JPH1060277A - 超精密成形用樹脂組成物 - Google Patents
超精密成形用樹脂組成物Info
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- JPH1060277A JPH1060277A JP21977296A JP21977296A JPH1060277A JP H1060277 A JPH1060277 A JP H1060277A JP 21977296 A JP21977296 A JP 21977296A JP 21977296 A JP21977296 A JP 21977296A JP H1060277 A JPH1060277 A JP H1060277A
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- resin
- filler
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- ultra
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Abstract
(57)【要約】
【課題】全方向において絶対的寸法収縮が小さく、低反
りで高真円度成形品が得られる、結晶性樹脂を用いた樹
脂組成物を提供する。 【解決手段】 310℃/1000sec-1のせん断速
度で測定した時の溶融粘度が50Pa・s以下のポリア
リーレンスルフィド樹脂(A)と、ガラス転移温度が1
40℃以上の非晶性樹脂(B)と、無機質無方向性フィ
ラー(C)と、無機繊維(D)とを必須成分として溶融
混練してなる超精密成形用樹脂組成物。
りで高真円度成形品が得られる、結晶性樹脂を用いた樹
脂組成物を提供する。 【解決手段】 310℃/1000sec-1のせん断速
度で測定した時の溶融粘度が50Pa・s以下のポリア
リーレンスルフィド樹脂(A)と、ガラス転移温度が1
40℃以上の非晶性樹脂(B)と、無機質無方向性フィ
ラー(C)と、無機繊維(D)とを必須成分として溶融
混練してなる超精密成形用樹脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超精密成形用樹脂
組成物に関する。この組成物は特にビデオテープレコー
ダー(VTR)のシリンダー用材料として有用である。
組成物に関する。この組成物は特にビデオテープレコー
ダー(VTR)のシリンダー用材料として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューターの処理速度の高性
能化や高容量化、家電電気製品の高機能化、電気自動車
や携帯用電話等に使用される電池技術革新、移動車両に
利用される電子制御技術、FAX等通信分野技術、省エ
ネルギー化に伴う自家発電システムの広がり、更には宇
宙航空分野に用いられる電子半導体利用技術等、あらゆ
る産業における電気電子関連技術は急激に進歩してい
る。
能化や高容量化、家電電気製品の高機能化、電気自動車
や携帯用電話等に使用される電池技術革新、移動車両に
利用される電子制御技術、FAX等通信分野技術、省エ
ネルギー化に伴う自家発電システムの広がり、更には宇
宙航空分野に用いられる電子半導体利用技術等、あらゆ
る産業における電気電子関連技術は急激に進歩してい
る。
【0003】更に、従来用いられている金属材料に替わ
り、軽量化や金属加工コスト低減化の方策としてエンジ
ニアリングプラスチックの射出、押出成形による樹脂製
品が広く利用されており、これら樹脂材料に対する要求
性能レベルが益々高まっている。
り、軽量化や金属加工コスト低減化の方策としてエンジ
ニアリングプラスチックの射出、押出成形による樹脂製
品が広く利用されており、これら樹脂材料に対する要求
性能レベルが益々高まっている。
【0004】合成樹脂から超精密成形品を得るに当たっ
ては、例えば既存の樹脂を用いて金型精度をより高め成
形条件を厳しく制御するというアプローチと、既存の金
型を用いて従来の条件を採用して成形するに当たり、合
成樹脂として、より流動性に優れ低収縮性のものを主体
とした、特殊な樹脂組成物を用いるというアプローチが
ある。
ては、例えば既存の樹脂を用いて金型精度をより高め成
形条件を厳しく制御するというアプローチと、既存の金
型を用いて従来の条件を採用して成形するに当たり、合
成樹脂として、より流動性に優れ低収縮性のものを主体
とした、特殊な樹脂組成物を用いるというアプローチが
ある。
【0005】従来、VTRシリンダーとしては、必要と
される真円度、摺動、導電性能をクリアするために、一
般にAlダイキャストからの超精密切削品が多く使用さ
れている。しかしこの切削加工工程コストが大きく製品
の価格に影響しており、近年の家電業界のコストダウン
化方策を実現するために、従来のAl切削品に替わり安
価に連続大量生産可能な樹脂製品を実用化することが期
待されている。
される真円度、摺動、導電性能をクリアするために、一
般にAlダイキャストからの超精密切削品が多く使用さ
れている。しかしこの切削加工工程コストが大きく製品
の価格に影響しており、近年の家電業界のコストダウン
化方策を実現するために、従来のAl切削品に替わり安
価に連続大量生産可能な樹脂製品を実用化することが期
待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高精度
の金型を用いても、結晶性樹脂を使用した場合、樹脂自
体の成形収縮率が大きいことに加えて、一般に用いられ
るガラス繊維、炭素繊維等の繊維状強化材の配向が顕著
であることから射出成形した成形品に反りが発生しやす
かったり、強度が樹脂流動方向と流動直角方向で大幅に
異なったりする欠点があり、折角高精度な金型を作って
も、成形用樹脂組成物の特性上、その金型形状を精密に
正確に再現することが出来ない場合があるし、成形条件
により、得られる成形品の成形精度のバラツキが大きく
現れ、歩留まり悪い。これは、超精密な電気電子機器部
品を得る上では、致命的欠陥となる。前記VTRシリン
ダーに代表されるような高い真円度を要求される円筒状
の成形体を得る場合には、この様な点が大きな問題点と
なっていた。
の金型を用いても、結晶性樹脂を使用した場合、樹脂自
体の成形収縮率が大きいことに加えて、一般に用いられ
るガラス繊維、炭素繊維等の繊維状強化材の配向が顕著
であることから射出成形した成形品に反りが発生しやす
かったり、強度が樹脂流動方向と流動直角方向で大幅に
異なったりする欠点があり、折角高精度な金型を作って
も、成形用樹脂組成物の特性上、その金型形状を精密に
正確に再現することが出来ない場合があるし、成形条件
により、得られる成形品の成形精度のバラツキが大きく
現れ、歩留まり悪い。これは、超精密な電気電子機器部
品を得る上では、致命的欠陥となる。前記VTRシリン
ダーに代表されるような高い真円度を要求される円筒状
の成形体を得る場合には、この様な点が大きな問題点と
なっていた。
【0007】また、非晶性樹脂を使用した場合は、結晶
性樹脂を使用した場合に比べて寸法精度には優れている
ものの樹脂粘度が非常に高いため、成形性に劣る、成形
サイクルが長い、成形品の表面状態等にムラが生じ易い
といった問題点があり、非晶性樹脂のみを用いて使用し
た場合は、未だ実用化レベルには達していない。
性樹脂を使用した場合に比べて寸法精度には優れている
ものの樹脂粘度が非常に高いため、成形性に劣る、成形
サイクルが長い、成形品の表面状態等にムラが生じ易い
といった問題点があり、非晶性樹脂のみを用いて使用し
た場合は、未だ実用化レベルには達していない。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、結晶
性樹脂として耐熱性が高摺動性のポリアリーレンスルフ
ィド樹脂を用いて、上記課題解決のための種種の検討を
行った。
性樹脂として耐熱性が高摺動性のポリアリーレンスルフ
ィド樹脂を用いて、上記課題解決のための種種の検討を
行った。
【0009】本発明は上記目的を解決するためのもので
あり、その要旨とするところは、310℃/1000s
ec−1のせん断速度で測定した時の溶融粘度が50P
a・s以下のポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、
ガラス転移温度が140℃以上の非晶性樹脂(B)と、
無機質無方向性フィラー(C)と、無機繊維(D)とを
必須成分として溶融混練してなる超精密成形用樹脂組成
物である。
あり、その要旨とするところは、310℃/1000s
ec−1のせん断速度で測定した時の溶融粘度が50P
a・s以下のポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、
ガラス転移温度が140℃以上の非晶性樹脂(B)と、
無機質無方向性フィラー(C)と、無機繊維(D)とを
必須成分として溶融混練してなる超精密成形用樹脂組成
物である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明でいう真円度とは、円筒状成形体の
直径の最大値Dmaxと最小値Dminの差で評価することと
定義し、この差の値のより小さいものが、より優れてい
ることをあらわす。
直径の最大値Dmaxと最小値Dminの差で評価することと
定義し、この差の値のより小さいものが、より優れてい
ることをあらわす。
【0012】本発明に用いられるポリアリーレンスルフ
ィド樹脂(以下、PAS樹脂という)としては、公知慣
用のものがいずれも使用できるが、例えば、一般式〔−
Ar−S−〕(式中の−Ar−は少なくとも1つの炭素
6員環を含む2価の芳香族基を示す)で示される繰り返
し単位を70モル%以上含有する重合体が挙げられる。
ィド樹脂(以下、PAS樹脂という)としては、公知慣
用のものがいずれも使用できるが、例えば、一般式〔−
Ar−S−〕(式中の−Ar−は少なくとも1つの炭素
6員環を含む2価の芳香族基を示す)で示される繰り返
し単位を70モル%以上含有する重合体が挙げられる。
【0013】PAS樹脂の代表的物質は、構造式〔−φ
−S−〕(ただし−φ−はフェニレン基)で示される繰
り返し単位を70モル%以上含有するポリマー、いわゆ
るPPS樹脂である。
−S−〕(ただし−φ−はフェニレン基)で示される繰
り返し単位を70モル%以上含有するポリマー、いわゆ
るPPS樹脂である。
【0014】PAS樹脂は、一般にその製造法により実
質上線状で分岐、架橋構造を有しない分子構造のもの
と、分岐や架橋を有する構造のものが知られているが、
本発明においてはそのいずれのタイプのものも有効であ
る。
質上線状で分岐、架橋構造を有しない分子構造のもの
と、分岐や架橋を有する構造のものが知られているが、
本発明においてはそのいずれのタイプのものも有効であ
る。
【0015】本発明に用いるのに好ましいPAS樹脂
は、繰り返し単位〔−φ−S−〕(ただし−φ−はフェ
ニレン基)で示される繰り返し単位を70モル%以上含
有するPPS樹脂である。
は、繰り返し単位〔−φ−S−〕(ただし−φ−はフェ
ニレン基)で示される繰り返し単位を70モル%以上含
有するPPS樹脂である。
【0016】この繰り返し単位が70モル%以上のもの
は、結晶性ポリマーとしての特徴である結晶化度が高く
て十分な強度が得られる傾向があり、靱性、耐薬品性に
優れたものとなる傾向にある。
は、結晶性ポリマーとしての特徴である結晶化度が高く
て十分な強度が得られる傾向があり、靱性、耐薬品性に
優れたものとなる傾向にある。
【0017】本発明において好適に用いられるこのPP
S樹脂には30モル%未満の他の共重合体構成単位を含
んでもよい。含んでもよい構成単位の代表例としては例
えばメタフェニレンスルフィド単位、ジフェニルケトン
スルフィド単位、ジフェニルスルホンスルフィド単位、
ジフェニルエーテルスルフィド単位、2,6−ナフタレ
ンスルフィド単位、三官能単位等が挙げられる。このう
ち三官能単位は1モル%以下であることが結晶性を低下
させない意味からも好ましい。
S樹脂には30モル%未満の他の共重合体構成単位を含
んでもよい。含んでもよい構成単位の代表例としては例
えばメタフェニレンスルフィド単位、ジフェニルケトン
スルフィド単位、ジフェニルスルホンスルフィド単位、
ジフェニルエーテルスルフィド単位、2,6−ナフタレ
ンスルフィド単位、三官能単位等が挙げられる。このう
ち三官能単位は1モル%以下であることが結晶性を低下
させない意味からも好ましい。
【0018】本発明では、分岐したPPSでも、直鎖状
PPSでも使用することができる。
PPSでも使用することができる。
【0019】更に、本発明では、310℃/1000s
ec-1のせん断速度で測定した時の溶融粘度が50Pa
・s以下のPAS樹脂が、好適に使用に供される。同条
件で50Pa・sを越える粘度を有するPAS樹脂を用
いた場合、射出成形時の樹脂粘度が高くなり目的とする
成形品寸法精度が得にくくなる。
ec-1のせん断速度で測定した時の溶融粘度が50Pa
・s以下のPAS樹脂が、好適に使用に供される。同条
件で50Pa・sを越える粘度を有するPAS樹脂を用
いた場合、射出成形時の樹脂粘度が高くなり目的とする
成形品寸法精度が得にくくなる。
【0020】本発明に用いられるガラス転移温度が14
0℃以上の非晶性樹脂(B)としてはこの条件を満たす
もので有ればよく、例えばポリカーボネート系樹脂、ポ
リフェニレンエーテル系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、
ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリアリレート系樹
脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹
脂等が使用できるが、PAS樹脂と混練した状態で用い
る場合ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリサルフォン
系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂が適している。
0℃以上の非晶性樹脂(B)としてはこの条件を満たす
もので有ればよく、例えばポリカーボネート系樹脂、ポ
リフェニレンエーテル系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、
ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリアリレート系樹
脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹
脂等が使用できるが、PAS樹脂と混練した状態で用い
る場合ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリサルフォン
系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂が適している。
【0021】本発明に用いられる無機質無方向性フィラ
ー(C)としては、粉末状の、例えばタルク、炭酸カル
シウム、マイカ、チタン酸カリウムウィスカー等の金属
酸化物、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラッ
ク、メソカーボンマイクロビーズ等の炭素系物質、例え
ばガラス微粒子等のガラス系物質が使用できる。
ー(C)としては、粉末状の、例えばタルク、炭酸カル
シウム、マイカ、チタン酸カリウムウィスカー等の金属
酸化物、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラッ
ク、メソカーボンマイクロビーズ等の炭素系物質、例え
ばガラス微粒子等のガラス系物質が使用できる。
【0022】無方向性の代表的な形状は、例えば真球、
略真球、立方体、略立方体等の様な形状のものである。
後述する様な繊維は、チョップドファイバーであっても
アスペクト比>1であり、フィラー(C)には属さな
い。
略真球、立方体、略立方体等の様な形状のものである。
後述する様な繊維は、チョップドファイバーであっても
アスペクト比>1であり、フィラー(C)には属さな
い。
【0023】フィラー(C)としては、特に80μm以
下の粒径を有するガラス微粒子球粉体のみか、それと、
導電性および摺動性付与のための上記炭素系物質球の粉
体を併用することは、例えば、目的とする成形品がVT
Rシリンダーである場合には、必要とされる程度の真円
度、導電性、摺動性を得るために有利な方法である。
下の粒径を有するガラス微粒子球粉体のみか、それと、
導電性および摺動性付与のための上記炭素系物質球の粉
体を併用することは、例えば、目的とする成形品がVT
Rシリンダーである場合には、必要とされる程度の真円
度、導電性、摺動性を得るために有利な方法である。
【0024】本発明に用いられる無機繊維(D)は、成
形体の強度レベルの向上や、更に導電性能や摺動性能を
付与するために使用されるものであり、例えばガラス繊
維、炭素繊維、金属繊維、金属酸化物繊維等が挙げら
れ、それを単独または複数種混合して使用する方法が挙
げられる。
形体の強度レベルの向上や、更に導電性能や摺動性能を
付与するために使用されるものであり、例えばガラス繊
維、炭素繊維、金属繊維、金属酸化物繊維等が挙げら
れ、それを単独または複数種混合して使用する方法が挙
げられる。
【0025】しかし、最終的に得られる成形品がVTR
シリンダーとして用いられる場合には、組成物に含ませ
る繊維(D)としては、炭素繊維、金属繊維の使用が好
ましい。繊維(D)としてガラス繊維、金属酸化物繊維
を使用すると、接触する相手材であるVTRテープ表面
への加傷、更にテープとの摩擦抵抗制御を困難にする原
因となりうるので適当でない。
シリンダーとして用いられる場合には、組成物に含ませ
る繊維(D)としては、炭素繊維、金属繊維の使用が好
ましい。繊維(D)としてガラス繊維、金属酸化物繊維
を使用すると、接触する相手材であるVTRテープ表面
への加傷、更にテープとの摩擦抵抗制御を困難にする原
因となりうるので適当でない。
【0026】本発明において使用できる炭素繊維として
は、一般に、例えばセルロース繊維、アクリル繊維、リ
グニン繊維、フェノール繊維、石油石炭系特殊ピッチ等
を原料とする繊維を焼成された耐炎質、炭素質、黒鉛質
等のものや、気相成長法で製造された炭素繊維等種々の
ものが使用できる。また、金属繊維としては例えばステ
ンレス繊維、銅繊維等が使用できる。
は、一般に、例えばセルロース繊維、アクリル繊維、リ
グニン繊維、フェノール繊維、石油石炭系特殊ピッチ等
を原料とする繊維を焼成された耐炎質、炭素質、黒鉛質
等のものや、気相成長法で製造された炭素繊維等種々の
ものが使用できる。また、金属繊維としては例えばステ
ンレス繊維、銅繊維等が使用できる。
【0027】炭素繊維は、短繊維のものが好ましく、短
繊維のなかでも曲状のものが特に好ましい。曲状炭素繊
維の短繊維としては、一本の繊維のアスペクト比が50
以上において直状炭素繊維に比べて比容積が大であるも
の、詳細にはアスペクト比を500に換算して比容積が
9cm3/g以上となるものが特に好ましく、例えば渦
流法により製造されたピッチ系炭素繊維が適している。
繊維のなかでも曲状のものが特に好ましい。曲状炭素繊
維の短繊維としては、一本の繊維のアスペクト比が50
以上において直状炭素繊維に比べて比容積が大であるも
の、詳細にはアスペクト比を500に換算して比容積が
9cm3/g以上となるものが特に好ましく、例えば渦
流法により製造されたピッチ系炭素繊維が適している。
【0028】ここで比容積は、500ミリリットルビー
カーに該ビーカーの容積を満たす様に試料を入れ、次い
で150g/cm2のの加圧下で測定した嵩密度の逆数
を言う。
カーに該ビーカーの容積を満たす様に試料を入れ、次い
で150g/cm2のの加圧下で測定した嵩密度の逆数
を言う。
【0029】成形品中に含まれる炭素繊維は長さは成形
方法により大きく異なるため、特に限定されないが、一
般に射出成形により成形体を得る場合は0.1〜1mm
長の炭素繊維を有するものが高い機械的強度を得ること
ができる。また炭素繊維の直径は均質に分散させるため
には約30μm以下のものが好ましい。
方法により大きく異なるため、特に限定されないが、一
般に射出成形により成形体を得る場合は0.1〜1mm
長の炭素繊維を有するものが高い機械的強度を得ること
ができる。また炭素繊維の直径は均質に分散させるため
には約30μm以下のものが好ましい。
【0030】炭素繊維の種類として、ピッチ系曲状炭素
繊維を用いたものは、射出成形後の収縮率において流動
方向、流動直角方向の差が小さいため、高精度を必要と
する製品が得るためには有利である。
繊維を用いたものは、射出成形後の収縮率において流動
方向、流動直角方向の差が小さいため、高精度を必要と
する製品が得るためには有利である。
【0031】本発明におけるPAS樹脂(A)と非晶性
樹脂(B)との配合比は、特に制限されるものではない
が、重量比で樹脂(A)/樹脂(B)=20/80〜8
0/20の範囲が好ましい。樹脂(A)成分が20部よ
り少ないと非晶性樹脂成分が多くなるため、樹脂粘度、
成形性、成形品の表面状態等に問題が生じやすくなり、
また80部より多くなると、結晶性樹脂成分が多くなる
ため寸法収縮が大きくなり、高精度金型を用いて成形し
ても成型品の金型再現性は不充分であることが多く、例
えばVTRシリンダの様な高度な真円度を目的とする製
品を得るには好ましくない。
樹脂(B)との配合比は、特に制限されるものではない
が、重量比で樹脂(A)/樹脂(B)=20/80〜8
0/20の範囲が好ましい。樹脂(A)成分が20部よ
り少ないと非晶性樹脂成分が多くなるため、樹脂粘度、
成形性、成形品の表面状態等に問題が生じやすくなり、
また80部より多くなると、結晶性樹脂成分が多くなる
ため寸法収縮が大きくなり、高精度金型を用いて成形し
ても成型品の金型再現性は不充分であることが多く、例
えばVTRシリンダの様な高度な真円度を目的とする製
品を得るには好ましくない。
【0032】フィラー(C)と繊維(D)の配合比は、
特に制限されるものではないが、フィラー(C)が繊維
(D)より過剰であることが特に好ましい。組成物に含
まれる繊維(D)がフィラー(C)より多い場合には、
最終的に得られる成形体に含まれる繊維配向による寸法
収縮率の差による異方性の影響を受け易く、目的とする
真円度が達成できにくい。
特に制限されるものではないが、フィラー(C)が繊維
(D)より過剰であることが特に好ましい。組成物に含
まれる繊維(D)がフィラー(C)より多い場合には、
最終的に得られる成形体に含まれる繊維配向による寸法
収縮率の差による異方性の影響を受け易く、目的とする
真円度が達成できにくい。
【0033】次に本発明の組成物を調整する当たって
は、各樹脂成分(A)及び(B)の合計が、組成物全体
重量中で20〜50重量%を占める様にすることが望ま
しい。樹脂(A)と(B)との合計が、20重量部より
も少ない場合は、それらを均一に混合させるのが難し
く、例えばコンパウンド化工程において樹脂粘度が高く
なり押出や造粒が困難となり易く、また50重量部より
多くなると最終成形品の寸法収縮率が大きくなり、VT
Rシリンダーを得る場合には、特に異方性の影響を受け
真円度が得られにくい。
は、各樹脂成分(A)及び(B)の合計が、組成物全体
重量中で20〜50重量%を占める様にすることが望ま
しい。樹脂(A)と(B)との合計が、20重量部より
も少ない場合は、それらを均一に混合させるのが難し
く、例えばコンパウンド化工程において樹脂粘度が高く
なり押出や造粒が困難となり易く、また50重量部より
多くなると最終成形品の寸法収縮率が大きくなり、VT
Rシリンダーを得る場合には、特に異方性の影響を受け
真円度が得られにくい。
【0034】これら配合の他、本発明の効果を損なわな
い限りにおいて、例えば金型腐食防止剤、離型用ワック
スを適宜添加することは差し支えない。
い限りにおいて、例えば金型腐食防止剤、離型用ワック
スを適宜添加することは差し支えない。
【0035】金型腐食防止剤としては、例えば炭酸亜
鉛、炭酸マンガン、炭酸マグネシウム、微粒子状酸化亜
鉛、ハイドロタルサイト(Mg0.7・Al0.3(OH)2・CO3・0.55H
2O)、金属固溶体(Mg0.4・Zn0.3・Al(OH)2(CO3)0.15・0.55H
2O、Mg0.5・Pb0.22・Al0.28(OH) 2・I0.28・0.16H2O)等が、
離型用ワックスとしては、例えばポリオレフィンワック
ス、カルナバワックス、炭化水素系ワックス、シリコー
ン系ワックス、フッ素系ワックス等が挙げられる。
鉛、炭酸マンガン、炭酸マグネシウム、微粒子状酸化亜
鉛、ハイドロタルサイト(Mg0.7・Al0.3(OH)2・CO3・0.55H
2O)、金属固溶体(Mg0.4・Zn0.3・Al(OH)2(CO3)0.15・0.55H
2O、Mg0.5・Pb0.22・Al0.28(OH) 2・I0.28・0.16H2O)等が、
離型用ワックスとしては、例えばポリオレフィンワック
ス、カルナバワックス、炭化水素系ワックス、シリコー
ン系ワックス、フッ素系ワックス等が挙げられる。
【0036】これら材料を調整する方法としては、樹脂
(A)〜繊維(D)の各成分を均一の混合すればよい。
均一混合物は、一例としてペレットとすることで得られ
るが、それは例えば各成分を通常の加熱混練り手段によ
り均一に混合して得れば良く、一般的な方法としては、
各成分の配合物をタンブラー、ヘンシェルミキサー等の
混合攪拌機で均質に混合し、加熱混練り手段として1軸
押出機、2軸押出機などの種々のタイプの押出機を用
い、上記材料をペレット状にする方法が挙げられる。
(A)〜繊維(D)の各成分を均一の混合すればよい。
均一混合物は、一例としてペレットとすることで得られ
るが、それは例えば各成分を通常の加熱混練り手段によ
り均一に混合して得れば良く、一般的な方法としては、
各成分の配合物をタンブラー、ヘンシェルミキサー等の
混合攪拌機で均質に混合し、加熱混練り手段として1軸
押出機、2軸押出機などの種々のタイプの押出機を用
い、上記材料をペレット状にする方法が挙げられる。
【0037】本発明の組成物は、公知慣用の成形方法で
超精密成形品を得ることが出来るが、加熱された組成物
を流動させてから、より低い温度に保って成形品を得る
ような、特に射出成形法や押出成形法に適している。
超精密成形品を得ることが出来るが、加熱された組成物
を流動させてから、より低い温度に保って成形品を得る
ような、特に射出成形法や押出成形法に適している。
【0038】かかる方法で得られるペレットを用いて目
的とする成形体に成形する方法としては、公知の射出成
形機、押出成形機を用いて所定の金型により成形するこ
とが一般的である。加熱温度は配合した樹脂の性質によ
り適宜選択でき、一般にペレット製造時の押出機シリン
ダー温度、射出成形シリンダー温度、押出成形シリンダ
ー温度は、例えば270〜380℃の範囲で樹脂成分の
融点に合わせて選択でき、また金型温度は100〜16
0℃の範囲が適当である。
的とする成形体に成形する方法としては、公知の射出成
形機、押出成形機を用いて所定の金型により成形するこ
とが一般的である。加熱温度は配合した樹脂の性質によ
り適宜選択でき、一般にペレット製造時の押出機シリン
ダー温度、射出成形シリンダー温度、押出成形シリンダ
ー温度は、例えば270〜380℃の範囲で樹脂成分の
融点に合わせて選択でき、また金型温度は100〜16
0℃の範囲が適当である。
【0039】本発明では所望の形状の成形品も高精度で
得ることが出来るが、精度如何が顕著に現れる、曲線部
分を有する部品の成形に好適に使用できる。曲線部分を
有する部品としては、例えば円筒、円柱、半円柱、球等
の様な形状の、自動車用超精密部品、電機電子用精密部
品が挙げられる。
得ることが出来るが、精度如何が顕著に現れる、曲線部
分を有する部品の成形に好適に使用できる。曲線部分を
有する部品としては、例えば円筒、円柱、半円柱、球等
の様な形状の、自動車用超精密部品、電機電子用精密部
品が挙げられる。
【0040】本発明は、次の様にして好適に実施でき
る。310℃/1000sec-1のせん断速度で測定し
た時の溶融粘度が50Pa・s以下のポリフェニレンス
ルフィド樹脂と、ポリフェニレンエーテル系樹脂(PP
E樹脂)、ポリエーテルサルホン系樹脂(PES樹
脂)、ポリサルフォン系樹脂(PSf樹脂)、ポリカー
ボネート系樹脂(PC樹脂)からなる群から選ばれる少
なくとも1種のガラス転移温度が140℃以上の非晶性
樹脂とを、前者/後者(重量比)=15/85〜55/
45とし、また、粒子径80μm以下の球形無機質無方
向性フィラーと、0.1〜1mm長かつ繊維径30μm
以下で、アスペクト比50以上、アスペクト比を500
に換算して比容積が9cm3/g以上の曲状の導電性無
機繊維とを、前者/後者(重量比)=51/49〜85
/15とし、さらに、前記各樹脂の合計100重量部当
たり、前記フィラーと繊維の合計120〜320重量部
となる様に、前記樹脂の溶融温度より低い温度で均一混
合した後、それを組成物が溶融流動する270〜380
℃の温度で溶融混練して、予めペレットを得る。
る。310℃/1000sec-1のせん断速度で測定し
た時の溶融粘度が50Pa・s以下のポリフェニレンス
ルフィド樹脂と、ポリフェニレンエーテル系樹脂(PP
E樹脂)、ポリエーテルサルホン系樹脂(PES樹
脂)、ポリサルフォン系樹脂(PSf樹脂)、ポリカー
ボネート系樹脂(PC樹脂)からなる群から選ばれる少
なくとも1種のガラス転移温度が140℃以上の非晶性
樹脂とを、前者/後者(重量比)=15/85〜55/
45とし、また、粒子径80μm以下の球形無機質無方
向性フィラーと、0.1〜1mm長かつ繊維径30μm
以下で、アスペクト比50以上、アスペクト比を500
に換算して比容積が9cm3/g以上の曲状の導電性無
機繊維とを、前者/後者(重量比)=51/49〜85
/15とし、さらに、前記各樹脂の合計100重量部当
たり、前記フィラーと繊維の合計120〜320重量部
となる様に、前記樹脂の溶融温度より低い温度で均一混
合した後、それを組成物が溶融流動する270〜380
℃の温度で溶融混練して、予めペレットを得る。
【0041】次いで、ペレットをシリンダーで同温度範
囲として流動できる様にした後、その温度よりも100
℃以上低い温度に保った、超精密部品を成形するための
高精度金型に射出又は押出して、冷却して、超精密成形
部品を得る。
囲として流動できる様にした後、その温度よりも100
℃以上低い温度に保った、超精密部品を成形するための
高精度金型に射出又は押出して、冷却して、超精密成形
部品を得る。
【0042】
【実施例】以下、実施例および比較例に基づいて本発明
を具体的に説明する。以下の実施例は、上記好適な実施
態様の基づいて構成されたものである。
を具体的に説明する。以下の実施例は、上記好適な実施
態様の基づいて構成されたものである。
【0043】実施例1〜7及び比較例1 二軸押出機として東芝TEM−35Bを使用し、下記表
1及び表2の組成で、予め予備混合した後、300〜3
60℃のシリンダー温度にて押し出し機で充分に溶融混
練、ペレタイズ化を行い、射出成形により、成形品を得
た。評価の射出成形条件は、300〜360℃のシリン
ダー温度、150℃の金型温度で行った。
1及び表2の組成で、予め予備混合した後、300〜3
60℃のシリンダー温度にて押し出し機で充分に溶融混
練、ペレタイズ化を行い、射出成形により、成形品を得
た。評価の射出成形条件は、300〜360℃のシリン
ダー温度、150℃の金型温度で行った。
【0044】実施例、比較例においては、収縮率の測定
は50×100×2mm(フィルムゲート)の大きさの
成形品の流動/直角方向の寸法を、光学顕微鏡20型で
測定した。
は50×100×2mm(フィルムゲート)の大きさの
成形品の流動/直角方向の寸法を、光学顕微鏡20型で
測定した。
【0045】また、成形品の真円度の評価は、90mm
の円筒状成形品にて行い、反りに関しては、以下の図1
に示す箱型成形品にて評価した。
の円筒状成形品にて行い、反りに関しては、以下の図1
に示す箱型成形品にて評価した。
【0046】成形品の各方向における収縮率(異方
性)、そり及び真円度の測定結果を、それぞれ表1及び
表2に併せて示した。
性)、そり及び真円度の測定結果を、それぞれ表1及び
表2に併せて示した。
【0047】ここで使用した各樹脂等は、次の通りであ
る。表中では、略記した。 PPS樹脂(1):DSP MB−651−90(30Pa・S) 〔大日本インキ化学工業(株)製の分岐を有するPPS〕 PPE樹脂:ユピエース AH−90 〔三菱瓦斯化学工業(株)製〕 PES樹脂:スミカエクセル 3600P 〔住友化学工業(株)製〕 PC樹脂 :ユーピロン 〔三菱瓦斯化学工業(株)製〕 PSf樹脂:デンカスチロール 〔電気化学工業(株)製) 炭素繊維 :ドナカーボS−242 〔ドナック(株)製ミルド平均糸径0.37mm、直径13μm、 比容積9cm3/g以上〕
る。表中では、略記した。 PPS樹脂(1):DSP MB−651−90(30Pa・S) 〔大日本インキ化学工業(株)製の分岐を有するPPS〕 PPE樹脂:ユピエース AH−90 〔三菱瓦斯化学工業(株)製〕 PES樹脂:スミカエクセル 3600P 〔住友化学工業(株)製〕 PC樹脂 :ユーピロン 〔三菱瓦斯化学工業(株)製〕 PSf樹脂:デンカスチロール 〔電気化学工業(株)製) 炭素繊維 :ドナカーボS−242 〔ドナック(株)製ミルド平均糸径0.37mm、直径13μm、 比容積9cm3/g以上〕
【0048】
【表1】
【0049】実施例の成形品は、重量でアルミニウム切
削品と同等或いはより軽量であり、強度で同等かそれ以
上、金型再現性(真円度)はほぼ同等であった。
削品と同等或いはより軽量であり、強度で同等かそれ以
上、金型再現性(真円度)はほぼ同等であった。
【0050】比較例1 PAS樹脂(2)として、大日本インキ化学工業(株)
製DSP MB−600(60Pa・S)40重量%、
ベスファイトHTA−C6S(東邦レーヨン製直状炭素
繊維チョップ)の60重量%を用いて上記したのと同様
の操作を行ってペレットを得、同様にして射出成形して
各形状の成形品をそれぞれ得た。
製DSP MB−600(60Pa・S)40重量%、
ベスファイトHTA−C6S(東邦レーヨン製直状炭素
繊維チョップ)の60重量%を用いて上記したのと同様
の操作を行ってペレットを得、同様にして射出成形して
各形状の成形品をそれぞれ得た。
【0051】成形品の各方向における収縮率(異方
性)、そり及び真円度は、それぞれ5.20、2mm以
上、100μm以上であった。
性)、そり及び真円度は、それぞれ5.20、2mm以
上、100μm以上であった。
【0052】実施例に示すとおり、本発明の組成物を用
いた成形品は、従来に比べて、流動方向並びに直角方向
において小さな寸法収縮率が得られ、しかも流動方向と
直角方向の寸法収縮率の差が小さいため異方性が小さ
い。即ち、絶対寸法収縮が小さく且つ異方性が小さいた
め反り及び真円度に優れる成形品が得られる。
いた成形品は、従来に比べて、流動方向並びに直角方向
において小さな寸法収縮率が得られ、しかも流動方向と
直角方向の寸法収縮率の差が小さいため異方性が小さ
い。即ち、絶対寸法収縮が小さく且つ異方性が小さいた
め反り及び真円度に優れる成形品が得られる。
【0053】
【発明の効果】本発明では、従来よりも成型時低粘度の
ポリアリーレンサルファイド樹脂を用いて、それに無機
質無方向性フィラーと無機繊維とを前者フィラーのほう
が多くなる様に用い、かつ特定ガラス転移温度以上の非
晶性樹脂を組み合わせるので、従来の成型時高粘度のポ
リアリーレンサルファイド樹脂に無機繊維を組み合わせ
た組成物に比べて、流動方向並びに直角方向において小
さな寸法収縮率が得られ、しかも流動方向と直角方向の
寸法収縮率の差が小さいため異方性が小さいうえ、寸法
収縮絶対値も極めて小さいので、金型再現性に優れた超
精密成形品を得ることが出来る。
ポリアリーレンサルファイド樹脂を用いて、それに無機
質無方向性フィラーと無機繊維とを前者フィラーのほう
が多くなる様に用い、かつ特定ガラス転移温度以上の非
晶性樹脂を組み合わせるので、従来の成型時高粘度のポ
リアリーレンサルファイド樹脂に無機繊維を組み合わせ
た組成物に比べて、流動方向並びに直角方向において小
さな寸法収縮率が得られ、しかも流動方向と直角方向の
寸法収縮率の差が小さいため異方性が小さいうえ、寸法
収縮絶対値も極めて小さいので、金型再現性に優れた超
精密成形品を得ることが出来る。
【0054】従って、本発明の組成物は、絶対寸法収縮
が小さく、異方性が小さく、反り及び真円度に優れてい
る必要のある成形品の成形に好適である。
が小さく、異方性が小さく、反り及び真円度に優れてい
る必要のある成形品の成形に好適である。
【図1】本発明で、反りの評価に用いた箱型成形品の上
面図及び側断面図である(図中、数字は、寸法mmを表
す。)。
面図及び側断面図である(図中、数字は、寸法mmを表
す。)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 69/00 LPQ C08L 69/00 LPQ 71/12 LQP 71/12 LQP 81/06 LRF 81/06 LRF 101/00 LTA 101/00 LTA
Claims (8)
- 【請求項1】 310℃/1000sec-1のせん断速
度で測定した時の溶融粘度が50Pa・s以下のポリア
リーレンスルフィド樹脂(A)と、ガラス転移温度が1
40℃以上の非晶性樹脂(B)と、無機質無方向性フィ
ラー(C)と、無機繊維(D)とを必須成分として溶融
混練してなる超精密成形用樹脂組成物。 - 【請求項2】 フィラー(C)が、繊維(D)より過剰
である請求項1記載の超精密成形用樹脂組成物。 - 【請求項3】 樹脂(A)、樹脂(B)、フィラー
(C)および繊維(D)の合計を100重量部とした
時、(A)と(B)の合計が20〜50重量部である請
求項1記載の超精密成形用樹脂組成物。 - 【請求項4】 フィラー(C)が、80μm以下のガラ
ス微粒子である請求項1記載の超精密成形用樹脂組成
物。 - 【請求項5】 樹脂(B)が、ポリフェニレンエーテル
系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリサルフォ
ン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂から選ばれる少なく
とも1種以上の樹脂である請求項1記載の超精密成形用
樹脂組成物。 - 【請求項6】 樹脂(A)/樹脂(B)の重量比が、2
0/80〜80/20である請求項1記載の超精密成形
用樹脂組成物。 - 【請求項7】 繊維(D)として、炭素繊維または金属
繊維を用い、フィラー(C)として、炭素系無機質無方
向性フィラーを用い、それらを併用する請求項1記載の
超精密成形用樹脂組成物。 - 【請求項8】 ビデオテープレコーダー(VTR)のシ
リンダー成形用の請求項1記載の超精密成形用樹脂組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21977296A JPH1060277A (ja) | 1996-08-21 | 1996-08-21 | 超精密成形用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21977296A JPH1060277A (ja) | 1996-08-21 | 1996-08-21 | 超精密成形用樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1060277A true JPH1060277A (ja) | 1998-03-03 |
Family
ID=16740773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21977296A Pending JPH1060277A (ja) | 1996-08-21 | 1996-08-21 | 超精密成形用樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1060277A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002129015A (ja) * | 2000-10-25 | 2002-05-09 | Dainippon Ink & Chem Inc | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物および光学式ピックアップ用パーツ |
WO2007052727A1 (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-10 | Tosoh Corporation | ポリアリーレンスルフィド組成物 |
JP2007204616A (ja) * | 2006-02-02 | 2007-08-16 | Polyplastics Co | 円筒形状部位保有成形品用ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物及び円筒形状部位保有成形品 |
-
1996
- 1996-08-21 JP JP21977296A patent/JPH1060277A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002129015A (ja) * | 2000-10-25 | 2002-05-09 | Dainippon Ink & Chem Inc | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物および光学式ピックアップ用パーツ |
WO2007052727A1 (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-10 | Tosoh Corporation | ポリアリーレンスルフィド組成物 |
KR101197314B1 (ko) * | 2005-11-04 | 2012-11-05 | 토소가부시키가이샤 | 폴리아릴렌설파이드 조성물 |
US8357737B2 (en) | 2005-11-04 | 2013-01-22 | Tosoh Corporation | Polyarylene sulfide composition |
JP2007204616A (ja) * | 2006-02-02 | 2007-08-16 | Polyplastics Co | 円筒形状部位保有成形品用ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物及び円筒形状部位保有成形品 |
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