JPH1059747A - ガラス板の洗滌乾燥方法及びその装置 - Google Patents

ガラス板の洗滌乾燥方法及びその装置

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JPH1059747A
JPH1059747A JP21271196A JP21271196A JPH1059747A JP H1059747 A JPH1059747 A JP H1059747A JP 21271196 A JP21271196 A JP 21271196A JP 21271196 A JP21271196 A JP 21271196A JP H1059747 A JPH1059747 A JP H1059747A
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Masanori Umebayashi
正憲 梅林
Akihiro Ota
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
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    • C03C23/0075Cleaning of glass

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Abstract

(57)【要約】 【課題】寸法形状の異なる多品種のガラス板を立掛け状
態で連続的に洗滌し乾燥させる方法と装置に関する。 【解決手段】連続的に搬送されるフラットガラス板また
は湾曲ガラス板を洗滌および乾燥させる方法において、
予め表面に界面活性剤を塗布し汚れを分離させるように
し、寸法形状の異なる多品種のガラス板群をペグ式搬送
装置にて立掛け混載状態とし、工水等による水洗後、温
水によるシャワー洗滌を行い、さらに純水でリンスさ
せ、温風により水滴を蒸発乾燥するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は寸法形状の異なる多
品種のガラス板を立掛け状態で連続的に洗滌し乾燥させ
る方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】縦掛け状態で連続的に搬送されるガラス
板の洗滌乾燥方法や装置としては、従来より種々のもの
が開示されている。
【0003】例えば、特公昭49−16990号公報に
は、ガラス板を縦にして上端部を倒れないように数カ所
で案内し、下端部は駆動ロール上に載置して移動させ、
その移動中に洗滌液等により洗滌する洗滌工程と、水洗
による予備濯ぎ工程と、ガラス板の両面上方より不純物
を含まない清浄水をガラス面に沿って流下させる仕上げ
濯ぎ工程と、ガラス板の上端面の水滴を除去する工程
と、気流乾燥を行う乾燥工程とを順次に行うガラス板の
洗滌方法が開示されている。
【0004】また、特公昭63−2105号公報には、
洗浄に先立ちガラスの表面にポリビニールアルコール水
溶液を塗布する工程、該ガラスを熱処理する工程、該ガ
ラスの表面を水を含む液体により摩擦洗浄する工程、該
ガラスの表面を乾燥する工程を有するガラスの洗浄方法
が開示されている。
【0005】さらにガラス板の洗滌方法としては、水洗
と同時に回転するブラシロールをガラス板面に押し付け
て汚れを洗浄させる方法が良く知られ、洗滌後のガラス
面の水切り方法については絞りロール等による方法が一
般に良く知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特公昭49−1699
0号公報のものは、平面ガラスの上辺部をロールで挟持
し、下辺部を搬送ロールで支持してガラス板を縦状態で
搬送させ洗浄するものであるため、異形状のガラス板や
湾曲したガラス板等に適用しようとすることは困難であ
る。
【0007】また、特公昭63−2105号公報のもの
は、ガラスの表面にポリビニールアルコール水溶液を塗
布し、熱処理工程で水分を蒸発させるものであるが、実
施例によれば100℃30分の熱処理とあり、水分の蒸
発に時間がかかり、寸法の大きなガラスを多量に処理す
る場合には処理タクトが遅くなるといった問題点があっ
た。
【0008】さらに、ブラシロールを用いる洗滌方法や
絞りロールによる水切り乾燥は、ガラスの形状が変化し
たときに、その都度ガラスの形状に合わせてブラシロー
ルや絞りロールの形状を対応させなければならず、少量
多品種のガラス板の洗滌乾燥の場合段取り替えが多く発
生し効率が悪くなるという問題点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点、
すなわち寸法形状の異なる多品種の湾曲したガラス板を
混載状態で連続して搬送、洗滌、かつ乾燥でき、ガラス
板面の汚れをクリーンに洗滌でき、乾燥後の水跡も残ら
ないことを目的として、連続的に搬送されるガラス板を
洗滌および乾燥させる方法において、寸法形状の異なる
多品種のガラス板群を立掛け混載状態とし、工水等によ
る水洗後、温水によるシャワー洗滌を行い、さらに純水
でリンスさせ、温風により乾燥するようにし、また、洗
滌工程前に予めガラス板の表面に界面活性剤を塗布し汚
れを分離させるようにし、さらに、前記連続処理される
ガラス板が湾曲ガラス板であるガラス板の洗浄乾燥方法
と、連続的に搬送されるガラス板を洗滌および乾燥させ
る装置において、SUS等の金属製ロッドにポリテトラ
フルオロエチレン(テフロン)チューブを被覆、または
貼着し、ガラス板を立掛け状態に載置させるペグを備
え、該ガラス板を連続的に搬送させるペグ式搬送装置
と、工水等のシャワー洗滌ゾーンと、温水シャワー洗滌
ゾーンと、純水によるリンス洗滌ゾーンからなる洗滌装
置と、上部ヒーターによる温風をガラス板面に噴射させ
てガラス表面を乾燥させる乾燥ゾーンと、冷却ファンに
よりガラス板を冷却させる冷却ゾーンと、装置全体をト
ンネル状のチャンバーとし、さらに、前記洗浄装置の工
水等のシャワー洗滌ゾーンの上流に界面活性剤の塗布を
行う界面活性剤塗布ゾーンを設けたガラス板の洗滌乾燥
装置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、寸法形状の異なる多品
種のガラス板群を混載状態にして、それぞれペグと称す
るロッドに立掛け、トンネル状のチャンバー内に設けた
洗滌工程、水切り乾燥工程を連続的に搬送通過させ、ガ
ラス板面の洗滌、及び水切り乾燥を行うものである。
【0011】上記洗滌工程にガラス板を投入するに先だ
って、ガラス板面に界面活性剤を塗布し汚れを遊離させ
るようにした後、洗滌工程にガラス板を搬送させる。ま
ず、工水洗滌ゾーンで立掛け状態で搬送中のガラス板の
上部から工水をスプレー散水し、ガラス板面に遊離した
埃やホコリ等の汚れの大半を洗い落とし、続く温水洗滌
ゾーンで、温水によるシャワー洗滌させ、工水による洗
滌では洗滌除去できなかったガラス板面に残存付着の汚
れや界面活性剤を完全に洗い落とし、さらに、純水洗滌
ゾーンで、ガラス板面の乾燥後に水跡が残らないよう
に、純水によるリンス洗滌により、ガラス板面に付着の
不純物を含む工水や温水を洗い流すようにした。
【0012】洗滌中は散水部の霧滴が乾燥ゾーンに流出
しないように洗滌ゾーンの上部に軸流ファンを設けてド
ラフトをかけるようにした。続いて乾燥ゾーンに搬送さ
れたガラス板に対し、上部に設けた加熱ヒーターによる
熱を循環式ファンによる温風にてガラス板に噴出し、ガ
ラス板面に残存の水滴を蒸発乾燥させた。
【0013】次の冷却ゾーンに搬送されたガラス板は、
前工程の乾燥ゾーンで熱を吸収して熱くなっているので
冷却ファンで常温まで冷却し、トンネル状のチャンバー
を出て次工程に引き継がれる。
【0014】前記ペグはSUS等の金属製ロッドにポリ
テトラフルオロエチレン(テフロン)チューブを全周に
被覆、あるいはガラス板と当接する面側にポリテトラフ
ルオロエチレン(テフロン)板を固着させ、前記ガラス
板にキズをつけずに立掛け状態で載置させることができ
る。
【0015】このように前記ガラス板をペグに立掛け状
にして搬送するので、フラット板、湾曲板、寸法形状が
異なるガラス板等をランダムに搬送でき、また前記の洗
滌乾燥方法および装置で洗滌、乾燥させたため通常行わ
れている生産品種の変更時等の段取り替えも不要とな
り、生産性の向上を図ることができるようになった。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係わるガラス板の洗滌乾燥方
法およびその装置の実施例について図面に基づき詳細に
説明する。
【0017】図1は本発明の実施例を説明するガラス板
の洗滌乾燥方法および装置の概略側面図を示し、図2は
本発明の実施例を説明するペグ式搬送装置の一部を切
欠、省略した斜視図を示し、図3は本発明の別の実施例
を説明するガラス板の洗滌乾燥方法および装置の概略側
面図を示す。
【0018】まず、図2に示すようなペグ式の搬送装置
2がある。該ペグ式の搬送装置2はコンベアの幅方向の
両端付近に一対のペグ3をコンベア全周にわたって等間
隔に立設したものである。
【0019】該ペグ3はSUS等の金属製ロッド4にポ
リテトラフルオロエチレン製、通称テフロン製のチュー
ブ5を全周に被覆したもの、あるいは金属製の細長い板
材の全周あるいはガラス板1と当接する面側に該ポリテ
トラフルオロエチレン(テフロン)製の板を固着させた
ものであり、これはペグ3に立掛け載置したガラス板1
にキズ等をつけないように保護するものであるが、乾燥
ゾーン16で温風を噴射するため耐熱性樹脂であるポリ
テトラフルオロエチレン(テフロン)を用いた。
【0020】また、ペグ3は洗滌機内で水に晒されるた
めステンレス等の錆びない金属とし、錆によるガラス板
1の面への汚れの発生を防止するようにした。ガラス板
1は前記ペグ3間に立掛状態にして搬送されるが、寸法
形状の異なる多品種のガラス板1であっても混載状態に
して搬送することができる。
【0021】つぎに、図1に示すようなトンネル状のチ
ャンバー22内の入口側10から出口側21までを貫い
て前記ペグ式の搬送装置2が設けられ、チャンバー22
の入口側10でガラス板1を投入移載し、出口側21で
取出し次工程に搬送させるものである。
【0022】該チャンバー22内は入口側10側より工
水洗滌ゾーン13、温水洗滌ゾーン14、純水洗滌ゾー
ン15、乾燥ゾーン16、冷却ゾーン19からなり、ガ
ラス板1はペグ3に立掛け状態で前記各工程を連続的に
搬送通過し、ガラス板1の洗滌、及び水切り乾燥を行う
ものである。
【0023】ここで上記チャンバー22内の工水洗滌ゾ
ーン13にガラス板1を投入するに先だって、ガラス板
1に界面活性剤を塗布し汚れを遊離させるようにした
後、洗滌乾燥装置12内にガラス板1を搬入させる。
【0024】まず、工水洗滌ゾーン13で立掛け状態で
搬送中のガラス板1の上部から水温幅10〜25℃程度
の工水または井戸水をスプレー散水し、ガラス板1に付
着した埃やホコリ等を含む汚れの大半を洗い落とし、続
く温水洗滌ゾーン14で、洗滌処理タクトにもよるが約
40℃以上の温水によるシャワー洗滌を行い、工水によ
る洗滌では洗滌除去できなかったガラス板1の表面に残
存付着の汚れや界面活性剤を完全に洗い落とし、さらに
続く純水洗滌ゾーン15で、ガラス板1の表面が乾燥し
た後に水滴跡が残らないように、水温が15〜25℃で
電気伝導度1μS/cm以下の品質の純水によるリンス
洗滌により、ガラス板1に付着の不純物を含む工水や温
水を洗い流し、ガラス板1を純水で覆うようにした。
【0025】洗滌中は散水部の霧滴が乾燥ゾーン16に
流入しないように洗滌ゾーンの上部に軸流ファン24を
設けて排気をかけるようにした。続いて乾燥ゾーン16
に搬入されたガラス板1に対し、上部に設けた加熱ヒー
ター17による熱を循環式ファン18による雰囲気温度
が約40℃の温風にしてガラス板1に噴出し、ガラス板
1に残存付着の水滴を蒸発乾燥させた。
【0026】次の冷却ゾーン19に搬送されたガラス板
1は、前工程の乾燥ゾーン16で熱を吸収して熱くなっ
ているので冷却ファン20で常温程度まで冷却させた
後、トンネル状のチャンバー22を出て次工程に引き継
がれる。
【0027】冷却ファン20は外気を取り入れ、高性能
フィルター23で濾過清浄化したものを使用するので外
気中の塵埃が再びガラス板1に付着することがないよう
にした。また、冷却ファン20で取り込まれ濾過清浄化
された空気は乾燥ゾーン16にも送り込まれ使用され、
洗滌ゾーン上に設けた軸流ファン24にて排出するので
塵埃を含んだ外気が装置内に浸入することはない。
【0028】本発明の洗滌乾燥装置12により洗滌及び
乾燥したガラス板1は出口側21を通過後、クリーンな
室内でペグ式搬送装置2による立掛け状態から水平状態
に姿勢を変更し、次工程であるクリーンルーム内に搬送
され合わせガラス処理工程や、プリント工程等のクリー
ンなガラス面を必要とする工程に搬送移動する。
【0029】このように前記ガラス板1をペグ3に立掛
け状にして搬送するので、フラット板、湾曲板、寸法形
状が異なるガラス板1等をランダムに搬送でき、また前
記の洗滌乾燥方法および装置で洗滌、乾燥させたため通
常行われている生産品種の変更時等の段取り替えも不要
となり、生産性の向上を図ることができるようになっ
た。
【0030】以上好適な例について述べたが、本発明は
これに限定されるものではなく、種々の応用が考えられ
る。前記界面活性剤の塗布工程は前記チャンバー22の
外で図1のように上部から散布していたが、これをチャ
ンバー22内に含め、図3のようにチャンバー22に設
け、界面活性剤塗布ゾーン11としても良く、または、
ペグ式搬送装置にガラス板を載置する前に界面活性剤を
含浸したスポンジや刷毛等で塗布後、ペグ式搬送装置に
移載する。
【0031】さらに、ペグ3は水に晒されるため錆びな
いステンレスが望ましいが、SS材等に防錆のメッキ処
理を施したものでも良い。
【0032】
【発明の効果】本発明は、フラットなガラス板、湾曲ガ
ラス板、寸法形状が異なるガラス板等の多品種で形状の
異なった湾曲ガラス板を生産品種の変更時に行われる段
取り替え時の処理条件を変更せずにランダムに混載状態
で連続して洗滌、乾燥できるので、生産性の向上、作業
の簡略化、効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明するガラス板の洗滌乾燥
方法および装置の概略側面図を示す。
【図2】本発明の実施例を説明するペグ式搬送装置の一
部を切欠、省略した斜視図を示す。
【図3】本発明の別の実施例を説明するガラス板の洗滌
乾燥方法および装置の概略側面図を示す。
【符号の説明】
1 ガラス板 2 搬送装置 3 ペグ 4 金属製ロッド 5 テフロンチューブ 10 入口側 11 界面活性剤塗布ゾーン 12 洗滌乾燥装置 13 工水洗滌ゾーン 14 温水洗滌ゾーン 15 純水洗滌ゾーン 16 乾燥ゾーン 17 加熱ヒーター 18 ファン 19 冷却ゾーン 20 冷却ファン 21 出口側 22 チャンバー 24 軸流ファン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続的に搬送されるガラス板を洗滌および
    乾燥させる方法において、寸法形状の異なる多品種のガ
    ラス板群を立掛け混載状態とし、工水等による水洗後、
    温水によるシャワー洗滌を行い、さらに純水でリンスさ
    せ、温風により乾燥するようにしたことを特徴とするガ
    ラス板の洗滌乾燥方法。
  2. 【請求項2】洗滌工程前に予めガラス板の表面に界面活
    性剤を塗布し汚れを分離させるようにしたことを特徴と
    する請求項1記載のガラス板の洗滌乾燥方法。
  3. 【請求項3】前記連続処理されるガラス板が湾曲ガラス
    板であることを特徴とする請求項1乃至2記載のガラス
    板の洗浄乾燥方法。
  4. 【請求項4】連続的に搬送されるガラス板を洗滌および
    乾燥させる装置において、SUS等の金属製ロッドにポ
    リテトラフルオロエチレン(テフロン)チューブを被
    覆、または貼着し、ガラス板を立掛け状態に載置させる
    ペグを備え、該ガラス板を連続的に搬送させるペグ式搬
    送装置と、工水等のシャワー洗滌ゾーンと、温水シャワ
    ー洗滌ゾーンと、純水によるリンス洗滌ゾーンからなる
    洗滌装置と、上部ヒーターによる温風をガラス板面に噴
    射させてガラス表面を乾燥させる乾燥ゾーンと、冷却フ
    ァンによりガラス板を冷却させる冷却ゾーンと、装置全
    体をトンネル状のチャンバーとしたことからなることを
    特徴とするガラス板の洗滌乾燥装置。
  5. 【請求項5】前記洗浄装置の工水等のシャワー洗滌ゾー
    ンの上流に界面活性剤の塗布を行う界面活性剤塗布ゾー
    ンを設けたことを特徴とする請求項4のガラス板の洗滌
    乾燥装置。
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