JPH1064070A - 光ディスク媒体及びこれを使用したトラッキングサーボ装置 - Google Patents

光ディスク媒体及びこれを使用したトラッキングサーボ装置

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JPH1064070A
JPH1064070A JP21575696A JP21575696A JPH1064070A JP H1064070 A JPH1064070 A JP H1064070A JP 21575696 A JP21575696 A JP 21575696A JP 21575696 A JP21575696 A JP 21575696A JP H1064070 A JPH1064070 A JP H1064070A
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JP
Japan
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optical disk
track
tracking
index mark
land
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JP21575696A
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English (en)
Inventor
Masato Terada
正人 寺田
Koichiro Uchida
孝一郎 内田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シングルスパイラル方式のランド・グルーブ記
録フォーマットを有する光ディスク媒体において、ラン
ドからグルーブへ又はその逆へのトラッキング極性を切
替えを簡便に行う。 【解決手段】リードインからリードアウトの情報記録領
域以外の領域にランドトラックとグルーブトラックが切
替わるアドレス位置と同期した位置に周囲とはことなる
反射率を有するインデックスマーク8を形成し、このイ
ンデックスマーク8をマーク検出回路14,比較器19
bで検出し、遅延カウンタ回路19eでインデックスマ
ーク8から切替アドレス位置までの遅延時間を計測し
て、切替アドレス位置に到達したときにトラッキング極
性を切替える切替ゲート信号GSを反転回路に出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シングルスパイラ
ル−ランド・グルーブ方式からなるトラックフォーマッ
トをもった光ディスク媒体及びこれを使用した光ディス
ク評価装置に係り、特に、情報の記録、再生、消去が可
能な書き換え型光ディスク媒体において、特性評価を容
易に行うことができる光ディスク媒体及びこれを使用し
たトラッキングサーボ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク媒体は、高密度で大容量であ
ることから注目され、これまでにも様々な用途で使用さ
れている。例えば、再生専用の光ディスクとしては、コ
ンパクトディスクやデータ再生専用のCD−ROM等が
あり、音楽分野、コンピュータ分野、ゲーム分野等にお
いて広く使用されている。また、一回だけ記録可能な追
記型光ディスクは、文書ファイリングシステム、データ
ファイリングシステム等で特にデータのセキュリティが
重要視される分野で利用されている。
【0003】さらに、記録された情報の消去と再記録が
できる書換え可能型光ディスクは、データの修復や更新
が可能であるとともに、書換えによって繰り返し使用で
きるため、光ディスクの用途拡大に貢献するものとして
期待されている。このような書換え可能型光ディスクと
しては、これまでに光磁気型光ディスクや相変化型光デ
ィスクが実用化されており、データファイル等に使用さ
れている。特に、相変化型光ディスクは、温度変化によ
り結晶質と非晶質との間で可逆的に相変化する記録材料
を用いて、情報の記録、消去を行うもので、レーザビー
ムのパワーを変化させるだけで古い情報を消去しながら
同時に新しい情報を記録するオーバーライトが容易であ
り、書き換え可能なディジタル・ビデオ・ディスクの記
録方式として最近特に注目を集めている。
【0004】書き換え可能なディジタル・ビデオ・ディ
スクでは、大容量化を実現するために、ランド・グルー
ブ記録と呼ばれる、ランドとグルーブの両方にデータを
記録する方式が検討されている。ランド・グルーブ記録
は、ランドとグルーブの段差をλ/6(λは光源の波
長)程度に設定することにより隣接トラックのクロスト
ークを抑制できることが明らかにされて以来、トラック
ピッチが同じままで密度を2倍にできるため、有望な高
密度化技術として注目されており、実用化に向けて様々
な検討がなされている。
【0005】ランド・グルーブ記録を用いたフォーマッ
トとしては、2種類挙げることができる。1つは、ダブ
ルスパイラル方式と呼ばれる、ランドトラックは1周し
たあともランドトラックに接続し、グルーブトラックも
1周したあとはグルーブトラックに接続するという、ラ
ンドのみのスパイラルとグルーブのみのスパイラルが2
本形成されるというものである。
【0006】これに対し、もう1つは、シングルスパイ
ラル方式と呼ばれる、1周するごとにランドトラックは
グルーブトラックへ、グルーブトラックはランドトラッ
クに接続され、1周ごとにランドとグルーブが切り替わ
る1本のスパイラルトラックで形成されるというもので
ある。
【0007】これらの方式には、一長一短がある。ダブ
ルスパイラル方式は、マスタリングが容易であるという
反面、ランドまたはグルーブトラックを全て走査した後
で、走査していない方のトラックの先頭に光ピックアッ
プを移動させるといった、従来にない特殊なトラックジ
ャンプ方式を組み込む必要がある。
【0008】一方、シングルスパイラル方式は、1本の
スパイラルトラックに沿ってデータを記録、再生するた
め従来と同様なデータ管理ができる反面、1周ごとにト
ラッキング極性をランドまたはグルーブに切り替える必
要があり、サーボの安定性及びマスタリングに課題があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】シングルスパイラル方
式のランド・グルーブ記録フォーマットの場合、上述し
たように1周ごとにある決められたアドレスでランドと
グルーブが切り替わるため、このアドレスにおいてトラ
ッキング極性を切り替える必要がある。従って、トラッ
キング極性を切り替えるタイミングかどうかは、アドレ
スに記載された情報を認識し判断する必要がある。
【0010】ところが、従来、光ディスク媒体の機械的
精度特性や、C/N(信号対雑音比)・消去比といった
アナログ的な記録消去特性を評価する場合には、特にア
ドレス情報を認識する必要もないので、これらの光ディ
スク評価装置ではアドレス情報を認識できる機能を持た
ないのが通常であった。この光ディスク評価装置にアド
レス情報を認識するための回路を付加することは装置の
複雑化、高価格化に繋がり好ましくないため、トラッキ
ング極性の切替えを簡便な方法で正確に行うことが要望
されていた。
【0011】そこで、本発明は、ランドトラックとグル
ーブトラックが切り替わるアドレス情報を再生して認識
しなくても、トラッキング極性が切り替わる位置と同期
した位置に設けられたインデックスマークを利用してト
ラッキング極性の切り替えを制御し、機械的精度特性や
アナログ的記録消去特性の評価を簡便にできる光ディス
ク媒体及びこれを使用したトラッキングサーボ装置を提
供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る光ディスク媒体は、光ディスク媒体
が1回転する毎にランドトラックとグルーブトラックと
が交互に切替接続されて1本のスパイラルトラックを形
成するシングルスパイラル−ランド・グルーブ方式のト
ラックフォーマットを有する光ディスク媒体において、
リードインからリードアウトまでの情報ゾーン以外の箇
所に、前記ランドトラックとグルーブトラックとが切り
替わる位置と同期して、識別可能なインデックスマーク
を形成したことを特徴としている。
【0013】この請求項1に係る発明においては、イン
デックスマークを検出することにより、光ディスク媒体
のランドトラックとグルーブトラックとが切り替わる位
置と同期した信号を得ることが可能となり、ランドトラ
ックとグルーブトラックとの切替え位置に記憶されてい
るアドレス情報を参照することなく、トラッキング極性
を切替えることができる。
【0014】また、請求項2に係る光ディスク媒体は、
請求項1の発明において、前記インデックスマークは周
囲とは異なる反射率を有することを特徴としている。こ
こで、反射率極性としては、周囲より反射率が高い場合
と、低い場合とがあるがこれらの何れでもよく、要はイ
ンデックスマークを識別することができればよい。
【0015】この請求項2の発明においては、インデッ
クスマークが周囲とは異なる反射率であるので、このイ
ンデックスマークを光学的に容易に認識することが可能
となる。
【0016】さらに、請求項3に係る光ディスク媒体
は、請求項1又は2の発明において、厚さ0.6mm、
かつ外径が80mmφ以上130mmφ以下の円盤状の
プラスチック基板を基材としていることを特徴としてい
る。
【0017】さらにまた、請求項4に係る光ディスク媒
体は、請求項1乃至請求項3の何れかの発明において、
少なくとも光照射による発熱で光学定数が変化すること
により情報の記録及び消去が行われる記録層を有するこ
とを特徴としている。
【0018】なおさらに、請求項5に係るトラッキング
サーボ装置は、請求項1記載の光ディスク媒体を回転駆
動する駆動機構と、該駆動機構で回転駆動されている前
記光ディスク媒体のスパイラルトラックに記録されてい
る記録情報を読出すと共に、トラッキング情報を出力す
る光学式ピックアップと、前記光ディスク媒体のインデ
ックスマークを検出するマーク検出手段と、前記光学式
ピックアップで検出したトラッキング情報及びマーク検
出手段で検出したインデックスマーク検出値に基づいて
前記光学式ピックアップをトラッキング制御するトラッ
キングサーボ手段とを備えたことを特徴としている。
【0019】この請求項5に係る発明においては、イン
デックスマークを有する光ディスク媒体を駆動機構で回
転駆動したときに、光学式ピックアップでスパイラルト
ラックに記録されている記録情報を読出すと共に、トラ
ッキング情報を出力し、これと同時にマーク検出手段で
インデックスマークを検出し、トラッキングサーボ手段
でトラッキング情報とインデックスマークとに基づいて
光学式ピックアップをトラッキング制御することによ
り、ランドトラック及びグルーブトラックの切替え位置
に記録されたアドレス情報を用いることなくトラッキン
グ極性の切替えを行う。
【0020】また、請求項6に係るトラッキングサーボ
装置は、請求項5の発明において、前記トラッキングサ
ーボ手段が、マーク検出手段のインデックスマーク検出
値に基づいてランドトラックからグルーブトラックへ又
はその逆への切替えタイミングを決定する切替えタイミ
ング決定手段と、該切替えタイミング決定手段で決定さ
れたタイミングでトラックキング極性を切替えるトラッ
クキング極性切替え手段とを備えていることを特徴とし
ている。
【0021】この請求項6の発明においては、切替えタ
イミング決定手段で、インデックスマーク検出値に基づ
いてランドトラックからグルーブトラックへ又はその逆
への切替えタイミングを決定し、この切替えタイミング
でトラッキング極性切替え手段でトラッキング極性を切
替えることにより、アドレス情報を用いることなくトラ
ッキング極性を正確に切替える。
【0022】さらに、請求項7に係るトラッキングサー
ボ装置は、請求項6の発明において、前記切替えタイミ
ング決定手段が、マーク検出手段のインデックスマーク
検出値及び光ピックアップからの認識データ部情報の有
無に基づいてランドトラックからグルーブトラックへ又
はその逆への切替えタイミングを統計的に決定するよう
に構成されていることを特徴としている。
【0023】この請求項7の発明においては、インデッ
クスマーク検出値及び光ピックアップからの認識データ
部情報の有無に基づいて統計的にトラッキング極性の切
替えタイミングを決定するので、インデックスマークに
位置ずれがある場合でも切替えタイミングを正確に決定
することができる。
【0024】なお、本発明は、シングルスパイラル−ラ
ンド・グルーブ方式からなるトラックフォーマットをも
った光ディスク媒体全てに有効であり、記録膜の材料、
あるいは構造を制限するものではなく、再生専用型から
色素材料を用いたライトワンス型、相変化材料あるいは
光磁気材料を用いた書き換え可能型に至るまで効果を発
揮することが可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施形態を示
す光ディスク媒体の模式図である。
【0026】光ディスク媒体は、以下に示すように作成
されている。先ず、図1に示すレイアウトをもつスタン
パー1を使用して作製した、外径120mm、内径15
mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート基材の上に、
厚さ200nmのZnS−SiO2 からなる保護層、厚
さ30nmのSbTeGeからなる記録層、厚さ20n
mのZnS−SiO2 からなる保護層、厚さ100nm
のAlを主成分とする反射層を順次スパッタリング法に
より積層し、さらに反射層の表面を紫外線硬化型樹脂で
被膜することにより片面光ディスクを作成する。
【0027】このようにして作成した片面光ディスクを
2枚基材側を外側にしてホットメルト接着剤で接着し、
さらにレーザ光でインデックスマーク部をも含めて全面
を結晶化させて初期化を行い、全面接着構造の相変化型
光ディスクを作製した。
【0028】ここで、スタンパー1は、最内周部に透孔
2が穿設され、この透孔2の外側に駆動装置にクランプ
するクランピング領域3が形成され、このクランピング
領域3の外側に情報記録領域4が形成され、この情報記
録領域4の外側に最外周領域5が形成されている。
【0029】そして、情報記録領域4には、スタンパー
1の中心を通る半径方向線7に沿って半径方向に形成さ
れたトラッキング極性が切替わるアドレス部4aと、こ
のアドレス部4aを挟んでスパイラル状に1周するグル
ーブGi の外周側端部が同様にスパイラル状に1周する
ランドLi の内周側端部が対向し、このランドLi の外
周側端部が同様にアドレス部4aを挟んでグルーブG
i+1 の内周側端部に対向する関係でグルーブGとランド
Lとが1周毎に順次交互に連接して1本のスパイラルト
ラックが形成され、その内周側端部のリードイン部RI
から外周側端部のリードアウト部ROに向けて情報が記
録され、またアドレス部4aにはトラッキング極性をグ
ルーブG又はランドLに切替えるためのアドレス情報等
が記録される。
【0030】また、クランピング領域3には、リードイ
ン部RIより光ディスクの記録再生方向に先行する位置
からリードイン部RIより後行する位置にかけて情報記
録領域4のグルーブと類似した溝形状でなるインデック
スマーク形成領域6が形成されている。
【0031】次に、作成した相変化型光ディスクの機械
的特性及びアナログ特性を評価する光ディスク評価装置
に好適なトラッキングサーボ装置10を図2を伴って説
明する。
【0032】このトラッキングサーボ装置10は、図2
に概略構成を示すように、回転軸の先端に形成したクラ
ンプ機構(図示せず)に相変化型光ディスク11をクラ
ンプしてこれを回転駆動するスピンドルモータ12を有
すると共に、相変化型光ディスク11の情報記録領域4
に下面側から対向して、スパイラルトラックに対して情
報の記憶及び読出しを行う光ピックアップ13とインデ
ックスマーク8を検出するマーク検出手段としてのマー
ク検出回路14とを有する。
【0033】そして、光ピックアップ13では、スパイ
ラルトラックに情報を記録すると共に、スパイラルトラ
ックに記録されている情報を再生し、且つトラッキング
誤差検出信号及びフォーカス誤差検出信号を出力する。
【0034】この光ピックアップ13から出力されるト
ラッキング誤差信号は、プリアンプ14を介して位相補
償回路15に供給され、この位相補償回路15でサーボ
系の応答調整及び安定性調を行ってからサーボアンプ1
6でサーボゲイン調整を行う。
【0035】通常はサーボアンプ16の出力をそのまま
光ピックアップのレンズを駆動する信号を生成するサー
ボドライバ18に入力し、トラッキングアクチュエータ
を駆動する駆動電流を生成するが、本実施形態では、サ
ーボアンプ16とサーボドライバ18との間に光ピック
アップ13がランドを走査している場合とグルーブを走
査している場合で信号を反転させる反転回路17が介装
されていると共に、マーク検出回路14のマーク検出値
に基づいて反転回路17の切替タイミングを制御するラ
ンド/グルーブ切替回路19が設けられている。
【0036】ここで、反転回路17は、図3に示すよう
に、サーボアンプ16の出力が非反転入力端子に入力さ
れた非反転オペアンプ17aと、サーボアンプ16の出
力が反転入力端子に入力された反転オペアンプ17b
と、これら非反転オペアンプ17a及び反転オペアンプ
17bの出力が夫々入力端子ia及びibに入力され、
切替ゲート信号GSがオン状態であるときに入力端子i
aを、オフ状態であるときに入力端子ibを選択してこ
れらの入力信号を前述したサーボドライバ18に出力す
るアナログスイッチで構成されるアナログマルチプレク
サ17cとを備えている。そして、非反転オペアンプ1
7a及び反転オペアンプ17bの夫々は、それらの負帰
還回路にゲイン調整用可変抵抗Ra及びRbが介挿さ
れ、これら可変抵抗Ra及びRbを調整することによ
り、光ピックアップ13で検出したランドトラック及び
グルーブトラックでのトラッキング誤差信号が確実に逆
相となるように調整する。
【0037】また、マーク検出回路14は、図4に示す
ように、相変化型光ディスク11のインデックスマーク
8の軌跡に下端側から対向し、且つ相変化型光ディスク
11の中心と光ピックアップ13とを結ぶ線を挟む対称
位置に配設された発光素子としての発光ダイオード14
a及び受光素子としてのフォトトランジスタ14bを有
する。発光ダイオード14aは、そのアノード側が抵抗
14cを介して正の電源に接続され、カソード側が接地
されて常時発光してインデックスマーク8の軌跡上を照
射しており、フォトトランジスタ14bはコレクタが正
の電源に接続され、エミッタが接地され、コレクタから
入射光量に反比例したマーク検出電圧V MDがランド/グ
ルーブ切替回路19に出力される。
【0038】ランド/グルーブ切替回路19は、図4に
示すように、マーク検出回路14からのマーク検出電圧
MDが入力され、ゲイン調整することにより感度を調整
可能に構成された反射率検知アンプ19aと、この反射
率検知アンプ19aの出力電圧VRDと予め設定された閾
値電圧VA とを比較し、VRD≦VA であるときにオフ状
態、VRD>VA であるときにオン状態となる比較信号S
C を出力する比較器19bと、この比較器19bから出
力される比較信号SC のオン状態からオフ状態への立ち
下がり時点でトリガされ、比較的短い所定時間t0 の間
オフ状態を継続するパルス信号SP を出力するワンショ
ット出力回路19cと、このワンショット出力回路19
cのパルス信号SP によって予め遅延時間設定レジスタ
19dで設定されたプリセット値がプリセットされると
共に、クロックパルスの入力毎にダウンカウントし、カ
ウントが“0”となったときにパルス信号SP に対応す
る減算キャリー信号を切替タイミング信号SCTを出力す
る遅延カウンタ回路19eと、非反転入力側に遅延カウ
ンタ回路19eから出力される切替タイミング信号SCT
が、反転入力側に後述するフリップフロップ19hの肯
定出力が夫々入力されるアンドゲート19fと、同様に
非反転入力側に遅延カウンタ回路19eから出力される
切替タイミング信号SCTが、非反転入力側にフリップフ
ロップ19hの肯定出力が夫々入力されるアンドゲート
19gと、アンドゲート19f及び19gの出力が夫々
セット端子s及びリセット端子rに入力されるフリップ
フロップ19hとで構成され、フリップフロップ19h
の肯定出力端子yの出力信号が切替ゲート信号GSとし
て反転回路17に出力される。
【0039】ここで、遅延時間設定レジスタ19dで設
定されるプリセット値は、インデックスマーク8の検出
開始時点からランドL又はグルーブGの終点となる切替
位置に到達するまでの遅延時間tdに相当する値に選定
されている。
【0040】次に、上記第1の実施形態の動作を図5の
タイムチャートを伴って説明する。今、相変化型光ディ
スク11がスピンドルモータ12のクランプ機構でクラ
ンプされて、予め設定された光ピックアップ13の半径
方向位置に応じて周速度が一定となるように回転駆動さ
れているものとし、この状態で、時点t1 で図5(a)
に示すように、光ピックアップ13が例えばグルーブG
i の終端側を走査しており、且つマーク検出回路14で
インデックスマーク8が検出されていないものとする。
【0041】この状態では、マーク検出回路14の発光
ダイオード14aから光ディスクのインデックスマーク
軌跡上に照射される照射光は光ディスク11の下面側の
反射率がインデックスマーク8が存在しないことにより
低く、フォトトランジスタ14bへの入射光量は少ない
ため、マーク検出回路14から出力されるマーク検出信
号SMDの電圧レベルは高レベルとなっており、反射率検
知オペアンプ19aの出力電圧も図5(c)に示すよう
に高レベルとなっており、ランド/グルーブ切替回路1
9の比較器19bに供給されている閾値電圧VA を越え
ているので、この比較器19bから出力される比較信号
C は図5(d)に示すように高レベルを維持してい
る。
【0042】このため、ワンショット出力回路19eか
らはパルス信号SP は得られず、その出力は、図5
(e)に示すように高レベルを維持し、遅延カウンタ回
路19eもプリセットされることがないので、カウント
停止状態にあり、その減算キャリァで表される切替タイ
ミング信号SCTも図5(g)に示すように高レベルを維
持しており、フリップフロップ19hが例えばセット状
態となっていてその肯定出力端子yから出力される切替
ゲート信号SCGが図5(h)に示すように高レベルとな
っており、反転回路17のアナログマルチプレクサ17
cが非反転オペアンプ17a側に切替えられており、こ
の非反転オペアンプ17aを介した光ピックアップ13
の走査しているグルーブGに応じて位相のサーボ信号が
サーボドライバ18に供給され、これに応じて光ピック
アップ13のトラッキング制御が行われている。
【0043】その後、時点t2 で図5(b)に示すよう
にマーク検出回路14位置にインデックスマーク8が到
来して、反射率が高くなると、フォトトランジスタ14
bに流れる電流が多くなることにより、マーク検出信号
MDが低下し、これに応じて反射率検知アンプ19aの
出力電圧VRDも図5(c)に示すように低下して閾値電
圧VA 以下となり、比較器19bの比較出力SC が図5
(d)に示すように高レベルから低レベルに反転し、こ
れに応じてワンショット出力回路19cから図5(e)
に示すように短時間t0 の間オフ状態となるパルス信号
P が遅延カウンタ回路19eに出力される。
【0044】このため、遅延カウンタ回路19eでは遅
延設定レジスタ19dに予め設定された遅延時間tdに
対応するプリセット値がプリセットされると共に、クロ
ックパルスが入力されて、このクロックパルスの入力毎
にダウンカウントされる。
【0045】そして、遅延時間tdが経過する以前で
は、遅延カウンタ回路19eのカウント値が“0”とな
らないので、切替タイミング信号SCTがオン状態を継続
し、フリップフロップ19hもセット状態を継続して切
替ゲート信号GSがオン状態を継続する。
【0046】その後、時点t3 で遅延時間tdに達し
て、遅延カウンタ回路19eのカウント値が“0”とな
ると、この遅延カウンタ回路19eから出力される切替
タイミング信号SCTが図5(g)に示すように高レベル
状態から低レベル状態に反転し、これに応じてアンドゲ
ート19gの出力が低レベルに反転することになり、こ
れがトリガ信号としてフリップフロップ19hのリセッ
ト端子rに供給されるので、このフリップフロップ19
hがリセット状態となり、肯定出力端子yから出力され
る切替ゲート信号GSが図5(h)に示すように低レベ
ルに反転する。
【0047】このため、反転回路17のアナログマルチ
プレクサ17cが反転アンプ17b側に切替えられ、そ
の後の光ピックアップ13によるランドLi の走査が開
始されると、これに応じたトラッキング制御を確実に行
うことができる。
【0048】その後、相変化型光ディスク11が1周し
て、マーク検出回路14でインデックスマーク8を検出
したときには、その時点から遅延時間tdが経過した時
点で遅延カウンタ19eから短時間低レベルとなる切替
タイミング信号SCTが出力されたときに、そのときのフ
リップフロップ19hから出力されている切替ゲート信
号GSが低レベルであるので、前回のアンドゲート19
gに代えてアンドゲート19fの出力が低レベルとな
り、これによってフリップフロップ19hがセット状態
に反転して、これから出力される切替ゲート信号GSが
高レベルとなり、反転回路17のアナログマルチプレク
サ19cが非反転オペアンプ17a側に切替えられて、
次にグルーブGi+1 の走査が開始されたときに、これに
応じたトラッキング制御を確実に行うことができる。
【0049】このように、上記第1の実施形態によれ
ば、光ディスク11の情報記録層4以外の領域にランド
/グルーブの切替位置に同期した位置にインデックスマ
ーク8を形成したので、このインデックスマーク8を検
出することにより、ランドからグルーブへ又はその逆へ
の切替位置を確実に検知することができる。
【0050】しかも、インデックスマーク8を光ディス
クを製造する際に使用するスタンパー1にグルーブGと
同様の形態で形成することにより、光ディスク11での
インデックスマーク8の位置精度を高精度に維持するこ
とが可能となり、トラッキングサーボ装置10でのイン
デックスマーク8を検知してから切替位置の特定を遅延
時間tdを計測するだけで容易且つ正確に行うことがで
き、トラキングサーボ装置10の構成を簡易小型化する
ことができる。
【0051】なお、上記第1の実施形態においては、グ
ルーブ/ランド切替回路19を電子回路で構成した場合
について説明したが、これに限定されるものではなく、
比較器19bの出力信号をマイクロコンピュータに供給
し、このマイクロコンピュータで演算処理することによ
り切替ゲート信号GSを形成することもできる。
【0052】すなわち、マイクロコンピュータで、図6
に示すタイマ割込処理を所定時間例えば1msec毎に
実行して、先ずステップS1で比較信号SC を読込み、
次いでステップS2に移行して、比較信号SC が閾値電
圧VA 以下となったか否かを判定し、SC >VA である
ときは遅延時間を計測するメモリの所定記憶領域に記憶
されているカウント値tを“0”にクリアしてからタイ
マ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰
し、SC ≦VA であるときには、ステップS3に移行し
て現在のカウント値tを所定記憶領域から読出し、これ
に“1”を加算した値を新たなカウント値tとして所定
記憶領域に更新記憶し、次いでステップS5に移行し
て、更新したカウント値tが予め設定された遅延時間t
d以上となったか否かを判定し、t<tdであるときに
は切替位置に達していないものと判断してそのままタイ
マ割込処理を終了し、t≧tdであるときには、切替位
置に達したものと判断して前回のレベルを反転させた切
替ゲート信号GSを反転回路17に出力する。
【0053】次に、本発明の第2の実施形態を図7〜図
9に基づいて説明する。この第2の実施形態は、インデ
ックスマーク8の形成位置が正確に特定されていない場
合でも正確なトラッキング制御を行うことができるトラ
ッキングサーボ装置を提供するものである。
【0054】すなわち、第2の実施形態では、上記第1
の実施形態でスタンパー1に形成したインデックスマー
ク形成領域6を省略したスタンパーを使用して形成した
光ディスク11に記録層(又は反射層)を成膜する際
に、透孔2及びクランピング領域3を図7に示す第1の
実施形態におけるインデックスマーク8と同様の円周方
向の幅を有する切欠21aを形成したマスク21で切欠
21aの円周方向中心位置がアドレス部4aの前縁と略
一致するように貼着し、この状態で記録層(又は反射
層)を被膜させることにより、クランピング領域3にも
インデックスマークとなる記録層(又は反射層)を形成
し、その後マスク21を剥がしてから紫外線硬化型樹脂
を被膜させた後にレーザ光でインデックスマークとなる
記録層(又は反射層)を含む全ての反射層を結晶化させ
ることにより、情報記録領域を消去状態に初期化すると
共に、クランピング領域3の記録層(又は反射層)で他
部より反射率の高いインデックスマーク8を形成する。
【0055】このように形成したインデックスマーク8
はマスク21の所定位置への貼着を正確に行うことは困
難であるので、インデックスマーク8の前縁とグルーブ
G又はランドLの後縁との距離が光ディスク11を製造
する毎に変動することになる。
【0056】このため、インデックスマーク8とグルー
ブG又はランドLの後縁との距離を自動的に検出するこ
とが必要となり、通常の光ディスクはアドレス部4aに
セクタを識別するために識別データ部IDを有し、この
識別データ部IDの信号レベルが他の情報記録部の信号
データと区別可能に再生されることにより、これを利用
して図8に示すようにランド/グルーブ切替回路19の
遅延時間設定レジスタ19dに遅延時間を設定する遅延
時間設定回路31が設けられている。
【0057】この遅延時間設定回路31は、光ピックア
ップ13で再生されたリードアウト信号SROと予め設定
された正の閾値電圧VB とがリードアウト信号SROに含
まれるセクタの識別のための識別データ部IDを検出す
る識別データ部検出回路32に入力される。この識別デ
ータ部検出回路32は、比較器で構成され、リードアウ
ト信号SROのレベルが閾値電圧VB 未満であるときに高
レベル、閾値電圧VB以上となったときに低レベルとな
る検出信号SD が出力される。
【0058】この識別データ部検出回路34の検出信号
D はナンドゲート33の他方の入力側に供給され、こ
のナンドゲート33の出力及びワンショット出力回路1
9cのパルス信号SP が遅延時間測定回路34に入力さ
れる。
【0059】この遅延時間測定回路34では、ワンショ
ット出力回路19cのパルス信号S P が高レベルから低
レベルに反転した時点即ちインデックスマーク8を検出
した時点からナンドゲート33の出力が高レベル状態か
ら低レベル状態に反転する時点即ち識別データ部IDを
検出する時点までの間クロックパルスを計数するカウン
タ回路で構成され、そのカウント値がインデックスマー
ク8を検出してから識別データ部IDを検出する迄の測
定時間td′を表している。
【0060】この測定時間td′は、インデックスマー
ク8を検出してから識別データ部IDを検出する迄の真
の時間をtrとすると、これとサーボ系の状態やディス
クの精度などの影響を受けるバラツキ分Δtとを加算し
た下記(1)式で表される。
【0061】td′=tr+Δt …………(1) ここで、バラツキ分Δtは、サーボ系の状態やディスク
の精度などの影響によるものであるが、これは種々の実
験の結果ほぼ正規分布することが分かっている。したが
って、その平均をとれば、バラツキのない場合の真の測
定時間trを統計的(確率的)に推定することができ
る。
【0062】このため、遅延時間測定回路34の測定値
td′を順次所定数n個の測定値td′を格納するシフ
トレジスタ35に供給し、このシフトレジスタ35に常
時所定数nの測定値td′を格納しておき、このシフト
レジスタ35に格納されている所定数の測定値td′を
区間平均回路36に供給する。
【0063】この区間平均回路36では、下記(2)式
の演算を行って区間平均演算を行って平均値tAVE を算
出すると共に、(3)式に示すように算出した区間平均
値t AVE から予め測定されている実際のランド又はグル
ーブの終縁と識別データ部IDとの間の測定時間tsを
減算してインデックスマーク8を検出した時点からラン
ド又はグルーブの終縁との実際の遅延時間tcを算出
し、この遅延時間tcを遅延時間設定レジスタ19dに
設定する。
【0064】
【数1】 tc=tAVE −ts …………(3) ここで、測定時間tsは、オフセット値設定レジスタ3
7に予め設定しておき、これを区間平均回路36に入力
する。
【0065】次に、上記第2の実施形態の動作を図9に
示すタイムチャートを伴って説明する。先ず、初期状態
では遅延時間設定回路31で遅延時間の設定が行われな
いので、遅延時間設定レジスタ19dには予め設定され
た初期値が設定される。
【0066】そして、今、相変換型光ディスク11がス
ピンドルモータ12のクランプ機構でクランプされて、
予め設定された光ピックアップ13の半径方向位置に応
じて周速度が一定となるように回転駆動されているもの
とし、この状態で、時点t1で図9(a)に示すよう
に、光ピックアップ13が例えばぐるー部Gi の終端側
を走査しており、且つマーク検出回路14でインデック
スマーク8が検出されていないものとする。
【0067】この状態では、前述した第1実施形態と同
様にマーク検出回路14から出力されるマーク検出信号
MDの電圧レベルが高レベルとなっているので、比較器
19bから出力される比較信号SC は図9(b)に示す
ように高レベルを維持している。
【0068】一方、光ピックアップ13から出力される
リードアウト信号SROも図9(c)に示すように記録情
報が無い消去状態を表す閾値電圧VB 未満の中間レベル
となっており、識別データ部検出回路32の比較信号S
D も図9(d)に示すように高レベルを維持している。
【0069】このため、ナンドゲート33の出力信号S
NAも図9(e)に示すように高レベルとなっており、遅
延時間測定回路34では遅延時間を計測しておらず、シ
フトレジスタ35には前回の処理時における所定数n個
の遅延時間初期値td′が格納されている。
【0070】このとき、区間平均回路36では、区間平
均処理が行われず、遅延カウンタ回路19dもプリセッ
トされることがないので、カウント停止状態にあり、そ
の減算キャリァで表される切替タイミング信号SCTも図
9(i)に示すように高レベルを維持しており、フリッ
プフロップ19hが例えばセット状態となっていてその
肯定出力端子yから出力される切替ゲート信号SCGが図
9(j)に示すように高レベルとなっており、反転回路
17のアナログマルチプレクサ17cが非反転オペアン
プ17a側に切替えられており、この非反転オペアンプ
17aを介した光ピックアップ13の走査しているグル
ーブGに応じて位相のサーボ信号がサーボドライバ18
に供給され、これに応じて光ピックアップ13のトラッ
キング制御が行われている。
【0071】その後、時点t2 で図9(b)に示すよう
にマーク検出回路14位置にインデックスマーク8が到
来して、反射率が高くなると、マーク検出信号VMDが低
下し、これに応じて比較器19bの比較信号SC が図9
(b)に示すように高レベルから低レベルに反転する
が、識別データ部検出回路32の検出信号SD は図9
(d)に示すように高レベルを維持するので、ナンドゲ
ート33の出力信号SNAは図9(e)に示すように高レ
ベルを維持している。
【0072】このとき、遅延時間設定レジスタ19dに
は前回の処理時の遅延時間tC がセットされているの
で、これに基づいて前述した第1の実施形態と同様の切
替制御が行われる。
【0073】一方、遅延時間測定回路34では、比較器
19bの比較信号SC が高レベルから低レベルに反転す
ることにより、クロックパルスの計数を開始する。その
後、時点t4 で光ピックアップ13が識別データ部ID
を走査することにより、そのリードアウト信号SROが図
9(c)に示すように閾値電圧VB を越える高レベル状
態に移行すると、識別データ部検出回路32の比較信号
D が図9(d)に示すように高レベルから低レベルに
反転し、これに応じてナンドゲート33の出力信号SNA
が図9(e)に示すように高レベルから低レベルに反転
し、この出力信号SNAが遅延時間測定回路34に供給さ
れる。
【0074】このため、遅延時間測定回路34でクロッ
クパルスの計数を停止して、そのカウント値から現在の
インデックスマーク8を検出してから識別データ部ID
を検出するまでの遅延時間td′が算出され、これがシ
フトレジスタ35に供給されることにより、このシフト
レジスタ35で最古の遅延時間td′が消去され、これ
に代えて新たに算出された最新遅延時間td′が格納さ
れ、このシフトレジスタ35に格納されている所定数n
個の遅延時間td′に基づいて区間平均回路36で平均
値tAVE が算出され、この平均値tAVE から予め測定さ
れたグルーブG又はランドLの終端でなる切替位置から
識別データ部IDの開始位置までの遅延時間tS を減算
してインデックスマーク8の検出開始時点から切替位置
までの遅延時間tC を算出し、これを遅延時間設定レジ
スタ19dに更新設定する。
【0075】このように、上記第2の実施形態による
と、インデックスマーク8の検出開始時点から切替位置
までの遅延時間を演算によって算出するようにしている
ので、切替位置に対してインデックスマーク8の位置が
ずれている場合でも、そのずれ分を正確に検出して補正
することができ、切替位置を正確に検出して、良好なト
ラッキング制御を行うことができる。
【0076】なお、上記第2の実施形態においては、シ
フトレジスタ35を使用して所定数n個の遅延時間t
d′を格納し、これらを区間平均回路36で平均処理す
る場合について説明したが、これに限定されるものでは
なく、区間平均回路36で移動平均処理を行うようにす
ればシフトレジスタ35を省略することができる。
【0077】また、上記第2の実施形態においては、常
時遅延時間設定回路31で遅延時間tcを演算している
場合について説明したが、これに代えて初期状態でのみ
所定時間の間遅延時間tcの演算を行うようにしてもよ
い。
【0078】さらに、上記第1及び第2の実施形態にお
いては、ランド/グルーブ切替回路19を電子回路を使
用して構成する場合について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、マイクロコンピュータを適用して演
算処理するようにしてもよい。
【0079】すなわち、図10に示すように、第1の実
施形態における図6の処理と同様に、ステップS11で
比較器19bの比較信号SC を読込み、次いでステップ
S12に移行して、比較信号SC が閾値電圧VA 以下で
あるか否かを判定し、SC >VA であるときにはステッ
プS13に移行して、遅延時間設定フラグFを“0”に
リセットし、次いでステップS14に移行して、カウン
ト値t1 及びt2 を“0”にクリアしてからステップS
19に移行し、SC ≦VA であるときにはステップS1
5に移行して遅延時間設定フラグFを“1”にセット
し、次いでステップS16に移行してカウント値t1
“1”だけインクリメントした値を新たなカウント値t
1 として所定記憶領域に更新記憶し、次いでステップS
17に移行して更新されたカウント値t1 が後述する所
定記憶領域に記憶されている遅延時間tC 以上となった
か否かを判定し、t1 <tC であるときに切替位置に達
していないものと判断してステップS19に移行し、t
1 ≧tC であるときには切替位置に達したものと判断し
てステップS18に移行して、現在のレベルを反転させ
た切替ゲート信号GSのレベルを反転回路17に出力し
てからステップS19に移行する。
【0080】ステップS19では、遅延時間設定フラグ
Fが“1”にセットされているか否かを判定し、これが
“0”にリセットされているとき即ちインデックスマー
ク8を検出していないときにはそのままタイマ割込処理
を終了して所定のメインプログラムに復帰し、“1”に
セットされているときにはステップS20に移行する。
【0081】このステップS20では、遅延時間測定値
を表すカウント値t2 (=td′)を“1”だけインク
リメントした値を新たなカウント値t2 として所定記憶
領域に更新記憶し、次いで、ステップS21に移行し
て、光ピックアップ13から出力されるリードアウト信
号SROを読込み、次いでステップS22に移行して、リ
ードアウト信号SROが閾値電圧VB 以上であるか否かを
判定し、SRO<VB であるときには識別データ部IDが
到来していないと判断してそのままタイマ割込処理を終
了し、SRO≧VB であるときに識別データ部IDが到来
したものと判断してステップS23に移行し、所定数n
個の遅延時間測定値td′を記憶している記憶領域の最
古の測定td′を消去し且つ記憶されている測定値t
d′を順次シフトさせると共に、現在のカウント値t2
を遅延時間測定値td′として最新データ格納位置に記
憶してからステップS24に移行する。
【0082】このステップS24では、記憶領域に記憶
されている所定数n個の遅延時間測定値td′を読出
し、これらをもとに前記(2)式の演算を行って区間平
均値t AVE を算出し、次いでステップS25に移行し
て、前記(3)式の演算を行って遅延時間tC を算出
し、これを所定記憶領域に更新記憶してからタイマ割込
処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0083】この処理によれば、ステップS19〜ステ
ップS25でインデックスマーク8を検出してから切替
位置に達するまでの遅延時間tC を算出し、これに基づ
いてステップS11〜ステップS18で切替ゲート信号
GSのレベルを反転させるので、インデックスマーク8
に位置ずれがある場合でも正確なトラッキング制御を行
うことができる。
【0084】さらに、上記第2の実施形態においては、
図7のマスクを使用して他部に比較して反射率の高いイ
ンデックスマーク8を形成する場合について説明した
が、これに限定されるものではなく、図11に示すよう
にインデックスマークに対応する位置に突起部31aを
有するマスク30を形成し、これを光ディスク11に貼
着することにより、インデックスマーク8以外の部分の
反射率を高くすることもでき、この他予め他部と反射率
の異なるインデックスマークに相当するシートを形成
し、これを光ディスクに貼着することもできる。
【0085】さらには、光ディスク11へのインデック
スマークの形成を省略し、これに代えてスピンドルモー
タ12の回転数を検出するエンコーダの回転数検出信号
中の所定の回転角を表す検出信号とリードアウト信号S
ROとに基づいて遅延時間tCを算出し、所定の回転角を
表す検出信号と遅延時間tC とに基づいて切替ゲート信
号を形成するようにしてもよい。
【0086】なおさらに、上記第1及び第2の実施形態
においては、相変化型光ディスク11に本発明を適用し
た場合について説明したが、これに限定されるものでは
なく、再生専用型から色素材料を用いたライトワンス
型、光磁気材料を使用した書換え可能型に至るシングル
スパイラル・グルーブ方式のトラックフォーマットを有
する光ディスク媒体の全てに適用することができる。
【0087】また、上記第1及び第2の実施形態におい
ては、インデックスマーク8をクランプ領域3に形成す
る場合について説明したが、これに限定されるものでは
なく、情報記録領域4の外周側の最外周領域5に形成す
るようにしてもよい。
【0088】さらに、インデックスマーク8は、必ずし
も切替位置近傍に形成する必要はなく、切替位置から離
れた位置に形成するようにしてもよく、要は切替位置と
同期した信号を検出することができればよいものであ
る。
【0089】さらにまた、上記第1及び第2の実施形態
では、インデックスマーク8を反射型のマーク検出回路
14で検出する場合について説明したが、インデックス
マーク8を形成する領域が透光性を有する場合には、イ
ンデックスマーク位置での透過光を検出するフォトイン
タラプタを適用するようにしてもよい。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る光
ディスク媒体によれば、リードインからリードアウトま
での情報ゾーン以外の箇所に、前記ランドトラックとグ
ルーブトラックとが切り替わる位置と同期して、識別可
能なインデックスマークを形成したので、このインデッ
クスマークを検出することにより、ランドトラックとグ
ルーブトラックの切替位置を正確に検出することが可能
となり、簡便な方法でトラッキング極性を切替えること
ができるという効果が得られる。
【0091】また、請求項2に係る光ディスク媒体は、
請求項1の発明においてインデックスマークが周囲とは
異なる反射率を有するように構成されているので、その
検出を反射型光センサで容易に検出することができると
いう効果が得られる。
【0092】さらに、請求項3に係る光ディスク媒体
は、厚さ0.6mm、かつ外径が80mmφ以上130
mmφ以下の円盤状のプラスチック基板を基材としてい
るので、既存の各種光ディスク媒体との互換性を図るこ
とができるという効果が得られる。
【0093】さらにまた、請求項4に係る光ディスク媒
体は、少なくとも光照射による発熱で光学定数が変化す
ることにより情報の記録及び消去が行われる記録層を有
するので、データの書換えを容易に行うことができると
いう効果が得られる。
【0094】なおさらに、請求項5に係るサーボトラッ
キング装置によれば、請求項1記載の光ディスク媒体を
回転駆動する駆動機構と、該駆動機構で回転駆動されて
いる前記光ディスク媒体のスパイラルトラックに記録さ
れている記録情報を読出すと共に、トラッキング情報を
出力する光学式ピックアップと、前記光ディスク媒体の
インデックスマークを検出するマーク検出手段と、前記
光学式ピックアップで検出したトラッキング情報及びマ
ーク検出手段で検出したインデックスマーク検出値に基
づいて前記光学式ピックアップをトラッキング制御する
トラッキングサーボ手段とを備えているので、簡便な方
法でトラッキング極性を正確に切替えることができると
いう効果が得られる。
【0095】また、請求項6に係るサーボトラッキング
装置によれば、請求項5の発明において、前記トラッキ
ングサーボ手段が、マーク検出手段のインデックスマー
ク検出値に基づいてランドトラックからグルーブトラッ
クへ又はその逆への切替えタイミングを決定する切替え
タイミング決定手段と、該切替えタイミング決定手段で
決定されたタイミングでトラックキング極性を切替える
トラックキング極性切替え手段とを備えているので、イ
ンデックスマークを検出することにより、切替えタイミ
ングを決定してトラッキング極性を正確に切替えること
ができるという効果が得られる。
【0096】さらに、請求項7に係るサーボトラッキン
グ装置によれば、請求項6の発明において、切替えタイ
ミング決定手段が、マーク検出手段のインデックスマー
ク検出値及び光ピックアップからの認識データ部情報の
有無に基づいてランドトラックからグルーブトラックへ
又はその逆への切替えタイミングを統計的に決定するよ
うに構成されているので、切替位置に対するインデック
スマークの位置に位置ずれを生じている場合でも正確な
トラッキング極性切替えを行うことができるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク媒体を制作するためのスタ
ンパーの模式図である。
【図2】トラッキングサーボ装置を示すブロック図であ
る。
【図3】反転回路の具体例を示すブロック図である。
【図4】ランド/グルーブ切替回路の具体例を示すブロ
ック図である。
【図5】第1の実施形態の動作の説明に供するタイミン
グチャートである。
【図6】第1の実施形態におけるランド/グルーブ切替
回路をマイクロコンピュータで構成した場合の処理手順
の一例を示すフローチャートである。
【図7】インデックスマークを形成するためのマスクを
示す説明図である。
【図8】第2の実施形態におけるランド/グルーブ切替
回路の具体例を示すブロック図である。
【図9】第2の実施形態の動作の説明に供するタイミン
グチャートである。
【図10】第2の実施形態におけるランド/グルーブ切
替回路をマイクロコンピュータで構成した場合の処理手
順の一例を示すフローチャートである。
【図11】第2の実施形態におけるインデックスマーク
を形成するためのマスクの他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 スタンパー 3 クランピング領域 4 情報記録領域 4aアドレス部 5 最外周領域 RI リードイン部 RO リードアウト部 8 インデックスマーク 10 トラッキングサーボ装置 11 相変化型光ディスク 12 スピンドルモータ 13 光ピックアップ 14 マーク検出回路 16 サーボアンプ 17 反転回路 18 サーボドライバ 19 ランド/グルーブ切替回路 19b 比較器 19c ワンショット出力回路 19d 遅延時間設定レジスタ 19e 遅延カウンタ回路 19h フリップフロップ 21 マスク 21a 切欠部 31 遅延時間設定回路 32 識別データ部検出回路 33 ナンドゲート 34 遅延時間測定回路 35 シフトレジスタ 36 区間平均回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク媒体が1回転する毎にランド
    トラックとグルーブトラックとが交互に切替接続されて
    1本のスパイラルトラックを形成するシングルスパイラ
    ル−ランド・グルーブ方式のトラックフォーマットを有
    する光ディスク媒体において、リードインからリードア
    ウトまでの情報ゾーン以外の箇所に、前記ランドトラッ
    クとグルーブトラックとが切り替わる位置と同期して、
    識別可能なインデックスマークを形成したことを特徴と
    する光ディスク媒体。
  2. 【請求項2】 前記インデックスマークは周囲とは異な
    る反射率を有することを特徴とする請求項1記載の光デ
    ィスク媒体。
  3. 【請求項3】 厚さ0.6mm、かつ外径が80mmφ
    以上130mmφ以下の円盤状のプラスチック基板を基
    材としていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    光ディスク媒体。
  4. 【請求項4】 少なくとも光照射による発熱で光学定数
    が変化することにより情報の記録及び消去が行われる記
    録層を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    何れかに記載の光ディスク媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の光ディスク媒体を回転駆
    動する駆動機構と、該駆動機構で回転駆動されている前
    記光ディスク媒体のスパイラルトラックに記録されてい
    る記録情報を読出すと共に、トラッキング情報を出力す
    る光学式ピックアップと、前記光ディスク媒体のインデ
    ックスマークを検出するマーク検出手段と、前記光学式
    ピックアップで検出したトラッキング情報及びマーク検
    出手段で検出したインデックスマーク検出値に基づいて
    前記光学式ピックアップをトラッキング制御するトラッ
    キングサーボ手段とを備えたことを特徴とするトラッキ
    ングサーボ装置。
  6. 【請求項6】 前記トラッキングサーボ手段は、マーク
    検出手段のインデックスマーク検出値に基づいてランド
    トラックからグルーブトラックへ又はその逆への切替え
    タイミングを決定する切替えタイミング決定手段と、該
    切替えタイミング決定手段で決定されたタイミングでト
    ラックキング極性を切替えるトラックキング極性切替え
    手段とを備えていることを特徴とする請求項5記載のト
    ラッキングサーボ装置。
  7. 【請求項7】 前記切替えタイミング決定手段は、マー
    ク検出手段のインデックスマーク検出値及び光ピックア
    ップからの認識データ部情報の有無に基づいてランドト
    ラックからグルーブトラックへ又はその逆への切替えタ
    イミングを統計的に決定するように構成されていること
    を特徴とする請求項6記載のトラッキングサーボ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0923070A2 (en) * 1997-12-09 1999-06-16 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical disc recording and reproducing apparatus

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