JPH10507472A - オリゴマーリン酸エステルによって難燃性付与されたポリカーボネート含有ポリマー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ポリカーボネート含有組成物は、アリーレン架橋オリゴマー状ポリリン酸エステルおよび難燃効果を増加しかつ加工性を改善するために有効な量のアルキレン架橋二リン酸エステル化合物を含む混合物によって難燃性が付与される。

Description

【発明の詳細な説明】 オリゴマーリン酸エステルによって難燃性付与された ポリカーボネート含有ポリマー発明の背景 米国特許No．5,204,394(J.C. Gosensら)は、ポリカーボネート含有ポリマー組 成物の難燃性付与におけるアリーレン架橋オリゴマーポリリン酸エステルの使用 を支持している。オリゴマーリン酸エステルまたはオリゴマーリン酸エステル混 合物は、Gosensらの特許によって、下記式： ［式中、Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３およびＲ４は各々、互いに独立して選択されるアリー ルまたはアルカリール基を表し、Ｘはアリーレン基であり、ｍ１、ｍ２、ｍ３お よびｍ４は各々、互いに独立して０または１であり、ｎ＝１、２、３、４または ５であり、または、リン酸エステルの混合物の場合、ｎは１〜５の平均値である 。］を有することが開示されている。発明の要旨 アルキレン架橋二リン酸エステル化合物と前記したタイプのアリーレン架橋オ リゴマーポリリン酸エステルとの混合物は、前記したタイプのポリカーボネート 含有ポリマー組成物の有効な難燃剤であることが分かった。該ポリマーにおける 混合物に対しては、難燃効果が増加し、加工性が改善されることが分かった。好ましい実施態様の説明 本発明が適用されるポリカーボネート含有樹脂およびアリーレン架橋オリゴマ ー状リン酸エステルは、前記米国特許No．5,204,394（該開示に関して引用する ことにより本明細書に含める。）に記載されている。 本明細書で使用する「アルキレン架橋二リン酸エステル化合物」は、式： ［式中、Ｒは無置換フェニルなどのアリールであり、ｎは０〜約５の範囲の数で あり、Ｒ１は炭素数１〜８のアルキレンである。］のモノマー状および低オリゴ マー状の種を含むものと理解すべきである。 本発明は、アリーレン架橋リン酸エステル組成物およびアルキレン架橋化合物 の混合物を、ポリカーボネート含有 組成物の重量に対して約１：２〜約２：１の割合で使用することを意図するもの である。一般的には、ポリカーボネート含有組成物に使用する該混合物の量が、 ポリカーボネート含有組成物の重量に対して約１％〜約25％である。 本発明を以下の実施例によって説明する。 実施例１〜５ これらの実施例では、純粋なＰＣ／ＡＢＳ、純粋な二リン酸レゾルシンエステ ル（ＲＤＰ）および種々の重量比のＲＤＰとネオペンチルグリコール二リン酸エ ステルとの混合物に対するコーン熱量データ（35.0 kW/m2輻射照度）を記載する 。 ポリマー複合体は、５対１（ＰＣ／ＡＢＳ）の割合で予備混合し、二軸押出機 で押出して均質な混合物にした。リン酸エステル難燃剤混合物（下記の表では「 ＦＲ」）は、複合体に添加する前に、所定の割合で予備混合した。難燃剤の混入 は、液体成分をサイドポートインジェクターを通して押出機の溶融流に計量して 供給することにより行った。難燃剤複合体は全て、粉末状のTEFLONフルオロポリ マー防滴剤を少量含むように配合した。 実施例６〜１０ これらの実施例では、上記実施例１〜５の各々で試験した混合物に対する溶融 流れ粘度データ（ASTM-1238、条件「Ｉ」、230℃、3.8kg）を示す。 前記のデータは、本発明の特定の態様を説明する目的で示したものであり、従 って、本発明を限定するものではない。求める保護の範囲は、以下の請求の範囲 に記載する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．（１）アリーレン架橋オリゴマー性ポリリン酸エステルおよび（２）難燃効 果を増加しかつ加工性を改善するために有効な量のアルキレン架橋二リン酸エス テル化合物を含む混合物を含む、難燃性が付与されたポリカーボネート含有組成 物。 ２．アルキレン架橋二リン酸エステル化合物が式： ［式中、Ｒはアリールであり、ｎは０〜約５の範囲の数であり、Ｒ¹は炭素原子 数１〜８のアルキレンである。］を有することを特徴とする請求項１に記載の組 成物。 ３．アルキレン架橋二リン酸エステル化合物が式： ［式中、Ｒは無置換フェニルであり、ｎは０〜約５の範囲の数であり、Ｒ¹は炭 素原子数１〜８のアルキレンである。］を有し、アリーレン架橋エステルおよび アルキレン 架橋化合物の重量比が約１：２〜約２：１であることを特徴とする請求項１に記 載の組成物。 ４．ポリカーボネート含有組成物で使用する該混合物の量がポリカーボネート含 有組成物の重量に対して約１％〜約25％であることを特徴とする請求項１に記載 の組成物。 ５．ポリカーボネート含有組成物で使用する該混合物の量がポリカーボネート含 有組成物の重量に対して約１％〜約25％であることを特徴とする請求項２に記載 の組成物。 ６．ポリカーボネート含有組成物で使用する該混合物の量がポリカーボネート含 有組成物の重量に対して約１％〜約25％であることを特徴とする請求項３に記載 の組成物。 ７．アリーレン架橋オリゴマー状ポリリン酸エステルがレゾルシノール二リン酸 エステルであり、アルキレン架橋二リン酸エステル化合物がネオペンチルグリコ ール二リン酸エステルであることを特徴とする請求項１に記載の組成物。 ８．アリーレン架橋オリゴマー状ポリリン酸エステルがレゾルシノール二リン酸 エステルであり、アルキレン架橋二リン酸エステル化合物がネオペンチルグリコ ール二リン酸エステルであることを特徴とする請求項３に記載の組成 物。 ９．アリーレン架橋オリゴマー状ポリリン酸エステルがレゾルシノール二リン酸 エステルであり、アルキレン架橋二リン酸エステル化合物がネオペンチルグリコ ール二リン酸エステルであることを特徴とする請求項５に記載の組成物。