JPH10506124A - 抗ウイルス特性を有する組成物およびその製法 - Google Patents

抗ウイルス特性を有する組成物およびその製法

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JPH10506124A JP8526645A JP52664596A JPH10506124A JP H10506124 A JPH10506124 A JP H10506124A JP 8526645 A JP8526645 A JP 8526645A JP 52664596 A JP52664596 A JP 52664596A JP H10506124 A JPH10506124 A JP H10506124A
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Abstract

(57)【要約】 本発明の組成物は、酢酸および粉状ココナッツの抽出物、鉱物塩溶液、およびサボテン科植物、ユリ科植物、ハゼノキ科植物およびトウダイグサ科植物の抽出物から調製される。

Description

【発明の詳細な説明】 抗ウイルス特性を有する組成物およびその製法発明の技術分野 本発明は、特に抗ウイルス特性、そして主に抗レトロウイルス特性を有する組 成物に関する。従来の技術 レトロウイルス(retrovirus)による疾病に対する戦いは、世界中 において多くの研究チームを動員している。重要な努力は、特にエイズ(AID S)病(後天性免疫不全症候群)との戦いに指向されている。 エイズを生起する要因は、英語の省略語であるHIV(ヒトの免疫不全ウイル ス)といわれるレトロウイルスであることが知られている。 最も多く使用されている抗ウイルス性薬剤は、最初の入手可能な抗レトロウイ ルス剤であるジドブジン(Didovudine)もしくはAZTを含めてヌク レオシドからなるものである。その後、強い突然変異ウイルスの出現のために新 しい治療の研究が続いている。発明が解決しようとする課題 本発明者による酸と天然生成物との混合物からの実験によって、HIVの感染 力を不活性化する大きな効力のある組成物が得られている。 従って本発明は、新しい効率のよい抗ウイルス性組成物の提供を目的とする。 また本発明の目的は、このような組成物の製法を見出すことでもある。課題を解決するための手段 本発明による該組成物の主な特長は、該組成物が酢酸、ココナッツ粉の抽出物 、鉱物塩溶液、およびサボテン科植物(cactacea)、ユリ科植物(li liaceous)、ハゼノキ科植物(anacardiaceae)およびト ウ ダイグサ科植物(euphorbiaceae)の抽出物から調製されることで ある。 ココナットとはココナット樹の果実である。本発明によれば白色の選別した含 有物が広く使用される。 本発明の実施に特に採用されるサボテン科植物にはサボテン属植物が含まれる 。念のためサボテン属植物とは、ノパルサボテン、仙人掌果実および熱帯アメリ カにて得られるその他の種類の属名である。グリーンノパルの果実が一層特定的 に使用される。 本発明において適当なユリ科植物には「サルセパレイル(salsepare ille)」が含まれる。「サルセパレイル」の根の使用が有利である。 ハゼノキ科植物として特に「モムビン(mombin)」がそして主に「モム ビン」の樹皮が使用される。 特に評価されるトウダイグサ科植物はヒマ植物である。ヒマ植物の種子は炒り そして粉砕される場合に本発明にて更に特定的に使用される。 好ましい組成物は、酢酸、選別したココナッツ、海水、グリーンノパルの果実 、「サルセパレイル」の根、「モムビン」の樹皮、炒りそして粉砕したヒマ植物 の種子から調製される。 これらの種々の成分を下記の割合にて使用するのが有利である。 ー酢酸:5〜10リットル、特に7〜8リットル; ーココナッツ粉(好ましくは白色の選別した含有物):約10個のココナッツ; ー鉱物塩溶液(特にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムのリン酸 塩、塩化物、硫酸塩、炭酸塩および重炭酸塩)。例えば、海水:3〜5リットル 、特に4リットル; ーノパル、そして特にグリーンノパルの選別した果実:1〜2kgに相当する1 0〜20個の果実;そして特に約1.5kgに相当する約15個の果実; ー「サルセパレイル」根:500g〜1kg、そして特に約750g; ー「モムビン」樹皮:500g〜1.5kg、そして特に1kg; ーヒマ植物の炒りそして粉砕した種子:500g〜1.5kg、そして特に1k g。 他の観点によれば本発明の組成物は、ココナッツ粉を酢酸にて約24時間浸漬 処理し、そしてその濾液に上記の種々の成分を上記の割合にて添加して得ること ができる。次いで該混合物を少なくも約1時間沸騰処理しそして最後にその濾液 を得る。 また本発明は上記の組成物の製法を見出すことを目的とし、その主な特長は前 記の通りである。 本発明の組成物の特性の研究によって、パイロット用細胞にて計算された活性 と比較して、約90%以上のHIV−1の「逆トランスクリプターゼ(reve rse transcriptase)」活性の禁止効果が見出された。また該 ウイルスによって汚染されそして本発明組成物にて処理された細胞において、H IV−1の細胞発病学的効果の低下が認められる。 該組成物の毒性の不在が、生理的pHを用いる腹腔内注射によってマウスに認 められた。 従って本発明は、該組成物の特性を利用して医薬組成物を開発することを目的 とする。 本発明の医薬組成物の主な特徴は、該組成物が医薬用の不活性の賦形剤を含む 有効量の少なくも一種類の前記の組成物を含有することである。 本発明の組成物は必要に応じて他の薬剤と組合わせて、エイズの予防および処 理に特に使用される。 溶液または血液プラズマと等張性の注射用サスペンジョンの形態にて該組成物 を注射によって使用するのがよい。 活性成分の量は患者の健康度に従って変化する。人間に関する活性成分(乾燥 抽出物)の薬量は、1日当り1〜500mgの範囲で変わることが多い。 VIH−1ウィルスに関し大きな効力を有する組成物の例、そしてインビトロ およびインビボのテスト結果によって、本発明を以下に説明する。発明の実施の形態 例1 : 本発明の組成物の調製 10個のココナッツの選別した白色乾燥含有物を7〜8リットルの白酢(wh ite vinegar)または酢酸にて少なくも24時間浸漬処理する。 次に該混合物を濾過する。 該濾液に下記の成分を添加する: ー海水等の鉱物に富む溶液;4リットル ー選別したグリーンノパル(約15個の果実の量);1.5kg ー「モムビン」の樹皮;1kg ーヒマ植物の炒りそして粉砕した種子;1kg このようにして得た混合物を約1時間沸騰処理しそして次に濾過する。例2 :例1の組成物を用いたVIH−1の不活性化の研究実験成績 ウィルスの不活性化 RPMI 1640培養基中のウィルス粒子のサスペンジョン(VIH−1 IIIB、逆トランスクリプターゼ活性3.8×106cpm/ml)を、例1の組 成物[以下に組成物(V/V)という]を用いて4℃にて20分間、次いで室温 にて1時間そして最後に37℃で2時間培養する。該培養後に、56℃にて30 分間加温した10%の子牛胎児の血清を加えて該RPMI 1640中で、該混 合物を1/10、1/20、1/40、1/100そして1/200に希釈する 。注射 5×105MT4細胞(HTLV−1にて変性したリンパ系の人間の細胞)を 、ウィルス/組成物の混合物からなる250μlの種々の希釈液中でサスペンジ ョンとする。 室温にて1時間吸収させそして次に15分間毎に該細胞を懸濁させた後に、該 細胞を遠心分離して吸収されなかったウィルスを除去する。これらの試料をRP MIにて二度洗浄し、そして次に2×105/mlに濃縮した10%の子牛胎児 血清を用いてRPMI中に再び懸濁する。汚染されている該細胞を培養物中にて 200μl/ポットに分割した「ミクロ滴定」板(Costar96ポット)に 入れる。 各培養物は少なくも二つ作成する。該培養物を感染の5日後および次いで8日 後に同容量の媒体にて希釈する。ウィルスAのサスペンジョンはRPMI媒体に 溶けている(V/V)ので、一連のパイロット培養物は同時に汚染される。培養 および希釈は、該組成物で処理されたウイルスの場合と同条件下にて厳密になさ れる。 0.15MのNaCl溶液にて前もって培養したウイルスを用いて、追加のコ ントロールを作成する。 ウィルスの生成は、該細胞が媒体中に放出したウイルス粒子に関連する、「逆 (inverse)トランスクリプターゼ」活性の正しい均衡から推定した。該 「逆トランスクリプターゼ」は「リバーストランスクリプターゼ」または省略語 であるRTともいわれる。 RTテストは、アンチバイラル リサーチ、24(1994),275〜28 8中にMoog他が記述している成績表に従って、65μlの媒体を用いてなさ れる。結果はcpm/テストにて表される(表の底部に)。 細胞の発育性は、上記の文献のMoog他の記述によるMTTテストによって 評価される(表の頂部に)。着色の強度はミリDOにて表される。実験A VIH生成物を、該組成物を共に前もって培養したウイルスでMT4細胞を汚 染した後に評価する。汚染して5又は7日後、RT値は699ないし1,538 cpm/テストをランクし、一方非汚染培養物の浮遊粒子は1,400ないし2 ,100cpm/テストをランクする。未処理ウイルスで汚染した全ての培養物 は5ないし11日後にウイルスを生じる。実験B VIH生成物を、CEM−SS細胞をVIH−1LAiで汚染した後に評価す る。 ウイルスBのサスペンジョン(VIH−1LAi、「逆トランスクリプターゼ 」活性3×106cmp/ml)を該組成物と共に培養する(V/V)。その他の 工程の全ては、MT4細胞についての実験に記載されている。 これらの条件下で、パイロットウイルス(該組成物と共に培養していない)で 汚染した培養物は、汚染から11日後にRTで測定町能なウイルスを生成する。 該組成物と共に前もって培養したウイルスで汚染した細胞の場合、RTは汚染 11日後、非汚染培養物の浮遊粒子について評価した値(1,707〜2,56 4cpm/テスト)と同じである。実験C 行った実験成績は実験Aの成績と同じである。汚染から5ないし7日後に行っ た測定は、ウイルスを該組成物を用いて前もって培養した場合、ウイルス複製を 全く又は殆んど検出できないことを示す(非汚染パイロット細胞のRT972〜 12,192cpm/テスト)。実験D ウイルス生成を実験Bにおけるよりも迅速に評価するために、ウイルス濃度が 10倍以上のものを使用した。 5ないし8日後、ウイルスの生成は、該組成物を用いて該ウィルスを前もって 培養することにより強力に阻止される。 0.15M NaCl溶液を用いた場合に注目される作用の不存在は、該ウイ ルスの阻止が該組成物に特異性であることを示す。 これらの結果は、本発明の組成物を用いて前もって培養したVIH−1ウイル スが、ウイルス粒子の感染力が不活性化されることを示す。例3: VIH−1の「逆トランスクリプターゼ」活性に関する例1の組成物の 効果についての研究 VIH−1ウイルスのサスペンジョンを、種々の組成物希釈物に溶解した(V /V)。ウィルス粒子に関連して、「逆トランスクリプターゼ」活性(RT)を 、上記の参考文献のMoog外が記載したようにして決定した。 測定は少なくとも二つのサンプルについて行った。 得られた結果を表−1に記載する。 該組成物の濃度がより高くなると、該組成物の使用によりRT活性を90%以 上に阻止することが注目される。 別の一連の実験は、表−2にその結果が記載されているが、この情報を確認す る。 これらの実験は結局、該組成物がイン ヴィトロで測定した「逆トランスクリ プターゼ」活性を阻止することができるという前の記述に達する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),UA(AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM ),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY ,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES, FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,K P,KR,LK,LR,LS,LT,LV,MD,MG ,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT, RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.特に抗ウイルス特性そして更に特定的には抗レトロウイルス特性を有する組 成物であり;該組成物は、酢酸およびココナッツ粉の抽出物、鉱物塩溶液、およ びサボテン科植物、ユリ科植物、ハゼノキ科植物およびトウダイグサ科植物の抽 出物から調製されることを特徴とする組成物。 2.ココナッツの選別された白色含有物を使用する、請求の範囲1項の組成物。 3.サボテン科植物としてサボテン属植物、特にノパルサボテン、そして更に特 定的にグリーンノパルの果実を使用する、請求の範囲1または2項の組成物。 4.ユリ科植物としてサルセパレイルそして特にサルセパレイルの根を使用する 、請求の範囲1〜3項のいずれか1項の組成物。 5.ハゼノキ科植物としてモムビンそして特にモムビンの樹皮を使用する、請求 の範囲1〜4項のいずれか1項の組成物。 6.トウダイグサ科植物としてヒマ植物の種子そして特に炒りそして粉砕したヒ マ植物種子を使用する、請求の範囲1〜5項のいずれか1項の組成物。 7.該組成物が酢酸、選別したココナッツ、海水、グリーンノパルの果実、サル セパレイルの根、モムビンの樹皮、炒りそして粉砕したヒマ植物の種子から調製 される、請求の範囲1〜6項のいずれか1項の組成物。 8.下記の成分を下記の割合にて使用する、請求の範囲7項の組成物: ー酢酸:5〜10リットル、そして特に7〜8リットル; −約10個のココナッツに相当するココナッツ粉(特に白色の選別した含有物) ; ー鉱物塩溶液(特にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムのリン酸 塩、塩化物、硫酸塩、炭酸塩および重炭酸塩)(例えば、海水):3〜5リット ル、特に4リットル; ーノパルそして特にグリーンノパルの選別した果実:1〜2kgに相当する10 〜20個の果実、そして特に約1.5kgに相当する約15個の果実; ーサルセパレイル根:500g〜1kg、そして特に約750g; ーモムビン樹皮:500g〜1.5kg、そして特に1kg; ーヒマ植物の炒りそして粉砕した種子:500g〜1.5kg、そして特に1k g。 9.酢酸にて粉状のココナッツを約24時間浸漬処理し、得られた濾液に請求の 範囲1〜8項のいずれか1項に記載の成分を所定の割合にて添加し、次いで該混 合物を少なくとも1時間沸騰処理して濾液を得て調製することを特徴とする、抗 レトロウイルス性を有する組成物。 10.酢酸にて粉状のココナッツを約24時間浸漬処理し、得られた濾液に請求 の範囲1〜8項のいずれか1項に記載の浸漬処理した成分の混合物を添加し、そ して該混合物を少なくも1時間沸騰処理して濾液を得る工程を特徴とする、請求 の範囲1〜9項のいずれか1項の組成物の製法。 11.請求の範囲1〜9項のいずれか1項に記載の有効量の一組成物を含有しそ して不活性の賦形剤を配合したことを特徴とする、抗レトロウイルス性を有する 薬剤。
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