JPH10510619A - 暖房装置の気化式バーナに用いられる燃料としての特にガソリンを供給および点火するための装置 - Google Patents
暖房装置の気化式バーナに用いられる燃料としての特にガソリンを供給および点火するための装置Info
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Abstract
(57)【要約】
暖房装置、特に車両用暖房装置の気化式バーナに用いられる燃料としての特にガソリンを供給および点火するための装置であって、この装置では、多孔質のボディ(6)から気化されて燃焼空気と混合された燃料が、グロープラグ(4)による初期点火後に、暖房装置の燃焼室(10)内で燃焼させられる。前記装置は、構造的に簡単で、かつ確実に機能する構造を有している。このため、グロープラグ(4)が、燃焼室(10)の外壁から断熱されて取り付けられた管片(5)内に支承されていて、管状の多孔質のボディ(6)によって半径方向で取り囲まれている。このボディ(6)は、グロープラグ(4)の自由端部を越えて燃焼室(10)内へ突出しており、前記ボディ(6)に、グロープラグ(4)の自由端部の領域では燃焼空気が、かつ前記自由端部とは反対側の端部では燃料が、それぞれ半径方向で供給される。燃焼室(10)の外部に設けられた多孔質のボディ(6)は、燃料供給の際に、分配装置および中間リザーバとして役立つ。
Description
【発明の詳細な説明】
暖房装置の気化式バーナに用いられる
燃料としての特にガソリンを
供給および点火するための装置
本発明は、請求項1の上位概念に記載の、暖房装置、特に車両用暖房装置の気
化式バーナに用いられる燃料としての特にガソリンを供給および点火する装置に
関する。
このような形式の装置は、例えばドイツ連邦共和国特許3708745号明細
書に基づき公知である。この公知の装置では燃焼空気の供給部が複雑化しており
、しかもこの燃焼空気は、発熱体を取り囲む多孔質のボディに、必要な燃料と同
様の端部から供給される。
本発明の課題は、冒頭に述べた形式の装置を改良して、構造的に簡単でかつ確
実に機能する構成を有する装置を提供することである。
このような課題を解決するために、本発明による構成が、請求項1の特徴部に
記載の構成を有するようにした。
本発明の有利な構成が、請求項2以下に記載されている。
本発明は、多孔質のボディを、このボディによって閉じ込められたグロープラ
グと一緒に、共通の管片内
に支承し、この管片を暖房装置壁の孔に固定する、という思想に基づいている。
この孔は、管状の燃焼室の底部に対して断熱されている。燃焼空気を多孔質のボ
ディへ供給するために、特に複雑な供給部を設ける必要がない。このような供給
部はむしろ、暖房装置の内壁へ開いて一体成形された通路によって形成されると
有利であり、該通路は多孔質のボディの収容部分のための前記孔へ開口している
。空気供給のために前記通路は、この通路の開いた側に当接させられた、暖房装
置の燃焼室の壁によって閉じられる。多孔質のボディへの燃料供給は、燃焼室か
ら間隔を置いて支承された位置において行われると有利である。これにより、供
給された燃料の即座の気化を生ぜしめる極めて高い温度を、前記位置において回
避することができる。燃料と燃焼空気とを、管状の多孔質のボディの互いに対向
し合う両端部に、空間的に分離させて供給することによって、流入する燃焼空気
によって邪魔されない燃料リザーブおよび燃料分配が、多孔質のボディの内部で
達成される。管状の多孔質のボディの比較的大きい範囲で、燃料をこのように均
一に分配すること、もしくは蓄えることによって、燃料供給の際の不均一性が均
一化される。このような不均一性は特に、一般的には脈動的に行われる燃料供給
の作用に起因している。この脈動的な燃料供給は、バーナに供給された燃料の点
火および燃焼に不都合に影響する。本発明による装置
に用いられる燃料では、有利には、ディーゼルオイルに比べて極めて容易に気化
するガソリンが用いられる。この比較的容易な気化性に基づき、ガソリンを例え
ば、燃焼室内に支承された多孔質の燃料分配ボディに(ディーゼルオイルの場合
に通常行われるように)直接には供給することができない。なぜならば、バーナ
作動の際、燃焼室の内部では極めて高い温度が支配的であり、このような温度で
は、供給された燃料を、最適な燃料燃焼のために必要な広い面積に亘って、燃料
が完全に気化する前に分配させることができないからである。
本発明の実施例が図面に示されている。
第1図は、概略的に示された燃焼室を備えた暖房装置の、フランジ固定可能な
ボトム部分を断面した図であり、
第2図は、第1図に示したフランジ固定可能なボトム部分を矢印IIの方向で
見た図であり、
第3図は、第1図に示したボトム部分を矢印IIIの方向で見た図である。
ボトム部分1が、図面には図示されていない、暖房装置のポット状のケーシン
グ部分にフランジ固定される。このポット状のケーシング部分内に、実際のポッ
トとして形成された、暖房装置の管状の燃焼室10が収納されている。この燃焼
室10の底部は、中央に開口部を備えてリング状に構成されていて、ボトム部分
1の平坦な壁2に当接している。
第2図に示された通路3を介して、バーナを作動させるために必要な燃焼空気
が燃焼室10に達する。通路3は、完全に組み立てられた暖房装置では、燃焼室
10のリング状の底部によって閉じられている。
バーナに導入された燃料の点火はグロープラグ4によって行われる。このグロ
ープラグ4は、ボトム部分1に挿入された管片5によって収容されている。
この管片5内には、グロープラグ4を半径方向で取り囲むように、管状の多孔
質のボディ6が緊締されて支承されている。このようなボディ6は、例えば金属
製フリース(Metallvlies)から成っていてよい。多孔質のボディ6の、グロー
プラグ4の自由端部側の端部が、軸線に平行に燃焼室10の側方のポケット13
内へ突出している。
燃焼室底部とボトム部分1との間には、組み立てられた暖房装置では、断熱性
の中間板が設けられている。この断熱性の中間板は、燃焼室10から管片5への
直接的な熱の流れを阻止する。これにより管片5は、燃焼室壁に比べて著しく低
い温度に保たれる。このことは、本発明による点火装置の機能のために極めて重
要である。なぜならば、供給された燃料として例えばガソリンが、多孔質のボデ
ィ6における流入位置において直接に点火してしまうことを阻止するためだから
である。燃料の供給は、グロープラグ4の基部の領域
で、半径方向で管片5へ通じる供給導管7を介して行われる。供給導管7のこの
ような位置によって、燃料は、多孔質のボディ6が燃焼室10のポケット13内
へ進入する位置から比較的離された位置において、多孔質のボディ6へ流入する
。このような位置における比較的低い温度によって、供給された燃料は、導入領
域で直接に気化することなしに、多孔質のボディ6の軸方向に比較的大きい範囲
で周面に沿って分配させられ得る。ガソリンのための流入位置は、多孔質のボデ
ィ6の他方の端部の領域に設けられた、供給されるべき燃焼空気用の流入位置に
よって比較的低い温度に保たれる。燃焼空気の供給のためにボトム部分1に通路
8が設けられており、この通路8は、燃焼室10のリング状の底部に当接するこ
とによって閉じられる。このような通路8への燃焼空気の給気は、燃焼空気供給
通路3から行われる。
前記点火装置では、燃焼させるべき燃料の点火がグロープラグ4の先端の領域
で行われる。この場合、グロープラグ4の先端領域において支配的な極めて高い
温度のために、燃料はまず最初に気化する。供給された燃料の点火がなされた後
、グロープラグ4は作動を停止する。バーナの炎はさらに、燃焼している燃料に
よって熱く保たれた多孔質のボディ6を介して燃料を供給される。燃焼室10の
内部には、該燃焼室10の管状内壁にリング状に当接して、ポケット13をカバ
ーしている多孔質の内張り11が設けられている。この内張り11は多孔質のボ
ディ6と接触している。内張り11の、ポケット13をカバーする領域に、ポケ
ット13と燃焼室10のインナスペースとを接続する開口14が設けられている
。点火がなされた後、供給された燃料はさらに内張り11を介しても気化する。
グロープラグ4がスイッチオフされた際のバーナ作動では、燃料が多孔質のボデ
ィ6に沿ってゆっくりと流れ、それによって燃料が熱せられ、ひいては連続的に
気化する。供給される燃焼空気によって、燃焼室10の内部で燃焼が進行する。
グロープラグ4を取り囲む多孔質のボディ6は、ボディ6の前方の自由端部領域
が、点火されたバーナ運転に足る十分な熱を生ぜしめるように、熱伝達するよう
にポケット13の基部と接触している。しかしながら、管片5に向かっては、温
度が低下しなければならず、このため管片5の相応の断熱が配慮される。
グロープラグ4の基部領域に位置する、管状の多孔質のボディ6の軸方向の領
域が、供給されたガソリンのための分配リザーバとして役立つ。所定のリザーバ
機能は、脈動的な燃料供給において、この脈動的な燃料供給の不利な結果を、連
続的な燃焼過程のために、可能な限り排除するために必要である。
管状の多孔質のボディ6は、管片5の内部で、燃焼室10によって形成された
軸方向の対応支承部によっ
て固定されている。
熱を伝えにくい材料から形成されていてよい管片5は、単にボトム部分1の孔
へ挿入されているに過ぎず、この挿入領域で半径方向のパッキングを介してシー
ルされている。管片5は、ボトム部分1に設けられた突起部の内部に形状結合的
に当接することによって回動防止されて固定されている。管片5の、燃焼室10
によって発生させられた熱に対する断熱を、管片5とボトム部分1との間の断熱
インサート材によっても行うことができる。
特に、ボトム部分1において管片5の近傍に、固くねじ固定すべき部分が設け
られている場合には、U字形材9を固定することができる。このU字形材9は管
片5を軸方向で固定する。このため、U字形材9の、管片5に係合する開いた側
の縁部が、前記管片5の半径方向の溝へ係合する。
管状の多孔質のボディ6は、半径方向で直接にグロープラグ4に当接している
か、またはグロープラグ4に対して僅かな間隔を有していてもよい。間隔が設け
られていると、発熱体4の基部領域に、この半径方向の中間スペースを埋めるス
リーブ12を設けることができる。これにより、多孔質のボディ6内部における
燃料の分配を改善することができる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年5月15日
【補正内容】
請求の範囲
1.暖房装置、特に車両用暖房装置の気化式バーナに用いられる燃料としての
特にガソリンを供給および点火する装置であって、多孔質のボディから気化され
て燃焼空気と混合させられた燃料が、グロープラグによる初期点火後に、暖房装
置の燃焼室内で燃焼させられるようになっており、前記グロープラグが、燃焼室
に取り付けられた管片内に支承されていて、管状の多孔質のボディによって半径
方向で取り囲まれており、該ボディに、燃焼室から離れた方の端部の領域で燃料
が半径方向で供給される形式のものにおいて、
管状の多孔質のボディ(6)が、グロープラグ(4)の自由端部を越えて燃焼
室(10)内へ突入しており、燃焼空気が、管状の多孔質の前記ボディ(6)に
、前記グロープラグ(4)の自由端部の領域で半径方向で供給されることを特徴
とする、暖房装置の気化式バーナに用いられる燃料としての特にガソリンを供給
および点火するための装置。
2.管片(5)が燃焼室(10)に、断熱されて取り付けられている、請求項
1記載の装置。
3.管状の多孔質のボディ(6)が多孔質の燃焼室内張り(11)に接触して
おり、該燃焼室内張り(11)が少なくとも、多孔質の前記ボディ(6)が燃焼
室壁へ進入する領域に設けられている、請求項1また
は2記載の装置。
4.燃焼室(10)が、グロープラグ(4)を収容するための、軸線に平行に
一体成形された側方のポケット(13)と一緒に管状に形成されており、該ポケ
ット(13)内で、前記グロープラグ(4)を取り囲む多孔質のボディ(6)が
、前記ポケット(13)の壁と、熱伝達するように接触している、請求項1から
3までのいずれか1項記載の装置。
5.燃焼室内張り(11)が、ポケット(13)をカバーする閉じられたリン
グ形状を有しており、グロープラグ(4)を取り囲む多孔質のボディ(6)の自
由端部の領域に開口(14)を有している、請求項1から4までのいずれか1項
記載の装置。
6.管片(5)が、暖房装置のフランジ固定可能なボトム部分(1)の孔内へ
密に差込み可能であり、管片(5)の溝に半径方向で嵌め込まれる、隣接した位
置において前記ボトム部分(1)とねじ締結されたU字形材(9)を介して、軸
方向で固定されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
7.管片(5)が、ボトム部分(1)の突起部に形状結合的に当接することに
よって回動防止されて固定されている、請求項1から6までのいずれか1項記載
の装置。
8.管片(5)が、熱を伝えにくい材料から成っているか、かつ/または断熱
材料によってボトム部分(
1)から分け隔てられている、請求項1から7までのいずれか1項記載の装置。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.暖房装置、特に車両用暖房装置の気化式バーナに用いられる燃料としての 特にガソリンを供給および点火する装置であって、多孔質のボディから気化され て燃焼空気と混合させられた燃料が、グロープラグによる初期点火後に、暖房装 置の燃焼室内で燃焼させられる形式のものにおいて、 グロープラグ(4)が、燃焼室(10)から断熱されて取り付けられた管片( 5)内に支承されており、管状の多孔質のボディ(6)によって半径方向で取り 囲まれており、該ボディ(6)が、前記グロープラグ(4)の自由端部を越えて 燃焼室(10)内へ突出しており、前記ボディ(6)に、グロープラグ(4)の 自由端部の領域では燃焼空気が、かつ前記自由端部とは反対側の端部では燃料が 、それぞれ半径方向で供給されることを特徴とする、暖房装置の気化式バーナに 用いられる燃料としての特にガソリンを供給および点火するための装置。 2.管状の多孔質のボディ(6)が多孔質の燃焼室内張り(11)に接触して おり、該燃焼室内張り(11)が少なくとも、多孔質の前記ボディ(6)が燃焼 室壁へ進入する領域に設けられている、請求項1記載の装置。 3.燃焼室(10)が、グロープラグ(4)を収容 するための、軸線に平行に一体成形された側方のポケット(13)と一緒に管状 に形成されており、該ポケット(13)内で、前記グロープラグ(4)を取り囲 む多孔質のボディ(6)が、前記ポケット(13)の壁と、熱伝達するように接 触している、請求項1または2記載の装置。 4.燃焼室内張り(11)が、ポケット(13)をカバーする閉じられたリン グ形状を有しており、グロープラグ(4)を取り囲む多孔質のボディ(6)の自 由端部の領域に開口(14)を有している、請求項1から3までのいずれか1項 記載の装置。 5.管片(5)が、暖房装置のフランジ固定可能なボトム部分(1)の孔内へ 密に差込み可能であり、管片(5)の溝に半径方向で嵌め込まれる、隣接した位 置において前記ボトム部分(1)とねじ締結されたU字形材(9)を介して、軸 方向で固定されている、請求項1または2記載の装置。 6.管片(5)が、ボトム部分(1)の突起部に形状結合的に当接することに よって回動防止されて固定されている、請求項1から5までのいずれか1項記載 の装置。 7.管片(5)が、熱を伝えにくい材料から成っているか、かつ/または断熱 材料によってボトム部分(1)から断熱されている、請求項1から6までのいず れか1項記載の装置。
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Legal Events
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R250 | Receipt of annual fees |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |