JPH10503985A - エアバッグ インフレータ用破裂性プラスティックハウジング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明によるエアバッグなどの膨張性車両乗員拘束装置用のインフレータ（１００）は、巻付けられた繊維（１１４）の内側に配置されているプラスティック製殻（１１０）から形成されているハウジング（１０２）を包含する。この殻（１１０）は当該ハウジング（１０２）の予め定められている燃焼気体内圧が発生すると破裂させることができ、この気体を孔（１２０）を経てエアバッグ中に排出させて、エアバッグを膨張させる。本発明によるプラスティック製インフレータハウジング（１０２）を使用することによって、インフレータ重量および製造価格を格別に減少させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 エアバッグ インフレータ用破裂性プラスティックハウジング発明の背景 一般に「エアバッグ」として知られている膨脹性車両乗員拘束装置は、生命を 守る製品であることが証明されている。このような膨脹性乗員拘束装置に使用さ れるインフレータはエアバッグ装置の最も重く、かつまた高価な部品の一つであ るから、より軽く、安価なインフレータが求められている。 慣用のエアバッグインフレータは、最悪の条件下に示される最大気体圧力を収 容できる壁厚みを有していなければならないという事実に基づいて、比較的厚い 壁部を有する。このようなインフレータは、分離しているシールによって周辺環 境から封止されている推進剤の燃焼により発生する気体を放出するための孔を備 えている。 代表的なインフレータは、用途に関連した径および長さを有する円柱状有孔ス ティール鋼製ハウジングを有する。代表的には、種々のメッシュサイズおよびワ イアー径を有する１枚または２枚以上のスティール鋼スクリーンが、内部に沈着 させた推進剤の周囲に配置されている。燃焼プロセスで発生した気体は、このス クリーンを通過し、次いでこのシールを破裂させる。本発明の要旨 本発明によるエアバッグインフレータの重量および価格を減少させるという問 題の解決手段は、プラスティックでインフレータハウジングを成型するという概 念に基づいている。気体の排出に必要な孔を成型する。この孔は一体型封止ダイ アフラムを備えている。内部圧力は分離したシールを破裂させるが、ダイアフラ ムの破裂には作用を及ぼさない。 より詳細に説明すれば、本発明は車両乗員拘束装置用のインフレータを提供し 、このインフレータは中空の比較的薄い壁部を有するプラスティック製殻、およ びこの内殻の周囲に巻き付けられた複数の繊維からなる外殻からなり、このプラ スティック製内殻はその予め定められた内圧が発生すると、破裂しうるものであ る。 新規な複合材料、例えばポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ）などの高温 耐性グラファイト−補強複合材料が目的のエアバッグインフレータの構築を可能 にする。このＰＥＥＫプラスティックは一般に、充填物質、例えばガラスまたは グラファイトファイバーを含有する。 本発明の利点は、ねじ山、爆発くさび／破裂ディスク作用用の薄い領域を備え たオリフィス孔、オリフィス孔を備えたブースターチューブ、フィルター保持／ 配置グローブ、およびモジュール据付け用の逃げ孔を備えたフランジを、成型後 機械操作を行うことなく、プラスティック中に直接に形成することができること にある。 本発明によるインフレータの構築はマンドレルの周囲に複合フィラメントを巻 き付けることからなる。その上にフィラメントが巻き付けられているマンドレル は、熱可塑性材料から成型すると好ましい。推進剤および開始剤は、この巻き付 けの前または後に取り付けることができる。図面の簡単な説明 図１は、本発明によるフィラメントを巻き付けた膨脹装置の横断正面を示す図 面である。好適態様の詳細な説明 図面の図１に示されているように、本発明の好適態様は、４種の主要部品、す なわちハウジング１０２、推進剤１０４、フィルター１０６およびイグニター１ ０８を有するインフレータ１００からなる。 このインフレータハウジング１０２は成型プラスティック製殻１１０を巻付け られたファイバーの外側鞘１１２により内部に閉じ込めることによって形成され る。この外側鞘１１２は、例えば樹脂含浸炭素繊維１１４から形成する。この内 殻１１０は、ファイバーを巻付けるためのマンドレルとして働く。 フィルター１０６は、オリフィスプレート１２２に存在する複数個の孔１２０ の上に重ねられている、細いワイアーメッシュディスクからなる。この内殻１１ ０は、推進剤１０４により発生する気体圧力によって破裂させられる。上記構造 によって、密閉されている比較的軽く、かつまた強いハウジング１０２が得られ る。 本発明の好適態様を説明したが、本発明は、添付請求の範囲から逸脱すること なく、修正を受け入れることができるものと認識されるべきである。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９６年８月１５日 【補正内容】 請求の範囲 １．車両乗員拘束装置用のインフレータであって、 中空の破裂性プラスティック製内殻； 上記内殻中に存在し、この内殻を破裂させるのに充分な流体圧力をその内部で 発生させることができる推進剤； 上記内殻の主要部分の周囲に巻付けられている複数の樹脂含浸炭素繊維からな る外殻；および 上記内殻の外側表面に対して並列に配置されており、そこに気体放出オリフィ スを有するオリフィスプレートからなる上記内殻の破裂位置を制御するための手 段であって、上記オリフィスプレートのオリフィスは上記内殻の外側を周辺圧力 にさらしており、これによって上記内殻の上記オリフィスプレートのオリフィス の下の部位を横切る予め定められている圧力差が生じると、上記内殻の制御破裂 が上記オリフィス部位で生じる手段からなる、前記インフレータ。 【図１】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クメンタ，スティーブン アメリカ合衆国 ミシガン州48104、アン アーバー、ロンドンデリー ロード 25111 (72)発明者 バーナード，デニス ダブリュ. アメリカ合衆国 ミシガン州48066、ロー ズビル、フィリス 18131 (72)発明者 ヒューズ，ティモシー イー. アメリカ合衆国 ミシガン州48152、リボ ニア、ミルバーン アベニュー 20067

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．車両乗員拘束装置用のインフレータであって、 中空の比較的薄い壁部を備えたプラスティック製殻； 上記内殻の周囲に巻付けられた複数のファイバーからなる外殻； からなり、そして 上記プラスティック製内殻は、その予め定められた内圧の発生に際して破裂さ せることができるものであるインフレータ。 ２．上記内殻に対して並列に配置されているオリフィスプレートを備えており、 かつまたそこに気体放出オリフィスを有する請求項１に記載のインフレータ。