JPH106501A - インクジェットヘッドおよびインクジェットカートリッジおよびインクジェット装置ならびにインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびインクジェットカートリッジおよびインクジェット装置ならびにインクジェットヘッドの製造方法

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JPH106501A
JPH106501A JP16297096A JP16297096A JPH106501A JP H106501 A JPH106501 A JP H106501A JP 16297096 A JP16297096 A JP 16297096A JP 16297096 A JP16297096 A JP 16297096A JP H106501 A JPH106501 A JP H106501A
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substrate
grooved plate
ink jet
discharge energy
energy generating
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JP16297096A
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English (en)
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Genji Inada
源次 稲田
Haruhiko Terai
晴彦 寺井
Hiroshi Koshikawa
浩志 越川
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板とノズル壁の先端部とを充分な接合強度
をもって容易かつ確実に結合し得るインクジェットヘッ
ドを提供する。 【解決手段】 吐出媒体の液滴を吐出するための吐出用
ヒータ11およびこの吐出用ヒータ11に接続して当該
吐出用ヒータ11に通電可能な第1の電極12を有する
基板13と、この基板13の吐出用ヒータ11が形成さ
れた側の面に重ね合わされると共に吐出用ヒータ11を
囲むノズル壁15が形成された溝付き板16とを具え、
この溝付き板16の接合部と基板13の接合部とを相互
に接合してなるインクジェットヘッドであって、基板1
3の接合部は、吐出用ヒータ11および第1の電極12
を覆うように基板13に形成された保護層19の上に設
けられると共に溝付き板19の接合部を接合するに際し
てこの溝付き板19の接合部を加熱するための接合用ヒ
ータ26を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドおよびインクジェットカートリッジおよびインクジ
ェットヘッドが搭載されるインクジェット装置およびイ
ンクジェットヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、インクジェット装置に搭載され
るインクジェットヘッドは、インク滴やプリント媒体に
吐出されたインク滴の特性を調整するための処理液滴
(以下、これらをまとめて吐出媒体液滴と呼称する)を
吐出する吐出口と、この吐出口に連通するノズル通路
と、このノズル状通路の一部に臨んで吐出媒体液滴形成
用のエネルギーを発生させる吐出エネルギー発生部とを
具えている。
【0003】この吐出エネルギー発生手段としては、ピ
エゾ素子などの電気機械変換体を用いたものや、レーザ
などの電磁波を照射して吐出媒体を発熱させ、この発熱
による吐出媒体の膨張を利用して吐出媒体液滴を吐出口
から吐出させるもの、あるいは電気熱変換体などの発熱
体などが知られている。
【0004】なかでも、電気熱変換体を吐出エネルギー
発生部に用い、熱エネルギーによって吐出媒体液滴を吐
出口より吐出させるインクジェットヘッドは、以下のよ
うな利点を有する。すなわち、吐出媒体液滴を吐出する
吐出口を高密度に配列し、高解像力のプリントを得るた
めに都合のよい構成を容易に取ることが可能である。ま
た、構造上、コンパクト化が容易である。さらに、最近
の半導体分野において技術進歩および信頼性の向上が著
しいIC製造技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に
活用して製造することができる。そして、これらの技術
を利用することで、長尺化, 二次元化, 吐出口のマルチ
化, 高密度化がさらに容易となり、しかも大量生産が可
能で製造コストも廉価となる。
【0005】吐出エネルギー発生部として電気熱変換体
を用い、半導体製造プロセスを経て製造された多数の吐
出口を有するインクジェットヘッドは、通常、各吐出口
にそれぞれ対応したノズル状通路を有し、これら各ノズ
ル状通路毎に電気熱変換体が設けられ、かつ各ノズル状
通路に連通する共通液室から吐出媒体が供給される構造
となっており、特開平4−247946号公報や特開平
4−250048号公報などに開示されている通りであ
る。
【0006】このような従来のインクジェットヘッドの
外観を図24に示し、その断面構造を図25に示し、そ
のXXVI−XXVI矢視断面構造, XXVII−XXVII 矢視断面構
造を図26, 図27にそれぞれ示す。すなわち、インク
ジェットヘッド10は、エッチング法や、蒸着法, スパ
ッタリング法などの半導体製造プロセスを経て表面に電
気熱変換体としての吐出用ヒータ11や電極12などが
成膜された基板13と、この基板13との接合により形
成されるノズル状通路14を仕切るためのノズル壁15
が形成された溝付き板16とで主要部が構成されてい
る。
【0007】基板13に絶縁層17を介して積層された
層間膜18上に配設される吐出用ヒータ11および電極
12は、吐出媒体との直接的な接触による腐食を防止す
るため、二酸化ケイ素や窒化ケイ素などで構成される絶
縁性の保護層19で覆われる。さらに、吐出用ヒータ1
1は、吐出媒体の沸騰に伴うキャビテーションによる破
壊を防止するため、タンタルなどで形成された耐キャビ
テーション層20が設けられる。
【0008】前記溝付き板16は、上述したノズル壁1
5の他に、これらノズル壁15によって仕切られる各々
のノズル状通路14に連通して共通吐出媒体液室21と
なる液室枠22と、吐出媒体を蓄えた図示しない吐出媒
体タンクから図示しない吐出媒体供給管を介して共通吐
出媒体液室21に吐出媒体を導入するための吐出媒体供
給口23と、この溝付き板16に一体的に接合されてノ
ズル状通路14に連通する吐出口24をそれぞれ形成し
た吐出口板25とを有する。この溝付き板16は、ポリ
サルフォンを射出成形して得られるが、液晶ポリマーや
ポリエーテルサルフォンなどの樹脂により形成すること
も可能である。
【0009】従って、吐出媒体は、図示しない吐出媒体
タンクおよび吐出媒体供給管を介して吐出媒体供給高2
3から共通吐出媒体液室21内に供給され、毛細管現象
によりノズル状通路14内に引き込まれ、各ノズル状通
路14の先端の吐出口24にて表面張力によるメニスカ
スを形成し、各ノズル状通路14内にて安定に保持され
る。ここで、各ノズル状通路14内にそれぞれ臨む吐出
用ヒータ11に通電することにより、吐出用ヒータ11
の上に介在する吐出媒体が加熱され、瞬間的に沸騰して
吐出口20から吐出媒体液滴が吐出される。
【0010】ところで、基板13と溝付き板16との接
合面を密着させることは、インクジェットヘッド10の
吐出性能や信頼性の見地から重要である。吐出媒体の吐
出時の発泡エネルギーのロスを少なくするためには、特
にノズル壁15の先端面を基板13と確実に接合する必
要がある。基板13と溝付き板16の各々の接合面を密
着させるためには、接着剤を介してこれらを接合する方
法や、特開平4−247946号公報などに開示されて
いるように、基板13と溝付き板16とを押え板ばねに
て圧接させる方法が知られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】基板13と溝付き板1
6とを接着剤を介して接合する方法では、余分な接着剤
がノズル状通路14にはみ出し、このノズル状通路14
が絞られてしまい、吐出媒体の吐出を円滑に行うことが
できなくなったり、あるいはこのノズル状通路14が完
全に塞がれてしまう虞がある。
【0012】また、基板13と溝付き板16とを押え板
ばねにて圧接させる方法では、上述のような接着剤を使
用しないことから、ノズル状通路14が絞られたり、あ
るいはノズル状通路14が塞がれてしまうというような
不具合は発生しないものの、溝付き板16に形成された
多数のノズル壁15の先端面を基板13の接合面に均一
に押圧することは、一般的に極めて困難である。
【0013】このため、特に多数のノズル状通路14を
有するインクジェットヘッド10では、ノズル壁15の
先端面と基板13の接合面との間に隙間が形成され、こ
のような隙間の存在によって隣接するノズル状通路14
の間で吐出媒体の漏洩、つまりクロストークが発生し、
吐出用ヒータ11からの熱エネルギーによりノズル状通
路14中の吐出媒体に発生する沸騰圧力の一部が隣接す
るノズル状通路14に逃げてしまい、圧力損失を生ずる
場合があった。また、この沸騰圧力の一部が隣接するノ
ズル状通路14へ伝搬するため、このノズル状通路14
の吐出口24における吐出媒体のメニスカスが変化し、
正確な吐出量の確保が困難となる場合があった。
【0014】
【発明の目的】本発明の第1の目的は、基板とノズル壁
の先端部とを充分な接合強度をもって容易かつ確実に結
合し得るインクジェットヘッドを提供することにある。
【0015】また、本発明の第2の目的は、このような
インクジェットヘッドを有するインクジェットカートリ
ッジを提供することにある。
【0016】さらに、本発明の第3の目的は、基板とノ
ズル壁の先端部とを充分な接合強度をもって容易かつ確
実に結合し得るインクジェットヘッドが搭載されるイン
クジェット装置を提供することにある。
【0017】さらに、本発明の第4の目的は、このよう
なインクジェットヘッドの製造方法を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の形態
は、吐出媒体の液滴を吐出するための吐出エネルギー発
生部およびこの吐出エネルギー発生部に接続して当該吐
出エネルギー発生部に通電可能な第1の電極を有する基
板と、この基板の前記吐出エネルギー発生部が形成され
た側の面に重ね合わされると共に前記吐出エネルギー発
生部を囲むノズル壁が形成された溝付き板とを具え、こ
の溝付き板の接合部と前記基板の接合部とを相互に接合
してなるインクジェットヘッドであって、前記基板の接
合部は、前記吐出エネルギー発生部および前記第1の電
極を覆うように前記基板に形成された保護層の上に設け
られると共に前記溝付き板の接合部を接合するに際して
この溝付き耐の接合部を加熱するための発熱部であるこ
とを特徴とするインクジェットヘッドにある。
【0019】また、本発明による第2の形態は、吐出媒
体の液滴を吐出するための吐出エネルギー発生部および
この吐出エネルギー発生部に接続して当該吐出エネルギ
ー発生部に通電可能な第1の電極を有する基板と、この
基板の前記吐出エネルギー発生部が形成された側の面に
重ね合わされると共に前記吐出エネルギー発生部を囲む
ノズル壁が形成された溝付き板とを具え、この溝付き板
の接合部と前記基板の接合部とを相互に接合してなるイ
ンクジェットヘッドと、このインクジェットヘッドに供
給するための前記吐出媒体を蓄える吐出媒体タンクとを
具えたインクジェットカートリッジであって、前記基板
の接合部は、前記吐出エネルギー発生部および前記第1
の電極を覆うように前記基板に形成された保護層の上に
設けられると共に前記溝付き板の接合部を接合するに際
してこの溝付き板の接合部を加熱するための発熱部であ
ることを特徴とするインクジェットカートリッジにあ
る。
【0020】さらに、本発明による第3の形態は、吐出
媒体の液滴を吐出するための吐出エネルギー発生部およ
びこの吐出エネルギー発生部に接続して当該吐出エネル
ギー発生部に通電可能な第1の電極を有する基板と、こ
の基板の前記吐出エネルギー発生部が形成された側の面
に重ね合わされると共に前記吐出エネルギー発生部を囲
むノズル壁が形成された溝付き板とを具え、この溝付き
板の接合部と前記基板の接合部とを相互に接合してなる
インクジェットヘッドの取り付け部を具えたインクジェ
ット装置であって、前記基板の接合部は、前記吐出エネ
ルギー発生部および前記第1の電極を覆うように前記基
板に形成された保護層の上に設けられると共に前記溝付
き板の接合部を接合するに際してこの溝付き板の接合部
を加熱するための発熱部であることを特徴とするインク
ジェット装置にある。
【0021】一方、本発明による第4の形態は、吐出媒
体の液滴を吐出するための吐出エネルギー発生部および
この吐出エネルギー発生部に接続して当該吐出エネルギ
ー発生部に通電可能な第1の電極を有する基板と、この
基板の前記吐出エネルギー発生部が形成された側の面に
重ね合わされると共に前記吐出エネルギー発生部を囲む
ノズル壁が形成された溝付き板とを具えたインクジェッ
トヘッドの製造方法であって、前記吐出エネルギー発生
部および前記第1の電極を覆う保護層を前記基板に形成
するステップと、前記ノズル壁の先端部を加熱するため
の発熱部を前記保護層の上に形成するステップと、前記
発熱部と前記溝付き板の接合部とが当接するように前記
基板と前記溝付き板とを仮組みするステップと、前記発
熱部を加熱することにより前記溝付き板の接合部を加熱
するステップと、加熱に伴う前記溝付き板の接合部の変
形によって前記基板の発熱部と前記溝付き板の接合部と
を一体的に接合するステップとを具えたことを特徴とす
るインクジェットヘッドの製造方法にある。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態によるインク
ジェットヘッドにおいて、基板の接合部は、溝付き板の
接合部に対する接着力が相違する複数の接合面を有し、
これら複数の接合面の少なくとも一つは、吐出エネルギ
ー発生部および第1の電極を覆うように基板に形成され
た保護層であって、別な一つは、保護層の上に設けられ
ると共に基板の接合部と溝付き板の接合部とを接合する
に際して溝付き板の接合部を加熱するための発熱部であ
ってもよい。また、基板の接合部と溝付き板の接合部と
の間には、これらを接着するための境界樹脂が介在して
いてもよく、溝付き板の接合部は、ノズル壁の先端部で
あってもよく、発熱部には、当該発熱部に通電可能な第
2の電極が接続していてもよい。さらに、基板は、保護
層を介して吐出エネルギー発生部を覆う耐キャビテーシ
ョン部をさらに有し、発熱部は、この耐キャビテーショ
ン部と同一材料にて形成されていてもよい。
【0023】本発明の第2の形態によるインクジェット
カートリッジにおいて、溝付き板の接合部は、ノズル壁
の先端部であってもよく、吐出媒体は、インクおよび/
またはプリント媒体に吐出されるインクの特性を調整す
る処理液であってもよい。
【0024】本発明の第3の形態によるインクジェット
装置において、溝付き板の接合部は、ノズル壁の先端部
であってもよく、インクジェットヘッドの取り付け部
は、インクジェットヘッドから液滴が吐出されるプリン
ト媒体の搬送方向と交差する方向に走査移動可能であっ
てもよい。
【0025】本発明の第4の形態によるインクジェット
ヘッドの製造方法において、発熱部を電気的に加熱して
もよい。この場合、発熱部に接続する第2の電極を基板
に形成するステップと、第2の電極の表面を変質処理す
るステップとをさらに具えるようにしてもよく、第2の
電極の変質処理は、酸化処理であってもよい。また、発
熱部をエネルギービームの照射により加熱するようにし
てもよく、発熱部は、ノズル壁の先端部を構成する材料
をそのガラス転移温度以上に加熱してもよい。さらに、
溝付き板の接合部と基板の発熱部との間にこれらを接着
するための境界樹脂を介在させるステップをさらに具
え、発熱部は、境界樹脂をそのガラス転移温度以上に加
熱してもよい。
【0026】なお、より信頼性の高い接合状態を維持す
るため、インクジェットヘッドの形態によっては、溝付
き板と基板との接合に従来の押えばねをさらに組み合わ
せるようにしてもよい。
【0027】
【実施例】以下、本発明によるインクジェットヘッドの
一実施例について、その主要部の概略断面構造を表す図
1およびそのII−II矢視断面構造を表す図2を参照しな
がら詳細に説明するが、このインクジェットヘッドの全
体的な構成は、図24〜図27にて説明した従来のもの
と実質的に同じであり、接合部分の構成が相違している
と考えてよい。このような観点から、従来のものと実質
的に同一機能の部材には、これと同一の符号を記す。
【0028】基板13に絶縁層17を介して積層された
層間膜18上には、吐出用ヒータ11および第1の電極
12が所定間隔でパターン形成されており、さらにこれ
ら吐出用ヒータ11や電極12が吐出媒体と接触するこ
とによって腐食するのを防止するため、絶縁性の保護層
19がこれらの上を覆っている。また、吐出媒体の沸騰
に伴うキャビテーションによって吐出用ヒータ11の破
壊を防止するため、タンタルによる耐キャビテーション
層20が保護層19を介して吐出用ヒータ11と重なる
ようにパターン形成されている。
【0029】一方、溝付き板16のノズル壁15の先端
部が当接する保護層19の上には、このノズル壁15の
先端部の幅寸法よりも多少広めの幅を有する接合用ヒー
タ26が所定間隔でパターン形成されており、さらにこ
れら接合用ヒータ26の吐出口板25側の端部と、その
反対側の共通吐出媒体液室21側に位置する端部とにそ
れぞれ接続する第2の電極27がパターン形成され、図
示しないパルス電源に接続している。ちなみに、各接合
用ヒータ26の幅寸法は20μm、その長さは400μ
mにそれぞれ設定されている。また、第2の電極27の
表面は、吐出媒体による腐食を防止するために変質処理
が施されている。
【0030】本実施例における接合用ヒータ26は、耐
キャビテーション層20と同じ材質のタンタル(膜厚が
0.23μmでシート抵抗が7.3Ω/□)にて形成さ
れている。また、第2の電極27としてシート抵抗が2
8mΩ/□のアルミニウムを採用することによって、接
合用ヒータ26の表面を溝付き板16の材質であるポリ
サルフォンのガラス転移温度以上に発熱保持するように
通電しても、第2の電極27の抵抗による発熱は、無視
できる程度に小さくすることができる。この場合、本実
施例では第2の電極27の表面を陽極酸化処理している
が、第2の電極27を構成する材料によっては、変質処
理として窒化処理などを採用することも当然可能であ
る。
【0031】つまり、パルス電源によって第2の電極2
7を介して接合用ヒータ26に通電することにより、こ
の接合用ヒータ26の表面に当接する溝付き板16のノ
ズル壁15の先端部を加熱溶融させ、基板13と溝付き
板16のノズル壁15の先端部とを一体的に接合させる
ようにしている。このため、本実施例では上述した溝付
き板16をポリサルフォンにて形成したが、溝付き板1
6のノズル壁15、あるいはノズル壁15の先端部のみ
をポリサルフォンにて構成し、溝付き板16の他の部分
をポリサルフォン以外の樹脂やガラスあるいは金属など
で構成することも可能である。
【0032】なお、接合用ヒータ26は、吐出媒体液滴
形成の際に吐出媒体の沸点以下に発熱駆動することで、
インクジェットヘッドの温度調整用ヒータとして兼用さ
せることも可能である。また、基板13に組み込まれた
スイッチング回路に第1の電極12および第2の電極2
7を接続し、これら第1の電極12や第2の電極27を
介して吐出用ヒータ11や接合用ヒータ26に通電する
ための図示しない駆動基板の接続パッドに対し、これら
第1の電極12や第2の電極27の接続パッドを共用化
するようにしてもよい。
【0033】本実施例における接合用ヒータ26は、耐
キャビテーション層20と同じ材質のタンタルで形成さ
れている。すなわち、保護層19の形成後に基板13上
にタンタルをスパッタリングなどで成膜し、吐出用ヒー
タ11の上方に位置する耐キャビテーション層20と、
溝付き板16のノズル壁15の先端部と対向する接合用
ヒータ26とをそれぞれ独立したパターンとして、同時
にパターニングする。このため、耐キャビテーション層
20および接合用ヒータ26の膜厚は、実質的に等しく
なる。
【0034】ところで、本実施例で採用したタンタル
は、導電性を有すると共に耐キャビテーション層20と
しての実用的な厚みである0. 1〜1. 0μmの範囲に
て適度なシート抵抗値を持つため、吐出用ヒータ11ほ
どの高い信頼性を求める必要のない接合用ヒータ26と
して好適である。しかも、加熱すべきノズル壁15の先
端部と接触する基板13の表面にパターン形成すること
ができるため、局所加熱の熱効率の点で有利である。
【0035】この場合、溝付き板16の当接部を加熱溶
融することで接合用ヒータ26の表面にノズル壁15を
密着させることは可能であるが、タンタル自体は溝付き
板16を構成するポリサルフォンなどの樹脂との接着性
が強くないため、タンタルの表面を酸化処理し、ポリサ
ルフォンとの接着性が良好な酸化皮膜をあらかじめ形成
しておくことが望ましい。
【0036】基板13との接合前の溝付き板16の先端
部の断面構造を図3のようにすることも可能である。す
なわち、基板13との接合前のノズル壁15の先端部に
は、幅寸法の狭い突起部28が形成されている。この突
起部28は、接合用ヒータ26の駆動時に、接合用ヒー
タ26から溝付き板16へ伝達される熱を突起部28の
みに集中させて突起部28を溶融させる一方、溝付き板
16の他の部分が熱変形しないように、ノズル壁15の
先端部の変形状態の制御を容易化するためのものであ
る。
【0037】このようなインクジェットヘッドの製造手
順の一例を図4に示す。すなわち、S1のステップにて
基板13と溝付き板16との密着性を向上させるための
前処理、例えば接合用ヒータ26の表層部の酸化処理な
どを必要に応じて行った後、S2のステップにて基板1
3と溝付き板16とを位置決め状態で重ね合わせる。
【0038】そして、S3のステップにてノズル壁15
の突起部28およびその近傍のみが溶融するような駆動
条件で接合用ヒータ26に通電し、この接合用ヒータ2
6を一時的にポリサルフォンのガラス転移温度以上に発
熱させる。この場合、ノズル壁15の先端部と基板13
とが押し当たるように、基板13および溝付き板16の
少なくとも一方を他方側に押し付けておくことも有効で
ある。また、複数の接合用ヒータ26に対する駆動は、
複数のノズル壁15の突起部28の溶融タイミングに著
しい時間差が生じないように行うことが好ましく、一般
的にはすべての接合用ヒータ26を同時に駆動すること
が好ましい。このようにして接合用ヒータ26に通電す
ることにより、ノズル壁15の突起部28が溶融変形
し、図1に示すようにノズル壁15の先端部が接合用ヒ
ータ26の表面に一体的に接合する。
【0039】しかる後、S4のステップにて接合用ヒー
タ26に対する通電を停止し、S5のステップにて基板
13と溝付き板16との接合部分の信頼性を高めるた
め、必要に応じてこの接合部分の周囲をシリコーンシー
ラントなどで封止する。
【0040】そして、本実施例のように第2の電極27
の表面が吐出媒体にさらされる場合には、S6のステッ
プにて第2の電極27の表面を陽極酸化処理を行い、吐
出媒体に対する耐蝕性を向上させる。
【0041】このようにして、基板13と溝付き板16
とを接合する場合、隣接するノズル状通路14間での吐
出媒体の漏洩が発生しない信頼性の高い接合が達成され
る。なお、本実施例では、第2の電極27の変質処理を
S6のステップにて行っているが、これをS1のステッ
プで行うようにしてもよい。
【0042】上述した実施例では、接合用ヒータ26の
製造工程を簡略化するため、耐キャビテーション層20
と同一の構成材料を接合用ヒータ26として採用し、こ
の接合用ヒータ26を耐キャビテーション層20と共に
保護層19の上に形成するようにしたが、他の導電性材
料を用いてもよい。この場合には、接合用ヒータ26を
形成するための工程が増えるが、膜厚などを接合用ヒー
タ26の機能に適した寸法に設定することが可能とな
る。また、ノズル壁15の先端部に対して接着性が良好
な保護層19とノズル壁15の先端部とが直接接触する
ように、接合用ヒータ26を保護層19の下に埋設する
ことも可能である。
【0043】このような本発明によるインクジェットヘ
ッドの他の実施例の断面構造を図5に示すが、先の実施
例と同一機能の部材には、これと同一符号を記すに止
め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、基
板13上の二酸化ケイ素で形成された第1の保護層19
の下には、接合用ヒータ26およびこの接合用ヒータ2
6に接続する図示しない第2の電極ががパターン形成さ
れている。また、この第1の保護層19の上に吐出用ヒ
ータ11およびこの吐出用ヒータ11に接続する図示し
ない第1の電極が形成されている。
【0044】前記吐出用ヒータ11は、インクの遮断性
やカバレッジ性および工程上のコストの面から窒化ケイ
素による第2の保護層29にて覆われており、この吐出
用ヒータ11に接続する電極は、第1の保護層19を貫
通する図示しないスルーホールを介して下層の図示しな
いシフトレジスタ回路に接続している。吐出用ヒータ1
1の上方に位置する第2の保護層29の部分は除去さ
れ、溝部30となって第1の保護層19が露出状態とな
っている。つまり、接合用ヒータ26からの発熱は、第
1の保護層19を介してノズル壁15の先端部に伝達さ
れるようになっている。
【0045】窒化ケイ素による第2の保護層29とノズ
ル壁15の先端部を構成するポリサルフォンとの接着性
は、第1の保護層19を構成する二酸化ケイ素よりも劣
るが、基板13と溝付き板16との接合時には、接合用
ヒータ26によって加熱溶融するノズル壁15の先端部
が第1の保護層19と接着し、必要な接合強度を発生す
る。つまり、各層を積層した基板13の製造上の都合な
どにより溝付き板16を構成する材料と2つの保護層1
9, 29の何れか一方との接着性が弱く、充分な接着強
度を維持できない場合でも、溝付き板16と基板13と
が剥離するような不具合は発生しない。
【0046】上述した実施例では、接合用ヒータ26を
ノズル壁15の先端部と基板13との接合部分に沿って
パターン状に形成したが、基板13の表面に一様に形成
することも可能である。
【0047】このような本発明によるインクジェットヘ
ッドの他の実施例の断面構造を図6に示すが、先の実施
例と同一機能の部材には、これと同一符号を記すに止
め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、保
護層19の上には、すべてのノズル状通路14に亙って
一様に拡がる接合用ヒータ26が形成され、吐出口24
の配列方向に沿った接合用ヒータ26の両側端部には、
それぞれ第2の電極27が接合されている。本実施例に
おける接合用ヒータ26は、基板13と溝付き板16と
の接合時に第2の電極27を介して通電され、ノズル壁
15の先端部を加熱溶融させるようになっているが、イ
ンクジェットヘッドとして使用する場合には、吐出用ヒ
ータ11の耐キャビテーション層として機能するように
なっている。
【0048】図1〜図3に示した先の実施例では、ノズ
ル壁15の先端部と交差するように吐出口板25側に第
2の電極27を配置したため、吐出口板25側のノズル
壁15の先端部と基板13側とを完全に接合させること
ができないけれども、図6に示した実施例では、ノズル
壁16の先端部の全域に亙ってこれを基板13と完全に
接合させることができる。
【0049】上述した実施例では、基板13とノズル壁
15の先端部とを直接接合させるようにしたが、これら
の接合力を向上させるため、これらの間に接着剤として
機能する境界樹脂を介在させるようにしてもよい。
【0050】このような本発明によるインクジェットヘ
ッドの別な実施例の断面構造を図7に示すと共にそのVI
II−VIII矢視断面構造を図8に示すが、先の実施例と同
一機能の部材には、これと同一符号を記すに止め、重複
する説明は省略するものとする。すなわち、ノズル壁1
5の先端部と接合用ヒータ26との接合部分には、境界
樹脂31が介在し、この境界樹脂31を介してノズル壁
15の先端部と接合用ヒータ26とが一体的に接合され
た状態となってている。
【0051】基板13と溝付き板16とを重ね合わせる
前の状態を表す図9に示すように、あらかじめ接合用ヒ
ータ26の上に溝付き板16と同じ材質のポリサルフォ
ンを主体とする境界樹脂31を設けておく。この境界樹
脂31は、細粒状のポリサルフォンをシクロヘキサノン
などの有機溶媒で溶かし、これを基板13全体にスピン
コートで薄膜形成し、さらにマスキングを行ってエキシ
マレーザ光源からエネルギービームを照射し、個々の接
合用ヒータ26の上だけに境界樹脂31が残留するよう
にパターン形成したものである。
【0052】かかるインクジェットヘッドの製造に際し
ては、あらかじめ境界樹脂31を溶融するため、基板1
3と溝付き板15とを位置決め状態で重ね合わせる前
に、接合用ヒータ26を発熱駆動して境界樹脂31を加
熱軟化させ、その後、基板13と溝付き板15とを位置
決め状態で重ね合わせる。この間、接合用ヒータ26は
連続的あるいは断続的に発熱駆動されるが、その駆動パ
ルス幅や周波数あるいは電圧などの通電条件を変調させ
るようにしてもよい。
【0053】前述の境界樹脂31としては、溝付き板1
6と同一材質のものを使用する必要はなく、例えば溝付
き板16とは異なる材質の紫外線硬化樹脂などを用い、
接合用ヒータ26の上にこれを半硬化状態でパターニン
グし、その後、ノズル板15の先端部を加熱溶融させつ
つ紫外線を照射し、基板13とノズル板15の先端部と
を接合することも可能である。
【0054】なお、ノズル壁15の先端部と境界樹脂3
1との接触面積を増やすため、ノズル壁15の先端部に
凹凸を形成するようにしてもよい。
【0055】このような本発明によるインクジェットヘ
ッドのさらに他の実施例における接合前の断面構造を図
10に示すが、先の実施例と同一機能の部材には、これ
と同一符号を記すに止め、重複する説明は省略するもの
とする。すなわち、ノズル壁15の先端部には、溝形の
凹部32が形成されており、この凹部32には接合用ヒ
ータ26の上の境界樹脂31が溶融状態で入り込み、基
板13とノズル板15の先端部とを一体的に接合するよ
うになっている。
【0056】上述した実施例における接合部は、何れも
一本の接合用ヒータ26で形成したが、ノズル壁15の
先端部に対する接着力が相違する複数の接合面で接合部
を構成するようにしてもよい。
【0057】このような本発明によるインクジェットヘ
ッドの他の実施例の破断構造を図11に示し、その XII
−XII 矢視断面構造を図12に示すが、先の実施例と同
一機能の部材には、これと同一符号を記すに止め、重複
する説明は省略するものとする。すなわち、一対の電極
27の間には、本実施例では溝部30を介してそれぞれ
2本の接合用ヒータ26が保護層19の上に形成されて
いる。溝部30を含めた各接合用ヒータ26の幅は、ノ
ズル壁15の幅寸法よりも小さく設定され、これら接合
用ヒータ26の間の溝部30に、ノズル壁15の先端部
に対する接着力が接合用ヒータ26と相違する保護層1
9を露出させた状態としている。
【0058】本実施例における保護層19は、1μm程
度の膜厚の二酸化ケイ素にて形成されており、この保護
層19によって覆われた吐出用ヒータ11は、硼化ハフ
ニウムにて形成されている。また、接合用ヒータ26
は、耐キャビテーション層20と同じ材質のもので形成
されており、本実施例では膜厚が0. 23μmでシート
抵抗が7. 3Ω/□のタンタルを採用している。
【0059】本実施例では、隣接する接合用ヒータ26
の間にポリサルフォンとの接着性がタンタルよりも良好
な二酸化ケイ素による保護層19が露出した状態となっ
ており、これが接合用ヒータ26と共に接合部を構成し
ているため、接着性を改善するためにタンタルの表面を
酸化処理するなどの必要性がなくなる。
【0060】このようなインクジェットヘッドを製造す
るに際しては、図13に示す状態から図14に示すよう
にノズル壁15の先端部と接合用ヒータ26とが重なり
合うように基板13と溝付き板16とを押圧状態で位置
決めする。基板13と溝付き板16とを押圧するのは、
基板13の表面とノズル壁15の先端部との間に空気溜
まりが断熱部として発生するのを防ぐためである。
【0061】次に、接合用ヒータ26にパルス電流を通
電し、瞬間的な加熱と冷却とを繰り返すことにより、ま
ず接合用ヒータ26と対向するノズル壁15の先端部の
みを加熱溶融する。次いで、溝部30と対向する部分が
溶融して溝部30に位置する保護層19に当接し、ノズ
ル壁15の先端部が基板13の接合用ヒータ26および
溝部30に対して一体的に接合する。
【0062】なお、接合用ヒータ26によって溶融した
ノズル壁15の先端部を溝部30と対向する部分に流動
させるためには、溝部30の幅を10μm以下に設定す
ることが好ましく、より望ましくは5μm以下である。
また、本実施例では、2本の接合用ヒータ26によって
溝部30を一つだけ形成したが、接合部の幅寸法が広い
場合には3本以上の接合用ヒータ26を配列して複数の
溝部30を形成するようにしてもよい。
【0063】このように、接合用ヒータ26の間に溝部
30を形成し、下地の保護層19を露出させることによ
り、高温環境下で界面剥離を起こしやすいタンタルによ
る接合用ヒータ26の残留応力を緩和することができ
る。また、本実施例では溝付き板16と基板13とを接
合するために、溝付き板16の接合部を局部的に加熱す
るための発熱部と接着部とを機能分離させることができ
るため、溝付き板16を構成する材料との接着性や、接
合用ヒータ26としての安定性、あるいは製造上のコス
トなどの観点から、最適な材料を選択することができ
る。
【0064】上述した実施例においても、図7〜図10
に示した実施例のような境界樹脂を介在させることも可
能である。
【0065】このような本発明によるインクジェットヘ
ッドにおける基板と溝付き板との接合前の概略構造を図
15に示すが、先の実施例と同一機能の部材には、これ
と同一符号を記すに止め、重複する説明は省略するもの
とする。すなわち、ノズル壁15の先端部を構成するポ
リサルフォンやこれに類する材料を溶剤により溶解し、
これを周知の方法で一対の接合用ヒータ26の間の溝部
に境界樹脂31としてパターニングする。そして、接合
用ヒータ26に通電して突起部28が形成されたノズル
壁15の先端部を加熱溶融させ、基板13とノズル壁1
5の先端部とを一体的に接合する。
【0066】この場合、境界樹脂31としては、保護層
19とノズル壁15の先端部との実用的な接着性がある
ならば、熱硬化性および熱可塑性の何れの樹脂を採用し
てもよい。
【0067】上述した各実施例では、吐出用ヒータ11
の表面に沿ってその側方に吐出口24を設けた形式のイ
ンクジェットヘッドについて説明したが、吐出用ヒータ
の表面と対向するように吐出口を設けたインクジェット
ヘッドに応用することも可能である。
【0068】このような本発明によるインクジェットヘ
ッドのさらに別な実施例の構造を図16に示すと共にそ
のXVII−XVII矢視断面構造を図17に示すが、先の実施
例と同一機能の部材には、これと同一符号を記すに止
め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、基
板13に接合される溝付き板16の中央部には、基板1
3とで共通吐出媒体液室21を形成する凹部が形成され
ており、この凹部を挟んで溝付き板16の幅方向両側に
は、基板13とでそれぞれ複数のノズル状通路14を形
成する溝部が形成されている。ノズル状通路14に臨む
基板13の表面には、それぞれ吐出用ヒータ11が形成
されており、これら吐出用ヒータ11と反対側の溝付き
板16の部分には、吐出口24が形成されている。
【0069】一方、隣接するノズル状通路14を仕切る
ノズル壁15の先端部が当接する基板13の部分や、共
通吐出媒体液室21の長手方向両端側に位置する溝付き
板16の部分が当接する基板13の部分には、接合用ヒ
ータ26が形成されている。そして、これら接合用ヒー
タ26に対する通電処理によって、当該接合用ヒータ2
6と対向する溝付き板16の部分を加熱溶融させ、基板
13と溝付き板16とを一体的に接合させるようにして
いる。この後、吐出媒体をシールするための封止材を接
合面の周囲に塗布することも可能である。
【0070】上述した実施例では、共通吐出媒体液室2
1の長手方向両側のみ接合用ヒータ26を設けたが、共
通吐出媒体液室21全体を囲むように接合用ヒータ26
を形成し、基板13と溝付き板16とを接合すること
で、共通吐出媒体液室21からのインク漏れを防止する
ようにしてもよい。
【0071】なお、本実施例からも明らかなように、本
発明は基板13とノズル壁15の先端部との接合部のみ
ならず、基板13と溝付き板16との他の接合部分に応
用することも可能である。例えば、図25に示す液室枠
22の一部または全部を基板13と接着する場合にも利
用することが可能である。
【0072】このような本発明によるインクジェットヘ
ッドの概略構造を図18に示し、その XIX−XIX 矢視断
面構造を図19に示すが、先の実施例と同一機能の部材
には、これと同一符号を記すに止め、重複する説明は省
略するものとする。すなわち、溝付き板16が重ね合わ
される基板13の保護層19の上には、仮止めのための
接合用ヒータ33と、この接合用ヒータ33に接続する
一対の電極34とがパターン形成されている。また、こ
れら接合用ヒータ33と対向する溝付き板16の表面に
は、半球状の凸部35が多数形成されている。これら凸
部35は、接合用ヒータ33による溝付き板16の加熱
時に溶融し、基板13との隙間に流動して基板13と溝
付き板16との一体化を確実にしている。
【0073】従来、基板13と溝付き板16とを仮止め
する場合、作業性に優れた紫外線硬化樹脂による接着剤
を用いているが、本実施例の場合には、上述した接合用
ヒータ33を用いて基板13と溝付き板16とを仮止め
することができる。このため、接着剤の塗布と硬化処理
に要する工程を短縮することができ、基板13および溝
付き板16に仮止め用の接着剤を塗布するスペースを形
成する必要はない。
【0074】上述した各実施例では、第2の電極27や
電極34を用いて電気的に接合用ヒータ26, 32を加
熱するようにしたが、外部熱源からの熱エネルギーを接
合用ヒータ26に与えてこれを加熱することも可能であ
る。
【0075】このような本発明によるインクジェットヘ
ッドの接合部分の概略構造を図20に示し、その平面形
状を図21に示すが、先の実施例と同一機能の部材に
は、これと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略
するものとする。すなわち、基板13の保護層19の上
に形成される仮止めのための接合用ヒータ33と対向す
る溝付き板16の部分には、YAGレーザなどのエネル
ギービームを透過させる薄肉部36が形成されており、
この薄肉部36を透過してエネルギービームが接合用ヒ
ータ33に照射され、接合用ヒータ33を加熱昇温させ
ることにより、基板13と溝付き板16とを一体的に接
合する。
【0076】接合用ヒータ33は、YAGレーザなどの
エネルギービームの吸収が良好なタンタルにて形成され
ており、また、エネルギービームは溝付き板16の薄肉
部36を透過することによって、その減衰を最小限に抑
制することができる。本実施例では、接合用ヒータ33
を複数に分割することによって、保護層19に対する接
合用ヒータ33の剥離現象を一部に止め、溝付き板16
との接合の信頼性を損ねないように配慮している。本実
施例では、接合用ヒータ33に電極34などを接続する
必要がないので、構成も比較的簡単にすることができ
る。
【0077】次に、図1〜図4に示したインクジェット
ヘッドを用いた本発明によるインクジェットカートリッ
ジの一実施例の外観を図22に示す。すなわち、本実施
例におけるインクジェットカートリッジ40は、シリア
ルタイプのものであり、インクジェットヘッド10と、
インク供給管41と、インクを収容するインクタンク4
2と、このインクタンク42内を密閉する蓋部材43と
で主要部が構成されている。
【0078】インクを吐出するための多数の吐出口24
が形成されたインクジェットヘッド10は、先の図1に
部分的に示した実施例に対応したものであり、インク
は、インクタンク42からインク供給管41を介して溝
付き板16と基板13とで形成される図示しない共通イ
ンク室へと導かれるようになっている。
【0079】本実施例におけるインクジェットカートリ
ッジ40は、インクジェットヘッド10とインクタンク
42とを一体的に形成したものであるが、このインクジ
ェットヘッド10に対し、インクタンク42側を交換可
能に連結した構造を採用するようにしても良い。
【0080】上述したインクジェットカートリッジ40
を用いた本発明によるインクジェット装置の一実施例の
外観を図23に示す。すなわち、本実施例のインクジェ
ット装置50の紙送りモータ51によって駆動回転する
プラテンローラ52と平行に配設された一対の案内棒5
3には、キャリッジ54が摺動自在に保持されている。
また、案内棒53の両端側に回転自在に取り付けられた
一対のプーリ55, 56には、走査ワイヤ57が案内棒
53と平行に巻き掛けられ、その両端部がキャリッジ5
4に連結されている。一方のプーリ55には、キャリッ
ジ駆動モータ58が連結され、このキャリッジ駆動モー
タ58の正逆転によって、キャリッジ54は案内棒53
に案内されながらプラテンローラ52に沿ってその長手
方向に走査移動するようになっている。
【0081】前記キャリッジ54には、図18に示した
インクジェットカートリッジ40が着脱操作レバー59
を介して交換可能に位置決め状態で搭載され、インクジ
ェットヘッド10の吐出口24がプラテンローラ52に
巻き付けられた紙などのプリント媒体70と所定の間隙
を以て対向する。また、インクジェットヘッド10に
は、キャリッジ54に連結されたフレキシブルケーブル
60を介して適宜のデータ供給源からのデータに応じた
インクの吐出信号が供給される。そして、紙送りモータ
51によるプリント媒体70の送り動作と、キャリッジ
駆動モータ58によるキャリッジ54の走査移動とによ
り、プリント媒体70の所定箇所に所望のデータをプリ
ントすることができる。
【0082】なお、インクジェットカートリッジ40
は、使用するインクの色などに応じて1つ以上(図示例
では2つ)をキャリッジ54に搭載することができるよ
うになっている。また、上述したインクジェットヘッド
10として、シリアルタイプのものを採用したが、フル
ラインタイプのインクジェットヘッドを用いたインクジ
ェットカートリッジや、そのインクジェット装置にも適
用することができる。
【0083】
【発明の効果】本発明によると、吐出エネルギー発生部
および第1の電極を覆うように基板に形成された保護層
の上に、溝付き板の接合部を接合するに際してこの溝付
き板の接合部を加熱するための発熱部を設けたので、基
板と溝付き板との自律的な接合が可能であり、吐出性能
に大きく影響する基板の接合面とノズル壁部の先端部と
を確実に接合することができ、駆動時の隣接ノズルヘの
吐出エネルギーのリークが低減され、安定な液滴の吐出
が可能である。
【0084】また、耐キャビテーション層として使用可
能なタンタルを接合用ヒータとして使用した場合、この
接合ヒータの表面を酸化処理しなくても良好な接着が可
能であり、接合ヒータを形成するための追加の工程を不
要にすることができる。
【0085】さらに、溝付き板の接合部に確実かつ効率
的に熱を伝え、吐出媒体液滴形成のための吐出エネルギ
ー発生部に負担をかけることなく、溝付き板の接合部の
みの加熱を制御することが可能である。特に、溝付き板
の接合部と接触する基板13の表面に、溝付き板の接合
部を加熱する発熱部とこの溝付き板の接合部と実質的に
接合し合う接着部とを露出させるようにした場合には、
溝付き板の接合部に対する伝熱効率を高めることがで
き、接合部以外の他の部分に熱による変形を起こすよう
不具合を抑制することが可能である。
【0086】一方、基板の製造コストや耐インク性能な
どの都合により、基板の接合部の広い範囲に亙って溝付
き板に対して接着性の低い材料の層を設けなければなら
ない場合でも、溝付き板との接着性の比較的良好な材料
を基板の接合部に一部露出させることにより、溝付き板
の接合部に対して基板を密着状態で接合させることがで
きる。
【0087】しかも、溝付き板の接合部の直下に接合用
ヒータを設けた場合には、発熱に適した材料の層と、溝
付き天板の接合部との密着性能に優れた材料の層とを隣
接して設けることで、発熱と密着との機能を分離し、製
造工程やコストおよび性能などの点で好適な基板の接合
面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインクジェットヘッドの第1の実
施例の主要部の構造を表す断面図である。
【図2】図1中のII−II矢視断面図である。
【図3】図1に示した実施例における基板と溝付き板と
の接合前の状態を表す断面図である。
【図4】図1に示した実施例の製造手順を表すフローチ
ャートである。
【図5】本発明によるインクジェットヘッドの第2の実
施例における基板と溝付き板との接合前の状態を表す断
面図である。
【図6】本発明によるインクジェットヘッドの第3の実
施例における図2と同様の断面図である。
【図7】本発明によるインクジェットヘッドの第4の実
施例における図2と同様の断面図である。
【図8】図7中のVIII−VIII矢視断面図である。
【図9】図7に示した実施例における基板と溝付き板と
の接合前の状態を表す断面図である。
【図10】本発明によるインクジェットヘッドの第5の
実施例における基板と溝付き板との接合前の状態を表す
断面図である。
【図11】本発明によるインクジェットヘッドの第6の
実施例における主要部を抽出拡大した断面図である。
【図12】図11中の XII−XII 矢視断面図である。
【図13】図14と共に第6の実施例によるインクジェ
ットヘッドの製造手順を表す作業概念図である。
【図14】図13と共に第6の実施例によるインクジェ
ットヘッドの製造手順を表す作業概念図である。
【図15】本発明によるインクジェットヘッドの第7の
実施例における基板と溝付き板との接合前の状態を表す
断面図である。
【図16】本発明によるインクジェットヘッドの第8の
実施例における第2図と同様の断面図である。
【図17】図16中のXVII−XVII矢視断面図である。
【図18】本発明によるインクジェットヘッドの第9の
実施例の構造を表す平面図である。
【図19】第9の実施例における基板と溝付き板との接
合前の状態を表す図18中の XIX−XIX 矢視断面図であ
る。
【図20】本発明によるインクジェットヘッドの第10
の実施例における基板と溝付き板との接合前の状態を表
す断面図である。
【図21】図20に示したインクジェットヘッドの平面
図である。
【図22】本発明によるインクジェットカートリッジの
一実施例の外観を表す斜視図である。
【図23】本発明によるインクジェット装置の一実施例
の概略構造を表す破断斜視図である。
【図24】本発明の対象となったインクジェットヘッド
の一例の外観を表す斜視図である。
【図25】図24に示したインクジェットヘッドの内部
構造を表す断面図である。
【図26】図25中のXXVI−XXVI矢視断面図である。
【図27】図25中の XXVII−XXVII 矢視断面図であ
る。
【符号の説明】
10 インクジェットヘッド 11 電気熱変換体 12 電極 13 基板 14 ノズル状通路 15 ノズル壁 16 溝付き板 17 電気回路部 18 絶縁層 19 保護層 20 耐キャビテーション層 21 共通吐出媒体液室 22 液室枠 23 吐出媒体供給口 24 吐出口 25 吐出口板 26 接合用ヒータ 27 第2の電極 28 突起部 29 第2の保護層 30 溝部 31 境界樹脂 32 凹部 33 接合用ヒータ 34 電極 35 凸部 36 薄肉部

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出媒体の液滴を吐出するための吐出エ
    ネルギー発生部およびこの吐出エネルギー発生部に接続
    して当該吐出エネルギー発生部に通電可能な第1の電極
    を有する基板と、この基板の前記吐出エネルギー発生部
    が形成された側の面に重ね合わされると共に前記吐出エ
    ネルギー発生部を囲むノズル壁が形成された溝付き板と
    を具え、この溝付き板の接合部と前記基板の接合部とを
    相互に接合してなるインクジェットヘッドであって、 前記基板の接合部は、前記吐出エネルギー発生部および
    前記第1の電極を覆うように前記基板に形成された保護
    層の上に設けられると共に前記溝付き板の接合部を接合
    するに際してこの溝付き板の接合部を加熱するための発
    熱部であることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記基板の接合部は、前記溝付き板の接
    合部に対する接着力が相違する複数の接合面を有し、 前記複数の接合面の少なくとも一つは、前記吐出エネル
    ギー発生部および前記第1の電極を覆うように前記基板
    に形成された保護層であり、 前記複数の接合面の少なくとも別な一つは、前記保護層
    の上に設けられると共に前記基板の接合部と前記溝付き
    板の接合部とを接合するに際して前記溝付き板の接合部
    を加熱するための発熱部であることを特徴とする請求項
    1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記基板の接合部と前記溝付き板の接合
    部との間には、これらを接着するための境界樹脂が介在
    していることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記溝付き板の接合部は、前記ノズル壁
    の先端部であることを特徴とする請求項1から請求項3
    の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 前記発熱部には、当該発熱部に通電可能
    な第2の電極が接続していることを特徴とする請求項1
    から請求項4の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 前記基板は、前記保護層を介して前記吐
    出エネルギー発生部を覆う耐キャビテーション部をさら
    に有し、前記発熱部は、この耐キャビテーション部と同
    一材料にて形成されていることを特徴とする請求項1か
    ら請求項5の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 吐出媒体の液滴を吐出するための吐出エ
    ネルギー発生部およびこの吐出エネルギー発生部に接続
    して当該吐出エネルギー発生部に通電可能な第1の電極
    を有する基板と、この基板の前記吐出エネルギー発生部
    が形成された側の面に重ね合わされると共に前記吐出エ
    ネルギー発生部を囲むノズル壁が形成された溝付き板と
    を具え、この溝付き板の接合部と前記基板の接合部とを
    相互に接合してなるインクジェットヘッドと、このイン
    クジェットヘッドに供給するための前記吐出媒体を蓄え
    る吐出媒体タンクとを具えたインクジェットカートリッ
    ジであって、 前記基板の接合部は、前記吐出エネルギー発生部および
    前記第1の電極を覆うように前記基板に形成された保護
    層の上に設けられると共に前記溝付き板の接合部を接合
    するに際してこの溝付き板の接合部を加熱するための発
    熱部であることを特徴とするインクジェットカートリッ
    ジ。
  8. 【請求項8】 前記溝付き板の接合部は、前記ノズル壁
    の先端部であることを特徴とする請求項7に記載のイン
    クジェットカートリッジ。
  9. 【請求項9】 前記吐出媒体は、インクおよび/または
    プリント媒体に吐出されるインクの特性を調整する処理
    液であることを特徴とする請求項7または請求項8に記
    載のインクジェットカートリッジ。
  10. 【請求項10】 吐出媒体の液滴を吐出するための吐出
    エネルギー発生部およびこの吐出エネルギー発生部に接
    続して当該吐出エネルギー発生部に通電可能な第1の電
    極を有する基板と、この基板の前記吐出エネルギー発生
    部が形成された側の面に重ね合わされると共に前記吐出
    エネルギー発生部を囲むノズル壁が形成された溝付き板
    とを具え、この溝付き板の接合部と前記基板の接合部と
    を相互に接合してなるインクジェットヘッドの取り付け
    部を具えたインクジェット装置であって、 前記基板の接合部は、前記吐出エネルギー発生部および
    前記第1の電極を覆うように前記基板に形成された保護
    層の上に設けられると共に前記溝付き板の接合部を接合
    するに際してこの溝付き板の接合部を加熱するための発
    熱部であることを特徴とするインクジェット装置。
  11. 【請求項11】 前記溝付き板の接合部は、前記ノズル
    壁の先端部であることを特徴とする請求項10に記載の
    インクジェット装置。
  12. 【請求項12】 前記インクジェットヘッドの取り付け
    部は、前記インクジェットヘッドから液滴が吐出される
    プリント媒体の搬送方向と交差する方向に走査移動可能
    であることを特徴とする請求項10または請求項11に
    記載のインクジェット装置。
  13. 【請求項13】 吐出媒体の液滴を吐出するための吐出
    エネルギー発生部およびこの吐出エネルギー発生部に接
    続して当該吐出エネルギー発生部に通電可能な第1の電
    極を有する基板と、この基板の前記吐出エネルギー発生
    部が形成された側の面に重ね合わされると共に前記吐出
    エネルギー発生部を囲むノズル壁が形成された溝付き板
    とを具えたインクジェットヘッドの製造方法であって、 前記吐出エネルギー発生部および前記第1の電極を覆う
    保護層を前記基板に形成するステップと、 前記溝付き板の接合部を加熱するための発熱部を前記保
    護層の上に形成するステップと、 前記発熱部と前記溝付き板の接合部とが当接するように
    前記基板と前記溝付き板とを仮組みするステップと、 前記発熱部を加熱することにより前記溝付き板の接合部
    を加熱するステップと、 加熱に伴う前記溝付き板の接合部の変形によって前記基
    板の発熱部と前記溝付き板の接合部とを一体的に接合す
    るステップとを具えたことを特徴とするインクジェット
    ヘッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記発熱部を電気的に加熱することを
    特徴とする請求項13に記載のインクジェットヘッドの
    製造方法。
  15. 【請求項15】 前記発熱部に接続する第2の電極を前
    記基板に形成するステップと、前記第2の電極の表面を
    変質処理するステップとをさらに具えたことを特徴とす
    る請求項13または請求項14の何れかに記載のインク
    ジェットヘッドの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記第2の電極の変質処理は、酸化処
    理であることを特徴とする請求項15に記載のインクジ
    ェットヘッドの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記発熱部をエネルギービームの照射
    により加熱することを特徴とする請求項13に記載のイ
    ンクジェットヘッドの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記発熱部は、前記ノズル壁の先端部
    を構成する材料をそのガラス転移温度以上に加熱するも
    のであることを特徴とする請求項13から請求項17の
    何れかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記溝付き板の接合部と前記基板の前
    記発熱部との間にこれらを接着するための境界樹脂を介
    在させるステップをさらに具え、前記発熱部は、前記境
    界樹脂をそのガラス転移温度以上に加熱するものである
    ことを特徴とする請求項13から請求項18の何れかに
    記載のインクジェットヘッドの製造方法。
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