JP2717827B2 - 圧電振動子自走装置 - Google Patents

圧電振動子自走装置

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JP2717827B2
JP2717827B2 JP63311453A JP31145388A JP2717827B2 JP 2717827 B2 JP2717827 B2 JP 2717827B2 JP 63311453 A JP63311453 A JP 63311453A JP 31145388 A JP31145388 A JP 31145388A JP 2717827 B2 JP2717827 B2 JP 2717827B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、産業用ロボットFMS(Flexible Manufuctur
ing System)等において物を移動させるのに用いて好適
であり、圧電振動子の移動を駆動源とする装置に関し、
特に圧電振動子自体がレールに案内されて走行する圧電
振動子自走装置に関する。
(従来の技術およびその課題) 従来、FMSなどにおいて加工される物(ワークと通称
される)を平行に移動させるには、電磁モータで電気エ
ネルギを機械的な回転運動に変換し、その回転運動をギ
アなどで平行運動に変換し、その平行運動によりワーク
を移動させていた。このような従来のワーク移動装置で
は、電磁モータやギアなどを用いるから構造が複雑で、
形が大きかった。物品を平行に移動させたり、レールに
沿わせて曲線上を移動させたりすることは、FMSだけで
なく、産業用ロボットや各種の自動機械において広く行
なわれている。それらの移動をさせる従来の装置では、
電気エネルギを機械エネルギに変換するのに電磁モータ
を用い、電磁モータの回転運動を平行運動に変換するの
にギヤを用いた。そこで、これらの従来の移動装置に
は、FMSにおけると同様の課題があった。
電気エネルギを機械エネルギに変換するアクチュエー
タとしては超音波モータも用いられており、超音波モー
タは同じ大きさの電磁モータより低速におけるトルクが
大きいから、電磁モータより移動装置として優れた特性
を有するが、従来の超音波モータは、圧電振動子等の機
械構造や圧電振動子を駆動する回路が複雑であり、従っ
て小型化が難しく、また高価であった。
そこで、本発明の目的は、機械構造が単純で、小形で
も大きなトルクを生成し、駆動回路が簡単になり、しか
も平行運動や曲線運動をさせるのが容易な自走装置の提
供にある。
(課題を解決するための手段) 前述の課題を解決するために本発明が提供する手段
は、分極軸に垂直に2つの端面が形成されている柱状の
圧電磁器および各前記端面に固着されている電極とから
なる圧電振動子と、この圧電振動子の移動を案内するレ
ールと、前記電極に導かれる電圧の印加を制御するスイ
ッチとを備えてなり、 前記圧電磁器では、前記分極軸方向に平行な側面の包
絡面が円柱をなし、 少なくとも一方の前記端面に固着されている前記電極
はA及びBの2つの部分に分割されており、 前記スイッチは前記A又はBの電極に切り替えて前記
電圧を印加することを特徴とする圧電振動子自走装置で
ある。
(作用) 本発明の装置では、圧電振動子がレールに案内されて
自走する。その圧電振動子は円柱状(または側面の包絡
面が円柱状)である。このような単純な形の圧電振動子
に向流電圧を印加すると、側面に振動変位が発生する。
その振動変位により、圧電振動子はレールから反作用を
受けて自走する。振動変位の向きはスイッチにより交流
電圧を電極A又はBに切り替えて印加することにより、
切り替えられる。そこで圧電振動子の自走方向はスイッ
チの切り替えにより任意に選択できる。
次に円柱状圧電振動子の円柱側面に現われる振動変位
について詳しく説明する。
第2図は、本発明に用いる圧電振動子1とこの圧電振
動子1に単相の交流電圧を印加して圧電振動子1を励振
する駆動回路との例を示す図である。圧電振動子駆動回
路は単相の交流電源5とスイッチ3とからなっている。
圧電振動子1は圧電磁器10と電極11,12a,12bとからなっ
ている。圧電磁器10の形は分極軸を中心軸とする円柱状
である。この圧電磁器10の分極軸に垂直な端面のうちの
片方に電極11が固着され、他方の端面に電極12a及び12b
が固着されている。電極12a,12bは円板状の1つの電極
にエッチングを施して、該円板状電極を2つに分割して
形成してある。電極11,12a,12bは、圧電磁器10の分極軸
方向の長さlに比べて極めて薄いので厚みをもたせて描
くのは困難であるが、図では理解を容易にするために1m
m程度の厚みで描いてある。また、電極11,12a,12bの表
面にはハッチングを付して、圧電磁器10と電極11,12a,1
2bとを明瞭に区別して図示してある。スイッチ3は、可
動接点31と固定接点32a,32bとからなり、交流電源5か
ら供給される交流電圧を電極12aか又は電極12bに切り替
えて印加する。
電極11と電極12a(又は12b)との間に交流電圧が印加
されて圧電振動子1が励振されると、圧電磁器10の側面
(円柱面)に振動が現われ、振動変位が起こる。その波
動の方向には、軸方向(z方向)と径方向(r方向)と
がある。z方向とr方向とは互いに直交している。
いま、z方向の波動とr方向の波動との位相が逆であっ
て、軸方向に伸びたときには径方向には縮む振動が起き
ている場合について考える。圧電磁器10内の任意の質点
におけるz方向の変位をUz,r方向の変位をUrとすると、 Uz=U20・cosωt (1) Ur=Uro・cos(ωt−φ) (2) で表されるものとする。ここで、Uzo,Uroはそれぞれの
変位振幅、ω,φは超音波振動の角周波数および位相を
表す。
また、円柱状振動子では変位振幅は次の関係で表わさ
れる。
Uzo=Asin(kz・z) Uro=BJ1(kr・r) A,B:定数 kr,kz:波数定数 J1:1次のBeseel関数 今、位相が90゜のときには、質点の軌跡は となり、楕円運動を描くことがわかる。ここでは、φを
90゜をしたが、任意のφについて質点の軌跡は楕円とな
ることが知られている。
本発明では円柱状の圧電磁器の端面に設ける電極のう
ちの片方をA及びB(第2図では12a及び12B)に分割し
て、非対称な形態で圧電磁器に電圧を印加することによ
り、圧電磁器の表面における楕円運動の向きが一義的に
定まるようにしている。
第3図は第2図の圧電振動子1において圧電磁器10の
側面に現われる振動モードを示す図である。第3図
(a)は電極が2つに分割されている側から見た圧電振
動子1の側面図であり、同図(b)は軸方向振動モード
を示す概念図、同図(c)は軸非対称な径方向振動モー
ドを示す概念図である。第3図(c)では、電極12aに
交流電圧が印加された場合の振動モードを破線で示し、
電極12bに交流電圧が印加された場合の振動モードを実
線で示してある。上に述べたように、軸方向振動(縦振
動)と径方向振動とは逆相で励振され、しかも第3図
(c)に示すように径方向振動は軸非対称であるから、
圧電磁器10の円柱側面の各部分については1方向だけに
移動する波を生成できる。楕円運動による変位の向き
(波の方向)は、圧電磁器10の側面の軸対称位置におい
て互いに逆である。そして、その変位の向きは交流電圧
を印加する電極を替えることにより、即ちスイッチ3の
可動接点31を固定接点32aから32bへ切り替え、又はその
反対に切り替えることにより、各点における振動変位の
方向を逆転させることができる。
第4図は第2図の圧電振動子1の円柱側面における振
動変位の分布を示す図である。本図で矢印の長さは変位
の振幅に対応している。また実線の矢印は見えている側
の表面の振動変位を示し、破線の矢印は見えていない側
(裏面)の表面の振動変位を示している。軸方向の変位
が大きい場所では周方向の変位が小さく、逆に周方向の
変位が大きい場所では軸方向の変位が小さい。例えば本
図において左端の面にはz方向の変位だけがあり、右端
の面には−z方向の変位だけがある。
本発明では、圧電振動子においてz方向(又は−z方
向)に大きく振動変位が現われる面をレールに接触させ
ることにより、反作用により、圧電振動子をレールに対
して移動させる。その圧電振動子における振動変位の向
きはスイッチの切り替えにより反転させられるから、圧
電振動子の移動方向もスイッチの切り替えにより任意に
反転させることができる。
(実施例) 次に実施例を挙げ本発明を一層詳しく説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す図であり、同図
(a)は横断面図、同図(b)は部分破断側面図であ
る。この実施例は圧電振動子1と、レール2と、摺動枠
とを備えてなり、圧電振動子1には第2図に示すように
単相の交流電源5からスイッチ3を介して交流電圧が印
加される。レール2は固定され、圧電振動子1がレール
2に案内されて移動する。スイッチ3は圧電振動子1の
端面に固定されているが、第1図では省略され描かれて
いない。交流電源3は可撓性に優れた電線によりスイッ
チ3と電極11との間に単相交流電圧を印加する。圧電振
動子1の移動範囲はレール2及び可撓性電線の長さによ
り制限される。圧電振動子1は摺動枠4に固着面10cで
固着されている。また、圧電振動子1は滑動面10dでレ
ール2の溝部21の底に接触し、その溝部21の底に支えら
れてレール2の長て方向に自在に走行する。摺動枠4は
両袖の下端でレール2の外側壁に接触しながら摺動し、
圧電振動子1が溝部21内で軸回りに回転するのを防いで
いる。摺動枠4の上面には物が載せられるし、摺動枠4
又は圧電振動子1は作用片として用いることもでき、こ
の実施例はFMSにおけるワーク移動装置や産業用ロボッ
ト等の自動機械における各種の駆動源として利用でき
る。
第1図実施例における圧電振動子1は第2図〜第4図
に示したものである。この圧電振動子!をなす圧電磁器
10はTDK製71B材でなり、直径が10mm、長さが10mmであっ
て、分極は軸方向に施されている。圧電振動子1の共振
周波数は127.7kHz、Qmは211、アドミッタンスは0.64ms
である。この圧電振動子1がレール2に接触する部分
(滑動面10d)では、第1図と第4図とを見て分るよう
に、軸方向の振動変位が最も大きい。この振動変位の向
きはスイッチ3の切り替えにより反転できるから、圧電
振動子1の走行方向もスイッチ3の設定により任意に選
べる。
第5図は第1図実施例における印加電圧と圧電振動子
の走行速度との関係を示す特性図である。本図では、摺
動枠4の上に載せた物体の重量を負荷重量mとし、m=
0g及びm=50gの場合について速度特性が示してある。
m=0のとき、50Vの電圧を印加すれば走行速度は20cm/
sであった。
第6図は本発明の別の実施例を示す横断面図、第7図
は第6図実施例における圧電振動子6に現われる振動変
位の分布を示す図である。第6図の実施例が第1図の実
施例と異なる点は圧電振動子と摺動枠との固着構造にあ
る。第6図の実施例では、圧電振動子として、軸方向の
振動変位が最も小さい円柱側面を軸に平行な平面で削り
取った第7図の形の変形円柱形を採用し、その変形円柱
形圧電振動子の平らな側面を摺動枠4に固着している。
第7図から分かるように、側面の一部を平面とした変形
円柱形圧電振動子6における振動変位の分布は円柱形圧
電振動子1の振動変位分布(第4図)と実質上同じであ
る。圧電振動子の固着のための構造として第6図の方式
を採用することにより、振動変位の分布に与える固着の
影響が少なくなり、圧電振動子と摺動枠との固着が確実
に容易に行なえる。
第1図及び第6図に示した実施例では、部品数が少な
く、各部品の形が単純であり、従来装置の電磁モータに
相当する圧電振動子は極く小形でしかも大きなトルクを
発生する。走行方向の変更はスイッチの切り替えだけで
できるから、駆動回路としては単純な単相交流電源だけ
で足りる。レールで案内する構造であるから平行運動や
曲線運動を容易に行わせることができる。
なお、以上に説明した実施例では圧電振動子を駆動す
る交流電力は外部の電源から供給しているが、電池と発
振器とを圧電振動子に固定しておき、該電池の直流電力
で該発振器を発信させ、その発振器の出力の交流電力で
圧電振動子を駆動する方式を採用しても本発明は実施で
きる。圧電振動子に電源を搭載することにより、交流電
源と圧電振動子、スイッチ間の可撓性電線は不要とな
る。そして、スイッチを電波により遠隔に操作する方式
も併せて採用することにより、電線の長さにより圧電振
動子の移動範囲が制限されなくなり、本発明の自走装置
ではレールの長さだけ圧電振動子を移動させることがで
きる。
(発明の効果) 以上に説明したように、本発明によれば、機械構造が
単純で、小形でも大きなトルクを発生し、駆動回路が単
純であり、しかも平行運動や曲線運動をさせるのが容易
な自走装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の一実施例を示す横断面図、第1
図(b)はその実施例の部分破断側面図、第2図は本発
明に用いる圧電振動子の例およびその圧電振動子を励振
する駆動回路の例を示す図、第3図は第2図の圧電振動
子の円柱側面に現われる振動モードを示す図、第4図は
第2図の圧電振動子1の円柱側面における振動変位の分
布を示す図、第5図は第1図実施例における印加電圧と
圧電振動子の走行速度との関係を示す特性図、第6図は
本発明の別の実施例を示す横断面図、第7図は第6図実
施例における圧電振動子の円柱側面に現われる振動変位
の分布を示す図である。 1,6……圧電振動子、2……レール、3……スイッチ、
4……摺動枠、5……交流電源、10……圧電磁器、11,1
2a,12b……電極。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分極軸に垂直に2つの端面が形成されてい
    る柱状の圧電磁器および各前記端面に固着されている電
    極とからなる圧電振動子と、この圧電振動子の移動を案
    内するレールと、前記電極に導かれる電圧の印加を制御
    するスイッチとを備えてなり、 前記圧電磁器では、前記分極軸方向に平行な側面の包絡
    面が円柱をなし、 少なくとも一方の前記端面に固着されている前記電極は
    A及びBの2つの部分に分割されており、 前記スイッチは前記A又はBの電極に切り替えて前記電
    圧を印加することを特徴とする圧電振動子自走装置。
JP63311453A 1988-05-26 1988-12-09 圧電振動子自走装置 Expired - Lifetime JP2717827B2 (ja)

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US07/357,733 US4999536A (en) 1988-05-26 1989-05-26 Vibrator-type actuator
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