JPH106447A - 積層体およびその製造方法 - Google Patents

積層体およびその製造方法

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JPH106447A
JPH106447A JP8158267A JP15826796A JPH106447A JP H106447 A JPH106447 A JP H106447A JP 8158267 A JP8158267 A JP 8158267A JP 15826796 A JP15826796 A JP 15826796A JP H106447 A JPH106447 A JP H106447A
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JP
Japan
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molten
resin film
laminate
high voltage
die
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Pending
Application number
JP8158267A
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English (en)
Inventor
Kazuhisa Yasumoto
一寿 安元
Katsuji Ohira
克次 大平
Terumitsu Kotani
輝充 小谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂膜のブレあるいは厚みムラを生じること
なくネックイン現象を抑制する方法およびその積層体を
提供する。 【解決手段】 溶融または半溶融状態の熱可塑性樹脂膜
に高電圧を印加した後、基材にラミネートして得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムあるいは
シート状の積層体の製造時におけるネックインを抑制す
る方法およびその方法で得られる積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】フィルムあるいはシートなど(以下、
「フィルム等」という)を基材にラミネートした積層体
を得る方法としては、主としてグルーラミネーションと
押出ラミネーションに分けられる。これらのうち、後者
の方法は、Tダイより溶融樹脂を押出し、直ちに基材と
圧着して積層品を得ることができるため、前者より経済
的かつ効率的である特長を有するため多方面の分野で利
用されている。この、押出ラミネーションには、ダイか
ら押し出された溶融樹脂が冷却されて固化する間に、ネ
ックインと称される膜幅が縮んで狭くなる現象が見られ
る。かかる現象によりフィルム等の両側エッジ部分の膜
厚みが中央部分に比べて極端に厚くなる。このエッジ部
分は膜厚が不均一であり、積層品のシワの原因となるた
めトリミングが必要となる。また、フィルム等の幅がダ
イ幅よりもかなり小さくなるために製品ロスが大きくな
るという問題もある。このため、従来よりネックイン現
象を抑制するために、ダイス構造に種々工夫がなされ実
用化されてもいる。具体例を挙げると、例えば、(1)
ダイス内部両サイド部分に樹脂の流れを制御する整流板
を設けてフィルム等のエッジ部分に流れ込む樹脂量を制
限する方法、(2)ダイから押し出された溶融樹脂が冷
却ロールに触れる直前部分に空気を吹き付け冷却するエ
アーナイフ法、(3)ダイス内部に回転体を設け耳部の
流動性を上げる方法および(4)ダイス出口両端に誘引
ガイドを設ける方法などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(1)
の方法では、樹脂の種類によって整流板の形状を適宜替
える必要があるためその手間が煩わしいばかりでなく、
その形状の設定が難しく効果もある程度のレベルに留ま
っている。(2)の方法では、空気を吹き付ける前にす
でにネックインがほぼ完了してしまっていて抑制効果は
少ない。(3)の方法では、ダイス設備が大がかりなも
のとなる上、劣化した溶融樹脂の付着等の問題がある。
また、(4)の方法では、吐出量の増加に伴いガイド付
近の樹脂の流動しわあるいはガイド下端での樹脂のふら
つき、あるいはガイド表面における樹脂の付着対流が発
生して樹脂膜を安定に保持できないなどいずれの方法に
おいても問題があった。本発明は、かかる状況に鑑みて
なされたものであり、樹脂膜のブレあるいは厚みムラを
生じることなくネックイン現象を抑制する方法およびそ
の積層体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、溶融または半溶融状態のフィルム等の樹
脂膜に高電圧を印加することにより上記目的を達成しう
ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明は、溶融または半溶融状
態の熱可塑性樹脂膜に高電圧を印加した後、基材にラミ
ネートして得られる積層体およびその製造方法を提供す
るものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる熱可塑性樹脂
としては、特に限定されるものはなく、ポリエチレン、
ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リアセタール、ポリカーボネートなどが挙げられる。こ
れらの中でもポリオレフィン系樹脂が顕著な効果が期待
出来るので好ましい。また、これらの樹脂をブレンドし
たもの、共重合したもの、変性したもの、架橋したも
の、発泡したもの、あるいは各種添加剤をやフィラーを
添加したものでもよい。本発明における溶融または半溶
融状態とは、熱可塑性樹脂が結晶性であればその融点以
上の温度状態をいい、非結晶性であればその軟化点以上
の温度状態をいう。また、本発明に用いられる基材とし
ては、上記熱可塑性樹脂のほか、不織布、発泡材、紙、
金属箔、金属蒸着フィルム等の異種材料が挙げられる。
【0006】本発明において、印加する高電圧とは、針
対平板電極のような極端な不平等電界中において、気体
などの導体表面に部分放電を発生させるような電圧であ
って、全路破壊に至る前段階の放電状態における電圧を
いう。電圧としては電極間距離により変化するが、通常
5〜100kVであり、好ましくは10〜50kVであ
る。また、本発明における電極は、Tダイスと平行であ
り、ダイス幅と同程度の幅を有するもの、あるいは両端
の耳高部分に設置可能な構造であることが好ましい。さ
らに、電圧の制御は、任意の位置で強度を可変できるも
のでもよい。この場合、厚みの大きい箇所に大きい電荷
を与えることが可能で、偏肉を抑制する効果も期待でき
る。電極の形状としては、上記のような不平等電界を生
成するものであれば針状、ワイヤー状、ナイフエッジ
状、鋸状、ブラシ状等の任意の形状が使用できる。雰囲
気としては通常空気中で行われるが、他の気体雰囲気、
例えば、酸素、活性酸素、窒素等でもよい。対電極とし
ては、冷却ロールとプレッシャーロールとの2通りある
が、接着性向上の点から後者のプレッシャーロールが好
ましい。本発明の積層体の製造方法の装置構成例を図1
に示す。図1において、Tダイ1から溶融または半溶融
状態で押し出された樹脂膜2は、高電圧発生装置4に接
続された放電電極5から冷却ロール3を対電極とする部
分放電場を通過した後冷却ロール3と接し、直後に基材
7と共に冷却ロール3に挟まれて圧着されて積層体8が
得られる。かかる高電圧を印加することによって樹脂膜
2の表面を帯電させ、静電気力でプレッシャーロール6
に押し付けられる結果、ネックインが抑制されるものと
考えられる。また、プレッシャーロール6を対電極に用
いた例を図2に示す。
【0007】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。なお、ネックインは、有効Tダイス幅(開口
幅)と成形された膜の幅との差をいう。クラリティは、
CLARITY METER TM-ID(村上色彩技術研究所製)を用いて
測定した。また、剥離強度は、15mm幅の短冊状サン
プルを、剥離試験機を用いて剥離速度300mm/分の
条件で180度剥離したときの強度で示した。
【0008】実施例1、比較例1 図1に示すような構成の装置を用いて、フィルム成形用
Tダイ(ダイス幅1000mm)からランダムポリプロ
ピレン(RPP、MFR:20g/10分、JIS K
7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgの
条件で測定)をフィルム状に押し出し、基材として二軸
延伸ポリプロピレン(OPP、厚み20μm)上にラミ
ネート成形を行った。成形温度はダイス部分で280
℃、ラミネート厚みは20μmとした。エアーギャップ
は130mm、引き取り速度は150mm/分とした。
ダイス真下に、直径0.5mmのワイヤー状電極をTダ
イスと平行に張り、冷却ロールを対電極として20kV
の直流電圧を印加した。このときのネックイン幅は70
mmであり、両端部耳厚みは最大で35μmであった。
また、クラリティは60%であった。電圧を印加しない
ときのネックイン幅は120mm、両端部耳厚みは最大
で70μmおよびクラリティは45%であった。
【0009】実施例2、比較例2 対電極をプレッシャーロールにし、電極を直径1.5m
m、長さ2cmおよび先端径0.2mmの針を2mm間
隔で並列に配置したものに替えた以外は実施例1と同様
にラミネート成形を行った。このとき電圧を印加したと
きのネックインは75mmであり、電圧を印加しないも
のは120mmであった。また、得られた積層体の剥離
強度は、電圧を印加したものは210g/15mmであ
り、電圧を印加しないものは150g/15mmであっ
た。
【0010】実施例3、比較例3 樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル
10重量%、MFR:9g/10分、JIS K721
0に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgの条件で
測定)を用い、溶融膜の耳高が起こる両端部3cm程度
のところの電圧を印加できる針状電極を10本並列に並
べた電極に替え、基材を厚み30μmの二軸延伸ナイロ
ンを使用し、成形温度を260℃にした以外は実施例2
と同様にしてラミネート成形を行った。さらに、溶融膜
の基材側にオゾンを含む空気を100g/hrの量で吹
き付けたところ、得られた積層体の接着強度は280g
/15mmであった。一方、高電圧を印加しないものの
接着強度は40g/15mmであった。
【0011】
【発明の効果】本発明の積層体の製造方法は、ラミネー
ト樹脂側におけるネックインの抑制に顕著な効果があり
かつ、従来接着されないとされてきたエチレン−酢酸ビ
ニルとポリアミドとの接着が可能となるなど優れた効果
を発揮するので工業的に有用である。また得られる積層
体も、接着強度に優れ、外観も良好であるので多方面の
分野に利用できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層体の製造方法の装置構成を示す図
である。
【図2】本発明の積層体の製造方法の他の装置構成を示
す図である。
【符号の説明】
1 Tダイ 2 樹脂溶融膜 3 冷却ロール 4 高電圧発生装置 5 電極 6 プレッシャーロール 7 基材 8 積層体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融または半溶融状態の熱可塑性樹脂膜
    に高電圧を印加した後、基材にラミネートして得られる
    積層体。
  2. 【請求項2】 溶融または半溶融状態の熱可塑性樹脂膜
    に高電圧を印加した後、基材にラミネートすることを特
    徴とする積層体の製造方法。
  3. 【請求項3】 プレッシャーロールを対電極として高電
    圧を印加することを特徴とする請求項2記載の積層体の
    製造方法。
JP8158267A 1996-06-19 1996-06-19 積層体およびその製造方法 Pending JPH106447A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110475655A (zh) * 2017-03-28 2019-11-19 电化株式会社 层叠体的制造方法、层叠体的制造装置以及层叠体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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