JPH10508892A - 重合可能な組成物および環状オレフィンを重合させる方法 - Google Patents

重合可能な組成物および環状オレフィンを重合させる方法

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JPH10508892A JP8516497A JP51649796A JPH10508892A JP H10508892 A JPH10508892 A JP H10508892A JP 8516497 A JP8516497 A JP 8516497A JP 51649796 A JP51649796 A JP 51649796A JP H10508892 A JPH10508892 A JP H10508892A
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Abstract

(57)【要約】 触媒として一種の金属化合物の存在下において一種の環状オレフィン、または少なくとも二種の異なる環状オレフィンを光触媒的に重合せしめる方法であって、触媒量の少なくとも一種のカルベンを含まない、二価のカチオン性ルテニウムまたはオスミウム化合物(該化合物は、少なくとも一種の少なくとも一つのホスフィン基、少なくとも一つの光不安定性の配位子および場合によって中性配位子を当該金属原子に結合して含んで成るが、併わせて2ないし3個の配位子が結合しており、また電荷平衡となるだけの酸アニオンをも含む)の存在下において光化学的開環−メタセシス重合を行うことを特徴とする前記光触媒重合方法。本方法は先ず光照射し、次いで本重合を加熱することによって終結せしめるように実施することもできる。本方法は例えば熱可塑性成型材料、積層物およびレリーフ複製物を製造するのに適している。

Description

【発明の詳細な説明】 重合可能な組成物および環状オレフィンを重合させる方法 本発明は、少なくとも一つのホスフィン基と一つの光感受性の配位子とを金属 原子に結合して含有する一種のルテニウム(II)またはオスミウム(II)触 媒を触媒量用いて光化学的な開環メタセシス重合によって環状オレフィンを重合 させる方法、および触媒量のかかる触媒とともにこのようなオレフィンを含有す る組成物に関する。 触媒量の金属触媒を用いて熱的に誘導させた開環メタセシス重合はすでに以前 から公知であり、繰り返し文献において記載されている[例えば、Ivin,K.J, Olefin Metathesis 1−12,Academic Press,London(1983)]。このようにし て製造可能なポリマーは、例えばVestenamer・として工業的に製造され、かつ商 業的に入手可能である。これに対して、光化学的に誘導せしめた開環−メタセシ ス重合については極めてわずかしか知られておらず、現在までのところ商業的な 利用には到っていない。 米国特許4,060,468に基づけば、オレフィンのメタセシス重合を実施 するに際して、タングステン−、モリブデン−、レニウム−およびタンタル塩か ら選択 された一種の金属塩と共触媒としての置換フェノールまたはベンジルアルコール とからなる二成分混合物をモノマー状のオレフィンと共に反応容器中に導入し、 次いでかかる反応混合物全体をUV−光線で照射することが知られている。オレ フィンとしては、官能基もしくは置換基を有さない環状および非環状炭化水素の みが記載されている。これらに種の触媒成分を別個に分離して貯蔵・保管しまた 本来の反応を行う直前に触媒成分を混合するという工程があるため、かかる公知 の製造方法は技術的にコスト高になり、かつ長々しくなるのである。 Tanielanら[Tanielan,c.Kieffer,R.,Harfouch、A.,Tetrahedron Lett ers 52:4589−4592(1977)]は、W(CO)6/CCl4なる触媒系を記載して いるが、この触媒系は、UVで照射後シクロペンタジエンとノルボルネンとのメ タセシス重合に使用することができるという。メタロカルボニルは、揮発性でか つ毒性があり、その結果これらの使用は生理学上の理由によって高価な保護対策 を必要とするのである。そのうえ、競争反応としてラジカル性の付加反応が生起 し、モノマー性の−クロロ−2−トリクロロメチル−シクロアルカン生成が観察 されている。 Thoiら[Thoi,H.H.,Ivin,K.J.,Rooney,J.J., J.Mol.Catal.1 5:245−270(1982)]に基づけば、下記式: で表されるタングステンペンタカルボニルカルベン錯体がジメチルノルボルネン の開環メタセシス重合の熱的触媒であり、また共触媒としてフェニルアセチレン と共に使用すれば同様の反応の光触媒となることが公知である。この触媒系は、 使用可能な処方混合物としては貯蔵安定性が低く、またかかるカルボニル化合物 は生理学的に問題があり、かつシクロオレフィンに含まれる官能基に対する耐性 が極めて低いという重大な欠点を有する。 Feldmannら[Feldman,J.,Schrock,R.R,in:Lippard,S.J.(Hrsg), Progress in Inorganic Chemistry,9:1−74(1991)]は、ルイス酸と共に シクロオレフィンを重合させるために有効な熱的触媒となるモリブデン−および タングステンアルキリデン錯体について記載している。 これまで公知の光化学的に活性化可能な触媒は従って、常に共触媒を必要とす るものであり、この理由によって製造されたポリマーの品質は、選択された反応 物質の種類と順序によって大幅に変動する可能性がある。 公知の方法を用いると、光化学的開環−メタセシス重合によって環状オレフィ ンからポリマーが製造すること ができるのであるが、但しコストは高く、しかも経済的に不満足な態様でしか得 られない。特別な欠点としては、貯蔵安定性が不充分であり、そのため製造直前 にしかこれら成分の混合が出来ないこと、官能性環状オレフィンに対する耐性が 充分でないことおよび触媒系として、成分を使用する必要性があることが挙げら れる。従って、技術、経済および環境上の観点からすれば、光化学的開環−メタ セシス重合によって環状オレフィンからポリマーを製造するためのより改善され 、かつ一般的に使用可能な方法を開発し、提供しなければならないという必要が 存在する。 WO93/13171においては、張力のかかった環状オレフィン、特にノル ボルネンやノルボルネン誘導体を熱的にメタセシス重合しかつ光活性化メタセシ ス重合するための、空気と水に対して安定な、カルボニル基含有モリブデン化合 物とタングステン化合物及び少なくとも一つのポリエン配位子を有するルテニウ ム化合物とオスミウム化合物をベースとした一成分系および二成分系触媒が記載 されている。その他の多環式、特に縮合していない多環式シクロオレフィンにつ いては何等の記載もない。ルテニウム化合物、即ち[(C66)Ru(CH3C N)2Cl]+PF- 6および[Ru(クメン)Cl22の一成分−触媒を用いたが 、これらの触媒は、UV照射によって活性化することができる。しかしながら、 これらの組成物のノルボルネン存在下の貯蔵安定 性は全く不充分である。これらの触媒は公知の二成分系触媒を代替する性能を有 するが不充分でしかない。 Demonceauら[Demonceau,Noels、A.F.,Saive,E.,ubert、A.J.,Mol. Catal.76:123−132(1992)]は、ノルボルネンの開環メタセシス重合のため の熱的触媒として(C6533PRuCl2、(p−クメン)RuCl2P(C6113および(C65)]3PRuHClについて記載報告している。これら の触媒は活性が余りにも低いため工業的な製造には実施されたことはない。従っ て、ジアゾエステルを添加することによって活性を増大させることが提案されて いる。光照射により誘導したメタセシス重合および光照射による触媒的活性化に ついては、全く何も触れられていない。 WO93/20111においては、張力のかかったシクロオレフィンの開環メ タセシス重合のための熱的触媒としてホスフィン配位子を有するオスミウム−と ルテニウムカルベン化合物、例えば[(H563P]2Cl2=CH−CH=C (C652について記載報告が、この場合張力のかかったジシクロペンタジエ ンなどのシクロジエンが触媒阻害剤として機能し重合させることは出来ない。こ のような触媒は製造が困難であり、また空気や湿気に対して不安定で、その結果 このような触媒を含む組成物の貯蔵・保管および加工操作を行うためには特別な 保護予防措置を採らねばならない。光照射に より誘導したメタセシス重合および光照射による触媒的活性化については、全く 何も触れられていない。 張力のかかったシクロオレフィンと一成分触媒とからなる組成物は、少なくと も一つの場合によって置換されたホスフィン基および少なくとも一つの光不安定 性の配位子を当該金属原子に結合させてなるカルベンを含まない、二価のカチン 性ルテニウム−またはオスミウム化合物を当該組成物中に含有させた場合は、光 化学的に重合可能となることが見出されたのである。驚くべきことに、このよう な熱的に極めて安定性の高い化合物は、光誘導した開環メタセシス重合の触媒と して効果的で有効なものであることが判明したのである。またこの際、光化学的 な活性があるにも拘らず、シクロオレフィンとこのルテニウム−またはオスミウ ム化合物とからなる混合物の貯蔵安定性は、光遮蔽下では保持されたままである 。このような組成物は空気とまた湿気に対して感受性を有さないのであって、こ のことは実用上技術工学的な利点となる。このような触媒は、驚くべきことに濃 度が低くても効果は高いのであって、光照射した場合例えばビシクロペンタジエ ンなどのシクロオレフィンによって阻害されることはない。このような触媒はま た容易に調製が可能であり、空気や湿気に対しても感受性がなく、それ自体で純 粋炭化水素に可溶である。さらに驚くべきことに、張力が低くおよび/または極 めて多様に置換されたシクロオレフィンでさえ重合させることが可能であること が 見出されたのである。 このような触媒の多くは適度ないし良好な熱的触媒である。驚くべきことに、 上記の触媒が、シクロペンタジエンの存在下での短期間の光照射後でも熱的触媒 として機能するかまたは短時間での光照射によって熱的活性を大幅に改善するこ とができるため、その結果光化学的および熱的重合を組合せて利用することが可 能となることが見出されたのである。 本発明の一つの目的は、触媒として一種の金属化合物の存在下において一種の 張力のかかった環状オレフィンまたは少なくとも二種の異なる張力のかかった環 状オレフィンを光触媒的に重合せしめる方法であって、触媒量の少なくとも一種 のカルベンを含まない、二価のカチオン性ルテニウムまたはオスミウム化合物( 該化合物は、少なくとも一つのホスフィン基、少なくとも一つの光不安定性の配 位子および場合によっては中性の配位子を当該金属原子に結合させて含んで成る が、この場合併わせて2ないし5個の配位子を結合しており、かつ電荷平衡とな るだけの酸アニオンを含む)の存在下において光化学的開環−メタセシス重合を 行うことを特徴とする前記光触媒重合方法である。 好ましくは該ルテニウムおよびオスミウム化合物は、併わせて2ないし3個の 配位子を含有する。 該ホスフィン配位子としては、3ないし40、好ましくは3ないし30、また 特に好ましくは3ないし24個 の炭素原子を有する三級ホスフィンが該当するのが好ましい。 該ルテニウムまたはオスミウムの他の原子価は好ましくは、多くのものが公知 である熱的に安定な中性の配位子で満たされている。かかる中性配位子の数は化 学量論的に可能な数を越えていてもよい(溶媒和物)。 かかる環状オレフィンとしては、未置換であるかまたは置換され、かつ一つま たはそれ以上の環および/または縮合した芳香族もしくはヘテロ芳香族環、例え ばo−フェニレン、o−ナフチレン、o−ピリジニレンまたはo−ピリミジレン などにおいて例えばO、S、NまたはSiなどのヘテロ原子を含有していてもよ い。例えば二ないし四つの環を有する、単環式または多環式の、縮合したおよび /または橋架した環システムが該当する。これらの環状の環はそれぞれ、3ない し16個、好ましくは3ないし12個また特に好ましくは3ないし8個の環員を 含んでいてもよい。かかる環状オレフィンは、更に非芳香族の二重結合を含んで いてもよく、環の大きさに従って好ましくは2ないし4のかかる追加した二重結 合を含有していてもよい。かかる環の置換基としては、不活性である置換基、即 ち該ルテニウム化合物およびオスミウム化合物の化学的安定性と熱安定性とを損 なわないような置換基が該当する。シクロオレフィンとしては、張力のかかった 環または環システムが該当する。 熱安定性とは本発明の範囲においては、光触媒活性を 有するルテニウム化合物またはオスミウム化合物が加熱下においても開環−メタ セシス重合に対して活性な化学種を一切生成しないことを意味する。本触媒は室 温ないし例えばほぼ40℃の若干高い温度においても、光を遮断した状態では一 週間以内では開環メタセシス重合を開始することはありえない。この期間内では 些細な量のモノマーしか転化するに過ぎない(0.2重量%以下)。かかる熱安 定性は例えば20重量%のモノマーと0.33重量%のルテニウム−またはオス ミウム触媒を含むトルエン溶液を50℃において、96時間暗所に貯蔵すること によって測定することができるのであって、かかる場合最終的に生成するポリマ ーの量は粘度上昇で検知可能であり、また例えばエタノールなどの沈降剤中での 沈降析出、濾過と乾燥によって定量可能であるが、かかるポリマー生成量は、0 .5重量%以下、好ましくは0.2重量%以下である。 かかる環状オレフィンが二つ以上の二重結合、例えば2ないし4の二重結合を 有している場合は、反応条件、選択したモノマーおよび触媒量に依存して架橋し た重合物が形成され得る。 本発明に従った方法の一つの好ましい実施態様においては、該シクロオレフィ ンは、下記式(I)に相当する。 (式中、Q1は少なくとも一つの炭素原子を有する残基であり、該残基は−CH =CQ2と共に少なくとも3員環以上の脂環式の環を形成し、また該環は場合に よってはケイ素、リン、酸素、窒素および硫黄から成る群から選択されるヘテロ 原子を一つ以上含有し;また該残基は、未置換であるかまたはハロゲン、=O、 −CN、−NO2、R123Si−(O)u−、−COOM、−SO3M、−P O3M、−COO(M11/2、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素数 1ないし20のアルキル、炭素数1ないし20のヒドロキシアルキル、炭素数1 ないし20のハロゲンアルキル、炭素数1ないし6のシアノアルキル、炭素数3 ないし8のシクロアルキル、炭素数6ないし16のアリール、炭素数7ないし1 6のアラルキル、炭素数3ないし6のヘテロシクロアルキル、炭素数3ないし1 2のヘテロアリール、炭素数4ないし12のヘテロアラルキル、またはR4−X −で置換されており、または該残基において、二つの隣接する炭素原子は−CO −O−CO−または−CO−NR5−CO−で置換されている;または該残基に おいて、場合によっては脂環式の環の該隣接する炭素 原子に対して、脂環族、脂肪族またはヘテロ芳香族の環が縮合せしめられている が、なお該環は未置換であるか、またはハロゲン、−CN、−NO2、R678 Si−(O)u−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11/2、 −SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素数1ないし20のアルキル、炭素 数1ないし20のハロゲンアルキル、炭素数1ないし20のヒドロキシアルキル 、炭素数1ないし6のシアノアルキル、炭素数3ないし8のシクロアルキル、炭 素数6ないし16のアリール、炭素数7ないし16のアラルキル、炭素数3ない し6のヘテロシクロアルキル、炭素数3ないし12のヘテロアリール、炭素数4 ないし12のヘテロアラルキル、またはR13−X1−で置換されており; XおよびX1は相互に独立して−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO2 −、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NR5−、−NR10− C(O)−、−SO2−O−、または−O−SO2−を表し; R1、R2およびR3は相互に独立して炭素数1ないし12のアルキル、炭素数 1ないし12のパーフルオロアルキル、フェニルまたはベンジルを意味し; R4およびR13は独立して炭素数1ないし20のアルキル、炭素数1ないし2 0のハロゲンアルキル、炭素数1ないし20のヒドロキシアルキル、炭素数3な いし8のシクロアルキル、炭素数6ないし16のアリール、炭素数7ないし16 のアラルキルを意味し; R5およびR10は相互に独立して水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェ ニルまたはベンジルを意味するが、この際該アルキル基はそれ自体で未置換であ るか、または炭素数1ないし12のアルコキシもしくは炭素数3ないし8のシク ロアルキルで置換されており; R6、R7およびR8は相互に独立して炭素数1ないし12のアルキル、炭素数 1ないし12のパーフルオロアルキル、フェニルまたはベンジルを意味し; Mはアルカリ金属を意味し、またM1はアルカリ土類金属を意味し; またuは0または1を意味し; その際、Q1と共に形成される脂環式の環は、場合によってはさらに非芳香族 の二重結合を含み; Q2は水素、炭素数1ないし20のアルキル、炭素数1ないし20のハロゲン アルキル、炭素数1ないし12のアルコキシ、ハロゲン、−CN、R11−X2− を意味し; R11は炭素数1ないし20のアルキル、炭素数1ないし20のハロゲンアルキ ル、炭素数1ないし20のヒドロキシアルキル、炭素数3ないし8のシクロアル キル、炭素数6ないし16のアリールまたは炭素数7ないし16のアラルキルを 意味し; X2は−C(O)−O−または−C(O)−NR12であり; R12は水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェニ ルまたはベンジルを表し; なおここにおいて、前記したシクロアルキル−、ヘテロシクロアルキル−、ア リール−、ヘテロアリール、アラルキル−およびヘテロアラルキル基は、未置換 であるかまたは炭素数1ないし12のアルキル、炭素数1ないし12のアルコキ シ、−NO2、−CNまたはハロゲンで置換されており、またここにおいて前記 したヘテロシクロアルキル−、ヘテロアリール、およびヘテロアラルキル基のヘ テロ原子は、−O−、−S−、NR9−および−N=からなる群から選択され; また R9は水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェニルまたはベンジルを表し ; 縮合した脂環式の環は好ましくは3ないし8、特に好ましくは4ないし7、ま た特に好ましくは5ないし6の環の炭素原子を含む。 式(I)の化合物において非対称中心が存在する場合は、必然的に該化合物は 光学異性体として生成し、存在し得る。式(I)の化合物の幾つかは互変異性体 として(例えばケト−エノール互変異性)存在し得る。脂肪族のC=C二重結合 が一つ存在する場合は、幾何学的異性(E型またはZ型)も生じる。更には、E xo−Endo立体配置も可能である。式(I)は従って、鏡像異性体、互変異 性体ジアステレオマー、E/Z−異性体またはこれらの混合物として存在する可 能な限り全ての立体異性体を包含する。 置換基の定義において、該アルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、直鎖 または分枝鎖状である。同じことがアルコキシ、アルキルチオ−アルコキシカル ボニルおよび別のアルキル含有基のうちの前記またはそれぞれのアルキルについ ても当てはまる。かかるアルキル基は、好ましくは1ないし12、より好ましく は1ないし8、また特に好ましくは1ないし4個の炭素原子を含む。これらのア ルケニルおよびアルキニル基は、好ましくは2ないし12、より好ましくは2な いし8また特に好ましくは2ないし4個の炭素原子を含む。 アルキルは例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル 、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、および他の種々の異性 体であるペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ ル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプ タデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルの残基を含む。 ヒドロキシアルキルは例えばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、1−ヒド ロキシイソプロピル、1−ヒドロキシ−n−プロピル、2−ヒドロキシ−n−ブ チル、1−ヒドロキシ−iso−ブチル、1−ヒドロキシ−sec−ブチル、1 −ヒドロキシ−tert−ブチル、および他の種々の異性体であるペンチル、ヘ キシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデ シル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサ デシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルおよびエイコシルの残基を含 む。 ハロゲンアルキルは、例えばフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオ ロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−ト リフルオロエチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2,2,2−トリ クロロエチルおよびハロゲン化、特にフッ素化または塩素化アルカン、例えばイ ソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、t ert−ブチル、ならびに他の種々の異性体であるペンチル、ヘキシル、ヘプチ ル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデ シル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル およびエイコシルの残基を含む。 アルケニルは例えばプロペニル、イソプロペニル、2−ブテニル、3−ブテニ ル、イソブテニル、n−ペンタ−2,4−ジエニル、3−メチル−ブト−2−エ ニル、n−オクト−2−エニル、n−ドデカ−2−エニル、イソ−ドデセニル、 n−オクタデカ−2−エニル、n−オクタデカ−4−エニルを含む。 シクロアルキルとしては好ましくは炭素数5ないし8のシクロアルキル、特に 炭素数5または6のシクロアルキルが該当する。いくつかの例としては、シクロ プロピル、ジメチルシクロプロピル、シクロブチル、シクロペ ンチル、メチルシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロ オクチルが挙げられる。 シアノアルキルとしては例えばシアノメチル(メチルニトリル)、シアノエチ ル(エチルニトリル)、1−シアノイソプロピル、1−シアノ−n−プロピル、 2−シアノ−n−ブチル、1−シアノ−iso−ブチル、1−シアノ−sec− ブチル、1−シアノ−tert−ブチル、および他の種々の異性体であるシアノ ペンチルやシアノヘキシル残基が含まれる。 アラルキルとしては好ましくは7ないし12の炭素原子、および特に好ましく は7ないし10の炭素原子を含む。例えば、ベンジル、フェネチル、3−フェニ ルプロピル、α−メチルベンジル、フェンブチルまたはα,α−ジメチルベンジ ルが該当する。 アリールとしては好ましくは6ないし10の炭素原子を含む。例えば、フェニ ル、ペンタリン、インデン、ナフタリン、アズレンまたはアントラセンが該当す る。 ヘテロアリールは、好ましくは4または5の炭素原子およびO、SおよびNか らなる群から選択される一つまたは二つのヘテロ原子を含む。例えば、ピロール 、フラン、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリ ミジン、ピリダジン、インドール、プリンまたはキノリンが該当する。 ヘテロシクロアルキルとしては好ましくは4ないし5の炭素原子およびO、S およびNからなる群から選択さ れる一つまたは二つのヘテロ原子を含む。例えば、オキシラン、アジリン、1, 2−オキサチオラン、ピラゾリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モル ホリン、テトラヒドロフランまたはテトラヒドロチオフェンが該当する。 アルコキシは例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、i−プロポキシ、n− ブチルオキシ、i−ブチルオキシ、sec−ブチルオキシおよびt−ブチルオキ シが挙げられる。 アルカリ金属としては本発明の範囲においては、リチウム、ナトリウム、カリ ウム、ルビジウムおよびセシウム、特にリチウム、ナトリウムおよびカリウムを 含むものと解される。 アルカリ土類金属としては本発明の範囲においては、ベリリウム、マグネシウ ム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウム、特にマグネシウムおよびカル シウムを含むものと解される。 上記定義において、ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素が含ま れ、好ましくはフッ素、塩素および臭素が含まれるものと解される。 本発明に従った方法には、式(I)においてQ2が水素を意味する化合物が特 に良好に適している。 更には重合に対しては、式(I)において、−CH=CQ2−基と共にQ1を形 成する脂環式の環は、3ないし16、好ましくは3ないし12また特に好ましく は3 ないし8個の環形成原子を有する化合物であるのが好ましく、この場合単環式、 二環式、三環式または四環式の環系が該当し得る。 本発明に従った方法は式(I)において下記が該当する化合物を用いた場合、 特に有利に実施することができる: Q1は少なくとも一つの炭素原子を有する残基であり、該残基は−CH=CQ2 と共に少なくとも3員ないし20員環の脂環式の環を形成し、また該環は場合に よってはケイ素、酸素、窒素および硫黄から成る群から選択されるヘテロ原子を 一つ以上含有し; また該残基は、未置換であるかまたはハロゲン、=O、−CN、−NO2、R1 23Si(O)u−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11 /2 、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素数1ないし12のアルキル、 炭素数1ないし12のハロゲンアルキル、炭素数1ないし12のヒドロキシアル キル、炭素数1ないし4のシアノアルキル、炭素数3ないし6のシクロアルキル 、炭素数6ないし12のアリール、炭素数7ないし12のアラルキル、炭素数3 ないし6のヘテロシクロアルキル、炭素数3ないし12のヘテロアリール、炭素 数4ないし12のヘテロアラルキル、またはR4−X−で置換されており; または該残基において、残基Q1における二つの隣接する炭素原子が−CO− O−CO−または −CO−NR5−CO−で置換されており; または該残基において、場合によっては隣接する炭素原子に対して、脂環族、芳 香族またはヘテロ芳香族の環が縮合せしめられているが、なお該環は未置換であ るか、またはハロゲン、−CN、−NO2、R678Si−、−COOM、−S O3M、−PO3M、−COO(M11/2、−SO3(M11/2、−PO3(M11 /2 、炭素数1ないし12のアルキル、炭素数1ないし12のハロゲンアルキル、 炭素数1ないし12のヒドロキシアルキル、炭素数1ないし4のシアノアルキル 、炭素数3ないし6のシクロアルキル、炭素数6ないし12のアリール、炭素数 7ないし12のアラルキル、炭素数3ないし6のヘテロシクロアルキル、炭素数 3ないし12のヘテロアリール、炭素数4ないし12のヘテロアラルキル、また はR13−X1−で置換されており; XおよびX1は相互に独立して−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO2 −、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NR5−、−NR1 0 −C(O)−、−SO2−O−、または−O−SO2−を意味し; R1、R2およびR3は相互に独立して炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1 ないし6のパーフルオロアルキル、フェニルまたはベンジルを意味し; Mはアルカリ金属を意味し、またM1はアルカリ土類 金属を意味し; R4およびR13は相互に独立して炭素数1ないし12のアルキル、炭素数1な いし12のハロゲンアルキル、炭素数1ないし12のヒドロキシアルキル、炭素 数3ないし8のシクロアルキル、炭素数6ないし12のアリール、炭素数7ない し12のアラルキルを意味し; R5およびR10は相互に独立して水素、炭素数1ないし6のアルキル、フェニ ルまたはベンジルを意味するが、この際該アルキル基はそれ自体で未置換である かまたは炭素数1ないし6のアルコキシまたは炭素数3ないし6のシクロアルキ ルで置換されており; R6、R7およびR8は相互に独立して炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1 ないし6のパーフルオロアルキル、フェニルまたはベンジルを意味し; uは0または1を意味し; なお、ここにおいてQ1と共に形成される脂環式の環は、場合によってはさら に非芳香族の二重結合を含み; Q2は水素、炭素数1ないし12のアルキル、炭素数1ないし12のハロゲン アルキル、炭素数1ないし6のアルコキシ、ハロゲン、−CN、R11−X2−を 意味し; R11は炭素数1ないし12のアルキル、炭素数1ないし12のハロゲンアルキ ル、炭素数1ないし12のヒドロキシアルキル、炭素数3ないし6のシクロアル キル、炭素数6ないし12のアリールまたは炭素数7ないし12のアラルキルを 意味し; X2は−C(O)−O−または−C(O)−NR12であり; R12は水素、炭素数1ないし6のアルキル、フェニルまたはベンジルを意味し ; なおここにおいてシクロアルキル−、ヘテロシクロアルキル−、アリール−、 ヘテロアリール、アラルキル−およびヘテロアラルキル基は、未置換であるかま たは炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし6のアルコキシ、−NO2、 −CNまたはハロゲンで置換されており、またここにおいてヘテロシクロアルキ ル−、ヘテロアリール、およびヘテロアラルキル基のヘテロ原子は、−O−、− S−、NR9−および−N=からなる群から選択され; またR9は水素、炭素数1ないし6のアルキル、フェニルまたはベンジルを意 味する。 かかる群のうちでも、式Iにおいて下記するような化合物が好ましい: Q1は少なくとも一つの炭素原子を有する残基であり、該残基は−CH=CQ2 と共に少なくとも3員ないし10員環の脂環式の環を形成し、また該環は場合に よっては、ケイ素、酸素、窒素および硫黄から成る群から選択されるヘテロ原子 を一つ以上含有し、また該残基は未置換であるかまたはハロゲン、−CN、−N O2、R123Si−、−COOM、−SO3M、 −PO3M、−COO(M)1/2、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素 数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし6のハロゲンアルキル、炭素数1ない し6のヒドロキシアルキル、炭素数1ないし4のシアノアルキル、炭素数3ない し6のシクロアルキル、フェニル、ベンジルまたはR4−X−で置換されており ; または該残基において、場合によっては隣接する炭素原子に対して、脂環族、 芳香族またはヘテロ芳香族の環が縮合せしめられているが、なお該環は未置換で あるか、またはハロゲン、−CN、−NO2、R678Si−、−COOM、− SO3M、−PO3M、−COO(M11/2、−SO3(M11/2、−PO3(M1 1/2、炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし6のハロゲンアルキル、 炭素数1ないし6のヒドロキシアルキル、炭素数1ないし4のシアノアルキル、 炭素数3ないし6のシクロアルキル、フェニル、ベンジルまたはR13−X1−で 置換されており; R1、R2およびR3は相互に独立して炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1 ないし4のパーフルオロアルキル、フェニルまたはベンジルを意味し; Mはアルカリ金属を意味し、またM1はアルカリ土類金属を意味し; R4およびR13は相互に独立して炭素数1ないし6の アルキル、炭素数1ないし6のハロゲンアルキル、炭素数1ないし6のヒドロキ シアルキルまたは炭素数3ないし6のシクロアルキルを意味し; XおよびX1は相互に独立して−O−、−S−、−CO−、−SO−または− SO2−を意味し; R6、R7およびR8は相互に独立して炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1 ないし4のパーフルオロアルキル、フェニルまたはベンジルを意味し; Q2は水素を意味する。 本発明に従った方法は特に、ノルボルネンおよびノルボルネン誘導体の重合に 適している。これらのノルボルネン誘導体の内でも、下記の式に相当する化合物 のいずれかが特にが好ましい: 下記式(II)において以下である化合物: (式中、 X3は−CHR16−、酸素または硫黄を意味し; R14とR15は相互に独立して水素、−CN、トリフルオロメチル、(CH33 Si−O−、(CH33Si−または−COOR17を意味し;また R16とR17は相互に独立して水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェニル またはベンジルを意味する。) または式(III)において以下である化合物: (式中、 X4は−CHR19−、酸素または硫黄を意味し; R19は水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェニルまたはベンジルを意味 し;また R18は水素、炭素数1ないし6のアルキルまたはハロゲンを意味する。); または式IVにおいて以下である化合物: (式中、 X5は−CHR22−、酸素または硫黄を意味し; R22は相互に独立して水素、炭素数1ないし12のア ルキル、フェニルまたはベンジルを意味し; R20とR21は相互に独立して水素、CN、トリフルオロメチル、(CH33S i−O−、(CH33Si−または−COOR23を意味し;また R23は炭素数1ないし12のアルキル、フェニルまたはベンジルを意味する。 ); または式(V)において以下である化合物; (式中、 X6は−CHR24−、酸素または硫黄を意味し; R24は水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェニルまたはベンジルを意味 し; 25は水素、メチル、エチルまたはフェニルを意味する。)。 式(I)で表される以下の化合物は、本発明に従った重合方法に特に良好に適 しているが、ここにおいて二環式および多環式の系はディールス−アルダー反応 によって入手できる: 本発明に従って使用するべきルテニウム−およびオスミウム化合物においては 、一種のモノホスフィンが有利には一重、二重または三重、好ましくは一重、ま た一種のジホスフィンが一重それぞれ金属に結合することができる。かかるルテ ニウム−およびオスミウム触媒においては、好ましくは1ないし4、より好まし くは1ないし3個の光不安定の配位子が結合しており、特に好ましくは一つの光 不安定な配位子が結合している。ルテニウムおよびオスミウムの剰余の原子価は 、もし存在する場合は好ましくは中性の配位子で飽和されている。かかるホスフ ィン配位子は、好ましくは下記の式(VII)と(VIII)に相当する; PR262728 (VII)、 R2627P−Z1−PR2627 (VIIa) (式中、R26、R27およびR28は、相互に独立してH、炭素数1ないし20の アルキル、未置換であるかまたは炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし 6のハロゲンアルキルまたは炭素数1ないし6のアルコキシで置換された炭素数 4ないし12のシクロアルキルを表し;または未置換であるかまたは炭素数1な いし6のアルキル、炭素数1ないし6のハロゲンアルキルまたは炭素数1ないし 6のアルコキシで置換された炭素数6ないし16のアリールを表し;または未置 換であるかまたは炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし6のハロゲンア ルキルまたは炭素数1ないし6のアルコキシで置換さ れた炭素数7ないし16のアラルキルを表し; 該残基R26およびR27は、共通して未置換であるか、または炭素数1ないし6 のアルキル、炭素数1ないし6のハロゲンアルキルまたは炭素数1ないし6のア ルコキシで置換されたテトラまたはペンタメチレンを意味するか、または未置換 であるか、または炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし6のハロゲンア ルキルまたは炭素数1ないし6のアルコキシで置換されかつ、1または2個の1 ,2−フェニレンと縮合されたテトラまたはペンタメチレンであり、またR28は 前記した意味を有し;また、 Z1は線状または分枝状の、未置換であるかまたは炭素数1ないし4のアルコ キシで置換された炭素数2ないし12のアルキレン、未置換であるかまたは炭素 数1ないし4のアルキルまたは炭素数1ないし4のアルコキシで置換された4な いし8個の炭素原子を有する1,2−または1,3−シクロアルキレン、または 未置換であるかまたは炭素数1ないし4のアルキルまたは炭素数1ないし4のア ルコキシで置換された5または6環員を有し、かつOまたはNからなるヘテロ原 子を一個有する1,2−または1,3−ヘテロシクロアルキレンを意味する。) 。 残基R26、R27およびR28において、好ましくは同じ残基が該当する。 R26、R27およびR28が置換されている限りにおいて、かかる置換基としては 好ましくは炭素数1ないし4のア ルキル、炭素数1ないし4のハロゲンアルキルまたは炭素数1ないし4のアルコ キシが該当する。ハロゲンは好ましくはClまた特に好ましくはFを意味する。 好ましい置換基の好ましい例としてはメチル、メトキシ、エチル、エトキシおよ びトリフルオロメチル基が挙げられる。R26、R27およびR28は、好ましくは1 ないし3個の置換基で置換される。 R26、R27およびR28はアルキルとしては線状または分枝状であり得るのであ り、好ましくは1ないし12、より好ましくは1ないし8、また特に好ましくは 1ないし6個の炭素原子を含有し得る。アルキルの例としてはメチル、エチル、 n−およびi−プロピル、nおよびi−ブチル、および他の種々の異性体である ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデ シル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル 、オクタデシル、およびエイコシルがある。好ましい例はメチル、エチルn−お よびi−プロピル、n−、i−、およびt−ブチル、1−、2−または3−ペン チル、および1−、2−、3−または4−ヘキシルである。 R26、R27およびR28がシクロアルキルを意味する場合、好ましくは炭素数5 ないし8のシクロアルキルまた特に好ましくは炭素数5または6のシクロアルキ ルが該当する。いくつかの例としては、シクロブチル、シクロヘプチル、シクロ オクチルがあるが、特にシクロペンチ ルやシクロヘキシルが挙げられる。置換されたシクロアルキルの例としては、メ チル−、ジメチル−、トリメチル−、メトキシ−、ジメトキシ−、トリメトキシ −、トリフルオロメチル−、ビストリフルオロメチルおよびトリストリフルオロ メチルシクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。 R26、R27およびR28がアリールを意味する場合、好ましくは炭素数6ないし 12のアリールまた特に好ましくはフェニルまたはナフチルが該当する。置換さ れたアリールの例としては、メチル−、ジメチル−、トリメチル−、メトキシ− 、ジメトキシ−、トリメトキシ−、トリフルオロメチル−、ビストリフルオロ− 、メチルおよびトリストリフルオロメチルフェニルが挙げられる。 R26、R27およびR28がアラルキルを意味する場合、好ましくは炭素数7ない し13のアラルキルが該当するが、ここにおいてアラルキルにおけるアルキレン 基は好ましくはメチレンである。とくに好ましくは、アラルキルはベンジルであ る。置換されたアラルキルの例としては、メチル−、ジメチル−、トリメチル− 、メトキシ−、ジメトキシ−、トリメトキシ−、トリフルオロメチル−、ビスト リフルオロメチルおよびトリストリフルオロメチルベンジルが挙げられる。 P原子に結合した、場合によっては置換されたもしくは縮合されたテトラまた はペンタメチレンの例としては下記が挙げられる: その他の適当なホスフィンとしては=PRa基で架橋された、環の炭素原子数 が6ないし8であるシクロアリフェートがあり、例えば下記がある: (式中、Raは炭素数1ないし6のアルキル、シクロヘキシル、ベンジル、未 置換であるかまたは1ないし2個の炭素数1ないし4のアルキルで置換されたフ ェニルを意味する。)。 Z1において線状または分枝状のアルキレンとして好ましくは、2ないし6個 の炭素原子を有する1,2−アルキレンまたは1,3−アルキレン、例えばエチ レン、1,2−プロピレンまたは1,2−ブチレンが該当する。 シクロアルキレンのZ1の例は、1,2−または1,3−シクロペンチレンや 1,3−シクロヘキシレンがある。Z1において、ヘテロシクロアルキレンとし ては1,2−または1,3−ピロリジン、1,2−および1,3 −ピペリジン、また1,2−およびや1,3−テトラヒドロフランがある。 一つの好ましい実施態様においては、ホスフィン配位子は、式中、R26、R27 およびR28は、相互に独立してH、炭素数1ないし6のアルキル、未置換である か、または炭素数1ないし4のアルキルで置換されたシクロペンチルまたはシク ロヘキシル、または未置換であるかまたは炭素数1ないし4のアルキル、炭素数 1ないし4のアルコキシまたはトリフルオロメチルで置換されたフェニル、また は未置換であるかまたは炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1ないし4のアル キル炭素数1ないし4のアルコキシ、またはトリフルオロメチルで置換されたベ ンジルである式(VII)に相当する。式(VII)で表されるホスフィン配位 子の特に好ましい例は以下のようである:(C653P、(C65CH23P 、(C5113P、(CH33P、(C253P、(n−C373P、(i− C373P、(n−C493P、(C652HP、(C65CH22HP、 (C5112HP、(CH32HP、(C252HP、(n−C372HP、 (i−C372HP、(n−C492HP、(C65)H2P、(i−C37 )H2P、(C65CH2)H2P、(C511)H2P、(CH3)H2P、 (C25)H2P、(n−C37)H2P、(n−C49)H2P、PH3、(2− メチル−C643P、(3−CH3−C643P、(4−CH3−C643P 、(2、4−ジ−CH3−C633P、(2、6−ジ−CH3−C633P、( 2−C25−C643P、(3−C25−C643P、(4−C25−C64 3P、(2−n−C37−C643P、(3−n−C37−C643P、( 4−n−C37−C643P、(2−i−C37−C643P、(3−i−C37−C643P、(4−i−C37−C643P、(2−n−C49−C6 43P、(3−n−C49−C643P、(4−n−C49−C643P、 (2−i−C49−C643P、(3−i−C49−C643P、(4−i− C49−C643P、(2−t−C49−C643P、(3−t−C49−C643P、(4−t−C49−C643P、(2−CH3−6−t−C49− C633P、(3−CH3−6 −t−C49−C633P、(3−CH3−6−t−C49−C633P、( 2、6−ジ−t−C49−C633P、(2、3−ジ−t−C49−C633 Pおよび(2、4−ジ−t−C49−C633P。 本発明に従って使用するべきルテニウム−およびオスミウム化合物の配位子と しては、金属中心に配位している有機もしくは無機の化合物、原子またはイオン が特徴である。 光感受性配位子とは本発明の範囲においては触媒に可視領域、または紫外領域 の光を照射した場合に、配位子が触媒から解離し、かつメタセシス重合のための 触媒的に活性のある種を形成することを意味する。本発明に従えば非イオン性の 光感受性配位子が好ましい。 光感受性配位子において、例えば窒素(N2)、未置換であるかまたはOH、 炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1ないし4のアルコキシ、炭素数6ないし 12のアリールまたはハロゲンで置換された単環式、多環式または縮合せしめら れた、炭素原子数が6ないし24、好ましくは6ないし18また特に好ましくは 6ないし12であるアレーン、または炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1な いし4のアルコキシ、またはハロゲンで置換された単環式ヘテロアレーン、縮合 せしめられたヘテロアレーンまたは縮合せしめられたアレーン−ヘテロアレーン であって、炭素原子数が3ないし22、好ましくは 4ないし16また特に4ないし10であり、かつO、SとNとから成る群から選 択された1ないし3個のヘテロ原子を有するものが該当する;または未置換であ るかまたは炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1ないし4のアルコキシ、また はハロゲンで置換された、炭素原子数が1ないし22、好ましくは1ないし18 、特に好ましくは1ないし12また全く特に好ましくは1ないし7である脂肪族 、脂環族、芳香族または芳香脂肪族ニトリルが該当する。これらの好ましい置換 基はメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、フッ素、塩素および臭素である。こ れらのアレーンおよびヘテロアレーンは好ましくは一つないし三つの残基で置換 される。かかるヘテロアレーンとしては電子がリッチなヘテロアレーンが好まし い。 アレーンおよびヘテロアレーンのいくつかの例としては、ベンゼン、クメン、 ビフェニル、ナフタリン、アントラセン、アセナフテン、フルオレン、フェナン スレン、ピレン、クリセン、フッ化ナフタレン、フラン、チオフェン、ピロール 、ピリジン、γ−ピラン、γ−チオピラン、ピリミジン、ピラジン、インドール 、クマロン、チオナフテン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェ ン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、オキサゾール、チアゾー ル、イソオキサゾール、イソチアゾール、キノリン、イソキノリン、アクリジン 、クロメン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、トリアジン、チア ンスレンおよびプリンが挙げられ る。好ましいアレーンおよびヘテロアレーンは、未置換であるかまたは置換され たベンゼン、ナフタリン、チオフェンおよびベンゾチオフェンである。全く特に 好ましくは、該アレーンは未置換であるかまたは1ないし3個の炭素数1ないし 4のアルキルで置換されたベンゼンであり、また該ヘテロアレーンはチオフェン である。 ニトリルは例えばメトキシ、エトキシ、フッ素または塩素で置換される。好ま しくはかかるニトリルは未置換である。かかるアルキルニトリルは好ましくは線 状である。ニトリルのいくつかの例はアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチ ロニトリル、ペンチルニトリル、ヘキシルニトリル、シクロペンチルーおよびシ クロヘキシルニトリル、ベンゾニトリル、メチルベンゾニトリル、ベンジルニト リルおよびナフチルニトリルである。これらのニトリルにおいては好ましくは線 状の炭素数1ないし4のアルキルニトリルまたはベンゾニトリルが該当する。こ れらのアルキルニトリルのうち、アセトニトリルが特に好ましい。 好ましい副群においては、かかる光感受性配位子としては、N2、未置換であ るかまたは一つないし三つの炭素数1ないし4のアルキルで置換されたベンゼン 、チオフェン、ベンゾニトリルまたはアセトニトリルが該当する。 非光感受性の配位子(強度に配位した配位子としても特徴づけられるが)は、 本発明の範囲においては、可視 領域または紫外領域の光で触媒を照射した場合、当該配位子が全くまたは実質的 に触媒から解離しないことを意味する。 かかる非光感受性の配位子においては、例えばヘテロ原子であるO、Sまたは Nを含有し、かつ溶媒和せしめられた無機および有機の化合物であって、しばし ば溶媒としても使用されるものが該当し、または未置換であるかまたは炭素数1 ないし4のアルキル、炭素数1ないし4のアルコキシ、(炭素数1ないし4のア ルキル)3Siまたは(炭素数1ないし4のアルキル)3SiO−で置換されたシ クロペンタジエニルまたはインデニルが該当する。かかる化合物のいくつかの例 はH2O、H2S、NH3;場合によってはハロゲン化され、特にフッ素化されま たは塩素化された、炭素原子数が1ないし18、好ましくは1ないし12また特 に好ましくは1ないし6である脂肪族または脂環族のアルコールまたはメルカプ タン、炭素原子数が6ないし18、好ましくは6ないし12である芳香族アルコ ールまたはチオール、炭素原子数が7ないし18、好ましくは7ないし12であ る芳香脂肪族のアルコールまたはチオール、開放鎖型または環式および脂肪族、 芳香脂肪族または芳香族のエーテル、チオエーテル、スルホキシド、スルホン、 ケトン、アルデヒド、カルボン酸エステル、ラクトン、場合によっては炭素原子 数が2ないし20、好ましくは2ないし12また特に2ないし6であるN−炭素 数1ないし4のモノ −もしくはジアルキル化されたカルボン酸アミド、および場合によっては、N− 炭素数1ないし4のアルキル化されたラクタム。開放鎖型または環式で、かつ脂 肪族、芳香脂肪族または芳香族で、炭素原子数が1ないし20、好ましくは1な いし12また特に好ましくは1ないし6である一級、二級および三級アミン、お よび例えばシクロペンタジエニル、インデニル、一つ以上メチル化されたまたは トリメチル化されたシクロペンタジエニルまたはインデニルである。 かかる非光感受性の配位子の例としては、メタノール、エタノール、n−およ びi−プロパノール、n−、i−およびt−ブタノール、1,1,1−トリフル オロメタノール、ビストリフルオロメチルメタノール、トリストリフルオロメチ ルメタノール、ペンタノール、ヘキサノール、メチル−もしくはエチルメルカプ タン、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキシルメルカプタン 、フェノール、メチルフェノール、フルオロフェノール、フェニルメルカプタン 、ベンジルメルカプタン、ベンジルアルコール、ジエチルエーテル、ジメチルエ ーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−もしくはジ−t−ブチルエーテル、 テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ジエチルチオエーテル 、テトラヒドロチオフェン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、テ トラおよびペンタメチレンスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン 、テトラお よびペンタメチレンスルホン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン 、フェニルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、ベンジルメチルケトン、ア セトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、トリフルオロアセトアルデヒド、ベン ズアルデヒド、酢酸エチルエステル、ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、 ジメチルアセトアミド、ピロリドンおよびN−メチルピロリドン、インデニル、 シクロペンタジエニル、メチル−もしくはジメチル−またはペンタメチルシクロ ペンタジエニルおよびトリメチルシリルシクロペンタジエニルが挙げられる。 かかる一級アミンは、式R29NH2に、また二級アミンは式R2930NHに、 また三級アミンは、式R293031Nに相当するが、本式においてR29は炭素数 1ないし18の−アルキル、未置換であるかまたは炭素数1ないし4のアルキル もしくは炭素数1ないし4のアルコキシで置換された炭素数5または6のシクロ アルキル、または未置換であるかもしくは炭素数1ないし4のアルキルもしくは 炭素数1ないし4のアルコキシで置換された炭素数6ないし18のアリールまた は炭素数7ないし12のアラルキルであり、またR30は独立してR29の意味を有 するかまたはR29よびR30は共通してテトラメチレン、ペンタメチレン、3−オ キサ−1,5−ペンチレンまたは−CH2−CH2−CH2−NH−CH2−または −CH2−CH2N(炭素数1ないし4のアルキル)−CH2−CH2−を意味し、 またR31は独立してR29 の意味を有する。かかるアルキルは好ましくは1ないし12、また特に好ましく は1ないし6個の炭素原子を含有する。かかるアリールは好ましくは6ないし1 2個の炭素原子を含有し、またかかるアラルキルは好ましくは7ないし9個の炭 素原子を含有する。アミンの例としてはメチル−、ジメチル−、トリメチル−、 エチル−、ジエチル−、トリエチル−、メチル−エチル−、ジメチル−エチル− 、n−プロピル、ジ−n−プロピル−、トリ−n−ブチル−、シクロヘキシル− 、−フェニル−およびベンジルアミン、ならびにピロリジン、N−メチルモルホ リン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリンおよびN−メチルモルホリンがある 。 一つの好ましい副群において、非光感受性の配位子としてはH2O、NH3およ び未置換であるかもしくは部分的、もしくは全てフッ素化された炭素数1ないし 4のアルカノールが該当するかまたはシクロペンタジエニルが該当する。全く特 に好ましいのはH2O、メタノールおよびエタノールである。 一つの好ましい実施態様においては、本発明に従って使用さるべきRu−およ びOs−触媒は、光感受性の配位子、ホスフィン基および電荷平衡のためのアニ オンのみを含有している。全く特に好ましくは光感受性の配位子としてのアレー ン基、三級ホスフィンおよび電荷平衡のための一価または二価のアニオンを含有 する。 無機または有機の酸の適当なアニオンは、例えば水素 化物(H-)、ハロゲン化物(例えば、F-、Cl-、Br-およびI−)、酸素酸 のアニオンおよびBF- 4、PF- 6、SbF- 6またはAsF- 6である。先に述べた シクロペンタジエニル配位子はアニオンであることを付言しておく。 また別の適したアニオンは炭素数1ないし12の、好ましくは炭素数1ないし 6のまた特に好ましくは炭素数1ないし4のアルコラートであり、これらは特に 分枝状であって、例えば式RxyzC−O-に相当する:(式中、RxはHまた は炭素数1ないし10のアルキルであり、Ryは炭素数1ないし10のアルキル でありまたRzは炭素数1ないし10のアルキルまたはフェノールであり、また Rx、RyおよびRzの炭素原子の和は11である。)。例としては特にi−プロ ピルオキシおよびt−ブチオキシが挙げられる。 他の適したアニオンは、炭素数3ないし18の、好ましくは炭素数5ないし1 4のまた特に好ましくは炭素数5ないし12のアセチリドであり、これらは式Rw −C≡C-に相当することが言える(式中、Rwは炭素数1ないし16のアルキ ル、好ましくは例えばRxyzC−で表わされるα−分枝炭素数3ないし12 のアルキルを意味し、または未置換もしくは1ないし3個の炭素数1ないし4の アルキルもしくは炭素数1ないし4のアルコキシで置換されたフェニルもしくは ベンジルを意味する。)。いくつかの例としては、i−プ ロピル、i−およびt−ブチル−、フェニル−、ベンジル−、2−メチル−、 2,6−メチル−、2,6−ジメチル、2−i−プロピル−、2−i−プロピル −6−メチル−、2−t−ブチル−、2,6−ジ−ブチル−および2−メチル− 6−t−ブチルフェニルアセチリドが挙げられる。 酸素酸のアニオンとしては、例えば硫酸塩、りん酸塩、過塩素酸塩、過臭素酸 塩、過ヨウ素酸塩、アンチモン酸塩、ヒ酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭素数1ないし 8のカルボン酸のアニオン−例えば蟻酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、 安息香酸塩、フェニル酢酸塩、モノ−、ジ−またはトリクロロ−またはフルオロ 酢酸塩、スルホン酸塩−例えばメチルスルホン酸塩、エチルスルホン酸塩、プロ ピルスルホン酸塩、ブチルスルホン酸塩、トリフルオロメチルスルホン酸塩(ト リフレート)−、場合によっては炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1ないし 4のアルコキシまたはハロゲン、特にフッ素、塩素もしくは臭素によって置換さ れたフェニルスルホン酸塩またはベンジルスルホン酸塩−例えば、トシレート、 メシレート、ブロシレート−、p−メトキシもしくはp−エトキシフェニルスル ホン酸塩、ペンタフルオロフェニルスルホン酸塩または2、4、6−トリイソプ ロピルスルホン酸塩、およびホスホン酸塩−例えば、メチルホスホン酸塩、エチ ルホスホン酸塩、プロピルホスホン酸塩、ブチルホスホン酸塩、フェニルホスホ ン酸塩、p−メチ ルフェニルホスホン酸塩またはベンジルホスホン酸塩が該当し得る。 特に好ましいのは、H-、F-、Cl-、Br-、I-、BF- 4、PF- 6、SbF- 6 、AsF- 6、CF3SO- 3、C65SO- 3、4−メチル−C65SO- 3、2,6 −ジメチル−C65SO- 3、2,4,6−トリメチル−C65SO3 -および4− CF365SO3 -ならびにシクロペンタジエニル(Cp-)である。 非光感受性の配位子の数はホスフィン基の数、非光感受性配位子の大きさや光 感受性配位子の数に依存して異なる。 一つの好ましい実施態様においては、該ルテニウム−およびオスミウム化合物 は特に好ましくは、下記の式(VIII)、(VIIIa)、(VIIIb)、 (VIIIc)、(VIIId)、(VIIIe)または(VIIIf)に相当 する: R321Me2+(Zn-2/n (VIII)、 R3223Me2+(Zn-2/n (VIIIa)、 (R3222Me2+(Zn-2/n (VIIIb)、 (R3232Me2+(Zn-2/n (VIIIc)、 R3212Me2+(Zn-2/n (VIIId)、 R3222Me2+(Zn-2/n (VIIIe)、 R3213Me2+(Zn-2/n (VIIIf)、 (式中、 R32は式(VII)または(VIIa)で表される三級ホスフィンであり; MeはRuまたはOsを意味し; nは1、2または3なる数字を意味し; Zは有機または無機酸のアニオンであり; (a)L1はアレーン−またはヘテロアレーンの配位子を意味し; (b)L2はL1とは異なる一価の光感受性の配位子を意味し;また、 (c)L3は一価の光感受性の配位子を意味する。)。 R32、L1、L2およびL3については先に個々の意味について記述した優先事 項が当てはまる。 式(VIII)ないし(VIIIf)において、nは好ましくは1または2で あり、また全く特には1である。R32については式(VII)で表されるホスフ ィン配位子に関して述べた優先事項が当てはまるが、特に三級ホスフィンが該当 する。 本発明に従った方法においては、式(IX)、(IXa)、(IXb)、(I Xc)、(IXd)、(IXe)および(IXf)で表されるルテニウムまたは オスミウム化合物が全く特に好ましい: (R262728P)L1Me2+(Z1-2 (IX) (R262728P)22Me2+(Z1-2 (IXa) (R262728P)L23Me2+(Z1-2 (IXb) (R262728P)32Me2+(Z1-2 (IXc) (R262728P)L22Me2+(Z1-2 (IXd) (R262728P)L13Me2+(Z1-2 (IXe) (R262728P)L1(L2mMe2+(Z1-2 (IXf) MeはRuまたはOsを意味し; 式(IX)ないし(IXe)において、Zは、H-、シクロペンタジエニル、 Cl-、Br-、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、AsF6 -、CF3SO3 -、C65− SO3 -、4−メチル−C65−SO3 -、2,6−ジメチル−C65SO3 -、2, 4,6−トリメチル−C65−SO3 -、または 4−CF3−C65−SO3 -を意味し、また式(IXf)においてはH−、シク ロペンタジエニル、BF- 4、PF- 6、SbF6 -、AsF6 -、CF3SO3 -、C65 SO3 -、4−メチル−C65−SO3 -、2,6−ジメチル−C65−SO3 -、 2,4,6−トリメチル−C65−SO3 -または4−CF3−C65−SO3 -を 意味し; mは1または2であり; R26、R27およびR28は相互に独立して炭素数1ないし6のアルキルまたは− アルコキシ、未置換であるかまたは1ないし3個までの炭素数1ないし4のアル キルで置換されたシクロペンチルもしくはシクロヘキシル、またはシクロペンチ ルオキシもしくはシクロヘキシルオキシ、または未置換であるか、または1ない し3個までの 炭素数1ないし4のアルキルで置換されたフェニルもしくはベンジルまたはフェ ニルオキシもしくはベンジルオキシを表し; L1は未置換であるか、または1ないし3個までの炭素数1ないし4のアルキ ル、炭素数1ないし4のアルコキシ、−OH、−FまたはClで置換された炭素 数6ないし16のアレーンまたは炭素数5ないし16のヘテロアレーンである; L2は炭素数1ないし6のアルキル−CN、ベンゾニトリルまたはベンジルニト リルを意味し; L3はH2Oまたは炭素数1ないし6のアルカノールである。)。 好ましいアレーンおよびヘテロアレーンはベンゼン、トルエン、キシレン、ト リメチルベンゼン、ナフタリン、ビフェニル、アントラセン、アセナフテン、フ ルオレン、フェナンスレン、ピレン、クリセン、フルオルアントラセン、フラン 、チオフェン、ピロール、ピリジン、γ−ピラン、γ−チオピラン、ピリミジン 、ピラジン、インドール、クマロン、チオナフテン、カルバゾール、ジベンゾフ ラン、ジベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、 オキサゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、キノリン、イ ソキノリン、アクリジン、クロメン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチア ジン、トリアジン、チアンスレンおよびプリンである。好ましいアレーンはおよ びヘテ ロアーレンはベンゼン、ナフタリン、クメン、チオフェン、ベンゾチオフェンで ある。特に好ましいアーレンは、炭素数1ないし4のアルキル基で、ベンゼン、 トルエン、キシレン、イソプロピルベンゼンは三級−ブチルベンゼンまたはクメ ンであり、またかかるヘテロアレーンは好ましくはチオフェンである。 金属原子に配位したルテニウム−およびオスミウム−化合物の調製を溶媒中、 例えばアルカノール類中で行う場合は、溶媒和したRu/Os−カチオン錯体が 形成され得るのであるが、かかる錯体も本発明に従った使用の範囲に包含される 。 本発明に従って使用されるべきルテニウム−およびオスミウム化合物のいくつ かの例としては、以下が挙げられる(Tosはトシレートである): (C6112HPRu(p−クメン)Cl2、 (C6113PRu(p−クメン)Cl2、 (C6113PRu(p−クメン)(Tos)2、 (C6113PRu(p−クメン)Br2、 (C6113PRu(p−クメン)ClF、 (C6113PRu(C66)(Tos)2、 (C6113PRu(CH3−C65)(Tos)2、 (C6113PRu(i−C37−C65)(Tos)2、 (C6113PRu(クリセン)(Tos)2、 (C6113PRu(ビフェニル)(Tos)2、 (C6113PRu(アントラセン)(Tos)2、 (C6113PRu(C108)(Tos)2、 (i−C373PRu(p−クメン)Cl2、 (CH33PRu(p−クメン)Cl2、 (n−C493PRu(p−クメン)Cl2、 [(C6113P]2Ru(CH3−CN)(Tos)2、 (C6113PRu(CH3−CN)(C25−OH)(Tos)2、(C611 3PRu(p−クメン)(CH3−CN)2(PF62、 (C6113PRu(p−クメン)(CH3−CN)2(Tos)2、(n−C493PRu(p−クメン)(CH3−CN)2(Tos)2、 (C6113PRu(p−クメン)(CH3CN)Cl2、(C6113PRu( CH3−CN)2Cl2、(C611),PRu(p−クメン)(C25OH)(B F42、 (C6113PRu(p−クメン)(C25OH)2(BF42、 (C6113PRu(p−クメン)(C25OH)2(PF62、 (C6113PRu(C66)(C25OH)2(Tos)2、 (C6113POs(p−クメン)Cl2、 (i−C373POs(p−クメン)Cl2、 (CH33POs(p−クメン)Cl2、 (C653POs(p−クメン)Cl2およびRuCl2(p−クメン)[(C6 112PCH2CH2P(C6112]。 本発明に従って使用されるべきルテニウムまたはオスミウム化合物は公知であ るか、または公知のまたそれに類似した方法に従って、金属ハライド(例えば、 MeX3または[MeアレーンX22)を出発物質として用いてホスフィンと配 位子形成剤との反応により調製可能である。 本発明に従った方法は不活性溶媒中において行うことができる。本発明に従っ た方法の一つの特別な利点は液状モノマーの場合においては、本方法は溶媒を使 用することなく行うことができるということである。もう一つの利点は重合自体 も水、極性およびプロトン性溶媒または水/溶媒混合物中において行うことがで きるということである。 適当な不活性溶媒としては、例えばプロトン性の極性および非プロトン性の溶 媒であって、単独または少なくとも二種の溶媒から成る混合物として使用できる ものがある。その例としては以下がある。エーテル(ジブチルエーテル、テトラ ヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチル−もしくは−ジメチ ルエーテル、エチレングリコールモノエチル−もしくは−ジエチルエーテル、ジ エチレングリコールジエチルエーテル、トリ エチレングリコールジメチルエーテル)、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、 クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1, 1,2,2−テトラクロロエタン)、カルボン酸エステルおよびラクトン(酢酸 エチルエステル、プロピオン酸メチルエステル、安息香酸エチルエステル、酢酸 2−メトキシエチル、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ピバロラクト ン)、カルボン酸アミドおよびラクタム(N,N−ジメチルホルアミド、N,N −ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、 ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、N −メチルピロリドン、N−アセチルピロリドン、N−メチルカプロラクタム)、 スルホキシド(ジメチルスルホキシド)、スルホン(ジメチルスルホン、ジエチ ルスルホン、トリメチルスルホン、テトラメチルスルホン)、三級アミン(N− メチルピペリジン、N−メチルモルホリン)、脂肪族および芳香族炭化水素、例 えば石油エーテル、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ ン、ベンゼンまたは置換ベンゼン類(クロロベンゼン、o−ジクロルベンゼン、 1,2,4−トリクロロベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、キシレン)およ びニトリル(アセトニトリル、プロピルニトリル、ベンゾニトリル、フェニルア セトアミド)である。 好ましい溶媒は脂肪族および芳香族の炭化水素および かかる溶媒の混合物である。 本発明に従って本方法に使用されるべき、場合によっては置換されたシクロオ レフィンおよび触媒とからなる組成物は、酸素に対して不感受性である場合が多 く、従って貯蔵・保管および反応実施が保護ガスなしで可能となるのである。保 存は光を遮断するのが勧められる。 本発明に従った方法に使用された式(I)で表されるモノマーおよび触媒は、 使用した触媒が特に高い貯蔵安定性を有しているので、別個にまた一緒にして混 合物として貯蔵することも可能である。この混合物はそのまま使用可能な配合物 として光化学重合の直前まで貯蔵することができるのであって、このことは本発 明に従った方法を大規模な工業的規模で応用する上で有利となる。貯蔵は、特に UV光での光感受性が高いため光遮断下で行われる。 本発明のもう一つの目的は、張力のかかった一種の環状オレフィンまたは少な くとも二種の異なる張力のかかった環状オレフィンおよび触媒的に有効な量のカ ルベンを含有しない二価カチオン性ルテニウムまたはオスミウム化合物(該化合 物は、少なくとも一種のホスフィン基、少なくとも一種の光感受性の配位子、お よび場合によっては中性配位子とを金属原子に結合して含有するが、この場合併 せて2ないし3個の配位子が結合しておりまた電荷平衡となるだけの酸アニオン をも含有している)を含有する光重合性の組成物である。 本発明のもう一つの目的は、張力のかかった一種の環状オレフィンまたは少な くとも二種の異なる張力のかかった環状オレフィンおよび触媒的に有効な量のカ ルベンを含有しない二価カチオン性ルテニウムまたはオスミウム化合物(該化合 物は、少なくとも一種のホスフィン基、少なくとも一種の光感受性の配位子、お よび場合によっては中性配位子とを金属原子に結合して含有するが、この場合併 せて2ないし3個の配位子が結合しておりまた電荷平衡となるだけの酸アニオン をも含有している−ただし、ノルボルネンと組合せたP(C6113(p−クメ ン)RuCl2を除く)とを含んでなる組成物である。 本発明に従った組成物は、更に付加して張力のかかったシクロオレフィンとコ ポリマーを形成する別の非流体状の開放鎖のコモノマーを含有していてもよい。 かかるコモノマーのいくつかの例はオレフィン性のモノマーまたはジ−不飽和の 化合物であるが、例えばペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、デセン、ド デシレン、アクリル−およびメタアクリル酸、これらのエステルやアミド、ビニ ルエーテル、スチレン、ブタジエン、イソプレンやクロロブタジエンなどがある 。 これらメタセシス重合を有する別のオレフィンは、本発明に従った組成物中に おいて、例えば式(I)で表される化合物とメタセシス重合能を有する他のオレ フィンとの全量を基準として80重量%まで、好ましくは0. 1ないし80重量%、より好ましくは0.5ないし60重量%また特に好ましく は5ないし40重量%の量含まれる。 本発明に従った組成物は処方混合助剤を含有していてもよい。公知の助剤とし ては帯電防止剤、抗酸化剤、光防御剤、可塑剤、染料、顔料、充填剤、補強・強 化充填剤、滑剤、カップリング剤、粘度上昇剤および離型剤などがある。かかる 充填剤は重合に不利な影響を及ぼすことなく驚く程高い割合で、例えば該組成物 を基準にして70重量%まで、好ましくは1ないし70重量%、好ましくは5な いし60重量%、特に好ましくは10ないし50重量%また特に好ましくは10 ないし40重量%の量転化することができる。光学的、物理的、機械的かつ電気 的な特性を改善するために使用する充填剤や補強充填剤は、すでに多数知られて いる。いくつかの例として、粉末状、球状や繊維状ののガラスや石英、金属酸化 物や半金属酸化物、例えばMgCO3やCaCO3などの炭酸塩、ドルマイト、石 膏や重晶石などの金属硫酸塩、タルク、ゼオライトなどの天然および合成のシリ ケート、ウォラストナイト、長石、チャイナクレー、岩石粉末等の粘土、ホイス カ−、炭素繊維、合成樹脂繊維または合成樹脂粉末およびカーボンブラックが挙 げられる。粘度上昇剤は、オレフィン性不飽和基を有し、かつ重合時には重合物 内に組み込まれ得る特別なメタセシス重合物である。このようなメタセシス重合 物は公知であり、 例えばVestenamereなる商標として販売されている。その他の粘度上 昇剤はポリブタジエン、ポリイソプレンまたは例えばブタジエン、イソプレンと クロロプレンとオレフィン類とのコポリマー等のポリクロロブタジエンである。 かかる粘度上昇剤は該組成物を基準として0.1ないし50重量%、好ましくは 1ないし30重量%、また特に好ましくは1ないし20重量%の量含有される。 充填剤を使用する場合は、重合のために光学的透明さを維持しまたは重合を薄層 において実施することが好都合である。 反応混合物の照射を反応時間全体に亙って継続することは本発明の方法におい ては必要ではない。重合が一旦光化学的に開始されるとそれ以降の反応進行は暗 所でも自発的に行われる。有利には波長領域が50nmないし1000nmまで 、好ましくは200nmないし500nm、また全特にく好ましくはUV領域で ある光で照射することが行われる。照射時間は光源に依存して異なる。好ましく は本発明に従えばUV−レーザーまたはUV−ランプを使用する。触媒の照射は モノマー添加の前、その途中およびその後でも行ってもよい。 本発明に従って使用される触媒は驚くほど活性が高く、その結果短い反応時間 経過後に所望するポリマーが得られる。適当な照射時間は数時間まで、特に数秒 から1時間までである。モノマーと触媒の添加順序は重要ではない。モノマーは 予め添加するか触媒導入後に添加する ことができる。同様に触媒を照射し、次いでモノマーを添加してもよい。更には 触媒とモノマーを含有する溶液を照射してもよい。 本発明に従った方法は、好ましくは室温ないしそれよりもやや高い温度におい て実施される。温度の上昇は、反応速度の増大に役立つ。使用した触媒は、例外 の場合に限ってそれ自体で熱的重合を開始する。反応速度加速のために選択した 温度においては、従って圧倒的に光重合が生起する。しかしながら、触媒は、充 分な光照射によって熱活性触媒に転化せしめることが可能であることにも言及す べきである。 特に本発明に従った方法は、温度が−20℃ないし+110℃において実施さ れる。 本発明に従った方法が有する全く特別な、かつ驚くべき利点は、使用したルテ ニウムおよびオスミウム化合物は光照射後は熱的触媒として作用を発揮するか、 または実質的に活性が遥かに高くなることである。このことから、短時間の照射 後に重合の熱供給を行うことによって継続させ、かつ終了せしめることができる とういう可能性が生じるのであるが、このことは、成型物または積層物を製造す るという種々の分野において経済的および技術的利点を提供する。特にこのよう に組合せた方法は熱可塑性樹脂の製造に好適である。 本発明のもう一つの目的は、触媒として金属化合物の存在下において一種の環 状オレフィン、または少なくとも二種の異なる環状オレフィンを光触媒的に誘発 させ、かつ以降は熱的に重合させるための方法であって、 a)先ず初めに、触媒量のカルベンを含有しない二価−カチオン性ルテニウムま たはオスミウム化合物(該化合物は少なくとも一種のホスフィン基、少なくとも 一種の光感受性の配位子、および場合によっては中性配位子とを金属原子に結合 して含有するが、この場合併せて2ないし3個の配位子が結合しており、また電 荷平衡となるだけの酸アニオンをも含有している)の存在下において該シクロレ フィンに光照射を行うこと; または触媒量のカルベンを含有しない二価−カチオン 性ルテニウムまたはオスミウム化合物(該化合物は、少なくとも一種のホスフィ ン基、少なくとも一種の光感受性の配位子、および場合によっては中性配位子と を金属原子に結合して含有するが、この場合併せて2ないし3個の配位子が結合 しており、また電荷平衡となるだけの酸アニオンをも含有している)を、場合に よっては不活性溶媒中において、光照射を行い次いで少なくとも一種のシクロオ レフィンと混合すること、 および b)次いで加熱することによって、かつ光照射することなく重合を終了せしめ ることを特徴とする前記方法である。 かかる方法の工程a)については、先に記載した優先事項が適用される。照射 時間は実質的に所望の反応挙動に依存して異なる。短時間の照射は例えば当該重 合を照射によってのみ開始せしめ、次いで加熱によって終了せしめる場合に選択 される。短時間としては照射時間は60秒まで、好ましくは5ないし60秒また 特に好ましくは10ないし40秒を意味する。より長時間の照射時間は例えば重 合を大半は照射下において行い、かつ最終的重合を事後テンパリングによっての み終了せしめる場合に選択される。 この方法の工程b)における加熱とは、反応温度として50ないし200℃、 好ましくは50ないし150℃、また特に好ましくは70ないし120℃を意味 する。 触媒量とは、本発明の範囲においてはモノマーの量を基準として好ましくは0 .001ないし20モル%、特に好ましくは0.01ないし15モル%、また全 く特に好ましくは0.01ないし10モル%を意味する。光触媒活性が高いため 、0.001ないし2重量%が特に好ましい。 本発明のまた別の目的は環状オレフィンの開環メタセシス重合のための熱的触 媒を製造するか、または該熱的触媒の活性を高める方法であって、カルベンを含 有しない二価−カチオン性ルテニウムまたはオスミウム化合物(該化合物は、少 なくとも一種のホスフィン基、少なくとも一種の光感受性の配位子、および場合 によっては中性配位子とを金属原子に結合して含有するが、この場合併せて2な いし3個の配位子が結合しており、また電荷平衡となるだけの酸アニオンをも含 有している)を物質中においてまたは溶媒中において光照射処理することを特徴 とする前記熱的触媒を製造するか、または該熱的触媒の活性を高める方法である 。 本発明に従った方法に対しては、大半が公知である張力のかかったシクロオレ フィンが適している。シクロヘキセンは、一般的にはオレフィン−メタセシスで は重合することはできない。かかる例外は、専門家にとってはすでに公知であり 、例えばIvin [Ivin,K.J.,in Ivin、K.J.,Saegusa,T.(Hrsg. ),Ring−Opening Polymerisation 1:139−144、Elsevier Applied Science Publishers,London und New York(1984)]に記載報告して いる。 本発明に従った方法では、光線照射によって硬化したオリゴマーおよびポリマ ーであって、下記する式(IX)で表される同等または異なる構造単位を有する ものが製造される: (式中、Q1およびQ2は式(I)において記載した意味を有する。)。かかる ポリマーについては先に記載した優先事項が適用される。ホモポリマーまたはか かる構造単位の統計的分布を有するコポリマー、グラフトポリマーまたはブロッ クポリマーが該当する。これらは平 好ましくは1000ないし百万ダルトン(分布の狭いポリスチレン標品との比較 によるGPC方法で測定)である。 本発明に従った方法によれば、あらゆる種類の成型物、被覆・積層物およびレ リーフ複写製品を製造するための熱可塑性の成型可能な材料物質が製造可能であ る。 使用したモノマーに従って、本発明に従って製造されるポリマーは性質が極め て多岐多様である。その内の幾 つかは酸素透過性が極めて高いこと、誘電率が高いこと、熱安定性が良いこと、 および吸水性が低いことによって特徴づけられる。その他としては、卓越した光 学的性質、例えば高い透明性や低い屈折率などがある。更には、特に低い収縮も 強調するべきものである。従ってこれらの性質は、極めて多様な技術的分野にお いて利用することが可能である。 本発明に従った組成物は、支持・担体材料の表面上の層として固着性が高いこ とによって特徴づけられる。更には、かかるコート被覆された材料は表面平滑性 と表面光沢が極めて高いことによって特徴づけられる。優れた機械的性質のうち では、低い収縮や高い耐衝撃性が特に強調さるべきであるが、また熱的安定性も 強調しなければならない。更には、離型性が容易であることや耐溶媒性が高いこ とも触れておかねばならない。 本発明に従った組成物は、公知の成型方法、例えばインジェクション法、圧縮 成型法またキャスティング、トランスファーインジェクション、モールド圧縮成 型、押し出し等のキャスト成型法(キャスト樹脂)などで加工することができる 。 これらのポリマーは以下の用途に適している。即ち、医学装置類、インプラン トまたはコンタクトレンズの製造;エレクトロニクス部品の製造;ラッカーの密 着成分として;鋳型製作のための光硬化性組成物としてまたは表面エネルギーの 低い基材(例えばテフロン、ポリエチ レンやポリプロピレンなど)を接着するための接着剤としてならびに立体リソグ ラフィーにおける光重合可能な組成物として。本発明に従った組成物は、光重合 によるラッカーの製造にも使用することができるが、この際透明で、かつピグメ ント化した組成物を使用することができる。白色および着色したピグメントを使 用することが可能である。更には、熱可塑性の成型方法に従ってあらゆる種類の 日用品用として成型物を製造することも期待できる。 本発明に従った光硬化可能な、または光−および熱硬化可能な組成物は、保護 層およびレリーフ複製物を製造するのに特に適している。本発明のまた別の目的 は、基材の上において塗装処理した材料またはレリーフ複製物を製造するための 本発明に従った方法の変法であるが、この変法においては環状オレフィン、触媒 および場合によっては溶媒とから成る組成物を、例えば浸漬、塗布、注型、ロー ラー塗布、ドクターブレードまたは遠心注型方法によって支持体上に層として塗 布し、場合によっては溶媒を除去し次いで生じた層を光照射して重合させるか、 または該層をフォトマスクによって照射し、次いで非照射部分を溶媒で除去する のである。この方法を用いると基材の表面は変性され、または保護されることが 可能でありまたは例えばプリント配線、印刷版または印刷ロール等を製造するこ とも可能である。プリント配線の製造においては、本発明に従った組成物はハン ダ固定ラ ッカーとしても使用することができる。さらにその他の使用可能性としては、絹 紗スクリーンな染用マスクの製造、オフセット印刷、スクリーン印刷やフレキソ 印刷のための光照射硬化可能な印刷インクとしての用途がある。 本発明のもう一つの目的は、本発明に従ったオリゴマーまたはポリマーで積層 塗布しかつ架橋剤を含有した支持・担体材料である。本発明のまた別の一つの目 的は、本発明に従ったオリゴマーまたはポリマーで積層塗布した支持・担体材料 である。かかる材料は光照射(場合によっては光マスク使用下において)し、次 いで溶媒で展開することによって保護層またはレリーフ複製物の製造行うのに適 している。例えば0.01ないし20重量%の量で含有され得る適当な架橋剤と しては、中でも有機のビスアジド、特に市販の2,6−ビス(4−アジドベンジ リデン)−4−メチル−シクロヘキサンがある。 本発明の目的は、更には一つの担体の上に(a)一種の環状オレフィンまたは 少なくとも二種の異なる環状オレフィンおよび(b)触媒的に有効な量のカルベ ンを含有しない二価−カチオン性ルテニウムまたはオスミウム化合物(該化合物 は、少なくとも一種のホスフィン基、少なくとも一種の光感受性の配位子、およ び場合によっては中性配位子とを金属原子に結合して含有するが、この場合併せ て2ないし3個の配位子が結合しており、また電荷平衡となるだけの酸アニオン をも含有している)から成る層を塗布して設けることを特徴とする、塗布積 層された支持・担体材料である。 適当な支持・担体材料としては、例えばガラス、鉱物類、セラミックス類、合 成樹脂、木材、半金属、金属、金属酸化物、および金属窒化物からなる。層の厚 さは実質的には所望の用途に従って決められるが、例えば、0.1ないし100 0μm、好ましくは0.5ないし500μm、特に好ましくは1ないし100μ mであり得る。かかる積層塗布した材料は密着性が高いこと、および熱的性質と 物理的性質が優れていることが特徴である。 本発明に従った積層塗布処理された材料の製造は、公知の方法に従って例えば 塗布、ドクターブレード塗布、カーテン注型や遠心注型等の注型方法に従って行 うことができる。 積層塗布物においては、付加的に一つないし三つのまた好ましくはさらに一つ の二重結合を含み、かつ本発明の範囲においてはポリ環状の縮合した環システム であるシクロオレフィンを光メタセシス重合に使用すると、良好な結果がしばし ば得られるのである。 下記する実施例は、本発明をさらに説明するものである。 略記号:Tos=トシレート、RT=室温、Trif=トリフルオロメチルス ルホネート。A)ルテニウム−及びオスミウムホスフィンの製造 実施例A1:(C6113PRu(C66)(T os)2(触媒A) 30mlのテトラヒドロフランに溶解した230mg(0.4ミリモル)のRu (C66)(H2O)3(Tos)2に140mg(0.5ミリモル)のトリシク ロヘキシルホスフィンと混合し、RTにおいて12時間次いで3時間還流下攪拌 する。この溶媒を除去し、残渣をジエチルエーテル(2x10ml)で洗浄する 。収量:76%。1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン 配位子:6.16(s,6H);その他;7.70(d,J=8.0,4H), 7.14(d,J=8.0,4H),2.36(s,6H),2.18(m,3 H);2.0−1.0(m,30H)。実施例A2 :(C6113PRu(p−クメン)Cl2(触媒B) 75mlのエタノールに306mg(0.3ミリモル)の [RuCl2(p− クメン)]2を溶解し、280mg(1ミリモル)のトリシクロヘキシルホスフ ィンを加える。溶液を還流下で3時間攪拌し、次いで溶媒を除く。残渣をヘキサ ンで洗浄する。収量:90%1 H−NMR(CDCl3,300MHz) :配位したアレーン配位子:5.5 6(m,4H);2.84(sept,J=7.0Hz,1H);2.09(s ,3H);1.29(d,J=7.0Hz,6H)。その他;2.41(m,3 H);2.20(m,6H);1.35(m,30H)。実施例A3 :(C6113PRu(p−クメン)(C25OH)m(BF42( 触媒C) 20mlのエタノールに294mg(0.5ミリモル)のRuCl2(p−ク メン)P(C6113を溶解し、253mg(1ミリモル)のAgBF4を50 mlのエタノールに溶かした溶液を滴下する。溶液をRTで12時間攪拌し、フ リット上で濾過し濃縮する。 収量:94%{(C6113PRu(p−クメン)(C25OH)(BF42 と(C6113PRu(p−クメン)(C25OH)2(BF42との混合物] 。 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン配位子:5.6 2(d,J=6.0Hz,2H);5.45(d,J=6.0Hz,2H);2 .76(sept,J=7.0Hz,1H);2.16(s,3H);1.30 (d,J=7.0Hz,6H)。その他;2.48(m,3H);2.15−1 .30(m,30H)。 実施例A4:(C6113PRu(p−クメン)(C25OH)2(PF62 (触媒D) 195mgのAgPF6を用いた以外は、実施例A3と同様に操作する。収量 :91% 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン配位子:5.6 2(d,J=5.5Hz,2H);5.45(d,J=5.5Hz,2H);2 .76 (sept,J=7.0Hz,1H);2.28(s,3H);1.30(d, J=7.0Hz,6H)。その他;2.50(m,3H);2.15−1.30 (m,30H)。 実施例A5:(C6113PRu(p−クメン)(Tos)2(触媒E)27 9mgのAg−p−トルエンスルホン酸を用いた以外は、実施例A3と同様に操 作する。収量:90% 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン配位子:5.9 7(d,J=5.5Hz,2H);5.78(d,J=5.5Hz,2H);2 .95(sept,J=7.0Hz,1H);2.27(s,3H);1.30 (d,J=7.0Hz,6H)。その他;7.53(d,J=8.0,4H); 7.05(d,J=8.0,4H),2.32(s,6H),2.20−1.0 0(m,33H)。実施例A6 :(C6113PRu(p−クメン)Br2(触媒F) 75mlのエタノールに0.24g(1ミリモル)の[RuBr2(p−クメン )]2を溶解し、0.17g(0.6ミリモル)のトリシクロヘキシルホスフィ ンを加える。溶液を還流下で6時間攪拌し、次いで溶媒を除く。残渣をジエチル エーテル(2 x 10 ml)で洗浄する。収量:90% 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位した アレーン配位子:5.50(m,4H);2.97(sept,J=7.0Hz ,1H);2.10(s,3H);1.19(d,J=7.0Hz,6H)。そ の他;2.40(m,3H);2.38(m,6H);1.90−1.30(m ,24H)。 実施例A7:(i−C373PRu(p−クメン)Cl2(触媒G) 40mlのヘキサンに306mg(0.5ミリモル)の [RuCl2(p− クメン)]2を分散させ、0.5mlのトリイソプロピルホスフィンを加え、1 2時間攪拌する。生成した沈殿を濾取し、ヘキサン(2x30ml)で洗浄する 。収量:90% 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン配位子:5.5 8(m,4H);2.80(sept,J=7.0Hz,1H);2.08(s ,3H);1.24(d,J=7.0Hz,6H)。その他;2.72(m,1 H);1.35(dd,13.0,7.0Hz,18H)。 実施例A8:RuCl2(p−クメン)[(C6112PCH2CH2P(C6112](触媒H) 50mlのヘキサンに560mg(0.915ミリモル)の[RuCl2(p −クメン)]2を分散し,0.93g(2.2ミリモル)の1,2−ビス(ジシ クロヘキシルホスフィノ)エタンを加え,12時間攪拌する。生成した沈殿を濾 取し,次いで溶媒を除く。残渣をヘキ サン(2x30 ml)で洗浄する。収量:90% 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン配位子:5.4 8(m,4H);2.70(sept,J=7.0Hz,1H);2.04(s ,3H);1.13(d,J=7.0Hz,6H)。その他;2.20−1.9 8(m,8H);1.80−1.10(m,36H)。 実施例A9:(CH33PRu(p−クメン)Cl2(触媒I) 50mlのヘキサンに520mg(0.85ミリモル)の[RuCl2(p− クメン)]2を分散させ、トルエン中の1.0Mトリメチルホスフィン溶液の3 .5ml(3.5ミリモル)を加え、6時間攪拌する。生成した沈殿を濾取し、 ヘキサン(2x30ml)で洗浄する。収量:94% 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン配位子:5.4 7(m,4H);2.89(sept,J=7.0Hz,1H);2.11(s ,3H);1.26(d,J=7.0Hz,6H)。その他;1.64(d,J ,H=11.0Hz,9H) 実施例A10:(n−C493PRu(p−クメン)Cl2(触媒J) 50mlのエタノールに380mg(0.62ミリモル)の[RuCl2(p −クメン)]2を溶解させ、480mgのトリブチルホスフィン(2.3ミリモ ル)を 加える。4時間還流下に攪拌し、次いで溶媒を除く。残渣を20mlのヘキサン で洗浄する。収量:97% 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン配位子:5.3 8(m,4H);2.81(sept,J=7.0Hz,1H);2.10(s ,3H);1.22(d,J=7.0Hz,6H)。その他;1.95(m,6 H);1.40(m,12H);0.90(t,9H)。 実施例A11:(C6113HPRu(p−クメン)Cl2(触媒K) 50mlのヘキサンに500mg(0.82ミリモル)の[RuCl2(p− クメン)]2を分散させ、0.65mg(3.3ミリモル)のジシクロヘキシル ホスフィンを加え、還流下で6時間攪拌する。生成した沈殿を濾取し、ヘキサン (2x25ml)で洗浄する。収量:89% 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン配位子:5.4 2(m,4H);2.76(sept,J=7.0Hz,1H);2.03(s ,3H);1.15(d,J=7.0Hz,6H)。その他;4.89,3.6 6(d,J,H=370Hz,1H);2.33(m,2H);1.90−1. 10(m,20H)。 実施例A12:(C6113POs(p−クメン)Cl2(触媒L) 50mlのヘキサン中158mg(0.2ミリモル)の[OsCl2(p−ク メン)]2に168mg(0.6ミリモル)のトリシクロヘキシルホスフィンを 加え、還流下で5時間攪拌する。室温に冷却後、生成した沈殿を濾取し、ヘキサ ン(2x5ml)で洗浄する。収量:96% 1H−NMR(C66,300MHz):配位したアレーン配位子:5.51 (d,J=5.5,2H);5.33(d,J=5.5Hz,2H);2.79 (sept,J=7.0Hz,1H);1.96(s,3H);1.21(d, J=7.0Hz,6H)。その他;2.56(m,3H);2.21(m,6H );1.73−1.60(m,9H);1.48−1.36(m,6H);1. 30−1.23(m,9H)。 実施例A13:(i−C373POs(p−クメン)Cl2(触媒M) 50mlのオクタン中158mg(0.2 ミリモル)の[OsCl2(p− クメン)]2に115μl(0.6ミリモル)のトリイソプロピルホスフィンを 加え、還流するまで5時間加熱する。室温に冷却後、生成した沈殿を濾取し、ヘ キサン(2x10ml)で洗浄する。収量:83% 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン配位子:5. 79(d,J=5.5,2H);5.70(d,J=5.5Hz,2H);2. 69( sept,J=7.0Hz,1H);2.13(s,3H);1.26(d,J =7.0Hz,6H)。その他;2.74(m,3H);1.24(dd,J= 13.0,7.0Hz,18H)。 実施例A14:(CH33POs(p−クメン)Cl2(触媒N) P(C6113の代わりに当量のP(CH33を用いた以外は実施例13Aと 同様に操作する。収量 76%。 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン配位子:5.4 9(d,J=5.5,2H);5.44(d,J=5.5Hz,2H);2.6 9(sept,J=7.0Hz,1H);2.12(s,3H);1.26(d ,J=7.0Hz,6H)。その他;1.53(d,JpH=10.5Hz,9 H)。 実施例A15:(C653POs(p−クメン)Cl2(触媒O) 50mlのオクタン中158mg(0.2ミリモル)の [OsCl2(p− クメン)]2に157mg(0.6ミリモル)のトリフェニルホスフィンを加え 、還流下で5時間攪拌する。室温に冷却後、生成した沈殿を濾取し、ジエチルエ ーテル(2x10ml)で洗浄する。収量:92% 1H−NMR(CDCl3,300MHz):配位したアレーン配位子:5.3 9(d,J=5.5,2H) ;5.16(d,J=5.5Hz,2H);2.75(sept,J=7.0H z,1H);1.97(s,3H);1.15(d,J=7.0Hz,6H)。 その他;7.79−7.70(m,6H);7.40−7.30(m,9H)。 実施例A16:(C6113PRu(p−クメン)(アセトニトリル)(Tr if)2(触媒P) 20mlのアセトニトリルに1gの(C6113PRu(p−クメン)Cl2 を溶解する。この溶液に920mg(2.1当量)のAgTrifを加える。1 5分間攪拌した後、溶媒を真空下で除去する。30mlのCH2Cl2で抽出し、 次いで蒸発させると、当該製品が得られる。収量:94% 1H−NMR(CDCl3):δ 6.48−6.98(dd,4H,p−クメ ン);2.65(s+sept,4H,CH3CN+(i−C37)−H);2 .10(s,3H,CH,−p−クメン);1.29(d,6H,i−C37− p−クメン)2.25−1−10(m,P(C6113)。 B)ポリマーの製造 実施例 B1−B16 光照射源としては、下記のものを使用する: (a)200W水銀蒸気−中圧−UVランプ(Osram HBO 200W /2、メーカー Spindler & Hoyer、Gottingen)。 (b)Philips 社製の40W R−UVA ランプTL 40W/10Rを4 個と20W TL 20W/05を2個用いた自社組み立てUV−照射装置、距 離ほぼ25cm。 500mgのノルボルネンおよび3mgの触媒を3mlのCHCl3に溶解し 、表1に示した条件で照射する。 実施例B17: (a)500mgのノルボルネンと5mgの触媒Pを5mlのエタノール中で 光なしで3時間攪拌する。ポリマーは一切沈降析出させ得ない。 (b)500mgのノルボルネンと5mgの触媒Pを5mlのエタノール中2 00W水銀蒸気−中圧−UVランプ(Osram HBO 200W/2、メー カーSpindler & Hoyer、Gottingen)を用いて30分間照射する。収量:10 0%のポリノルボルネン 実施例B18: (a)5mgの触媒Jを500mgのノルボルネンと共に5mlのトルエン中 で光なしで3時間攪拌する。溶液は液状のままである。 (b)5mgの触媒Jを5mlのトルエン中で500mgのノルボルネンと共 に200W水銀蒸気−中圧−UVランプ(Osram HBO 200W/2、 メーカー Spindler & Hoyer、Gottingen)を用いて照射する。次いで、50 0mgのノルボルネンを加える。溶液は10分以内にゲル化する。3時間後の収 量:100%ポリノルボルネン。 実施例B19ないしB21: 500mgのモノマー化合物(23)と3mgの触媒を3mlのCHCl3に 溶解させ、表2に示した条件に 従って照射する。照射源として200W水銀蒸気−中圧−UVランプ(Osra m HBO 200W/2、メーカー Spindler & Hoyer、Gottingen)を用 いる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AU,BB,BG,BR,BY,C A,CN,CZ,EE,FI,GE,HU,IS,JP ,KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LV, MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,R O,RU,SG,SI,SK,TJ,TM,TT,UA ,US,UZ,VN (72)発明者 ミューレバッハ, アンドレアス スイス国,1782 ベルファウクス,レ グ ランド エッセルツ 7

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.触媒として一種の金属化合物の存在下において一種の環状オレフィンまた は少なくとも二種の異なる環状オレフィンを光触媒的に重合せしめる方法であっ て、触媒量の少なくとも一種のカルベンを含まない、二価のカチオン性ルテニウ ム−またはオスミウム化合物(該化合物は少なくとも一つのホスフィン基、少な くとも一つの光不安定性の配位子および場合によっては中性配位子を当該金属原 子に結合して含んで成るが、併わせて2ないし5個の配位子を結合しており、ま た電荷平衡となるだけの酸アニオンをも含む)の存在下において光化学的開環− メタセシス重合を行うことを特徴とする前記光触媒重合方法。 2.該環状オレフィンとしては未置換であるか、または置換され、かつ場合に よっては一つまたはそれ以上の環においてO、S、NおよびSiから成る群から 選択された一つまたはそれ以上のヘテロ原子および場合によっては縮合した芳香 族もしくはヘテロ芳香族環とを含有する、二ないし四つの環を有する、単環式ま たは多環式の架橋したおよび/また縮合したは環システムが該当することを特徴 とする請求項1記載の方法。 3.該環状の環が3ないし16の環構成原子を含有することを特徴とする請求 項2記載の方法。 4.該環状の環が3ないし12の環構成原子を含有す ることを特徴とする請求項3記載の方法。 5.該環状のオレフィンが更に非芳香族二重結合を含有することを特徴とする 請求項2記載の方法。 6.該シクロオレフィンが、下記式(I) (式中、Q1は少なくとも一つの炭素原子を有する残基を表し、該残基は−C H=CQ2と共に少なくとも3員環以上の脂環式の環を形成し、そして該環は場 合によっては、ケイ素、リン、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される ヘテロ原子を一つ以上含有し; また該残基は未置換であるか、またはハロゲン、=O、−CN、−NO2、R1 23Si(O)u−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11 /2 、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素数1ないし20のアルキル、 炭素数1ないし20のヒドロキシアルキル、炭素数1ないし20のハロゲンアル キル、炭素数1ないし6のシアノアルキル、炭素数3ないし8のシクロアルキル 、炭素数6ないし16のアリール、炭素数7ないし16のアラルキル、炭素数3 ないし6のヘテロシクロアルキル、炭素数3ないし16のヘテロアリール、炭素 数4ないし16のヘテロアラルキルであるか、またはR4−X−で置 換され; または該残基において、二つの隣接する炭素原子は−CO−O−CO−または −CO−NR5−CO−で置換され; または該残基において、場合によっては脂環式環の隣接する炭素原子に対して 、脂環族、脂肪族またはヘテロ芳香族の環が縮合せしめられているが、なお該環 は未置換であるか、またはハロゲン、−CN、−NO2、R678Si(O)u −、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11/2、−SO3(M11/2 、−PO3(M11/2、炭素数1ないし20のアルキル、炭素数1ないし20 のハロゲンアルキル、炭素数1ないし20のヒドロキシアルキル、炭素数1ない し6のシアノアルキル、炭素数3ないし8のシクロアルキル、炭素数6ないし1 6のアリール、炭素数7ないし16のアラルキル、炭素数3ないし6のヘテロシ クロアルキル、炭素数3ないし16のヘテロアリール、炭素数4ないし16のヘ テロアラルキル、またはR13−X1−で置換されており; XおよびX1は相互に独立して−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO2 −、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NR5−、−NR10− C(O)−、−SO2−O−または−O−SO2−を表し; R1、R2およびR3は相互に独立して炭素数1ないし12のアルキル、炭素数 1ないし12のパーフルオロ アルキル、フェニルまたはベンジルを表し; R4およびR13は独立して炭素数1ないし20のアルキル、炭素数1ないし2 0のハロゲンアルキル、炭素数1ないし20のヒドロキシアルキル、炭素数3な いし8のシクロアルキル、炭素数6ないし16のアリール、炭素数7ないし16 のアラルキルを表し; R5およびR10は相互に独立して水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェ ニルまたはベンジルを表すが、この際該アルキル基はそれ自体で未置換であるか 、または炭素数1ないし12のアルコキシまたは炭素数3ないし8のシクロアル キルで置換されており; R6、R7およびR8は、相互に独立して炭素数1ないし12のアルキル、炭素 数1ないし12のパーフルオロアルキル、フェニルまたはベンジルを表し; Mはアルカリ金属を表しまたM1は、アルカリ土類金属を表し;および uは0または1を表し; なおここにおいてQ1と共に形成される脂環式の環は場合によってはさらに非 芳香族の二重結合を含み; Q2は水素、炭素数1ないし20のアルキル、炭素数1ないし20のハロゲン アルキル、炭素数1ないし12のアルコキシ、ハロゲン、−CN、R11−X2− を表し; R11は炭素数1ないし20のアルキル、炭素数1ないし20のハロゲンアルキ ル、炭素数1ないし20のヒドロキシアルキル、炭素数3ないし8のシクロアル キル、 炭素数6ないし16のアリールまたは炭素数7ないし16のアラルキルを表し; X2は−C(O)−O−または−C(O)−NR12を表し; R12は水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェニルまたはベンジルを表し ; なおここにおいて前記したシクロアルキル−、ヘテロシクロアルキル−、アリー ル−、ヘテロアリール−、アラルキル−およびヘテロアラルキル基は、未置換で あるかまたは炭素数1ないし12のアルキル、炭素数1ないし12のアルコキシ 、−NO2、−CNまたはハロゲンで置換されており、またここにおいて前記し たヘテロシクロアルキル−、ヘテロアリール−およびヘテロアラルキル基のヘテ ロ原子は、−O−、−S−、NR9−および−N=からなる群から選択され;ま た R9は水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェニルまたはベンジルを表す 。)に相当するものであることを特徴とする請求項1記載の方法。 7.−CH=CQ2−基と共にQ1が形成する脂環式の環が3ないし16の環形 成原子を有し、かつこの場合単環式、二環式、三環式または四環式の環システム が該当することを特徴とする請求項6記載の方法。 8.式(I)におけるQ2が水素原子を表すことを特徴とする請求項6記載の 方法。 9.式(I)で表される化合物において、 Q1は少なくとも一つの炭素原子を有する残基を表し、 該残基は−CH=CQ2と共に少なくとも3員ないし20員環の脂環式の環を 形成し、また該環は場合によってはケイ素、酸素、窒素および硫黄から成る群か ら選択されるヘテロ原子を一つ以上含有し; また該残基は未置換であるか、またはハロゲン、=O、−CN、−NO2、R1 23Si(O)u−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11 /2 、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素数1ないし12のアルキル、 炭素数1ないし12のハロゲンアルキル、炭素数1ないし12のヒドロキシアル キル、炭素数1ないし4のシアノアルキル、炭素数3ないし6のシクロアルキル 、炭素数6ないし12のアリール、炭素数7ないし12のアラルキル、炭素数3 ないし6のヘテロシクロアルキル、炭素数3ないし12のヘテロアリール、炭素 数4ないし12のヘテロアラルキル、またはR4−X−で置換され; または該残基において、残基Q1における二つの隣接する炭素原子が−CO− O−CO−または−CO−NR5−CO−で置換されており; または該残基において、場合によっては隣接する炭素原子に対して、脂環族、 芳香族またはヘテロ芳香族の環が縮合せしめられているが、なお該環は未置換で あるか、またはハロゲン、−CN、−NO2、R678Si−、−COOM、− SO3M、−PO3M、−COO (M11/2、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素数1ないし12のア ルキル、炭素数1ないし12のハロゲンアルキル、炭素数1ないし12のヒドロ キシアルキル、炭素数1ないし4のシアノアルキル、炭素数3ないし6のシクロ アルキル、炭素数6ないし12のアリール、炭素数7ないし12のアラルキル、 炭素数3ないし6のヘテロシクロアルキル、炭素数3ないし12のヘテロアリー ル、炭素数4ないし12のヘテロアラルキル、またはR13−X1−で置換されて おり; XおよびX1は相互に独立して−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO2 −、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NR5−、−NR10− C(O)−、−SO2−O−または−O−SO2−を表し; R1、R2およびR3は相互に独立して炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1 ないし6のパーフルオロアルキル、フェニルまたはベンジルを表し; Mはアルカリ金属を表し、またM1はアルカリ土類金属を表し; R4およびR13は相互に独立して炭素数1ないし12のアルキル、炭素数1な いし12のハロゲンアルキル、炭素数1ないし12のヒドロキシアルキル、炭素 数3ないし8のシクロアルキル、炭素数6ないし12のアリール、炭素数7ない し12のアラルキルを表し; R5およびR10は相互に独立して水素、炭素数1ないし6のアルキル、フェニ ルまたはベンジルを表すが、 この際該アルキル基はそれ自体で未置換であるかまたは炭素数1ないし6のアル コキシまたは炭素数3ないし6のシクロアルキルで置換されており; R6、R7およびR8は相互に独立して炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1 ないし6のパーフルオロアルキル、フェニルまたはベンジルを表し; uは0または1を表し; なお、ここにおいてQ1と共に形成される脂環式の環は、場合によってはさら に非芳香族の二重結合を含み; Q2は水素、炭素数1ないし12のアルキル、炭素数1ないし12のハロゲン アルキル、炭素数1ないし6のアルコキシ、ハロゲン、−CN、R11−X2−を 表し; R11は炭素数1ないし12のアルキル、炭素数1ないし12のハロゲンアルキ ル、炭素数1ないし12のヒドロキシアルキル、炭素数3ないし6のシクロアル キル、炭素数6ないし12のアリールまたは炭素数7ないし12のアラルキルを 表し; X2は−C(O)−O−または−C(O)−NR12を表し; R12は水素、炭素数1ないし6のアルキル、フェニルまたはベンジルを表し; なお、ここにおいてシクロアルキル−、ヘテロシクロアルキル−、アリール− 、ヘテロアリール−、アラルキル−およびヘテロアラルキル基は、未置換である かまたは炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし6のア ルコキシ、−NO2、−CNまたはハロゲンで置換されており、また、ここにお いてヘテロシクロアルキル−、ヘテロアリール、およびヘテロアラルキル基のヘ テロ原子は、−O−、−S−、NR9−および−N=からなる群から選択され; また R9は水素、炭素数1ないし6のアルキル、フェニルまたはベンジルを表すこ とを特徴とする請求項6記載の方法。 10.式(I)で表される化合物において、 Q1は少なくとも一つの炭素原子を有する残基を表し、該残基は−CH=CQ2 と共に少なくとも3員ないし10員環の脂環式の環を形成し、また該環は場合に よってはケイ素、酸素、窒素および硫黄から成る群から選択されるヘテロ原子を 一つ以上含有し、また該残基は未置換であるか、またはハロゲン、−CN、−N O2、R123Si−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11 /2 、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素数1ないし6のアルキル、炭 素数1ないし6のハロゲンアルキル、炭素数1ないし6のヒドロキシアルキル、 炭素数1ないし4のシアノアルキル、炭素数3ないし6のシクロアルキル、フェ ニル、ベンジルまたはR4−X−で置換され; または該残基において、場合によっては隣接する炭素原子に対して、脂環族、 芳香族またはヘテロ芳香族の環が縮合せしめられているが、なお該環は未置換で あるか、 またはハロゲン、−CN、−NO2、R678Si−、−COOM、−SO3M 、−PO3M、−COO(M11/2、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、 炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし6のハロゲンアルキル、炭素数1 ないし6のヒドロキシアルキル、炭素数1ないし4のシアノアルキル、炭素数3 ないし6のシクロアルキル、フェニル、ベンジルまたはR13−X−で置換されて おり; R1、R2およびR3は相互に独立して炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1 ないし4のパーフルオロアルキル、フェニルまたはベンジルを表し; Mはアルカリ金属を表し、またM1はアルカリ土類金属を表し; R4およびR13は相互に独立して炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ない し6のハロゲンアルキル、炭素数1ないし6のヒドロキシアルキルまたは炭素数 3ないし8のシクロアルキルを表し; XおよびX1は相互に独立して−O−、−S−、−CO−、−SO−または− SO2−を表し; R6、R7およびR8は相互に独立して炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1 ないし4のパーフルオロアルキル、フェニルまたはベンジルを表し; Q2は水素を表す ことを特徴とする請求項6記載の方法。 11.該環状オレフィンとして、ノルボルネンまたは ノルボルネン誘導体が該当することを特徴とする請求項1記載の方法。 12.該ノルボルネン誘導体として、下記する式(II)もしくは式(III )もしくは式(IV)または式(V)で表されるものが該当することを特徴とす る請求項1記載の方法: 式(II) (式中、 X3は−CHR16、酸素または硫黄を表し; R14とR15は相互に独立して水素、−CN、トリフルオロメチル、 (CH33Si−O−、(CH33Si−または−COOR17を表し; また、 R16とR17は相互に独立して水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェニル またはベンジルを表す); または、式(III) (式中、 X4は−CHR19、酸素または硫黄を表し; R19は水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェニルまたはベンジルを表し ;また R18は水素、炭素数1ないし6のアルキルまたはハロゲンを表す。); または、式(IV) (式中、 X5は−CHR22、酸素または硫黄を表し; R22は水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェニルまたはベンジルを表し ; R20とR21は相互に独立して水素、−CN、トリフルオロメチル、(CH33 Si−O−、(CH33S i−または−COOR23を表し;また、 R23は炭素数1ないし12のアルキル、フェニルまたはベンジルを表す。); または、式(V) (式中、 X6は−CHR24、酸素または硫黄を表し; R24は水素、炭素数1ないし12のアルキル、フェニルまたはベンジルを表し ; 25は水素、メチル、エチルまたはフェニルを表す。)。 13.モノホスフィンが、金属に対して一重ないし三重にまたジホスフィンが 金属に対して一重に結合していることを特徴とする請求項1記載の方法。 14.ルテニウムおよびオスミウムの剰余の原子価が中性配位子で飽和されて いることを特徴とする請求項1記載の方法。 15.該ホスフィン配位子が、式(VII)又は式(VIIa)に相当するこ とを特徴とする請求項1記載 の方法: PR262728 (VII) R2627P−Z1−PR2627 (VIIa) (式中、R26、R27およびR28は相互に独立してH、炭素数1ないし20のアル キル、未置換であるかまたは炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし6の ハロゲンアルキルまたは炭素数1ないし6のアルコキシで置換された炭素数4な いし12のシクロアルキルを表し; または未置換であるかまたは炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし6の ハロゲンアルキルまたは炭素数1ないし6のアルコキシで置換された炭素数6な いし16のアリールを表し; または未置換であるかまたは炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし6の ハロゲンアルキルまたは炭素数1ないし6のアルコキシで置換された炭素数7な いし16のアラルキルを表し; 該残基R26およびR27は共通して未置換であるか、または炭素数1ないし6の アルキル、炭素数1ないし6のハロゲンアルキルまたは炭素数1ないし6のアル コキシで置換されたテトラまたはペンタメチレンを表すか; または未置換であるかまたは炭素数1ないし6のアルキル、炭素数1ないし6の ハロゲンアルキルまたは炭素数1ないし6のアルコキシで置換され、かつ1また は2個の1,2−フェニレンと縮合されたテトラまたはペンタメチレンを表し、 またR28は前記した意味を有し;また Z1は線状または分枝状の未置換であるか、または炭素数1ないし4のアルコ キシで置換された炭素数2ないし12のアルキレン、未置換であるかまたは炭素 数1ないし4のアルキルまたは炭素数1ないし4のアルコキシで置換された4な いし8個の炭素原子を有する1,2−または1,3−シクロアルキレン、または 未置換であるかまたは炭素数1ないし4のアルキルまたは炭素数1ないし4のア ルコキシで置換された5または6環員を有しかつOまたはNからなるヘテロ原子 を一個有する1,2−または1,3−ヘテロシクロアルキレンを表す。)。 16.残基R26、R27およびR28として、同一残基が該当することを特徴とす る請求項15記載の方法。 17.該ホスフィン配位子が式(VII)(式中、R26、R27およびR28は相 互に独立してH、炭素数1ないし6のアルキル、未置換であるかまたは炭素数1 ないし4のアルキルで置換されたシクロペンチルもしくはシクロヘキシル、また は未置換であるかまたは炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1ないし4のアル キル 炭素数1ないし4のアルコキシもしくはトリフルオロメチルで置換された フェニルまたは未置換であるかまたは炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1な いし4のアルコキシもしくはトリフルオロメチルで置換されたベンジルを表す。 )に相当することをを特徴とする請求項15記載の方法。 18.式(VII)で表されるホスフィン配位子とし て、(C653P、(C65CH23P、(C5113P、(CH33P、( C253P、(n−C373P、(i−C373P、(n−C493P、( C652HP、(C65CH22HP、(C6113P、(C5112HP、 (C6112HP、(CH32HP、(C252HP、(n−C372HP、 (i−C372HP、(n−C492HP、(C65)H2P、(C65CH2 )H2P、(C511)H2P、(C611)H2P、(CH3)H2P、(C25) H2P、(n−C37)H2P、(i−C37)H2P、(n−C49)H2P、P H3、(2−メチル−C643P、(3−CH3−C643P、(4−CH3− C643P、(2,4−ジ−CH3−C633P、(2,6−ジ−CH3−C6 33P、(2−C25−C643P、(3−C25−C643P、(4−C25−C643P、(2−n−C37−C643P、(3−n−C37−C6 43P、(4−n−C37−C643P、(2−i−C37−C643P、 (3−i−C37−C643P、(4−i−C37−C643P、(2−n− C49−C643P、(3−n−C49643P、(4−n−C49−C6 43P、 (2−i−C49−C643P、(3−i−C49−C643P、(4−i− C49−C643P、(2−t−C49−C643P、(3−t−C49−C643P、(4−t−C49−C643P、(2−CH3−6−t−C49− C643P、(3−CH3−6−t−C49−C643P、(3−CH3−6− t−C49−C633P、(2,6−ジ−t−C49−C633P、(2,3 −ジ−t−C49−C633Pまたは(2,4−ジ−t−C49−C633P が該当することを特徴とする請求項15記載の方法。 19.光感受性配位子において、窒素(N2)が該当するか、または未置換で あるかまたはOH、炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1ないし4のアルコキ シ、炭素数6ないし12のアリールまたはハロゲンで置換された単環式、多環式 または縮合せしめられた、炭素原子数が6ないし24のアレーンが該当するか、 または未置換であるかまたは炭素数1ないし4のアルキル、炭素数1ないし4の アルコキシまたはハロゲンで置換された単環式ヘテロアレーン、縮合せしめられ たヘテロアレーンまたは縮合せしめられたアレーン−ヘテロアレーンであって、 炭素原子数が3ないし22、かつO、SとNとから成る群から選択された1ない し3個のヘテロ原子を有するものが該当するか、または未置換であるかまたは炭 素 数1ないし4のアルキル、炭素数1ないし4のアルコキシまたはハロゲンで置換 された、炭素原子数が1ないし22である脂肪族、脂環族、芳香族または芳香脂 肪族ニトリルが該当することを特徴とする請求項1記載の方法。 20.光感受性配位子において、未置換であるかまたは1ないし3個の炭素数 1ないし4のアルキルで置換されたベンゼンが該当することを特徴とする請求項 19記載の方法。 21.光感受性配位子において、炭素原子数が1ないし12であるニトリルが 該当することを特徴とする請求項19記載の方法。 22.光感受性配位子において、未置換であるかまたは1ないし3個の炭素数 1ないし4のアルキルで置換されたベンゼンが該当するか、ベまたはチオフェン 、ベンゾニトリルまたはアセトニトリルが該当することを特徴とする請求項19 項記載の方法。 23.該アレーンおよびヘテロアレーンとしてはベンゼン、p−クメン、ビフ ェニル、ナフタリン、アントラセン、アセナフテン、フルオレン、フェナントレ ン、ピレン、クリセン、フッ化アントレン、フラン、チオフェン、ピロール、ピ リジン、γ−ピラン、γ−チオピラン、ピリミジン、ピラジン、インドール、ク マロン、チオナフテン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフエン、 ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、オキサゾール、チアゾール、 イソキサゾール、イソ チアゾール、キノリン、イソキノリン、アクリジン、クロメン、フェナジン、フ ェノキサジン、フェノチアジン、トリアジン、チアンスレンおよびプリンが該当 することを特徴とする請求項22に記載の方法。 24.中性配位子としてH2O、H2S、NH3;場合によってはハロゲン化さ れた、炭素原子数が1ないし18である脂肪族または脂環族のアルコールまたは メルカプタン、炭素原子数が6ないし18である芳香族アルコールまたはチオー ル、炭素原子数が7ないし18である芳香脂肪族のアルコールまたはチオール; 開放鎖型または環式および脂肪族、芳香脂肪族または芳香族のエーテル、チオエ ーテル、スルフォキシド、スルホン、ケトン、アルデヒド、カルボン酸エステル 、ラクトン、場合によっては炭素原子数が2ないし20であるN−炭素数1ない し4のモノ−もしくはジアルキル化されたカルボン酸アミド、および場合によっ ては、N−炭素数1ないし4のアルキル化されたラクタム;開放鎖型または環式 でかつ脂肪族、芳香脂肪族または芳香族で、炭素原子数が1ないし20である一 級、二級および三級アミンまたはシクロペンタジエニルが該当することを特徴と する請求項1記載の方法。 25.中性配位子として、H2O、NH3、または部分的もしくは全てフッ素化 された炭素数1ないし4のアルカノールまたはシクロペンタジエニルが該当する ことを特徴とする請求項24記載の方法。 26.無機または有機酸のアニオンが、水素化物、ハロゲン化物、酸素酸のア ニオン、シクロペンタジエニルおよびBF4、PF6、SbF6またはAsF6から 成る群から選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。 27.酸素酸のアニオンとして硫酸塩、りん酸塩、過塩素酸塩、過臭素酸塩、 過ヨウ素酸塩、アンチモン酸塩、ヒ酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭素数1ないし8の カルボン酸のアニオン、スルホン酸塩、場合によっては炭素数1ないし4のアル キル、炭素数1ないし4のアルコキシまたはハロゲンによって置換されたフェニ ルスルホン酸塩またはベンジルスルホン酸塩またはホスホン酸塩が該当すること を特徴とする請求1記載の方法。 28.酸アニオンがH-、Cl-、Br-、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、AsF6 - 、CF3SO3 -、C65SO3 -、4−メチル−C65SO3 -、2,6−ジメチル −C65−SO3 -、2,4,6−トリメチル−C65−SO3 -および4−CF3 65−SO- 3ならびにシクロペンタジエニル(Cp-)であることを特徴とす る請求項27記載の方法。 29.該ルテニウム−およびオスミウム化合物が、下記の式(VIII)、( VIIIa)、(VIIIb)、(VIIIc)、(VIIId)、(VIII e)または(VIIIf)に相当することを特徴とする請求項1記載の方法: R321Me2+(Zn-2/n (VIII)、 R3223Me2+(Zn-2/n (VIIIa)、 (R3222Me2+(Zn-2/n (VIIIb)、 (R3232Me2+(Zn-2/n (VIIIc)、 R3212Me2+(Zn-2/n (VIIId)、 R3222Me2+(Zn-2/n (VIIIe)、 R3213Me2+(Zn-2/n (VIIIf)、 (式中、 R32は請求項15記載の式(VII)および(VIIa)で表される三級ホス フィンを表し; MeはRuまたはOsを表し; nは1、2または3なる数字を表し; Zは有機または無機酸のアニオンを表し; (a)L1はアレーン−またはヘテロアレーンの配位子を表し; (b)L2はL1とは異なる一価の光感受性の配位子を表し; (c)L3は一価の光感受性の配位子を表す。)。 30.該ルテニウムまたはオスミウム化合物が、式(IX)、(IXa)、 (IXb)、(IXc)、(IXd)、(IXe)または(IXf)に相当する ことを特徴とする請求項1記載の方法: (R262728P)L1Me2+(Z1-2 (IX)、 (R262728P)22Me2+(Z1-2 (IXa)、 (R262728P)L23Me2+(Z1-2 (IXb)、 (R262728P)32Me2+(Z1-2 (IXc)、 (R262728P)L22Me2+(Z1-2 (IXd)、 (R262728P)L13Me2+(Z1-2 (IXe)、 (R262728P)L1(L2)mMe2+(Z1-2 (IXf)、 (式中、MeはRuまたはOsを表し; 式(IX)ないし(IXe)において、Zは、H-、シクロペンタジエニル、 F-、Cl-、Br-、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、AsF6 -、CF3SO3 -、C6 5SO3 -、4−メチル−C65−SO3 -、2,6−ジメチル−C65−SO3 - 、2,4,6−トリメチル−C65−SO3 -または4−CF365−SO3 -を 表し、 また式(IXf)においては、H−、シクロペンタジエニル、BF- 4、PF6 - 、SbF6 -、AsF6 -、CF3SO3 -、C65SO3 -、4−メチル−C65−S O3 -、2,6−ジメチル−C65−SO3 -、2,4,6−トリメチル−C65− SO3 -または4−CF365−SO3 -を表し; mは1または2を表し; R26、R27およびR28は相互に独立して炭素数1ないし6のアルキルまたは− アルコキシ、未置換であるかまたは1ないし3個までの炭素数1ないし4のアル キルで置換されたシクロペンチルもしくはシクロヘキシルもしくはシクロペンチ ルオキシもしくはシクロヘキシルオキ シ、または未置換であるかまたは1ないし3個までの炭素数1ないし4のアルキ ルで置換されたフェニルもしくはベンジルまたはフェニルオキシもしくはベンジ ルオキシを表し; L1は未置換であるかまたは1ないし3個までの炭素数1ないし4のアルキル 、炭素数1ないし4のアルコキシ、−OH、−FまたはClで置換された炭素数 6ないし16のアレーンまたは炭素数5ないし16のヘテロアレーンを表し; L2は炭素数1ないし6のアルキル−CN、ベンゾニトリルまたはベンジルニ トリルを表し;また L3はH2Oまたは炭素数1ないし6のアルカノールである。)。 31.該ルテニウムおよびオスミウム化合物が、 (C6112HPRu(p−クメン)Cl2、 (C6113PRu(p−クメン)Cl2、 (C6113PRu(p−クメン)(Tos)2、 (C6113PRu(p−クメン)Br2、 (C6113PRu(p−クメン)ClF、 (C6113PRu(C66)(Tos)2、 (C6113PRu(CH3−C65)(Tos)2、 (C6113PRu(i−C37−C65)(Tos)2、 (C6113PRu(クリセン)(Tos)2、 (C6113PRu(ビフェニル)(Tos)2、 (C6113PRu(アントラセン)(Tos)2、 (C6113PRu(C108)(Tos)2、 (i−C373PRu(p−クメン)Cl2、 (CH33PRu(p−クメン)Cl2、 (n-493PRu(p−クメン)Cl2、 [(C6113P]Ru(CH3−CN)(Tos)2、 (C6113PRu(CH3−CN)(C25−OH)(Tos)2、 (C6113PRu(p−クメン)(CH3−CN)2(PF62、 (C6113PRu(p−クメン)(CH3−CN)2(Tos)2、 (n-493PRu(p−クメン)(CH3−CN)2(Tos)2、 (C6113PRu(CH3CN)Cl2、 (C6113PRu(CH3CN)2Cl2、 (C6113PRu(p−クメン)(C25OH)(BF42、 (C6113PRu(p−クメン)(C25OH)2(BF42、 (C6113PRu(p−クメン)(C25OH)2(PF62、 (C6113PRu(C66)(C25OH)2(Tos)2、 (C6113POs(p−クメン)Cl2、(i−C3 73POs(p−クメン)Cl2、(CH33POs(p−クメン)Cl2、 (C653POs(p−クメン)Cl2またはRuCl2(p−クメン)[(C6 112PCH2CH2P(C6112](式中、Tosはトシレートを表す。) であることを特徴とする請求項1記載の方法。 32.触媒として一種の金属化合物の存在下において一種の張力のかかった環 状オレフィン、または少なくとも二種の異なる張力のかかった環状オレフィンを 光触媒的に誘発させ、かつ以降は熱的に重合させるための請求項1記載の方法で あって、 a)先ず初めに、触媒量の少なくとも一種の、カルベンを含有しない二価−カ チオン性ルテニウムまたはオスミウム化合物(該化合物は、少なくとも一種のホ スフィン基、少なくとも一種の光感受性の配位子、および場合によっては中性配 位子とを金属原子に結合して含有するが、この場合併せて2ないし3個の配位子 が結合しており、また電荷平衡となるだけの酸アニオンをも含有している)の存 在下において該シクロレフィンに光照射を行うこと; または触媒量のカルベンを含有しない二価−カチオン性ルテニウムまたはオス ミウム化合物(該化合物は、少なくとも一種のホスフィン基、少なくとも一種の 光感受性の配位子、および場合によっては中性配位子とを金属原子に結合して含 有するが、この場合併せて2ないし3 個の配位子が結合しておりまた電荷平衡となるだけの酸アニオンをも含有してい る)を、場合によっては不活性溶媒中において、光照射を行い次いで少なくとも 一種の張力のかかったシクロオレフィンと混合すること;および b)次いで加熱することによって、かつ光照射することなく重合を終了せしめ ることを特徴とする前記方法。 33.該ルテニウム−およびオスミウム化合物を該シクロオレフィン類の量を 基準として好ましくは0.001ないし20モル%の量使用することを特徴とす る請求項1および32に記載の方法。 34.張力のかかった一種の環状オレフィンまたは少なくとも二種の異なる張 力のかかった環状オレフィンおよび触媒的に有効な量のカルベンを含有しない二 価−カチオン性ルテニウムまたはオスミウム化合物(該化合物は、少なくとも一 種のホスフィン基、少なくとも一種の光感受性の配位子、および場合によっては 中性配位子とを金属原子に結合して含有するが、この場合併せて2ないし3個の 配位子が結合しており、また電荷平衡となるだけの酸アニオンをも含有している )とを含んでなる光重合可能な組成物。 35.張力のかかった一種の環状オレフィンまたは少なくとも二種の異なる張 力のかかった環状オレフィンおよび触媒的に有効な量のカルベンを含有しない二 価−カチオン性ルテニウムまたはオスミウム化合物(該化合物 は、少なくとも一種のホスフィン基、少なくとも一種の光感受性の配位子、およ び場合によっては中性配位子とを金属原子に結合して含有するが、この場合併せ て2ないし3個の配位子が結合しており、また電荷平衡となるだけの酸アニオン をも含有している−ただし、ノルボルネンと組合せたP(C6113(p−クメ ン)RuCl2を除く)とを含んでなる組成物。 36.一つの担体の上に(a)一種の環状オレフィンまたは少なくとも二種の 異なる環状オレフィンおよび(b)触媒的に有効な量の少なくとも一種カルベン を含有しない二価−カチオン性ルテニウム−またはオスミウム化合物(該化合物 は、少なくとも一種のホスフィン基、少なくとも一種の光感受性の配位子、およ び場合によっては中性配位子とを金属原子に結合して含有するが、この場合併せ て2ないし3個の配位子が結合しており、また電荷平衡となるだけの酸アニオン をも含有している)から成る層を塗布して設けることを特徴とする塗布積層され た支持・担体材料。 37.請求項1記載の方法に従って製造したオリゴマーまたはポリマーで積層 ・被覆され、かつ架橋剤を含有している支持・担体材料。 38.一つの支持・担体の上に請求項1記載の方法に従って製造したポリマー から成る一つの層を塗布して設けていることを特徴とする積層・被覆された支持 ・担体材料。 39.請求項36に記載された組成物を塗布し、場合によっては溶媒を除去し 、次いで生じた層を光照射して重合させ、また場合によっては熱的に後硬化させ るか、または該層をフォトマスクによって照射し、場合によっては熱的に後硬化 させ、次いで非照射部分を溶媒で除去することによって、支持・担体上に積層被 覆した材料またはレリーフ複製物を製造する方法。 40.環状オレフィンの開環メタセシス重合のための熱的触媒を製造するか、 または該熱的触媒の活性を高める方法であって、カルベンを含有しない二価−カ チオン性ルテニウムまたはスミウム化合物(該化合物は、少なくとも一種のホス フィン基、少なくとも一種の光感受性の配位子、および場合によっては中性配位 子とを金属原子に結合して含有するが、この場合併せて2ないし3個の配位子が 結合しており、また電荷平衡となるだけの酸アニオンをも含有している)を物質 中においてまたは溶媒中において光照射処理することを特徴とする前記熱的触媒 を製造するかまたは該熱的触媒の活性を高める方法。
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