JPH105238A - 超音波処置具 - Google Patents

超音波処置具

Info

Publication number
JPH105238A
JPH105238A JP8166051A JP16605196A JPH105238A JP H105238 A JPH105238 A JP H105238A JP 8166051 A JP8166051 A JP 8166051A JP 16605196 A JP16605196 A JP 16605196A JP H105238 A JPH105238 A JP H105238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheath
probe
ultrasonic
distal end
tip end
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8166051A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Miyawaki
宮脇  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP8166051A priority Critical patent/JPH105238A/ja
Priority to US08/842,637 priority patent/US5906628A/en
Publication of JPH105238A publication Critical patent/JPH105238A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、生体組織を挟持した状態で、生体組
織を超音波処置する際に、プローブとシースとの押し当
て部に発生する発熱を抑え、生体組織の超音波処置能力
を向上できる超音波処置具を提供することを最も主要な
特徴とする。 【解決手段】プローブ52の先端処置部54とシース1
1の押し当て部60との接触部をシース11の軸方向と
直交する方向に対して傾斜させたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波を利用して切
開、切除或いは凝固等の処置を行う超音波処置具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波処置具として、例えばU
SP3,636,943号には次のような構成にした装
置が示されている。ここでは、超音波処置具本体のシー
ス内にこのシースの軸心方向にスライド移動可能な超音
波プローブが配設されている。さらに、シースの先端部
には略L字状に屈曲されたフック形受け部材が設けられ
ている。そして、この超音波処置具の使用時には超音波
プローブの先端部とフック形受け部材との間に血管等の
生体組織を挟み込んだ状態で、超音波プローブの先端部
に超音波振動を伝達することにより、血管の結紮等の超
音波処置を施すようになっている。
【0003】また、USP5,322,055号には振
動伝達部材であるプローブの上部に把持部材を設け、プ
ローブと把持部材により生体組織を固定して超音波処置
を行う構成にしたものが示されている。さらに、この装
置には把持部材における生体組織との接触面にプラスチ
ック材料によって形成された軟質な接触部材を設けるこ
とにより、超音波処置時における金属部材間の接触によ
る騒音を防止する技術が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のフッ
ク形の超音波処置具ではプローブの先端部とフック形受
け部材がプローブの軸方向と直交する突き当て面に沿っ
て突き当てられた状態で接触する構成になっている。そ
のため、フック形受け部材がその法線方向の超音波振動
を受けるので、フック形受け部材に大きな発熱が起こ
り、生体組織への熱影響が問題になる。
【0005】また、フック形受け部材を金属材料によっ
て形成した場合には超音波処置時の騒音や、このフック
形受け部材の振動が大きくなる問題がある。さらに、フ
ック形受け部材に軟質な接触部材を設けた場合には超音
波処置時の発熱によってフック形受け部材の接触部材が
溶ける等のフック形受け部材の破損が生じる問題があ
る。そのため、この場合には超音波処置時の超音波出力
が制限される問題があるので、高出力の超音波振動によ
って生体組織の切除を効率的に行うことが難しい問題が
ある。
【0006】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、生体組織を挟持した状態で、生体組織
を超音波処置する際に、プローブとシースとの押し当て
部に発生する発熱を抑え、生体組織に対する超音波処置
能力の向上を図ることができる超音波処置具を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、処置具本体の
基端部に配設され、超音波振動子が内蔵されたハンドピ
ースと、前記超音波振動子に接続され、超音波振動を前
記処置具本体の先端部側に伝達するプローブと、このプ
ローブを覆うシースと、このシースの先端部にその軸方
向に対して略直交する方向に形成された押し当て部と、
前記シースと前記プローブとの間を前記シースの軸方向
に沿って相対的に移動させ、前記プローブと前記シース
の押し当て部との間に生体組織を挟み込む操作手段と、
前記押し当て部のプローブとの接触部に設けた弾性部材
とを具備し、前記プローブの先端部と前記押し当て部と
の接触部を前記シースの軸方向と直交する方向に対して
傾斜させたことを特徴とする超音波処置具である。
【0008】上記構成により、プローブの先端部と押し
当て部との接触部をシースの軸方向と直交する方向に対
して傾斜させた状態で、プローブとシースの押し当て部
の弾性部材との間に生体組織を挟み込んだ際に、シース
の押し当て部で受ける超音波振動をシースの軸方向と直
交する方向に対して傾斜させた傾斜面で受け、シースの
押し当て部に作用する超音波振動の一部を逃がすことに
より、シースの押し当て部に大きな発熱が起こることを
防止するようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1乃至図7(A)を参照して説明する。図1は超音
波処置具である超音波切開凝固装置の概略構成を示すも
のである。この超音波切開凝固装置の装置本体(処置具
本体)1には保護部材である細長い筒状のシース11の
基端部に超音波振動を発生する超音波振動子51(図2
(A),(B)参照)を内蔵したハンドピース2が配設
されている。このハンドピース2には超音波振動子51
を収容する管状の振動子カバー33が設けられている。
【0010】この振動子カバー33には固定ハンドル3
1及び可動操作ハンドル32を有する操作部(操作手
段)3が設けられている。ここで、振動子カバー33に
は固定ハンドル31が一体的に形成されている。さら
に、この振動子カバー33の側面には窓部33aが形成
されている。
【0011】なお、ハンドピース2の端末部には電気メ
ス等の高周波処置用の電源が接続される電極プラグ13
Aが突設されているとともに、超音波振動子51の駆動
用電源に接続される電気コード13Bが連結されてい
る。
【0012】また、シース11の内部には超音波振動子
51からの超音波振動を装置本体1の先端部側に伝達す
る図2(A),(B)に示すプローブ52が配設されて
いる。このプローブ52には超音波振動子51に連結さ
れるホーン21と、振動伝達棒43と、生体組織に対し
て処置を行う先端ピース41とが設けられている。そし
て、超音波振動子51で発生する振動をホーン21及び
振動伝達棒43を介して先端ピース41に伝達する振動
子ユニット2Aが構成されており、このプローブ52の
先端ピース41によって生体組織に対して処置を行うよ
うになっている。
【0013】また、図3(A)に示すように振動子ユニ
ット2Aは、振動子カバー33の透孔33bに配設され
るようになっている。ここで、振動子ユニット2Aが透
孔33bの所定位置に安定的に配置されるように透孔3
3b内には位置決め部33cが設けられ、振動子ユニッ
ト2Aのフランジ部22には位置決め用切り欠き部22
が形成されている。そして、振動子カバー33の透孔3
3bに挿入された振動子ユニット2Aは、Oリングなど
のパッキン23を介して固定体24で所定位置に安定的
に固定される。
【0014】なお、プローブ52には電極プラグ13A
が図示しないリード線を介して接続されている。そし
て、このプローブ52に必要に応じて高周波電流を通電
してプローブ52の先端ピース41によって生体組織に
対して高周波処置を施すことができるようになってい
る。
【0015】さらに、先端ピース41には軸体53の先
端部に平板状の処置部54が形成されている。この処置
部54の先端面は図5(A)に示すようにシース11の
軸方向と直交する方向に対して傾斜され、図5(A)中
で、処置部54の上側が下側に比べて先端側に突出する
方向に傾斜された傾斜面54aが形成されている。な
お、先端ピース41は、音響効果が高く、生体適合性の
よいチタン材や、アルミニウム材、あるいはこれらの合
金材料によって形成されている。
【0016】また、振動伝達棒43の両端部には雄ねじ
43c,43dが形成されている。さらに、先端ピース
41の基端部には振動伝達棒43の先端部の雄ねじ43
cに螺合する図示しないねじ穴、ホーン21の先端部に
は振動伝達棒43の基端部の雄ねじ43dに螺合する図
示しないねじ穴がそれぞれ形成されている。そして、振
動伝達棒43の先端部に先端ピース41の基端部が着脱
可能に螺合されるとともに、振動伝達棒43の基端部に
ホーン21の先端部が着脱可能に螺合されるようになっ
ている。
【0017】なお、図2(C)に示すように振動伝達棒
43の両端部に雌ねじ43e,43fを形成してもよ
い。ここで、先端ピース41の基端部には振動伝達棒4
3の先端部の雌ねじ43eに対応する雄ねじ41a、ホ
ーン21の先端部には振動伝達棒43の基端部の雌ねじ
43fに対応する雄ねじ21aがそれぞれ形成されてい
る。
【0018】また、超音波振動子51で発生した振動を
伝達するプローブ52の各構成部材としては、音響効果
が高く、生体適合性のよいチタン材やアルミニウム材あ
るいはこれらの合金が用いられる。本実施の形態では先
端ピース41と、超音波振動子で発生した超音波振動を
振動伝達棒43に供給するホーン21とは耐久性のある
チタン材で形成され、ホーン21と先端ピース41との
間を連結する中継部材である振動伝達棒43は安価なア
ルミニウム部材で形成されている。
【0019】また、可動操作ハンドル32の上端部には
略U字状の連結アーム55が設けられている。この連結
アーム55の上下方向略中央部位はハンドル支点ピン3
4を介して振動子カバー33に回動自在に軸着されてい
る。
【0020】さらに、この可動操作ハンドル32の連結
アーム55の上端部には図4に示す係止体35が、振動
子カバー33の窓部33aから臨まれる中心軸方向に向
かって回動自在に設けられている。この係止体35には
係止爪35aが突設されている。この係止爪35aは振
動子カバー33内に挿入される後述するローター48
を、振動子カバー33内に着脱自在に係止するようにな
っている。
【0021】また、シース11の先端部には先端リング
56が固定されている。この先端リング56はプローブ
52の先端ピース41がシース11の内周面に直接接触
することを防止する保持手段で、例えばテフロンなどの
摺動性の高いフッ素樹脂材料で形成されている。さら
に、この先端リング56の内径寸法は図5(A)に示す
ようにシース11の内径寸法より小さくなるように設定
されている。
【0022】また、先端リング56の後端部外周面には
先端部側に比べて小径なリング状の小径部57が切欠形
成されている。この小径部57の外径寸法はシース11
の内径寸法と略同径に形成されている。そして、この先
端リング56の後端部の小径部57にシース11の先端
部が圧入状態で外嵌されている。
【0023】また、先端リング56の先端部外周面には
図5(A),(C)に示すようにシース11の軸心方向
に沿って直線状の取付け溝58が形成されている。この
取付け溝58には図1および図5(A)に示すように略
L字状に屈曲されたフック状の受け部材59の基端部が
固着されている。
【0024】この受け部材59の先端部にはシース11
の軸方向に対して略直交する方向に屈曲された押し当て
部60が形成されている。この押し当て部60はシース
11の軸方向と直交する方向に対して先端ピース41の
傾斜面54aと対応する方向に傾斜されている。
【0025】また、受け部材59の下面にはプローブ5
2の先端ピース41との接触部に第1の弾性部材61が
装着されている。さらに、受け部材59の押し当て部6
0にはプローブ52の先端ピース41との接触部に第2
の弾性部材62が装着されている。ここで、第1の弾性
部材61および第2の弾性部材62は耐熱性があり、滑
りやすい材料、例えばテフロン等のフッ素樹脂材料によ
って形成されている。なお、第1の弾性部材61および
第2の弾性部材62の材料はポリアセタール、ポリエチ
レンでもよい。
【0026】また、押し当て部60の第2の弾性部材6
2には図6に示すようにプローブ52の先端ピース41
との対向面に図7(A)に示すように略山形に突設され
た突設部63が形成されている。この突設部63の山形
の頂部の角度は略90°以上程度の角度に設定されてい
る。そして、この突設部63の頂点によって先端ピース
41の傾斜面54aと線接触する接触面積が小さい接触
部62aが形成されている。この突設部63の接触部6
2aは先端ピース41の傾斜面54aと対応する方向に
傾斜された状態で形成されている。
【0027】なお、押し当て部60の第2の弾性部材6
2に図7(B)に示す変形例のように断面形状が略半円
形状の突設部71を設け、この突設部71の頂点によっ
て先端ピース41の傾斜面54aと接触する接触面積が
小さい接触部72を形成する構成にしてもよい。
【0028】また、シース11の内部には図5(A),
(D)に示す複数の連結具64が配設されている。これ
らの連結具64には図5(D)に示すように振動伝達棒
43を配設するための透孔及び着脱用のスリット65が
形成されている。さらに、各連結具64は、テフロンな
と摺動性の高いフッ素樹脂材料で形成されている。な
お、各連結具64は、超音波振動子51から発生する超
音波振動の影響を受けることがないよう、振動波の節に
当たる部分に設けられている。
【0029】また、シース11の後端部は振動子カバー
33内に配設された接続手段であるローター48に接続
されている。このローター48は操作部3から着脱自在
な構成になっている。さらに、ローター48は、ホーン
21が挿通する透孔48aが形成された管状部材であ
り、中央部には図4に示すように振動子カバー33の内
孔33bに摺接する突出部48bが形成されている。こ
の突出部48bには可動操作ハンドル32の係止体35
に設けられている係止爪35aが係入する接続手段とな
る溝部48cが形成されている。
【0030】そして、可動操作ハンドル32を固定ハン
ドル31側に閉じる方向に操作することによって、ロー
ター48を介してシース11が後退してこのシース11
の押し当て部60が先端ピース41の処置部54に接近
する方向に移動するようになっている。
【0031】また、図4に示すように振動子カバー33
の内孔33bに挿入されているローター48の溝部48
cから可動操作ハンドル32の係止体35の係止爪35
aを外すことによって、振動子カバー33の内孔33b
からローター48を容易に取り外せるようになってい
る。なお、図3(B)に示すように振動子カバー33に
固定ハンドル31及び可動操作ハンドル32を一体的に
した操作ハンドル33cを設けるようにしてもよい。
【0032】また、シース11の後端部にはリング状の
連結部材12がスライド自在に取付けられている。この
連結部材12はハンドピース2の振動子カバー33の先
端部に例えばねじ式の連結手段を介して着脱可能に連結
されている。ここで、シース11は耐熱性があり、滑り
やすい材料、例えばテフロン等のフッ素樹脂製チューブ
によって形成されている。なお、シース11の材料はポ
リアセタール、ポリエチレンでもよい。
【0033】また、先端ピース41の処置部54はシー
ス11の先端リング56の先端開口部から外部側に突出
された状態で保持されている。このとき、プローブ52
の先端ピース41の処置部54と受け部材59の押し当
て部60における第2の弾性部材62との接触部は上述
したようにシース11の軸方向と直交する方向に対して
傾斜された状態に設定されている。そして、先端ピース
41の処置部54の傾斜面54aと受け部材59の押し
当て部60の第2の弾性部材62との間で生体組織が挟
持されるようになっている。
【0034】次に、上記構成の本実施の形態の超音波切
開凝固装置の作用を説明する。ここでは、超音波切開凝
固装置の本体1を腹腔内に挿通して処置を行なう場合の
例について説明する。
【0035】まず、処置対象となる生体組織の場所に装
置本体1の先端部を移動させる。続いて、操作部3の可
動操作ハンドル32を固定ハンドル31側に閉じる方向
に操作する。この可動操作ハンドル32の操作にともな
い可動操作ハンドル32の係止体35の係止爪35aが
図1中で、ハンドル支点ピン34を中心に反時計回り方
向に回動する。そのため、この係止爪35aによってロ
ーター48がシース11の軸心方向に沿って後方側に引
っ張り操作され、このローター48と一緒にシース11
が後方側に移動する。
【0036】さらに、このときシース11が手元側に移
動する動作にともない受け部材59の押し当て部60が
先端ピース41の処置部54に接近する方向に移動す
る。そのため、先端ピース41の処置部54の傾斜面5
4aと受け部材59の押し当て部60の第2の弾性部材
62との間で生体組織が挟持される。
【0037】その後、この状態で、超音波振動子駆動電
源によりハンドピース2内の超音波振動子51を駆動さ
せて超音波を発生させる。この超音波振動子51で発生
した超音波振動は、ホーン21,振動伝達棒43を介し
て先端ピース41に伝達される。このときの先端ピース
41の超音波振動が先端ピース41の処置部54と、シ
ース11の受け部材59の押し当て部60との間で把持
されている生体組織に伝達され、摩擦熱が発生して生体
組織を凝固する。
【0038】さらに、生体組織に超音波振動を与えてい
る状態で、可動操作ハンドル32をさらに固定ハンドル
31側に操作して生体組織を把持する把持力量を増加さ
せる。これにより、受け部材59の押し当て部60が先
端ピース41の処置部54にさらに近づくことにより、
生体組織から出血させることなく把持されている生体組
織の切開が完了する。
【0039】また、必要に応じてプローブ52に高周波
電流を通電することにより、プローブ52の先端の先端
ピース41によって生体組織に対して電気メス等の高周
波処置を施すことができる。
【0040】そこで、上記構成の本実施の形態の超音波
切開凝固装置にあっては次の効果を奏する。すなわち、
プローブ52の先端ピース41に平板状の処置部54を
形成し、この処置部54の先端面に図5(A)に示すよ
うにシース11の軸方向と直交する方向に対して傾斜さ
れ、図5(A)中で、処置部54の上側が下側に比べて
先端側に突出する方向に傾斜された傾斜面54aを形成
するとともに、シース11の先端部に突設されたフック
状の受け部材59の押し当て部60を先端ピース41の
傾斜面54aと対応する方向に傾斜させたので、プロー
ブ52の先端ピース41の処置部54と受け部材59の
押し当て部60における第2の弾性部材62との接触部
をシース11の軸方向と直交する方向に対して傾斜させ
ることができる。
【0041】そのため、先端ピース41の処置部54の
傾斜面54aと受け部材59の押し当て部60の第2の
弾性部材62との間で生体組織を挟み込んだ際に、シー
ス11の押し当て部60で受ける超音波振動をシース1
1の軸方向と直交する方向に対して傾斜させた傾斜面で
受けることができるので、シース11の押し当て部60
に作用する超音波振動の一部を逃がすことができ、シー
ス11の押し当て部60に大きな発熱が起こることを防
止することができる。その結果、シース11のフック状
の受け部材59の破損を防止することができるので、超
音波処置時の超音波出力が制限されるおそれがなく、高
出力の超音波振動によって生体組織の切除を効率的に行
うことができる。
【0042】さらに、押し当て部60の第2の弾性部材
62に図6に示すようにプローブ52の先端ピース41
との対向面に図7(A)に示すように略山形に突設され
た突設部63を形成し、この突設部63の山形の頂部の
角度を略90°以上程度の角度に設定したので、この突
設部63の頂点によって先端ピース41の傾斜面54a
と線接触する接触面積が小さい接触部62aを形成させ
ることができる。そのため、超音波処置時にシース11
の押し当て部60に大きな発熱が起こることを効果的に
防止することができるので、シース11のフック状の受
け部材59の破損を防止することができる。
【0043】なお、上記実施の形態ではシース11をフ
ッ素樹脂製チューブによって形成した構成を示したが、
シース11を金属材料製チューブによって形成し、この
金属材料製チューブの内周面に耐熱性があり、滑りやす
い材料、例えばテフロン等のコーティングを施す構成に
してもよい。
【0044】また、図8は本発明の第2の実施の形態の
超音波切開凝固装置の要部構成を示すものである。本実
施の形態は第1の実施の形態(図1〜図7(A)参照)
の受け部材59の構成を次の通り変更したものである。
すなわち、本実施の形態ではプローブ52の先端部に第
1の実施の形態の先端ピース41に代えて略L字状のフ
ック形状処置部41Aが配設されている。このフック形
状処置部41Aには軸体81の先端部に略L字状のフッ
ク部82が形成されている。
【0045】さらに、シース11の先端部には略円筒状
の受け部材83が固定されている。この受け部材83の
先端部両側面には先細状に絞られた絞り部84が形成さ
れている。そして、フック形状処置部41Aのフック部
82はこの絞り部84の先端開口部85から外部側に突
出された状態で保持されている。
【0046】また、受け部材83の先端部の先端開口部
85におけるフック形状処置部41Aのフック部82と
の対向部分は閉塞されており、この先端開口部85の閉
塞部分によって押し当て面86が形成されている。
【0047】そして、本実施の形態では可動操作ハンド
ル32の操作時にはシース11は固定状態で保持され、
プローブ52の先端処置部41Aがシース11の先端部
の受け部材86に接近する方向に移動することにより、
両者が相対移動する構成になっている。
【0048】なお、本実施の形態でもプローブ52のフ
ック形状処置部41Aのフック部82に第1の実施の形
態の押し当て部60と対応する形状の傾斜面が形成され
ているとともに、受け部材83の押し当て面86にも第
1の実施の形態と同様に第2の弾性部材62が設けら
れ、この第2の弾性部材62にフック形状処置部41A
のフック部82の傾斜面と対応する方向の傾斜部が形成
されている。
【0049】そこで、本実施の形態でも第1の実施の形
態と同様にプローブ52のフック形状処置部41Aのフ
ック部82と受け部材83の押し当て面86における第
2の弾性部材62との接触部をシース11の軸方向と直
交する方向に対して傾斜させることができるので、第1
の実施の形態と同様にシース11の受け部材83の押し
当て面86に作用する超音波振動の一部を逃がすことが
でき、シース11の押し当て面86に大きな発熱が起こ
ることを防止することができる。
【0050】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他の
特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 超音波振動を発生する超音波振動子と、
前記超音波振動子を内蔵したハンドピースと前記超音波
振動子に接続され、前記超音波振動を生体組織に対して
処置を行うための処置部へ伝達する振動伝達部材と、前
記振動伝達部材を覆うシースと前記シース先端に設けら
れ前記振動伝達部材との長軸方向の相対的な移動により
前記振動伝達部材との間で生体組織を把持可能な受け部
材からなる超音波凝固切断装置において、前記受け部材
の接触部の組織把持面が柔順部材で構成され、前記振動
伝達部材と前記受け部材の接触部は長軸の垂直方向に対
して角度が付けられていることを特徴とする超音波凝固
切開装置。
【0051】(付記項2) 前記受け部材はフック状に
形成されていることを特徴とする付記項1の超音波凝固
切開装置。 (付記項3) 前記振動伝達部材はフック状に形成され
ることを特徴とする付記項1の超音波凝固切開装置。
【0052】(付記項4) 前記受げ部材はテフロン製
であることを特徴とする付記項1の超音波凝固切開装
置。 (付記項5) 前記受け部材は90゜以上の角部を持
ち、前記振動伝達部材と線接触することを特徴とする付
記項1の超音波凝固切開装置。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば生体組織を挟持した状態
で、生体組織を超音波処置する際に、プローブとシース
との押し当て部に発生する発熱を抑え、生体組織に対す
る超音波処置能力の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の超音波切開凝固
装置の概略構成を示す斜視図。
【図2] (A)は第1
の実施の形態の装置のプローブの分解状態を示す側面
図、(B)は第1の実施の形態の装置のプローブの先端
処置部と振動伝達棒とを連結した状態を示す側面図、
(C)は第1の実施の形態の装置のプローブの変形例を
示す螺合部の説明図。 【図3】 (A)は第1の実施の形態の装置の振動子ユ
ニットと振動子カバーとの関係を説明するための分解斜
視図、(B)は第1の実施の形態の装置の操作部の変形
例を示す斜視図。
【図4】 第1の実施の形態の装置の操作部とローター
との係止状態を説明するための斜視図。
【図5】 (A)は第1の実施の形態の装置のプローブ
の先端処置部とシースの先端押し当て部との関係を説明
するための要部の縦断面図、(B)は図5(A)のB−
B線断面図、(C)は図5(A)のC−C線断面図、
(D)は図5(A)のD−D線断面図。
【図6】 第1の実施の形態の装置のプローブの先端処
置部とシースの先端押し当て部とを示す斜視図。
【図7】 (A)は第1の実施の形態の装置に設けられ
たシースの先端押し当て部の弾性部材を示す平面図、
(B)は第1の実施の形態の先端押し当て部の弾性部材
の変形例を示す平面図。
【図8】 本発明の第2の実施の形態の装置のプローブ
の先端処置部とシースの先端押し当て部とを示す斜視
図。
【符号の説明】
1 超音波切開凝固装置本体(処置具本体) 2 ハンドピース 3 操作部(操作手段) 11 シース 51 超音波振動子 52 プローブ 54 処置部 60 押し当て部 62 第2の弾性部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処置具本体の基端部に配設され、超音波
    振動子が内蔵されたハンドピースと、前記超音波振動子
    に接続され、超音波振動を前記処置具本体の先端部側に
    伝達するプローブと、このプローブを覆うシースと、こ
    のシースの先端部にその軸方向に対して略直交する方向
    に形成された押し当て部と、前記シースと前記プローブ
    との間を前記シースの軸方向に沿って相対的に移動さ
    せ、前記プローブと前記シースの押し当て部との間に生
    体組織を挟み込む操作手段と、前記押し当て部のプロー
    ブとの接触部に設けた弾性部材とを具備し、前記プロー
    ブの先端部と前記押し当て部との接触部を前記シースの
    軸方向と直交する方向に対して傾斜させたことを特徴と
    する超音波処置具。
JP8166051A 1996-06-26 1996-06-26 超音波処置具 Pending JPH105238A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8166051A JPH105238A (ja) 1996-06-26 1996-06-26 超音波処置具
US08/842,637 US5906628A (en) 1996-06-26 1997-04-16 Ultrasonic treatment instrument

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8166051A JPH105238A (ja) 1996-06-26 1996-06-26 超音波処置具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH105238A true JPH105238A (ja) 1998-01-13

Family

ID=15824061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8166051A Pending JPH105238A (ja) 1996-06-26 1996-06-26 超音波処置具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH105238A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010005460A (ja) * 2002-05-13 2010-01-14 Axya Medical Inc 柔組織の切断及び凝固のための超音波システム
WO2015133006A1 (ja) * 2014-03-03 2015-09-11 オリンパス株式会社 超音波処置具、プローブ
JP2018522629A (ja) * 2015-06-15 2018-08-16 エシコン エルエルシーEthicon LLC 組織を切断及び凝固するための機器及び方法
CN113017780A (zh) * 2021-03-02 2021-06-25 哈尔滨医科大学 一种集成超声成像与腔内斑块旋切术的导管系统

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010005460A (ja) * 2002-05-13 2010-01-14 Axya Medical Inc 柔組織の切断及び凝固のための超音波システム
WO2015133006A1 (ja) * 2014-03-03 2015-09-11 オリンパス株式会社 超音波処置具、プローブ
JP5869188B1 (ja) * 2014-03-03 2016-02-24 オリンパス株式会社 超音波処置具、プローブ
US9839796B2 (en) 2014-03-03 2017-12-12 Olympus Corporation Ultrasonic treatment device and probe
JP2018522629A (ja) * 2015-06-15 2018-08-16 エシコン エルエルシーEthicon LLC 組織を切断及び凝固するための機器及び方法
CN113017780A (zh) * 2021-03-02 2021-06-25 哈尔滨医科大学 一种集成超声成像与腔内斑块旋切术的导管系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11272950B2 (en) Methods and features for coupling ultrasonic surgical instrument components together
JP4388475B2 (ja) 超音波処置具
JPH105237A (ja) 超音波処置具
JP5215216B2 (ja) 外科手術装置
JP6144026B2 (ja) 外科用器具内のスリップリングアセンブリと超音波トランスデューサとの結合
US6066151A (en) Ultrasonic surgical apparatus
JP4976597B2 (ja) 超音波処置具
JP3537387B2 (ja) 超音波処置具
EP3179933B1 (en) Ultrasonic blade overmold
JP3600070B2 (ja) 超音波処置具
JPH105236A (ja) 超音波処置具
JP2005304685A (ja) 超音波処置具
CN115530929B (zh) 一种精细手术器械
JP3354032B2 (ja) 外科用鉗子及び超音波凝固切開装置
JPH105238A (ja) 超音波処置具
JP3270415B2 (ja) 超音波凝固切開装置
US20030191390A1 (en) Ultrasonic treatment apparatus
JP4128309B2 (ja) 超音波処置具の製造方法
JP2002035001A (ja) 超音波手術装置
JP3791875B2 (ja) 超音波処置具
JP2002065689A (ja) 超音波処置具
JP3544642B2 (ja) 超音波処置具
JP2008264994A (ja) トルクレンチ
JP2002143772A (ja) 超音波外科器具用の減衰装置
JP2004154331A (ja) 超音波処置装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050712

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051122