JPH1061154A - 自然環境に優しい軽量畳床 - Google Patents

自然環境に優しい軽量畳床

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JPH1061154A
JPH1061154A JP24396496A JP24396496A JPH1061154A JP H1061154 A JPH1061154 A JP H1061154A JP 24396496 A JP24396496 A JP 24396496A JP 24396496 A JP24396496 A JP 24396496A JP H1061154 A JPH1061154 A JP H1061154A
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biomass
foam
tatami floor
board
lightweight
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JP24396496A
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Nobuo Shiraishi
信夫 白石
Yoshinori Yoshioka
芳憲 吉岡
Takeshi Ariyoshi
健 有吉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量畳床に使用する廃棄処理に困難なエチレン
・ポリスチレン発泡プラスチックボードに替え、自然に
優しいバイオマス発泡体ボード4に置き換えした無公害
の畳床の提供に関する。 【解決手段】木材などリグノセルロース、澱粉、広範な
植物構造体などで構成されるバイオマスを多価アルコー
ル及び酸触媒の存在下で100〜200゜Cに加熱して
液化した後、ここに得た液状物を発泡硬化させて得たバ
イオマス発泡体ボード4を従来の軽量畳床1の主原料で
あるポリスチレン或いはポリエチレン発泡プラスチック
ボードに替えて構成した無公害の軽量畳床。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用後の廃棄性が
良好で、環境への負荷の小さい軽量畳床に関するもので
あり、さらに循環素材料である、リグノセルロース変性
物を積極的に利用し、地球環境を浄化する技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】現在、市販されている軽量畳床の殆ど
は、軽量化を図るため発泡プラスチックボードを高比率
に使用し、畳床の軽量化を図ったものが大部分であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来軽量畳床に使用さ
れている発泡プラスチックボードには従来より以下のよ
うな大きな廃材処理の問題が存在した。我が国のプラス
チック産業における発泡製品のほぼ75〜85パーセン
トはスチレン系樹脂が占めており、ポリエチレン系は1
1〜12パーセントであって、熱可塑性合成樹指がその
主要発泡原料となっている。
【0004】これらの石油系合成樹脂は自然界に放出さ
れたとき、安定で、分解をほとんど示さず、焼却処理時
環境汚染や公害問題を引き起こすものとして、世界的関
心を集めている。この問題を低減させる一対策として、
廃棄の過程での焼却性も問題となっているが、ポリスチ
レンフォームやポリエチレンフォームが必ずしも焼却し
やすいものでないことは一般によく知られている。即
ち、ポリスチレンやポリエチレンフォームは炭素と水素
だけから構成されるため、燃焼熱は約キログラムあたり
10,000キロカロリーにのぼり、他の材料と比較し
て、ポリスチレンフォーム等がかなり高燃焼熱量をもつ
ものと言うことができる。この事が燃焼炉内の異常高温
を引き起こし、炉に損傷を与え問題となっている。
【0005】一方、燃焼の際の必要空気量を検討してみ
ると、ポリスチレンフォーム等の場合には通常のゴミと
比較して5倍量の空気を必要とし、従来のゴミ焼却炉で
は対応がとれず、スス発生等のトラブルの原因ともなっ
ている。本発明はこれらの問題点を解消するためになさ
れたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、これらの問題
点を解消するため種々研究を行い、木材、澱粉などバイ
オマス関連物質が生分解性を有し、かつ、その燃焼熱量
がポリスチレンの半分以下であることに注目し、しか
も、ウレタン類のあるものが、ポリスチレン、ポリエチ
レンに比べ格段に生分解されやすいことも勘案し、木
材、澱粉及びその関連物質を主要成分とする発泡体を得
る事により、それを、従来の軽量畳床の発泡プラスチッ
クボードと置き換え使用することにより、前記廃材処理
時の問題点を解決する事ができた。同時に、置換の際
に、従来の発泡プラスチックボードの有している強度等
と比較し、バイオマス発泡体の物性が不十分であると考
えられる場合には、ハニカム構造体により補強したポリ
ウレタン型タイプのバイオマス発泡体を作製することに
より解決し得ることも発見した。
【0007】この種の発泡体を得るにあたっては、木
粉、澱粉又は種皮等の関連物質を酸触媒及び多価アルコ
ールの存在下で30〜200゜Cで加熱し、これらバイ
オマスの溶液乃至液化物を得、該液化物を、整泡剤、触
媒、発泡剤、多価イソシアネート化合物などの存在下で
発泡硬化させて調達し得るが、これら発泡硬化材自体を
使用する場合も含め、ハネカム構造体の存在下で同様に
発泡させたものから切り出した発泡プラスチック型ボー
ドを畳床構成素材として用いる手段を講じた。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、以下に説明す
る種々の組み合わせによるバイオマス発泡体が、従来の
軽量畳床における発泡プラスチックボードの材料に替わ
るものとして用いられる。
【0009】バイオマスより発泡体を製造する技術につ
いては、化学修飾木材を有機溶媒に溶解し発泡する方法
(特開昭61−171744)、水酸基の一部若しくは
全部にアセチル基など置換基を導入した化学修飾木材を
ポリエチレン、ポリプロピレンなど熱可塑性合成高分子
を混練して発泡体を調製する方法(特開昭63−610
34)、リグノセルロースを多価アルコール、ポリエー
テルポリオール及びポリエステルポリオールのいずれ
か、或いはそれらの混合物と酸触媒の存在の下、100
〜200゜Cに加熱する事により得て(特開平4−10
6128)、発泡体とする方法(特願平3−32815
9)、更には澱粉を同様に液化したのち、発泡体とする
方法(特開平6−136168)が提案されている。
【0010】本発明は上記発明の延長線上に位置する用
途発明と言っても過言でなく。特にハニカム構造体との
複合化による補強法等、より物性に優れたバイオマス系
発泡体等の開発等、新しい無公害の軽量畳床の用途を見
いだしたものと言える。
【0011】本発明において出発原料として用いるバイ
オマスとしては、木粉、木材繊維、木材チップや単板く
ずなどの木材を粉砕したもの等、及びワラやモミガラ、
バガス、大豆油やビール製造時の搾りカス等の植物繊維
素、GP、TMP(サーモメカニカルパルプ)、古紙等
の紙、パルプ類などのリグノセルロース類、トウモロコ
シ澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉などの各
種の通常の澱粉及び加工澱粉と言った澱粉類、その他が
広く使用される。これらはそれぞれ広範なものが使用で
き、例えば、木材の種類として各種のものが広く包含さ
れ、代表例として例えば、マカンバ、シトカスプルー
ス、スギアカマツ、ポプラ、ラワン等が例示できる。ま
た、粉砕物の粒度は充分に液化、溶解し得る程度で良
い。
【0012】本発明で用いる多価アルコールは、2価以
上のアルコールであり、脂肪族多価アルコール(アルキ
レンポリオール)、ポリエーテルタイプのポリオール、
ポリエステルタイプのポリオールを含み、例えば、エチ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリ
トール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ソ
ルビトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、エポキサイド付加ポリエーテルポリオー
ル、変性ポリエーテルポリオール(グラフトポリオー
ル;ポリ尿素分散ポリオール;アミン変性ポリオー
ル)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、汎用ポ
リエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオー
ル、芳香族ポリエステルポリオール、ポリカーボネート
ポリオール等多くのものが包含され、特にポリエチレン
グリコール、グリセリン、エチレングリコール、エポキ
サイド付加ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクト
ンポリオール等が好ましい。
【0013】液化溶解に際しては、上記の多価アルコー
ルを各々単独で用いても良く、またそれら2種以上を適
宜に混合して用いる事もできる。更に、溶液の粘度を低
めたり、液化溶解を助長する目的で、液化溶解時に最初
から、あるいはその途中で、水あるいは1価アルコー
ル、アセトン、酢酸エチル等の有機溶媒の1種または2
種以上を添加共存させることも可能である。これらの有
機溶媒は、通常、多価アルコール100重量部に対して
1〜1000、好ましくは、5〜600重量部程度添加
される。この際の1価アルコールとしては、メチルアル
コール、エチルアルコール、n−プチルアルコール等が
例示できる。
【0014】本発明においては通常多価アルコール10
0重量部に対して木材などのバイオマス物質を10〜1
000重量部の割合で加えることが好ましい。10重量
部未満でも液化物を得ることは可能であるが、樹脂化を
目的とする場合に、特に好適とは言い難い。また、あま
りに多量加えると、液化溶解が不充分となる傾向があ
る。尚、本発明で言う液化溶解反応とは、木材などのバ
イオマス物質が多価アルコールとの反応も場合により起
こして固相から液相へと液化溶解する事を言う。
【0015】本発明においてはこの反応は特に酸触媒の
存在下で常圧で行うものである。酸触媒としては、無機
酸、有機酸、更にはルイス酸でも良く、例えば硫酸、塩
酸、トルエンスルホン酸、フェノールスルホン酸、塩化
アルミニューム、塩化亜鉛や三フッ化ホウ素などが好ま
しいものとして例示される。酸触媒添加量は0〜20重
量パーセントである。反応温度は100〜200゜C
で、適宜その中から選択する。液化溶解反応中は適宜撹
拌を行うことが好ましい。この撹拌により、懸濁液にト
ルクを付加して、液化溶解の能率を高めることができ
る。液化溶解は15分〜数時間で達成される。このよう
にして得られたリグノセルロース物質の液状化物中のリ
グノセルロース物質の濃度は、その溶液の利用目的によ
って異なるが、重量比で最大約90パーセントまでの範
囲である。
【0016】以上により得られたバイオマス物質のポリ
オール溶解ないし液化溶液全体について、まず、フタル
酸エステル化法によりOH価を測定する。次いで上記リ
グノセルロース物質のポリオール溶解液の所定量に所定
量の整泡剤、ウレタン化触媒及び発泡剤を加えよく混合
した後、上述のOH価を考慮して所定量の多価イソシア
ネート化合物を加え、一定時間、強く撹拌した後、発
泡、樹脂化を行う。
【0017】此の際加える整泡剤としては、線状及び分
岐状ポリエーテル/シロキサンタイプのものなどから適
宜選択して用いる。例えば、ポリジメチルシロキサン、
エチレンオキサイド/プロピレンオキシド共重合物から
の水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノー
ル酸のナトリユウム塩とポリシロキサンポリオキシアル
キレンコポリマーとの混合物などが用いられるが、それ
らの種類と量の選択はウレタン樹脂発泡体製造上の常法
に従う。
【0018】ウレタン化反応触媒としては、N、N−ジ
メチルシクロヘキシルアミン、N、N−ジシクロヘキシ
ルメチルアミンなどモノアミン、ピリジン、N−メチル
モルフォリンなどサイクリックアミン、N、N、N′、
N′−テトラメチルエチレンジアミン、N、N、N′、
N′−テトラメチル、1、3−プロパンジアミンなどジ
アミン、ビス−2−ジメチルアミノエチルエーテル、
4、4′−オキシジエチレンジモルフォリンなどエーテ
ルジアミン、N、N、N′、N′、Nn−ペンタメチル
ジエチレントリアミンなどトリアミン、N、N、N′、
N′−テトラ(3−ジメチルアミノプロピル)メタンジ
アミンなどヘキサミン、トリエチレンジアミン、N、
N′−ジメチルピペラジン、1、2−ジメチルイミダゾ
ール、1、8−ジアザビシクロ(5、4、0)ウンデセ
ン−7(DBU)などサイクリックポリアミン、N、N
−ジメチルアミノエタノールなど水酸基含有アミン、モ
ルフォリンなどその他のアミン、ジブチルスズジアセテ
ート、ジメチルスズメルカプタイド、酢酸カリウム、カ
ルシウムカーボネートなど有機金属化合物や弱酸の塩な
どの塩素性物質を挙げることができる。
【0019】発泡剤としては水もよく用いられるが、他
に、フロン11、12のような塩化フッ化炭素、メチレ
ンクロライド、 エチレンクロライドのような塩化アル
キレン、その他のイソペンタンなどが挙げられる。
【0020】多価イソシアネート化合物としては、トル
エンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジ
イソシアネート(MDI)、1、6−ヘキサメチレンジ
イソシアネート(HDI)、2、2、4、(2、4、
4)−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
(TMDI)、 p−フェニレンジイソシアネート(P
PDI)などジイソシアネート、ジメチレントリフェニ
ルメタンテトライソシアネート、トリフェニルメタント
リイソシアネート、 トリ(イソシアネートフェニ
ル)−チオフォスフェートなど多官能イソシアネート;
ウレタン変性TDI、アロファネート変性TDI、ビウ
レット変性TDI、イソシアヌレート変性TDIなど変
性TDI;ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性M
DI、ウトニミン変性MDIなど変性MDI;TDI/
MDI混合物;HDI変性物などその他の変性イソシア
ネートなどが挙げられる。
【0021】発泡成形にあたっては重合ないし分子間結
合を強固にするため、鎮延長剤ないし架橋剤と称せられ
る反応性単分子を加えることもできる。それらには、エ
チレングリコール、ジエチレングリコールなどジオール
類、グリセリン、トリメチロールプロパンなどトリオー
ル、ペンタエリスリトールなどテトラオール、ヘキサメ
チレンジアミン、4、4′−ジアミノジフェニルメタン
などジアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミンなどアミノアルコールなどが挙げられる。
【0022】本発明で得られる樹脂発泡体の性能をより
改善するため樹脂化を行う前に、各種の添加剤を添加す
ることができる。例えば、木材などのリグノセルロース
系物質のポリオール液化物及び溶液の粘性、作業性とい
った溶液物性を改善するため、低分子化合物又は乳化剤
の添加、用いる成分間の混合状態の改善のための乳化剤
の添加、イソシアネート化合物の反応性を改善するため
の反応ブロック剤(ポリオールに溶解しない溶媒など)
の添加、発泡成形材料の着色のための着色剤の添加、発
泡成形材料を増量したり、物性を改善したりするための
充填剤(フィラー)の添加、発泡成形材料の難燃化を図
るための難燃化剤の添加などを行うことができる。
【0023】また、本発明で得られる発泡体は10〜6
0倍程度の発泡倍率を有しており、此の性質を利用し
て、軽量畳床の発泡プラスチックボードに代わるものと
して十分な圧縮強度など物性を確保するために上記の発
泡をハニカム構造体6の存在する空間で行い、両者を一
体化した複合発泡体7とすることができた。ハニカム構
造体としては市販の紙製ハニカムなど任意のものを使用
することが可能である。
【0024】本発明は、上記の手段を講じて、バイオマ
ス発泡体ボード4を作製した上で、図1に例示するよう
に不織布シート2a、2b、ヤシ繊維シート3a、3
b、シルクマット5、合板ベニヤ9などの畳床構成要素
と適宜組み合わせて無公害の軽量畳床の提供を可能とし
た。
【0025】
【実施例】以下図1、図2、図3に基づいて本発明の実
施の形態について詳しく説明する。
【実施例1】図1において、 (イ)畳床1の最底部に防湿、防虫加工を施した厚さ2
ミリ程度の不織布シート2aを設け、さらに上部に3ミ
リ程度のヤシ繊維シート3aを敷く。ヤシ繊維シートは
ヤシの実の皮から良質の繊維だけを抽出して作られ、繊
維方向をランダムに並べ圧縮して固め、板状にしたもの
で、高温で乾燥熱処理で製作される。 (ロ)その上に、20ミリ〜30ミリ程度の厚みのバイ
オマス発泡体ボード4を敷き、その上に再び厚さ3〜4
ミリ程度のヤシ繊維シート3bか、又は、厚さ3ミリ程
度の合板ベニヤ9を敷き、厚さ6ミリ程度の天然絹糸に
て構成されている絹綿にて作られたシルクマット5を重
ね合わせ、再び表面上部に防湿、防虫加工を施した厚さ
2ミリ程度の不織布シート2bにて覆い、畳床縫い糸8
にて硬く縫い上げて構成される。 (ハ)中間に挿入されるバイオマス発泡体ボード4は中
央部分に3ミリ〜5ミリ程度の厚みをもったヤシ繊維シ
ート3c(図示なし)を挟み込んだ20ミリ〜30ミリ
程度の厚みのバイオマス発泡体ボードの構成も採用可能
である。
【0026】図2は、バイオマス発泡体ボード4の発泡
時に紙製ハニカム構造体6を縦て方向にして加えて同時
に発泡させ、ハニカム補強バイオマス発泡体ボード7と
して使用する場合の構成状態を示している。該ハニカム
補強バイオマス発泡体ボード7の作成方法については製
造例3にて更に説明する。
【0027】
【実施例2】図3は図1の3ミリ程度の下部ヤシ繊維シ
ート3aの上面に、更に、これに7ミリ程度のJIS−
T級インシュレーションボード(木質インシュレーショ
ンボード)11aを組み合わせ、その上に厚さ15ミリ
程度のバイオマス発泡体ボード4を挟み込み、再び7ミ
リ程度のJIS−T級インシュレーションボード11b
を組み合わせ、更に3〜4ミリ程度のヤシ繊維シート3
bと3ミリ程度のシルクマット5、3ミリ程度の不織布
シート2bを組合わせて、畳み糸8にて硬く縫い上げに
より構成した改良型軽量畳床を示している。
【0028】以下、実施例1及び実施例2の軽量畳床に
使用するバイオマス発泡体ボード4の製作方法に関し
て、製造例1マカンバ木粉、製造例2ラワン木粉、製造
例3木材、澱粉複合液化物に基づいてバイオマス発泡体
ボード4の各製造方法の具体例をそれぞれ示し、本発明
の実施の形態について更に詳しく説明する。
【0029】
【製造例1】マカンバ木粉(20〜60メッシュ)乾燥
物40グラムを、予めその全量に対し、3重量パーセン
ト量の酸触媒としての硫酸を均一に混合し。多価アルコ
ールとしてポリエチレングリコール(PEG400)3
0グラムとグリセリン30グラムの混合液と共に、還流
コンデンサーを備えた200ミリリットル溶液量のガラ
スフラスコに投入し、150°Cの油浴中で10分間静
置後、50分間撹拌下に反応させたのち、液化物を得
る。次いで、該液化溶液20グラムを200ミリリット
ルビーカに採り、中和剤として48パーセント苛性ソー
ダ水溶液0.4ミリリットルを加えて中和する。更に発
泡のための触媒としてジブチル錫ジラウレート(DBT
DL)を溶液に対して3.5パーセント量、即ち、0.
7ミリリットル、整泡剤として東レシリコンオイル「S
H193」0.4ミリリットルをそれぞれ加え、混合し
た後、多価イソシアネート化合物として日本ポリウレタ
ン工業製ミリオネート「MR−100」を36グラムの
割合等に加えたものを、金型の容量に合わして各割合を
保持しながら上記割合率を増減し、6000rpmで1
0秒間撹拌混合し、内径100センチ×200センチ断
面、高さ30センチの箱形金型に注入し室温で靜置オー
プン発泡させ、発泡体を硬化した後、整形し切り出すこ
とにより、バイオマス発泡体ボード4を得ることができ
る。
【0030】
【製造例2】ラワン木粉(20〜60メッシュ)乾燥物
25グラムを予めその全量に対して3重量パーセント量
の酸触媒としての硫酸を均一に混合し、多価アルコール
としてのポリエチレングリコール(PEG400)40
グラムとグリセリン10グラムの混合液と共に、還流コ
ンデンサーを備えた200ミリリットル容量のガラスフ
ラスコに投入し、150°Cの油浴中で10分間静置
後、50分間撹拌下に反応させる。次いで、撹拌しなが
ら澱粉25グラムを側口から加え、更に30分間反応を
続ける。この反応により木材と澱粉の複合液化物が得ら
れる。次いで、該液化溶液20グラムを200ミリリッ
トルビーカにとり、中和剤として48パーセント苛性ソ
ーダ水溶液0.4ミリリットルを加え中和する。更に、
発泡触媒として、溶液に対して3.5パーセント量のジ
ブチル錫ジラウレート(DBTDL)0.7ミリリット
ル、整泡剤として、東レシリコンオイル(SH193)
0.5ミリリットル、更に、粘度調整の為にポリカプロ
ラクトン(PCL)2ミリリットルをそれぞれ加え混合
した後、その所定量をとり、多価イソシアネート化合物
として日本ポリウレタン工業(株)製ミリオネート「M
R−100」の36グラムを金型の容量に応じて各割合
に加え、6000rpmで10秒間撹拌混合し、内径1
00センチ×200センチ断面、高さ30センチの箱形
金型に注入し、室温で靜置発泡させバイオマス発泡体ボ
ード4を得ることができる。
【0031】
【製造例3】製造例2と同様な方法にて、木材、澱粉複
合液化物を調整し、上記割合量にて発泡のための処方を
行い6000rpmにて10秒間撹拌混合した後、溶液
を内径100センチ×200センチ断面、高さ30セン
チの箱形金型に注入し、同時に100×200平方セン
チ高さ30センチに切り出したハニカム構造体6を、開
口部が上下方向になる様に箱形金型に挿入する。ハニカ
ム構造体6挿入と同時に、該箱形金型に溶液を注入し、
発泡体4の上部が、ハニカム6の上部から1センチ位い
保った状態になるように室温静置して充分に発泡させ
る。その後、充分放置したのちその複合化した部分を切
り出してバイオマス発泡体ボード7として整形して全体
を整え製品が得られる。
【0032】次に、製作後従来のポリスチレン発泡体
と、上記の各製造法により得られた発泡体の圧縮強度特
性比較データがJISK7220測定規格により求めら
れた。
【0033】
【0034】その結果つぎのことが判明した。 (イ)製造例1により得られたバイオマス発泡体ボード
4は比重0.058、圧縮強さ平方センチあたり3.0
5キログラム、弾性率は平方センチあたり、131.9
キログラムで、これらの値は従来の軽量畳床に使用され
るポリスチレン発泡体と比較し圧縮強さ、弾性率共やや
見劣りするが十分畳床として使用できる数値である。 (ロ)製造例2により得られたバイオマス発泡体ボード
4は比重0.032、圧縮強さ平方センチあたり1.1
4キログラム、弾性率は平方センチあたり41.4キロ
グラムであり、製造例1と比較して劣ったものとなっ
た。これは高分子量のポリオールを多く用いたため、架
橋密度がその分減少したためと考えられる。 (ハ)製造例3により得られたハニカム使用のバイオマ
ス発泡体ボード7は、比重0.066、圧縮強さ平方セ
ンチあたり4.88キログラム、弾性率は平方センチあ
たり193.8キログラムであり、製造例1と比較し格
段の強度特性の向上が認められた。また、従来のポリス
チレン発泡体に比べても、勝るとも劣らない物性を備え
たものとなり、ハニカム構造体を挿入することにより、
十分使用できることが実証できた。
【0035】即ち、ハニカム構造体6との組み合わせは
製造例1と組み合わせた場合には、従来より、より特性
が向上したバイオマス発泡体7を得ることができること
が実証され、その他耐湿度、耐水性の向上という点にて
も優れた特性が見られた。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
バイオマス発泡体ボード4を軽量畳床用の発泡プラスチ
ックボードとして、従来のポリスチレンやポリエチレン
発泡体の代替えとして用いる可能性が、ハネカム構造体
6に組み込ませる事により、強度的にも使用可能とな
り、廃棄性及び焼却性に格段にすぐれ、用済み後廃棄時
に発生する数々の公害にも対処可能な、自然環境を破壊
しない軽量畳床の提供が可能となった。また、バイオマ
ス発泡体ボード4は、極めて容易に、バイオマス液化溶
液を得て、ウレタン発泡することができるものであり、
工業化に適し極めて実用的であり、地球にある廃材など
リグノセルロース及び、澱粉など広範なバイオマス物質
の有効利用を図ることができ、ポリスチレンやポリエチ
レン発泡体等が廃棄時に公害を発生する物質と比較し、
これからの自然環境を守る上にも極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図。
【図2】本発明の一実施例のハニカム構造体を含むバイ
オマス発泡体ボードの斜視図。
【図3】本発明の改良型の一実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
1・・・・・畳床 2a、2b・不織布シート 3a、3b・3c・・ヤシ繊維シート 4・・・・・バイオマス発泡体ボード 5・・・・・シルクマット 6・・・・・ハニカム構造体 7・・・・・ハニカム補強バイオマス発泡体ボード 8・・・・・縫い糸 9・・・・・合板ベニヤ 10・・・・改良型畳床 11a、11b・・JIS−T級インシュレーションボ
ード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 芳憲 京都府与謝郡野田川町岩屋13の9 (72)発明者 有吉 健 京都府与謝郡野田川町岩屋433の1

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】畳床(1)の最底部に、防湿、防虫加工を
    施した、不織布シート(2a)を設け、その上面にヤシ
    繊維シート(3a)を敷き、その上に従来の軽量畳床に
    使われて来たポリスチレン或いはポリエチレンより形成
    された、発泡プラスチックボードに替えて、バイオマス
    発泡体ボード(4)を敷き、その上に、再びヤシ繊維シ
    ート(3b)又は、ヤシ繊維シート(3b)に替えて合
    板ベニヤ(9)を敷き、シルクマット(5)を重ね合わ
    せ、表面上部に再び不織布シート(2b)を重ね合わし
    て構成した後に、縫い糸(8)にて硬く縫い合わせたこ
    とを特徴とする軽量畳床。
  2. 【請求項2】請求項1記載の軽量畳床の構成要素に、表
    裏をJIS−T級インシュレーションボード(11a、
    11b)にて挟んだ、バイオマス発泡体ボード(4)を
    従来の発泡プラスチックボードに替えて構成させたこと
    を特徴とする請求項1記載の改良構造の軽量畳床。
  3. 【請求項3】請求項1記載の軽量畳床の構成要素に、木
    材などリグノセルロース、澱粉、並びに広範な植物構成
    体などのバイオマスを、多価アルコール、及び酸触媒の
    存在下で100゜C〜200゜Cに加熱した後、静置又
    は撹拌或いは混練して反応させて液化し、その後に、発
    泡触媒、整泡剤、粘度調整剤、並びに発泡剤、及び、必
    要に応じ防腐剤と混合し、最後に多価イソシアネート化
    合物を加え、よく混合させた後、任意の温度で放置、発
    泡させ、硬化させて得られるバイオマス発泡体ボード
    (4)を、従来の発泡プラスチックボードに替えて用い
    ることを特徴とする請求項1、及び、請求項2記載の軽
    量畳床。
  4. 【請求項4】請求項1記載の軽量畳床の構成要素に、請
    求項3記載のバイオマス発泡体ボード(4)の発泡時
    に、ハニカム構造体(6)を共存させ、又は、複合化さ
    せて得られるハニカム補強バイオマス発泡体ボード
    (7)を用いることを特徴とする請求項1、及び、請求
    項2記載の軽量畳床。
  5. 【請求項5】請求項3記載の多価アルコールが、脂肪族
    多価アルコール、ポリエーテルポリオール、又はポリエ
    ステルポリオールのうち少なくとも一種類の液化物を用
    いることを特徴とする請求項1、及び、請求項2記載の
    軽量畳床。
  6. 【請求項6】請求項3記載の酸触媒が、無機酸、有機
    酸、又はルイス酸のうち少なくとも一種である液化法を
    含めて調製されたバイオマス発泡体ボード(4)を用い
    ることを特徴とする請求項1、及び、請求項2記載の軽
    量畳床。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101381409B1 (ko) * 2012-04-13 2014-04-02 오용석 장식패널의 제조장치

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