JP6914870B2 - 放射性同位元素製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、放射性同位元素製造装置に関するものである。
従来、このような分野の技術として、下記特許文献1に記載の放射性同位元素製造装置が知られている。この放射性同位元素製造装置は、ターゲットを保持するターゲット装置を備えている。このターゲット装置がターゲットを保持した状態で粒子加速器に装着され、粒子加速器から荷電粒子線がターゲットに照射されることで、核反応によりターゲットに放射性同位元素が生成される。
特開2013-167489号公報
近年では、放射性同位元素の需要が高まっており、この種の放射性同位元素製造装置においても放射性同位元素の収量を向上させることが望まれる。本発明は、放射性同位元素の収量を向上させる放射性同位元素製造装置を提供することを目的とする。
本発明の放射性同位元素製造装置は、ターゲット材へ荷電粒子線を照射して放射性同位元素を製造する放射性同位元素製造装置であって、荷電粒子線を所定のビーム軸に沿って出射する粒子加速器と、粒子加速器から出射された荷電粒子線が入射し通過する第1ターゲット部と、第1ターゲット部を通過した荷電粒子線が入射する第2ターゲット部と、を備え、第1ターゲット部は、荷電粒子線が通過するビーム通過路と、ビーム通過路内においてビーム軸上で第1のターゲット材を保持するターゲット材保持部と、第1のターゲット材を冷却する冷却ガスを供給する冷却ガス供給部と、を有し、第2ターゲット部は、基板本体と当該基板本体に設けられた第2のターゲット材とを含むターゲット基板をビーム軸上に保持する基板保持部と、ターゲット基板のうち荷電粒子線の下流側の面に、当該ターゲット基板を冷却する冷却水を供給する冷却水供給部と、を有し、ビーム軸上における、第1ターゲット部の第1のターゲット材とターゲット材保持部との合計の厚みは、ビーム軸上におけるターゲット基板の厚みよりも小さい。
また、第1ターゲット部は複数のターゲット材保持部を有するようにしてもよい。また、ビーム軸に交差する方向から第1のターゲット材をビーム軸上に挿抜可能である構成にしてもよい。
本発明によれば、放射性同位元素の収量を向上させる放射性同位元素製造装置を提供することができる。
実施形態に係る放射性同位元素製造装置を示す断面図である。 第1ターゲット部を分解して示す断面図である。 (a)は、ターゲットフォイルを拡大して示す断面図であり、(b)は、ターゲット基板を拡大して示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る放射性同位元素製造装置の実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1及び図2を参照しながら放射性同位元素製造装置1について説明する。放射性同位元素製造装置1は、ターゲット材17へ荷電粒子線を照射し、核反応によって放射性同位元素を生成させ製造する装置である。放射性同位元素製造装置1は、荷電粒子を加速して所定のエネルギーの荷電粒子線を出射する粒子加速器3と、ターゲット材17を保持して粒子加速器3のマニホールド5に装着されるターゲット装置7と、を備えている。
放射性同位元素製造装置1で製造される放射性同位元素の核種としては、例えば、64Cu、89Zr、76Br、124I、123I、62Zn、等が挙げられる。また上記核種を製造するためのターゲット材17の材料として、それぞれ、64Ni、天然Y(89Y)、Cu2 76Se、124TeO2123TeO2、天然Cu、等が使用される。
ターゲット材17の材料が64Niである場合、例えば、当該材料は粒状であり、金からなる基板上に電気メッキで64Niが固定され使用される。そして粒子加速器3からは陽子線(水素の正イオンからなる陽子線)が照射され、64Ni(p,n)64Cuの核反応によって核種64Cuが製造される。ターゲット材17の材料が天然Y(89Y)である場合、例えば、当該材料はフォイル状であり、金からなる基板上に上記フォイルが物理的に固定(差込み型など)されて使用される。そして粒子加速器3からは陽子線が照射され、89Y(p,n)89Zrの核反応によって核種89Zrが製造される。ターゲット材17の材料がCu2 76Seである場合、例えば、当該材料は粒状であり、白金からなる基板上に焼結によってCu2 76Seが固定され使用される。そして粒子加速器3からは陽子線が照射され、76Se(p,n)76Brの核反応によって核種76Brが製造される。
ターゲット材17の材料が124TeO2である場合、例えば、当該材料は粒状であり、白金からなる基板上に焼結によって124TeO2が固定され使用される。そして粒子加速器3からは陽子線が照射され、124Te(p,n)124Iの核反応によって核種124Iが製造される。ターゲット材17の材料が123TeO2である場合、例えば、当該材料は粒状であり、白金からなる基板上に焼結によって123TeO2が固定され使用される。そして粒子加速器3からは陽子線が照射され、123Te(p,n)123Iの核反応によって核種123Iが製造される。ターゲット材17の材料が天然Cuである場合、例えば、当該材料はフォイル状であり、金からなる基板上に上記フォイルが物理的に固定(差込み型など)されて使用される。そして粒子加速器3からは陽子線が照射され、63Cu(p,2n)62Znの核反応によって核種62Znが製造される。
粒子加速器3としては、例えばサイクロトロン、線形加速器(ライナック)等が使用される。荷電粒子線としては、例えば、陽子線、重陽子線、α線等が使用される。以下の説明においては、粒子加速器3から出射される荷電粒子線の上流、下流に対応させて、「上流側」、「下流側」等の語を用いるものとする。また、粒子加速器3から出射される荷電粒子線のビーム軸には図中で「B」の符号を付す。ビーム軸とは、ある位置における荷電粒子線の飛跡及びその延長線である。
ターゲット装置7は、複数のターゲット材17をビーム軸B上に保持することができる。本実施形態においては、図に例示されるように、ターゲット装置7が合計5つのターゲット材17をビーム軸B上に保持可能であるものとする。ターゲット材17の保持構造についての詳細は後述する。ターゲット装置7は、マニホールド5の直ぐ下流側に接続される第1ターゲット部11と、第1ターゲット部11の直ぐ下流側に接続される第2ターゲット部12と、を備えている。粒子加速器3から出射された荷電粒子線は、第1ターゲット部11に入射し通過する。そして、第1ターゲット部11を通過した荷電粒子線が、第2ターゲット部に入射するようになっている。マニホールド5から第1ターゲット部11に亘ってビーム通過路15が設けられている。当該ビーム通過路15内にはビーム軸Bが通過し、上記の荷電粒子線は当該ビーム通過路15を通過する。マニホールド5のビーム通過路15内には真空フォイル14が設置され、真空フォイル14はビーム通過路15を真空状態に封止する。
(第1ターゲット部)
第1ターゲット部11は、例えば四角柱状をなす本体胴部13を備えており、当該本体胴部13の中央には、円形断面をなす貫通孔がビーム軸B方向に貫通するように形成されている。当該貫通孔が、上述のビーム通過路15の一部を構成する。
第1ターゲット部11は、本体胴部13に着脱可能なターゲットホルダー21を4つ備えている。各ターゲットホルダー21にはそれぞれ1つずつのターゲットフォイル16を取付けることができる。図3(a)に拡大して示されるように、本実施形態では、ターゲットフォイル16が、金フォイル18(ターゲット材保持部)と、当該金フォイル18の上流側の面上に形成されたターゲット材17と、を備えているものとする。例えば、ターゲット材17は、目的の放射性同位元素を得るためのターゲット物質が、金フォイル18表面に焼結又はメッキされることで形成される。
ターゲットホルダー21のホルダー本体部21aは、ビーム軸B方向を厚みとする平板状をなしている。ホルダー本体部21aには、ビーム通過路15の一部をなすビーム通過孔25が厚み方向に貫通して形成されており、このビーム通過孔25(ターゲット材保持部)内に薄膜状のターゲットフォイル16が取付けられる。一方、本体胴部13には、各ターゲットホルダー21のホルダー本体部21aを挿入するスリット23が形成されている。スリット23は、本体胴部13の側壁面からビーム通過路15を横切る位置まで、ビーム軸Bに交差する方向(本実施形態ではビーム軸Bに直交する方向)に切り込まれている。
このスリット23に対してターゲットホルダー21のホルダー本体部21aが挿抜されることにより、ターゲットフォイル16はビーム軸Bに交差する方向(本実施形態ではビーム軸Bに直交する方向)からビーム軸B上に挿抜可能である。そして、ホルダー本体部21aがスリット23挿入された状態では、ターゲットフォイル16はビーム通過路15内に位置し、ビーム軸Bを横切って位置する。以上のような構造により、第1ターゲット部11には、合計4つのターゲット材17がビーム通過路15内でビーム軸B上に直線状に配置される。上記4つのターゲットフォイル16のターゲット材17を互いに区別する場合には、上流側から順に、ターゲット材17a,ターゲット材17b,ターゲット材17c,ターゲット材17dと呼ぶ。
なお、ターゲットホルダー21のうちホルダー本体部21a以外の部位は、ツマミ部21bとして本体胴部13の側壁面上に突出している。このツマミ部21bが所定のアクチュエータ等で把持されることにより、本体胴部13に対するターゲットホルダー21の着脱操作が円滑に実行される。ツマミ部21bのうち本体胴部13の側壁面に対面する部位には、Oリング27が設けられている。ツマミ部21bと本体胴部13の側壁面との間に上記Oリング27が挟み込まれ、ビーム通過路15が真空状態に封止されている。
(第2ターゲット部)
図1に示されるように、第2ターゲット部12は、例えば円柱形状をなすボディ部31を備えている。ボディ部31にはターゲット基板35を保持する基板保持部33が形成されている。基板保持部33は、ボディ部31の前端面に形成された円形の凹部を有しており、当該凹部内にはバキューム孔34が開口している。上記凹部に円板状のターゲット基板35が嵌り込み、バキューム孔34を通じてターゲット基板35が真空引きされることで、基板保持部33にターゲット基板35が保持されている。また、ボディ部31の前端面には、基板保持部33を囲むようにOリング41が設置されている。このOリング41が第1ターゲット部11と第2ターゲット部12との間に挟み込まれ、ビーム通過路15が真空状態に封止されている。
図3(b)に拡大して示されるように、上記のターゲット基板35は、例えば、所定の材料からなる円形の基板本体37と、当該基板本体37の上流側の面上に形成されたターゲット材17と、を備えている。このターゲット材17は、目的の放射性同位元素を得るためのターゲット物質が、基板本体37の表面に焼結又はメッキされることで形成される。または、上記のターゲット材17は、目的の放射性同位元素を得るためのターゲット物質からなるフォイルが、基板本体37の表面に接合されることで形成される。基板本体37の材料としては、例えば金、白金等が使用される。ターゲット基板35のターゲット材17を他のターゲット材17と区別する場合には、ターゲット材17eと呼ぶ。図1に示されるように、基板保持部33に保持されたターゲット基板35がビーム通過路15の後端面を塞いでおり、ターゲット材17eがビーム軸B上に位置している。
以上のような放射性同位元素製造装置1の構成によれば、真空フォイル14と、第1ターゲット部11に保持された4つのターゲット材17a〜17d(第1のターゲット材)と、第2ターゲット部12に保持された1つのターゲット材17e(第2のターゲット材)と、が、ビーム軸B上に直線的に配列される。そして、粒子加速器3から出射された荷電粒子線は、真空フォイル14と、ターゲット材17a〜17dと、を順に通過し、ターゲット材17eに到達する。このとき、5つのターゲット材17a〜17eにそれぞれ荷電粒子線が照射されることになり、各ターゲット材17a〜17eではそれぞれ核反応によって放射性同位元素が生成する。このとき、荷電粒子線は、ターゲット基板35を通過せずに、基板本体37によって止められることが好ましい。
ここで、ビーム通過路15を通過する荷電粒子線のエネルギーは、各ターゲットフォイル16がデグレーダーのように機能することで、下流側に行くに従って低下していく。従って、各ターゲット材17a〜17eに照射される荷電粒子線のエネルギーは、下流に行くほど小さくなる。その一方、放射性同位元素の生成効率を高めるための最適なエネルギーは核種毎に異なる。この知見に基づけば、各ターゲット材17a〜17eがすべて同一の核種である必要はなく、各ターゲット材17a〜17eの中に異なる複数種類の核種が存在するようにしてもよい。そして、荷電粒子線のエネルギーが各ターゲット材17a〜17eの核種に対して最適化され、放射性同位元素の生成効率が最適化されるように、各ターゲットフォイル16の厚みや各ターゲット材17a〜17eの核種が決定されてもよい。
また、ビーム軸B上における第1ターゲット部11のターゲット材17a〜17dと金フォイル18との4つ分の合計の厚みは、ビーム軸B上における第2ターゲット部12のターゲット材17eと基板本体37との合計の厚みよりも小さい。換言すれば、ビーム軸B上における4枚のターゲットフォイル16の厚みの合計が、ターゲット基板35の厚みよりも小さい。この条件により、粒子加速器3からの荷電粒子線は、第1ターゲット部11の4枚のターゲットフォイル16を通過し、かつ、その下流側でターゲット基板35の基板本体37を通過せずに止められる、といった設定が可能になる。
(ターゲット等の冷却手段)
放射性同位元素製造装置1では、真空フォイル14、ターゲットフォイル16及びターゲット基板35には荷電粒子線が照射されるので、適宜冷却する必要がある。放射性同位元素製造装置1は、真空フォイル14、ターゲットフォイル16及びターゲット基板35(以下、総称して「冷却対象物」という)を冷却するための以下のような構成を備えている。
放射性同位元素製造装置1は、冷却ガス源(図示せず)から送られる冷却ガスを、ビーム通過路15内に供給し冷却対象物に対して吹き付ける5箇所の冷却ガス供給部51を備えている。冷却ガスとしては、例えばヘリウムガスが使用される。各冷却ガス供給部51は、ビーム軸B方向において、冷却対象物同士の各間の位置に1つずつ配置されている。上流側から1番目に位置する冷却ガス供給部51は、マニホールド5内に設けられており、上流側から2〜5番目に位置する冷却ガス供給部51は、第1ターゲット部11の本体胴部13内に設けられている。各冷却ガス供給部51に対して、ビーム通過路15を挟んで対向する位置には、上記冷却ガスをビーム通過路15から排出する冷却ガス排出部53が1つずつ設けられている。
各冷却ガス供給部51は、上流側に位置する冷却対象物の下流側の面に向けて斜めに冷却ガスを吹き付ける上流側吹付流路55と、下流側に位置する冷却対象物の上流側の面に向けて斜めに冷却ガスを吹き付ける下流側吹付流路57とを備えている。このような冷却ガス供給部51によれば、各ターゲットフォイル16は、それぞれ、上流側の面と下流側の面の両面から冷却ガスが吹き付けられて冷却される。また、真空フォイル14は、下流側の面に冷却ガスが吹き付けられて冷却される。また、ターゲット基板35は、上流側の面に冷却ガスが吹き付けられ、下流側の面には次に説明するように冷却水が接触して、両面から冷却される。
放射性同位元素製造装置1は、ターゲット基板35を水冷するための冷却水供給部を備えている。具体的には、第2ターゲット部12のボディ部31には、ターゲット基板35に冷却水を供給する冷却水供給路61と、当該冷却水を排出する冷却水排出路63と、が設けられている。上記冷却水は、ターゲット基板35を蓋とする冷却水空間65内を流動し、ターゲット基板35の下流側の面に接触してターゲット基板35を冷却する。また、ボディ部31には、上記冷却水をボディ部31内から完全に排出するための、エアブロー流路67とエアブロー排出流路69とが設けられている。以上のように、ターゲット基板35は、上流側からは冷却ガスにより、下流側からは冷却水によって冷却される。
以上説明した放射性同位元素製造装置1による作用効果について説明する。放射性同位元素製造装置1は、それぞれビーム軸B上にターゲット材17を保持する第1ターゲット部11と第2ターゲット部12とを備えている。粒子加速器3からの荷電粒子線は、第1ターゲット部11に保持されたターゲット材17に照射され通過した後、第2ターゲット部12に保持されたターゲット材17にも照射される。すなわち、荷電粒子線が複数のターゲット材17に同時に照射され、複数のターゲット材17においてそれぞれ放射性同位元素が同時に生成する。従って、放射性同位元素の収量が向上する。また、前述したように各ターゲット材17a〜17eの中に異なる複数種類の核種が存在するようにすれば、複数種類の核種の放射性同位元素を同時に得ることも可能になる。
更に、第1ターゲット部11自体が複数のターゲット材17a〜17dを保持可能であり、ターゲット材17a〜17dにおいてそれぞれ放射性同位元素が同時に生成する。従って、上述したような放射性同位元素の収量が更に向上する。また、ターゲット材17の両面が冷却されることにより冷却効率が高いので、荷電粒子線照射による入熱の制約が緩和され、その結果ターゲット材17を厚くすることもできる。従って、ターゲット材17を厚くして放射性同位元素の収量を向上することもできる。
また、一般的には、サイクロトロンから出射される荷電粒子線のエネルギーは変更困難であるので、従来であれば、真空フォイル14をデグレーダーとして、ターゲット材17に照射される荷電粒子線のエネルギーを最適な値まで低下させることが必要であった。これに対して放射性同位元素製造装置1では、上流側に位置するターゲットフォイル16が下流側に位置するターゲットフォイル16又はターゲット基板35にとってのデグレーダーとして機能することになる。従って、前述したように、各ターゲットフォイル16の厚み等を調整することにより、各ターゲット材17に照射される荷電粒子線のエネルギーを、高い生成効率を得られるエネルギーに調整することができる。
また、第2ターゲット部12では、ターゲットホルダー21を本体胴部13に挿入してターゲット材17を設置する方式が採用されているので、ターゲット材17の設置及び排出が簡便に実行可能である。また、ターゲット材17の設置及び排出を自動化することも可能になり、その結果、手動によるターゲット材17の設置及び排出に比較して、作業者の被ばくを低減することができる。
本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。また、上述した実施形態に記載されている技術的事項を利用して、実施例の変形例を構成することも可能である。各実施形態の構成を適宜組み合わせて使用してもよい。例えば、第1ターゲット部11が保持可能なターゲットフォイル16の数は、実施形態のように4つには限定されず、適宜増減させてもよいし、単数であってもよい。また、実施形態では、ターゲットフォイル16は、金フォイル18と、当該金フォイル18の上流側の面上に形成されたターゲット材17と、を備えているものとしたが、フォイル状に形成されたターゲット材17をそのままターゲットフォイル16として使用する形態であってもよい。
1…放射性同位元素製造装置、11…第1ターゲット部、12…第2ターゲット部、15…ビーム通過路、17…ターゲット材、17a〜17d…ターゲット材(第1のターゲット材)、17e…ターゲット材(第2のターゲット材)、18…金フォイル(ターゲット材保持部)、25…ビーム通過孔(ターゲット材保持部)、33…基板保持部、35…ターゲット基板、37…基板本体、51…冷却ガス供給部、61…冷却水供給路(冷却水供給部)B…ビーム軸。

Claims (3)

  1. ターゲット材へ荷電粒子線を照射して放射性同位元素を製造する放射性同位元素製造装置であって、
    前記荷電粒子線を所定のビーム軸に沿って出射する粒子加速器と、
    前記粒子加速器から出射された前記荷電粒子線が入射し通過する第1ターゲット部と、
    前記第1ターゲット部を通過した前記荷電粒子線が入射する第2ターゲット部と、を備え、
    前記第1ターゲット部は、
    前記荷電粒子線が通過するビーム通過路と、
    前記ビーム通過路内において前記ビーム軸上で第1のターゲット材を保持するターゲット材保持部と、
    前記第1のターゲット材を冷却する冷却ガスを供給する冷却ガス供給部と、を有し、
    前記第2ターゲット部は、
    基板本体と当該基板本体に設けられた第2のターゲット材とを含むターゲット基板を前記ビーム軸上に保持する基板保持部と、
    前記ターゲット基板のうち前記荷電粒子線の下流側の面に、当該ターゲット基板を冷却する冷却水を供給する冷却水供給部と、を有し、
    前記ビーム軸上における、前記第1ターゲット部の前記第1のターゲット材と前記ターゲット材保持部との合計の厚みは、前記ビーム軸上における前記ターゲット基板の厚みよりも小さい、放射性同位元素製造装置。
  2. 前記第1ターゲット部は複数の前記ターゲット材保持部を有する、請求項1に記載の放射性同位元素製造装置。
  3. 前記ビーム軸に交差する方向から前記第1のターゲット材を前記ビーム軸上に挿抜可能である、請求項1又は2に記載の放射性同位元素製造装置。
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