JPH10504374A - 高速動弾性係合式ねじ・ナット機構 - Google Patents
高速動弾性係合式ねじ・ナット機構Info
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Abstract
Description
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. ねじ、複数の半ナット、支持台、開閉装置で構成される高速動弾性係 合式ねじ・ナット機構(以後略して「Fナット対偶」と称する)に関し、 1個又はそれ以上の半ナットが支持台により支持されたねじの横断面の周囲 に均一に配置され、前記半ナットは前記支持台とアップ・ダウンスリーブとの間 に置かれて、自動的に上昇又は下降できる開閉手段が設けられ、前記アップ・ダ ウンスリーブにはねじの軸方向移動を阻止するための移動止め手段が設けられ、 前記支持台は支持腕(1個又は2個)と、支持穴(対応して1個又は2個)と、 支持体(ピボット軸O1の如き回し金に連結された手段を含む)と、前記半ナッ トのアップ・ダウンスライド案内溝に嵌合されるアップ・ダウン案内部材と、位 置制限部材とで構成され、前記ねじは可動な嵌合状態で前記支持穴と、前記半ナ ットと、前記アップ・ダウン手段(軸方向移動止め手段を含むアップ・ダウンス リーブのようなもの)を貫通し、2個又はそれ以上の半ナットは前記ねじの中心 の周囲に配置され、前記半ナットはアップ・ダウン力を伝達する作動部材の他に 、その周縁の半分以下で延長する内側ねじ山と、アップ・ダウン運動を案内する スライド案内溝とを有し、前記半ナットの自動的且つ同期的開閉運動を制御する ために使用される「半ナット自動開閉装置」は弾性係合作動部材(ばねのような もの)と、剛性自動締付け部材及び分離作動装置(アップ・ダウンスリーブ及び ならいカムのようなもの)と、過負荷分離装置(爪、帯ばね等のようなもの)と 、上方行程制限装置とで構成され、安全装置と、速度変更装置であって、前記ね じをして高速又は低速のいずれか一方で前進又は後退することができる機能を持 たせる装置とを備えることを特徴とする機構。 2. 請求の範囲第1項に記載のねじ・ナット機構に関し、その特徴とする ところは前記「自動的且つ同期的過負荷分離装置」は下記構造(A)〜(F)の うちの1つとすることができる: (1) 半径方向の爪穴11.6が前記アップ・ダウンスリーブ3Aに設けら れ、爪10が前記穴に設けられており、この爪は帯ばね9と協働し、ここでは軸 方向のキー溝4.2がねじ4上に設けられて前記爪10と協働する; (2) この装置はアップ・ダウンスリーブ3Aと、摩擦リング(円すい状) 121と、案内キー123と、圧縮ばね122と、止めリング124とで構成さ れており、摩擦リング(円すい状)121はアップ・ダウンスリーブ3A中に装 着されて案内キー123を介してねじ4に連結され、ここではねじ4に設けられ た軸方向のキー溝4.1が案内キー123と協働する;これに代えて、摩擦円す い部材(リング)121.1と3A.10の接触面は歯部の係合に置換してもよ く、圧縮ばねの変形量は歯部の係合深さよりも僅かに大きい左右運動のためのス ペースを確保する; (3) この装置は弾性拡張リング126、力伝達ピン127、アップ・ダウ ンスリーブ3A及び止めリング124とで構成され、弾性拡張リング126はオ ープンスロット126−1を備え、その穴の内径は自由状態でねじ4の外径より も小さく、ねじとアップ・ダウンスリーブとの間に装着され、力伝達ピンを介し てアップ・ダウンスリーブに連結されている; (4) この装置は弾性拡張リング125と、案内キー123と、アップ・ダ ウンスリーブ3Aと、止めリング124とで構成され、弾性拡張リングはオープ ンスロット125.1を備え、その外周125.2の外径はアップ・ダウンスリ ーブの内側穴3A.11の内径よりも大きく、アップ・ダウンスリーブと軸方向 のキー溝が設けられたねじとの間に装着され、そして案内キー123を介してね じに連結されている; (5) この装置はスライドスリーブ128と、案内キー123と、ばね12 9と、案内柱130と、アップ・ダウンスリーブ3Aとで構成され、アップ・ダ ウンスリーブ3Aの右端面には1個(又は数個)の抵抗用の小円すい状くぼみ3 A.12があり、案内柱130とばね129はスライドスリーブの右端面に設け られた軸方向の小穴に嵌め込まれ、案内柱130は抵抗用の小円すい状くぼみ3 A.12に嵌合しており、スライドスリーブ128は案内キー123を介してね じ4に連結され、ねじ4には案内キー123と嵌合する軸方向のキー溝4.1が 設けられている;案内柱130に代えて鋼球を使用することもできる; (6) この装置はスライドスリーブ128と、案内キー123と、ばね12 9と、円形案内柱(又は長手の鋼)130と、アップ・ダウンスリーブ3Aと、 数個の抵抗用小溝3A.13とで構成されており、スライドスリーブ128は案 内キー123を介してねじに連結され、ねじ4には案内キー123と嵌合する軸 方向のキー溝4.1が設けられている。 3. 請求の範囲第1項又は第2項に記載の「Fナット対偶」に関し、ねじ ・ナットのために使用されて相対的に開閉する作動装置(本書では略して「開閉 装置」とする)は下記構造(A)〜(H)のうちの1つとすることができる: (A)第1の開閉装置; ねじ4が支持穴13.2及びアップ・ダウンスリーブの内側穴11.1を 通過して半ナット及びそれらの開閉装置と協働し、2個の半ナット7及び8の前 後の2つの外面7.1,7.2,8.1,8.2は支持台の内側案内溝面13. 4及び13.5に運動可能に嵌合しており、左右の2つの端面7.3,8.3及 び7.8,8.8は支持台の右端案内溝面13.3とアップ・ダウンスリーブの 左端案内溝面11.4にそれぞれ運動可能に嵌合しており、半ナットの分離装置 は、半ナット7及び8の右端面に端面カム溝7.10と8.10を備え、これら がアップ・ダウンスリーブ11の左端面11.4上のカム案内ピン16A及び1 6Bにそれぞれ係合して、端面カム対偶を形成する;弾性係合作動部材は、戻り 板ばね12であって、その低速で均一の求心的戻り弾性エネルギーを半ナットの 溝底の曲面7.4及び8.4を介して半ナットに与える;剛性自動締付け作動部 材は、アップ・ダウンスリーブ11に設けられた内側曲面ならいカム11.2及 び11.3であり、半ナット7が板ばねの作用でねじ山の形により指定された標 準係合深さに到達するまで求心的弾性係合運動を軟着陸の方法で行うと、上方半 ナット7の上方カムの曲面7.7もその最下位置にあり、アップ・ダウンスリー ブ11上のカムの内側曲面ならいカム11.2が丁度位置Iへ回動して半ナット の外側曲面ならいカム7.7と剛性係合し、自動締付けが行われる; (B)第2の開閉装置; カム案内ピン19及び20が半ナット21及び22の右側端面にそれぞれ 装着されて、支持台23のフレーム形のアップ・ダウン案内溝(4面23.1〜 23.4で構成されるようなもの又は他の形態としてはあり溝、筒等)中での開 閉運動はもとより、アップ・ダウン運動も防止されている;これら2個の半ナッ トの弾性係合作動部材は帯ばね24である;係合後の自動締付け作動部材はアッ プ・ダウンスリーブ18の内側曲面18.4及び18.5であって、カム案内ピ ン19,20を引っ掛けるものであり、分離作動部材も同じアップ・ダウンスリ ーブに設けられたアップ・ダウンならいカム18.1である;ならいカム18. 1は18.2で最小半径R1を有し、18.3で最大半径R2を有することにより カム案内ピン19,20と協働して分離運動を行うためのカム対偶を形成する; アップ・ダウンスリーブ18の軸方向移動の抑制は、ボス19.1及び20.1 をカム案内ピン19、20に設けることによりカム18の右側面18.6に対し て抵抗する如くして行われる;これに代えて、筒状の突出エッジを有する大型の 座金又はハウジングをアップ・ダウンカム18の右側端面18.6に装着して支 持台23に固定(溶着又はねじ等で結合)することで行われる; (C)第3の開閉装置; この装置は上記第2の開閉装置に基づくものであり、弾性係合部材は2個 の圧縮ばね25,26で置換され、アップ・ダウンスリーブの軸方向移動止め手 段は支持台30にねじ29により連結された閉鎖防じんハウジング28で置換さ れる;この外、第2図の速度変換手段の挿入ピンチップ17.5及び爪10が新 たな爪ロッド31として結合され、速度変換プロセスは次の通りである:(1) 低速度に変換:ねじ4をM方向へ回転させると、2個の半ナット36,37がね じ4と係合状態となる;その間偏心ハンドル32を水平位置へ回動してこれを位 置決め板33の位置決めスロット33.1に挿入することで、爪ロッド31の下 方爪動作部31.1が偏心ハンドル32によりねじ4のキー溝4.2から離れて 持上げられ、アップ・ダウンスリーブ27はハンドル32により固定されて前者 はそれ以上回動できなくなり、2個の半ナットは常に分離せずにかみ合い状態と なり、低速での動作のみが行える。(2)高速度に変換:為すべきことはハンド ル32を持上げる(位置決めスロットから離れる)ことだけである。これで爪が 解放され、爪部31.1はねじのキー溝4.2に入ることが可能となり、この動 作状態が第3図と同じである時には、ねじ4をN方向へ回動するだけでよく、2 個の半ナット36,37は直ちに相互から分離する; (D)第4の開閉装置: この装置は第1の装置と同じ基本原理を有するもので、第1の装置から得 られる;半ナット分離作動装置の役割を果たす端面ならいカム7.6及び8.6 は、第9−I図において38.1及び38.2で示されるように、アップ・ダウ ンスリーブ38の外側筒状面へ移動されており、ならいカムと係合するカム案内 ピン39はリンクロッド40を介して半ナット34に連結されている。そしてア ップ・ダウンスリーブ38に設けられた曲状溝38.3及び38.4の端部はア ップ・ダウンスリーブの回動の位置制限手段として使用される;前記端部がリン クロッド40に当接すると、その回動は制限される;自動締付け部材、弾性係合 部材のようなその他のものは第2図と同様である; (E)第5の開閉装置: この装置は第4の装置に基いて得られるものであって、2個のならいカム 38.1及び38.2を第10図のように2個のリンク板41及び42に変更し て分離作動部材として使用するだけでよく、その分離機構は次の通りである:上 方半ナットの開閉を実例にすると、リンク板41に挿入される2個のピボットピ ン47と46があり、ここではピボットピン47はアップ・ダウンスリーブ45 に設けられ、ピボットピン46は半ナット43に設けられており、ピボットピン 46に係合するリンク板41のピボットピン穴は楕円溝穴41.1である;その 動作プロセスは次の通りである:アップ・ダウンスリーブ45がピボットピン4 7と共にN方向へ回動すると、リンク板41の楕円溝穴41.1の下端円弧41 .2がピボットピン46に接触するので、このピボットピンは半ナット43を軸 43.1に沿って移動させて分離させる;アップ・ダウンスリーブがM方向に回 動すると、リンク板の楕円溝穴41.1の上方部には対応するスペースがあるの で、ばね48による半ナット43の弾性係合運動と自動締付けならいカム45. 1による半ナット43の自動締付けは両方とも妨害されない; (F)第6の開閉装置: この装置の特徴とするところは、半ナット50が1個だけということであ る;この場合、弾性係合作動部材は圧縮ばね49であり、剛性自動締付け作動部 材はアップ・ダウンスリーブ51上のアップ・ダウン板51.1であり、分離作 動装置は半ナット50の外周に設けられた半径方向のならいカム面50.1であ る;ねじがM方向へ回動すると、内側と外側のねじ山がかみ合う;その具体的な 構造は次の通りである;半ナット50はその周面の半分以下の内側ねじ山50. 2と、ねじ4の直径よりも大きな直径の平穴50.3と、外周にならいカム50 .1の凹部を有する;ねじ4は支持フレーム52の左端穴52.1と、半ナット の平穴50.3と、アップ・ダウンスリーブの穴51.2と、支持フレームの右 端穴50.2とを順次通過する;半ナット50用の弾性係合作動部材は圧縮ばね 4 9である;内側と外側のねじ山が係合すると、アップ・ダウンスリーブ51上の アップ・ダウン板51.1はねじ4とアップ・ダウンスリーブ51の後から回動 して最上位置に来て、そこで半ナット50の外周の上端面50.4と支持フレー ム52の内側空間部の上底面52.3との間に挿入されてスライド嵌合し、剛性 自動締付けを行う;ねじ4がN方向(第11−III図参照)へ回動すると、アッ プ・ダウンスリーブ51は爪10を介して共に回動し、アップ・ダウン板の内側 面51.3と半ナット50の外周のならいカム50.1とで構成されるカム対偶 は半ナット50を上方へ押し上げて内側と外側のねじ山50.2と4.1とを分 離することとなり、この時アップ・ダウン板の内側面51.3は半ナット50の 下方面50.6に当接する;上記の装置は種々の方法で均等とみなされる修正が 可能である;例えば、アップ・ダウンスリーブのアップ・ダウン板51.5の内 側面51.3にならいカムを設けることができる;また、回し金(ねじジャッキ )に連結されたピボット軸O1は半ナットに移行することができる; (G)第7の開閉装置: この装置は内側ねじ山を支持台内に移行することにより第6の装置に基い て得られる;その特徴とするところは、支持台が中心部に矩形の開口を有するフ レームである;内側ねじ山53.3,53.4はその周面の半分以下のものであ り、平穴55.1,55.2の直径はねじ4の直径よりも大きいものであって、 これらは支持台55のフレームの左右2つの側壁中に設けられている;さらに、 装着された案内溝手段59、60(これは回し金にも装着することができる)が あり、ねじ4がアップ・ダウン方向にのみ可動とする;偏心カムスリーブが支持 台55の矩形開口の上方面と下方面との間に可動な嵌合状態で装着されている; この偏心カムスリーブにはならいカムの凹部のみが保持されている(ならいカム の凸部は圧縮ばね56の係合作用との干渉を避けるために除去されている);ね じ4は第13−I図の各穴を順次通過する;この場合、弾性係合作動装置は案内 位置決めロッド57と、圧縮ばね56と、ねじの外周に合致する半円弧61.6 を有する半円曲状クッションとで構成され、その機能はばねの圧縮力をアップ・ ダウン運動するねじ4に伝達することであり、自動締付け及び分離装置が過負荷 分離手段(爪10のようなもの)とカム対偶とにより実現される;ここではカム 対偶は偏心カムスリーブと支持台55の矩形開口の上方及び下方の平行面55. 5と55.6とで構成される; (H)第8の開閉装置: この装置は上記第7及び第8の装置に基いて得られる;内側ねじ山は偏心 カムスリーブ63の内側空間の曲面に直接設けられており、この内側空間63. 1の構造は第6の装置の半ナット50の内側空間と同じである;偏心カムスリー ブ63の外側構造と支持台62の矩形開口も第6の装置と本質的に同じである; この装置の特徴とするところは、偏心カムスリーブ63の内側ねじ山63.2と ねじ4の外側のねじ山4.1はねじの外周に対して接線方向に沿って係合する( 先の装置ではすべてその係合は半径方向において進行する);従って、使用され る弾性係合部材はねじりばねであり、その一端65.1は偏心カムスリーブ63 に連結され、その他端65.2は支持台62に連結されている;過負荷分離手段 としての爪67は偏心カムスリーブ63上に直接的に設けられている。 4. 請求の範囲第1項及び第3項のいずれかに記載の「Fナット対偶」に 関し、その応用分野、即ち、「応用回し金」は非常に広範囲であって、ねじジャ ッキの他に、台万力、マシン万力、パイプ万力、工作機械のスライドテーブル、 旋盤の心押し台、高さの調節が可能な建築足場、並びにその他駆動装置としてね じとナットの対偶の使用を要件として新たな機構を構成するものはすべて本発明 の範囲に属し、上記の応用回し金に関連する変更には通常の手法を必要とするに すぎないことを特徴とする「Fナット対偶」。 5. 請求の範囲第3項に記載の「開閉装置」の1つに関し、案内キー70 が爪10に代えて使用され、ストップブロック74.1がアップ・ダウンスリー ブ74の左外周に追加され、位置決めブロック71が支持台72に追加され、更 に、支持台と回し金との間の連結手段が変更されその他は第2図と同じものであ り、第19−I図が任意の位置決めを要件とする場合に使用できる本発明の「F ナット対偶」を採用した「高速動位置決め手段」となり、この位置決め手段はた とえ殆ど使用されなくとも、少なくとも2つの応用手法を有する;その1つは支 持台を固定することである;ねじを軸方向へ任意に動かし、これが位置決めされ たところでねじ73をM方向へ約1回転させると、ねじを直ちに締付けることが でき、これは高速動万力で使用することができる;これは第19−II図に示すよ うにねじの後端に駆動ねじを追加する必要がある;もう1つの手法はねじを固定 することである;支持台は逆にN方向へ約1回転回動しなければならない;その ときこれは任意に動くことができ、更に、M方向へ約1回転回動し、支持台はね じ上の一定位置で締めけられ、これは、軸方向の力がかなり大きくまた軸方向位 置の調節頻度が高い剛性の行程ストップブロックにおいて使用することができる ことを特徴とする「開閉装置」。
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