JPH10675A - 発泡体の製造方法および製造装置 - Google Patents
発泡体の製造方法および製造装置Info
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- JPH10675A JPH10675A JP8174162A JP17416296A JPH10675A JP H10675 A JPH10675 A JP H10675A JP 8174162 A JP8174162 A JP 8174162A JP 17416296 A JP17416296 A JP 17416296A JP H10675 A JPH10675 A JP H10675A
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/92—Measuring, controlling or regulating
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C2948/00—Indexing scheme relating to extrusion moulding
- B29C2948/92—Measuring, controlling or regulating
- B29C2948/92504—Controlled parameter
- B29C2948/92514—Pressure
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C2948/00—Indexing scheme relating to extrusion moulding
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- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C2948/00—Indexing scheme relating to extrusion moulding
- B29C2948/92—Measuring, controlling or regulating
- B29C2948/92819—Location or phase of control
- B29C2948/92857—Extrusion unit
- B29C2948/92904—Die; Nozzle zone
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Molding Of Porous Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 均質で微細な気泡を有する薄い発泡体を、容
易かつ低エネルギーで得ることができる発泡体の製造方
法を提供する。 【解決手段】 ダイ本体20に形成されるキャビティ2
1から流出する発泡素材23を、隔壁31a、31bで
区画された複数の加圧室S1、S2、S3に順次送り込
む。その際、上流の加圧室では下流の加圧室よりも発泡
素材の発生気泡の成長抑制程度が大きくなるように各加
圧室S1、S2、S3の温度と圧力を制御する。その発
泡素材23を、各隔壁31a、31bの補助キャビティ
32a、32b、32cを介して各加圧室S1、S2、
S3から下流の加圧室に流動させ、しかる後に、最下流
の加圧室S3と外部空間とを連絡する補助キャビティ3
2cを介して外部空間に押し出す。
易かつ低エネルギーで得ることができる発泡体の製造方
法を提供する。 【解決手段】 ダイ本体20に形成されるキャビティ2
1から流出する発泡素材23を、隔壁31a、31bで
区画された複数の加圧室S1、S2、S3に順次送り込
む。その際、上流の加圧室では下流の加圧室よりも発泡
素材の発生気泡の成長抑制程度が大きくなるように各加
圧室S1、S2、S3の温度と圧力を制御する。その発
泡素材23を、各隔壁31a、31bの補助キャビティ
32a、32b、32cを介して各加圧室S1、S2、
S3から下流の加圧室に流動させ、しかる後に、最下流
の加圧室S3と外部空間とを連絡する補助キャビティ3
2cを介して外部空間に押し出す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所望形状の発泡体
をダイを用いて押出成形するための方法と装置に関し、
例えば、衣用材、医用材、包装材、装飾材、建材等とし
て極めて有用なシート状の発泡体を得るのに利用でき
る。
をダイを用いて押出成形するための方法と装置に関し、
例えば、衣用材、医用材、包装材、装飾材、建材等とし
て極めて有用なシート状の発泡体を得るのに利用でき
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】発泡シー
トは、押出発泡成形による連続生産が容易で、比較的安
価であることから、種々の分野で利用されている。
トは、押出発泡成形による連続生産が容易で、比較的安
価であることから、種々の分野で利用されている。
【0003】そのような発泡シートの押出発泡成形に際
しては、先ず、混練機により原料樹脂と発泡剤とを高温
高圧下に溶融混練することで、流動性を有する発泡素材
を得る。次に、例えば図8に示すようなサーキュラーダ
イ101のダイ本体102に形成されたキャビティ10
3に、その溶融状態の発泡素材104を押し込み、サイ
ジングを行って所望のシート形状に成形する。次に、そ
のダイ本体102のリップ部102aに形成された流出
口105を介して発泡素材104をキャビティ103か
ら外部空間に押し出し、発泡素材104に作用する圧力
を開放する。これにより、その発泡素材104内におい
て気泡を発生させて発泡シート107を得る。なお、図
8において106は円筒状の発泡シートの整形用部材で
ある。
しては、先ず、混練機により原料樹脂と発泡剤とを高温
高圧下に溶融混練することで、流動性を有する発泡素材
を得る。次に、例えば図8に示すようなサーキュラーダ
イ101のダイ本体102に形成されたキャビティ10
3に、その溶融状態の発泡素材104を押し込み、サイ
ジングを行って所望のシート形状に成形する。次に、そ
のダイ本体102のリップ部102aに形成された流出
口105を介して発泡素材104をキャビティ103か
ら外部空間に押し出し、発泡素材104に作用する圧力
を開放する。これにより、その発泡素材104内におい
て気泡を発生させて発泡シート107を得る。なお、図
8において106は円筒状の発泡シートの整形用部材で
ある。
【0004】上記のような押出発泡成形において、発泡
素材はダイ本体により過度に冷却されると粘度が過大に
なり、作用圧力が開放されても発泡することができな
い。一方、発泡素材はダイ本体により充分に冷却されな
いと粘度が不足するため、作用圧力が開放された際に気
泡が過大に成長したり、破泡が生じて表面性状が悪化し
てしまう。そのため、発泡素材の粘度は、ダイ本体によ
る冷却によって適度に増加させる必要がある。その粘度
の増加程度は、微細な気泡を得ようとする場合は大きく
なる。
素材はダイ本体により過度に冷却されると粘度が過大に
なり、作用圧力が開放されても発泡することができな
い。一方、発泡素材はダイ本体により充分に冷却されな
いと粘度が不足するため、作用圧力が開放された際に気
泡が過大に成長したり、破泡が生じて表面性状が悪化し
てしまう。そのため、発泡素材の粘度は、ダイ本体によ
る冷却によって適度に増加させる必要がある。その粘度
の増加程度は、微細な気泡を得ようとする場合は大きく
なる。
【0005】しかし、キャビティ内で流動する発泡素材
の粘度を増加させた場合、発泡素材とキャビティの壁面
との間の摩擦抵抗が大きくなる。そのため、発泡体の押
し出しに必要な動力が大きくなり、特に発泡シートが薄
い場合はキャビティにおける発泡素材の流路面積を小さ
くする必要があるので押し出しが困難になる。
の粘度を増加させた場合、発泡素材とキャビティの壁面
との間の摩擦抵抗が大きくなる。そのため、発泡体の押
し出しに必要な動力が大きくなり、特に発泡シートが薄
い場合はキャビティにおける発泡素材の流路面積を小さ
くする必要があるので押し出しが困難になる。
【0006】また、その摩擦抵抗により発泡素材に大き
な剪断力が作用し、発生気泡が発泡素材の流れ方向に延
びるため、複数の発生気泡が合一により大きくなるとい
う問題がある。
な剪断力が作用し、発生気泡が発泡素材の流れ方向に延
びるため、複数の発生気泡が合一により大きくなるとい
う問題がある。
【0007】さらに、発泡素材内に気泡の核となる微細
気泡を均一に発生させ、均質な発泡体を得る上では、キ
ャビティ内で発泡素材の温度と作用圧力をできるだけ緩
やかに降下させることが望まれる。しかし、その温度と
作用圧力を緩やかに降下させるにはキャビティの発泡素
材流動方向の寸法を長くする必要がある。そうすると、
上記のように発泡素材に作用する摩擦抵抗の影響が大き
くなり、均質な発泡体を得るのが困難になる。
気泡を均一に発生させ、均質な発泡体を得る上では、キ
ャビティ内で発泡素材の温度と作用圧力をできるだけ緩
やかに降下させることが望まれる。しかし、その温度と
作用圧力を緩やかに降下させるにはキャビティの発泡素
材流動方向の寸法を長くする必要がある。そうすると、
上記のように発泡素材に作用する摩擦抵抗の影響が大き
くなり、均質な発泡体を得るのが困難になる。
【0008】特表平6‐506724号公報において
は、図9に示すような発泡体製造装置201を用いた発
泡体の製造方法が開示されている。これは、ダイ本体2
02に形成されるキャビティ203から流出する発泡素
材204を、加圧室205に送り込み、その加圧室20
5内でローラー装置206により移動させ、シール20
7を介して加圧室205の外部の低圧領域に送り出して
発泡させるものである。その加圧室205の温度と圧力
は、例えば発泡剤であるCO2 が超臨界状態になるよう
に制御され、そのローラー装置206による移動中に発
泡素材204の樹脂中にCO2 を飽和させる。また、そ
のようなシール207を備えず、加圧室205内で発泡
させるものも開示されている。
は、図9に示すような発泡体製造装置201を用いた発
泡体の製造方法が開示されている。これは、ダイ本体2
02に形成されるキャビティ203から流出する発泡素
材204を、加圧室205に送り込み、その加圧室20
5内でローラー装置206により移動させ、シール20
7を介して加圧室205の外部の低圧領域に送り出して
発泡させるものである。その加圧室205の温度と圧力
は、例えば発泡剤であるCO2 が超臨界状態になるよう
に制御され、そのローラー装置206による移動中に発
泡素材204の樹脂中にCO2 を飽和させる。また、そ
のようなシール207を備えず、加圧室205内で発泡
させるものも開示されている。
【0009】このような公報記載の技術を現実に実施で
きるのであれば、ダイ本体202から発泡素材204を
高温で流出させ、発泡素材204とキャビティ203の
壁面との間の摩擦抵抗を小さくできるかもしれない。し
かし、この公報記載の技術は現実に実施することは困難
である。例えば、CO2 の超臨界圧(約75Kg/cm
2 )にある加圧室205において、溶融樹脂である発泡
素材の張力を、ローラー装置206のロール表面に付着
可能かつ剥離可能な値に如何にして制御するのかについ
て何ら開示されていない。また、そのような高圧下での
定常運転状態に至るまでの立ち上げ操作を如何に行うの
かについて何ら開示されていない。さらに、高分子であ
る樹脂の溶融特性からシート状の発泡素材204は、両
端部が中央部に引っ張られるため中央部よりも厚くなる
が、そのような形状の発泡素材204が通過するシール
207において、如何にしてシール性を保持するかにつ
いても何ら開示されていない。
きるのであれば、ダイ本体202から発泡素材204を
高温で流出させ、発泡素材204とキャビティ203の
壁面との間の摩擦抵抗を小さくできるかもしれない。し
かし、この公報記載の技術は現実に実施することは困難
である。例えば、CO2 の超臨界圧(約75Kg/cm
2 )にある加圧室205において、溶融樹脂である発泡
素材の張力を、ローラー装置206のロール表面に付着
可能かつ剥離可能な値に如何にして制御するのかについ
て何ら開示されていない。また、そのような高圧下での
定常運転状態に至るまでの立ち上げ操作を如何に行うの
かについて何ら開示されていない。さらに、高分子であ
る樹脂の溶融特性からシート状の発泡素材204は、両
端部が中央部に引っ張られるため中央部よりも厚くなる
が、そのような形状の発泡素材204が通過するシール
207において、如何にしてシール性を保持するかにつ
いても何ら開示されていない。
【0010】本発明は、上記問題を解決することのでき
る発泡体の製造方法および製造装置を提供することを目
的とする。
る発泡体の製造方法および製造装置を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本件第1の発明方法は、
ダイ本体に形成されるキャビティから流出する発泡素材
を、その発泡素材の発生気泡の成長を外部空間における
よりも抑制可能な温度と圧力に制御された加圧室に送り
込み、しかる後に、その加圧室と外部空間とを連絡する
補助キャビティを介して外部空間に押し出すことを特徴
とする発泡体の製造方法である。
ダイ本体に形成されるキャビティから流出する発泡素材
を、その発泡素材の発生気泡の成長を外部空間における
よりも抑制可能な温度と圧力に制御された加圧室に送り
込み、しかる後に、その加圧室と外部空間とを連絡する
補助キャビティを介して外部空間に押し出すことを特徴
とする発泡体の製造方法である。
【0012】上記本件第1の発明方法によれば、その外
部空間に押し出される前の発泡素材を、ダイ本体のキャ
ビティ内だけでなく加圧室においても加圧下に冷却でき
る。よって、そのキャビティ内の発泡素材の温度を高く
しても、外部空間に押し出されるまでに充分に冷却して
発泡素材の粘度を発泡に適した値まで適度に増加させる
ことができる。これにより、その発泡素材とキャビティ
の壁面との間の摩擦抵抗を小さくできるので、発泡体の
押し出しに要する動力を小さくし、薄い発泡シートも容
易に製造できる。また、発泡素材に摩擦抵抗により作用
する剪断力が小さくなるため、複数の発生気泡が発泡素
材の流れ方向に延びて合一するのを防止できる。さら
に、その加圧室における温度と圧力をダイ本体のキャビ
ティ内での発泡素材の温度と作用圧力よりも小さくする
ことで、その温度と作用圧力をキャビティの発泡素材流
動方向の寸法を長くすることなく緩やかに降下させ、そ
の加圧室内で発泡素材内に気泡の核となる微細気泡を均
一に発生させることが可能になる。これにより、均質で
微細な気泡を有する発泡体を得ることができる。
部空間に押し出される前の発泡素材を、ダイ本体のキャ
ビティ内だけでなく加圧室においても加圧下に冷却でき
る。よって、そのキャビティ内の発泡素材の温度を高く
しても、外部空間に押し出されるまでに充分に冷却して
発泡素材の粘度を発泡に適した値まで適度に増加させる
ことができる。これにより、その発泡素材とキャビティ
の壁面との間の摩擦抵抗を小さくできるので、発泡体の
押し出しに要する動力を小さくし、薄い発泡シートも容
易に製造できる。また、発泡素材に摩擦抵抗により作用
する剪断力が小さくなるため、複数の発生気泡が発泡素
材の流れ方向に延びて合一するのを防止できる。さら
に、その加圧室における温度と圧力をダイ本体のキャビ
ティ内での発泡素材の温度と作用圧力よりも小さくする
ことで、その温度と作用圧力をキャビティの発泡素材流
動方向の寸法を長くすることなく緩やかに降下させ、そ
の加圧室内で発泡素材内に気泡の核となる微細気泡を均
一に発生させることが可能になる。これにより、均質で
微細な気泡を有する発泡体を得ることができる。
【0013】上記本件第1の発明方法は、本件第1の発
明装置により実施できる。すなわち、その製造装置は、
ダイ本体と、そのダイ本体に形成されるキャビティと、
そのキャビティからの発泡素材の流出口と、その流出口
の周囲の空間を覆うハウジングと、そのハウジングの内
部空間と外部空間とを連絡するように、そのハウジング
に形成される補助キャビティとを備え、そのハウジング
の内部空間は、その補助キャビティが前記流出口から流
出する発泡素材により満たされることで外部空間よりも
高圧になる加圧室とされ、その発泡素材は、その補助キ
ャビティを介して前記加圧室から外部空間に押し出され
ることを特徴とする。
明装置により実施できる。すなわち、その製造装置は、
ダイ本体と、そのダイ本体に形成されるキャビティと、
そのキャビティからの発泡素材の流出口と、その流出口
の周囲の空間を覆うハウジングと、そのハウジングの内
部空間と外部空間とを連絡するように、そのハウジング
に形成される補助キャビティとを備え、そのハウジング
の内部空間は、その補助キャビティが前記流出口から流
出する発泡素材により満たされることで外部空間よりも
高圧になる加圧室とされ、その発泡素材は、その補助キ
ャビティを介して前記加圧室から外部空間に押し出され
ることを特徴とする。
【0014】上記本件第1の発明装置によれば、発泡素
材はダイ本体のキャビティにより整形され、流出口から
流出する。その流出口から流出する発泡素材は、ハウジ
ングの内部空間から補助キャビティに至り、その補助キ
ャビティを満たす。これにより、その内部空間は閉空間
となるので、外部空間よりも高圧の加圧室とすることが
できる。その加圧室において流動する発泡素材を冷却す
ると共に作用圧力を減圧できる。しかる後に、補助キャ
ビティにより所望形状に整形された発泡素材を外部空間
に押し出すことで、発泡素材に作用する圧力を開放させ
る。その補助キャビティの発泡素材流動方向の寸法は、
発泡素材を満たしてハウジングの内部空間を閉空間にで
きる寸法であれば足りるため、ダイ本体のキャビティの
発泡素材流動方向の寸法に比べて大幅に短くできる。よ
って、発泡素材に作用する補助キャビティの壁面との間
の摩擦抵抗は僅かなものであり、悪影響を及ぼすことは
ない。
材はダイ本体のキャビティにより整形され、流出口から
流出する。その流出口から流出する発泡素材は、ハウジ
ングの内部空間から補助キャビティに至り、その補助キ
ャビティを満たす。これにより、その内部空間は閉空間
となるので、外部空間よりも高圧の加圧室とすることが
できる。その加圧室において流動する発泡素材を冷却す
ると共に作用圧力を減圧できる。しかる後に、補助キャ
ビティにより所望形状に整形された発泡素材を外部空間
に押し出すことで、発泡素材に作用する圧力を開放させ
る。その補助キャビティの発泡素材流動方向の寸法は、
発泡素材を満たしてハウジングの内部空間を閉空間にで
きる寸法であれば足りるため、ダイ本体のキャビティの
発泡素材流動方向の寸法に比べて大幅に短くできる。よ
って、発泡素材に作用する補助キャビティの壁面との間
の摩擦抵抗は僅かなものであり、悪影響を及ぼすことは
ない。
【0015】本件第2の発明方法は、ダイ本体に形成さ
れるキャビティから流出する発泡素材を、隔壁で区画さ
れた複数の加圧室に順次送り込み、その際、上流の加圧
室では下流の加圧室よりも発泡素材の発生気泡の成長抑
制程度が大きくなるように各加圧室の温度と圧力を制御
し、各隔壁の補助キャビティを介して上流の加圧室から
下流の加圧室に流動させ、しかる後に、最下流の加圧室
と外部空間とを連絡する補助キャビティを介して外部空
間に押し出すことを特徴とする。
れるキャビティから流出する発泡素材を、隔壁で区画さ
れた複数の加圧室に順次送り込み、その際、上流の加圧
室では下流の加圧室よりも発泡素材の発生気泡の成長抑
制程度が大きくなるように各加圧室の温度と圧力を制御
し、各隔壁の補助キャビティを介して上流の加圧室から
下流の加圧室に流動させ、しかる後に、最下流の加圧室
と外部空間とを連絡する補助キャビティを介して外部空
間に押し出すことを特徴とする。
【0016】上記本件第2の発明方法によれば、上記第
1の発明方法による作用効果を奏することができる。さ
らに、上流の加圧室では下流の加圧室よりも発泡素材の
発生気泡の成長抑制程度が大きくなるように、各加圧室
の温度と圧力とを制御することで、発泡素材の冷却と作
用圧力の降下とを、発泡素材に作用する剪断力を殆ど増
加させることなく、緩やかに行うことができる。これに
より、発泡素材内における気泡核となる微細気泡の発生
と成長とを均一に行わせ、より均質で微細な気泡を有す
る発泡体を得ることができる。
1の発明方法による作用効果を奏することができる。さ
らに、上流の加圧室では下流の加圧室よりも発泡素材の
発生気泡の成長抑制程度が大きくなるように、各加圧室
の温度と圧力とを制御することで、発泡素材の冷却と作
用圧力の降下とを、発泡素材に作用する剪断力を殆ど増
加させることなく、緩やかに行うことができる。これに
より、発泡素材内における気泡核となる微細気泡の発生
と成長とを均一に行わせ、より均質で微細な気泡を有す
る発泡体を得ることができる。
【0017】上記本件第2の発明方法は、本件第2の発
明装置によって実施できる。すなわち、その製造装置
は、ダイ本体と、そのダイ本体に形成されるキャビティ
と、そのキャビティからの発泡素材の流出口と、その流
出口の周囲の空間を覆うハウジングと、そのハウジング
の内部空間を、発泡素材の流動方向に沿って並列する複
数の並列空間に区画する隔壁と、各並列空間を連絡する
ように、各隔壁に形成される補助キャビティと、最も下
流の並列空間と外部空間とを連絡するように、そのハウ
ジングに形成される補助キャビティとを備え、各並列空
間は、各補助キャビティが前記流出口から流出する発泡
素材により満たされることで下流側の空間よりも高圧に
なる加圧室とされ、その発泡素材は、各隔壁の補助キャ
ビティを介して各加圧室から下流の加圧室に流動可能で
あると共に前記ハウジングの補助キャビティを介して最
下流の加圧室から外部空間に押し出されることを特徴と
する。
明装置によって実施できる。すなわち、その製造装置
は、ダイ本体と、そのダイ本体に形成されるキャビティ
と、そのキャビティからの発泡素材の流出口と、その流
出口の周囲の空間を覆うハウジングと、そのハウジング
の内部空間を、発泡素材の流動方向に沿って並列する複
数の並列空間に区画する隔壁と、各並列空間を連絡する
ように、各隔壁に形成される補助キャビティと、最も下
流の並列空間と外部空間とを連絡するように、そのハウ
ジングに形成される補助キャビティとを備え、各並列空
間は、各補助キャビティが前記流出口から流出する発泡
素材により満たされることで下流側の空間よりも高圧に
なる加圧室とされ、その発泡素材は、各隔壁の補助キャ
ビティを介して各加圧室から下流の加圧室に流動可能で
あると共に前記ハウジングの補助キャビティを介して最
下流の加圧室から外部空間に押し出されることを特徴と
する。
【0018】この本件第2の発明装置によれば、ダイ本
体のキャビティにより整形された発泡素材は、ハウジン
グの内部空間から最上流の隔壁の補助キャビティに至
り、その補助キャビティを満たす。これにより、その内
部空間は閉空間となるので、外部空間よりも高圧の最上
流の加圧室とすることができる。その加圧室において流
動する発泡素材を冷却すると共に作用圧力を減圧でき
る。次に、その発泡素材は、その最上流の加圧室の下流
のハウジング内部空間を介して最上流から2番目の隔壁
の補助キャビティに至り、その補助キャビティを満たす
ことで、その最上流の加圧室の下流のハウジング内部空
間を閉空間として、外部空間よりも高圧の最上流から2
番目の加圧室とすることができる。同様にして、ハウジ
ング内部の並列空間を順次加圧室とする。しかる後に、
ハウジングの補助キャビティにより所望形状に整形され
た発泡素材を外部空間に押し出すことで、発泡素材に作
用する圧力を開放させることができる。
体のキャビティにより整形された発泡素材は、ハウジン
グの内部空間から最上流の隔壁の補助キャビティに至
り、その補助キャビティを満たす。これにより、その内
部空間は閉空間となるので、外部空間よりも高圧の最上
流の加圧室とすることができる。その加圧室において流
動する発泡素材を冷却すると共に作用圧力を減圧でき
る。次に、その発泡素材は、その最上流の加圧室の下流
のハウジング内部空間を介して最上流から2番目の隔壁
の補助キャビティに至り、その補助キャビティを満たす
ことで、その最上流の加圧室の下流のハウジング内部空
間を閉空間として、外部空間よりも高圧の最上流から2
番目の加圧室とすることができる。同様にして、ハウジ
ング内部の並列空間を順次加圧室とする。しかる後に、
ハウジングの補助キャビティにより所望形状に整形され
た発泡素材を外部空間に押し出すことで、発泡素材に作
用する圧力を開放させることができる。
【0019】上記本発明装置において、加圧室で発泡素
材の発生気泡の成長を外部空間におけるよりも抑制可能
なように、その加圧室の温度と圧力とを制御するガス供
給手段を備えるのが好ましい。また、第2の特徴を備え
る上記本発明装置においては、上流の加圧室では下流の
加圧室よりも発泡素材の発生気泡の成長抑制程度が大き
くなるように、各加圧室の温度と圧力とを制御するガス
供給手段を備えるのが好ましい。その加圧室における温
度は、特に冷却手段を設けなくても外部空間との温度差
により冷却でき、また、その加圧室における圧力は、特
に加圧手段を設けなくても発泡素材の発泡により外部空
間よりも大きくできる。この場合は、発泡素材の温度や
含有発泡剤の量により、その加圧室の温度や圧力を制御
する必要がある。これに対し、その温度と圧力とを制御
するガス供給手段を設けることで、気泡の発生や成長の
制御を容易に行える。
材の発生気泡の成長を外部空間におけるよりも抑制可能
なように、その加圧室の温度と圧力とを制御するガス供
給手段を備えるのが好ましい。また、第2の特徴を備え
る上記本発明装置においては、上流の加圧室では下流の
加圧室よりも発泡素材の発生気泡の成長抑制程度が大き
くなるように、各加圧室の温度と圧力とを制御するガス
供給手段を備えるのが好ましい。その加圧室における温
度は、特に冷却手段を設けなくても外部空間との温度差
により冷却でき、また、その加圧室における圧力は、特
に加圧手段を設けなくても発泡素材の発泡により外部空
間よりも大きくできる。この場合は、発泡素材の温度や
含有発泡剤の量により、その加圧室の温度や圧力を制御
する必要がある。これに対し、その温度と圧力とを制御
するガス供給手段を設けることで、気泡の発生や成長の
制御を容易に行える。
【0020】本発明装置において、ダイ本体の流出口か
ら流出する発泡素材は、鉛直下向きに流れ落ちることで
補助キャビティに流入するのが好ましい。これにより、
重力を利用して発泡素材を流動させることができるの
で、発泡体の押し出しに要する動力をより低減すること
ができる。
ら流出する発泡素材は、鉛直下向きに流れ落ちることで
補助キャビティに流入するのが好ましい。これにより、
重力を利用して発泡素材を流動させることができるの
で、発泡体の押し出しに要する動力をより低減すること
ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
施形態を説明する。
【0022】図1に示す第1実施形態の発泡体製造装置
1は、薄板状の発泡シート4を押し出し成形するための
ものであって、溶融混練機2に連結されるフラットダイ
3を備えている。
1は、薄板状の発泡シート4を押し出し成形するための
ものであって、溶融混練機2に連結されるフラットダイ
3を備えている。
【0023】その溶融混練機2は公知のもの、例えば、
混練ロータ9を内蔵するシリンダ10に、一端部からホ
ッパー11を介して原料樹脂12を供給し、中央部から
CO2 等の発泡剤を注入し、その一端側において原料樹
脂を加熱して可塑化し、他端側において原料樹脂と発泡
剤とを高温高圧下に溶融混練して流動性を有する発泡素
材とし、その発泡素材をダイ3に送り出すものにより構
成できる。その混練ロータ9の駆動力が発泡シート4の
押し出し動力として用いられる。その発泡剤はしては、
CO2 以外の窒素ガスやプロパンガス等の発泡性化合物
を用いてもよい。
混練ロータ9を内蔵するシリンダ10に、一端部からホ
ッパー11を介して原料樹脂12を供給し、中央部から
CO2 等の発泡剤を注入し、その一端側において原料樹
脂を加熱して可塑化し、他端側において原料樹脂と発泡
剤とを高温高圧下に溶融混練して流動性を有する発泡素
材とし、その発泡素材をダイ3に送り出すものにより構
成できる。その混練ロータ9の駆動力が発泡シート4の
押し出し動力として用いられる。その発泡剤はしては、
CO2 以外の窒素ガスやプロパンガス等の発泡性化合物
を用いてもよい。
【0024】図2、図3に示すように、そのダイ3は、
ダイ本体20と、このダイ本体20に形成されるキャビ
ティ21とを有する。そのキャビティ21に、上記溶融
混練機2から高温高圧状態下に発泡素材23が送り込ま
れる。そのダイ本体20の下端部はリップ部20′とさ
れ、このリップ部20′に発泡素材23をキャビティ2
1から流出させる流出口25が、下向きに開口するよう
に形成されている。これにより、その流出口25から流
出する発泡素材23は鉛直下向きに流れ落ちる。
ダイ本体20と、このダイ本体20に形成されるキャビ
ティ21とを有する。そのキャビティ21に、上記溶融
混練機2から高温高圧状態下に発泡素材23が送り込ま
れる。そのダイ本体20の下端部はリップ部20′とさ
れ、このリップ部20′に発泡素材23をキャビティ2
1から流出させる流出口25が、下向きに開口するよう
に形成されている。これにより、その流出口25から流
出する発泡素材23は鉛直下向きに流れ落ちる。
【0025】その流出口25の周囲の空間を覆うよう
に、そのダイ本体20にハウジング30が溶接等によっ
て一体化される。そのハウジング30の内部空間は、そ
のハウジング30に一体的に形成された隔壁31a、3
1bによって、発泡素材23の流動方向に沿うように上
下に並列する複数の並列空間S1、S2、S3に区画さ
れている。
に、そのダイ本体20にハウジング30が溶接等によっ
て一体化される。そのハウジング30の内部空間は、そ
のハウジング30に一体的に形成された隔壁31a、3
1bによって、発泡素材23の流動方向に沿うように上
下に並列する複数の並列空間S1、S2、S3に区画さ
れている。
【0026】各隔壁31a、31bの下端部はリップ部
31a′、31b′とされ、隣接する並列空間S1、S
2、S3を連絡するように、各リップ部31a′、31
b′に補助キャビティ32a、32bが形成されてい
る。また、そのハウジング30の下端部はリップ部3
0′とされ、最も下流の並列空間S3と外部空間とを連
絡するように、そのリップ部30′に補助キャビティ3
2cが形成されている。その外部空間は、本実施形態で
は大気圧とされる。
31a′、31b′とされ、隣接する並列空間S1、S
2、S3を連絡するように、各リップ部31a′、31
b′に補助キャビティ32a、32bが形成されてい
る。また、そのハウジング30の下端部はリップ部3
0′とされ、最も下流の並列空間S3と外部空間とを連
絡するように、そのリップ部30′に補助キャビティ3
2cが形成されている。その外部空間は、本実施形態で
は大気圧とされる。
【0027】各補助キャビティ32a、32b、32c
は、上記キャビティ21の流出口25と平面視形状が略
同一の矩形とされ、その流出口25の下方において鉛直
方向に沿って並列する。これにより、上記流出口25か
ら流出する発泡素材23は、鉛直下向きに流れ落ちるこ
とで、各補助キャビティ32a、32b、32cに流入
可能とされている。
は、上記キャビティ21の流出口25と平面視形状が略
同一の矩形とされ、その流出口25の下方において鉛直
方向に沿って並列する。これにより、上記流出口25か
ら流出する発泡素材23は、鉛直下向きに流れ落ちるこ
とで、各補助キャビティ32a、32b、32cに流入
可能とされている。
【0028】各補助キャビティ32a、32b、32c
は、その流入した発泡素材23により満たされる。これ
により、各並列空間S1、S2、S3は閉空間となるの
で、下流側の空間よりも高圧の加圧室とすることができ
る。本実施形態では、各加圧室S1、S2、S3に、配
管41a、41b、41cを介して圧力と温度とが制御
された加圧冷却用ガスが供給されることで、各加圧室S
1、S2、S3の温度と圧力とが制御される。その温度
と圧力は、上流側の加圧室では下流側の加圧室よりも高
温、高圧とされ、発泡素材23内に気泡が発生可能で、
上流の加圧室では下流の加圧室よりも発泡素材23の発
生気泡の成長抑制程度が大きくなるように制御される。
その具体的な温度と圧力は、発泡素材23の材質に応じ
て実験的に求めることができる。その加圧冷却用ガスと
しては、窒素ガス等の不活性ガスが好ましい。
は、その流入した発泡素材23により満たされる。これ
により、各並列空間S1、S2、S3は閉空間となるの
で、下流側の空間よりも高圧の加圧室とすることができ
る。本実施形態では、各加圧室S1、S2、S3に、配
管41a、41b、41cを介して圧力と温度とが制御
された加圧冷却用ガスが供給されることで、各加圧室S
1、S2、S3の温度と圧力とが制御される。その温度
と圧力は、上流側の加圧室では下流側の加圧室よりも高
温、高圧とされ、発泡素材23内に気泡が発生可能で、
上流の加圧室では下流の加圧室よりも発泡素材23の発
生気泡の成長抑制程度が大きくなるように制御される。
その具体的な温度と圧力は、発泡素材23の材質に応じ
て実験的に求めることができる。その加圧冷却用ガスと
しては、窒素ガス等の不活性ガスが好ましい。
【0029】その発泡素材23は、各隔壁31a、31
bの補助キャビティ32a、32bを介して上流側の加
圧室から下流側の加圧室に流動され、上記ハウジング3
0の補助キャビティ32cを介して最下流の加圧室S3
から外部空間に押し出される。
bの補助キャビティ32a、32bを介して上流側の加
圧室から下流側の加圧室に流動され、上記ハウジング3
0の補助キャビティ32cを介して最下流の加圧室S3
から外部空間に押し出される。
【0030】上記装置1により発泡シート4を製造する
には、溶融混練機2からダイ3に発泡素材23を送り出
し、その発泡素材23をダイ本体20のキャビティ21
において流動させることでシート状に整形する。次に、
その発泡素材23をダイ本体20の流出口25から流出
させ、複数の加圧室S1、S2、S3に順次送り込む。
この際、各加圧室S1、S2、S3の温度と圧力を、配
管41a、41b、41cを介して加圧冷却用ガスを供
給することで、上流の加圧室ほど発泡素材23の発生気
泡の成長抑制程度が大きくなるように制御する。これに
より、発泡素材23内に発生した気泡は、下流の加圧室
に流動することで成長する。また、ダイ本体20のキャ
ビティ21だけでなく、補助キャビティ32a、32
b、32cにより整形することで、正確に所望の寸法の
発泡シート4を得ることができる。なお、立ち上げ時に
おいては、各並列空間S1、S2、S3は各補助キャビ
ティ32a、32b、32cを介して外部空間に通じる
ために加圧されないが、発泡素材23が発泡により膨張
して各補助キャビティ32a、32b、32cを満たす
ことで、閉空間になるため加圧室S1、S2、S3にな
る。これにより、その発泡素材23を各隔壁31a、3
1bの補助キャビティ32a、32bを介して上流の加
圧室から下流の加圧室に流動させ、しかる後に、最下流
の加圧室S3と外部空間とを連絡する補助キャビティ3
2cを介して外部空間に押し出し、発泡素材23に作用
する圧力を開放する。その押し出された発泡素材23に
おいては、各加圧室S1、S2、S3において微小な気
泡は生成しているが所望のサイズまで成長していない
か、若しくは、既に所望のサイズの気泡が発生してい
る。この押し出された発泡素材23を、そのまま放置す
ることにより、あるいは再加熱することにより各加圧室
S1、S2、S3において発生した気泡を成長させるこ
とにより、所望の発泡シート4を得る。
には、溶融混練機2からダイ3に発泡素材23を送り出
し、その発泡素材23をダイ本体20のキャビティ21
において流動させることでシート状に整形する。次に、
その発泡素材23をダイ本体20の流出口25から流出
させ、複数の加圧室S1、S2、S3に順次送り込む。
この際、各加圧室S1、S2、S3の温度と圧力を、配
管41a、41b、41cを介して加圧冷却用ガスを供
給することで、上流の加圧室ほど発泡素材23の発生気
泡の成長抑制程度が大きくなるように制御する。これに
より、発泡素材23内に発生した気泡は、下流の加圧室
に流動することで成長する。また、ダイ本体20のキャ
ビティ21だけでなく、補助キャビティ32a、32
b、32cにより整形することで、正確に所望の寸法の
発泡シート4を得ることができる。なお、立ち上げ時に
おいては、各並列空間S1、S2、S3は各補助キャビ
ティ32a、32b、32cを介して外部空間に通じる
ために加圧されないが、発泡素材23が発泡により膨張
して各補助キャビティ32a、32b、32cを満たす
ことで、閉空間になるため加圧室S1、S2、S3にな
る。これにより、その発泡素材23を各隔壁31a、3
1bの補助キャビティ32a、32bを介して上流の加
圧室から下流の加圧室に流動させ、しかる後に、最下流
の加圧室S3と外部空間とを連絡する補助キャビティ3
2cを介して外部空間に押し出し、発泡素材23に作用
する圧力を開放する。その押し出された発泡素材23に
おいては、各加圧室S1、S2、S3において微小な気
泡は生成しているが所望のサイズまで成長していない
か、若しくは、既に所望のサイズの気泡が発生してい
る。この押し出された発泡素材23を、そのまま放置す
ることにより、あるいは再加熱することにより各加圧室
S1、S2、S3において発生した気泡を成長させるこ
とにより、所望の発泡シート4を得る。
【0031】上記構成によれば、その外部空間に押し出
される前の発泡素材23を、ダイ本体20のキャビティ
21内だけでなく各加圧室S1、S2、S3においても
加圧下に冷却できる。よって、そのキャビティ21内の
発泡素材23の温度を高くしても、外部空間に押し出さ
れるまでに充分に冷却して発泡素材23の粘度を発泡に
適した値まで適度に増加させることができるので、その
発泡素材23とキャビティ21の壁面との間の摩擦抵抗
を小さくできる。これにより、発泡シート4の押し出し
に要する動力を小さくし、薄い発泡シート4も容易に製
造できる。
される前の発泡素材23を、ダイ本体20のキャビティ
21内だけでなく各加圧室S1、S2、S3においても
加圧下に冷却できる。よって、そのキャビティ21内の
発泡素材23の温度を高くしても、外部空間に押し出さ
れるまでに充分に冷却して発泡素材23の粘度を発泡に
適した値まで適度に増加させることができるので、その
発泡素材23とキャビティ21の壁面との間の摩擦抵抗
を小さくできる。これにより、発泡シート4の押し出し
に要する動力を小さくし、薄い発泡シート4も容易に製
造できる。
【0032】また、発泡素材23に摩擦抵抗により作用
する剪断力が小さくなるため、複数の発生気泡が発泡素
材23の流れ方向に延びて合一するのを防止できる。さ
らに、各加圧室S1、S2、S3における温度と圧力を
ダイ本体20のキャビティ21内での発泡素材23の温
度と作用圧力よりも小さくすることで、その温度と作用
圧力をキャビティ21の発泡素材流動方向の寸法を長く
することなく緩やかに降下させ、各加圧室S1、S2、
S3内で発泡素材23内部に気泡の核となる微細気泡を
均一に発生させることが可能になる。これにより、均質
で微細な気泡を有する発泡シート4を得ることができ
る。
する剪断力が小さくなるため、複数の発生気泡が発泡素
材23の流れ方向に延びて合一するのを防止できる。さ
らに、各加圧室S1、S2、S3における温度と圧力を
ダイ本体20のキャビティ21内での発泡素材23の温
度と作用圧力よりも小さくすることで、その温度と作用
圧力をキャビティ21の発泡素材流動方向の寸法を長く
することなく緩やかに降下させ、各加圧室S1、S2、
S3内で発泡素材23内部に気泡の核となる微細気泡を
均一に発生させることが可能になる。これにより、均質
で微細な気泡を有する発泡シート4を得ることができ
る。
【0033】さらに、上流の加圧室では下流の加圧室よ
りも発泡素材23の発生気泡の成長抑制程度が大きくな
るように、各加圧室S1、S2、S3の温度と圧力とを
制御することで、発泡素材23の冷却と作用圧力の降下
とを、発泡素材23に作用する剪断力を殆ど増加させる
ことなく、緩やかに行うことができる。これにより、各
加圧室S1、S2、S3において発泡素材23内におけ
る気泡核となる微細気泡の発生と成長とを均一に行わ
せ、より均質で微細な気泡を有する発泡シート4を得る
ことができる。
りも発泡素材23の発生気泡の成長抑制程度が大きくな
るように、各加圧室S1、S2、S3の温度と圧力とを
制御することで、発泡素材23の冷却と作用圧力の降下
とを、発泡素材23に作用する剪断力を殆ど増加させる
ことなく、緩やかに行うことができる。これにより、各
加圧室S1、S2、S3において発泡素材23内におけ
る気泡核となる微細気泡の発生と成長とを均一に行わ
せ、より均質で微細な気泡を有する発泡シート4を得る
ことができる。
【0034】また、各補助キャビティ32a、32b、
32cの発泡素材流動方向の寸法は、発泡素材23を満
たしてハウジング30の内部空間S1、S2、S3を閉
空間にできる寸法であれば足りるため、ダイ本体20の
キャビティ21の発泡素材流動方向の寸法に比べて大幅
に短くできる。よって、発泡素材23に作用する補助キ
ャビティ32a、32b、32cの壁面との間の摩擦抵
抗は僅かなものであり、悪影響を及ぼすことはない。
32cの発泡素材流動方向の寸法は、発泡素材23を満
たしてハウジング30の内部空間S1、S2、S3を閉
空間にできる寸法であれば足りるため、ダイ本体20の
キャビティ21の発泡素材流動方向の寸法に比べて大幅
に短くできる。よって、発泡素材23に作用する補助キ
ャビティ32a、32b、32cの壁面との間の摩擦抵
抗は僅かなものであり、悪影響を及ぼすことはない。
【0035】また、各加圧室S1、S2、S3における
温度は、特に冷却手段を設けなくても外部空間との温度
差により冷却でき、また、各加圧室S1、S2、S3に
おける圧力は、特に加圧手段を設けなくても発泡素材2
3の発泡により外部空間よりも大きくできる。この場合
は、発泡素材23の温度や含有発泡剤の量により、核加
圧室S1、S2、S3の温度や圧力を制御する必要があ
る。これに対し、上記実施形態では、その温度と圧力と
を加圧冷却用ガスの供給により制御することで、任意の
値に容易に制御できる。
温度は、特に冷却手段を設けなくても外部空間との温度
差により冷却でき、また、各加圧室S1、S2、S3に
おける圧力は、特に加圧手段を設けなくても発泡素材2
3の発泡により外部空間よりも大きくできる。この場合
は、発泡素材23の温度や含有発泡剤の量により、核加
圧室S1、S2、S3の温度や圧力を制御する必要があ
る。これに対し、上記実施形態では、その温度と圧力と
を加圧冷却用ガスの供給により制御することで、任意の
値に容易に制御できる。
【0036】さらに、上記実施形態では、流出口25か
ら流出する発泡素材23は鉛直下向きに流れ落ちること
で補助キャビティ32a、32b、32cに流入するの
で、重力を利用して発泡素材23を流動させることがで
き、発泡シート4の押し出しに要する動力をより低減す
ることができる。
ら流出する発泡素材23は鉛直下向きに流れ落ちること
で補助キャビティ32a、32b、32cに流入するの
で、重力を利用して発泡素材23を流動させることがで
き、発泡シート4の押し出しに要する動力をより低減す
ることができる。
【0037】図4は本発明の第2実施形態を示す。この
第2実施形態においては上記第1実施形態のような隔壁
31a、31bがなく、流出口25から流出する発泡素
材23がハウジング30の補助キャビティ32を満たす
ことで、そのハウジング30の内部空間は単一の加圧室
Sとなり、その加圧室Sに配管41を介して圧力と温度
とが制御された加圧冷却用ガスが供給される。他は第1
実施形態と同様で同一部分は同一符号で示す。この第2
実施形態によっても、ダイ本体20から発泡素材23を
直接に押し出すのに比べ、発泡素材23とキャビティ2
1との間の摩擦抵抗を小さくできるので、発泡シート4
の押し出しに要する動力を小さくし、薄く、均質で微細
な気泡を有する発泡シート4を得ることができる。
第2実施形態においては上記第1実施形態のような隔壁
31a、31bがなく、流出口25から流出する発泡素
材23がハウジング30の補助キャビティ32を満たす
ことで、そのハウジング30の内部空間は単一の加圧室
Sとなり、その加圧室Sに配管41を介して圧力と温度
とが制御された加圧冷却用ガスが供給される。他は第1
実施形態と同様で同一部分は同一符号で示す。この第2
実施形態によっても、ダイ本体20から発泡素材23を
直接に押し出すのに比べ、発泡素材23とキャビティ2
1との間の摩擦抵抗を小さくできるので、発泡シート4
の押し出しに要する動力を小さくし、薄く、均質で微細
な気泡を有する発泡シート4を得ることができる。
【0038】図5は本発明の第3実施形態を示す。上記
第1実施形態との相違は、ダイ3としてフラットダイに
代えてサーキュラーダイが用いられ、流出口25′と補
助キャビティ32a′、32b′、32c′の平面視形
状が円形とされ、得られる発泡シート4′が円筒形とさ
れる点にある。また、各加圧室S1、S2、S3におい
て発泡素材23の内周側から加圧冷却用ガスを供給する
ための配管41a′、41b′、41c′が設けられて
いる。その円筒形の発泡シート4′は1位置または2位
置で切り裂かれてシート状に巻き取られる。なお、ダイ
本体20の下部に2点鎖線で示すように円筒状の発泡シ
ート4′の整形用部材50を取り付けてもよく、さら
に、図示の例では各配管41a′、41b′、41c′
はダイ本体20の図中上方から外部に突出されるが、そ
の整形用部材50を通して図中下方から外部に突出され
るようにしてもよい。他は第1実施形態と同様で同一部
分は同一符号で示す。この第3実施形態によれば、第1
実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
第1実施形態との相違は、ダイ3としてフラットダイに
代えてサーキュラーダイが用いられ、流出口25′と補
助キャビティ32a′、32b′、32c′の平面視形
状が円形とされ、得られる発泡シート4′が円筒形とさ
れる点にある。また、各加圧室S1、S2、S3におい
て発泡素材23の内周側から加圧冷却用ガスを供給する
ための配管41a′、41b′、41c′が設けられて
いる。その円筒形の発泡シート4′は1位置または2位
置で切り裂かれてシート状に巻き取られる。なお、ダイ
本体20の下部に2点鎖線で示すように円筒状の発泡シ
ート4′の整形用部材50を取り付けてもよく、さら
に、図示の例では各配管41a′、41b′、41c′
はダイ本体20の図中上方から外部に突出されるが、そ
の整形用部材50を通して図中下方から外部に突出され
るようにしてもよい。他は第1実施形態と同様で同一部
分は同一符号で示す。この第3実施形態によれば、第1
実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0039】図6、図7に示すように、発泡シート4の
厚さ方向において、上記流出口25、25′の寸法をt
1、上記各補助キャビティ32、32a、32b、32
c、32a′、32b′、32c′の入口寸法をt2、
出口寸法をt3、その出口25、25′と最上流の補助
キャビティ32、32a、32a′の入口との上下間距
離、あるいは第1、第3実施形態の隣接する補助キャビ
ティ間の距離をL1、各補助キャビティ32、32a、
32b、32c、32a′、32b′、32c′の上下
方向寸法をL2とした場合、そのt1は、発泡シート4
の厚さと発泡倍率とから定められるが、概ね1〜20m
mとするのが好ましい。そのハウジング30内において
流動する発泡素材23は、各補助キャビティ32、32
a、32b、32c、32a′、32b′、32c′に
至るまでに流速が増加してt1より薄くなったり、ダイ
本体20の膨張によりt1より厚くなることもあるが、
立ち上がり時に発泡素材23の先端が真直に流れ落ちる
とは限らないため、そのt2は概ねt1より広くするの
が好ましい。そのt3はt1の50%〜250%であっ
て、そのt2より狭くするのが好ましい。そのt2から
t3にかけて各補助キャビティ32、32a、32b、
32c、32a′、32b′、32c′を狭くする場
合、上下全体に亘って漸次狭くしてもよいし、上部側を
漸次狭くして下部側を均一な寸法にしてもよい。そのL
1は、加圧室S、S1、S2、S3の数、加圧室S、S
1、S2、S3を流動する間の発泡素材23の降下温度
とから定められるが、概ね5〜50mmとするのが好ま
しい。そのL2は、各補助キャビティ32、32a、3
2b、32c、32a′、32b′、32c′を流動す
る発泡素材23の溶融流動特性(溶融粘度、弾性率等)
により定められるが、概ね5〜50mmとするのが好ま
しい。L1/L2の値は特に限定されず、1以上でも未
満でもよい。また、第1、第3実施形態のt1とt3
は、下流側の補助キャビティにおける方が上流側におけ
る補助キャビティよりも大きくするのが好ましい。
厚さ方向において、上記流出口25、25′の寸法をt
1、上記各補助キャビティ32、32a、32b、32
c、32a′、32b′、32c′の入口寸法をt2、
出口寸法をt3、その出口25、25′と最上流の補助
キャビティ32、32a、32a′の入口との上下間距
離、あるいは第1、第3実施形態の隣接する補助キャビ
ティ間の距離をL1、各補助キャビティ32、32a、
32b、32c、32a′、32b′、32c′の上下
方向寸法をL2とした場合、そのt1は、発泡シート4
の厚さと発泡倍率とから定められるが、概ね1〜20m
mとするのが好ましい。そのハウジング30内において
流動する発泡素材23は、各補助キャビティ32、32
a、32b、32c、32a′、32b′、32c′に
至るまでに流速が増加してt1より薄くなったり、ダイ
本体20の膨張によりt1より厚くなることもあるが、
立ち上がり時に発泡素材23の先端が真直に流れ落ちる
とは限らないため、そのt2は概ねt1より広くするの
が好ましい。そのt3はt1の50%〜250%であっ
て、そのt2より狭くするのが好ましい。そのt2から
t3にかけて各補助キャビティ32、32a、32b、
32c、32a′、32b′、32c′を狭くする場
合、上下全体に亘って漸次狭くしてもよいし、上部側を
漸次狭くして下部側を均一な寸法にしてもよい。そのL
1は、加圧室S、S1、S2、S3の数、加圧室S、S
1、S2、S3を流動する間の発泡素材23の降下温度
とから定められるが、概ね5〜50mmとするのが好ま
しい。そのL2は、各補助キャビティ32、32a、3
2b、32c、32a′、32b′、32c′を流動す
る発泡素材23の溶融流動特性(溶融粘度、弾性率等)
により定められるが、概ね5〜50mmとするのが好ま
しい。L1/L2の値は特に限定されず、1以上でも未
満でもよい。また、第1、第3実施形態のt1とt3
は、下流側の補助キャビティにおける方が上流側におけ
る補助キャビティよりも大きくするのが好ましい。
【0040】加圧室S、S1、S2、S3の数は特に制
限されないが、流出口25、25′からの流出点と外部
空間への流出点とで発泡素材23の温度と作用圧力の差
が大きい程に発生する気泡の径の制御が容易で、且つ、
ダイ3内での樹脂温度を高くできるので、多い方が好ま
しい。
限されないが、流出口25、25′からの流出点と外部
空間への流出点とで発泡素材23の温度と作用圧力の差
が大きい程に発生する気泡の径の制御が容易で、且つ、
ダイ3内での樹脂温度を高くできるので、多い方が好ま
しい。
【0041】本発明により得た発泡シート4は必要に応
じて他のシート等と組み合わせたり、任意の表面処理を
施して使用してもよい。
じて他のシート等と組み合わせたり、任意の表面処理を
施して使用してもよい。
【0042】本発明において用いられる樹脂及び発泡性
化合物は特に制限されず、一般に発泡体製造に用いられ
ているものから、例えば、1993年7月8日、(株)
技術情報協会発行「各種高分子の発泡成形技術」から、
目的に応じて選定使用すればよく、例えば、衣材料に用
いられる場合、安全性、廃棄時の処理容易性等から樹脂
にはポリオレフィン樹脂が、発泡性化合物にはCO2 が
選択可能である。
化合物は特に制限されず、一般に発泡体製造に用いられ
ているものから、例えば、1993年7月8日、(株)
技術情報協会発行「各種高分子の発泡成形技術」から、
目的に応じて選定使用すればよく、例えば、衣材料に用
いられる場合、安全性、廃棄時の処理容易性等から樹脂
にはポリオレフィン樹脂が、発泡性化合物にはCO2 が
選択可能である。
【0043】
【実施例】上記第1実施形態において、樹脂として低密
度ポリエチレン(密度ρ=0.895g/cc(JIS
K6760に準拠して測定)、MI(メルトインデッ
クス)=1.6g/10min(JIS K6760に
準拠して測定)、核剤としてタルクを0.2重量%添
加)を用い、発泡性化合物としてCO2 を用い、溶融混
練機2として(株)プラスチック工業研究所、1989
年製、混練ロータ直径50mm、混練ロータの長さLと
直径Dとの比L/D=36、混練ロータの外周混練翼の
ヘリカル角度=17度40分、樹脂の可塑化部のL/D
=20、樹脂と発泡性化合物との混練部のL/D=16
のものを用いた。また、流出口25のt1=0.50m
m、流出口25の発泡シート4の幅に対応する寸法=2
00mm、加圧室S1のL1=25mm、補助キャビテ
ィ32aのL2=5mm、t2=2.0mm、t3=
0.55mm、加圧室S2のL1=25mm、補助キャ
ビティ32bのL2=5mm、t2=2.0mm、t3
=0.60mm、加圧室S3のL1=25mm、補助キ
ャビティ32cのL2=5mm、t2=2.0mm、t
3=0.70mmとした。
度ポリエチレン(密度ρ=0.895g/cc(JIS
K6760に準拠して測定)、MI(メルトインデッ
クス)=1.6g/10min(JIS K6760に
準拠して測定)、核剤としてタルクを0.2重量%添
加)を用い、発泡性化合物としてCO2 を用い、溶融混
練機2として(株)プラスチック工業研究所、1989
年製、混練ロータ直径50mm、混練ロータの長さLと
直径Dとの比L/D=36、混練ロータの外周混練翼の
ヘリカル角度=17度40分、樹脂の可塑化部のL/D
=20、樹脂と発泡性化合物との混練部のL/D=16
のものを用いた。また、流出口25のt1=0.50m
m、流出口25の発泡シート4の幅に対応する寸法=2
00mm、加圧室S1のL1=25mm、補助キャビテ
ィ32aのL2=5mm、t2=2.0mm、t3=
0.55mm、加圧室S2のL1=25mm、補助キャ
ビティ32bのL2=5mm、t2=2.0mm、t3
=0.60mm、加圧室S3のL1=25mm、補助キ
ャビティ32cのL2=5mm、t2=2.0mm、t
3=0.70mmとした。
【0044】その低密度ポリエチレンを210℃で可塑
化し、CO2 を重量換算で樹脂100重量部にたいして
3重量部添加し、流出口25近くの溶融した発泡素材2
3の温度を195〜200℃に制御し、加圧冷却用ガス
として窒素ガスを、配管41aから80Kg/cm2 、
120℃で、配管41bから40Kg/cm2 、80℃
で、配管41cから5Kg/cm2 、60℃で供給し
た。そして、4m/分の速度で表面温度が85〜90℃
の発泡シート4を外部空間に押し出した。この発泡シー
ト4を室温まで空冷することで、みかけ厚さ0.8m
m、気泡径0.06〜0.09mm(100倍の走査電
子顕微鏡写真の気泡100ケを計測)、発泡倍率(発泡
シート4のみかけ密度/樹脂の密度)9.5倍の、均質
で柔軟性に富んだ発泡シート4を得た。この発泡シート
4は、例えば薄層の保温材や緩衝材等に好適に使用でき
る。
化し、CO2 を重量換算で樹脂100重量部にたいして
3重量部添加し、流出口25近くの溶融した発泡素材2
3の温度を195〜200℃に制御し、加圧冷却用ガス
として窒素ガスを、配管41aから80Kg/cm2 、
120℃で、配管41bから40Kg/cm2 、80℃
で、配管41cから5Kg/cm2 、60℃で供給し
た。そして、4m/分の速度で表面温度が85〜90℃
の発泡シート4を外部空間に押し出した。この発泡シー
ト4を室温まで空冷することで、みかけ厚さ0.8m
m、気泡径0.06〜0.09mm(100倍の走査電
子顕微鏡写真の気泡100ケを計測)、発泡倍率(発泡
シート4のみかけ密度/樹脂の密度)9.5倍の、均質
で柔軟性に富んだ発泡シート4を得た。この発泡シート
4は、例えば薄層の保温材や緩衝材等に好適に使用でき
る。
【0045】本発明は上記実施形態に限定されない。例
えば、シート状以外の形態の発泡体の製造に本発明を適
用できる。また、押し出された発泡体を巻き取ること
で、流出口から発泡素材を横方向に送り出してもよい。
えば、シート状以外の形態の発泡体の製造に本発明を適
用できる。また、押し出された発泡体を巻き取ること
で、流出口から発泡素材を横方向に送り出してもよい。
【0046】
【発明の効果】本件発明によれば、均質で微細な気泡を
有する薄い発泡体を、容易かつ低エネルギーで得ること
ができる。
有する薄い発泡体を、容易かつ低エネルギーで得ること
ができる。
【図1】本発明の第1実施形態の発泡体の製造装置の構
成説明図
成説明図
【図2】本発明の第1実施形態の発泡体の製造装置の要
部の縦断面図
部の縦断面図
【図3】本発明の第1実施形態の発泡体の製造装置の要
部の横断面図
部の横断面図
【図4】本発明の第2実施形態の発泡体の製造装置の要
部の縦断面図
部の縦断面図
【図5】本発明の第3実施形態の発泡体の製造装置の要
部の縦断面図
部の縦断面図
【図6】本発明の第1、第2実施形態の発泡体の製造装
置の要部の寸法関係の説明用縦断面図
置の要部の寸法関係の説明用縦断面図
【図7】本発明の第3実施形態の発泡体の製造装置の要
部の寸法関係の説明用縦断面図
部の寸法関係の説明用縦断面図
【図8】従来の発泡体の製造装置の部分縦断面図
【図9】従来の発泡体の製造装置の構成説明図
4 発泡シート(発泡体) 20 ダイ本体 21 キャビティ 23 発泡素材 25 流出口 30 ハウジング 31a、31b 隔壁 32、32a、32b、32c 補助キャビティ S、S1、S2、S3 加圧室
Claims (7)
- 【請求項1】 ダイ本体に形成されるキャビティから流
出する発泡素材を、その発泡素材の発生気泡の成長を外
部空間におけるよりも抑制可能な温度と圧力に制御され
た加圧室に送り込み、しかる後に、その加圧室と外部空
間とを連絡する補助キャビティを介して外部空間に押し
出すことを特徴とする発泡体の製造方法。 - 【請求項2】 ダイ本体に形成されるキャビティから流
出する発泡素材を、隔壁で区画された複数の加圧室に順
次送り込み、その際、上流の加圧室では下流の加圧室よ
りも発泡素材の発生気泡の成長抑制程度が大きくなるよ
うに各加圧室の温度と圧力を制御し、各隔壁の補助キャ
ビティを介して上流の加圧室から下流の加圧室に流動さ
せ、しかる後に、最下流の加圧室と外部空間とを連絡す
る補助キャビティを介して外部空間に押し出すことを特
徴とする発泡体の製造方法。 - 【請求項3】 ダイ本体と、 そのダイ本体に形成されるキャビティと、 そのキャビティからの発泡素材の流出口と、 その流出口の周囲の空間を覆うハウジングと、 そのハウジングの内部空間と外部空間とを連絡するよう
に、そのハウジングに形成される補助キャビティとを備
え、 そのハウジングの内部空間は、その補助キャビティが前
記流出口から流出する発泡素材により満たされることで
外部空間よりも高圧になる加圧室とされ、 その発泡素材は、その補助キャビティを介して前記加圧
室から外部空間に押し出される発泡体の製造装置。 - 【請求項4】 ダイ本体と、 そのダイ本体に形成されるキャビティと、 そのキャビティからの発泡素材の流出口と、 その流出口の周囲の空間を覆うハウジングと、 そのハウジングの内部空間を、発泡素材の流動方向に沿
って並列する複数の並列空間に区画する隔壁と、 各並列空間を連絡するように、各隔壁に形成される補助
キャビティと、 最も下流の並列空間と外部空間とを連絡するように、そ
のハウジングに形成される補助キャビティとを備え、 各並列空間は、各補助キャビティが前記流出口から流出
する発泡素材により満たされることで下流側の空間より
も高圧になる加圧室とされ、 その発泡素材は、各隔壁の補助キャビティを介して各加
圧室から下流の加圧室に流動可能であると共に前記ハウ
ジングの補助キャビティを介して最下流の加圧室から外
部空間に押し出される発泡体の製造装置。 - 【請求項5】 前記加圧室で発泡素材の発生気泡の成長
を外部空間におけるよりも抑制可能なように、その加圧
室の温度と圧力とを制御するガス供給手段を備える請求
項3または4に記載の発泡体の製造装置。 - 【請求項6】 上流の加圧室では下流の加圧室よりも発
泡素材の発生気泡の成長抑制程度が大きくなるように、
各加圧室の温度と圧力とを制御するガス供給手段を備え
る請求項4に記載の発泡体の製造装置。 - 【請求項7】 前記流出口から流出する発泡素材は、鉛
直下向きに流れ落ちることで前記補助キャビティに流入
する請求項3〜6の何れかに記載の発泡体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8174162A JPH10675A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | 発泡体の製造方法および製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8174162A JPH10675A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | 発泡体の製造方法および製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10675A true JPH10675A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=15973790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8174162A Pending JPH10675A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | 発泡体の製造方法および製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10675A (ja) |
-
1996
- 1996-06-12 JP JP8174162A patent/JPH10675A/ja active Pending
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