JPH1059156A - ブレーキシステム - Google Patents

ブレーキシステム

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Publication number
JPH1059156A
JPH1059156A JP8237342A JP23734296A JPH1059156A JP H1059156 A JPH1059156 A JP H1059156A JP 8237342 A JP8237342 A JP 8237342A JP 23734296 A JP23734296 A JP 23734296A JP H1059156 A JPH1059156 A JP H1059156A
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JP
Japan
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brake
rear wheel
reservoir tank
abs
switch
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Pending
Application number
JP8237342A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Sugita
昌彦 杉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
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Publication of JPH1059156A publication Critical patent/JPH1059156A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/40Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition comprising an additional fluid circuit including fluid pressurising means for modifying the pressure of the braking fluid, e.g. including wheel driven pumps for detecting a speed condition, or pumps which are controlled by means independent of the braking system
    • B60T8/404Control of the pump unit
    • B60T8/4045Control of the pump unit involving ON/OFF switching

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車のABS付ブレーキシステムにお
いて、ABS作動時に作動音と振動が発生しないように
した。 【解決手段】 従来のABSは、作動すると即、モータ
32がポンプ11,21を駆動したので、乗車人員の状
況によっては、作動音と振動が生ずることがあった。本
発明では、リザーバタンク13,23にスイッチ30を
取付け、リザーバタンク13,23内にある程度のブレ
ーキ液が溜らないとポンプ11,21が作動しないよう
にした。これにより、作動音と振動の発生を抑えること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に適用する
ブレーキシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のブレーキ装置は、運転者が踏む
ブレーキペダルでマスターシリンダ内に貯留されるブレ
ーキ液の圧力を上げ、この上昇した液圧を車輪ごとに設
けられたディスクブレーキあるいはドラムブレーキのホ
イールシリンダに加えて、車輪とともに回転しているデ
ィスクあるいはドラムに制動力を発生させる。この場
合、液圧の配分は二輪ずつ二系統に分けて行われるが、
ブレーキペダルを踏むことによって上昇する液圧が前輪
と後輪に全く同様に加えられると、制動時の荷重移動で
負荷が減少する後輪が、負荷が増大する前輪より先にロ
ックするので、マスタシリンダと後輪のホイールシリン
ダとの間に、プロポーショニングバルブまたは後輪の軸
重量により作動のタイミングを変更させる機能が付いた
ロードセンシング・プロポーショニングバルブを介装す
ることが多い。
【0003】プロポーショニングバルブ(以下、PVと
いう)または、後輪の軸重量により作動のタイミングを
変更させる機能の付いたロードセンシング・プロポーシ
ョニングバルブ(以下、LSPVという)の作動特性を
図8に示す。PVは、後輪のブレーキ圧力がある値(設
定値a,b,c,d)に達するまでは前輪のブレーキ圧
力と同様の圧力変化で上昇するが、設定値に達した後
は、前輪のブレーキ圧力(マスターシリンダの出力圧
力)の上昇率に対して一定の割合(一般的には0.1〜
0.4程度)で昇圧させる機能を有する。
【0004】一般的なPVは、後輪の軸重量に関係なく
一定の設定点(前述のa〜dのいずれか)で後輪用ブレ
ーキの昇圧レートを変えるため、車種の違い等により、
a〜dのうちのどれかを選択して設定することになる。
これに対してLSPVは、同一車種であっても、後輪に
加わる軸重量によって昇圧レートを変えることになる。
【0005】上記PVまたはLSPVを設けるのとは別
に、自動車のブレーキシステムにはアンチロック・ブレ
ーキ・システム(以下、ABSという)が搭載されるこ
とが多い。このABSは、路面の状況によって4輪の接
地抵抗に変化が生じたとき、路面抵抗が減少して空転を
する車輪(一般的には後輪)に対し、そのブレーキ圧力
を他のブレーキ圧力より低くし(液圧を断続的に加え
る)、空転からくる車体の姿勢変化を極力抑えるように
するシステムである。
【0006】PVを備えた車両においてABSを搭載す
ると、一般にPVの仕様は、1名乗車のように軸重量の
少ない状態で良好に作動するように設定されているの
で、乗車定員どおりに乗車したときには、後輪の軸重量
が大きくなるため、1名乗車のときに比べて、ブレーキ
ペダルを強く踏まないと同一の制動力が得られないこと
になる。
【0007】LSPVを備えた車両においてABSを搭
載すると、LSPVは後輪の軸重量に見合った仕様のP
Vとなるため、上記のような問題が生ずることはない。
しかしながら、当然に、後輪の軸重量を検出するための
センサ、そしてこのセンサの出力信号に応じてPVの液
圧を変える機構などが必要となるため、構造が複雑とな
り、配置のレイアウトにも大きな制約が生ずる。
【0008】PVならびにLSPVを備えない車両にA
BSを搭載した場合には、1名乗車時、アスファルト路
において前輪がロックし始める減速度は、0.8〜0.
9g程度である(g=9.8m/s2 )程度である。よ
って0.8〜0.9gの減速度までの乾燥アスファルト
路でのABSは作動しない。ところがPVを備えていな
い車両では、0.5〜0.6g程度の乾燥アスファルト
路で後輪のロックが開始することが多い。このときにA
BSが作動するため、車両が出し得る減速度は、0.8
〜0.9g程度までは上昇する。よって車両のブレーキ
性能自体にはそれほど大きな問題はない。しかしなが
ら、0.5〜0.6gという、パニック状態という程で
はないが、やや急ブレーキぎみの減速度でABSが作動
する。
【0009】ABSが作動すると、その作動時に作動音
が発生し、またブレーキペダルが振動することがある。
一般的な運転者は、この程度の減速度ではABSは作動
しないと思っているときにABSが作動し、作動音とブ
レーキペダルの振動が発生すると不快な思いをする。P
VまたはLSPVを備えた車両では1人乗車の乾燥アス
ファルト路で0.5〜0.6g程度の減速度でABSが
作動することは稀である。よって、PVまたはLSPV
を備えない車両における不快感は多くの人が感ずること
になる。ただし、ブレーキ性能としては、PVもLSP
Vもないので、特に後輪の軸重量の大きい定員乗車時の
後輪のブレーキ力が機械的に抑えられることがない分だ
け、PVあるいはLSPVを備えた車両より有利にな
る。
【0010】前述したように、自動車のブレーキシステ
ムには、通常、ある液圧以上になると後輪ブレーキの液
圧上昇レートを前輪ブレーキのそれに対して抑えるプロ
ポーショニングバルブ(PV)が取付けられている。こ
れは前輪側と同じように後輪側の液圧が上昇すると、制
動時の荷重移動で負荷が軽減する後輪側の制動力が大き
くなるため前輪よりも先にロックを起こすのを防ぐため
である。ただし、一般的な自動車の場合、PVなしでこ
のようなことが起きるのは、アスファルト路面が湿って
いるとき(以下、ウエットアスファルトという)や乾燥
しているとき(以下、ドライアスファルトという)のよ
うに路面の摩擦係数(μ)が高いときであり、雪や氷が
表面を覆っているときのように摩擦係数(μ)が低いと
ころではPVを設けたか否かには関わりなく、前輪が先
にロックするのが現状である。
【0011】ABSは車輪のロックを防止するので、こ
れが搭載された自動車ではPVは必ずしも必要ではなく
なる。しかしながらPVなしのABSの場合、以下のよ
うな問題が生ずる。すなわち、1名乗車のように後輪側
の軸重量が軽い状態でウエットアスファルトやドライア
スファルト等で急ブレーキではなく通常のブレーキング
を行い後輪側の液圧が上昇したとき、PVがあればその
作動により後輪側の液圧上昇が抑制され、後輪がロック
することはないが、PVがないために後輪がロック傾向
を示してABSが作動してしまうことがある。
【0012】この場合、運転者がPV付きの自動車に慣
れていると、自分のブレーキ操作が急ブレーキではな
く、さりとて雪や氷の滑り易い路面でもないのにABS
が作動することは予想外のことであり、かつ、そのとき
の作動音やブレーキペダルの振動が運転者に大きな不快
感を与えることになる。この作動音やブレーキペダルの
振動は、モータが回転しこのモータで駆動されるポンプ
がリザーバタンク内のブレーキ液をマスターシリンダに
戻すために生ずるので、この機構に注目する。
【0013】通常、ABSは前後左右の4個の車輪のい
ずれかがロック傾向を示すと作動を開始する。このとき
ABS制御に入った車輪のブレーキ液はリザーバタンク
に送られ、ABS作動と同時に作動を開始するモータに
駆動されてポンプが働き、リザーバタンクに送られたブ
レーキ液がマスターシリンダに戻される。前述のように
この作動が作動音とブレーキペダルの振動の原因にな
る。
【0014】これは、ABSが作動してもモータが即、
作動しなければよいので、本発明においてはリザーバタ
ンクにスイッチを設け、リザーバタンク内に送られたブ
レーキ液の量がある一定量に達したとき(これはスイッ
チの構造、取付位置で調整する)、初めてモータが作動
するようにしたものである。ただし、これはあくまで後
輪のみがABS制御となっている場合に限るものとし、
途中あるいは初めから前輪がABS制御となる場合に
は、ABS作動と同時にモータも作動するようにする。
【0015】上記ブレーキ液の一定量とは、PVなしで
後輪がロックを示す可能性があるウエットアスファルト
やドライアスファルトにおいて、ブレーキペダルを徐々
に踏み増していって後輪がロック傾向を示し始める液圧
と、後輪がロック傾向を示さない確実な液圧との差に相
当する消費液量プラスアルファ(余裕分)である。そし
て一定量以内の減圧を行って後輪がロック傾向を示さな
くなった場合、基本的には後輪側の液圧はその状態に保
持することになる。
【0016】通常、PVで後輪側の液圧を制御する場
合、ロックに対してかなりの余裕をもって設計するた
め、保持した液圧の方がよりロックに近いと考えれば、
この液圧は確実に高くなる。またある量の減圧によりブ
レーキペダルが少し踏み込んだ状態となっているとき
に、その位置からブレーキ液圧を増圧するためにブレー
キペダルを踏むと、踏みしろが大きくなって運転者に不
安感を与えることになる。このため液圧には余裕を持た
せる。ここで後輪のみのABS制御であっても、減圧量
が大きく、スイッチがオンになればモータが作動し、通
常のABSとなる。
【0017】このようにすれば、主に1名乗車の場合、
運転者の予想に反してABSが作動しても、即、モータ
は作動しないので、作動音とブレーキペダルの振動が発
生せず、運転者に不快感を当てることがない。さらにP
V付の場合、後輪の軸重量に関係なく後輪用ブレーキの
液圧が抑えられてしまうので、5名乗車のような場合
に、後輪用ブレーキの制動力が不足するようなことが考
えられるが、PVなしであれば5名乗車でも後輪ブレー
キの制動力を十分に出すことができることになる。つま
り、PVなしのABSが、PV付のABSと同等あるい
はそれ以上の性能を出すことができることになる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、1名乗車の
ように軸重量が小さい状態で直線状の乾燥路を走行中
に、パニック状態という程ではないが、やや急ブレーキ
ぎみの減速度でブレーキングを行って後輪先行ロックに
よりABSが作動しても、その作動音やブレーキペダル
の振動が殆ど発生しないようにする構造を提供しようと
するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、請求項1に記載された発明に
おいては、前後左右の車輪の液圧ブレーキを二系統に分
けてマスターシリンダに接続した車両において、前記マ
スターシリンダと前後左右の液圧ブレーキとの間に、モ
ータで駆動されるポンプと液圧ブレーキに接続されるリ
ザーバタンクおよび該リザーバタンクと液圧ブレーキと
の間を開閉するソレノイドバルブを有するABSアクチ
ュエータを接続し、前記リザーバタンクに、その内部の
液量が設定値に達したときにオンとなるスイッチを取付
け、該スイッチを前記モータの電源回路に接続したこと
を特徴とする。
【0020】また請求項2に記載された発明において
は、請求項1に記載されたものにおいて、前記スイッチ
が、リザーバタンクへの液流入が後輪用液圧ブレーキか
ら行われたときにのみ作動するようにしたことを特徴と
する。
【0021】このように構成すれば、リザーバタンク内
の液量が、後輪用液圧ブレーキからの液流入で設定値に
達したときにスイッチがオンとなってポンプが作動す
る。よって設定値に達するまでは作動しないので、作動
音が発生したりブレーキペダルが振動することがない。
先行技術として実公平2−32537号公報に記載され
たものがある。この公報に開示されたものも、リザーバ
タンク内のピストンの動きを検出し、検出したときにポ
ンプを駆動するものではあるが、本発明とは圧液の回路
が相違する上に、その回路に接続されたバルブの作動条
件も相違するので、本発明を示唆するものではない。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
について説明する。1はブレーキペダルであり、2はこ
のブレーキペダル1が踏まれたときこれに連動してブレ
ーキ液の圧力を上げるマスターシリンダである。マスタ
ーシリンダ2には、ABSユニット3内の2系統の管路
4,5が接続されている。
【0023】管路4には左前輪用の第1のソレノイドバ
ルブ6を介して左前輪用ブレーキ(液圧ブレーキ、以下
同じ)7が接続されており、同様に右後輪用の第1のソ
レノイドバルブ8を介して右後輪用ブレーキ9が接続さ
れている。さらにチェックバルブ10、ポンプ11およ
びチェックバルブ12の直列回路を介してリザーバタン
ク13が接続されている。チェックバルブ10,12と
もにリザーバタンク13側から管路4側への流れを許容
するものである。
【0024】第1のソレノイドバルブ6と左前輪用ブレ
ーキ7との接続点と、チェックバルブ12とリザーバタ
ンク13の接続点との間には、左前輪用の第2のソレノ
イドバルブ14が接続されている。また、右後輪用の第
1のソレノイドバルブ8と右後輪用ブレーキ9との接続
点と、チェックバルブ12とリザーバタンク13の接続
点との間には、右後輪用の第2のソレノイドバルブ15
が接続されている。
【0025】管路5には右前輪用の第1のソレノイドバ
ルブ16を介して右前輪用ブレーキ17が接続されてお
り、同様に左後輪用の第1のソレノイドバルブ18を介
して左後輪用ブレーキ19が接続されている。さらにチ
ェックバルブ20、ポンプ21およびチェックバルブ2
2の直列回路を介してリザーバタンク23が接続されて
いる。チェックバルブ20,22ともにリザーバタンク
23側から管路5側への流れを許容するものである。
【0026】第1のソレノイドバルブ16と左前輪用ブ
レーキ17との接続点と、チェックバルブ22とリザー
バタンク23の接続点との間には、右前輪用の第2のソ
レノイドバルブ24が接続されている。また、左後輪用
の第1のソレノイドバルブ18と左後輪用ブレーキ19
との接続点と、チェックバルブ22とリザーバタンク2
3の接続点との間には、左後輪用の第2のソレノイドバ
ルブ25が接続されている。
【0027】上記のように、第1のソレノイドバルブ
6,8,16,18と第2のソレノイドバルブ14,1
5,24,25は4個ずつ設けられているが、第1のソ
レノイドバルブ6,8,16,18は、マスタシリンダ
2から左前輪用ブレーキ7、右後輪用ブレーキ9、左前
輪用ブレーキ17および左後輪用ブレーキ19のそれぞ
れにブレーキ液を導くときに開くものであり、第2のソ
レノイドバルブ14,15,24,25は、上記各ブレ
ーキからブレーキ液をリザーバタンクに送るときに開く
ものである。これらのソレノイドバルブ6,8,16,
18,14,15,2425は、図示しないが後述する
ABSコンピュータ31に接続されており、ABSコン
ピュータ31からの信号で開閉する。
【0028】リザーバタンク13,23は管路4,5に
対応させるために符号を変えてあるが、その構造は全く
同一である。したがって内部構造については同一の符号
で説明する。リザーバタンク13,23は、アルミ押出
し材あるいはダイキャストで製作されたハウジング26
の内部にピストン(フリーピストン)27が嵌装してあ
り、ピストン27の上部に室28が形成され、この室2
8にチェックバルブ12,22等が接続される。ピスト
ン27はスプリング29によって室28の容積が最小と
なるように押されているが、図では、室28がわかるよ
うに中間で止まった状態にしてある。
【0029】リザーバタンク13,23のハウジング2
6の外周には、ハウジング26の室28内の液量が設定
値に達したときにオンとなるスイッチ30が取付けられ
ている。このスイッチ30は、ピストン27の位置によ
って感応する近接スイッチであるが、後述するように他
の形式のものであってもよい。スイッチ30はABSコ
ンピュータ31に接続され、オン、オフ信号をABSコ
ンピュータ31に入力するようになっている。
【0030】2個のポンプ11,21は1個のモータ3
2により同時に駆動されるようになっており、ABSコ
ンピュータ31から信号を受けたときに作動する。AB
Sコンピュータ31は、リザーバタンク13,23のス
イッチ30のオン信号を受けたときにモータ32への駆
動信号(駆動電圧)を発する。
【0031】図1は、ABSが作動していない状態すな
わち、自動車の停止、走行および通常のブレーキ作用時
を示す。ただし、前述のように説明の便宜上、リザーバ
タンク13,23のみが作動状態となっている。各車輪
に接続された第1のソレノイドバルブ6,8,16,1
8は開いており(矢印は開状態を示す)、第2のソレノ
イドバルブ14,15,24,25は閉じているため
(平行線は閉状態を示す)、運転者がブレーキペダル1
を踏むとマスターシリンダ2内のブレーキ液は開いてい
る第1のソレノイドバルブ6,8,16,18を通って
各ブレーキに伝わる。これにより、自動車には制動力が
作用する。
【0032】このとき、第2のソレノイドバルブ14,
15,24,25は閉じているため、リザーバタンク1
3,23の室28にブレーキ液が流入することはない。
路面の状況により、ある車輪が滑動したことをその車輪
に設けられた車速センサの出力値からABSコンピュー
タ31が判断すると、それまで開いていた第1のソレノ
イドバルブ6,8,16,18のうちの滑動車輪に該当
するものが閉じてマスターシリンダ2からのブレーキ液
の流入を止め、同時に第2のソレノイドバルブ14,1
5,24,25のうちの該当するものを開いてブレーキ
液がリザーバタンク13(または23)に送られるよう
にする。このとき同時にモータ32が作動を始め、リザ
ーバタンク13(または23)内のブレーキ液をマスタ
ーシリンダ2に汲み出すことになる。これら一連の作動
は、すべてABSコンピュータ31により制御される。
【0033】図2ないし図4について、リザーバタンク
13,23の詳細な構造と作動状態を説明する。図1に
おいては略して示したが、リザーバタンク13,23の
ハウジング26には、2個の接続口26a,26bがあ
り、接続口26aには前輪または後輪のブレーキが接続
され、接続口26bにはチェックバルブ12,22を介
してポンプ11,21が接続される。2個の接続口26
a,26bはハウジング26内の室28で連通する。
【0034】図2は、第1、第2の各ソレノイドバルブ
6,8,16,18,14,15,24および25が図
1に示す状態のときのリザーバタンク13(23)の状
態である。すなわち、左前輪用の第2のソレノイドバル
ブ14、右前輪用の第2のソレノイドバルブ24、右後
輪用の第2のソレノイドバルブ15および左後輪用の第
2のソレノイドバルブ25の全部が閉じていることか
ら、ハウジング26の給排口26aにブレーキ液が入ら
ない状態を示す。この場合、スプリング29の弾発力に
よりピストン27は最上位まで上昇するので、スイッチ
30はピストン27の位置を検出しない。
【0035】走行中に4輪中のいずれかの車輪がスリッ
プしたことを、その車輪に設けられた回転センサ(図示
せず)の出力信号からABSコンピュータ31が捉えた
ときには、ABSコンピュータ31はその車輪に対応す
る第2のソレノイドバルブ14,15,24または25
のいずれかを開弁し、その車輪のブレーキ液の一部をリ
ザーバタンク13(23)に導入して減圧する。これが
ABS作用である。
【0036】図3はそのときの状態であり、室28内に
斜線で示すものがそのブレーキ液である。ブレーキ液に
よってピストン27はスプリング29を押し縮めて図に
おける下方に移動する。ピストン27の下端がスイッチ
30に近接したのでスイッチ30はオンとなり、モータ
32が回転してポンプ11(21)が初めて作動開始す
る。この作動で、リザーバタンク13(23)内のブレ
ーキ液はチェックバルブ12,10(22,20)を通
ってマスタシリンダ2内に戻る。
【0037】ブレーキ操作を行う場合、運転者はブレー
キペダルを踏み続けるから、ブレーキ液の圧力は上昇す
る。そして踏み続けているとき、その液圧を保持すると
きには、第1のソレノイドバルブ6,8,16,18を
閉じる。これにより、マスタシリンダ2からのブレーキ
液は遮断され、ホイールシリンダ内のブレーキ液の圧力
は保持される。運転者がブレーキペダルを踏んでいる力
を弛めると、ブレーキ液は、そのときには開く第1のソ
レノイドバルブ6,8,16,18を通ってマスタシリ
ンダ2に戻る。
【0038】リザーバタンク13(23)のピストン2
7に作用する力が増大してピストン27をさらに押し下
げると、図4に示すようにピストン27はストッパ32
に当接し、それ以上の受け入れができなくなる。このと
きにもスイッチ30はオンとなっているので、モータ3
2に通電して回転させ、リザーバタンク13(23)内
のブレーキ液をチェックバルブ12,10(22,2
0)を通してマスタシリンダ2内に戻す。
【0039】ポンプ11,21が作動してリザーバタン
ク13(23)の室28内のブレーキ液をマスタシリン
ダ2に戻す条件を図1との関係で述べれば、第1のソレ
ノイドバルブ6,16と第2のソレノイドバルブ14,
24の4個が一切非作動(ブレーキペダル1を踏む前の
状態、すなわち図1の状態を保ったまま、第2のソレノ
イドバルブ15,25が閉から開に変わったときであ
る。このときポンプ11,21が作動してリザーバタン
ク13(23)の室28内のブレーキ液がマスタシリン
ダ2に戻される。
【0040】従来のABSは、ポンプ11(21)の作
動がABS作動と同時に行われたが、本発明のもので
は、スイッチ30がピストン27の位置、したがってリ
ザーバタンク13(23)内のブレーキ液の量が所定量
に達しないとポンプ11(21)が作動しないようにし
てある。したがってABS始動直後の作動音や振動が発
生しない。
【0041】図1の回路においては、ABSコンピュー
タ31が信号を出せば、4輪のすべてについて同様の制
御をすることができるが、本発明にあっては、スイッチ
30の作動を、リザーバタンク13(23)へのブレー
キ液流入が後輪用のブレーキから行われたときにのみ作
動するようにしてある。
【0042】このようにするためには、ABSコンピュ
ータ31のプログラムをそのように設計することで容易
に行うことができる。リザーバタンク13(23)への
ブレーキ液流入が後輪用のブレーキから行われたときに
のみ作動するようにすることにより、後輪用ブレーキに
使用されるPVを設けたのと類似の機能が得られるの
で、PVを設けずに済むことになる。
【0043】以上説明した実施形態では、リザーバタン
ク13(23)に取付けられるスイッチ30として近接
スイッチを使用したが、このスイッチとしては、他の形
式のものであってもよい。
【0044】図5ないし図7は、他の形式のスイッチを
図2ないし図5に対応して示したものである。この実施
形態では、ピストン27にロッド33を取付け、このロ
ッド33をハウジング26の底部に設けた孔26cから
突出自在にし、ハウジング26の底部に取付けたロッド
位置センサ34でロッド33の突出度を検出することに
より、ピストン27の位置、したがって室28内のブレ
ーキ液の量を知るようにしてある。
【0045】ロッド位置センサ34がロッド33の突出
度を検出することにより、図5に示すブレーキ液ゼロの
ときから、図6の少量入った状態、さらに図7に示すよ
うにピストン27がストッパ32に当るまで移動した
(ブレーキ液が室28内に一杯に入った)状態までの検
出ができる。先の実施形態における近接スイッチはハウ
ジング26を介してピストン27の位置を検出するもの
であったが、この実施形態では、ロッド位置センサ34
がロッド33の突出度を直接検出するので、検出精度が
高くなる上に、スイッチオンの位置(時期)の設定に自
由度が生ずる。
【0046】本発明の実施形態として図1に示したもの
は、ブレーキ液の配管を前後輪のブレーキに導く系路と
して、前後輪の左右を交差させた、いわゆるX型配管の
ものであったが、左右の前輪と後輪を2系統に分けたも
のにも全く同様に実施することができる。
【0047】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
たブレーキシステムであるから、主に1名乗車の場合、
運転者の予想に反してABSが作動しても、即、モータ
は作動しないので、作動音とブレーキペダルの振動が発
生せず、運転者に不快感を当てることがない。さらにP
V付の場合、後輪の軸重量に関係なく後輪用ブレーキの
液圧が抑えられてしまうので、5名乗車のような場合
に、後輪用ブレーキの制動力が不足するようなことが考
えられるが、PVなしであれば5名乗車でも後輪ブレー
キの制動力を十分に出すことができることになる。つま
り、PVなしのABSが、PV付のABSと同等あるい
はそれ以上の性能を出すことができることになるので、
部品配置のレイアウトに自由度が生じ、コスト的にも有
利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の回路図である。
【図2】図1中のリザーバタンクの詳細を示す断面図で
ある。
【図3】図2のものの異なった状態を示す断面図であ
る。
【図4】図2のもののさらに異なった状態を示す断面図
である。
【図5】図1中のリザーバタンクの他の実施形態の詳細
を示す断面図である。
【図6】図5のものの異なった状態を示す断面図であ
る。
【図7】図5のもののさらに異なった状態を示す断面図
である。
【図8】プロポーショニングバルブの作動特性を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスタシリンダ 7 左前輪用ブレーキ 9 右後輪用ブレーキ 11 ポンプ 13 リザーバタンク 17 右前輪用ブレーキ 19 左後輪用ブレーキ 21 ポンプ 23 リザーバタンク 30 スイッチ 31 ABSコンピュータ 32 モータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後左右の車輪の液圧ブレーキを二系統
    に分けてマスターシリンダに接続した車両において、前
    記マスターシリンダと前後左右の液圧ブレーキとの間
    に、モータで駆動されるポンプと液圧ブレーキに接続さ
    れるリザーバタンクおよび該リザーバタンクと液圧ブレ
    ーキとの間を開閉するソレノイドバルブを有するABS
    アクチュエータを接続し、前記リザーバタンクに、その
    内部の液量が設定値に達したときにオンとなるスイッチ
    を取付け、該スイッチを前記モータの電源回路に接続し
    たことを特徴とするブレーキシステム。
  2. 【請求項2】 前記スイッチが、リザーバタンクへの液
    流入が後輪用液圧ブレーキから行われたときにのみ作動
    するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のブレ
    ーキシステム。
JP8237342A 1996-08-20 1996-08-20 ブレーキシステム Pending JPH1059156A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009537369A (ja) * 2006-05-17 2009-10-29 コンチネンタル・テベス・アーゲー・ウント・コンパニー・オーハーゲー オートバイブレーキ装置

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JP2009537369A (ja) * 2006-05-17 2009-10-29 コンチネンタル・テベス・アーゲー・ウント・コンパニー・オーハーゲー オートバイブレーキ装置

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