JPH10512549A - 可溶性の2−クロロ−2’−デオキシアデノシン配合物 - Google Patents
可溶性の2−クロロ−2’−デオキシアデノシン配合物Info
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- JPH10512549A JPH10512549A JP8519914A JP51991495A JPH10512549A JP H10512549 A JPH10512549 A JP H10512549A JP 8519914 A JP8519914 A JP 8519914A JP 51991495 A JP51991495 A JP 51991495A JP H10512549 A JPH10512549 A JP H10512549A
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Abstract
(57)【要約】
ベンジルアルコール及び/またはプロピレングリコール、並びにバッファー系を含む、2−CdAの水中の保存安定配合物が開示される。
Description
【発明の詳細な説明】
可溶性の2−クロロ−2’−デオキシアデノシン配合物
本発明は、水中の2−クロロ−2’−デオキシアデノシン(2−CdA)の製
剤上有用で可溶性の配合物に関する。より詳細には、本発明は、ヒトに注入可能
で改善された保存期間を有する、ある種の可溶化剤、並びに場合によってはある
種の防腐剤及びバッファーを含む2−CdAの水溶性の配合物に関する。発明の背景
化合物2−CdAは、以下の式、
を有する。2−CdAは、抗白血病剤、すなわち、ヘアリー細胞白血病及びL1
210白血病のような白血病を治療することにおいて、そして免疫抑制剤として
知られている(D.A.Carson、D.Bruce Wasson、及びE
rnst Beutler、Proc.Soc.Acad.Sci.USA、第
81巻、2232−2236頁、1984)。より最近には、2−CdAは、慢
性関節リウマチ及び多発性硬化症の治療において効果的であるとして開示されて
いる、米国特許番号第5,310,732号。
現在まで、2−CdAは、食塩溶液の静脈内注射により投与されており、皮下
または筋肉内注射に対しては2つの問題を生じている。第一に、
2−CdAは水にわずかに可溶であり、このことは、必要な服用量を達成するた
めに皮下または筋肉内に注入される多量の物質を必要とする。希釈された溶液は
、静脈内注射に対しては許容できるが、皮下または筋肉内注射に対しては痛みま
たは炎症性の障害を引き起こし得る。第二に、2−CdAは、単なる食塩溶液に
おいて限られた安定性を有する。より長い保存期間は、冷蔵したまたは室温の条
件での長期間の保存に対して有益である。
米国特許番号第5,310,732号、col.8は、2−CdAの0.1m
g/mL等張食塩溶液を教示している。9.0mg/mLの塩化ナトリウム注射
液、USP中1.0mg/mLの2−CdAを含んでいる非緩衝溶液が販売され
ている。図面の簡単な説明
図1は、水中のそして共溶媒として1%ベンジルアルコールを含む2−CdAの
時間に対する濃度である。
図2は、共溶媒として10%プロピレングリコールを含む2−CdAの時間に対
する濃度である。
図3は、示したような様々なレベルのベンジルアルコール、並びにベンジルアル
コール及びプロピレングリコールの単一の組み合わせを含む2−CdAの時間に
対する濃度である。発明の要約
本発明によれば、
a)約1から約8mg/mLまでの2−CdA、及び、
b)約5から約30mg/mLまでのベンジルアルコール及び約50から約40
0mg/mLまでのプロピレングリコールからなる群から選択
される可溶化剤、
を含んでなる2−CdAの水性溶液が提供される。発明の詳細な説明
2−CdAの製造方法は知られている。欧州特許出願番号第173,059A
2号及びRobins等、J.Am.Chem.Soc.、106、6379(
1984)は、2−CdAの調製を開示している。この調製は、2−CdAを生
じるために次にアンモニアと反応させるN−9−グリコシル化プリン、2,6−
ジクロロ−9−(2−デオキシ−3,5−ジ−O−p−トルオイル−b−D−エ
リトロペントフラノシル)−プリンを生じるための1−クロロ−2’−デオキシ
−3’,5’−ジ−O−p−トルオイル−b−D−エリトロペントフラノースと
2,6−ジクロロプリンのグリコシル化からなる。2−CdAを製造するための
代わりの方法は、Robert H.K.Chenにより米国特許番号第5,2
08,327号において教示されている。
好ましくは、溶液は約2から約7mg/mLまでの2−CdAを含む。最も好
ましくは、溶液は約3から約5mg/mLまでの2−CdAを含む。
ベンジルアルコールは、その抗菌作用に基づいた製剤調製物における防腐剤と
して、そしてある種の製剤化合物のための可溶化剤として一般的に知られている
。本発明の溶液中に、好ましくは、約8から約20mg/mLまでの、最も好ま
しくは、約10から約15mg/mLまでのベンジルアルコールが存在する。
プロピレングリコールは、様々な製薬のための既知の可溶化剤である。本発明
の溶液中に、好ましくは、約75から約200mg/mLまでの、
最も好ましくは、約100から約150mg/mLまでのプロピレングリコール
が存在する。
2−CdAの最高の水溶性を得るために、定められた範囲内でベンジルアルコ
ール及びプロピレングリコールの両方が存在することが好ましい。もちろん、ベ
ンジルアルコールまたはプロピレングリコールのいずれかの一つの場合、もう一
つが定められた最少量より少ない量で存在することができることが本発明内に意
図される。
所望される製剤効果を達成するために注入されることのできる2−CdAの有
用な溶液を与えるために、配合物中にさらなる化合物を含むことが必要または望
ましくあり得る。
プロピレングリコールなしに、溶液を等張にするために塩化ナトリウムを加え
ることができる。用いられる場合、約2から約6mg/mLまでの溶液を構成す
ることができる。
m−クレゾールは、その抗菌作用に基づいた製剤調製物における防腐剤として
一般的に知られている。本明細書における好ましい溶液中に、約1.5から約2
.5mg/mLまでの、最も好ましくは、約2mg/mLのm−クレゾールが加
えられることができる。
適当なバッファーは、製剤用途のために使用できるもので、5.5及び8.5
の間に本発明の溶液のpHを安定させることができるあらゆるものである。その
ようなバッファーは、リン酸、クエン酸、酢酸、ホウ酸、及びトリスを含むが、
これらに制限されない。本明細書における使用のために好ましいバッファーは、
リン酸ナトリウムバッファーである。本明細書における保存安定溶液のための好
ましいpHの範囲は、約6.0及び約7.0の間である。第一リン酸ナトリウム
、NaH2PO4・H2
O及び第二リン酸ナトリウム、Na2HPO4・7H2Oの比率は、所望するpH
を達成するために調整される。このバッファーは、通例、4.5から8.5まで
の範囲におけるpHを達成するために有用である。もちろん、所望するpHを得
るためだけでなく、その値でpHを安定させるためにも、十分なバッファーが用
いられなければならない。本明細書における溶液に対して、第一リン酸ナトリウ
ム対第二リン酸ナトリウムの約2対1から約1対1までの重量比が用いられるこ
とができる。
表1の配合物が調製され、そして注入可能で製剤上有用な溶液としての使用の
ために適していることが見いだされた。この溶液は、pH6.5である。全ての
数値は、mg/mL単位で示される。以下の省略形、すなわち、プロピレングリ
コール、USP、(PG)、ベンジルアルコール、NF、(BA)、m−クレゾ
ール、(MC)、第一リン酸ナトリウム、一水和物、USP、(SPMM)、及
び第二リン酸ナトリウム、七水和物、USP、(SPDH)が、表1及び本明細
書の他の所において用いられる。注射液用水、USP(WF1)が、1.0mL
まで加えられた。
2−CdAは、0.05ないし約0.15mg/Kgの日量においてそれを必
要とする患者に対して投与されることができる。より好ましい日量は、0.07
から約0.1mg/Kgまでである。
本発明は、以下の実施例により例示されるが、決してこれらに制限されない。
実施例
以下の溶液を、1.0mLの全容量にするために注射液用水と共に調製した。
全ての数値は、mg/ml単位である。
表2の配合物を室温で暗くした容器中に保存し、そして溶液中の2−CdAの
量に関して定期的に試験した。報告した数値は、mg/mL単位の溶液中の2−
CdAである。
プロピレングリコールまたはベンジルアルコールのいずれかの添加により、2
−CdAの水溶性が非常に増加されることが、上のデータから明らかである。先
行の類似技術において教示または提示された2−CdAの可溶性へのそのような
顕著な効果を有している共溶媒はどこにもない。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AL,AM,AT,AU,BB,BG,
BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,E
E,ES,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE
,KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,
LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N
O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG
,SI,SK,TJ,TM,TT,UA,UG,UZ,
VN
(72)発明者 ロング,ケビン・フランシス
アメリカ合衆国ニユージヤージイ州08822
フレミントン・ドツグウツドサークル17
(72)発明者 ウオング,ジヨージ・カオン
アメリカ合衆国ニユージヤージイ州08876
サマービル・マーシヤルロードナンバージ
ー672
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. a)約1から約8mg/mLまでの2−CdA、及び、 b)約5から約30mg/mLまでのベンジルアルコール及び約50から約40 0mg/mLまでのプロピレングリコールからなる群から選択される可溶化剤、 を含んでなる2−CdAの水性溶液。 2. 約2から約7mg/mLまでの2−CdAを含んでなる請求の範囲1の溶 液。 3. 約3から約5mg/mLまでの2−CdAを含んでなる請求の範囲1の溶 液。 4. 可溶化剤がプロピレングリコールである、請求の範囲1の溶液。 5. 可溶化剤がベンジルアルコールである、請求の範囲1の溶液。 6. 可溶化剤が、約8から約20mg/mLまでのベンジルアルコール及び約 75から約200mg/mLまでのプロピレングリコールからなる群から選択さ れる、請求の範囲1の溶液。 7. 可溶化剤が、約10から約15mg/mLまでのベンジルアルコール及び 約100から約150mg/mLまでのプロピレングリコールからなる群から選 択される、請求の範囲1の溶液。
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