JPH1059858A - 抗糖尿病剤 - Google Patents
抗糖尿病剤Info
- Publication number
- JPH1059858A JPH1059858A JP8239776A JP23977696A JPH1059858A JP H1059858 A JPH1059858 A JP H1059858A JP 8239776 A JP8239776 A JP 8239776A JP 23977696 A JP23977696 A JP 23977696A JP H1059858 A JPH1059858 A JP H1059858A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- extract
- solvent
- solution
- momordica cochinchinensis
- antidiabetic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 安全性に優れた天然由来の抗糖尿病剤を提
供する。 【構成】 ナンバンカラスウリの抽出物を有効成分と
する抗糖尿病剤。
供する。 【構成】 ナンバンカラスウリの抽出物を有効成分と
する抗糖尿病剤。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた蔗糖吸収阻
害効果を有する抗糖尿病剤に関するものである。
害効果を有する抗糖尿病剤に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】種々の天然物は、古来から糖尿病に有効
であるとして伝承的に用いられてきているが、具体的に
その薬効が証明されたものは少ないのが現状である。一
方、成人病の発病原因は糖尿由来のものが増加しつつあ
るため、医薬品と同レベルで評価された有効性の明らか
な伝承薬物の開発が望まれている。
であるとして伝承的に用いられてきているが、具体的に
その薬効が証明されたものは少ないのが現状である。一
方、成人病の発病原因は糖尿由来のものが増加しつつあ
るため、医薬品と同レベルで評価された有効性の明らか
な伝承薬物の開発が望まれている。
【０００３】ウリ科に属するナンバンカラスウリ（原
語：Ｍｏｍｏｒｄｉｃａ Ｃｏｃｈｉｎｃｈｉｎｅｎｓ
ｉｓ）は、中国南部、西・東南アジアでは、広く食用に
供され、滋養強壮剤として、また、その種子は漢薬では
モクベツシ（木鼈子）として蒼や腫脹を除去する生薬と
しても知られている食用植物の一つである。ナンバンカ
ラスウリは、熱帯では、６月〜１０月頃まで長期間その
果実を保つことのできる食用資源としては、重要な作物
である。
語：Ｍｏｍｏｒｄｉｃａ Ｃｏｃｈｉｎｃｈｉｎｅｎｓ
ｉｓ）は、中国南部、西・東南アジアでは、広く食用に
供され、滋養強壮剤として、また、その種子は漢薬では
モクベツシ（木鼈子）として蒼や腫脹を除去する生薬と
しても知られている食用植物の一つである。ナンバンカ
ラスウリは、熱帯では、６月〜１０月頃まで長期間その
果実を保つことのできる食用資源としては、重要な作物
である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記問題
点に鑑み、糖吸収阻害作用を有する天然資源を対象とし
て系統的な実験研究を重ねた結果、実験的に惹起させた
過血糖に対し、ナンバンカラスウリの抽出物は強い糖吸
収阻害作用による血糖上昇抑制作用を有するという新知
見を得、本発明を完成したのである。
点に鑑み、糖吸収阻害作用を有する天然資源を対象とし
て系統的な実験研究を重ねた結果、実験的に惹起させた
過血糖に対し、ナンバンカラスウリの抽出物は強い糖吸
収阻害作用による血糖上昇抑制作用を有するという新知
見を得、本発明を完成したのである。
【０００５】蔗糖は、主として腸管に存在するα−グル
コシダーゼよりブドウ糖と果糖とに分解され、血中に移
行して血糖値の上昇を来すことが良く知られており、蔗
糖のままでは血中に移行することがないので、高血糖と
はならないのである。
コシダーゼよりブドウ糖と果糖とに分解され、血中に移
行して血糖値の上昇を来すことが良く知られており、蔗
糖のままでは血中に移行することがないので、高血糖と
はならないのである。
【０００６】本発明は、ナンバンカラスウリの抽出物を
実験動物を用いて薬効や作用特性を明らかにし、有効で
安全な天然由来の抗糖尿病剤を提供しようとするもので
ある。
実験動物を用いて薬効や作用特性を明らかにし、有効で
安全な天然由来の抗糖尿病剤を提供しようとするもので
ある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】ナンバンカラスウリの果
実を果皮、果肉、種子の３部分に分け、アルコールエキ
スあるいは水エキスを作成し試験したところ、水エキス
も有効であったが、アルコールエキスにより更なる有効
性が認められた。また、その作用特性は蔗糖の腸下での
分解抑制でなく、蔗糖の吸収阻害にあることが明らかと
なった。なお、ナンバンカラスウリの果実中、果皮につ
いては顕著な薬効が認められず、果肉および種子に抗糖
尿病効果を見出すことができた。
実を果皮、果肉、種子の３部分に分け、アルコールエキ
スあるいは水エキスを作成し試験したところ、水エキス
も有効であったが、アルコールエキスにより更なる有効
性が認められた。また、その作用特性は蔗糖の腸下での
分解抑制でなく、蔗糖の吸収阻害にあることが明らかと
なった。なお、ナンバンカラスウリの果実中、果皮につ
いては顕著な薬効が認められず、果肉および種子に抗糖
尿病効果を見出すことができた。
【０００８】成分の抽出は、以下のように行うことがで
きる。
きる。
【０００９】ナンバンカラスウリの果肉、および種子を
陰乾し、粗切後、メタノールやエタノール等のアルコー
ルや水などの溶媒と共に加温しまたは冷浸して抽出液を
得、４５℃以下の温度で減圧下、抽出液から溶媒を留去
し、乾燥エキスを得る。乾燥エキスは、そのまま室温で
保存することができる。
陰乾し、粗切後、メタノールやエタノール等のアルコー
ルや水などの溶媒と共に加温しまたは冷浸して抽出液を
得、４５℃以下の温度で減圧下、抽出液から溶媒を留去
し、乾燥エキスを得る。乾燥エキスは、そのまま室温で
保存することができる。
【００１０】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【００１１】ナンバンカラスウリのエタノールエキスの
場合は、各部位の乾燥物の３倍量のエタノールを加え、
時々振り混ぜ３日間放置後、濾過し、濾液を集め、４５
℃以下で減圧濃縮し、完全に溶媒を留去し、エタノール
エキスを得た。それぞれの収率は、５〜８％であった。
場合は、各部位の乾燥物の３倍量のエタノールを加え、
時々振り混ぜ３日間放置後、濾過し、濾液を集め、４５
℃以下で減圧濃縮し、完全に溶媒を留去し、エタノール
エキスを得た。それぞれの収率は、５〜８％であった。
【００１２】また、水エキスの場合は、煮沸した熱水中
に各部位のエタノールエキスのエタノールを水に替え、
抽出容器に入れ３時間、抽出放冷後濾過し、前述同様に
減圧濃縮して水エキスを得た。水エキスの収率は、１５
〜２３％であった。実験動物および砂糖分解酵素α−グ
ルコシダーゼへの影響は、以下のようにして検討した。
に各部位のエタノールエキスのエタノールを水に替え、
抽出容器に入れ３時間、抽出放冷後濾過し、前述同様に
減圧濃縮して水エキスを得た。水エキスの収率は、１５
〜２３％であった。実験動物および砂糖分解酵素α−グ
ルコシダーゼへの影響は、以下のようにして検討した。
【００１３】蔗糖負荷ラットにおける血糖上昇抑制作用
の検討 ２０〜２４時間絶食させたウィスター系雄性ラット（体
重１１５〜１３０ｇ）に被検薬物を経口投与し、その３
０分後に蔗糖を１ｇ／ｋｇ強制経口投与した。その３０
分後に無麻酔拘束下（採血時のみ）で、頚静脈から約
０．４ｍｌ採血し、血糖値をグルコースオキシダーゼ法
により測定した。
の検討 ２０〜２４時間絶食させたウィスター系雄性ラット（体
重１１５〜１３０ｇ）に被検薬物を経口投与し、その３
０分後に蔗糖を１ｇ／ｋｇ強制経口投与した。その３０
分後に無麻酔拘束下（採血時のみ）で、頚静脈から約
０．４ｍｌ採血し、血糖値をグルコースオキシダーゼ法
により測定した。
【００１４】ラット空腸由来α−グルコシダーゼ阻害作
用の検討 蔗糖は腸管に存在するα−グルコシダーゼによってブド
ウ糖と果糖に分解され、腸管から吸収される。反対に、
α−グルコシダーゼの作用を抑制しておくと、蔗糖のま
ま腸に存在し吸収され、カロリーになったり高血糖にな
ったりするのを抑制することができる。このような作用
の有無を、ナンバンカラスウリのエキスについて見るた
めに、以下のような方法で検討した。
用の検討 蔗糖は腸管に存在するα−グルコシダーゼによってブド
ウ糖と果糖に分解され、腸管から吸収される。反対に、
α−グルコシダーゼの作用を抑制しておくと、蔗糖のま
ま腸に存在し吸収され、カロリーになったり高血糖にな
ったりするのを抑制することができる。このような作用
の有無を、ナンバンカラスウリのエキスについて見るた
めに、以下のような方法で検討した。
【００１５】被験薬物を溶解した０．１Ｍリン酸緩衝液
（ｐＨ７．０）をＡ液とし、Ａ液０．５ｍｌに基質とし
て０．０１Ｍのｐ−ニトロフェニル−α−Ｄ−グルコピ
ラノースを０．２５ｍｌＡ液に溶解したものを加え、約
５分間予備加温した。これに、予備加温した酵素液
（０．０２単位，０．２％卵アルブミンを含む，０．０
１Ｍリン酸緩衝液ｐＨ７．０に溶解）０．２５ｍｌを加
えて、３７℃で１５分間インキュベートした。０．２Ｍ
炭酸ナトリウム液１ｍｌを加えて反応を終了させ、生成
したｐ−ニトロフェノールの量を４００ｎｍの吸光度か
ら算出した。ブランク液は、炭酸ナトリウム液を加えて
から酵素液を加えたものを用いた。薬物濃度は、インキ
ュベーション中の濃度で表した。酵素液については、空
腸粘膜をホモジネートして用いた。それぞれの結果を表
１，２に示した。
（ｐＨ７．０）をＡ液とし、Ａ液０．５ｍｌに基質とし
て０．０１Ｍのｐ−ニトロフェニル−α−Ｄ−グルコピ
ラノースを０．２５ｍｌＡ液に溶解したものを加え、約
５分間予備加温した。これに、予備加温した酵素液
（０．０２単位，０．２％卵アルブミンを含む，０．０
１Ｍリン酸緩衝液ｐＨ７．０に溶解）０．２５ｍｌを加
えて、３７℃で１５分間インキュベートした。０．２Ｍ
炭酸ナトリウム液１ｍｌを加えて反応を終了させ、生成
したｐ−ニトロフェノールの量を４００ｎｍの吸光度か
ら算出した。ブランク液は、炭酸ナトリウム液を加えて
から酵素液を加えたものを用いた。薬物濃度は、インキ
ュベーション中の濃度で表した。酵素液については、空
腸粘膜をホモジネートして用いた。それぞれの結果を表
１，２に示した。
【００１６】比較対照薬として、蔗糖の腸内のα−グル
コシダーゼの特異的阻害剤とし、食後、高血糖抑制作用
を特徴とするアカルボース（バイエル社）を用いた。
コシダーゼの特異的阻害剤とし、食後、高血糖抑制作用
を特徴とするアカルボース（バイエル社）を用いた。
【００１７】
【表１】
【００１８】
【表２】
【００１９】
【発明の効果】本発明によれば 実施例にも示した通
り、優れた抗糖尿病作用を有する天然由来の抗糖尿病剤
を提供することができる。
り、優れた抗糖尿病作用を有する天然由来の抗糖尿病剤
を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項１】 ナンバンカラスウリの抽出物を有効成分
とする抗糖尿病剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8239776A JPH1059858A (ja) | 1996-08-21 | 1996-08-21 | 抗糖尿病剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8239776A JPH1059858A (ja) | 1996-08-21 | 1996-08-21 | 抗糖尿病剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1059858A true JPH1059858A (ja) | 1998-03-03 |
Family
ID=17049733
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8239776A Withdrawn JPH1059858A (ja) | 1996-08-21 | 1996-08-21 | 抗糖尿病剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1059858A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005289955A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Cci Corp | 肥満および糖尿病の予防および治療剤ならびに食品 |
| JP2007513892A (ja) * | 2003-12-10 | 2007-05-31 | シャンハイバイクーヤオイエユウシェンゴンス | 腫瘍の治療に用いる漢方薬剤、その調製方法、および使用方法 |
| JP2011020947A (ja) * | 2009-07-15 | 2011-02-03 | Sankensha:Kk | 降糖効果を有する外用薬 |
| JP2011173905A (ja) * | 2011-04-21 | 2011-09-08 | Taisho Pharmaceutical Co Ltd | 脂肪吸収抑制剤 |
| US8158168B2 (en) | 2005-12-20 | 2012-04-17 | Sk Chemicals Co., Ltd. | Anti-gastritis and anti-ulcer agent containing Momordicae semen extract and momordica saponin I isolated from the same |
| JP2013241407A (ja) * | 2012-04-26 | 2013-12-05 | Tokai Tsukemono Kk | 脂肪肝抑制剤 |
-
1996
- 1996-08-21 JP JP8239776A patent/JPH1059858A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007513892A (ja) * | 2003-12-10 | 2007-05-31 | シャンハイバイクーヤオイエユウシェンゴンス | 腫瘍の治療に用いる漢方薬剤、その調製方法、および使用方法 |
| JP2005289955A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Cci Corp | 肥満および糖尿病の予防および治療剤ならびに食品 |
| US8158168B2 (en) | 2005-12-20 | 2012-04-17 | Sk Chemicals Co., Ltd. | Anti-gastritis and anti-ulcer agent containing Momordicae semen extract and momordica saponin I isolated from the same |
| JP2011020947A (ja) * | 2009-07-15 | 2011-02-03 | Sankensha:Kk | 降糖効果を有する外用薬 |
| JP2011173905A (ja) * | 2011-04-21 | 2011-09-08 | Taisho Pharmaceutical Co Ltd | 脂肪吸収抑制剤 |
| JP2013241407A (ja) * | 2012-04-26 | 2013-12-05 | Tokai Tsukemono Kk | 脂肪肝抑制剤 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031104 |