JPH1052065A - 電源装置,放電灯点灯装置及び照明装置 - Google Patents

電源装置,放電灯点灯装置及び照明装置

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JPH1052065A
JPH1052065A JP8202591A JP20259196A JPH1052065A JP H1052065 A JPH1052065 A JP H1052065A JP 8202591 A JP8202591 A JP 8202591A JP 20259196 A JP20259196 A JP 20259196A JP H1052065 A JPH1052065 A JP H1052065A
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雄治 高橋
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征彦 鎌田
Hiroyuki Kudo
啓之 工藤
Keiichi Shimizu
恵一 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 供給される電源電圧に変動が発生した場合で
も、ランプ輝度が低下したり、ちらついたりすることの
ない電源装置,放電灯点灯装置,並びに照明装置を提供
すること。 【解決手段】 商用交流電源16より定格を超えた電圧
が供給された場合、電源電圧検出回路8より定格を超え
た電圧平均値V4がVFO7に供給され、定格時より高
周波の発振信号がPWM13に供給され、FETドライ
バ14はPWM13よりの高周波発振信号に基づく動作
周波数でスイッチング回路21,22をドライブする。
一方、定格以下の電圧が供給された場合、電源電圧検出
回路8より定格に達しない電圧平均値V4がVFO7に
供給され、定格時より低周波の発振信号がPWM13に
供給され、FETドライバ14はPWM13よりの低周
波発振信号に基づく動作周波数でスイッチング回路2
1,22をドライブする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング回路
を用いて高周波電圧を出力する装置であって、交流電源
からの入力電圧の変動を補償する電源装置,放電灯点灯
装置,並びに照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置(スイッチング回路
を用いて高周波電圧を高高率で出力する装置)として
は、特願平6−178925号明細書,並びに特願平7
−254344号明細書に示すものが知られている。こ
れらに関する一例について、図面を参照しながら以下に
説明を行う。
【0003】図12は本発明の先行技術の一例を示す回
路図である。図12において、商用交流電源41にはチ
ョークコイル42及びコンデンサC5等から成るフィル
タ回路43が接続されていて、このフィルタ回路43に
は整流回路44が接続されている。整流回路44は、例
えば高速スイッチン性のダイオードにより構成される。
整流回路44の出力端のプラス側端子には第1のスイッ
チング回路45(例えばMOSFETのドレイン)が接
続され、整流回路44の出力端のマイナス側端子には第
2のスイッチング回路46(例えばMOSFETのソー
ス)が接続されていて、第1のスイッチング回路45と
第2のスイッチング回路46とは直列に接続されてい
る。尚、これらスイッチング回路45,46は、例えば
前述の通りMOSFET(電界効果トランジスタ)等で
構成されていて、それぞれの素子が有する寄生ダイオー
ドをそれぞれ逆電流通流用のダイオードとして利用する
ようになっている。
【0004】また、第1のスイッチング回路45と並列
に、リーケージ形トランスT1の一次側巻線L1と第1
のコンデンサC3とから成る直列回路が接続されてい
る。この第1のコンデンサC3は、整流回路44の出力
周波数に対して平滑作用を有している。そして、リーケ
ージ形トランスT1の二次側巻線L2には蛍光ランプ
(放電灯)49が接続されていて、この蛍光ランプ49
の両極のフィラメント間にはフィラメント予熱用のコン
デンサC2が接続されている。前記リーケージ形トラン
スT1のリーケージインダクタンスは蛍光ランプ49の
限流インピーダンスとしても作用する。
【0005】さらに、第2のスイッチング回路46と並
列に、リーケージ形トランスT1の一次側巻線L1と第
2のコンデンサC5とから成る直列回路が接続されてい
る。この第2のコンデンサC5の容量は第1のコンデン
サC3の容量に比べて極端に小さく、リーケージ形トラ
ンスT1のリーケージインダクタンスと共に、スイッチ
ング回路45,46のスイッチング周波数において共振
するように(値に)設定されている。
【0006】一方、制御回路52は、前記スイッチング
回路45,46のオン/オフを制御するものであって、
この制御回路52は、スイッチング回路45,46を略
一定の整流回路44の出力周波数より高い周波数でオン
/オフ制御し、交流電源41の出力電圧(整流回路44
の出力電圧)の波高値の大きさに応じて第2のスイッチ
ング回路46のオン期間が図13に示す如くの関係とな
るように制御を行う。即ち、整流回路44の出力電圧の
波高値が大きい期間には前記第2のスイッチング回路4
6のオン期間を短く、波高値が小さい期間にはオン期間
を長くするように制御が為されるようになっている。ま
た、第1のスイッチング回路45のオン期間は、図13
に示す如くに、前記第2のスイッチング回路46の場合
と逆の関係となるように制御が為されるようになってい
る。尚、図13は整流装置44の出力電圧に対する第1
及び第2のスイッチング回路45,46のオン期間の変
化の状態を示した図である。
【0007】具体的には、前記制御回路52は整流回路
44の出力電圧を検知する検知手段52aと、この検知
手段52aの検知電圧に応じてオン期間を変化させる発
振手段52bとにより構成されている。そして、発振手
段52bは、例えばPWM(パルス幅調節)コントロー
ル機能とスイッチング回路駆動機能とから成り、PWM
コントロール機能を有する具体的手段としては、例えば
PWMコントロールICを利用し、このICを主として
構成したもの(回路,装置等)が挙げられ、スイッチン
グ装置駆動機能を有する具体的手段としては、バッファ
とトランスとフォトカプラ等の伝達手段とから構成した
もの(回路,装置等)が挙げられる。なお、発振手段5
2bに外部からの制御信号入力部52cを設け、外部か
らの制御信号により前記スイッチング回路45,46の
オン期間制御を行うことも可能である。
【0008】次に、図12の動作を図14ないし図17
を参照して説明する。尚、図14は前記本発明の先行技
術の一例を示す回路図において説明に必要な主要部のみ
を簡略化して示した図であり、図12と同一の部分には
同一の符号が付してある。また、図15及び図16は各
部の電圧,電流波形を示し、各図においてVは電圧,I
は電流を示していて、それぞれの符号は図12のそれと
一致している(但し、図15及び図16の(イ)のVG
S5は第1のスイッチング回路(MOSFET)45の
ゲート・ソース間電圧を示し、同(ハ)は第2のスイッ
チング回路(MOSFET)46のゲート・ソース間電
圧をそれぞれ示していて、図15及び図16の横軸(時
間軸)は各スイッチング周波数の周期に対応している。
さらに、図17は各部の電圧,電流波形を示していて、
横軸は整流回路44の出力周波数の周期に対応してい
る。
【0009】最初に、整流回路44の出力電圧(非平滑
直流電圧)の波高値が大きい期間について前記図14及
び図15を参照しながら説明を行う。尚、この期間は前
記図13に示した如く、制御回路52が、検知手段52
aによって検出された検出電圧に応じて、前記第2のス
イッチング回路46のオン期間が相対的に短くなるよう
に制御を行う期間である。
【0010】さて、期間(a)、即ち、図14の
(a),並びに図15の横軸(時間軸)における期間a
(以下同様)においては、第1のコンデンサC3,第1
のスイッチング回路45,並びにインダクタT1の一次
側巻線L1の閉回路が形成される。これにより、第1の
コンデンサC3に蓄積されていた電荷が、前記閉回路を
流れ(放電し)、図15(ロ),(チ)に示す如くの電
流I45,IC3が流れることになる。
【0011】一方、期間(b)においては、前記第1の
スイッチング回路45がオフし、第2のスイッチング回
路46はその寄生ダイオードにより同図(b)に示す方
向にオンする。これにより、インダクタT1の一次側巻
線L1及び第2のコンデンサC5が直列共振を呈し、図
15(ニ),(ヌ)に示す如くに、電流I46,IC5
が流れることになり、インダクタT1の一次側巻線L1
及び第2のコンデンサC5には、それぞれ共振電圧V5
1,V47が現れる。また、前記第2のコンデンサC5
の電圧と第1のコンデンサC3との和に等しい整流回路
44の両端電圧V44にも共振電圧が現れる。この共振
電圧のピーク値は、インダクタT1の一次側巻線L1の
蓄積エネルギー、即ち、上記期間(a)の最後に前記第
1のスイッチング回路45に流れていた電流(I4
5),並びに第2のコンデンサC5の両端電圧(V5
1)により決定される。
【0012】また、期間(c)においては、第2のスイ
ッチング回路46がオンし、共振電流が極性反転して、
前記期間(b)の場合と逆向きの、図14(c)に示す
如くの共振電流が流れる(図15(ニ),(ヌ))。と
ころで、前記期間(b)及び期間(c)において、共振
電圧の波高値は、前記共振回路の抵抗成分が小さいこと
から、前記整流回路44の出力電圧(非平滑直流電圧)
より大きくなる。すなわち、昇圧されることになる。
【0013】そして、期間(d)においては、前記共振
電圧が低下(減衰)し、同様に第1のコンデンサC3,
並びに第2のコンデンサC5の端子間電圧も低下し、整
流回路44から第1のコンデンサC3,インダクタT1
の一次側巻線L1,並びに第2のスイッチング回路46
を介して、電流I44及びI46が流れる(図15
(ヘ),(チ),(ニ))。
【0014】さらに、期間(e)においては、第2のス
イッチング回路46がオフし、第1のスイッチング回路
45はその寄生ダイオードにより同図(e)に示す方向
にオンする。これにより、インダクタT1の一次側巻線
L1の蓄積エネルギーによって、第1のスイッチング回
路45の寄生ダイオード及び第1のコンデンサC3に
は、電流I45及びIC3が流れる(図15(ロ),
(チ))。そして、前記期間(a)の状態にもどる。
【0015】次に、前記整流回路44の出力電圧(非平
滑直流電圧)の波高値が小さい期間について説明を行
う。図16は整流回路44の出力電圧の波高値が相対的
に小さい期間における各部の電圧,電流波形をスイッチ
ング周波数に対応して示した図である。
【0016】整流回路44の出力電圧(非平滑直流電
圧)の波高値が小さい期間は、前記図13に示した如
く、制御回路52が、検知手段52aによって検出され
た検出電圧に応じて、前記第2のスイッチング回路46
のオン期間が相対的に長くなるように制御を行う期間で
ある。この場合の回路動作はについて、基本的には前記
図14の場合と同様であるが、各部の電圧,電流波形は
図16の如くになる。図16において注目すべきは、同
図(ホ),(リ)に示す如くに、共振電圧の波高値が前
記図15に比べて大きくなっている点である。これは、
整流回路44の出力である前記非平滑直流電圧の波高値
が小さい期間には、この波高値に応じて第2のコンデン
サC5に充電されている電圧が小さくなり(図15,1
6の各(リ)参照))、この分第2のコンデンサC5に
流れ込む電流、即ち、期間(b)における初期の共振電
流値が大きくなるためである。したがって、前記非平滑
直流電圧の波高値が小さくなる期間には、より昇圧が可
能で、非平滑直流電圧の谷部を持ち上げることができ
る。尚、図12に示した回路においては、これまで説明
してきたように、図13に示される関係でスイッチング
回路45,46のオン期間の制御が行われるため、波高
値が小さい期間には、前記第1のスイッチング回路45
のオン期間が相対的に小さくなっている。これにより、
第1のスイッチング回路45に流れる電流値が、相対的
に小さい段階で遮断される。これは、期間(b)におけ
る初期の共振電流値を小さくするように作用するので、
前述のように第2のコンデンサC5の充電電圧の関係で
共振電圧が大きくなるものの、極端に上昇して谷部の電
圧値を過度に大きくすることはない。
【0017】以上のようにして、インダクタT1の二次
側巻線L2に高周波交流を誘起し、蛍光ランプ49を高
周波点灯する。そして、このときの商用交流電源41か
らの入力電流I44は、図17(イ)に示す如くにな
る。これは、上述のように、期間(d)における整流回
路44からの電流が、整流回路44の出力である非平滑
直流電圧の略全期間にわたって流れるためである。した
がって、この電流が、入力力率を高めると共に、入力電
流の低歪みに寄与する。尚、図17は整流回路44の入
力電流,出力端間電圧,並びに負荷電流波形を、整流回
路44の出力周波数に対応して示した図である。また、
前記入力電流I44の高周波成分はフィルタ回路等によ
り容易に吸収(除去)することが可能である。
【0018】また、整流回路44の出力端間電圧V44
は図17(ロ)に示す如くとなり、蛍光ランプ49を流
れる電流は図17(ハ)に示す如くとなる。これは、前
記第1のコンデンサC3により平滑化された結果、その
包絡線が非平滑直流電圧のリプルを減少したものであ
る。図17(ロ)において、白で示された正弦波の部分
が整流回路44の出力である非平滑直流電圧を示してい
て、この正弦波に重畳されている部分が共振により昇圧
された電圧を示している。この出力端間電圧V44をよ
り平滑化されたものとするには、スイッチング回路4
5,46のオン期間制御を、図13に示すものよりさら
に大きく変化させるようにすればよい。
【0019】ところで、以上に説明したような、図12
に示す如くのスイッチング回路を用いて高周波電圧を高
力率,入力電流を低歪化して出力する装置は極めて有効
な(優れた)ものである。しかしながら、このような装
置において、入力電源電圧に変動が発生した場合、例え
ば定格を超えた入力電圧が供給されたり、定格より低い
入力電圧が供給された場合の対応については示されてい
ない。即ち、前者の場合には供給された高電圧(高電
力)によりランプを破損する可能性があり、後者の場合
には低電圧によりランプ(例えば放電灯)の輝度が低下
したり、ちらついたり、或いは消灯したりする可能性が
ある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来のス
イッチング回路を用いて高周波電圧を高力率,入力電流
を低歪化して出力する装置は極めて有効な(優れた)も
のである反面、供給される電源電圧に変動が発生した場
合等には、ランプ(例えば放電灯)の輝度が低下した
り、ちらついたりする等の問題があった。
【0021】そこで、本発明はこのような問題に鑑み、
供給される電源電圧に変動が発生した場合でも、ランプ
輝度が低下したり、ちらついたりすることのない電源装
置,放電灯点灯装置,並びに照明装置を提供することを
目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よる電源装置は、交流電圧を整流して非平滑直流電圧を
出力する整流回路と;前記整流回路の出力端間に並列に
接続され、交互にオン/オフして前記整流回路の出力周
波数よりも高い周波数でスイッチングする直列に接続さ
れた第1および第2のスイッチング回路と;前記第1の
スイッチング回路に対して並列に設けられ、前記第2の
スイッチング回路のオン期間に前記第2のスイッチング
回路を介して前記整流回路の出力により充電され前記整
流回路の出力周波数に対して平滑処理を行い、前記第1
のスイッチング回路のオン期間に充電電荷を前記第1の
スイッチング回路を介して放電する相対的に大容量の第
1のコンデンサと;前記第1および第2のスイッチング
回路の中間と前記第1のコンデンサとの間に設けられ、
前記第1のコンデンサの充放電電流を通流するインダク
タと;前記第1および第2のスイッチング回路のオン/
オフに応じて前記インダクタと共に共振する相対的に小
容量の第2のコンデンサと;前記第1のスイッチング回
路に流れる電流を検出する電流検出回路と;前記電流検
出回路の検出信号に基づいて前記第1のスイッチング回
路のオン期間を制御するオンデューティ可変回路と;前
記電源電圧の変動を検出し検出信号を出力する電源電圧
検出回路と;前記電源電圧検出回路からの検出信号に基
づいて前記第1および第2のスイッチング回路のスイッ
チング周波数を変更する出力制御回路と;前記インダク
タおよび前記第2のコンデンサの共振によって高周波出
力を得る出力回路とを具備したことを特徴とする。
【0023】請求項2に記載の発明による電源装置は請
求項1に記載の電源装置において、前記電源電圧検出回
路は、前記電源電圧変動の検出を、相対的に大容量の前
記第1のコンデンサの両端に発生する電圧を検出するこ
とで行うことを特徴とし、請求項3に記載の発明による
電源装置は請求項1に記載の電源装置において、前記電
源電圧検出回路は、前記電源電圧変動の検出を、相対的
に大容量の前記第1のコンデンサを充電する経路中に接
続された前記第2のスイッチング回路を流れる電流のピ
ーク値を検出することで行うことを特徴とする。尚、前
記第1および第2のスイッチング回路は電界効果トラン
ジスタ(MOSFET)としているが、バイポーラトラ
ンジスタとそれに逆並列接合されたダイオードと置き換
えてもよい。また、前記電流のピーク値を検出する手段
は、Isw検出回路とIsw(ピーク)検出回路とから
なり、前記Isw検出回路は前記第2のスイッチング回
路(例えばMOSFET)のドレイン端子側に接続され
るとしているが、ソース端子側に配置してもよい。
【0024】請求項4に記の発明による電源装置は請求
項1から3の何れか1に記載の電源装置において、前記
出力制御回路は、前記電源電圧検出回路からの検出信号
により前記電源電圧の上昇が検出された場合には、その
上昇の程度に応じて前記第1および第2のスイッチング
回路のスイッチング周波数を上げ、前記電源電圧検出回
路からの検出信号により前記電源電圧の低下が検出され
た場合には、その低下の程度に応じて前記第1および第
2のスイッチング回路のスイッチング周波数を下げるよ
うに制御することを特徴とし、請求項5に記載の発明に
よる電源装置は請求項1から3の何れか1に記載の電源
装置において、前記出力制御回路は、電源電圧を検出す
る前記電源電圧検出回路からの検出信号に基づいて発振
周波数を変えることのできる発振器を備え、この発振器
の発振周波数に比例して前記第1および第2のスイッチ
ング回路のスイッチング周波数が変わることを特徴と
し、請求項6に記載の発明による電源装置は請求項5に
記載の電源装置において、前記出力制御回路は、前記電
源電圧検出回路からの検出信号により前記電源電圧の上
昇が検出された場合には、その上昇の程度に応じて前記
発振器の発振周波数を上げ、前記電源電圧検出回路から
の検出信号により前記電源電圧の低下が検出された場合
には、その低下の程度に応じて前記発振器の発振周波数
を下げるように制御することを特徴とする。
【0025】請求項7に記載の発明による電源装置は、
交流電圧を整流して非平滑直流電圧を出力する整流回路
と;前記整流回路の出力端間に並列に接続され、交互に
オン/オフして前記整流回路の出力周波数よりも高い周
波数でスイッチングする直列に接続された第1および第
2のスイッチング回路と;前記第1のスイッチング回路
に対して並列に設けられ、前記第2のスイッチング回路
のオン期間に前記第2のスイッチング回路を介して前記
整流回路の出力により充電され前記整流回路の出力周波
数に対して平滑処理を行い、前記第1のスイッチング回
路のオン期間に充電電荷を前記第1のスイッチング回路
を介して放電する相対的に大容量の第1のコンデンサ
と;前記第1および第2のスイッチング回路の接続点と
前記第1のコンデンサとの間に設けられ、前記第1のコ
ンデンサの充放電電流を通流するインダクタと;前記第
1および第2のスイッチング回路のオン/オフに応じて
前記インダクタと共に共振する相対的に小容量の第2の
コンデンサと;前記整流回路の出力端子間の非平滑直流
電圧に過電圧が印加されたことを検出する前記整流回路
と並列に接続された過電圧検出回路と;前記過電圧検出
回路から出力された電圧値と所定の基準値レベルとを比
較し、前記過電圧検出回路から出力された電圧値が前記
基準値レベルを超えた場合、保護信号を出力する比較回
路と;前記保護信号が入力されると前記第2のスイッチ
ング回路の動作をターンオフさせるスイッチング制御回
路とを具備していることを特徴としている。なお、この
発明において、前記第1および第2のスイッチング回路
としては、電界効果トランジスタ(MOSFET)や、
バイポーラトランジスタとそれに逆並列接合されたダイ
オード回路などが挙げられる。また、前記過電圧検出回
路としては、抵抗やコンデンサなど電圧を検出できる手
段を用いて構成された回路であればよい。
【0026】請求項8に記載の発明による電源装置は請
求項7に記載の電源装置において、前記第1のスイッチ
ング回路および前記第1のコンデンサは回路の高電位側
に接続され、前記第2のスイッチング回路および前記第
2のコンデンサは回路の低電位側に接続されていること
を特徴とするものであり、請求項9に記載の発明による
電源装置は、請求項7または8に記載の電源装置におい
て、前記第2のスイッチング回路におけるターンオフ制
御は、前記過電圧検出回路から出力された電圧値が前記
基準値レベルを超えている期間中に渡って行われること
を特徴とするものである。尚、前記第2のスイッチング
回路がオンしてから前記過電圧検出回路の出力が基準レ
ベルを超えているか否かの判断が前記比較回路にて行わ
れるため、実際にターンオフ制御が行われるまでには若
干の応答の遅れが発生する。
【0027】請求項10に記載の発明による電源装置
は、請求項7または8に記載の電源装置において、前記
第2のスイッチング回路におけるターンオフ制御は、前
記過電圧検出回路から出力された電圧値が、前記基準値
レベルを超えてから、所定時間経過後までの期間に渡っ
て行われることを特徴とするものである。尚、前記第2
のスイッチング回路がオンしてから前記過電圧検出回路
の出力が基準レベルを超えているか否かの判断が前記比
較回路にて行われるため、実際にターンオフ制御が行わ
れるまでには若干の応答の遅れが発生する。
【0028】請求項11に記載の発明による電源装置
は、請求項7または8に記載の電源装置において、前記
第2のスイッチング回路におけるターンオフ制御は、前
記過電圧検出回路から出力された電圧値が、前記基準値
レベルを超えている期間開始からその期間終了までの期
間か、または前記期間開始から所定時間経過後までの期
間の何れか長い期間に渡って行われることを特徴とする
ものである。尚、前記第2のスイッチング回路がオンし
てから前記過電圧検出回路の出力が基準レベルを超えて
いるか否かの判断が前記比較回路にて行われるため、実
際にターンオフ制御が行われるまでには若干の応答の遅
れが発生する。
【0029】請求項12に記載の発明による電源装置
は、請求項7から11の何れか1に記載の電源装置にお
いて、前記第1及び第2のスイッチング回路はそのスイ
ッチング周波数一定のもと、デューティー制御されるこ
とを特徴とし、請求項13に記載の発明による電源装置
は、請求項7から11の何れか1に記載の電源装置にお
いて、前記第1及び第2のスイッチング回路はオン時間
が各々制御されることを特徴とするものである。
【0030】請求項14に記載の発明による放電灯点灯
装置は、請求項1から13の何れか1に記載の電源装置
と;前記電源装置の出力により付勢される放電灯とを具
備していることを特徴とするものである。
【0031】請求項15に記載の発明による照明装置
は、照明装置本体と;前記請求項14に記載の放電灯点
灯装置とを具備していることを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明における第1
の実施の形態を示す回路図である。尚、本発明の実施の
形態は、装置に入力される電源電圧の平均値を検出する
ことにより前記電源電圧変動の補償を行う装置に関する
ものである。
【0033】図1において、商用交流電源16はライン
フィルタ17を介して整流回路15に供給されていて、
整流回路15は商用交流電源16より供給された交流電
圧を整流し、非平滑直流電圧として出力する。整流回路
15の正極側の出力端は、インバータ回路18の正極側
の入力端子51に接続され、負極側の出力端はインバー
タ回路18の負極側の入力端子52にそれぞれ接続され
ている。
【0034】また、インバータ回路18は、例えばMO
SFETから成る充電側SW回路21(第2のスイッチ
ング回路)および放電側SW回路22(第1のスイッチ
ング回路)と、出力制御回路23と、平滑用大容量コン
デンサである第1のコンデンサC3と、前記第1のコン
デンサC3と比べ小容量な第2のコンデンサC5と、イ
ンバータトランス等から成るインダクタT1と、電流を
検出するIsw検出回路4と、電流ピーク値を検出する
Isw(ピーク)検出回路5により構成されている。
【0035】以下、インバータ回路18について詳細に
説明する。インバータ回路18の正極側の入力端子51
は、充電側SW回路21のドレイン・ソース路,Isw
検出回路4,並びに放電側SW回路22のドレイン・ソ
ース路から成る直列回路を介してインバータ回路18の
負極側の入力端子52に接続されると共に、第2のコン
デンサC5と第1のコンデンサC3とから成る直列回路
を介して同じくインバータ回路18の負極側の入力端子
52に接続されている。また、充電側SW回路21とI
sw検出回路4の接続点は、インダクタT1の一次側巻
線L1を介して、前記第2のコンデンサC5と第1のコ
ンデンサC3の接続点に接続されている。このように接
続されることにより、第2のコンデンサC5および第1
のコンデンサC3は、それぞれ前記放電側SW回路21
および充電側SW回路22に並列に設けられることにな
る。
【0036】そして、Isw検出回路4は放電側SW回
路22に流れる電流を検出し、検出電圧V1としてIs
w(ピーク)検出回路5に供給する。また、Isw(ピ
ーク)検出回路5は電圧V1のピーク値を検出し、この
検出結果のピーク値をピーク値電圧V2として出力制御
回路23の端子53に供給する。即ち、Isw検出回路
4とIsw(ピーク)検出回路5とは、放電側SW回路
22に流れる電流のピーク値を検出する電流ピーク値検
出回路を構成している。
【0037】さらに、出力制御回路23は発振信号a1
及びb1を充電側および放電側のSW回路21,22の
ゲートにそれぞれ供給し、充電側SW回路21および放
電側SW回路22を交互にオン/オフすると共に、前記
Isw(ピーク)検出回路5からのピーク値検出電圧V
2を一定に保つように制御することにより、前記充電側
SW回路21および放電側SW回路22のオンデューテ
ィ比を一定に保つ。
【0038】一方、放電灯49の両端のフィラメントは
フィラメント加熱用のコンデンサC2と、インダクタT
1の二次側巻線L2と接続されている。即ち、放電灯4
9とコンデンサCとは、インダクタT1の出力回路を構
成している。
【0039】次に、前記インバータ回路18を構成する
出力制御回路23について説明を行う。出力制御回路2
3は、大きくは、オンデューティ可変回路31とFET
ドライバ(駆動回路)14とにより構成されている。
【0040】オンデューティ可変回路31は、前記Is
w(ピーク)検出回路5からのピーク値検出電圧V2を
検出し、この検出結果に基づいて、FETドライバ14
が出力する発振信号a1およびb1のデューティ比の可
変制御を行うようになっている。即ち、ピーク値検出電
圧V2が高いときは、発振信号b1がハイレベルとなる
デューティ比を小さくし、発振信号a1がハイレベルと
なるデューティ比を大きくすることによって、放電側S
W回路22のオンデューティ比を小さくし、充電側SW
回路21のオンデューティ比が大きくするように制御を
行う。一方、ピーク値検出電圧V2が低いときは、発振
信号b1がハイレベルとなるデューティ比を大きくし、
発振信号a1がハイレベルとなるデューティ比を小さく
することによって、放電側SW回路22のオンデューテ
ィ比を大きくし、充電側SW回路21のオンデューティ
比を小さくするように制御を行う。
【0041】オンデューティ可変回路31は、抵抗R
1,R2,コンデンサC1,誤差アンプ6,直流定電圧
源E1,VFO(電圧/周波数変換回路)7,並びにP
WM(パルス幅制御回路)13により構成され、前記ピ
ーク値検出電圧V2が供給されるオンデューティ可変回
路31の端子53は、抵抗R1を介して誤差アンプ6の
反転入力端子(−)に接続されている。また、直流定電
圧源E1は誤差アンプ6の非反転入力端子(+)に接続
されていて、誤差アンプ6の非反転入力端子(+)に直
流定電圧V3を供給する。
【0042】さらに、誤差アンプ6の反転入力端子
(−)と誤差アンプ6の出力端子との間には、抵抗R2
とコンデンサC1からなる並列回路が接続されていて、
誤差アンプ6の出力端子はPWM(パルス幅制御回路)
13に接続されている。そして、誤差アンプ6は、直流
定電圧源E1からの直流定電圧(基準電圧)V3に対し
て前記ピーク値検出電圧V2が大きくなろうとすると、
誤差アンプ6の出力端子からの出力電圧V5を小さく
し、基準電圧V3に対して前記ピーク値検出電圧V2が
小さくなろうとすると出力端子からの出力電圧V5を大
きくする。
【0043】一方、PWM(パルス幅制御回路)13
は、VFO(電圧/周波数変換回路)7からの発振信号
に基づいて、所定の周波数のパルス信号p1を出力する
ようになっていて、誤差アンプ6からの出力電圧V5が
大きい場合には前記パルス信号p1のパルスの時間幅を
長くし、誤差アンプ6からの出力電圧V5が小さい場合
には前記パルス信号p1のパルスの時間幅を短くする。
【0044】これに基づいてFETドライバ(駆動回
路)14は、前記PWM(パルス幅制御回路)13から
のパルス信号p1が“H”(パルス期間)となる期間に
放電側SW回路22をオンし、それ以外の“L”となる
期間に放電側SW回路22をオフする発振信号b1を前
記放電側SW回路22の制御信号入力端子(例えばゲー
ト)に供給し、PWM(パルス幅制御回路)13からの
パルス信号p1が“H”(パルス期間)となる期間に充
電側SW回路21をオフし、それ以外の“L”となる期
間に充電側SW回路21をオンする発振信号a1を前記
充電側SW回路21の制御信号入力端子(例えばゲー
ト)に供給するようになっている。
【0045】ところで、前記VFO(電圧/周波数変換
回路)7には電源電圧検出回路8から電源電圧の平均値
V4が入力されていて、VFO7はこの電源電圧の平均
値V4に基づいた発振信号を前記PWM(パルス幅制御
回路)13に供給するようになっている。前記電源電圧
検出回路8は、前記整流回路15,低速の電源整流ダイ
オード9a,9b,並びに供給された電源電圧を十分に
平滑することが可能な時定数を有する平滑回路10とに
より構成され、前記平滑回路10は抵抗R3,R4,並
びにコンデンサC4により構成されている。
【0046】一方、前記電源電圧検出回路8は、前記整
流回路15の2つの交流電源供給端子に前記ダイオード
9a,9bのアノードが各々接続されていて、ダイオー
ド9a,9bのカソードは共通に接続されると共に、前
記抵抗R3を介し、コンデンサC4と抵抗R4から成る
並列回路を介してインバータ回路18の負極側の入力端
子52と接続されている。また、前記電源電圧の平均値
V4は、前記抵抗R3と、前記コンデンサC4と抵抗R
4から成る並列回路との接続点より前記VFO7に供給
されるようになっている。
【0047】次に、以上のように構成された、本発明に
係るスイッチング回路を用いて高周波電圧を高力率,入
力電流を低歪化して出力する装置の作用(動作)につい
て図2を参照しながら説明を行う。図2は前記図1の出
力制御回路23により制御される整流回路15の出力電
圧と、充電側SW回路21および放電側SW回路22と
におけるそれぞれのオン時間の関係を示したタイミング
チャートであり、図2(a)は整流回路15の出力電圧
を示していて、図2(b)は充電側および放電側SW回
路21,22それぞれの前記整流回路15の出力電圧に
対するオン時間を示している。
【0048】図2に示す如くに、前記2つのスイッチン
グ回路である充電側SW回路21および放電側SW回路
22は、整流回路15の出力電圧(商用交流電源16の
出力電圧)の波高値の大きいときには放電側SW回路2
2のオン期間が長く充電側SW回路21のオン期間が短
くなり、整流回路15の出力電圧(商用交流電源16の
出力電圧)の波高値の小さいときには放電側SW回路2
2のオン期間が短く充電側SW回路21のオン期間が長
くなるように制御されている。即ち、2つのスイッチン
グ回路である前記充電側SW回路21および放電側SW
回路22それぞれのオン期間は図2(b)に示す如く、
互いに逆の関係に変化するようになっている。
【0049】今、商用交流電源16より供給される電源
電圧が一定であったとすると、商用交流電源16の出力
電圧はラインフィルタ17を介して整流回路15に供給
されて全波整流され、前記インバータ回路18,並びに
電源電圧検出回路8に供給される。一方、インバータ回
路18を構成する出力制御回路23は、前記充電側SW
回路21および放電側SW回路22を前記商用交流電源
16より高い周波数にて交互にスイッチングし、インダ
クタT1の二次側巻線L2に高周波交流電圧を誘起して
放電灯49を高周波点灯させる。
【0050】このとき、コンデンサC5,並びにインダ
クタT1にて共振電圧が発生され、この共振電圧の作用
によってコンデンサC3の電圧が、前記充電側SW回路
21および放電側SW回路22の1周期のスイッチング
動作中に前記整流回路15で整流された非平滑直流電圧
よりも低くなるように抑えられる。これにより、整流回
路15で整流された電圧の波高値が低い期間には力率改
善電流が流れ、商用交流電源16の入力力率を向上さ
せ、入力電流の低歪み化が図られる。
【0051】ところで、前記商用交流電源16より供給
される電源電圧に何らかの原因で変動が発生したとする
と、既述した通り、例えば定格を超えた入力電圧が供給
された場合には供給された高電圧(高電力)によりラン
プ(例えば放電灯)を破損する可能性があり、定格より
低い入力電圧が供給された場合には低電圧によりランプ
がちらついたり、ランプの輝度が低下したり、或いは消
灯するなどの不具合が発生する。
【0052】一方、前述のスイッチング回路を用いて高
周波電圧を高力率,入力電流を低歪化して出力する装置
では、例えば、前記図3に示す如くに、スイッチング回
路(充電側SW回路21および放電側SW回路22)の
動作周波数(スイッチング周波数)を高くすると、前記
高周波出力電圧(電力)、即ち本発明の実施の形態にお
いては放電灯49に供給される出力電圧(電力)が低下
するという特性を有する(回路構成によっては逆の場合
も勿論有る)。尚、図3は動作周波数(スイッチング周
波数)と出力電圧(電力)の関係の一例を示した特性図
である。
【0053】そこで、前記商用交流電源16より供給さ
れる電源電圧に変動が発生し、定格を超えた入力電圧が
供給された場合には、前記スイッチング回路(充電側S
W回路21および放電側SW回路22)の動作周波数
(スイッチング周波数)を高くすることでランプの破損
を防止できる。逆に、定格より低い入力電圧が供給され
た場合には、前記スイッチング回路(充電側SW回路2
1および放電側SW回路22)の動作周波数(スイッチ
ング周波数)を低くすることでランプのチラツキやラン
プ輝度の低下或いは消灯(不点)を防止できる。
【0054】即ち、本発明によれば、前記商用交流電源
16より供給される電源電圧に何らかの原因で変動が発
生し、例えば定格を超えた入力電圧が供給された場合に
は、前記電源電圧検出回路8を構成する平滑回路10に
より平滑(平均化)された、定格を超えた電源電圧値が
電源電圧の平均値V4として前記VFO(電圧/周波数
変換回路)7に供給され、VFO7は、図4に示す如く
に、この電源電圧の平均値V4に基づいた定格時より高
周波数の発振信号を前記PWM(パルス幅制御回路)1
3に供給し、FETドライバ14はPWM13よりの前
記高周波発振信号に基づく動作周波数で、前記スイッチ
ング回路(充電側SW回路21および放電側SW回路2
2)をドライブすることにより、放電灯(負荷)49に
対し、定格を超えることのない一定の出力電圧が供給さ
れるようになっている。
【0055】また、定格をより低い入力電圧が供給され
た場合には、前記電源電圧検出回路8を構成する平滑回
路10により平滑された、定格に達しない電源電圧値が
電源電圧の平均値V4としてVFO(電圧/周波数変換
回路)7に供給され、VFO7は図4に示す如くに、こ
の電源電圧の平均値V4に基づいた定格時より低周波数
の発振信号を前記PWM(パルス幅制御回路)13供給
し、FETドライバ14はPWM13よりの前記低周波
発振信号に基づく動作周波数で、前記スイッチング回路
(充電側SW回路21および放電側SW回路22)をド
ライブすることにより、放電灯(負荷)49に対し、定
格より下がることのない一定の出力電圧が供給されるよ
うになっている。尚、図4は電源電圧検出回路8が出力
する平滑出力電圧とVFO7の発振周波数(動作周波
数)との関係の一例を示した特性図である。
【0056】以上のように、本発明の第1の実施の形態
によれば、前記商用交流電源16より供給される電源電
圧に何らかの原因で変動が発生しても、常に一定の高周
波電圧を出力することができる。
【0057】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明を行う。図5は本発明における第2の実施の形態を
示す回路図である。尚、本発明の実施の形態は、装置に
入力される電源電圧を整流した後における電圧の平均値
を検出することにより前記電源電圧変動の補償を行う装
置に関するものである。
【0058】図5において、前記図1と同一の部分には
同一の符号を付し説明を省略する。また、発明の要部以
外の構成部分についての表記は省略する。
【0059】図5における要部である電源電圧検出回路
8は、整流回路15,並びに供給された電源電圧を十分
に平滑することが可能な時定数を有する平滑回路10と
により構成され、前記平滑回路10は抵抗R3,R4,
並びにコンデンサC4により構成されている。
【0060】そして、前記電源電圧検出回路8を構成す
る前記整流回路15の非平滑直流電圧を出力するプラス
側端子は、平滑回路10を構成する抵抗R3と、それに
直列に接続されたコンデンサC4と抵抗R4から成る並
列回路を介して基準電位点GNDと接続されている。ま
た、前記電源電圧の平均値V4は、抵抗R3と、前記コ
ンデンサC4と抵抗R4から成る並列回路の接続点よ
り、VFO(電圧/周波数変換回路)7に供給されるよ
うに構成されている。
【0061】次に動作について説明する。前記商用交流
電源16より供給される電源電圧に何らかの原因で変動
が発生して、例えば定格を超えた入力電圧がインバータ
回路18に供給された場合には、前記電源電圧検出回路
8を構成する平滑回路10により平滑された前記整流回
路15の非平滑直流電圧である、定格を超えた電源電圧
値が電源電圧の平均値V4としてVFO(電圧/周波数
変換回路)7に供給される。VFO7は前記図4に示す
如くに、この電源電圧の平均値V4に基づいた定格時よ
り高周波の発振信号を前記PWM(パルス幅制御回路)
13に供給し、FETドライバ14はPWM13よりの
前記高周波発振信号に基づく動作周波数で、前記スイッ
チング回路(充電側SW回路21および放電側SW回路
22)をドライブする。これにより、前記図3に示す如
くに、インバータ回路18の出力電力(インダクタT1
より取り出される)が減少して放電灯(負荷)49に対
し、定格を超えることのない一定の出力電圧を供給する
ことができる。
【0062】また、定格より低い入力電圧がインバータ
回路18に供給された場合には、前記電源電圧検出回路
8を構成する平滑回路10により平滑された前記整流回
路15の非平滑直流電圧である、定格に達しない電源電
圧値が、電源電圧の平均値V4としてVFO(電圧/周
波数変換回路)7に供給され、VFO7は前記図4に示
す如くに、この電源電圧の平均値V4に基づいた定格時
より低周波の発振信号を前記PWM(パルス幅制御回
路)13供給し、FETドライバ14はPWM13より
の前記低周波発振信号に基づく動作周波数で前記スイッ
チング回路(充電側SW回路21および放電側SW回路
22)をドライブする。これにより、前記図3に示す如
くに、インバータ回路18の出力電力(インダクタT1
より取り出される)が増加して放電灯(負荷)49に対
し、定格より下がることのない一定の出力電圧を供給す
ることができる。
【0063】以上のように、本発明の実施の形態によれ
ば、前記商用交流電源16より供給される電源電圧に何
らかの原因で変動が発生しても、常に一定の高周波電圧
を出力することができる。
【0064】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明を行う。図6は本発明における第3の実施の形態を
示す回路図である。尚、本発明の実施の形態は、装置に
入力される電源電圧を、前記大容量コンデンサC3とコ
ンデンサC5の接続点に発生した電圧の平均値を検出す
ることにより求め、この電圧平均値から前記電源電圧変
動の補償を行う装置に関するものである。
【0065】図6において、前記図1と同一の部分には
同一の符号を付し説明を省略する。また、発明の要部以
外の構成部分についての表記は省略する。
【0066】図6における要部である電源電圧検出回路
8は、供給された電源電圧を十分に平滑することが可能
な時定数を有する平滑回路10のみにより構成され、こ
の平滑回路10は抵抗R8,R9,並びにコンデンサC
8により構成されている。
【0067】そして、前記インバータ回路18を構成す
る前記大容量コンデンサC3とコンデンサC5の接続点
は、平滑回路10を構成する抵抗R8と、それに直列に
接続されたコンデンサC8と抵抗R9から成る並列回路
を介して基準電位点と接続されている。また、前記前記
大容量コンデンサC3とコンデンサC5の接続点に発生
した電源電圧の平均値V4は、抵抗R8と、前記コンデ
ンサC8と抵抗R9から成る並列回路の接続点より、V
FO(電圧/周波数変換回路)7に供給されるように構
成されている。
【0068】次に動作について説明する。前記商用交流
電源16より供給される電源電圧に何らかの原因で変動
が発生して、例えば定格を超えた入力電圧がインバータ
回路18に供給された場合には、前記大容量コンデンサ
C3とコンデンサC5の接続点に発生する電圧が所定の
基準値(定格)を超え、前記平滑回路10により平滑さ
れた電源電圧値が、電源電圧の平均値V4として、VF
O(電圧/周波数変換回路)7に供給される。VFO7
は、前記図4に示す如くに、この電源電圧の平均値V4
に基づいた定格時より高周波の発振信号を前記PWM
(パルス幅制御回路)13に供給し、FETドライバ1
4はPWM13よりの前記高周波発振信号に基づく動作
周波数で前記スイッチング回路(充電側SW回路21お
よび放電側SW回路22)をドライブする。これによ
り、前記図3に示す如くに、インバータ回路18の出力
電力(インダクタT1より取り出される)が減少して放
電灯(負荷)49に対し、定格を超えることのない一定
の出力電圧を供給することができる。
【0069】また、定格をより低い入力電圧が前記イン
バータ回路18に供給された場合には、前記大容量コン
デンサC3とコンデンサC5の接続点に発生する、所定
の基準値(定格)に達しない前記平滑回路10により平
滑された電源電圧値が、電源電圧の平均値V4として、
VFO(電圧/周波数変換回路)7に供給され、VFO
7は前記図4に示す如くに、この電源電圧の平均値V4
に基づいた定格時より低周波の発振信号を前記PWM
(パルス幅制御回路)13供給し、FETドライバ14
はPWM13よりの前記低周波発振信号に基づく動作周
波数で前記スイッチング回路(充電側SW回路21およ
び放電側SW回路22)をドライブする。これにより、
前記図3に示す如くに、インバータ回路18の出力電力
(インダクタT1より取り出される)が増加して放電灯
(負荷)49に対し、定格より下がることのない一定の
出力電圧を供給することができる。
【0070】以上のように、本発明の実施の形態によれ
ば、前記商用交流電源16より供給される電源電圧に何
らかの原因で変動が発生しても、常に一定の高周波電圧
を出力することができる。
【0071】次に、本発明の第4の実施の形態について
説明を行う。図7は本発明における第4の実施の形態を
示す回路図である。尚、本発明の実施の形態は、装置に
入力される電源電圧を前記充電側SW回路21とコンデ
ンサC5の間に設けられた電流を検出するIsw検出回
路11により前記充電側SW回路21とコンデンサC5
間を流れる電流を検出し、この検出された電流のピーク
値をIsw(ピーク)検出回路12で検出することによ
り求め、そのピーク値から前記電源電圧変動の補償を行
う装置に関するものである。
【0072】図7において、前記図1と同一の部分には
同一の符号を付し説明を省略する。また、発明の要部以
外の構成部分についての表記は省略する。
【0073】図7における要部である電源電圧検出回路
8は、電流を検出するIsw検出回路11と入力された
電流のピーク値を検出するIsw(ピーク)検出回路1
2とにより構成されていて、充電側SW回路21のドレ
イン側に設けられた電流を検出するIsw検出回路11
により検出された電流は、Isw(ピーク)検出回路1
2に供給され、ピーク値検出が行われ、そのピーク値
(電圧)が前記VFO(電圧/周波数変換回路)7に供
給される。尚、Isw検出回路11は、例えばカレント
・トランスやフォト・カプラなどにより構成されてい
て、Isw(ピーク)検出回路12は、例えば抵抗とダ
イオードなどで構成されている。尚、Isw検出回路1
1は、充電側SW回路21のソース側に設けてもよい。
【0074】ところで、図1に示すような回路、即ち、
前述のスイッチング回路を用いて高周波電圧を高力率,
入力電流を低歪化して出力する装置では、既述したとお
り、図3に示す如くに、前記スイッチング回路(充電側
SW回路21および放電側SW回路22)の動作周波数
(スイッチング周波数)を高くすると前記高周波出力電
圧(電力)が低下するという特性を一般に有する(回路
構成によっては逆の場合も勿論有る)。したがって、本
発明の実施の形態における回路においても同様の傾向を
有し、前記Isw(ピーク)検出回路12の検出値と動
作周波数の関係は、図8に示す如くとなり、既述の上記
本発明の実施の形態と同様の処理で電源電圧に何らかの
原因で変動が発生した場合における電源電圧変動の補償
を行う事ができる。尚、図8は動作周波数(スイッチン
グ周波数)とIsw(ピーク)検出回路12の検出値の
関係の一例を示した特性図である。
【0075】以下、本発明の実施の形態における電源電
圧変動の補償動作について説明を行う。前記商用交流電
源16より供給される電源電圧に何らかの原因で変動が
発生して、例えば定格を超えた入力電圧がインバータ回
路18に供給された場合には、前記Isw(ピーク)検
出回路12は所定の基準値(定格)を超えたピーク値
(電圧)を検出し、そのピーク値(電圧)は、電源電圧
の平均値V4として、VFO(電圧/周波数変換回路)
7に供給される。VFO7は、前記図4に示す如くに、
この電源電圧の平均値V4に基づいた定格時より高周波
の発振信号を前記PWM(パルス幅制御回路)13に供
給し、FETドライバ14はPWM13よりの前記高周
波発振信号に基づく動作周波数で、前記スイッチング回
路(充電側SW回路21および放電側SW回路22)を
ドライブする。これにより、前記図3に示す如くに、イ
ンバータ回路18の出力電力(インダクタT1より取り
出される)が減少して、放電灯(負荷)49に対して定
格を超えることのない一定の出力電圧を供給することが
できる。
【0076】また、定格より低い入力電圧がインバータ
回路18に供給された場合には、前記Isw(ピーク)
検出回路12は所定の基準値(定格)に達しないピーク
値(電圧)を検出し、そのピーク値(電圧)が、電源電
圧の平均値V4としてVFO(電圧/周波数変換回路)
7に供給され、VFO7は前記図4に示す如くに、この
電源電圧の平均値V4に基づいた定格時より低周波の発
振信号を前記PWM(パルス幅制御回路)13供給し、
FETドライバ14はPWM13よりの前記低周波発振
信号に基づく動作周波数で前記スイッチング回路(充電
側SW回路21および放電側SW回路22)をドライブ
する。これにより、前記図3に示す如くに、インバータ
回路18の出力電力(インダクタT1より取り出され
る)が増加して放電灯(負荷)49に対し、定格より下
がることのない一定の出力電圧が供給される。
【0077】以上のように、本発明の実施の形態によれ
ば、前記商用交流電源16より供給される電源電圧に何
らかの原因で変動が発生しても、常に一定の高周波電圧
を出力することができる。
【0078】尚、図9は電源電圧検出回路8の別の構成
例を示した回路図であって、図3に示す動作周波数(ス
イッチング周波数)と出力電圧(電力)の特性と逆の特
性、即ち、スイッチング回路(充電側および放電側SW
回路21,22)の動作周波数(スイッチング周波数)
を低くすると前記高周波出力電圧(電力)が低下すると
いう特性を有する前記スイッチング回路を用いて高周波
電圧を高力率,入力電流を低歪化して出力する装置(イ
ンバータ回路)に有効である。
【0079】次に、本発明の第5の実施の形態について
説明を行う。図10は本発明における第5の実施の形態
を示す回路図である。また、図11は本発明の第5の実
施の形態における回路の動作波形を示す図である。尚、
本発明の実施の形態は、装置に入力される電源電圧が、
例えば、インバーター回路等に所定の基準値(定格)を
こえて入力された場合に、前記回路が損傷を受けないよ
うに保護するための装置に関するものである。
【0080】図10における回路は、装置に所定の電源
電圧を供給する商用交流電源16,整流回路24,過電
圧検出回路25,比較器26,第2のスイッチング回路
である充電側SW回路28,第1のスイッチング回路で
ある放電側SW回路29,前記充電側SW回路28及び
放電側SW回路29のスイッチング制御を行うスイッチ
ング制御回路27,第1のコンデンサである大容量コン
デンサC3,第2のコンデンサである小容量コンデンサ
C5,インダクタT1,インダクタT1の一次側巻線L
1,並びに放電灯49により構成される。
【0081】また、商用交流電源16には整流回路24
が接続されていて、この整流回路24は、例えば高速ス
イッチング特性を有するダイオードにより構成される。
整流回路24の出力端のプラス側端子には、第2のスイ
ッチング回路28(例えばMOSFETのドレイン)が
接続され、整流回路24の出力端のマイナス側端子には
第1のスイッチング回路29(例えばMOSFETのソ
ース)が接続されていて、第1のスイッチング回路29
と第2のスイッチング回路28とは直列に接続されてい
る。尚、これらスイッチング回路28,29は、前述の
通りMOSFET(電界効果トランジスタ)等で構成さ
れていて、それぞれの素子が有する寄生ダイオードをそ
れぞれ逆電流通流用のダイオードとして利用するように
なっている。
【0082】また、第1のスイッチング回路29と並列
に、リーケージ形トランスたT1の一次側巻線L1と第
1のコンデンサC3とから成る直列回路が接続されてい
る。この第1のコンデンサC3は、整流回路24の出力
周波数に対して平滑作用を有している。そして、リーケ
ージ形トランスT1の二次側巻線L2には蛍光ランプ
(放電灯)49が接続されていて、この蛍光ランプ49
の両極のフィラメント間にはフィラメント予熱用のコン
デンサC2が接続されている。前記リーケージ形トラン
スT1のリーケージインダクタンスは蛍光ランプ49の
限流インピーダンスととしても作用する。
【0083】さらに、第2のスイッチング回路28と並
列に、リーケージ形トランスT1の一次側巻線L1と第
2のコンデンサC5とから成る直列回路が接続されてい
る。この第2のコンデンサC5の容量は第1のコンデン
サC3の容量に比べて極端に小さく、リーケージ形トラ
ンスT1のリーケージインダクタンスと共に、スイッチ
ング回路28,29のスイッチング周波数において共振
する値に設定されている。
【0084】一方、スイッチング制御回路27は、前記
スイッチング回路28,29のオン/オフを制御するも
のであって、このスイッチング制御回路27は、スイッ
チング回路28,29を略一定の整流回路24の出力周
波数より高い周波数でオン/オフ制御し、交流電源16
の出力電圧(整流回路24の出力電圧)の波高値の大き
さに応じて第1のスイッチング回路29のオン期間が前
記図2に示す如くの関係となるように制御を行う。即
ち、整流回路24の出力電圧の波高値が大きい期間には
前記第1のスイッチング回路28のオン期間を長く、波
高値が小さい期間にはオン期間を短くするように制御が
為されるようになっている。また、第2のスイッチング
回路28のオン期間は前記図2に示す如くに前記第1の
スイッチング回路29の場合と逆の関係となるように制
御が為されるようになっている。
【0085】そして、整流回路24の非平滑直流電圧出
力端と並列に過電圧検出回路25が接続されていて、そ
の出力端と比較器26の非反転端子(+)とが接続さ
れ、比較器26の反転端子(−)は定電圧供給源E2と
接続され、比較器26の出力端子はスイッチング制御回
路27と接続されている。
【0086】次に、動作について説明する。尚、この回
路の通常状態における動作については既述してあるた
め、説明を省略する。この回路の電源からの電流は、整
流回路24→第2のスイッチング回路28→リーケージ
形トランスT1の一次側巻線L1→第1のコンデンサC
3→整流回路24の順路で流れる。尚、前記過電圧検出
回路25は、交流電源16より供給される交流電流に過
電圧が印加されたことが速くに検知可能な場所で有れば
とこに配置しても良い。
【0087】交流電源16より過電圧が印加されると、
この電流は前記順路を通って流れ、例えばリーケージ形
トランスT1の二次側の放電灯(負荷)49に損傷を与
えることになる。そこで、過電圧印加が検出され場合、
前記過電流の流通ルート(順路)を遮断すれば回路を保
護することができる。以下に、本発明の実施の形態にお
ける過電圧印加時の補償動作(制御)について説明す
る。
【0088】今、交流電源16より過電圧が印加された
とすると、過電圧検出回路25がそれを検出し、比較器
26の非反転端子(+)に、例えば検出された電圧値を
出力する。一方、比較器26は、前記非反転端子(+)
に入力された電圧値(過電圧)と前記反転端子(−)に
入力されている定電圧供給源E2(基準値)とを比較す
る。そして、前記電圧値が前記基準値を超えると、比較
器26はその出力端子からスイッチング制御回路27に
保護信号p3を出力する。保護信号p3を受けたスイッ
チング制御回路27は第2のスイッチング回路28を制
御し、回路を開(ターンオフ)にする。これにより、交
流電源16より流入する過電流が前記電流の流通ルート
を流れることを阻止でき、回路(例えば、前記リーケー
ジ形トランスT1の二次側の放電灯(負荷)49)を保
護することができる。
【0089】ところで、前記交流電源16より流入する
過電流が、前記電流の流通ルートを流れるのを阻止する
ために、前記第2のスイッチング回路28の動作をター
ンオフするタイミングとして次の3つを挙げることがで
きる。以下に、前記過電流を遮断(阻止)するための前
記スイッチング制御回路27の第2のスイッチング回路
28に対する制御動作(ターンオフ制御)のタイミング
について、図11を参照しながら説明を行う。
【0090】図11(a)に示す制御方法は、スイッチ
ング制御回路27の第2のスイッチング回路28に対す
る制御動作(ターンオフ制御)期間を、前記過電圧検出
回路25の出力が定電圧供給源E2により決定される基
準レベルを超えている期間と同一とした場合(設定期間
A)を示したものである。即ち、既述したように、第2
のスイッチング回路28は第1のスイッチング回路29
と交互にオン/オフの制御が行われるが行われるように
なっているが、前記設定期間Aの間(ターンオフ制御期
間を過電圧検出回路25の出力が基準レベルを超えてい
る期間中)は前記第2のスイッチング回路28のオン制
御を行わないようにするものである。
【0091】次に、図11(b)に示す制御方法である
が、これはスイッチング制御回路27の第2のスイッチ
ング回路28に対する制御動作(ターンオフ制御)期間
を、前記過電圧検出回路25の出力が定電圧供給源E2
により決定される基準レベルを超えている期間及びその
終了後(前記期間経過後)に所定時間経過後までの期間
を加え合わせた期間とした場合(設定期間B)を示した
ものである。即ち、前記設定期間Bの間(ターンオフ制
御期間を過電圧検出回路25の出力が基準レベルを超え
ている期間及び前記期間終了後の所定期間を加え合わせ
た期間中)は前記第2のスイッチング回路28のオン制
御を行わないようにするものである。そして最後に、図
11(c)に示す制御方法であるが、これはスイッチン
グ制御回路27の第2のスイッチング回路28に対する
制御動作(ターンオフ制御)期間を、前記過電圧検出回
路25の出力が定電圧供給源E2により決定される基準
レベルを超えている期間開始からその期間終了までの期
間か、または前記期間開始から所定時間経過後までの期
間の何れか長い期間とした場合(設定期間C)を示した
ものである。即ち、前記設定期間Cの間(ターンオフ制
御期間を過電圧検出回路25の出力が基準レベルを超え
ている期間以下とした期間中)は前記第2のスイッチン
グ回路28のオン制御を行わないようにするものであ
る。尚、上記図11の(a),(b),(c)に示した
ターンオフ制御の設定期間A,B,Cにおいて、第2の
スイッチング回路28がオンしている(通常のオン時間
に対して僅かな時間オンしている)のは、前記第2のス
イッチング回路28がオンしてから前記過電圧検出回路
25の出力が基準レベルを超えているか否かの判断を行
って後、実際にターンオフ制御が行われるまでに若干の
応答の遅れが発生するためである。
【0092】以上説明したように、本発明の実施の形態
によれば、前記商用交流電源16より供給される電源電
圧に何らかの原因で変動し過電圧が発生しても、通常状
態において回路を流れる電流の順路(ルート)、即ち、
整流回路24→第2のスイッチング回路28→リーケー
ジ形トランスT1の一次側巻線L1→第1のコンデンサ
C3→整流回路24と流れる電流の通路を、前記第2の
スイッチング回路28をターンオフさせる(オンさせな
い)ことにより断ち切ることにより、本装置(回路)を
過電圧から保護することができる。
【0093】
【発明の効果】スイッチング回路を用いて高周波電圧を
高力率,入力電流を低歪化して出力する装置では一般
に、前記スイッチング回路(充電側および放電側の2つ
のSW回路)の動作周波数(スイッチング周波数)を高
くすると前記高周波出力電圧(電力)が低下するという
特性を有する。そこで、前記請求項1から8に記載の発
明ではこの特性を利用して、商用交流電源より供給され
る電源電圧に何らかの原因で変動が生じ、定格を超えた
入力電圧が供給された場合にはそれを検出して、VFO
(電圧/周波数変換回路)に供給し、この平均電圧値V
4に応じた定格時よりも高周波の発振信号を前記VFO
からPWM(パルス幅制御回路)に供給することによっ
てFETドライバを制御し、前記高周波発振信号に基づ
く動作周波数で、前記スイッチング回路をドライブする
ようにしたので、前記高周波電圧を高力率,入力電流を
低歪化して出力する装置の出力電力が増加して放電灯
(負荷)に対し、定格を超えることのない一定の出力電
圧(電力)を供給することができる。
【0094】また、前記商用交流電源より供給される電
源電圧に何らかの原因で変動が生じて、定格より低い入
力電圧が供給された場合には、その平均電圧値を検出し
て、VFO(電圧/周波数変換回路)に供給し、この平
均電圧値に応じた、定格時よりも低周波の発振信号を前
記VFOからPWM(パルス幅制御回路)に供給するこ
とによりFETドライバを制御し、前記低周波発振信号
に基づいた動作周波数で、前記スイッチング回路をドラ
イブするようにしたので、前記高周波電圧を高力率,入
力電流を低歪化して出力する装置の出力電力が低下して
放電灯(負荷)に対し、定格を下回ることのない一定の
出力電圧(電力)を供給することができる。
【0095】このように、前記商用交流電源より供給さ
れる電源電圧に何らかの原因で変動が発生しても、常に
一定の高周波電圧を出力することができる。
【0096】一方、前記請求項9から15に記載の発明
によれば、前記商用交流電源より過電流が印加されると
過電圧検出回路がそれを検出して比較器に検出された電
圧値を出力し、比較器において前記電圧値が前記スイッ
チング回路(充電側および放電側の2つのSW回路)に
おける現在の動作周波数(スイッチング周波数)におい
て過電圧であると判断されると、比較器はスイッチング
制御回路に保護信号を出力してスイッチング制御回路を
制御し、前記第2のスイッチング回路を開(ターンオ
フ)にする動作を、前記高周波電圧を高力率,入力電流
を低歪化して出力する装置(回路)が行うようにしたの
で、前記商用交流電源より流入する過電流が、定常状態
において前記高周波電圧を高力率,入力電流を低歪化し
て出力する装置(回路)中を流れる電流のルートに流入
することを阻止でき、例えば、前記リーケージ形トラン
スの二次側の放電灯(負荷)を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の実施の形態を示す回路図
である。
【図2】整流回路15の出力電圧と、充電側SW回路2
1及び放電側SW回路22とにおけるそれぞれのオン時
間の関係を示したタイミングチャートである。
【図3】動作周波数(スイッチング周波数)と出力電圧
(電力)の関係の一例を示した特性図である。
【図4】電源電圧検出回路8が出力する平滑出力電圧と
VFO7の発振周波数(動作周波数)との関係の一例を
示した特性図である。
【図5】本発明における第2の実施の形態を示す回路図
である。
【図6】本発明における第3の実施の形態を示す回路図
である。
【図7】本発明における第4の実施の形態を示す回路図
である。
【図8】動作周波数(スイッチング周波数)とIsw
(ピーク)検出回路12の検出値の関係の一例を示した
特性図である。
【図9】電源電圧検出回路8の別の構成例を示した回路
図である。
【図10】本発明における第5の実施の形態を示す回路
図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態における回路の動
作波形を示す図である。
【図12】本発明の先行技術の一例を示す回路図であ
る。
【図13】整流装置44の出力電圧に対する第1及び第
2のスイッチング回路45,46のオン期間の変化の状
態を示した図である。
【図14】先行技術の一例を示す回路図において説明に
必要な主要部のみを簡略化して示した図であ
【図15】各部における電圧,並びに電流波形を示示し
たものである。
【図16】各部における電圧,並びに電流波形を示示し
たものである。
【図17】整流回路44の入力電流,出力端間電圧,並
びに負荷電流波形を、整流回路44の出力周波数に対応
して示した図である。
【符号の説明】
4 …Isw検出回路 5 …Isw(ピーク)検出回路 6 …誤差アンプ 7 …VFO(電圧/周波数変換回路) 8 …電源電圧検出回路 9a,9b…低速の電源整流ダイオード 10 …平滑回路 13 …PWM(パルス幅制御回路) 14 …FETドライバ 15 …整流回路 16 …商用交流電源 17 …ラインフィルタ 18 …インバータ回路 21 …充電側SW回路(第2のスイッチング回
路) 22 …放電側SW回路(第1のスイッチング回
路) 23 …出力制御回路 31 …オンデューティ可変回路 49 …負荷(放電灯) R1〜R4…抵抗 C1,C2,C4…コンデンサ C3 …第1のコンデンサ(相対的に大容量) C5 …第2のコンデンサ(相対的に小容量) T1 …リーケージ形トランス E1 …直流定電圧源
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図8】
【図9】
【図10】
【図5】
【図6】
【図11】
【図13】
【図7】
【図12】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
フロントページの続き (72)発明者 清水 恵一 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝 ライテック株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電圧を整流して非平滑直流電圧を出力
    する整流回路と;前記整流回路の出力端間に並列に接続
    され、交互にオン/オフして前記整流回路の出力周波数
    よりも高い周波数でスイッチングする直列に接続された
    第1および第2のスイッチング回路と;前記第1のスイ
    ッチング回路に対して並列に設けられ、前記第2のスイ
    ッチング回路のオン期間に前記第2のスイッチング回路
    を介して前記整流回路の出力により充電されると共に前
    記整流回路の出力周波数に対して平滑処理を行い、前記
    第1のスイッチング回路のオン期間に充電電荷を前記第
    1のスイッチング回路を介して放電する相対的に大容量
    の第1のコンデンサと;前記第1および第2のスイッチ
    ング回路の中間と前記第1のコンデンサとの間に設けら
    れ、前記第1のコンデンサの充放電電流を通流するイン
    ダクタと;前記第1および第2のスイッチング回路のオ
    ン/オフに応じて前記インダクタと共に共振する相対的
    に小容量の第2のコンデンサと;前記第1のスイッチン
    グ回路に流れる電流を検出する電流検出回路と;前記電
    流検出回路の検出信号に基づいて前記第1のスイッチン
    グ回路のオン期間を制御するオンデューティ可変回路
    と;前記電源電圧の変動を検出し検出信号を出力する電
    源電圧検出回路と;前記電源電圧検出回路からの検出信
    号に基づいて前記第1および第2のスイッチング回路の
    スイッチング周波数を変更する出力制御回路と;前記イ
    ンダクタおよび前記第2のコンデンサの共振によって高
    周波出力を得る出力回路とを具備したことを特徴とする
    電源装置。
  2. 【請求項2】前記電源電圧検出回路は、前記電源電圧変
    動の検出を、相対的に大容量の前記第1のコンデンサの
    両端に発生する電圧を検出することで行うことを特徴と
    する請求項1に記載の電源装置。
  3. 【請求項3】前記電源電圧検出回路は、前記電源電圧変
    動の検出を、相対的に大容量の前記第1のコンデンサを
    充電する経路中に接続された前記第2のスイッチング回
    路を流れる電流のピーク値を検出することで行うことを
    特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  4. 【請求項4】前記出力制御回路は、前記電源電圧検出回
    路からの検出信号により前記電源電圧の上昇が検出され
    た場合には、その上昇の程度に応じて前記第1および第
    2のスイッチング回路のスイッチング周波数を上げ、前
    記電源電圧検出回路からの検出信号により前記電源電圧
    の低下が検出された場合には、その低下の程度に応じて
    前記第1および第2のスイッチング回路のスイッチング
    周波数を下げるように制御することを特徴とする請求項
    1から3の何れか1に記載の電源装置。
  5. 【請求項5】前記出力制御回路は、電源電圧を検出する
    前記電源電圧検出回路からの検出信号に基づいて発振周
    波数を変えることのできる発振器を備え、この発振器の
    発振周波数に応じて前記第1および第2のスイッチング
    回路のスイッチング周波数が変わることを特徴とする請
    求項1から3の何れか1に記載の電源装置。
  6. 【請求項6】前記出力制御回路は、前記電源電圧検出回
    路からの検出信号により前記電源電圧の上昇が検出され
    た場合には、その上昇の程度に応じて前記発振器の発振
    周波数を上げ、前記電源電圧検出回路からの検出信号に
    より前記電源電圧の低下が検出された場合には、その低
    下の程度に応じて前記発振器の発振周波数を下げるよう
    に制御することを特徴とする請求項5に記載の電源装
    置。
  7. 【請求項7】交流電圧を整流して非平滑直流電圧を出力
    する整流回路と;前記整流回路の出力端間に並列に接続
    され、交互にオン/オフして前記整流回路の出力周波数
    よりも高い周波数でスイッチングする直列に接続された
    第1および第2のスイッチング回路と;前記第1のスイ
    ッチング回路に対して並列に設けられ、前記第2のスイ
    ッチング回路のオン期間に前記第2のスイッチング回路
    を介して前記整流回路の出力により充電され前記整流回
    路の出力周波数に対して平滑処理を行い、前記第1のス
    イッチング回路のオン期間に充電電荷を前記第1のスイ
    ッチング回路を介して放電する相対的に大容量の第1の
    コンデンサと;前記第1および第2のスイッチング回路
    の接続点と前記第1のコンデンサとの間に設けられ、前
    記第1のコンデンサの充放電電流を通流するインダクタ
    と;前記第1および第2のスイッチング回路のオン/オ
    フに応じて前記インダクタと共に共振する相対的に小容
    量の第2のコンデンサと;前記整流回路の出力端子間の
    非平滑直流電圧に過電圧が印加されたことを検出する前
    記整流回路と並列に接続された過電圧検出回路と;前記
    過電圧検出回路から出力された電圧値と所定の基準値レ
    ベルとを比較し、前記過電圧検出回路から出力された電
    圧値が前記基準値レベルを超えた場合、保護信号を出力
    する比較回路と;前記保護信号が入力されると前記第2
    のスイッチング回路の動作をターンオフさせるスイッチ
    ング制御回路とを具備したことを特徴とする電源装置。
  8. 【請求項8】前記第1のスイッチング回路および前記第
    1のコンデンサは回路の高電位側に接続され、前記第2
    のスイッチング回路および前記第2のコンデンサは回路
    の低電位側に接続されていることを特徴とする請求項7
    に記載の電源装置。
  9. 【請求項9】前記第2のスイッチング回路におけるター
    ンオフ制御は、前記過電圧検出回路から出力された電圧
    値が前記基準値レベルを超えている期間中のみにおいて
    行われることを特徴とする請求項7または8に記載の電
    源装置。
  10. 【請求項10】前記第2のスイッチング回路におけるタ
    ーンオフ制御は、前記過電圧検出回路から出力された電
    圧値が前記基準値レベルを超えてから、所定時間経過後
    までの期間に渡って行われることを特徴とする請求項7
    または8に記載の電源装置。
  11. 【請求項11】前記第2のスイッチング回路におけるタ
    ーンオフ制御は、前記過電圧検出回路から出力された電
    圧値が、前記基準値レベルを超えている期間開始からそ
    の期間終了までの期間か、または前記期間開始から所定
    時間経過後までの期間の何れか長い期間に渡って行われ
    ることを特徴とする、請求項7または8に記載の電源装
    置。
  12. 【請求項12】前記第1及び第2のスイッチング回路は
    そのスイッチング周波数一定のもと、デューティー制御
    されることを特徴とする請求項7から11の何れか1に
    記載の電源装置。
  13. 【請求項13】前記第1及び第2のスイッチング回路は
    オン時間が各々制御されることを特徴とする請求項7か
    ら11の何れか1に記載の電源装置。
  14. 【請求項14】請求項1から13の何れか1に記載の電
    源装置と;前記電源装置の出力により付勢される放電灯
    とを具備していることを特徴とする放電灯点灯装置。
  15. 【請求項15】照明装置本体と;請求項14に記載の放
    電灯点灯装置とを具備していることを特徴とする照明装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108181529A (zh) * 2018-01-08 2018-06-19 广东美的暖通设备有限公司 供电控制方法、存储介质、装置、电路和电力电子设备

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