JPH1053615A - 改良された重合体臭素化法 - Google Patents

改良された重合体臭素化法

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JPH1053615A
JPH1053615A JP9117402A JP11740297A JPH1053615A JP H1053615 A JPH1053615 A JP H1053615A JP 9117402 A JP9117402 A JP 9117402A JP 11740297 A JP11740297 A JP 11740297A JP H1053615 A JPH1053615 A JP H1053615A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改良されたイソオレフイン−共役ジオレフイ
ン重合体の臭素化法。 【解決手段】 イソオレフィン−共役ジオレフィン重合
体を不活性飽和パラフィン炭化水素および不活性ハロゲ
ン含有炭化水素の混合物から成る溶媒中で臭素化するイ
ソオレフィン−共役ジオレフィン重合体の臭素化法の改
良法が提供される。また臭素化された重合体は結合した
共役ジオレフィン単位の70%より少なくない量が臭素
化され、結合した臭素原子の80%より少なくない量が
該重合体の加硫に関与するのに適した形で存在している
上記方法から得られる改善された生成物が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の分野】本発明はイソオレフィン重合体の臭素
化を行う改良法、およびこのような改良法によって得ら
れる生成物に関する。
【0002】
【本発明の背景】イソオレフィン重合体は多年に亙って
公知であり、イソオレフィンおよび共役ジオレフィンの
重合体、特にイソブチレンおよびイソプレンの重合体と
して市販されている。このような重合体は広範囲の所望
の性質をもっているが、高度の不飽和性をもった重合
体。例えば1個またはそれ以上の共役ジオレフィンを高
い割合で含む重合体と一緒に加硫することは容易ではな
い。このような問題を克服するために、イソオレフィン
−共役ジオレフィン重合体、特にブチル重合体として知
られているイソブチレン−イソプレンをハロゲン化する
方法が行われて来た。このハロゲン化、特に塩素化また
は臭素化は、ブチル重合体の不活性有機溶媒溶液を一定
量の塩素または臭素で処理することによって達成され
る。ハロゲン化により得られたブチル重合体はブチル重
合体の固有の満足すべき性質をもっており、同時に高度
の不飽和性をもった重合体と一緒に加硫することができ
る。
【0003】ハロゲン化法はかなり非能率的であること
は良く知られている。この非能率性の理由の一つは、重
合体の中に導入される各塩素または臭素原子に対し、1
分子の塩化水素または臭化水素が生じることである。他
の理由はこの塩化水素または臭化水素の若干量が重合体
に付加し、化学的に望ましくない基を生じることであ
る。さらに他の理由としては、塩素または臭素の実際の
利用効率は非常に低く、一般に約25〜約40重量%程
度であることが挙げられる。
【0004】
【従来法の説明】ブチル重合体の製造法は公知であり、
イソオレフィン、好ましくはイソブチレン、および共役
ジオレフィン、好ましくはイソプレンを不活性希釈剤、
好ましくは塩化メチル中において、フリーデル・クラフ
ツ触媒、好ましくは塩化アルミニウムを存在させ、温度
約−80〜−120℃において反応させる。このように
して得られたブチル重合体は約95〜約99.5モル%
のイソブチレンと約0.5〜約5モル%のイソプレンを
含んでいる。このような重合体を有機溶媒に溶解し、約
10〜約60℃において好ましくは塩素または臭素と、
重合体中の二重結合1個当たり1個以下の結合塩素、ま
たは重合体中の二重結合1個当たり3個以下、好ましく
は1個以下のの結合臭素を含むような重合体が得られる
のに十分な時間の間反応させる。例えば米国特許第2
944 578号および同第3 011 996号参
照。米国特許第3 018 275号には、ハロゲン化
工程の間過酸化水素、過酸化ナトリウム、塩素酸ナトリ
ウムまたは臭素酸ナトリウム、および次亜塩素酸ナトリ
ウムから成る群から選ばれる材料を含む酸化剤を存在さ
せ、該工程におけるハロゲン化剤の利用率を向上させる
ブチル重合体のハロゲン化法が記載されている。
【0005】
【本発明の総括】本発明の目的は工程中における臭素の
利用率を向上させることによりイソブチレン重合体を臭
素化する改良法を提供することである。
【0006】本発明の他の目的はこの改良法を使用する
ことにより改良された臭素化ブチル重合体を提供するこ
とである。
【0007】従って本発明の一態様においては、溶媒中
にC4〜C6イソオレフィン−C4〜C6共役ジオレフィン
重合体を含む溶液をつくり、該溶液に臭素を加え、温度
約10〜60℃において該臭素を該重合体と反応させ、
臭素の量が該重合体中の共役ジオレフィン1モル当たり
約0.30〜約1.0モルである臭素化されたイソオレ
フィン−共役ジオレフィン重合体を分離するC4〜C6
ソオレフィン−C4〜C6共役ジオレフィン重合体を臭素
化する方法において、該溶媒は不活性飽和パラフィン炭
化水素および不活性ハロゲン含有ジオレフィンを該パラ
フィン炭化水素対該ハロゲン含有炭化水素の容積比が約
90/10〜約10/90になるような割合で含む混合
物であり、該ハロゲン含有炭化水素はモノ−、ジ−また
はトリ−ハロゲン化C1〜C6パラフィン炭化水素または
ハロゲン化芳香族炭化水素であることを特徴とする改良
法が提供される。
【0008】本発明の他の態様に従えば、該不活性混合
物は誘電定数が少なくとも約2.5であり、好ましくは
約3.0以上である。
【0009】本発明の他の態様に従えば、該不活性飽和
パラフィン炭化水素および該不活性ハロゲン含有炭化水
素は約90/10〜約50/50、好ましくは約90/
10〜約70/30の割合で存在する。
【0010】本発明の一態様においては、溶媒中にC4
〜C6イソオレフィン−C4〜C6共役ジオレフィン重合
体を含む溶液をつくり、該溶液に臭素を加え、温度約1
0〜60℃において該臭素を該重合体と反応させ、臭素
の量が該重合体中の共役ジオレフィン1モル当たり約
0.30〜約1.0モルである臭素化されたイソオレフ
ィン−共役ジオレフィン重合体を分離するC4〜C6イソ
オレフィン−C4〜C6共役ジオレフィン重合体を臭素化
する方法において、該溶媒が不活性飽和パラフィン炭化
水素および不活性ハロゲン含有ジオレフィンを該パラフ
ィン炭化水素対該ハロゲン含有炭化水素の容積比が約9
0/10〜約10/90になるような割合で含む混合物
であり、該ハロゲン含有炭化水素は塩化メチル、塩化メ
チレン、塩化エチル、臭化エチル、ジクロロエタン、塩
化n−ブチルおよびモノクロロベンゼンから成る群から
選ばれる改良法が提供される。
【0011】本発明の特定の態様においては、飽和パラ
フィン炭化水素対ハロゲン含有炭化水素の比は好ましく
は約90/10〜約50/50、さらに好ましくは約9
0/10〜約70/30である。
【0012】本発明の他の態様においては、溶媒はさら
に最高20容積%の水を含んでいる。
【0013】本発明の他の態様においては、溶媒がさら
に最高20容積%の酸化剤水溶液を含んでいる方法が提
供される。この酸化剤は水溶性であり、この工程中重合
鎖を実質的に酸化することなく臭化水素を酸化して臭素
にするのに適している。特定の態様においては、酸化剤
は次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、過酸化ナトリウ
ム、塩素酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム、または他の
適当な酸化剤から成る群から選ばれる酸素を含んだ酸化
剤である。
【0014】本発明の一態様においては、溶媒は最高2
0容積%の次亜塩素酸ナトリウムの水溶液を含み、次亜
塩素酸ナトリウムの量は加えた臭素のモル数の約200
%に対応する量よりも少ない。
【0015】本発明のさらに他の態様においては、臭素
化された重合体が臭素化された重合体に関して約1〜約
4重量%の臭素を含み、結合した臭素原子の約80%よ
り少なくない量が該重合体の加硫に関与するのに適した
形で存在し、もとのイソオレフィン−共役ジオレフィン
重合体中の1,4−イソプレン単位の約70%より少な
くない量が該重合体の加硫に関与するのに適した形に変
わっている上記方法で製造された改良された臭素化イソ
オレフィン−共役ジオレフィン重合体が提供される。
【0016】
【本発明の詳細な説明】イソオレフィン−共役ジオレフ
ィン重合体、及び該重合体の製造法は公知である。イソ
オレフィンはC4〜C6イソオレフィンから選ばれ、イソ
ブチレンが好適なイソオレフィンである。共役ジオレフ
ィンはC4〜C6イソオレフィンから選ばれ、イソプレン
が好適なジオレフィンである。このような重合体はイソ
オレフィン約95〜約99.5モル%、好ましくはイソ
ブチレン約97〜約99.5モル%、および共役ジオレ
フィン約0.5〜約5モル%、好ましくはイソプレン約
0.5〜約3モル%から成っている。この重合体は不活
性希釈剤、好ましくは塩化メチル中において、温度約−
80℃〜約−120℃で、フリーデル・クラフツ触媒、
好ましくは塩化アルミニウムを存在させ、イソオレフィ
ンと共役ジオレフィンとを陽イオン重合させることによ
り製造される。
【0017】従来法の臭素化法においては、重合体を不
活性炭化水素溶媒、例えばペンタン、ヘキサンおよびヘ
プタンに溶解し、この溶液をハロゲン化反応器に供給す
る。ハロゲン化反応器は典型的には入口および出口ライ
ンおよび撹拌機を備えた容器である。重合体の量および
該重合体の二重結合含量に関連して調節された割合で臭
素をまたハロゲン化反応器に供給する。反応器から出て
来る材料を水酸化ナトリウムのようなアルカリ水溶液で
処理し、ハロゲン化反応によって生じた臭化水素を中和
し、残留臭素と反応させ、次いで高温の水および水蒸気
と接触させて溶媒を除去し、水中に臭素化された重合体
を含むスラリをつくり、これを通常の方法で処理して実
質的に乾燥した重合体を得る。回収工程において臭素化
された重合体に対する安定剤を加えることができる。
【0018】このような従来法においては、重合体に導
入される各臭素原子に対して1分子の臭化水素が生成
し、少量の臭化水素が重合体に付加し、実際に重合体に
混入されるよりも多くの臭素を使用する必要があるた
め、ハロゲン化工程における臭素の利用率は悪い。
【0019】本発明においては、不活性飽和パラフィン
炭化水素および不活性ハロゲン含有炭化水素から成る混
合物を重合体に対する溶媒として使用すると、ハロゲン
化工程を著しく改善し得ることが見出された。該パラフ
ィン炭化水素は従来法において使用されているものと同
じであり、ペンタン、ヘキサンおよびヘプタンから成る
群から選ばれる。ハロゲン含有炭化水素は極性物質であ
り、モノ−、ジ-またはトリ−ハロゲン化されたC1〜C
6炭化水素、またはハロゲン化芳香族炭化水素である。
好ましくはハロゲン含有炭化水素は塩化メチル、塩化メ
チレン、塩化エチル、臭化エチル、ジクロロエタン、塩
化n−ブチルおよびモノクロロベンゼンから成る群から
選ばれる。該パラフィン炭化水素対ハロゲン含有炭化水
素の容積比は約90〜10部対約10〜90部である。
この容積比はパラフィン炭化水素対ハロゲン含有炭化水
素として好ましくは約90/10〜約50/50であ
り、さらに好ましくは約90/10〜約70/30であ
る。溶媒はまた全溶媒に関し最高約20容積%、好まし
くは約3〜約15容積%の水を含んでいることができ
る。さらに溶媒は全溶媒に関し最高約20容積%、好ま
しくは約3〜約15容積%の酸化剤水溶液、例えば次亜
塩素酸ナトリウム、過酸化水素、過酸化ナトリウム、塩
素酸または臭素酸ナトリウムから成る群から選ばれる酸
素を含んだ酸化剤水溶液を含んでいることができる。こ
の酸化剤は水溶性であり、工程中において重合鎖を実質
的に酸化することなく臭化水素を酸化して臭素にするの
に適している。重合体の酸化を防ぐかまたはこれを最小
限度に抑制するためには、次亜塩素酸ナトリウムのよう
な弱い酸化剤を低濃度で使用することが好適である。 好
ましくは酸化剤は次亜塩素酸ナトリウムの水溶液から成
り、次亜塩素酸ナトリウムの量は工程に加えた臭素のモ
ル数の約200%以下、好ましくは約100〜約140
%に相当する量である。
【0020】このような混合物を重合体に対する溶媒と
して使用すると、重合体中に混入されて該重合体の加硫
に関与する化学構造をつくる臭素の量が増加する。本発
明方法において一定の反応時間の間に工程に供給された
臭素の約85モル%が重合体中に導入されて重合体の加
硫に関与する化学構造をつくることが見出された。これ
とは対照的に従来法においては、僅かに約60〜70モ
ル%の臭素が導入されるに過ぎない。溶媒がパラフィン
炭化水素とハロゲン含有炭化水素とから成る場合、所望
の化学構造をつくるのに利用される臭素の利用率の改善
は容積比90/10において明白であり、80/20で
もっと多くなり、最高約50/10、最高約40/6
0、および最高約10/90においても多くなる。溶媒
がパラフィン炭化水素、ハロゲン含有炭化水素および水
から成る場合、所望の化学構造をつくるのに利用される
臭素の利用率の改善は幾分大きい。これは反応で生じる
臭化水素が好適にも水溶性であり、臭化水素が付加され
た構造をつくるのに容易に使用されることがないためで
あると思われる。溶媒がパラフィン炭化水素、ハロゲン
含有炭化水素および次亜塩素酸ナトリウム水溶液から成
る場合、所望の化学構造をつくるのに利用される臭素の
割合の改善はかなり大きく、工程に供給された臭素の最
高約190モル%になることもできる。このことは反応
中に生じた臭化水素が次亜塩素酸ナトリウムによって酸
化されて臭素になり、これがさらに重合体と反応し得る
からであると考えられる。
【0021】本発明の範囲を限定するつもりはないが、
臭素利用率の改善は、不活性炭化水素溶媒中で製造され
たイソオレフィン−共役ジオレフィンの溶液に、選ばれ
たハロゲン含有炭化水素を加えることにより反応媒質の
誘電定数を増加させることによって達成されると考えら
れる。ハロゲン含有炭化水素の誘電定数は、改善された
臭素利用率を得るために溶媒を選択し、該混合物中のハ
ロゲン含有炭化水素の量を決定する指標として使用でき
ものと思われる。下記表Aに若干のハロゲン含有炭化水
素およびヘキサンの誘電定数を掲げた。この理論による
と、すべてのハロゲン含有炭化水素が本発明方法に適し
ているとは言えないことがこの表から明らかである。例
えば四塩化炭素の誘電定数はヘキサンよりも僅かに大き
いだけであり、従って該混合物の組成の如何に拘らず僅
かな改善が期待できるだけである。他方、塩化メチレン
は高い誘電定数をもっているため、これを少量加える
と、反応混合物の誘電定数は十分に増加する。例えば、
約30%の四塩化炭素を加えても誘電定数は1.85か
ら僅かに1.96に増加するに過ぎない。同じ量の塩化
メチレンを加えると、誘電定数が3.82の混合物が得
られるであろう。混合物の誘電定数は下記式を用いるこ
とにより容易に計算される: εmixt = ε1*Φ1 + ε2*Φ2 ここでεmixt、ε1およびε2はそれぞれ混合物および二
つの成分の誘電定数であり、Φ1およびΦ2は成分1およ
び2の容積分率である。
【0022】 表A − 数種の溶媒の誘電定数 ハロゲン化された溶媒 45℃における誘電定数 ヘキサン 1.85 四塩化炭素 2.19 クロロフォルム 4.38 ブロモベンゼン 5.11 クロロベンゼン 5.30 塩化n−ブチル 6.42 ブロモエタン 8.16 塩化メチレン 8.23 塩化メチル 8.64 ジクロロエタン 9.17 実験#2の結果から、著しい改善を得るためには誘電定
数を約2.5に増加させれば十分であると推定できる。
しかしεmixt=3.1である実験#3で示されるよう
に、誘電定数が約3以上の混合物では予想外の結果が得
られる。
【0023】このような発見は、工程に供給される臭素
の量を減少させることができ、臭素化された重合体と共
に臭素化反応器を出る過剰の量の臭素を減少させ、従っ
てそれと反応させるのに必要なアルカリ水溶液の量を減
少させることができ、重合体中で化学的に結合される臭
素の量を以後の加硫工程においてより効率的に使用で
き、重合体の不飽和度(結合した共役ジオレフィンの
量)を減少させることができることを意味する。何故な
らば臭素が十分に利用されるようになると、従来法に比
べ重合体中の不飽和結合が一層効果的に臭素化されるか
らである。
【0024】臭素化された重合体中における所望の化学
構造はエキソ臭化アリル構造、エンド臭化アリル構造、
および再配列されたエキソ臭化アリル構造を含んでい
る。これらのすべての場合において臭素原子は炭素−炭
素二重結合をもつアリル型の配置にある炭素原子に結合
して存在している(即ちC=C−CBrとして)。ここ
でエキソおよびエンドは通常の意味をもっている。これ
らの場合臭素原子は化学的に非常に活性であり、後で行
われる加硫工程に関与する。これとは対照的に臭化水素
が炭素−炭素二重結合に付加する場合には、この配置に
ある臭素原子は後での加硫工程において化学的な活性は
遥かに少ない。これらの種々の化学構造の量は500M
HzのHNMRにより容易に極めて高い精度で決定する
ことができる。エキソ臭化アリル構造は主要な構造であ
り、通常所望の化学構造の約75〜約85%をなしてい
る。従って全主要構造はエキソ臭化アリル、エンド臭化
アリルおよび再配列した臭化アリルの全部を意味し、本
発明の生成物では、結合した臭素原子の約80%より少
なくない量が後で活性的に加硫工程に関与するこのよう
な配置をとっている。本発明方法を用いれば、結合した
1,4−イソプレン単位の多くがこの主要構造に変化す
る。本発明方法では70%以上で最高90%またはそれ
以上がこの主要構造に変化するが、従来法では約50〜
約60%がこのような変化をするに過ぎない。結合した
1,4−イソプレン単位の割合として表した全主要構造
が明らかにこの効果を示している。
【0025】臭素化工程は約10〜約60℃、好ましく
は約20〜約50℃の温度で行われ、反応時間は約1〜
約10分、好ましくは約1〜約5分であることができ
る。ハロゲン化反応器の中の圧力は約0.8〜約10バ
ールであることができる。
【0026】ハロゲン化工程から回収された臭素化され
た重合体は典型的にはムーニイ粘度(125℃における
ML 1+8)で表して約25〜約55の分子量をもっ
ている。ブロモブチル重合体のような臭素化された重合
体は、重合体の炭化水素含量に関し約0.5〜約3モル
%、最も好ましくは約1〜約2モル%のイソプレン、お
よび約97〜約99.5モル%、最も好ましくは約98
〜約99モル%のイソブチレンを含み、ブロモブチル重
合体に関し約1〜4重量%、好ましくは約1.5〜約3
重量%の臭素原子を含んでいる。さらに本発明の生成物
は重合体の加硫に関与するのに適した形の結合した臭素
原子を約80%より少なくない量で含んでいる。従来法
の生成物では、炭素−炭素二重結合に臭化水素分子が付
加する結果として結合した臭素の量は少なく、加硫工程
において臭素原子は実質的に不活性である飽和基が生じ
る。本発明の生成物においては、炭素−炭素二重結合に
臭化水素分子が付加する結果として重合体中に存在する
結合した臭素の量は従来法よりも減少している。臭素化
された重合体の構造組成を決定する方法は500MHz
のHNMRで分析する方法である。イソブチレン−イソ
プレン重合体においては、1,4−配置で結合したイソ
プレンはHNMRで約5.1ppmで共鳴する。臭素化
されたイソブチレン−イソプレン重合体においては、エ
キソ臭化アリル構造に対応する約5.4、5.05およ
び4.35ppm、エンド臭化アリル構造に対応する約
5.6ppm、および再配置エキソ臭化アリル構造に対
応する約4.08および4.10ppmに共鳴が観測さ
れる。臭化水素化された構造は物質収支から計算され
る。また本発明方法の生成物においては、臭素原子と反
応した(加硫工程で活性がある不飽和臭素含有基をつく
るために)炭素−炭素二重結合の割合は、従来法の生成
物の場合よりも遥かに高い。従って本発明方法の生成物
は加硫工程に関与するのに適した形の結合した臭素原子
を高い割合で含んでいる。
【0027】臭素化された重合体は加硫を行うのに使用
される。重合体の加硫は公知である。カーボンブラック
は当業界において加硫物を補強するものとして良く知ら
れており、配合工程中重合体に加えられる。炭化水素の
伸展油も配合工程に使用される公知の材料である。一般
にカーボンブラックはファーナス・カーボンブラックお
よびチャンネル・カーボンブラックから選ばれ、重合体
100重量部当たり約20〜約90重量部の量で使用す
ることができる。炭化水素伸展油はパラフィン油、ナフ
テン油および芳香族油から、好ましくはパラフィン油お
よびナフテン油から選ばれ、重合体100重量部当たり
約5〜約40重量部の量で使用される。本発明方法と共
に使用される加硫システムはブロモブチル重合体と共に
使用される当業界に公知のものであり、一般に金属酸化
物、少なくとも1種の硫黄をベースにした促進剤、およ
び随時元素状の硫黄を含んでいる。適当な金属酸化物は
酸化亜鉛であり、重合体100重量部当たり約1〜約7
重量部の量で使用される。適当な硫黄をベースにした促
進剤は硫化チウラム、チオカーバメート、チアジル化合
物およびベンゾチアジル化合物から選ぶことができる。
このような促進剤の量は重合体100重量部当たり約
0.3〜約3重量部である。元素状の硫黄は重合体10
0重量部当たり最高2重量部の量で存在することができ
る。種々の安定剤、酸化防止剤、粘着化剤等を配合工程
で加えることができる。配合自身はゴム混練機または内
部混合機を使用する通常の方法により、一または二段階
で温度をコントロールして約80℃以下に保ち、一般に
硬化活性成分を最後に添加して行われる。このようにし
て生じた配合物を次に成形し、約150〜約200℃の
温度において約5〜約60分加熱することにより加硫す
る。
【0028】下記実施例により本発明を例示する。これ
らの実施例は本発明を限定するものではない。
【0029】実施例 1 1.75モル%のイソプレンを含むイソブチレン−イソ
プレン重合体20gを270mlの純ヘキサンまたは純
ヘキサン/純ジクロロメタン混合物に溶解し、これを撹
拌機および2個の試薬添加口を備えた0.5Lのガラス
製反応器に移す。ヘキサン10ml中に0.3gの純臭
素を含む注射器を該添加口の一つに取り付ける。他の添
加口には水酸化ナトリウム6.4重量%水溶液10ml
を含む注射器を取り付ける。温度は約23℃であった。
反応混合物を光から保護し、重合体または溶媒が光によ
る臭素化が誘起されるのを防いだ。撹拌機を始動させ、
撹拌機を作動させながら臭素溶液を添加し、所望の反応
時間の終わり(2分)に水酸化ナトリウム溶液を加えて
反応を停止させる。さらに2分後撹拌機を停め、ヘキサ
ン中に重合体の安定剤を含む溶液を少量加える。中性に
なるまでこの溶液を蒸溜水で洗滌し、重合体安定剤のヘ
キサン溶液をさらに少量加え、回転蒸発器中において大
部分の溶媒を除去し、次いで真空炉中で最終的に乾燥し
て臭素化された重合体を回収した。
【0030】詳細点を表1に掲げる。この結果を調べる
と、ジクロロメタンが溶媒の20容積%に達すると、エ
キソ構造、臭素含量および主要構造が実質的に最大にな
り、未反応のイソプレンおよび臭化水素化された構造は
実質的に最低になることが飽きえあかに示される。これ
らのデータは500MHzのHNMRスペクトルによる
分析から得たが、臭素含量だけは酸素燃焼法によって決
定した。HNMRスペクトルは1,4−結合イソプレン
連鎖による約5.1ppmの共鳴ピークが著しく減少
し、エキソ構造に対する約5.4、5.05および4.
35ppmのピークが著しく増加していることを示して
いる。全臭素含量の割合としての全主要構造は重合体加
硫に関与するのに適した形の結合した臭素原子の量の目
安になる。
【0031】実施例 2 溶媒としてヘキサン−ジクロロメタン混合物を用いて二
つの異なったイソブチレン−イソプレン重合体の試料を
本発明方法により臭素化した。臭素化および分析データ
に対しては実施例1記載の方法を用いた。100重量部
の重合体を60重量部のファーナス・ブラック(N66
0)、4重量部の粘着化用樹脂(ペンタリン(Pent
alyn) A)、7重量部のパラフィン油(サンパー
(SUNPAR)2280)、1重量部のステアリン
酸、1.3重量部の硫化メルカプトベンゾチウラム(V
ulkacit DM/C)、0.5重量部の硫黄およ
び3重量部の酸化亜鉛と混合して重合体の配合を行い、
この配合混合物を成形してシートにし、加熱して加硫し
た。臭素化、臭素化された重合体の特性および加硫物の
性質に関する詳細を表IIに掲げる。実質的に完全にイ
ソプレンが利用され、また臭化水素化された構造が少な
いことがこの表に明らかに示されている。
【0032】 表I 実験番号# 1 2 3 4 5 6 溶媒のCH2Cl2含量(容積%) 0 10 20 40 50 60 反応時間(分) 2 2 2 2 2 2生成物の組成 エキソ構造(モル%) 0.86 1.15 1.36 1.38 1.38 1.37 全主要構造(モル%) 0.97 1.24 1.44 1.43 1.50 1.44 未反応イソプレン(モル%) 0.48 0.24 0.15 0.15 0.12 0.14 臭化水素化された構造(モル%) 0.3 0.27 0.16 0.17 0.17 0.17 臭素含量、重量% 1.82 2.30 2.57 2.51 2.45 2.50 臭素利用率、モル% 60.0 76.0 89.6 88.6 93.2 89.6 存在する全臭素に対する 76 82 90 89 90 89 百分率としての全主要構造、% もとの重合体の結合した1,4-イソ 55.4 70.9 82.3 81.7 85.7 82.3 プレンに対する百分率としての 全主要構造、% 実施例 3 塩化メチルを塩素含有炭化水素として使用した。詳細を
表IIIに示す。実施例1の方法を使用したが、臭素化
反応の温度はやはり約23℃であった。
【0033】実施例 4 実施例1記載のような装着を行った0.5Lのガラス製
反応器に、溶媒270ml中にブチル重合体(イソプレ
ン1.77モル%を含むイソブチレン−イソプレン重合
体)20gの溶液を加えた。使用した溶媒を表IVに示
した。撹拌機を作動させながら重合体溶液を45℃に加
熱し、次いで水または次亜塩素酸水溶液18mlを加
え、溶液中に十分に分散させた。これに臭素0.18m
lを加え、混合物の撹拌を継続した。2分の反応時間の
後、水酸化ナトリウムの6%水溶液20mlを加えて反
応を停め、実施例1記載の方法で臭素化された重合体を
回収した。
【0034】500MHzのHNMRで重合体を分析し
た結果を表IVに示す。実験#10は溶媒としてヘキサ
ンと水だけを使用したから対照例である。この結果にお
いて生成物の性質の改善は明白である。
【0035】実施例 5 実施例4記載の重合体および方法を用いたが、溶媒はヘ
キサンと四塩化炭素と(それぞれ190mlおよび80
ml)、および実験#13に対しては水18ml、実験
#14に対しては次亜塩素酸ナトリウム水溶液(18m
l)の混合物であった。本実施例は対照例であり、表V
のデータに示されるようなハロゲン含有炭化水素の代わ
りに四塩化炭素を用いた場合には、本発明の改善は得ら
れないことを示している。
【0036】 表II 実験番号# 7 8 重合体の重量(g) 300 300 重合体のイソプレン含量(モル%) 0.76 1.05 溶媒の容積(ml) 3700 3700 溶媒のCH2Cl2容積% 30 30 反応時間(分) 2 2生成物の組成 エキソ構造(モル%) 0.63 0.9 全主要構造(モル%) 0.72 0.98 未反応イソプレン(モル%) 0 0 臭化水素化された構造(モル%) 0.04 0.07 臭素含量(重量%) 1.12 1.55 存在する全臭素に対する 94.7 93.3 百分率としての全主要構造(%) もとの重合体の結合した1,4− 94.7 93.3 イソプレンに対する百分率としての 全主要構造(%) 應力−歪みデータ(166℃で加硫) 加硫時間(分) 16 13 100%モジュラス(MPa) 1.1 1.2 300%モジュラス(MPa) 4.2 4.5 引張り強さ(MPa) 10.7 11.6 伸び(%) 665 660 表III 実験番号# 9 重合体の重量(g) 580 重合体のイソプレン含量(モル%) 1.8 溶媒の容積(ml) 7780 溶媒のCH3Cl容積% 29 反応時間(分) 4生成物の組成 エキソ構造(モル%) 0.69 全主要構造(モル%) 0.77 未反応イソプレン(モル%) 0.91 臭化水素化された構造(モル%) 0.08 臭素利用率(モル%) 86 表IV 実験番号# 10 11 12 溶媒−ヘキサン(ml) 270 190 190 −ジクロロメタン(ml) - 80 80 −H2O(ml) 18 18 - −NaOCl/H2O(ml) - - 18生成物の組成 エキソ構造(モル%) 0.60 0.86 1.27 全主要構造(モル%) 0.66 0.93 1.42 未反応イソプレン(モル%) 0.94 0.72 0.32 臭化水素化された構造(モル%) 0.17 0.12 0.04 臭素利用率(モル%) 67.6 95.5 146.4 存在する全臭素に対する 79.5 88.2 97.5 百分率としての全主要構造(%) もとの重合体の結合した1,4− 37.3 52.5 80.2 イソプレンに対する百分率としての 全主要構造(%) 表V 実験番号# 13 14 溶媒−ヘキサン(ml) 190 190 −四塩化炭素 80 80 −H2O(ml) 18 − −NaOCl/H2O(ml) − 18生成物の組成 エキソ構造(モル%) 0.57 0.62 全主要構造(モル%) 0.64 0.83 未反応イソプレン(モル%) 1.02 0.85 臭化水素化された構造(モル%) 0.11 0.09 臭素利用率(モル%) 65.6 85.4 存在する全臭素に対する 85.2 90 百分率としての全主要構造(%) もとの重合体の結合した1,4− 36.2 46.9 イソプレンに対する百分率としての 全主要構造(%) 定義 ハロゲン化された溶媒に関連した不活性という言葉は、
臭素化条件下において臭素との反応に対し不活性である
ことを意味する。
【0037】上記実施例は勿論本発明を例示するもので
あり、本発明を限定するものではない。本発明の精神ま
たは添付特許請求の範囲を逸脱することなく本発明の種
々の変形を行うことができる。
【0038】本発明の主な特徴及び態様は次の通りであ
る。 1.溶媒中にC4〜C6イソオレフィン−C4〜C6共役ジ
オレフィン重合体を含む溶液をつくり、該溶液に臭素を
加え、温度約10〜60℃において該臭素を該重合体と
反応させ、臭素の量が該重合体中の共役ジオレフィン1
モル当たり約0.30〜約1.0モルである臭素化され
たイソオレフィン−共役ジオレフィン重合体を分離する
4〜C6イソオレフィン−C4〜C6共役ジオレフィン重
合体を臭素化する方法において、該溶媒は不活性飽和パ
ラフィン炭化水素および不活性ハロゲン含有ジオレフィ
ンを該パラフィン炭化水素対該ハロゲン含有炭化水素の
容積比が約90/10〜約10/90になるような割合
で含む混合物であり、該ハロゲン含有炭化水素はモノ
−、ジ−またはトリ−ハロゲン化C1〜C6パラフィン炭
化水素またはハロゲン化芳香族炭化水素である改良法。
【0039】2.該不活性飽和パラフィン炭化水素およ
び該不活性ハロゲン含有炭化水素は約90/10〜約4
0/60、好ましくは約90/10〜約50/50、さ
らに好ましくは約90/10〜約70/30の割合で存
在する請求項1記載の方法。
【0040】3.該混合物の誘電定数は少なくとも約
2.5である請求項1または2記載の方法。
【0041】4.該混合物の誘電定数は少なくとも約
3.0である請求項1または2記載の方法。
【0042】5.該溶媒はさらに最高20容積%の水を
含んでいる請求項1、2、3または4記載の方法。
【0043】6.溶媒はさらに、工程中重合鎖を実質的
に酸化することなく臭化水素を酸化して臭素にするのに
適した水溶性の酸化剤の水溶液を最高20容積%含んで
いる請求項1、2、3または4記載の方法。
【0044】7.溶媒はさらに次亜塩素酸ナトリウム、
過酸化水素、過酸化ナトリウム、塩素酸ナトリウムまた
は臭素酸ナトリウムから成る群から選ばれる酸素を含ん
だ酸化剤を最高20容積%含んでいる請求項1、2、3
または4記載の方法。
【0045】8.溶媒は最高20容積%の次亜塩素酸ナ
トリウムの水溶液を含み、次亜塩素酸ナトリウムの量は
加えた臭素のモル数の約200%に対応する量よりも少
ない請求項1、2、3または4記載の方法。
【0046】9.該イソオレフィン−共役ジオレフィン
重合体はイソブチレンを約97〜約99.5モル%含む
イソブチレン−イソプレン重合体である請求項1、2、
3、4、5、6または7記載の方法。
【0047】10.該イソオレフィン−共役ジオレフィ
ン重合体はイソブチレンを約97〜約99.5モル%含
み、イソプレンを約0.5〜約3モル%含むイソブチレ
ン−イソプレン重合体であり、溶媒はペンタン、ヘキサ
ンおよびヘプタンから成る群から選ばれるパラフィン炭
化水素と塩化メチル、塩化メチレン、塩化エチル、臭化
エチル、ジクロロエタン、塩化n−ブチルおよびモノク
ロロベンゼンから成る群から選ばれるハロゲン含有炭化
水素を約90/10〜約40/60、好ましくは約90
/10〜約50/50、さらに好ましくは約90/10
〜約70/30の容積比で含む混合物であり、反応は温
度約20〜約50℃、反応時間約1〜5分で行われる請
求項9記載の方法。
【0048】11.該イソオレフィン−共役ジオレフィ
ン重合体はイソブチレンを約97〜約99.5モル%含
み、イソプレンを約0.5〜約3モル%含むイソブチレ
ン−イソプレン重合体であり、溶媒はペンタン、ヘキサ
ンおよびヘプタンから成る群から選ばれるパラフィン炭
化水素と塩化メチル、塩化メチレン、塩化エチル、臭化
エチル、ジクロロエタン、塩化n−ブチルおよびモノク
ロロベンゼンから成る群から選ばれるハロゲン含有炭化
水素を約90/10〜約40/60、好ましくは約90
/10〜約50/50、さらに好ましくは約90/10
〜約70/30の容積比で含む混合物、および溶媒の約
3〜約15容積%をなす水から成る混合物であり、反応
は温度約20〜約50℃、反応時間約1〜5分で行われ
る請求項9記載の方法。
【0049】12.溶媒中にC4〜C6イソオレフィン−
4〜C6共役ジオレフィン重合体を含む溶液をつくり、
該溶液に臭素を加え、温度約10〜60℃において該臭
素を該重合体と反応させ、臭素の量が該重合体中の共役
ジオレフィン1モル当たり約0.30〜約1.0モルで
ある臭素化されたイソオレフィン−共役ジオレフィン重
合体を分離するC4〜C6イソオレフィン−C4〜C6共役
ジオレフィン重合体を臭素化する方法において、該溶媒
が不活性飽和パラフィン炭化水素および不活性ハロゲン
含有ジオレフィンを該パラフィン炭化水素対該ハロゲン
含有炭化水素の容積比が約90/10〜約10/90に
なるような割合で含む混合物であり、該ハロゲン含有炭
化水素は塩化メチル、塩化メチレン、塩化エチル、臭化
エチル、ジクロロエタン、塩化n−ブチルおよびモノク
ロロベンゼンから成る群から選ばれる改良法。
【0050】13.該不活性飽和パラフィン炭化水素お
よび該不活性ハロゲン含有炭化水素は約90/10〜約
40/60、好ましくは約90/10〜約50/50、
さらに好ましくは約90/10〜約70/30の割合で
存在する請求項12記載の方法。
【0051】14.該溶媒はさらに最高20容積%の水
を含んでいる請求項12または13記載の方法。
【0052】15.溶媒は最高20容積%の次亜塩素酸
ナトリウムの水溶液を含み、次亜塩素酸ナトリウムの量
は加えた臭素のモル数の約200%に対応する量よりも
少ない請求項12または13記載の方法。
【0053】16.該イソオレフィン−共役ジオレフィ
ン重合体はイソブチレンを約97〜約99.5モル%含
み、イソプレンを約0.5〜約3モル%含むイソブチレ
ン−イソプレン重合体であり、溶媒はペンタン、ヘキサ
ンおよびヘプタンから成る群から選ばれるパラフィン炭
化水素と塩化メチル、塩化エチルおよび塩化n−ブチル
から成る群から選ばれるハロゲン含有炭化水素を約90
/10〜約50/50、好ましくは約90/10〜約7
0/30の容積比で含む混合物であり、反応は温度約2
0〜約50℃、反応時間約1〜5分で行われる請求項1
2または13記載の方法。
【0054】17.該イソオレフィン−共役ジオレフィ
ン重合体はイソブチレンを約97〜約99.5モル%含
み、イソプレンを約0.5〜約3モル%含むイソブチレ
ン−イソプレン重合体であり、溶媒はペンタン、ヘキサ
ンおよびヘプタンから成る群から選ばれるパラフィン炭
化水素と塩化メチル、塩化エチルおよび塩化n−ブチル
から成る群から選ばれるハロゲン含有炭化水素を約90
/10〜約50/50、好ましくは約90/10〜約7
0/30の容積比で含む混合物、および溶媒の約3〜約
15容積%をなす水から成る混合物であり、反応は温度
約20〜約50℃、反応時間約1〜5分で行われる請求
項12または13記載の方法。
【0055】18.該イソオレフィン−共役ジオレフィ
ン重合体はイソブチレンを約97〜約99.5モル%含
み、イソプレンを約0.5〜約3モル%含むイソブチレ
ン−イソプレン重合体であり、溶媒はペンタン、ヘキサ
ンおよびヘプタンから成る群から選ばれるパラフィン炭
化水素と塩化メチル、塩化メチレン、塩化エチル、臭化
エチル、ジクロロエタン、塩化n−ブチルおよびモノク
ロロベンゼンから成る群から選ばれるハロゲン含有炭化
水素を約90/10〜約50/50、好ましくは約90
/10〜約70/30の容積比で含む混合物、および用
ないの約3〜約15容積%をなす次亜塩素酸ナトリウム
水溶液から成る混合物であり、反応は温度約20〜約5
0℃、反応時間約1〜5分で行われる請求項15記載の
方法。
【0056】19.請求項15記載の方法の生成物。
【0057】20.臭素化されたイソブチレン−イソプ
レン重合体は臭素化された重合体に関し約1〜約4重量
%の臭素を含み、結合した臭素の80%より少なくない
量の臭素が該重合体の加硫に関与するのに適した形で存
在し、もとのイソブチレン−イソプレン重合体の1,4
−イソプレン単位の約70%より少なくない量が臭素化
された重合体中において該重合体の加硫に関与するのに
適した形に変化している請求項16記載の方法の生成
物。
【0058】21.臭素化されたイソブチレン−イソプ
レン重合体は臭素化された重合体に関し約1〜約4重量
%の臭素を含み、結合した臭素の80%より少なくない
量の臭素が該重合体の加硫に関与するのに適した形で存
在し、もとのイソブチレン−イソプレン重合体の1,4
−イソプレン単位の約70%より少なくない量が臭素化
された重合体中において該重合体の加硫に関与するのに
適した形に変化している請求項18記載の方法の生成
物。
【0059】22.臭素化されたイソブチレン−イソプ
レン重合体は臭素化された重合体に関し約1〜約4重量
%の臭素を含み、結合した臭素の80%より少なくない
量の臭素が該重合体の加硫に関与するのに適した形で存
在し、もとのイソブチレン−イソプレン重合体の1,4
−イソプレン単位の約70%より少なくない量が臭素化
された重合体中において該重合体の加硫に関与するのに
適した形に変化している請求項19記載の方法の生成
物。
【0060】23.請求項1,2,3,4,5,6,
7,8,9,10または11記載の方法の生成物。
【0061】24.臭素化されたイソブチレン−イソプ
レン重合体は臭素化された重合体に関し約1〜約4重量
%の臭素を含み、結合した臭素の80%より少なくない
量の臭素が該重合体の加硫に関与するのに適した形で存
在し、もとのイソブチレン−イソプレン重合体の1,4
−イソプレン単位の70%少なくない量が臭素化された
重合体中において該重合体の加硫に関与するのに適した
形に変化している請求項10または11記載の方法の生
成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハインリヒ・ケーニヒスホーフエン ドイツ51465ベルギツシユグラートバツ ハ・アムミユーレンベルク26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒中にC4〜C6イソオレフィン−C4
    〜C6共役ジオレフィン重合体を含む溶液をつくり、該
    溶液に臭素を加え、温度約10〜60℃において該臭素
    を該重合体と反応させ、臭素の量が該重合体中の共役ジ
    オレフィン1モル当たり約0.30〜約1.0モルであ
    る臭素化されたイソオレフィン−共役ジオレフィン重合
    体を分離するC4〜C6イソオレフィン−C4〜C6共役ジ
    オレフィン重合体を臭素化する方法において、該溶媒は
    不活性飽和パラフィン炭化水素および不活性ハロゲン含
    有ジオレフィンを該パラフィン炭化水素対該ハロゲン含
    有炭化水素の容積比が約90/10〜約10/90にな
    るような割合で含む混合物であり、該ハロゲン含有炭化
    水素はモノ−、ジ−またはトリ−ハロゲン化C1〜C6
    ラフィン炭化水素またはハロゲン化芳香族炭化水素であ
    ることを特徴とする改良法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法でえられた生成物。
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