JPH10503716A - トグル式ブレーキアウト・スパナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 １つまたは１つ以上のドリル・パイプ部分品で組立てられるドリル・ステムを備えたドリリング・リグに使用するトグル式ブレーキアウト・スパナを提供する。このトグル式ブレーキアウト・スパナは、ドリル・パイプ部分品のまわりに実質的に弧状の経路内で移動するように、前記ドリリング・リグに移動可能に連結されたアームを備えている。互いに対抗する１対のジョーを前記アームに枢動可能に取付けて、前記ドリル・パイプ部分品を締付けて、このドリル・パイプ部分品のねじ連結部を解放するのを助ける。トグル・リンク機構により、前記対向するジョーを、前記ドリル・パイプ部分品のまわりの締付け位置と非締付け位置との間で移動させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 トグル式ブレ−キアウト・スパナ 技術分野 この発明は、ドリル・パイプ取扱い機構に関し、とくにドリル・ステム（ｄｒ ｉｌｌ ｓｔｅｍ）のドリル・パイプ部分品（ｄｒｉｌｌ ｐｉｐｅｓｅｃｔｉ ｏｎ）間のねじ連結をゆるめるトグル式ブレ−キアウト・スパナ（ｔｏｇｇｌｅ ｄ ｂｒｅａｋｏｕｔ ｗｒｅｎｃｈ）に関する。 発明の背景 ア−ス・ドリリング（ｅａｒｔｈ ｄｒｉｌｌｉｎｇ）装置の分野においては 、部分的なドリル・パイプ部材を取扱い、貯蔵する手順は、長い間改良が求めら れていた。ドリル・パイプ部分品を連結するねじ継手をねじもどすすなわちゆる める問題は、一方のドリル・パイプ部分品を回転させながら、他方のドリル・パ イプ部分品を締付け保持して、ドリル・パイプ部分品間のねじ連結部をゆるめる ための多数の装置を生じさせた。米国特許第３，６８０．４１２号には、ねじ付 の部分的なドリル・パイプの継手を解放するための動力作動の保持兼ねじり装置 の１例が記載されている。 他の型式のブレ−キアウト・スパナすなわち取はずしスパナは、ドリル・パイ プ部分品を解放するように、ドリル・ステムのまわりにブレ−キアウト・スパナ を位置させる揺動ブ−ムを必要とする。この型式のブレ−キアウト・スパナは、 ドリル・ステムに直接隣接させて位置させられない。このために、ブレ−キアウ ト・スパナは適切に回転させられ、特定の設計に従って、この手順が手動で行わ れ、ドリル穴（ｄｒｉｌｌ ｈｏｌｅ）を囲む不利な環境条件に個人をさらすこ とが必要である。ブレ−キアウト・スパナは、ブ−ムを介して適 切に揺動させられ、非常に大きい作動領域を必要とし、この作動領域は、空間が 珍重されるドリリング・リグ（ｄｒｉｌｌｉｎｇ ｒｉｇ）には利用できないか もしれない。 発明の要約 この発明は、トグル式ブレ−キアウト・スパナによって、前記した課題及びそ の他の課題を克服するものである。この発明のトグル式ブレ−キアウト・スパナ は、ドリル・ステムのまわりに位置させた１対の対向するジョ−（ｊａｗ）を備 えることにより、これ等のジョ−がドリル・ステムのドリル・パイプ部分品に係 合できる。トグル・リンク機構は、対向するジョ−を、ドリル・パイプ部分品上 の締付け位置と非締付け位置との間を移動させることができる。１対の対向する ジョ−は、回転ア−ムに駆動的に連結され、回転ア−ムはドリリング・リグに連 結されることにより、回転ア−ムと対向するジョ−とは、ドリル・パイプ部分品 のまわりに弧状の経路に沿って回転し、隣接するドリル・パイプ部分品間のねじ 連結を解放する。 通常の作業の際は、トグル・リンク機構は、１対の対向するジョ−が開いてド リル・パイプ・ステムをジョ−間を自由に移動させることができるような非締付 け位置にある。隣接するドリル・パイプ部分品間のねじ連結部が、過度な締まり ばめのために固着させられるときに、トグル・リンク機構は、流体圧アクチュエ −タによって作動されて、トグル・リンク機構と、１対の対向するジョ−とを締 付け位置へ移動させる。第２の流体圧アクチュエ−タが、回転ア−ムと、１対の 対向するジョ−とを、ドリル・パイプ部分品のまわりに弧状の経路に沿って回転 させて、隣接するドリル・パイプ部分品によってねじ連結部を解放する。 以上のとおり、この発明の一層適切な様相を略述した。これ等の様相は、この 発明の一層卓越した特徴及び用途の若干を単に例示したにすぎないと理解す ベきである。他の多くの利点は、後述するように開示された発明を異なる様式に 適用し、またはこの発明を修正することにより得ることができる。したがって、 好適な実施例の以下の詳細な説明を参照することによって、この発明の他の様相 及び一層充分な理解を持つことができる。 図面の簡単な説明 この発明の他の目的及び利点は、添付図面に関連する好適な実施例の以下の詳 細な説明から一層明らかになる。 第１図は、回転ア−ムの上部板を除いたトグル式ブレ−キアウト・スパナの平 面図である。 第２図は、回転ア−ムの取付けピンの側面図である。 第３図は、トグル式ブレ−キアウト・スパナの他の実施例の平面図である。 詳細な説明 添付図面、とくに第１図に、この発明によるトグル式ブレ−キアウト・スパナ １０の平面図を示す。トグル式ブレ−キアウト・スパナ１０は、締付け機構１２ と、トグル・リンク機構１４と、回転ア−ム１６とを備えている。説明上、回転 ア−ム１６の上部板１８を除去して、トグル式ブレ−キアウト・スパナ１０の作 動機構を一層明らかに示す。 回転ア−ム１６は、上部板１８と、下部板２０とを備えている。保持壁２２が 、対向する上部板１８と、下部板２０とを隔離して、トグル・リンク機構１４の ための室２４を形成する。ねじ付き取付けピン２６は、下部板２０から延びて板 ３０の弧状のみぞ穴２８に係合する。板３０は、ドリリング・リグ３２の構造部 材に取付けられる。取付けピン２６は、座金３４とナット３６とから成る座金ナ ットアセンブリによって、板３０の弧状のみぞ穴２８内に維持される。取付けピ ン２６とみぞ穴２８とにより、回転アーム１６を、ドリル・パイプ部分品３８に 対して弧状の経路内で移動させることができる。この作用 は、すぐに一層充分に議論される。前述したピン−みぞ穴アセンブリは、この発 明の有力な１実施例にすぎず、回転ア−ムをドリル・ステムのまわりに弧状の経 路内で移動させることができる任意の連結手段を許容できることに留意すべきで ある。さらに回転ア−ム１６は、ブラケット４２に連結された流体圧アクチュエ −タ４０を介してドリリング・リグ３２に連結される。 締付け機構１２は、互いに対向する１対のジョ−（ｊａｗ）１２ａ，１２ｂを 備えている。これ等のジョ−は、ピン４４ａ、４４ｂによって回転ア−ム１６に 枢動可能に連結される。ジョ−１２ａ，１２ｂ，に、ドリル・パイプ部分品３８ に緊密に係号するのを助けるために除去可能なぎざぎざのある挿入部材４６を設 ける。ジョ−１２ａ，１２ｂ，は、室２４内でトグル・リンク機構１４に連結さ れる。トグル・リンク機構１４は、１対のトグル・ア−ム４８ａ，４８ｂを備え ている。トグル・ア−ム４８ａ，４８ｂの第１の端部４９は、流体圧アクチュエ −タ５０のアクチュエ−タ・ア−ム６０において互いに連結される。流体圧アク チュエ−タ５０の反対側の端部は、回転ア−ム１６に連結される。トグル・ア− ム４８ａ，４８ｂの第２の端部５１は、ピン５２ａ，５２ｂにおいて対向するジ ョ−１２ａ，１２ｂに連結される。 通常のドリリング作業の間に、流体圧アクチュエ−タ５０のアクチュエ−タ・ ア−ム６０は、大体において箇所６２で示された位置へ引っ込められる。この結 果、対向するジョ−１２ａ，１２ｂを、ドリル・パイプ部分品のまわりの非締付 け位置へ移動させることができる。次いでドリル・ステムは、ジョ−１２ａ，１ ２ｂの間を自由に移動できる。ドリル・パイプ部分品３８が、隣接するドリル・ パイプ部分品から解放されなければならないときに、流体圧アクチュエ−タ５０ が作動されて、アクチュエ−タ・ア−ム６０を、大体において箇所６３で示す位 置へ移動させる。対向するジョ−１２ａ，１２ｂは、第１図に示すように、ドリ ル・パイプ部分品３８のまわりの締付け位置へ移動する。 ドリル・パイプ部分品３８が、ジョ−１２ａ，１２ｂの間にしっかりと締付けら れるときは、流体圧アクチュエ−タ４０が作動されて、回転ア−ム１６を、大体 において矢印６６で示す方向へ回転させる。この結果、回転ア−ム１６の取付け ピン２６をみぞ穴２８に沿って滑動させることにより、回転ア−ム１６と、対向 するジョ−１２ａ，１２ｂが、ドリル・パイプ部分品３８のまわりに大体におい て弧状の経路６６内で回転する。この結果、ドリル・パイプ部分品３８を同じ方 向に回転させることにより、ドリル・パイプ部分品３８と、、隣接するドリル・ パイプ部分品との間のねじ連結部を解放する。 第３図に、この発明の他の実施例を示す。類似の参照数字を、類似の部品を示 すのに使用する。前述したように、トグル式ブレ−キアウト・スパナ１０は、締 付け機構１２と、トグル・リンク機構１４と、回転ア−ム１６とを備えている。 この実施例において、対向するジョ−１２ａ，１２ｂは、ロ−ラ７２と、ジョ− の表面の切り取った傾斜部分７４とから成る傾斜ローラ機構７０を利用する。対 向するジョ−１２ａ，１２ｂが締付け位置にあって、ジョ−がドリル・パイプ部 分品３８のまわりに回転するときに、ロ−ラ７２は、傾斜部分７４上に回転し、 ジョ−とドリル・パイプ部分品とを一層緊密につかむことができる。 この実施例の弧状のみぞ穴２８は、１対の流体圧アクチュエ−タ７６の間に連 結される。トグル・リンク機構１４と、回転ア−ム１６との作動は、第１図に関 して前述した作動に類似している。さらにこの実施例によれば、トグル式ブレ− キアウト・スパナ１０は、流体圧アクチュエ−タ７６を作動することによって、 ドリル・パイプ部分品３８のまわりの場所から延びた位置へ引っ込められること により、トグル式ブレ−キアウト・スパナ１０は、矢印７８により示される方向 にドリル・パイプ部分品３８から遠ざかる向き移動させられる。 前記特定の実施例を、この発明の目的を達成するために修正し、または他の 構造を設計するための基礎として容易に利用できることは、この種技術に熟達し た人には明らかである。またこのような均等構造は、請求の範囲に記載されたこ の発明の精神及び範囲を逸脱しないことは、この種技術に熟達した人によって認 識されるべきである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．１つまたは１つ以上のドリル・パイプ部分品で組立てられるドリル・ステム を備えたドリリング・リグに使用するブレ−キアウト・スパナにおいて、 前記ドリル・パイプ部分品のまわりに実質的に弧状の経路内で移動するように 、前記ドリリング・リグに移動可能に連結されたア−ムと、 前記ドリル・パイプ部分品に係合するように、前記ア−ムに枢動可能に連結さ れた、互いに対向する１対のジョ−と、 前記ドリル・パイプ部分品上の締付け位置と非締付け位置との間で前記対向す るジョ−を移動させるトグル・リンク機構と、 を包含するブレ−キアウト・スパナ。 ２．前記締付け位置と、前記非締付け位置との間で前記トグル・リンク機構を作 動する第１のアクチュエ−タをさらに備えた請求の範囲１のブレ−キアウト・ス パナ。 ３．前記トグル・リンク機構が、前記第１のアクチュエ−タに連結された第１の 端部と、前記１対の対向するジョ−に連結された第２の端部とを持つ第１及び第 ２のトグル・ア−ムを備えた請求の範囲２のブレ−キアウト・スパナ。 ４．前記ドリル・パイプ部分品のまわりに弧状の経路内で前記ア−ムを回転させ る第２のアクチュエ−タをさらに備えた請求の範囲１のブレ−キアウト・スパナ 。 ５．前記１対の対向するジョ−が、前記ドリル・パイプ部分品をつかむための ぎざぎざの付いた挿入部材を備えた請求の範囲１のブレ−キアウト・スパナ。 ６．前記１対の対向するジョ−が、前記ドリル・パイプ部分品をつかむための傾 斜ローラを備えた請求の範囲１のブレ−キアウスト・スパナ。 ７．前記１対の対向するジョ−と、前記ア−ムとを、前記ドリル・パイプ部分品 のまわりの第１の位置と、前記ドリル・パイプ部分品から離れた第２の位置との 間を移動させる手段をさらに備えた請求の範囲１のブレ−キアウト・スパナ。 ８．１つまたは１つ以上のドリル・パイプ部分品で組立てられたドリル・ステム を備えたドリリング・リグに使用するブレ−キアウト・スパナにおいて、 前記ドリル・パイプ部分品のまわりに実質的に弧状の経路内で移動するように 、前記ドリリング・リグに移動可能に連結されたアームと、 このアームを、前記ドリル・パイプ部分品のまわりに前記弧状の経路内で回転 させる第１の流体圧アクチュエータと、 前記ドリル・パイプ部分品に係合するように、前記アームに枢動可能に連結さ れた、互いに対向する１対のジョーと、 前記ドリル・パイプ部分品上の締付け位置と非締付け位置との間で前記対向す るジョーを移動させるトグル・リンク機構と、 前記締付け位置と、前記非締付け位置との間で前記トグル・リンク機構を作動 する第２の流体圧アクチュエータと、 を包含するブレーキアウト・スパナ。 ９．前記１対の対向するジョーが、前記ドリル・パイプ部分品をつかむための ぎざぎざの付いた挿入部材を備えた請求の範囲８のブレーキアウト・スパナ。 １０．前記１対の対向するジョーが、前記ドリル・パイプ部分品をつかむための 傾斜ローラを備えた請求の範囲８のブレーキアウト・スパナ。 １１．前記１対の対向するジョーと、前記アームとを、前記ドリル・パイプ部分 品のまわりの第１の位置と、前記ドリル・パイプ部分品から離れた第２の位置と の間を移動させる手段をさらに備えた請求の範囲８のブレーキアウト・スパナ。 １２．前記トグル・リンク機構が、前記第２の流体圧アクチュエータに連結され た第１の端部と、前記１対の対向するジョーに連結された第２の端部とを持つ第 １及び第２のトグル・アームを備えた請求の範囲８のブレーキアウト・スパナ。