JPH1061079A - ガラス表面ハニカムパネル - Google Patents

ガラス表面ハニカムパネル

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JPH1061079A
JPH1061079A JP21380196A JP21380196A JPH1061079A JP H1061079 A JPH1061079 A JP H1061079A JP 21380196 A JP21380196 A JP 21380196A JP 21380196 A JP21380196 A JP 21380196A JP H1061079 A JPH1061079 A JP H1061079A
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Japan
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glass
honeycomb panel
frame
sheet
plate
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JP21380196A
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English (en)
Inventor
Shunkai Chiba
春海 千葉
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超耐候性を有するガラスの建築物の外装利用
において、外部に枠が露呈されることがなく、ガラス板
の強度寸法に制限されないとともに、軽量化を図り、製
造、運搬、取付けコストの低減化を図ることができ、し
かも万一の破損に対しても極めて安全なガラス表面ハニ
カムパネルを提供する点にある。 【解決手段】 ハニカム構造に於ける金属製のハニカム
コア1の表面側に板ガラス2を、且つ、裏面側に板ガラ
ス2の熱膨張率と略等しい熱膨張率を有する裏板3を、
それぞれシリコーン接着剤4により接着固定してガラス
表面ハニカムパネルを構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の外壁を化
粧するために用いたり、外壁そのものを構成するための
ガラス表面ハニカムパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、大型のガラスは表面の平面度
が極めて良好であるため、近年では、各種の反射色を有
するものや、建築物の外装に美しい反射映像を写し出す
ために表面を鏡面加工したもの等、建築物の外壁を化粧
することが行われている。しかも、ガラスの材質は、あ
らゆる材料の中でも最も高い耐候性を有しているため、
特に極めて長期間の耐用性を必要としている超高層建築
物の外壁への採用が望ましい。
【0003】しかしながら、上記のように大型のガラス
を超高層建築物の外壁に用いる場合には、特に耐風圧の
問題を考慮しなければならない。そこで、従来では、単
板ガラスや2枚のガラスをフィルムで接合して法定強度
が単板の1.6〜2.0倍になるように構成された合わ
せガラスや空気層を有する2枚以上の板ガラスで構成す
る単板強度の1.875倍の法定強度の断熱用復層ガラ
ス等を矩形状の金属枠に嵌合して風圧に耐えうるように
している。しかし、この構法では、ガラスの外形寸法の
上限が、該ガラスの板厚、製造可能寸法及び風圧や法定
強度等によって決まってしまい、あまり大型のガラス外
壁を作成することができないものであった。又、高層階
になるほど大きな風圧に耐えうるためにガラスの板厚が
厚くなるため、ガラスの重量が非常に重くなり、扱い難
いものとなる不都合もあった。
【0004】又、上記のように金属枠にガラスを嵌合さ
せたものを建築物の外壁に取り付けると、金属枠が外部
から見えてしまい、特に前記金属枠を嵌合させたものを
多数枚建築物の外面に取り付けた場合に金属枠が目立っ
てしまい、マイナスイメージとなることがある。これを
解消するために、ガラスのみで外観を構成することにな
るが、この場合、特殊な「構造接着ガラス構法=SS
G」を用いることが考えられるが、このSSGは、ガラ
スを枠に接着する部分が狭いため、接着層の局部に応力
が集中して安全上の制約が数々あることが問題である
他、SSGは、根本的に枠の支持部分が接着に替わるだ
けで、基本的なガラスの強度、大きさについては通常の
枠を用いた場合と何ら違いがない。
【0005】また、建築物外面全域に渡って多数の大板
ガラスを用いる場合には、その大板ガラスの反射映像の
良否が大きな問題になる。しかし、厚みの薄いガラスは
僅かな支持状態の変化で変形し易く、又、厚みの厚いガ
ラスは製造時の温度残留歪みで曲率を持ち易い。いずれ
の場合でも、ガラスの反射映像を阻害するものであるた
め、通常の枠に単板ガラスを嵌め込む場合に、ガラスが
歪まないようにガラス板の曲率管理を始めとして各種の
ガラス映像調整構法やガラス映像調整工法が必要であ
り、管理が非常に煩わしいものであった。
【0006】また、万一何らかの衝撃、火災等で単板ガ
ラスや復層ガラスの壁が破損した場合、ガラスの破片が
落下する危険は避けられないものであった。
【0007】上記問題点を一挙に解消するものとして、
ハニカムパネルを利用した複合パネルを用いて、強度
面、外形寸法面、平面精度面、反射映像面において遙に
有利にすることが考えられるが、ハニカムパネルをガラ
スパネルとして応用するためには、ガラスを透過する紫
外線や赤外線に耐えて長期間に渡ってガラスの接着耐力
を維持可能な接着剤が必要であるが、従来のハニカム接
着用の接着剤は紫外線に弱いエポキシ系の有機接着剤で
あり、ガラスとハニカムパネルとを直接接着することが
できないものであり、実施することができないものであ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が前述の状況に
鑑み、解決しようとするところは、超耐候性を有するガ
ラスの建築物の外装利用において、外部に枠が露呈され
ることがなく、ガラス板の強度寸法に制限されないとと
もに、軽量化を図り、製造、運搬、取付けコストの低減
化を図ることができ、しかも万一のガラス破損にも極め
て安全性の高いガラス表面ハニカムパネルを提供する点
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、ハニカム構造に於ける金属製のハニカムコ
アの表面側に板ガラスを、且つ、裏面側に該板ガラスの
熱膨張率と略等しい熱膨張率を有する裏板を、それぞれ
シリコーン接着剤により接着固定して、ガラス表面ハニ
カムパネルを構成した。シリコーン接着剤は、金属、ガ
ラスの接着剤として優れているとともに、耐熱性、耐紫
外線、耐水性にも優れており、このシリコーン接着剤を
用いることによって、枠なしで板ガラスとハニカムコア
と板材とを一体的に確実に接着固定することができる。
又、ハニカムコアの表面側全域に渡って板ガラスを接着
することができるから、板ガラスの外形寸法が大きくな
ればなるほど飛躍的に接着面積が増大して、接着力を向
上させることができる。しかも、コアサイズ6〜12m
m程度の6角断面の金属ハニカムコアに全面的にガラス
が接着されているので、万一何らかの衝撃、火炎等でガ
ラスが破損しても、破片はほとんど落下しない。また、
ガラスが破損してもパネルが脱落に至らなければ直ちに
室内に外気や雨水や火炎の進入はない。又、ハニカム構
造を用いることによって、ガラス表面ハニカムパネルの
一定風圧力に対して表裏面板に発生する応力は、パネル
厚みの2乗に反比例する構造的性質があり、現在製造さ
れている最も厚い単板ガラスや合わせガラスでも不可能
な大きさにおける大風圧に対して表裏面板の応力は十分
低い状態に留めることができるガラス表面ハニカムパネ
ルを設計することが可能である。しかも、ハニカムコア
の裏面側に該板ガラスの熱膨張率と略等しい熱膨張率を
有する裏板を接着してあるから、熱を受けて板ガラスが
膨張すると、熱伝導率のよい金属製のハニカムコアを介
して板ガラスの熱が板材に伝達され、板ガラスと略同じ
ように裏板が膨張するのである。従って、板ガラスの熱
膨張率と裏板の熱膨張率とが異なる場合に発生するガラ
ス表面ハニカムパネルの熱曲がりを回避することができ
るのである。又、シリコーン接着剤の熱伝導率が高いこ
とは、ガラス表面ハニカムパネルの反りガラスの熱応力
に関して望ましい方向である。尚、ガラス表面ハニカム
パネルの裏面に有効な断熱層を設けることは、表裏両板
の温度をより均一にし、熱曲がり防止に有効である。以
上のようなパネル平面性の保持は美しい反射映像を得る
上で重要である。
【0010】前記ハニカムコアの表面と板ガラスの裏面
との間に、該板ガラスの熱膨張率と略等しい熱膨張率を
有する補強用の補助板材を、シリコーン接着剤により接
着固定して、板ガラスの風圧強度や衝撃破壊強度を更に
高めることができる。又、板ガラスと補助板材との間に
シリコーン接着層が形成されているから、このシリコー
ン接着層が板ガラスと補助板材との間に発生する僅かな
熱膨張差を吸収することができる。
【0011】前記ハニカムコアの外形寸法を前記板ガラ
スの外形寸法よりも小さく形成し、前記ハニカムコアの
外周面と前記板ガラス又は補助板材と前記裏板とで形成
される隙間に前記板ガラスの熱膨張率と略等しい熱膨張
率を有する枠部材を配置し、この枠部材を前記板ガラス
又は補助板材と前記裏板とにそれぞれ前記シリコーン接
着剤により接着固定して、ガラス表面ハニカムパネルを
構成した。前記のように枠部材を設けることによって、
ガラス表面ハニカムパネルの外周縁の保形強度を向上さ
せることができるとともに、パネルの取付構造枠を構成
することができる。しかも、枠部材がガラス表面ハニカ
ムパネルの板ガラスの外形から食み出ることはないの
で、外観上は見えない。又、枠部材を板ガラスの熱膨張
率と略等しい熱膨張率を有するものから構成してあるか
ら、前述同様にガラス表面ハニカムパネルが変形するこ
とを回避することができるのである。
【0012】前記裏板又は補助板材又は枠部材を、鋼
材、アルミメッキ鋼材、フェライト系ステンレス鋼材、
チタニウム材、ガラス材等から構成することが望まし
い。
【0013】前記ガラス表面ハニカムパネルを外部側よ
り抜き差し可能にするために、前記枠部材に上下又は左
右に設置された固定枠に外部側より上下上げ落とし又は
左右入れ返しにより挿入可能な挿入部を備えさせるとと
もに、この挿入部を前記固定枠へ挿入したとき、該固定
枠に該挿入部を密嵌させるためのシール部材を固定枠又
は挿入部の少なくとも一方に備えさせてなるから、固定
枠に対して上下方向から枠部材の挿入部を挿入するだけ
で、建物の外部側より固定枠に挿入部を密嵌させて固定
することができる。上下の関係は左右入れ返しになって
も同様である。この方式により、万一ガラス表面ハニカ
ムパネルが破損した場合でも、外部より容易に交換する
ことができる。
【0014】前記裏板を前記板ガラスの裏面側に位置す
るハニカムコアの裏面、上面、下面、左右横側面を覆う
ために一面のみ開放された箱型形状に構成し、前記裏板
の板ガラス側端部に該板ガラスの裏面に当て付ける当接
部から板ガラスの裏面側へ次第に離間するように延出さ
れた傾斜延出部とを該裏板に備えさせ、床スラブ側に固
定される枠体の被係合部に係合する係合部材を設けると
ともに、この係合部材を前記被係合部に係合させた状態
で前記傾斜延出部と板ガラスの裏面との間に挿入した状
態で係合部材と傾斜延出部と板ガラスとを一体的に固定
するためのシール部材を板ガラスと係合部材との間から
充填して、ガラス表面ハニカムパネルを構成した。床ス
ラブ側に固定される枠体にガラス表面ハニカムパネルが
工場で一体的に固定されるから、枠体を床スラブ側に固
定することによって、ガラス表面ハニカムパネルを装着
することができる。更に、万一板ガラスが破損して交換
を要する場合には、シール部材による板ガラスの接着を
解除することによって係合部材を取り外せば、ガラス表
面ハニカムパネルを建物の外部側から容易に交換するこ
とが可能である。
【0015】前記枠部材の後側周縁部に外部側より上下
上げ落とし又は左右入れ返しにより係合して上下方向及
び前後方向の移動を規制する係合部を有する取付部材を
設け、この取付部材を介して前記枠部材を外壁に対して
3次元方向での調節ができるように構成してなるから、
外壁に取り付けられた取付部材に外部側より上下上げ落
としで枠部材の後側周縁部を係合することによって、ガ
ラス表面ハニカムパネルの取り付けを完了することがで
きるとともに、取付部材を介して外壁に対して3次元方
向で調節することによって、ガラス表面ハニカムパネル
の姿勢を所定姿勢に変更することができる。上下は、左
右入れ返しの関係になっても同様である。また、取り付
けや破損交換は外部側より容易に行えるものである。
【0016】外気の浸入を許容し、かつ、雨水の浸入を
阻止する雨除け部材を設けるとともに、前記枠部材の裏
面とこれよりも内部空間を遮断するためのシール部材を
設けてあるから、雨除け部材により雨水の浸入を阻止す
ることができながらも、例え雨水が浸入したとしても雨
除け部材から枠部材の裏面までの間の空間が外気と同圧
であるから、浸入した雨水を外部に排出することができ
る。しかも、シール部材によって、内部空間への水の浸
入を阻止するのであるが、例えシール部材の気密シール
機能がある程度低下しても、略等圧を保ち得る範囲では
前記のように雨水を外部に排出することができるから、
雨水が浸入することはない。
【0017】前記構成のガラス表面ハニカムパネルの裏
面に気密的な建築壁を設けてある場合には、請求項8で
述べたシール部材を設けなくても、雨除け部材より内部
側の空間は外気と同圧にすることができるから、前述同
様に浸入した雨水を外部に排出することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1及び図2に本発明のガラス表
面ハニカムパネルAが示されており、このガラス表面ハ
ニカムパネルAは、例えば断面形状6角形の穴を多数形
成してなる蜂の巣型のハニカム構造を有する金属製のハ
ニカムコア1を設けるとともに、このハニカムコア1の
表面側に金属スパッタリング反射板ガラス(以下板ガラ
スと称する)2を、且つ、裏面側に該板ガラス2の熱膨
張率と略等しい熱膨張率を有する裏板3を、それぞれシ
リコーン接着剤4により接着固定して構成されている。
前記裏板3は、鋼板、アルミメッキ鋼板、フェライト系
ステンレス鋼板、チタニウム板等が最適であるが、その
他板ガラス2の熱膨張率と略等しい熱膨張率を有する材
質のものであれば、どのような部材でもよい。前記シリ
コーン接着剤4を黒色のもので構成しておけば、金属ス
パッタリング反射ガラス2の内部を全く見えないように
することができる。前記板ガラス2は、透明なガラスに
構成してもよいし、又、表面をカラーリングしたもので
もよい。
【0019】前記ガラス表面ハニカムパネルAの取付構
造について説明すれば、図3にも示すように、床スラブ
5にボルト固定された上下一対のファスナー6,6(図
では上方のみ図示している)にH型鋼材スタッド7をボ
ルト固定し、このH型鋼材スタッド7の上下2箇所にそ
れぞれ、アルミ押出型ファスナーブロック8をボルト固
定するとともに、この上側のアルミ押出型ファスナーブ
ロック8にそれに形成の左右に長い長孔8Eを貫通する
ボルトB及びこのボルトBに螺合するナットNにより下
側ガラス枠9を、且つ、下側のアルミ押出型ファスナー
ブロック8にそれに形成の左右に長い長孔8Eを貫通す
るボルトB及びこのボルトBに螺合するナットNにより
上側ガラス枠10を締め付け固定し、この上下のガラス
枠9,10間(図1及び図2参照)にガラス表面ハニカ
ムパネルAを上下上げ落としに挿入して嵌合固定するよ
うにしている。前記上下に配置したガラス枠9,10に
上下上げ落としによりガラス表面ハニカムパネルAを挿
入するようにしたが、ガラス枠9,10を左右に配置し
て左右入れ返しでガラス表面ハニカムパネルAを挿入す
るようにしてもよい。
【0020】前記アルミ押出型ファスナーブロック8に
は、長手方向に長い上下一対の長溝8A,8Aが形成さ
れ、この長溝8A,8Aそれぞれに2個ずつのナット1
2,12(合計4個のナット)が回転不能で且つ長溝8
Aに沿って移動可能に内装されている。そして、前記H
型鋼材スタッド7をそれに形成の上下に長い長孔7Aを
貫通する左右上下に4本のボルト11・・・の螺子先端
をアルミ押出型ファスナーブロック8に形成の開口部8
B,8Bを通して前記ナット12・・・に螺合すること
によって固定するようにしている。前記アルミ押出型フ
ァスナーブロック8に対するナット12の位置を変更す
ることによって、図の矢印X方向での位置変更を行うこ
とができ、又、ナット12に対するボルト11の締め込
み位置を変更することによって、図の矢印Y方向での位
置変更を行うことができるようにしている。又、前記ア
ルミ押出型ファスナーブロック8の下部に、前記同様に
長手方向に長い長溝8Cが形成され、この長溝8Cに2
個のナット12,12が回転不能で且つ長溝8に沿っ
て移動可能に内装されている。そして、前記H型鋼材ス
タッド7に固定されているL型の上下支持ブラケット1
3にボルト頭部を乗せた左右一対の2本のボルト11・
の螺子先端をアルミ押出型ファスナーブロック8の下端
に形成の開口部8Dを通して前記ナット12・に螺合
し、ナット12に対するボルト11の締め込み位置を変
更することによって、図の矢印Z方向での位置変更を行
うことができるようにしている。
【0021】前記ハニカムコア1の外形寸法を前記板ガ
ラス2の外形寸法よりも小さく形成し、前記ハニカムコ
ア1の外周面1Aと前記板ガラス2の裏面(ガラス枠接
着面)2Aと前記裏板3の表面(裏板枠接着面)3Aと
で形成される隙間14内に前記板ガラス2と略等しい熱
膨張率を有する断面形状略C字状で且つフェライトステ
ンレス鋼板でなる環状の枠部材15を配置し、この枠部
材15を前記板ガラス2の裏面(ガラス枠接着面)2A
と前記裏板3の表面(裏板枠接着面)3Aとにそれぞれ
前記シリコーン接着剤4により接着固定してガラス表面
ハニカムパネルAの保形強度を高めるようにしている。
【0022】前記枠部材15を一方の面が開放する断面
形状略C字状に形成することによって、この枠部材15
の後側周縁部15Aが上下に設置された前記ガラス枠
(固定枠)9,10に上下上げ落としに挿入可能な挿入
部を構成している。そして、この挿入部15Aをガラス
枠9,10に挿入したとき、ガラス枠9,10に挿入部
15Aを密嵌させるためのゴム製の発音防止兼シール部
材16を枠部材15の後側周縁部15Aを外被した状態
で接着固定してある。従って、枠部材15の後側周縁部
15Aの上部をガラス枠9の嵌合部9Aに挿入して密嵌
させたのち、枠部材15の後側周縁部15Aの下部をガ
ラス枠10の嵌合部10Aに挿入して密嵌させるために
ガラス表面ハニカムパネルAを下方に移動させて、ガラ
ス表面ハニカムパネルAの固定及びシール処理が一挙に
行えるようにしている。前記枠部材15に取付けられた
発音防止兼シール部材16をガラス枠(固定枠)9,1
0に取付けて実施してもよいし、発音防止兼シール部材
16を枠部材15とガラス枠(固定枠)9,10の両方
に取付けて実施してもよい。図2に示す10Bは、パネ
ル支持材である。
【0023】前記枠部材15の前側周縁部15Bには、
外気の浸入を許容し、且つ、雨水の浸入を阻止するゴム
製の雨除け部材17,18が取付けられており、雨除け
部材17,18により雨水の浸入を阻止することができ
ながらも、例え雨水が浸入したとしても雨除け部材1
7,18から枠部材15の後側までの間の空間19が外
気と同圧であるから、浸入した雨水を外部に排出するこ
とができる。しかも、前記発音防止兼シール部材16及
び気密ゴム材25によって、内部空間への水の浸入を阻
止することができるのであるが、例え発音防止兼シール
部材16や気密ゴム材25のシール機能がある程度低下
しても、略外気等圧が維持できる限り雨水を外部に排出
することができるから、雨水が浸入することがないので
ある。図に示す9B,10Bも、ゴム製の雨除け部材で
ある。
【0024】図1及び図2に示す20は窓用のガラスで
あり、このガラス20に接着固定されているガラス押さ
え21を前記ガラス枠9,10にそれぞれ係止固定して
いる。尚、図に示す22は窓台である。又、図に示す2
5,25は、前記裏板3の背面とガラス枠9,10との
間を遮断するための気密ゴム材である。
【0025】前記左右方向に隣接するガラス表面ハニカ
ムパネルA,Aは、図4に示すように、左右の枠部材1
5,15の前側周縁部15B,15Bに縦雨除けゴム2
3を設けることによって、雨水の浸入を防止するように
している。そして、左右の枠部材15,15の後側周縁
部15A,15Aに気密ゴム材25,25を気密ゴム材
脚部24により接着固定している。
【0026】図5には、上下方向で連続するガラス表面
ハニカムパネルA,Aの連結部を示している。この場
合、枠部材15,15を嵌合固定する専用の固定部材2
6を作成することになる。
【0027】前記裏板3を、図6及び図7に示すように
構成してもよい。つまり、前記裏板3を前記板ガラス2
の裏面側に位置するハニカムコア1の裏面、上面、下
面、左右横側面を覆うために一面のみ開放された箱型形
状に構成し、前記裏板3の板ガラス2側端部に該板ガラ
ス2の裏面に当て付ける当接部3Bとこの当接部3Bか
ら板ガラス2の裏面側へ次第に離間するように延出され
た傾斜延出部3Cとを該裏板3に備えさせ、前記床スラ
ブ5側に固定される枠体27の被係合部27Aに係合す
る一対の係合部材29,29を設けるとともに、これら
係合部材29,29を前記被係合部27Aに係合させた
状態で前記傾斜延出部3C,3Cと板ガラス2のガラス
枠接着面2Aとの間に挿入した状態で係合部材29,2
9と傾斜延出部3C,3Cと板ガラス2とを一体的に固
定するためのシール部材30を板ガラス2と係合部材2
9,29との間から充填して、1つのユニットに構成し
てある。尚、このような1つのユニットを工場内で組み
立てたのち、現場に運ばれることになる。前記シール部
材30は、ある程度の流動性を有する不定型弾性シーリ
ング材30Aと、この不定型弾性シーリング材30Aを
少し充填した状態で挿入する定型弾性シーリング材30
Bとからなり、不定型弾性シーリング材30Aを少し充
填してから、定型弾性シーリング材30Bを挿入したの
ち、不定型弾性シーリング材30Aを充填し、時間経過
とともに不定型弾性シーリング材30Aが硬化すること
により固定できるように構成している。そして、板ガラ
ス2が破損して交換を要する場合には、不定型弾性シー
リング材30Aをカッター等により切れ目を入れて取り
除き、係合部材29を取り外し、延出部3Cの押さえを
解除することによって、破損したガラス表面ハニカムパ
ネルAを撤去し、新しいガラス表面ハニカムパネルAを
前述の作業工程により挿入固定することができるのであ
る。図に示す31Cは、ガラス表面ハニカムパネルAの
挿入固定により自動的に内外の気密性を確保するゴム製
のシール部材である。
【0028】図7では、前記箱型形状に構成された裏板
3の左右方向の連結部を示している。この場合、各裏板
3の左右に前記同様に枠体27を係止固定するととも
に、これら左右方向で隣合う枠体27,27の後側周縁
部27A,27A同士を気密ゴム材32により密接して
いる。図に示す31A,31B,31Cは、裏板3の後
側横側面とこれに対応する枠体27,27の外面との間
をシールするためのゴム製の気密ゴム材である。
【0029】図8及び図9には、前記枠部材15の後側
周縁部15Aに上下上げ落としに係合して上下方向及び
前後方向の移動を規制する係合部33X,33Xを有す
る断面形状略ダブルH型の取付部材33により、外壁3
4にガラス表面ハニカムパネルAを取り付ける取付構造
が示されている。前記取付部材33の係合部33X,3
3Xに対する前記枠部材15の左右方向の係合位置は自
由に位置変更可能になるように、該係合部33X,33
Xを左右方向に長い長溝に形成してあり、ガラス表面ハ
ニカムパネルAの左右方向の取り付け位置を調節できる
ように構成している。前記取付部材33は、該取付部材
33の4箇所に上下方向に沿って形成の4つの切欠き3
3K・・・を通して外壁34に締め付け固定するための
座金付ボルト35・・・の締め付け量を変更することに
よって、外壁34に対する取付部材33の前後方向の位
置を調節できるように構成している。図に示す36は、
内面の長ナット37・・・が溶接固定されるとともに、
外壁34にに埋め込み固定された固定板であり、38は
座金付ナットであり、39はナットである。前記取付部
材33を構成する上下の水平板部33A,33B、中間
に位置する縦板部33C、後方に位置する縦板部33D
により形成される内部空間33H内に2つの高さ調整ナ
ット40,40を設けるとともに、前記水平板部33
A,33Bに形成の孔33a,33bを貫通し、且つ、
前記高さ調整ナット40,40に螺合する高さ調節用の
ボルト41,41を設けてあり、これらボルト41,4
1をそれの上端に形成の溝41A,41Aに工具を係合
して回転操作することによって、ボルト41,41の先
端部を前記ボルト35,35の頭35A,35Aに接当
作用させて、ボルト35・・・に対して取付部材33を
上方に移動させることができるようにし、外壁34に対
する取付部材33の上下方向の位置を調節できるように
構成している。従って、ガラス表面ハニカムパネルAを
取付部材33に対して係合により容易に取り付けること
ができるようにしながらも、外壁34に対して前後方
向、左右方向、上下方向の3次元方向に位置変更調節す
ることができるようにしている。そして、ガラス表面ハ
ニカムパネルAを取付部材33に係合したのち、ガラス
表面ハニカムパネルAの上下方向への移動を規制するた
めの小ねじ42を取付部材33の前面に螺子込むととも
に、ガラス表面ハニカムパネルAの左右方向への移動を
規制するためのゴム(図示せず)を左右に位置するガラ
ス表面ハニカムパネルA,Aの下端部同士が係合する上
方に位置する前記係合部33Xに押し込むことによっ
て、ガラス表面ハニカムパネルAの上下方向及び左右方
向に不測に移動して取付部材33から離脱することがな
いようにしている。図に示す44は、枠材15補強用の
ブロックである。又、図に示す45は、雨水が内部に浸
入することを阻止するための雨除け部材である。そし
て、ガラス表面ハニカムパネルAの裏面と外壁34の表
面との間に形成される空間内の圧力と外気の圧力とが同
一となるから、前記雨除け部材45を通過して内部に雨
水が浸入することが阻止されることになり、ガラス表面
ハニカムパネルAの裏面に対する気密材を不要にするこ
とができるだけでなく、ガラス表面ハニカムパネルA表
面に加わる風圧を大きく低減することができるのであ
る。前記取付部材33には、建築物の外部から施工する
ための足場を作るための足場アンカーボルト取付螺子3
3Yが形成されている。
【0030】図10では、ガラス表面ハニカムパネルA
に、固定プレート49にボルト固定される取付部材46
の被係止部46A,46Aに係止作用する係止部47A
を備える中間取付部材47を座金付ボルト48及びナッ
ト50により固定してあり、ガラス表面ハニカムパネル
Aの固定プレート49への取り付けをガラス表面ハニカ
ムパネルAに備えさせた中間取付部材47を取付部材4
6に係止するだけで取り付けることができるようにして
いる。前記取付部材46は、前記取付部材46に回転不
能に内装されたナット51,51に対する前記固定プレ
ート49から貫通させたボルト52のナット53,53
の締め付け位置を調節するとともに、前記取付部材46
に回転不能に内装されたナット53に対するボルト55
の締め付け量を調節することによって、前後方向及び上
下方向の2方向に位置調節自在に設けられている。前記
ボルト55は、固定プレート49に固定したブラケット
54にボルト頭部で支持させている。前記左右方向の調
節は、取付部材46に対するガラス表面ハニカムパネル
Aの係止位置を変更することになる。図に示す56はゴ
ム製の雨除け部材であり、又、57は、上下に配置され
るガラス表面ハニカムパネルAの裏板3,3同士の間を
密の状態にシールするための気密ゴム材である。尚、前
記ガラス表面ハニカムパネルAは下側に位置するガラス
表面ハニカムパネルAから順次係止固定していくことに
なる。
【0031】図11では、前記中間取付部材47をガラ
ス表面ハニカムパネルAの下側にのみ備えさせ、このガ
ラス表面ハニカムパネルAの下側を中間取付部材47を
介して外壁34に固定された取付部材46にボルト58
及びナット59により固定することによって、ガラス表
面ハニカムパネルAの下側を固定できるようにしてい
る。又、前記ガラス表面ハニカムパネルAの上側は、断
面形状H型の連結部材(通し材)60を、上側に位置す
るガラス表面ハニカムパネルAの下側に挿入することに
よって、連結固定するようにしている。図に示す小ねじ
42は、下側のガラス表面ハニカムパネルAが上に上が
って外れるのを防止するためのものである。前記取付部
材46も前記同様に外壁34に対して上下方向及び前後
方向に位置調節自在に設けられている。つまり、外壁3
4に埋設されている長ナット62,62に対するボルト
63,63の締め付け量を調節するとともに、前記下方
に位置するボルト63に係合したナット64に接当す
る、ナット64に螺合するボルト65を回転操作するこ
とになる。
【0032】
【実施例】本発明のガラス表面ハニカムパネルAを、図
12(a)に示すように4つの角部を支持する4点支持
にした場合、図12(b)に示すように上下の枠66,
66により2辺支持にした場合、図12(c)に示すよ
うに環状の4周枠67により4辺支持にした場合の強度
計算を行った。比較するものとして1枚ガラスと2枚の
合わせガラスとを用いた。ガラス表面ハニカムパネル
A、1枚ガラス、2枚の合わせガラスはそれぞれ、図1
2(a)に示す4点支持にした場合、パネルサイズ2.4m
×2.4m=5.76m2であり、図12(b)に示す2辺支持に
した場合、パネルサイズ3.6m×2.4m=8.64m2であり、図
12(c)に示す4辺支持にした場合、パネルサイズ3.
6m×2.4m=8.64m2である。ガラス表面ハニカムパネルA
の板厚が50mmの場合には、ガラス表面ハニカムパネルA
を構成する板ガラス2の厚み8mm、ハニカムコアの厚み4
1.5mm、ステンレスの裏板3の厚み0.5mm であり、ガラ
ス表面ハニカムパネルAの板厚が75mmの場合には、ハニ
カムコアの厚み66.5mmになり、ガラス表面ハニカムパネ
ルAの板厚が増大した分、ハニカムコアの厚みが増大す
ることになり、板ガラス2の厚み8mm とステンレスの裏
板3の厚み0.5mm とが不変である。上記ガラス表面ハニ
カムパネルAの強度設計はスパンの1/200 程度の撓みの
制限で定まる。従って、板ガラス2のヤング率は7.5 ×
105kg/cm2 、アルミ7.0 ×105 と略同じであるから、ガ
ラス表面ハニカムパネルは、撓みに関しては表面にガラ
スの厚み6 〜8mm のアルミ板を張ったものに相当する。
裏面のステンレス板のヤング率は21×105 kg/cm2程度で
アルミの3倍であり、撓みに関しては1.5mm のアルミ板
の代わりに0.5tのステンレス板でよい。
【0033】
【表1】
【0034】表1に示されるように、四隅4点支持の場
合19mmの合わせガラスは、全厚み38mm、重量95kg/m2
で耐風圧強度171kg/m2、比強度= 強度/ 重量は1.8 であ
るが、50mmのガラス表面ハニカムパネルAは、重量29kg
/m2 で略同じ耐風圧強度162kg/m2、比強度= 強度/ 重量
は3倍の5.6 である。又、2辺支持で19mmの合わせガラ
スは、耐風圧強度286kg/m2、比強度= 強度/ 重量は3.0
であるが、125mm のガラス表面ハニカムパネルAは、重
量35kg/m2 で耐風圧強度1240kg/m2 に達し、比強度= 強
度/ 重量は実に35.4と10倍になり、厚く大きいパネルが
有利である。
【0035】表1の4点支持ガラスや2辺支持ガラスの
耐風圧強度が180kg/m2以下であることは、ビルの1〜2
階にしか用いることができないことを示している。それ
に比較して、ガラス表面ハニカムパネルAは、同じ支持
条件で厚さ75mmで375 〜440kg/m2、100mm 厚では662 〜
790kg/m2に達し、超高層建築物の上部でも十分使用でき
ることがわかる。
【0036】パネルサイズ3.6m×2.4m=8.64m2の15mmの
合わせガラスの場合、耐風圧強度396kg/m2であるが、ガ
ラスの重量が648kg になるため、頑丈なサッシュ枠及び
そのファスナー( 取付部材) が必要になる。表1には示
していないが、同パネルサイズの125mm 厚の4点支持ガ
ラス表面ハニカムパネルAは、耐風圧強度が425kg/m2
重量は1/2 の303kg に過ぎず、4点ファスナー( 取付部
材) のみでサッシュ枠は不要になる。
【0037】前記ガラス表面ハニカムパネルAを、図1
3(a),(b),(c)に示すように構成してもよ
い。つまり、図13(a)では、枠材15を省略したガ
ラス表面ハニカムパネルAを示し、図13(b)では、
枠材15を省略するとともに、板ガラス2の裏面とハニ
カムコア1の表面との間に、板ガラスの熱膨張率と略等
しい熱膨張率を有する補強用の補助裏板68を、シリコ
ーン接着剤4により接着固定したガラス表面ハニカムパ
ネルAを示し、図13(c)では、ハニカムコア1の外
周面に枠材15を設けるとともに、図13(b)と同様
に板ガラス2の裏面とハニカムコア1の表面との間に、
板ガラスの熱膨張率と略等しい熱膨張率を有する補強用
の補助裏板68を、シリコーン接着剤4により接着固定
したガラス表面ハニカムパネルAを示している。
【0038】
【発明の効果】請求項1によれば、ハニカムコアの表面
側に板ガラスを、且つ、裏面側に裏板を広い面積に渡っ
て接着固定することによって、枠材を用いることなく、
しかも板ガラスの強度寸法に制限を受けることがない大
型サイズにできながらも、超高層ビルのどの階にも用い
ることができる風圧耐久性を得ることができる軽量なも
のに構成することができるから、製造、運搬、取付けコ
ストの低減化をも図ることができるガラス表面ハニカム
パネルを提供することができる。又、枠材を用いていな
いから、超耐候性を有するガラスの建築物の外装利用を
有効に行うことができ、またデザイン上もシンプルなも
のにできる。しかも、接着剤にシリコーンを用いること
によって、耐熱性、耐紫外線、耐水性に優れ、長期間の
使用に対しても接着が剥離するようなことがなく、良好
に使用することができるとともに、シリコーンも金属ハ
ニカムコアも熱伝導率が高いため、ガラス表面ハニカム
パネルの反りやガラスの熱応力にとって好ましい状況を
つくる。即ち、ハニカムコアの裏面側の裏板を板ガラス
の熱膨張率と略等しい熱膨張率を有するもので構成する
ことによって、板ガラスと略同じ量に裏板が熱膨張収縮
することができ、熱曲がりの発生や応力集中による破損
を回避することができる。
【0039】請求項2によれば、ハニカムコアと板ガラ
スとの間に補助板材を介在することによって、風圧強度
及び衝撃破壊強度を更に高めることができ、より一層破
損し難いガラス表面ハニカムパネルを提供することがで
きる。しかも、シリコーン接着層が板ガラスと補助板材
との間に発生する熱膨張差を吸収して接着層が剥がれる
といったことを確実に阻止することができる。
【0040】請求項3によれば、枠部材を設けることに
よって、ガラス表面ハニカムパネルの外周縁の保形強度
を高めることができ、運搬中等に他物にガラス表面ハニ
カムパネルの外周縁を接当しても破損等の少ないものに
することができるだけでなく、外周縁を固定部材への支
持部として強度的に十分対応させることができる。又、
枠部材をも板ガラスの熱膨張率と略等しい熱膨張率を有
するもので構成することによって、前記同様に枠部材へ
の応力集中による破損を回避することができる。
【0041】請求項5によれば、固定枠に対して上下上
げ落とし又は左右入れ返しにより枠部材の挿入部を挿入
するだけで、ガラス表面ハニカムパネルの固定及びシー
ルの両方を一挙に終了させることができ、ガラス表面ハ
ニカムパネルの取付け作業を迅速に行うことができる。
また、万一のガラス表面ハニカムパネルの破損時に容易
に交換することができる。
【0042】請求項6によれば、箱型形状の裏板のみに
よりガラス表面ハニカムパネルを造ることができるか
ら、経済的であり、かつ、工場でパネルを枠に取り付け
て現場で枠ごと取り付け可能で最も取り付け効率が高
い。しかも、万一パネルが破損した場合には、建物の外
部側より枠内のガラス表面ハニカムパネルを容易に交換
できる。
【0043】請求項7によれば、取付部材に上下上げ落
とし又は左右入れ返しにより枠部材の後側周縁部を係合
するだけで、ガラス表面ハニカムパネルの取付けを完了
することができ、ガラス表面ハニカムパネルの取付けを
容易迅速に行うことができる利点がある。しかも、ガラ
ス表面ハニカムパネルを3次元方向で調節することによ
って、ガラス表面ハニカムパネルの寸法誤差や取付け誤
差等を確実に吸収することもできる。
【0044】請求項8及び請求項9によれば、雨除け部
材を設けることによって、内部に外気を連通させつつ、
ガラス表面ハニカムパネルの内方側に雨水が浸入するこ
とを阻止することができ、例え雨水が浸入したとして
も、外部に排出することができる。即ち、枠部材の裏面
側の内部空間を遮断するためのシール部材を設けるこ
と、又はシールを設けず建物の壁を気密にすることによ
って、内部空間圧力を外部と等圧にできるので、内部空
間に雨水が浸入することを阻止することができる。たと
え前記シール部材のシール機能が低下した場合や建物の
壁の気密状態が低下した場合でも、充分な外気連通があ
れば内部空間を外気と略等圧に保ち得るので、前記のよ
うにガラス表面ハニカムパネルの内方側に浸入する雨水
が外部に排出されることから、内部空間に浸入する雨水
そのものをなくすことができるから、内部空間に雨水が
浸入することがなく、長期間に渡って確実に防水機能を
維持することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガラス表面ハニカムパネルの上部枠への取付構
造を示す縦断面図
【図2】ガラス表面ハニカムパネルの下部枠への取付構
造を示す縦断面図
【図3】H型鋼材スタッドを床スラブに固定し上部枠取
付金物を装着した状態を示す斜視図
【図4】ガラス表面ハニカムパネルの左右連結部を示す
横断面図
【図5】上下に位置するガラス表面ハニカムパネル同士
の連結部を示す縦断面図
【図6】ガラス表面ハニカムパネルが周囲枠に嵌め込ま
れたユニット構成を示す縦断面図
【図7】図6で示したガラス表面ハニカムパネルの左右
連結部を示す横断面図
【図8】ガラス表面ハニカムパネルを外壁の取付金物に
直接取り付けたときの取付構造を示す縦断面図
【図9】図8の取付部材の斜視図
【図10】ガラス表面ハニカムパネルを上下に中間取付
金物を介して調整取付金物により固定プレートに取り付
けたときの取付構造を示す縦断面図
【図11】ガラス表面ハニカムパネルの下枠にのみ中間
取付金物を介して外壁に取り付けたときの取付構造を示
す縦断面図
【図12】(a),(b),(c)はガラス表面ハニカ
ムパネルの支持形態を示す正面図
【図13】(a),(b),(c)はガラス表面ハニカ
ムパネルの別の構成をそれぞれ示す断面図
【符号の説明】
1 ハニカムコア 1A 外周面 2 板ガラス 2A ガラス枠接
着面 3 裏板 3A 裏板枠接着
面 3B 当接部 3C 傾斜延出部 4 シリコーン接着材 5 床スラブ 6 ファスナー 7 H型鋼材ス
タッド 7A 長孔 8 アルミ押出
型ファスナー 8A 長溝 8B 開口部 8C 長溝 8D 開口部 8E 長孔 9 下側ガラス
枠(固定枠) 9A 嵌合部 10 上側ガラス枠(固定枠) 10A 嵌合部 10B パネル支持材 11 ボルト 12 ナット 13 上下支持ブ
ラケット 14 隙間 15 枠部材 15A 後側周縁部( 挿入部) 15B 前側周縁部 16 発音防止兼シール部材 17,18 雨除け部
材 19 空間 20 ガラス 21 ガラス押さえ 22 窓台 23 縦雨除けゴム 24 気密ゴム材
脚部 25 気密ゴム材 26 固定部材 27 枠体 27A 被係合部 29 係合部材 30 シール部材 30A 不定型弾性シーリング材 30B 定型弾性シ
ーリング材 31A 気密ゴム材 31B,31C 気密ゴ
ム材 32 気密ゴム材 33 取付部材 33A,33B 水平板部 33C,33D 縦板部 33H 内部空間 33K 切欠き 33X 係合部 33Y 足場アンカ
ーボルト取付螺子 33a,33b 孔 34 外壁 35 ボルト 35A 頭 36 固定板 37 長ナット 38 ナット 39 ナット 40 高さ調整ナット 41 ボルト 41A 溝 42 小ねじ 44 ブロック 45 雨除け部材 46 取付部材 46A 被係止部 47 中間取付部材 47A 係止部 48 ボルト 49 固定プレー
ト 50 ナット 51 ナット 52 ボルト 53 ナット 54 ブラケット 55 ボルト 56 雨除け部材 57 気密ゴム材 58 ボルト 59 ナット 60 連結部材(通し材又はピース材) 62 長ナット 63 ボルト 64 ナット 65 ボルト 66 枠 67 4周枠 68 補助板材 B ボルト N ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04C 2/36 E04C 2/36 G E06B 3/54 E06B 3/54 A

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハニカム構造に於ける金属製のハニカム
    コアの表面側に板ガラスを、且つ、裏面側に該板ガラス
    の熱膨張率と略等しい熱膨張率を有する裏板を、それぞ
    れシリコーン接着剤により接着固定してなるガラス表面
    ハニカムパネル。
  2. 【請求項2】 前記ハニカムコアの表面と板ガラスの裏
    面との間に、該板ガラスの熱膨張率と略等しい熱膨張率
    を有する補強用の補助板材を、シリコーン接着剤により
    接着固定してなる請求項1記載のガラス表面ハニカムパ
    ネル。
  3. 【請求項3】 前記ハニカムコアの外形寸法を前記板ガ
    ラスの外形寸法よりも小さく形成し、前記ハニカムコア
    の外周面と前記板ガラス又は補助板材と前記裏板とで形
    成される隙間に前記板ガラスの熱膨張率と略等しい熱膨
    張率を有する枠部材を配置し、この枠部材を前記板ガラ
    ス又は補助板材と前記裏板とにそれぞれ前記シリコーン
    接着剤により接着固定してなる請求項1又は2記載のガ
    ラス表面ハニカムパネル。
  4. 【請求項4】 前記裏板又は補助板材又は枠部材を、鋼
    材、アルミメッキ鋼材、フェライト系ステンレス鋼材、
    チタニウム材、ガラス材等から構成してなる請求項1又
    は2又は3記載のガラス表面ハニカムパネル。
  5. 【請求項5】 前記ガラス表面ハニカムパネルを外部側
    より抜き差し可能にするために、前記枠部材に上下又は
    左右に設置された固定枠に外部側より上下上げ落とし又
    は左右入れ返しにより挿入可能な挿入部を備えさせると
    ともに、この挿入部を前記固定枠へ挿入したとき、該固
    定枠に該挿入部を密嵌させるためのシール部材を固定枠
    又は挿入部の少なくとも一方に備えさせてなる請求項3
    記載のガラス表面ハニカムパネル。
  6. 【請求項6】 前記裏板を前記板ガラスの裏面側に位置
    するハニカムコアの裏面、上面、下面、左右横側面を覆
    うために一面のみ開放された箱型形状に構成し、前記裏
    板の板ガラス側端部に該板ガラスの裏面に当て付ける当
    接部とこの当接部から板ガラスの裏面側へ次第に離間す
    るように延出された傾斜延出部とを該裏板に備えさせ、
    床スラブ側に固定される枠体の被係合部に係合する係合
    部材を設けるとともに、この係合部材を前記被係合部に
    係合させた状態で前記傾斜延出部と板ガラスの裏面との
    間に挿入した状態で係合部材と傾斜延出部と板ガラスと
    を一体的に固定するためのシール部材を板ガラスと係合
    部材との間から充填してある請求項3記載のガラス表面
    ハニカムパネル。
  7. 【請求項7】 前記枠部材の後側周縁部に外部側より上
    下上げ落とし又は左右入れ返しにより係合して上下方向
    及び前後方向の移動を規制する係合部を有する取付部材
    を設け、この取付部材を介して前記枠部材を外壁に対し
    て3次元方向での調節ができるように構成してなる請求
    項3記載のガラス表面ハニカムパネル。
  8. 【請求項8】 外気の浸入を許容し、かつ、雨水の浸入
    を阻止する雨除け部材を設けるとともに、前記枠部材の
    裏面にこれよりも内部空間を遮断するための気密シール
    部材を設けてなる請求項3又は6記載のガラス表面ハニ
    カムパネル。
  9. 【請求項9】 前記構成のガラス表面ハニカムパネルの
    裏面に気密シール部材を設けず、気密的な建築壁を設け
    てある請求項3又は6記載のガラス表面ハニカムパネ
    ル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105155803A (zh) * 2015-08-18 2015-12-16 中建三局东方装饰设计工程有限公司 玻璃背衬木纹铝板双面层墙面
CN110206202A (zh) * 2019-06-27 2019-09-06 苏州柯利达光电幕墙有限公司 一种可调角度玻璃蜂窝板系统

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