JPH1053895A - 車両装飾体の塗布メッキ方法、塗布メッキ層付き車両装飾体及び車両装飾体用塗布メッキキット - Google Patents

車両装飾体の塗布メッキ方法、塗布メッキ層付き車両装飾体及び車両装飾体用塗布メッキキット

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JPH1053895A
JPH1053895A JP22751996A JP22751996A JPH1053895A JP H1053895 A JPH1053895 A JP H1053895A JP 22751996 A JP22751996 A JP 22751996A JP 22751996 A JP22751996 A JP 22751996A JP H1053895 A JPH1053895 A JP H1053895A
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plating
decorative body
vehicle
layer
coating
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JP22751996A
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English (en)
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Goro Aoki
吾朗 青木
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WORLD AUTO KIKAKU KK
Original Assignee
WORLD AUTO KIKAKU KK
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  • Vehicle Waterproofing, Decoration, And Sanitation Devices (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンブレム等の車両装飾体に対し、車体に固
着されたままの状態でこれに金メッキ等のメッキ処理を
手軽に施すことができるメッキキットを提供する。 【解決手段】 メッキキットは、メッキ用負極端子2、
メッキ電極ユニット3、それらメッキ用負極端子2及び
メッキ電極ユニット3を自動車用バッテリーに接続する
ための接続配線部4及びアダプタ5、及び容器10に収
容されたメッキ液11とを含んで構成される。該キット
は以下のようにして使用される。すなわち、メッキ用負
極端子2を装飾体40の表面に接触させ、さらにメッキ
電極ユニット3のメッキ液保持材22をメッキ液11に
浸漬して、これに該メッキ液11を含浸保持させる。そ
して、装飾体40側が負、メッキ電極3側が正となるよ
うに通電しながら、メッキ液保持材22に保持されたメ
ッキ液を装飾体40の表面に塗布することにより、塗布
メッキ層42を当該装飾体40の表面に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車体に
固着された装飾体に、主として装飾用のメッキを施す方
法、及びそのメッキが施された装飾体、さらには装飾体
に上記メッキを施すためのメッキキットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車の車体には、装飾体とし
て、自動車会社のロゴマークや車名を型取ったエンブレ
ムが取り付けられている。このようなエンブレムは、一
般の車種においてはクロムメッキ等により銀光沢に仕上
げられていることが多いが、一部の高級車種において
は、他のグレードの車種と差を付けるために、金メッキ
仕上げが施されていることがある。金メッキ仕上げが施
されたエンブレムは、高級車を所有していることの一つ
のステイタスシンボルでもあり、多くの自動車愛好者に
とっては憧れあるいは垂涎の的ともなる。そのため、自
動車愛好者の間では、自らが所有する自動車の銀光沢の
エンブレムを金メッキ仕上げのものに変えることに対す
る要望が急速に高まっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上述のような
愛好者の望みを叶える一つの方法として、現状の銀光沢
のエンブレムを取り外し、代わって金メッキ仕上げされ
た別のエンブレムを取り付けることが考えられるのであ
るが、ロゴマークや車名は一般には登録商標等により厳
重に保護されており、第三者がそのようなエンブレムを
カーアクセサリーとして製造販売することはほとんど不
可能に近い。そこで、取り外したエンブレムに金メッキ
を施して再装着することも考えられるが、接着剤等で車
体に強固に固着されたエンブレムを取り外すのは容易で
はなく、また、取り外し時に車体の塗装を傷つけたりす
る心配もある。
【0004】本発明の課題は、エンブレム等の車両装飾
体に対し、車体に固着されたままの状態でこれに金メッ
キ等のメッキ処理を施す方法と、それによりメッキが施
された車両装飾体、及びそのようなメッキ処理を手軽に
実施することができるメッキキットを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上述の課
題を解決するために本発明の車両装飾体の塗布メッキ方
法は、車両に予め固着され、少なくともその表面部が導
電物質で形成された車両装飾体の表面に、メッキ電源の
負極に接続されたメッキ用負極端子を接触させる一方、
メッキ電源の正極側に接続されたメッキ電極の周囲を、
液吸収性を有する材料で構成されたメッキ液保持材で覆
い、そのメッキ液保持材にメッキ液を含浸・保持させ、
装飾体側が負、メッキ電極側が正となるようにメッキ電
源により通電しながら、メッキ液保持材により保持され
たメッキ液を装飾体の表面に塗布することにより、該メ
ッキ液に由来するメッキ層(塗布メッキ層)を当該装飾
体の表面に形成することを特徴とする。
【0006】上記方法によれば、エンブレム等の車両装
飾体の表面にメッキ用負極端子を接触させる一方、正極
側となるメッキ電極を覆うメッキ液保持材にメッキ液を
保持させ、そのメッキ液を装飾体表面に塗布しながら、
メッキ電源によりメッキ用負極端子及びメッキ電極に通
電することで、車両に固着された状態の装飾体に簡単に
メッキを施すことができ、ひいては装飾体の高級感を著
しく高めることができる。
【0007】なお、塗布メッキ層の密着性を向上させる
ためには、塗布メッキ層の形成に先立って、装飾体の表
面を所定の脱脂液により脱脂処理すること、あるいは装
飾体の表面に形成された酸化物層を所定の酸化物除去液
により除去することが有効である。なお、脱脂液として
は、アルカリ脱脂液、例えば第三りん酸ナトリウム、ピ
ロりん酸ナトリウム、メタりん酸ナトリウム、メタケイ
酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム等のアルカ
リ成分の1種ないし2種以上を水に溶解させたアルカリ
脱脂液を使用することができ、適宜これに界面活性剤を
添加することで脱脂効果がさらに高められる。また、車
体の塗装膜を侵さないものであれば、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール等のアルコール類あるいはキ
シレン等、有機系の脱脂液を使用することもできる。ま
た、酸化物除去液としては、酸化物除去作用を有する酸
を含有した溶液、例えば塩酸もしくは硫酸を含有した水
溶液を使用することができる。
【0008】一般にエンブレム等の装飾体は、クロムメ
ッキ等により銀光沢に仕上げられていることが多い。そ
こで、塗布メッキ層を、装飾体の地色(例えばクロムメ
ッキ層の銀白色)とは異なる色彩を有する金属により形
成すれば、該塗布メッキ層による装飾性向上効果がさら
に高められる。具体的には、塗布メッキ層は金を主体と
するメッキ層として形成することができる。
【0009】上述のような方法によりメッキが施された
車両用装飾体は、車両の表面に予め固着され、少なくと
もその表面部が導電物質で形成された装飾体本体(すな
わち上記メッキ処理を行わない車両装飾体)の表面に、
上記塗布メッキ層が形成された構造を有するものとな
る。例えば、クロムメッキが施された装飾体を上記装飾
体本体として使用する場合、塗布メッキ層はそのクロム
メッキ層の上に形成されることとなる。
【0010】次に、上記塗布メッキを実施するための本
発明のメッキキットは、下記の構成品目を含んで構成さ
れる。 メッキ用負極端子:上記車両装飾体の表面に接触させ
られる。 メッキ電極ユニット:液吸収性を有する材料で構成さ
れたメッキ液保持材により、メッキ電極の周囲を覆った
ものとして構成される。 接続配線部:メッキ用負極端子及びメッキ電極をメッ
キ電源に接続する。 開口部を有するメッキ液容器。 そのメッキ液容器に収容されたメッキ液。 そして、メッキ電極ユニットのメッキ液保持材をメッキ
液容器内のメッキ液に浸漬して、これに該メッキ液を含
浸保持させ、接続配線部を介してメッキ電源により装飾
体側が負、メッキ電極側が正となるように通電しなが
ら、メッキ液保持材により保持されたメッキ液を装飾体
の表面に塗布して上記塗布メッキ層を形成する。このよ
うなキットを用いれば、装飾体に対する塗布メッキ層の
形成をいつでも手軽に行うことができる。なお、塗布メ
ッキ層を金メッキ層とする場合には、メッキ液は金メッ
キ用のメッキ液とすることができる。
【0011】なお、メッキ液容器の開口部を着脱可能に
塞ぐキャップを設けることができる。
【0012】一方、前述の脱脂液を使用する場合には、
開口部を有する脱脂液容器と、その脱脂液容器に収容さ
れた脱脂液とをキットの構成品目に加えることができ
る。また、酸化物除去液を使用する場合には、同じく開
口部を有する酸化物除去液容器と、その酸化物除去液容
器に収容された酸化物除去液とをキットの構成品目に加
えることができる。なお、脱脂液容器及び酸化物除去液
容器についても、それぞれ、その開口部を着脱可能に塞
ぐキャップを設けることができる。
【0013】次にメッキ電源としては、車両に搭載され
た自動車用バッテリー(例えば鉛蓄電池)を利用するこ
とができる。そこで、上記バッテリーにより給電される
シガレットライターソケットに前述の接続配線部を着脱
可能に装着するためのアダプタを、メッキキットの構成
品目に含ませておけば便利である。この場合、シガレッ
トライターソケット、アダプタ及び接続配線部を介し
て、メッキ電源としての自動車用バッテリーにより、メ
ッキ用負極端子及びメッキ電極に通電することとなる。
これにより、自動車用バッテリーをメッキ電源として手
軽に流用することができる。なお、シガレットライター
ソケットは、開口部を有する円筒状に形成されているこ
とが多く、この場合上記アダプタは、該開口部からその
内側に挿入・装着されるものとして構成することができ
る。このようなシガレットライターソケットは、一般に
は自動車用バッテリーの負極に接続されるソケット側負
極端子がその内周面に設けられる一方、開口部と反対側
の端面に自動車用バッテリーの正極に接続されるソケッ
ト側正極端子が設けられていることが多い。そこで、上
記アダプタは、その先端部にソケット側正極端子と接触
・導通するアダプタ側正極端子を形成し、また、その側
面部にソケット側負極端子と接触・導通するアダプタ側
負極端子を形成することで、そのようなシガレットライ
ターソケットに適合させることができる。
【0014】一方、乾電池等の市販の電池をメッキ電源
として利用することも可能である。この場合、メッキキ
ットには、上記接続配線部に接続されるとともにメッキ
電源としての電池を収容する電池ボックスをその構成品
目に加えることができる。そして、その電池ボックスに
収容された電池により、接続配線部を介してメッキ用負
極端子及びメッキ電極に通電することとなる。なお、電
池としては、直列接続された複数の素電池を積層形態で
ケーシング内に収容した積層電池を使用することができ
る。この場合、電池ボックス内には、その積層電池の電
極端子と着脱可能に係合する電極ソケットを設けること
ができる。そして、前述の接続配線部は、その電極ソケ
ットに接続される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例を参照して説明する。図1は、本発明の
メッキキットの構成品目の一例を示すものである。すな
わち、該メッキキット1は、メッキ用負極端子2、メッ
キ電極ユニット3、接続配線部4、及びその接続配線部
4に取り付けられたアダプタ5等を含んで構成されたメ
ッキツール6と、メッキ液容器10に収容されたメッキ
液11と、脱脂液容器13に収容された脱脂液14と、
酸化物除去液容器16に収容された酸化物除去液17
と、さらにそれら脱脂液14あるいは酸化物除去液17
を車両装飾体の表面に塗布するための、塗布用具として
の綿棒19等を備えて構成され、それらが袋あるいはケ
ース等のパッケージ20に詰め合わされている。なお、
各容器10、13、16の開口部10a、13a、16
aは、キャップ12、15、18によりそれぞれ開閉可
能に塞がれている。
【0016】メッキ用負極端子2は、金属により例えば
棒状に構成された端子本体2aを備え、これに接続配線
部4がホルダ2bを介して結合されている。なお、接続
配線部4は、例えばコード等の被覆導線により構成され
る。一方、メッキ電極ユニット3は、図2(a)に示す
ように、例えば棒状あるいは線状のメッキ電極21の周
囲を、不織布あるいはスポンジ等の液吸収性を有する材
料で構成されたメッキ液保持材22により覆ったものと
して構成される。メッキ電極21は、化学反応による溶
出が起こりにくい材質で構成するのが望ましく、例えば
ニッケル(あるいはニッケル合金)、ステンレス鋼等で
構成される。
【0017】本実施例においては、電極ユニット3は、
不織布で構成されたメッキ液保持材22でメッキ電極2
1を覆って棒状体を作製し、外面に雄ねじ部23aが形
成された筒状の金具23をその外側に嵌め込み、さらに
その中間部をかしめて上記棒状体と金具23とを一体化
したものとして構成されている。電極ユニット3は、そ
の雄ねじ部23aを筒状のホルダ24の内周面に形成さ
れた雌ねじ部24aに螺合させることでこれに着脱可能
に取り付けられている。なお、ホルダ24には、上記雌
ねじ部24aと反対側に形成された雌ねじ部24bに対
し、接続配線部4の末端に取り付けられたねじ部材25
が螺合しており、それによって接続配線部4の芯線4a
が接点部4b及び金具26を介してメッキ電極21と導
通するようになっている。なお、図2(b)に示すよう
に、メッキ液保持材22は、メッキ電極21の周囲に束
ねられた繊維材料により、筆状に形成することもでき
る。
【0018】次に、図3に示すように、本実施例におい
てはメッキ電源として、車両に搭載された自動車用バッ
テリー(例えば鉛蓄電池:以下、単にバッテリーとい
う)30が使用されるようになっており、該バッテリー
30により給電されるシガレットライターソケット31
から電力供給を受けることとなる。シガレットライター
ソケット31は、開口部31aを有する円筒状に形成さ
れており、バッテリー30の負極に接続されるソケット
側負極端子32がその内周面に設けられる一方、開口部
31aと反対側の端面にバッテリー30の正極に接続さ
れるソケット側正極端子33が設けられている。
【0019】一方、前述のアダプタ5は、プラスチック
等により筒状に形成された本体5aを有し、その先端部
にアダプタ側正極端子34が、また、その側面部にリー
フスプリング等で構成されたアダプタ側負極端子35が
それぞれ設けられており、前述の開口部31aからシガ
レットライターソケット31の内側に挿入されるように
なっている。このうち、アダプタ側正極端子34には接
続配線部4を介して前述のメッキ電極ユニット3が、ま
た、アダプタ側負極端子35には同じくメッキ用負極端
子2がそれぞれ接続されている。そして、アダプタ5を
シガレットライターソケット31内に挿入・装着するこ
とにより、アダプタ側正極端子34はソケット側正極端
子33と、アダプタ側負極端子35はソケット側負極端
子32とそれぞれ接触し、メッキ用負極端子2がバッテ
リー30の負極側に、メッキ電極21が同じく正極側に
それぞれ接続されることとなる。
【0020】次に、メッキ液11は、公知の組成を有す
るアルカリ性金メッキ液とされている。また、脱脂液1
4は、第三りん酸ナトリウム、ピロりん酸ナトリウム、
メタりん酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、オルソ
ケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、水酸化ナトリウム等のアルカリ成分の1種ないし2
種以上を水に溶解させ、これに所定量の界面活性剤を添
加したアルカリ脱脂液とされている。また、酸化物除去
液17は、水に対し所定量の塩酸もしくは硫酸を含有さ
せた酸溶液とされている。
【0021】以下、メッキキット1を用いて、車両装飾
体としてのエンブレムに金メッキを施す方法について説
明する。図4に示すように、エンブレム40は、金属あ
るいはプラスチックにより、自動車会社のロゴマークや
車名を象った板状に形成されており、その表面にはクロ
ムメッキ層41が形成されて銀光沢仕上げがなされてい
る。このようなエンブレム40が、接着剤あるいはねじ
止め等により自動車の車体Bに対し予め固着されている
ものとする。
【0022】まず、図1のパッケージ20を開き、図4
に示すように、脱脂液容器13からキャップ15を外し
て、綿棒19を中の脱脂液14に浸漬し、引き上げる。
そして、その綿棒19を手Hにより保持しながら、エン
ブレム40の表面にこれをこすり付けるようにすること
で、これに含浸された脱脂液14によりクロムメッキ層
41の表面が脱脂処理される。次に、図5に示すよう
に、別の綿棒19に同様に酸化物除去液17を含浸さ
せ、これをエンブレム40の表面にこすり付けること
で、クロムメッキ層41の表面の酸化物を除去する。な
お、良好なメッキ膜を形成するためには、脱脂処理及び
酸化物除去処理の後にそれぞれ水洗処理を施すことが望
ましい。
【0023】そして、図6に示すように、メッキツール
6のアダプタ5をシガレットライターソケット31に装
着し、メッキ電極ユニット3のメッキ液保持材22を、
メッキ液容器10内のメッキ液11に浸漬して引き上げ
る。そして、その状態でメッキ用負極端子2の端子本体
2aをエンブレム40の表面に接触させながら、メッキ
液保持材22に含浸されたメッキ液11を該表面に塗布
する。このとき、図7に示すように、接続配線部4を介
してバッテリー30(図3)により、エンブレム40側
が負、メッキ電極21側が正となるように通電され、メ
ッキ液保持材22により保持されたメッキ液11に基づ
く塗布メッキ層としての金メッキ層42が、前述のクロ
ムメッキ層41の上に形成される。このようにして、図
6に示すようにエンブレム40は、塗布メッキ層付きエ
ンブレム(装飾体)50となり、その表面を銀白色のク
ロムメッキ仕上げから、黄金色の金メッキ仕上げに変え
ることができる。
【0024】なお、上記実施例では、図6に示すよう
に、メッキ用負極端子2は手Hで保持していたが、例え
ば図8に示すように、所定の固定治具51により車体B
の表面に固定して用いてもよい。固定治具51は、例え
ばそのベース52に取り付けられたマグネット53(あ
るいは粘着テープ)により車体B上に固定される。ベー
ス52上には2枚の弾性板材54が互いに対向するよう
に取り付けられており、それらの間にメッキ用負極端子
2が配置されている。また、図9に示すように、両弾性
板材54の軸穴54aには、ホルダ2bの側面両側から
突出して形成された軸突起2cがそれぞれ挿入されると
ともに、ホルダ2bよりも基端側において両弾性板材5
4にはボルト55が貫通しており、これにナット56を
締め込むことで、ホルダ2bはそれら弾性板材54の間
で挟み付けられた形で保持される。これにより、メッキ
用負極端子2は上記軸突起2cの周りで回転可能、かつ
弾性板材54との間の摩擦力により任意の角度位置を保
持可能なものとなる。そしてメッキを行う場合には、マ
グネット53によりベース52をエンブレム40の近く
に固定し、メッキ用負極端子2を回転させて、その端子
本体2aの先端をエンブレム40の表面に接触させれば
よい。
【0025】なお、自動車用バッテリーに代えて、乾電
池等の市販の電池をメッキ電源として利用することも可
能である。その一例を図10に示している。すなわち接
続配線部4には、上記電池を収容する電池ボックス45
が接続されている。なお、本実施例においては、所定の
メッキ電流密度を確保するために、電池46として、直
列接続された複数の素電池を積層形態でケーシング内に
収容した積層電池が使用されており、電池ボックス45
内には、その積層電池46の電極端子46a,46bと
着脱可能に係合する電極ソケット47a,47bが設け
られている。そして、前述の接続配線部4のうちメッキ
電極ユニット3側のものが電池46の正極側電極端子4
6aと係合する電極ソケット47aに、同じくメッキ用
負極端子2側のものが負極側電極端子46bと係合する
電極ソケット47bにそれぞれ接続される。
【0026】なお、塗布メッキ層は金メッキ以外のメッ
キ層とすることもできる。例えば図4に示すように、エ
ンブレム40がクロムメッキ層41により仕上げられて
いる場合、上記塗布メッキ層は、そのクロムメッキ層の
銀白色とは色彩のことなるメッキ層とすることで、顕著
な装飾性向上効果を達成することができる。この場合、
メッキ液も、該メッキ層を形成するためのものが使用さ
れる。例えば、そのようなメッキ層としてNiメッキ層
を用いると、エンブレム40をやや黒っぽい暗く重厚な
色調に仕上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメッキキットの一例を示す模式図。
【図2】メッキ電極ユニットを、その変形例とともに拡
大して示す断面図。
【図3】メッキツールの自動車用バッテリーへの接続方
法を示す概念図。
【図4】図1のメッキキットを用いた塗布メッキ方法の
工程説明図。
【図5】図4に続く工程説明図。
【図6】図5に続く工程説明図。
【図7】塗布メッキの作用を示す概念図。
【図8】メッキ用負極端子の保持治具の一例を、その使
用方法とともに示す側面図。
【図9】その正面断面図。
【図10】電池をメッキ電源として利用する態様の一例
を示す概念図。
【符号の説明】
1 メッキキット 2 メッキ用負極端子 3 メッキ電極ユニット 4 接続配線部 5 アダプタ 6 メッキツール 10 メッキ液容器 11 メッキ液 12 キャップ 13 脱脂液容器 14 脱脂液 16 酸化物除去液容器 17 酸化物除去液 21 メッキ電極 22 メッキ液保持材 30 自動車用バッテリー 31 シガレットライターソケット 32 ソケット側負極端子 33 ソケット側正極端子 34 アダプタ側正極端子 35 アダプタ側負極端子 40 エンブレム(車両装飾体) 41 クロムメッキ層 45 電池ボックス 46 積層電池 46a,46b 電極端子 47a,47b 電極ソケット 50 塗布メッキ層付きエンブレム(塗布メッキ層付き
車両装飾体)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に予め固着され、少なくともその表
    面部が導電物質で形成された車両装飾体の表面に、メッ
    キ電源の負極に接続されたメッキ用負極端子を接触させ
    る一方、 メッキ電源の正極側に接続されたメッキ電極の周囲を、
    液吸収性を有する材料で構成されたメッキ液保持材で覆
    い、そのメッキ液保持材にメッキ液を含浸・保持させ、 前記装飾体側が負、前記メッキ電極側が正となるように
    前記メッキ電源により通電しながら、前記メッキ液保持
    材に保持されたメッキ液を前記装飾体の表面に塗布する
    ことにより、前記メッキ液に由来するメッキ層(以下、
    塗布メッキ層という)を当該装飾体の表面に形成するこ
    とを特徴とする車両装飾体の塗布メッキ方法。
  2. 【請求項2】 前記装飾体の表面が、前記塗布メッキ層
    の形成に先立って所定の脱脂液により脱脂処理される請
    求項1記載の車両装飾体の塗布メッキ方法。
  3. 【請求項3】 前記装飾体の表面に形成された酸化物層
    が、前記塗布メッキ層の形成に先立って、所定の酸化物
    除去液により除去される請求項1又は2に記載の車両装
    飾体の塗布メッキ方法。
  4. 【請求項4】 前記塗布メッキ層として金を主体とする
    ものが形成される請求項1ないし3のいずれかに記載の
    塗布メッキ方法。
  5. 【請求項5】 車両の表面に予め固着され、少なくとも
    その表面部が導電物質で形成された装飾体本体と、 メッキ電源の負極に接続されたメッキ用負極端子を前記
    装飾体本体の表面に接触させる一方、メッキ電源の正極
    側に接続されたメッキ電極の周囲を、液吸収性を有する
    材料で構成されたメッキ液保持材で覆い、そのメッキ液
    保持材にメッキ液を含浸・保持させ、前記装飾体本体側
    が負、前記メッキ電極側が正となるように前記メッキ電
    源により通電しながら、前記メッキ液保持材により保持
    されたメッキ液を前記装飾体本体の表面に塗布すること
    により、当該装飾体本体の表面に形成された前記メッキ
    液に由来するメッキ層(以下塗布メッキ層という)と、 を有することを特徴とする塗布メッキ層付き車両装飾
    体。
  6. 【請求項6】 前記装飾体本体の表面部はクロムメッキ
    層により構成され、 前記塗布メッキ層は、そのクロムメッキ層の上に形成さ
    れ、かつ該クロムメッキ層とは色彩の異なる金属により
    構成されたものである請求項5記載の塗布メッキ層付き
    車両装飾体。
  7. 【請求項7】 前記塗布メッキ層は、金を主体に構成さ
    れたものである請求項5又は6に記載の塗布メッキ層付
    き車両装飾体。
  8. 【請求項8】 車両の表面に予め固着されて少なくとも
    その表面部が導電物質で形成された装飾体の表面に接触
    させるべきメッキ用負極端子と、 液吸収性を有する材料で構成されたメッキ液保持材によ
    り、メッキ電極の周囲を覆ったメッキ電極ユニットと、 前記メッキ用負極端子及び前記メッキ電極をメッキ電源
    に接続するための接続配線部と、 開口部を有するメッキ液容器と、 そのメッキ液容器に収容されたメッキ液とを含んで構成
    され、 前記メッキ用負極端子を前記装飾体の表面に接触させ、
    さらに前記メッキ電極ユニットの前記メッキ液保持材を
    前記メッキ液容器内のメッキ液に浸漬して、これに該メ
    ッキ液を含浸保持させ、前記装飾体側が負、前記メッキ
    電極側が正となるように、前記接続配線部を介して前記
    メッキ電源により通電しながら、前記メッキ液保持材に
    より保持されたメッキ液を前記装飾体の表面に塗布する
    ことにより、前記メッキ液に由来するメッキ層(以下、
    塗布メッキ層という)を当該装飾体の表面に形成させる
    ようにしたことを特徴とする車両装飾体用塗布メッキキ
    ット。
  9. 【請求項9】 開口部を有する脱脂液容器と、 その脱脂液容器に収容され、前記塗布メッキ層の形成に
    先立って、前記装飾体の表面を脱脂処理するための脱脂
    液とを有する請求項8記載の車両装飾体用塗布メッキキ
    ット。
  10. 【請求項10】 開口部を有する酸化物除去液容器と、 その酸化物除去液容器に収容され、前記塗布メッキ層の
    形成に先立って、前記装飾体の表面に形成された酸化物
    層を除去するための酸化物除去液とを有する請求項8又
    は9に記載の車両装飾体用塗布メッキキット。
  11. 【請求項11】 前記メッキ液は、金メッキ用のメッキ
    液である請求項8ないし10のいずれかに記載の車両装
    飾体用塗布メッキキット。
  12. 【請求項12】 前記接続配線部を、前記車両に搭載さ
    れた自動車用バッテリーにより給電されるシガレットラ
    イターソケットに着脱可能に装着するためのアダプタが
    設けられ、 それらシガレットライターソケット、アダプタ及び接続
    配線部を介して、メッキ電源としての前記自動車用バッ
    テリーにより、前記メッキ用負極端子及び前記メッキ電
    極に通電するようにした請求項8ないし11のいずれか
    に記載の車両装飾体用塗布メッキキット。
  13. 【請求項13】 前記接続配線部に接続されるととも
    に、前記メッキ電源としての電池を収容する電池ボック
    スを備え、 その電池ボックスに収容された電池により、前記接続配
    線部を介して前記メッキ用負極端子及び前記メッキ電極
    に通電するようにした請求項8ないし11のいずれかに
    記載の車両装飾体用塗布メッキキット。
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