JPH1055987A - ダイシング装置 - Google Patents

ダイシング装置

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JPH1055987A
JPH1055987A JP22590596A JP22590596A JPH1055987A JP H1055987 A JPH1055987 A JP H1055987A JP 22590596 A JP22590596 A JP 22590596A JP 22590596 A JP22590596 A JP 22590596A JP H1055987 A JPH1055987 A JP H1055987A
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cutting
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state
cutting edge
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JP22590596A
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Masaya Morooka
昌也 諸岡
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Seiko Seiki KK
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Seiko Seiki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレードの切り込み位置の設定精度の向上が
図れるようにしたダイシング装置を提供すること。 【解決手段】 非接触セットアップセンサ33は、スピ
ンドルに取り付けたブレードの刃先を非接触状態で検出
し、この検出によりブレードの刃先の位置をNC装置4
4が認識する。ブレード破損センサ81は、ブレードの
刃先の状態を非接触状態で光学的に検出し、補正量算出
回路61は、その刃先状態の検出結果に基づいて、NC
装置44が認識したブレードの刃先の位置を補正する補
正量を求める。演算回路45は、補正量算出回路61の
求めた補正量によりブレードの刃先の位置を補正し、こ
の補正された刃先の位置を利用して、ブレードの切り込
み位置を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハを切
断加工するダイシング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイシング装置によって半導体ウェハを
切断する場合、加工品質を一定に保つために、切断用刃
具(以下、ブレードという)によって半導体ウェハを切
り込む深さを一定にする必要がある。そのため、従来の
ダイシング装置では、スピンドルに取り付けられたブレ
ードの切り込み位置を設定する際に、非接触によりブレ
ードの先端位置の高さの検出を以下のような方法で行っ
ている。この方法では、ブレードの位置決めを指示する
旨のセットアップ信号がONされると、ブレードをX軸
方向、およびY軸方向にセットアップ位置まで移動させ
る。そして、セットアップ位置までブレードを移動させ
たら、ブレードをZ軸方向に下降させ、ブレードを回転
しながらその先端を、図15に示すようにレーザ光で検
出する。
【0003】このブレード先端のレーザ光による検出
は、ブレード27の両側(図面では前後側)に設けたレ
ーザの発光器と、この発光器からのレーザを受ける受光
器とにより行う。すなわち、この検出では、ブレード2
7を高速回転させ、回転中のブレード先端が発光器から
のレーザ光を遮断し、このレーザ光のスポット(径が5
0μm)の面積の1/2を遮断してその光量が1/2に
なったときに、ブレードの先端位置(高さ)を求める。
そして、この求めた先端位置に基づいて、ブレード27
の切り込み位置を決定するようにしていた。ここで、図
中のブレード27の径は、例えば55,58mmであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、新規
なブレードであっても、ブレードの刃先(外周)は真円
ではなく凹凸があり、特に突き出た部分の最大の大きさ
は、例えば約10μm程度となる。しかし、ブレードの
制作上、その凹凸をなくすことは難しい。このため、ブ
レードが半導体ウェハを切断するときには、その刃先の
うち突き出た部分(回転中心から最も離れた点)が半導
体ウェハの切り込み深さを決定することになる。また、
ブレードをスピンドルに取り付けたときには、ブレード
の中心とスピンドルの中心とが厳密には一致せず、ブレ
ードはスピンドルに偏心して取り付けられた状態にな
る。この偏心は、スピンドルの取り付けホルダの外径と
ブレードの取付け部の孔の内径との間の隙間(クリアラ
ンス)によるものである。この隙間は、例えば14μm
〜19μm程度である。しかし、その隙間は、操作者
(オペレータ)が容易にブレードを交換しなければなら
ないために必要であり、それ以上小さくすることはでき
ない。従って、ブレードは、その偏心により回転時に外
周振れを起こし、かつ刃先の突き出た部分を考慮する
と、ブレードの先端の振れは最大で例えば30μm程度
になる。
【0005】このため、ブレードの先端位置の検出時に
は、ブレードは外周振れを伴って回転し、この状態でブ
レードの先端がレーザ光のスポットを遮断し、この遮断
による光量が1/2になった状態のときに、ブレードの
先端位置を求めている。しかし、その求めたブレードの
先端位置は、光量が1/2になったときに対応する平均
値的なものとなるため、実際に半導体ウェハの切り込み
を行うブレードの刃先の突き出た先端部分よりもブレー
ドの中心に近い位置となる。従って、このように求めた
ブレードの先端位置に基づいて設定されるブレードの切
り込み位置は、実際に半導体ウェハの切り込みを行うブ
レードの刃先の突き出た先端部分が考慮されておらず、
設定位置よりも僅かに深い切り込みになるという問題が
生じていた。
【0006】そこで、本発明の目的は、ブレードの切り
込み位置の設定精度の向上が図れるようにしたダイシン
グ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、半導体ウェハを固定する加工テーブル
(チャックテーブル16)、この加工テーブルに固定さ
れた半導体ウェハを切断加工する切断用刃具(ブレード
27)と、この切断用刃具を回転自在に取り付けるスピ
ンドル26と、このスピンドルに取付けた切断用刃具を
少なくとも半導体ウェハを切り込む方向に移動させる移
動手段とを備えている。さらに、本発明は、スピンドル
に取り付けた切断用刃具の刃先を非接触状態で検出し、
この検出により切断用刃具の刃先の位置を認識する刃先
位置検出手段(非接触セットアップセンサ33等)と、
スピンドルに取り付けた切断用刃具の刃先の状態を非接
触状態で検出する刃先状態検出手段(ブレード破損セン
サ81等)と、この刃先状態検出手段の検出結果に基づ
いて、刃先位置検出手段が認識した切断用刃具の刃先の
位置を補正する補正手段(補正量算出回路61等)と、
この補正手段により補正した切断用刃具の刃先の位置に
基づいて、切断用刃具の切り込み位置を算出する切り込
み位置算出手段(演算回路45等)とを備えている。
【0008】このような構成の本発明では、刃先位置検
出手段が、スピンドルに取り付けた切断用刃具の刃先を
非接触状態で検出し、この検出により切断用刃具の刃先
の位置を認識する。刃先状態検出手段は、スピンドルに
取り付けた切断用刃具の刃先の状態を非接触状態で検出
し、補正手段は、刃先状態検出手段の検出結果に基づい
て、刃先位置検出手段が認識した切断用刃具の刃先の位
置を補正する。切り込み位置算出手段は、補正手段によ
り補正した切断用刃具の刃先の位置に基づいて、切断用
刃具の切り込み位置を算出する。従って、本発明では、
ブレードの切り込み位置の設定精度の向上を図ることが
できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明のダイシング装置に
おける一実施の形態を図1ないし図14を参照して詳細
に説明する。図1は本実施の形態のダイシング装置の要
部の構成を示す斜視図である。この図に示すように、本
実施の形態のダイシング装置は、ベース11と、このベ
ース11上に設けられたガイドレール12、12と、ベ
ース11上に、ガイドレール12、12と平行に配設さ
れたボールネジ13と、このボールネジ13を回転する
モータ14と、ボールネジ13に螺合すると共にガイド
レール12、12に沿って移動する移動テーブル15
と、この移動テーブル15上に設けられ、半導体ウェハ
が固定される加工テーブルとしてのチャックテーブル1
6とを備えている。
【0010】ダイシング装置は、さらに、ベース11上
に、ガイドレール12、12に直交する方向に配設され
たガイドレール18、18と、ベース11上に、ガイド
レール18、18と平行に配設されたボールネジ19
と、このボールネジ19を回転するモータ20と、ボー
ルネジ19に螺合すると共にガイドレール18、18に
沿って移動する移動テーブル21とを備えている。移動
テーブル21は、垂直な壁面21aを有している。ダイ
シング装置は、さらに、この壁面21aに設けられガイ
ドレール22、22と、このガイドレール22、22と
平行に配設されたボールネジ23と、このボールネジ2
3を回転するモータ24と、ボールネジ23に螺合する
と共にガイドレール22、22に沿って移動する切り込
み軸25とを備えている。この切り込み軸25にはスピ
ンドル26が取り付けられ、このスピンドル26の出力
軸にブレード27が取り付けられている。
【0011】図2に示すように、本実施の形態のダイシ
ング装置では、スピンドル26の側部にブレード27の
刃先と所定の位置関係にある検出片としてのレーザ遮光
板32、および距離検出センサとしてのタッチスイッチ
31が取り付けられている。このタッチスイッチ31を
使用した場合の所定距離は0であり、チャックテーブル
16と接触すると、所定距離0が検出される。このレー
ザ遮光板32の端面は、ブレード27の外周部と同一の
曲率の曲面で形成されている。本実施の形態では、レー
ザ遮光板32の下面はブレード27の刃先より若干上側
に配置されている。レーザ遮光板32は、ブレード27
およびタッチスイッチ31と所定の位置関係となるよう
に、図示しない調整機構46によって、上下動するよう
になっている。この実施の形態では、所定の位置関係と
して、レーザ遮光板32とタッチスイッチ31の先端と
が同一水平面上にあるものとする。チャックテーブル1
6の近傍には、ブレード27を半導体ウェハの切り込み
位置に位置決めするための基準位置に、レーザ遮光板3
2とブレード27の刃先を非接触状態で検出する非接触
検出手段としての非接触セットアップセンサ33が設け
られている。
【0012】図3は非接触セットアップセンサ33の構
成を示す断面図である。この図に示すように、非接触セ
ットアップセンサ33は、集束する光を出射する投光部
36と、受光部37と、投光部36から出射された光を
受光部37へ導くミラー38、39とを備えている。投
光部36から出射された光は、ミラー38とミラー39
との間の中央部で集束し、この集束部をブレード27が
横切るようになっている。そして、非接触セットアップ
センサ33は、受光部37の受光量の変化からブレード
27の刃先を検出するようになっている。
【0013】スピンドル26の上部には、図2および図
3に示すように、ブレード破損センサ81が設けられて
いる。このブレード破損センサ81は、ウェハ加工用テ
ーブル16上の半導体ウェハをブレード27で切断中に
は、ブレード27の刃先の損傷を非接触で光学的に検出
し、一方、後述のように、半導体ウェハの切り込み位置
を設定する際には、後述のような補正量を求めるため
に、ブレード27の刃先の状態を検出するものである。
図4は、ブレード破損センサ81の構成を示す図であ
る。このブレード破損センサ81は、図4に示すよう
に、図示しない光源からの光を導く投光側の光ファイバ
82と、この光ファイバ82の終端から出射される光を
集光するレンズ83と、光ファイバ82の終端から出射
される光を受ける受光部84と、受光部84の前側に配
置される汚れ防止用の透明レンズ85とを備えている。
光ファイバ82の終端から出射された光は、レンズ83
により集束され、この集束部をブレード27の刃先が横
切るようになっている。そして、ブレード破損センサ8
1は、受光部84の受光量の変化を電気信号に変換し、
この電気信号によりブレード27の先端の破損状態など
を検出するようになっている。
【0014】図5は本実施の形態のダイシング装置の制
御系の構成を示すブロック図である。この図に示すよう
に、本実施の形態のダイシング装置は、それぞれモータ
14、20、24を駆動するモータ駆動回路41、4
2、43と、レーザ遮光板32を上下動させてその位置
調整を行う調整機構46を備えている。この調整機構4
6は、例えば、マイクロメータのように、レーザ遮光板
32を下降させてある一定の圧力が加わった場合に停止
するようになっている。。ダイシング装置は、調整機構
46の駆動開始を指示するNC(数値制御)装置44を
備えており、このNC装置には、タッチスイッチ31が
チャックテーブル16との接触を検出した場合の検出信
号が供給されるようになっている。NC装置44は、ま
た、モータ駆動回路41、42、43を制御して、チャ
ックテーブル16およびブレード27を移動させると共
に、その位置を認識するようになっている。
【0015】ダイシング装置は、また、タッチスイッチ
31によってチャックテーブル16との接触が検出され
たときに、NC装置44によって認識されるタッチスイ
ッチ31の位置と、非接触セットアップセンサ33によ
ってレーザ遮光板32およびブレード27の刃先が検出
されたときに、NC装置44によって認識されるレーザ
遮光板32の位置およびブレード27の位置に基づい
て、切り込み位置を演算する演算回路45とを備えてい
る。さらに、ダイシング装置は、非接触セットアップセ
ンサ33によってブレード27の刃先が検出されたとき
に、NC装置44によって認識されるブレードの位置を
後述のように補正するが、その補正のための補正量を、
ブレード破損センサ81の検出信号に基づいて求める補
正量算出回路61を備えている。
【0016】図6は、補正量算出回路61の機能を説明
するブロックである。この補正量算出回路61は、図6
に示すように、ブレード破損センサ81により得られる
アナログ形態の出力信号に基づき、後述のようにその信
号の所定の最大値と最小値とを求める検出器61aと、
その求めた最大値を記憶する最大値記憶レジスタ61
b、その求めた最小値を記憶する最小値記憶レジスタ6
1cと、最大値記憶レジスタ61bに格納される最大値
と最小値記憶レジスタ61cに格納される最小値とから
後述のような演算により補正量を求める演算器61dと
から構成される。
【0017】次に、本実施の形態のダイシング装置にお
いて半導体ウェハの切り込み位置を設定する動作につい
て、図面を参照して説明する。 (1)レーザ遮光板32の調整 まず、ダイシング装置の初期調整において、タッチスイ
ッチ31がオンするときのタッチスイッチ31の先端
と、レーザ遮光板32の先端とを、次の方法によって同
一水平面上で一致させる。まず、調整機構46によっ
て、レーザ遮光板32を予め最上部に移動し、その先端
部がタッチスイッチ31の先端よりも上部に位置させ
る。そして、図7に示すように、NC装置44によっ
て、モータ駆動回路41、42を介してモータ14、2
0を駆動し、レーザ遮光板32とタッチスイッチ31を
チャックテーブル16の上方に移動させる。このときブ
レード27は、モータ駆動回路42によるモータ20の
駆動によって、チャックテーブル16の外側(図面手前
側)に位置するように調整される。
【0018】次に、NC装置44によってモータ駆動回
路43を介してモータ24を駆動して、タッチスイッチ
31を除々に降下させる。そして、タッチスイッチ31
は、チャックテーブル16との接触を検出すると、検出
信号をNC装置44に供給する。NC装置44は、検出
信号が供給されると、モータ24の駆動を停止すると共
に、調整機構46に駆動開始を指示する。調整機構46
では、NC装置44から駆動開始が指示されると、レー
ザ遮光板32を除々に下降させ、チャックテーブル16
との接触圧力が一定値になった段階でレーザ遮光板32
の下降を停止すると共に、その位置に固定する。以上の
動作によって、タッチスイッチ31がオンする位置とレ
ーザ遮光板32のセンタ位置とが一致し、位置調整を終
了する。
【0019】(2)半導体ウェハの切り込み位置設定 まず、図8に示すように、NC装置44によってモータ
駆動回路43を介してモータ24を駆動し、タッチスイ
ッチ31をチャックテーブル16の上方から徐々に降下
させる。そして、チャックテーブル16との接触が検出
されたときのタッチスイッチ31の位置AをNC装置4
4によって認識する。次に、図9に示すように、レーザ
遮光板32を非接触セットアップセンサ33の上方から
徐々に下ろし、非接触セットアップセンサ33によって
レーザ遮光板32の下端部を検出し、そのときのレーザ
遮光板32の位置BをNC装置44によって認識する。
【0020】次に、スピンドル26によりブレード27
を高速で回転し、ブレード27の刃先の状態をブレード
破損センサ81により検出する。このブレード破損セン
サ81の検出では、検出信号として図13に示すような
波形が得られる。この検出波形は、ブレード27の中心
と、スピンドル26の出力軸の中心とが一致し、かつブ
レード27の刃先に凹凸が無い場合には(図14の一点
鎖線の位置)、ブレード27の外周の振れがなく、刃先
の凹凸も検出されないので、ブレード破損センサ81の
検出信号は、図13に示すように直線71となる。しか
し、ブレード破損センサ81の検出信号は、図示のよう
に、正弦波状の大きな変動波形72の上に小さなパルス
波形73がのったものとなる。この大きな変動波形72
は、ブレード27が、図14の実線で示すように、スピ
ンドル26の出力軸に偏心して取り付けられていること
によるものであり、その偏心量をRとすれば、この偏心
量Rの大小が変動波形72の振幅の大小に比例する。ま
た、そのパルス波形73は、ブレード27の先端部の突
き出た凸部に対応し、パルス波形73の大小は、図14
に示す凸部の大きさNに比例する。なお、このパルス波
形73は、ブレード27の刃先の凹凸(図14参照)に
応じたものとなるが、ここでは最大の凸部に応じたもの
を典型的に表すものとする。
【0021】ところで、後述のように、ブレード27の
刃先を非接触セットアップセンサ33によって検出し、
この検出位置をNC装置44が認識し、この認識した位
置を補正するが、この補正は以下の理由による。すなわ
ち、ブレード27の先端位置の検出時には、ブレード2
7は外周振れを伴って回転し、この状態でブレード27
の先端が図15のようにレーザ光のスポットを遮断し、
この遮断による光量が1/2になった状態のときに、ブ
レード27の先端位置(基準位置)を求めることにな
る。しかし、その求めたブレード27の先端位置は、光
量が1/2になったときに対応するものであるため、実
際に半導体ウェハの切り込みを行うブレード27の刃先
の突き出た先端部分よりもブレード27の中心に近い内
側の位置となる。このため、その先端位置は半導体ウェ
ハを切断する突き出た部分が考慮されないためである。
【0022】そこで、この誤差を補正するための補正量
を、補正量算出回路61が次のようにして求める。い
ま、図13に示すような検出信号が、ブレード破損セン
サ81から検出器61aに入力されると、検出器61a
は、図13に示す所定の最大値Vmaxと最小値Vmi
nとを求め、この求めた最大値Vmaxと最小値Vmi
nとは、最大値記憶レジスタ61bと最小値記憶レジス
タ61cとに記憶される。演算器61dは、両レジスタ
61b、61cに格納される最大値Vmaxと最小値V
minを読み出し、次の数式1による演算を行って補正
量Gを求める。
【0023】
【数式1】 G=1/4Vmin+(Vmax−Vmin)
【0024】ここで、式中の第1項の1/4Mmin
は、ブレード27の偏心による誤差分を予め実験的に求
めた値であり、第2項の(Vmax−Vmin)は、ブ
レード27の刃先の突き出した凸部による誤差分であ
る。このようにして求められた補正量Gは、演算回路4
5に供給されてブレード27の刃先の位置の補正に使用
される。
【0025】次に、図10に示すように、ブレード27
を非接触セットアップセンサ33の上方から徐々に下ろ
し、非接触セットアップセンサ33によってブレード2
7の刃先を検出し、そのときのブレード27の位置Fを
NC装置44によって認識する。しかし、このブレード
27の認識位置Fは、演算回路45において補正量算出
回路61で求めた補正量Gが加算されてF′に補正され
る。
【0026】演算回路45は、以上の動作においてNC
装置44が認識した位置A、B、およびF′に基づい
て、ブレード27の切り込み位置を演算する。次に、図
11および図12を用いて、切り込み位置の演算方法に
ついて説明する。まず、レーザ遮光板32の先端とタッ
チスイッチ31がオンする位置とが一致しているので、
図11に示すように、NC装置44が認識したタッチス
イッチ31の位置Aとレーザ遮光板32の位置Bとか
ら、チャックテーブル16と非接触セットアップセンサ
33のレーザ光位置(基準位置)50との相対距離(A
−B)が演算される。そして、NC装置44が認識した
ブレード27の位置Fから、ブレード27がチャックテ
ーブル16と接触する位置F′−(A−B)が演算され
る。
【0027】また、図12に示すように、半導体ウェハ
51の厚みをC、半導体ウェハ51をキャリアフレーム
に固定するテープ52の厚みをD、半導体ウェハ51の
下端面からテープ52への切り込み量をEとする。この
場合の切り込み深さTは、次の数式2によって設定され
る。
【0028】
【数式2】 T=〔F′−(B−A)〕−(C+D)+E
【0029】以上説明したように、本発明の実施の形態
によれば、ブレード破損センサ81でブレード27の刃
先の状態を検出し、この検出に基づいて補正量算出回路
61で補正量を求めておき、非接触セットアップセンサ
33によってブレード27の刃先を検出し、そのときの
ブレード27の位置FをNC装置44が認識するとき
に、その認識位置Fをその補正量により補正するように
した。そのため、ブレード27の認識位置Fは、ブレー
ド27が実際に半導体ウェハを切断する位置を考慮した
ものとなり、その結果、ブレード27の半導体ウェハの
切り込み位置の設定精度を向上できる。また、この実施
の形態では、ブレード27の刃先の状態を検出して補正
量を求めるのに、半導体ウェハの切断時に刃先の破損を
検出するブレード破損センサ81を使用するようにした
ので、上記の補正量を算出するために独立した特別のセ
ンサが不要となり、この点で簡易な構成となる。
【0030】なお、この実施の形態では、タッチスイッ
チ31、レーザ遮光板32、および非接触セットアップ
センサ33を設けることにより、ブレード27をチャッ
クテーブル16に接触させずに半導体ウェハの切り込み
深さを設定するものである。しかし、本発明は、このよ
うな切り込み深さの設定以外にも適用可能である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、切
断用刃具の刃先の状態を検出し、この検出結果に基づ
き、切断用刃具を位置決めする際にその位置を補正する
ようにしたので、切断用刃具の位置決めは、切断用刃具
が実際に半導体ウェハを切断する刃先を考慮したものに
なる。従って、切断用刃具の半導体ウェハの切り込み位
置の設定精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のダイシング装置の要部の
構成を示す斜視図である。
【図2】図1におけるブレード、レーザ遮光板、タッチ
スイッチ、チャックテーブル、非接触セットアップセン
サ、およびブレード破損センサを示す側面図である。
【図3】本発明の実施の形態のダイシング装置における
非接触セットアップセンサの構成を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態のダイシング装置における
ブレード破損センサの構成を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態のダイシング装置の制御系
の構成例を示すブロック図である。
【図6】図5に示す補正量算出回路の詳細な構成を示す
機能ブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態のダイシング装置におい
て、レーザ遮光板の調整動作を示す側面図である。
【図8】本発明の実施の形態のダイシング装置において
タッチスイッチとチャックテーブルの接触を検出する動
作を示す側面図である。
【図9】本発明の実施の形態のダイシング装置において
非接触セットアップセンサによってレーザ遮光板の下端
部を検出する動作を示す側面図である。
【図10】本発明の実施の形態のダイシング装置におい
て非接触セットアップセンサによってブレードの刃先を
検出する動作を示す側面図である。
【図11】本発明の実施の形態のダイシング装置におけ
る切り込み位置の演算方法を説明すするための説明図で
ある。
【図12】本発明の実施の形態のダイシング装置におけ
る切り込み位置の演算方法を説明すするための説明図で
ある。
【図13】ブレード破損センサの検出波形の一例を示す
図である。
【図14】ブレードとそのブレードのスピンドルの出力
軸への取り付け状態を説明する説明図である。
【図15】ブレードの位置をレーザ光により検出する従
来方法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
16 チャックテーブル 27 ブレード 31 タッチスイッチ 32 レーザ遮光板 33 非接触セットアップセンサ 44 NC装置 45 演算回路 46 調整機構 61 補正量算出回路 81 ブレード破損センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェハを固定する加工テーブル
    と、 この加工テーブルに固定された半導体ウェハを切断加工
    する切断用刃具と、 この切断用刃具を回転自在に取り付けるスピンドルと、 このスピンドルに取付けた切断用刃具を少なくとも前記
    半導体ウェハを切り込む方向に移動させる移動手段と、 前記スピンドルに取り付けた切断用刃具の刃先を非接触
    状態で検出し、この検出により切断用刃具の刃先の位置
    を認識する刃先位置検出手段と、 前記スピンドルに取り付けた切断用刃具の刃先の状態を
    非接触状態で検出する刃先状態検出手段と、 この刃先状態検出手段の検出結果に基づいて、前記刃先
    位置検出手段が認識した切断用刃具の刃先の位置を補正
    する補正手段と、 この補正手段により補正した切断用刃具の刃先の位置に
    基づいて、前記切断用刃具の切り込み位置を算出する切
    り込み位置算出手段とを備えたことを特徴とするダイシ
    ング装置。
  2. 【請求項2】 前記刃先状態検出手段の検出する切断用
    刃具の刃先の状態は、偏心による刃先の振れ及び刃先の
    凸部であることを特徴とする請求項1記載のダイシング
    装置。
  3. 【請求項3】 前記刃先状態検出手段は、前記切断用刃
    具による前記半導体ウェハの切断時に、前記切断用刃具
    の刃先の破損状態を検出するブレード破損センサで行う
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のダイシ
    ング装置。
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