JPH10509876A - Cd38に対する擬人化抗体 - Google Patents

Cd38に対する擬人化抗体

Info

Publication number
JPH10509876A
JPH10509876A JP8518423A JP51842396A JPH10509876A JP H10509876 A JPH10509876 A JP H10509876A JP 8518423 A JP8518423 A JP 8518423A JP 51842396 A JP51842396 A JP 51842396A JP H10509876 A JPH10509876 A JP H10509876A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
monoclonal antibody
heavy chain
amino acid
framework
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8518423A
Other languages
English (en)
Inventor
エリス、ジョナサン・ヘンリー
ルイス、アラン・ピーター
Original Assignee
ザ・ウエルカム・ファウンデーション・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ・ウエルカム・ファウンデーション・リミテッド filed Critical ザ・ウエルカム・ファウンデーション・リミテッド
Publication of JPH10509876A publication Critical patent/JPH10509876A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/2896Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against molecules with a "CD"-designation, not provided for elsewhere
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/46Hybrid immunoglobulins
    • C07K16/461Igs containing Ig-regions, -domains or -residues form different species
    • C07K16/464Igs containing CDR-residues from one specie grafted between FR-residues from another
    • C07K16/465Igs containing CDR-residues from one specie grafted between FR-residues from another with additional modified FR-residues
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/20Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
    • C07K2317/24Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin containing regions, domains or residues from different species, e.g. chimeric, humanized or veneered
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide

Abstract

(57)【要約】 本発明は、異種起源のドナーCDRsと、ヒトまたは霊長類起源の配列を有する受容側フレームワーク領域領域とを有するモノクローナル抗体、好ましくはCD38に対する特異性を有するモノクローナル抗体であって、重鎖の前記受容側フレームワーク領域の配列の位置29および/または78における元のアミノ酸残基が、前記CDRsの誘導源である抗体の重鎖の対応するフレームワークの配列の対応する位置におけるそれと同一もしくは類似の置換アミノ酸残基で置き換えられているモノクローナル抗体に関する。該モノクローナル抗体の製造方法、前記抗体を含有する薬学的組成物。癌および自己免疫疾患の治療のための前記抗体の使用。

Description

【発明の詳細な説明】 CD38に対する擬人化抗体 本発明は抗体に関し、特に、擬人化抗体およびその製造に関する。 抗体は、典型的にはジスルフィド結合によって相互に連結された二つの重鎖と 、軽鎖とを具備している。各軽鎖は、ジスルフィド結合によって夫々の重鎖に結 合されている。各重鎖はその一端に可変ドメインを有し、これに続く多くの定常 ドメインを有している。各軽鎖は、その一端に可変ドメインを有し、他端に定常 ドメインを有している。軽鎖の可変ドメインは、重鎖の可変ドメインに対して整 列している。軽鎖定常ドメインは、重鎖の第一定常ドメインに対して整列してい る。軽鎖および重鎖の定常ドメインは、抗原に対する抗体の結合には直接関与し ていない。 軽鎖および重鎖の夫々の対は、抗原結合部位を形成している。軽鎖および重鎖 の可変ドメインは同じ一般的構造を有しており、夫々のドメインは、三つの相補 性決定領域(CDRs:CDRL1、CDRL2、CDRL3、CDRH1,C DRH2、CDRH3)によって結合された四つのフレームワーク領域を具備し ており、これらフレームワーク領域の配列は比較的保存されている。四つのフレ ームワーク領域は大概ベータシート型コンホメーションをとっており、CDR領 域はこのベータシート構造を連結する(ある場合にはその一部を形成する)ルー プを形成している。これらCDR領域はフレームワーク領域によって相互に近接 して保持されており、他のドメインからのCDRと共に、抗原結合部位の形成に 寄与している。従って、四つのフレームワーク領域はCDRを互いに正しく位置 決めするために極めて重要であり、従って抗体結合において極めて重要である。 多くの非ヒト抗体が、例えばヒト・フレームワーク内に非ヒトCDRを具備し た擬人化抗体のように擬人化されるに伴って、CDR領域とフレームワーク領域 との間の相互作用の重要性がますます明らかになってきている。擬人化抗体は、 マウス抗体またはラット抗体のような非ヒト抗体とは対照的に、ヒトに投与され たときに無視し得る程度の免疫反応しか誘発しない。 従来技術は、このような擬人化抗体を製造するための幾つかの方法を開示して いる、即ち、EP-A-0239400号は、ヒト・フレームワーク中にCDRをスプラ イシングすることを記載している。簡単に言えば、ラットまたはマスのような非 ヒト種からCDRを誘導する一方、可変ドメインのフレームワーク領域および定 常領域はヒト抗体から誘導する。特に、擬人化された抗CD52抗体がEP-A- 0328404号に開示されている。 EP-A-054951号には、非ヒト抗体を、ヒト抗体に近似するように造り直すこ とによって擬人化する方法が記載されている。この方法は基本的に、マウスまた はラットの可変ドメインのような非ヒト可変ドメインを取り出し、フレームワー ク領域内の残基をヒト・フレームワークの残基に対応するように変えることを具 備している。 EP-A-0239400号およびEP-A-054951号の両者においては、抗体の可変ド メインのCDRが第一の非ヒト種から誘導され、またフレームワーク領域および (もし存在するならば)抗体の定常ドメインはヒトから誘導された、改変された 抗体が製造される。 このような擬人化抗体において、ヒト・フレームワーク領域の多くの残基は、 抗原結合の親和性に対して重要な影響を及ぼすように見える(例えば、Kettleb orough et al.,1991,Prot.Eng.4:773)。重鎖フレームワーク領域における一 定の位置が、種々の改変抗体における抗原結合活性の保持には特に重要であるよ うに思える。多くの研究者は、重鎖フレーム領域内の位置67,69および71 における残基の重要性を報告している。これらの残基は、CDRH2ループの内 部アスペクトに接触したベータシートを形成しており、おそらく、これらの位置 におけるミスマッチはCDR形状を歪めるであろう。また、位置91および94 の残査は、多くの重鎖における正しいCDRH3コンホメーションのために重要 であるように見える(例えば、Tempest et al.,Bio/Technology 9:266)。抗 原結合に影響しそうな他の位置は、重鎖の残基27,30および94と、軽鎖に おける残基49および71である(番号付けはカバット(Kabat)システムによる) 。更に、文献では、重鎖における領域66〜73および領域27〜30が重要で あり、残基66〜73はCDRH2と密着して存在することが認識されている。 今や、フレームワーク領域の残基29および78は、CDRH1に近接した抗原 結 合性に影響するポケットを占めていることが知られていり、また、この望ましく ない効果は、CDRsの誘導源である抗体のフレームワークの対応位置の残基に 対応した残基を用いることによって回避できることが知られている。 従って、本発明は、異種起源のドナーCDRsと、ヒトまたは霊長類起源の配 列を有する受容側フレームワーク領域領域とを有するモノクローナル抗体であっ て、重鎖の前記受容側フレームワーク領域の配列の位置29および/または78 における元のアミノ酸残基が、前記CDRsの誘導源である抗体の重鎖の対応す るフレームワークの配列の対応する位置におけるそれと同一もしくは類似の置換 アミノ酸残基で置き換えられているモノクローナル抗体に向けられている。「類 似の」とは、大きさが等しいアミノ酸、好ましくは大きさ、疎水性および電荷が 等しいアミノ酸を意味する。 典型的には、受容側フレームワーク領域の位置29および/または78におけ る元のアミノ酸残基は、CDRsの誘導源である抗体のフレームワーク領域にお けるその対応する残基よりも大きい。これら大きな残基の例には、チロシン、ヒ スチジン、トリプトファンおよび2−フェニルアラニンが含まれる。CDRsを 付与する抗体のフレームワーク領域における対応の小さい残基の例には、グリシ ン、アラニン、バリン、セリンおよびロイシンが含まれる。本発明によれば、受 容側フレームワークの位置29および/または78における元の大きな残基が、 CDRsを与える抗体の対応する小さな残基と同一もしくは類似の置換アミノ酸 残基で置き換えられる。 置換アミノ酸残基は、CDRsを与える抗体の対応する残基と同じであるのが 望ましいが、大きさ、および好ましくは疎水性および電荷に関しする特性が実質 的に同一、即ち保存されれば、類似したアミノ酸残基にすることもできる。例え ば、もし、CDRsを与える抗体の残基が29および/または78の位置にバリ ンを有していれば、受容側フレームワークに同じくバリンである置換アミノ酸残 基を有する代わりに、例えばアラニンを用いてもよい。何故なら、アラニンはバ リンに等しい電荷、大きさおよび疎水性を有しており、従って類似しているから である。正確に同じアミノ酸の代わりに類似したアミノ酸を使用することは、当 該技術において十分確率されたプラクティスであり、保存性置換として知られて いる。 一例を挙げるならば、マウス重鎖フレームワークにおいて、Leu−29およ びVal−78の側鎖はCDRH1に近接した小さなポケットに一緒にパックさ れるのに対して、例えばNEWのように、その他の点ではマウスフレームワーク に対する密接な相同性を有している対応のヒト重鎖フレームワークでは、類似の 位置は二つのPhe残基によって占められている。この大きな芳香族側鎖は、マ ウス抗体におけると同じ用にしてパックされるには嵩張り過ぎるようであり、そ のために隣接する表面残基の配置を変更させて、擬人化抗体におけるCDRH1 の異なったコンホメーションをもたらす。何れかのPhe残基をもっと小さいネ ズミの残基で置換すると、この効果は部分的に解除され、抗原結合性が許容され る。一般に、両方の残基を置き換えることによって、完全な親和性が修復される 。従って、位置29および78の両方において、アミノ酸を置き換えることが好 ましい。 本発明によれば、置換アミノ酸残基は、例えばCDRH1コンホメーションの 歪みを生じることなく、当該ポケットの中に嵌め込まれる。 好ましくは、抗体重鎖のフレームワークはヒト抗体NEWの対応するフレーム ワークに対して相同性である(Saul et al,J.Biol.Chem.253:585-597,1978) 。この場合、フレームワーク1の最終残基は、適切にはSerまたはThr、好 ましくはSerである。この残基は30位にある(Kabat et al,1987)。好ま しくは、抗体軽鎖のフレームワークはタンパクREIの可変ドメインフレームワ ークに対して相同性である(Epp et al,Eur.J.Biochem.,45:513-524,1974) 。 残基29および78がCDRH1に近接した小さなポケットの中に一緒にパッ クされたネズミ重鎖の特定の例は、コバット群IBおよびIICにおけるもので ある。 これとは対照的に、フレームワーク領域における29および78の位置に嵩張 った残基を有するヒト重鎖の例は、コバットに列記されたLES−C、T52、 Ab44、HIgIおよびNEWである。 位置29および78にサイズの小さい残基を有し得るマウス以外の種は、例え ばラット、ウサギおよびハムスターである。 この明細書に記載する全てのアミノ酸残基位置は、コバットの番号付けシステ ムを用いている。 本発明に従う抗体は、 (i) ドナー重鎖の配列を得る工程と、 (ii) ベストフィット相同性法(best-fit homology method)によって、受 容側のヒトまたは霊長類フレームワークを選択する工程と、 (iii)前記重鎖の受容側フレームワーク領域の配列の位置29または78 におけるアミノ酸を、CDRsの誘導源である抗体の対応するフレームワーク領 域の配列の対応位置におけるアミノ酸と同一もしくは類似のアミノ酸によって置 き換える工程と を含む方法によって製造され得る。 抗体重鎖は、相補的な抗体軽鎖と共に同時発現され得る。少なくとも可変ドメ インのフレームワーク領域および/または相補鎖の各定常ドメインは、一般に霊 長類またはヒト受容者から誘導される。好ましくは、両方の鎖のCDRsは、同 一の選択された抗体から誘導される。 抗体は、好ましくは天然の抗体またはそのフラグメントの構造を有する。従っ て、抗体の用語には、完全な抗体、(Fab′)2フラグメント、Fabフラグ メント、Fvフラグメント、Fdフラグメント、SFvフラグメント、軽鎖二量 体または重鎖、およびそれらの誘導体が含まれる。抗体は、IgG1、IgG2 、IgG3またはIgG4のようなIgG、IgM、IgA、IgEまたはIg Dであり得る。更に、抗体は全ての種類の修飾、即ち、IgG二量体、Fc受容 体に結合せず又はC1q結合を媒介するFc変異体(阻止抗体)も含まれ得る。 抗体はまた、WO86/01533に記載されているタイプのキメラ抗体であってもよく 、これは抗原結合性領域および非免疫グロブリン領域を具備している。抗原結合 性領域は、抗体の軽鎖可変ドメインまたは重鎖可変ドメインである。典型的には 、抗原結合性領域は軽鎖可変ドメインおよび重鎖の可変ドメインの両者を含んで いる。非免疫グロブリン領域は、そのC末端で抗原結合性領域に融合している。 非免疫グロブリン領域は、典型的には非免疫グロブリンタンパクであり、酵素、 トキシンまたは公知の結合特異性をもったタンパクであり得る。キメラ抗体の二 つ の領域は、開裂可能なリンカー配列によって連結されてもよい。 好ましくは、本発明は抗体、例えばラット、ウサギ、ハムスターまたはマウス 起源の抗体を擬人化するために用いられる。従って、擬人化された抗体の軽鎖お よび/または重鎖のCDRsはラットまたはマウスのCDRsであるのに対して 、該抗体のフレームワーク領域および定常ドメインはヒトまたは霊長類起源であ る。この抗体は、CDRsがラットまたはマウス起源であるような、ヒトまたは 霊長類のIgG(例えばIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4);Ig M;IgA;IgEまたはIgDであり得る。 CDRsの誘導源である抗体は、典型的には選択された特異性をもった抗体で ある。この特異性を確実に保持するために、該抗体の可変ドメインフレームワー ク領域がヒトまたは霊長類抗体の可変ドメインフレームワーク領域に対応するよ うに再構成されるか、或いは、CDRsが最も近いヒトまたは霊長類フレームワ ーク領域に移植される。何れにしても、得られた抗体は、好ましくは非ヒトCD Rsと、該CDRsの誘導源である抗体の対応するフレームワーク領域に対して 相同性のヒトもしくは霊長類フレームワーク領域とを具備している。好ましくは 、二つの可変ドメインの間には少なくとも50%の相同性が存在する。 擬人化抗体を製造するには、一般的に次の四つの工程がある。 (1)CDRsの誘導源である抗体の軽鎖可変ドメインおよび重鎖可変ドメイ ンのヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列を決定する工程。 (2)ヒトまたは霊長類の抗体のフレームワーク領域の何れを用いるかを決定 する工程。 (3)実際に移植または再構成を行う方法論/技術 (4)移植または再構成された抗体の形質導入および発現。 これらの4工程を以下に説明する。 〈工程1〉:CDRsの誘導源である抗体の軽鎖可変ドメインおよび重鎖可変 ドメインのヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列の決定 抗体を擬人化するために、非ヒト抗体(ドナー抗体)の重鎖可変ドメインお よび軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列を知る必要がある。定常ドメインの配列は 無関係である。抗体の可変ドメインのアミノ酸配列を決定するための最も単純な 方法は、重鎖可変ドメインおよび軽鎖可変ドメインをコードするクローン化され たcDNAから得るものである。 与えられた抗体の重鎖可変メインおよび軽鎖可変メインのcDNAをクローニ ングするための二つの一般的な方法は、(1)従来のcDNAライプラリーから 得る方法と、(2)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による方法である。 これらの方法は両方とも広く知られている。cDNA類のヌクレオチド配列が 与えられれば、この情報を抗体可変ドメインの予想アミノ酸配列に翻訳するのは 簡単なことである。 〈工程2〉:擬人化抗体の設計 何れのヒト抗体(受容側抗体)配列を使用するかを決定する際に、幾つかの考 慮すべき因子が或る。軽鎖および重鎖の擬人化は相互に独立に考慮されるが、そ の理論は基本的には同じである。 この選択プロセスは、下記の理論に基づいている。与えられた抗体の抗原特異 性および親和性は、主には可変領域CDRsのアミノ酸配列によって決定される 。可変ドメインフレームワーク残基は直接的には少ししか寄与せず、またはその 直接的な寄与はない。可変ドメインフレームワーク領域の機能は、CDRsを、 抗原を認識する適切な空間的配置に保持することである。従って、ヒト可変ドメ インがCDR誘導源である齧歯類の可変ドメイン(類)に対して高度に相同性で あるならば、齧歯類CDRsをヒト可変ドメインフレームワークに置換すること によって、正しい空間的配置は最も良く維持され易いように思える。 適切なヒト抗体可変ドメインの配列は、次のようにして選択される。 (i) コンピュータプログラムを用いて、例えば齧歯類抗体の可変ドメイン に対して最も相同性の高いヒト抗体可変ドメイン配列について、入手可能なタン パク(およびDNA)データベースをサーチする。これは、FASTAと称する プログラムを用いて容易に達成できるが、他の適切なプログラムも入手可能であ る。該プログラムの出力は、齧歯類抗体に対して最も相同性の高い配列、各配列 に対する相同性パーセント、および齧歯類配列に対する各配列のアラインメント のリストである。これは、重鎖および軽鎖の可変ドメイン配列の両者について独 立に行われる。ヒト免疫グロブリン配列のみを含むカスタマイズされた副データ ベースを最初に作成すれば、上記の分析は最も容易に達成される。第一に、分析 はデータベースの善配列ではなく、問題の配列のみに限定されるから、実際のコ ンピュータ処理時間は大幅に減少する。第二の利点は、分析をヒト免疫グロブリ ン配列に限定することによって、その出力は齧歯類免疫グロブリン配列の存在に よって混乱されないことである。データベースの中には、ヒトよりも遙かに多く の齧歯類免疫グロブリン配列が存在する。 (ii) 上記のものから、齧歯類抗体可変ドメインに対して最も広い相同性 を有するヒト抗体可変ドメイン配列を列記する。フレームワーク領域内の相同性 およびCDRs内の相同性は区別しない。全体の相同性を考慮する。 (iii) 齧歯類CDRsとは長さの異なるCDRsを有する有するような ヒト配列は、考慮から除外する。このルールはCDR3には適用しないが、その 理由は、このCDRの長さが普通は非常に変化するからである。また、ときには 齧歯類抗体と同じ長さのCDRが非常に少ないか、或いは全く存在しないことが ある。そのような場合には、このルールを緩和して、CDR長さにおける1以上 の相違をもったヒト配列を許容することができる。 (iv) 残りのヒト可変ドメインから、齧歯類に対して最も相同性の高い物 を選択する。 (v) 実際の擬人化抗体(最終結果)は、齧歯類抗体由来のCDRsと、上 記で選択されたヒト抗体由来の可変ドメインフレームワークとを含んでいなけれ ばならない。 (vi) 非ヒト可変ドメインのアミノ酸が決定され、最も相同性の高いヒト 可変ドメインが同定されたなら、再構成または移植によって擬人化抗体を製造す る代わりに、最初から全体の可変ドメインを合成することも可能である。 (vii) ドナー重鎖が位置29および78に二つの小さい残基を有してお り、また受容側の鎖がこれら位置の一方または両方に大きい残基(典型的には芳 香族残基)を有していれば、更なる分析が必要とされる。 (vii) この分析は、ドナー鎖のCDRH1と他の抗体のCDRH1との 間の配列比較の形をとり得る。例えば、SYGVHのCDRH1は、完全な活性 のために位置29および78に小さな残基を必要とすることが示されており、同 一もしくは類似のCDRH1配列をもった他の抗体もまた、これらの位置に同様 の残基を必要とすると思われる。 或いは、この分析は、提案された擬人化抗体CDRH1の、標準的技術(例え ば、オックスフォード分子社から入手可能なAbMパッケージ)を用いた詳細な コンピュータによるモデリングの形をとり得る。もし、この分析によって、例え ば、CDRH1が残基29および78のパックされた側鎖に非常に近接して存在 し、これらの残基をヒトからもっと小さな残基へ変更するとCDRH1の配置ま たは位置が変化することが明らかになれば、ヒトの残基はこのような小さな残基 で置き換えられるべきである。このようなCDRH1のパーターベーションの一 例は、図5および図6に示されている。 〈工程3〉:移植および再構成 詳細については、EP-A-0239400およびEP-A-054951を参照されたい。 〈工程4〉:改変抗体のトランスフェクションおよび発現 抗体が擬人化され、且つ残基29および/78が置換されたら、このcDN Aを、軽鎖定常領域または重鎖定常領域をコードする適切なDNAに連結し、発 現ベクター中にクローニングし、哺乳類細胞中にトランスフェクトする。これら の工程はルーチンの方法で行うことができる。従って、擬人化抗体は下記の工程 を含むプロセスによって製造され得る。 (a) Ig重鎖またはIg軽鎖の少なくとも可変ドメインをコードするDN A配列に対して機能的にリンクされた適切なプロモータを含む、第一の複製可能 な発現ベクターを調製する。ここで、該可変ドメインは、ヒトまたは霊長類抗体 由来のフレームワーク領域と、異なる起源の第二の抗体に由来するCDRsの少 なくとも一部とを具備している。 (b) もし必要ならば、相補的なIg軽鎖またはIg重鎖の夫々少なくとも 可変ドメインをコードするDNA配列に機能的にリンクした適切なプロモータを 含む、第二の複製可能な発現ベクターを調製する。 (c) 細胞系を、第一のまたは両方のベクターで形質転換する。 (d) 前記形質転換された細胞系を培養して、前記改変抗体を製造する。 好ましくは、工程(a)のDNA配列は、抗体鎖の両方の可変ドメインと、該 または各定常ドメインの両方をコードし、該または各定常ドメインはヒトまたは 霊長類抗体に由来するものである。抗体を回収し、精製する。改変抗体を製造す るように形質転換された細胞系は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞 系または不死化された哺乳類細胞系であればよいが、ミエローマ、ハイブリドー マ、トリオーマ、またはクワドローマ細胞系のようなリンパ系起源であるのが有 利である。この細胞系はまた、エプスタインバーウイルスのようなウイルスでの 形質転換により不死化されたB細胞のような、正常なリンパ細胞をも包含し得る 。最も好ましくは、この不死化細胞系はミエローマ細胞系またはその誘導体であ る。 改変抗体の製造に用いる細胞系は、好ましくは哺乳類細胞系であるが、その代 わりにバクテリア細胞系または酵母細胞系のような何れかの他の適切な細胞系を 用いてもよい。特に、大腸菌(E.coli)から誘導されたバクテリア株を使用す ることもできるであろう。 ミエローマ細胞系のような幾つかの不死化されたリンパ系細胞は、その正常な 状態で、Igの軽鎖または重鎖を分泌する。このような細胞系が工程(a)で調 製されたベクターで形質転換されるときは、この正常に分泌された鎖が工程(a )で調製されたベクターによってコードされるIg鎖の可変ドメインに対して相 補的であるならば、当該プロセスの工程(b)を行う必要はないであろう。しか しながら、不死化された細胞系がそう補佐を分泌しない場合は、工程(b)を行 う必要があるであろう。この工程は、工程(a)で調製されたベクターを、該ベ クターが改変抗体の軽鎖または重鎖だけでなく、相補的な可変ドメインをもコー ドするように更に加工することによって行ってもよい。 或いは、工程(b)は、不死化細胞系を形質転換するために使用する第二のベ クターを調製することによって行われる。この別法は、構築物の調製をより容易 にするが、抗体の効率的な製造を導く可能性がない点で、第一の方法ほどに好ま しくない。 不死化された細胞系が相補的な軽鎖または重鎖を分泌しない場合には、当該形 質転換細胞系は、例えば、適切なバクテリア細胞をベクターで形質転換し、次い で、該バクテリア細胞をスフェロプラスト融合によって不死化細胞系と融合させ ることにより製造すればよい。或いは、電気穿孔法または他の適切な方法によっ て、該DNAを不死化細胞系に直接導入してもよい。 本発明のプロセスは、CD38表面抗原に対する抗体を得るために適用された 。 簡単に言えば、擬人化された抗CD38モノクローナル抗体(h3S称する) が、次のようにして製造された。cDNAを、ネズミ・モノクローナル抗(ヒト CD38)AT13/5を分泌するハイブリドーマ細胞から得らた。マウス抗体 の重鎖および軽鎖をコードするcDNAクローンを同定し、配列決定を行った( 図1および図2に添付した配列1および2)。次いで、この情報を用いて、ベス トフィット相同性法により、CDR移植を受け入れる適切なヒトフレームワーク を選択した。この方法によって、最適な選択として、REI軽鎖およびNEW重 鎖が決定された。 CDRsがヒトフレームワークに移植された。加えて、発表された研究(Rie chman et al.,1988,Nature 332: 323:and Tempest et al.,1991,Bio/T echnology 9:266)にガイドされて、この段階で、抗原結合性に影響し易いと思 われる位置、即ち、重鎖の残基27,30および94並びに軽鎖の残基49(番 号付けはコバットのシステムに従った)で、四つのフレームワーク変化を施した 。得られた擬人化抗体をCD38結合性について試験し、陰性の結果を得た。キ メラ重鎖(ネズミVH、ヒトCH)と一緒に擬人化された軽鎖を発現させること により機能的な抗体が生成し、軽鎖の擬人化が十分であることが示された。 更に、一連の重鎖フレームワークの変化を試験した。特に、この分析によって 、CDRH2および残基29および78によって形成されるポケット(CDRH 1に近接して存在する)に密着して存在する残基66〜73の伸びた配列が、高 原結合性影響するものとして同定された。先に述べたように、領域66〜73お よび27〜30の重要性については文献においても認識されているが、残基29 および78の役割および残基29および78の側鎖の間の相互作用は認識されて いない。 本発明は抗CD38抗体に関連して説明されているが、本発明はどのような抗 体に結合する如何なる抗体についても適用可能である。特に、文献(J.Cell.B iol.,125(2)437-446,April 1994 and Proc.Natl.Acad.Sci.87,3542-3546, May 1990)に開示されているような40kD抗原、癌抗原、および自己免疫疾患に関 与する抗原に結合する何れかの抗体が挙げられる。抗40kD抗体の特殊な例は 、323/A3である。 抗体の他の例は、文献(A.Tomasetti et al,Federation of European Bi ochemical Societies Vol.317,143-146,Feb.1993)に開示されている抗葉酸 受容体抗体である。抗葉酸抗体の特定の例は、MOV18である。抗体の更なる 例には、抗CEA抗体、抗ムチン抗体、抗20/200kD抗体、抗ガングリオ シド抗体、抗ジゴキシン公知亜、抗CD4抗体および抗CD23抗体が含まれる 。 特に、抗CD38抗体は、図3、図3aおよび図4に示した重鎖可変領域およ び軽鎖可変領域のヌクレオチド配列を有している。 本発明のもう一つの側面に従えば、治療における、本発明による抗体の使用が 提供される。特に、癌およびその関連した転移の治療、自己免疫疾患の治療、特 に多発性骨髄腫、リンパ種およびリューマチ性関節炎の治療のための、本発明に よる抗体の使用が提供される。 本発明の抗CD38抗体は、多発性骨髄腫の治療に使用することができる。 CD38は、未成熟Bリンパ球、活性化されたTリンパ球およびBリンパ球、 および形質細胞によって発現される膜貫通糖タンパクである。細胞溶解を生じさ せることができるCD38に対する抗体は、この抗原をもった腫瘍、主に多発性 骨髄腫および非ホジキン氏リンパ種の50%の免疫療法において有用であり得る 。加えて、抗CD38抗体は、免疫系の液性エフェクターおよび細胞性エフェク ターの両者を抑制する能力を有しているので、リウマチ性関節炎および筋無力症 のような自己免疫疾患の治療において有用であり得る。 本発明によるCD38抗体は、その表面にCD38を発現している細胞につい て溶解性であることが示されている。この擬人化抗体はCD38に結合して、C D38結合において本来の抗体と拮抗することが示されている。 多発性骨髄腫は、形質細胞のクローンの蓄積を特徴とする新生物であり、免疫 グロブリン鎖の分泌を伴うことが多い。腫瘍による骨髄浸潤には貧血、低グロブ リン血症およびバクテリア感染を併発した顆粒球減少症が伴われる。主にIL6 レベルが増大した異常なサイトカイン環境は、骨の痛み、骨折および低カルシウ ム血症を導く破骨細胞の増大をもたらす。高濃度の骨髄腫免疫グロブリンおよび 高カルシウム血症に関して、腎不全は希なものではない。 近年に亘って種々の治療プロトコールが試みられてきたが、骨髄腫患者の全体 の予後に対する影響は少ししなかった。30年前のメルファランおよびプレドニ ゾロンを用いた治療(Bergsagel,1989)は、今でも標準的な治療である。化学 療法に対する反応には、約2年の中間的な持続と共に緩解の導入が伴うが、全て の症例において、その後に突然再発して死亡する(Alexanian and Dimopoulos ,1994 New England J.of Medicine Vol.330:484)。高ドーズ療法(high-do setherapy)に続く自己骨髄移植は未だ活発な開発分野であるが、多くの細胞毒製 剤を利用した更に攻撃的な化学療法は、生存または緩解の継続の点で少ししか追 加の利点を与えていない。 何人かの研究者によって、骨髄腫と闘うための免疫療法的戦略が提案されてい る。インターロイキン6は骨髄腫細胞の主要な増殖因子であり、自己分泌または 傍分泌の何れかで機能し得ることが示唆されている。このような結果に基づけば 、IL6信号伝達系を崩壊させることを目的とした介入が計画されてきた。IL 6を中和する二つのモノクローナル抗体は、疾患の白血病変異を伴う患者におい て骨髄腫細胞の増殖を抑制したが、60日後には腫瘍が再発した。 抗IL6受容体モノクローナル抗体を、ヒト骨髄腫細胞系を移植されたSCI Dマウスに対して投与すると、骨髄腫細胞の注入の1日後に抗体を投与したとき だけではあるが、腫瘍増殖は抑制された。増殖の5日後に抗体を投与しても、有 意な効果はなかった。また、この抗体のCDR移植形は可能なヒト治療の用途の ために製造されている。 同様にして、高レベルのIL6受容体を有する骨髄細胞もまた、修飾された形 のシュードモナスエキソトキシンに結合されたIL6変種からなるキメラ細胞ト キシンによってターゲッティングされた。臨床におけるこの技術の適用可能性は 残っているように思えるが、イン・ビトロにおいて細胞の死滅が観察される。 より生理学的なアプローチのための我々の選択は、ホスト免疫系による殺滅の ために、骨髄腫細胞をターゲッティングすることである。表面抗原CD38は、 90%を越える多発性骨髄腫細胞によって強く発現され、その溶解性免疫療法の 標的としての安定性が議論されてきた(Steenson et al,1991 Blood,Vol.77, 5:1071-1079)。また、この同じ報告は、骨髄腫患者から得たエフェクター細胞 がキメラ抗CD38でコートされた標的細胞を溶解する能力を有することを証明 した。 このような抗体の投与量は、治療すべき症状および治療を受ける患者によって 変化するが、成人患者1人当たり1〜約100mg、好ましくは1〜約10mgであり 、通常は1日〜30日の期間の間毎日投与される。1〜5mgを5〜10日間投与し 、続いて6〜15mgを更に5〜10日間投与する、2パート投与レジメが好ましい かもしれない。 また、項CD38抗体の精製された製剤を含有する製剤もまた本発明の範囲内 に含まれる。このような製剤は、好ましくは、抗体に加えて、生理学的に許容さ れ得る希釈剤またはキャリアを含んでおり、他の抗体または抗生物質のような他 の薬剤との混合物であってもよい。適切なキャリアには、生理的食塩水、リン酸 緩衝生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水グルコース液、および緩衝生理食塩水が 含まれるが、これらに限定されるものではない。或いは、抗体は凍結乾燥(フリ ーズドライ)し、必要とされるときに上記のような緩衝水溶液を添加することに 理再構成して使用してもよい。投与経路は、経口ルート、並びに静脈内、筋肉内 、皮下および腹腔内の注射または配薬を含む非経腸的ルートである。 以下の実施例は本発明を例示するものである。添付の図面において: 図1は、マウス抗CD38抗体重鎖可変領域のヌクレオチド配列および予想ア ミノ酸配列を示している。各行における最初および最後のアミノ酸またはヌクレ オチドの番号は、それぞれ左マージンおよび右マージンに示されている。CDR sには下線が付されている。 図2は、マウス抗CD38抗体軽鎖可変領域のヌクレオチド配列および予想ア ミノ酸配列を示している。各行における最初および最後のアミノ酸またはヌクレ オチドの番号は、それぞれ左マージンおよび右マージンに示されている。CDR s(下線を付した部分)は、公知の免疫学的配列との比較によって同定されたも のである(Kabat et al,「免疫学的興味のあるタンパクの配列」、米国厚生省 、 米国政府印刷局、1987)。 図3および図3aは一緒になって、擬人化された抗CD38抗体軽鎖cDNA のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。各行における最初および最後の アミノ酸またはヌクレオチドの番号は、それぞれ左マージンおよび右マージンに 示されている。CDRsには下線が賦されている。 図4は、擬人化された抗CD38抗体重鎖cDNAのヌクレオチドおよび予想 アミノ酸配列を示している。各行における最初および最後のアミノ酸またはヌク レオチドの番号は、それぞれ左マージンおよび右マージンに示されている。CD Rsには下線が付されている。 図5は、ネズミ抗CD38(位置29および78におけるネズミ残基)におけ るCDRH1(暗管)のコンフィギュレーションを示している。 図6は、図5と同じ領域におけるものではあるが、位置29および78にヒト 残基を有する擬人化構築物におけるCDRH1(暗管)のコンフィギュレーショ ンを示している。 図7は、抗CD38抗体の相対的結合親和性に対する、種々の重鎖フレームワ ーク置換の効果を示している。 図8は、CD38抗体に媒介された抗体依存性細胞毒性に対する、種々の重鎖 フレームワーク置換の効果を示している。実施例 実施例1 マウス抗体に基づく抗CD38のヒト化(AT13/5:IgGLK) (a)方法に関する一般的説明 他に特に明記しない場合は、以下の方法において、以下の標準的方法と条件を 使用した。該当する場合は製造業者の勧める方法を使用した。 PCR実験(Saikiら、Science 239:487-491,1988)は、プログラム可能な サーマルサイクラー(トリオバイオメトラ(Trio Biometra))を用いて行なっ た。典型的な100μlの反応ミックスは、製造業者の提供する緩衝液中に2. 5単位のAmpliTaqポリメラーゼ(パーキン・エルマー・シータス(Perkin-E lmer Cetus)、ビーコンスフィールド(Beaconsfield)、英国)を含有した;dA TP、dCTP、dGTPおよびdTTPを各250μM、1μMの増幅プライ マー、および鋳型DNA。他に特に明記しない場合は、以下のサイクル条件を使 用した: 工程0:94℃で90秒 工程1:94℃で60秒 工程2:50℃で60秒、0.15℃/秒の速度で工程3まで変化する 工程3:72℃で60秒、工程1に行く、このループを25回繰り返す 工程4:72℃で10分。 DNA配列決定は、製造業者の説明書に従って、シーケナーゼV2(Sequena sev2 )系(USB、ケンブリッジ、英国)を用いて、ジデオキシ法により行なっ た。反応産物は、8%アクリルアミド配列決定ゲルで分離した(ゲルミックス8 (Gel-Mix8)、BRL、パイスリー(Paisley)、スコットランド、英国)。 DNAをゲル精製するために、2つの方法のうち1つを使用した。175塩基 対より小さな断片のために、DNAを通常の高融点アガロースゲルで分離し、プ レパジーン(Prep-a-Gene)系(バイオラッドラボラトリーズ(Bio-Rad Lab oratories)、ヘメルヘンブステッド(Hemel Hempstead)、英国)を用いて、 DNAを回収した。大きな断片は、低融点アガロースゲル(ヌシーブGTG(N uSieve GTG)、RMC、ロックランド、メイン州)で分離し、マジックPC Rプレップ(Magic PCR Preps)(プロメガ(Promega)、サザンプトン、 英国)を用いてDNAを回収した。 抗体鎖のアミノ酸残基の番号付けは、Kabatらの方法(「免疫学的興味のある タンバク質の配列」("Sequences of proteins of immunological interest")、 米国保健社会福祉省(US Dept of Health and Human Services)、米国政 府印刷局、1991)に従った。 (b)AT13/5抗体−重鎖のクローニングと配列決定 マイクロファーストトラクト(Micro Fast Tract)キット(ブリティッシュ バイオテクノロジー(British Biotechnology)、オックスフォード、英国)4 用いて、5×106のAT13/5マウスハイブリドーマ株を含有する培養物か ら、 ポリアデニル化RNAを抽出した。これを、スーバースクリプト・プレアンプリ フィケーション(SuperScript Preamplification)システム(BRL、パイ スリー(Paisley)、スコットランド、英国)を用いて、オリゴ−dTプライム した1本鎖cDNAに変換した。マウス免疫グロブリン重鎖および軽鎖の可変領 域を別々に増幅するために設計したPCRで、得られたcDNAの一定分割量を 使用した。 シグナルペブチド領域(MHV1−12)に特異的なプライマー、およびマウ スγ1定常領域に特異的なプライマー(マウスIgG1重鎖逆プライマー)のカ クテルを用いて、Jones&Bendig(Bio/Technology 9:88-89)の方法に従っ て、重鎖の可変領域を増幅した。得られたPCR断片を、XmaIとSalIで 消化し、pUC18にクローン化した。2つの独立したPCR反応から得られた クローンを、両方の鎖で配列決定し、同一であることが確認し、配列は、PCR 方法により導入されるエラーを含まないことが示唆された。可変領域の完全な配 列を、図1に示す。 (c)AT13/5抗体−軽鎖のクローニングおよび配列決定 軽鎖の可変領域の配列もまた、PCRベースのクローニング戦略により、重鎖 と同じ1本鎖cDNA調製を用いて得た。しかし、Jone &Bendig(前述)の 記載したプライマーは、非生産的に再配列したカッパ軽鎖をAT13/5cDN Aから優先的に増幅するため、より複雑なクローニングおよび配列決定プロココ ールが必要であった。この鎖は、AT13/5ハイブリドーマを作成するために 使用される融合パートナー(ここでは、MOPC−21関連VKと呼ぶ)に由来 し、公知の配列である(Carroll,WLら、Molecular Immunology 25:99l-995 :1988)。 抗CD38軽鎖をコードするcDNAを増幅するために、Jones&Bendig( 前述)の記載したマウスカッパ軽鎖逆プライマーおよびほとんどのマウスカッパ 鎖のフレームワーク1領域(配列:5’GACATTCAGCTGACCCAG TCTCCA3’)にハイブリダイズするプライマーVK1−BACKを用いて 、PCRを行った。条件は、35サイクル行なった以外は、重鎖増幅について記 載したものと同じであった。これらのプライマーは、これらの条件下ではMOP C−21関連VKをコードするcDNAを増幅しない。 適当なサイズの増幅断片を精製し、軽鎖逆プライマーとHindIII部位を含 有するVK1−BACKの変種(配列:5’GATCAAGCTTGACATT CAGCTGACCCAGTCTCCA3’)を用いて、第2の増幅(条件は前 記と同じ、30サイクル)の鋳型としてこのDNAの一部を使用した。得られた 断片を、HindIIIとXmaIで消化し、pUC18にクローン化した。通常 のジデオキシ法により、クローンを両方の鎖の上で配列決定した。さらに、PC R産物の一部を、サーマルサイクリング戦略(fmolシステム、プロメガ(P romega)、サザンプトン、英国)を用いて、32Pで末端を標識したプライマー( 軽鎖逆プライマー、前述)で、直接配列決定をした。サイクル配列決定実験から 得られた配列は、常法により得られた配列と完全に一致した。 この配列は、2回の増幅の産物から得られたため、その正確性についてさらな る確認が必要であった。フレームワーク1領域にハイブリダイズするプライマー を設計するのに既存の軽鎖配列を使用した(配列:5’ACTAGTCGACC ATCCTCCTTTTCTGTTTCTCTAGGAG3’)。これは、以下 のサイクルとともにPCRで、軽鎖逆プライマーとともに使用した: 工程0:95℃で120秒 工程1:95℃で60秒 工程2:50℃で60秒 工程3:72℃で60秒、工程1に行く、このループを30回繰り返す 工程4:72℃で10分。 3つの独立の反応を行い、精製後、生成物をXmaIとSalIで消化し、p UC18にクローン化した。いくつかのクローンを、ジデオキシ法で配列決定し た。こうして得られたすべての配列は、すでに得られたものと同一であり、提唱 された軽鎖配列は、確かにPCRエラーがないことが確認された。軽鎖の可変領 域の完全な配列を、図2に記載する。 (d)ヒト化抗体のバージョン1の設計と作製 ヒト可変ドメインフレームワークを、ベストフィット相同性方法(best-fit h omology method)により選択した(Lewis,AP&Crowe,JS「細胞による抗体 の作成と遺伝子不死化」("Generation of Antibodies by Cell and Gene Immortalisation")、Terhosrt,C,Malavasi,F,Albertini,A(編)Karger :Basel、1993)。ヒト化法のために選択したフレームワークは、Campath 1H(EP−A−0328404に開示されている)の軽鎖と重鎖可変ドメインで あった。次に、組換えPCR法により、ヒト化重鎖と軽鎖を作成した(Lewis& Crowe,Gene 101:297-302,1991)。i)軽鎖 ヒト化法において使用したプライマーは、以下のものである: プライマーALとHLは、最終増幅産物のクローニングを可能にするHindII I部位を含有する。以下のサイクル条件でPCRを行なった: 工程0:95℃で120秒 工程1:95℃で60秒 工程2:45℃で60秒 工程3:72℃で60秒、工程1に行く、このループを25回繰り返す 工程4:72℃で10分。 この反応に使用した鋳型は、フレームワーク残基をREIから取り、CDRを ラット抗ヒトCDw52抗体から取った作製体であるCampath1H軽鎖をコード するDNAである(Reichmann,L.ら、Nature332:323-337,1988)。上記プラ イマーは、Campath1H配列を置換して、AT13/5CDRをREIフレーム ワーク上に移植させて残すように、設計される。 最初の4回のPCRは、プライマー対(ALとBL、CLとDL、ELとFL、およ びGLとHL)とともに10ngの鋳型を用いて行なった。これらの反応の生成物( ABL、CDL、EFL、およびGHL)をそれぞれゲル濾過して、回収した量の半 分を2回目のPCRに使用した。断片ABLとCDLは、1つの反応でプライマー ALとDLとともに鋳型として使用し、断片EFLとGHLは、プライマーELとHL とともに鋳型として使用した。反応条件は以下の通りである: 工程0:95℃で120秒 工程1:95℃で60秒 工程2:45℃で60秒 工程3:72℃で90秒、工程1に行く、このループを20回繰り返す これらの反応の生成物(ADLとEHL)をゲル濾過し、各DNAの半分を最後 の反応で、前述の2回目のPCRと同じ反応条件でプライマーALとHLとともに 鋳型として使用した。得られた生成物をHindIIIで消化し、pUC18にク ローン化した。両方の鎖の上の挿入体の完全な配列により決定した予測された構 造を有するクローンを、選択してさらに操作した。この作製体の可変領域の配列 を、図3と3aに示す。ii )重鎖 ヒト化工程で使用したフライマーは以下のものである: 以下のサイクル条件に従ってPCRを行なった: 工程0:95℃で120秒 工程1:95℃で60秒 工程2:45℃で60秒 工程3:72℃で60秒、工程1に行く、このループを25回繰り返す 工程4:72℃で10分。 この反応に使用した鋳型は、CDRとフレームワーク残基27と30をラット 抗ヒトCDw52抗体から取った作製体であるCampath1H重鎖をコードするD NAであり(Reichmann,L.ら、前述)、フレームワーク残基の残りはNEWか ら取った。上記プライマーは、Campath1HCDR配列を置換して、AT13/ 5CDRをCampath1Hフレームワーク上に移植させて残すように、設計される 。また、重鎖残基94は、抗原結合に重要であることが知られており(Tempest ,PRら、Bio/Technology,9:260-271,1991)、従ってAT13/5配列をこの 位置に採用した。残基27と30のラットの配列は、非修飾NEW配列より相同 性が高い。プライマーAHとHHは、それぞれHindIIIとEcoRI部位を含 有する。さらに、プライマーGHは、Spe1部位をGHに作成し、あらかじめ調 製したヒトCH配列に結合することを可能にする。 最初の4回のPCRは、プライマー対(AHとBH、CHとDH、EHとFH、およ びGHとHH)とともに10ngの鋳型を用いて行なった。これらの反応の生成物A BHとCDHは、1つの反応でプライマーAHとDHとともに鋳型として使用し、断 片EFHとGHHは、プライマーEHとHHとともに鋳型として使用した。反応条件 は以下の通りである: 工程0:95℃で120秒 工程1:95℃で60秒 工程2:45℃で60秒 工程3:72℃で90秒、工程1に行く、このループを20回繰り返す これらの反応の生成物(ADHとEHH)をゲル濾過し、各DNAの半分を最後 の反応で、前述の2回目のPCRと同じ反応条件でプライマーAHとHHとともに 鋳型として使用した。得られた生成物をHindIIIとSpeIで消化し、可変 領域を含有する断片を、ヒトCH配列を含有するpUC18にクローン化した。 両方の鎖の上の挿入体の完全な配列により決定した予測された構造を有するクロ ーンを、選択してさらに操作した。 (e)ヒト化抗体のバージョン1の真核生物発現 ヒト化AT13/5重鎖と軽鎖を、ヒトβアクチンプロモーター下で真核生物 発現ベクターにクローン化した。トランスフェクタム(Transfectam)(プロメ ガ(Promega)、サザンプトン、英国)を用いて、2つのプラスミドを同時トラ ンスフェクションすることにより、B11 CHO細胞中で、重鎖と軽鎖プラス ミドが一過性に発現された。培養物上清を、ELISAでヒトIgGについて測 定し、CD38−陽性B細胞株Wien133を用いてFACS解析によりCD 38結合能について試験した。 培養物上清は多量のヒトIgGを含有したが、上清を10倍濃縮してもFAC Sで抗CD38活性は検出されなかった。この結果は、AT13/5からCampa th1HおよびREIヒトフレームワークへのCDRの単純な移植では、抗体特異 性を移すには不充分であることを示唆する。従って、CD38結合活性を回復す るために、一連のフレームワーク変化を試みた。 (f)フレームワーク変化 抗原結合性を回復するのに重要であることがすでにわかっているほとんどのフ レームワーク残基は重鎖可変領域中にあるため、抗体のこの部分に焦点を当てる ことにした。ヒト化軽鎖をキメラ重鎖作製体(マウス重鎖可変領域をヒトCHに 融合させた)とさらに同時トランスフェクションすると、元々のマウス抗体に匹 敵する親和性でCD38に結合する活性な抗体(以後、ハイブリッド抗体と呼ぶ) が得られた。使用したヒトフレームワークと元々のマウス配列の間の相同性が最 も低い領域もまた、重要性が既知のいくつかの残基に近い。CDR3配列のすぐ 下流にあるこの領域を、突然変異のために選択した。 重鎖残基67〜71および73を、組換えPCRを用いて、マウス抗体からヒ ト化重鎖に移植した。使用したプライマーは以下の通りである: AH:前述 H :前述。 最初のPCRは、プライマー対(AHとIH、およびJHとHH)とともに10ng のバージョン1ヒト化重鎖鋳型を用いて行なった。これらの反応の生成物AIH とJHHを、ゲル濾過し、回収したDNAの半分を、AHとHHを用いて2回目の PCRに使用して、ヒト化重鎖可変領域のバージョン2を作成した。これをクロ ーン化し、配列決定し、発現系に移し、次に前述のヒト化軽鎖作製体とともに一 過性に同時発現した。トランスフェクションしたCHO細胞からの培養物上清を 、再度ELISAでヒトIgGについて測定するとヒトIgGが産生されたが、 FACS解析によりCD38結合能は検出されなかった。 さらに、ヒト化重鎖のバージョン1と2の両方に基づく突然変異を、前述の方 法と同じ方法により行なった。全部で6つのバージョン3重鎖が産生された(こ こで、以下の重鎖フレームワーク残基が、マウス配列からいずれかのヒト化配列 に移植されている): さらに、すべての作製でプライマーAHとHHを使用した。使用したプライマー 配列は以下の通りである: AH :前述の配列 HH :前述の配列 予測される配列を含有する重鎖作製体を、哺乳動物発現ベクターに移し、前述 のようにCHO細胞中でヒト化軽鎖作製体とともに同時トランスフェクションし た。ELISAによる測定によりヒトIgGを含有する組織培養上清を、FAC SによりCD38結合能について測定した。作製体h3Kとh3Oは、ハイブリ ッド抗体よりは活性が低いが、この測定法で抗原結合性を示した(図7を参照) 。 (g)29位と78位のフレームワーク残基を変化させる方法 h3Oがハイブリッド抗体より活性が弱い理由を見つけるために、さらに解析 すると、重鎖中の29位と78位に問題があることが示唆された。 重鎖フレームワーク領域中で作成できる突然変異が同定されれば、これらは、 種々の標準的方法で産生できる(例えば、部位特異的突然変異誘発、組換えPC R、およびオリゴヌクレオチドを用いて遺伝子合成)。抗CD38重鎖VHの場 合は、組換えPCRを用いて、28〜29位および78位に順番にマウスの残基 を導入した。 27、30、67、68、69、70、71、73および94位にマウス残基 をすでに取り込んでいるヒト抗CD38重鎖VH(前述の(f)で記載のバージ ョン2)を、最初の突然変異誘発の鋳型として使用した。これを、以下のPCR プライマーを用いて2つの別々の反応で増幅した: プライマーBとCにおいて、28位と29位のマウス残基をコードするトリプ レットに下線を引いた。最初の反応で、鋳型をプライマーAとBで増幅した。第 2の反応で、鋳型をプライマーCとDで増幅した。2つの反応の生成物を精製し 、混合し、プライマーAとDで増幅した。反応生成物を精製し、HindIIIと SpeIで切断し、VHをコードする450塩基対の断片を、ヒトγ1 cDN Aカセットを含有するpUC18の変種にクローン化した(Simeら、1993;J. Immunol,151:2296)。クローンの配列を決定し、28位と29位にマウス残基 が正しく導入されていることを確認した。 次にこれらの変化を取り込んでいるクローンを、2回目の組換えPCR突然変 異誘発の鋳型として用いて、78位にマウス残基を導入した。前記の方法と同じ 方法を用いたが、プライマーBとCの代わりにそれぞれプライマーEとF(78 位にマウス残基を取り込んでいるトリプレット(下線)を含有する)を使用した 。 得られた重鎖(図4を参照)は、ヒト化軽鎖(図3を参照)とともに同時発現 すると、重鎖抗CD38,hsSを産生する。 (h)機能性ヒト化抗体の真核生物発現 さらなる性状解析のための細胞株を作成するために、ヒト化h3S重鎖とキメ ラ重鎖をコードするプラスミドを、B11 CHO細胞中にヒト化軽鎖とともに 、別々に同時トランスフェクションした。実施例2 生物活性 (a)CD38結合試験 (i)抗CD38抗体の相対的結合親和性に及ぼす種々の重鎖フレームワーク置 換の影響 結合は、CD38陽性細胞のFACS染色により評価した。 1つまたはそれ以上のマウスフレームワーク残基を取り込んでいる重鎖を前述 のように作成し、ヒト化軽鎖と一緒にして抗体を作成し、これをCD38への結 合について測定して以下の結果を得た。 この表で、+は、記載した位置でヒト化抗体中にマウスフレームワーク残基が 取り込まれていることを示し、−は、ヒト残基が残っていることを示す。考 察 コンピューターモデル実験では、66〜73領域がマウスフレームワークに戻 る変化は、ヒト化CDRH2がマウス抗体と同様のコンフォメーションを取るよ うにさせる。しかし、作製体h2が示すように、これは結合には不充分である。 モデルはまた、マウス抗CD38抗体では、29位と78位は小さい残基に占め られており、その側鎖は一緒にきちんと詰め込まれ、CDRH1が抗原結合のた めの正しい配向を取ることを可能にする。ヒト化作製体h1とh2では、側鎖は もっと大きいためこのように一緒に詰め込まれることはできず、CDRH1を変 形させ、抗原結合を妨害している。モデルのこの面を、図5と6に示す(添付) 。図5は、マウス抗CD38におけるCDRH1(黒い管)の配向を示す。29 位と78位にヒト残基を有するヒト化作製体中に同じ領域を示す図6では、これ らの側鎖の余分な大きさのために、CDRH1コンフォメーションが明らかに変 形している。 29位にマウス残基を使用し78位にヒト残基を使用することによりこの影響 が部分的に緩和されるが、得られる抗体の機能は著しく低下している。29位と 78位の両方でマウス残基を使用すると、h3S作製体のデータで示されるよう に活性が回復する。 (ii)抗CD38重鎖可変領域を、ヒトγ1定常領域に融合させ、CHO細胞中 でヒト化抗CD38軽鎖とともに同時発現させた。同じ実験中で飽和用量のハイ ブリッド抗体(マウスVH)を用いて得られたシグナルに対して標準化して、C D38結合活性を表す。 結果を図7に示す。図中、 ◆ 28、29、および78位にマウス残基を有するヒト化抗体 ▲ 28、29、および76位にマウス残基を有するヒト化抗体 ● 28、29にマウス残基を有するヒト化抗体 ■ ハイブリッド抗体。 上記置換以外に、すべてのヒト化重鎖は、27、30、67、68、69、7 0、71、73、および94位でマウスフレームワーク残基を含有した。これら だけでは、FACSにより検出可能な結合を得るには不充分である。 これらの結果は、完全なヒト化重鎖活性を得るのに29位および/または78 位の小さい残基が決定的に重要であることを示す。これらはまた、78位に近い 76位のマウス残基は、活性を回復するのは不可能であるという点で、相互作用 の特異性を示す。 (b)CD38抗体に仲介される抗体依存性細胞障害に及ぼす種々の重鎖フレー ムワーク置換の影響 抗体依存性細胞障害は通常、文献で公知のいくつかの標識放出法の1つにより 評価されろ。そのような方法の1つでは、104個の標的細胞(Wien133 )をユーロピウムで標識し、抗体の存在下でエフェクター:標的比が50:1で 、新たに調製したヒト末梢血に接触させる。4時間後ユーロピウムの放出を検出 し、抗体または末梢血リンパ球のない対照反応またはトリトンX−100のよう な界面活性剤と比較して定量して、溶解を推定する。 ヒト化抗CD38モノクローナル抗体の溶解能に及ぼすフレームワーク置換の 影響を、標識放出測定法で評価した。133標的細胞に標識物(51Crまたは Eu)を加え、次に種々の濃度の抗CD38抗体の存在下で、新たに調製したヒ ト末梢血単核細胞に接触させる。細胞毒性は、放出可能な全標識物に対する、抗 体処理により放出された比率として表す。 結果を図10に示す。図中: ◆ 28、29、および78位にマウス残基を有するヒト化抗体 ■ 28、29、および76位にマウス残基を有するヒト化抗体 ● ハイブリッド抗体。 これらの結果は、29位と78位のフレームワーク変化の組合せが、ヒト化重 鎖に細胞毒性機能の完全な活性を与えることを示す。29位での小さなマウス残 基の取り込みは、ある程度の結合活性を与える(図7)が、これは完全なエフェ クター機能を達成するには不充分である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 16/46 C07K 16/46 // C12N 15/02 C12N 15/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,C A,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI ,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ, TM,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ルイス、アラン・ピーター イギリス国、ハートフォードシャー エス ジー1・2エヌワイ、スティーブンエイ ジ、ガナルス・ウッド・ロード、グラク ソ・ウエルカム・ピーエルシー内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.異種起源のドナーCDRsと、ヒトまたは霊長類起源の配列を有する受容 側フレームワーク領域領域とを有するモノクローナル抗体であって、重鎖の前記 受容側フレームワーク領域の配列の位置29および/または78における元のア ミノ酸残基が、前記CDRsの誘導源である抗体の重鎖の対応するフレームワー クの配列の対応する位置におけるそれと同一もしくは類似の置換アミノ酸残基で 置き換えられているモノクローナル抗体。 2.請求項1に記載のモノクローナル抗体であって、重鎖の受容側フレームワ ーク領域の配列の位置29および78の両者における元のアミノ酸残基が、前記 CDRsの誘導源である抗体の対応するフレームワークの対応する位置における アミノ酸と同一もしくは類似のアミノ酸置換によって置き換えられているモノク ローナル抗体。 3.請求項1または2に記載のモノクローナル抗体であって、受容側フレーム ワークの前記元のアミノ酸残基の一方もしくは両方が、前記CDRsの誘導源で ある抗体の対応するフレームワークの対応する位置におけるアミノ酸と同様の大 きさ、疎水性および電荷の置換アミノ酸残基によって置き換えられているモノク ローナル抗体。 4.請求項1〜3の何れか1項に記載のモノクローナル抗体であって、受容側 フレームワーク領域の前記元の二つのアミノ酸残基は同一もしくは異なり、チロ シン、ヒスチジン、トリプトファンまたは2−フェニルアラニンであるモノクロ ーナル抗体。 5.請求項4に記載のモノクローナル抗体であって、前記置換アミノ酸残基は 同一もしくは異なり、グリシン、アラニン、バリン、セリンまたはロイシンから 選択されるモノクローナル抗体。 6.請求項1〜5の何れか1項に記載のモノクローナル抗体であって、前記受 容側フレームワーク領域が、LES−C、T52、Ab44、HIGIおよびN EWから選択される重鎖に由来するモノクローナル抗体。 7.請求項1〜6に記載のモノクローナル抗体であって、前記CDRsの起源 ははラット、マウス、ウサギまたはハムスターであるモノクローナル抗体。 8.請求項1〜7の何れか1項に記載のモノクローナル抗体であって、前記C DRsの誘導源である抗体の重鎖は、コバット群(Kobat groups)IBおよびII Cにおけるネズミ重鎖であるモノクローナル抗体。 9.請求項1〜8の何れか1項に記載のモノクローナル抗体であって、該抗体 はCD38に結合するモノクローナル抗体。 10.請求項9に記載のモノクローナル抗体であって、図3,3aおよび4に 示したヌクレオチド配列を有するモノクローナル抗体。 11.請求項1〜10の何れか1項に記載のモノクローナル抗体であって、前 記ドナーCDRがCDRH1であるモノクローナル抗体。 12.請求項11に記載のモノクローナル抗体であって、CDRH1が、SY GVHの配列を有するモノクローナル抗体。 13.請求項1〜12の何れか1項に記載のモノクローナル抗体を製造する方 法であって、 (i) ドナー重鎖の配列を得る工程と、 (ii) ベストフィット相同性法(best-fit homology method)によって、受 容側のヒトまたは霊長類フレームワークを選択する工程と、 (iii)前記重鎖の受容側フレームワーク領域の配列の位置29または78 におけるアミノ酸を、CDRsの誘導源である抗体の対応するフレームワーク領 域の配列の対応位置におけるアミノ酸と同一もしくは類似のアミノ酸によって置 き換える工程と、 (iv) ドナーCDRsを、受容側ヒトフレームワークの中に移植する工程 とを具備した方法。 14.癌および自己免疫疾患の治療のための、請求項1〜12の何れか1項に 記載の抗体の使用。 15.多発性骨髄腫、リンパ種およびリウマチ性関節炎のような自己免疫疾患 の治療のための、請求項9または10に記載の抗体の使用。 16.癌または自己免疫疾患の治療用医薬を製造するための、請求項1〜12 の何れが1項に記載の抗体の使用。 17.多発性骨髄腫、リンパ種またはリウマチ性関節炎の治療用医薬を製造す るための、請求項1〜12の何れか1項に記載の抗体の使用。 18.請求項1〜12の何れが1項に記載の抗体と、生理学的に許容され得る 希釈剤またはキャリアとを含有する薬学的組成物。
JP8518423A 1994-12-02 1995-11-28 Cd38に対する擬人化抗体 Pending JPH10509876A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9424449.8 1994-12-02
GB9424449A GB9424449D0 (en) 1994-12-02 1994-12-02 Antibodies
PCT/GB1995/002777 WO1996016990A1 (en) 1994-12-02 1995-11-28 Humanized antibodies to cd38

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10509876A true JPH10509876A (ja) 1998-09-29

Family

ID=10765384

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8518423A Pending JPH10509876A (ja) 1994-12-02 1995-11-28 Cd38に対する擬人化抗体

Country Status (9)

Country Link
US (1) US20050158305A1 (ja)
EP (1) EP0794966B1 (ja)
JP (1) JPH10509876A (ja)
AT (1) ATE222928T1 (ja)
AU (1) AU3933695A (ja)
DE (1) DE69527975T2 (ja)
ES (1) ES2181795T3 (ja)
GB (1) GB9424449D0 (ja)
WO (1) WO1996016990A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007142241A1 (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Hiroshima University 抗cd38抗体を細胞表面に有する免疫担当細胞
JP2008533977A (ja) * 2005-03-23 2008-08-28 ゲンマブ エー/エス 多発性骨髄腫の治療のためのcd38に対する抗体
JP2009511033A (ja) * 2005-10-12 2009-03-19 モルフォシス アーゲー ヒトCD38に特異的な完全ヒトHuCALGOLD由来の治療抗体の生成とプロファイリング
JP2012116856A (ja) * 2004-02-06 2012-06-21 Morphosys Ag 抗cd38ヒト抗体及びその用途
US9758590B2 (en) 2004-02-06 2017-09-12 Morphosys Ag Anti-CD38 human antibodies and uses thereof

Families Citing this family (50)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2230848T3 (es) 1998-04-28 2005-05-01 Smithkline Beecham Corporation Anticuerpos monoclonales con inmunogenicidad reducida.
EP1174440A1 (en) * 2000-07-19 2002-01-23 U-BISys B.V. A selectively-expressed epitope on the human CD38 molecule detected by a phage display library-derived human scFv antibody fragment
EP1461300B1 (en) 2001-11-30 2011-07-27 Biogen Idec MA Inc. Antibodies against monocyte chemotactic proteins
US7772372B2 (en) 2002-07-04 2010-08-10 Patrys Limited Neoplasm specific antibodies and uses thereof
AR040778A1 (es) 2002-08-06 2005-04-20 Glaxo Group Ltd Anticuerpos alterados o fragmentos funcionales que se unen a mag (glicoproteina asociada a mielina).
DE10311248A1 (de) 2003-03-14 2004-09-30 Müller-Hermelink, Hans Konrad, Prof. Dr. Humaner monoklonaler Antikörper
GB0306309D0 (en) 2003-03-19 2003-04-23 Glaxo Group Ltd Method of treatment
DE10353175A1 (de) 2003-11-14 2005-06-16 Müller-Hermelink, Hans Konrad, Prof. Dr. Humaner monoklonaler Antikörper mit fettsenkender Wirkung
EP1531162A1 (en) 2003-11-14 2005-05-18 Heinz Vollmers Adenocarcinoma specific antibody SAM-6, and uses thereof
US9200061B2 (en) 2004-02-06 2015-12-01 Morpho Sys AG Generation and profiling of fully human HuCAL gold®-derived therapeutic antibodies specific for human CD3i
EP2799451A1 (en) * 2005-05-24 2014-11-05 MorphoSys AG Generation and profiling of fully human HuCAL GOLD®-derived therapeutic antibodies specific for human CD38
EP1910419A2 (en) 2005-06-20 2008-04-16 Genentech, Inc. Compositions and methods for the diagnosis and treatment of tumor
USRE47223E1 (en) 2005-06-20 2019-02-05 Genentech, Inc. Compositions and methods for the diagnosis and treatment of tumor
GB0525662D0 (en) 2005-12-16 2006-01-25 Glaxo Group Ltd Immunoglobulins
CA2664740C (en) 2006-09-26 2021-11-16 Genmab A/S Combination treatment of cd38-expressing tumors
EP1914242A1 (en) 2006-10-19 2008-04-23 Sanofi-Aventis Novel anti-CD38 antibodies for the treatment of cancer
US7723485B2 (en) 2007-05-08 2010-05-25 Genentech, Inc. Cysteine engineered anti-MUC16 antibodies and antibody drug conjugates
WO2009068649A2 (en) 2007-11-30 2009-06-04 Glaxo Group Limited Antigen-binding constructs
US20110305693A1 (en) 2009-02-24 2011-12-15 Glaxo Group Limited Anitigen-binding constructs
WO2010097385A1 (en) 2009-02-24 2010-09-02 Glaxo Group Limited Antigen-binding constructs
WO2010097394A1 (en) 2009-02-24 2010-09-02 Glaxo Group Limited Multivalent and/or multispecific rankl-binding constructs
US20120128689A1 (en) 2009-04-01 2012-05-24 Glaxo Group Limited Anti-il-23 immunoglobulins
WO2010122090A1 (en) 2009-04-24 2010-10-28 Glaxo Group Limited Fgfr1c antibody combinations
EP2580243B1 (en) 2010-06-09 2019-10-16 Genmab A/S Antibodies against human cd38
PL2643352T3 (pl) 2010-11-23 2018-10-31 Glaxo Group Limited Białka wiążące antygen wiążące onkostatynę M (OSM)
CN103459422A (zh) 2010-11-24 2013-12-18 葛兰素集团有限公司 靶向hgf的多特异性抗原结合蛋白
US8974782B2 (en) 2011-02-07 2015-03-10 Glaxo Group Limited Treatment of stroke comprising anti-MAG antibodies
BR112013028779B8 (pt) 2011-05-27 2021-04-20 Glaxo Group Ltd proteína de ligação de antígeno ou imunoconjugado, imunoconjugado, composição farmacêutica, e, uso de uma composição
WO2014029752A1 (en) 2012-08-22 2014-02-27 Glaxo Group Limited Anti lrp6 antibodies
GB201216002D0 (en) 2012-09-07 2012-10-24 Deutsches Rheuma Forschungszentrum Berlin Drfz Compositions adn methods
TWI658051B (zh) 2013-03-15 2019-05-01 葛蘭素史密斯克藍智慧財產發展有限公司 抗原結合蛋白
US9732154B2 (en) 2014-02-28 2017-08-15 Janssen Biotech, Inc. Anti-CD38 antibodies for treatment of acute lymphoblastic leukemia
US9603927B2 (en) 2014-02-28 2017-03-28 Janssen Biotech, Inc. Combination therapies with anti-CD38 antibodies
CR20170086A (es) 2014-09-09 2017-05-22 Janssen Biotech Inc Terapias de combinación con anticuerpos anti-cd38
EP3227338A4 (en) 2014-12-04 2018-05-16 Janssen Biotech, Inc. Anti-cd38 antibodies for treatment of acute myeloid leukemia
KR102602754B1 (ko) 2015-05-20 2023-11-14 얀센 바이오테크 인코포레이티드 경쇄 아밀로이드증 및 다른 cd38-양성 혈액학적 악성종양을 치료하기 위한 항-cd38 항체
PL3303373T3 (pl) 2015-05-30 2020-09-21 Molecular Templates, Inc. Deimmunizowane rusztowania podjednostki a toksyny shiga oraz zawierające je cząsteczki nakierowane na komórki
MX2018000265A (es) 2015-06-22 2018-05-23 Janssen Biotech Inc Terapias de combinacion para enfermedades malignas hematologicas con anticuerpos anti-cd38 e inhibidores de survivina.
US20170044265A1 (en) 2015-06-24 2017-02-16 Janssen Biotech, Inc. Immune Modulation and Treatment of Solid Tumors with Antibodies that Specifically Bind CD38
ES2842306T3 (es) 2015-09-02 2021-07-13 Immutep Sas Anticuerpos anti LAG-3
US10781261B2 (en) 2015-11-03 2020-09-22 Janssen Biotech, Inc. Subcutaneous formulations of anti-CD38 antibodies and their uses
KR20180067693A (ko) 2015-11-03 2018-06-20 얀센 바이오테크 인코포레이티드 항-cd38 항체의 피하 제제 및 이의 용도
WO2019035938A1 (en) 2017-08-16 2019-02-21 Elstar Therapeutics, Inc. MULTISPECIFIC MOLECULES BINDING TO BCMA AND USES THEREOF
MA50514A (fr) 2017-10-31 2020-09-09 Janssen Biotech Inc Méthodes de traitement du myélome multiple à haut risque
EP3990479A4 (en) * 2019-06-26 2023-08-02 The Johns Hopkins University METHODS AND MATERIALS FOR TARGETED EXPANSION OF IMMUNE EFFECTOR CELLS
MA56397A (fr) 2019-06-26 2022-05-04 Glaxosmithkline Ip Dev Ltd Protéines de liaison à l'il1rap
BR112021026832A2 (pt) 2019-07-02 2022-05-10 Hutchinson Fred Cancer Res Vetores ad35 recombinantes e aprimoramentos da terapia gênica relacionada
CN115916824A (zh) * 2020-06-17 2023-04-04 Y-单克隆抗体制药有限公司 用于人类疾病治疗的cd38抗体
CA3209479A1 (en) 2021-02-03 2022-08-11 Mozart Therapeutics, Inc. Binding agents and methods of using the same
WO2023076876A1 (en) 2021-10-26 2023-05-04 Mozart Therapeutics, Inc. Modulation of immune responses to viral vectors

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8928874D0 (en) * 1989-12-21 1990-02-28 Celltech Ltd Humanised antibodies
GB9022543D0 (en) * 1990-10-17 1990-11-28 Wellcome Found Antibody production
GB9221654D0 (en) * 1992-10-15 1992-11-25 Scotgen Ltd Recombinant human anti-cytomegalovirus antibodies
GB2278357B (en) * 1992-12-10 1997-03-05 Celltech Ltd Humanised antibodies directed against A33 antigen
AU6123894A (en) * 1993-01-29 1994-08-15 Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Modulation of physiological responses of lymphocytes by cd38 or antibodies thereto

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012116856A (ja) * 2004-02-06 2012-06-21 Morphosys Ag 抗cd38ヒト抗体及びその用途
JP2015110597A (ja) * 2004-02-06 2015-06-18 モルフォシス・アクチェンゲゼルシャフトMorphosys Ag 抗cd38ヒト抗体及びその用途
JP2016164198A (ja) * 2004-02-06 2016-09-08 モルフォシス・アクチェンゲゼルシャフトMorphosys Ag 抗cd38ヒト抗体及びその用途
US9758590B2 (en) 2004-02-06 2017-09-12 Morphosys Ag Anti-CD38 human antibodies and uses thereof
JP2008533977A (ja) * 2005-03-23 2008-08-28 ゲンマブ エー/エス 多発性骨髄腫の治療のためのcd38に対する抗体
JP2009511033A (ja) * 2005-10-12 2009-03-19 モルフォシス アーゲー ヒトCD38に特異的な完全ヒトHuCALGOLD由来の治療抗体の生成とプロファイリング
JP2013079238A (ja) * 2005-10-12 2013-05-02 Morphosys Ag ヒトCD38に特異的な完全ヒトHuCALGOLD由来の治療抗体の生成とプロファイリング
US10184005B2 (en) 2005-10-12 2019-01-22 Morphosys Ag Generation and profiling of fully human HuCAL GOLD-derived therapeutic antibodies specific for human CD38
US11059902B2 (en) 2005-10-12 2021-07-13 Morphosys Ag Generation and profiling of fully human HuCAL GOLD-derived therapeutic antibodies specific for human CD38
US11939395B2 (en) 2005-10-12 2024-03-26 Morphosys Ag Generation and profiling of fully human HuCAL gold-derived therapeutic antibodies specific for human CD38
WO2007142241A1 (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Hiroshima University 抗cd38抗体を細胞表面に有する免疫担当細胞
JP5328018B2 (ja) * 2006-06-05 2013-10-30 国立大学法人広島大学 抗cd38抗体を細胞表面に有する免疫担当細胞

Also Published As

Publication number Publication date
GB9424449D0 (en) 1995-01-18
EP0794966B1 (en) 2002-08-28
US20050158305A1 (en) 2005-07-21
ATE222928T1 (de) 2002-09-15
DE69527975D1 (de) 2002-10-02
WO1996016990A1 (en) 1996-06-06
ES2181795T3 (es) 2003-03-01
EP0794966A1 (en) 1997-09-17
AU3933695A (en) 1996-06-19
DE69527975T2 (de) 2003-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10509876A (ja) Cd38に対する擬人化抗体
US20020164788A1 (en) Humanized antibodies to CD38
US7524498B2 (en) Human immunomodulatory monoclonal antibodies for the treatment of cancer
US6830752B2 (en) Interferon-gamma-binding molecules for treating septic shock, cachexia, immune diseases and skin disorders
JP3653093B2 (ja) 人化抗体
KR100191152B1 (ko) Cd4 특이적 재조합 항체
JP3786695B2 (ja) 修飾した抗原性免疾グロブリンによるt細胞の活性化
JP3339637B2 (ja) Cdrをグラフトしたヒト化キメラt細胞抗体
CA1339198C (en) Antibodies to the antigen campath-1
CN113416258B (zh) 一种多特异性抗体及其制备方法和用途
KR20010043470A (ko) Cd23에 대한 항체, 이의 유도체 및 이들의 치료적 용도
JPH05336989A (ja) 抗体誘導体
JP2004073210A (ja) 変性された抗体、それに関連する生成物及び方法
ZA200301275B (en) Antibodies to human IL-1beta.
JPH09512705A (ja) E−セレクチンに対する抗体
JP2002506420A (ja) 変異した不活化IgG2ドメインおよびこれを組み込んだ抗CD3抗体
TW202045538A (zh) 抗pd-1抗體、其抗原結合片段及醫藥用途
EP4112647A1 (en) Anti-cd47/anti-pd-l1 antibody and applications thereof
TW202227492A (zh) 抗切斷型突變calr-cd3雙特異性抗體及醫藥組合物
CA2106719C (en) Reshaped monoclonal antibodies against an immunoglobulin isotype
JP2001510329A (ja) ヒトモノクローナル抗体
JP6996825B2 (ja) 修飾CκおよびCH1ドメイン
KR20230148420A (ko) Siglec-15 결합 단백질 제제 및 이의 용도

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060307

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20060607

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060906

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061121