JPH10157112A - インクジェットヘッド、インクジェットカートリッジ、インクジェット装置ならびにインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッド、インクジェットカートリッジ、インクジェット装置ならびにインクジェットヘッドの製造方法

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JPH10157112A
JPH10157112A JP31464096A JP31464096A JPH10157112A JP H10157112 A JPH10157112 A JP H10157112A JP 31464096 A JP31464096 A JP 31464096A JP 31464096 A JP31464096 A JP 31464096A JP H10157112 A JPH10157112 A JP H10157112A
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JP
Japan
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wiring
substrate
ink jet
discharge energy
energy generating
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Application number
JP31464096A
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English (en)
Inventor
Mitsuji Kitani
充志 木谷
Shuji Koyama
修司 小山
Toshihiro Mori
利浩 森
Muga Mochizuki
無我 望月
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14016Structure of bubble jet print heads
    • B41J2/14088Structure of heating means
    • B41J2/14112Resistive element
    • B41J2/14129Layer structure

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のインクジェットヘッドでは、基板と流
路壁の先端部とを接着剤などを使用することなく、充分
な接合強度をもって容易かつ確実に結合し得えない。 【解決手段】 溝付き板16の接合部15から基板13
の表面に沿って突出する係止部29と、基板13の上に
それぞれ形成され、接合部15と係止部29とに対向す
る発熱部18およびこの発熱部18に接続して通電可能
な発熱部用配線23ならびに下層配線12bと、発熱部
18を除いて基板13の表面ならびに発熱部用配線23
および下層配線12bを覆う絶縁層20と、この絶縁層
20の上に形成され、下層配線12bに一端部が接続す
る吐出エネルギー発生部11およびこの吐出エネルギー
発生部11の他端部に接続して当該吐出エネルギー発生
部11に通電可能な上層配線12aと、これら吐出エネ
ルギー発生部11および上層配線12aならびに係止部
29を覆う保護層21とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドおよびインクジェットカートリッジおよびインクジ
ェットヘッドが搭載されるインクジェット装置およびイ
ンクジェットヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、インクジェット装置に搭載され
るインクジェットヘッドは、インクやプリント媒体に吐
出されるインクの特性を調整するための処理液(以下、
これらをまとめて単に液体と呼称する)を吐出する吐出
口と、この吐出口に連通する液流路と、この液流路の一
部に臨んで液滴形成用のエネルギーを発生させる吐出エ
ネルギー発生部とを具えている。
【0003】この吐出エネルギー発生部としては、ピエ
ゾ素子などの電気機械変換体を用いたものや、レーザな
どの電磁波を照射して液体を発熱させ、この発熱による
液体の膨張を利用して液滴を吐出口から吐出させるも
の、あるいは電気熱変換体などの発熱体などが知られて
いる。
【0004】なかでも、電気熱変換体を吐出エネルギー
発生部に用い、熱エネルギーによって液滴を吐出口より
吐出させるインクジェットヘッドは、以下のような利点
を有する。すなわち、液滴を吐出する吐出口を高密度に
配列し、高解像力のプリントを得るために都合の良い構
成を容易に取ることが可能である。また、構造上、コン
パクト化が容易である。さらに、最近の半導体分野にお
いて技術進歩および信頼性の向上が著しいIC製造技術
やマイクロ加工技術の長所を十二分に活用して製造する
ことができる。そして、これらの技術を利用すること
で、長尺化, 二次元化, 吐出口のマルチ化, 高密度化が
さらに容易となり、しかも大量生産が可能で製造コスト
も廉価となる。
【0005】吐出エネルギー発生部として電気熱変換体
を用い、半導体製造プロセスを経て製造された多数の吐
出口を有するインクジェットヘッドは、通常、各吐出口
にそれぞれ対応した液流路を有し、これら各液流路毎に
電気熱変換体が設けられ、かつ各液流路に連通する共通
液室から液体が供給される構造となっており、特開平4
−247946号公報や特開平4−250048号公報
などに開示されている通りである。
【0006】ところで、インクジェットヘッドは、エッ
チング法や、蒸着法, スパッタリング法などの半導体製
造プロセスを経て表面に電気熱変換体やそのための電気
配線などが成膜された基板と、この基板との接合により
形成される液流路を仕切るための流路壁が形成された溝
付き板とで主要部が構成されており、これら基板と溝付
き板との接合面を密着させることは、インクジェットヘ
ッドの吐出性能や信頼性の見地から重要である。例え
ば、液体の吐出時の発泡エネルギーのロスを少なくする
ためには、特に流路壁の先端面を基板と確実に接合する
必要がある。また、印字スピードを高速化させる場合、
液流路間のクロストークをより小さくする必要がある。
何れの場合も、基板に対する流路壁の密着を向上させな
ければならない。
【0007】基板と溝付き板の接合面とを密着させるた
めには、接着剤を介してこれらを接合する方法や、特開
平4−247946号公報などに開示されているよう
に、基板と溝付き板とを押え板ばねにて圧接させる方法
が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】基板と溝付き板とを接
着剤を介して接合する方法では、余分な接着剤が液流路
にはみ出し、この液流路が絞られてしまい、液体の吐出
を円滑に行うことができなくなったり、あるいはこの液
流路が完全に塞がれてしまう虞がある。
【0009】また、基板と溝付き板とを押え板ばねにて
圧接させる方法では、上述のような接着剤を使用しない
ことから、液流路が絞られたり、あるいは液流路が塞が
れてしまうというような不具合は発生しないものの、溝
付き板に形成された多数の流路壁の先端面を基板の接合
面に均一に押圧することは、一般的に極めて困難であ
る。
【0010】このため、特に多数の液流路を有するイン
クジェットヘッドでは、流路壁の先端面と基板の接合面
との間に隙間が形成され、このような隙間の存在によっ
て隣接する液流路の間で液体の漏洩、つまりクロストー
クが発生し、電気熱変換体からの熱エネルギーにより液
流路中の液体に発生する沸騰圧力の一部が隣接する液流
路に逃げてしまい、圧力損失を生ずる虞がある。また、
この沸騰圧力の一部が隣接する液流路へ伝搬するため、
この液流路の吐出口における液体のメニスカスが変化
し、正確な吐出量の確保が困難となる虞がある。
【0011】このようなことから、基板と流路壁の先端
部とを機械的に係合するようにし、これらを自律的に接
合する方法が考えられている。具体的には、基板の表面
にあり溝状の係止溝を有する溝形成層を設け、この溝形
成層の係止溝に係止する係止部を流路壁の先端部に形成
したりすることが検討されている。
【0012】この検討の結果、基板の係止溝に流路壁の
先端部の係止部を嵌め込む場合、流路壁の先端部を溶融
させた状態で溝付き板の上方より加圧しながら流路壁の
先端を係止溝に押し込む必要がある。更に詳細な検討に
よれば、溶融点が200℃のポリフェニレンサルファイ
ドにて溝付き板を構成し、係止溝が形成された基板全体
をその下側から加熱してその表面温度が例えば200℃
となった場合、溝付き板の流路壁の高さが40〜60μ
mと低いため、溝付き板の流路壁全体がこれを構成する
ポリフェニレンサルファイドの軟化点である170℃を
越える結果、液流路全体が即座に軟化してその形状を保
つことができないことが判った。
【0013】従って、流路壁の先端部のみを局部的に加
熱溶融させ、しかも流路壁全体の温度を上昇させない加
熱方法が必要となる。
【0014】一方、基板上に係止溝を設け、この係止溝
の底部に発熱体を設ける場合、発熱体の形成方法が間題
となる。液吐出用の電気熱変換体と同一の工程で作る場
合には、係止溝の深さが電気熱変換体の保護層の厚さと
同一(例えば、1μm程度)となってしまう。この場
合、オーバーハング部を形成し、このオーバーハング部
の深さを5000Åとした場合、結合強度が不足するた
め、保護層の厚さをさらに厚くして(例えば、2μm程
度)係止溝の深さをさらに深くし、オーバーハング部の
探さを1μm、奥行きを2μm程度稼ぐ必要があり、コ
ストの上昇および電気熱変換体上の保護層の厚さが厚く
なり、エネルギー効率の低下を招くことが判った。
【0015】さらに、液流路、すなわち吐出口の高密度
化を図ろうとした場合、電気熱変換体を液流路の密度に
合わせて配置する必要があるため、電気熱変換体の配置
の高密度化が必要となり、同一平面上でのリターン配線
が邪魔となり、何らかの改善を行わなければならない。
【0016】
【発明の目的】本発明の第1の目的は、基板と流路壁の
先端部とを接着剤などを使用することなく、充分な接合
強度をもって容易かつ確実に結合し得る高密度な吐出口
を有するインクジェットヘッドを提供することにある。
【0017】また、本発明の第2の目的は、このような
インクジェットヘッドを有するインクジェットカートリ
ッジを提供することにある。
【0018】さらに、本発明の第3の目的は、基板と流
路壁との先端部を接着剤などを使用することなく、充分
な接合強度をもって容易かつ確実に結合し得る高密度な
吐出口を有するインクジェットヘッドが搭載されるイン
クジェット装置を提供することにある。
【0019】さらに、本発明の第4の目的は、このよう
なインクジェットヘッドの製造方法を提供することにあ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の形態
は、液滴を吐出するための吐出エネルギー発生部および
この吐出エネルギー発生部に接続して当該吐出エネルギ
ー発生部に通電可能な配線を有する基板と、この基板の
前記吐出エネルギー発生部が形成された側の面に重ね合
わされる接合部が形成された溝付き板とを具えたインク
ジェットヘッドであって、前記溝付き板の前記接合部か
ら前記基板の前記吐出エネルギー発生部が形成された側
の面に沿って突出する係止部と、前記基板の上にそれぞ
れ形成され、前記接合部と前記係止部とに対向する発熱
部およびこの発熱部に接続して当該発熱部に通電可能な
発熱部用配線ならびに下層配線と、前記発熱部を除いて
前記基板の表面ならびに前記発熱部用配線および前記下
層配線を覆う絶縁層と、この絶縁層の上に形成され、前
記下層配線に一端部が接続する前記吐出エネルギー発生
部およびこの吐出エネルギー発生部の他端部に接続して
当該吐出エネルギー発生部に通電可能な上層配線と、こ
れら吐出エネルギー発生部および上層配線ならびに前記
係止部を覆う保護層とを具えたことを特徴とするインク
ジェットヘッドにある。
【0021】本発明による第2の形態は、液滴を吐出す
るための吐出エネルギー発生部およびこの吐出エネルギ
ー発生部に接続して当該吐出エネルギー発生部に通電可
能な配線を有する基板と、この基板の前記吐出エネルギ
ー発生部が形成された側の面に重ね合わされる接合部が
形成された溝付き板とを具えたインクジェットヘッド
と、このインクジェットヘッドに供給するための前記液
体を蓄える液体タンクとを具えたインクジェットカート
リッジであって、前記インクジェットヘッドは、前記溝
付き板の前記接合部から前記基板の前記吐出エネルギー
発生部が形成された側の面に沿って突出する係止部と、
前記基板の上にそれぞれ形成され、前記接合部と前記係
止部とに対向する発熱部およびこの発熱部に接続して当
該発熱部に通電可能な発熱部用配線ならびに下層配線
と、前記発熱部を除いて前記基板の表面ならびに前記発
熱部用配線および前記下層配線を覆う絶縁層と、この絶
縁層の上に形成され、前記下層配線に一端部が接続する
前記吐出エネルギー発生部およびこの吐出エネルギー発
生部の他端部に接続して当該吐出エネルギー発生部に通
電可能な上層配線と、これら吐出エネルギー発生部およ
び上層配線ならびに前記係止部を覆う保護層とを具えた
ことを特徴とするインクジェットカートリッジにある。
【0022】本発明による第3の形態は、液滴を吐出す
るための吐出エネルギー発生部およびこの吐出エネルギ
ー発生部に接続して当該吐出エネルギー発生部に通電可
能な配線を有する基板と、この基板の前記吐出エネルギ
ー発生部が形成された側の面に重ね合わされる接合部が
形成された溝付き板とを具えたインクジェットヘッドの
取り付け部を具えたインクジェット装置であって、前記
インクジェットヘッドは、前記溝付き板の前記接合部か
ら前記基板の前記吐出エネルギー発生部が形成された側
の面に沿って突出する係止部と、前記基板の上にそれぞ
れ形成され、前記接合部と前記係止部とに対向する発熱
部およびこの発熱部に接続して当該発熱部に通電可能な
発熱部用配線ならびに下層配線と、前記発熱部を除いて
前記基板の表面ならびに前記発熱部用配線および前記下
層配線を覆う絶縁層と、この絶縁層の上に形成され、前
記下層配線に一端部が接続する前記吐出エネルギー発生
部およびこの吐出エネルギー発生部の他端部に接続して
当該吐出エネルギー発生部に通電可能な上層配線と、こ
れら吐出エネルギー発生部および上層配線ならびに前記
係止部を覆う保護層とを具えたことを特徴とするインク
ジェット装置にある。
【0023】本発明による第4の形態は、液滴を吐出す
るための吐出エネルギー発生部およびこの吐出エネルギ
ー発生部に接続して当該吐出エネルギー発生部に通電可
能な配線を有する基板と、この基板の前記吐出エネルギ
ー発生部が形成された側の面に重ね合わされると共に前
記吐出エネルギー発生部を囲む液流路壁が形成された溝
付き板とを具えたインクジェットヘッドの製造方法であ
って、前記溝付き板の接合部を加熱するための発熱部お
よびこの発熱部に接続して当該発熱部に通電可能な発熱
部用配線ならびに下層配線を前記基板に形成するステッ
プと、これら発熱部および発熱部用配線ならびに下層配
線を覆う絶縁層を前記基板に形成するステップと、この
絶縁層の上に前記下層配線に一端部が接続する前記吐出
エネルギー発生部およびこの吐出エネルギー発生部の他
端部に接続して当該吐出エネルギー発生部に通電可能な
上層配線を形成するステップと、これら吐出エネルギー
発生部および上層配線を覆う保護層を前記基板に形成す
るステップと、前記発熱部の直上に位置する前記保護層
および前記絶縁層の一部を除去すると共に前記絶縁層の
除去によって形成される空隙の一部に前記保護層が重な
るように前記発熱部を露出させるステップと、前記発熱
部と前記溝付き板の接合部とが当接するように前記基板
と前記溝付き板とを仮組みするステップと、前記発熱部
を通電により発熱させて前記溝付き板の接合部を加熱す
るステップと、加熱に伴う前記溝付き板の接合部の変形
によって、前記基板の発熱部と前記溝付き板の接合部と
を一体的に接合するステップとを具えたことを特徴とす
るインクジェットヘッドの製造方法にある。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態によるインク
ジェットヘッドにおいて、発熱体は、タンタルおよびタ
ングステンおよびクロムおよびチタンおよびモリブデン
のうちの何れか一つか、あるいはこれらの二つ以上から
なる合金であってもよい。また、接合部は、吐出エネル
ギー発生部を囲む液流路壁の先端部であってもよいし、
共通液室を形成する液室壁の先端部であってもよい。さ
らに、保護層の上には、この保護層を介して少なくとも
吐出エネルギー発生部を覆う耐キャビテーション層がさ
らに形成されていてもよい。
【0025】本発明の第2の形態によるインクジェット
カートリッジにおいて、液体は、インク、またはプリン
ト媒体に吐出されるこのインクの特性を調整する処理
液、またはこれらインクおよび処理液であってもよい。
【0026】本発明の第3の形態によるインクジェット
装置において、インクジェットヘッドの取り付け部は、
インクジェットヘッドから液滴が吐出されるプリント媒
体の搬送方向と交差する方向に走査移動可能であっても
よい。
【0027】本発明の第4の形態によるインクジェット
ヘッドの製造方法において、加熱に伴う溝付き板の接合
部の変形は、空隙全体への流動であってもよい。
【0028】
【実施例】以下、本発明によるインクジェットヘッドの
一実施例について、図1〜図6を参照しながら詳細に説
明する。
【0029】本実施例によるインクジェットヘッドの外
観を表す図2、その断面構造を表す図3、さらにそのI
−I矢視の拡大断面構造を表す図1, IV−IV矢視断面構
造を表す図4に示すように、インクジェットヘッド10
は、エッチング法や、蒸着法, スパッタリング法などの
半導体製造プロセスを経て表面に電気熱変換体としての
吐出用ヒータ11および上下の配線12a, 12bなど
が成膜された基板13と、シリコンなどによって形成さ
れるこの基板13との接合により形成される液流路14
を仕切るための流路壁15が形成された溝付き板16と
で主要部が構成されている。
【0030】基板13を覆う二酸化ケイ素などの蓄熱層
17の上には、流路壁15の先端面が当接する接合用ヒ
ータ18と、液流路14の直下に位置する下層配線12
bおよびその上のアルミニウム−シリコンあるいはアル
ミニウム−銅合金などで形成される金属膜19とが形成
され、さらに接合用ヒータ18を除いて二酸化ケイ素な
どの絶縁層20で被覆されている。また、この絶縁層2
0の上には、吐出用ヒータ11および上層配線12aが
積層されており、これら吐出用ヒータ11および上層配
線12aは、液体との直接的な接触による腐食を防止す
るため、窒化ケイ素などで構成される絶縁性の保護層2
1で覆われる。さらに、この保護層21の上には、液体
の沸騰に伴うキャビテーションによる吐出用ヒータ11
の破壊を防止するため、タンタルなどで形成された耐キ
ャビテーション層22が積層される。
【0031】なお、図4中のV−V矢視断面構造を表す
図5に示すように、基端側が上層配線12aに導通する
吐出用ヒータ11の先端側は、絶縁層20を貫通して下
層配線12bと一体の金属膜19に導通した状態となっ
ている。また、接合用ヒータ18は、その基端部と先端
部とがその配列方向に沿って延びる発熱部用配線である
一対の接合ヒータ用配線23に接続している。
【0032】前記溝付き板16は、上述した流路壁15
の他に、これら流路壁15によって仕切られる各々の液
流路14に連通して共通液室24となる液室枠25と、
液体を蓄えた図示しない液体タンクから図示しない液体
供給管を介して共通液室24に液体を導入するための液
体供給口26と、この溝付き板16に一体的に接合され
て液流路14に連通する吐出口27をそれぞれ形成した
オリフィスプレート28とを有する。溝付き板16の流
路壁15の先端部には、その幅方向両側から突出する一
対の係止部29が一体的に形成されており、この係止部
29を覆うように保護層21および耐キャビテーション
層22が流路壁15を挟んで係止部29の上に形成され
た状態となっている。
【0033】従って、流路壁15の係止部29は、基板
13に形成された保護層21および耐キャビテーション
層22によって係止され、基板13と溝付き板16とが
一体的に接合された状態となる。また、隣接する液流路
14は、流路壁15の先端部の係止部29と基板13の
保護層21および耐キャビテーション層22との係合部
分のラビリンス構造によって完全に仕切られているた
め、クロストークなどの発生も起こらないようになって
いる。
【0034】この溝付き板16は、ポリサルフォンを射
出成形して得られるが、液晶ポリマーやポリエーテルサ
ルフォンなどの樹脂により形成することも可能である。
【0035】液体は、図示しない液体タンクおよび液体
供給管を介して液体供給口26から共通液室24内に供
給され、毛細管現象により液流路14内に引き込まれ、
各液流路14の先端の吐出口27にて表面張力によるメ
ニスカスを形成し、各液流路14内にて安定に保持され
る。ここで、各液流路14内にそれぞれ臨む吐出用ヒー
タ11に通電することにより、吐出用ヒータ11の上に
介在する液流路14内の液体が加熱され、瞬間的に沸騰
して吐出口27から液滴が吐出される。
【0036】このようなインクジェットヘッド10の製
造方法の一実施例について説明すると、まず、基板13
となるシリコンウェハの表面に蓄熱層17を成膜し、こ
の蓄熱槽17の表面に膜厚が5000Åの下層配線12
bをパターン成形した後、この下層配線12b上にタン
タル, タングステン, クロム, チタン, モリブデンなど
の溶融温度が2500℃以上の金属層19と、接合用ヒ
ータ18とを同時にパターン成形する。つまり、金属層
19と、接合用ヒータ18とは同じ材質のものであり、
本実施例においては、膜厚が3000Åのタンタルを用
いている。そして、この上に膜厚が1μmの絶縁層20
を形成し、さらに吐出用ヒータ11, 上層配線12a,
膜厚が1μmの保護層21, 0. 23μmの膜厚の耐キ
ャビテーション層22を順に成膜する。
【0037】次に、接合用ヒータ18の直上に位置する
耐キャビテーション層22および保護層21をリアクテ
ィブイオンエッチング装置によるドライエッチングで除
去し、流路壁15の寸法形状に対応した溝30を形成す
る。そして、この溝31の底に露出する絶縁層20をバ
ッファードフッ酸によりエッチングし、接合用ヒータ1
8を露出させる。この場合、窒化ケイ素で形成された保
護層21はバッファードフッ酸によってエッチングされ
ないため、接合用ヒータ18の上に形成される空隙31
の上には、図5に示すように保護層21が覆いかぶさっ
た状態となる。
【0038】このようにして加工したシリコンウェハを
ダイシングして個々の基板13に分割し、アルミニウム
などで形成した放熱性の良好なベースプレート上に放熱
性に優れた接着剤を介して接合する。
【0039】一方、図5中の二点鎖線で示すように、成
形加工によって得た溝付き板16をその流路壁15の先
端部が基板13に形成された溝30に差し込まれるよう
に重ね合わせ、これらを相互に400g〜1Kgで加圧し
ながら基板13上の接合用ヒータ18に通電を行う。こ
の通電条件として: 例えば電流200mA、パルス幅10
μsec 、周波数5kHz で20秒間通電を行うことによ
り、溝付き板16の流路壁15の先端のみを溶融させ、
空隙31全体に流路壁15の先端部を拡散流動させるこ
とが可能となる。
【0040】上述したパルス通電の代わりに、連続通電
を行った場合、1秒程度で接合用ヒータ18が断線して
しまい、流路壁15の先端部を溶かすことができなくな
る。しかし、連続通電に耐えられるような材質の接合用
ヒータを採用したとしても、今度は基板13全体の温度
が上昇してしまい、ホットプレートなどによる全体加熱
と差異がなくなって流路壁15全体が溶融してその形状
を保つことができなくなる。このため、パルス通電を行
うことが必要である。
【0041】上述した実施例では、基板13に対する溝
付き板16の接合部として、流路壁15の先端部につい
て説明したが、これ以外の溝付き板16の接合部分、例
えば図2, 3に示すような液室枠25の部分を接合部と
して採用することも可能である。
【0042】このような本発明の他の実施例における基
板の外観を図6に示すが、先の実施例と同一機能の部分
にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略
するものとする。すなわち、本実施例は色などが異なる
3種類の液体の吐出を対象としたものであり、基板13
には各液体毎の溝30の他に、これら液体の共通液室を
囲む液室枠の先端部が差し込まれる溝32もそれぞれ形
成されており、溝32の底には図示しない接合用ヒータ
が設けられている。
【0043】そして、これらの溝32に図示しない溝付
き板の液室枠の先端部を差し込んで接合用ヒータにパル
ス通電し、基板13と溝付き板とを一体的に接合するこ
とにより、隣接する液室枠の部分を封止することなく、
各液室の分離が可能となるため、封止工程を省くことが
できる。
【0044】次に、図1〜図6に示したインクジェット
ヘッドを用いた本発明によるインクジェットカートリッ
ジの一実施例の外観を図7に示す。すなわち、本実施例
におけるインクジェットカートリッジ40は、シリアル
タイプのものであり、インクジェットヘッド10と、液
体供給管41と、インクなどの液体を収容する液体タン
ク42と、この液体タンク42内を密閉する蓋部材43
とで主要部が構成されている。
【0045】液体を吐出するための多数の吐出口27が
形成されたインクジェットヘッド10は、先の図2, 3
に部分的に示した実施例に対応したものであり、インク
などの液体は、液体タンク42から液体供給管41を介
して溝付き板16と基板13とで形成される図示しない
共通液室へと導かれるようになっている。
【0046】本実施例におけるインクジェットカートリ
ッジ40は、インクジェットヘッド10と液体タンク4
2とを一体的に形成したものであるが、このインクジェ
ットヘッド10に対し、液体タンク42側を交換可能に
連結した構造を採用するようにしても良い。
【0047】上述したインクジェットカートリッジ40
を用いた本発明によるインクジェット装置の一実施例の
外観を図8に示す。すなわち、本実施例のインクジェッ
ト装置50の紙送りモータ51によって駆動回転するプ
ラテンローラ52と平行に配設された一対の案内棒53
には、キャリッジ54が摺動自在に保持されている。ま
た、案内棒53の両端側に回転自在に取り付けられた一
対のプーリ55, 56には、走査ワイヤ57が案内棒5
3と平行に巻き掛けられ、その両端部がキャリッジ54
に連結されている。一方のプーリ55には、キャリッジ
駆動モータ58が連結され、このキャリッジ駆動モータ
58の正逆転によって、キャリッジ54は案内棒53に
案内されながらプラテンローラ52に沿ってその長手方
向に走査移動するようになっている。
【0048】前記キャリッジ54には、図7に示したイ
ンクジェットカートリッジ40が着脱操作レバー59を
介して交換可能に位置決め状態で搭載され、インクジェ
ットヘッド10の吐出口27がプラテンローラ52に巻
き付けられた紙などのプリント媒体70と所定の間隙を
以て対向する。また、インクジェットヘッド10には、
キャリッジ54に連結されたフレキシブルケーブル60
を介して適宜のデータ供給源からのデータに応じたイン
クの吐出信号が供給される。そして、紙送りモータ51
によるプリント媒体70の送り動作と、キャリッジ駆動
モータ58によるキャリッジ54の走査移動とにより、
プリント媒体70の所定箇所に所望のデータをプリント
することができる。
【0049】なお、インクジェットカートリッジ40
は、使用するインクの色などに応じて1つ以上(図示例
では2つ)をキャリッジ54に搭載することができるよ
うになっている。また、上述したインクジェットヘッド
10として、シリアルタイプのものを採用したが、フル
ラインタイプのインクジェットヘッドを用いたインクジ
ェットカートリッジや、そのインクジェット装置にも適
用することができる。
【0050】なお、本発明は、特にインクジェット方式
の中でも、液体の吐出を行わせるために利用されるエネ
ルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば、電
気熱変換体やレーザ光など)を具え、熱エネルギーによ
り液体の状態変化を生起させる方式のインクジェットヘ
ッドや、インクジェットカートリッジ、あるいはインク
ジェット装置において優れた効果をもたらすものであ
る。かかる方式によれば、プリントの高密度化および高
精細化が達成できるからである。
【0051】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4, 723, 129号明細書や、同第
4, 740, 796号明細書に開示されている基本的な
原理を用いて行うものが好ましい。この方式は、いわゆ
るオンデマンド型およびコンティニュアス型の何れにも
適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、
液体が保持されているシートや流路に対応して配置され
る電気熱変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰
を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動
信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネル
ギーを発生させ、インクジェットヘッドの熱作用面に膜
沸騰を生じさせ、結果的にこの駆動信号に一対一で対応
した液体内の気泡を形成できるので有効である。この気
泡の成長および収縮により、吐出口を介して液体を吐出
させ、少なくとも1つの液滴を形成する。この駆動信号
をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行
われるので、特に応答性に優れた液体の吐出が達成で
き、より好ましい。このパルス形状の駆動信号として
は、米国特許第4, 463, 359号明細書や、同第
4,345, 262号明細書に記載されているようなも
のが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関
する発明の米国特許第4, 313, 124号明細書に記
載されている条件を採用すると、さらに優れたプリント
を行うことができる。
【0052】また、インクジェットヘッドの構成として
は、上述の各明細書に開示されているような吐出口と流
路と電気熱変換体との組合せ構成(直線状液流路または
直角液流路)の他に、熱作用部が屈曲する領域に配置さ
れている構成を開示する米国特許第4, 558, 333
号明細書や、米国特許第4, 459, 600号明細書を
用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複
数の電気熱変換体に対し、共通するスリットを電気熱変
換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123
670号公報や、熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔
を吐出部に対応させる構成を開示した特開昭59−13
8461号公報に基いた構成としても、本発明の効果は
有効である。すなわち、インクジェットヘッドの形態が
どのようなものであっても、本発明によればプリントを
確実に効率良く行うことができるようになるからであ
る。
【0053】また、本発明のインクジェット装置の構成
として、インクジェットヘッドの吐出回復手段や、予備
的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安
定できるので、好ましいものである。これらを具体的に
挙げれば、インクジェットヘッドに対してのキャッピン
グ手段や、クリーニング手段, 加圧あるいは吸引手段,
電気熱変換体やこれとは別の加熱素子あるいはこれらの
組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、プリント
とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げることができ
る。
【0054】
【発明の効果】本発明によると、基板に対する流路壁の
密着性を向上させることが可能となり、しかもばね部材
を使用せずとも基板と溝付き板との接合強度を確保する
ことができ、部品の削滅が可能となる結果、例えば60
0dpi、720dpi以上の高密度化した吐出口を有
するインクジェットヘッドを容易かつ低コストにて作る
ことができる。
【0055】また、インクジェットヘッドが複数の共通
液室を持つ場合、従来のように樹脂封止を用いることな
く、共通液室の分離を行うことができるため、隣接する
液室枠の幅寸法を狭くすることが可能となり、より小型
で高密度のインクジェットヘッドを低コストにて製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインクジェットヘッドの一実施例
の断面図であり、図3中のI−I矢視断面に相当する。
【図2】図1に示した実施例の外観を破断状態で表す斜
視図である。
【図3】図1に示した実施例の内部構造の概略断面図で
ある。
【図4】図3中のIV−IV矢視断面図である。
【図5】図4中のV−V矢視断面図である。
【図6】本発明によるインクジェットヘッドの他の実施
例の基板の部分の外観を表す斜視図である。
【図7】本発明によるインクジェットカートリッジの一
実施例の外観を表す斜視図である。
【図8】本発明によるインクジェット装置の一実施例の
外観を表す斜視図である。
【符号の説明】
11 吐出用ヒータ 12a 上層配線 12b 下層配線 13 基板 14 液流路 15 流路壁 16 溝付き板 17 蓄熱層 18 接合用ヒータ 19 金属膜 20 絶縁層 21 保護層 22 耐キャビテーション層 23 接合ヒータ用配線 24 共通液室 25 液室枠 26 液体供給口 27 吐出口 28 オリフィスプレート 29 係止部 30 溝 31 空隙 32 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 無我 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴を吐出するための吐出エネルギー発
    生部およびこの吐出エネルギー発生部に接続して当該吐
    出エネルギー発生部に通電可能な配線を有する基板と、
    この基板の前記吐出エネルギー発生部が形成された側の
    面に重ね合わされる接合部が形成された溝付き板とを具
    えたインクジェットヘッドであって、 前記溝付き板の前記接合部から前記基板の前記吐出エネ
    ルギー発生部が形成された側の面に沿って突出する係止
    部と、 前記基板の上にそれぞれ形成され、前記接合部と前記係
    止部とに対向する発熱部およびこの発熱部に接続して当
    該発熱部に通電可能な発熱部用配線ならびに下層配線
    と、 前記発熱部を除いて前記基板の表面ならびに前記発熱部
    用配線および前記下層配線を覆う絶縁層と、 この絶縁層の上に形成され、前記下層配線に一端部が接
    続する前記吐出エネルギー発生部およびこの吐出エネル
    ギー発生部の他端部に接続して当該吐出エネルギー発生
    部に通電可能な上層配線と、 これら吐出エネルギー発生部および上層配線ならびに前
    記係止部を覆う保護層とを具えたことを特徴とするイン
    クジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記発熱体は、タンタルおよびタングス
    テンおよびクロムおよびチタンおよびモリブデンのうち
    の何れか一つか、あるいはこれらの二つ以上からなる合
    金であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェ
    ットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記接合部は、前記吐出エネルギー発生
    部を囲む液流路壁の先端部であることを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記接合部は、共通液室を形成する液室
    壁の先端部であることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載のインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 前記保護層の上には、この保護層を介し
    て少なくとも前記吐出エネルギー発生部を覆う耐キャビ
    テーション層がさらに形成されていることを特徴とする
    請求項1から請求項4の何れかに記載のインクジェット
    ヘッド。
  6. 【請求項6】 液滴を吐出するための吐出エネルギー発
    生部およびこの吐出エネルギー発生部に接続して当該吐
    出エネルギー発生部に通電可能な配線を有する基板と、
    この基板の前記吐出エネルギー発生部が形成された側の
    面に重ね合わされる接合部が形成された溝付き板とを具
    えたインクジェットヘッドと、このインクジェットヘッ
    ドに供給するための前記液体を蓄える液体タンクとを具
    えたインクジェットカートリッジであって、 前記インクジェットヘッドは、前記溝付き板の前記接合
    部から前記基板の前記吐出エネルギー発生部が形成され
    た側の面に沿って突出する係止部と、 前記基板の上にそれぞれ形成され、前記接合部と前記係
    止部とに対向する発熱部およびこの発熱部に接続して当
    該発熱部に通電可能な発熱部用配線ならびに下層配線
    と、 前記発熱部を除いて前記基板の表面ならびに前記発熱部
    用配線および前記下層配線を覆う絶縁層と、 この絶縁層の上に形成され、前記下層配線に一端部が接
    続する前記吐出エネルギー発生部およびこの吐出エネル
    ギー発生部の他端部に接続して当該吐出エネルギー発生
    部に通電可能な上層配線と、 これら吐出エネルギー発生部および上層配線ならびに前
    記係止部を覆う保護層とを具えたことを特徴とするイン
    クジェットカートリッジ。
  7. 【請求項7】 前記液体は、インクおよび/またはプリ
    ント媒体に吐出されるこのインクの特性を調整する処理
    液であることを特徴とする請求項6に記載のインクジェ
    ットカートリッジ。
  8. 【請求項8】 液滴を吐出するための吐出エネルギー発
    生部およびこの吐出エネルギー発生部に接続して当該吐
    出エネルギー発生部に通電可能な配線を有する基板と、
    この基板の前記吐出エネルギー発生部が形成された側の
    面に重ね合わされる接合部が形成された溝付き板とを具
    えたインクジェットヘッドの取り付け部を具えたインク
    ジェット装置であって、 前記インクジェットヘッドは、前記溝付き板の前記接合
    部から前記基板の前記吐出エネルギー発生部が形成され
    た側の面に沿って突出する係止部と、 前記基板の上にそれぞれ形成され、前記接合部と前記係
    止部とに対向する発熱部およびこの発熱部に接続して当
    該発熱部に通電可能な発熱部用配線ならびに下層配線
    と、 前記発熱部を除いて前記基板の表面ならびに前記発熱部
    用配線および前記下層配線を覆う絶縁層と、 この絶縁層の上に形成され、前記下層配線に一端部が接
    続する前記吐出エネルギー発生部およびこの吐出エネル
    ギー発生部の他端部に接続して当該吐出エネルギー発生
    部に通電可能な上層配線と、 これら吐出エネルギー発生部および上層配線ならびに前
    記係止部を覆う保護層とを具えたことを特徴とするイン
    クジェット装置。
  9. 【請求項9】 前記インクジェットヘッドの取り付け部
    は、前記インクジェットヘッドから液滴が吐出されるプ
    リント媒体の搬送方向と交差する方向に走査移動可能で
    あることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット
    装置。
  10. 【請求項10】 液滴を吐出するための吐出エネルギー
    発生部およびこの吐出エネルギー発生部に接続して当該
    吐出エネルギー発生部に通電可能な配線を有する基板
    と、この基板の前記吐出エネルギー発生部が形成された
    側の面に重ね合わされると共に前記吐出エネルギー発生
    部を囲む液流路壁が形成された溝付き板とを具えたイン
    クジェットヘッドの製造方法であって、 前記溝付き板の接合部を加熱するための発熱部およびこ
    の発熱部に接続して当該発熱部に通電可能な発熱部用配
    線ならびに下層配線を前記基板に形成するステップと、 これら発熱部および発熱部用配線ならびに下層配線を覆
    う絶縁層を前記基板に形成するステップと、 この絶縁層の上に前記下層配線に一端部が接続する前記
    吐出エネルギー発生部およびこの吐出エネルギー発生部
    の他端部に接続して当該吐出エネルギー発生部に通電可
    能な上層配線を形成するステップと、 これら吐出エネルギー発生部および上層配線を覆う保護
    層を前記基板に形成するステップと、 前記発熱部の直上に位置する前記保護層および前記絶縁
    層の一部を除去すると共に前記絶縁層の除去によって形
    成される空隙の一部に前記保護層が重なるように前記発
    熱部を露出させるステップと、 前記発熱部と前記溝付き板の接合部とが当接するように
    前記基板と前記溝付き板とを仮組みするステップと、 前記発熱部を通電により発熱させて前記溝付き板の接合
    部を加熱するステップと、 加熱に伴う前記溝付き板の接合部の変形によって、前記
    基板の発熱部と前記溝付き板の接合部とを一体的に接合
    するステップとを具えたことを特徴とするインクジェッ
    トヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 加熱に伴う前記溝付き板の前記接合部
    の変形は、前記空隙全体への流動であることを特徴とす
    る請求項10に記載のインクジェットヘッドの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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