JPH1052808A - 無機系押し出し成形体の乾燥方法及び装置 - Google Patents

無機系押し出し成形体の乾燥方法及び装置

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JPH1052808A
JPH1052808A JP21110096A JP21110096A JPH1052808A JP H1052808 A JPH1052808 A JP H1052808A JP 21110096 A JP21110096 A JP 21110096A JP 21110096 A JP21110096 A JP 21110096A JP H1052808 A JPH1052808 A JP H1052808A
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利幸 鈴木
Norihiko Kawahito
紀彦 川人
Kazunori Tsutsumi
一徳 堤
Hiroaki Kuniya
宏明 國屋
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Harima Ceramic Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セメント系の押し出し成形体を、反りや亀裂を
生じることなく迅速に半乾燥させて、取り扱いに支障の
ない状態で後工程に移送する。 【手段】押出成形機から押し出された成形体Aを繰り出
し用コンベヤ3に引き取りつつ所望の長さに切断したの
ち、成形体Aをローラコンベヤ状のフリーコンベヤ(パ
レット)5に移載し、フリーコンベヤ5をトンネル型の
乾燥炉8内を通過させるたことにより、成形体Aを乾燥
させる。フリーコンベヤ5上の成形体Aは乾燥炉8内で
上下から均一に加熱される共に、収縮してもフリーコン
ベヤ5との間に抵抗が生じないため、迅速に乾燥させる
ものでありながら反りや亀裂を生じることはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建物の耐火
外装材を製造する場合のように、セメント系等の無機系
混練物を押出成形機にて一定の断面形状に押し出しなが
ら、押し出された成形体を所望の長さに切断して行き、
この切断された成形体を乾燥させるにおいて、成形体を
乾燥させる方法と装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば建物における壁材のような板状或
いは中空状等の耐火外装材として、セメント系や粘土系
等の無機系混練物を押し出し成形したものが使用されて
いる。このうち、繊維混入セメント板に代表されるセメ
ント系の押し出し成形外装材は、一般に、図15に示す
ような工程で製造されている。
【0003】すなわち、押出成形機50から所定の断面
形状に押し出し成形された成形体Aをローラ状のコンベ
ヤ51に引き取りつつ所望の長さに切断していき、切断
された各成形体Aを取り板52に載せ代えて、取り板5
2に載せた状態で成形体Aを60〜80℃で8〜20時
間程度スチーム養生(湿潤養生)し、次いで、取り板5
2に載せた状態でオートクレーブにて10気圧・180
℃程度に加圧・加熱するもので、この2段階の養生工程
を経ることによって強度を確保していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のセメン
ト系の押し出し成形体は、スチーム養生やオートクレー
ブ等による養生工程に少なくとも1日〜2日はかかるた
め製造能率が悪いばかりか、養生するに際して各取り板
52は間隔を空けた状態で配置しなければならないため
養生設備内での成形体の収納密度が小さく、このため養
生設備が著しく大型化すると言う問題があった。
【0005】また、切断された成形体Aをコンベヤ51
から取り板52に引き取るに際して、押出し成形機50
による押し出し速度と取り板52への引取り速度を完全
に同期させることが困難であるため、成形体Aに変形が
発生し易いと言う問題もあった。他方、粘土系(陶器
系)の押し出し成形体の場合、押出成形機で押し出され
たものを半乾燥させてから焼成することが行われてい
る。そこで本願発明者は、セメント系の押し出し成形体
から成る製品を製造するに当たって、押出成形機から押
出された成形体を所望の長さに切断したのち取り板に載
せ変えて、これを搬送しつつ加熱することによって半乾
燥させてから焼成する一方、乾燥後の成形体を取り去っ
た取り板は押出成形機の近傍箇所に循環させると言う方
法を試みた。
【0006】この方法によると、押出成形機による押し
出し加工と、成形体の半乾燥、及び焼成を連続的に行う
ことができるため、製造能率を著しく向上することがで
きると共に、巨大な養生設備が不要となるため全体の設
備を小型化することができ、しかも、焼成工程を経るこ
とにより、セメント系の成形体であっても十分な強度を
得ることができる。
【0007】しかし、セメント系の成形体を半乾燥・焼
成する方法は、上記のような優れた利点を有する反面、
成形機から押し出された成形体を取り板に引き取るに際
しての成形体の変形を防止できないと共に、成形体を半
乾燥させる工程で取り板上の成形体に反りや亀裂が多発
すると言う問題があった。本発明は、この問題を解消す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記のセメント系成形体
を乾燥・焼成する方法において、乾燥工程の成形体は四
周が上向き凹状に反りかえるように変形していた。その
理由は、成形体の下面全体が取り板に密着していること
に起因して、成形体の加熱が不均一になると共に、乾燥
に伴う成形体の収縮が不均一になるためと考えられる。
また、成形体の四隅箇所が最も早く乾燥するため、成形
体の四隅箇所が最もも大きく反り上がっていた。
【0009】このような事実を基にして、本願発明者は
本願発明を完成させるに至った。すなわち本願発明は、
セメント等から成る無機系混練物を押出成形機にて所定
の断面形状に連続的に押し出しながら、押し出された成
形体を繰り出し用コンベヤ上に順次引き取って行くと共
に、繰り出し用コンベヤに引き取られた成形体を所望の
長さに順次切断して行き、切断された成形体を乾燥させ
る方法であって、前記繰り出し用コンベヤ上で切断され
た成形体を、前記繰り出し用コンベヤからの送り出しに
よって成形体が滑り抵抗なしに載り移るフリーコンベヤ
(或いはフリーコンベヤ状のパレット又はコンテナ)に
移載し、次いで、各フリーコンベヤを搬送手段で搬送し
つつ成形体を加熱手段で乾燥させる方法である。
【0010】また、本願発明、前記の方法に使用する装
置も含んでおり、この装置は、多数のフリーコンベヤ
と、成形体が載ったフリーコンベヤを一列状に搬送する
加熱用搬送手段と、加熱用搬送手段に沿って設けた加熱
手段と、乾燥した成形体を取り除いた後のフリーコンベ
ヤを繰り出し用コンベヤの箇所に循環させるリターン搬
送手段とを備えている。
【0011】前記フリーコンベヤは、請求項3に記載し
たように、回転自在な多数本のローラを平行に配置して
成るローラコンベヤ状に構成すると好適である。なお、
本願発明はセメント系の混練物を材料とした成形体の乾
燥方法及び装置に好適であるが、粘土系等の他の成形体
の乾燥方法及び装置にも適用できることは言うまでもな
い。また、成形体は、本願方法又は装置での乾燥工程の
後に焼成等の後工程を経て最終製品化しても良いし、場
合によっては本願方法又は装置での乾燥工程を経てその
まま製品としても良い。
【0012】
【発明の実施形態】次に、本願発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1〜図11では第1実施形態を示
しており、このうち図1は製造設備のレイアウトの概略
を示す平面図、図2は図1のII−II視断面図、図3は図
1及び図2の III−III 視断面図、図4(A)は図2の
部分拡大図、図5は図1のV−V視部分断面図、図6は
要部斜視図、図7は図1のVII−VII視断面図、図8は
図1のVIII−VIII視断面図、図9は図1のIX−IX視断面
図、図10は図1のX−X視断面図、図11は焼成状態
の一例を示す図である。
【0013】先ず、図1に基づいて製造設備と方法の概
略を説明する。この製造設備は、口金(ダイ)2を備え
た押出成形機1と、押出成形機1の口金2から水平方向
に押し出された板状の成形体Aを寝かせた状態に引き取
る繰り出し用コンベヤ3と、繰り出し用コンベヤ3上の
成形体Aを所定の長さに切断するカッター4と、切断さ
れた成形体Aを繰り出し用コンベヤ3から移載するため
の多数のフリーコンベヤ5と、フリーコンベヤ5を繰り
出し用コンベヤ3の終端箇所に供給するための第1搬送
手段6と、成形体Aを載せたフリーコンベヤ5を第1搬
送手段6から受け継いで一列状に搬送する第2搬送手段
7と、第2搬送手段7を囲った状態で延びるトンネル型
の乾燥炉8と、乾燥させた成形体Aを取り去った後のフ
リーコンベヤ5を横移動させるための第3搬送手段9
と、第3搬送手段9から引き継いだフリーコンベヤ5を
戻すべく第2搬送手段7と逆方向に駆動される第4搬送
手段10と、第4搬送手段10の終端箇所からフリーコ
ンベヤ5を横移動させて第1搬送手段6に載せ変える第
5搬送手段11とを備えている。
【0014】前記第2搬送手段7は請求項1及び2に記
載した「加熱用搬送手段」を構成し、また、第1搬送手
段6と第3〜第5搬送手段11は請求項2に記載した
「リターン用搬送手段」を構成するものである。図1で
実線の矢印は成形体Aの搬送経路を示し、白抜き矢印は
フリーコンベヤ5の搬送経路を示している。第2搬送手
段7の終端近傍には昇降式テーブル12を設置してお
り、乾燥済の成形体Aはフリーコンベヤ5から昇降式テ
ーブル12に載せ変えられたのち、移動式の収納ボック
ス13に載せ変えられ、その後、釉薬の塗布工程を経て
焼成工程に送られる。
【0015】次に、各部位の詳細を説明する。図2に示
すように、押出成形機1にはスクリュー羽根14が内蔵
されている。また、口金2は着脱自在であり、口金2を
交換することにより、成形体Aを種々の断面形状に押し
出すことができる。繰り出し用コンベヤ3は、一対の側
枠15間に多数のローラ16を回転自在に装架したロー
ラコンベヤ状に構成されており、その中途箇所に適宜形
態のカッター4を設けており、このカッター4を高速で
下降・上昇させることにより、成形体Aを所望の長さに
切断する。図2〜4においてカッター4は模式的に示し
ている。図3及び図4に示すように、カッター4の配置
箇所には、成形体Aを押さえるための一対の押さえロー
ラ18を配置している。
【0016】図1、図2、図4(B)に示すように、繰
り出し用コンベヤ3の側部のうち終端寄りの適宜範囲に
は、ローラ16に対して接触・離反する高速搬送用ベル
ト20を設けている。この高速移送用ベルト20はカッ
ター4と連動しており、カッター4が作動するまでの間
は、高速搬送用ベルト20はローラ16に接触しないよ
う下降しており、その状態では各ローラ16はフリーの
状態にあるため、成形体Aは押出成形機1の押し出し速
度で繰り出される。
【0017】他方、カッター4が作動して成形体Aが切
断されると、高速移送用ベルト20が上昇してその上方
のローラ16群を一斉に高速回転させ、これにより、切
断された成形体Aを第1搬送手段6上のフリーコンベヤ
5に対して高速で送り出す。成形体Aをフリーコンベヤ
5に送り出した後は、高速搬送用ベルト20は直ちに下
降するため、押出成形機1から押し出された成形体Aの
先端が高速搬送用ベルト20の箇所に到達するよりも前
に各ローラ16はフリーの状態になり、従って成形体A
は抵抗なしにスムースに繰り出される。
【0018】図2に示すように、繰り出し用コンベヤ3
の下面の箇所には、成形体Aを予備乾燥させるための予
備加熱手段の一例として、例えば遠赤外線ランプ21を
配置し、成形体Aの下面を例えば80〜120℃程度に
加熱している。図6に示すように、フリーコンベヤ5
は、一対の側枠22間に多数本のローラ23を回転自在
に取り付けて成るローラコンベヤ状に形成されている。
フリーコンベヤ5は、搬送方向と直行した方向に長く延
びる平面視長方形に形成されている。一対の側枠22の
下面間には、補強兼用の一対の支持板24を装架するの
が好ましい。
【0019】第1搬送手段6は、機枠25に軸支した前
後一対ずつのスプロケット26にエンドレスチェーン2
7を巻き掛けした構成であり、一対のエンドレスチェー
ン27でフリーコンベヤ5の支持板24を支持してい
る。第1搬送手段6は間欠的に駆動するもので、搬送停
止状態でフリーコンベヤ5に繰り出し用コンベヤ3から
成形体Aを移載し、その後、第1搬送手段6を駆動する
ことにより、成形体Aが載置されたフリーコンベヤ5を
第2搬送手段7に移載すると共に、後続のフリーコンベ
ヤ5を繰り出し用コンベヤ3の終端箇所に待機させる。
エンドレスチェーン27は、機枠25に設けたガイド体
28で支持されている。
【0020】第2搬送手段7は、一対の機枠29の間に
軸支した前後一対ずつのスプロケット32に2本のエン
ドレスチェーン31を巻き掛けした構成であり、図6に
示すように、エンドレスチェーン31は機枠29に設け
たガイド体32上を滑り移動し、フリーコンベヤ5は、
支持体32の箇所でエンドレスチェーン31に支持され
ている。
【0021】図5及び図7に示すように、トンネル型の
乾燥炉8の内部には、ガスや重油、灯油等を燃料とした
炎噴出ノズル33と、熱風噴出ノズル34とを上下(或
いは上下左右)に多数配置している。この場合、例えば
乾燥炉の全長が20m程度である場合には、炎噴出ノズ
ル33は、乾燥炉8の出口寄りの5m程度を除く範囲に
配置し、熱風噴出ノズル34は出口寄りの5m程度の範
囲に配置している。このような配置にしたのは、乾燥工
程で成形体Aの表面に析出した水滴を熱風によって吹き
飛ばすためである。
【0022】また、図7に明示するように、炎噴出ノズ
ル33と熱風噴出ノズル34と、乾燥炉8の下面の箇所
での設置密度を高くしている。これは、下方からの加熱
ではフリーコンベヤ5でのローラ23が障害になって成
形体Aの下面に対する加熱作用が低いことを考慮し、成
形体Aの上下両面に対する加熱効果がなるべく均等にな
るようにするためである。なお、加熱手段としては実施
形態のようなガス等を使用した乾燥炉には限らず、マイ
クロ波による加熱等の他の手段でも良いことは言うまで
もない。
【0023】図8に示すように、乾燥炉8による乾燥を
終えた成形体Aは第2搬送手段7の終端箇所で、フリー
コンベヤ5から空圧式又は油圧式等の昇降テーブル12
に載せ変えられ、次いで、収納ボックス(コンテナ)1
3に載せ変えられる。この収納ボックス13は、ローラ
棚15を多段に設けたもので、昇降テーブル12を高さ
調節して、成形体Aをローラ棚15に順次滑り移動させ
るようにしている。収納ボックス13が一杯になった
ら、収納ボックス13を釉薬の塗布工程に移動させ、施
釉後、焼成する。
【0024】焼成手段としては、例えば図11に示すよ
うに、セラミック製のローラ36上で成形体Aを移動さ
せながら焼成するローラ・ハース・キルン37など、種
々のものを使用できる。なお、昇降テーブル12や収納
ボックス13を使用せずに、乾燥された成形体Aを第2
搬送手段7から他のコンベヤに引き取って、釉薬塗布工
程や焼成工程に連続的に送り出しても良いのであり、製
造能率の点からからはこのようにライン化することが望
ましい。
【0025】図8に示すように、第3搬送手段9はベル
トコンベヤ状に構成されており、第3搬送手段9を油圧
や空圧等の適宜手段で上昇させると共にエンドレスベル
ト38を駆動してから下降することにより、成形体Aを
取り除いた後のフリーコンベヤ5を第4搬送手段10に
載せ替えることができる。第3搬送手段9のベルト38
でフリーコンベヤ5の側枠22を支持するようにしてい
る。また、第3搬送手段9は上昇させても第2搬送手段
7及び第4搬送手段10と干渉しない状態に配置してい
る。
【0026】図9に示すように、第4搬送手段10は第
2搬送手段7と同様の構成であり、機枠39、スプロケ
ット40、エンドレスチェーン41、ガイド体42等を
備えている。また、図10に示すように、第5搬送手段
11は第3搬送手段9と同じ構成であり、間欠駆動され
るエンドレスベルト38や図示しない昇降手段を備えて
いる。
【0027】図1に示すように、押出成形機1による成
形体Aの押し出し速度をV1、第2搬送手段7の搬送速
度をV2とした場合、乾燥路8を小型化するには、第2
搬送手段7の搬送速度V2を押し出し速度V1よりもで
きるだけ小さくする必要がある。そこで、切断された成
形体Aの長さ寸法L1と第2搬送手段7での成形体A間
の搬送間隔L2、及びV1,V2とを、L2/L1=V
2/V1の関係になっている。これにより、成形体Aは
途中で滞留することなく連続的に乾燥工程に移送され
る。
【0028】なお、フリーコンベヤ5に複数枚の成形体
Aを一列状又は複数列状に載せるようにしても良い。以
上の構成において、押出成形機1から押し出された成形
体Aは、カッター4て切断されたあとフリーコンベヤ5
に載せ変えられ、その後、乾燥炉8を通過することによ
って半乾燥され、次いで、釉薬塗布等の後工程に移送さ
れる。また、乾燥した成形体Aを取り去った後のフリー
コンベヤ5は、第3〜第5搬送手段9,10,11を介
して第1搬送手段6の箇所に循環する。これにより、成
形体Aの押出し成形と乾燥とを連続的に能率良く行うこ
とができる。
【0029】また、繰り出し用コンベヤ3上で切断され
た成形体Aはフリーコンベヤ5上に滑り抵抗なしに移載
されるから、移載に際して成形体Aが傷付いたり変形し
たりすることはない。更に、乾燥工程では成形体Aが図
6に示すように縦横の両方向に収縮するが、成形体Aは
フリーコンベヤ5上に載置されているから、収縮しても
フリーコンベヤ5との間に滑り抵抗が生じることは全く
又は殆どないと共に、成形体Aを上下両面から均一に加
熱することが可能となるから、成形体Aを、反りや亀裂
のない状態に乾燥させることができる。
【0030】フリーコンベヤ5としては実施形態のよう
なローラコンベヤ状のものに限らず、種々のもの使用で
きるが、実施形態のようにローラコンベヤ状のものを使
用すると、隣接したローラ23の間の隙間を通じて下方
から加熱することができるため、上下両面からの均一な
加熱をより確実に達成できる。また、成形体Aは図6に
矢印X,Yで示すように縦横の両方向に収縮するが、フ
リーコンベヤ5の長手方向(X方向)の収縮は、ローラ
23が回転することによって抵抗なしに行われる一方、
成形体Aは各ローラ23に対して線接触の状態であるた
め、幅方向(Y方向)の収縮に際して成形体Aとローラ
23との間に抵抗が生じることは殆どなく、従って、成
形体Aを均一に乾燥・収縮させて反り・亀裂をより確実
に防止できる。
【0031】図12〜図14では他の実施形態を示して
いる。このうち図12に示すのは、第5搬送手段11に
よる横移動によってフリーコンベヤ5を繰り出し用コン
ベヤ3の終端箇所に直接に戻すようにしたものである。
また、図13に示すのは、フリーコンベヤ5の搬送路
を、第1〜第5の5つの部分を平面視小判形に連続させ
て成る閉ループ状に構成して、第3搬送手段9と第5搬
送手段11とを昇降させることなく、フリーコンベヤ5
を循環させ得るようにしたものである。
【0032】更に図13に示すのは、加熱用搬送手段と
してメッシュコンベヤ43を使用し、メッシュコンベヤ
43によってフリーコンベヤ5を搬送するようにしたも
のである。なお、上記の各実施形態ではフリーコンベヤ
5を搬送手段によって自動的に循環させているが、本願
方法では、フリーコンベヤを手作業によって載せ替えて
も良い。
【0033】
【実施例】無機質骨材にバインダーとしてセメントを添
加して水で練った混練物を、押出成形機1で、長手方向
に連続する中空穴を備えた板状に押し出しつつ、第1実
施形態の方法・装置で切断したのち半乾燥させ、1000〜
1200℃程度で焼成した。乾燥路での加熱手段としてはガ
ス炎を路内に直接に噴射する方式を採用し、約100 〜15
0 ℃で成形体Aを加熱した。押出成形機1での押し出し
速度V1は約160m/h、第2搬送手段7での搬送速
度V2は約40m/hであり、乾燥炉8での加熱時間は
約30分であった。
【0034】このようにして成形体を半乾燥させた結
果、各成形体Aには反りや亀裂は見られないと共に、釉
薬塗布工程への移送に際して成形体Aが破損するような
取り扱い上の問題は全く生じなかった。また、焼成工程
を経ることにより、従来の養生方式のセメント系外装材
と同等の強度が得られた。なお、本発明における「無機
系」とは無機系の素材を主体としたと言う意味であり、
補助的な添加物として有機系物質が混入されていても良
い。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によると、押出し成
形機から押し出された成形体をフリーコンベヤに引き取
るに際して、押し出し速度とフリーコンベヤへの引取速
度とを完全に同期させることができるため、押出し成形
機による成形体の押し出し速度が不安定であっても、成
形体を変形させることなくフリーコンベヤに引き取るこ
とができる。
【0036】また、加熱乾燥工程で成形体が収縮しても
成形体とフリーコンベヤとの間に摩擦抵抗が生じること
はないから、成形体の収縮による反りを防止或いは著し
く抑制できると共に、成形体を均一に加熱・乾燥するこ
とが可能となり、その結果、成形体を反りや亀裂のない
状態に迅速に乾燥させることができる。このように、成
形体をフリーコンベヤへに引き取るに際しての変形を防
止できることと、乾燥工程での反りや亀裂を防止できる
こととが相俟って、押し出し成形体からなる高品質の製
品を能率良く製造できる効果を有する。
【0037】特に、請求項2のようにフリーコンベヤを
搬送手段によって循環させる構成にすると、作業者の負
担を軽減できる利点がある。また、請求項3のようにフ
リーコンベヤとしてローラコンベヤ状のものを使用する
と、コンベヤの隙間を通じて成形体を下方からも加熱で
きるため、成形体を均一に加熱・乾燥させることを一層
確実化できる利点がある。
【0038】更に、請求項4の構成にすると、押出成形
機から押し出された成形体をフリーコンベヤに移載する
前の段階で、成形体の下面を予備乾燥してある程度硬化
させることができるから、成形体をフリーコンベヤに載
せ変えたり、成形体をフリーコンベヤにのせた状態で搬
送して乾燥させたりするにおいて、成形体の下面が凹み
変形することを防止できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造設備レイアウトと製造工程の概略を示す平
面図である。
【図2】図1のII−II視断面図である。
【図3】図1及び図2の III−III 視断面図である。
【図4】(A)は図2の部分拡大図、(B)は図1のIV
B−IVB視断面図である。
【図5】図1のV−V視部分断面図である。
【図6】フリーコンベヤの搬送状態を示す斜視図であ
る。
【図7】図1のVII−VII視断面図である。
【図8】図1のVIII−VIII視断面図である。
【図9】図1のIX−IX視断面図である。
【図10】図1のX−X視断面図である。
【図11】焼成状態の一例を示す図である。
【図12】第2実施形態を示す平面図である。
【図13】第3実施形態を示す平面図である。
【図14】第4実施形態を示す平面図である。
【図15】従来例を示す図である。
【符号の説明】
A 成形体 1 押出成形機 2 口金 3 繰り出し用コンベヤ 4 カッター 5 フリーコンベヤ 6 第1搬送手段 7 第2搬送手段(乾燥用搬送手段) 8 乾燥炉 9 第3搬送手段(リターン用搬送手段) 10 第4搬送手段(リターン用搬送手段) 11 第5搬送手段(リターン用搬送手段) 33 炎噴出口 34 熱風噴出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堤 一徳 大阪府大阪市北区中之島2丁目3番18号 大建工業株式会社内 (72)発明者 國屋 宏明 大阪府大阪市北区中之島2丁目3番18号 大建工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント等から成る無機系混練物を押出成
    形機にて所定の断面形状に連続的に押し出しながら、押
    し出された成形体を繰り出し用コンベヤ上に順次引き取
    って行くと共に、繰り出し用コンベヤに引き取られた成
    形体を所望の長さに順次切断して行き、切断された成形
    体を乾燥させる方法であって、 前記繰り出し用コンベヤ上で切断された成形体を、前記
    繰り出し用コンベヤからの送り出しによって成形体が滑
    り抵抗なしに載り移るフリーコンベヤに移載し、次い
    で、各フリーコンベヤを加熱用搬送手段で搬送しつつ成
    形体を加熱手段で乾燥させること、を特徴とする無機系
    押し出し成形体の乾燥方法。
  2. 【請求項2】「請求項1」に記載した方法に使用する装
    置であって、 多数のフリーコンベヤと、 成形体が載ったフリーコンベヤを一列状に搬送する加熱
    用搬送手段と、 加熱用搬送手段に沿って設けた加熱手段と、 乾燥した成形体を取り除いた後のフリーコンベヤを繰り
    出し用コンベヤの箇所に循環させるリターン搬送手段と
    を備えていること、を特徴とする無機系押し出し成形体
    の乾燥方法又は乾燥装置。
  3. 【請求項3】「請求項1」又は「請求項2」において、
    前記フリーコンベヤは、回転自在な多数本のローラを平
    行に配置して成るローラコンベヤ状であることを特徴と
    する無機系押し出し成形体の乾燥方法又は乾燥装置。
  4. 【請求項4】「請求項1」〜「請求項3」のうちのいず
    れかにおいて、前記繰り出し用コンベヤで成形体の移送
    路に、少なくとも成形体の下面を予備乾燥させるように
    した予備加熱手段を備えていることを特徴とする無機系
    押し出し成形体の乾燥方法又は乾燥装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007168369A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Sumitomo Chemical Co Ltd 成形体の製造方法
CN103640076A (zh) * 2013-11-13 2014-03-19 程永科 用于铜尾矿提练灰口铁的挤出成型模具
CN105674748A (zh) * 2016-03-21 2016-06-15 湖南省亿利金属制品有限责任公司 一种管材加工过程中的温控选料装置
WO2024060445A1 (zh) * 2022-09-21 2024-03-28 中建材创新科技研究院有限公司 一种纸面石膏板自动化切断烘干一体设备及控制方法

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