノステアラートなどの界面活性剤、カオリン及びベ
ントナイトなどの吸着担体、タルク、ステアリン酸カル
シウム及びステアリン酸マグネシウム、及び固体のポリ
エチレングリコールなどの滑沢剤。
【0047】最終的な剤形は、使用する添加剤によって
次のようなものであってよい:丸剤、錠剤、散剤、トロ
ーチ、シロップ剤、エアゾール、サシェ剤、カシェ剤、
エリキシル剤、懸濁剤、エマルジョン剤、軟膏、坐剤、
滅菌注射用液剤、又は滅菌包装された散剤など。
【0048】さらに本発明の化合物は、徐放性の剤形の
製剤によく適合する。製剤は、唯一又は好ましくは腸管
の特定部分において、できるだけ一定期間活性成分を放
出するように構成することもできる。このような製剤
は、高分子物質又はワックス類から製造し得る、コーテ
ィング、薬袋、又は保護マトリックスを含むものであろ
う。
【0049】本発明にしたがって、前記の病気を患って
いるヒトを含む哺乳類の症状及び/又は疾患を処置、阻
害又は阻止するのに必要な、式(I)の化合物の具体的
な投与量は、具体的な疾患、症状、及び病気の重さに依
存するであろう。投与量、投与の経路、及び投与の頻度
は、担当の医師が決定するのがもっともよい。一般に、
受け入れられ、効果的である投与量は、20mg〜10
00mgであり、より典型的には、20mg〜100mg
であろう。このような投与量を処置の必要な患者に、1
日1〜3回、あるいは効果を得るに必要な頻度で投与す
る。
【0050】本発明はまた、例えば受胎調節の欠如を含
むエストロゲン不足の病状、例えば骨粗鬆症、心臓血管
の疾患、再狭窄、及び高脂質血症を含む閉経後症候群、
前立腺癌のようなある種の癌、アクネ、多毛症、機能不
全性子宮出血、月経困難、及び萎縮性膣炎を阻害するた
めの方法であって、効果的な量の式(I)の化合物、及
び場合により効果的な量のプロゲスチンを、処置が必要
な哺乳類に投与することを含んでなる方法を提供する。
エストロゲン剤には、上に挙げた適用以外にも、エスト
ロゲン不足の病状を処置するための数多くの適応症があ
るということは認識されよう。本発明は、病名を挙げて
特定はしないが、このような病気を意図し包含する。
【0051】本発明のさらなる態様としては、式(I)
の化合物を、エストロゲン、プロゲスチン、ラロキシフ
ェンを含む他のベンゾチオフェン化合物、アレンドロネ
ート及びチルドロネートのようなビススルホネート化合
物、例えばPTH(1−34)、カルシトニン、骨形態
形成タンパク質(BMP)等のPTHの末端切除(trun
cated)及び/又は組換え体、又はそれらの組み合わせ
を含む、効果的な量の更なる治療剤とともに投与しても
よい。入手可能なこれらの治療薬の様々な形態、並びに
この治療薬に関連する様々な利用、及び適用可能な投与
指針は、当業者によく知られている。
【0052】エストロゲン及びプロゲスチンの様々な形
態が市販で入手可能である。本明細書で使用される「エ
ストロゲン」なる語は、エストロゲン活性を有する化合
物及びエストロゲンをベースとする薬剤を包含する。本
発明の実践において有用なエストロゲン化合物には、例
えば、エストラジオール、エストロン、エストリオー
ル、エキリン、エキレニン、エストラジオールシピオネ
ート、エストラジオールバレレート、エチニルエストラ
ジオール、ポリエストラジオールホスフェート、エスト
ロピペート、ジエチルスチベストロール、ジエンストロ
ール、クロロトリアニセン、及びそれらの混合物が含ま
れる。エストロゲンをベースとする薬剤には、例えば1
7−α−エチニルエストラジオール(0.01〜0.03
mg/日)、メストラノール(0.05〜0.15mg/
日)、及びプレマリン(登録商標)(Wyeth−Ayerst
社;0.2〜2.5mg/日)のような結合型エストロゲ
ンホルモンが含まれる。本明細書に使用される、「プロ
ゲスチン」なる語には、例えばプロゲステロン、ノルエ
チルノドレル、ノルゲストレル、メゲストロールアセテ
ート、ノルエチンドロン、プロゲスチンをベースとする
薬剤などの、プロゲステロン活性を有する化合物が含ま
れる。プロゲスチンをベースとする薬剤には、例えばプ
ロベラ(登録商標)(Upjohn社;2.5〜10mg/日)
等のメドロキシプロゲステロン、ノルエチルノドレル
(1.0〜10.0mg/日)、及びノルエチンドロン
(0.5〜2.0mg/日)が含まれる。エストロゲンを
ベースとする好ましい化合物はプレマリン(登録商標)
であり、ノルエチルノドレル及びノルエチンドロンは、
プロゲスチンをベースとする好ましい薬剤である。各エ
ストロゲン及びプロゲスチンをベースとする薬剤の投与
の方法は、当業者に公知の方法と一致する。
【0053】以下の製剤は、説明を目的として記載する
ものであって、いかなる限定をも意図するものではな
い。このような製剤中の、活性成分は合計で製剤重量の
0.1%〜99.9%を構成する。「活性成分」なる語
は、式(I)の化合物を意味する。
【0054】製剤例1 :ゼラチンカプセル 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 20−100 デンプン(NF:米国国民医薬品集) 0−500 デンプン(流動性粉末) 0−500 シリコーン油 350センチストーク 0− 15 成分を混合し、No.45メッシュU.S.シーブに通し、
硬質ゼラチンカプセル中へ充填する。
【0055】製剤例2 :錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 20−100 デンプン 10− 50 セルロース(微結晶) 10− 20 ポリビニルピロリドン(10%水溶液) 5 ナトリウムカルボキシメチルセルロース 5 ステアリン酸マグネシウム 1 タルク 1−5 活性成分、デンプン及びセルロースをNo.45メッシュ
U.S.シーブに通し、十分に混合する。この粉末とポリ
ビニルピロリドンの溶液を混合し、No.14メッシュ
U.S.シーブに通す。得られた顆粒を50〜60℃で乾
燥し、No.18メッシュU.S.シーブに通す。あらかじ
めNo.60メッシュU.S.シーブに通したナトリウムカ
ルボキシメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウ
ム、及びタルクを上記顆粒に加え、十分に混合する。得
られた物質を、錠剤形成機で圧縮して錠剤を得る。
【0056】製剤例3 :エアロゾル剤 成 分 量(重量%) 活性成分 0.50 エタノール 29.50 プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 70.00 合 計 100.00 活性成分をエタノールと混合し、この混合物を一部のプ
ロペラント22に加え、−30℃に冷却して充填機に移
す。次いで必要量をステンレススチールの容器に入れて
残りのプロペラントで希釈する。次にバルブユニットを
この容器に取り付ける。
【0057】製剤例4 :坐剤 成 分 量(mg) 活性成分 150 飽和脂肪酸グリセリド 3000 活性成分をNo.60メッシュU.S.シーブに通して、あ
らかじめ融点に加熱した脂肪酸グリセリドに懸濁する。
この混合物を坐剤用の型に入れ、冷却する。
【0058】製剤例5 :懸濁剤 5mL用量あたり、式(I)の化合物を100mg含有する懸濁剤 成 分 量(mg/5mL) 活性成分 50mg ナトリウムカルボキシメチルセルロース 50mg シロップ 1.25mL 安息香酸溶液(0.1M) 0.10mL 香料 q.v. 着色料 q.v. 精製水を加えて5mLとする 式(I)の化合物をNo.45メッシュU.S.シーブに通
し、ナトリウムカルボキシメチルセルロース及びシロッ
プと混合してなめらかなペーストにする。安息香酸溶
液、香料、及び着色料を水で希釈して加え、混合物を十
分に撹拌する。さらに水を最終の容量まで加えて製剤を
得る。
【0059】以下の実施例及び製造例は、本発明の実践
をさらに説明するために記載するものであって、本発明
の範囲の限定として、いかなる解釈もされてはならな
い。当業者は、本発明の精神と範囲から離れることなく
様々な改変を加えることができるということを認識する
であろう。本明細書において、言及したすべての出版物
及び特許出願は、本発明が関係する当業者の水準を示す
ものである。
【0060】
【実施例】
製造例1:4'−ヒドロキシ−ビフェニル−4−メチル
カルボキシレート 4'−ヒドロキシ−ビフェニル−4−カルボン酸5g
(23.4mmol)を、MeOH150mL及び濃H2SO4
2mLに溶解した。反応混合物を、窒素雰囲気下で24
時間加熱還流した。冷却すると、沈殿が形成し、これを
濾過により除いた。この沈殿を冷MeOH150mLで洗
浄し、真空乾燥した。標題の化合物4.7gが黄褐色の
非晶質粉末として得られた。 PMR:目的とする構造と一致した。
【0061】製造例2:4'−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]ビフェニル−4−メチルカルボキシレー
ト塩酸塩 4'−ヒドロキシ−ビフェニル−4−メチルカルボキシ
レート2g(8.77mmol)をメチルエチルケトン25
0mL中に溶解し、2−(1−ピペリジニル)クロロエ
タン塩酸塩1.84g(10.8mmol)及びK2CO34.
15g(30.1mmol)を加えた。反応混合物を窒素雰
囲気下で48時間加熱還流した。この反応物を冷却して
濾過した。この溶液を留去し、生成物を、CHCl3−M
eOH(19:1)(v/v)で溶出するシリカゲルク
ロマトグラフィーにより精製した。所望の画分をTLC
により決定し、集め、蒸発乾固した。固体をMeOH2
5mL中に溶解し、白色の沈殿が形成しなくなるまで5
N HClを加えた。この沈殿を濾過して、MeOH/エ
ーテルから結晶化した。標題の化合物2.8gを白色の
粉末として得た。 PMR:目的とする構造と一致した。 MS:m/e=339(M−Cl)FD 元素分析:計算値:C,67.10;H,6.97;N,
3.73 実測値:C,66.89;H,6.70;N,3.59
【0062】製造例3:4'−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]ビフェニル−4−カルボン酸塩酸塩 4'−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]ビフェニ
ル−4−メチルカルボキシレート塩酸塩2.8g(7.4
8mmol)をMeOH200mL中に溶解し、1NNaOH
75mLを加えた。この反応混合物を2時間加熱還流し
た。反応物を冷却して、蒸発により体積を2分の1に減
らした。この反応混合物を0℃に冷却して、5N HCl
20mLを加えた。白色の沈殿が形成し、これを濾過に
より除いた。この生成物を、熱MeOHから結晶化する
ことによりさらに精製した。標題の化合物1.8gを白
色の粉末として得た。 PMR:目的とする構造と一致した。 MS:m/e=325(M−Cl)FD 元素分析:計算値:C,66.38;H,6.69;N,
3.87 実測値:C,66.44;H,6.61;N,3.89 C2023NO3−HCl。
【0063】実施例1:[2−(4−メトキシフェニ
ル)−6−メトキシベンゾ[b]チエン−3−イル]
[4'−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]ビフェ
ニル−4−イル]メタノン 4'−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]ビフェニ
ル−4−カルボン酸塩酸塩1.8g(5mmol)をCH2
l250mLに溶解し、塩化チオニル20mLとDMF1滴
とを加えた。反応混合物を16時間還流し、溶媒留去し
て油の固体を得た。この油の固体をCH2Cl230mLに
溶解し、CH2Cl275mL中の2−(4−メトキシフェ
ニル)−6−メトキシベンゾ[b]チオフェン550m
g(2.04mmol)の混合物を撹拌しながらこれに加え、
この溶液を0℃に冷却した。AlCl31.01g(7.6m
mol)を20分間かけて加えた。窒素雰囲気下、0℃に
て反応を1時間継続した。反応物を氷水に注ぐことによ
りクエンチし、有機相を分離した。この有機層を1N
NaOH150mLで洗浄し、ブライン150mLで3回
洗浄し、最後に、水150mLで2回洗浄した。この溶
液を無水Na2SO4で濾過することにより乾燥し、CH
Cl3で始め、CHCl3−MeOH(19:1)(v/
v)で終わる直線勾配で溶出するシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付した。所望の画分を集めて蒸発乾固
した。標題の化合物1.05gを非晶質の固体として得
た。 PMR:目的とする構造と一致した。
【0064】実施例2:[2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル]
[4'−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]ビフェ
ニル−4−イル]メタノン塩酸塩 [2−(4−メトキシフェニル)−6−メトキシベンゾ
[b]チエン−3−イル][4'−[2−(1−ピペリ
ジニル)エトキシ]ビフェニル−4−イル]メタノン
1.05g(1.7mmol)をCH2Cl250mLに溶解し、
0℃に冷却した。AlCl31.21g(9.1mmol)を加
え、反応混合物を5分間撹拌した。EtSH5mLを加
え、反応混合物を窒素雰囲気下で加熱還流した。2.5
時間後、THF25mLをゆっくりと加え、20%HCl
水溶液を、温度を20℃以下に保ちながらゆっくりと加
えた。この反応混合物を濾過して蒸発乾固した。生成物
をCHCl3で始め、CHCl3−MeOH(23:2)
(v/v)で終わる直線勾配で溶出するシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより精製した。所望の画分を蒸
発乾固し、生成物をMeOHから結晶化した。標題の化
合物640mgを明黄色の粉末として得た。 PMR:目的とする構造と一致した。 MS:m/e=550(M−Cl)FD 元素分析:計算値:C,69.67;H,5.50;N,
2.39 実測値:C,70.55;H,5.57;N,2.32 C3433NO4−HCl。
【0065】製造例4:6−ヒドロキシ−2−エチル−
ナフチレート 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸10g(53.2mmo
l)をEtOH600mLに溶解し、濃H2SO43mLを加
えた。この反応混合物を48時間還流し、冷却し、蒸発
乾固した。固体をEtOAc300mLに溶解した。この
EtOAc溶液を水で4回洗浄し、Na2SO4で乾燥し、
蒸発乾固した。生成物をEtOAc−ヘキサンから結晶化
した。標題の化合物8.7gを黄色の固体として得た。 PMR:目的とする構造と一致した。
【0066】製造例5:6−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]−2−エチル−ナフチレート NaH2.8g(70mmol)をDMF100mL中に懸濁
し、0℃に冷却した。2−(1−ピペリジニル)クロロ
エタン塩酸塩12.8g(69.4mmol)を加えて20分
間撹拌した。この溶液をDMF75mL中の6−ヒドロ
キシ−2−エチル−ナフチレート5g(23.1mmol)
の溶液に加えた。NaH1g(41.6mmol)をさらに加
え、反応混合物を室温に加温した。16時間反応させ
た。反応をMeOHによりクエンチし、溶媒留去して油
状物を得た。生成物をCHCl3で始め、CHCl3−Me
OH(9:1)(v/v)で終わる直線勾配で溶出する
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。所望の
画分を得、集め、蒸発乾固した。標題の化合物5.63
gを固体として得た。 PMR:目的とする構造と一致した。
【0067】製造例6:6−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]ナフトエ酸塩酸塩 実施例3で使用したのと同様の方法で、標題の生成物
を、59.7%の収率で、黄褐色の粉末として得た。 PMR:目的とする構造と一致した。 MS:m/e=300(M−Cl)FD 元素分析:計算値:C,64.38;H,6.60;N,
4.17 実測値:C,64.10;H,6.65;N,4.04 C1821NO3−HCl
【0068】実施例3:[2−(4−メトキシフェニ
ル)−6−メトキシベンゾ[b]チエン−3−イル]
[6−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]ナフト−
2−イル]メタノン 実施例1で使用したのと同様の方法で、6−[2−(1
−ピペリジニル)エトキシ]ナフトエ酸塩酸塩2g(6
mmol)及び2−(4−メトキシフェニル)−6−メトキ
シベンゾ[b]チオフェン1.1g(4mmol)を、黄褐
色の非晶質の固体として標題の化合物1.4gに変換し
た。 PMR:目的とする構造と一致した。
【0069】実施例4:[2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル]
[6−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]ナフト−
2−イル]メタノン 実施例2で使用したのと同様の方法で、[2−(4−メ
トキシフェニル)−6−メトキシベンゾ[b]チエン−
3−イル][6−[2−(1−ピペリジニル)エトキ
シ]ナフト−2−イル]メタノン1.4g(2.54mmo
l)、AlCl31.4g(10.2mmol)、及びEtSH2
mL(12.7mmol)を、黄色の粉末として標題の化合物
570mgに変換した。 PMR:目的とする構造と一致した。 MS:m/e=523(M+)FD 元素分析:計算値:C,73.40;H,5.58;N,
2.67 実測値:C,73.44;H,5.77;N,2.49 C3229NO4S。
【0070】以下の論説は、実験モデル又は臨床試験に
おける式(I)の化合物の使用方法を説明するものであ
る。これら実施例は、説明を目的とするものであって、
なんら制限を意味するものではない。
【0071】閉経後症候群 (エストロゲン奪取に関連する典型的な病状): A.骨粗鬆症 閉経後骨粗鬆症の実験モデルは、当業者に知られてい
る。本発明に適当なモデルは、卵巣摘出ラットモデルで
あり、米国特許第5,393,763号に記載されてい
る。式(I)の化合物は、このモデルにおいて活性であ
り、エストロゲンの奪取に起因する骨損失の効果的な処
置または防止を説明する。
【0072】エストロゲンの奪取に起因する骨粗鬆症を
処置又は防止する方法の、さらなる説明は、以下の通り
である:100人の患者を選出する。患者は、健常な、
閉経した、45〜60歳の女性たちであり、エストロゲ
ン置換治療の候補者と通常考えられる人たちである。こ
こには、子宮が未損傷で、最後の月経から6ヵ月以上経
過し、6年以上は経過していない患者が含まれる。この
試験から除外される患者は、エストロゲン、プロゲスチ
ン、又はコルチコステロイドを試験前の6ヵ月間に服用
していた患者であるか、又はビス−ホスホネートを服用
したことのある患者である。
【0073】50人の女性(試験群)に式(I)の化合
物、例えば製剤1(上記)を、1日につき、20〜10
0mg投与する。他方、50人の女性(対照群)に、1
日につき、相当するプラシーボを投与する。両方の群
に、1日につき、炭酸カルシウム錠剤648mgを投与
する。本試験は、二重盲検方式である。試験者と患者は
いずれも、各患者がどちらの群で試験されているのかを
知らない。
【0074】各患者における基本となる検査には、子宮
のカルシウム、クレアチニン、ヒドロキシプロリン、及
びピリジノリン架橋の定量が含まれる。血液試料は、オ
ステオカルシンと骨特異的アルカリホスファターゼの血
清レベルについて調べる。基本となる測定には、子宮の
検査と、光子吸光光度分析法による骨ミネラル密度測定
も含まれる。
【0075】試験は、6ヵ月間継続し、各患者を上記の
パラメーターにおける変化について検査する。処置の期
間中、処置群の患者は、対照群と比較すると骨吸収の生
化学的マーカーが減少する変化を示す。また、処置群
は、対照群と比較すると骨ミネラル密度がほとんど減少
しないか又は全く減少する。両方の群は同様の子宮組織
を有しており、このことは、式(I)の化合物が子宮栄
養作用をほとんどか又は全く有しないことを示す。
【0076】B.高脂質血症 閉経後の高脂質血症の実験モデルは当業者に知られてい
る。本発明に適当なものは、米国特許第5,464,8
45号に詳細に記載されている、卵巣摘出ラットモデル
である。
【0077】表1に示すデータは、卵巣摘出ラット、1
7−α−エチニルエストラジオール(EE2)で処置し
たラット、及びある特定の本発明の化合物で処置したラ
ット間の、比較のための結果を表するものである。EE
2は、0.1mg/kg/日での経口投与の場合、血清コレ
ステロールの減少をもたらしてはいるが、子宮に対する
刺激作用も示しており、EE2処置の子宮重量は、卵巣
摘出したラットの子宮重量よりも実質的に重かった。エ
ストロゲンに対するこの子宮の応答は、当業者にはよく
認識されているものである。
【0078】本発明の化合物は、血清コレステロール
を、卵巣摘出した動物と比較して減少させただけでな
く、子宮重量の増加の程度が、EE2を投与した動物と
比較して小さかった。当業者に知られているエストロゲ
ン化合物と比べ、子宮重量に対する作用を抑えるととも
に血清コレステロールを減少させるという利点は、特筆
すべきものであり、望ましいものである。
【0079】以下のデータに示されているように、子宮
への好酸球浸潤の応答を測定することによりエストロゲ
ン性も評価した。本発明の化合物は、卵巣摘出したラッ
トの子宮の支質層に観察される好酸球の数に大きな増加
をもたらさなかった。EE2は、相当量の、予想され
る、好酸球浸潤の増加をもたらした。表1に示したデー
タは、処置群ごとの応答を反映している。
【0080】
【表1】 a mg/kg PO b 卵巣摘出した対照に対する子宮重量増加のパーセン
ト c 好酸球ペルオキシダーゼ、Vmaximum d 卵巣摘出した対照に対する血清コレステロールの減
少 ★ p<0.05
【0081】エストロゲン奪取に起因する高脂質血症を
処置する方法のさらなる説明は、以下の通りである:1
00人の患者を選出する。患者は、健常な、閉経した、
45〜60歳の女性たちであり、エストロゲン置換治療
の候補者と通常考えられる人たちである。ここ患者に
は、子宮が未損傷で、最後の月経から6ヵ月以上経過
し、6年以上は経過していない患者が含まれる。この試
験から除外される患者は、エストロゲン、プロゲスチ
ン、又はコルチコステロイドを服用していた患者であ
る。
【0082】50人の女性(試験群)に式(I)の化合
物、例えば製剤1(上記)を用いて、1日につき、20
〜100mg投与する。他方、50人の女性(対照群)
に、1日につき、同じようにしてプラシーボを投与す
る。本試験は、二重盲検方式である。試験者と患者はい
ずれも、各患者がどちらの群で試験されているのかを知
らない。
【0083】各患者における基本となる検査には、コレ
ステロール及びトリ−グリセリドレベルの血清測定が含
まれる。試験期間(6ヵ月)の終了時には、各患者それ
ぞれの血清脂質プロファイルを得る。データ分析の結
果、対照群に対して試験群において、血清脂質、例え
ば、コレステロール及び/又はトリ−グリセリドの低減
が確認される。
【0084】本発明の化合物のさらなる有用性を示すエ
ストロゲン依存性の病状の例を、さらに、以下に記載す
る。
【0085】エストロゲン依存性乳癌 A.MCF−7増殖分析試験の手順 MCF−7胸腺癌細胞(ATCC HTB 22)を10
%(体積/体積)ウシ胎児血清(FBS)、L−グルタ
ミン(2mM)、ピルビン酸ナトリウム(1mM)、H
EPES(10mM)、非必須アミノ酸及びウシインシ
ュリン(1μg/ml)を添加したMEM(最小必須培
地、フェノールレッド−フリ−,シグマ,セントルイ
ス,ミズーリ州)(保存培地)中で保存する。分析の1
0日前、MCF−7細胞を、10%FBSの代わりに、
10%のデキストリンコートされた木炭でストリップし
たウシ胎児血清(DCC−FBS)を添加した保存培地
(分析培地)と交換し、中に蓄えられているエストロゲ
ンを放出させる。MCF−7細胞を、10mM HEP
ES及び2mM EDTAを添加した細胞分離培地(C
a/Mgを含まないHBSS(フェノールレッド−フリ
ー))を用いて保存フラスコから取り出す。細胞を分析
培地で2回洗浄し、80,000細胞/mlに調整する。
約100μl(細胞数8,000)を平底マイクロカルチ
ャーウェル(コスター(Costar)3596)に加え、5
%CO2のインキュベーター中、37℃で48時間培養
して、細胞を移植後に付着させ平衡させる。分析培地中
で、式(I)の化合物又は希釈剤対照としてのDMSO
の連続希釈をし、50μlを3つのマイクロカルチャー
に移した後、50μlの分析培地を加えて最終の体積を
200μlにする。48時間培養した後、マイクロカル
チャーに三重水素を含むチミジン(1μCi/ウェル)
でパルスを4時間送る。培養細胞を−70℃で24時間
凍結し、解凍し、スケイトロン・セミオートマティック
・セル・ハーベスター(Skatron Semiautomatic Cell H
arvester)を用いてマイクロカルチャーを回収すること
により終了させる。試料を、リキッドシンチレーション
によって計測する。対照(DMSO)に対する試験薬物
の50パーセント阻害濃度(IC50)を測定する。
【0086】DMBA−誘発性乳房腫瘍阻害試験の手順 エストロゲン依存性の乳房腫瘍をハーラン・インダスト
リーズ(Harlan Industries)(インディアナポリス,
インディアナ州)から購入した雌性Sprague D
awley ラット中に発生させる。約55日齢でラッ
トに7,12−ジメチルベンズ[a]アントラセン(D
MBA) 20mgを1回経口投与する。DMBA投与か
ら約6週間後に、1週間毎に乳腺を触診し腫瘍の出現を
診る。1つ又はそれ以上の腫瘍が現れたら、各腫瘍の最
長と最短の直径をメートル法のカリパスで測定して測定
値を記録し、実験のためにラットを選択する。腫瘍の平
均の大きさが試験群の間で等しく分布するように処置群
及び対照群の種々の腫瘍の大きさを均一に分布させる。
【0087】式(I)の化合物を2%アラビアゴム中で
の腹腔内注射投与か又は経口投与のいずれかで投与す
る。経口投与される化合物は、0.2mlのコーン油中に
溶解させるか又は懸濁させる。アラビアゴム及びコーン
油の対照処置を含む各処置は、各ラットに毎日1回投与
することにより行う。最初の腫瘍を測定し、試験用ラッ
トを選択した後、前記の方法によって1週間毎に腫瘍を
測定する。動物の処置及び測定は3から5週間続け、腫
瘍の領域を決定する。各化合物及び対照について平均の
腫瘍領域の変化を測定する。上記試験手順において、式
(I)の化合物は、癌細胞増殖および腫瘍の大きさの強
力な阻害剤である。したがって、式(I)の化合物は、
乳癌の処置又は抑制に対する効力を示す。
【0088】子宮線維症 A.第1の試験手順 子宮線維症にかかっていると診断されている100人の
女性を、本試験のために選出する。この女性たちは、2
5〜40歳であり、健康状態は概して良好である。この
女性たちは、CT及びMRI画像、子宮切除、子宮卵管
造影、超音波、又は腹腔鏡検査を含む通常の技術によっ
て子宮類線維腫疾患であると診断されている。この女性
たちは、主治医によって、筋腫を摘出するための外科的
介入の適当な候補者であると評価される。この試験から
除外される女性は、この疾患のために又は別の理由で、
何らかの形態のホルモン治療を受けている女性である。
【0089】50人の女性に、1日につき、20〜10
0mgの式(I)の化合物を投与し、50人の女性に、相
当するプラシーボを投与する。この試験は、3ヵ月継続
する。試験期間の終了時に、上記の測定したパラメータ
ー及び線維症の状態を評価する。この試験により、式
(I)の化合物を投与した患者は、試験開始時と比べて
筋腫が小さくなることが示される。対照は、試験期間の
間に、筋腫の大きさに変化がないか又は増大する。
【0090】B.第2の試験手順 1.モルモットにおける類線維腫の誘導 長期的なエストロゲン刺激を用いて性的に成熟したモル
モットにおける平滑筋腫を誘導する。モルモットにエス
トラジオールを1週間当たり3〜5回、2〜4ヵ月間も
しくは腫瘍が現れるまで注射によって投与する。式
(I)の化合物又は賦形剤からなる投与を毎日3〜16
週間行う。試験期間の最後で、モルモットを屠殺し、子
宮を採取する。腫瘍の数と大きさを、対照群と処置群の
両方について調べる。式(I)の化合物で処置したモル
モットは、対照群と比較すると、平滑筋腫の数が少な
く、大きさも小さい。
【0091】2.ヌードマウスにおけるヒト腫瘍組織の
移植 ヒト平滑筋腫から採取した組織を、性的に成熟した雌性
ヌードマウス(免疫欠乏)の腹腔へ移植する。移植片の
成育を促進するために外因エストロゲン(エストラジオ
ール、時放性錠剤)を与える。コーン油中の式(I)の
化合物を、試験群に胃洗浄により1日1回投与する。対
照群には、コーン油のみを胃ガバージュにより1日1回
投与する。投与は3〜16週間継続する。移植片の成長
をメートル法カリパスで各週測定する。式(I)の化合
物は、対照群と比較すれば、癌移植片の成長を阻害す
る。上記試験のうち少なくとも1つにおける活性は、式
(I)の化合物が子宮類線維腫疾患を治療又は阻止する
効力を有することを示す。
【0092】子宮内膜炎試験手順 子宮内膜炎にかかっていると診断された100人の女性
を、本試験のために選出した。この女性たちは、健康状
態は概して良好である。なんらかの理由で、ホルモン治
療(エストロゲン、プロゲスチン、GnRH、又はダナ
ゾール)を受けている女性は、この試験から除外され
る。
【0093】子宮内膜炎は、個人差が大きいので、診断
は、各個人について注意深く行い、様々なパラメーター
を評価しなければならない。本試験へ最初に入るところ
から、本試験の最後に出るところまで、これら個人のパ
ラメーターそれぞれの分析を、臨床試験の結果が解明で
きるようにするため、注意深く記録しなければならな
い。表に示したパラメーターは、それぞれの症例で必須
ではないかもしれないが、少なくとも幾つかの定義因子
が存在するはずである。監視し得る子宮内膜炎のための
パラメーターには、以下のものがある:骨盤痛、CT、
MRI又は骨盤領域の超音波スキャン、CA125の血
液レベル、及び/又は腹腔鏡検査。前記で述べたよう
に、各個人は、個人の試験の過程全体を通じて追跡する
必要のある、異なったスペクトルの症状を有する。
【0094】50人の女性に、式(I)の化合物を1日
につき20〜100mg投与し、50人の女性に相当す
るプラシーボを投与する。この試験は、3ヵ月間継続す
る。試験期間の終了時に、上記のパラメーターと測定し
た子宮内膜炎の状態によって各患者を評価する。この試
験により、式(I)の化合物を投与した患者は、試験の
開始時と比較すると、症状が減り及び/又は子宮内膜炎
塊が小さくなる。対照は、子宮内膜炎塊の大きさに変化
を示さなかったか又は増加を示し、試験期間中、症状に
はほとんど変化がないか又は全く変化がない。
【0095】再狭窄試験の手順 本発明の化合物は、再狭窄の阻害のための実験モデルで
ある大動脈平滑筋細胞の増殖を阻害する能力を有する。
米国特許第5,457,113号に記載されている分析系
が使用できる。本発明の化合物が平滑筋細胞増殖の強力
な阻害剤であることが示され、したがって、臨床下で再
狭窄を阻害するのに非常に有用である。
【0096】以上のことから、本発明は、本発明に固有
の利点を有し、先に示した目的を達成するのに適したも
のであるということが分かる。ある特定の特徴とそのな
かでの組み合わせは有用なものであって、他の特徴やそ
のなかでの組み合わせを参照することなく使用できると
いうことが理解されよう。これは、請求の範囲によっ
て、そして請求の範囲内であると意図される。多くの可
能性のある態様によって、本発明の範囲から離れること
なく本発明を構成することができるので、本明細書に示
されたすべての事項は、説明として解釈されるべきであ
って、限定の意味ではないということは、理解されよ
う。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョージ・ジョゼフ・カリナン アメリカ合衆国46181インディアナ州トラ ファルガー、ウエスト・セブンハンドレッ ドトゥエンティフィフス・サウス1663番 (72)発明者 ケナン・ジョゼフ・ファヘイ アメリカ合衆国46268インディアナ州イン ディアナポリス、バード・ブランチ・ドラ イブ5047番

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、R1は、−H、−OH、−O(C1−C4アルキ
    ル)、−O−CO−(C1−C6アルキル)、−O−CO
    −O(C1−C6アルキル)、−O−CO−Ar(Arは場
    合により置換されていてもよいフェニルである)、−O
    −CO−O−Ar(Arは場合により置換されていてもよ
    いフェニルである)、又は−OSO2−(C4−C6アル
    キル)であり;R2は、−H、−OH、−O(C1−C4
    アルキル)、−O−CO−(C1−C6アルキル)、−O
    −CO−O(C1−C6アルキル)、−O−CO−Ar
    (Arは場合により置換されていてもよいフェニルであ
    る)、−O−CO−O−Ar(Arは場合により置換され
    ていてもよいフェニルである)、−OSO2−(C4−C
    6アルキル)、−F、−Cl、又はBrであり;Aは、 【化2】 であり;Bは、−OCH2CH2NR34であり;R3
    びR4はそれぞれ、独立にC1−C4アルキルであるか、
    又はそれらが結合している窒素と共にピペリジニル、ピ
    ロリジニル、メチルピロリジニル、ジメチルピロリジニ
    ル又はヘキサメチレンイミノを形成する]で示される化
    合物、又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物。
  2. 【請求項2】 Aがビフェニル又はナフタ−2−イルで
    ある、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 活性成分として請求項1に記載の式
    (I)で示される化合物を、そのための1又はそれ以上
    の薬学上許容し得る担体、添加剤又は希釈剤と共に含有
    する、エストロゲン奪取を処置するための医薬製剤。
JP9174152A 1996-07-10 1997-06-30 ベンゾチオフェン化合物及びその使用方法 Withdrawn JPH1067777A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US2151396P 1996-07-10 1996-07-10
US60/021513 1996-07-10

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1067777A true JPH1067777A (ja) 1998-03-10

Family

ID=21804654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9174152A Withdrawn JPH1067777A (ja) 1996-07-10 1997-06-30 ベンゾチオフェン化合物及びその使用方法

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0818453B1 (ja)
JP (1) JPH1067777A (ja)
CA (1) CA2206997A1 (ja)
DE (1) DE69714666T2 (ja)
ES (1) ES2181996T3 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6232322B1 (en) 1998-05-12 2001-05-15 American Home Products Corporation Biphenyl oxo-acetic acids useful in the treatment of insulin resistance and hyperglycemia
CA2330557A1 (en) * 1998-05-12 1999-11-18 Robert Emmett Mcdevitt Biphenyl oxo-acetic acids useful in the treatment of insulin resistance and hyperglycemia
US6310081B1 (en) 1999-05-10 2001-10-30 American Home Products Corporation Biphenyl sulfonyl aryl carboxylic acids useful in the treatment of insulin resistance and hyperglycemia
US6599921B2 (en) 2001-02-22 2003-07-29 Nanodesign, Inc. Non-steroidal estrogen receptor ligands
CN1675154A (zh) * 2002-06-07 2005-09-28 科蒂科股份有限公司 抑制巨噬细胞移动抑制因子(mif)的细胞因子或生物活性的萘衍生物
EP1682484A1 (en) * 2003-10-31 2006-07-26 Council Of Scientific And Industrial Research Omega-substituted-naphthyloxyalklamino derivatives as antihyperglycemic agents and preparation

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5482949A (en) * 1993-03-19 1996-01-09 Eli Lilly And Company Sulfonate derivatives of 3-aroylbenzo[b]thiophenes
US5532382A (en) * 1995-03-13 1996-07-02 Eli Lilly And Company Benzothiophenes substituted at the 3-carbonyl

Also Published As

Publication number Publication date
ES2181996T3 (es) 2003-03-01
CA2206997A1 (en) 1998-01-10
DE69714666T2 (de) 2003-04-03
DE69714666D1 (de) 2002-09-19
EP0818453B1 (en) 2002-08-14
EP0818453A1 (en) 1998-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5523309A (en) Benzofuran pharmaceutical compounds
JPH08268881A (ja) ナフチル化合物、その中間体、該ナフチル化合物を含有する医薬組成物
JPH11511169A (ja) ベンゾチオフェン化合物
JPH09118676A (ja) 窒素含有非塩基性側鎖を有する化合物および医薬製剤
RU2167158C2 (ru) Производные нафталина или дигидронафталина, фармацевтическая композиция на их основе, способы лечения и промежуточные вещества
JPH11501031A (ja) 2−ベンジル−3−アリールベンゾチオフェン
US5843984A (en) Sulfated benzothiophene derivatives, methods of use and formulations containing same
US5760030A (en) Benzothiophene compounds and methods of use
JPH11501929A (ja) 新規ナフチル医薬化合物
JPH09118677A (ja) 窒素含有非塩基性側鎖を有する化合物および製剤
US6713494B1 (en) Amorphous benzothiophenes, methods of preparation and methods of use
JPH08333366A (ja) 窒素含有非塩基性側鎖を有する化合物および医薬組成物
US5952513A (en) Benzo b! thiophene compounds
JPH1067777A (ja) ベンゾチオフェン化合物及びその使用方法
JP2002514174A (ja) 非晶質ベンゾチオフェン類、製造方法および使用方法
JPH08268909A (ja) α−置換−1−ベンジルナフチル類
JPH11513664A (ja) 脂肪親和性ベンゾチオフェン
JPH11501930A (ja) 新規なベンゾチオフェン医薬化合物
EP0816360B1 (en) Benzothiophene compounds, intermediates, processes, and methods of use
US5688796A (en) Heterocyclic substituted benzothiophenes, compositions, and methods
JPH08259560A (ja) リン含有ベンゾチオフェン類
JPH08269045A (ja) 3−ベンジル−ベンゾチオフェン類
JPH08283254A (ja) α−置換−3−ベンジル−ベンゾフラン類
EP0791590B1 (en) Benzothiophenes, and formulations and methods using same
EP0801066A1 (en) Heterocyclic substituted benzothiophenes and pharmaceutical compositions

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040907