JPH1054745A - 空気流量計 - Google Patents

空気流量計

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JPH1054745A
JPH1054745A JP9148926A JP14892697A JPH1054745A JP H1054745 A JPH1054745 A JP H1054745A JP 9148926 A JP9148926 A JP 9148926A JP 14892697 A JP14892697 A JP 14892697A JP H1054745 A JPH1054745 A JP H1054745A
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JP9148926A
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Nobukatsu Arai
信勝 荒井
Yoshito Sekine
義人 関根
Tadao Osawa
忠雄 大沢
Toshibumi Usui
俊文 臼井
Hiroatsu Tokuda
博厚 徳田
Mitsukuni Tsutsui
光圀 筒井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐震強度が上げられると共に、鋳造時の突出部
の変形も低減でき、小型で測定精度の高い熱線式空気流
量計を提供する。 【解決手段】内燃機関の吸入空気通路を構成する主流路
43と、吸入空気を計測する熱線素子10と、内部に熱
線素子10を有し主流路43内に突出部42が配置され
て設けられた副流路44を備え、副流路44内部に設け
られた熱線素子10と回路ユニット14とを結合してい
る支持部材とは別部材の第2の部材により突出部42と
主流路43を形成するボディ41とを結合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気流量計に係わ
り、特に自動車エンジンの吸気系を構成して、その吸入
空気量を検出、さらには制御するのに適する内燃機関用
空気流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関用空気流量計の通路構成
には、実開昭56ー135127号公報、特開昭60ー
185118号公報に記載のごとく、吸入管路中に、副
流路を形成し、この副流路に熱線素子を配すると共に、
機関の吹き出しやバックファイヤに対する熱線素子の保
護、機関の脈動に起因する熱線素子の出力異常の防止の
ため、熱線素子の下流に障害物を設けたり、軸方向に長
い複雑な屈曲流路を設けたものがある。これらの装置で
は、熱線素子を含む副流路部分が主流にさらされて形成
されているため、流量計ボディの温度上昇による出力誤
差も小さい。しかし、これらは、その構成上、長い軸方
向寸法が必要であり、かつまた、部品点数も多く、取り
付け性も悪いため、小形コンパクト化、低コスト化の問
題がある。
【0003】また、特開昭57ー23818号公報、特
開昭57ー113926号公報などに、熱線式空気流量
計とスロットルバルブ装置を近接し、一体のボディに構
成したものがある。特開昭57ー23818号公報に記
載のものでは、熱線素子を配する副流路を直管とし、主
流路の中央に配置する点は前述の2つの従来技術と同じ
であるが、機関の吹き出し、バックファイヤに対する熱
線素子の保護が考えられていない。下流のスロットルバ
ルブは、全閉に近い状態では、その保護部材の機能を有
すると考えられるが、全開及び全開に近い状態では、ほ
とんどその保護機能を有さないという問題があった。ま
た、副流路内の流れがスロットルバルブの動きに影響さ
れ、安定しないという問題がある。特開昭57ー113
926号公報に記載のものでは、熱線素子を配する副流
路を、熱容量大で、相対的に広い伝熱面積を持たないボ
ディ壁の内部に、主流に平行な流路とこれに直角な流路
のL字形で形成している。この構成によれば、機関の吹
き戻しやバックファイヤに対する熱線素子の保護が可能
である。しかし、副流路の構成上、主流の空気が副流路
壁の周囲を流れ得ないため、機関からの伝熱、熱線素子
自身の発熱による副流路壁の温度上昇が大きく、副流路
内空気が加熱され、主流路空気温度との差が大きくなり
吸入空気量の正確な測定が出来ないという問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、熱線
式空気流量計とスロットルバルブ装置との間の管路長の
短縮の点について配慮がされておらず、吸気管路での圧
損の増大、機器の重量及びコストの増大の問題があっ
た。さらに固々にみれば、熱線素子の発熱や、外部から
の熱侵入による素子周辺の副流路壁の温度上昇、すなわ
ち熱線素子及び温度補償素子に当る副流路を流れる空気
の温度と、実際の吸入空気温度との相違による誤差の対
策、また、等しい流量であっても流入空気の旋回や変動
あるいは流量計下流の流れの変動に起因して主流路、副
流路の流量分配が変化することに対する対策、副流路内
の流れの乱れの低減、すなわち出力ノイズの低減、機関
の吹き戻しやバックファイアによる逆流及び脈動に対す
る素子の保護や出力異常対策などが不十分であるという
問題があった。又、耐震強度を上げること、鋳造時の突
出部の変形を低減することについては十分に配慮されて
いないものであった。本発明の目的は耐震強度が上げら
れると共に、鋳造時の突出部の変形も低減でき、小型で
測定精度の高い空気流量計を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による空気流量計
は、内燃機関の吸入空気通路を構成する主流路と、吸入
空気を計測する発熱素子と、内部に前記発熱素子を有し
前記主流路内に配置された突出部に設けられた副流路と
を備えた空気流量計において、前記突出部は、前記主流
路を構成するボディと一体に設けられたリブにより、前
記ボディに保持されていることを特徴とする。また、本
発明による空気流量計は、内燃機関の吸入空気通路を構
成する主流路と、吸入空気を計測する発熱素子と、内部
に前記発熱素子を有し前記主流路内に配置された突出部
に設けられた副流路とを備えた空気流量計において、前
記突出部は、前記主流路を構成するボディに接合された
リブにより、前記ボディに保持されていることを特徴と
する。
【0006】リブにより前記突出部を支持することによ
り、耐震強度が上げられると共に、鋳造による場合は、
鋳造時の突出部の変形も低減できる。リブが主流路を形
成するボディと一体あるいは接合により設けられるた
め、主流路内での脱落を容易に防止することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1及
び図2,図3により説明する。ボディ1は内燃機関の吸
気管路を構成する。吸入空気は図1の左側から流入す
る。流れの下流に内燃機関が接続される。
【0008】ボディ1は、基本的には円筒形の主流路3
を形成する。このボディ1と一体に形成された突出部2
が主流路3中に設けられている。この突出部2の先端に
は、主流路3と並行であり、主流路3の中央部に入口開
口を有する副流路4が設けられている。また、この突出
部2には、ボディ1の外部から貫通する穴が設けられて
おり、ここに、回路ユニット14に結合された熱線素子
10の支持部材11のモールド部分13が収納され、そ
の結果熱線素子10及び温度補償素子12が副流路4に
配置される。また、前記副流路4の後流には、突出部2
の壁2a,2b,2c及びカバー6により軸方向の短い
屈曲副流路5が形成されている。屈曲流路の後流には、
全空気流量を制御するスロットルバルブ20が配置され
ている。スロットルバルブ20はバルブ駆動シャフト2
1の回転でも開閉する。図示しないが、ボディの外に、
シャフトにつながるリンクがある。リンクは車のアクセ
ルペダルにつながるケーブルにより通常作動する。尚、
カバー6はボルト7及び8により、突出部2の後端に、
スロットルバルブ20及びバルブ駆動シャフト21の取
り付け前に、ネジ止めされる。
【0009】副流路4の開口部4aは、ボディ1の内壁
1a及び突出部2のボディ1との連結部の壁2dから、
副流路4の内径の2倍以上の距離、離して設けられ、か
つ、ベルマウス形状になっている。
【0010】ボディ1の内壁1aや突出部2の副流路4
を形成する部分の外壁2e等は、上流側に流路が拡大す
る形状に形成されている。一方、ボディ1のスロットル
バルブ20が配置される付近の内壁1bは機械加工によ
って同径に仕上げられているが、機械加工される以前
は、図1の左側に流路が狭まる円錐形状に形成される。
これらにより、突出部壁2aの付近の面を割り位置とす
る左右に抜き取り可能な中型を用いて、鋳物成形され
る。
【0011】白抜きの矢印は、空気の流れを示す。図1
の左端から流入した空気は、大部分は主流路3を流れる
が、一部は副流路4に流入する。副流路入口4aは、壁
1a,2dから十分離れているので、比較的乱れの少な
い流れが副流路4に流入する。また、副流路入口4aの
ベルマウスは、空気をより多く取り込んで、副流路4の
内壁2f付近の流速を増大させるが、熱線素子までの副
流路4の内壁2fの摩擦作用により、副流路内の流れは
十分整流され、熱線素子10の直前では、流速分布の均
一な流れになる。
【0012】ベルマウスの入口径と副流路4の径の比は
1.6〜1.2、それに応じて入口から熱線素子10まで
の長さと副流路の径の比は4〜2程度にとる。但し、副
流路4の径の実際の寸法によっても異なり、一対一の対
応とはならない。
【0013】熱線素子10の後流では、流れはまず上方
に曲げられ、屈曲副流路5を流れ、次に、ボディ1の内
壁にぶつかって、屈曲副流路の出口5a,5bより左右
に曲って流れ出て、主流と合流する。このような流路構
成は機関からの逆流の減衰、脈動の熱線素子10の近傍
への伝播の防止の作用を持つ。
【0014】本実施例によれば、流れの乱れに起因する
ノイズ、脈動の影響による出力の不安定性、機関の吹き
戻しによる熱線素子の損傷などの問題がない内燃機関用
熱線式空気流量計が、短い軸方向寸法で構成される。す
なわち、小形,軽量,低コストにできるという効果があ
る。さらには、従来別体でしか製作できなかった流量計
ボディとスロットルバルブ装置ボディが一体のボディと
して構成でき、機関の吸入管路の短縮による、不要の圧
損の低減,軽量化,低コスト化が可能という効果があ
る。
【0015】図4〜図6に本発明の第二の実施例を示
す。図1〜図3に示した第一の実施例との相違で説明す
る。突出部42は、ボディ41の上下壁(全体の構成に
よってはボディ41の左右の壁、すなわちスロットルバ
ルブ駆動シャフト21の軸線方向の壁)につながってい
る。このため、副流路44の後流の屈曲副流路45を上
下両方向に形成することが出来る。また、副流路44の
出口面、すなわち突出部42の後端面42aを平面とし
ている。これは、この面の面粗さを小さくするための機
械加工を容易としている。また、副流路カバー46は、
第一の実施例のように単なる板体でなく凹形状としてい
る点が異なる。カバー46は、やはりボルト7,8で突
出部42の後端に取り付けられる。副流路カバー46
は、ボディとは別体なので、内面の仕上げ、接合面の仕
上げが可能なので、突出部42の後端面42の仕上げが
容易であることから、屈曲副流路45の内面の面粗さが
全体に小さくでき、また、接合部のシールも良好とな
る。これは、屈曲副流路での流れの不安定、主流路との
圧力シールの不良が、熱線素子10の特性の不安定の原
因となる場合があるので、その防止に効果がある。
【0016】第一の実施例においても、本実施例のごと
く、突出部2の後端面を平面とし、板状カバー6を凹形
状のものとすることにより、同様な効果を付加できる。
【0017】屈曲副流路45を上下両方向に設けられる
本実施例の効果は、脈動が伝わった場合に副流路44の
手前で干渉作用があり、より脈動に対して良好であるこ
とである。但し、通路抵抗が小さくなるので、屈曲副流
路45の出口45a〜45dの面積を小さくするなど、
機関に応じての変更が望ましい。
【0018】構成としての効果は、第一の実施例と同様
である。
【0019】図7〜図8に、本発明の第三の実施例を示
す。主流73に並行な副流路74はボディ71からの突
出部72の先端ではなく、ボディ71の内壁に近い部分
に構成されている。副流路74の後流の屈曲副流路75
は突出部72の後端壁72aとボルト7でこの壁72a
に取り付けられた副流路カバー76により構成されてい
る。突出部72の後端部は、主流路73の中央付近まで
形成されており、従って、屈曲副流路75内の流れは、
まず、ボディ71の内周壁側から、壁72aにそって、
主流路73の中央部へ向って流れ、次に屈曲流路出口7
5aより左右ないし下流側に流れる。屈曲流路75の後
流には、スロットルバルブ20、及び駆動シャフト21
が、第一及び第二の実施例と同様一体のボディ内に配置
されている。
【0020】第三の実施例の特徴は、回路ユニット84
と一体のモールド部83の長さが短くでき、コスト的に
有利である。また、突出部72が比較的小さくできるた
め、主流路73の流通抵抗が小さくでき、また、オーバ
ーハング質量も小さいので、泰一の実施例に比べると、
耐振的に有利である。但し、副流路74への流入する流
れの乱れは若干大きくなり、その分、ベルマウス径を大
きくするのに加え、副流路74の熱線素子10までの距
離を長くすることが望ましい。
【0021】本実施例の基本的効果は第一の実施例と同
等である。
【0022】図9〜図10に本発明の第四の実施例を示
す。
【0023】ボディ91は、これまでの第一から第三の
実施例と異なり、熱線式流量計単体で構成されている。
突出部92は、第一の実施例とほぼ同様に形成され、先
端部に副流路94が、後端部に屈曲副流路95の一部が
突出部92の後端面92aを壁面として形成されてい
る。屈曲副流路95の残りの部分は、主流路93の外に
はみ出す形で、図10の上側から左右両方に約90度の
範囲に、ボディ91にくい込んで形成されている。従っ
て、屈曲副流路95の出口には図10の両横の位置とな
る。屈曲副流路95の後流側の流路面は、ガスケツト9
6で形成されている。すなわち、ガスケットをはさん
で、流量計ボディ91とは独立したスロットルバルブ装
置のボディがボルト穴98a〜98dを介して結合され
ている。
【0024】本実施例では、屈曲副流路95の長さが長
くとれるので、脈動の大なる機関でも適用できるという
利点がある。
【0025】図11,図12に本発明の第五の実施例を
示す。本実施例は、第一の実施例の構造に、補強リブ8
を付加したものである。すなわち、第一の実施例の突出
部2の先端の副流路4を構成する部分と、ボディ1の反
対側の内壁につながるリブ8を設けている。これによ
り、耐振強度が上げられると共に、鋳造時の突出部2の
変形も低減できる。その他の効果は、第一の実施例と同
等である。
【0026】図13,図14,図15に本発明の第六の
実施例を示す。ボディ131からの突出部132は、回
路ユニット14につながるモールド部13に対し、直角
な方向に形成された、リブ137と138及び、副流路
134を形成する円筒状の部分132からなる。従っ
て、回路ユニット14のモールド部13は、ボディ13
1の壁の穴を通り、一度、主流路133を横切り、次に
突出部132の穴を貫通する形で、熱線素子10を副流
路134内に配置するモールド部13の突出部132の
穴に入る部分には、Oリング139が設けられている。
このOリング139は、主流路133と副流路134と
のシール作用を与える。屈曲副流路135は、突出部1
32の後端面と、カバー136により形成される。カバ
ー136には、上下2方向に、出口135a,bが設け
られている。出口135a,bは、この中の流れが、む
しろ上流側に戻るように形成されている。この理由は、
屈曲副流路の長さが短いので、それを補うためである。
【0027】本実施例の利点は、もともと主流路133
の障害物となっているスロットルバルブ駆動シャフト2
1の方向に突出部137,138,132があるため、
主流路133内の実質的な流通抵抗が低減できることで
ある。また、本実施例では、主流路133の入口部13
3aをベルマウス形状にしており、この部分での整流効
果を与えている。
【0028】その他の効果は、第一の実施例と同等であ
る。
【0029】以上、実施例を数例説明してきたが、いず
れの実施例についても、屈曲副流路のカバー部材は、ボ
ルト止めとは限らず、接着による接合などの構成や、該
カバーと、突出部後端面の接面部をシート部材でシール
する構成も考えられる。
【0030】図16〜図17に本発明の第七の実施例を
示す。基本的構成は、第六の実施例と同等であるが、主
流に対して直角な流路140a,140b等をカバー1
39に形成してなることが異なる。本実施例によれば、
流路140a,140b等は、1箇の流路断面積を小さ
くとれるため、軸方向寸法が一層短縮できる。
【0031】図18〜図19に本発明の第八の実施例を
示す。基本的構成は、この場合も第六の実施例と同等で
ある。本実施例では、主流に対して直角な流路142を
円板状、すなわち、バイパイ流路134を含めてその形
状を表現すれば、きのこ形に形成していることが異な
る。本実施例によれば、第七の実施例に対してもさらに
軸方向寸法が短縮できる。
【0032】図20〜図21に本発明の第九の実施例を
示す。
【0033】本実施例では、副流路212を設ける主流
路211に突出したボディ210と一体の突出部210
dを、ボディ内壁に添って約90°の範囲に設けてい
る。従って、主流路211と並行な副流路212bと直
角な副流路212cは、半径方向を向くと共に周方向に
も向いて、円弧状に形成されている。この副流路212
cの流体抵抗は、実質的に直角ベンドと約90°の曲率
の小さい角断面エルボの管路形状抵抗と摩擦抵抗からな
る。副流路212cの通路断面積の選び方により、この
部分の流体抵抗は、これまでの実施例に対し同等にも大
きくも出来る。副流路212cの主流に対して下流側の
壁は、板状カバー213で形成され、カバー213はボ
ルト214a,214bにより突出壁210dに固定さ
れている。本実施例では、何らかの都合で、例えば、シ
ングルポイントインジェクションシステムのように、ス
ロットバルブ3の手前にインジェクタを配するような場
合、この様に形成することが必要となる。この様な場
合、例えば、スロットルバルブ軸を、熱線素子を保持す
るモールド部分2cの向く方向に対して、45°方向に
設置することも考えられる。これは、高流量での全体の
圧力損失低減に有効と考えられる。本実施例のその他の
効果は、第一ないし第三の実施例とほぼ同等である。
図22〜図23に本発明の第十の実施例を示す。
【0034】本実施例は、比較的大きな流体抵抗を持つ
副流路を、比較的体積の小さい突出部に形成することを
ねらった実施例である。すなわち、主流に並行で熱線素
子を配する副流路222bと直角な流路222cをドー
ナツ状に形成している。これにより、主流路221に突
出するボディ220の突出部220d、副流路222c
の通路の割には小さくなる。副流路222cの主流に対
して下流側の壁は、ボルト224などにより突出部22
0dに固定させる板状カバー223により形成される。
副流路222cの流体抵抗は、実質的な直角ベントと、
約270°の比較的曲率の大きい角断面エルボの管路形
状抵抗、及びやや長い通路長の摩擦抵抗とからなり、副
流路222cの断面積を極端に大きくしない限り、これ
までの実施例の副流路より流体抵抗、すなわち、管路の
等価長さを大きく出来る。従って、吹き戻りの大きい、
あるいはバックファイアの起りやすい、あるいは、吸気
脈動の大きい内燃機関に対して有利である。その他の効
果は、基本的には、第一ないし第三の実施例等とほぼ同
等である。
【0035】図24に本発明の第十一の実施例を示す。
【0036】本実施例は、比較的大きな流体抵抗を持つ
副流路を、軸方向寸法が長くならないような構成で実現
したものである。ボディ240とは別体で、回路ユニッ
ト2と結合されたプローブホルダブロック230の中
に、主流路241と並行な副流路242b、これと直角
で半径方向を向く角断面の副流路242c、さらに該副
流路242cと直角で、主流に対して上流へ向う副流路
242d、さらに該副流路242dに直角で半径方向に
向う副流路242fで全副流路242が形成されてい
る。副流路242cの主流に対して下流側の壁は、板状
カバー243で形成され、該カバー243は、ボルト2
44で、ホルダブロック230に固定されている。本実
施例では、熱線素子2aの上流の副流路242bの長さ
が、その構成上短いので、ノイズ低減のため、ボディ2
40の入口開口部に全網体245を設けている。また、
ホルダブロック230の主流に対して上流側の壁を、副
流路242eの出口に対してさらに主流中に延長した部
分230aを設け、該副流路242eの出口に主流が直
接当らないよう形成し、この部分の静圧を安定させ、副
流路内の流れを安定させてノイズ低減を計っている。
【0037】本実施例では、副流路242の流体抵抗
は、3ケ所の直角ベンドからなる管路形状抵抗要素及
び、長い通路長に比例する摩擦抵抗とからなり、第十の
実施例以上の流路の等価長さが増大している。すなわ
ち、本実施例の効果は、第十の実施例と同様、吹き戻し
やバックファイヤ、吸入脈動に対して強い。また、副流
路の流体抵抗、特に形状抵抗を大きくとると、高流量
(高流速域)での主流路に対する副流路の流量分配比を
小さくできる。これは、熱線素子付近の流速を下げられ
るということで、長期的にみた埃塵付着による汚損に対
して有利である。
【0038】本実施例では、副流路242の加工形成
上、ボディ240と別体に形成し、着脱自在としたが、
副流路242c,242eの形成をボディ外部からの穴
加工とすればホルダブロック230の部分をボディと一
体に形成することができる。
【0039】図25に本発明の第十二の実施例を示す。
【0040】本実施例は、ボディ250の突出部250
dに、主流路251と並行な副流路252b及び該副流
路に直角な副流路252cを設け、さらに副流路の出口
開口252dを主流の下流方向に向けて形成し、かつ逆
止弁254を設けたものである。出口開口252dが流
線に対し直角であるため、そのままだと吹き戻しやバッ
クファイヤによる逆流があると、これまでの実施例、す
なわち副流路の出口面が流線と並行な方向に形成されて
いる場合に比べ、副流路内の逆流が強くなる。これを防
止するのが逆止弁254である。薄板体の逆止弁254
は、ボルト256で固定され、逆止弁254より短く形
成されたリテーナ255でバックアップされており、副
流路出口252dからの流れを大きく阻害しないため、
通常時に図示のようにリテーナ255側すなわちノーマ
ルオープンとなるようになつている。逆流があると、逆
止弁255に動圧がかかり、副流路出口252dをふさ
いで、副流路252内への逆流の進入を防止する。
【0041】本実施例の副流路252の流体抵抗は、2
ケ所の直角ベンドの管路形状抵抗と、管摩擦抵抗とから
なり、第十一の実施例の流体抵抗よりやや小さい。しか
し、逆止弁の機能の分、より吹き戻しやバックファイア
には強い構成である。また、第十一の実施例で述べたよ
うに長期的な汚損に対し有利である。尚、本実施例の副
流路252cは、ボディ250の外部から円形断面に形
成されており、メクラプラグ253,257が、各々の
流路形成のため付加されている。
【0042】図26に本発明の第十三の実施例を示す。
【0043】本実施例は、第十〜第十一の実施例などで
達成している副流路の流体抵抗の増大、すなわち、吹き
戻しが強いあるいはバックファイヤの起りやすい、ある
いは吸気脈動の大きい内燃機関に適した構造、さらに
は、長期的な埃塵付着に対し有利な構造を、より単純な
構造で達成するものである。すなわち、ボディ260の
突出部260dに形成する副流路262の主流に並行な
副流路262bの熱線素子2aの下流部分に、絞り26
2eを設け、主流に直角な副流路262cの断面積
(径)を主流に並行な副流路262bに対して小さくし
ている。また、副流路262cの出口262dの手前に
拡大部262fを設け、出口262dの面積を副流路2
62bの入口262aの面積と同等にしている。
【0044】絞り262eを設けたこと、流路262c
の径を小さくしたことで、縮小,拡大の管路形状抵抗の
付加により熱線素子2aより下流の副流路の流体抵抗、
特に逆流に対しての流体抵抗が増加できる。従って当初
述べたような効果が達成される。また、出口262dの
面積を大きくし、かつ相対的に流路260dの断面積を
大きく設定したことで、入口〜出口の動圧変化分による
静圧損失、低減及び、流路260dの部分の管摩擦抵抗
が低減が得られるので、低流量域での流量分配比が相対
的に高められる効果もある。
【0045】図27〜図28及び図29に、本発明の目
的をほぼ達成できるもう一つの発明の実施例を示す。
【0046】ボディ270の突出部270dの主流路2
71の中心に開口した副流路272は、主流と並行な副
流路272bだけで構成されている。突出部270dの
主流に対して下流側の面は平面に形成されており、ここ
に、逆流の動圧が作した場合に副流路出口272dをふ
さぐ逆止弁273が設けられている。逆止弁273は、
該逆止弁より短い長さのリテーナ274によりバックア
ップされ、リテーナ274は、ボルト275,276に
より突出部270dに固定されている。回路ユニット2
82は長いモールド部282cを有し、熱線素子282
a、温度補償素子282を副流路272bに配置してい
る。
【0047】すでに述べた逆止弁の作用により、本構成
で、温度特性が良好で、機関の吹き戻し、バックファイ
アに強い内燃機関用熱線式流量計が短い軸方向寸法で実
現される。但し、この構成では、副流路272は通路長
が短いため、脈動の低減作用が小さいこと、高流量域で
の流速低減作用がないことなどが問題である。
【0048】図29は、図27に示す実施例の部分変更
図で、副流路292bには、熱線素子282aの下流の
部分に、絞り292eが設けられている。これにより若
干の脈動減衰効果及び高流量域での副流路292b内の
流速の低減が可能となる。
【0049】次に図30を用いて本発明の内燃機関につ
いて説明する。図30は、本発明の内燃機関用熱線式空
気流量計が適用される電子制御式燃料噴射装置を備えた
内燃機関のシステム実施例である。
【0050】シリンダ500ヘの空気は、エアフィルタ
ー503より吸入され、接続管504,流量計1,吸気
マニホールド501を通って供給される。流量計1に
は、主流路21に突出した副流路22が形成されてお
り、該副流路22内には回路ユニット2と一体に形成さ
れた熱量素子2a及び温度補償素子2bが設けられ、こ
の部分の空気流速を検知して、全吸入空気量に対する出
力を得る。流量計1の通路には、車のアクセルペダルと
連動する吸入空気量制御用スロットルバルブ3が設けら
れている。さらに、流量計1には、スロットルバルブ全
閉(アイドリング)時の流量を制御するアイドルフピー
ドコントロール(ISC)バルブ8が設けられている。
【0051】一方、燃料は、燃料タンク505からポン
プ506により、インジェクタ507より吸気マニホー
ルド501内に噴射、エンジン500に空気と共に供給
される。
【0052】コントロールユニット510では、熱線素
子回路ユニット2の出力信号、スロットルバルブ3の回
転角度信号、排気マニホールド507に設置された酸素
濃度センサー508の出力信号、機関の回転速度センサ
ー509の出力信号等が入力され、燃料噴射量、ISC
バルブ開度等が演算される。この結果に応じインジェク
タ507,ISCバルブ8等を制御する。また、コント
ロールユニット510には吸入空気量及び回転速度に対
応する燃料噴射量のテーブルを記憶されていて、説線素
子からの吸入空気量と速度センサからの回転速度から直
ちに燃料噴射量を求められ、燃料噴射装置から噴射され
る燃料噴射量を制御している。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、リブにより突出部を支
持することにより、耐震強度が上げられると共に、鋳造
による場合は、鋳造時の突出部の変形も低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を表す断面図である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【図3】図1のII−II線断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を表す断面図である。
【図5】図4のIII−III線断面図である。
【図6】図4のIV−IV線断面図である。
【図7】本発明の他の実施例を表す断面図である。
【図8】図7のV−V線矢視図である。
【図9】本発明の他の実施例を表す断面図である。
【図10】図9のVI−VI線断面図である。
【図11】本発明の他の実施例を表す断面図である。
【図12】図11のVII−VII線矢視図である。
【図13】本発明の他の実施例を表す断面図である。
【図14】図13のVIII−VIII線断面図である。
【図15】図14のIX−IX線断面図である。
【図16】本発明の実施例で副流路の一部を表す断面図
である。
【図17】図16のX−X線断面図である。
【図18】本発明の実施例で副流路の一部を表す断面図
である。
【図19】図18のXI−XI線断面図の矢視図である。
【図20】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図21】図20のI−I断面矢視図である。
【図22】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図23】図24のI−I断面矢視図である。
【図24】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図25】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図26】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図27】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図28】図27のI−I断面矢視図である。
【図29】図27の部分変更した実施例を示す図であ
る。
【図30】本発明の電子制御式燃料噴射装置のシステム
を表す図である。
【符号の説明】
1…ボディ、3…主流路、4…副流路、10…熱線素
子。
フロントページの続き (72)発明者 臼井 俊文 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所佐和工場内 (72)発明者 徳田 博厚 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所佐和工場内 (72)発明者 筒井 光圀 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所佐和工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の吸入空気通路を構成する主流路
    と、吸入空気を計測する発熱素子と、内部に前記発熱素
    子を有し前記主流路内に配置された突出部に設けられた
    副流路とを備えた空気流量計において、 前記突出部は、前記主流路を構成するボディと一体に設
    けられたリブにより、前記ボディに保持されていること
    を特徴とする空気流量計。
  2. 【請求項2】内燃機関の吸入空気通路を構成する主流路
    と、吸入空気を計測する発熱素子と、内部に前記発熱素
    子を有し前記主流路内に配置された突出部に設けられた
    副流路とを備えた空気流量計において、 前記突出部は、前記主流路を構成するボディに接合され
    たリブにより、前記ボディに保持されていることを特徴
    とする空気流量計。
JP9148926A 1987-06-17 1997-06-06 空気流量計 Pending JPH1054745A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62140324A (ja) * 1985-12-16 1987-06-23 神鋼電機株式会社 真空遮断器

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62140324A (ja) * 1985-12-16 1987-06-23 神鋼電機株式会社 真空遮断器

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