JPH1057294A - 気液噴射機 - Google Patents

気液噴射機

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JPH1057294A
JPH1057294A JP21986396A JP21986396A JPH1057294A JP H1057294 A JPH1057294 A JP H1057294A JP 21986396 A JP21986396 A JP 21986396A JP 21986396 A JP21986396 A JP 21986396A JP H1057294 A JPH1057294 A JP H1057294A
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JP
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liquid
gas
nozzle
passage
cleaning
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Application number
JP21986396A
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English (en)
Inventor
Masao Oda
昌雄 織田
Michio Fujiwara
通雄 藤原
Takao Morizaki
隆雄 森崎
Hideho Taguchi
秀穂 田口
Takasuke Umemoto
貴祐 梅本
Yutaka Takahashi
豊 高橋
Tomohisa Imai
智久 今井
Tahei Hasegawa
太平 長谷川
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Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食器類などの洗浄対象物の汚れを効率よく短
時間で清潔にでき、使い易くコンパクトで、様々な用途
に応じて多様な機能を有する洗浄装置に用いる気液噴射
機を得る。 【解決手段】 洗浄液体導入管39から洗浄液体を導入
して、液体ノズル41から吐出する。一方、ターボ型送
風機35で送風された気体を噴射ノズル38から噴射す
る。この時、液体ノズル41から吐出される洗浄液体を
気体で吹き飛ばして加速し、噴射ノズル38から気液混
合流として噴射させる。この液体ノズル41の洗浄液体
噴出口は、噴射ノズル38の先端部よりも突出させてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば食器類や食
品や手などや、車、また他の洗浄対象物を洗浄する洗浄
装置や、液体を散布する噴霧装置などに適用される気液
噴射機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は、従来の気液噴射機として、例
えば実公昭55−34041号公報に示された食器洗浄
機を示す縦断面図である。
【0003】図において、1は食器洗浄機の本体、2は
本体1の上方に設けられた吸水弁、3は本体1内に設け
られた内槽、4は内槽3の底面に固定されたノズル軸
受、5はノズル軸受4に回転可能に支持された噴射ノズ
ル、6は噴射ノズル5の中央に固定されたタワーノズ
ル、7は噴射ノズル5の直上に配置された下かご、9は
タワーノズル6の上方に配置された上かごである。下か
ご7と上かご9は、それぞれ内槽3の側壁に支持されて
おり、洗浄対象物である食器類8が収納される。
【0004】10は内槽3の底面の一部に形成された凹
所で、残菜フィルタ11が設けられている。12はポン
プであり、その吸入口は吸込管13を介して凹所10に
接続され、ポンプ12の吐出口は吐出管14を介してノ
ズル軸受4に接続されている。15は凹部10の底部に
接続され本体1外に配管された配水管である。
【0005】従来の食器洗浄機は上記のように構成さ
れ、食器類8は下かご7及び上かご9に収納され、内槽
3内にセットされる。その後、吸水弁2を開いて内槽3
内に水道水を注入し、洗剤を混入して、ポンプ12を駆
動する。ポンプ12で吸引された洗浄水は吐出管14を
介して吐出され、その一部は噴射ノズル5から上方へ噴
射される。吐出された洗浄水は、噴射の反動で回転しな
がら下かご7内の食器類8を洗浄する。同様に、洗浄水
の一部はタワーノズル6からも上方へ噴射されて回転
し、上かご9内の食器類8を洗浄する。
【0006】このようにして食器類8を洗浄した洗浄水
は内槽3内を落下して凹所10内に流入する。そして、
残菜フィルタ11により清浄されてポンプ12に吸い込
まれ、再び吐出管14から噴射ノズル5及びタワーノズ
ル6に供給される。このようにして、洗浄水は循環して
洗浄動作を繰り返す。洗剤による洗浄が終了すると、汚
濁水は排水管15を通して排水される。
【0007】排水後、再度吸水弁2を開いて新鮮な水を
供給し、洗浄時と同様に、噴射ノズル5及びタワーノズ
ル6から噴射させてすすぎ洗いをする。すすぎ洗いが終
了すると、再び排水する。そして最後に送風機(図示し
ない)により食器類8に送風し、食器類8を乾燥する。
【0008】上記のような従来の食器洗浄機では、ポン
プ12によって吐出された洗浄水を噴射させて、かご
7,9に収納された食器類8を洗浄するようにしている
ため、次のような問題点がある。
【0009】(1)手間がかかる。 (a)食器類8をかご7,9に1個ずつ洗浄し易くする
ようセットしなければならない。 (b)内槽3に貯留する水で洗浄するため、汚れのはげ
しい食器類8を洗浄すると、洗浄水の汚れが増加して、
洗浄不完全にならざるをえない。そのため、食器洗浄機
で洗浄する前に、大きな汚れを予備洗いして落としてお
く必要がある。
【0010】(2)強力な水流で洗浄できない。 食器類8はかご7,9内に置かれただけであるため、洗
浄水の噴射を強力にすると、食器類8どうしがかご7,
9内で衝突し、食器類8を破損する可能性がある。即ち
従来の食器洗浄機での洗浄水の噴出圧力は0.5kg/
cm2 程度にすることが適度と考えられ、最大でも1k
g/cm2 未満の圧力を用いていた。これ以上の強力な
水流で洗浄できないため、洗浄促進用として強力な専用
の洗剤が不可欠となる。さらに、従来の装置では水流の
調整もできないという問題があった。 (3)時間がかかる。 上記(1)のように食器類8のセッティング自体に手間
がかかり面倒なうえ、洗浄効果向上のため、洗浄水のヒ
ータによる加温が必要となり、その加温時間、洗浄時
間、洗浄水排水時間及びすすぎ時間が必要となり、処理
工程数が多いという問題がある。
【0011】(4)新鮮水での洗浄ができない。 洗浄水の汚れがはげしくなって、新鮮水を入れ換えなが
ら洗浄しようとすると洗浄水の温度が下がるとともに、
洗剤濃度が低下する。 (5)食器類の数がある程度まとまった時に洗うという
ような貯め置き洗いしかできない。 (a)食器類8の数に関係なく洗浄水量及び洗浄時間は
一定であるため、食器類8の数が少ない時の食器洗浄機
の使用は効率が悪い。 (b)貯め置き洗いをすると、その放置時間内に汚れが
乾燥したり、固化したりするため、汚れが落ちにくくな
る。 (6)装置の小型化ができない。 (a)ある程度まとまった数の食器類を収容するスペー
スが必要となるため、装置の小型化を図ることが困難で
ある。 (b)洗浄水を貯水する容積が必要な凹部10、洗浄水
の通過面積が必要な残菜フィルター11が水ポンプ系に
必須であり、これら洗浄水を吐出するための構造を小型
化することが困難である。
【0012】また、特公平5−86274号公報には、
洗浄ノズルから極めて高速の気体流にのせて噴射された
液滴状または霧状の液体洗浄媒体を洗浄対象物に噴射す
ることにより、表面に損傷を与えることなく、極めて洗
浄度の高い洗浄を行う装置について記載されている。こ
の洗浄装置の構成を図14に示す。図において、16は
洗浄装置、17は低圧気体供給源、18は気体搬送路、
19は洗浄ノズル、20は洗浄媒体供給手段、21は送
気管、22はヘッダ、23は空気導入ホース、24はヘ
ッダ管、25は液体導入ホースである。
【0013】この洗浄装置の動作について説明する。洗
浄ノズル19は低圧気体供給源17に気体搬送路18を
介して連結され、気体搬送路18を介して送られた低圧
気体を高速大流量で噴射する。洗浄媒体供給手段20に
よって、気体搬送路18内の高速気体流れに液体洗浄媒
体を液滴状または霧状に混入する。洗浄ノズル19から
噴射する高速のジェット水流によって電子部品や精密機
械の製造工程で製品に付着した汚れを、フロンを使わず
に除去するものである。この洗浄装置では、最大200
m/s程度の高速空気流速も実現可能で、この程度の空
気流速によって、液滴状で混流された洗浄媒体の200
m/s程度の水滴速度を有した洗浄が可能であるとされ
ている。
【0014】上記の洗浄装置は電子部品や精密機械の洗
浄を対象としており、洗浄媒体の水滴速度が洗浄中に変
化して洗浄性能が変動するのを防止するために、気体供
給源として容積型のルーツブロワーを用いている。容積
型のルーツブロワーは空気加圧吐出のための精密構造噛
み合い回転車を必要とし、この噛み合い構造回転車には
加工精度が要求され、家庭用を考えた場合には価格的に
も利用困難である。また容積型のルーツブロワーは、手
軽に持ち運びするには重量が重く、例えば機動性を有す
る家庭用の車洗浄機に適用することは困難である。
【0015】さらに図15は、この従来の洗浄装置の洗
浄ノズル19を詳細に示す断面図である。図において、
26はノズル本体、27はノズルヘッド、28は液体導
入部である。図に示されるように、この洗浄装置では気
体搬送路18で導入される高速気体の流れに、液体導入
ホース25と液体導入部28から液体洗浄媒体を導入し
ており、ノズルヘッド27内は高速の水滴流となってい
る。この場合、ノズルヘッド27の管路および流体の出
口であるノズルヘッド先端部分の流体抵抗は気液混合比
に依存し、(液体量)/(気体量)の増加に伴い流体抵
抗が増す。なぜなら管路や流体出口の流体抵抗は流体の
比重に比例するためであり、流体が例えば空気の100
0倍の比重を有する水の場合、空気の場合に比べ100
0倍の流体抵抗が発生する。一般に洗浄装置としては、
例えば洗浄対象物が食器類の場合、各々の食器やその汚
れの種類、汚れ具合に適した水滴速度や水滴形態が自在
に得られることが重要である。多様な水滴速度や水滴形
態を得るために気液混合比を調節する際、水滴流の噴流
速度を洗浄に供しうる速度に維持するためには、空気流
量を一定量確保して空気流速を保つことが必要である。
図14,図15に示した洗浄装置のノズル構成で気液混
合比の変化に対応して空気流量を一定量確保するために
は、ノズルヘッドの流体抵抗の変化に応じて送風機の動
力を調節する必要がある。したがって液量に応じた動力
の制御系が必要となり、装置システムが複雑かつ高価な
ものとなる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の洗
浄装置では、効率よく洗浄できなかったり、特別な機器
が必要となるなどの課題があった。
【0017】本発明は上記のような従来の問題点を解消
するためになされたもので、汚れを効率よく短時間でき
れいに洗浄できると共に、使いやすくコンパクトで安価
な洗浄装置に用いられ、また、液体を散布する装置にも
適用できる気液噴射機を提供することを目的とするもの
である。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成に係
る気液噴射機は、ターボ型送風機、送風機で送風された
気体の通路となる送風通路、送風通路に接続する噴射ノ
ズル、液体を導入する液体導入管、液体導入管で導入さ
れた液体の通路となる液体通路、および液体通路に接続
する液体ノズルを備え、噴射ノズル内に液体ノズルを配
置し、液体ノズルから吐出される液体を送風通路からの
気体で吹き飛ばして加速して、噴射対象物に高速の水滴
流と高速の気体流からなる気液混合流を噴射する気液噴
射機において、噴射ノズル内に配置した液体ノズルの液
体噴出口を噴射ノズルの先端部より突出させるように構
成している。
【0019】また、本発明の第2の構成に係る気液噴射
機は、第1の構成に加え、噴射対象物を出し入れする開
口、および開口に接続する噴射空間を備えたものであ
る。
【0020】また、本発明の第3の構成に係る気液噴射
機は、第2の構成に加え、噴射空間における噴射対象物
を検知する検知手段を備えたものである。
【0021】また、本発明の第4の構成に係る気液噴射
機は、第1ないし第3の構成のいずれかに加え、噴射ノ
ズルの噴射口を一方向に幅広い形状とし、液体ノズルの
液体噴出口を複数備え、液体噴出口を噴射ノズルの噴射
口の幅広方向に並設したものである。
【0022】また、本発明の第5の構成に係る気液噴射
機は、第1ないし第4の構成のいずれかに加え、液体の
供給量を調節する液量調節手段と気体の送風量を調節す
る送風量調節手段のうち少なくとも一方の調節手段を備
えたものである。
【0023】また、本発明の第6の構成に係る気液噴射
機は、第1ないし第5の構成のいずれかに加え、送風通
路および液体通路の少なくとも一部を、伸縮可能性と折
曲自在性の少なくとも一方の性質を有する管で構成した
ものである。
【0024】また、本発明の第7の構成に係る気液噴射
機は、第1ないし第6の構成のいずれかに加え、送風通
路、送風通路に接続する複数の噴射ノズル、液体通路、
および液体通路に接続する複数の液体ノズルを備え、複
数の液体ノズルのそれぞれを噴射ノズルの先端部より突
出させたものである。
【0025】また、本発明の第8の構成に係る気液噴射
機は、第2または第3の構成に加え、液体導入管または
液体通路の途中に不連続箇所を設け、この不連続箇所を
通過した液体を貯水する貯水タンクを備えたものであ
る。
【0026】また、本発明の第9の構成に係る気液噴射
機は、第8の構成に加え、貯水タンクの設置位置を噴射
ノズルの設置位置よりも上方としたものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1による気
液噴射機を示す断面図である。本実施の形態は、本発明
の気液噴射機を、洗浄装置、例えば食器類などを洗浄す
る食器洗浄機に適用したものである。洗浄装置では、噴
射対象物は洗浄対象物であり、噴射空間は洗浄空間であ
り、使用する液体は洗浄液体で、例えば水を用いる。図
において、8は洗浄対象物で、例えば皿などの食器類、
31は洗浄すべき食器類8を出し入れする開口、32は
この開口31に連通する洗浄空間、33は食器類8が洗
浄空間32に存在することを検知する検知手段、34は
洗浄装置の本体である。35はターボ型送風機、36は
フィルタ、37はターボ型送風機35で送風された気体
の通路となる送風通路で例えばビニールや金属製の管で
ある。38は送風通路37に接続する噴射ノズル、39
は洗浄液体を導入する洗浄液体導入管で例えばビニール
や金属製の管である。40は洗浄液体導入管39で導入
された洗浄液体の通路となる液体通路で例えばビニール
や金属製の管である。41は液体通路39に接続する液
体ノズルである。液体ノズル41は噴射ノズル38内に
設けられ、液体通路40は送風通路37の途中に取り込
まれ、送風通路37の内側に配設されている。さらに、
液体ノズル41の洗浄液体噴出口を噴射ノズル38の先
端部より突出させるように構成している。なお、本発明
で用いる「突出」の定義として、噴射ノズル38の先端
部と洗浄液体噴出口の先端部が面一となる場合も突出し
た状態に含めている。
【0028】また、42は液量調節手段で、例えば水道
管や蛇口などの水源と液体ノズル41を結ぶ液体の経路
の途中に液量調節手段となる電磁弁42aと定流量弁4
2bが設けられている。15aは洗浄空間32の底部に
接続され本体34外に配管された配水管、15bは洗浄
空間32の側壁の中央部深さあたりと本体34外を接続
するオーバーフロー防止管である。
【0029】上記のように構成された食器洗浄機におい
て、使用者は、食器類8を手で保持して、洗浄空間32
に、食器類8の洗浄する面を噴射ノズル38に対向する
ように位置させる。
【0030】以下、この食器洗浄機の動作について説明
する。使用者が食器類8を差し出すと、食器類8が洗浄
空間に位置したことを検知手段33によって検知し、食
器洗浄機の制御部(図示しない)に対して、洗浄開始検
知信号として、第1検知信号を送る。検知手段33とし
ては例えば光電センサや超音波センサなどが用いられ
る。制御部は第1検知信号を受けて、ターボ型送風機3
5の駆動する。この動作により例えば空気である気体が
フィルタ36から取り込まれ、送風通路37を通って噴
射ノズル38から高速の気体流が噴射される。
【0031】さらに、制御部は洗浄液体例えば洗浄水を
遮断していた電磁弁42aを開ける動作を行う。この動
作により、水源に接続される洗浄液体導入管39から液
体が導入され、電磁弁42a、定流量弁42bを経て液
量が調節され、液体ノズル41から一定の流量で液体が
吐出される。液体ノズル41から吐出される洗浄液体
は、送風通路37を流れて噴射ノズル38から噴射する
気体で吹き飛ばされる。そして加速された高速の水滴流
となり、気体流と共に高速の気液混合流となって洗浄空
間32内に保持された食器類8に噴射される。洗浄空間
32に向けて噴出した高速の気液混合流は、食器類8に
衝突し、高速の水滴流の衝撃力と水の流れ落ちる作用、
さらに高速の気体が食器類8に衝突し、食器類8に付着
した水滴を食器類8に沿ってその端部まで運ぶ作用によ
って、食器類8に付着した汚物を剥離し、食器類8を洗
浄する。
【0032】噴射ノズル38から噴射するときの気液混
合流の速度は、洗浄性能の観点から40m/s程度以上
としている。また人体の皮膚への衝突圧力を考慮し、速
度は80m/s程度以下としている。この値は洗浄効果
が十分に得られ、かつ気液混合流が手に当たっても痛み
を感じさせない程度であり、洗剤を使用することなく食
器類1枚につき3〜10秒で洗浄を完了できる。なお、
気液混合流の速度が40m/s程度以下でも、食器類の
汚れ具合が軽度の場合には洗剤無しの洗浄が可能であ
り、また擦ったり洗剤を使ったりすれば確実に洗浄でき
る。
【0033】洗浄液体導入管39から導入される液量
は、一般的に水道から供給可能な流量(10リットル/
分以下)である。気液混合流の発生部では、1m3 /分
程度の空気と5リットル/分程度の洗浄水によって、流
速80m/s程度以下の気液混合流が生成される。洗浄
に大流量を必要とすると、流量を確保するために大容量
の貯水タンクを必要とし、食器洗浄機が大型になる。し
かし5リットル/分程度の流量であれば、水道水からの
供給量以内であるため流量による制限が無く、連続洗浄
が可能である。水道がないところで使う場合には、タン
クが必要となるが、上記のように液量が少なくて済むの
で、小型のタンクで構成できる。もちろん洗浄液体を大
幅に節約できる。
【0034】気液混合流による食器類8の洗浄が完了し
た時点で、使用者は食器類8を一旦洗浄空間32から待
避させる。この待避によって検知手段33からの検知信
号が遮断されるので、制御部は洗浄の終了を認識でき
る。従って制御部は検知手段33からの検知信号が遮断
されたことを受けて、電磁弁42aを閉じて洗浄液体の
供給を停止する。この状態で送風機35を動作させる
と、水滴流を含まない乾燥した高速の気体流が噴射ノズ
ル38から洗浄空間32に向けて噴出される。
【0035】この時に使用者が食器類8を洗浄空間32
に再度差し出すことにより、洗浄空間32に向けて噴出
した気体流は、食器類8に衝突し、食器類8に付着した
水滴を食器類8に沿ってその端部まで運ぶ。食器類8の
端部での水の表面張力よりも、吐出した空気の力が勝っ
ているため、水滴は飛散し結果として食器類8の水切り
ができる。また、水滴の一部は、吐出空気が衝突したこ
とだけで飛散する。このとき、食器類8を乾燥させるの
に必要な風速は、例えば50m/秒程度であり、風量
は、例えば0.90m3 /分程度である。なお、この
時、検知手段33は食器類8が洗浄空間32に位置した
ことを検知し、洗浄機の制御部(図示しない)に対して
第2検知信号を送っている。水切りが終了した時点で、
使用者は食器類8を洗浄空間32から待避させる。制御
部は検知手段33からの第2検知信号が遮断されたこと
を受けて、ターボ型送風機35の駆動を停止する。
【0036】洗浄装置を使用中に何らかの原因によって
洗浄空間32の底部の排水口が詰まって排水されない場
合、オーバーフロー防止管15bで洗浄空間32に溜ま
った洗浄液体を本体34外に排水する。
【0037】本実施の形態では、検知手段33によって
一連の洗浄と水切り作業が円滑に行われる。また、洗浄
時間と送風時間で自動的に制御することもできるが、食
器類8などは汚れの程度がさまざまであり、使用者が洗
浄完了を判断するので、使用者の動作によって制御した
ほうが効率よく作業できる。従って使用者の差し出す食
器類8を検知するように構成した本実施の形態は、使い
勝手がよく、個々の食器類8の汚れに対応して洗浄及び
乾燥できる。
【0038】なお、本実施の形態では、検知手段33の
出力信号によって洗浄開始の検知および洗浄終了の検知
が可能であるが、これに限らず別々のセンサによって検
知してもよい。また、第1検知信号が洗浄開始検知信号
となり、第1検知信号が遮断されたことが洗浄終了検知
信号となっているが、これに限るものではない。また、
洗浄空間32の食器類8の有無を検知手段33で検出し
て動作の切換を行なう代わりに、手動のスイッチやフッ
トスイッチを使用者の近傍に設けておき、使用者の手や
足のスイッチ操作によって動作を切換えるようにしても
よい。
【0039】以下、本実施の形態における洗浄装置の気
液混合流による洗浄力について、図2に基づいて考察す
る。図2(a)は、本実施の形態の高速の水滴流と高速
の気体流からなる気液混合流による洗浄モデルを示す図
であり、図2(b)は、従来の高速の水滴流のみによる
洗浄モデルを示す図である。図において、53は高速の
水滴、54は高速の気体流の流線を示す。55は被洗浄
面、56は被洗浄面に付着した汚れである。
【0040】高速の水滴流と高速の気体流からなる気液
混合流による洗浄は、図2(a)の(ア)〜(エ)に示
すように進行すると考えられる。まず図2(a)の
(ア)に示すように、高速の気体流54とともに高速の
水滴53が被洗浄面55に付着した汚れ56に向かって
進む。この時、水滴53の速度は高速の気体流54とほ
ぼ等しい速度にあるため、水滴53が周囲の気体から進
行方向と逆方向に受ける抵抗力は小さく、水滴53の速
度の減衰は僅かであり高速を維持したままで汚れ56に
衝突することができる。次に図2(a)の(イ)に示す
ように、高速の水滴53は汚れに衝突し、その衝撃力に
より汚れ56を破砕、変形させる。次に図2(a)の
(ウ)に示すように、高速の水滴53は偏平な形に広が
りながら、汚れ56を被洗浄面55から剥離し水滴53
周囲に押し退ける。この時、高速の気体流54が水滴5
3を押し付けさらに広げる圧力と、汚れ56を周囲に押
し退ける圧力を同時に加えているので、汚れ56の除去
は効果的に進む。次に図2(a)の(エ)に示すよう
に、水滴は破砕し押し退けた汚れと混在した汚水57と
なりつつ、高速の気体流54の圧力を受けて、被洗浄面
55上から排除される。このようにして清浄な面58が
得られる。
【0041】一方、従来のような高速の水滴流のみによ
る洗浄の場合は、図2(b)の(ア)〜(ウ)に示すよ
うに進行すると考えられる。まず図2(b)の(ア)に
示すように、高速の水滴53が被洗浄面55に付着した
汚れ56に向かって進む。この時、水滴53は静止した
気体中を進むために、水滴53が周囲の気体から進行方
向と逆方向に受ける抵抗力は図2(a)の(ア)の場合
に比べ大きく、水滴53の速度は大幅に減衰するため、
高速を維持したままで汚れ56に衝突することは困難で
ある。次に図2(b)の(イ)に示すように、水滴53
は汚れ56に衝突し、その衝撃力により汚れ56を破
砕、変形させるが、速度が図2(a)の(イ)に比べ小
さく、汚れ56に与える衝撃力も小さくなるために、汚
れ56を破砕、変形させる効果も図2(a)に比べ小さ
い。次に図2(b)の(ウ)に示すように、高速の水滴
53は偏平な形に広がりながら、汚れ56を被洗浄面5
5から剥離し水滴53周囲に押し退ける。この時、図2
(a)の説明で述べた気体流の圧力による効果が無いた
め、汚れ56の除去能力は図2(a)に比べ低い。
【0042】また、図3は、この実施の形態の構成で試
作した噴射ノズルから噴射される気液混合流を手の甲に
あてて、どのような感触が得られるかを定性的に実験し
た結果を示すグラフであり、横軸を液体通路での水量
(リットル/分)、縦軸を(液体通路での洗浄水の体
積)/(送風通路での送風気体の体積)(%)として示
している。ターボ型送風機35に印加する電圧を100
Vに保った状態で、洗浄水の水量を種々に変化させる
と、曲線で示すような特性が得られた。また、水量が4
リットル/分以下と少なくて、水量/送風量の体積比が
0.4%程度以下の領域Aでは、噴射ノズル38からの
気液混合流はその速度も速く水滴がパルス的に衝突し、
強い刺激を感じた。また、水量を徐々に多くして7リッ
トル/分程度とし、水量/送風量の体積比が0.4%〜
1.0%程度の領域Bでは、連続的な水滴の衝突感と強
い押さえつけ感を感じた。また、さらに水量を多くして
10リットル/分程度とし、水量/送風量の体積比が
1.0〜2.0%の領域Cでは、強い押しつけ感が主流
の水柱的な風水感に変わってくる。また、ターボ型送風
機35に印加する電圧を70Vに下げた状態では、10
0V時に比べ、各水量ともに体積比の小さい側にシフト
することが分かった。
【0043】このように、この実施の形態における構成
では、噴射ノズル38での気液混合流における水量/送
風量の体積比が0〜2%程度の範囲で、使用者が洗浄水
の水量や送風機35に印加する電圧を任意に選ぶこと
で、洗浄力が強く高速で強い刺激の得られる気液混合流
や、強い押しつけ力を有する気液混合流を得ることが可
能である。また、水量を一定に保っておいて、送風機3
5への印加電圧をリズミカルに制御することによって、
洗浄対象物に応じた気液混合流を得ることも自在とな
る。なお、ここで示した体積比と気液混合流の得られる
感覚は、この実施の形態で示したような送風性能と液体
ノズル41の組み合わせによるものであるが、送風性能
がさらに高いものを用いても、上記実施の形態で示すよ
うな体積比及び得られる風水感覚に大差はない。
【0044】以上、説明したように、本発明の高速の水
滴流と高速の気体流からなる気液混合流による洗浄性能
は、従来一般に用いられている高速の水滴流のみによる
洗浄性能に比べ優れたものである。特に気液混合流の
(洗浄液体の体積)/(気体の体積)が2%以下である
と、水滴が気体中に分散して存在する噴流が得られ、特
に効果がある。また、この実施の形態では、噴射ノズル
38を洗浄空間32の上方で、下向きに配設しており、
噴射した気液混合流が使用者の方に飛び散らず、洗浄空
間32に効率よく噴射するように構成している。しか
し、これに限るものではなく、使用場所や使用方法によ
っては、水平方向や上方に気液混合流を噴射するように
構成してもよい。
【0045】また、これまでは食器洗浄機についての実
施の形態について詳しく述べたが、本発明による気液噴
射機はこれに限るものではなく、衣類を洗浄する洗濯機
や人や動物などを洗浄する洗浄装置として用いることも
できる。例えば風呂などに設けた場合、高速噴流液によ
るマッサージ効果も奏することができる。また、洗浄対
象物として、住居や車両などを洗浄することもできる。
また、小さいものでは、電子部品や電子材料の洗浄に適
用することもできる。
【0046】なお、洗浄液体の液量を調節すれば、洗浄
対象物の汚れの度合に応じて、水滴速度や水滴形態を適
切に調節することができる。例えば、洗浄空間32に野
菜や果物などを配設して洗浄する場合には、野菜や果物
に応じた水滴速度で洗浄する必要がある。このため、水
滴速度を数種類のレベルに設定すると、豆腐などの柔ら
かいものを洗ったり、リンゴなどの堅いものや、キャベ
ツなどの複雑な形状のものでも、気液混合流をすみずみ
まで行き渡らせることができ、特に洗剤を用いなくても
清潔に洗うことができる。
【0047】また、例えばターボ型送風機35のモータ
回転数を変えるなどして送風量を調節することによって
も、気液混合流の速度や形態を適切に調節することがで
きる。例えば液量と送風量をそれぞれ複数段階に調節で
きるように構成し、使用者が洗浄対象物や使用状況に応
じて切換えるようにすれば、使い勝手がよい。
【0048】なお、本実施の形態では、噴射ノズル38
内に配置した液体ノズル41の洗浄液体噴出口を、噴射
ノズル38の先端部より突出させるように構成してい
る。この構成では、噴射ノズル38から噴射した直後の
高速気体流れに液体洗浄媒体を導入するために、噴射ノ
ズル38内に高速の水滴流が含まれることが無く、噴射
ノズル38の管路ならびに流体の出口である噴射ノズル
38の先端部分の流体抵抗は液体量に依存しない。した
がって洗浄液体の液量を調節しても噴射ノズル38の流
体抵抗が変化しないので、ターボ型送風機35の動力を
調節することなく、空気流量を一定量確保して空気流速
を保ち、気液混合流の噴流速度を洗浄に供しうる速度に
維持することができる。このため液量に応じた動力の制
御系が不要となり、装置システムが簡単かつ安価なもの
となる。また、ターボ型送風機35の一例として自己冷
却型送風機を用いた場合には、それ自体が送風する気体
流により内部のモータを冷却するため、構成が簡単であ
るという効果があるが、一方では風量を一定量確保する
ことが機器の信頼性の点で必要となる。本実施の形態で
は、モータの冷却に必要な風量を確保するように送風通
路37、噴射ノズル38の形状を設定すれば、洗浄液体
の液量を自在に変えても空気風量の低下がなく、モータ
の過熱が起きない信頼性の高い装置が実現できる。
【0049】なお、食器類などを洗浄する食器洗浄機に
適用するために、洗浄液体として例えば新鮮水を用いる
が、これに限るものではなく、洗浄の対象と汚れの種類
に応じて工業用水、純水や、代替フロン系の洗浄液体を
用いてもよい。非フロン系洗浄液としては、例えばアル
コール系洗浄液やテルペン系洗浄液などがある。また、
送風手段は、送風ファンに限るものではなく、ポンプな
どで加圧して空気を吐出するようにしてもよい。また、
空気に限らず他の気体を吐出するように構成してもよ
い。また、乾燥させる必要のない場合や、他の乾燥機を
使用する場合には、洗浄機能から水切り機能への切替え
手段を備えずに洗浄するだけの構成にすればよい。特に
洗剤を用いなくても衛生的な洗浄ができ、洗浄時間も短
縮でき、節水,省電力を図ることができ、コンパクトな
洗浄装置が得られる。
【0050】実際に本実施の形態の構成の洗浄装置で、
食器の洗浄試験を実施した。洗浄液体は温度43℃の温
水で、液量は4リットル/分とした。ターボ型送風機3
5から送風される空気の流量は1m3 /分以下とした。
これらの条件のもとで、噴射ノズル38から10cm程
度離れた洗浄空間32に、各種汚れを付けた陶器皿8を
手で保持し、高速の気液混合流を陶器皿8の被洗浄面に
10秒間噴射して洗浄を行った。またこの試験では洗剤
を使用していない。洗浄評価の判定は、洗浄後の陶器皿
の被洗浄面を目視により観察し、残留汚れの有り無しを
判断する方法と、洗浄後の被洗浄面を、アルコール拭き
した十分清浄な指先で擦り、残留汚れの触感の有り無し
を判断する方法に依った。この指先の触感による評価方
法は、目視観察で十分清浄と認められた被洗浄面に対し
ても、汚れがわずかにでも残留していればそのことを確
認することができる。
【0051】試験結果は、汚れがマヨネーズの場合、目
視観察で残留汚れは無く、指先の触感でも残留汚れは認
められなかった。炊飯した米を陶器皿に擦り付けてペー
スト状とした汚れの場合でも、目視観察で残留汚れは無
く、指先の触感でも残留汚れは認められなかった。また
汚れがラー油、サラダ油の場合でも同様の結果が得られ
た。
【0052】このように本実施の形態の構成で、各種汚
れに対して洗剤を使用することなく短時間に満足できる
洗浄効果が得られた。洗剤無しで衛生的に洗浄できると
いうことは、使用者が皮膚の弱い場合や皮膚疾患がある
場合に特に有用であり、また環境保全の面からも高く評
価される。さらに使用する水量も大幅に少なくでき、節
水を図ることができる。
【0053】実施の形態2.図4は、本発明の実施の形
態2に係る洗浄装置の要部を拡大して示す断面図であ
る。図において、38aは第1噴射ノズル、38bは第
2噴射ノズルであり、第1,第2噴射ノズル38a,3
8bで送風通路に接続する噴射ノズル38を構成してい
る。41は液体通路に接続する液体ノズル、32は洗浄
空間、34は本体の側壁を示している。図に示すように
噴射ノズル38は噴射ノズル本体38aと第2噴射ノズ
ル38bから構成されている。噴射ノズル本体38aは
気体を吐出する第1の噴射口43が一方向に幅広い形
状、例えば矩形状に設けられたものである。また、第2
噴射ノズル38bは、第1の噴射口43の幅広方向であ
る矩形状長軸方向(図では上下方向)の中心部に沿っ
て、第2の噴射口44a〜44dを複数個、例えば4個
有するものである。液体ノズル41は噴射ノズル38内
に設けられており、第1の噴射口43の矩形状長軸方向
の中心部に沿って、第1の噴射口43および第2の噴射
口44a〜44dから突出する複数、例えば4個の液体
吐出口45a〜45dで構成されている。
【0054】本実施の形態では、噴射ノズル38の第1
の噴射口43を偏平で一方向に幅広い矩形状とし、更に
先端部を複数の第2の噴射口44a〜44dに分岐する
ことにより、噴射口44a〜44dから吐出される高速
の気体流は偏平で幅広い噴流形状となる。さらに噴射口
44a〜44dから突出する液体ノズル41を、矩形状
の長軸方向の中心部に複数の液体吐出口45a〜45d
を有するようにしたので、液体吐出口45a〜45dか
ら吐出される液体は、偏平で幅広い高速の気体流の内部
に均等に導入され、高速の水滴流となる。これらの結
果、高速の水滴流と高速の気体流からなる気液混合流の
噴射形状は偏平で幅広い噴流形状となり、広範囲にわた
る洗浄領域が得られる。得られた気液混合流によって、
例えば食器類の洗浄の場合、大皿やフライパンなど大型
の食器類を、短時間にわずかの労力で洗浄することがで
きる。また、幅広方向に均一に水滴が存在する気液混合
流を発生するので、効率よく洗浄や散布を行うことがで
きる。
【0055】実施の形態3.図5は、本発明の実施の形
態3による洗浄装置の要部を拡大して示す図であり、図
5(a)は斜視図、図5(b)は図5(a)に示した要
部を図中A方向から見た断面図である。図において、3
8は送風通路37に接続する噴射ノズル、41は液体通
路に接続する液体ノズルを示している。本実施の形態で
は、噴射ノズル38の先端部を一方向に幅広い矩形状と
し、幅広方向に並設した複数の液体吐出口45を取り囲
むように構成している。46は噴射ノズルの噴射口であ
る。
【0056】本実施の形態においても、実施の形態2と
同様、噴射ノズルの噴射口46を偏平で幅広い矩形状と
しているので、噴射口46から吐出される高速の気体流
は偏平で幅広い噴流形状となる。さらに噴射口46から
突出する液体ノズル41を矩形状の長軸方向の中心部に
複数の液体吐出口45を有するようにしたので、液体吐
出口45から吐出される液体は、偏平で幅広い高速の気
体流の内部に均等に導入され、幅広方向に均一に水滴が
存在する高速の水滴流となる。これらの結果、高速の気
液混合流の噴射形状は偏平で幅広い噴流形状となり、広
範囲にわたる洗浄領域が得られる。
【0057】この構成では、噴射口46は中心部に並ん
だ複数の液体ノズル41の両側に細長い2つの気体によ
る壁を形成し、この壁の間に洗浄液体を噴出させて気液
混合流を発生させている。実施の形態2に比べ、噴射口
46が単純な構成であり、また、液体ノズル41は先端
部に複数の穴を並べているだけであり、簡単に構成でき
る。
【0058】なお、液体ノズル41の液体吐出口45を
噴射口46より突出させる構成とすることで、噴射ノズ
ル38の流体抵抗が液体の液量に依存しないことは既に
述べた。実際に本実施の形態の構成の噴射ノズル38と
液体ノズル41を製作し、噴射ノズル38の流体抵抗が
液体の液量に依らないことを確認した。ここで噴射ノズ
ル38の先端部の空気が通過する噴射口の断面積は、φ
15の円面積相当となっている。液体ノズル41に導入
する水の液量を、0リットル/分、1リットル/分、4
リットル/分の3種類に設定し、各液量のもとでターボ
型送風機の動力を変え、空気の送風流量と噴射ノズル部
の流体抵抗である圧力損失値を計測した。図6は、この
実験結果を示すグラフであり、横軸を噴射ノズル38が
吐出する空気の送風流量(m3 /分)、縦軸を噴射ノズ
ル38の流体抵抗である圧力損失値(mmAq)とし
た。液量が0リットル/分の場合の送風流量と圧力損失
値を図中のマーカー●、液量が1リットル/分の場合を
図中のマーカー×、液量が4リットル/分の場合を図中
のマーカー△でそれぞれ示している。
【0059】図に示されるように、水の液量が0リット
ル/分、1リットル/分、4リットル/分の場合の計測
値は、お互いに近接して連なる結果となる。図中の実線
で示した曲線は、液量が0リットル/分の場合の計測値
から得られた近似曲線である。この結果から、送風流量
と圧力損失の関係が液量に依らず、近似曲線で示すよう
な気体量だけで決まる関係にあることがわかる。実際に
洗浄液体の液量を1リットル/分から4リットル/分に
増加しても、噴射ノズルの流体抵抗が変化しないので、
ターボ型送風機の動力を調節することなく、空気流量を
一定量確保して空気流速を保ち、気液混合流の噴流速度
を洗浄に供しうる速度に維持することができた。また、
液量を増加しても自己冷却型のターボ型送風機のモータ
の冷却に必要な風量を確保することができた。
【0060】図7は、実施の形態3による洗浄装置の他
の例の要部を拡大して示す図であり、図7(a)は斜視
図、図7(b)はノズルの噴射方向から見た正面図であ
る。図において、38は送風通路37に接続する噴射ノ
ズル、41は液体通路40に接続する液体ノズル、45
a〜45fは液体ノズルの液体吐出口であり、一方向に
幅広な構成の噴射ノズル38の幅広方向に、例えば2列
に3個ずつ設けられている。送風通路37を通ってきた
気体が噴射ノズル38に流れ、液体吐出口45a〜45
fの列の両側に気体の壁を形成するように噴射される。
図では、噴射ノズル38の内部の構成が判りやすいよう
に図示している。この液体通路40は送風通路37とは
別々に構成され、噴射ノズル38において洗浄液体を導
入している。また、52は噴射ノズル38の長手方向の
辺に設けたカバーであり、送風気体の流体抵抗が増さな
いように、かつ噴射した気液混合流が四方に飛び散らな
いように構成されている。
【0061】噴射ノズル38から噴射される3層の気体
の間に、液体通路40から洗浄液体を導入し液体吐出口
45a〜45fから吐出する。このとき、両側に存在す
る高速の気体の流れによって、液体は水滴に分離され、
高速の気液混合流が形成される。このようにノズル3
8,41を構成すると、洗浄液体と気体との接触する面
積を広くでき、洗浄液体の加速効率を上げることができ
る。また、一方向に幅広で偏平な気液混合流が得られ、
大きな洗浄対象物を洗浄する場合などでも、幅広方向に
はあまり動かす必要がなく、主に短辺方向に動かすこと
によって、短時間で洗浄できる。なお、液体の吐出口を
複数設ける代わりに、噴射口をノズルの噴射方向から見
てドーナツ状に円環または楕円環となるように構成し、
その中央部や周囲に高速の気体流を形成しても、高速の
気液混合流を得ることができ、同様の効果を奏する。
【0062】実施の形態4.図8は、本発明の実施の形
態4による洗浄装置を示す断面図である。実施の形態1
では洗浄対象物である食器類を出し入れできる開口31
と、開口31に連通する洗浄空間32、食器類の検知手
段33を備えた本体を有する構成としたが、これらを具
備しない構成でも洗浄,水切りを行う洗浄装置や散布装
置に使用することができる。即ち図8に示すように、タ
ーボ型送風機35、送風機35で送風された気体の通路
となる送風通路37、送風通路37に接続する噴射ノズ
ル38、洗浄液体を導入する洗浄液体導入管39、洗浄
液体導入管39で導入された洗浄液体の通路なる液体通
路40、および液体通路40に接続する液体ノズル41
で洗浄装置を構成している。また、液量調節手段42と
して、例えば水道管・蛇口等の水源と液体ノズル41を
結ぶ液体の経路の途中に電磁弁42a、定流量弁42b
を設けている。また、この図のものは、液体ノズル41
を噴射ノズル38の先端部と同一面に配設している。
(本発明において、液体ノズル41が噴射ノズル38よ
り突出しているという表現に含めている。)
【0063】このような構成にすれば、大きさがコンパ
クトなので、キッチンの空いたスペースに置いて使用す
ることができ、使い勝手がよい。また、持ち運びができ
るので、屋外や車庫に置いた車を洗浄することもでき
る。さらに家屋の外回りのサッシや庭先の洗浄、植木へ
の散水や薬剤散布などにも適用することもできる。特に
移動できる構成なので、汎用性が大幅に増し、ノズル3
8,41先端部で得られる気液混合流によって、上記の
ような多方面の用途に用いることができる。
【0064】実施の形態5.図9は、本発明の実施の形
態5による洗浄装置を示す断面図である。本実施の形態
は、本発明による洗浄装置を、例えば食器類などを洗浄
する食器洗浄機に適用したものである。図において、実
施の形態1と同一符号は同一、または相当部分を示して
いる。本実施の形態では、本体34はシンク48を有す
るキッチン47に併設して設置されている。送風通路3
7と液体通路40は、伸縮可能性および折曲自在性の少
なくともいずれか一方を有するようなビニール管または
金属管から構成されている。図9に示す具体例には、送
風通路37と液体通路40の両方の通路を折曲自在なビ
ニール管で構成し、その長さを長めにし、ある程度通路
37、40をたるませて伸縮可能としている。また、噴
射ノズル38にターボ型送風機35の駆動と電磁弁42
aの開閉を操作する手元スイッチ49が設けられてい
る。
【0065】本実施の形態においては、使用者が手元ス
イッチ49を操作して洗浄モードを指令することによ
り、洗浄機の制御部(図示しない)がターボ型送風機3
5を駆動し、さらに洗浄液体を遮断していた電磁弁42
aを開ける動作を行う。この動作により例えば空気であ
る気体がフィルタ36から取り込まれ、送風通路37を
通って噴射ノズル38から高速の気体流が噴射される。
【0066】また、例えば新鮮水である洗浄液体は、水
源から電磁弁42a、定流量弁42bを経て液体ノズル
41から一定の流量で吐出される。液体ノズル41から
吐出される洗浄液体は、送風通路37からの気体で吹き
飛ばされ、高速の気液混合流となって洗浄空間32内に
保持された食器類8に噴射される。洗浄空間32に向け
て噴出した高速の気液混合流は、食器類8に衝突する。
そして、高速の水滴流の衝撃力と水の流れ落ちる作用、
さらに高速の気体流が食器類8に衝突し、食器類8に付
着した水滴を食器類8に沿ってその端部まで運ぶ作用に
よって、食器類8に付着した汚物を剥離し、食器類8を
洗浄する。
【0067】気液混合流による食器類8の洗浄が完了し
た時点で、使用者は手元スイッチ49を操作して水切り
モードを指令する。制御部はこの指令を受けて、電磁弁
42aを閉じて洗浄液体の供給を停止する。この後、水
滴流を含まない乾燥した高速の気体流が噴射ノズル38
から洗浄空間32に向けて噴出される。洗浄空間32に
向けて噴出した気体流は、食器類8に衝突し、食器類8
に付着した水滴を食器類8に沿ってその端部まで運ぶ。
食器類8の端部での水の表面張力よりも、吐出した空気
の力が勝っているため、水滴は飛散し結果として食器類
8の水切りができる。また、水滴の一部は、吐出空気が
衝突したことだけで飛散する。
【0068】水切りが終了した時点で、使用者は手元ス
イッチ49を操作して停止モードを指令する。制御部は
この指令を受けて、ターボ型送風機35の駆動を停止す
る。
【0069】本実施の形態では送風通路37と液体通路
40を、伸縮可能性および折曲自在性を有するように構
成しているので、使用者は洗浄と水切りを行う際、噴射
ノズル38を手で保持して本体から引きだし、噴射ノズ
ル38の位置や向きを任意に選択することができる。即
ち、噴射ノズル38から噴射する気液混合流や気体流の
噴射方向を任意に調節することができる。例えば洗浄空
間32の中で重量のある陶器製の大皿を洗浄する場合
に、保持した大皿の位置や向きを変えることなく、プラ
スチック製で軽量の噴射ノズル38の向きを変えて、大
皿の全面を洗浄することができ労力も僅かとなる。さら
に、隣接したキッチン47のシンク48内で食器類を洗
浄することもでき、使い勝手が良い。また、シンク48
をすみずみまで洗浄することもできる。
【0070】図9の構成の通路37、40は共に伸縮可
能性と折曲自在性を兼ね備えたもので構成したが、使用
する場所や洗浄対象物に応じ、通路37、40の少なく
ともどちらか一方を伸縮可能性と折曲自在性のどちらか
一方の性質を有するもので構成すればよい。例えば、樹
木に薬などを散布するものに用いるときには、高い枝ま
で届くように伸縮可能ではあるが、根元側を持って操作
できるようにノズル先端の通路はしっかりと保持できる
材質のものが望ましくなる。また、通路37、40の長
さをある程度長くして伸縮可能とする代わりに、蛇腹の
構成にしても伸縮可能とすることができる。また、伸縮
可能な材料で構成してもよい。伸縮可能または折曲自在
な通路の構成では、通路の一端部の振動が他端部に伝わ
るまでに減衰または吸収される。このため、送風機35
の振動が通路37、40を介してノズル38、41側に
伝わるのを防止でき、使用に際しての不快感を低減でき
る効果もある。
【0071】実施の形態6.図10は、本発明の実施の
形態6による洗浄装置を示す断面図である。本実施の形
態は、本発明の洗浄装置を、例えば食器類などを洗浄す
る食器洗浄機に適用したものである。図において、実施
の形態1と同一符号は同一、または相当部分を示してい
る。この実施の形態では、送風通路37a,37b、噴
射ノズル38a,38b、液体通路40a,40b、液
体ノズル41a,41bを複数備えた構成となってい
る。37aは送風通路37から分岐した第1の送風通
路、37bは送風通路37から分岐した第2の送風通路
である。40aは液体通路40から分岐した第1の液体
通路、40bは液体通路40から分岐した第2の液体通
路である。38aは第1の送風通路37aに接続する第
1の噴射ノズル、41aは第1の液体通路40aに接続
する第1の液体ノズルである。38bは第2の送風通路
37bに接続する第2の噴射ノズル、41bは第2の液
体通路40bに接続する第2の液体ノズルである。図に
示すように、第1の噴射ノズル38aおよび第1の液体
ノズル41aと第2の噴射ノズル38bおよび第2の液
体ノズル41bは、洗浄空間32に対して対向した位置
に設けられている。
【0072】本実施の形態では上記のように構成されて
いるので、第1の噴射ノズル38aおよび第1の液体ノ
ズル41aから噴出する高速の気液混合流によって食器
類8の片側を洗浄し、第2の噴射ノズル38bおよび第
2の液体ノズル41bから噴出する高速の気液混合流に
よって食器類8のもう一方の側を同時に洗浄することが
できる。また第1の噴射ノズル38aから噴出する高速
の気体流によって食器8の片側を水切りし、第2の噴射
ノズル38bから噴出する高速の気体流によって食器8
のもう一方の側を同時に水切りすることができる。この
ように広範囲にわたる洗浄および水切り領域が得られる
ために、食器類8を短時間にわずかの労力で洗浄および
水切りすることができる。
【0073】また、野菜や果物などには形状が複雑なも
のもあり、このような複雑な形状の洗浄対象物を洗浄す
る際には、複数方向から気液混合流を噴射することによ
り、一方向からの噴射に比べ、短時間で洗浄や消毒が行
われるので、効率がよい。また、業務用に使用する場
合、大きいシンクで複数の人によって使用されることも
ある。この場合には、噴射ノズルを2個でなくもっと多
く有するようにしてもよい。また、図10のものは、2
個の液体ノズル38a,38bに対して同時に液量を制
御するように液量調節手段42a,42bを設けている
が、それぞれ別々に制御できるように、分岐した後の液
体通路にそれぞれ設けてもよい。複数の液体ノズルをそ
れぞれ別々すると、一方で洗浄し、他方で水切りをする
こともできる。
【0074】実施の形態7.図11は、本発明の実施の
形態7による洗浄装置を示す断面図である。本実施の形
態は、本発明による洗浄装置を、例えば食器類などを洗
浄する食器洗浄機に適用したものである。図において、
実施の形態1と同一符号は同一、または相当部分を示し
ている。本実施の形態では図に示すように、液体通路の
途中に不連続箇所を設けて液体通路40c,40dと
し、この不連続箇所を通過した洗浄液体を貯水する貯水
タンク50を備えている。貯水タンク50の大きさは使
用状態によって様々であり、限定されるものではない
が、例えば体積を300cm3 程度とする。この貯水タ
ンク50によって洗浄液体を連続的に供給する。液体通
路40の途中にある貯水タンク50への給水口51と貯
水タンク50上面の間は、距離dの間隔を設けて分かれ
ており、液体通路はこの部分で不連続となり、水道管側
の液体通路40cと噴射ノズル38側の液体通路40d
とが構成されている。
【0075】このように構成された洗浄装置では、距離
dを25mm以上とすることで、洗浄後の汚水が液体通
路40cと洗浄液体導入管39を経由して水道の上水源
側への逆流を防止できる。例えば、配水管15が食器類
8の洗浄後に出た汚物で詰まったと仮定する。使用者が
この配水管詰まりに気付くことなく洗浄を続行すると、
洗浄空間32は汚水で満たされて水位が上がり、極端な
場合には液体ノズル41の先端が汚水と接触する。この
状態で上水道に断水が起こるなどして上水道管の内部が
負圧になったとしても、本実施の形態の場合、水道管に
直結され同じく負圧となる液体通路40cは、貯水タン
ク50の前で一旦大気開放となり、25mm以上の十分
な距離をもって貯水タンク50の上面と離れているため
に、貯水タンク50と液体ノズルを介して、液体ノズル
41が接触している汚水を吸い込むことはない。
【0076】また、液体通路を流れる温度を制御してい
るが、何らかの原因によって上流から異常な高温水が流
れて来た場合、これを液体通路40cの上流側で検知す
れば、その異常な高温水は一度貯水タンク50に溜まっ
た後に液体ノズル37に流れるので、これに対応する時
間的余裕が生まれる。例えば貯水タンク50の出口に開
閉弁をつけておき、この貯水タンク50に溜まるあいだ
に、開閉弁を閉じたりできる。また、貯水タンク50上
流側で流量の変動が生じても、貯水タンク50があるこ
とにより、この流量の変動をある程度吸収できる。ま
た、場合によって洗剤を混入する際、この貯水タンク5
0に混入するように構成すれば、洗剤と洗浄液体とが混
ざりやすい。この時には洗剤で洗浄後一端水を止めて、
貯水タンク50内の洗剤が混入した洗浄液体をすべて排
出し、この後、すすぎの動作を行うようにすればよい。
【0077】このような構成の食器洗浄機は、完全に自
動ではなく、使用者が食器類8を洗浄空間32に差し出
すことにより洗浄および水きりが進むのであり、洗浄空
間32に水が溜まったことを使用者が判らないという状
況はほとんど考えられない。本実施の形態の構成は、使
用者が誤った使い方をした場合にでも、高い信頼性を得
るためになされたものである。これは、図1に示すよう
に、洗浄空間32の側壁で中央部深さあたりと本体34
外を接続するオーバーフロー防止管15bを設けても同
様の効果を奏する。また、洗浄空間32の側壁で中央部
深さあたりと配水管15とを接続するような構成でもよ
い。
【0078】さらに、図12は貯水タンク50の他の具
体例である。図において、53は貯水タンク50上方と
洗浄空間32を連通する連通管である。この構成では、
貯水タンク50の上部を覆っているが、液体通路40か
ら貯水タンク50に洗浄液体が入り込む入口で洗浄液体
の流れは不連続になっており、この貯水タンク50の入
口と連通管との距離dは例えば25mm程度である。こ
の貯水タンク50に貯えられる洗浄液体の最大量は連通
管53から下の部分であり、これを300cm3 程度と
する。
【0079】何らかの原因によって液体ノズル38の先
端が異物などで詰まってしまい、貯水タンク50に洗浄
液体が溜まり、その水面が連通管53の設けられた箇所
以上になろうとすると、貯水タンク50内の洗浄水は連
通管53を通って洗浄空間32へ流れる。このため、送
風機などが洗浄液体に浸ったり、貯水タンク50の上端
部から流れ出ることを防止できる。
【0080】さらに、貯水タンク50の設置位置は液体
ノズル38よりも上流側のどこでもよいが、貯水タンク
50の設置位置を液体ノズル38の設置位置より上方に
構成すると、下方に設けた構成に比べ、洗浄を完了して
水切りに動作を切換えた時、貯水タンク50から溜まっ
た洗浄液体が排出されやすくなり、速やかに水切り動作
に移ることができる。
【0081】また、本発明の気液噴射機は、洗浄装置に
適用することに限るものではなく、例えば実施の形態4
に示すように持ち運び可能な構成にすれば、屋外や車庫
に置いた車の洗浄はもとより、家屋の外回りやサッシや
庭先の洗浄に適用することができる。また、植木への散
水や薬剤散布や食品や食器の消毒などにも適用すること
もできる。このように、消毒や薬剤散布に適用する際に
は、液体ノズルから吐出する液体は水ではなく、消毒薬
や他の薬剤を使用し、これを送風通路からの気体で吹き
飛ばして加速することになる。
【0082】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の構成によ
れば、ターボ型送風機、送風機で送風された気体の通路
となる送風通路、送風通路に接続する噴射ノズル、液体
を導入する液体導入管、液体導入管で導入された液体の
通路となる液体通路、および液体通路に接続する液体ノ
ズルを備え、噴射ノズル内に液体ノズルを配置し、液体
ノズルから吐出される液体を送風通路からの気体で吹き
飛ばして加速して、噴射対象物に高速の水滴流と高速の
気体流からなる気液混合流を噴射する気液噴射機におい
て、噴射ノズル内に配置した液体ノズルの液体噴出口を
噴射ノズルの先端部より突出させるように構成すること
により、流体抵抗の変化を低減して液量に応じた動力の
制御系を不要にでき簡単な構成で、洗浄装置に用いた場
合には短時間で洗浄でき、液体の節水化を図ることがで
き、コンパクトで機動性のある気液噴射機が得られる効
果がある。
【0083】また、本発明の第2の構成によれば、第1
の構成に加え、噴射対象物を出し入れする開口、および
開口に接続する噴射空間を備えたことにより、洗浄装置
に用いた場合には短時間で衛生的に洗浄でき、液体の節
約を図ることのできる使い勝手のよい気液噴射機が得ら
れる効果がある。
【0084】また、本発明の第3の構成によれば、第2
の構成に加え、噴射空間における噴射対象物を検知する
検知手段を備えたことにより、洗浄装置に用いた場合に
は洗浄動作を自動的にスムーズに制御できる気液噴射機
が得られる効果がある。
【0085】また、本発明の第4の構成によれば、第1
ないし第3の構成のいずれかに加え、噴射ノズルの噴射
口を一方向に幅広い形状とし、液体ノズルの液体噴出口
を複数備え、液体噴出口を噴射ノズルの噴射口の幅広方
向に並設したことにより、広範囲にわたる噴射領域が得
られ、大きな噴射対象物にも、短時間に効率よく気液混
合流を噴射できる気液噴射機が得られる効果がある。
【0086】また、本発明の第5の構成によれば、第1
ないし第4の構成のいずれかに加え、液体の供給量を調
節する液量調節手段と気体の送風量を調節する送風量調
節手段のうち少なくとも一方の調節手段を備えたので、
気液混合流の速度や形態を適切に調節することができる
気液噴射機が得られる効果がある。
【0087】また、本発明の第6の構成によれば、第1
ないし第5の構成のいずれかに加え、送風通路および液
体通路の少なくとも一部を、伸縮可能性と折曲自在性の
少なくとも一方の性質を有する管で構成したことによ
り、操作し易く、多様に使用できる気液噴射機が得られ
る効果がある。
【0088】また、本発明の第7の構成によれば、第1
ないし第6の構成のいずれかに加え、送風通路、送風通
路に接続する複数の噴射ノズル、液体通路、および液体
通路に接続する複数の液体ノズルを備え、複数の液体ノ
ズルのそれぞれを噴射ノズルの先端部より突出させたこ
とにより、広範囲にわたる噴射領域が得られ、噴射対象
物に短時間にわずかの労力で気液混合流を噴射すること
ができる気液噴射機が得られる効果がある。
【0089】また、本発明の第8の構成によれば、第2
または第3の構成に加え、液体導入管または液体通路の
途中に不連続箇所を設け、不連続箇所を通過した液体を
貯水する貯水タンクを備えたことにより、噴射後の汚水
が液体通路を通って上流の水源側に逆流するのを防止で
き、信頼性の高い気液噴射機が得られる効果がある。
【0090】また、本発明の第9の構成によれば、第8
の構成に加え、貯水タンクの設置位置を噴射ノズルの設
置位置よりも上方としたことにより、噴射動作から水切
り動作への切換をスムーズにできる気液噴射機が得られ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による洗浄装置を示す
断面図である。
【図2】 実施の形態1に係わり、洗浄モデルを説明す
る説明図である。
【図3】 実施の形態1に係わる特性図であり、横軸は
液体通路での水量(リットル/min)、縦軸は(液体
通路での洗浄水の体積)/(送風通路での送風気体の体
積)(%)である。
【図4】 本発明の実施の形態2に係る洗浄装置の要部
を拡大して示す断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態3に係る洗浄装置の要部
を拡大して示す図であり、図5(a)は斜視図、図5
(b)は図5(a)に示した要部を図中A方向から見た
断面図である。
【図6】 実施の形態3に係わる特性図であり、液量を
変えた場合の空気の送風流量と噴射ノズル部の流体抵抗
である圧力損失値の関係を示す。
【図7】 実施の形態3に係る洗浄装置の要部を拡大し
て示す図であり、図7(a)は斜視図、図7(b)は噴
射ノズル41の噴射方向から見た正面図である。
【図8】 本発明の実施の形態4による洗浄装置を示す
断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態5による洗浄装置を示す
断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態6による洗浄装置を示
す断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態7に係る洗浄装置を示
す断面図である。
【図12】 実施の形態7に係る洗浄装置を示す断面図
である。
【図13】 従来の食器洗浄機を示す断面図である。
【図14】 従来の洗浄装置を示す構成図である。
【図15】 従来の洗浄装置のノズル本体を拡大して示
す断面図である。
【符号の説明】
8 洗浄対象物、15オーバーフロー防止管、31 開
口、32 洗浄空間、33 検知手段、34 洗浄装置
本体、35 ターボ型送風機、36 フィルタ、37
送風通路、38 噴射ノズル、39 液体導入管、40
液体通路、41 液体ノズル、42a 電磁弁、42
b 定流量弁、50 貯水タンク、51給水口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森崎 隆雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 田口 秀穂 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 梅本 貴祐 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 高橋 豊 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地1 三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 今井 智久 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地1 三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 長谷川 太平 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地1 三菱電機ホーム機器株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターボ型送風機、該送風機で送風された
    気体の通路となる送風通路、該送風通路に接続する噴射
    ノズル、液体を導入する液体導入管、該液体導入管で導
    入された上記液体の通路となる液体通路、および該液体
    通路に接続する液体ノズルを備え、上記噴射ノズル内に
    上記液体ノズルを配置し、上記液体ノズルから吐出され
    る液体を上記送風通路からの気体で吹き飛ばして加速し
    て、噴射対象物に高速の水滴流と高速の気体流からなる
    気液混合流を噴射する気液噴射機において、上記噴射ノ
    ズル内に配置した上記液体ノズルの液体噴出口を上記噴
    射ノズルの先端部より突出させたことを特徴とする気液
    噴射機。
  2. 【請求項2】 噴射対象物を出し入れする開口、および
    該開口に接続する噴射空間を備えたことを特徴とする請
    求項1記載の気液噴射機。
  3. 【請求項3】 上記噴射空間における上記噴射対象物を
    検知する検知手段を備えたことを特徴とする請求項2記
    載の気液噴射機。
  4. 【請求項4】 上記噴射ノズルの噴射口を一方向に幅広
    い形状とし、上記液体ノズルの液体噴出口を複数備え、
    該液体噴出口を上記噴射ノズルの噴射口の幅広方向に並
    設したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいず
    れかに記載の気液噴射機。
  5. 【請求項5】 上記液体の供給量を調節する液量調節手
    段と上記気体の送風量を調節する送風量調節手段のうち
    少なくとも一方の調節手段を備えた請求項1ないし請求
    項4のいずれかに記載の気液噴射機。
  6. 【請求項6】 上記送風通路および上記液体通路の少な
    くとも一部を、伸縮可能性と折曲自在性の少なくとも一
    方の性質を有する管で構成したことを特徴とする請求項
    1ないし請求項5のいずれかに記載の気液噴射機。
  7. 【請求項7】 上記送風通路、該送風通路に接続する複
    数の噴射ノズル、上記液体通路、および該液体通路に接
    続する複数の液体ノズルを備え、複数の上記液体ノズル
    のそれぞれを上記噴射ノズルの先端部より突出させたこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記
    載の気液噴射機。
  8. 【請求項8】 上記液体導入管または上記液体通路の途
    中に不連続箇所を設け、この不連続箇所を通過した液体
    を貯水する貯水タンクを備えたことを特徴とする請求項
    2または請求項3記載の気液噴射機。
  9. 【請求項9】 上記貯水タンクの設置位置を上記噴射ノ
    ズルの設置位置よりも上方としたことを特徴とする請求
    項8記載の気液噴射機。
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