JPH1060373A - フレキシブル基板 - Google Patents

フレキシブル基板

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JPH1060373A
JPH1060373A JP21460096A JP21460096A JPH1060373A JP H1060373 A JPH1060373 A JP H1060373A JP 21460096 A JP21460096 A JP 21460096A JP 21460096 A JP21460096 A JP 21460096A JP H1060373 A JPH1060373 A JP H1060373A
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JP
Japan
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flexible substrate
polyimide resin
anchor
coating agent
film
Prior art date
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Pending
Application number
JP21460096A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsumi Hoshino
巽 星野
Mikio Kitahara
幹夫 北原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明は、フレキシブル基板のベースフィ
ルムと電気導体層を接着する接着層との接着信頼性を高
めるため、溶剤によって15%〜28%に希釈された熱
可塑性ポリイミド樹脂溶液に無機フィラーをポリイミド
樹脂固形分に対して、20〜90重量%配合してなるア
ンカーコート剤をベースフィルム上の少なくとも片面に
塗工し、脱溶剤することによって得られるフレキシブル
基板によって解決する。 【効果】アンカーコート剤とベースフィルムの層間が高
い接着信頼性を有し、高耐熱性かつ機械的強度の高いフ
レキシブル基板を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、層間接着性の高い
フレキシブル基板用ポリイミドフィルム基材に関するも
のである。
【0002】
【従来技術】耐熱性接着剤付きフレキシブル基板は、予
めベースのプラスチックフィルムまたは電気導体層とな
る金属上にロール或いはアプリケータによって耐熱性接
着剤を塗工した後、プラスチックフィルムの片面或いは
両面に金属を高温にて接着し形成される。
【0003】ベースとなるプラスチックフィルムにはポ
リイミド樹脂が主に使用されており、高耐熱性と低熱膨
張性の特性を有する組成物となっている。接着剤にはベ
ースフィルムのガラス転移温度以下で接着可能な樹脂を
使用しており、例えばエポキシ樹脂やポリイミド樹脂が
ある。耐熱性接着剤付きフレキシブル基板は用途に適し
た形状へと剪断法によって切断され使用される場合があ
る。この際、ベースフィルムと接着剤層との接着強度が
低いと界面剥離を起こし、使用に耐えれない。接着作用
には物理的接着と化学的接着がある。物理的接着は被着
物表層を粗化し凹凸を形成している場合が多く、接着剤
がその凹凸に入り込みアンカー効果を発現させる事を言
い、化学的接着は被着物或いは接着剤の少なくとも表層
に分子間結合を主とする化学反応によってお互いを強く
接着させることを言う。ベースとなるプラスチックフィ
ルムの表面は、フィルム化加工の際その表面が平滑とな
り易く、接着剤との物理的な接触(アンカー効果)をも
てない。またポリイミド樹脂は化学的に安定であり、接
着剤と化学反応は起きにくい。そこで、ベースフィルム
の表面をプラズマやエッチングで表面に物理的凹凸を付
けるよう表面改質を行い表面エネルギーを高める事によ
って接着剤との接着強度を高めている。
【0004】特にポリイミド製ベースフィルムと接着剤
との相互接着を高める試みが多数行われているが、ベー
スとなるプラスチックフィルムの表層改質が手法の主流
である。例えば、フィルム表層に酸化プラズマ処理を施
し凹凸を付ける工夫を行っている。しかし、凹凸によっ
てアンカー効果は持てるが機械的強度が低いため、十分
な強度が得られない。また、化学的接着を目的とし、カ
ップリング剤をフィルム表層に塗布した物もあるが、カ
ップリング剤の分解温度が低く、高温環境下においてガ
スが発生し、互いの層間においてはボイドの発生やデラ
ミネーションが起こり、耐熱用途としてのフレキシブル
基板には不向きである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題に鑑み、本
発明は高耐熱性を有し、かつ機械的強度の高いフレキシ
ブル基板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリイミド樹
脂をベースフィルムに使用し且つ接着剤もポリイミド樹
脂を使用している耐熱性フレキシブル基板に関するもの
であり、この各部材間の相互接着性を高める目的でポリ
イミド樹脂溶液に無機フィラーを分散した耐熱性アンカ
ーコート剤を設ける事によって解決する。すなわち本発
明は(1)溶剤によって15%〜28%に希釈された熱
可塑性ポリイミド樹脂溶液に無機フィラーをポリイミド
樹脂固形分に対して、20〜90重量%配合してなるア
ンカーコート剤、(2)上記アンカーコート剤をポリイ
ミドフィルム上の片面または両面に塗工、脱溶剤するこ
とによって得られるフレシキブル基板である。
【0007】
【発明の実施の形態】アンカーコート剤には、主剤とし
てポリイミド樹脂を用い、溶剤によって希釈されている
物とする。ポリイミド樹脂には、三井東圧社製熱可塑性
ポリイミド樹脂ワニス或いは熱可塑性接着剤ポリイミド
ペーストINM−910等が挙げられるが、溶剤によっ
て希釈されており、かつ溶剤乾燥或いは硬化を伴う加熱
時に体積収縮を起こすポリイミド樹脂であれば特に規定
しない。また希釈の割合は特に規定しないが、脱溶剤後
の塗膜においてポリイミド樹脂が不均一にならない10
〜40%の希釈範囲が好ましい。
【0008】製品形態から溶剤によって希釈されている
ものはそのまま使用出来るが、固形物状物はキャスト法
に適応した粘度にする様に固形分を調整し希釈する。具
体的にはE型粘度計において、25℃回転数25rpm
時に100−300ポイズの範囲の粘度にするよう固形
分を調整して希釈する。溶剤については、使用される樹
脂に対し良溶媒となる物で有れば特に規定されない。例
えば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルホルムアミド、シグライム、トリグライ
ムなど高彿点の極性溶剤が使用できる。
【0009】この主剤であるポリイミド樹脂溶液中のポ
リイミド樹脂の固形分に対し、無機フィラーを重量比で
20〜90%、好ましくは30〜75%の割合で配合す
る。配合方法としては、ロールミルが最適であるが、配
合された溶液中において無機フィラーが沈澱を起こさな
い程度に分散出来るものなら規定しない。
【0010】配合される無機フィラーとしては、平均粒
子径が0.5μm以上5μm以下好ましくは1以上3μ
m以下のセラミックまたは無機物で、例えば、AlN、
Al 2 3 、BN、SiO2 、SiN等が挙げられる。
形状については、フレーク状は平坦にパッキングされ易
く、ポリイミドフィルムに食い込みにくいため、粉砕状
や星型、球状が好ましい。こうして作られたアンカーコ
ート剤は高い耐熱性を有する。例えば三井東圧化学
(株)製熱可塑性ポリイミドペーストINM−910と
同社の平均粒径が1.2μmのMAN−2と呼ばれる球
状AlN粉を配合し溶剤を除去して作製されたアンカー
コート剤は、1%の加熱減量到達温度が470℃であ
り、使用最高温度である300℃ではガスの発生による
層間の膨れれなどはみられなかった。
【0011】使用されるベースフィルムは例えば宇部興
産社製ユーピレックス、東洋レーヨン社製アピカル等の
ポリイミドフィルムがあるが、市販の耐熱性ポリイミド
フィルムであれば特に規定しない。このアンカーコート
剤は必ず先にベースフィルムへ塗工する必要がある。ア
ンカーコート剤の作用の発現はフィルム上に溶液状であ
るアンカーコート剤をキャストした後、加熱による脱溶
剤によって体積収縮する際に起こる。理由としては、ア
ンカーコート剤は乾燥による熱対流によって比重の小さ
な樹脂は層内の上層部に移行し、比重の大きい無機フィ
ラーはアンカーコート剤層中の下層へと移行し、ベース
フィルム表面に接触する。加熱による溶剤揮発によって
アンカーコート剤は体積収縮を起し、ベースフィルム表
層に無機フィラーがくさび状に食い込む。その後の冷却
による体積収縮によってより強固に食い込む。この層の
積層厚みは絶縁性と吸水性、コストの面から自由に設計
できる。この時の脱溶剤時の厚み範囲は2〜50μmの
範囲であるが、好ましくは5〜30μmである。その
後、上層へと移行した樹脂分は接着剤をその上に塗工、
乾燥する事によって分子的絡み合いにより接着剤との接
着力が高まる。
【0012】
【実施例】
実施例1 ポリイミド樹脂をポリイミド固形分25wt%の三井東
圧(株)製INM−910とし、平均粒径2μmの球状
AlNの無機フィラーをINM−910に対し重量比で
50wt%混ぜ、ボールミルで3パスし混練したアンカ
ーコート剤を作製した。その後、宇部興産社製ユーピレ
ックス50Sに厚み100μm塗工した後、循環式乾燥
機で80℃で30分保持後そのまま270℃まで昇温し
更に25分保持し溶剤を除去した。乾燥後膜厚は30μ
mとなった。この上に同じINM−910を乾燥後膜厚
10μmとなる様塗工し、表面粗度がRaで1.3μm
の電解銅箔を245℃、30分、50Kg/cm2 の条
件で図2の構成と成る様よう熱プレスにより接着した。
この時のときの90°引き剥し試験(JIS C648
1)によって銅箔から引き剥しを試みた所、アンカーコ
ート層上に塗工したINM−910層と接着した銅箔の
界面から剥離し、その時の強度は1.4Kg/cmであ
り、使用に耐えられる範囲と判断する強度であった。よ
って、アンカーコート剤層とベースフィルムとの界面は
この強度値より強固な接着力があったと判断する。ま
た、1%加熱減量到達温度は486℃であり、部品実装
時の半田付けを想定したJISC6486における耐半
田性浴浸漬試験では基材中にの各層間に脹れは見られな
かった。
【0013】比較例1 宇部興産社製ユーピレックスSに三井東圧化学(株)製
熱可塑性ポリイミドワニスを実施例1と同様の手法で塗
工、乾燥し銅箔を積層した後、実施例1と同様の90゜
ピール引き剥し強度試験の結果、ユーピレックスSと熱
可塑性ポリイミ樹脂の界面で剥離し、その強度は0.2
Kg/cmとなり、基剤を任意の形状に剪断する際ユー
ピレックスSと製熱可塑性ポリイミ樹脂で剥離が生じ、
実用に耐えられなかた。
【0014】比較例2 宇部興産社製ユーピレックスSにSi系カップリング剤
として、信越シリコーン社製KBM−402を浸漬塗布
した後、120℃で2時間の乾燥をさせた。この上に三
井東圧化学(株)製PAA−Pmを20μm塗工し、更
に表面粗度がRaで1.3μmの電解銅箔を245℃、
30分、50Kg/cm2 で積層し、実施例1と同様の
90゜ピール引き剥し強度で測定した所、KBM−40
2を塗工したポリイミドフィルムと熱可塑性ポリイミの
界面で剥離しその強度は0.8Kg/cmであった。接
着性は良好で剪断にも剥離箇所はみられず良好である
が、1%加熱減量到達温度は約230℃であり、JIS
C6486の半田浴浸漬試験ではこの層間で膨れを生
じ、耐熱性は低いものとなった。
【0015】
【発明の効果】本発明の効果としては、ポリイミド樹脂
をベースフィルムに使用し且つ回路形成用の銅箔を接着
する接着剤もポリイミド樹脂を使用する耐熱性フレキシ
ブル基板について、この各部材間に相互の接着性を高め
る目的でポリイミド樹脂溶液に無機フィラーを分散した
耐熱性樹脂を設ける事によって高い耐熱性を有し、かつ
接着的に信頼性の高い絶縁層またはこれを持つフレキシ
ブル基板を得る事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、一般的なフレキシブル基板の断面図を
示す。
【図2】図2は、本発明(1)のポリイミドフィルム上
に塗布、乾燥したアンカーコート層の断面図を示す。
【符号の説明】
1 ポリイミドフィルム 2 アンカーコート層 3 接着用ポリイミド樹脂 4 銅箔 5 カップリング剤或いは改質処理層 6 無機フィラー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶剤によって15%〜28%に希釈され
    た熱可塑性ポリイミド樹脂溶液に無機フィラーをポリイ
    ミド樹脂固形分に対して、20〜90重量%配合してな
    るアンカーコート剤。
  2. 【請求項2】 上記アンカーコート剤をポリイミドフィ
    ルム上の片面または両面に塗工、脱溶剤することによっ
    て得られるフレシキブル基板。
JP21460096A 1996-08-14 1996-08-14 フレキシブル基板 Pending JPH1060373A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005101910A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-27 Dai Nippon Printing Co., Ltd. 液晶パネル用ベースフィルム、液晶パネル用機能フィルム、機能フィルムの製造方法、および機能フィルムの製造装置
JPWO2010110076A1 (ja) * 2009-03-27 2012-09-27 三井化学株式会社 ポリウレタンディスパージョンおよびその製造方法

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