JPH1058385A - カッター装置 - Google Patents

カッター装置

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JPH1058385A
JPH1058385A JP21144996A JP21144996A JPH1058385A JP H1058385 A JPH1058385 A JP H1058385A JP 21144996 A JP21144996 A JP 21144996A JP 21144996 A JP21144996 A JP 21144996A JP H1058385 A JPH1058385 A JP H1058385A
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JP
Japan
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blade
movable body
ultrasonic motor
cutter device
along
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JP21144996A
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Saburo Imai
三郎 今井
Masao Kasuga
政雄 春日
Kenji Suzuki
賢二 鈴木
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Seiko Instruments Inc
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Seiko Instruments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カッター装置の駆動機構を簡略化して小型化
を図る。 【解決手段】 カッター装置は固定刃1と移動刃2と可
動体3と案内部4とを有し紙を幅方向に沿って切断す
る。固定刃1は紙幅方向に沿って固定配置されている。
案内部4は固定刃1と平行な位置関係で延設されてい
る。可動体3は案内部4に係合して紙幅方向に沿って移
動可能である。移動刃2は可動体3に組み込まれており
固定刃1に接して摺動し両者の間に挟まれた紙をその幅
方向に沿って切断する。可動体3は駆動源として超音波
モータ5を内臓しており案内部4に沿って自走する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子複写機、ファ
クシミリ、プリンタ、プロッタ、製版機、包装機械、裁
断機、封筒オープナー等に用いられるカッター装置に関
する。より詳しくは、丸刃が固定刃に沿って回転しなが
ら往復するローラ型のカッター装置の駆動機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のカッター装置にはロータリ型、ス
ライド型及びローラ型の3種類が知られている。ロータ
リ型は回転刃と固定刃とを組み合せた最も簡素な構造を
有しており、例えば回転刃が一回転して切断を行なう。
スライド型は、上下動するV字型の可動刃と固定刃を組
み合わせた高剛性のカッター装置である。ローラ型は丸
刃が固定刃に沿って回転しながら往復する構造である。
駆動モータが組み込まれた軽量小型なカッター装置であ
り、ロータリ型やスライド型と比較すると紙パスにスリ
ットがない為紙ジャムが発生し難い。又、カット幅を変
更する時、固定刃のみ延長すればよいので低コストでカ
ット幅違いのシリーズ化が容易になる。但し、カット幅
に加え左右に丸刃の移動スペースが必要となる為、ロー
タリ型やスライド型に比較するとデッドスペースが若干
増える。
【0003】図10は従来のローラ型カッター装置の一
般的な構成を示す模式図である。(A)に示す様に、ロ
ーラ型のカッター装置は固定刃101と丸刃102と可
動体103と案内部104とを有しており、紙(図示せ
ず)を幅方向に沿って切断するものである。固定刃10
1は紙幅方向に沿って固定配置されている。案内部10
4は固定刃101と平行な位置関係で延設されている。
可動体103は案内部104に係合して紙幅方向に沿っ
て移動可能である。丸刃102は可動体103に組み込
まれており、固定刃101に接して摺動し両者の間に挟
まれた紙をその幅方向に沿って切断する。可動体103
の駆動源として従来DCモータ105が用いられてい
る。可動体103はワイヤ106に繋がれている。この
ワイヤ106は一対のプーリ107,108に掛け渡さ
れている。一方のプーリ108には減速ギア109及び
ピニオン110を介してDCモータ105の回転軸が連
結している。DCモータ105の回転運動はピニオン1
10及び減速ギア109を介してプーリ108に伝達さ
れ、ワイヤ106を双方向に移動する事で、可動体10
3が案内部104に沿って紙幅方向を往復移動する。な
お、固定刃101の端部にはリミットスイッチ111が
取付けられており、可動体103の位置を検出する。
【0004】(B)は可動体103の断面構造を表わし
ている。可動体103は例えば樹脂成形品からなり、固
定刃101を境にして上部と下部に別れている。下部1
12は案内部104に摺動的に係合する。上部113は
内部にドラム114、リング115、丸刃102、板バ
ネ116を収納している。リング115はゴム部材等か
らなり、ドラム114の周囲に取り付けられている。可
動体103が固定刃101の上を紙幅方向に沿って走行
すると、摩擦力によりリング115が回転しこれに伴な
ってドラム114も回転する。ドラム114に取り付け
られた丸刃102がこれに伴なって回転する為、固定刃
101と丸刃102との間に挟まれた紙(図示せず)が
切断される。板バネ116はドラム114を可動体10
3の内部で安定的に保持する為に組み込まれている。
【0005】(C)はカッター装置の部分平面図であ
り、固定刃101と丸刃102の相対的な位置関係を表
わしている。図示する様に、丸刃102の回転軸は固定
刃101に対してθだけ傾いており、これにより紙を安
定的に切断する事ができる。丸刃102は所定の傾斜角
θで固定刃101に接しており、これに対して摺動する
事で両者の間に挟まれた紙をその幅方向に沿って切断す
る。この丸刃102の直径寸法は例えば15mm程度迄小
型化する事が可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のローラ型カッタ
ー装置では動力源として既存のDCモータ105を用い
ており、安定供給が可能である点や駆動回路の構成が簡
単である点等メリットが認められる。しかしながら、D
Cモータ105を動力源として用いる限り、その回転運
動を可動体103の直線運動に変換する機構が必要とな
り、例えば図10に示した様にプーリやワイヤ等が不可
欠である。又、既存のDCモータ105を使用すると小
型化に限界がある。さらに、DCモータ105の回転運
動を減速する為に輪列等の減速機構が必要となるので、
構造が複雑化すると共にコスト高になる。加えてDCモ
ータや輪列、プーリは動作時に若干の騒音が生じ、用途
によっては好ましくない場合がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した従来のローラ型
カッター装置の課題を解決する為に以下の手段を講じ
た。即ち、本発明にかかるカッター装置は固定刃と移動
刃と可動体と案内部とを有し紙を幅方向に沿って切断す
る。固定刃は紙幅方向に沿って固定配置されている。案
内部は固定刃と平行な位置関係で延設されている。可動
体は該案内部に係合して紙幅方向に沿って移動可能であ
る。移動刃は該可動体に組み込まれており該固定刃に接
して摺動し両者の間に挟まれた紙をその幅方向に沿って
切断する。特徴事項として、前記可動体は駆動源として
超音波モータを内臓しており、該案内部に沿って自走す
る。好ましくは、前記超音波モータは直線変位するリニ
ア型である。あるいは前記超音波モータは回転変位する
ロータリ型を用いてもよい。又、前記移動刃は該可動体
の自走に応じて回転する丸刃である。あるいは、前記移
動刃は該可動体に直付けされ、これと一体になって該固
定刃と平行に移動する直刃であってもよい。
【0008】本発明によれば、可動体自体に、駆動源と
なる超音波モータが組み込まれている。これにより、可
動体は案内部に沿って自走することとなり、カッター装
置の構造が簡素化される。従来の様に、DCモータの回
転運動を可動体の直線運動に変換する機構や回転運動を
減速する機構が不必要となり、カッター装置の小型化及
び軽量化が可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明にかか
るカッター装置の最良な実施形態を詳細に説明する。図
1は本発明にかかるカッター装置の基本的な構成を示す
模式図であり、(A)は断面を表わし、(B)は要部正
面図である。(A)に示す様に、本カッター装置は固定
刃1と移動刃2と可動体3と案内部4とを有しており、
紙に図示せず)を幅方向に沿って切断する。固定刃1は
紙幅方向(図面に垂直な方向)に沿って固定配置されて
いる。案内部4は断面コの字形状を有し固定刃1と平行
な位置関係で紙幅方向に沿って延設されている。可動体
3は例えば樹脂成形品をフレームとして用いており、固
定刃1を堺にして上部3aと下部3bに別れている。可
動体3の下部3bは案内部4に係合して紙幅方向に沿っ
て移動可能である。移動刃2は可動体3の上部3aに組
み込まれており、固定刃1に接して摺動し、両者の間に
挟まれた紙(図示せず)をその幅方向に沿って切断す
る。本例では、この移動刃2は可動体3の走行に応じて
回転する丸刃である。特徴事項として、可動体3は駆動
源として超音波モータ5を内臓しており、案内部4に沿
って自走する。本例では、この超音波モータ5は紙幅方
向に沿って直線変位するリニア型である。この様な超音
波モータ5を可動体3に組み込む事により、可動体3は
自走可能となり、従来の様にDCモータの回転運動を直
線運動に変換する機構や、回転運動を減速する機構が必
要なくなり、カッター装置の構造が極めて簡素化され
る。
【0010】可動体3の上部3aには、回転軸6を介し
てドラム7が組み込まれている。このドラム7の周囲に
はゴム部材等からなるリング8と移動刃(丸刃)2が取
り付けられている。又、板バネ9が組み込まれており、
移動刃2を固定刃1方向に押圧している。可動体3の走
行に伴なって固定刃1の上面とリング8との間の摩擦力
により、ドラム7が回転する。これに応じて移動刃2が
回転し固定刃1との間で紙(図示せず)を切断する。一
方、可動体3の下部3bに組み込まれた超音波モータ5
は圧電素子10を振動子11に接合した構造となってい
る。圧電素子10を介して振動子11を案内部4の天井
に押圧する為、加圧バネ12が組み込まれており、加圧
機構を構成している。又、超音波モータ5の下部にはロ
ーラ13が組み込まれており、可動体3の自走を円滑な
ものにしている。
【0011】(B)は超音波モータ5の自走状態を示す
模式的な部分正面図である。図示する様に、超音波モー
タ5は案内部4の天井及び底に接して紙幅方向(図面と
平行な方向)に自走する。具体的には、圧電素子10に
所定の交流電圧を印加する事により、振動子11が所定
方向に振動する。この振動により案内部4の天井との間
で摩擦力が生じ、ローラ13により円滑に自走する。振
動子11と案内部4の天井との間で必要な摩擦力を得る
為、可動体3の下部3bと圧電素子10との間に加圧バ
ネ12が組み込まれている。この可動体3の下部3bに
はローラ13が取り付けられており、案内部4の底に沿
って超音波モータ5が円滑に走行できる様にしている。
この超音波モータ5は前述した様にリニア型であり、紙
幅方向に沿って直線変位する。
【0012】図2は、図1に示した可動体の簡略化した
変形例を表わしている。この例では振動子11の側部に
丸刃2aが軸14を介して取り付けられており、固定刃
1に接して摺動可能となっている。圧電素子10と振動
子11からなる超音波モータ5はリニア型であり、図示
しない加圧機構により固定刃1の上面に加圧されてい
る。圧電素子10には互いに位相が90°異なるA相及
びB相の交流電圧が印加されおり、両者の位相関係を逆
転する事で、超音波モータ5は双方向に直線変位可能で
ある。本例では、丸刃2aの周囲に切り欠き15が少な
くとも一箇所設けられており、丸刃2aの回転周期毎
に、点残しができる様になっている。即ち、切断対象と
なる紙は切り欠き15の部分のみで接続した状態とな
り、ミシン目が入った様な切断加工が可能になる。超音
波モータ5は固定刃1に対して摩擦的に移動する為交流
電圧の印加をオフする事で急停止が可能である。従っ
て、切断対象となる用紙の端点残し等が極めて容易にな
る。特に、圧電素子10として積層型の圧電セラミック
スを用いると高トルクの直線変位が可能となり、何等動
力変換機構を要する事なく単純な構造で丸刃2aを自走
させる事ができる。従って、従来のローラ型カッター装
置に比べ故障率が低くなる。又、超音波モータ5はDC
モータと異なり、雑音が殆ど発生しない為静粛性が必要
な用途に好適である。さらに、超音波モータ5は基本的
に電圧駆動であり、何ら磁界を発生しない。この為、磁
界の発生が悪影響を与える様な用途に好適である。
【0013】図3は、図1に示した可動体3の他の実施
例を示す模式的な断面図である。なお、図1の(A)に
示した部分と対応する部分には対応する参照番号を付し
て理解を容易にしている。本例では超音波モータ5は回
転変位するロータリ型であり、移動刃(丸刃)2を直接
回転駆動している。図示する様に、ロータリ型の超音波
モータ5はスーテタリング5Sとロータリング5Rの組
み合わせからなる。スーテタリング5Sはリング状の圧
電素子と振動子の組み合わせからなり、ロータリング5
Rはこのスーテタリング5Sと摩擦的に接触して回転す
る。ロータリング5Rの回転がゴム部材等からなるリン
グ8に伝達され、可動体3が固定刃1の上面に沿って自
走する事になる。さらに、ロータリング5Rには軸6を
介して丸刃2が取り付けられており、ロータリ型の超音
波モータ5により直接回転駆動される。この丸刃2はコ
イルバネ9aにより固定刃1の方向に押圧されている。
【0014】図4は、本発明にかかるカッター装置のさ
らに別の実施例を示している。本実施例は基本的に図2
に示した実施例と同様であり、対応する部分には対応す
る参照番号を付して理解を容易にしている。異なる点
は、丸刃に代えて直刃2bを用いている事である。この
直刃2bはリニア型の超音波モータ5に直付けされてお
り、これと一体になって固定刃1と平行に移動する。図
2と比較すれば明らかな様に本実施例ではカッター装置
に組み込まれる可動体の構造がより簡略化されている。
但し、直刃2bは丸刃2aに比べ寿命が比較的短かい
為、超音波モータ5に対して交換可能に取り付けできる
タイプとなっている。
【0015】図5は、超音波モータ5の加圧機構の具体
的な構成例を示している。なお、基本的な構造は図1の
(B)に示したものと同様であり、対応する部分には対
応する参照番号を付して理解を容易にしている。(A)
の例は、加圧機構として板バネ20を用いた場合であ
り、バネ押圧による滑り方式となっている。即ち、リニ
ア型の超音波モータ5を構成する振動子11は板バネ2
0の押圧力により固定刃1側に圧接されている。振動子
11と固定刃1との間に発生する摩擦力により、超音波
モータ5は紙幅方向に沿って直線変位する。この時、板
バネ20は案内部として機能するスライダ4aの表面を
滑りながら移動する事になる。
【0016】(B)はローラガイド方式を採用したもの
であり、基本的には図1の(B)と同様である。圧電素
子10及び振動子11の積層からなる超音波モータ5は
一対の加圧バネ12により固定刃1側に押圧されてい
る。超音波モータ5及び加圧バネ12はローラ13によ
り支持されている。このローラ13は案内部4を構成す
るスライダ4aの表面を滑走する。(A)に示した板バ
ネ方式に比べ超音波モータ5の自走がより円滑になる。
なお、超音波モータに対する加圧機構はこれらの例に限
られるものではなく、例えば磁石による磁気吸引力を用
いて超音波モータ5に圧力を加える様にしてもよい。磁
力を用いると非接触で超音波モータ5に必要な圧力を印
加できる為、部品の磨耗が少なくてすむ。
【0017】次に、図6を参照してリニア型の超音波モ
ータの構造及び動作を詳細に説明する。(A)は直線変
位方向に沿った超音波モータ5の形状を表わしており、
(B)は直線変位方向と直交する超音波モータ5の断面
構造を表わしている。図示する様に、超音波モータ5は
レール4bの上を直線変位する。この際、振動子11に
取り付けられたピン22に対して圧力が上方から下方に
向って加えられており、超音波モータ5はレール4bに
対して押圧されている。振動子11の底面には一対の摩
擦部材23,24が装着されている。又、振動子11の
上面には二分割された圧電素子10が接合している。一
対の圧電素子10に対して互いに位相が90°ずれたA
相及びB相の高周波電圧を印加すると、振動子11が丁
度摩擦部材23,24を取り付けた部分で矢印に示す様
に楕円運動を行なう。この楕円運動により超音波モータ
5は摩擦力を介した駆動力を得、レール4bに沿った方
向に自走する。さらに、A相及びB相の高周波電圧の位
相関係を切換える事により超音波モータ5の移動方向を
逆転できる。この様に、リニア型の超音波モータではレ
ール4bに対する摩擦力を利用して直線変位駆動力を得
ている為、一対の摩擦材23,24の磨耗がリニアモー
タ5の寿命を規定する事になる。超音波モータ5の長寿
命化を図る為、摩擦材23,24の材質を適切に設定す
る必要がある。又、DCモータの様な電流駆動に対し、
超音波モータは基本的に電圧駆動であり、カッター装置
等に応用する場合低電圧駆動化が望まれる。又、駆動回
路としては単純な定電流回路ではなく、高周波電圧を出
力する為発振回路を組み込む必要があり、若干複雑化す
る。この駆動回路の仕様としては、例えば電源電圧が1
2Vで定格電流は0.2〜0.3A程度である。超音波
モータ5の実際の駆動は例えば100kHzの交流電圧で
行ない、その波高値は40〜60Vp−p程度である。
超音波モータ5に加える圧力は例えば100g〜400
g程度である。なお、(C)に示すに様、圧電素子10
として複数の電極10aと圧電セラミックス10bを交
互に重ねた積層型を用いれば高出力トルクが得られるの
で、(D)に示す様に、駆動回路の一部として発振回路
に圧電素子10を取り込んだ自励振駆動方式を採用して
も良い。この場合、超電波モータの対向切り換えはスイ
ッチ10により行なう。
【0018】図7に本発明に係るカッター装置の可動体
3の駆動源になるリニア型超音波モータの実施例を示
す。カッター装置の基本的な構成としては、図1(B)
と同様である。本実施例で用いるリニア型超音波モータ
は、電極201a、201b、201c、・・・と圧電
素子200a、200b、200c、・・・とを交互に
重ね合わせた積層型圧電素子200を用いて構成され、
図6に示したリニア型超音波モータとは構成が異なり、
積層型圧電素子200自体が振動子として機能すること
が特徴になる。
【0019】このようにリニア型超音波モータを構成す
ることで、より大きな推力が得られるとともに、圧電素
子と振動子を接合する必要がなくなるため、より安価な
カッター装置が実現できる。また、積層型圧電素子20
0の積層方向の一方の端面には外部電極202a、20
2b、・・・が形成され、各々に所定の電気的駆動信号
を入力することにより駆動を行う。更に、積層型圧電素
子200の積層方向の他方の端面、すなわちレール46
と摺動する側の端面には一対の摩擦部材23、24が装
着されている。
【0020】図8は、図3に示したロータリ型の超音波
モータ5の具体的な構成を示す模式的な分解斜視図であ
る。前述した様にロータリ型の超音波モータ5は基本的
にステータリング5Sとロータリング5Rの組み合せか
らなる。ステータリング5Sは円周方向に沿って凹凸が
形成された振動子からなり、その底面にはリング状の圧
電素子10が接合している。又、ロータリング5Rのス
テータリング5Sと接触する面には摩擦材(ライニング
材)25が張り付けられている。
【0021】図9は、図8に示したロータリ型超音波モ
ータ5の動作を模式的に表わしたものである。図示する
様に、圧電セラミックス等からなる一対の圧電素子10
が適当な間隔でステータリング5Sの底部に接合してい
る。一方の圧電素子10には電極30を介してA相の交
流電圧を印加する。他方の圧電素子10にも同じく電極
30を介してB相の交流電圧を印加する。A相とB相は
例えば正弦波と余弦波であり、両者の位相は90°ずれ
ている。この様に一対の圧電素子10にA相及びB相の
交流電圧を印加すると、ステータリング5Sに右方向に
伝播する進行波が発生する。なお、A相とB相の位相関
係を逆転すると、進行波の方向も逆転する。進行波が発
生しているステータリング5Sの上にロータリング5R
を配置する。このロータリング5Rに上から圧力を加え
ると、進行波の波頭と接触する部分でロータリング5R
は楕円運動による接線力を受けて回転移動する。この様
に、ステータリング5Sとロータリング5Rは互いに重
なり合っていて、一方のステータリング5Sには進行波
が発している。他方のロータリング5Rは強い圧力で抑
えられている。波が発生しているステータリング5Sの
表面の各点は、振幅が数μmの楕円運動をしている。ロ
ータリング5Rの表面は波動の頭と接触している為、楕
円運動に引きずられて回転する。実際のロータリ型超音
波モータでは図8に示した様に、ステータリング5Sに
は溝が切ってあり、櫛歯型構造を有している。この櫛歯
型構造を採用する事で楕円運動の振幅を大きくする事が
できる。又、磨耗によってできる粉を溝に落す効果も期
待できる。ステータリング5Sとロータリング5Rの間
に薄いライニング材(摩擦材)25を挟んで回転が伝達
される。このライニング材25を設ける事で磨耗による
寿命の短縮化を防ぐ事ができる。ここで、1回の楕円運
動でロータリング5Rが1μm移動すると仮定した場
合、1秒に楕円運動が3万回起るとロータリング5Rは
秒速3cmの速度で回転する事になる。超音波モータの駆
動の為には直流の電源電圧を2相の交流電圧(正弦波及
び余弦波)に変換する駆動回路が必要になる。駆動周波
数はステータリング5Sの機械的共振が生じ易い値に設
定する。
【0022】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、カ
ッター装置に組み込まれる可動体が駆動源として超音波
モータを内臓しており案内部に沿って自走する。かかる
構成により、従来の様なDCモータ、プーリ、ワイヤ等
の駆動機構が不要となる為、カッター装置の構造が非常
にコンパクトになる。又、超音波モータを採用すると移
動刃の急停止が可能となる為、用紙の端点残しが容易に
なる。又、超音波モータに組み込まれる圧電素子を積層
型とすることで推力の大きいリニア超音波モータが実現
でき、何等動力変換機構を要する事なく移動刃の自走が
可能になる。従って、故障率が低下する。又、ロータリ
型の超音波モータを使えば可動体の自走が可能になるば
かりでなく丸刃を直接回転駆動する事が可能である。超
音波モータは従来のDCモータに比べ雑音が少ない為静
粛性が要求される用途に好適である。又、超音波モータ
はDCモータの様に磁界を発生しない為、特に磁界が悪
影響を及ぼす様な用途に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるカッター装置の基本的な構成を
示す断面図及び部分正面図である。
【図2】本発明にかかるカッター装置の変形例を示す模
式図である。
【図3】同じく他の変形例を示す断面図である。
【図4】同じく別の変形例を示す模式図である。
【図5】本発明にかかるカッター装置に採用される加圧
機構の具体的な構成例を示す模式図である。
【図6】本発明にかかるカッター装置に組み込まれるリ
ニア型超音波モータの動作説明に供する模式図である。
【図7】本発明にかかるカッター装置に組み込まれる積
層型圧電素子を用いたリニア型超音波モータの構成を示
す模式図である。
【図8】本発明にかかるカッター装置に組み込まれるロ
ータリ型超音波モータの具体的な構造を示す分解斜視図
である。
【図9】同じくロータリ型超音波モータの動作説明に供
する模式図である。
【図10】従来のカッター装置の一般的な構成を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 固定刃 2 移動刃 3 可動体 4 案内部 5 超音波モータ 10 圧電素子 11 振動子 12 加圧バネ 13 ローラ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定刃と移動刃と可動体と案内部とを有
    し紙を幅方向に沿って切断する為、 固定刃は紙幅方向に沿って固定配置されており、 案内部は固定刃と平行な位置関係で延設されており、 可動体は該案内部に係合して紙幅方向に沿って移動可能
    であり、 移動刃は該可動体に組み込まれており該固定刃に接して
    摺動し両者の間に挟まれた紙をその幅方向に沿って切断
    するカッター装置において、 前記可動体は駆動源として超音波モータを内臓しており
    該案内部に沿って自走する事を特徴とするカッター装
    置。
  2. 【請求項2】 前記超音波モータは直線変位するリニア
    型である事を特徴とする請求項1記載のカッター装置。
  3. 【請求項3】 前記超音波モータは回転変位するロータ
    リ型である事を特徴とする請求項1記載のカッター装
    置。
  4. 【請求項4】 前記移動刃は該可動体の自走に応じて回
    転する丸刃である事を特徴とする請求項1記載のカッタ
    ー装置。
  5. 【請求項5】 前記超音波モータは複数の電極と圧電素
    子を交互に積層した積層型圧電素子を用いる事を特徴と
    する請求項2ないし4記載のカッター装置。
  6. 【請求項6】 前記超音波モータは自励振駆動型である
    事を特徴とする請求項2ないし5記載のカッター装置。
  7. 【請求項7】 前記移動刃は該可動体に直付けされてお
    りこれと一体になって該固定刃と平行に移動する直刃で
    ある事を特徴とする請求項1記載のカッター装置。
JP21144996A 1996-08-08 1996-08-09 カッター装置 Pending JPH1058385A (ja)

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