JPH10505944A - 加熱素子を具えている陰極構体 - Google Patents

加熱素子を具えている陰極構体

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JPH10505944A
JPH10505944A JP9505630A JP50563097A JPH10505944A JP H10505944 A JPH10505944 A JP H10505944A JP 9505630 A JP9505630 A JP 9505630A JP 50563097 A JP50563097 A JP 50563097A JP H10505944 A JPH10505944 A JP H10505944A
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フランシスカス マテウス マシルデ スネイケルス
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フィリップス エレクトロニクス ネムローゼ フェンノートシャップ
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    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/13Solid thermionic cathodes
    • H01J1/20Cathodes heated indirectly by an electric current; Cathodes heated by electron or ion bombardment
    • H01J1/22Heaters

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  • Solid Thermionic Cathode (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 陰極構体は端部(1)に電子放出材料(4)とワイヤ(7)の加熱素子(5)を具え、該加熱素子はら旋状の複数の一次ターン(8)を有している。これらの一次ターン(8)は、第1方向に或るピッチで巻回されると共に端部(1)の方へと延在する第1系列の二次ターン(9)と、端部(1)から延在し、同じ巻回方向ではあるも、逆符号のピッチで巻回される第2系列の二次ターン(10)とを形成するのに用いられる。端部(1)付近にて、第1系列のターン(9)と第2系列のターン(10)とを、一次ターン(8)を有する弧状の接続部分(12)によって相互接続する。この弧状接続部分のスパンSaと垂直高raの比ra/Saを好ましくは0.3〜0.5の範囲内の値とする。

Description

【発明の詳細な説明】 加熱素子を具えている陰極構体 本発明は、端部に電子放出材料を具えており、内部に複数の一次ら旋ターンか ら成るフィラメント状の加熱素子があり、前記一次のら旋ターンにより或るピッ チで第1方向に巻回されると共に前記端部の方向に延在する第1系列の二次ター ンを形成し、且つ前記一次のら旋ターンにより、前記端部から同じ方向ではある も、逆符号のピッチで巻回されて延在する第2系列の二次ターンを形成し、前記 第1及び第2系列の二次ターンを前記一次ターンを有する接続部分によって前記 端部個所にて相互接続した陰極構体に関するものである。 本発明は加熱素子を設けた陰極構体を含む電子源を具えている陰極線管にも関 するものである。 加熱素子を具えている陰極構体は、例えば単色又はカラー映像表示用の表示装 置、撮像管、ビデオ増幅器及びオシロスコープにおける陰極線管用の電子源に用 いられる。 Vision CTV Picture Tube A66-410X"(Philips Product Note,1973)から既知で ある。この論文には陰極線管に使用する電子銃における管状の陰極構体が記載さ れており、この陰極構体は端部に、電子を放出する電子放出材料層を具えている 。陰極構体は電子放出材料を加熱する働きをする加熱素子を具えている。前記加 熱素子は二重ら旋形態で二本巻きに巻回される一次及び二次ターンを有するワイ ヤを具えている。二次ターンは、第1方向に或るピッチで巻回されて、端部の方 向に延在する第1系列のターンと、端部から延在し、同じ方向ではあるも、逆符 号のピッチで巻回される第2系列のターンとで構成される。第1及び第2系列の 二次ターンは陰極構体の端部付近にて接続部分によって相互接続される。 上記既知の陰極構体の欠点は、接続部分における一次ターンの多数が短絡され ることにある。こうした短絡は特に、接続部分から第1及び第2系列の二次ター ンへの遷移個所における一次ターンにて生じる。接続部分は電子放出材料に最も 近い所にあるため、加熱素子が電子放出材料を加熱する効率は上述した短絡によ り悪影響を受けることになる。 本発明の目的は陰極構体の端部付近における加熱素子の一次ターンの短絡をな くすと共に陰極構体の端部付近における加熱素子の一次ターンの分布を改善して 、加熱素子の効率を向上させる陰極構体を提供することにある。 このために、本発明による加熱素子は、接続部分を弧状とし、この弧状接続部 分のスパンSaと垂直高raの比ra/Saを0.1〜1.0の範囲内としたことを 特徴とする。 接続部分を弧状とすることの利点は、接続部分の一次ターンが互いになだらか なラインで配列され、即ちこの接続部分の一次ターン間の離間距離が徐々に変化 するようになると云うことにある。さらに接続部分を弧状とすることにより、特 に接続部分から第1及び第2系列の二次ターンへの遷移個所における一次ターン がなだらかになるため、一次ターン間の短絡の恐れがなくなる。 前記既知の陰極構体は所謂“フラットヘッド”(ra/Sa≒0)を有しており 、これは第1及び第2系列の二次ターンへの2つの遷移個所間の接続部分が陰極 構体の長手方向軸線に対して直角の平面内に位置することを意味すると理解すべ きである。従って、既知の陰極構体では、加熱素子における接続部分から第1及 び第2系列の二次ターンへの遷移個所がかなり曲げられることになる。 電子放出材料をできるだけ有効に加熱するためには、特に端部付近の加熱素子 のターンをできるだけ有効に使用すべきである。これは加熱素子を作るのに単一 の加熱ワイヤを用いる代わりに、二重ら旋形態に2本巻きに巻回される一次及び 二次ターンを有するワイヤを用いることにより達成することができる。有効な加 熱素子は、一次ターンの巻回密度を比較的高くするも、特に接続部分及び接続部 分から第1及び第2系列の二次ターンへの遷移個所にて一次ターン間が電気的に 接触しないようにする場合に得られる。弧状接続部分のスパンをSaとし、垂直 高をraとする場合、比ra/Saを0.1〜1.0の範囲内に選定することによ り一次ターンを密に離間させることができ、また前記一次ターン間の短絡をなく すことができる。 本発明による加熱素子の好適例は、比ra/Sを0.1〜0.5の範囲内とす ることを特徴とする。 弧状接続部分のスパンに対する垂直高の比ra/Saを0.5とする場合には、 接続部分は半円形となる。比ra/Saを0.5以上とする場合には、接続部分が 陰極構体の長手方向軸線に対してとがった形状となるため、接続部分の一次ター ンから陰極構体の端部までの平均距離が大きくなり、加熱素子の効率が低下する 。比ra/Saを0.1〜0.5の範囲内に選定すれば、ra/Sa=0.5の場合 に得られる円形接続部分に比べて(多少)平坦な形状の接続部分が得られ、一次 ターンが相対的に密に離間される。このように、接続部分を多少平坦にすること により、電子放出材料を加熱するのに必要な一層有効な熱の放散が得られる。 本発明による加熱層の好適例では、比ra/Saを0.3〜0.5の範囲内の値 とすることを特徴とする。 加熱素子の接続部分における一次ターンの最適巻回密度は、弧状接続部分のス パンに対する垂直高の比を0.3〜0.5の範囲内に選定することにより得られ る。 本発明による加熱素子の好適例では、前記接続部分におけるワイヤの直径dw 、一次ターンの内径dp及び一次ターンの平均ピッチPpが次式の関係を満足し、 ここに、正弦の偏角はラジアンで表すものとすることを特徴とする。 ワイヤの容易に測定し得る多数のパラメータ及び様々な巻回比を所定なものと すれば、一次ターン間の電気的な接触をなくし、fw≦1.5dwによって示され るべき満足させなければならない基準値は上記式中に含まれる。 本発明による加熱素子のさらに他の好適例では、 とすることを特徴とする。 式fwの下限値(fw≧20.3dw)を監視することにより、加熱素子におけ る一次ターン間の最小離間距離の安全マージンを得るため、加熱素子が動作に当 たり電子放出材料を加熱すべき場合でも、一次ターンが熱膨張により互いに接触 しなくなり、従って一次ターン間に短絡が生じなくなる。 本発明による加熱素子のさらに他の好適例では、 とすることを特徴とする。 所謂“フラットヘッド”(ra/Sa≒0)を有している既知の陰極構体では、 式fwにおける加熱素子の様々なパラメータを、この式の結果がこの式によって 認められる上限を越えないように(fw≦1.0dw)選定するとしても、一次タ ーン間の短絡を防ぐことはできない。しかし、弧状接続部分を上述したような比 ra/Saに対する予備条件、即ち0.1〜1.0、好ましくは0.1〜0.5、 特に0.3〜0.5の範囲内の比ra/Saと組合せることによって、加熱ワイヤ のパラメータ(ワイヤの直径dw、一次ターンの内径dp、一次ターンの平均ピッ チ、(弧状接続部分のスパンSa)に対する値を、上限を越えない(fw≦0.1 dw)ような値に選択することができる。このようにして、高温度を達成し得る 短絡のない低電力加熱素子が得られる。 本発明の構成では、ワイヤの太さdwが20μm以上か、一次ターンの内径dp が100μm以上か、一次ターンの平均ピッチPpが50μm以下か、接続部分 のスパンSaが500μm以下のものを有利に用いることができる。 加熱素子におけるワイヤの寸法と巻回比についてのデータとの上述した関係に よって当業者は陰極構体に対する有効な加熱素子を容易に設計して使用すること ができ、従って陰極構体の端部付近の加熱素子の一次ターンの短絡を防ぐと共に 陰極構体の端部付近における加熱素子の一次ターンの巻回分布を改善することが できる。本発明者等は、スパンSaに対する垂直高raの比を適当に選定した弧状 の接続部分を用いることにより、ra/Saを0に選定する場合、即ち所謂“フラ ット”ヘッドの場合に接続部分における一次ターン間に常にかなりの数の短 絡個所を起こすことになる加熱素子の接続部分におけるワイヤパラメータ及び巻 回比(ワイヤの直径、一次ターンの内径及び一次ターンの平均ピッチ)を選定し 得ると云うことを認識した。式fwは当業者に、接続部分に使用すべきワイヤの 適当なワイヤパラメータ及び巻回比を選定するための簡単な“ツール”を提供す る。 こうした本発明の要点及び他の要点を以下実施例を参照して説明する。 図面中: 図1Aは陰極線管の図式的断面図であり; 図1Bは電子銃の部分的斜視図であり; 図2Aは従来の陰極構体の部分断面図であり; 図2Bは従来の陰極構体の端部付近の加熱素子の平面図であり; 図3Aは本発明による陰極構体の部分断面図であり; 図3Bは本発明による陰極構体の端部付近の加熱素子の投影図であり; 図3Cは本発明による陰極構体の端部付近の第1系列の二次ターンと第2系列 の二次ターンとの間の接続部分を図2Bに対して約90°にわたって回転させた 図であり; 図4は本発明による第1系列の二次ターンと第2系列の二次ターンとの間の接 続部分の(遷移個所の)多数の一次ターンの断面図であり; 図5は本発明によるra/Sa及びfw/dwの値の組合せに対するパラメータの 範囲及び好適なパラメータ範囲の例であり; 図6は従来と本発明による陰極構体に対する加熱素子の常温抵抗の分布特性を それぞれ示す。 図面は図式的なものであり、実寸図示したものではない。特に明瞭化のために 幾つかの寸法を極めて拡大してある。 図1Aは表示窓43、コーン部分44及びネック45を有している排気した容 器42を具えている陰極線管41の図式的断面図である。ネック45内には3本 の電子ビーム47,48及び49を発生する電子銃46が配置されている。表示 スクリーン50は表示窓の内側に位置する。前記表示スクリーン50は赤、緑及 び青色に発光するけい光素子のパターンを具えている。電子ビーム47,48及 び49は表示スクリーン50への途中で偏向ユニット51により表示スクリーン 50を横切って偏向されて、シャドウマスク52を通過し、このシャドウマスク は多数のアパーチャ53を有する薄い平板で構成され、表示窓43の前に配置さ れる。3本の電子ビーム47,48及び49はシャドウマスク52のアパーチャ 53を互いに小角度で通過し、従って各電子ビームは一色のけい光素子上にのみ 突き当たる。 図1Bは電子銃46の部分的斜視図である。この電子銃46はg1電極とも称 される共通の制御電極61を有しており、この電極内には3つの陰極構体62, 63及び64が固着されている。前記g1電極は接続素子65によっで支持体6 6に固着される。この支持体はガラス製である。この例における電子銃46はg2 電極とも称される共通のプレート状電極67も具えており、これは接続素子6 8によって支持体66に固着される。この例における前記電子銃46は2個の支 持体66を具えている。これらの支持体の一方を図示してあり、他方は電子銃4 6の、この斜視図では見ることのできない側に位置する。電子銃46はさらに共 通電極69及び71も具えており、これらの共通電極も接続素子によって支持体 66に固着される。 図2Aは従来の陰極構体の図式的部分断面図である。この陰極構体は端部1及 び電子放出材料4で部分的に覆ったカバー3により閉成される陰極シャフト2を 具えている。この例における前記カバー及びこのカバーと共働する陰極構体の部 分は陰極構体の端部1を形成する。陰極シャフト2は電子放出材料4を加熱する 働きをする加熱素子5を収容する。この加熱素子5は一次ターン8と二次ターン 9,10とを有するワイヤ7を具えており、このワイヤは二重ら旋形態で2本巻 きに巻回され、しかも電気絶縁層6で覆われている。前記二次ターンは、或るピ ッチで第1方向に巻回されると共に端部1の方へと延在する第1系列のターン9 と、端部1から延在すると共に同じ方向ではあるも、逆符号のピッチで巻回され る第2系列のターン10とで構成される。第1及び第2系列の二次ターン9,1 0は、一次ターン8を有する接続部分11によって陰極構体の端部1の近くで相 互接続される。この接続部分11は陰極構体の長手方向軸線に対して平坦な形状 をしている。陰極構体の上方には多数の電極があり、図2にはその1つを示して ある。電極18は通常g1電極と称され、これはアパーチャ19を具えている。 図2Bは従来の陰極構体の端部1付近の加熱素子5の図式的平面図である。こ の投影図では第1系列の二次ターン9のうちの最後の半ターンが見えるだけであ り、また第2系列の二次ターン10の最初の半ターンが見えるだけであり、即ち 陰極構体の端部1に最も近い半ターンしか見えない。双方の半ターンは接続部分 11により相互接続される。接続部分11と第1及び第2系列の二次ターン9, 10との間の遷移個所14では、電気絶縁層6で覆われているら旋状に巻回した ワイヤ8が強力に弯曲し、これは接続部分11を平坦な形状にするからである。 こうした強力に曲げられた遷移個所14では一次ターン8間が短絡し易い。この ような短絡は電子放出材料4を加熱する処理効率を低減させるだけでなく、加熱 素子5を均一に暖めなくなる。 図3Aは本発明による管状陰極構体の図式的部分断面図である。図3Aで、図 2Aにおける部分に相当する部分には同じ参考番号を付してある。陰極シャフト 2内の加熱素子5は一次ターン8と二次ターン9,10を有するワイヤ7を具え ており、このワイヤは2本巻きのら旋状に巻回され、しかも電気絶縁層6で覆わ れている。二次ターンは或るピッチで第1方向に巻回されると共に端部1の方へ と延在する第1系列のターン9と、前記端部1から延在すると共に同じ方向では あるも、逆符号のピッチで巻回される第2系列のターン10とで構成される。第 1及び第2系列のターン9,10は一次ターン8を有する接続部分12によって 陰極構体の端部1の近くで相互接続される。この接続部分12は弧状をしている ため、一次ターン8は互いになだらかに続くラインで配置される。さらに、接続 部分12をアーク状とすることにより、特にこの接続部分12から第1及び第2 系列の二次ターン9,10への遷移部分における一次ターンがなだらかになるた め、一次ターン8での短絡の恐れは最少となる。 図3Bは第1系列の二次ターン9と第2系列の二次ターン10との間の接続部 分12を図式的に示したものであり、この図から明らかなように、この接続部分 12は平坦ではない。この図には弧のスパンSa及び垂直高raを如何様に規定す るかを示してある。これらの寸法は絶縁材料で覆ってない一次及び二次ターンに より測定する(図3B参照)。二次ターン9,10は陰極構体の長方方向軸線 に対して平行に延在する仮想円筒のまわりに巻回する。この仮想円筒の直径は接 続部分12のスパンSaに等しい。この仮想円筒の上方に突出する加熱素子5の 部分の長さは(弧状)接続部分12の垂直高raに相当し、即ちraは仮想円筒の 上側面と(弧状)接続部分12の最上位部分における一次ターン8との間の距離 に等しい。斯かる接続部分12の最上位部分は陰極構体の長手方向軸線と一致さ せるのが好適である。弧状接続部分12のスパンをSaとし、垂直高をraとする 場合、ra/Saの比を0.3〜1.0の範囲内(0.3≦ra/Sa≦1.0)に 選定することにより一次ターン8を密に離間させることができる。好ましくはra /Saの比を0.3〜0.5の範囲内(0.3≦ra/Sa≦0.5)に選定して 、接続部分12が陰極構体の長手方向軸線に対して幾らか平坦な形状となるよう にする。加熱素子5の接続部分12における一次ターン8の最適密度は、弧状接 続部分のスパンに対する垂直高の比を0.3〜0.5の範囲内(0.3≦ra/ Sa≦0.5)に選定することにより得られる。 図3Cは本発明による第1系列の二次ターン9と第2系列の二次ターン10と の間の接続部分12を図3Bの場合に対して約90°回転させた斜視図を示して いる。この図では、ごく限られた数の第1系列の二次ターンと第2系列の二次タ ーン10しか見ることができない。これらの二次ターン9,10は接続部分12 により相互接続される。この接続部分を弧状とすることにより、接続部分12に おける一次ターン8間が短絡しなくなるため、電子放出材料4が一層有効に加熱 され、さらに加熱素子5は均一に暖められる。 本発明の目的は接続部分12における一次ターンの巻回密度を最適とする以外 に、接続部分から第1及び第2系列の二次ターン9,10への遷移個所での一次 ターン8間の電気的接触をなくすことにある。一次ターンにおける短絡は、接続 部分12を弧状とし(ra/Sa≧0.1)とし、且つ fw≦1.5dw とし、ここに、 とし、ここに、dwはワイヤ7の直径、dpは一次ターン8の内径、ppは一次タ ーン8の平均ピッチ、Saは弧状接続部分12のスパンとし、正弦の偏角はラジ アンで表すものとする場合になくなる。図4は第1系列の二次ターン9と第2系 列の二次ターン10との間の弧状接続部分12における二重ら旋形態で巻回した ワイヤ7の限られた数の一次ターン8の図式的断面図であり、この図には上式fw にて用いた記号も示してある。一次ターン8の製造中には、ワイヤ7を直径が dpの所謂マンドレルワイヤの上に巻回する。このマンドレルワイヤを取り除い た後に、一次ターン8の“内部”径dpを維持する。一次ターン8が第1及び第 2系列の二次ターン9,10を形成するために二次巻回作用を受けると、一次タ ーンのピッチは二次ターンの曲率のために変化する。一次ターンの“平均”ピッ チは一次ターン8間の中間で測った一次ターンの2つの連続するターン間の距離 を示す(図4参照)。 図5は本発明によるra/Sa及びfw/dwの値の組合わせに関するパラメータ の範囲及び好適パラメータ範囲の例を示す。図5では0.1≦ra/Sa≦1.0 の範囲が縦の線21と20により画成され、0.1≦ra/Sa≦0.5の範囲が 縦の線21と24とにより画成され、0.3≦ra/Sa≦0.5の範囲が縦の線 23と24により画成されている。図5で、fw/dw≦1.5の範囲は水平の線 25と26によって画成されている(線26はfw/dw=0に相当する)。ワイ ヤのパラメータ及び巻回比は、 0.3dw≦fw≦1.5dw の範囲に選定するのが好適である。 図5では、この範囲は水平の線25と27とによって画成される。好ましくは 、ワイヤのパラメータ及び巻回比を、 0.3dw≦fw≦1.0dw の範囲内に選定する。 図5では、この範囲は水平方向の線27と28とによって画成される。加熱素 子5の製造中の公差はfw/dwの上限を1.0でなく、fw/dw≦1.1とする ことができる。ra/Sa及びfw/dwに対する好適なパラメータ範囲を組合わせ ると、図5で縦の線23及び24と、水平方向の線27及び28とによ って画成される四角形内のものとなる。実施例 表1は本発明による加熱素子の実施例を示す。 表1の例では、ra/Saの比は0.44となり、これは0.1〜1.0の範囲 内、特に0.1〜0.5の良好な範囲内で、しかも0.3〜0.5の好ましい範 囲内にある。表1からの値を式fwに代入すると次のようになる。 即ち fw=157sin(0.1569)=24.5<dw=27μm 従って、この実施例の加熱素子は本発明の要件(fw≦1.5dw)を満足する。 さらに、計算値(fw=24.5μm=0.91dw)は良好な範囲、即ち0.3 dw〜1.5dwの範囲内、特に0.3dw〜1.0dwの好適範囲内にある。従っ て、実施例の加熱素子は本発明の要件を満足する。 陰極構体に使用する加熱素子の(一次)ターン間の短絡は所謂“常温”抵抗Rc の値に影響を及ぼす。この抵抗値は加熱素子が室温にある場合に測定する値で あって、少なくともほぼ同一の加熱素子の場合、“常温”抵抗が低くなるにつれ て、多くのターンが短絡されていることになる。このような加熱素子の製造中に は、Rcの値を規則的に測定する。図6は従来の陰極構体と本発明による陰極構 体に対する加熱素子5の常温抵抗Rcの分布Dを示す。曲線35,36は“常温 ”抵 抗Rcの多数の測定値の平均を示す。この抵抗の公称値を図6ではRc nomにて示 してある。分布曲線35は図5のラインセグメント30に相当するワイヤパラメ ータ(ra/Sa=0)に対応する。“常温”抵抗の非対称分布は(一次)ターン 8が多数短絡していることを示している。分布曲線36は図5のラインセグメン ト31に相当するワイヤパラメータに対応する(0.35≦ra/Sa≦0.5及 びfw/dw≒0.91)。この場合には、(一次)ターンの短絡がないので、“ 常温”抵抗の分布が対称となる。 本発明の範囲内で当業者が多くの変更を加え得ることは明らかである。式fw における正弦の偏角は極めて小さいため、正弦は偏角そのものと置き換えること ができる。この場合には様々なやり方でより一層簡易化することができる。 要するに、本発明は端部における電子放出材料と、ら旋状の一次ターンを複数 有するフィラメント状の加熱素子とを具えている陰極構体に関するものである。 前記一次ターンは、或るピッチで第1方向に巻回されると共に端部の方へと延在 する第1系列の二次ターンと、端部から同じ巻回方向ではあるも、逆符号のピッ チで延在する第2系列の二次ターンとを形成するのに用いられる。端部付近では 、第1及び第2系列の二次ターンは一次ターンを有している弧状の接続部分によ って相互接続される。この弧状接続部分のスパンSa及び垂直高raの比ra/Sa は0.3〜0.5の範囲内とするのが好適である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.端部に電子放出材料を具えており、内部に複数の一次ら旋ターンから成るフ ィラメント状の加熱素子があり、前記一次のら旋ターンにより或るピッチで第1 方向に巻回されると共に前記端部の方向に延在する第1系列の二次ターンを形成 し、且つ前記一次のら旋ターンにより、前記端部から同じ方向ではあるも、逆符 号のピッチで巻回されて延在する第2系列の二次ターンを形成し、前記第1及び 第2系列の二次ターンを前記一次ターンを有する接続部分によって前記端部個所 にて相互接続した陰極構体において、前記接続部分を弧状とし、該弧状接続部分 のスパンSaと垂直高raの比ra/Saを0.1〜1.0の範囲内としたことを特 徴とする陰極構体。 2.前記比ra/Saを0.1〜0.5の範囲内としたことを特徴とする請求項1 に記載の陰極構体。 3.前記比ra/Saを0.3〜0.5の範囲内としたことを特徴とする請求項2 に記載の陰極構体。 4.前記接続部分におけるワイヤの直径dw、一次ターンの内径dp及び一次ター ンの平均ピッチPpが次式の関係を満足し、 ここに、正弦の偏角はラジアンで表すものとすることを特徴とする請求項1〜 3のいずれか一項に記載の陰極構体。 5. とすることを特徴とする請求項4に記載の陰極構体。 6. とすることを特徴とする請求項5に記載の陰極構体。 7.前記ワイヤの直径dwを20μm以上とすることを特徴とする請求項1〜6 のいずれか一項に記載の陰極構体。 8.前記一次ターンの内径dpを100μm以上とすることを特徴とする請求項 1〜7のいずれか一項に記載の陰極構体。 9.前記接続部分のスパンSaを500μmよりも短くすることを特徴とする請 求項1〜8のいずれか一項に記載の陰極構体。 10.請求項1〜9のいずれか一項に記載の加熱素子を有している陰極構体を含む 電子源を具えている陰極線管。
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