JP2517021B2 - 物体移動装置 - Google Patents

物体移動装置

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JP2517021B2 JP62298954A JP29895487A JP2517021B2 JP 2517021 B2 JP2517021 B2 JP 2517021B2 JP 62298954 A JP62298954 A JP 62298954A JP 29895487 A JP29895487 A JP 29895487A JP 2517021 B2 JP2517021 B2 JP 2517021B2
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喜信 今坂
正則 住原
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、物体を移動する際に、摩擦接触面に働く摩
擦力を任意に減少させることを可能にして、より小さな
力で物体を移動することのできる物体移動装置に関す
る。
従来の技術 物体を移動させるために古くから用いられている方法
としては車輪があった。これは平面接触の場合には滑り
摩擦力が抗力として作用するが、車輪を用いると滑り摩
擦力に比してより小さな転がり摩擦力を抗力として作用
するので物体をより小さな力で移動させることができ
た。
一方、圧電素子を利用するデバイスとして、たとえば
圧電変成器および圧電振動子がある。圧電変成器として
は種々の振動モードを利用した空中音響変成器、水中音
響変成器、強力超音波変成器、圧電火花発生などがあ
る。圧電振動子としては、弾性合金に圧電素子を接着し
て構成される振動子の圧電音さ、圧電結合子、フィル
タ、超音波モータなどがある。
発明が解決しようとする問題点 物体を移動させるため車輪を用いることは非常に有効
な方法ではあるが、車輪およびそれを取り付ける治具な
どの移動させるための余分な構成が必要であった。さら
に付け加えて、車輪をつけたままであると、今度は逆に
物体をしっかりと固定しようとすると車輪は移動しやす
く不便な物となり問題であった。
物体を移動する際に摩擦力が作用する摩擦接触面にお
いて、その摩擦接触面の形状および各接触面の材質が一
定であれば、摩擦力を任意に減少させるように制御でき
る装置はいまだ存在しない。単純な平面接触のすべり摩
擦の場合、2つの物体間に働く摩擦力として、接触平面
に垂直方向の加圧力と摩擦係数の積で表される力とが必
ず作用する。接触平面に垂直方向の加圧力は2つの物体
間の加圧構成によって決定される。摩擦接触面が水平で
あるとすれば、加圧力は物体の自重になる。一方、摩擦
係数は2つの物体のそれぞれの摩擦接触面の材質や表面
の状態などによって決定される定数である。それ故、加
圧構成および物体の材料が決まればその物体間に働く摩
擦力を減少させることは不可能であった。
本発明は上記問題点を解決するもので、物体間に働く
摩擦力を任意に減少させて、より小さな力で物体を移動
できる物体移動装置を提供することを目的とするもので
ある。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本発明は、弾性体に圧
電素子を装着してなり、物体を支持する固定体を設け、
前記固定体を、物体を移動する際に摩擦力が作用する摩
擦接触面に介在させ、前記圧電素子による超音波振動を
前記固定体に発生させて前記摩擦接触面における摩擦力
を減少させるようにしたものである。
作用 物体を移動させるには、移動させる際の抗力として働
く摩擦力以上の力を物体に加えることによって始めて移
動させることができるが、このとき摩擦力は物体の摩擦
接触面に垂直な加圧力に比例し、かつ摩擦接触面のそれ
ぞれの材質や形状および表面の状態などによる摩擦係数
に比例することになる。ところが、上記構成により、摩
擦接触面に固定体を介在させると、固定体は弾性体に圧
電素子を装着しているから、圧電素子の両端に電圧を印
加することにより固定体には微小な超音波振動が発生
し、このような微小な超音波振動の発生により、固定体
と摩擦接触面との間に働く摩擦力が減少する。これは、
摩擦接触面における垂直な加圧力は変化しないが、摩擦
接触面の微視的な形状および表面の状態に変化が起こ
り、摩擦力が減少したものと考えられる。すなわち、圧
電素子の両端に電圧を印加することにより発生する固定
体の微小な超音波振動により、固定体と摩擦接触面の間
に働く摩擦力が減少するので、結局物体を動かすのに必
要な力を減少させることができる。
実施例 以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の物体移動装置の基本構成図を示す。
圧電素子1を弾性体2に装着して固定体3が形成され、
これを物体4に固定するように構成する。物体4に固定
体3を固定するには、圧電素子1の振動が物体4へ伝わ
る必要がないから、支持台5を用いてできる限り振動の
伝わらないように圧電素子1の側に固定し、弾性体2が
接する摩擦接触面6へより良く振動を伝えるような構成
にする。このように構成された物体移動装置において、
圧電素子の両端に電気信号を与えると、物体を移動させ
るのに要する力が減少する。
原理的には、以下のように考えられる。圧電素子1の
両端に電圧を印加すると圧電素子は機械的に延びたり縮
んだりする性質を有する。したがって、圧電素子1を装
着した弾性体2からなる固定体3は、超音波領域の交流
電圧を加えることにより、圧電素子1による微小な超音
波振動をし続けることになり、その信号が摩擦接触面6
にも伝達される。そして、固定体3は加圧接触させられ
ており、物体4を動かすのにはある一定の力が必要であ
るにもかかわらず、その力が固定体3の微小な振動によ
り減少する。第2図に示したように、圧電素子に電圧を
印加していない状態では(a)のように固定体3の底面
は摩擦接触面6に常に接触しているが、電圧を印加する
ことにより固定体3は振動をしだし、弾性体2はたとえ
ば第2図の(b),(c)のように変形することにな
る。すなわち、(a),(b),(a),(c),
(a),(b),…と非常に速い速度で変形を繰り返
す。このような状態で固定体3を移動しようとする場
合、もはや滑り摩擦による抗力が作用するのではなく、
転がり摩擦のようなより小さな摩擦係数の値となる摩擦
力が作用すると考えられる。他方、第2図の示したよう
な変形が非常に速い速度で起こっているとすると、摩擦
接触面6に非接触部分が存在するようになり、加圧力は
接触部分にその分だけより加わることになるはずである
が、非常に速い変形であり、かつ瞬間的には浮いている
状態も存在するので、マクロ的にみると身かけ上抗力と
して働く摩擦力が減少したことになると考えられる。
固定体をより良く振動させるためには、圧電素子の両
端に電圧を印加することにより定在波からなる超音波振
動を発生させるようにすることが望ましい。さらに、こ
のような超音波振動をさせる際には位置的に動くことの
無い節が存在するので、振動を阻害することなく物体4
を支持することができる。支持のために用いられる支持
第5振動を外部へ伝えないようにすることが最も効率的
であるので、少なくともフェルト、ゴムなどの振動を伝
えにくい材質で構成するのが良い。ただし支持強度が必
要な場合は、振動が若干阻害されるが、プラスチックか
らなるビスあるいは金属のビスを用い支持しても良い。
圧電素子としては、内部損失が小さく、大振幅の最の
特性劣化が少ない圧電セラミクス材料を用いるのが好ま
しい。圧電セラミクス材料の中でも、チタン酸バリウム
や酸化鉛、チタン酸鉛、ジルコン酸などの混合系セラミ
クスが特性が非常に安定しており好ましい。
弾性体としては、圧電素子から発生する振動を効率良
く伝えるため、ステンレス、鉄鋼、アルミなどの金属材
料から構成する。金属材料の中でも機械的Q値の大きい
ものを用いるほうが良い。
固定体を振動させる場合に最も効率良く電気信号を機
械的信号に変換するため、圧電素子の両端に超音波領域
の周波数の交流信号を印加することにより超音波振動を
発生させ、固定体を共振させる。
固定体の弾性体に対向する摩擦接触面は通常平面状の
ものが考えられるが、丸みをおびていたり波打っていた
りする非平面状のものであっても十分適用可能である。
ただし、(イ)振動をすべて吸収してしまうような極端
に柔らかい面でないこと、(ロ)物体からかかる圧力に
よる摩擦接触部分が極度にへこんでしまうような圧縮弾
性率が小さい材質から構成されないこと、(ハ)ある程
度の平面性を有すること、などの配慮が必要である。
物体移動装置の形状としては円板状、円環状、直線状
などいろいろな形状のものを作成することが可能であ
る。
次に、具体的な一実施例として、円板状からなる物体
移動装置について説明する。物体移動装置の概略図を第
3図に示す。圧電素子7として酸化鉛、チタン酸鉛、ジ
ルコン酸鉛からなる3成分系の厚さ0.2mmの圧電セラミ
クスを用いた。これを円板状に加圧し、蒸着により電極
を設け、分極処理を行なった。電極は8分割し分極方向
が交互になるようにした。この円板状に加工した圧電素
子7を第3図に示したような弾性体8にエポキシ系接着
剤を用いて加圧下加温することにより接着し、固定体9
を作成した。弾性体8は第3図に示したように振幅が最
大になる下面部分にリング状の突起10を有するようにし
た。この弾性体8はステンレスにより作成した。物体と
固定体9の固定は圧電素子7の節となる部分で固定でき
るように予め設計し、支持台にて接着固定した。この円
板状の場合には節円が存在するのでその部分でも固定し
た。支持台としてはフェルト材を物体との間にはさみ、
さらにプラスチック材料で補強するようにして接着剤を
用いて固定体9の圧電素子7と固定した。このようにし
て作成した固定体9を金属からなる重さ2kgの物体の底
部に支持台を介して固定した。固定方法としては最も簡
便なものとしてここでは接着剤を用いたが、ビス止めそ
の他いずれの方法を用いても良い。
これを厚さ1mmのプラスチック材を貼付けた金属板状
に置き、圧電素子の両端に固定体が共振する周波数であ
る約70KHzの正弦波からなる交流電圧を加えた際に物体
を横方向に滑らして動かすのに必要な力を測定した。そ
の結果を第1表に示す。
電圧を全く加えない場合は物体を動かすのに500gfの
力が必要であったが、電圧を加えるのに従い驚くべきこ
とにトルクが減少してゆき約40Vppの電圧を加えるとほ
とんどトルクが0となった。理論上は摩擦力は接触面に
垂直な加圧力に比例し、かつ固定体と移動体の材質や形
状および表面の状態などによる摩擦係数に比例すること
になるにもかかわらず構成を全く変化させずにその摩擦
力を減少させることができた。
以上、円板型の物体移動装置について詳しく述べた
が、第4図に示したような円環型のもの、さらに第5図
に示した直線状のものなど任意の形状のものを作成する
ことが可能である。ここで、7′,7″は圧電素子、
8′,8″は弾性体、9′,9″は固定体である。
物体移動装置についてのさらに具体的な使用例とし
は、例えば冷蔵庫、電子レンズなどの電化製品群および
種々の機械装置群からなる物体を車輪を使わずにより小
さな力で運搬できるようにし、かつ設置状態においては
非常に安定に設置できるというような応用例が考えられ
る。
発明の効果 以上本発明によれば、弾性体に圧電素子を装着してな
り、固定体を物体を移動する際に摩擦力が作用する摩擦
接触面に介在させて物体を支持し、前記圧電素子による
超音波振動を前記固定体に発生させることにより、前記
摩擦接触面における摩擦力を減少させるので、物体を移
動させるのに要する力で減少させることのできる物体移
動装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の物体移動装置の基本構成を
示す側面図、第2図は同物体移動装置の弾性体の状態を
示す模式図、第3図は円板型の同物体移動装置の斜視
図、第4図は円環型の同物体移動装置の斜視図、第5図
は直線状の同物体移動装置の斜視図である。 1,7,7′,7″……圧電素子、2,8,8′,8″……弾性体、3,
9,9′,9″……固定体、4……物体、5……支持台、6
……摩擦接触面、10……突起。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性体に圧電素子を装着してなり、物体を
    支持する固定体を設け、前記固定体を、物体を移動する
    際に摩擦力が作用する摩擦接触面に介在させ、前記圧電
    素子による超音波振動を前記固定体に発生させて前記摩
    擦接触面における摩擦力を減少させるようにした物体移
    動装置。
  2. 【請求項2】圧電素子の両端に電圧を印加することによ
    り定在波からなる超音波振動を固定体に発生させる特許
    請求の範囲第1項記載の物体移動装置。
  3. 【請求項3】物体は固定体に定在波からなる超音波振動
    の節部にて支持台により支持固定されている特許請求の
    範囲第1項記載の物体移動装置。
  4. 【請求項4】圧電素子は圧電セラミクス材料からなる特
    許請求の範囲第1項記載の物体移動装置。
  5. 【請求項5】弾性体は金属材料からなる特許請求の範囲
    第1項記載の物体移動装置。
  6. 【請求項6】圧電素子の両端に超音波領域の周波数の交
    流信号を印加することにより超音波振動を発生させ固定
    体を共振させる特許請求の範囲第1項記載の物体移動装
    置。
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