JPH10508950A - 同位体変換による放射性同位体の製造 - Google Patents

同位体変換による放射性同位体の製造

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JPH10508950A JP9511400A JP51140097A JPH10508950A JP H10508950 A JPH10508950 A JP H10508950A JP 9511400 A JP9511400 A JP 9511400A JP 51140097 A JP51140097 A JP 51140097A JP H10508950 A JPH10508950 A JP H10508950A
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リッドスカイ,ローレンス・エム
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Abstract

(57)【要約】 高比放射能の放射性同位体を製造するための装置及び方法を開示する。単一インクリメントのターゲット材料(12)、あるいは連続インクリメントのターゲット材料(38、40、42)において、ターゲット材料中の標的同位体を高エネルギー光子ビーム(20)に暴露し、同位体変換反応により標的同位体を変換する。特に、この発明はMo100から少なくとも1.0Ci/gあるいは好ましくは少なくとも約10.0Ci/gの高比放射能Mo99を製造するために使用される。

Description

【発明の詳細な説明】 同位体変換による放射性同位体の製造発明の背景 放射性同位体は工業、医学及び生命科学において広く使用されている。放射性 同位体の有用性及び商業的価値は比放射能を基に決定され、比放射能が高い程有 用性及び価値が高い。 最近では、同位体は電子ビーム、イオンビーム及び原子炉により製造されてい る。現在では電子ビームは一般に、使用される敷地近くの場所で短寿命の同位体 を製造するために使用されている。イオンビーム及び原子炉は一般に、中央施設 においてより寿命の長い同位体を製造するために使用されている。 多くの同位体は3つの技術全てにより製造することができる。この中には、自 然に起きる標的同位体への中性子の添加あるいは標的同位体からの中性子の除去 のどちらかにより製造される同位体が含まれる。最近では、イオンビーム方法は エネルギー効率がかなり高いため中性子除去のために選択される方法となってい る。しかしながら、イオンビーム法は初期コストが高い、操作が複雑である、大 量生産にまで概算する可能性が限定される、という欠点がある。更に、かなり質 量の重いイオンでは電流密度の高いビームを生成することが非常に困難である。 更に、イオンエネルギーが非常に短い距離で与えられるので、ターゲットに対し 強い局所的な加熱を引き起こし、ターゲットを破壊せずに鋭いビームの焦点合わ せをすることができない。このため、イオンビームにより達成され得る平均比放 射能は制限される。 電子ビームはイオンビームに比べ非常に長い停止距離を有するが、電子ビーム は放射性同位体が生成される前にターゲット内で光子を発生させなければならな い。更に、高い比放射能の同位体を製造するために必要とされる光子強度を生成 するのに要求される高い電子ビーム出力密度は典型的にはターゲット材料に容認 できないほどの高い熱負荷を課し、その結果ターゲットが融解してしまう。 核分裂炉は中性子吸収過程を介して同位体を製造する方法においてビーム源と 競合しており、また、核分裂生成物から分離される同位体の製造においてユニー クな役割を有している。核分裂炉は大量生産が可能なため、中性子添加のための 方法として選択されている。しかしながら、原子炉は非常に高価であり、運転経 費も高く、連邦政府の規則の下、非常に厳しい敷地及び運転に関する束縛を受け る。 そのため、高い比放射能をもつ寿命の長い放射性同位体を製造するためのより 費用が安く、より簡単な手段が求められている。発明の概要 この発明は、ターゲット材料の単一のインクリメントにおける、あるいは連続 的にターゲット材料の直列のインクリメント内で、高い比放射能の放射性同位体 を製造するための装置及び方法に関する。より詳細には、この発明は、Mo100 を高エネルギー、高強度の、典型的には約50μA/cm2以上の強度を有する 、光子ビームに暴露することにより、高い比放射能のモリブデン−99(Mo99 )を製造するための装置及び方法に関する。高い比放射能のMo99の製造におい ては、生成物のf・Rは少なくとも2.2×10-8sec-1である。ここで、f はターゲットにおけるMo100の同位体フラクションであり、Rは単位エネルギ ー当たりの単位体積当たりの光子の経路の長さに光中性子の断面積を加重したも のをエネルギーについて積分したものである。Mo99の平均の比放射能は厚さ7 .5cmまでのモリブデンターゲットにおいては少なくとも1.0Ci/gとす ることができる。更に、厚さ0.5cmまでのモリブデンターゲットに対しては 、Mo99の平均の比放射能は10.0Ci/gとすることができる。 この発明の装置の1つの実施形態では、電子加速器、電子ビームを高エネルギ ー光子ビームに変換するための変換器、ターゲット材料中に含まれる標的同位体 が含まれる。随意に、変換器には少なくとも2つの分離変換プレートが含まれる 。変換プレートは異なる厚さを有し、電子ビームにより発生した熱を除去するた めに変換プレートを冷却するための冷却剤通路が隣接する変換プレート間に配置 されている。 この発明の好ましい実施形態においては、一定濃度の少なくとも1つの生成物 である同位体が、ターゲット材料の直列のインクリメントにおいて連続的に生成 される。ターゲットアセンブリは標的同位体を含むターゲット材料のインクリメ ントを含む。ビーム源に最も近いインクリメントは、放射性同位体の製造のため に添加したターゲット材料をそのままにしてターゲットアセンブリから除去でき る。更に、この装置は、最も近いインクリメントはターゲットアセンブリから除 去されるので、インクリメントを連続して光子ビーム源に向かって移動させるた めの手段を含む。随意に、この装置はまた、追加ターゲット材料のインクリメン トを光子ビーム源に遠いターゲットアセンブリに挿入するための手段を含む。 この発明のターゲット材料は固体とすることができ、あるいは液体、スラリー あるいは粒子から選択することができる。装置の1つの実施形態ではターゲット 材料の各インクリメントは容器内に別々に入れられている。 Mo100などの標的同位体を含むターゲット材料において比放射能の高い放射 性同位体、好ましくはMo99を製造するための本発明の方法では、ターゲット材 料をエネルギーの高い光子ビームに暴露しターゲット材料内で比放射能の高い放 射性同地体を形成させることが含まれる。典型的には、光子ビームの強度は50 μA/cm2以上である。更に、高比放射能Mo99を製造する場合、生成物のf ・Rは少なくとも2.2×10-8sec-1である。1つの実施形態では、ターゲ ット材料の厚さは約7.5cm以下であり、変換器はタングステン変換器で、電 子ビーム出力密度は約35、000watts/cm3である。 この発明の方法の他の実施形態では、この方法は更に光子ビーム源からターゲ ット材料インクリメントを介して光子ビームを導く工程を含み、インクリメント は前記光子ビームに対して直列である。この方法は随意に、ターゲット材料イン クリメントを中性子ビーム源に向かって連続して進める工程を含む。この方法は 更に、光子ビームからターゲット材料インクリメントを除去する工程を含み、そ のインクリメントは光子ビーム源から最も近いものである。 この発明の利点は高エネルギー電子ビームを用い商業的に所望の比放射能レベ ルの放射性同位体をターゲット材料の1つのインクリメント内にで製造するとい う効率の高い放射性同位体の製造という点にある。所望の比放射能が電子ビーム 源に最も近いターゲット材料の1つのインクリメントにおいて製造されるので、 ターゲット材料の他のインクリメントはその最も近いインクリメントに対し直列 で、光子ビームにより連続的に予め放射線が当てられ各インクリメント内で放射 線同位体の比放射能レベルの強化が開始される。そのため、所望の比放射能レベ ルの放射性同位体を製造するためのインクリメントに放射線が当てられる期間は 、ビーム源に最も近い間であり、インクリメントに予め放射線が当てられること により短くなる。 この発明はまた、ターゲット材料の各インクリメントを除去することができ、 ターゲット材料の他の連続するインクリメントにおける高比放射能の全体の製造 に影響を与えずに放射性同位体を収めることができるという利点を有する。 この発明の更に別の利点は、ターゲット材料は強い中性子放射線源であること である。中性子放射線は更に中性子吸収による同位体生成、あるいは他の医学的 又は結像などの工業的用途のために使用することができる。更に、ターゲット材 料に吸収されない光子は殺菌及び材料処理に使用することができる。図面の簡単な説明 図1はターゲット材料内で異なる厚さの点における発生した比放射能のプロッ トであり、 a)は比較的高い強度の光子ビームを用いた場合、 b)は比較的低い強度の光子ビームを用いた場合である。 図2はこの発明の比放射能の高い放射性同位体生成物を製造するための装置及 び方法の1つの実施の形態の断面図である。 図3はこの発明の装置及び方法において使用される変換器のより好ましい形態 の断面図である。 図4はこの発明の装置及び方法において使用される変換器の更に別の形態の断 面図である。 図5はこの発明の連続するターゲットにおいて比放射能の高い放射性同位体生 成物を製造するための装置及び方法の1つの実施の形態の断面図である。 図6はこの発明の装置及び方法において使用されるターゲットアセンブリのよ り好ましい実施形態の断面図である。 図7はこの発明の装置及び方法において使用されるターゲットアセンブリの更 に別の実施形態の断面図である。 図8はa)ターゲットアセンブリから一日当たりに除去される総curieの 理論的なグラフであり、 b)ターゲットアセンブリから一日当たりに除去されるターゲット部分において 測定された各ターゲットに放射線が当てられた時間に対するターゲット内の比放 射能の理論的なグラフである。 図9は実施例1のモリブデンターゲットにおける深さに対するa)中心点活性 及びb)活性化された領域の半値幅のグラフである。発明の詳細な説明 本発明の装置及び方法の特徴及び他の詳細は添付の図面を参照して以下により 詳細に述べることとし、その要点は請求の範囲に示す。異なる図面において同じ 数字は同じ項目を示す。この発明の特別の実施の形態を図により示すが、この発 明を何ら制限するものでない。この発明の主な特徴はこの発明の範囲内で様々な 実施の形態において使用することができる。 一体積のターゲット材料内における放射性同位体の比放射能は、一体積のター ゲット材料内の、放射性同位体の元素、その元素の全ての同位体を含む、のグラ ム当たりで測定された(curie(Ci)で表される)放射性同位体の核の1 秒当たりの放射性崩壊の数である。比放射能は一体積のターゲット材料内の放射 性同位体の濃度を示唆する。典型的には、比放射能は一体積のターゲット材料全 体にわたって均一なわけではないが、ターゲット材料の体積全体にわたって平均 したものである。 比放射能のレベルは、高い比放射能を構成するものであり、放射性同位体及び その使用に依存する。例えば、放射性同位体はモリブデン−99(Mo99)であ る場合、それはその後崩壊して娘核種であるテクネチウム−99(Tc99)とな るものであるが、Mo99に対し高比放射能とは典型的には平均比放射能がモリブ デンの約0.5Ci/g以上であることである。好ましくは、Mo99の比放射能 が約1.0Ci/g以上である。より好ましくは、Mo99の高い比放射能が約5 Ci/g以上である。更により好ましくは、Mo99の高い比放射能が約10Ci /g以上である。 放射性同位体は少なくとも1つの同位体変換反応において光子ビームからの高 いエネルギー光子を用いてターゲット材料内で生成することができる。ターゲッ ト材料は標的同位体からなるあるいは標的同位体を含む材料であり、高エネルギ ー光子に暴露されると、生成物として放射性同位体を形成する。典型的には、標 的同位体は原子番号(Z)が高く、例えば、Zは約30以上である。 放射性同位体生成物は、カドミウム−115あるいはタンタル−179などの 最終生成物とすることができる。その代わりに、カドミウム−109あるいはオ スミウム−191などの放射性同位体はその後崩壊して所望の娘核種を形成する 中間体とすることができる。好ましくは、放射性同位体はより寿命が長い。長寿 命の放射性同位体は、この中で定義されているように、放射性同位体の生成後の その同位体あるいは娘核種生成物の出荷及びその後の使用が可能な半減期を有す る放射性同位体である。典型的には、長寿命同位体は約12時間以上の半減期を 有する。好ましくは半減期が48時間以上である。より好ましくは半減期が約6 0時間以上である。最も好ましくは、放射性同位体生成物がMo99である。 適した同位体変換反応は、例えば、(γ、n)、(γ、2n)、(γ、p)及 び(γ、pn)反応を含む。 高エネルギー光子に適したエネルギーレベルは、光子と標的同位体間の反応を 起こすのに必要とされる所望の同位体変換反応に対する断面性対エネルギー曲線 の巨大共鳴領域の少なくとも閾(最小)エネルギーレベルに等しいエネルギーレ ベルである。 一体積のターゲット材料内における、光子ビームにより生成された放射性同位 体の比放射能は、光子ビーム内の高エネルギー光子の強度(単位時間当たりの単 位面積当たりの光子エネルギー)及びターゲット材料の厚さを含むいくつの変数 に依存する。図1に示されるように、どの強度の光子ビームに対しても、比放射 能レベルのピークは光子ビームにより放射線が当てられるターゲット材料表面に ある。 高エネルギー光子の高い強度は同位体の高い比放射能を生成するのに十分な強 度である。典型的には、高エネルギー光子の適した強度は少なくとも50μA/ cm2である。好ましくは、高エネルギー光子の強度は少なくとも500μA/ cm2である。より好ましくは、高エネルギー光子の強度は少なくとも1,000 μA/cm2である。 更に、図1に示されているように、ターゲット材料内の比放射能レベルはター ゲット材料の厚さに沿って深さが増加するにつれ指数関数的に減少する。ターゲ ット材料の厚さはターゲット材料の放射線が当てられる側から反対面までの距離 である。このため、一体積のターゲット材料内での放射線同位体の平均比放射能 はターゲット材料の厚さが減少するにつれ増加する。 一体積のターゲット材料内で達成され得る最大比放射能(飽和比放射能)は放 射性同位体の生成速度に伴い直線的に増加する。典型的には、飽和活性は放射性 同位体の半減期より十分長い放射線照射期間があった場合にのみ達成される。飽 和活性(S)は下記式により計算される。 S=1.62×1013f・R/A 式において、fは標的同位体である標的元素の同位体のフラクションであり、A は標的元素の原子量である。Rは高エネルギー光子の強度を示唆するもので、単 位体積当たりおよび単位エネルギー当たりの光子の経路長(“φ(E)”)に光 子断面積(“σ(E)”)を加重したものを全光子エネルギーレベルに関し積分 したものである。Rの値を計算するための特定式は以下の通りである。 R=∫σ(E)・φ(E)・dE. Rの計算に含まれる光子エネルギーレベルは巨大共鳴範囲における光子エネル ギーレベルに限定される。よりエネルギーの低い光子は有効ではないからである 。特に、エネルギーの低い光子ではMo100からMo99への光中性子変換が起こ らない。 一体積のターゲット材料において高比放射能の生成物放射性同位体を製造する ための装置を図2に示す。装置10はターゲット材料12、変換器14及び電子 加速器16を含む。 ターゲット材料12は故意の同位体変換反応及び所望の生成物放射性同位体の 濃度により確立され得る標的同位体の充填を含む。ターゲット材料12内で起こ る特定の同位体変換反応は典型的には所望の生成物同位体及びターゲット材料1 2内の標的同位体の核の有用性に依存する。1つの実施の形態では、ターゲット 材料12内への標的同位体の充填は自然に起こるレベルにおいてである。好まし くは、ターゲット材料12は十分なレベルの標的同位体を含む。 標的同位体は元素の型、少なくとも1つの化合物(例えば、塩又は酸化物)、 及び/又は錯体化したものでも良い。ターゲット材料内の標的同位体はどのよう な物理的状態であってもよく、例えば、粒子状、液体、溶液中、懸濁中、スラリ ー中、あるいはより大きな固体でもよい。 ターゲット材料12に随意に含まれる他の成分には、標的同位体が保持される 材料、例えば金属あるいはセラミック材料、あるいは標的同位体が分散されてい る材料、例えば液体中に(例えば水または油)あるいは粒子中に、が挙げられる 。 装置10は更に電子ビーム18及び光子ビーム20を含む。電子ビーム18は 電子加速器16により発生させられ、変換器14に導かれる。そこでは高エネル ギー光子を含む光子ビーム20が発生させられる。典型的には、光子ビーム20 は実質的に平行高エネルギー光子ビームである。 適した変換器は少なくとも1つの高Z材料、例えばタングステンまたは白金、 を含み、これらの材料はこの発明の方法の条件下では耐火性を備える。高Z材料 は変換器14内での電子ビームからの高エネルギー電子の光子ビーム20を形成 する高エネルギー光子への変換効率を改善するために使用される。 電子ビーム18の軌道の方向における変換器14の全広さは有効部分の電子ビ ーム18のエネルギーを吸収し、所望の同位体変換反応に適したエネルギー範囲 の光子輻射を伝えるのに十分なものでなければならない。 電子ビーム18のエネルギーを光子ビーム20中の高エネルギー光子に変換さ せると共に、変換器14はまた、ターゲット材料12を他の有効な残りの電子ビ ームから遮蔽している。変換器14が厚すぎると、変換器14から放射された光 子のエネルギーが変換器14の材料を通過することにより減少する。最適な生成 同位体収率を得るためには、変換器14の好ましい厚さは電子ビームエネルギー 、変換器14の構成要素、標的同位体の巨大共鳴領域の閾エネルギーに依存する 。最適な変換器の例としては、水冷却のための冷却ダクトにより分離された集合 体の厚さ5mmのタングステン合金の約6のプレートを含む変換器が挙げられる 。 変換器14で発生した高エネルギー光子の強度は変換器14内の電子ビーム1 8の出力密度(PD)に比例する。このため、一体積のターゲット材料12内の 放射性同位体の比放射能もまた、出力密度に比例する。変換器14内の出力密度 は下記式により計算することができる。 PD=E x i/V 式において、Eは電子ビーム14のエネルギーであり、iは電子ビーム18の電 流であり、Vは電子ビーム18が通過する変換器14の体積である。 この発明において使用される出力密度は変換器14の熱除去容量により制限さ れる。 図3に図示した他の実施の形態においては、変換器14は単一固体変換器の代 わりに、タングステンなどの高Z材料でできた2つ以上のプレート22から構成 され、変換器14からの熱の除去がよりうまくできる。このため、変換器内の電 子ビーム18の出力密度がより高くなる。プレート22は同じあるいは異なる材 料から製造することができる。 プレートは典型的には外殻24により封入され、これにより変換器14の幾何 学形状が維持されると共に、どんな随意の冷却剤でも変換器14内に保持される 。好ましい実施の形態では、プレート22は同じ厚さではない。プレートの厚さ はプレートへの熱負荷が等価になるように変更される。各プレートへの熱負荷は 電子ビーム18により及び各プレートを通過する発生光子によりプレートに伝達 されたエネルギーから得られるものである。典型的には、電子加速器16から最 も問いプレートへの熱負荷は最も近いプレートへの熱負荷よりも大きい。これは 、電子ビーム18が前のプレートにより電子が遅くなった後にそのプレートでエ ネルギーを与えるからである。更に、最も近いプレートで発生した光子もまたそ の後の最も遠いプレートでエネルギーを与えることができる。このため、より好 ま しい実施の形態においては、電子加速器16に最も近いプレート22は電子加速 器16に最も遠いプレート22よりも厚くなっており、各プレート22における 熱の発生がよりよく均等化されている。変換器14内のプレート2及び冷却溝2 6は電子ビーム18の方向に対し垂直である必要はない。好ましくは、変換器1 4あるいはプレート22の断面が電子ビーム18の経路に対し垂直である。 随意に、変換器14の少なくとも一部分から熱を除去するための手段が備えら れる。熱の除去は、放射、伝導及び/又は対流などの典型的な手段により行われ る。熱除去手段は変換器14の周囲に及び/または変換器14を通して配置され る。適した熱除去手段の例としては、変換器14を形成する材料内に配置され( 例えば、変換器材料が蜂の巣状のものである場合)、変換器14の表面に沿って エッチングされ、プレート22の表面に沿ってエッチングされ、及び/又はプレ ート22間に配置された冷却剤溝26が挙げられる。その代わりに、変換器14 はフリットの型で多孔質材料を含む。この場合、冷却剤はフリット内の隙間を通 って流れ熱除去が行われる。 熱除去手段はまた、変換器14の外殻24に設けられた変換器入口28及び変 換器出口30を有する。 好ましくは、変換器14内、あるいは変換器14の各プレート22内で発生し た熱は、変換器入口28を通って変換器14に入り冷却剤溝26を通り変換器出 口30を通って変換器14から出ていく流体冷却剤の流れにより除去される。流 体冷却剤の流れの適した手段としては、例えば、単路の流体の流れ、自然循環及 び強制循環が挙げられる。典型的には、変換器14の外側で、例えば、熱交換器 32Aを通って導かれることにより、冷却剤がその後冷却される。適した流体冷 却剤としては、水や液体ガリウムなどの液体及びヘリウムなどのガスが挙げられ る。 変換器14内の非常に高い出力密度、例えば約3000watts/cm3以 上に対しては、変換器14は多孔質金属フリットであることが好ましい。その場 合、フリット内の細孔あるいは隙間を通って高圧で流れる流体冷却剤により冷却 される。 変換器14がタングステンであり標的同位体がMo100である実施の形態にお いては、Mo99生成物同位体収率の最適収率は変換器14のプレート22の合計 の厚さが電子ビーム18中の電子に対する停止距離よりもわずかに小さい場合に 得られる。 プレート22の合計の厚さが電子の停止距離よりもわずかに小さい場合、変換 器14とターゲット材料12との間に裏当て34が設けられ、光子ビームのエネ ルギーを減少させずに電子が捕獲される。裏当て34に適した材料はアルミニウ ムなどの低Z材料である。典型的には、高エネルギー光子ビームは裏当て34の 中央であるいは中央付近で裏当て34を通って導かれる。更に、裏当て34の断 面積は高エネルギー光子ビーム18の幅と同じかより大きいことが好ましい。 随意に、裏当て34は図示していないが冷却媒体(例えば水)への熱伝達など の熱除去手段により冷却することができる。 図4に示される更に別の実施の形態においては、変換器14は溶融あるいは液 化した高Z材料33から成り、この材料は変換器入口28から変換器14を通っ て変換器出口30から出ていき熱交換器32Bを通って、その後変換器入口28 に戻るように再循環されている。電子ビームにより変換器14内の変換器材料3 3において発生した熱はその後交換器材料が交換器の外側にある間に、放散して いき、あるいは熱交換器32Bなどの適当な手段により除去される。 図5はこの発明の装置の別の実施の形態を示したものである。ターゲット材料 12の別々のあるいは別々にすることができるインクリメントに連続して放射線 が当てられ、これにより第1のインクリメントで高比放射能の放射性同位体が生 成され、第2のインクリメントに予め放射線が当てられることになりインクリメ ント内の放射性同位体の濃度の増大が開始される。装置100はターゲットアセ ンブリ36、変換器14及び電子加速器16を含む。電子ビーム18は電子加速 器16で発生し変換器14内に導かれる。そこでは、高エネルギー光子を含む光 子ビーム20が発生する。光子ビーム20は変換器14からターゲットアセンブ リ36まで達している。 ターゲットアセンブリ36は少なくとも2つのインクリメントに分離されたあ るいは分離可能なターゲット材料を含み、第1のターゲット材料インクリメント 38は変換器14に最も近くに位置づけられ、第2のターゲット材料インクリメ ント40は第1のターゲット材料インクリメント38に隣接し変換器14から最 も遠くに位置づけられる。更にターゲット材料42を第2のターゲット材料イン クリメント40の後ろに連続して追加することができる。1インクリメントの1 ターゲット材料はターゲットアセンブリ12内に含まれるターゲット材料から分 離されておりあるいは分離可能なある量のターゲット材料である。第1のターゲ ット材料インクリメント、第2のターゲット材料インクリメント及び追加ターゲ ット材料インクリメント42などの各インクリメントのターゲット材料は、ター ゲットのターゲット材料内に標的同位体の充填を含む。典型的には、標的同位体 が大量の固体に含まれている場合、第1のターゲット材料インクリメント38及 び第2のターゲット材料インクリメント40はターゲット材料の別々の部分から 成る。 ターゲットアセンブリ36はまた、入口44A及び出口46Aを含む。入口4 4Aは変換器14から最も遠いターゲットアセンブリ36の端にまたは端近くに 設けられる。入口44Aは追加ターゲット21をターゲットアセンブリ36内に 導くための手段として第2のターゲット材料インクリメント40の最も遠い側に 設けられる。 出口46Aは変換器14に最も近いターゲットアセンブリ36の端にまたは端 近くに設けられる。出口46Aは、最も遠くのターゲット材料インクリメントを ターゲットアセンブリ36から出口46Aを通って導くことにより、最も遠くの ターゲット材料インクリメントをその隣接するターゲット材料インクリメントか ら分離する(例えば、第1のターゲット材料インクリメント38を第2のターゲ ット材料インクリメント40から分離する)ための手段として設けられている。 好ましくは、ターゲットアセンブリ36はまた、ターゲット材料のインクリメ ントをターゲットアセンブリ36を通して変換器14まで運搬し、その後ターゲ ットアセンブリ36から運搬するために、押し棒48などの手段を含む。その代 わりに、ターゲットあるいはターゲット材料をターゲットアセンブリ36を通し て運搬するために、非破壊的にターゲット材料を運搬するための他の公知の手段 も 使用することができる。他の適当な運搬手段としては、例えば、コンベヤーベル ト、ねじ、ピストン及びポンプなどが挙げられる。 ターゲットアセンブリ36は更に、光子反射材50を含んでも良い。光子反射 材50はターゲットアセンブリ36の少なくとも一部の周囲に配置される。光子 反射材50は典型的には、モリブデン‐98、ウラン、タンタル、タングステン 、鉛及び他の重金属などの高Z金属(例えば、Zは約30以上)から成る。光子 反射材50は(例えば、入ってくる光子ビームからあるいは連続したターゲット 材料インクリメントから散乱されて)反射材材料に衝突する少なくとも一部の高 エネルギー光子をターゲットアセンブリ36内のターゲット材料中に反射する。 随意に、ターゲットアセンブリ36は光子反射材38の周囲の少なくとも一部 に設けられた中性子遮蔽物52を含む。適当な型の中性子遮蔽物としては、同位 体変換反応中に放射される中性子の少なくとも一部を熱中性子化する及び/また は捕獲する、プラスチックや水などの水素濃度の高い遮蔽物が挙げられる。 ターゲットアセンブリ36内に配置された連続するターゲット材料インクリメ ントの集合体内における中性子ビームが通過するターゲット材料12の深さは、 各インクリメント内の標的同位体の充填、各インクリメント内の生成物同位体の 所望の濃度、光子ビーム20のエネルギーレベル及び放射期間を基に決定される 。好ましくは、連続するターゲット材料インクリメントに含まれるターゲット材 料は総計の厚さを有し、そのため、ターゲット材料に衝突し、ターゲット材料の 外側に散乱しない光子ビーム20中の有効量の高エネルギー光子以外全てが捕獲 される。例えば、標的同位体がMo100であり所望の生成物がMo99である場合 、30−40MeVの電子ビームに暴露されたタングステン変換器により生成さ れる光子ビームに対しては、ターゲットの総計した厚さは典型的には約6cmか ら約10cmの間である。 光子ビーム20に垂直なターゲットアセンブリ36内のターゲット材料12の 断面積はターゲット材料インクリメント38上の光子ビーム20の焦点領域及び ターゲット材料12を通って光子ビーム20の経路に沿って予想される光子ビー ム20の広がりに依って変動させることができる。ターゲット材料12の断面積 は通常、光子ビーム20の焦点領域と大体同じかそれより大きい。 図6に示される他の実施の形態においては、ターゲット材料12は粒子、液体 、スラリーあるいは他の全ての物理的形態とすることができる。その場合、一イ ンクリメントのターゲット材料12は単一の固体には含まれない。このため、タ ーゲット材料12のインクリメントは分離されていないが分離可能である。ター ゲットアセンブリ36はターゲットアセンブリ36内においてターゲット材料1 2を入れておくための手段、例えばターゲットアセンブリ36内に配置されたシ リンダー54、を含む。適当な収納手段としては固体及び/又は液体用の容器が 挙げられ、これらはチタンのように耐火性を有する。容器の材料組成及び構造設 計は光子ビーム20のエネルギーに有意な減少を引き起こしてはならず、あるい は光子ビーム20からの光子の散乱に有意な増加を引き起こしては成らない。シ リンダー54はシリンダー54内の流れを制御するバッフル55を含み、概して 均一な放射が確保される。 ターゲットアセンブリ36はまた、ターゲット材料12のインクリメントをシ リンダ54に導くための手段を含む。この誘導手段としては入口44B及び出口 46Bが挙げられる。入口44Bは変換器14に最も遠いシリンダー54の端に あるいは端近くに設けてある。出口46Bは変換器14に最も近いシリンダー5 4の端にあるいは端近くに設けてある。この実施の形態においては、典型的には 液体、スラリーあるいは粒子形態であるターゲット材料12は入口44Bを通し てシリンダー54に導かれ、シリンダー54の最も近い端に向かって移動し、出 口46Bを通ってシリンダー54から出ていく。シリンダー54を通過するター ゲット材料12の移動(例えば、流れ)は断続的に続けることができる。ターゲ ット材料12を導くのに適した手段としては、例えば、ポンプ、ピストン及び重 力による送り込みが挙げられる。シリンダー54を通るターゲット材料12の流 れは、例えば、流れを停止させるのに適した位置に(例えば、入口44B又は出 口46Bの所に)配置されたバルブ又はクランプにより、及び/又は、流れ誘導 手段を制御することにより(例えば、ポンプを始動させたり停止させたりして) 制御することができる。 図7に示した他の実施の形態においては、ターゲット材料12のインクリメン トは分離されているが、固体ではなく、ターゲットアセンブリ36は更に別々に 各インクリメントのターゲット材料12を収容するための手段を含む。典型的に は、ターゲット材料12は粒子、液体あるいはスラリー形態である。 容器56などの適した収容手段としては、固体及び/又は液体を収容すること ができる容器が挙げられ、この場合、容器はこの発明の方法の条件の下では耐火 性を有する。容器の材料組成及び構造設計は光子ビーム20のエネルギーに有意 の減少を引き起こしてはならず、また、光子ビーム20〜の光子の散乱の有意の 増加を引き起こしてはならない。適した容器材料の例としてはチタンがある。 この実施の形態においては、容器56は入口44Bを通ってターゲットアセン ブリ36の最も遠い端に入り、光子ビーム20により同時放射されながらターゲ ットアセンブリ36の最も近い端に向かって導かれ、それから出口46Bを通っ てターゲットアセンブリ36から出ていく。 高比放射能の放射性同位体を製造するための図2の実施の形態の作用について 説明する。電子加速器16は変換器14に導かれる電子ビーム18を発生させる 。電子ビーム18の少なくとも一部の電子が変換器14の高Z材料により(電子 、γ)反応において捕獲され、光子を発生させる。その光子は光子ビーム20中 の高エネルギー光子を含む。典型的には、ほとんどの電子が捕獲されほとんどの 光子が変換器14を通過する。 典型的には、電子加速器16は約25MeV以上、好ましくは約30MeVと 約50MeVの間の平均エネルギーレベルを有する電子ビーム18を発生させる 。電子ビーム18の総出力は電子加速器16の設計により、及び変換器14の設 計、厚さ及び熱除去能力により制限される。ビームエネルギーが低すぎれば、高 比放射能の放射性同位体を製造するのに巨大共鳴領域に十分な光子が無く、変換 器14中の電子領域が非常に短く変換器14から熱を除去するのが非常に困難と なる。ビームエネルギーが高すぎると、多くの光子が最適範囲を超えるエネルギ ーを有し、ターゲット材料12の直接の電子による加熱が問題となり電子加速器 16がかなり高価なものとなる。更に、ニオブなどの不純物の生成が増加すると 、他の 同位体変換反応の結果となってしまう。 光子ビーム20は変換器14から導かれ、ターゲット材料12上に集束される 。ターゲット材料12は典型的には変換器14に最も近接して、変換器14から の光子ビーム20の出口と整合させて配置される。変換器14とターゲット材料 12の間には十分な距離があり、電子ビーム18を偏向させるために電磁界を減 衰させる材料を挿入しても良く、あるいは光子ビーム20の光子スペクトルを変 更させる材料を挿入しても良い。しかし、この距離は高い強度の光子ビームを使 用するために最小のものとされる。減衰が必要ない場合、ターゲット材料12は 変換器14と接触させても良い。 ターゲット材料12内で、光子ビーム20の少なくとも一部の高エネルギー光 子が標的同位体と反応して、(γ、n)、(γ、2n)、(γ、p)あるいは( γ、pn)反応などの同位体変換反応によりターゲット材料内である濃度の放射 性同位体を形成する。 好ましくは、光子ビームの有効数の光子が高エネルギー光子であり、所望の同 位体変換のための断面対エネルギー曲線の巨大共鳴領域に含まれるエネルギーレ ベルの範囲内にあるエネルギーを有する。より好ましくは、光子ビーム20の有 効部分の光子が巨大共鳴領域のピークエネルギーレベルと大体同等なエネルギー レベルを有する。 より重い材料に対しては、巨大共鳴領域に対応するエネルギーレベルがかなり 低くなり、より軽い材料に対してはエネルギーレベルがかなり高くなる。 好ましくは、電子ビーム18のエネルギーが標的同位体の巨大共鳴領域のピー クのエネルギーレベルの約2から約3倍であるべきである。例えば、Mo100か らMo99への(γ、n)同位体変換においては、光子ビーム20の少なくとも有 効部分の光子がこの反応に対する巨大共鳴領域内にある、特に約10MeVの閾 エネルギーレベルと約19MeVの高エネルギー限界との間にあるエネルギーレ ベルを有することが好ましい。より好ましくは、光子エネルギーレベルが巨大共 鳴領域のピークである15MeVである。この同位体変換のための電子ビームエ ネルギーは典型的には約25MeVと約50MeVとの間であり、より好ましい エネルギー範囲は約35MeVから約40MeVである。 発生した光子のエネルギーレベルは電子ビーム18のエネルギーレベルに直接 依存し、発生した光子のピークエネルギーレベルは電子ビーム18のエネルギー レベルと大体同じである。典型的には、発生した光子のほとんどがピークエネル ギーの半分以下のエネルギーレベルを有する。そのため、最小の電子ビーム18 の少なくとも一部の電子のエネルギーレベルは、発生した光子と標的同位体の間 で所望の同位体変換反応を起こすのに必要とされる閾(最小)エネルギーレベル と等しくなければならない。好ましくは、電子ビーム18のエネルギーレベルは 所望の同位体変換反応巨大共鳴領域内あるいはそれ以上である。 好ましい実施の形態においては、標的同位体は同位体変換によりモリブデン− 99(Mo99)となるモリブデン−100(Mo100)であり、このMo99はそ の後崩壊して所望の娘核種生成物テクネチウム−99(Tc99)となる。この場 合、発生する光子ビームは約8MeV以上のエネルギーレベルのγ放射線を含む 。より好ましくは、発生するγ放射線の実質的な量は約8MeVと約16MeV との間のエネルギーレベルである。 固体モリブデンにおいてMoの約1.0Ci/gのMo99の平均比放射能を達 成するためには変換器14においてかなり高い出力密度が必要である。とくに、 飽和活性式においては、生成物のf・Rは約2.2×10-8sec-1よりも大き い値を有しなければならない。このRの値は、電子ビーム出力密度及び変換器の 熱除去に関する技術的な制限により、達成するのが困難である。そのため、1. 0Ci/gの平均比放射能が維持できる体積は典型的にはかなり小さな厚さを有 するターゲット材料体積に限られる。ターゲット材料の最大体積を決定するには 、ターゲット材料の断面積が通常光子ビーム20の焦点領域と等しいかあるいは それ以下でなければならない。このため、ターゲット材料体積はしばしば2、3 cm3以下に制限される。 例えば、約10%Mo100を含む自然のモリブデンターゲットに対しては、半 径1.0cmのターゲット円板上に集束される電流1.0μAの35MeV電子 ビームにより、最適な変換器を用いると、約0.5cmの厚さのターゲット材料 に対し約1.0Ci/gの平均比放射能が得られる。変換器の活性領域における 出力密度は約35、000watts/cm3となる。 ターゲット材料の同位体濃度を増加させるとより高い比放射能が達成される。 100%Mo100にまで濃縮したターゲット材料では、ターゲット材料の厚さが 約0.5cmまでで同じ条件であれば10Ci/gを超える比放射能が得られる であろう。 厚さが0.5cmを超え、少なくとも1.0Ci/gの平均比放射能を有する モリブデンターゲットはターゲット材料中のMo100の同位体濃度を変化させる ことにより、及び/又は、光子ビームの光子のエネルギーレベルを変化させるこ とにより得られ、生成物のf・Rは少なくとも2.2×10-8sec-1とするこ とができる。 厚いターゲットに対しては、ターゲットの最初の0.5cm深さで生成される 活性はターゲットにおいて生成される全活性のほんの28%である。しかしなが ら、所望の生成物同位体の他の72%は変換されていないターゲット材料により 十分希釈されているため、商業的な価値はない。他方、0.5cm以下の厚さの 単一ターゲットに放射線照射すると光子エネルギーの損失を招く。閾活性未満の 活性を有する厚いターゲットの一部分は潜在的に価値のある資源であるが、改良 されなければ使用できない。 従って、図5に示すようなインクリメントターゲットを用いることにより、所 定の閾値以上の平均比放射能まで放射線照射されたターゲットのその部分だけが 処理のために除去される。ターゲットの残りの部分は閾値未満の放射線照射を受 けており、連続して閾値まで放射線照射して各ターゲット要素の比放射能の和及 び総放射性同位体生成速度を最適化することができる。好ましくは、各ターゲッ トインクリメントの厚さは0.5cm以下である。 少なくとも、第1のターゲット材料インクリメント38及び第2のターゲット 材料インクリメント40内では、光子ビーム20の一部の高エネルギー光子が標 的同位体と反応し第1のターゲット材料インクリメントで高い比放射能が形成さ れ、第2のターゲット材料インクリメント40は予め放射線照射され、追加のタ ーゲット材料インクリメント42も予め放射線照射される可能性があり、これら のインクリメントにおいては放射性同位体の比放射能の増大が開始される。 この方法はまた、追加のターゲット材料インクリメント42を介して第2のタ ーゲット材料インクリメント40の最も遠い側に力を加える押し棒48の作用に より、第1のターゲット材料インクリメント38及び第2のターゲット材料イン クリメント40を出口46Aに向かって及び変換器14のより近くに移動させる 工程を含む。その代わりに、ターゲットは適した自動あるいは手動の手段ならど のような手段によってでも移動させることができる。更に、ターゲットの移動は 連続的でも、断続的でも、逐次的でも、あるいは段階的でも良い。 結局、第1のターゲット材料インクリメント38は出口46Aを通して押し出 され、ターゲットアセンブリ36から排除される。更に、第2のターゲット材料 インクリメント40は第1のターゲット材料インクリメント38の初めの位置ま で押され、そこで、光子ビーム20がその後第2のターゲット材料インクリメン ト40上に集束し、高比放射能の製造が完了する。 追加のターゲット材料インクリメント42は入口44Aを通して第2のターゲ ット材料インクリメント40の後ろに連続して追加することができる。 この方法においては、各インクリメント中の生成物放射性同位体の比放射能の 単位時間当たりに取り出される生成物同位体の量に対する比は、生成物放射性同 位体の高い放出速度あるいは生成物放射性同位体の高い高比放射能に対する必要 性により最適化することができる。 同位体変換反応により発生した生成物放射性同位体の濃度は光子ビーム20中 の高エネルギー光子の強度、放射線照射されるターゲット材料の体積、生成物同 位体の放射性半減期、及び放射線照射されるターゲット材料12の量に依存する 。光子の強度は大体、同じ焦点領域にに対する電子ビーム18の電流レベルに直 線的に依存し、電流が高いほど単位時間当たりにより多くの高エネルギー光子が 発生し、ターゲット材料中に導かれ、単位時間当たりにより多くの標的同位体と 反応する。 光子ビーム20により放射線照射されるターゲット材料12の体積は光子ビー ム20のターゲット材料12上の焦点領域及びターゲット材料内での光子散乱量 に依存する。典型的には、光子ビーム20の焦点領域は変換器14からの高エネ ルギー光子の放出角の関数である。所望の同位体変換反応に対する巨大共鳴領域 内にあるエネルギーレベルを有する高エネルギー光子のほとんどが、電子ビーム 18の延長軸の方向に沿って調整された軸を有する幅の狭い円錐形内に放出され る。円錐の軸に対してある角度で放出される高エネルギー光子の強度は円錐から の角が増加するにつれ急激に減少する。例えば、円錐軸から約5°の角度では、 ピーク光子の強度は円錐の中心当たりで放出されたピーク光子の強度の約5分の 1である。更に、約2分の1のピーク光子エネルギを有する高エネルギー光子の 強度は、円錐軸に沿った強度よりも、円錐軸から25°の角度においては約2の オーダーの大きさで低くなる。 このため、光子ビーム20は電子ビーム18の延長軸に沿って前方に強いピー クを有する。そのため、光子ビーム20の焦点領域は変換器14上の電子ビーム 18の焦点領域により決定される。電子ビームエネルギーが増加すると共に、光 子ビーム20の焦点領域は小さくなり、最小領域は変換器14上の電子ビーム1 8の焦点領域の大きさである。このため、光子ビームエネルギーの増加に伴い、 ターゲット材料12の断面は更に制限される。 各ターゲット材料インクリメント内の生成物放射性同位体の比放射能を最適化 するためには、ターゲットアセンブリから除去した時に、光子ビーム20の焦点 幅を最小とし第1のターゲット材料インクリメント38の中心付近により高い濃 度の生成物放射性同位体が生成され、ターゲットの端付近ではより濃度が低くな るようにする。光子ビーム20は、ターゲット材料を通って進むと共に広がるの で、散乱からのように、濃度はターゲット材料の中心付近で減少し、ターゲット 材料12の端に近づくほど増加する。このため、第1のターゲット材料インクリ メント38を通過した後には、光子ビーム20は第2のターゲット材料インクリ メント40及び追加のターゲット材料インクリメント42に予め照射し、これら のインクリメントターゲット全体にわたり(例えば、中心付近及び端において) より低レベルの生成物同位体を生成する。 電子ビーム18の焦点領域を最小とし、ターゲットの中心付近でより濃度の大 きな生成物同位体を得ることが好ましい。変換器14上での電子ビーム18の焦 点領域に関する下限は交換器14の放熱能力に依存する。電子ビーム18の焦点 領域は、局所的な融解、破壊及び/又は変換器材料の機能の損失を導く、変換器 14の影響を受ける部分に高出力密度が形成されるほど小さいものであってはな らない。 ターゲットに放射線照射が行われる時間は、光子ビーム20中の、連続するタ ーゲット材料インクリメントの出口46に向かう移動速度に依存する。ターゲッ ト材料インクリメントは、セグメント厚及び排出速度の組み合わせにより所望の 比放射能の生成物同位体の製品が得られるような速度で、導入され、移動され、 排出される。ターゲットの排出速度が高いと、発生した放射性同位体のより大き な画分が回収されるが、排出された材料の比放射能は、他の全ての因子を変化さ せないで低いターゲット材料インクリメント排出速度から得られるものほど高く ない。図8は更に、光子ビーム内のターゲット材料の流速を変化させた場合の生 成速度及び生成物の比放射能に関する計算により得た効果を図示したものである 。図8は、35MeVの電子ビームエネルギー、1.10μAの電子ビーム電流 、及び半径2.0cm及び0.5cmの厚さの円筒形Mo100ターゲットセグメ ントを基本としている。 この発明の方法はまた、様々な濃度の安定同位体を製造するの使用することが できる。 この発明について更に、特に以下の実施例により説明する。実施例1 Mo100の光核変換によるMo99の製造 自然の同位体濃度の円筒形モリブデン(直径4インチ)を円筒の長さに垂直な 面で薄く切り別々のモリブデン箔及びモリブデン板とした。各箔の後ろには別々 の板を配した。各箔は約0.01インチ(0.25mm)の厚さとし、各板は約 0.75インチと約1.5インチの間の厚さとした。箔を使用して、箔と板を合 わせた厚さの内の異なる点でのMo99の比放射能を決定した。 ターゲット中には、6つの箔/板ユニットを板がより幅の狭いγビーム源によ り近くなるように連続して配置した。各箔あるいは板は隣接する板あるいは箔に 接触させた。 変換器プレートとして使用する直径2インチ、厚さ4.3mmのタングステン 板をγビーム源とターゲットの間に配置した。変換器はまた、ターゲットの第1 の箔に接触させた。 1.84マイクロアンペア(μA)の電流及び1.5cmのビーム幅を有する 28MeVの電子ビームを実質的に垂直に電子ビーム源に最も近い変換器側に導 いた。γビームは変換器の最も遠い側に対し実質的に垂直に発生した。γビーム をターゲット中に導いた。ターゲットを発生したγビームに4.6時間暴露した 。 放射線照射後26時間の時点で、各箔に対し較正真性ゲルマニウム結晶を用い て、各箔の中心点で放射されるTc99減衰に固有のエネルギー(すなわち140 .1keV)を有するγsの量を測定することにより、及び活性が2分の1に減 少しビームの広がりを示す箔の中心からの半径距離を測定することにより、テク ネチウム−99(Tc99)の総活性及び巨大共鳴ビーム半値幅を測定した。 6つの連続した箔に対する中心点活性測定の結果を図9に示す。図に示される ように、ターゲットの表面(深さ=0)に位置する第1の箔の中心点で測定した Tc99の活性は30.3マクロキュリー(μCi)であった。ターゲット中でよ り深い位置にある箔に対する中心点活性はターゲット内の相対深さの関数として 非線形的に減少した。これにより、巨大共鳴エネルギー範囲の光子束はターゲッ ト材料内の距離に伴い急激に落ち込むことが証明された。 6つの連続する箔に対する半値幅測定結果もまた図9に示す。第1の箔(深さ =0)の半値幅は1.5cmであった。ターゲット中でより深い位置にある箔に 対して測定した半値幅は深さと共に増加し、例えば、約6cmの深さの地点での 箔に対する半値幅は約3.3cmであった。これらの半値幅測定により、γ放射 線ビームはターゲット内でγsの散乱から広がるが、実質的には平行のままでタ ーゲット材料からのγ線の有意な損失無しにターゲットの断面全体でMo99の製 造を支持することが証明された。等価物 当業者は、ありきたりの実験のみを用いて、この中で特に説明した発明の特定 の実施の形態に相当するものは多くあることを認め、あるいは確認することがで きるであろう。このような等価物は以下の請求の範囲の範囲に含まれると解釈さ れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD, MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ランザ,リチャード アメリカ合衆国02146マサチューセッツ州 ブルックリン、ケンウッド・ストリート 57番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a)電子加速器と、 b)電子ビームを高エネルギー、高強度の光子ビームに変換するための変換器と 、 c)モリブデン−100ターゲットと、を備える、モリブデン−100ターゲッ トから同位体変換反応により高非活性のモリブデン−99を製造するための装置 。 2.変換器は、 a)平行に配置され、異なる厚さを有する少なくとも2つの別々の変換器プレー トと、 b)変換器プレートを冷却して発生した熱を除去するために隣接する変換器プレ ート間に配置された冷却剤溝と、を備える請求項1記載の装置。 3.光子ビームの強度は少なくとも50μA/cm2である請求項1記載の装置 。 4.f・R≧2.2×10-8sec-1、 式において、fはモリブデン−100ターデット中のモリブデン−100の同位 体フラクションであり、 Rは単位体積当たり単位エネルギー当たりの光子経路長に光中性子断面を加重し てエネルギーについて積分したものである、 をみたす請求項1記載の装置。 5.モリブデン−100ターゲット中のモリブデン−99の平均比放射能は少な くとも1.0Ci/gである請求項4記載の装置。 6.モリブデン−100ターゲットは自然濃度のモリブデン−100を有するモ リブデンであり、厚さが0.5cm以下である請求項5記載の装置。 7.モリブデン−100ターゲットは濃縮されたモリブデン−100であり、厚 さが7.5cm以下である請求項5記載の装置。 8.a)モリブデン−100ターゲットは厚さが0.5cm以下の濃縮されたモ リブデン−100であり、 b)前記ターゲット中のモリブデン−99の平均比放射能は少なくとも10.0 Ci/gである請求項4記載の装置。 9.a)高エネルギー、高強度の光子ビームを発生させるためのビーム源と、 b)ターゲット材料のインクリメントを含むターゲットアセンブリであって、該 インクリメントは光子ビームの照射により生成物同位体に変換する標的同位体を 含み、ビーム源に最も近いターゲット材料の1つのインクリメントは更に光子ビ ーム照射を受けるターゲット材料を残して生成物同位体と共にターゲットアセン ブリから除去できる、前記ターゲットアセンブリと、 を備える、同位体変換反応により、ターゲット材料の連続インクリメント内で一 定濃度の少なくとも1つの生成物を連続して製造するための装置。 10.光子ビーム強度は少なくとも50μA/cm2である請求項9記載の装置 。 11.f・R≧2.2×10-8sec-1、 式において、fはモリブデン−100ターゲット中のモリブデン−100の同位 体フラクションであり、 Rは単位体積当たり単位エネルギー当たりの光子経路長に光中性子断面を加重し てエネルギーについて積分したものである、 をみたす請求項9記載の装置。 12.更に、ターゲット材料インクリメントを連続して光子ビーム源に向かって 移動させ、生成物同位体を含む最も近いターゲットインクリメントをターゲット アセンブリから除去する手段を含む請求項11記載の装置。 13.更に、光子ビーム発生手段から最も遠いターゲットアセンブリ中に追加の ターゲット材料インクリメントを挿入するための手段を含む請求項12記載の装 置。 14.ターゲット材料は固体である請求項11記載の装置。 15.ターゲット材料は液体、スラリーあるいは粒子のどれかの形態をとる請求 項11記載の装置。 16.各インクリメントのターゲット材料は別々に1つの容器内に収容されてい る請求項15記載の装置。 17.ビーム源は、 a)電子加速器と、 b)電子ビームを高エネルギー光子ビームに変換するための変換器と、 を備える請求項11記載の装置。 18.変換器は、変換器内に配置され異なる厚さを有する少なくとも2つの別々 の変換器プレートを含む請求項17記載の装置。 19.更に、隣接する変換器プレート間に設けられた冷却剤溝を含む、変換器を 冷却するための手段を備える請求項18記載の装置。 20.a)電子加速器と、 b)電子ビームを高エネルギー、高強度の光子ビームに変換するための変換器と 、 c)前記光子ビームに対して連続して配置された、高エネルギー光子ビームのた めの少なくとも2つのターゲットと、 d)各ターゲットに含まれる標的同位体と、 e)連続するターゲットを変換器に向かって移動させる手段と、を備える、同位 体変換反応により、連続したターゲット内で一定濃度の少なくとも1つの生成物 同位体を逐次製造するための装置。 21.光子ビームの強度は少なくとも50μA/cm2である請求項20記載の 装置。 22.f・R≧2.2×10-8sec-1、 式において、fはモリブデン−100ターゲット中のモリブデン−100の同位 体フラクションであり、 Rは単位体積当たり単位エネルギー当たりの光子経路長に光中性子断面を加重し てエネルギーについて積分したものである、をみたす請求項20記載の装置。 23.a)平行に配置され、異なる厚さを有する少なくとも2つの別々の変換器 プレートを含む変換器と、 b)変換器プレートを冷却して発生した熱を除去するために隣接する変換器プレ ート間に配置された冷却剤溝と、 を備える、電子加速器からの高エネルギー電子ビームを高エネルギー光子ビーム に高出力密度変換するための装置。 24.ターゲットを高エネルギー、高強度の光子ビームに暴露して、ターゲット 内で高比放射能のモリブデン−99を形成する工程を含むターゲット中のモリブ デン−100の同位体変換により高比放射能モリブデン−99を製造するための 方法。 25.a)ターゲット材料の厚さは約7.5cm以下であり、 b)高エネルギー光子ビームはタングステン変換器に衝突する電子ビームにより 発生し、その変換器内での電子ビーム出力密度は約35、000watts/c m3である請求項21記載の方法。 26.a)ターゲット材料は天然モリブデンであり、 b)ターゲット材料中のモリブデン−99の比放射能は少なくとも1.0Ci/ gである請求項25記載の方法。 27.a)ターゲット材料は濃縮モリブデンであり、 b)ターゲット材料中のモリブデン−99の比放射能は少なくとも10.0Ci /gである請求項25記載の方法。 28.光子ビームの強度は少なくとも50μA/cm2である請求項24記載の 方法。 29.a)ターゲットはモリブデンであり、 b)f・R≧2.2×10-8sec-1、 式において、fはモリブデン−100ターゲット中のモリブデン−100の同位 体フラクションであり、 Rは単位体積当たり単位エネルギー当たりの光子経路長に光中性子断面を加重し てエネルギーについて積分したものである、 をみたす請求項24記載の方法。 30.a)モリブデンターゲットは自然濃度のモリブデン−100を有し、厚さ が0.5cm以下であり、 b)前記ターゲット中のモリブデン−99の平均比放射能は1.0Ci/g以上 である請求項29記載の方法。 31.モリブデンターゲットは濃縮モリブデン−100である請求項29記載の 方法。 32.a)モリブデンターゲットの厚さは約7.5cm以下であり、 b)前記ターゲット中のモリブデン−99の比放射能は1.0Ci/g以上であ る請求項29記載の方法。 33.a)モリブデンターゲットの厚さは約0.5cm以下であり、 b)前記ターゲット中のモリブデン−99の比放射能は10.0Ci/g以上で ある請求項29記載の方法。 34.高エネルギー光子ビームは変換器に衝突する電子ビームにより発生する請 求項24記載の方法。 35.変換器はその変換器内に配置され、異なる厚さを有する少なくとも2つの 別々の変換器プレートを含む請求項34の方法。 36.更に変換器を冷却する工程を含む請求項35記載の方法。 37.a)高エネルギー、高強度の光子ビームを光子ビーム源からターゲット材 料インクリメントを通して導く工程であって、インクリメントは光子ビームに対 して連続しており、インクリメント内に含まれる標的同位体は前記光子ビームに 暴露されターゲット材料インクリメント内で生成物同位体が形成される、前記光 子ビーム誘導工程と、 b)光子ビーム源に最も近いインクリメントである第1のターゲット材料インク リメントを光子ビームから除去する工程と、 c)ターゲット材料インクリメントを連続して光子ビーム源に向かって進める工 程と、 を含む同位体変換反応により、ターゲット材料の連続するインクリメント内で一 定濃度の少なくとも1つの生成物同位体を逐次製造するための方法。 38.a)ターゲットはモリブデンであり、 b)f・R≧2.2×10-8sec-1、 式において、fはモリブデン−100ターゲット中のモリブデン−100の同位 体フラクションであり、 Rは単位体積当たり単位エネルギー当たりの光子経路長に光中性子断面を加重し てエネルギーについて積分したものである、をみたす請求項37記載の方法。 39.光子ビームの強度は少なくとも50μA/cm2である請求項37記載の 方法。 40.モリブデン−100を高エネルギー光子ビームに暴露することにより製造 した高比放射能を有するモリブデン−99を含む組成物。 41.比放射能は少なくとも約1.0Ci/gである請求項40記載の組成物。 42.比放射能は少なくとも約10.0Ci/gである請求項41記載の組成物 。
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