JPH1058346A - エア駆動式打込機 - Google Patents

エア駆動式打込機

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Publication number
JPH1058346A
JPH1058346A JP21855996A JP21855996A JPH1058346A JP H1058346 A JPH1058346 A JP H1058346A JP 21855996 A JP21855996 A JP 21855996A JP 21855996 A JP21855996 A JP 21855996A JP H1058346 A JPH1058346 A JP H1058346A
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JP
Japan
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nail
valve
trigger
head
air
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Pending
Application number
JP21855996A
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English (en)
Inventor
Yuichi Terada
有一 寺田
Kenji Mukoyama
兼司 向山
Yukiyasu Okochi
幸康 大河内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Makita Corp
Original Assignee
Makita Corp
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Publication date
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  • Portable Nailing Machines And Staplers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1本の釘を何回か打撃して打ち込む様にした
エア駆動式打込機において、作業者の腕や指の疲労を軽
減すると共に打ち込みに要する時間を短縮する。 【解決手段】 ネイルガイド39内に、釘の頭部によっ
て押し上げられるコンタクトチップ45を設置し、この
コンタクトチップ45と一体化されたトリガアーム49
でバルブステム71を押し上げる。また、ネイルガイド
39の長孔39aの下端縁で連結ピン47を押し上げる
ことにより、釘にコンタクトチップ45が当たっていな
くてもトリガONの状態を保てる様にしてある。そし
て、トリガバルブ70内にパイロットバルブ72を備
え、バルブステム71が上昇したままであっても、リタ
ーンエア室17の圧力増減を反映してヘッドバルブ80
を上下動させ、ロックレバー57を引き続けたままで自
動的に繰り返し打撃を実行し、作業者の指の疲労を軽減
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエア駆動式の打込機
に係り、特に、複数回の打撃動作によって釘等を打ち込
む様にした打込機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エア駆動式の打込機として、例え
ば図8に示す様に、ハウジング101内に設けられたシ
リンダ103と、このシリンダ103内に上下動可能に
設けられた打撃ピストン105と、この打撃ピストン1
05に取り付けられたドライバビット107と、打撃ピ
ストン105の上下動を制御するトリガレバー109
と、ドライバビット107の上下動の案内となるビット
ガイド111と、このビットガイド111の先端に上下
動可能に支持されると共に内径が打ち込まれる釘の頭部
の径より大きいパイプ状のネイルガイド113と、この
ネイルガイド113を下方に付勢する第1スプリング1
15と、ネイルガイド113の内壁に上下動可能に支持
されると共に内径がドライバビット111の外径より大
きくかつ釘の頭部の径より小さいプッシュレバー117
と、下端位置にあるときはトリガレバー109の操作を
阻止する上端部119を有し、下端部がプッシュレバー
117に装着されたセフティアーム121と、このセフ
ティアーム121を下方に付勢する第2スプリング12
3とを備えた打込機100が知られている(特開平6−
285773号公報参照)。
【0003】この打込機100では、ネイルガイド11
3の下端より突出する長さの釘125をネイルガイド1
13の下方から挿入し、プッシュレバー117を釘12
5の頭で押し上げた上でトリガレバー109を引くこと
により、打撃ピストン105を前進させて釘125を打
ち込む様になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の様な
長さの釘125を完全に打ち込むには複数回の打撃が必
要なのであるが、上記従来の打込機100では、トリガ
レバー109を引き続けているとヘッドバルブ127が
下降しないため、トリガレバー109を引き続けたまま
では打撃ピストン105を上昇させて次の打撃動作を行
うことができない。
【0005】このため、上記打込機100では、トリガ
レバー109を一旦戻し、再び引くという動作を何回か
繰り返さなければならず、指が疲労し易いという問題が
あった。また、こうしたトリガレバー109の引き動作
と戻し動作とを何回か繰り返さなければならないので、
1本の釘を打ち込むのに時間がかかるという問題もあっ
た。
【0006】一方、図9に示す様に、トリガレバーを備
えず、ネイルガイド201内に挿入された釘203の頭
部を押圧してシリンダ205内の圧縮エアに抗して打撃
ピストン207を押し上げることにより、ドライバビッ
ト209による連続的な打撃動作を可能にしたものも知
られている(例えば、実開昭56−121585号公報
参照)。しかし、このタイプの打込機200では、シリ
ンダ205内の圧縮エアに抗して釘203の頭を強く押
さえなければならないため、腕が疲れるという問題があ
った。
【0007】そこで、本発明は、1本の釘を何回か打撃
して打ち込む様にしたエア駆動式打込機において、作業
者の腕や指の疲労を軽減することを第1の目的とし、さ
らに、打ち込みに要する時間を短縮することを第2の目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態及び発
明の効果】かかる目的を達成するため、請求項1記載の
エア駆動式打込機は、ハウジングに対して接近・離間可
能に取り付けられ、釘の頭部を挿入可能なネイルガイド
と、該ネイルガイド内に挿入された釘の頭部を打撃する
ドライバビットが取り付けられた打撃ピストンと、該打
撃ピストンが嵌合され、ドライバビット側の第1室及び
その反対側の第2室に区画されるシリンダと、該シリン
ダの第2室を圧縮エア供給源に連通させる第1位置と、
該第2室を大気に連通させる第2位置との間で制御位置
を切り換えられるヘッドバルブと、前記打撃ピストンの
復動用圧縮エアが供給貯留されるリターンエア室と、前
記ヘッドバルブを作動させるためのトリガバルブとを備
え、前記トリガバルブのバルブステムを押し上げること
によって前記ヘッドバルブを前記第2位置から前記第1
位置に移動させ、前記ネイルガイドの開放端から挿入さ
れた釘に対して打ち込み動作を開始する様に構成したエ
ア駆動式打込機において、前記ネイルガイド内を該ネイ
ルガイドの軸方向に移動可能に支持され、前記ドライバ
ビットが通過可能で釘の頭部が通過不可能な大きさの軸
方向貫通孔を有するコンタクトチップと、該コンタクト
チップから前記トリガバルブのバルブステム近傍まで延
ばされたトリガアームと、該トリガアームを前記バルブ
ステムから離れる方向に付勢する付勢バネとを備えたこ
とを特徴とする。
【0009】この請求項1記載の打込機によれば、ネイ
ルガイドの開口端から釘の頭部を挿入すると共に釘の先
端を木材に当接させ、ハウジングを木材に向かって押し
付ける様にすると、コンタクトチップが釘の頭部で押さ
れ、トリガアームと共にバルブステムを押し上げ方向に
移動させる。この結果、トリガバルブの制御位置が切り
換わり、ヘッドバルブを第1位置に移動させてシリンダ
の第2室に圧縮エアが供給される。すると、打撃ピスト
ンが前進動作を実行し、これに伴ってドライバビットが
ネイルガイド内に突出して釘の頭部を打撃する。
【0010】打撃が完了して、打込機本体の打込材への
押し付け力を解除すると、トリガアームがバルブステム
から離れ、その結果、バルブステムが復帰し、ヘッドバ
ルブを第2位置に戻す。すると、シリンダの第2室が大
気開放となるので打撃ピストンを前進させる力がなくな
り、代わってリターンエア室に貯留されていた圧縮エア
がシリンダの第1室に供給される結果、打撃ピストンは
急速にシリンダ内を後退する。
【0011】こうして、本発明の打込機によれば、作業
者は打込機を木材に向かって押し付けるだけで自動的に
連続打撃が実行されると共に打込機を木材から離すと打
撃が呈しする。しかも、打撃に当たって釘の頭部で押さ
れるのは、コンタクトチップとトリガアームであって打
撃ピストンではないから、上述した実開昭56−121
585号公報に記載の打込機の様に強い力で押し付ける
必要はない。また、特開平6−285773号公報記載
の打込機の様に、トリガレバーを引いたり戻したりする
といった繰り返しの操作も不要である。
【0012】よって、作業者の腕や指を疲労させること
なく1本の釘に連続的な打撃を加えることができる。ま
た、釘の頭を押さえるだけで連続的な打撃が実行される
ので、1本の釘を完全に打ち込むまでの時間は、特開平
6−285773号公報に記載のものより短時間で済
む。加えて、弱い押し付け力で足りることから、すぐに
トリガアームが押し上げられ、次の打撃動作が迅速に実
行されるから、実開昭56−121585号公報に記載
のものと比べた場合にも1本の釘を完全に打ち込むまで
の時間が短縮される。
【0013】また、請求項2記載のエア駆動式打込機
は、請求項1記載のエア駆動式打込機において、前記ネ
イルガイドがハウジング側に所定以上近づけられたと
き、前記コンタクトチップに釘の頭部が当接していなく
ても、前記付勢バネに抗して前記トリガアームを前記バ
ルブステムの押し上げ位置まで押し上げるトリガ押し上
げ部材をも備えていることを特徴とする。
【0014】かかる構成を採用することで、コンタクト
チップに届かない長さまで釘を打ち込んだ後も、最後の
打撃を加えることができる。この請求項2記載の打込機
をより具体的にした請求項3記載のエア駆動式打込機
は、前記トリガ押し上げ部材として、前記ネイルガイド
の側壁に設けられた長孔と、該長孔に挿通され、前記コ
ンタクトチップと前記トリガアームとを連結する連結部
材とから構成され、前記長孔が、前記ネイルガイドがハ
ウジング側に所定以上近づけられたとき、前記連結部材
に当接して、前記トリガアームをバルブステム押し上げ
位置まで押し上げる様な開口位置及び開口長さとされて
いることを特徴とするものである。
【0015】この請求項3記載の打込機によれば、木材
から飛び出している釘の頭部がコンタクトチップに届か
なくても、ネイルガイドがハウジングに接近することに
よって長孔の木材側の縁が連結部材を押してトリガアー
ムをバルブステムに押しつける。よって、コンタクトチ
ップに当接しないところまで打ち込んだ後も最後の打撃
を加えて釘を木材に完全に打ち込むことができる。
【0016】請求項4記載のエア駆動式打込機は、これ
らの打込機において、前記トリガアームを前記バルブス
テムの押し上げ位置に向かって動作できないように規制
するロック位置と、該規制を解く解除位置との間で揺動
操作が可能であって、常時は前記ロック位置に揺動され
ているロック部材をも備えるようにしたものである。
【0017】このようなロック部材を備えると、打撃動
作は、ロック部材を解除位置に揺動操作しないと実施さ
れない。即ち、コンタクトチップが釘の頭部に当接して
も、ロック部材がロック位置にあるときはコンタクトチ
ップ及びトリガアームが押し動かされることがなく、打
撃動作が開始しないのである。特に請求項2,3記載の
打込機において請求項4記載の構成を採用していない場
合には、ネイルガイドを壁などに押し当てると空打ち動
作が実行されてしまい、圧縮エアが無駄に消費されてし
まうなどの不具合が生じ得るが、ロック部材の採用によ
って、こうした無駄なエア消費がなくなる。
【0018】加えて、ロック部材だけを解除位置へ揺動
操作しただけでは打撃動作が実行されないので、誤って
ロック部材を揺動操作したとしても無駄なエア消費が行
われてしまうことがない。また、請求項5記載のエア駆
動式打込機は、上述の請求項1〜4のいずれか記載のエ
ア駆動式打込機において、前記トリガバルブに、前記打
撃ピストンが前進端付近に至ったときに前記リターンエ
ア室に一時貯留された圧縮エアによって移動されて前記
ヘッドバルブの制御位置を切り換えると共に、該ヘッド
バルブの制御位置が切り換えられた後に再び元の位置へ
戻されるパイロットバルブを備えさせたことを特徴とす
るものである。
【0019】この請求項5記載の打込機によれば、コン
タクトチップ及びトリガアームがずっと押し動かされた
ままであっても、打撃ピストンが前進端付近に至るとパ
イロットバルブがリターンエア室の圧縮エアによって移
動されてヘッドバルブの制御位置を切り換えるので、打
撃ピストンの戻り動作が確実に実行される。そして、パ
イロットバルブはヘッドバルブの制御位置が切り換えら
れた後に再び元の位置に戻されるので、引き続いて打撃
動作を開始することができ、確実に繰り返し打撃を実行
することができる。
【0020】なお、例えば、指を戻すことなく連続打撃
を実施するだけならば、特開平6−285773号の打
込機において、トリガバルブとしてパイロットバルブを
採用する構成によっても達成可能であるが、図8から明
らかな様に、この特開平6−285773号公報記載の
打込機では、一旦トリガレバー109を引いたら、プッ
シュレバー117は釘の頭部などで押されなくても上昇
し続けることから、釘の打撃による反動で本機が上昇し
ても、次の打撃が開始され、それによってこの次の打撃
においては有効ストローク分の打撃がなされず、打撃力
が弱くなり、釘を最後まで打ち込むまでの連続打撃回数
が多くなる。さらに、本機の反動が大きい場合は、打撃
が釘頭まで届かずに、空打ちをするという可能性もあ
る。
【0021】これに対し、請求項1〜5の各発明は、い
ずれも、トリガアームが釘の頭部などによって押されて
いない限りは、上述の様な連続打撃が行われない。従っ
て、打撃の反動で本機が浮き上がったときは、打撃がな
されず、無駄なエア消費を生ずることなく、連続打撃を
可能にした点で、従来技術にパイロットバルブを採用す
るといった構成のものでは達成し得ない効果を達成でき
る点を大きな特徴とするものである。
【0022】即ち、請求項1〜5の各発明は、ヘッドバ
ルブとトリガバルブとを備えた打込機において、釘の頭
部で押し動かされるトリガアームによりトリガバルブを
切り換えるという全く新しい打撃開始方法を実現する構
成を採用したことにより、従来技術では達成できなかっ
た作業者の疲労の軽減と圧縮エア消費量の節約とを共に
達成可能としたものということもできる。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施の形態を一層明確にする
ため実施例を図面に基づいて説明する。実施例のエア駆
動式打込機1は、図1に示す様に、ハウジング3内にア
キュムレータ室5とシリンダ7とを備えている。アキュ
ムレータ室5は図示省略したエアコンプレッサと連絡さ
れており、常時、圧縮エアが充満されている。シリンダ
7は、内部に嵌合された打撃ピストン9によってピスト
ン上室11とピストン下室13とに区画されている。こ
れらピストン上室11及びピストン下室13の間は、打
撃ピストン9の外周に嵌合されたOリング15によって
気密を保たれている。
【0024】また、シリンダ7とハウジング3との間に
は、シリンダ7を取り巻く様にリターンエア室17が形
成されている。このリターンエア室17は、シリンダ7
の中程に設けられた小孔19と、シリンダ7の周壁下端
部に設けられた連通路21とにより、シリンダ7との間
でエアを給排可能に構成されている。なお、小孔19
は、シリンダ7内に圧縮エアが供給されたときに押し開
けられるOリング23によって常には閉ざされている。
【0025】さらに、シリンダ7の下端内面には、上記
連通路21よりも先端側の位置にダンパ部材25が固定
されている。このダンパ部材25は、ゴム等の弾性材料
で形成されており、図示の如く、厚肉部分によるリング
状の盛り上がり部27と、ドライバビット29の挿通孔
31とを備えている。
【0026】ドライバビット29は、打撃ピストン9の
前面側に固定されており、ハウジング3の前端に設けた
ビットガイド33によってガイドされるようになってい
る。このビットガイド33は、ハウジング3の前端に固
定したブッシュ35内に摺動自在に支持されており、ド
ライバビット29の外径よりわずかに大きい内径のガイ
ド孔33aを有している。ビットガイド33は、その周
壁に設けた長孔33bにブッシュ35に貫通固定された
ピン37を挿通することによって、ブッシュ35から抜
け落ちないように支持されている。
【0027】また、ビットガイド33の先端部分には、
ネイルガイド39が螺着によって固定されている。ネイ
ルガイド39は、使用される釘の頭部よりも大きい内径
を有し、先端部分の内面に磁石41が取り付けられてい
る。そして、ブッシュ35とネイルガイド39との間に
はコイルスプリング43が装着され、このコイルスプリ
ング43が、ネイルガイド39及びビットガイド33
を、ハウジング3から離間する方向に付勢している。
【0028】ネイルガイド39の内部にはコンタクトチ
ップ45が摺動自在に収納されている。このコンタクト
チップ45は、前述のドライバビット29を挿通可能で
あって、釘の頭部は挿通できない大きさの中心孔45a
を備えている。そして、先端面45bが、磁石41の方
向に釘を誘導できるように斜めにカットされている。
【0029】また、コンタクトチップ45は、ネイルガ
イド39の周壁に形成した長孔39aから挿入される連
結ピン47によって、トリガアーム49と一体化されて
いる。このトリガアーム49は、それ自信に設けた長孔
49aと、この長孔49aに挿通されてネイルガイド3
9に固定されているガイドピン51とによってガイドさ
れ、打込機1の握り部分に設けられたトリガバルブ70
のバルブステム71近傍まで延ばされている。
【0030】このトリガアーム49は、ハウジング3と
の間に装着されたコイルスプリング53によって下方に
付勢され、ストッパピン55によって停止される位置ま
で下降されている。さらに、トリガアーム49の上端近
傍にはロック用の開口49bが設けられており、ここに
ロックレバー57の一部(規制部)57aが挿入されて
いる。このロックレバー57は、従来の打込機における
トリガレバーに類似するが、その機能は全く異なり、ト
リガアーム49の上昇を規制するために設けられたもの
である。そして、ロックレバー57は、前述のストッパ
ピン55を中心に揺動可能となっており、指で引いて図
示反時計方向に揺動させるとトリガアーム49に対する
規制を解除するようになっている。
【0031】図示の状態においてトリガアーム49を押
し上げようとしても、ロックレバー57の規制部57a
が、トリガアーム49のロック用開口49bに引っかか
っているためトリガアーム49は上昇することができな
い。しかし、ロックレバー57を引くと、この規制部5
7aがロック用開口49bからはずれるので、トリガア
ーム49の上昇が許容されるようになる。
【0032】シリンダ5の上端部分には、ピストン上室
11をアキュムレータ室5に対して開放する上昇位置
と、大気に対して開放する下降位置との間で制御位置を
切り換えられるヘッドバルブ80が配置されている。こ
のヘッドバルブ80の上方には、ヘッドバルブ上室81
が形成されており、ヘッドバルブ上室81は連絡路82
を介してトリガバルブ70のヘッドバルブポート70a
に連通されている。従って、トリガバルブ70から圧縮
エアがヘッドバルブポート70a,連絡路82を介して
ヘッドバルブ上室81に流入することによって、常には
ヘッドバルブ80は下降位置に維持され、アキュムレー
タ室8の圧縮エアはヘッドバルブ80によりピストン上
室11と遮断され、またピストン上室11は大気と連通
している。
【0033】後述するように、トリガバルブ70の作動
により、ヘッドバルブポート70aが大気に開放される
と、ヘッドバルブ上室81が大気に開放され、ヘッドバ
ルブ80が上昇する。それによって、ピストン上室11
の大気との連通が遮断されると共にアキュムレータ室5
の圧縮エアがピストン上室11に流入するように構成さ
れている。
【0034】トリガバルブ70は、図2(b)に拡大し
て示す様に、このヘッドバルブポート70aの他に、リ
ターンエア室17と連絡するリターンエアポート70b
と、アキュムレータ室5と連絡するアキュムレータポー
ト70cと、大気開放ポート70dとを備えている。そ
して、トリガバルブ70は、内蔵されたパイロットバル
ブ72及び前述のバルブステム71の移動位置により、
上述のヘッドバルブポート70aをアキュムレータポー
ト70cと連通したピストン前進状態と、ヘッドバルブ
ポート70aと大気開放ポート70dとを連通したピス
トン後退状態とを切り換える様になっている。
【0035】バルブステム71は、パイロットバルブ7
2の中心孔73内に装着されたコイルスプリング74に
よって下方に付勢されており、トリガアーム49が上昇
するまでは大気開放ポート70dを封鎖するようになっ
ている。このコイルスプリング74はまた、パイロット
バルブ72の上面に圧力がかかっていない状態において
は、これを押し上げる役割も果たしている。
【0036】前述のリターンエアポート70bは、パイ
ロットバルブ72の上面側に開口しており、パイロット
バルブ72の上面は、リターンエア室17の内圧と同じ
圧力を受ける様になっている。また、パイロットバルブ
72の中程には、周壁を貫通する連絡孔75が設けられ
ており、この連絡孔75は、常時アキュムレータポート
70cと連絡するようになっている。
【0037】次に、以上の構成を有する実施例の打込機
1の動作について説明する。釘打ちを実行するに当たっ
ては、図2(a)に示す様に、釘Nをネイルガイド37
内に挿入し、磁石41にて吸着させる。この段階では、
トリガアーム49は下降したままである。また、リター
ンエア室17は大気圧となっており、パイロットバルブ
72は上昇位置にある。従って、トリガバルブ70は、
図2(b)に示す様に、バルブステム71の下側のOリ
ング71aによって大気開放ポート70dが封鎖された
状態にあり、「アキュムレータポート70c」、「連絡
孔75」、「パイロットバルブ72とバルブステム71
との隙間76」及び「パイロットバルブ72とシート部
77との隙間78」を介して、ヘッドバルブ上室81が
アキュムレータ室5と連絡された状態となっている。こ
のため、ヘッドバルブ上室81にはアキュムレータ室5
から圧縮エアが流入しており、ヘッドバルブ80は下降
位置に維持される。
【0038】次に、図3(a)に示す様に、ロックレバ
ー57を引いた上で、木材Wの上面に釘Nの先端Naを
押し当て、さらに打込機1を木材Wに向かって押し下げ
る。すると、コンタクトチップ45が釘Nの頭部Nbに
押されて上昇する。このコンタクトチップ45の上昇に
伴って、トリガアーム49が上昇し、その上端でバルブ
ステム71を押し上げる。
【0039】従って、図3(b)に示す様に、バルブス
テム71の下部に装着されたOリング71aによるシー
ルがはずれ、ヘッドバルブポート70aが大気開放ポー
ト70dと連通される。また、バルブステム71の上側
のOリング71bがパイロットバルブ72の中心孔73
の内面をシールし、アキュムレータポート70cとヘッ
ドバルブポート70aとの連通を遮断する。それによ
り、ヘッドバルブ上室81が大気開放となり、ヘッドバ
ルブ80は上昇する。ヘッドバルブ80の上昇により、
ピストン上室11の大気との連通が遮断されると共に、
アキュムレータ室5の圧縮エアがピストン上室11に供
給される。
【0040】この結果、打撃ピストン9が前進し、図4
(a)に示す様に、釘Nが木材Wに対して所定量打ち込
まれる。この間、図4(b)に示す様に、小孔19のO
リング23が押し開けられ、リターンエア室17内にピ
ストン上室11から圧縮エアが流入する。
【0041】これにより、リターンエア室17からリタ
ーンエアポート70bを介して圧縮エアがパイロットバ
ルブ72の上面に流入し、図6に示す様に、パイロット
バルブ72が下降して、その下部外周に装着されたOリ
ング72aがシート部77をシールしてヘッドバルブポ
ート70aと大気開放ポート70dとの連通を遮断する
と共に、パイロットバルブ72の中間部外周に装着され
たOリング72bの本体ハウジング周壁とのシールが外
れて、アキュムレータ室5とヘッドバルブポート70a
とが連通し、図6の矢印のようにヘッドバルブ上室81
にアキュムレータ室5から圧縮エアが供給される。
【0042】この結果、上昇していたヘッドバルブ80
は下降し、アキュムレータ室5とピストン上室11との
連通を遮断すると共に、ピストン上室11を大気に開放
する。それによって、打撃ピストン7はリターンエア室
17に貯留された圧縮エアにより上昇位置まで上昇す
る。
【0043】この打撃ピストン7の上昇により、リター
ンエア室17は大気に開放され、連絡路70bを介した
パイロットバルブ72上面への圧力がなくなり、パイロ
ットバルブ72は再び上昇して図3(b)に示した状態
に戻る。その結果、パイロットバルブ72のOリング7
2bは再び本体ハウジング周面とパイロットバルブ72
外周面とをシールし、ヘッドバルブ上室81は再びヘッ
ドバルブポート70a,大気開放ポート70dを介して
大気に開放される。それによって、ヘッドバルブ80は
再び上昇して、ピストン上室11を大気開放の状態から
圧縮エア導入状態に切り換え、再び打撃ピストン7を前
進させ、釘Nに対する打撃を繰り返す。
【0044】そして、ネイルガイド39の先端が木材W
に当接する状態まで打込機1が押し下げられると、図8
に示す様に、コンタクトチップ45に釘Nの頭部Naが
当接していなくても、ネイルガイド39の長孔39aの
下端に連結ピン47が当接してトリガアーム49を押し
上げるので、釘Nを木材Wに完全に打ち込むまで打撃す
ることができるようになっている。長孔39aは、図7
に示す状態を達成できるような開口位置及び開口長さに
てネイルガイド39の外周壁に設けられているのであ
る。
【0045】以上説明した様に、実施例の打込機1によ
れば、作業者はロックレバー57を引き続け打込機1を
木材Wに向かって押し付けているだけで自動的に連続的
な打撃動作が実行され、釘Nを複数回の打撃で打ち込む
ことができる。また、この押し付け力は、コイルスプリ
ング53のバネ圧に打ち勝つ程度であればよいので、そ
れほど強く押し付ける必要はない。
【0046】よって、本実施例の打込機1によれば、特
開平6−285773号公報記載の打込機の様な指の疲
労を与えることがなく、実開昭56−121585号公
報記載の打込機の様な腕の疲労を与えることもなく、作
業性を大幅に改善することができる。
【0047】また、繰り返しトリガレバーを引いたり戻
したりするといった操作を要しないので、1本の釘を同
じ打撃回数で打ち込む場合を想定すると、本実施例の打
込機1は、特開平6−285773号公報記載の打込機
よりも迅速に釘を打ち終わることができる。また、強い
押し付け力がいらないことを考慮すると、実開昭56−
121585号公報記載の打込機よりも迅速に釘を打ち
終えることができるともいえる。
【0048】さらに、本実施例によれば、作業者が誤っ
てロックレバー57を引いてしまっても、トリガアーム
49が上昇しない限りは打撃動作が実行されてしまうこ
とがないので、空打ちによる圧縮エアの無駄使いもな
い。同じく、ロックレバー57を引かないとトリガアー
ム49が上昇できないので、ネイルガイド39を誤って
壁などに押し当ててしまっても、それだけでは空打ちは
発生しない。これによってもまた、圧縮エアの無駄使い
を排除する効果がある。
【0049】さらに、パイロットバルブ72を採用する
ことで、打撃ピストン7の前進・後退を確実に繰り返さ
せることができ、安定した繰り返し打撃により釘Nを打
ち込むことができる。以上、本発明の実施例を説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
さらに種々なる態様にて実施してもよいことはもちろん
である。
【0050】例えば、パイロットバルブ72を備えてい
なくても、釘Nを打撃したときの反動で本体が浮き上が
った瞬間にトリガアーム49を下降させることができ、
このトリガアームの上下動によってトリガバルブ70を
切り換えて繰り返し打撃を与える様にすることも可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のエア駆動式打込機の構造を示す断面
図である。
【図2】 実施例のエア駆動式打込機の動作を説明する
断面図である。
【図3】 実施例のエア駆動式打込機の動作を説明する
断面図である。
【図4】 実施例のエア駆動式打込機の動作を説明する
断面図である。
【図5】 実施例のエア駆動式打込機の動作を説明する
断面図である。
【図6】 実施例のエア駆動式打込機の動作を説明する
断面図である。
【図7】 実施例のエア駆動式打込機の動作を説明する
断面図である。
【図8】 従来のエア駆動式打込機の構造を示す断面図
である。
【図9】 従来のエア駆動式打込機の構造を示す断面図
である。
【符号の説明】
1・・・エア駆動式打込機、3・・・ハウジング、5・
・・アキュムレータ室、7・・・シリンダ、9・・・打
撃ピストン、11・・・ピストン上室、13・・・ピス
トン下室、17・・・リターンエア室、19・・・小
孔、21・・・連通路、25・・・ダンパ部材、29・
・・ドライバビット、33・・・ビットガイド、33
b,39a,49a・・・長孔、35・・・ブッシュ、
39・・・ネイルガイド、41・・・磁石、43,5
3,74,87・・・コイルスプリング、45・・・コ
ンタクトチップ、47・・・連結ピン、49・・・トリ
ガアーム、49b・・・ロック用開口、57・・・ロッ
クレバー、57a・・・規制部、70・・・トリガバル
ブ、70a・・・ヘッドバルブポート、70b・・・リ
ターンエアポート、70c・・・アキュムレータポー
ト、70d・・・大気開放ポート、71・・・バルブス
テム、72・・・パイロットバルブ、73・・・中心
孔、75・・・連絡孔、77・・・シート部、80・・
・ヘッドバルブ、81・・・ヘッドバルブ上室、82・
・・連絡路、N・・・釘、W・・・木材。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに対して接近・離間可能に取
    り付けられ、釘の頭部を挿入可能なネイルガイドと、 該ネイルガイド内に挿入された釘の頭部を打撃するドラ
    イバビットが取り付けられた打撃ピストンと、 該打撃ピストンが嵌合され、ドライバビット側の第1室
    及びその反対側の第2室に区画されるシリンダと、 該シリンダの第2室を圧縮エア供給源に連通させる第1
    位置と、該第2室を大気に連通させる第2位置との間で
    制御位置を切り換えられるヘッドバルブと、 前記打撃ピストンの復動用圧縮エアが供給貯留されるリ
    ターンエア室と、 前記ヘッドバルブを作動させるためのトリガバルブとを
    備え、前記トリガバルブのバルブステムを押し上げるこ
    とによって前記ヘッドバルブを前記第2位置から前記第
    1位置に移動させ、前記ネイルガイドの開放端から挿入
    された釘に対して打ち込み動作を開始する様に構成した
    エア駆動式打込機において、 前記ネイルガイド内を該ネイルガイドの軸方向に移動可
    能に支持され、前記ドライバビットが通過可能で釘の頭
    部が通過不可能な大きさの軸方向貫通孔を有するコンタ
    クトチップと、 該コンタクトチップから前記トリガバルブのバルブステ
    ム近傍まで延ばされたトリガアームと、 該トリガアームを前記バルブステムから離れる方向に付
    勢する付勢バネとを備えたことを特徴とするエア駆動式
    打込機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエア駆動式打込機におい
    て、 前記ネイルガイドがハウジング側に所定以上近づけられ
    たとき、前記コンタクトチップに釘の頭部が当接してい
    なくても、前記付勢バネに抗して前記トリガアームを前
    記バルブステムの押し上げ位置まで押し上げるトリガ押
    し上げ部材をも備えていることを特徴とするエア駆動式
    打込機。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のエア駆動式打込機におい
    て、 前記トリガ押し上げ部材は、 前記ネイルガイドの側壁に設けられた長孔と、 該長孔に挿通され、前記コンタクトチップと前記トリガ
    アームとを連結する連結部材とから構成され、 前記長孔が、前記ネイルガイドがハウジング側に所定以
    上近づけられたとき、前記連結部材に当接して、前記ト
    リガアームをバルブステム押し上げ位置まで押し上げる
    様な開口位置及び開口長さとされていることを特徴とす
    るエア駆動式打込機。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載のエア駆動
    式打込機において、 前記トリガアームを前記バルブステムの押し上げ位置に
    向かって動作できないように規制するロック位置と、該
    規制を解く解除位置との間で揺動操作が可能であって、
    常時は前記ロック位置に揺動されているロック部材をも
    備えることを特徴とするエア駆動式打込機。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載のエア駆動
    式打込機において、 前記トリガバルブは、前記打撃ピストンが前進端付近に
    至ったときに前記リターンエア室に一時貯留された圧縮
    エアによって移動されて前記ヘッドバルブの制御位置を
    切り換えると共に、該ヘッドバルブの制御位置が切り換
    えられた後に再び元の位置へ戻されるパイロットバルブ
    を備えることを特徴とするエア駆動式打込機。
JP21855996A 1996-08-20 1996-08-20 エア駆動式打込機 Pending JPH1058346A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109227475A (zh) * 2018-11-09 2019-01-18 绍兴铭盾工具有限公司 一种多功能射钉枪打钉机构

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Effective date: 20040831

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