JP5466796B1 - 樹脂積層体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

接合剤を用いることなく、効率良く安価に発泡樹脂層を有する樹脂積層体を提供する方法を得る。
溶融状態にある未発泡状態の発泡性樹脂組成物11をマルチマニホールド金型1の第1のマニホールド4に供給し、非発泡樹脂層を形成するための第2の樹脂組成物12を第2のマニホールド5に供給し、マルチマニホールド金型1内において、第1のマニホールド4から合流及び積層部3に発泡性樹脂組成物11を押出し、圧力開放することにより発泡させて発泡樹脂層11Aを形成するとともに、発泡樹脂層11の固化前に、第2のマニホールド5から押し出された非発泡樹脂層12Aを押出し、発泡樹脂層11Aに積層する各工程を備える、樹脂積層体の製造方法。

Description

本発明は、発泡樹脂層を含む樹脂積層体の製造方法に関し、特に、少なくとも1層の発泡樹脂層が非発泡樹脂層と積層されている樹脂積層体の製造方法及び製造装置に関する。
従来、クッション性を得るため、あるいは軽量化を図るために、樹脂発泡体が広く用いられている。このような樹脂発泡体の製造方法の一例が下記の特許文献1に開示されている。特許文献1では、熱可塑性樹脂と発泡剤とを含有する発泡性樹脂組成物を金型から押出し、成形する。ここでは、金型内での加熱により発泡剤が分解する。そのため、発泡剤の分解により生じた気泡が形成される。
また、下記の特許文献2にも、同様に、熱可塑性樹脂組成物と発泡剤とを含有する発泡性樹脂組成物を押出成形する方法が開示されている。
特開平8−11190号公報 特開2004−237729号公報
特許文献1や特許文献2に記載の製造方法では、いずれも、押出成形により樹脂発泡体を得ている。しかしながら、このような方法では、単一の発泡樹脂層からなる樹脂シートが得られるだけである。
従って、機械的強度を高めたり、表面性状を改善するには、得られた樹脂発泡体の表面に、さらに他の樹脂層を積層しなければならない。ところが、押出成形により得られた樹脂発泡体表面に他の樹脂層を積層するに際しては、間に接着層を設けねばならない。あるいは、樹脂発泡体に、表面が溶融もしくは軟化している他の樹脂層を積層しなければならなかった。そのため、工程が煩雑であり、コストが高くつくという問題があった。
本発明の目的は、発泡樹脂層と、発泡樹脂層と非発泡樹脂層とを有する樹脂積層体を1つの金型を用いて効率良く製造することを可能とする樹脂積層体の製造方法、並びに該樹脂積層体の製造方法を可能とする樹脂積層体の製造装置を提供することにある。
本発明に係る樹脂積層体の製造方法は、発泡樹脂層と、非発泡樹脂層とを積層してなり、少なくとも1層の発泡樹脂層を有する樹脂積層体の製造方法である。本発明の製造方法は、溶融状態にある未発泡状態の発泡性樹脂組成物を供給するための第1のマニホールドと、前記非発泡樹脂層を形成するための第2のマニホールドと、第1及び第2のマニホールドを有するマニホールド部の下流に連ねられた合流及び積層部とを備えるマルチマニホールド金型の前記第1のマニホールドに発泡性樹脂組成物を供給し、前記第2のマニホールドに非発泡樹脂層を構成するための第2の樹脂組成物を供給する工程と、前記マルチマニホールド金型内において、前記第1のマニホールドから金型内の合流及び積層部に発泡性樹脂組成物を押し出し、圧力開放することにより発泡させて発泡樹脂層を形成する工程と、前記第2のマニホールドから前記非発泡樹脂層を押し出し、前記マルチマニホールド金型内の前記合流及び積層部の内部空間において、前記圧力開放により前記発泡性樹脂を発泡させると同時、発泡中又は発泡後に発泡樹脂層に合流させ、かつ積層する工程とを備える。
本発明に係る樹脂積層体の製造方法のある特定の局面では、前記合流及び積層部に至る前に前記発泡樹脂層が発泡状態を維持するように発泡後の発泡樹脂層を冷却する。
本発明に係る樹脂積層体の製造方法の他の特定の局面では、前記冷却時に、前記発泡樹脂層を構成している樹脂の融点よりも低い温度に冷却する。
本発明に係る樹脂積層体の製造方法のさらに別の特定の局面では、複数の前記第2のマニホールドを用い、前記発泡樹脂層に複数の非発泡樹脂層を積層する。
本発明に係る樹脂積層体の製造方法のさらに別の特定の局面では、前記発泡樹脂層の両面に前記非発泡樹脂層を積層する。
本発明に係る樹脂積層体の製造方法では、好ましくは、上記非発泡樹脂層と上記発泡樹脂層とが、合流及び積層されることにより得られた樹脂積層体をサイジングダイに供給することにより、上記樹脂積層体の表面を平滑にし、かつ上記樹脂積層体を効率良く冷却する工程をさらに備える。
本発明に係る樹脂積層体の製造方法では、好ましくは、上記発泡性樹脂組成物が、熱可塑性樹脂と、気泡核剤とを含む樹脂組成物であって、上記熱可塑性樹脂100重量部に対し、気泡核剤を0.1〜10重量部含む。
本発明に係る樹脂積層体の製造方法では、好ましくは、上記発泡性樹脂組成物が、熱可塑性樹脂と、架橋成分とを含む樹脂組成物であって、上記熱可塑性樹脂100重量部に対し、架橋成分を0.5〜40重量部含む。
本発明に係る樹脂積層体の製造装置は、上流側に配置されたマルチマニホールド部と、マルチマニホールド部の下流側に配置された合流及び積層部とを備える。好ましくは、上記合流及び積層部の下流側に連ねられて配置された、上記樹脂積層体に表面賦型を施すためのサイジングダイをさらに備える。
前記マルチマニホールド部は、発泡性樹脂組成物を供給するための第1のマニホールドと、非発泡樹脂層を構成するための第2の樹脂組成物を供給するための第2のマニホールドとを有する。
上記合流及び積層部は、マルチマニホールド金型内において上記マルチマニホールド部の下流側に連ねられている。合流及び積層部において、第1のマニホールドと第2のマニホールドとが合流し、かつ発泡樹脂層と非発泡樹脂層とが積層される内部空間が設けられている。
本発明に係る樹脂積層体の製造装置の他の特定の局面では、前記第1のマニホールドの前記合流及び積層部に向かう側の端部における前記樹脂積層体の厚み方向に沿う寸法よりも前記合流及び積層部の前記内部空間内の該厚み方向に沿う寸法が大きくされている。
本発明に係る樹脂積層体の製造装置のさらに他の特定の局面では、前記合流及び積層部の前記内部空間の前記厚み方向に沿う寸法が、該合流及び積層部の前記第1のマニホールドに連ねられている側の端部から下流側に向かうにつれて徐々に大きくされている部分を有する。
本発明に係る樹脂積層体の製造装置のさらに他の特定の局面では、前記合流及び積層部の前記内部空間の前記厚み方向に沿う寸法が、該合流及び積層部の前記第1のマニホールドに連ねられている側の端部から下流側に向かうにつれて徐々に大きくされている部分の流路壁面に、該流路壁面に接している前記発泡性樹脂の線速を高めるための表面処理がなされている。
本発明に係る樹脂積層体の製造装置のさらに他の特定の局面では、上記発泡樹脂層の発泡状態を維持するための冷却装置が前記積層部に設けられている。
本発明に係る樹脂積層体の製造方法及び製造装置によれば、マルチマニホールド金型内において、発泡樹脂層が形成されるとともに、第2のマニホールドから非発泡樹脂層が押し出され、内部空間において発泡樹脂層に合流され積層される。従って、発泡樹脂層と非発泡樹脂層とが積層されている樹脂積層体の製造工程の大幅な簡略化及び樹脂積層体の製造コストの低減を図ることが可能となる。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態の樹脂積層体の製造装置の略図的正面断面図であり、図1(b)はその要部を拡大して示す略図的断面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態の樹脂積層体の製造装置の一の変形例の要部を拡大して示す略図的断面図である。 図3は、本発明の第1の実施形態の樹脂積層体の製造装置の他の変形例の要部を拡大して示す略図的断面図である。 図4は、本発明の第1の実施形態の樹脂積層体の製造装置における合流及び積層部を拡大して示す模式的断面図である。 図5は、本発明の第1の実施形態の樹脂積層体の製造方法で得られる樹脂積層体を示す断面図である。 図6は、樹脂積層体の製造装置の第2の実施形態を説明するための正面断面図である。 図7は、樹脂積層体の製造装置の第3の実施形態を説明するための正面断面図である。 図8(a)は、本発明の第1の実施形態で用いられる非発泡樹脂層を構成するためのコートハンガー方式マニホールドの平面図であり、図8(b)は、図8(a)中のA−A線に沿う断面図であり、図8(c)はB−B線に沿う断面図である。 図9(a)は、本発明の第1の実施形態の樹脂積層体の製造装置で用いられている発泡樹脂層を構成するためのストレートマニホールド方式の平面図であり、図9(b)は図9(a)中のC−C線に沿う断面図である。 図10は、本発明の第1の実施形態において、図8及び図9に示した各マニホールドが合流する部分の模式的断面図である。 図11(a)は、本発明の第1の実施形態で用いられる非発泡樹脂層を構成するためのコートハンガー方式マニホールドの平面図であり、図11(b)は、図11(a)中のD−D線に沿う断面図であり、図11(c)はE−E線に沿う断面図である。 図12(a)は、本発明の第1の実施形態の樹脂積層体の製造装置で用いられている発泡樹脂層を構成するためのストレートマニホールド方式の平面図であり、図12(b)は図12(a)中のF−F線に沿う断面図である。 図13は、本発明の第1の実施形態において、図11及び図12に示した各マニホールドが合流する部分の模式的断面図である。 図14(a)は、本発明のさらに他の実施形態において用いられる非発泡樹脂層を構成するためのストレートマニホールド方式の平面図であり、図14(b)は図14(a)中のG−G線の断面図であり、図14(c)は図14(a)中のH−H線に沿う断面図である。 図15は、本発明の第1の実施形態の樹脂積層体の製造装置にサイジングダイを設けた場合の略図的正面断面図である。 図16は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、気泡核剤であるタルクを0.5重量%添加した発泡性樹脂組成物を用いた際の、発泡樹脂層のSEM写真を示す図である。 図17は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、気泡核剤である炭酸カルシウムを0.5重量%添加した発泡性樹脂組成物を用いた際の、発泡樹脂層のSEM写真を示す図である。 図18は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、気泡核剤である重曹を0.5重量%添加した発泡性樹脂組成物を用いた際の、発泡樹脂層のSEM写真を示す図である。 図19は、気泡核剤を使用していない発泡性樹脂組成物を用いた際の、発泡樹脂層のSEM写真を示す図である。 図20は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、架橋成分を20重量部添加した際の、発泡性樹脂組成物の歪みと粘度の関係を示す図である。 図21は、実施例で用いた樹脂積層体の製造装置の模式的断面図である。
以下、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
本発明に係る樹脂積層体の製造方法では、発泡樹脂層と非発泡樹脂層とを積層してなり、少なくとも1層の発泡樹脂層を有する樹脂積層体が製造される。
本発明の第1の実施形態の製造方法では、図1(a)に示すマルチマニホールド金型1を用いる。また、図1(b)はマルチマニホールド金型1の要部を拡大して示す模式的断面図である。なお、後述するように本発明の製造方法では、図1に示したマルチマニホールド金型1に限らず、後述する作用を発現し得る適宜のマルチマニホールド金型を用いることができる。
マルチマニホールド金型1は、マルチマニホールド部2と、マルチマニホールド部2の下流側に設けられた合流及び積層部3を有する。
マルチマニホールド部2は、本実施形態では、第1のマニホールド4と、第2のマニホールド5,5とを有する。もっとも、第1のマニホールド4は複数設けられていてもよい。まず、第2のマニホールド5についても、その数は特に限定されず、1つであってもよく、3以上であってもよい。すなわち、得られる樹脂積層体における発泡樹脂層と、非発泡樹脂層の数に応じて、第1のマニホールド4と第2のマニホールド5の数を適宜選択すればよい。
第1のマニホールド4は、溶融状態にある未発泡状態の発泡性樹脂組成物を供給するために設けられている。第1のマニホールド4の入り口側端部4aは、図示しない樹脂組成物供給口に連ねられている。端部4aから下流側に向かって延びるように第1のマニホールド4が構成されている。なお、下流側とは、図面上右方向であり、マルチマニホールド部2から合流及び積層部3側に向かう方向である。第1のマニホールド4における上記樹脂の流れ方向が、最終的に得られるシートの長さ方向となり、図1に示されている矢印下で示す方向がシートの厚み方向となる。従って、第1のマニホールド4の図1(a)における上記厚み方向寸法は、発泡前ひいては発泡後の発泡樹脂層の厚みに応じて選択すればよい。
第2のマニホールド5,5は、それぞれ、表層としての非発泡樹脂層を構成するための第2の樹脂組成物を供給するために設けられている。第2のマニホールド5の端部5aが、図示しない樹脂組成物供給口に連ねられている。樹脂組成物供給口から端部5aに向かって、溶融状態にある第2の樹脂組成物が供給され、第2のマニホールド5の下流側に向かって流れることになる。
第2のマニホールド5もまた、流れ方向と直交する横断面は、非発泡樹脂層からなるシートからなる横断面に応じた寸法とされている。その点、非発泡樹脂層の横断面に応じた寸法とは、必ずしも非発泡樹脂層の完成後の寸法と同一ではなく、非発泡樹脂の硬化前の体積に応じて選択される。すなわち、硬化収縮等を考慮して、第2のマニホールド5の横断面形状が選択される。
上記マルチマニホールド部2は、上述した第1のマニホールド4及び第2のマニホールド5を有するような適宜の部材により構成することができる。この第1のマニホールド4及び第2のマニホールド5を構成する各マニホールドの形状例については後ほど説明する。
第1のマニホールド4及び第2のマニホールド5,5は、それぞれ、合流及び積層部3に至っている。第1のマニホールド4及び第2のマニホールド5,5の合流及び積層部3に至っている部分を、樹脂流路4A,5A,5Aとする。合流及び積層部3では、樹脂流路4A,樹脂流路5Aが内部空間3Aにおいて合流する。以下においては、樹脂積層体の厚み方向を厚み方向とする。第1のマニホールドの内部空間3Aに連ねられている側の端部における厚み方向寸法H0よりも、内部空間3Aの厚み方向寸法H1がかなり大きくされている。これは、合流部において、発泡性樹脂の発泡を速やかに行わせ、発泡樹脂層を無理なく形成するためである。特に、本実施形態では、内部空間3Aの樹脂流路4A側の端部から、内部空間3Aにおいて下流側に行くにつれて、内部空間3Aの厚み方向寸法が徐々に大きくなる部分が内部空間3Aの上流側に設けられている。従って、発泡性樹脂組成物の発泡がより円滑にかつ無理なく行われ得る。もっとも、このような厚み方向寸法が徐々に大きくなる部分は必ずしも設けられずともよい。
また、内部空間3Aの樹脂流路4A側の端部から、内部空間3Aにおいて下流側に行くにつれて、内部空間3Aの厚み方向寸法が徐々に大きくなる部分が設けられている場合においては、その流路壁面において、表面処理を施してもよい。上記表面処理の方法としては、特に限定されないが、フッ素樹脂により表面処理することが好ましい。ポリテトラフルオロエチレンにより表面処理することがより好ましい。
上記表面処理を施すことにより、流路壁面に接している発泡性樹脂の線速を高め、流路壁面に接していない前発泡性樹脂の線速に近づけることができる。これによって、上記流路壁面に接している発泡性樹脂と、上記流路壁面に接していない発泡性樹脂との線速の違いに起因する破泡を防止することができる。
他方、樹脂流路5Aは、第2のマニホールド5のシート厚み方向寸法と同等の厚みを有し、上記樹脂流路4Aに合流されている。
なお、上記樹脂経路5Aは、上記発泡性樹脂が発泡した後に、上記樹脂経路4Aに合流してもよいが、図2に示すように、発泡中に合流してもよい。また、図3に示すように、上記発泡性樹脂の発泡と同時に合流してもよい。
合流及び積層部3から、最終的に積層された樹脂積層体が押出し口3aから押し出される。
なお、図4に示すように、上記合流及び積層部3の内部空間3Aの手前に、温度調節用配管7,7が配置されている。温度調節用配管7,7内には、温度調節用流体が流されている。この温度調節用流体としては、水などの液体、あるいは空気などの気体を用いることができる。本実施形態では、温度調節用配管7内に、溶融状態にある発泡性樹脂組成物よりも温度が低い流体が流される。それによって、未発泡状態の溶融状態にある発泡性樹脂層を幾分冷却し、発泡状態を維持したまま固化させていくことが可能とされている。
なお、温度調節用配管7は、図示しない流体供給装置に接続されている。
また、温度調節用配管7と、樹脂流路5Aとの間には、断熱部材8が配置されている。断熱部材8,8は、溶融状態にある第2の樹脂組成物を冷却しないために設けられている。すなわち、温度調節用配管7による冷却作用を遮断するために断熱部材8,8が設けられている。従って、断熱部材8,8は、合流部の手前であって、温度調節用配管7が設けられている位置において、温度調節用配管7と樹脂流路5Aとの間に配置されている。
上記断熱部材8,8は、断熱板などの板状の形状を有していることが好ましい。もっとも、樹脂流路5Aを囲む円筒状の形状とを有していてもよい。断熱部材8,8は、断熱作用が、マルチマニホールド金型1を構成している金属材料よりも優れていれば特に限定されない。従って、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの耐熱材料を用いて断熱部材8を構成することができる。
上記マルチマニホールド金型1を用いた本実施形態の製造方法をより具体的に説明する。
まず、溶融状態にある未発泡の発泡性樹脂組成物11を第1のマニホールド4に供給する。他方、溶融状態にある非発泡樹脂層を構成するための第2の樹脂組成物12を第2のマニホールド5に供給する。
発泡性樹脂組成物及び第2の樹脂組成物は、予め加熱され溶融状態にある。そして、上述した第1のマニホールド4の端部4aから発泡性樹脂組成物11が供給される。第2の樹脂組成物12は、第2のマニホールド5の端部5aから第2のマニホールド5に供給される。
溶融状態にある未発泡状態の発泡性樹脂組成物11は、第1のマニホールド4を上述した流れ方向に進行する。同様に、第2の樹脂組成物12が、第2のマニホールド5,5内を上述した樹脂流れ方向に進行する。
そして、発泡性樹脂組成物11が、マルチマニホールド部2から合流及び積層部3側に進行し、合流及び積層部3において樹脂流路4Aに至る。この状態において、発泡性樹脂組成物は、圧力開放されることにより発泡する。従って、発泡樹脂層11Aが形成されていくことになる。
他方、第2のマニホールド5を進んできた溶融状態にある第2の樹脂組成物12が、樹脂流路5Aに至り、前述した発泡樹脂層11Aに積層される。
1つのマルチマニホールド金型1内で、すなわち上記合流及び積層部3内において、発泡樹脂層11Aと、非発泡樹脂層12A,12Aとが積層されることになる。従って、発泡樹脂層11Aの表面が冷却により硬化する前に非発泡樹脂層12Aが積層されることになる。よって、接着剤などの接合材料などを設けることなく、さらに接着工程を実施することなく、効率良く樹脂積層体を得ることができる。このようにして、図5に示す樹脂積層体10が得られる。樹脂積層体10では、発泡樹脂層11Aの両面に、非発泡樹脂層12A,12Aが積層されている。
よって、本実施形態の製造方法によれば、発泡樹脂層11Aの両面に非発泡樹脂層12A,12Aが積層されている樹脂積層体10を効率良く得ることができる。上記樹脂積層体10では、発泡樹脂層11Aにより軽量化を図ることができる。また、応力緩和性を発現させることができる。他方、非発泡樹脂層12A,12Aにより、機械的強度を高めたり、表面平滑性を高めたりすることができる。よって、発泡樹脂層と非発泡樹脂層との長所を併せ持つ樹脂積層体を安価にかつ効率良く提供することができる。
合流及び積層部に先立ち、図1(b)に示すように、樹脂流路4Aの上記厚み方向寸法が大きくなっていくことにより圧力開放され発泡性樹脂組成物が発泡し始める。従って、発泡樹脂層が形成されていく。しかる後、上記温度調節用配管7による冷却作用により、形成されてきた発泡樹脂層11Aが固まり始める。それによって、発泡状態が安定に維持される。そして、完全に表面が冷却固化しないうちに非発泡樹脂層12Aが積層される。
なお、上記合流時点において、発泡樹脂層の表面は完全に固化していないことが好ましい。それによって、発泡樹脂層と非発泡樹脂層とを接着剤を用いることなく強固に接合することができる。また、合流時点において、発泡状態が安定に保たれていることが望ましい。従って、上記樹脂流路4Aにおける温度調整は、合流に先立ち発泡状態が維持されるように若干冷却され、かつ表面が固化していない温度に発泡樹脂層を維持しておくことが望ましい。
上記第1の実施形態では、温度調節用配管7及び断熱部材8が設けられていたが、図6に示す第2の実施形態のように、温度調節用配管7のみが配置されていてもよい。すなわち、断熱部材8は必ずしも設けられずともよい。
さらに、図7に示す第3の実施形態のように、複数の温度調節用配管7A,7Bを合流部近傍において、樹脂流路4Aの周囲に配置してもよい。また、温度調節用配管7Aのように、横断面が円形である温度調節用配管を用いてもよく、温度調節用配管の形状は特に限定されるものではない。
次に、上記第1及び第2のマニホールド4,5を構成するマニホールドの形状例につき説明する。
図8(a)は、上記第1の実施形態で第2のマニホールド5を構成するためのコートハンガー方式マニホールドを示す平面図である。図8の(b)及び(c)は、図8(a)中のA−A線及びB−B線に沿う断面図である。
他方、図9の(a)は、上記第1の実施形態において、第1のマニホールド4を構成するためのストレートマニホールド方式を示す平面図である。図9の(b)は、図9(a)中のC−C線に沿う断面図である。
すなわち、上記第1の実施形態では、第1のマニホールド4が図9(a)に示したストレートマニホールド方式であり、第2のマニホールド5,5が図8(a)に示したコートハンガー方式マニホールドにより構成されている。そして、図10に模式的断面図で示すように、上記ストレートマニホールド方式からなる第1のマニホールド4に、上記コートハンガー方式の第2のマニホールド5,5が下流側において合流するように組み合わされている。
もっとも、上記組合せに限らず、図11(a)〜(c)に示すコートハンガー方式の第1のマニホールド4と、図12(a),(b)に示すストレートマニホールド方式の第2のマニホールド5とを組み合わせてもよい。すなわち、図13に示すように、コートハンガー方式の第1のマニホールド4に、ストレートマニホールド方式の第2のマニホールド5,5を合流させるように構成してもよい。なお、図12(a)に示したストレートマニホールド方式の第2のマニホールド5に代えて、図14(a)〜(c)に示すストレートマニホールド方式の第2のマニホールド5を用いてもよい。もっとも、図12(a)に示したストレートマニホールド方式の第2のマニホールド5を用いた場合、マニホールドを平面視した際の両端部分に比べ、中央部分において厚みが大きな部分の樹脂流れ方向の長さが長くなっている。従って、樹脂シートの幅方向における樹脂供給速度のばらつきを小さくすることができる。よって、図12(a)に示すストレートマニホールド方式を用いることが望ましい。
なお、本発明におけるマルチマニホールド金型1における各マニホールドを構成する部材は、図8〜図14に示した各マニホールドに限定されず、様々なマニホールドを用いることができる。
さらに、本発明においては、図15に示すように、上記マルチマニホールド金型1の合流及び積層部3の下流側に連ねられるように、サイジングダイ13,13を設け、樹脂積層体10に表面賦型を施すことが好ましい。上記サイジングダイ13,13は、水を循環させた金型により形成される。上記水の温度については、特に限定されないが、樹脂の結晶化温度以下であることが好ましく、50℃以下であることがより好ましい。さらに好ましくは、20℃である。このようにサイジングダイ13,13内では、樹脂積層体10を冷却することもできる。これによって、発泡層の破泡抑制が可能となる。なお、サイジングダイ13,13により表面賦型を施すことが好ましいのは、以下の理由による。
上記サイジングダイ13,13が設けられていない場合、樹脂積層体10が上記マルチマニホールド金型1の合流及び積層部3を通過した後も、発泡樹脂層11A中の気泡がさらに成長する。そして、気泡の成長により発生した応力は、非発泡樹脂層12A,12Aに伝達され、樹脂積層体10の表面性を悪化させることがある。この表面性の悪化を改善するために、サイジングダイ13,13により表面賦型を施すことが好ましいのである。
また、上記実施形態では、図5に示した3層構造の樹脂積層体10を得ている。従って、1層の発泡樹脂層11Aの両面に非発泡樹脂層12A,12Aが積層されていた。もっとも、本発明では、発泡樹脂層は2層以上形成されていてもよい。また、前述したように非発泡樹脂層は1層のみ形成されてもよく、3層以上形成されてもよい。従って、例えば、発泡樹脂層11Aの片面にのみ非発泡樹脂層12Aが積層されている積層体を形成してもよい。
次に、本発明の樹脂積層体の製造方法で用いられる材料につき説明する。
(発泡性樹脂組成物)
本発明においては、第1のマニホールドに溶融状態にある未発泡状態の発泡性樹脂組成物が供給される。この発泡性樹脂組成物としては、熱可塑性樹脂と、発泡剤とを含む発泡性樹脂組成物を用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタンなどを挙げることができる。中でも、様々な樹脂成形体において汎用されており、安価であるため、ポリプロピレン系樹脂が好適に用いられる。
上記発泡剤としては、第1のマニホールドから合流及び積層部に至るにつれ流路が大きくなった際に発泡を実現する適宜の発泡剤を用いることができる。このような発泡剤としては、化学発泡剤及び物理発泡剤などが挙げられる。発泡効率をより一層高める観点からは、化学発泡剤が好ましい。環境負荷や安価に製造できるというコストの観点からは、物理発泡剤が好ましい。発泡剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記化学発泡剤としては、無機系化学発泡剤及び有機系化学発泡剤を使用できる。上記無機系化学発泡剤としては、炭酸水素ナトリウム及び炭酸アンモニウム等が挙げられる。上記有機系化学発泡剤としては、ニトロソ化合物、アゾ化合物、スルホニルヒドラジド化合物等が挙げられる。上記アゾ化合物としては、アゾジカルボンアミド等が挙げられる。発泡効率をさらに一層高める観点からは、炭酸水素ナトリウムが好ましい。
上記物理発泡剤はガス状又は超臨界流体として、成形機のシリンダー又はスクリューより、溶融樹脂に注入され、分散され、溶解される。その後、発泡性樹脂組成物を金型内に流動させた後、圧力を解放することにより発泡させることができる。上記物理発泡剤の具体例としては、脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類及び無機ガス等が挙げられる。上記脂肪族炭化水素類としては、ブタン等が挙げられる。上記脂環式炭化水素類としては、シクロブタン等が挙げられる。上記無機ガスとしては、窒素、炭酸ガス及び空気等が挙げられる。
もっとも、本発明においては、窒素、炭酸ガス等の物理発泡剤に限らず、他の発泡剤、アゾ化合物などを用いてもよい。
上記発泡剤の含有割合は、溶けようとする発泡樹脂層の物性に応じて適宜選択すればよい。通常、熱可塑性樹脂100重量部に対し、発泡剤は3〜10重量部程度含有させればよい。炭酸ガス等の物理発泡剤においては、狙いの発泡倍率に相当するガス量を封入するとよい。
本発明においては、さらに、気泡核剤を添加してもよい。上記気泡核剤を用いた場合、より一層気泡径を制御し、安定化させることができる。気泡核剤としては、特に限定されないが、タルク、炭酸カルシウム及び重曹等を用いることができる。上記気泡核剤の含有量についても、特に限定されないが、上記熱可塑性樹脂100重量部に対し、気泡核剤を0.1〜10重量部含むことが好ましい。より好ましくは、0.1〜5重量部である。
図16〜図18は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、気泡核剤であるタルク、炭酸カルシウム及び重曹を、それぞれ0.5重量%添加した発泡性樹脂組成物を用いた際の、発泡樹脂層の倍率5倍のSEM写真である。比較のため、気泡核剤を使用していない発泡性樹脂組成物を用いた際の、発泡樹脂層の倍率3倍のSEM写真を図19に示す。
図16〜図19より明らかなように、気泡核剤を用いた場合、気泡径が制御されていることがわかる。なお、炭酸カルシウム及びタルクを用いた場合の気泡径は500μmであり、重曹を添加した場合の、気泡径は300μmであった。これに対して、気泡核剤を使用しない場合は、気泡径が700〜1000μmの範囲でばらついていた。
また、本発明においては、さらに、架橋成分を添加してもよい。上記架橋剤を添加した場合、生成した気泡の破泡を防止し、発泡倍率をより一層向上させることができる。そして、この場合、より一層、樹脂積層体を軽量化し、樹脂積層体の剛性を向上させることができる。上記架橋成分については、特に限定されないが、リンクロンポリプロピレン、電子線架橋ポリプロピレンを用いることができる。また、上記架橋成分の含有量についても、特に限定されないが、上記熱可塑性樹脂100重量部に対し、架橋成分を0.5〜40重量部含むことが好ましい。より好ましくは、0.5〜20重量部である。
図20は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、架橋成分を20重量部添加した際の、発泡性樹脂組成物の歪みと粘度の関係を示す図である。図中、矢印Aの曲線は、架橋成分を添加した際の結果を示し、矢印Bの曲線は架橋成分を添加していない場合の結果を示す。図20から明らかなように、架橋成分を添加した矢印Aの曲線では、歪みが1.0以上で、急激に粘度が上昇し、架橋により歪み硬化が進行していることがわかる。すなわち、発泡した際、セルが破れて気泡が破泡するのを防止できる。
第1のマニホールドに溶融状態にある未発泡状態の発泡性樹脂組成物を供給するに際しては、上記発泡性樹脂組成物を溶融させる温度に加熱すればよい。すなわち、上記熱可塑性樹脂の融点以上の温度に加熱しておけばよい。なお、熱可塑性樹脂の融点とは、DSCにより求められる融解ピークの温度を言うものとする。
(第2の樹脂組成物)
第2の樹脂組成物は、非発泡樹脂層を構成するための組成物である。この第2の樹脂組成物としては、熱可塑性樹脂と適宜の添加剤を含む樹脂組成物を用いることができる。
上記第2の樹脂組成物に用いる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ABS樹脂などを挙げることができる。中でも、樹脂積層体の機械的強度を効果的に高め得るために、発泡樹脂層を構成している熱可塑性樹脂よりも機械的強度の高い熱可塑性樹脂を用いることが望ましい。
上記第2の樹脂組成物においては、上記熱可塑性樹脂に対し、無機充填材などの適宜の充填材などを添加して外的強度を調整してもよい。さらに、他の添加剤として、紫外線吸収剤、柔軟性を付与するためのEPDM、酸化防止剤などを添加してもよい。
次に、本発明の具体的な実施例を説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されない。
(実施例)
本発明における樹脂積層体10は、図21に示す樹脂積層体作製装置14を用いることにより製造することができる。未発泡状態の発泡性樹脂組成物と非発泡樹脂組成物である第2の樹脂組成物をマルチマニホールド金型1に各マニホールドから供給し、押出すことにより製造することができる。
ポリプロピレン(日本ポリプロ社製、商品名:ノバテックEG8B)100重量部と、ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、商品名:ノバテックLE502H)15重量部とをギヤポンプ19に連結された押出機15にて190℃で溶融混練した後、溶融樹脂中にガス供給装置18より炭酸ガスを注入し、発泡性樹脂組成物を作製する。上記発泡性樹脂組成物を押出機16にて170℃まで冷却しながら混練し、マルチマニホールド金型1の第1のマニホールド4に供給した。
非発泡樹脂組成物としては、ポリプロピレン(日本ポリプロ社製、商品名:ノバテックEA9)100重量部と、薄片化黒鉛20重量部とを、ギヤポンプ20に連結された押出機17にて200℃で溶融混練して、第2の樹脂組成物を作製した。薄片化黒鉛には、黒鉛(SECカーボン株式会社製、高純度黒鉛、商品名:SNO−5、グラフェン層の層面の面方向における最大寸法5μm)を用いた。上記第2の樹脂組成物をマルチマニホールド金型1の第2のマニホールド5に供給した。
第1のマニホールド4より押出された発泡性樹脂組成物は、図1(b)に示すように樹脂流路4Aの流路を厚み方向寸法H0から厚み方向寸法H1まで拡大することにより、炭酸ガスにより高圧化されていた樹脂組成物を一気に圧力開放することにより発泡させる。そして、表面が硬化する前に合流及び積層部3の位置で発砲した樹脂組成物を第2のマニホールド5より押出された非発泡樹脂組成物と合流させることにより樹脂積層体を得た。樹脂積層体を引取機21により引き取った。
得られた樹脂積層体は、総厚み7mm、発泡樹脂層11Aの厚み5mm(発泡倍率5倍※発泡倍率=発泡前比重/発泡後比重)、非発泡樹脂層12A(表裏各)1mmであった。
1…マルチマニホールド金型
2…マルチマニホールド部
3…合流及び積層部
3A…内部空間
3a…押出し口
4…第1のマニホールド
4A…樹脂流路
4a…端部
5…第2のマニホールド
5A…樹脂流路
5a…端部
7,7A,7B…温度調節用配管
8…断熱部材
10…樹脂積層体
11…発泡性樹脂組成物
11A…発泡樹脂層
12…第2の樹脂組成物
12A…非発泡樹脂層
13…サイジングダイ
14…樹脂積層体作製装置
15…押出機
16…押出機
17…押出機
18…ガス供給装置
19…ギヤポンプ
20…ギヤポンプ
21…引取機

Claims (13)

  1. 発泡樹脂層と、非発泡樹脂層とを積層してなり、少なくとも1層の発泡樹脂層を有する樹脂積層体の製造方法であって、
    溶融状態にある未発泡状態の発泡性樹脂組成物を供給するための第1のマニホールドと、前記非発泡樹脂層を形成するための第2のマニホールドと、第1及び第2のマニホールドを有するマニホールド部の下流に連ねられた合流及び積層部とを備えるマルチマニホールド金型の前記第1のマニホールドに発泡性樹脂組成物を供給し、前記第2のマニホールドに非発泡樹脂層を構成するための第2の樹脂組成物を供給する工程と、
    前記マルチマニホールド金型内において、前記第1のマニホールドから金型内の合流及び積層部に発泡性樹脂組成物を押出し、圧力開放することにより発泡させて発泡樹脂層を形成する工程と、
    前記第2のマニホールドから前記非発泡樹脂層を押出し、前記マルチマニホールド金型内の前記合流及び積層部の内部空間において、前記圧力開放により前記発泡性樹脂を発泡させると同時、発泡中又は発泡後に発泡樹脂層に合流させ、かつ積層する工程とを備える、樹脂積層体の製造方法。
  2. 前記合流及び積層部に至る前に前記発泡樹脂層が発泡状態を維持するように発泡後の発泡樹脂層を冷却する、請求項1に記載の樹脂積層体の製造方法。
  3. 前記冷却時に、前記発泡樹脂層を構成している樹脂の融点よりも低い温度に冷却する、請求項2に記載の樹脂積層体の製造方法。
  4. 複数の前記第2のマニホールドを用い、前記発泡樹脂層に複数の非発泡樹脂層を積層する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂積層体の製造方法。
  5. 前記発泡樹脂層の両面に前記非発泡樹脂層を積層する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂積層体の製造方法。
  6. 前記非発泡樹脂層と前記発泡樹脂層とが、合流及び積層されることにより得られた樹脂積層体をサイジングダイに供給することにより、前記樹脂積層体に表面賦型を施す工程をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂積層体の製造方法。
  7. 前記発泡性樹脂組成物が、熱可塑性樹脂と、気泡核剤とを含む樹脂組成物であって、
    前記熱可塑性樹脂100重量部に対し、気泡核剤を0.1〜10重量部含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂積層体の製造方法。
  8. 前記発泡性樹脂組成物が、熱可塑性樹脂と、架橋成分とを含む樹脂組成物であって、
    前記熱可塑性樹脂100重量部に対し、架橋成分を0.5〜40重量部含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂積層体の製造方法。
  9. 上流側に配置されたマルチマニホールド部と、マルチマニホールド部の下流側に連ねられて配置された合流及び積層部とを備え、
    前記マルチマニホールド部が、発泡性樹脂組成物を供給するための第1のマニホールドと、非発泡樹脂層を形成するための第2の樹脂組成物を供給するための第2のマニホールドとを有し、
    前記合流及び積層部は、前記第1のマニホールドと前記第2のマニホールドとが合流し、かつ発泡樹脂層と非発泡樹脂層とが積層される内部空間とを有し、
    前記合流及び積層部において、前記内部空間の前記樹脂積層体の厚み方向寸法が、前記第1のマニホールドの前記厚み方向寸法及び前記第2のマニホールドの前記厚み方向寸法の合計よりも大きくされている、樹脂積層体の製造装置。
  10. 前記第1のマニホールドの前記合流及び積層部に向かう側の端部における前記樹脂積層体の厚み方向に沿う寸法よりも前記合流及び積層部の前記内部空間内の該厚み方向に沿う寸法が大きくされている、請求項9に記載の樹脂積層体の製造装置。
  11. 前記合流及び積層部の前記内部空間の前記厚み方向に沿う寸法が、該合流及び積層部の前記第1のマニホールドに連ねられている側の端部から下流側に向かうにつれて徐々に大きくされている部分を有する、請求項10に記載の樹脂積層体の製造装置。
  12. 前記合流及び積層部の前記内部空間の前記厚み方向に沿う寸法が、該合流及び積層部の前記第1のマニホールドに連ねられている側の端部から下流側に向かうにつれて徐々に大きくされている部分の流路壁面に、該流路壁面に接している発泡性樹脂の線速を高めるための表面処理がなされている、請求項11に記載の樹脂積層体の製造装置。
  13. 前記発泡樹脂層の発泡状態を維持するための冷却するための冷却装置が前記合流及び積層部に設けられている、請求項9〜12のいずれか1項に記載の樹脂積層体の製造装置。
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