JP2694157B2 - 振動子型アクチュエータ - Google Patents

振動子型アクチュエータ

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JP2694157B2 JP63157506A JP15750688A JP2694157B2 JP 2694157 B2 JP2694157 B2 JP 2694157B2 JP 63157506 A JP63157506 A JP 63157506A JP 15750688 A JP15750688 A JP 15750688A JP 2694157 B2 JP2694157 B2 JP 2694157B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、プリンタ、複写機、ビデオテープレコーダ
等の精密機械装置に用いて好適なアクチュエータに関
し、得に電気機械変換素子として圧電振動子を用いる振
動子型アクチュエータに関する。
(従来の技術とその課題) 電気エネルギを機械エネルギに変換する電気機械変換
手段として圧電振動子を用いる振動子型アクチュエータ
としては超音波モータが実用化されている。
超音波モータには大きく分けて3種類の方式がある。
第1の方式は進行波型またはモード回転型と呼ばれるも
のであり、第2の方式は定在波を利用する定在波型であ
り、第3の方式が複合共振型と呼ばれるものである。
ところが、従来から知られている超音波モータは、圧
電振動子等の機械構造や圧電振動子を駆動する回路が複
雑であり、従って小型化が難しく、また高価であった。
そこで、本発明の目的は、圧電振動子等の機械構造が
単純で、圧電振動子を駆動する回路も簡単になる振動子
型アクチュエータの提供にある。
(課題を解決するための手段) 前述の課題を解決するために本発明が提供する手段
は、セラミック圧電体とこの圧電体の分極軸に垂直な2
つの端面に設けられた一対の電極とからなる圧電振動子
を少なくとも1つ備え、前記電極に加えられる交流電圧
により該圧電振動子に前記分極軸の方向に沿って生ずる
一方向性の振動変位に基づき動く移動子を有する振動子
型アクチュエータであって、 前記振動子と移動子とに外周縁で接触し、該振動子に
生じる駆動力を前記移動子に伝達するローラーと、前記
ローラーと前記振動子との接触圧力および前記ローラー
と前記移動子との接触圧力を所定範囲に保持する手段と
が備えてあり、前記ローラーの回転軸は前記分極軸に垂
直な面に平行であることを特徴とする。
(作用) 円柱型振動子の振動は、長さ方向の振動と断面の拡が
り振動の二次元結合と考えてよいことが既に報告されて
いる。円柱型振動子の長さをl、密度をρ、ヤング率を
Eとすると、その方向の縦振動の共振角周波数ω円柱型振動子の半径をr、ポアソン比をσとすると、径
方向の共振角周波数ωは、 で与えられる。ただしζは次のベッセル関数Jを根であ
る。
ζJ0(ζ)−(1−σ)J1(ζ)=0(3) 一般に等方性の振動体の場合における共振角周波数を
与える式は次式で与えられる。
ω(1−3μ−2μ) −ω(1−μ)(ωa 2+ωb 2+ωc 2) +ω(ωa 2ωb 2+ωb 2ωc 2+ωc 2ωa 2) −ωa 2ωb 2ωc 2=0 (4) 円柱の3次元結合振動の基本式は(4)式において ω=ωl=ωr=ω (5) とおいて得られる。
(6)式において第二項は、 なる関係式を用いると、 ω(1−η)−ω(ωl 2+ωr 2)+ωl 2ωr 2=0 (7) となり、見かけ上結合係数がηであるようなωとω
の2次元結合の式と一致する。長さ方向に分極した圧電
磁器を駆動する時には第一項から得られる なる振動は観測されない。
(7)式を用いて、同一材料でlを変えた場合、およ
び定数の違う材料を用いて第一共振角周波数f1、第二共
振角周波数f2を算出した結果が第4図に示してある。本
図からわかるように、円柱型振動子の結合共振角周波数
については実験値と理論値が、多少の誤差を含むものの
比較的よく一致する。
長さ方向に分極された円柱型振動子に上述の結合共振
角周波数の交流電圧を印加すると、その振動子の円柱状
側面に振動変位が生ずる。第5図は、直径D(D=2r)
が10mmで、長さlが10mmの円柱型セラミック圧電体(TD
K製91C材)20aに電極20b、20cを取り付けてなる円柱型
圧電振動子20と、この振動子20に第一共振角周波数f1
交流電圧を印加したときに該振動子20の円柱状側面で観
測される振動変位の状況を示す図である。(但し、図で
は電極20b、20cはある程度の厚みに描いてあるが、実際
には電極は圧電体の長さに比べて無視し得る程に薄い。
他の図においても同様である。)第5図(a)は円柱型
振動子20の側面図、第5図(b)はその振動子20の斜視
図、第5図(c)は同図(a)の矢印Aの方向から振動
子20を見た時における振動変位を示す図、第5図(b)
は同図(a)の矢印Bの方向から振動子20を見たときに
おける振動変位を示す図である。
これら図において圧電体20aの表面またはその近傍に
記された矢印の方向は第4図の周波数f1で励振されたと
きの振動変位の方向を示し、矢印の長さはそのときの振
動変位の大きさを示す(第6図、第7図、第8図におい
ても同様である)。
第6図(a)はD=10mm、l=7.31mmの円柱型圧電体
21aに電極21b,21cを付けた円柱型圧電振動子21の側面
図、同図(b)はその振動子21の斜視図、同図(c)は
その振動子21の円柱状側面における振動変位を示す図で
ある。また、第7図(a)はD=10mm、l=5mmの円柱
型圧電体22aに電極22b,22cを付けてなる円柱型振動子22
の側面図、同図(b)はその振動子22の斜視図、同図
(c)はその振動子22の円柱状側面における振動変位を
示す図である。第6図、第7図の圧電体21a、22aの材料
は第5図の20aと同じである。
第5図から分かるように、直径Dと長さlが等しい振
動子では一方向に強い振動変位が生じている。また、長
さ方向の振動変位が大きい部分では周方向の振動変位が
小さく、逆に長さ方向の振動変位が小さい部分では周方
向の振動変位が大きい。
本発明では、円柱型圧電振動子等の振動子において圧
電体の分極方向の変位が大きい表面をローラーに接触さ
せ、さらに該ローラーを移動子に接触させ、移動子の振
動変位をローラーにより効率的に回転力に変換し、その
回転力により移動子を動かしている。このように、ロー
ラーを点または線で移動子に接触させることにより、摩
擦によるエネルギの損失を軽減し、効率のよいアクチュ
エータを実現している。
第8図(a)は、円柱状側面の一部が長手軸に平行な
平面で切り取られて平坦面をなしている円柱型振動子23
を示す側面図、同図(b)はその振動子23の斜視図であ
る。また、第8図(c),(d)及び(e)は同図
(a)における矢印A,B及びCの方向から見た振動子23
の振動変位を示す図である。
振動子23は、第5図の振動子20の円柱状側面の一部を
切り欠いたものであり、その他の寸法および材料は第5
図の振動子20と同じである。第8図(e)から明らかな
ように、円柱型振動子の円柱状側面の一部を平坦面にす
ると、その平坦面では長手方向の変位は小さい。そこ
で、振動子型アクチュエータにおいて振動子を筐体に保
持するには、振動子の円柱状側面に平坦面を形成し、そ
の平坦面を筐体接触させればよい。
第8図には平坦面が1箇所に形成された振動子を示し
たが長手軸に対称に2箇所に平坦面が形成された第12図
の形の振動子でも同様な変位が観測される。
なお、第5図から第8図に示した振動子の分極方向は
各振動子の長さ方向(円柱型圧電体の母線方向)に一致
している。
本発明では、以上に例示した如き圧電振動子の表面の
うちで振動変位が大きい部分にローラーを接触させるこ
とにより、ローラーを回転させ、そのローラーにより振
動子を駆動する。そのローラーの回転速度は振動子に印
加する電圧により広範囲に制御できる。また、ローラー
の回転方向は、振動子の一対の電極のうちの片方を2つ
に分割しておいて、電圧を印加する電極を切り替えるこ
とにより任意に制御できる。
(実施例) 次に実施例を挙げ本発明を一層詳しく説明する。
第1図(a)は本発明の第1の実施例を示す断面図、
同図(b)はその平面図である。この実施例の振動子型
アクチュエータは超音波モータであり、ステータとして
作用する円柱型の圧電振動子1,2、ローラー3,4、ロータ
として作用する円板16、円板16を回転自在に支える円柱
状の軸体15、円板16をローラー3,4に所定圧力で押し付
けるスプリング17、スポンジ状ゴム板9を介して振動子
1及び2をそれぞれ保持する振動子保持枠7及び8、筐
体18、振動子保持枠7及び8を筐体にネジ止めする雄ネ
ジ11及び12、軸体15を筐体18に固定するナット13,14か
らなっている。円板16は、前述の移動子に相当し、ロー
ラー3,4を介して移動子1,2に駆動されて軸体15の回りを
回転する。
第2図は第1図実施例における振動子励振回路を示
し、更に詳しくは、振動子1に交流電圧を印加して振動
子1を励振し、振動子1の表面に生ずる振動変位により
ローラー3を回転させる回路を示し模式図である。振動
子1は円柱型のセラミック圧電体1a、圧電体1aの分極軸
に垂直な端面(圧電体1aの中心軸に垂直な端面)のうち
の一方に固着してある電極1bA及び1bB、並びに他方の端
面に固着してある電極1cからなっている。この振動子1
では、圧電体は第5図の振動子20と材料および寸法にお
いて同じである。しかし、一対の電極のうちの片方が2
つに分割されて1bA及び1bBとなっている点で、振動子1
は振動子20とは異なっている。
交流電源30から出力される交流電圧はスイッチ31を介
して振動子1に印加される。スイッチ31において、可動
接片が端子Pに接触しているときには交流電圧は電極1b
Aに印加され、可動接片が端子Nに接触しているときに
は交流電圧は振動子1から遮断され、可動接片が端子Q
に接触しているときには交流電圧は電極1bBに供給され
る。
振動子1の振動変位の態様は第5図(c),(d)に
示すのと同様である。ただし、振動子1の表面に生ずる
振動変位の向きは、交流電圧が電極1bAと1cとの間に印
加されたときと、交流電圧が電極1bBと1cとの間に印加
されたときとでは互いに逆である。すなわち、交流電圧
が電極1bAに導かれるか又は電極1bBに導かれるかによっ
て、振動変位の大きさと分布は変らないが、振動変位の
向きは逆である。例えば、電極1bAに交流電圧が加えら
れているときの振動変位を第5図(c),(d)で表わ
すとすると、電極1bBに交流電圧が加えられているとき
の振動変位は第5図(c),(d)の矢印を逆向きにし
た図で表わされる。
第1図の実施例について説明を続ける。
これら振動子1,2は、交流電圧を印加したときに長さ
方向の振動変位が最も大きい部分の円柱状側面、すなわ
ち第2図の振動子1の場合で言えば、電極1bAと1bBを分
ける直線に対する垂直二等分線と振動子1の一方の端面
の輪郭との交点から、振動子1のもう一方の端面の輪郭
に向けて降ろした垂線上でローラー3,4に接触し、長さ
方向の変位が最も小さい部分でゴム板9に接触してい
る。例えば、第1図の振動子1,2は第5図(c),
(d)の振動子20と同じ振動変位を示すが、同図(a)
において矢印Bで指す面において最大の振動変位が生じ
ているのでこの面をローラーに接触させ、矢印A及びC
で指す面における振動変位が最小であるので、これらの
面にゴム板9を接触させて振動子を振動子保持枠に固定
する。
この実施例の振動子2は振動子1と同様の構造であ
り、第2図の励振回路で励振される。但し、振動子1の
変位の方向と振動子2の変位の方向とが逆になるよう
に、(即ち第1図(b)に示すように)振動子励振回路
のスイッチ31が制御される。
スプリング17は軸体15の頭部15aを支点として円板16
をローラー3,4に押し付けている。そのスプリング17に
よる押し付ける力(圧接力)は、ナット13,14を緩めて
軸体15を上又は下に動かし、ナット13,14を再び締め付
けることにより任意に調節できる。ローラー3,4は円板1
6により押下されて、円板16との接触面の圧力と同じ圧
力で振動子1,2に圧接される。
第9図は第1図実施例における入力電圧と円板16の回
転速度との関係を示す特性図である。本図では、ローラ
ー3,4を238g及び627gの力で振動子1,2に押し付け、振動
子1,2には132.4KHzの交流を印加したときの特性が示し
てある。本図から明らかなように、第1図実施例では円
板16は滑らかに高速に回転する。
第10図は、第1図実施例について、ローラー3,4と振
動子1,2との圧接力(ローラー3,4と円板16との圧接力に
等しい)をパラメータとして、入力電圧と停動トルクと
の関係を示す特性図である。ローラー3,4を振動子1,2に
1.3Kgで押し付けておき、入力電圧を35Vp-pにすると、
停動トルクは300g・cmであり、比較的多きな値となる。
第1図実施例において、振動子1,2に周波数fの交流
電圧を連続して加えれば円板16は連続的に回転する。こ
れに対し、その周波数fの交流電圧が第11図に示すよう
に、時間T1だけバースト的に加えられ、次の時間T2には
電圧0になれば円板16はバーストの都度ステップ状に回
転する。即ち、第1図実施例はステッピングモータとし
ても作動させることができる。1バースト当りに円板16
が回転する角度は、1バースト内における交流電圧の波
数に比例し、従って1バーストの時間T1に比例する。バ
ースト当りの波数と回転角度は正確に比例することが実
験的に確認された。
なお、第1図実施例では、円板16は軸体15に軸受を介
して回転自在に支持されているが、円板16が軸体15に固
着されていて、軸体15が筐体18に回転自在に支持される
構造でもこの発明は実施できる。軸体15が円板16と一体
に回転する構造では、軸体15は軸受を介して筐体18に支
持される。
また、第1図実施例では円板16はスプリング17までロ
ーラ3,4に押し付けてあるが、このスプリング17は必須
ではない。本発明では振動子の表面と移動子(円板16)
とがローラーを介して互いに圧接してあれば、振動子の
長さ方向の変位で移動子を動かすことができるのである
から、スプリング17に代えて、平板16の上に同心の円板
状重りを乗せてもよいし、振動子1,2の下側に別のスプ
リングを設けて該スプリングで振動子1,2を下から上に
向けて圧してローラー3,4と振動子1,2とを圧接させても
よい。
第3図(a),(b)及び(c)はそれぞれ本発明の
第2の実施例の平面図、正面図および側面図である。こ
の実施例の振動子型アクチュエータは、ローラー3及び
4を介して、振動子26及び27で移動子25を挟持してな
る。本図の振動子型アクチュエータでは移動子25は同図
(b)に矢印を付して示すように上下に平行に移動す
る。振動子26及び27をローラー3及び4に押し付けるに
は、第1図の実施例のようにスプリング等の弾性体を用
いればよい。例えば、第3図(a),(b)において、
振動子26をローラー3に押し付け、振動子27をローラー
4に押し付けるようにスプリングを設ければ、ローラー
3を振動子26及び移動子25に圧接し、ローラー4を振動
子27及び移動子25に圧接できる。ローラー3,4は弾性に
優れた細い軸(図では中心線で概念的に描いてある)を
中心に回転する。
第3図の実施例で用いる振動子26は、圧電体の材料お
よび寸法において第6図の振動子21と同じである。両振
動子における相違は電極にある。振動子21では一対の電
極21b及び21cはいずれも1つであるが、振動子26では一
対の電極のうち片方が26bAと26bBとの2つに分割されて
いる(一対の電極のうち他方の電極26cは1つであ
る)。そして、振動子26は、第2図の振動子1と同様に
スイッチ31を経て電極26bA又は26bBに交流電圧を受け、
スイッチ31の切替に応じて振動変位の方向を反転する。
振動子26では、第6図(c)から分るように、振動変位
の方向が、圧電体26aの分極軸方向の中央を境に反転し
ている。そこで、ローラー3は分極軸方向の中央より端
面側に片寄った位置で振動子26に接触している。振動子
27の構成および励振回路は振動子26と同じである。
第1図および第3図の実施例で明らかなように、本発
明ではローラーで振動子に接触し、ローラーと振動子と
の接触はほぼ点状の小面積で行なわれるから、接触面に
おいて振動子の振動変位の方向とローラーの回転方向と
がほぼ完全に一致し、振動子とローラーとの速度の相違
に基づく摩擦がほとんどない。
また、振動子とローラーの接触面積が極く小さいか
ら、一定方向の振動変位が小さい領域にしか起こらない
振動子も本発明では用いることができる。例えば、第3
図の実施例では第6図の寸法の振動子を用いたし、第7
図の振動子22の如く厚さ5mmのものも利用できる。従っ
て、本発明の振動子型アクチュエータでは従来のものよ
り小型化が容易である。
以上に挙げた実施例では振動子は円柱形であったが、
振動子の形は円柱形だけでなく角柱形や第12図の形であ
っても本発明は実施できる。第12図(a),(b)
(c)は振動子28の平面図、正面図および側面図であ
り、28aは圧電体、28b及び28cは電極である。
以上に説明した実施例ではローラーは振動子の圧電体
に直接に接触しているが、ローラーと接触する部分の圧
電体の表面に薄い金属板を固着しておいて、振動子はそ
の金属板でローラーに接触させてもよい。このように圧
電体の表面の一部分に金属板を固着してもその金属板に
も振動変位は起こるから、ローラーは金属板がない場合
と同様に回転するし、しかも金属板の存在によって圧電
体の摩耗を防ぐことができる。
(発明の効果) 以上に詳しく説明したように、本発明によれば、圧電
振動子等の機械構造が簡単であり、また圧電振動子に加
える交流電圧も単相でよく、従って圧電振動子の駆動回
路も簡単な振動子型アクチュエータを提供できる。ま
た、円柱型圧電振動子の一対の電極のうち片方だけを2
つに分割して、分割されている2つの電極のうちのいず
れか一方に任意に交流電圧を切替えて印加することによ
り、移動子の移動方向を任意に選ぶことができる。本発
明の振動子型アクチュエータは、構造が単純であるか
ら、信頼性に優れ、安価に容易に製作できる。また本ア
クチュエータは低電力で高速に高トルクで作動させるこ
とができる。
さらに、本発明では、振動子の振動変位を回転運動に
変換するローラーが外周縁で振動子に接触し、ローラー
の回転軸は振動子の分極軸に平行であるから振動子とロ
ーラーとの接触面積が極く小さく、接触面における両者
の速度(大きさ及び方向)にずれがほとんどないから、
振動子およびローラーの摩耗が小さい。
【図面の簡単な説明】 第1図(a)は本発明の第1の一実施例を示す断面図、
第1図(b)はその第1の実施例の平面図、第2図は第
1図実施例における振動子励振回路を示す図、第3図
(a),(b)及び(c)は本発明の第2の実施例を示
す平面図、正面図および側面図、第4図は円柱型振動子
の結合共振周波数を示す図、第5図〜第8図は円柱型振
動子の例とこれら円柱型振動子の円柱状側面における振
動変位の状況を示す図、第9図は第1図実施例における
入力電圧と円板の回転速度との関係を示す特性図、第10
図は第1図実施例における入力電圧と停動トルクとの関
係を示す特性図、第11図はバースト交流電圧の例を示す
波形図、第12図は本発明で用い得る振動子の形の一例を
示す図である。 1,2,20,21,22,23,26,27……円柱型圧電振動子、3,4……
ローラー、5,6……ローラーの軸、7,8……振動子保持
枠、9……スポンジ状ゴム板、11,12……雄ねじ、13,14
……ナット、15……軸体、16……軸体15の回りに回転す
る円板、17……スプリング、18……筐体、25……移動
子、28……圧電振動子、30……交流電源、31……切替ス
イッチ。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック圧電体とこの圧電体の分極軸に
    垂直な2つの端面に設けられた一対の電極とからなる圧
    電振動子を少なくとも1つ備え、前記電極に加えられる
    交流電圧により該圧電振動子に前記分極軸の方向に沿っ
    て生ずる一方向性の振動変位に基づき動く移動子を有す
    る振動子型アクチュエータにおいて、 前記振動子と移動子とに外周縁で接触し、該振動子に生
    じる駆動力を前記移動子に伝達するローラーと、前記ロ
    ーラーと前記振動子との接触圧力および前記ローラーと
    前記移動子との接触圧力を所定範囲に保持する手段とが
    備えてあり、 前記振動子は前記分極軸に平行な側面を有し、 前記一対の電極のうちの一方の電極が電気的に互いに分
    離された電極A及び電極Bからなり、 前記電極A及び電極Bを分ける直線に対する垂直二等分
    線と前記圧電体の一方の端面の輪郭との交点から、前記
    圧電体のもう一方の端面の輪郭に向けて降ろした垂線
    は、前記振動子の前記側面上にあり、 前記ローラーの前記外周縁は少なくとも前記垂線に接触
    し、 前記ローラーの回転軸は前記分極軸に垂直な面に平行で
    あることを特徴とする振動子型アクチュエータ。
  2. 【請求項2】前記一対の電極に加えられる電圧源の一方
    の端子を前記電極A又は電極Bのうちのいずれか一方に
    切替えて接続するスイッチが備えてあり、 前記スイッチを切替えることにより、前記振動子に生ず
    る前記一方向性の振動変位の方向を逆転させることを特
    徴とする請求項1記載の振動子型アクチュエータ。
  3. 【請求項3】前記圧電体が柱状の形をなし、該柱状形の
    圧電体が該柱状形の母線に垂直な2つの端面を有し、前
    記一対の電極は前記端面にそれぞれ設けてあることを特
    徴とする請求項1又は2記載の振動子型アクチュエー
    タ。
  4. 【請求項4】前記柱状形が円柱形または角柱形であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の振動子型アクチュエー
    タ。
  5. 【請求項5】セラミック圧電体とこの圧電体の分極軸に
    垂直な2つの端面に設けられた一対の電極とからなる圧
    電振動子を少なくとも1つ備え、前記電極に加えられる
    交流電圧により該圧電振動子に前記分極軸の方向に沿っ
    て生ずる一方向性の振動変位に基づき動く移動子を有す
    る振動子型アクチュエータにおいて、 前記振動子と移動子とに外周縁で接触し、該振動子に生
    じる駆動力を前記移動子に伝達するローラーと、前記ロ
    ーラーと前記振動子との接触圧力および前記ローラーと
    前記移動子との接触圧力を所定範囲に保持する手段とが
    備えてあり、 前記圧電体が柱状の形をなし、該柱状形の圧電体が該柱
    状形の母線に垂直な2つの端面を有し、前記一対の電極
    はそれらの2つの端面にそれぞれ設けてあり、 前記柱状形が円柱形または角柱形であり、 前記振動子は前記分極軸に平行な側面を有し、 前記ローラーの前記外周縁は前記側面に接触し、 前記ローラーの回転軸は前記分極軸に垂直な面に平行で
    あり、 前記端面の輪郭のうちの主要部が円弧でなり、前記円弧
    が欠けている部分の前記輪郭が直線でなることを特徴と
    する請求項4記載の振動子型アクチュエータ。
  6. 【請求項6】前記輪郭のうち直線でなる部分が2箇所以
    上あることを特徴とする請求項5記載の振動子型アクチ
    ュエータ。
  7. 【請求項7】前記圧電体の表面の一部に金属薄板が固着
    してあり、前記圧電振動子は前記金属薄板の部分で前記
    ローラーに接触することを特徴とする請求項1,2,3,4,5
    又は6記載の振動子型アクチュエータ。
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