JPH10512312A - 軽量な硬化された保護コーティングとその製造・使用方法 - Google Patents

軽量な硬化された保護コーティングとその製造・使用方法

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JPH10512312A JP8521628A JP52162896A JPH10512312A JP H10512312 A JPH10512312 A JP H10512312A JP 8521628 A JP8521628 A JP 8521628A JP 52162896 A JP52162896 A JP 52162896A JP H10512312 A JPH10512312 A JP H10512312A
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Abstract

(57)【要約】 硬化して種々の基材に軽量であるが非常に耐久性のある仕上を形成する改良された保護コーティングが開示される。好ましいコーティングは、基剤のペイント混合物の中に懸濁された軽量の微細末化された多孔質延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子の混合物を含んでなる。表面に施されて硬化されると、延伸膨張PTFE粒子は、ペイントの中に相互に絡み合った格子の網状構造を形成し、これは軽量、耐久性、耐薬品性、及び耐紫外線性であり、且つ低い摩擦係数を有する。本発明の組成物は、耐久性でありながら軽量なコーティングが求められる、航空機産業のような用途に特に適する。

Description

【発明の詳細な説明】 軽量な硬化された保護コーティングとその製造・使用方法 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、非常に優れた保護性能を必要とする表面に施されるペイントその他 の硬化されたコーティング、とりわけ航空機のような輸送機関用の軽量な保護コ ーティングに関する。 2.関連技術の説明 装飾及び/又は保護を目的とした航空機その他の輸送機関のコーティングは、 従来より関心が注がれている分野である。このような輸送機関とそれらの固有な メンテナンス要件のコストが設定されると、磨耗を減らし、出来れば輸送機関の 上の空気や水の層流を改良するためのこれらの輸送機関の改良された保護コーテ ィングに対する要求が生じる。改良された層流は、航空機や船舶の用途で大きな 問題であり、例えば、ハイスピードが求められるレース用乗物や、拡大していく 燃費の抑制が必要である競争の厳しい市場が挙げられる。 保護コーティングに使用される顔料や溶媒は改良が継続されているが、高い保 護性のコーティングが利用できることは、一般に、ペイント製品の重量増加をも たらす。このことは、重量の全ての増加が時間あたりの燃費の劇的な増加に結び つく商用の航空機産業のような、重量に敏感な環境では特に悩ましい問題である 。 テトラフルオロエチレン(TFE)モノマー又は最大密度のポリテトラフルオ ロエチレン(PTFE)ポリマー(例えば、デラウェア州のウィルミントンにあ る E.I.duPont de Nemours & Company 験される低い抵抗係数の理由から、多くの研究者は、この材料に種々のペイント やその他のコーティングを混合し、摩擦を減らし、保護特性を改良することを提 案している。例えば、ニクソンの1981年8月18日に発行された米国特許第 4284668号において、テトラフルオロエチレン(TFE)モノマー、TF E分散キャリヤー、研磨材配合物、及び研磨材分散キャリヤーの混合物が表面に 施され、適切に研磨され、分散キャリヤーを逃散させ、塗布された表面上でTF Eを重合させる。 この他の何人かの研究者は、ペイント中で重合TFEを懸濁させ、この材料を 塗布されるべき表面に施すことを提案している。例えば、Giraらの1989 年7月18日に発行された米国特許第4849264号において、PTFE粒子 がオイル相中に懸濁され、樹脂膜を形成するペイント組成物と混合される。適用 して樹脂膜を硬化させた後、オイル相が分離し、PTFEがその中に懸濁された オイルの保護被覆層を形成する。Riddleの1991年8月13日に発行さ れた米国特許第5039745号において、シリコーン樹脂、PTFEポリマー 、及びポリウレタンポリマーの混合物が混合され、非粘着性の上層を有する耐薬 品性ペイントを作成する。 このアプローチでの1つの問題は、最大密度のPTFEファインパウダー又は その分散系が、ペイント混合物に添加されたときにフィブリル化し得ることであ る。このことは、ペイントの中のPTFE材料の不調和な混合物をもたらすこと がある。この問題に対して、ニクソンの1992年1月14日に発行された米国 特許第5081171号で提案されたアプローチがある。この場合、負に帯電し てペイント中に懸濁したPTFE粒子が、正に帯電した物質に融合される。 TFE又はPTFE粒子をペイントに混入する種々の従来の試みは、ある限ら れた成功を有することができたが、このアプローチには多くの問題がある。第1 に、上記の特許のいくつかが認識しているように、付加的なプロセス工程又は他 の手段を用いなければ、離散したPTFE粒子は基材又はペイント層に容易には 結合しない。これらの粒子の特有の潤滑性は、乏しい接着性と、耐久性のあり得 る妥協に帰着することがある。 第2に、過剰な重量を避けるためにあらゆる手段が採用されなければならない 航空機産業において一層問題なことは、最大密度のPTFE(即ち、約2.2g /ccの密度)は、航空機にとって起こり得る無駄な重量増加を呈する。その結 果、PTFE材料の混入によってより耐久性で又は滑りやすいコーティングが航 空機に施され得るとしても、この材料の改良された特性を見合わせてより軽量な 材料を選択する方が依然としてより経済的なことがあり得る。 したがって、本発明の主な目的は、各種の表面に使用される、とりわけ航空機 に使用されるのに適切な、軽量、耐久性、耐薬品性であり、且つ低い抵抗係数を 有する硬質なコーティング組成物を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、適用されたときに相互に絡み合ったポリマー網状 構造を形成し、コーティングの耐久性と接着性を改良するコーティング組成物を 提供することである。 本発明のさらにもう1つの目的は、ペイント顔料と添加剤の間の結合のための 改良された表面を提供する、PTFEの多孔質構造を有する添加剤を含むコーテ ィング組成物を提供することである。 本発明のさらにもう1つの目的は、上記の特性を有するコーティング材料を製 造・使用する方法を提供することである。 本発明のこれら及びこの他の目的は、以下の説明の再吟味から明 らかになるであろう。 発明の要旨 本発明は、高い保護性でありながらも軽量な硬化コーティングに対してニーズ が存在する各種の表面に使用される、とりわけ航空機のような輸送機関に使用さ れる改良されたコーティング材料である。 本発明の好ましいコーティング材料は、基剤のペイント混合物の中の微細末化 された多孔質延伸膨張PTFE粒子の配合物を含んでなる。この延伸膨張PTF E粒子は、適用のために基剤ペイントの中に均一に懸濁され、次いで硬化されて 延伸膨張PTFEの凝集性保護網状構造の格子になる。 1.8g/cc以下の延伸膨張PTFEの一般的な密度を用い、本発明の組成 物は、航空機塗装のような重量に敏感な用途に適切な、基材上の軽量なコーティ ングを形成する。また、本発明のコーティングは、接着性、耐久性、耐薬品性、 耐紫外線(UV)性、及び低い抵抗係数などの、多くの他の点において顕著に改 良された特性を有すると考えられる。これらの特性は、ペイント品質を改良する ためにも追求される。これらの特性を兼備した累積作用は高められた磨耗抵抗を 有するペイントを生み出し、したがって、そのペイントを腐食性環境における船 舶、道路又は金属に使用されるような要件の厳しい多くの用途に使用するのに適 切にする。 延伸膨張PTFE材料が利用可能なこと、及び本発明の組成物を作成・適用す ることを容易にする微細末化された延伸膨張PTFE粒子の特性のため、本発明 は広範囲な各種用途に適切なはずである。ここで、本発明の軽量性は、輸送機関 とりわけ航空機の保護コーティングを施すのに本発明を特に有用なものにする。 本発明のコーティングのその他の改良された特性には、熱や火炎に対するより 高い抵抗性(事実として、延伸膨張PTFEをある材料に添加することは、マト リックスに対するフッ素基の数を増加させ、このため材料の燃焼を抑制する)、 疎水性と疎油性の双方の液体に対する高められた撥液性(即ち、ペイントに混合 された延伸膨張PTFEは、混合物の表面に引き寄せられる傾向があり、ePT FEのブランケット層を与え、これが AATCC 118-1983 Oil Repellency Test に よる23℃で31ダイン/cmを上回る表面張力を有する水その他の液体の撥液 を助長する)、スチームその他のガス状混合物に対する改良された抵抗性、向上 された絶縁性、ePTFE粒子の固有の形態のためのペイント中のより良好な結 合による、標準的PTFEを混合したペイントに勝る高められたチッピング抵抗 性能、改良された磨耗抵抗、大きい延伸膨張PTFE粒子を充填された場合の改 良された耐久性のある非スリップ表面特性、屈曲や熱膨張に対する抵抗−クラッ クや破壊の回避、及び別な望ましい材料又は活性薬剤の例えば抗菌剤、抗バクテ リア剤又は防汚剤、顔料(例えば、蛍光顔料)、レーダー吸収材、レーダー反射 材などに対する高められた結合性能が挙げられる。 図面の説明 本発明の作用は、添付の図面と併せて考察される時、以下の説明より明らかに なるはずである。 図1は、本発明に使用するために作成された微細末化された延伸膨張PTFE 粒子の平均粒子サイズをプロットしたグラフであり、このグラフは、累積体積と 微分体積を含む。 図2(プレート82)は、本発明のコーティングの表面の100倍に拡大された 走査型電子顕微鏡写真(SEM)である。 図3(プレート80)は、図1に示された表面の500倍に拡大されたSEMで ある。 図4(プレート88)は、本発明の硬化されたコーティングの表面からこすり取 られたやすりくずのSEMであり、その横断面を100倍に拡大して示す。 図5(プレート86)は、本発明の硬化されたコーティングの表面からこすり取 られたやすりくずの500倍に拡大されたSEMである。 図6(プレート91)は、本発明の硬化されたコーティングの表面からこすり取 られたやすりくずの5000倍に拡大されたSEMである。 発明の詳細な説明 本発明は、基材に施されて適切に硬化され、基材上に割合に軽量で耐久性のあ る保護仕上を形成するコーティング材料である。本発明は、別な薬剤のビヒクル として役立つなどの数多くの改良された特性を提供する。 多くの改良された特性は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を加熱し て1以上の方向に急速に延伸膨張させることによってPTFEに付与されること ができる。フィブリルによって相互に結合したポリマー結節の網状構造を形成さ せることにより、PTFEはその全体的な体積に殆ど減少を呈さないが、このプ ロセスの中でその密度に劇的な減少を受ける。その結果、低い密度、多孔性、高 められた引張強度、及びクリープに対する高められた抵抗などの多数のユニーク な特性を有する微細多孔質構造が形成される。このような製品は、例えばGor eの1976年4月27日に発行された米国特許第3953566号の教示にし たがって、公知の仕方で製 造されることができる。一般に、この材料は2.0g/cc未満の密度、好まし くは0.9〜1.8g/ccの密度を有する。 本発明のコーティング組成物は、通常のペイント混合物と延伸膨張ポリテトラ フルオロエチレン(PTFE)の微細末化された粒子の配合物を含んでなる。延 伸膨張PTFEは、約5〜100μmの平均粒子サイズを有する延伸膨張PTF Eのファインパウダー粉砕物を含んでなり、約40μm未満の粒子サイズが好ま しい。延伸膨張PTFE粒子とペイント混合物は一緒に攪拌され、ペイント混合 物の中の延伸膨張PTFE粒子の均一なサスペンションを形成する。 延伸膨張PTFE粒子は任意の公知の仕方で作成されることができるが、次の 方法によってこれらの粒子を作成することが好ましい。 1.最初に、シート品や繊維などの形態の延伸膨張PTFEのサイズを、切断 式ミルを用いてその約20メッシュの粒子サイズまで小さくする。 2.改良モアーハウススーパー800シリーズのコロイドミルを用いて20メ ッシュの材料のサイズをさらに小さくする。モアーハウスミルは、James C.Rin e の米国特許第4841623号の教示にしたがって臼石(mill stone)を固定す ることによって改良されており、この特許は本願でも参考にして取り入れられて いる。臼石は、通常の軸装着構造と異なり、周辺に拘束される。この臼石の周辺 の取付は、臼石がより高い回転速度に耐えることを可能にする。この粉砕臼石が コロイドミルの中で高められた回転速度で回転するとき、延伸膨張PTFE材料 に固有な結節とフィブリルの構造を大きく損なうことなく、40μm以下の平均 粒子サイズまで延伸膨張PTFEがサイズを小さくされ得ることが見出されてい る。通常のP TFEやプラスチックのサイズ低下技術は、材料を100μm未満の粒子サイズ にサイズ低下させるように、材料をフラクタル(fractal)にする放射を使用する 。不都合なことに、この放射プロセスは、延伸膨張PTFE材料の結節とフィブ リルの構造を破壊する。改良されたモアーハウスコロイドミルの使用は、照射の 使用の代替手段を提供し、100μm未満まで微細末化されたPTFEと微細末 化された延伸膨張PTFEの粒子を生成する。 3.コロイドミルに通じるホッパーの中で、最初に20メッシュまでサイズを 小さくされた材料に水道水を加える。50:50の水:ePTFEの濃度で、水 とePTFEのスラリーがホッパーの中で形成される。ePTFE:水のより高 い濃度が作成される程、ミルの効率が良好であることに留意されたい。しかし、 余りに高いePTFE:水は臼石の過度の蓄熱をもたらすため、上限の濃度比が 存在する。臼石は粉砕工程の際は冷たく保たれる必要がある。臼石の過度の蓄熱 は臼石を役立たなくすることがある。臼石の適度な冷却を可能にするのに好まし い水とPTFEの濃度は、30〜40%のPTFEと65〜60%の水である。 微細末化された材料はスラリーとしてミルから外に出る。 4.平らなアルミニウム皿の上のスラリー材料を、水が蒸発するまで、105 〜150℃の温度の強制空気環流型オーブンの中に入れる。 5.オーブンから皿を取り出し、標準的な家庭用食品ミキサーを用いてこの材 料をかき混ぜる又はそれを蓋付容器の中で単に振盪することによって、そのケー キ状の材料を砕く。 図1のグラフは、上記の方法によって作成された延伸膨張PTFEの粒子サイ ズの一般的な範囲を例示する。曲線10は累積体積を表し、棒グラフ12は微分体積 を表す。このグラフは、この仕方で得ら れた粒子の最大量(即ち、50%)が17〜50μmであることを示す。本発明 に使用される特定の粒子サイズを得るため、粉砕された延伸膨張PTFE材料は 、スクリーニング、熱空気分離、浮遊、サイクロン濾過、及びサイクロン分離、 また、場合により流動床分離のような任意の公知の仕方で分離されることができ る。好ましくは、粒子は熱空気セパレーターのプロセスによって分離される。 粉砕された延伸膨張PTFE粒子は、いくつかの理由により本発明で使用する のに好ましい材料である。第1に、1.8g/cc未満の一般的な密度といった 低い密度に加え、延伸膨張PTFE繊維は、標準的PTFEに比較して非常に高 いマトリックス引張強度を有することができる。例えば、通常のPTFE粒子は 3000psiのマトリックス引張強度を有する。これに対し、80:1の比で 伸長された繊維から作成された延伸膨張PTFEの粉砕粒子は、約100000 psiのマトリックス引張強度を有することができる。本願明細書において、引 張強度は、シート品を拘束するのに適切な締めつけ具を備えたインストロン引張 試験器1130型を用いてASTMのD−882(薄いプラスチックシートの引 張特性)にしたがって測定される。この機器はマサチューセッツ州のカントンに あるインストロンマシーン社より入手可能である。引張強度は、延伸膨張PTF Eのシート品を用いて測定された。この材料は等方的と考えられる。 延伸膨張PTFE粒子の過度の充填は、不均一なペイント処理表面をもたらし 、極端な場合には接着性を損なうこともあるといった理解の下に、粒子は、使用 されるペイント混合物と望まれる特性に応じ、事実上任意の割合で混合されるこ とができる。最終的な組成物の中の延伸膨張PTFEの重量で1/8%〜25% の割合は、殆どの用途に適当であると考えられる。滑らかな光沢仕上が望まれる 場合が多い航空機又は船舶のペイントとして使用されるためには、延伸膨張PT FEは最終的な配合組成物の10重量%以下を構成することが好ましい。 ペイントと延伸膨張PTFEの配合は、好ましくは、磁気スターラー又は一層 粘稠な材料については電気式実験用攪拌翼の使用のような、機械的攪拌を用いて 行われる。この工程は、ペイントを含む攪拌中のビーカーの中に粉砕ePTFE 粒子をゆっくり添加することによって行われる。ペイントを入れた容器の中に粉 砕されたePTFE材料を分配するために、振動篩その他の粉末分配装置が使用 されるべきである。その他の適当な混合プロセスには、粉砕された延伸膨張PT FEをイソプロピルアルコール(IPA)のような溶媒で濡らし、例えばIPA を入れたビーカーの中に沈めた超音波ホーンを使用してこの混合物を超音波攪拌 に供し、次いで任意の適当な粉末分配デバイス又は装置を使用してビーカーの中 に粉砕ePTFEをゆっくり添加することが挙げられる。その他のあり得る混合 装置には、機械的振動テーブル又は振盪テーブルが挙げられる。 植物油、亜麻仁油、含油樹脂性ワニスのような「フィルモーゲン」(即ち、フ ィルム形成用材料又はバインダー)であるオイル基剤のペイント混合物と併用す る場合、延伸膨張PTFEは、単なる攪拌によって懸濁に至ることがある。しか しながら、殆どのペイントの場合、例えば水を基剤としたラテックスペイント( 例えば、アクリル樹脂、ブタジエン−スチレン、ポリ酢酸ビニル)の場合、延伸 膨張PTFEの疎水性が湿潤剤、例えばジョージア州のマリエッタにある Flexi ble Products社から入手可能なSPECTRACOTE(ポリウレタンコーティ ング)の親水性表面コーティング、あるいは Rohm & Haas社から入手可能なTR ITONX100又はICI社から入手可能なOP10の界面活性剤の導入を必 要とすること がある。これらの材料は、界面活性剤が全液体体積の3%未満であるように混合 されるべきである。 上記の仕方で最終的な組成物が作成されると、限定されるものではないが、ブ ラシその他の機械的アプリケーター、噴霧機、パッド印刷などの任意の通常の仕 方で基材に容易に施される。 適用の後、本組成物は、使用されるペイント混合物の特性にしたがって乾燥・ 硬化することができる。最大密度のPTFE又は同様な材料をペイントに混合す る従来の試みと異なり、予めフィブリル化された延伸膨張PTFE粒子は、何ら かの付加的な処理を必要とすることなく、硬化したペイント表面の中でより高強 度の相互に絡み合った格子の網状構造を形成するものと考えられる。この網状構 造は、延伸膨張PTFEとペイント顔料の境界を改良し、且つコーティングによ り高強度でより耐久性のある仕上を提供するのに役立っものと予想される。 延伸膨張PTFE粒子のもう1つの重要な特性は、それらの微細多孔質構造と ランダムにされた表面が、ペイント顔料が結合し得る優れた表面を提供すること である。この結果、既存の最大密度のフッ化物含有ペイントで可能なよりも、は るかに高強度で密着性のあるコーティングが提供されることができる。これらの 特長を鑑みると、粒子の十分な多孔性を確保するには、ePTFE粒子の好まし いサイズは5μmを超えると考えられる。 本発明の範囲を限定するものではないが、以下の例は本発明が実施され使用さ れ得る仕方を例証するのに役立つ。 例1 モアーハウススーパー800シリーズコロイドミルを用いて未焼成延伸膨張P TFE材料を粉砕することによって、微細末化された 延伸膨張PTFEを作成した。モアーハウスミルは、James C.Rine の米国特許 第4841623号の教示したがって臼石を固定することにより改良された。2 0メッシュの材料が、改良されたモアーハウススーパー800シリーズコロイド ミルを用いてさらにサイズを小さくされた。このミル装置は90グリットの臼石 を備えた。粉砕された材料の平均粒子サイズは約45μmであった。 この例で使用した延伸膨張PTFE材料は、米国特許第3953566号にし たがって長手方向に8:1倍に延伸膨張された直径1/2インチ(12.7mm )のPTFEコード材料であった。この材料は接着剤ストリップのない市販の延 伸膨張PTFEジョイントシーラント材料であり、メリーランド州のエルクトン にある W.L. ている。次いで延伸膨張されたビードを、Cumberland社から入手したシュレッダ ーを用いて約500〜700μmの平均粒子サイズまで切断した。切断されたフ レーク状材料を、米国特許第4841623号の教示したがって上記のように改 良されたモアーハウスコロイドミルを用い、さらに微細末化した。ミルの改良は 、通常行われているように軸に臼石を拘束するのではなく、臼石の周囲にそって 臼石を拘束することを含んだ。この新規な拘束構造は、遠心力によって臼石を破 壊することなくより高い速度で臼石を回転させることを可能にする。 粉砕した延伸膨張PTFEの1gを、ミズリー州のセントルイスにある U.S. Paint Corporation 社から入手可能な AWL-CAT #2 G3010(92-C-39)シンナーの1 0gに添加した。このシンナーは、キシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸セル ロース、及び脂肪族ポリイソシアネートを含む。延伸膨張PTFE粒子とシンナ ーを、ガラス攪拌棒を用いて手で一緒にかき混ぜた。延伸膨張PTFE材料は容 易に湿潤し、均一なサスペンションを形成した。 次に、ガラス捧で攪拌を続けながら、10gの着色ポリマーをサスペンション に添加した。この着色ポリマーは、ミズリー州のセントルイスにある U.S.Pain t Corporation 社から入手可能な光沢黒色 G-2001 Alumi-Grip線状ポリウレタン トップコートを含んだ。これは、基剤のウレタンポリマーを含む普通の高光沢ペ イントであり、航空機やレース車のコーティングによく使用される。ペイント材 料中の延伸膨張PTFEの均一なサスペンションが得られた。 次いでこの混合物を、航空機構造に使用される種類のアルミニウムシート金属 の片に天然毛ペイントブラシによって施した。シート金属をトルエン基剤の溶媒 で脱脂し、無糸屑タオルを用いて拭った。コーティング組成物を次の条件、即ち 、100フィート/分(0.5m/秒)の面速度の実験用フードの下で外界温度 において24時間にわたって硬化させた。 硬化工程の際に全てのシンナーが蒸発したとすると、粉砕された延伸膨張PT FEは最終的混合物の約9.1%を構成する。 次の結果が観察された。即ち、混合物はペイントブラシから容易に離脱してシ ート金属表面に移動した。ここで、最終的なコーティングされた生成物にブラシ の塗り跡が明らかであり、これはペイントが硬化の際に十分に水平にならなかっ たためである。硬化した表面は外観が幾分粗くて艷がなく、静止摩擦が望ましい 船舶デッキの用途、航空機のステップ領域及び同様な環境に適切な仕上であった 。 この表面の耐久性を試験するため、コーティングが24時間で完全に硬化した 後、約1.0mlの試験溶媒をペイントを施した表面に適用した。この溶媒は、 ミズリー州のセントルイスにあるモンサント社から商標SKYDROLとして市 販されているトリブチルホ スフェート、ジブチルフェニルホスフェートの航空機用液圧流体を含んだ。この 流体を適所に96時間にわたって置いたが、ペイントを施した表面に外観の変化 は全く観察されなかった。 比較として、光沢黒色 G-2001 Alumi-Grip線状ポリウレタントップコートペイ ントのみを施して同じシート金属の上に試験領域を作成した。このペイントは表 面に容易に適用され、24時間で硬化して光沢黒色仕上となった。同じ96時間 にわたって液圧流体をペイントに施した場合、ペイントを施した表面は大きく影 響を受け、ペイントが溶媒中に溶解し、表面から膨れ、容易に拭き取られた。 例2 同じ材料を用い、粉砕された延伸膨張PTFEの2gをG3010シンナーに 添加してもう1つの試験サンプルを調製した。延伸膨張PTFE粒子とシンナー を、ガラス攪拌棒を用いて手で穏やかに攪拌した。やはりePTFE材料は容易 に湿潤し、均一なサスペンションが生成した。この混合物をガラス攪拌棒で攪拌 しながら10gのG−2001着色ポリマーをサスペンションに添加した。 次いで天然毛ペイントブラシを用いてこの混合物を航空機シート金属に施した 。この硬化工程の間に100%のシンナーが蒸発したとすると、粉砕された延伸 膨張PTFEは最終的コーティングの約16.6%を構成する。 この例において、混合物はペイントブラシから容易に離脱してシート金属表面 に移動した。例1と同様に、ペイントが硬化前に十分に水平にならなかったため 、ブラシの塗り跡が最終的コーティングに存在した。硬化した表面は、例1によ って得られた表面よりも見た目に粗くて曇っていた。 液圧流体をペイント表面上に96時間にわたって置いた時、外観 上の変化は全く観察されなかった。 これらの例は両方とも本発明のいくつかの重要な特性を実証した。第1に延伸 膨張PTFE粒子は、溶媒とペイントに容易に混合され、延伸膨張PTFE粒子 の凝集のない均一なサスペンションを得ることができる。第2に、このサスペン ションはシート金属表面に容易に施され、それに対して強い接着を形成すること ができる。第3に、延伸膨張PTFE粒子とペイントの組み合わせは、ペイント 単独よりもはるかに耐薬品性のある仕上を生成する。 例2の生成物の走査型電子顕微鏡写真(SEM)を撮影した。これらは図2と 3に示されている。図2は、コーティング表面の100倍の写真であり、コーテ ィング表面の結節のある多孔性を示す。図3は、コーティング表面の500倍の 写真であり、延伸膨張PTFE粒子がエポキシペイントに包まれ及び/又は結合 された状態を示す。延伸膨張PTFE粒子と黒色顔料の間に色調又はコントラス トの差が殆どないことに注意することが重要である。このことは、延伸膨張PT FE粒子が顔料によって浸潤されたことを示すものと考えられる。 例2の試験サンプルの表面のやすりくずをこすり取り、硬化したペイントの横 断面を調べた。これらのこすり取ったやすりくずのSEMが図4〜6に示されて いる。図5と6は、延伸膨張PTFEの特徴的な結節とフィブリルの構造を示す 。この構造は、サンプル調製の際の試験サンプルこすり取り操作によって得るこ とができた。図4と5は、エポキシ顔料のポケットを示すが、表面上に延伸膨張 PTFEの不釣り合いな量が存在するようである。表面上の延伸膨張PTFEの 増加した量は、硬化の際に、延伸膨張PTFEが硬化されたペイントの横断面の 全体に異質な混合物として存在するのではなく、ペイント表面に移動することを 示す。このことは、最終的 なコーティングが非常に耐久性で耐薬品性の仕上を有する理由を説明することが できる。 本発明のコーティングは、従来のペイントに勝る多数の特長を有すると考えら れる。第1に、低密度の延伸膨張PTFEは、標準的ペイントと配合された場合 、組み合わされた混合物のガロンあたりの全重量を減らすことができる。燃料の 実質的なコストが設定されると、この重量低下の状態は、航空機産業において非 常に重要な因子であることができる。 第2に、前述のように、延伸膨張PTFEの繊維性状は、最終的コーティング の引張強度を高めるはずの相互に絡み合った格子の網状構造を形成する。また、 この材料は、熱サイクルや屈曲による応力に対してはるかに許容性があり、これ らの条件下でペイントのクラックや破損を顕著に低下させる。さらに、最大密度 のPTFE球状粒子がペイントに添加される場合に生じ得る積層パターンと比較 すると、延伸膨張PTFEの格子網状構造は、コーティングの耐薬品性を大きく 高めるバリヤをさらに形成する。通常のPTFEは紫外線抵抗性であるが、本発 明で得られる相互に絡み合った格子は、この面においてさらに一層保護性のある コーティングを提供し得ると考えられる。最後に、相互に絡み合った格子は、最 終的なコーティングの耐熱性を改良することもできる。 第3に、延伸膨張PTFE粒子の密度と化学的特性は、硬化プロセスの際にそ れら粒子をコーティング表面の方に引き寄せられるにうにするはずである。この 位置で硬化されると、延伸膨張PTFEとペイントバインダーの組み合わせは、 磨耗、光劣化、薬品攻撃に対してはるかに優れたバリヤを提供するものと考えら れる。 第4に、延伸膨張PTFE粒子の相互に絡み合った性質は、最大密度のPTF Eを含むものよりも滑らかなペイントを作り出すこと をペイントメーカーに可能にさせることができる。このことは、コーティングさ れた表面の上の改良された層流、改良された性能、及び輸送機関の低下された燃 料消費に結びつくはずである。 第5に、マトリックスにPTFEを添加することによって存在するフッ素化合 物の数が増え、これが混合物を燃焼性が劣るものにさせるため、延伸膨張PTF Eは混合物の難燃性を高めるはずである。フッ素化合物は、材料の燃焼性の程度 を抑える助けをする。このため、最終的な生産品がより難燃性である。 第6に、延伸膨張PTFEの空隙と気孔が、顔料と延伸膨張PTFEの相互固 定を改良するはずである。このことは、PTFE球状粒子に対する顔料のほんの 僅かな表面接着が提供され得る従来のPTFE球状粒子に勝る顕著な改良である 。このことは、延伸膨張PTFE粒子がペイント顔料のための骨格的スポンジと して役立つことを可能にし、改良された最終的生産品を生成しながら、延伸膨張 PTFE粒子の湿潤と懸濁性を改良する。 第7に、延伸膨張PTFEの空隙と球体は、ペイントに付加的な改良を提供す るように他の材料が占有し、ペイントに導入される領域を提供する。延伸膨張P TFE粒子に含められることができる活性剤には、抗菌剤(例えば、ホウ酸マグ ネシウム)、防汚剤(例えば、金属ナフテネート、水銀化合物)、殺虫剤(例え ば、ジカプトン、ジエルドリン)、レーダー反射媒体(例えば、アルミニウムの フレーク)、レーダー吸収材(例えば、軟フェライト)などが挙げられる。 上記の説明より、本発明は、各種の陸上車両、船舶、航空機、宇宙輸送機関に 使用されるに特に適する数多くの特性を有することが明らかなはずである。事実 として、本発明の軽量性は、あらゆる形態の航空機用途(例えば、通常の飛行機 、ヘリコプター、宇宙輸送 機関など)に使用される時、特に有用なはずである。輸送機関に使用されること に加え、本発明の数多くの特性は、過酷な環境に暴露される重い建造装置のよう な特定の機械のコーティング、ビルディングの特には屋根の保護、道路ペイント などのその他の分野にも使用され得ることを理解すべきである。さらに、ePT FEは疎水性であり且つ疎油性であるため、また、ePTFE粒子はコーティン グ表面に移動する傾向を有するため、本発明のコーティングは、改良された水シ ーラントや耐薬品性の仕上として特に適切である。 また、前述のように、延伸膨張PTFE粒子は別な材料のマトリックス又はキ ャリヤーとして機能することができる。この仕方において、種々の化合物が、ペ イントに混入される前に粉砕ePTFE材料の中に含められ又は封入されること ができる。この思想の1つの特長は、単独ではペイントに均一に混入され難い材 料が、ePTFE粒子を介した分散によってペイントの全体に首尾よく均一に混 入され得ることである。 本発明のペイントは、事実上際限なく可能性のある用途を有する。本発明の適 切なペイント混合物(例えば、オイルを基剤としたペイント)は、過酷な環境条 件に曝される機械、セメント、アスファルト、橋、ビルディング、タンクその他 の表面をコーティングするために使用されることができる。さらに、粉砕された 延伸膨張PTFEは、オイルを基剤としたペイントとより一層容易に混合するこ とができ、単なる攪拌によって懸濁することができる。このことは、ペイント製 造をより容易に且つより安価にすることができる。ラテックスを基剤としたペイ ントへの用途としては、標準的形態又は静電用若しくは電気泳動用に適するよう に改良された形態のいずれでも、ビルディング、自動車その他の輸送機関、及び 特定の水中装置などの様々な製品をコーティングするために使用されることがで きる。また、本発明の材料は、塩水のような腐食性液体のペイントへの浸透を最 少限にし、したがって初めからずっと電気化学プロセスを停止させることにより 、電蝕の機会を抑えることもできる。 本願において本発明の特定の態様を例示し、説明してきたが、本発明はこれら の例示や説明に限定されるものではない。いろいろな変化や変更が本発明の一部 として次の請求の範囲の中に取り入れられ具体化され得ることは明らかであろう 。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年10月1日 【補正内容】 本発明のさらにもう1つの目的は、ペイント顔料と添加剤の間の結合のための 改良された表面を提供する、PTFEの多孔質構造を有する添加剤を含むコーテ ィング組成物を提供することである。 本発明のさらにもう1つの目的は、上記の特性を有するコーティング材料を製 造・使用する方法を提供することである。 本発明のこれら及びこの他の目的は、以下の説明の再吟味から明らかになるで あろう。 発明の要旨 本発明は、高い保護性でありながらも軽量な硬化コーティングに対してニーズ が存在する各種の表面に使用される、とりわけ航空機のような輸送機関に使用さ れる改良されたコーティング材料である。 本発明のコーティング材料は、基剤のペイント混合物の中の微細末化された多 孔質延伸膨張PTFE粒子の配合物を含んでなる。この延伸膨張PTFE粒子は 、適用のために基剤ペイントの中に均一に懸濁され、次いで硬化されて延伸膨張 PTFEの凝集性保護網状構造の格子になる。 1.8g/cc以下の延伸膨張PTFEの一般的な密度を用い、本発明の組成 物は、航空機塗装のような重量に敏感な用途に適切な、基材上の軽量なコーティ ングを形成する。また、本発明のコーティングは、接着性、耐久性、耐薬品性、 耐紫外線(UV)性、及び低い抵抗係数などの、多くの他の点において顕著に改 良された特性を有すると考えられる。これらの特性は、ペイント品質を改良する ためにも追求される。これらの特性を兼備した累積作用は高められた磨耗抵抗を 有するペイントを生み出し、したがって、そのペイントを腐食性環境における船 舶、道路又は金属に使用されるような要 件の厳しい多くの用途に使用するのに適切にする。 延伸膨張PTFE材料が利用可能なこと、及び本発明の組成物を作成・適用す ることを容易にする微細末化された延伸膨張PTFE粒子の特性のため、本発明 は広範囲な各種用途に適切なはずである。ここで、本発明の軽量性は、輸送機関 とりわけ航空機の保護コーティングを施すのに本発明を特に有用なものにする。 本発明のコーティングのその他の改良された特性には、熱や火炎に対するより 高い抵抗性(事実として、延伸膨張PTFEをある材料に添加することは、マト リックスに対するフッ素基の数を増加させ、このため材料の燃焼を抑制する)、 疎水性と疎油性の双方の液体に対する高められた撥液性(即ち、ペイントに混合 された延伸膨張PTFEは、混合物の表面に引き寄せられる傾向があり、ePT FEのブランケット層を与え、これが AATCC 118-1983 Oil Repellency Test に よる23℃で31ダイン/cmを上回る表面張力を有する水その他の液体の撥液 を助長する)、スチームその他のガス状混合物に対する改良された抵抗性、向上 された絶縁性、ePTFE粒子の固有の形態のためのペイント中のより良好な結 合による、標準的PTFEを混合したペイントに勝る高められたチッピング抵抗 性能、改良された磨耗抵抗、大きい延伸膨張PTFE粒子を充填された場合の改 良された耐久性のある非スリップ表面特性、屈曲や熱膨張に対する抵抗−クラッ クや破壊の回避、及び別な望ましい材料又は活性薬剤の例えば抗菌剤、抗バクテ リア剤又は防汚剤、顔料(例えば、蛍光顔料)、レーダー吸収材、レーダー反射 材などに対する高められた結合性能が挙げられる。 図面の説明 本発明の作用は、添付の図面と併せて考察される時、以下の説明 より明らかになるはずである。 図1は、本発明に使用するために作成された微細末化された延伸膨張PTFE 粒子の平均粒子サイズをプロットしたグラフであり、このグラフは、累積体積と 微分体積を含む。 図2(プレート82)は、本発明のコーティングの表面の100倍に拡大された 走査型電子顕微鏡写真(SEM)である。 図3(プレート80)は、図2に示された表面の500倍に拡大されたSEMで ある。 図4(プレート88)は、本発明の硬化されたコーティングの表面からこすり取 られたやすりくずのSEMであり、その横断面を100倍に拡大して示す。 図5(プレート86)は、本発明の硬化されたコーティングの表面からこすり取 られたやすりくずの500倍に拡大されたSEMである。 図6(プレート91)は、本発明の硬化されたコーティングの表面からこすり取 られたやすりくずの5000倍に拡大されたSEMである。 発明の詳細な説明 本発明は、基材に施されて適切に硬化され、基材上に割合に軽量で耐久性のあ る保護仕上を形成するコーティング材料である。本発明は、別な薬剤のビヒクル として役立つなどの数多くの改良された特性を提供する。 多くの改良された特性は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を加熱し て1以上の方向に急速に延伸膨張させることによってPTFEに付与されること ができる。フィブリルによって相互に結合したポリマー結節の網状構造を形成さ せることにより、PTFE はその全体的な体積に殆ど減少を呈さないが、このプロセスの中でその密度に劇 的な減少を受ける。その結果、低い密度、多孔性、高められた引張強度、及びク リープに対する高められた抵抗などの多数のユニークな特性を有する微細多孔質 構造が形成される。このような製品は、例えばGoreの1976年4月27日 に発行された米国特許第3953566号の教示にしたがって、公知の仕方で製 造されることができる。一般に、この材料は2.0g/cc未満の密度、好まし くは0.9〜1.8g/ccの密度を有する。 本発明のコーティング組成物は、通常のペイント混合物と延伸膨張ポリテトラ フルオロエチレン(PTFE)の微細末化された粒子の配合物を含んでなる。延 伸膨張PTFEは、約5〜100μmの平均粒子サイズを有する延伸膨張PTF Eのファインパウダー粉砕物を含んでなり、約40μm未満の粒子サイズが好ま しい。延伸膨張PTFE粒子とペイント混合物は一緒に攪拌され、ペイント混合 物の中の延伸膨張PTFE粒子の均一なサスペンションを形成する。 延伸膨張PTFE粒子は任意の公知の仕方で作成されることができるが、次の 方法によってこれらの粒子を作成することが好ましい。 1.最初に、シート品や繊維などの形態の延伸膨張PTFEのサイズを、切断 式ミルを用いてその約940μm(20メッシュ)の粒子サイズまで小さくする 。 2.改良モアーハウススーパー800シリーズのコロイドミルを用いて940 μm(20メッシュ)の材料のサイズをさらに小さくする。モアーハウスミルは 、James C.Rine の米国特許第4841623号の教示にしたがって臼石(mill stone)を固定することによって改良されており、この特許は本願でも参考にして 取り入れられ ている。臼石は、通常の軸装着構造と異なり、周辺に拘束される。この臼石の周 辺の取付は、臼石がより高い回転速度に耐えることを可能にする。この粉砕臼石 がコロイドミルの中で高められた回転速度で回転するとき、延伸膨張PTFE材 料に固有な結節とフィブリルの構造を大きく損なうことなく、40μm以下の平 均粒子サイズまで延伸膨張PTFEがサイズを小さくされ得ることが見出されて いる。通常のPTFEやプラスチックのサイズ低下技術は、材料を100μm未 満の粒子サイズにサイズ低下させるように、材料をフラクタル(fractal)にする 放射を使用する。不都合なことに、この放射プロセスは、延伸膨張PTFE材料 の結節とフィブリルの構造を破壊する。改良されたモアーハウスコロイドミルの 使用は、照射の使用の代替手段を提供し、100μm未満まで微細末化されたP TFEと微細末化された延伸膨張PTFEの粒子を生成する。 3.コロイドミルに通じるホッパーの中で、最初に940μm(20メッシュ )までサイズを小さくされた材料に水道水を加える。50:50の水:ePTF Eの濃度で、水とePTFEのスラリーがホッパーの中で形成される。ePTF E:水のより高い濃度が作成される程、ミルの効率が良好であることに留意され たい。しかし、余りに高いePTFE:水は臼石の過度の蓄熱をもたらすため、 上限の濃度比が存在する。臼石は粉砕工程の際は冷たく保たれる必要がある。臼 石の過度の蓄熱は臼石を役立たなくすることがある。臼石の適度な冷却を可能に するのに好ましい水とPTFEの濃度は、30〜40%のPTFEと65〜60 %の水である。微細末化された材料はスラリーとしてミルから外に出る。 4.平らなアルミニウム皿の上のスラリー材料を、水が蒸発するまで、105 〜150℃の温度の強制空気環流型オーブンの中に入れる。 5.オーブンから皿を取り出し、標準的な家庭用食品ミキサーを用いてこの材 料をかき混ぜる又はそれを蓋付容器の中で単に振盪することによって、そのケー キ状の材料を砕く。 図1のグラフは、上記の方法によって作成された延伸膨張PTFEの粒子サイ ズの一般的な範囲を例示する。曲線10は累積体積を表し、棒グラフ12は微分体積 を表す。このグラフは、この仕方で得られた粒子の最大量(即ち、50%)が1 7〜50μmであることを示す。本発明に使用される特定の粒子サイズを得るた め、粉砕された延伸膨張PTFE材料は、スクリーニング、熱空気分離、浮遊、 サイクロン濾過、及びサイクロン分離、また、場合により流動床分離のような任 意の公知の仕方で分離されることができる。好ましくは、粒子は熱空気セパレー ターのプロセスによって分離される。 粉砕された延伸膨張PTFE粒子は、いくつかの理由により本発明で使用する のに好ましい材料である。第1に、1.8g/cc未満の一般的な密度といった 低い密度に加え、延伸膨張PTFE繊維は、標準的PTFEに比較して非常に高 いマトリックス引張強度を有することができる。例えば、通常のPTFE粒子は 211kg/cm2(3000psi)のマトリックス引張強度を有する。これ に対し、80:1の比で伸長された繊維から作成された延伸膨張PTFEの粉砕 粒子は、約7030kg/cm2(100000psi)のマトリックス引張強 度を有することができる。本願明細書において、引張強度は、シート品を拘束す るのに適切な締めつけ具を備えたインストロン引張試験器1130型を用いてA STMのD−882(薄いプラスチックシートの引張特性)にしたがって測定さ れる。この機器はマサチューセッツ州のカントンにあるインストロンマシーン社 より入手可能である。引張強度は、延伸膨張PTFEのシート品を用いて測定さ れた。この材料は等方的と考えられる。 延伸膨張PTFE粒子の過度の充填は、不均一なペイント処理表面をもたらし 、極端な場合には接着性を損なうこともあるといった理解の下に、粒子は、使用 されるペイント混合物と望まれる特性に応じ、事実上任意の割合で混合されるこ とができる。最終的な組成物の中の延伸膨張PTFEの重量で1/8%〜25% の割合は、殆どの用途に適当であると考えられる。滑らかな光沢仕上が望まれる 場合が多い航空機又は船舶のペイントとして使用されるためには、延伸膨張PT FEは最終的な配合組成物の10重量%以下を構成することが好ましい。 ペイントと延伸膨張PTFEの配合は、好ましくは、磁気スターラー又は一層 粘稠な材料については電気式実験用攪拌翼の使用のような、機械的攪拌を用いて 行われる。この工程は、ペイントを含む攪拌中のビーカーの中に粉砕ePTFE 粒子をゆっくり添加することによって行われる。ペイントを入れた容器の中に粉 砕されたePTFE材料を分配するために、振動篩その他の粉末分配装置が使用 されるべきである。その他の適当な混合プロセスには、粉砕された延伸膨張PT FEをイソプロピルアルコール(IPA)のような溶媒で濡らし、例えばIPA を入れたビーカーの中に沈めた超音波ホーンを使用してこの混合物を超音波攪拌 に供し、次いで任意の適当な粉末分配デバイス又は装置を使用してビーカーの中 に粉砕ePTFEをゆっくり添加することが挙げられる。その他のあり得る混合 装置には、機械的振動テーブル又は振盪テーブルが挙げられる。 植物油、亜麻仁油、含油樹脂性ワニスのような「フィルモーゲン」(即ち、フ ィルム形成用材料又はバインダー)であるオイル基剤のペイント混合物と併用す る場合、延伸膨張PTFEは、単なる攪拌によって懸濁に至ることがある。しか しながら、殆どのペイントの場合、例えば水を基剤としたラテックスペイント( 例えば、アク リル樹脂、ブタジエン−スチレン、ポリ酢酸ビニル)の場合、延伸膨張PTFE の疎水性が湿潤剤、例えばジョージア州のマリエッタにある Flexible Products 社から入手可能なSPECTRACOTE(ポリウレタンコーティング)の親水 性表面コーティング、あるいは Rohm & Haas社から入手可能なTRITONX1 00又はICI社から入手可能なOP10の界面活性剤の導入を必要とすること がある。これらの材料は、界面活性剤が全液体体積の3%未満であるように混合 されるべきである。 上記の仕方で最終的な組成物が作成されると、限定されるものではないが、ブ ラシその他の機械的アプリケーター、噴霧機、パッド印刷などの任意の通常の仕 方で基材に容易に施される。 適用の後、本組成物は、使用されるペイント混合物の特性にしたがって乾燥・ 硬化することができる。最大密度のPTFE又は同様な材料をペイントに混合す る従来の試みと異なり、予めフィブリル化された延伸膨張PTFE粒子は、何ら かの付加的な処理を必要とすることなく、硬化したペイント表面の中でより高強 度の相互に絡み合った格子の網状構造を形成するものと考えられる。この網状構 造は、延伸膨張PTFEとペイント顔料の境界を改良し、且つコーティングによ り高強度でより耐久性のある仕上を提供するのに役立つものと予想される。 延伸膨張PTFE粒子のもう1つの重要な特性は、それらの微細多孔質構造と ランダムにされた表面が、ペイント顔料が結合し得る優れた表面を提供すること である。この結果、既存の最大密度のフッ化物含有ペイントで可能なよりも、は るかに高強度で密着性のあるコーティングが提供されることができる。これらの 特長を鑑みると、粒子の十分な多孔性を確保するには、ePTFE粒子の好まし いサイズは5μmを超えると考えられる。 本発明の範囲を限定するものではないが、以下の例は本発明が実施され使用さ れ得る仕方を例証するのに役立つ。 例1 モアーハウススーパー800シリーズコロイドミルを用いて未焼成延伸膨張P TFE材料を粉砕することによって、微細末化された延伸膨張PTFEを作成し た。モアーハウスミルは、James C.Rine の米国特許第4841623号の教示 したがって臼石を固定することにより改良された。940μm(20メッシュ) の材料が、改良されたモアーハウススーパー800シリーズコロイドミルを用い てさらにサイズを小さくされた。このミル装置は90グリットの臼石を備えた。 粉砕された材料の平均粒子サイズは約45μmであった。 この例で使用した延伸膨張PTFE材料は、米国特許第3953566号にし たがって長手方向に8:1倍に延伸膨張された直径1/2インチ(12.7mm )のPTFEコード材料であった。この材料は接着剤ストリップのない市販の延 伸膨張PTFEジョイントシーラント材料であり、メリーランド州のエルクトン にある W.L. ている。次いで延伸膨張されたビードを、Cumberland社から入手したシュレッダ ーを用いて約500〜700μmの平均粒子サイズまで切断した。切断されたフ レーク状材料を、米国特許第4841623号の教示したがって上記のように改 良されたモアーハウスコロイドミルを用い、さらに微細末化した。ミルの改良は 、通常行われているように軸に臼石を拘束するのではなく、臼石の周囲にそって 臼石を拘束することを含んだ。この新規な拘束構造は、遠心力によって臼石を破 壊することなくより高い速度で臼石を回転させること を可能にする。 粉砕した延伸膨張PTFEの1gを、ミズリー州のセントルイスにある U.S. Paint Corporation 社から入手可能な AWL-CAT #2 G3010(92-C-39)シンナーの1 0gに添加した。このシンナーは、キシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸セル ロース、及び脂肪族ポリイソシアネートを含む。延伸膨張PTFE粒子とシンナ ーを、ガラス攪拌棒を用いて手で一緒にかき混ぜた。延伸膨張PTFE材料は容 易に湿潤し、均一なサスペンションを形成した。 次に、ガラス棒で攪拌を続けながら、10gの着色ポリマーをサスペンション に添加した。この着色ポリマーは、ミズリー州のセントルイスにある U.S.Pain t Corporation 社から入手可能な光沢黒色 G-2001 Alumi-Grip線状ポリウレタン トップコートを含んだ。これは、基剤のウレタンポリマーを含む普通の高光沢ペ イントであり、航空機やレース車のコーティングによく使用される。ペイント材 料中の延伸膨張PTFEの均一なサスペンションが得られた。 次いでこの混合物を、航空機構造に使用される種類のアルミニウムシート金属 の片に天然毛ペイントブラシによって施した。シート金属をトルエン基剤の溶媒 で脱脂し、無糸屑タオルを用いて拭った。コーティング組成物を次の条件、即ち 、0.5m/秒(100フィート/分)の面速度の実験用フードの下で外界温度 において24時間にわたって硬化させた。 硬化工程の際に全てのシンナーが蒸発したとすると、粉砕された延伸膨張PT FEは最終的混合物の約9.1%を構成する。 【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年11月21日 【補正内容】 請求の範囲 1.基剤ペイントを提供し、 延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の微細末化された粒子 を提供し、前記延伸膨張PTFEは、フィブリルによって相互に接続されたポリ マー結節の網状構造を形成するようにPTFEを加熱して1以上の方向に急速に 延伸膨張させることによって作成され、約5〜100μmの平均粒子サイズと1 .8g/cc以下の密度を有し、 その延伸膨張PTFE粒子とその基剤ペイントを混合し、基剤ペイントと 延伸膨張PTFE粒子のサスペンションを含む混合物を作成し、 その混合物を基材に施し、硬化されたコーティングをその上に形成させる 、 ことを含む基材に軽量のコーティングを適用する方法。 2.延伸膨張PTFE粒子を約40μm未満の平均粒子サイズまで微細末化す ることをさらに含む請求項1に記載の方法。 3.基剤ペイントと延伸膨張PTFE粒子を、延伸膨張PTFE粒子が0.1 25〜25重量%の比で混合することをさらに含む請求項1に記載の方法。 4.基剤ペイントと延伸膨張PTFE粒子を、延伸膨張PTFE粒子が10重 量%未満の比で混合することをさらに含む請求項3に記載の方法。 5.ペイントと延伸膨張PTFE粒子を攪拌によって混合することをさらに含 む請求項1に記載の方法。 6.攪拌を行う前に延伸膨張PTFEを溶媒で湿潤することをさらに含む請求 項5に記載の方法。 7.7030kg/cm2(100000psi)以上のマトリックス引張強 度と約5〜100μmの平均粒子サイズを有する延伸膨張PTFE粒子を提供す ることをさらに含む請求項1に記載の方法。 8.基材の上に、相互に絡み合った格子の網状構造を有する延伸膨張PTFE を備えたコーティングを形成することをさらに含む請求項1に記載の方法。 9.基剤ペイント、及び その基剤ペイントの中に懸濁され、1.8g/cc以下の密度と約5〜1 00μmの平均粒子サイズを有する延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン(PT FE)の微細末化された粒子を含み、 その延伸膨張PTFE粒子がコーティング材料の0.125〜25重量% を構成する、硬化性のコーティング材料。 10.延伸膨張PTFEの平均粒子サイズが40μm以下である請求項9に記 載のコーティング材料。 11.延伸膨張PTFE粒子がコーティング材料の10重量%以下を構成する 請求項9に記載のコーティング材料。 12.基剤ペイントが、延伸膨張PTFE粒子が湿潤される有機溶媒を含む請 求項9に記載のコーティング材料。 13.基剤ペイントが水系溶媒を含み、湿潤剤の使用によって延伸膨張PTF E粒子がその中で湿潤され、その粒子をサスペンション状態にした請求項9に記 載のコーティング材料。 14.親水性表面コーティングと界面活性剤からなる群より選択された湿潤剤 をさらに含む請求項13に記載のコーティング材料。 15.コーティング材料の中の延伸膨張PTFEが、硬化されたコーティング の中で保護性の相互に絡み合った格子の網状構造を形成した請求項9に記載のコ ーティング材料。 16.延伸膨張PTFE粒子の中に混入された活性剤をさらに含む請求項9に 記載のコーティング材料。 17.5μmを超える粒子を混和し、ペイントの組織を粗くした請求項9に記 載のコーティング材料。 18.顔料と溶媒を含む基剤ペイントを提供し、 延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の微細末化された粒 子を提供し、前記延伸膨張PTFEは、フィブリルによって相互に接続されたポ リマー結節の網状構造を形成するようにPTFEを加熱して1以上の方向に急速 に延伸膨張させることによって作成され、その延伸膨張PTFE粒子は1.8g /cc以下の密度と5〜100μmの平均粒子サイズを有し、 基剤ペイントと延伸膨張PTFE粒子を混合し、基剤ペイントの中に懸 濁した粒子を含む混合物を作成し、その粒子は混合物の0.125〜25重量% を構成し、 その混合物を航空機に適用して保護コーティングを形成し、その延伸膨 張PTFEはその中で相互にからみった格子の網状構造を形成する、 ことを含む、航空機に軽量な保護コーティングを提供する方法。 19.40μm以下の平均サイズを有する延伸膨張PTFE粒子を提供し、そ の粒子と基剤ペイントを混合し、10重量%以下の延伸膨張PTFE粒子を含む 混合物を作成する、ことをさらに含む請求項18に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AM,AT,AU,BB,B G,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK ,EE,ES,FI,GB,GE,HU,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LU,L V,MD,MG,MN,MW,MX,NL,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK, TJ,TT,UA,UZ,VN (72)発明者 チョプコ,デビッド エー. アメリカ合衆国,ペンシルバニア 19348, ケネット スクエア,フォックス ハロー ドライブ 513 (72)発明者 シングルトン,チャールズ イー. アメリカ合衆国,デラウェア 19803,ウ ィルミントン,ストーン タワー レーン 35

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.基剤ペイントを提供し、 1.8g/cc以下の密度を有する延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン (PTFE)の微粉砕された粒子を提供し、 その延伸膨張PTFE粒子とその基剤ペイントを混合し、基剤ペイントと 延伸膨張PTFE粒子のサスペンションを含む混合物を作成し、 その混合物を輸送機関に施し、硬化されたコーティングをその上に形成さ せる、 ことを含む輸送機関に軽量のコーティングを適用する方法。 2.延伸膨張PTFE粒子を約5〜100μmの平均粒子サイズまで微細末化 することをさらに含む請求項1に記載の方法。 3.延伸膨張PTFE粒子を約40μm未満の平均粒子サイズまで微細末化す ることをさらに含む請求項2に記載の方法。 4.基剤ペイントと延伸膨張PTFE粒子を、延伸膨張PTFE粒子が0.1 25〜25重量%の比で混合することをさらに含む請求項1に記載の方法。 5.基剤ペイントと延伸膨張PTFE粒子を、延伸膨張PTFE粒子が10重 量%未満の比で混合することをさらに含む請求項4に記載の方法。 6.ペイントと延伸膨張PTFE粒子を攪拌によって混合することをさらに含 む請求項1に記載の方法。 7.攪拌を行う前に延伸膨張PTFEを溶媒で湿潤することをさらに含む請求 項6に記載の方法。 8.100000psi以上のマトリックス引張強度と約5〜100μmの平 均粒子サイズを有する延伸膨張PTFE粒子を提供す ることをさらに含む請求項1に記載の方法。 9.輸送機関の上に、相互に絡み合った格子の網状構造を有する延伸膨張PT FEを備えたコーティングを形成することをさらに含む請求項1に記載の方法。 10.基剤ペイント、及び その基剤ペイントの中に懸濁され、1.8g/cc以下の密度と約5〜 100μmの平均粒子サイズを有する延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン(P TFE)の微細末化された粒子を含み、 その延伸膨張PTFE粒子がコーティング材料の0.125〜25重量 %を構成する、硬化性のコーティング材料。 11.延伸膨張PTFEの平均粒子サイズが40μm以下である請求項10に 記載のコーティング材料。 12.延伸膨張PTFE粒子がコーティング材料の10重量%以下を構成する 請求項10に記載のコーティング材料。 13.基剤ペイントが、延伸膨張PTFE粒子が湿潤される有機溶媒を含む請 求項10に記載のコーティング材料。 14.基剤ペイントが水系溶媒を含み、湿潤剤の使用によって延伸膨張PTF E粒子がその中で湿潤され、その粒子をサスペンション状態にした請求項10に 記載のコーティング材料。 15.親水性表面コーティングと界面活性剤からなる群より選択された湿潤剤 をさらに含む請求項14に記載のコーティング材料。 16.コーティング材料の中の延伸膨張PTFEが、硬化されたコーティング の中で保護性の相互に絡み合った格子の網状構造を形成した請求項10に記載の コーティング材料。 17.延伸膨張PTFE粒子の中に混入された活性剤をさらに含む請求項10 に記載のコーティング材料。 18.5μmを超える粒子を混和し、ペイントの組織を粗くした 請求項10に記載のコーティング材料。 19.顔料と溶媒を含む基剤ペイントを提供し、 延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の微細末化された粒 子を提供し、その延伸膨張PTFE粒子は2.0g/cc以下の密度と100μ m未満の平均粒子サイズを有し、 基剤ペイントと延伸膨張PTFE粒子を混合し、基剤ペイントの中に懸 濁した粒子を含む混合物を作成し、その粒子は混合物の0.125〜25重量% を構成し、 その混合物を航空機に適用して保護コーティングを形成し、その延伸膨 張PTFEはその中で相互にからみった格子の網状構造を形成する、 ことを含む、航空機に軽量な保護コーティングを提供する方法。 20.40μm以下の平均サイズを有する延伸膨張PTFE粒子を提供し、そ の粒子と基剤ペイントを混合し、10重量%以下の延伸膨張PTFE粒子を含む 混合物を作成する、ことをさらに含む請求項19に記載の方法。
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