JPH09118677A - 窒素含有非塩基性側鎖を有する化合物および製剤 - Google Patents

窒素含有非塩基性側鎖を有する化合物および製剤

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JPH09118677A
JPH09118677A JP8141641A JP14164196A JPH09118677A JP H09118677 A JPH09118677 A JP H09118677A JP 8141641 A JP8141641 A JP 8141641A JP 14164196 A JP14164196 A JP 14164196A JP H09118677 A JPH09118677 A JP H09118677A
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ジェフリー・アラン・ドッジ
Charles David Jones
チャールズ・デイビッド・ジョーンズ
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ジェイムズ・パトリック・スルカ
Kristin Sue Marron
クリスティン・スー・マロン
Mark Gregory Stocksdale
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 窒素含有非塩基性側鎖を有する化合物およ
び、閉経後症候群の症状、特に骨粗鬆症、心臓血管疾患
関連病的症状およびエストロゲン依存腫瘍、の緩解のた
めの上記化合物を有効成分として含む医薬製剤を提供す
る。 【解決手段】 下記式I: [式中、RおよびRは、H,OH,O(C−C
アルキル)、O−C(O)−(C−Cアルキル)な
ど;Vは、S,OまたはCHCH;Wは、CHO
H,C(O)またはCH;Xは、(CH)nまたは
(CH))mC(O);RおよびRは、H,C
−Cアルキル、C(O)−(C−Cアルキル)、
C(O)−NH−(C−Cアルキルなど;mは、1
または2;nは、1,2または3;Arは、所望により
置換されていてもよいフェニル;ただし、X,Rおよ
びRの少なくとも1つはカルボニル官能基を含む]で
示される窒素含有非塩基性側鎖を有する化合物およびそ
れを有効成分として含む抗閉経後症候群医薬製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薬学および有機化学
の分野に関するものであり、窒素含有非塩基性側鎖を有
する新規な化合物を提供する。この化合物は閉経後症候
群に関連する種々の医学的症状、および子宮類線維腫疾
患、子宮内膜炎および大動脈平滑筋細胞増殖の処置に有
効である。本発明はまた本発明の化合物の製剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】「閉経
後症候群」なる語は、閉経として知られる生理学的変化
に差しかかったかまたは完了した女性にしばしば影響を
及ぼす種々の病的症状を表現するために用いられる。多
くの病状がこの用語の使用によって意図されるが、閉経
後症候群の3つの主な疾患、即ち骨粗鬆症、高脂質血症
のような心臓血管の疾患、およびエストロゲン依存性の
癌、特に乳癌及び子宮癌は、非常に長い期間にわたる医
学的関心事のもとである。
【0003】骨粗鬆症は、様々な病因から生じる一群の
疾患をいい、単位容積当たりの骨の正味重量の減少が特
徴である。骨重量の減少とその結果生じる骨折の結果、
骨格が身体を構造上十分に支えることができない。
【0004】最も一般的なタイプの骨粗鬆症の1つは、
閉経に関連するものである。大部分の女性は、月経停止
後3年から6年以内に骨の小柱の構成部分の骨質量の約
20%から約60%を損失する。この急速な損失は、一
般に骨吸収及び骨の構成体の増加に関連するが、吸収の
サイクルがより優勢であり、その結果は正味骨重量の減
少である。骨粗鬆症は閉経後の女性にとっては一般的で
深刻な病気である。
【0005】米国だけでも、これらの病気に悩まされて
いる女性だけでも2500万人いると見積もられる。骨
粗鬆症の結果は個人的には危険であり、またその慢性の
ために大きい経済的な損失を計上し、その病気の後遺症
により広範囲で長期間の介護(入院及び在宅医療での看
護)を必要とする。より老齢の患者ほど、このことにつ
いて特に言えることである。さらに、骨粗鬆症は生命を
脅かす症状であるとは一般に考えられていないが、老人
女性の20%から30%の死亡率が股関節の骨折に関連
する。この高い死亡率のパーセントは閉経後の骨粗鬆症
に直接関連し得る。
【0006】骨において、閉経後の骨粗鬆症の影響を最
も受け易い組織は小柱である。この組織はしばしば、海
綿状のまたは網状の骨をいい、特に骨の末端近く(関節
の近く)、および脊柱の椎骨に集中している。小柱組織
は、他の小柱組織と互いに相互連結する小さな骨状の組
織、並びに骨の表面及び中心幹を形成するより堅く密な
皮質性の組織よって特徴づけられる。小柱のこの相互に
連結した網状組織は、外部皮質性構造を側方から支持
し、構造全体にわたる生体力学的強度にとって決定的な
ものである。
【0007】閉経後の骨粗鬆症においては、骨の不全及
び骨折をもたらすのは主に小柱の正味の吸収及び損失で
ある。閉経後の女性における小柱の損失からみれば、最
も一般的な骨折が、小柱の支持に大いに依存する骨、例
えば椎骨、大腿及び前腕のような重量を支える骨の頸な
ど、に関連した骨折であるということは驚くべきことで
はない。事実、股関節の骨折、コリーズ(collies)骨
折、及び脊柱の粉砕骨折は、閉経後の骨粗鬆症の際立っ
た特徴である。
【0008】現時点で閉経後の骨粗鬆症の処置の一般に
唯一用いられる方法は、エストロゲン置換療法である。
治療は通常はうまく行くが、患者のこの治療に対する同
意は、元来低いものである。何故ならば、エストロゲン
療法は、しばしば好ましくない副作用を伴うからであ
る。
【0009】閉経前、大部分の女性は同年齢の男性より
も心臓血管疾患の発生率が低い。しかし、閉経後は女性
の心臓血管疾患の発生率は男性にみられる割合に匹敵し
てゆっくりと増加する。この保護作用の減少は、エスト
ロゲンの減少、特に、血清脂質含有量を調節しているエ
ストロゲンの能力の減少と関連している。血清脂質を調
節するエストロゲンの能力の性質はよく解らないが、現
在までのところ、エストロゲンが過剰のコレステロール
を除去する肝臓の低密度脂質(LDL)レセプターを上方
調節し得ることを示す証拠はある。さらに、エストロゲ
ンは、コレステロールの生合成にある影響を及ぼし、心
臓血管の健全性に他の有益な影響を及ぼしているようで
ある。
【0010】エストロゲン置換療法を受けている閉経後
の女性は、血清脂質の濃度が閉経前の状態の濃度に戻っ
たことが文献に報告されている。すなわち、エストロゲ
ンは、この状態のための合理的な処置であるように思わ
れる。しかし、エストロゲン置換療法の副作用は、多く
の女性にとっては受け入れられないものであり、したが
って、この療法の使用が制限される。この状態のための
理想的な治療は、エストロゲンと同様に血清脂質濃度を
調節するが、エストロゲン療法に関連した副作用および
危険性がない薬剤による治療であろう。
【0011】閉経後症候群に関連する第三の主な疾患
は、エストロゲン依存性の乳癌、及びより低い程度での
エストロゲン依存性の他の器官の癌、特に子宮癌であ
る。このような腫瘍は、閉経後の婦人だけに限られるも
のではないが、年長の閉経後の婦人群により一般的なも
のである。これらの癌の現在の化学療法は、例えばタモ
キシフェンのような抗エストロゲン化合物の使用に大い
に依存している。このような混成アゴニスト−アンタゴ
ニストは、これらの癌の処置において有益な効果を有
し、エストロゲンの副作用は緊急の生命の危険性のある
状態では耐え得るものの、理想的なものではない。例え
ば、これらの薬剤は、それらが有するエストロゲン(ア
ゴニスト)の特性のために、子宮におけるある癌細胞群
に対して刺激的影響を与え、したがって、ある場合には
反対の効果を有することがある。これらの癌のより良い
処置のより良い治療法は、再生する組織に対してエスト
ロゲンアゴニスト特性が無視し得るかまたは全く存在し
ない抗エストロゲン化合物による治療である。
【0012】特に閉経後症候群の症状を緩和することが
可能な新規薬剤に対する明らかな必要性に応えて、本発
明は新規化合物、それらの化合物を含む医薬組成物、及
び閉経後症候群及びエストロゲンが関与する下記の他の
症状の処置のための、このような化合物の使用方法を提
供する。男性にはよりまれにしか起こらない骨粗鬆症を
もたらす骨密度および骨重量の減少は、またホルモン調
節の減少につながっており、従ってまた本発明の化合物
および本発明の方法による治療の対象である。
【0013】子宮線維症(子宮類線維腫疾患)は、昔から
の、現在もなお存在する臨床的問題であり、子宮類線維
腫疾患、子宮肥大、子宮平滑筋腫、子宮筋層肥大、線維
増多子宮、及び繊維性子宮炎を含む種々の病名で呼ばれ
ている。本質的には子宮線維症は子宮の壁に不適当な類
線維組織の沈着が存在する症状である。
【0014】この症状は婦人の月経困難及び不妊症の原
因である。この原因は、エストロゲンに対する類線維組
織の不適切な反応であるということを示唆する証拠以外
は、この症状の正確な原因は殆ど解っていない。このよ
うな症状はウサギにエストロゲンを3ヶ月間毎日投与す
ると生起する。モルモットでは4ヶ月間の毎日の投与で
この症状になる。さらにラットではエストロゲンは同様
の肥大を起こす。
【0015】子宮線維症の最も一般的な治療には、高価
で、時には腹部の癒着及び感染などの合併症の原因にな
る外科手術が含まれる。患者の中には最初の手術が一時
的な処置のみで類線維腫が再発する者もいる。このよう
な場合、類線維腫を効果的に止めるだけでなく生殖生命
も終了させるも子宮摘出が行われる。またゴナドトロピ
ン放出ホルモン拮抗薬も投与できるが、骨粗鬆症を引き
起こし得るということから使用が加減される。
【0016】子宮内膜炎は鋭い痛み、子宮内膜塊内又は
腹膜内への出血を伴う深刻な月経困難の症状であり、し
ばしば不妊症につながる。この症状の兆候の原因は、正
常なホルモン制御に不適切に応答し、不適切な組織に存
在する異所性の子宮内膜成長であるとみられる。不適切
な位置での子宮内膜成長のために、組織は局所的な炎症
性様応答を開始し、マクロファージの浸潤及びカスケー
ド様の現象が起こり、疼痛応答の開始に至ると思われ
る。これらの疾患の厳密な病因はよくわかっておらず、
ホルモン治療による処置も様々で、十分には明らかにさ
れておらず、多くの望ましくない、そしておそらくは危
険な副作用がその特徴である。
【0017】この疾患の治療法の1つは、低用量のエス
トロゲンの使用であり、中枢のゴナドトロピン放出に対
する負のフィードバック効果を通して子宮内膜成長、つ
いで、卵巣のエストロゲン生産を抑制することである
が、この方法では、症状のコントロールのためにエスト
ロゲンの継続投与が必要な場合がある。このようなエス
トロゲンの使用はしばしば望ましくない副作用を招き、
子宮内膜癌の危険性さえある。
【0018】別の治療は、プロゲスチンを継続的投与か
らなり、これは無月経を誘発し、卵巣のエストロゲン生
成を抑制することによって子宮内膜の成長の退行を起こ
すことができる。慢性的なプロゲスチン治療の使用は、
しばしばプロゲスチンの不快なCNS副作用を伴い、卵
巣の機能の抑圧による不妊症につながる。
【0019】第三の治療は子宮内膜炎をコントロールす
るのに効果的な、弱いアンドロゲンの投与からなる。し
かし、アンドロゲンは深刻な男性化作用を引き起こす。
子宮内膜炎のためのこれらの治療のいくつかはまた、継
続治療に伴う軽度の骨損失の原因に関係してくる。従っ
て、子宮内膜炎の新しい治療の方法が望まれる。
【0020】大動脈平滑筋細胞の増殖は、アテローム性
動脈硬化症及び再狭窄のような疾患に重要な役割を果た
している。経皮経管冠動脈形成(PTCA)後の血管の再
狭窄は、初期及び後期に特徴的な組織の反応であること
が示されている。PTCA後数時間〜数日の初期は血管
攣縮を伴う血栓症に起因し、後期は大動脈平滑筋細胞の
著しい増殖及び移動によって支配されるようである。こ
の疾患において、細胞運動性の増加、及びこのような筋
細胞及びマクロファージによる集落形成が、重要な病因
になっている。血管の大動脈平滑筋の著しい増殖及び移
動がPTCA、アテローム切除術、レーザー血管形成
術、及び動脈バイパス移植手術後の、冠状動脈の再閉塞
の主要な機構であろう。オースチン(Austin)ら、"Intim
al Proliferation of Smooth Muscle Cells as an Expl
anation for Recurrent Coronary Artery Stenosis aft
er Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty
(「経皮経管冠動脈形成術後の再発性冠状動脈再狭窄の
説明としての平滑筋細胞の血管内膜増殖」)”、ジャー
ナル・オブ・ザ・アメリカン・カレッジ・オブ・カーデ
ィオロジー(Journal of the American College of Card
iology)、8巻:369〜375頁(1985年8月)参
照。
【0021】経皮経管動脈形成術(PTCA)、アテロー
ム切除術、レーザー血管形成術および動脈バイパス移植
手術などの外科的介入による動脈遮断後の血管再狭窄が
長期間の合併症として残る。PTCAを受けた患者の約
35%は術後、3〜6ヶ月以内に再閉塞が起こる。血管
再狭窄の治療のために現在用いられている方法には、ス
テントなどの器具による機械的介入、又はヘパリン、低
分子量ヘパリン、クマリン、アスピリン、魚油、カルシ
ウム拮抗薬、ステロイド類、プロスタサイクリンを含む
薬理学的治療が含まれる。これらの方法は再閉塞率を抑
制できず、血管再狭窄の治療及び予防に効果がない。ハ
ーマンズ(Hermans)ら、“Prevention ofRestenosis aft
er Percutaneous Transluminal Coronary Angioplast
y:The Serch for a‘Magic Bullet’(「経皮経管動脈
形成術後の再狭窄の予防:『マジック・ビュレット』の
ための検討」)”、アメリカン・ハート・ジャーナル(Am
erican Heart Journal)、122巻:171〜187頁
(1991年7月)参照。
【0022】再狭窄の病因において、過剰な細胞増殖お
よび移動が血液内の細胞成分および損傷動脈管壁によっ
て産生される成長因子(これらの因子は血管再狭窄にお
いて平滑筋の増殖を媒介する)の結果として、過剰な細
胞増殖および移動が起こる。
【0023】
【課題を解決するための手段】大動脈平滑筋細胞の増殖
および/または移動を抑制する薬剤は、再狭窄の治療及
び予防に有用である。本発明は大動脈平滑筋細胞増殖抑
制剤としての化合物の使用、および従って再狭窄の抑制
剤を提供する。
【0024】本発明は、式I:
【化2】 [式中、R1およびR2は、独立して、H、OH、O(C1
−C6アルキル)、O−C(O)−(C1−C6アルキル)、O
−C(O)−O(C1−C6アルキル)、O−C(O)−Ar、
O−C(O)−O−Ar、O−SO2−(C4−C6アルキ
ル)、クロロ、フルオロまたはブロモであり;Vは、
S、OまたはCH2CH2であり;Wは、CHOH、C
(O)またはCH2であり;Xは、(CH2)nまたは(CH2)
mC(O)であり;R3およびR4は、それぞれ独立して、
H、C1−C6アルキル、C(O)−(C1−C6アルキル)、
C(O)−NH−(C1−C6アルキル)、C(O)−Arまた
はそれらが結合する窒素とともに1−ピロリジニル、1
−ピペリジニルまたは5−あるいは6−員イミドまたは
環状アミドを形成しており;mは、1または2であり;n
は、1、2または3であり;Arは、所望により置換さ
れていてもよいフェニルである;ただし、X、R3およ
びR4の少なくとも1つはカルボニル官能基を含む]で
示される窒素含有非塩基性側鎖を有する化合物を提供す
る。
【0025】本発明はまた、式II:
【化3】 [式中、R1およびR2は、独立して、H、OH、O(C1
−C6アルキル)、O−C(O)−(C1−C6アルキル)、O
−C(O)−O(C1−C6アルキル)、O−C(O)−Ar、
O−C(O)−O−Ar、O−SO2−(C4−C6アルキ
ル)、クロロ、フルオロまたはブロモであり;Vは、
S、OまたはCH2CH2であり;Wは、CHOH、C
(O)またはCH2であり;Yは、(CH2)nまたはCH(C
1−C4アルキル)であり;nは、1、2または3であり;
Arは、所望により置換されていてもよいフェニルであ
る]で示される窒素含有非塩基性側鎖を有する化合物を
提供する。
【0026】本発明はさらに、式III:
【化4】 [式中、R1およびR2は、独立して、H、OH、O(C1
−C6アルキル)、O−C(O)−(C1−C6アルキル)、O
−C(O)−O(C1−C6アルキル)、O−C(O)−Ar、
O−C(O)−O−Ar、O−SO2−(C4−C6アルキ
ル)、クロロ、フルオロまたはブロモであり;Vは、
S、OまたはCH2CH2であり;Wは、CHOH、C
(O)またはCH2であり;Zは、単結合またはCH2であ
り;R5は、C(O)−(C1−C6アルキル)であり;Ar
は、所望により置換されていてもよいフェニルである]
で示される窒素含有非塩基性側鎖を有する化合物を提供
する。
【0027】本発明の化合物は不斉中心を有していても
よい。すなわち、そのような化合物はR−またはS−立
体配置を有していてもよく、それらの混合物であっても
よい。このような異性体はすべて本発明の一部であると
みなされる。
【0028】本発明はさらに、式I、IIおよびIIIで示
される化合物を含有し、所望によりエストロゲン又はプ
ロゲスチンを含有する医薬組成物に関し、また、単独で
又はエストロゲンもしくはプロゲスチンと組み合わせ
た、閉経後症候群の症状、特に骨粗鬆症、心臓血管関連
病的症状及びエストロゲン依存性癌、を緩和するための
上記化合物の使用に関する。本明細書中で用いられる
「エストロゲン」なる用語は、例えば、17β−エスト
ラジオール、エストロン、結合型エストロゲン(プレマ
リン(商品名))、ウマエストロゲン、17α−エチニル
エストラジオールなどのエストロゲン活性を有するステ
ロイド化合物を含む。本明細書で用いられる「プロゲス
チン」なる用語は、例えばプロゲステロン、ノルエチノ
ドレル、ノルゲストレル、メゲストロールアセテート、
ノルエチンドロンなどのプロゲステロン活性を有する化
合物を含む。
【0029】本発明はさらに、婦人の子宮類線維腫疾患
及び子宮内膜炎およびひとの大動脈平滑筋細胞増殖、特
に再狭窄を抑制するための本発明の化合物の使用に関す
る。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の化合物の記載に使用され
る一般用語はそれらの通常の意味である。例えば、「C
1−C4アルキル」は、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、n−ブチルなどの1〜4個の炭素原
子を有する脂肪族鎖状物をいい、「C1−C6アルキル」
には、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシ
ルなどの基に加えて、「C1−C4アルキル」の定義中に
含まれる基が含まれる。「C4−C6アルキル」とは、ブ
チル、n−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシ
ル、イソヘキシルなどを含む4〜6個の炭素原子の脂肪
族鎖状物をいう。
【0031】「置換されたフェニル」の語は、C1−C4
アルキル、C1−C5アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、
クロロ、フルオロまたはトリ(クロロまたはフルオロ)メ
チルからなる群から選ばれる1個またはそれ以上の置換
基を有するフェニル基をいう。「C1−C5アルコキシ」
は、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ
プロポキシなどの架橋酸素を通して結合しているC1
5アルキル基を示す。
【0032】また、本明細書で用いられる場合、アルキ
ルおよびアルコキシ構造の関連物は構造中の炭素数が少
なくとも3個であるシクロアルキルおよびシクロアルコ
キシもまた含むものと理解されなければならない。
【0033】さらに、「イミド」は、窒素原子が2個の
カルボニル官能基に隣接しているヘテロ環構造を示すも
のである。「アミド」は、単一のカルボニル官能基に隣
接する窒素原子を有する構造である。このようなアミド
は環状であってもよい。
【0034】本発明の好ましい化合物は式I[式中、下
記:VはSであり;Wは、C(O)であり;Xは(CH2)2
またはCH2C(O)、特に(CH2)2、の限定のいずれか
またはすべてが該当する]で示される化合物である。式
Iで示される特に好ましい化合物は上記すべての限定が
該当する。
【0035】式Iで示される他の好ましい化合物には、
式I[式中、R1およびR2が、OH、O(C1−C6アル
キル)、O−C(O)−(C1−C6アルキル)、O−C(O)
−O(C1−C6アルキル)、O−C(O)−Ar、O−C
(O)−O−Ar、特にOH、OCH3である]で示される
化合物である。これらのうち、R1およびR2が互いに同
じである化合物が特に好ましい。
【0036】ある種のR3およびR4基はまた好ましい特
徴を示す。例えば、式I[式中、R3およびR4が、それ
らが結合する窒素とともに1−ピロリジニル、1−ピペ
リジニルまたは5−あるいは6−員イミドまたは環状ア
ミドを形成する]で示される化合物は好ましい。好まし
い1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、イミドおよび
環状アミドの化合物を含むさらに好ましいサブグループ
はR1およびR2がOHまたはOCH3である化合物を含
む。
【0037】最も好ましい式Iで示される化合物は上記
の限定をすべて含むものである。すなわち、式I[式
中、VはSであり;Wは、C(O)であり;Xは(CH2)2
またはCH2C(O)、特に(CH2)2であり;R1およびR
2は、OH、O−C(O)−(C1−C6アルキル)、O−C
(O)−O(C1−C6アルキル)、O−C(O)−Ar、O−
C(O)−O−Ar、特にOH、OCH3であり、特に、R
1およびR2が互いに同じであり;R3およびR4がそれら
が結合する窒素とともに1−ピロリジニル、1−ピペリ
ジニルまたは5−あるいは6−員イミドまたは環状アミ
ドを形成する]で示される化合物である。
【0038】本発明の化合物の範囲において、式Iで示
される好ましい化合物は、式I[式中、少なくとも1個
のカルボニル官能基が3−側鎖にある窒素に隣接してい
る位置に存在する]で示される化合物に限定される。す
なわち、少なくともX、R3およびR4はカルボニル官能
基を含まなければならない。
【0039】本発明の他の好ましい化合物には、式II
[式中、下記:VはSであり;WはC(O)であり;Yは
(CH2)2またはCHCH3である、のいずれかまたはす
べての限定が該当する]で示される化合物である。特に
好ましい式IIで示される化合物は上記限定がすべて該当
する化合物である。
【0040】式IIで示される他の好ましい化合物には、
式II[式中、R1およびR2がOH、O−C(O)−(C1
6アルキル)、O−C(O)−O(C1−C6アルキル)、O
−C(O)−Ar、O−C(O)−O−Ar、特にOHまたは
OCH3である]で示される化合物である。これらの化
合物のうち、R1およびR2が互いに同じである化合物が
特に好ましい。
【0041】さらに、他の好ましい本発明の化合物は式
III[式中、下記:VはSであり;WはC(O)であり;
Zは単結合またはCH2である、のいずれかまたはすべ
ての限定が該当する]で示される化合物である。特に好
ましい式IIIで示される化合物は上記限定がすべて該当
する化合物である。
【0042】式IIで示される他の好ましい化合物には、
式III[式中、R1およびR2がOH、O−C(O)−(C1
−C6アルキル)、O−C(O)−O(C1−C6アルキル)、
O−C(O)−Ar、O−C(O)−O−Ar、特にOHまた
はOCH3である]で示される化合物である。これらの
化合物のうち、R1およびR2が互いに同じである化合物
が特に好ましい。
【0043】本発明の好ましい方法は好ましい化合物が
用いられる方法であることは明らかである。
【0044】本発明の化合物は、アメリカ化学会の環状
命名法に従って下記のように命名されナンバリングされ
ているベンゾ[b]チオフェンの誘導体である。
【化5】
【0045】本発明の化合物の製造方法において、出発
原料は一般に下記の式:
【化6】 で示される前駆体であり、この化合物は公知の工程を経
て製造し得る。
【0046】具体的には2個のヒドロキシ基が、フリー
デルクラフト反応の標準的条件下のアシル化および次の
強い還元剤による還元に耐え得る公知のヒドロキシ保護
基で保護されている。好ましいヒドロキシ保護基は、C
1−C4アルキルであり、メチルが特に好ましい。例え
ば、アメリカ合衆国特許番号第4,133,814号、第
4,380,635号および第4,418,068号であ
り、それぞれ、ここに引用して明細書の記載とする;
J.W.バートン、「有機化学における保護基」、J.
G.W.マッコーミー(編集)、プレナムプレス、ニュー
ヨーク、NY、1973、第2章、およびT.W.グリ
ーン、「有機合成における保護基」、ジョン・ウイリー
・アンド・サンズ、ニューヨーク、NY、1981、第
7章参照。
【0047】所望の保護前駆体を製造後、上記で明細書
の記載としたアメリカ合衆国特許に開示されたアシル化
方法に従って標準的フリーデルクラフト条件を用いて、
前駆体をアシル化する。
【0048】市販で得られたすべての試剤は特に断らな
ければさらに精製することなく用いられた。1H−NM
Rおよび13C−NMRは、それぞれ300および75M
Hzに指定して測定された。1H−NMR化学シフト
は、採用されたNMR溶媒に対してppmのδ値として示
した。1H−NMR結合定数はヘルツ(Hz)で示し、みか
けの多重度をいう。多重度は下記のように示す:s(1
重線)、d(2重線)、t(3重線)、q(4重線)、m(多重
線)、comp(複合)、br(巾広)およびapp(みか
け)。カラムクロマトグラフィーはスチルら、(スチル,
W.C.、カーン,M.、ミトラ,A.、ジャーナル・
オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)4
3:2923(1978)に記載の方法に従って行った。
特に断らなければ、EMサイエンス・シリカゲル(23
0−400メッシュASTM)を用いた。円形クロマト
グラフィーは厚さ1、2、または4mmのプレートを用い
て、クロマトトロン(ハリソン・リサーチ)上で行った。
すべての嫌気および/または嫌湿気反応はアルゴンまた
は窒素雰囲気下厳密に乾燥したガラス容器中で行った。
すべての場合に、濃縮は減圧下ロータリー・エバポレー
ターを用いて行われた。
【0049】本発明の化合物の合成に用いられた4種の
一般的合成経路を下記に概括するが、式中、R1および
2は上記と同じ意味である。
【0050】一般的合成経路#1:
【化7】
【0051】一般的合成経路#2:
【化8】
【0052】一般的合成経路#3:
【化9】
【0053】一般的合成経路#4:
【化10】
【0054】WがCHOHである本発明の化合物はナト
リウムエタンチオエート脱保護後、適当な溶媒に溶解し
て、例えば、水素化リチウムアルミニウムなどの還元剤
とともに窒素などの不活性ガス下で反応させる。
【0055】この反応に用いる還元剤の量はカルボニル
基をアルコール基(CHOH)に還元するに足る量であ
る。一般に基質当量当たり過剰量の還元剤を用いる。
【0056】適当な溶媒としては還元条件下で不活性で
ある溶媒、例えば、ジエチルエーテル、ジオキサンおよ
びテトラヒドロフラン(THF)のような溶媒またはそれ
らの混合物である。これらの溶媒は無水であることが好
ましく、特に、無水THFが特に好ましい。
【0057】この工程で採用される温度は還元反応を完
了させるに足る温度である。17℃〜25℃の範囲にあ
る環境温度で一般に十分である。
【0058】この工程の反応時間は反応が行われるのに
必要な時間である。典型的にはこの反応は約1時間〜約
20時間かかる。最適時間は通常用いられるクロマトグ
ラフィー技術により反応の進行を観察しながら決定し得
る。
【0059】WがCHOHである本発明の化合物は、通
常の操作を経てさらに還元され、Wがメチレンである化
合物を生成する。この工程は適当な溶媒中に化合物を懸
濁させ窒素などの不活性気流中で冷却しながら行う。こ
の懸濁液にトリアルキルシラン還元剤、好ましくはトリ
エチルシリル、を添加し、塩酸、トリフルオロ酢酸など
の相応な強さのプロトン酸を添加する。
【0060】適当な溶媒はこの方法で採用される反応条
件下で不活性である溶媒であればいずれの溶媒またはそ
れらの混合物でもよい。例えば、ジクロロメタンおよび
1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化アルカン溶媒
およびクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族を用い得
る。
【0061】この工程で採用される温度はこの反応方法
を終了させるに十分な温度である。典型的には、反応物
を約0℃に冷却し、反応溶液を反応が終了するまで氷浴
上に維持する;しかしながら、環境温度でも十分であ
る。一般にこの反応は3時間以内に完了し、反応の進行
を標準的技術により観察することができる。この反応の
生成物は標準的技術によって抽出し精製する。
【0062】別法として、一般的合成経路#1に示され
たアルキル化前の型のケトンはWがメチレンである化合
物に還元され得る。この方法で、R1およびR2ヒドロキ
シ保護基、好ましくはメチル、は所望により除去され、
保護または脱保護化合物は水素化リチウムアルミニウム
などの還元剤と沸点約150℃〜約200℃の範囲にあ
る不活性溶媒の存在下で反応させる。この方法の各工程
は別々の容器中で行うのが好ましいが、この方法の各工
程を同一の容器中で行うこともできる。
【0063】この反応で使用される還元剤の量はカルボ
ニル基をメチレン基に還元するに足る量である。一般に
基質当量当たり過剰量の還元剤を用いる。
【0064】この方法で用いられる溶媒は比較的高沸点
を有することが必要であり、約150℃〜約200℃の
範囲であり、例えば、n−プロピルベンゼン、ジグライ
ム(1,1−オキシビス[2−メトキシエタン])、およ
びアニソール、およびレッドAl(商品名)(ナトリウ
ム−ビス(2−メトキシエトキシアルミニウムヒドリ
ド))であり、これらはまた還元剤として用い得る。本発
明の化合物のR1およびR2置換基がヒドロキシ保護基で
あるとき、n−プロピルベンゼンが好ましい溶媒であ
る。この保護基が最初に所望により、還元前に除去され
る場合は、レッドAlが好ましい溶媒である。
【0065】この反応で用いられる温度は還元反応を完
了させるに十分な温度である。好ましくは、反応混合物
を還流温度で約15分〜約6時間加熱し、環境温度まで
冷却する。R1およびR2がヒドロキシ保護基であると
き、少量の脱イオン水を混合物に添加し、ついで15%
水酸化ナトリウムを少量加える。R1およびR2がOHで
あるとき、反応を過剰の1.0N塩酸で注意深く終了さ
せる。これらの反応を行うための最適時間は典型的には
約10分〜約3時間であり、標準的技術により反応の進
行を観察して決定できる。
【0066】WをCHOHまたはCH2に還元した後、
適当な基を前記と同様にして付加することができる。
【0067】R1およびR2がO−C(O)−(C1−C6
ルキル)またはO−C(O)−Ar基であることが望まし
いときは、式I、II、またはIIIで示されるジヒドロキ
シ化合物を、アシル−クロリド、ブロミド、シアニドま
たはアジドなどの試剤、または適当な無水物または混合
無水物と反応させる。反応は好ましくは、ピリジン、ル
チジン、キノリンまたはイソキノリンなどの塩基性溶媒
またはトリエチルアミン、トリブチルアミン、メチルピ
ペリジンなどの3級アミン溶媒中で行われる。反応はま
た酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、ジオキサン、ジメトキシエタン、アセトニトリ
ル、アセトン、メチルエチルケトンなどの不活性溶媒中
で行うことができ、これらに、少なくとも1当量の、例
えば、3級アミンなどの酸捕捉剤を添加して置く。所望
により、4−ジメチルアミノピリジンまたは4−ピロリ
ジノピリジンなどのアシル化触媒を用いることができる
(例えば、ハスラムら、テトラヘドロン、36:240
9−2433(1980)参照)。
【0068】上記のR1およびR2基を生じさせるアシル
化反応は、約−25℃〜約100℃の範囲の中程度の温
度で、しばしば窒素ガスなどの不活性気流中で行う。し
かしながら、この反応を行うためには通常環境温度で十
分である。
【0069】ヒドロキシ基のこのようなアシル化はま
た、適当なカルボン酸の酸性触媒反応により、不活性有
機溶媒中または加熱により行う。硫酸、ポリりん酸、メ
タンスルホン酸などの酸触媒が用いられる。
【0070】前記のR1およびR2基はまた、ジシクロヘ
キシルカルボジイミド、アシルイミダゾール、ニトロフ
ェノール、ペンタクロロフェノール、N−ヒドロキシス
クシンイミドおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
などの公知の試剤によって生成されるエステルなどの適
当な酸の活性エステルを生成させることによって得られ
る(例えば、Bull.Chem.Soc.Japan、38:1979(1
965)およびChem.Ber.、788および2024(19
70)参照)。
【0071】O−C(O)−(C1−C6アルキル)またはO
−C(O)−Ar基を得るための上記の各技術は上記と同
様の溶媒中で行う。これらの技術は、反応中に酸生成物
を生成せず、当然、反応混合物中の酸捕捉剤の使用は必
要ない。
【0072】R1およびR2がO−SO2−(C4−C6アル
キル)である化合物が必要な場合は、キングおよびモノ
ワール、J.Am.Chem.Soc.、97:2566−2567
(1975)の記載に従って、ジヒドロキシ化合物を、例
えば、スルホニル−クロリド、ブロミドまたはスルホニ
ルアンモニウム塩などの適当なスルホン酸の誘導体と反
応させる。ジヒドロキシ化合物はまた適当なスルホン酸
無水物と反応させ得る。この反応は上記の酸ハライドな
どとの反応の検討で説明したような条件下で行う。
【0073】式I、II、およびIIIで示される化合物は
1およびR2が異なる生物学的保護基であるように調製
できるが、同じ生物学的保護基であるのが望ましい。好
ましい保護基はOCH3、O−C(O)−C(CH3)、O−
C(O)−C65およびO−SO2−(CH2)3である。
【0074】「生物学的保護基」なる語は、例えば、上
記R1およびR2基を含む本発明の化合物を人に投与後な
どの生物学的系においてこれらの基の除去を遅延、妨
げ、または禁止するようなR1およびR2置換基をいう。
このような化合物、特にWがCH2である化合物、はこ
の明細書に記載の方法にも有用である。
【0075】
【実施例】下記の製造例および実施例は本発明の化合物
の製造および使用をさらに具体的に説明するものであ
る。下記の製造例および実施例によって、本発明の範囲
を限定することを意図するものではない。化合物番号は
第1表に記載の番号に対応する。
【0076】製造例1 化合物1の製造:
【化11】 塩化アニソイル(1.54g、9.00mmol、アルドリッチ
ケミカル社製)を無水CH2Cl2(100ml)に溶解させ
た。この撹拌溶液に、ジーンズら、(J.Med.Chem.198
4、27:1057)記載の方法により製造した6−メ
トキシフェニル−2−(4−メトキシフェニル)−ベンゾ
[b]チオフェン(1.62g、6.00mmol)を添加し
た。得られた混合物を0℃に冷却し、AlCl3(1.20
g、9.00mmol)を、少しずつ5分間にわたって添加し
た。1時間後、反応混合物を氷水(150ml)にそそぎ、
CH2Cl2(3×75ml)で抽出した。有機相を一緒に
し、1NNaOH(30ml)、水(25ml)および食塩水(2
5ml)で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥させた。溶
媒を除去後、得られた粗生成物をリカゲルカラム上フラ
ッシュクロマトグラフィーにかけ(溶出剤:酢酸エチ
ル:ヘキサン;3:7)、薄黄色固体2.253g(93
%)を得た。生成物はさらにアセトン/メタノールから
再結晶し、化合物1を2.109g(87%)を得た。IR (CHCl3)νmax 3020、3015、297
0、2940、2840、1600、1475、125
3、1218、1167。 1H−NMR (300MHz、DMSO d6)δ 7.64
−7.69(m,3H)、7.29−7.32(m,3H)、6.
86−7.00(m,5H)、3.83(s,3H)、3.76
(s,3H)。 13C−NMR (75.489MHz、DMSO d6)δ
192、163.61、159.47、157.35、1
41、139.36、133.17、131.81、13
0、129.63、125.17、123.26、115.
00、114.35、114.07、105.11、55.
49、55.13。 C24204Sに関するFD+−MS=404。元素分析 (C24204Sとして) 計算値 : C 71.27,H 4.98,S 7.93,O 15.82。 実測値 : C 71.50,H 5.00,S 7.98,O 15.77。
【0077】製造例2 化合物2の製造:
【化12】 化合物1(0.405g、1.00mmol)を乾燥DMF2ml
に溶解させた。この撹拌溶液にDMF中0.50Mナト
リウムエタンチオエート(NaEtS)3.0mlを添加し
た。反応温度は4時間で80℃に上げた。反応物を酢酸
エチル(10ml)で希釈し、水(10ml)を添加した。つい
で、混合物を1N HClで中性にし、酢酸エチル(3
×20ml)で抽出した。有機抽出物を一緒にし食塩水で
洗浄(4×20ml)、MgSO4で乾燥、減圧下で溶媒を留
去し薄黄色固体を得た。さらにこの固体を円形クロマト
グラフィーにかけ(2mmプレート、溶出溶媒5%酢酸エ
チル/CH2Cl2)、精製した。泡状黄色固体としての化
合物2の収率は0.307gであった(79%)。IR (CHCl3)νmax 3585、3265、302
2、3012、2970、2940、2840、160
2、1476、1254、1163。 1H−NMR (CDCl3)δ 7.70−7.73(d,J=
8.6Hz,2H)、7.52−7.55(d,J=8.5Hz,
1H)、7.31−7.34(m,3H)、6.94−6.98
(dd,J=9.0Hz,2.4Hz,1H)、6.73−6.76
(d,J=8.7Hz,2H)、6.66−6.69(d,J=
9.1Hz,2H)、3.88(s,3H)、3.74(s,3
H)。 13C−NMR (CDCl3)δ 192.92、159.9
5、158.58、156.47、141.91、138.
89、132.71、131.67、129.16、12
9.09、128.85、124.72、122.82、1
14.27、113.70、112.95、103.39、
54.49、54.08。 C23184Sに関するFD+−MS=390。元素分析 (C23184Sとして) 計算値 : C 70.75,H 4.65。 実測値 : C 70.93,H 4.56。
【0078】実施例1 化合物25の製造:
【化13】 化合物2(1.23g、3.17mmol)および1−トリメチ
ルアセチルピペリジン−2−メタノール(1.58g、
7.91mmol)を、無水THF(50ml)に溶解した。この
撹拌溶液に、PPh3(1.66g、6.33mmol)を加え、
続いてシリンジにより、ジエチルアゾジカルボキシレー
ト(DEAD)(1.00ml、6.33mmol)を加え、反応混
合物を室温にて18時間撹拌した。溶媒を減圧下除去
し、得られた混合物を回転クロマトグラフィー(ジクロ
ロメタン溶離液)にかけ、生成物として1.64g(91
%)の化合物25を得た。IR (CHCl3)νmax 3008、2943、161
5、1601、1476、1254、1165。 1H−NMR (CDCl3)δ 7.74−7.77(d,J=
9Hz,2H)、7.48−7.51(d,J=9Hz,1H)、
7.31−7.35(m,3H)、6.93−6.96(dd,J
=9Hz,2Hz,1H)、6.74−6.80(m,4H)、
3.88(s,3H)、3.75(s,3H)、1.3−4.4
(m,20H)。 13C−NMR (CDCl3)δ 193.26、177.2
6、162.87、159.75、157.65、142.
42、140.07、133.99、132.36、13
0.58、130.25、126.01、124.03、1
14.79、114.24、114.09、104.51、
65.84、61.75、55.63、55.25、38.
94、28.46、27.19、25.49、25.04、
19.35。C34375Sに関するFD+−MS=57
1。
【0079】実施例2 化合物22の製造:
【化14】 化合物25(1.24g、2.17mmol)を、CH2Cl2(5
0ml)中に溶解した。この撹拌溶液に、エタンチオール
(EtSH)(0.80ml、10.8mmol)およびAlCl3(1.
73g、13.0mmol)を加えた。この反応混合物を30
分間激しく撹拌し、ついで、食塩水で反応を終了させ、
NaHCO3で飽和した。残渣はメタノールおよび酢酸エ
チルの添加により溶解した。pHを正確に塩基性に調節
した。ついで、混合物を酢酸エチル(200ml)で希釈し
た。水層を分離後、有機層を酒石酸ナトリウムカリウム
(3×75ml)、ついで食塩水(2×75ml)で洗浄した。
有機酢酸エチル層を、MgSO4で乾燥し減圧下蒸発させ
た。生成物を回転クロマトグラフィー(4mmプレート、
溶離溶媒5:4:1 酢酸エチル:ヘキサン:トリエチ
ルアミン)により分離し、黄色の固形物(79%)として
0.929gの化合物22を得た。IR (CHCl3)νmax 3298、3025、301
0、2946、1600、1262、1166。 1H−NMR (MeOD d4)δ 7.68−7.71(d,
J=8.8Hz,2H)、7.38−7.41(d,J=8.7
Hz,1H)、7.24−7.25(d,J=2.5Hz,1
H)、7.16−7.19(d,J=8.6Hz,2H)、6.8
3−6.87(m,3H)、6.60−6.63(d,J=8.
6Hz,2H)、1.35−4.20(m,11H)、1.25
(s,9H)。 13C−NMR (MeOD d4)δ 194.39、178.
33、163.40、158.07、155.62、14
2.72、140.28、133.19、132.37、1
30.62、130.24、130.09、124.89、
123.62、115.38、114.93、114.2
8、106.82、65.17、50.36、38.89、
27.70、25.53、25.16、19.09。 C32335Sに関するFD+−MS=543。元素分析 (C32335Sとして) 計算値 : C 70.69,H 6.12,N 2.58。 実測値 : C 70.47,H 6.13,N 2.34。
【0080】実施例3 化合物11の製造:
【化15】 化合物2(3.0g、7.69mmol)を、DMF(100ml)
中に溶解し、70℃に加熱した。この撹拌溶液をK2
3(10.6g、76.8mmol)に加え、続いて、N,N−
ジメチルクロロアセトアミド(3.74g、30.8mmol)
を加えた。反応混合物を100℃に加熱し、24時間撹
拌を続けた。溶媒を減圧下除去し、得られた混合物をM
eOHに溶解し、塩類を濾過した。粗反応混合物を、H2
O/メタノール(2:1)中で再結晶させ、生成物として
2.81g(77%)の化合物11を得た。 1H−NMR (CDCl3)δ 7.90(d,J=9.7Hz,
2H)、7.65(d,J=9.7Hz,1H)、7.45(d,
J=9.7Hz,2H)、7.43(s,1H)、7.08(dd,
J=9.7Hz,1H)、6.93(d,J=9.7Hz,2
H)、6.87(d,J=9.7Hz,2H)、4.78(s,2
H)、4.00(s,3H)、3.87(s,3H)、3.16
(s,3H)、3.08(s,3H)。FD+−MS =475。元素分析 (C2725NO5Sとして) 計算値 : C 68.19,H 5.30,N 2.94。 実測値 : C 68.46,H 5.18,N 2.99。
【0081】製造例3 化合物27の製造:
【化16】 フェノール溶液に、化合物2(5.0g、12.8mmol)を
室温にてDMF中で撹拌しながら加え、K2CO3(5.3
g、38.4mmol)を加え、続いてメチルブロモアセテー
ト(8ml、84.5mmol)を加えた。その溶液を1時間8
0℃に加熱し、ついで、室温に冷却し、食塩水/酢酸エ
チル(300ml、1:1)に注いだ。その混合物を酢酸エ
チル(3×100ml)で抽出し、集めた有機抽出物を食塩
水で十分洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、濾過した。濃縮
により黄色のシロップを得、さらに減圧下乾燥させ、白
い結晶固形物として5.33g(90%)の27を得、こ
れをさらに精製をせずに用いた。 1H−NMR (CDCl3)δ 7.78(d,J=8.9Hz,
2H)、7.51(d,J=8.5Hz,1H)、7.30−7.
35(m,3H)、6.96(dd,J=9.0Hz,2.3Hz,1
H)、6.72−6.78(重なりd,4H)、4.62(s,
2H)、3.90(s,3H)、3.80(s,3H)、3.74
(s,3H)。
【0082】実施例4 化合物7の製造:
【化17】 化合物27(0.42g、0.91mmol)、ピペリジン塩酸
塩(0.56mg、4.58mmol)、およびAl(CH3)3(2.
29ml、4.58mmol)の反応で、黄褐色の気泡として
0.42g(90%)の化合物7を得た。 1H−NMR (CDCl3)δ 7.79(d,J=9.0Hz,
2H)、7.52(d,J=8.8Hz,1H)、7.30−7.
35(m,3H)、6.96(dd,J=9.0Hz,2.9Hz,1
H)、6.82(d,J=8.7Hz,2H)、6.78(d,J
=8.9Hz,2H)、4.66(s,2H)、3.90(s,3
H)、3.75(s,3H)、3.53(t,J=4.2Hz,2
H)、3.42(t,J=4.2Hz,2H)、1.49−1.6
9(mの系列,6H)。IR (CHCl3) 1639cm-1FD+−MS 515(M+)。
【0083】製造例4 化合物28の製造:
【化18】 メチルエチルケトン(25ml)中に撹拌した化合物2(3.
90g、10.0mmol)に、粉砕したK2CO3(2.07
g、15.0mmol)を加え、続いて、1,2−ジブロモエ
タン(10ml)を加えた。その溶液を還流させ、18時間
この温度で維持した。混合物を室温に冷却し、濾過し、
および濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー
(8cm×15cmシリカゲル、ヘキサン中50%酢酸エチ
ル)による粗残渣の精製により、黄色の固形物4.32g
(87%)として化合物28を得た。 1H−NMR (CDCl3)δ 7.75−7.78(d,J=
8.8Hz,2H)、7.52−7.55(d,J=8.9Hz,
1H)、7.31−7.35(m,3H)、6.94−6.98
(dd,J=8.9Hz,2.3Hz,1H)、6.74−6.78
(m,4H)。IR (CHCl3) 3030、3015、2965、2
942、2835、1601、1475、1253、1
240、1167cm-1FD+−MS 496(Br79)、498(Br81)。元素分析 (C2521BrO4Sとして) 計算値 : C 60.37,H 4.26,Br 16.0
7。 実測値 : C 60.22,H 4.54,Br 16.2
0。
【0084】製造例5 化合物29の製造:
【化19】 化合物28(0.5g、1.0mmol)およびアジ化ナトリウ
ム(0.12g、2.0mmol)を、144時間DMF中で撹
拌し、続いて、1時間80℃に加温した。溶媒を減圧下
除去し、残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を用い
て、シリカゲル上でクロマトグラフィーにかけ、化合物
29 0.41g(89%)を得た。 1H−NMR (DMSO-d6)δ 7.64−7.66(m,
3H)、7.28−7.33(m,3H)、6.85−6.99
(m,5H)、4.15−4.18(m,2H)、3.82(s,
3H)、3.65(s,3H)、3.60−3.63(m,2
H)。 C252134Sに関するFD+−MS=459。元素分析 (C252134Sとして) 計算値 : C 60.35,H 4.61,N 9.14。 実測値 : C 65.55,H 4.79,N 9.17。
【0085】製造例6 化合物30の製造:
【化20】 THF50mlおよびエタノール85ml中、化合物29
(11.1g、24.2mmol)を、5%パラジウム炭素1.
5gを用いて24時間室温にて水素化した。反応混合物
を濾過し、濃縮および酢酸エチル/ヘキサンから再結晶
し、化合物30の6.06g(58%)を得た。アリコー
トのHCl塩を物理化学分析のために製造した。IR (KBr)νmax 3418、2937、2836、
1634、1598、1574、1531、1498、
1473、1438、1350、1294、1251、
1167、1112、1046、1025、830。 1H−NMR (DMSO-d6)δ 8.22−8.23(br
s,2H)、7.64−7.61(t,3H)、7.28−7.
31(d,3H)、4.19−4.20(m,2H)、3.82
(s,3H)、3.69(s,3H)、3.15−3.17(m,
2H)。 C2524ClNO4Sに関するFD+−MS=433。元素分析 (C2524ClNO4Sとして) 計算値 : C 63.89,H 5.15,N 2.98。 実測値 : C 63.80,H 5.11,N 2.83。
【0086】実施例5 化合物17の製造:
【化21】 化合物30(1.0g、2.3mmol)、塩化ベンゾイル(0.
35g、2.5mmol)および水酸化ナトリウム(0.1g、
2.5mmol)を、18時間室温にて水75ml中で撹拌し
た。生成物を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾
燥させ、濃縮および酢酸エチル/メタノール勾配を用い
てシリカゲル上でクロマトグラフィーにかけ、1.03
g(83%)の化合物17を得た。 1H−NMR (DMSO-d6)δ 8.63(m,1H)、
7.80−7.82(m,1H)、7.63−7.68(m,3
H)、7.40−7.49(m,3H)、7.26−7.31
(m,4H)、6.85−6.98(m,5H)、4.19−4.
20(m,2H)、3.15−3.17(m,2H)。 C3227NO5Sに関するFD+−MS=537。元素分析 (C3227NO5Sとして) 計算値 : C 71.49,H 5.06,N 2.60。 実測値 : C 71.72,H 5.12,N 2.62。
【0087】物理データが示されている下記の化合物
は、上記実施例に詳述した方法と同様の方法により製造
され得る。
【0088】実施例6 化合物3:
【化22】 1H−NMR(DMSO-d6)δ 9.78(s,1H)、
9.72(s,1H)、7.66(d,J=10Hz,2H)、
7.34(s,1H)、7.26(d,J=10Hz,1H)、
7.18(d,J=10Hz,2H)、6.91(d,J=10
Hz,2H)、6.84(dd,J=10Hz,1H)、6.66
(d,J=10Hz,2H)、4.12(t,J=8Hz,2
H)、3.58(t,J=8Hz,2H)、2.16(bs,2
H)、1.64(bs,4H)。 C2825NO5Sに関するEI MS=487(M+)。元素分析 (C2825NO5Sとして) 計算値 : C 68.98,H 5.17,N 2.87。 実測値 : C 69.08,H 5.08,N 2.69。
【0089】実施例7 化合物4:
【化23】 1H−NMR(CDCl3)δ 7.77(d,J=10Hz,
2H)、7.53(d,J=10Hz,1H)、7.35(m,3
H)、6.96(dd,J=10Hz,3Hz,1H)、6.75(d
d,J=10Hz,3Hz,4H)、4.16(t,J=8Hz,2
H)、3.89(s,3H)、3.74(s,3H)、3.68
(t,J=8Hz,2H)、3.45(bs,2H)、2.34(bs,
2H)、1.88(bs,4H)。 C3029NO5Sに関するFD MS=515(M+)。元素分析 (C3029NO5Sとして) 計算値 : C 69.88,H 5.67,N 2.72。 実測値 : C 69.71,H 5.67,N 2.73。
【0090】実施例8 化合物5:
【化24】 1H−NMR(CDCl3)δ 7.74(d,J=9.7Hz,
2H)、7.53(d,J=9.7Hz,1H)、7.33(m,
3H)、6.97(dd,J=9.7Hz,1H)、6.77(d,
J=9.7Hz,2H)、6.73(d,J=9.7Hz,2
H)、4.12(t,J=9.7Hz,2H)、3.9(m,5
H)、2.75(s,3H)、2.67(s,4H)。FD+ MS =515。
【0091】実施例9 化合物6:
【化25】 IR(KBr)νmax 3228、2973、1659、
1597、1537、1499、1467、1420、
1359、1258、1165、1116、1037、
908、835、807、540。 1H−NMR (DMSO46)δ 9.75(s,1H)、
9.71(s,1H)、7.56−7.62(m,3H)、7.2
1−7.32(m,2H)、6.84−6.91(d,J=6.
3Hz,2H)、6.66−6.84(d,2H)、4.07−
4.09(t,J=5.3Hz,2H)、3.47−3.48
(t,J=5.3Hz,2H)、2.47−2.48(t,2
H)、2.12−2.18(m,2H)、1.84−1.87
(m,2H)。 C2723NO5Sに関するFD+ MS=473。元素分析 (C2723NO5Sとして) 計算値 : C 68.48,H 4.90,N 2.96。 実測値 : C 68.21,H 5.13,N 2.99。
【0092】実施例10 化合物8:
【化26】 1H−NMR(アセトン-d6)δ 8.68(bs,2H)、
7.71(d,J=8.7Hz,2H)、7.33−7.40
(m,2H)、7.26(d,J=8.9Hz,2H)、6.82
−6.94(m,3H)、6.73(d,J=8.8Hz,2
H)、4.53(s,2H)、3.51(t,J=4.0Hz,2
H)、3.36(t,J=4.1Hz,2H)、1.71−1.9
0(mの系列,4H)。IR (CHCl3) 3307(b)、1645cm-1FD+−MS 473(M+)。
【0093】実施例11 化合物9:
【化27】 1H−NMR(アセトン-d6)δ 8.68(bs,1H)、
8.60(bs,1H)、7.70(d,J=8.9Hz,2H)、
7.35−7.41(m,2H)、7.27(d,J=8.9H
z,2H)、6.84−6.95(m,3H)、6.73(d,J
=8.7Hz,2H)、4.81(s,2H)、3.47(t,J
=4.1Hz,4H)、1.43−1.67(mの系列,6
H)。IR (CHCl3) 3300(b)、1639cm-1FD+−MS 487(M+)。元素分析 (C2825NO5Sとして) 計算値 : C 68.98,H 5.17,N 2.87。 実測値 : C 67.50,H 5.43,N 2.84。
【0094】実施例12 化合物10:
【化28】 1H−NMR(DMSO-d6)δ 9.81(s,1H)、
9.73(s,1H)、7.64(d,J=9.0Hz,2H)、
7.33(d,J=2.3Hz,1H)、7.15−7.25
(m,3H)、6.82−6.91(m,3H)、6.69(d,
J=8.8Hz,2H)、4.85(s,2H)、3.20−3.
35(m,5H)、1.5−1.57(mの系列,4H)、0.
81−0.92(m,3H)。IR (CHCl3) 3300(b)、1625cm-1FD+−MS 489(M+)。元素分析 (C2827NO5Sとして) 計算値 : C 68.69,H 5.56,N 2.86。 実測値 : C 67.75,H 5.49,N 2.88。
【0095】実施例13 化合物12:
【化29】 1H−NMR(MeOD d4)δ 7.71(d,J=9.0
Hz,2H)、7.4(d,J=9.0Hz,1H)、7.26
(s,1H)、7.20(d,J=9.0Hz,2H)、6.87
(m,2H)、6.42(d,J=9.0Hz,2H)、3.05
(s,3H)、2.96(s,3H)。FD+−MS =447。元素分析 (C2521NO5Sとして) 計算値 : C 67.10,H 4.73,N 3.13。 実測値 : C 67.32,H 4.94,N 2.99。
【0096】実施例14 化合物13:
【化30】 1H−NMR(MeOD d4)δ 7.68(d,J=9.0
Hz,2H)、7.41(d,J=9.0Hz,1H)、7.26
(s,1H)、7.18(d,J=9.0Hz,2H)、6.86
(d,J=9.0Hz,1H)、6.80(d,J=9.0Hz,2
H)、6.63(d,J=9.0Hz,2H)、4.15(t,J
=6Hz,2H)、3.84(t,J=6Hz,2H)、2.62
(s,4H)。FD+−MS =487。元素分析 (C2721NO6Sとして) 計算値 : C 66.52,H 4.34,N 2.87。 実測値 : C 66.65,H 4.55,N 2.83。
【0097】実施例15 化合物14:
【化31】 1H−NMR(アセトン-d6)δ 8.63(bs,1H)、
7.79(d,J=8.9Hz,2H)、7.36−7.46
(m,2H)、7.28(d,J=9.1Hz,2H)、7.02
(d,J=8.9Hz,2H)、6.93(dd,J=8.9Hz,
2.8Hz,1H)、6.73(d,J=9.0Hz,2H)、5.
12(s,2H)。FD+−MS 401(M+)。
【0098】実施例16 化合物15:
【化32】 1H−NMR(CDCl3)δ 7.56−7.82(t,J=
5.8Hz,2H)、7.33−7.36(t,J=2.9Hz,
2H)、6.97−6.98(m,1H)、6.73−6.80
(m,4H)、4.08−4.14(m,2H)、3.89−3.
92(d,J=8.5Hz,3H)、3.76−3.78(d,J
=8.7Hz,3H)、3.64−3.70(m,2H)、3.5
1−3.58(m,2H)、2.38−2.43(m,2H)、
2.03−2.08(m,2H)。 C2927NO5Sに関するFD+−MS=501。
【0099】実施例17 化合物16:
【化33】 1H−NMR δ 8.63(bs,1H)、7.79(d,J=
8.8Hz,2H)、7.38−7.47(m,2H)、7.25
(d,J=9.0Hz,2H)、7.05(d,J=8.9Hz,2
H)、6.93(dd,J=8.7Hz,2.8Hz,1H)、6.7
3(d,J=9.0Hz,2H)、5.38(q,J=6.1Hz,
2H)、1.74(d,J=6.0Hz,3H)。FD+−MS 415(M+)。元素分析 (C2417NO4Sとして) 計算値 : C 69.38,H 4.12,N 3.37。 実測値 : C 69.19,H 4.40,N 3.08。
【0100】実施例18 化合物18:
【化34】 IR(KBr)νmax 3311、2953、1637、
1597、1538、1502、1468、1422、
1358、1309、1258、1166、1113、
1038、907、836。 1H−NMR (DMSO d6)δ 9.68−9.73(d,
2H)、8.63(m,1H)、7.76−7.81(d,J=
8.6Hz,2H)、7.61−7.64(d,J=8.8Hz,
2H)、7.38−7.48(m,2H)、7.30(s,1
H)、7.12−7.20(m,4H)、6.91−6.93
(m,J=7.0Hz,2H)、6.81−6.82(m,1
H)、6.62−6.64(d,J=6.6Hz,2H)、4.1
1−4.13(m,2H)、3.56−3.60(m,2H)。 C3023NO5Sに関するFD+−MS=5409。元素分析 (C3023NO5Sとして) 計算値 : C 70.71,H 4.55,N 2.75。 実測値 : C 70.67,H 4.66,N 2.68。
【0101】実施例19 化合物19:
【化35】 IR(KBr)νmax 3375、2932、2856、
1598、1539、1506、1468、1422、
1354、1306、1258、1166、1113、
1035、907、836、647、620。 1H−NMR (DMSO d6)δ 9.70(bss,2H)、
7.61−7.64(d,J=8.4Hz,2H)、7.50
(s,1H)、7.21−7.24(d,1H)、7.13−7.
19(d,2H)、6.76−6.98(m,3H)、6.61
−6.63(d,J=7.7Hz,2H)、3.40−3.45
(m,2H)、2.81−2.84(m,2H)、0.85−1.
81(m,11H)。 C3131NO5Sに関するFD+−MS=529。元素分析 (C3131NO5Sとして) 計算値 : C 70.30,H 5.90,N 2.64。 実測値 : C 70.43,H 6.10,N 2.55。
【0102】実施例20 化合物20:
【化36】 IR(KBr)νmax 3363、2931、2854、
1598、1565、1503、1468、1422、
1357、1315、1255、1166、1038、
908、836、808、672。 1H−NMR (DMSO d6)δ 9.70−9.75(d,
2H)、7.62−7.65(d,J=7.9Hz,2H)、7.
31(s,1H)、7.21−7.24(d,1H)、7.13
−7.16(d,J=8.2Hz,2H)、6.88−6.91
(d,J=8.3Hz,2H)、6.81−6.84(d,1
H)、6.64−6.66(d,J=8.3Hz,2H)、3.9
6−3.99(m,2H)、3.30(m,2H)、1.28−
1.60(m,5H)、0.96−1.27(m,6H)。 C303025Sに関するFD+−MS=530。元素分析 (C303025Sとして) 計算値 : C 67.91,H 5.70,N 5.28。 実測値 : C 68.12,H 5.99,N 5.39。
【0103】実施例21 化合物21:
【化37】 1H−NMR(DMSO d6)δ 9.70(s,2H)、
7.60−7.65(d,J=8.6Hz,2H)、7.50
(s,1H)、7.14−7.22(m,2H)、6.80−7.
00(m,4H)、6.62−6.66(m,2H)、4.01
−4.04(m,2H)、3.50−3.70(m,2H)、1.
40−1.78(m,5H)、1.01−1.39(m,6
H)。 C3029NO5Sに関するFD+−MS=519。
【0104】実施例22 化合物22:
【化38】 IR(CHCl3)νmax 3298、3025、301
0、2946、1600、1262、1166。 1H−NMR (MeOD d4)δ 7.68−7.71(d,
J=8.8Hz,2H)、7.38−7.41(d,J=8.7
Hz,1H)、7.24−7.25(d,J=2.5Hz,1
H)、7.16−7.19(d,J=8.6Hz,2H)、6.8
3−6.87(m,3H)、6.60−6.63(d,J=8.
6Hz,2H)、4.35−4.20(m,11H)、1.25
(s,9H)。 13C−NMR (MeOD d4)δ 194.39、178.
33、163.40、158.07、155.62、14
2.72、140.28、133.19、132.37、1
30.62、130.24、130.09、124.89、
123.62、115.38、114.93、114.2
8、106.82、65.17、50.36、38.89、
27.70、25.53、25.16、19.09。 C32335Sに関するFD+−MS=543。元素分析 (C32335Sとして) 計算値 : C 70.69,H 6.12,N 2.58。 実測値 : C 70.47,H 6.13,N 2.34。
【0105】実施例23 化合物23:
【化39】 IR(CHCl3)νmax 3293、3021、301
0、1598、1254、1166。 1H−NMR (MeOD d4)δ 7.65−7.68(d,
J=8.9Hz,2H)、7.45−7.48(d,J=8.8
Hz,1H)、7.25−7.26(d,J=2.2Hz,1
H)、7.14−7.17(d,J=8.6Hz,2H)、6.8
1−6.89(m,3H)、6.59−6.62(d,J=8.
6Hz,2H)、4.63−4.69(m,1H)、3.79−
3.89(m,2H)、3.51−3.60(m,2H)、1.8
9−1.95(m,2H)、1.62−1.71(m,2H)、
1.27(s,9H)。 13C−NMR (MeOD d4)δ 194.06、177.
14、161.67、157.87、155.43、14
3.21、140.04、132.92、132.18、1
30.38、130.16、129.85、124.71、
123.51、115.10、115.06、114.7
4、106.57、71.80、41.75、38.40、
30.41、27.28。 C31315Sに関するFD+−MS=529。
【0106】実施例24 化合物24:
【化40】 IR(CHCl3)νmax 3008、1609、159
9、1476、1253、1191、1188。 1H−NMR (CDCl3)δ 7.73−7.76(d,J=
8.7Hz,2H)、7.53−7.56(d,J=8.9Hz,
1H)、7.31−7.34(m,3H)、6.94−6.98
(dd,J=8.8Hz,2.0Hz,1H)、6.73−6.76
(m,4H)、4.52−4.60(m,1H)、3.88(s,
3H)、3.74(s,3H)、1.67−3.85(m,8
H)、1.28(s,9H)。 13C−NMR (CDCl3)δ 193.03、176.3
1、161.29、159.73、157.66、142.
78、140.03、133.91、132.40、13
0.58、130.49、130.31、126.03、1
24.06、115.14、114.81、113.99、
104.46、71.86、55.60、55.23、4
1.64、38.67、30.61、28.34、25.5
7。 C33355Sに関するFD+−MS=557。
【0107】実施例25 化合物26:
【化41】 1H−NMR(DMSO d6)δ 9.75(d,2H)、
7.62−7.65(d,2H)、7.31(d,1H)、7.1
6−7.19(d,2H)、6.83−6.91(m,4H)、
6.66−6.68(m,2H)、3.97−3.99(m,2
H)、3.59−3.81(m,2H)、1.77(s,3H)。 C2521NO5Sに関するFD+−MS=447。
【0108】本発明の式I、IIおよびIIIで示される化
合物は閉経後症候群の症状を緩解するのに有効であり、
特に骨粗鬆症、関連心臓血管疾患、特に過脂血症、およ
びエストロゲン依存腫瘍、特にエストロゲン依存胸部お
よび子宮悪性腫瘍に有効である。用語「緩解する」と
は、所望により、閉経後症候群の1種またはそれ以上の
症状または病的症状にかかる危険性のある人を予防的に
処置すること、そのような症状または病的症状を監視す
ること、および現在する症状または病的症状を治療する
ことを含む。
【0109】本発明の化合物はまた婦人の子宮類線維腫
および子宮内膜症、および人の平滑筋細胞増殖を阻害す
るのに効果がある。下記の生化学的試験は本発明の方法
を具体的に説明するものであるが、これに限定されるも
のではない。
【0110】I.閉経後ラットモデルのための一般的予
備試験 本方法を説明する例において、閉経後モデルは、血清中
コレステロール濃度、子宮重量、好酸球ペルオキシダー
ゼ活性、MCF−7細胞増殖および骨密度を含む種々の
生化学的パラメーターについて種々の処置の効果を測定
するのに用いられた。75日齢の雌のスプラーグ・ドー
リー・ラット(体重200〜225g)をチャールズ・リ
バー・ラボラトリーズ(ミシガン州ポルテージ)から入手
した。これらの動物をチャールズ・リバー・ラボラトリ
ーズで両側の卵巣摘出手術(OVX)をするか、もしくは
見せかけの外科手術(もとのまま)が行われた後、1週間
後に発送された。到着後、ラットを吊り下げ用の針金製
おりに入れ、1カゴあたり3〜4匹の群で飼育し、食餌
(カルシウム含有量約0.5%)と水を1週間随意に摂取
させた。室温を22.2±1.7℃に維持し、最小相対湿
度を40%にした。室内の照明時間は12時間点灯、1
2時間消灯である。
【0111】II.4日間投与試験 1週間の新環境順応期間の後(すなわちOVXの2週間
後)、試験化合物の毎日投与を開始した。17α-エチニ
ルエストラジオール(EE2)(Sigma Chemical Co.,ミズ
ーリ州セントルイス)、エストロゲンの経口投与可能形
態または試験化合物は、特に断らないかぎり、1%カル
ボキシメチルセルロース中の懸濁液または20%シクロ
デキストリン中に溶解させて経口投与した。動物への投
与を毎日4日間行った。この投与期間の後、動物の体重
を測定し、ケタミン:キシラジン(2:1(v:v))混合
物で麻酔し、心臓穿刺によって血液試料を集めた。次に
動物をCO2による窒息により殺し、中線切開によって
子宮を摘出し、湿重量を測定した。
【0112】A.コレステロール分析 血液試料を室温で2時間凝固させ、3000rpmで1
0分間の遠心分離後に血清を得た。ベーリンガー・マン
ハイム・ダイアゴノスチックス高性能コレステロール試
験法を用いて血清コレステロールを測定した。要約して
述べると、コレステロールをコレスト-4-エン-3-オン
と過酸化水素に酸化した。次にその過酸化水素をペルオ
キシダーゼの存在下でフェノールおよび4-アミノフェ
ナゾンと反応させることによってp-キノンイミン色素
を生成させ、それを500nmで分光光度計で測定し
た。次にコレステロール濃度を標準曲線を用いて算出し
た。この全試験はバイオメク自動試験機を用い自動化さ
れている。
【0113】B.子宮好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)
試験 酵素分析時まで子宮を4℃で保存した。次に0.005
%トリトンX-100の入っている50mMトリス緩衝
液(pH8.0)50部と子宮をホモジナイズした。トリ
ス緩衝液中の0.01%過酸化水素と10mM o-フェ
ニレンジアミン(最終濃度)を添加したら、吸光度の増加
を450nmで1分間観察した。好酸球ペルオキシダー
ゼ活性として測定される子宮中の好酸球の存在が、化合
物のエストロゲン活性の指標である。15秒間隔の最大
速度を反応曲線の最初の直線部分について測定した。
【0114】C.結果 下記の第1表に示されたデータは対照の卵巣摘出ラッ
ト、EE2処置ラットおよび本発明の数種の化合物で処
置されたラット間の比較の結果を示す。0.1mg/Kg/
日で経口投与されたとき、EE2は血清中コレステロー
ルを減少させ、また、EE2処置ラットの子宮重量を卵
巣摘出試験動物の子宮重量より実質的に重くするような
子宮に対する著しい刺激作用を示した。エストロゲンに
対するこの子宮応答は当分野で周知である。
【0115】これに対して、当分野で知られているエス
トロゲン化合物と関係している子宮重量の総体的な増加
を伴うことなく、本発明の化合物は卵巣摘出対照動物と
比較して血清コレステロールを実質的に減少させる。子
宮重量に不利な影響を与えることのない、血清コレステ
ロールの減少の利点は全くまれであり、望ましいもので
ある。
【0116】下記のデータに示されるように、エストロ
ゲン活性はまた、子宮への好酸球侵入という不利な反応
を評価することによって測定された。好酸球ペルオキシ
ダーゼ活性試験によって測定されたとき、本発明の化合
物は卵巣摘出ラットの支質層中に観察される好酸球数の
増加を生じさせないか、試験された最高の濃度でのみの
まれな場合に増加させたが、一方、EE2は好酸球侵入
において、相当な予期される増加を生じさせた。
【0117】第1表のデータは処置当たり5〜6匹のラ
ットの応答を示すものである。
【0118】
【表1】
【0119】
【表2】
【0120】本発明の化合物について開示された利点に
加えて、特にエストラジオールと比較したとき、上記の
データは明確にこれらの化合物がエストロゲン様物質で
はないことを示している。さらに、本発明の化合物のい
ずれによる処置に際しても有害な毒性作用が観察されな
い(生存)。
【0121】III. 35日投与試験 上記の一般的予備試験を行った後、ラットは35日間毎
日処置され(1処置群当たり6匹)、36日目に頭部を切
断して屠殺した。35日の期間は骨密度に最大効果をも
たらすのに十分であり、下記記載の方法によって測定し
た。屠殺時に子宮を摘出し、無関係な組織を切り離し、
液体内容物を追い出した後、完全な卵巣摘出に伴うエス
トロゲン欠乏を確認するために湿潤重量を測定した。子
宮重量は卵巣摘出手術に対応して、規則的に約75%減
少していた。ついで、子宮を次ぎの組織学的分析に備え
て10%中性緩衝化ホルマリンに浸漬した。
【0122】A.骨密度測定 右脛骨を切断し、膝蓋骨溝から1mmの遠位骨端線をシン
グルフォトン吸光光度計でスキャンした。デンシトメー
ター測定の結果は骨無機質含有量及び骨巾の関数として
の骨密度の計算値を示す。上記に概括した方法に従っ
て、20%ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリ
ン中本発明の化合物およびEE2が被験動物に経口投与
された。
【0123】B.結果 被験動物の卵巣摘出は無傷かつ担体のみ処置対照動物と
比較して、脛骨密度に顕著な減少を生じさせた。EE2
経口投与はこの減少を防止するが、この処置による子宮
刺激の危険性が常に存在する。本発明の化合物はまた、
一般に投与量依存的に骨減少を防止する。従って、本発
明の化合物は閉経後症候群、特に骨粗鬆症に有効であ
る。
【0124】IV.MCF−7増殖分析 MCF−7胸腺癌細胞(ATCC HTB 22)を10%
(容量/容量)ウシ胎児血清(FBS)、L−グルタミン
(2mM)、ピルビン酸ナトリウム(1mM)、HEPES
{(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N'−
[2−エタンスルホン酸])10mM}、非必須アミノ
酸及びウシインシュリン(1μg/ml)を添加したMEM
(最小必須培地、フェノールレッド−フリ−,シグマ、
セントルイス,ミズーリ州)(維持培地)中で維持した。
分析の10日前、MCF−7細胞を、10%FBSの代
わりに、10%のデキストランコートされた木炭でスト
リップしたウシ胎児血清(DCC−FBS)を添加した維
持培地(分析培地)と交換し、中に蓄えられているステロ
イドを放出させた。MCF−7細胞を細胞分離培地(1
0mM HEPES及び2mM EDTAを添加したCa
++/Mg++を含まないHBSS(フェノールレッド−フ
リー))を用いて維持フラスコから取り出した。細胞を分
析培地で2回洗浄し、80,000細胞/mlに調整し
た。約100μl(細胞数8,000)を平底マイクロカル
チャーウェル(コスター(Costar)3596)に加え、5%
CO2加湿インキュベーター中、37℃で48時間培養
して、細胞を移植後に付着させ平衡させた。分析培地中
薬物又は希釈剤対照としてのDMSOの連続希釈をし、
50mlを3つのマイクロカルチャーに移した後、50ml
の分析培地を加えて最終容量を200mlにした。5%加
湿CO2のインキュベーター中、37℃でさらに48時
間培養した後、マイクロカルチャーにトリチウム化チミ
ジン(1μCi/ウェル)でパルスを4時間送った。培養
細胞を−70℃で24時間凍結し、解凍し、マイクロカ
ルチャーを回収することにより終了させた。サンプルを
液体シンチレーション計数器によって計測した。以下の
第2表の結果は、本発明のいくつかの化合物のED50
示している。
【0125】 第2表 化合物 ED50(nM) 3 600 7 >1000 8 10 9 10 10 50 13 >1000 14 0.05 16 0.02 18 500 19 0.1 20 0.1 22 0.01 23 4.0
【0126】V.DMBA−誘発性の乳房腫瘍阻害 エストロゲン依存性の乳房腫瘍をハーラン・インダスト
リーズ(Harlan Industries)(インディアナポリス,イン
ディアナ州)から購入した雌スプラーグ・ドーリー・ラ
ット中に発生させた。約55日齢でラットに7,12−
ジメチルベンズ[a]アントラセン(DMBA) 20mg
を1回経口投与した。DMBA投与から約6週間後に、
1週間毎に乳腺を触診し腫瘍の出現を診た。1つ又はそ
れ以上の腫瘍が現れたら、各腫瘍の最長と最短の直径を
測定用カリパスで測定して測定値を記録し、実験のため
にラットを選択した。腫瘍の平均の大きさが試験群の間
で等しく分布するように処置群及び対照群の種々の腫瘍
の大きさを均一に分布させる。各実験ごとの対照群及び
試験群は5から9匹のラットからなる。
【0127】本発明の化合物を2%アラビアゴム中での
腹腔内注射投与か又は経口投与のいずれかで投与する。
経口投与される化合物は、0.2mlのコーン油中に溶解
させるか又は懸濁させる。アラビアゴム及びコーン油の
対照処置を含む各処置は、各試験用ラットに毎日1回投
与することにより行う。最初の腫瘍を測定し、試験用ラ
ットを選択した後、前記の方法によって1週間毎に腫瘍
を測定した。動物の処置及び測定は3から5週間続け、
腫瘍の目的の領域を測定する。各化合物及び対照処置に
ついて平均の腫瘍領域の変化を測定した。
【0128】VI.子宮類線維腫試験法 試験1 3〜20人の子宮類線維腫の婦人に本発明の化合物を投
与する。投与する化合物の量は0.1〜1000mg/
日であり、投与期間は3ヶ月である。子宮類線維腫に対
する効果のために投与の期間中、及び投与中止後3ヶ月
間患者を観察する。
【0129】試験2 試験1と同じ手順であるが、投与期間を6ヶ月にする。
【0130】試験3 試験1と同じ手順であるが、投与期間を1年にする。
【0131】試験4 A.モルモットにおける類線維腫の誘導 長期的なエストロゲン刺激を用いて、性的に成熟したモ
ルモットにおける平滑筋腫を誘導する。モルモットにエ
ストラジオールを1週間当たり3〜5回、2〜4ヶ月間
もしくは腫瘍が現れるまで注射によって投与する。本発
明の化合物又は賦形剤からなる投与を3〜16週間毎日
行った後、モルモットを屠殺して子宮を採取し腫瘍退行
の分析を行う。
【0132】B.ヌードマウスへのヒト子宮類線維腫組
織の移植 ヒト平滑筋腫から採取した組織を性的に成熟した去勢雌
ヌードマウスの腹腔及び/又は子宮筋層へ移植する。体
外移植組織の成育を誘導するために外からエストロゲン
を与える。場合によっては、採取した腫瘍細胞を移植に
先立ってインビトロで培養する。胃洗浄により本発明の
化合物又は賦形剤からなる投与を3〜16週間毎日行
い、移植組織を取り出して成長又は退行を測定する。屠
殺の際に子宮を採取し器官の状態を調べる。
【0133】試験5 ヒト子宮類線維腫組織を採取し、初代非形質転換培養物
としてイン ビトロで維持する。外科標本を、滅菌した
メッシュ又はふるいに押し通すか、あるいは周囲の組織
から梳いて分離して単細胞の懸濁液を調製する。細胞を
10%血清及び抗生物質を含む培地中で維持する。エス
トロゲン存在下と非存在下での成育速度を測定する。細
胞を、補体成分C3を生成する能力、及び成長因子及び
成長ホルモンに対する応答に関して分析する。プロゲス
チン、GnRH、本発明の化合物及び賦形剤での処理後
のイン ビトロ培養物の増殖応答を調べる。ステロイド
ホルモン受容体のレベルを週ごとに分析し、重要な細胞
特性がイン ビトロで維持されているかどうか調べる。
組織は5〜25人の患者から得たものを使用する。上記
試験の少なくとも1種における活性は、本発明の化合物
が子宮類線維腫の処置に有効であることを示す。
【0134】VII.子宮内膜炎試験法 試験1及び2では、体外移植子宮内膜炎組織に対する本
発明化合物の14日及び21日投与の効果を試験するこ
とができる。
【0135】試験1 12〜30匹の成体CD系雌性ラットを試験動物として
使用する。ラットを同数の3つの群に分ける。全ラット
の発情周期を監視する。発情前期の日に各雌性ラットを
外科的に手術する。各群の雌性ラットは左の子宮角を切
除し、正方形の小片に切断し、この小片を腸間膜の血流
に隣接する様々な部位に緩く縫合する。さらに、第2群
のラットは卵巣を切除する。手術の翌日、第1及び第2
群のラットに水を腹腔内に14日間注入し、第3群のラ
ットには体重1kg当たり1.0mgの本発明化合物を
腹腔内に同じ期間注入する。14日間処置した後、各ラ
ットを屠殺し、適当に子宮内膜炎体外移植組織、副腎、
残存している子宮、及び卵巣を切除し、組織学的試験の
ために調製する。卵巣及び副腎は計量する。
【0136】試験2 12〜30匹の成体CD系雌性ラットを試験動物として
使用する。ラットを同数の2つの群に分ける。全ラット
の発情周期を監視する。発情前期の日に各雌性ラットを
外科的に手術する。各群の雌性ラットは左の子宮角を切
除し、正方形の小片に切断し、この小片を腸間膜の血流
に隣接する様々な部位に緩く縫合する。手術後約50日
に、第1群のラットに水を腹腔内に21日間注入し、第
2群のラットには体重1kg当たり1.0mgの本発明
化合物を腹腔内に同じ期間注入する。21日間処置した
後、各ラットを屠殺し、子宮内膜炎体外移植組織及び副
腎を切除して計量する。体外移植組織は増殖の指標とし
て測定する。発情周期を監視する。
【0137】試験3 A.子宮内膜炎の外科的導入 子宮内膜炎組織の自家移植片を用いてラット及び/又は
ウサギに子宮内膜炎を誘導する。生殖能力が成熟してい
る雌性ラットの左右の卵巣を摘出し、エストロゲンを体
外から投与し、特定かつ一定のホルモンレベルに維持す
る。自系の子宮内膜組織を、5〜150匹の動物の腹膜
に移植し、エストロゲンを投与して体外移植組織の増殖
を誘導する。本発明化合物からなる処置は、毎日の胃洗
浄により3〜16週間行い、移植片を取り出して成長又
は退行を測定する。屠殺の際に無傷の子宮角を採取し子
宮内膜炎の状態を調べる。
【0138】B.ヒト子宮内膜炎組織のヌードマウスへ
の移植 ヒト子宮内膜炎病巣の組織を性的に成熟した虚勢雌性ヌ
ードマウスの腹腔に移植する。外からエストロゲンを投
与し、体外移植組織の成長を誘導する。場合によっては
採取した子宮内膜炎細胞を移植に先立ってイン ビトロ
で培養する。本発明化合物からなる処置は、毎日の胃洗
浄により3〜16週間行い、移植片を取り出して成長又
は退行を測定する。屠殺の際に子宮を採取し、元の子宮
内膜炎の状態を調べる。
【0139】試験4 ヒト子宮内膜炎病巣の組織を採取し、初代非形質転換培
養物としてイン ビトロで維持する。外科標本を滅菌し
たメッシュ又はふるいに押し通すか、梳いて周囲の組織
から分離して単細胞の懸濁液を調製する。細胞を10%
血清及び抗生物質を含む培地中で維持する。エストロゲ
ン存在下と非存在下での成育速度を測定する。細胞を、
補体成分C3を生成する能力、及び成長因子及び成長ホ
ルモンに対する応答に関して分析する。プロゲスチン、
GnRH、本発明の化合物及び賦形剤での処理後のイン
ビトロ培養物の増殖応答を調べる。ステロイドホルモ
ン受容体のレベルを週ごとに分析し、重要な細胞特性が
イン ビトロで維持されているかどうか調べる。組織は
5〜25人の患者から得たものを使用する。上記試験の
いずれにおける活性も、本発明化合物が子宮内膜炎の治
療において可能性があることを示している。
【0140】VIII.大動脈平滑筋細胞の増殖/再狭窄の
抑制試験法 本発明の化合物は大動脈平滑筋細胞の増殖を抑制する能
力を有する。この能力はウサギ大動脈から採取した培養
平滑筋細胞を用い、増殖をDNA生合成の測定によって
決定して示すことができる。細胞はロス(Ross)、ジャー
ナル・オブ・セル・バイオロジー(J.Cell.Bio.)、5
0巻、172頁(1971年)に記載の体外移植法によっ
て得る。細胞は96ウェルのマイクロタイタープレート
に5日間培養する。培養細胞は融合し、成育は停止す
る。次に0.5〜2%血小板欠乏血漿、2mM L−グ
ルタミン、100U/mlペニシリン、100mg/ml
ストレプトマイシン、1mC/ml 3H−チミジン、2
0ng/ml 血小板−誘導成長因子、及び種々の濃度の
本発明の化合物を含むダルベッコ(Dulbecco)改良イーグ
ル(Eagle)培地(DMEM)に細胞を移す。本発明化合物
の保存溶液をジメチルスルホキシドで調製し、上記分析
培地中で適当な濃度(0.01〜30mM)に希釈する。
次いで細胞をCO2 5%/空気95%の下、37℃で2
4時間培養する。24時間後、細胞をメタノール中で固
定する。ボーニン(Bonin)ら、エクスペリメンタル・セ
ル・リサーチ(Exp.Cell Res.)、181巻、475〜4
82頁(1989年)に記載と同様にして、DNAに取り
込まれた3H−チミジンをシンチレーション計測によっ
て測定する。
【0141】本発明の化合物による大動脈平滑筋細胞の
増殖の抑制はさらに、指数関数的に増殖する細胞におけ
る化合物の効果を測定することによって示される。ウサ
ギ大動脈から採取した平滑筋細胞を10%ウシ胎児血
清、2mM L−グルタミン、100U/mlペニシリ
ン、100μg/ml ストレプトマイシンを含むDMEM
の12ウェル組織培養プレートに植種する。24時間
後、細胞は付着し、培地を10%血清、2mM L−グル
タミン、100U/mlペニシリン、100μg/mlスト
レプトマイシン、及び所望の濃度の本発明化合物を含む
DMEMに取り換える。細胞を4日間成育させ、トリプ
シンで処理してZM−コールターカウンターを用いて各
培地の細胞数を計数する。上記検定における活性は本発
明化合物が再狭窄の治療に対する効力を有していること
を示している。
【0142】複合治療 本発明はまた、本発明の化合物を使用する前記の方法を
含み、さらに有効量のエストロゲン又はプロゲスチンを
女性に投与することを含む閉経後症候群の緩解する方法
を提供するものである。これらの処置は、本発明の化合
物がエストロゲン又はプロゲスチンの望ましくない副作
用を阻害しながら、患者は各薬物の恩恵を受けるので、
骨粗鬆症の処置及び血清コレストロールの低下に特に有
用である。上掲のいずれかの閉経後試験におけるこれら
の複合処置の活性は婦人の閉経後の症状を緩解するのに
この複合処置が有用であることを示している。
【0143】様々な形態のエストロゲン及びプロゲスチ
ンが商業的に入手可能である。エストロゲンをベースと
する薬剤には、例えばエチニルエストロゲン(0.01〜
0.03mg/日)、メストラノール(0.05〜0.15m
g/日)、及びプレマリン(登録商標)(Wyeth-Ayerst;0.
3〜2.5mg/日)のような結合型エストロゲンホルモ
ンが含まれる。プロゲスチンをベースとする薬剤には、
例えばプロベラ(登録商標)(アップジョン(Upjohn);2.
5〜10mg/日)のようなメドロキシプロゲステロン、
ノルエチルノドレル(1.0〜10.0mg/日)、及びノ
ルエチンドロン(0.5〜2.0mg/日)が含まれる。好
ましい、エストロゲンをベースとする化合物はプレマリ
ンであり、ノルエチルノドレル及びノルエチンドロンは
好ましいプロゲスチンをベースとする薬剤である。
【0144】各エストロゲン及びプロゲスチンをベース
とする薬剤の投与の方法は、当業者に公知の方法と一致
する。本発明の方法の大部分では、本発明の化合物を1
日に1から3回継続的に投与する。しかし、周期的治療
は子宮内膜炎の処置に特に有用であり得、又は病気の痛
みの発作の時に緊急に使用し得る。再狭窄の場合は、治
療は血管形成術のような医学的処置の後の短期間(1〜
6ヶ月)に限定してもよい。
【0145】本明細書中の「有効量」なる用語は本明細
書中に記載した種々の病的症状の兆候を緩解し得る本発
明の化合物の量をいう。本発明によって投与される化合
物の具体的な投与量は、例えば、投与される化合物、投
与経路、患者の状態、治療している病的症状の程度を含
む症例を取り巻く具体的な状況に応じて決定する。典型
的な1日の投与量は非毒性投与レベルである約5mg〜
約600mg/日の本発明化合物を含む。好ましい1日
の投与量は通常約15mg〜約80mg/日である。
【0146】本発明化合物は経口、直腸、経皮、皮下、
静脈、筋肉、経鼻を含むあらゆる経路で投与することが
できる。これらの化合物は投与に先立って好ましく製剤
化され、その選択は担当医師により決定される。すなわ
ち、本発明の別の態様は本発明の化合物、所望によりエ
ストロゲンまたはプロゲスチン、および薬学的に許容し
得る担体、希釈剤、又は添加剤を含む医薬製剤である。
【0147】このような製剤中、全活性成分は0.1%
〜99.9重量%を構成する。「薬学的に許容し得る」
とは、担体、希釈剤、添加剤および塩が、製剤の他の成
分と適合しなければならず、製剤の被投与者に対して有
毒であってはならないということを意味する。
【0148】医薬的な製剤化は、当分野で公知の方法で
製造され得る。例えば、本発明の化合物は、単独また
は、エストロゲンまたはプロゲスチンと組み合わせて、
通常の賦形剤、希釈剤または担体と共に製剤化され、錠
剤、カプセル、懸濁液、散剤などに製造する。このよう
な製剤に適する賦形剤、希釈剤または担体の例として、
以下のものを含む:デンプン、砂糖、マンニトールおよ
びケイ酸誘導体のような充填剤および増量剤;カルボキ
シメチル、セルロースおよび他のセルロース誘導体、ア
ルギン酸塩、ゼラチンおよびポリビニルピロリドンのよ
うな結合剤;グリセリンのような湿潤剤;寒天、炭酸カ
ルシウムおよび炭酸水素ナトリウムのような崩壊剤;パ
ラフィンのような溶解遅延剤;第四級アンモニウム化合
物のような吸収促進剤;セチルアルコール、グリセリン
モノステアレートのような界面活性剤;カオリン、ベン
トナイトのような吸着性担体;タルク、カルシウムおよ
びステアリン酸マグネシウムおよび固形ポリエチルグリ
コールのような滑沢剤である。
【0149】本発明の化合物は、都合のよい経口投与の
ためのエリキシル剤または溶液または、例えば、筋肉
内、皮下内または静脈内経路による適当な非経口投与の
溶液として、製剤化され得る。さらに、化合物は持続性
放出製剤として製剤化され得る。製剤化は、活性成分
を、腸管でのみ、または好ましくは腸管の特定の部分に
長期にわたって放出するように構成され得る。例えば、
被覆、包膜および保護基質は、重合体物質またはろうか
ら製造され得る。
【0150】単独でまたは本発明の医薬製剤と組み合わ
せて、本発明の化合物は一般に適当な処方で投与され
る。下記の処方例は本発明を具体的に説明するのみであ
り、本発明の範囲を制限するものではない。
【0151】処方例 下記の処方例中、「活性成分」とは、式I、IIおよびII
Iの化合物を意味する。 処方1:ゼラチンカプセル剤 硬ゼラチンカプセル剤を、以下の成分を使用して製造す
る。 成分 量(mg/カプセル) 活性成分 0.1−1000 デンプン、NF((米国)国民医薬品集) 0−650 デンプン流動粉末 0−650シリコーン液350センチストーク 0−15 上記処方は所与の合理的変更に合わせて変え得る。
【0152】処方2:下記の成分を用いて錠剤を製造す
る。 成分 量(mg/錠剤) 活性成分 2.5−1000 微結晶性セルロース 200−650 二酸化ケイ素 10−650ステアリン酸 5−15 成分を混合し、錠剤に圧縮成型する。
【0153】別法として活性成分2.5−1000mgを
含む錠剤を下記のようにして調製する。 成分 量(mg/錠剤) 活性成分 2.5−1000 デンプン 45 微結晶性セルロース 35 ポリビニルピロリドン(10%水溶液) 4 カルボキシメチルセルロースナトリウム 4.5 ステアリン酸マグネシウム 0.5タルク 1
【0154】活性成分、デンプンおよびセルロースを4
5番メッシュ(U.S.)のふるいに通し、充分に混合す
る。ポリビニルピロリドン溶液を得られた粉末と混合し
た後、14番メッシュ(U.S.)のふるいに通す。このよ
うにして製造された顆粒を50−60℃にて乾燥し、1
8番メッシュ(U.S.)のふるいに通す。予め60番メッ
シュ(U.S.)のふるいに通しておいたカルボキシメチル
デンプンナトリウム、ステアリン酸マグネシウムおよび
タルクを顆粒に加え、混合した後、錠剤機で圧縮して錠
剤を得る。
【0155】5mlの投与量につき、それぞれ0.1−
1000mgの薬物を含む懸濁剤を次のように製造す
る。 処方4:懸濁剤 成分 量(mg/5ml) 活性成分 0.1−1000mg カルボキシメチルセルロースナトリウム 50mg シロップ 1.25mg 安息香酸溶液 0.10ml 着香料 適量 着色料 適量精製水 5ml 薬物を45番メッシュ(U.S.)のふるいに通し、カルボ
キシメチルセルロースナトリウムおよびシロップと混合
してなめらかなペーストにする。安息香酸溶液、着香料
および着色料を水の一部で希釈し、撹拌しながら加え
る。ついで充分量の水を加えて所定の容量にする。
【0156】次の成分を含むエアロゾル溶液を製造す
る。 処方5:エアロゾル剤 成 分 量(重量%) 活性成分 0.25 エタノール 25.75プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 70.00 活性成分をエタノールと混合し、この混合物を一部のプ
ロペラント22に加え、30℃に冷却して充填機に移
す。次いで必要量をステンレススチールの容器に入れて
残りのプロペラントで希釈する。次にバルブユニットを
この容器に取り付ける。
【0157】坐剤は次のように製造する。 処方6:坐剤 成 分 量(mg/坐剤) 活性成分 250飽和脂肪酸グリセリド 2,000 活性成分をNo.60メッシュU.S.ふるいに通して、あ
らかじめ必要最小限の加熱で融解した飽和脂肪酸グリセ
リドに懸濁する。次いでこの混合物を名目容量2gの坐
剤用の型に入れ、冷却する。
【0158】次のように静脈製剤を製造する。 処方7:静脈内投与用液剤 成 分 量 活性成分 50mg等張食塩水 1,000ml 上記成分の溶液を患者に1分間に約1mlの速度で静脈
内投与する。
【0159】 処方8:配合カプセル I 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 50 プレマリン 1 アビセル pH 101 50 デンプン 1500 117.50 シリコーン油 2 Tween 80 0.50Cab−O−Sil 0.25
【0160】 処方9:配合カプセル II 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 50 ノルエチルノドレル 5 アビセル pH 101 82.50 デンプン 1500 90 シリコーン油 2Tween 80 0.50
【0161】 処方10:配合錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 50 プレマリン 1 コーンスターチ NF 50 ポビドン,K29−32 6 アビセル pH 101 41.50 アビセル pH 102 136.50 クロスポビドン XL10 2.50 ステアリン酸マグネシウム 0.50Cab−O−Sil 0.50
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/445 ABJ A61K 31/445 ABJ C07D 307/79 C07D 307/79 409/12 207 409/12 207 211 211 (72)発明者 チャールズ・デイビッド・ジョーンズ アメリカ合衆国46227インディアナ州イン ディアナポリス、イースト・ブランズウィ ック・アベニュー223番 (72)発明者 ジェイムズ・パトリック・スルカ アメリカ合衆国46143インディアナ州グリ ーンウッド、サークル・ケイ・レイン3834 番 (72)発明者 クリスティン・スー・マロン アメリカ合衆国92122カリフォルニア州サ ン・ディエゴ、リージェンツ・ロード・ナ ンバー・101、8042番 (72)発明者 マーク・グレゴリー・ストックスデイル アメリカ合衆国46615インディアナ州サウ ス・ベンド、ロングフェロウ・アベニュー 1257番

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 [式中、R1およびR2は、独立して、H、OH、O(C1
    −C6アルキル)、O−C(O)−(C1−C6アルキル)、O
    −C(O)−O(C1−C6アルキル)、O−C(O)−Ar、
    O−C(O)−O−Ar、O−SO2−(C4−C6アルキ
    ル)、クロロ、フルオロまたはブロモであり;Vは、
    S、OまたはCH2CH2であり;Wは、CHOH、C
    (O)またはCH2であり;Xは、(CH2)nまたは(CH2)
    mC(O)であり;R3およびR4は、それぞれ独立して、
    H、C1−C6アルキル、C(O)−(C1−C6アルキル)、
    C(O)−NH−(C1−C6アルキル)、C(O)−Arまた
    はそれらが結合する窒素とともに1−ピロリジニル、1
    −ピペリジニルまたは5−あるいは6−員イミドまたは
    環状アミドを形成しており;mは、1または2であり;n
    は、1、2または3であり;Arは、所望により置換さ
    れていてもよいフェニルである;ただし、X、R3およ
    びR4の少なくとも1つはカルボニル官能基を含む]で
    示される窒素含有非塩基性側鎖を有する化合物。
  2. 【請求項2】 VがSである、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 1種またはそれ以上の医薬的に許容され
    得る担体、賦形剤または希釈剤とともに、有効成分とし
    て請求項1記載の式Iで示される化合物を含む、抗閉経
    後症候群医薬製剤。
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