JPH10502321A - タイストリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 一体形成したタイストリップ（１０）には、長さに沿って順次互いに離れた各位置にそれぞれ開孔（１４）形成し、長さに沿って順次互いに離れた各位置にそれぞれ側方に突出するラッチ部材（１１）を形成し、このラッチ部材（１１）が前記開孔のうちの１個に通過した後この開孔から抜け出るのを阻止するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】 タイストリップ 本発明は、タイストリップ例えば、ケーブルタイに関するものである。 タイストリップは比較的簡単かつ容易に物品を固定するのに使用するものであ る。例えば、タイストリップはケーブルを側面から互いに結束し、又は木をくい に固定するのに使用することができる。 或る普通のタイストリップは、一方の端部に開孔付きヘッド部分を有し、この ヘッド部分の開孔に通過できるテイル部分を有し、また開孔から抜け出るのを阻 止するよう側方に突出させた一連のラッチ部分を設けた可撓性材料の形式である 。使用にあたり、タイストリップは固定すべき物品の周りに配置し、テイル部分 をヘッド部分の開孔に挿入する。テイル部分はヘッド部分を通して引っ張りタイ ストリップを包囲した物品の周りに締め付ける。ラッチ部分はラチェットのよう に作用してストリップを閉ループの形状で締め付けることができ、この後の緩み を防止する。 このようなタイストリップの欠点の一つとしては、ヘッドを通して引っ張るテ イル部分の一部がムダな部分として廃棄される材料となる点がある。 本発明によれば、一体形成したタイストリップであって、長さに沿って順次互 いに離れた各位置にそれぞれ開孔を画定する一連の部分と、長さに沿って順次互 いに離れた各位置にそれぞれ側方に突出するラッチ部材を画定し、このラッチ部 材が前記開孔のうちの１個に通過した後この開孔から抜け出るのを阻止する一連 の部分とを有することを特徴とする。 このようなストリップの好適な実施例は、半剛性で弾性的に曲がることができ る材料から形成し、ストリップに沿って順次互いに離れた各位置にそれぞればね 部分を設け、これらの一連のばね部分はそれぞれ長手方向軸線に対して横方向に 突出するストリップの部分によって形成し、ストリップに長手方向の張力を加え たときこの部分の弾性的曲げによってストリップが長手方向に弾性的に伸張でき るようにする。 伸張した状態ではストリップの一方の端部領域におけるラッチ部材の選択した １個を画定するストリップ部分を開孔の選択した１個に通過させることができ、 閉ループを形成し、加えた張力を弛緩させると、ループは収縮するとともに、選 択したラッチ部材により選択した開孔から抜け出るのを防止する。 代案として、ストリップの一方の端部領域における選択した１個のラッチ部材 を選択した開孔のうちの１個に通過させ、伸張させない状態で閉ループを形成す ることもできる。 このような実施例においては、前記ラッチ部材を画定する前記部分を、前記開 孔を画定する前記部分及び及び前記ばね部分から離して配置し、前記ばね部分を 前記開孔を画定する部分から離して配置する。 代案として、前記開孔を画定する部分は、それぞれラッチ部材を画定する部分 を有する構成とする。 更に、他の好適な実施例においては、前記開孔を画定する前記部分はそれぞれ ばね部分を有する構成とする。 更に、好適な実施例においては、前記ばね部分はそれぞれラッチ部材を画定す る部分を有する構成とする。 好適な実施例の有利な実施の形態としては、ストリップに沿って順次連結した 一連のユニットセル部分を設け、各ユニットセル部分は、少なくとも１個のラッ チ部材、１個の開孔、及び１個のばね部分を画定するよう形成する。 弛緩状態では各ユニットセル部分の開孔はストリップの主平面において、スト リップの横方向に延びる１個又はそれ以上の比較的狭い部分とし、ストリップに 長手方向の張力を加えたとき開孔を長手方向に拡開し、ストリップの他のユニッ トセル部分が通過し易くなるようにする。 好適には、前記ユニットセル部分はストリップに長手方向張力を加えないとき ほぼハート形の形状を示し、一方の端部に凹部、他方の端部に頂部を有し、これ ら頂部は、ストリップの一方の端部を除いて、シリーズの次のユニットセル部分 の凹部の中心領域に連結し、前記ユニットセル部分の前記中心領域の両側に位置 する耳たぶ状部によりラッチ部材を構成する。 代案として、前記ユニットセル部分の各々は、ほぼ二等辺三角形の形状とし、 各辺の中間部分を三角形の内側に窪ませ、長手方向張力のない状態では外に向か って凹状となり、前記ユニットセル部分の各々の頂部を、ストリップの一方の端 部を除いてシリーズの次のユニットセル部分の底辺の中間部分に連結し、これに より、三角形の底辺の角度部分に隣接する部分が逆剌状のラッチ部材をなすよう にする。 添付図面を参照して本発明を説明する。 図１は、本発明によるタイストリップの一部の平面図、 図２は、図１の一部の側面図、 図３は、図１のタイストリップの縮小したスケールの平面図、 図４は、図３の側面図、 図５は、図３のタイストリップの一部の拡大した線図的斜視図、 図６は、本発明によるタイストリップの第２実施例の平面図、 図７は、図６の側面図、 図８は、本発明によるタイストリップの第３実施例の一部の線図的斜視図、 図９（ａ），９（ｂ）は、それぞれ図８のタイストリップの弛緩状態及び緊張 状態の縮小スケールの平面図、 図１０及び図１１は、タイストリップによってワイヤ（断面を示す）の束を固 定する操作の各段階の説明図、 図１２（ａ）は図８のタイストリップの第１の変更例の平面図、 図１２（ｂ）は図１２（ａ）のＢ−Ｂ線上の断面図、 図１３は、図８のタイストリップの第２の変更例の一部の線図的斜視図、 図１４（ａ）は、図８のタイストリップの第３の変更例の一部の平面図、 図１４（ｂ）は、図１４（ａ）に対応の側面図、 図１５（ａ），１５（ｂ）は、本発明による第４実施例のタイストリップの平 面図及び側面図、 図１６（ａ），１６（ｂ）は、本発明による第５実施例のタイストリップの平 面図及び側面図、 図１７（ａ），１７（ｂ）は、本発明による第６実施例のタイストリップの平 面図及び側面図、 図１８（ａ），１８（ｂ）は、本発明による第７実施例のタイストリップの平 面図及び側面図、 図１９（ａ），１９（ｂ）は、本発明による第８実施例のタイストリップの平 面図及び側面図、 図２０（ａ），２０（ｂ）は、本発明による第９実施例のタイストリップの平 面図及び側面図、 図２１（ａ），２１（ｂ）は、本発明による第１０実施例のタイストリップの 平面図及び側面図、 図２２（ａ），２２（ｂ）は、本発明による第１１実施例のタイストリップの 平面図及び側面図、 図１及び図２は、図３及び図４のタイストリップの１個のユニットセル部分１ を示す。２個のこのようなユニットセル部分１を図５に示す。 合体してできたタイストリップに長手方向の張力が加わらないとき、ユニット セル部分１はほぼハート形をしている。従って、ユニットセル部分１は、互いに 対向する側方部１２によって頂部１５に結合する凹部１３を有し、これらの各部 はユニットセル部分を貫通する開孔１４を画定する。凹部１３の各側方にユニッ トセル部分１の２個の耳たぶ状部１１を設け、これらの耳たぶ状部１１はユニッ トセル部分１の頂部１５から離れるラッチ部材をなす。 このようなユニットセル部分１を多数直列（シリーズ）にして連結し、図３及 び図４に示すほぼ平坦なタイストリップ１０を形成し、各ユニットセル部分の頂 部１５（図３で見てストリップの最左端を除く）をシリーズの次のユニットセル 部分１の凹部１３の中心領域に連結する。 代案として、図６及び図７に示すように、２個のユニットセル部分間に直線部 １６を設けることもできる。これらの直線部１６は、タイストリップを使用する 特別な用途必要な数よりも多くの数のユニットセル部分を設ける必要がないとき にストリップの長さを増大させるのに使用する。 図３〜図７に示すタイストリップは、半剛性の弾性を有する可曲性材料で形成 する。これらのタイストリップは例えば、熱硬化性又は熱可塑性材料の射出成形 又は素材からの打ち抜き加工によって形成することができる。更に、例えば、ス トリップはナイロン６６、又はポリアミド誘導体、又はスチール、又はチタンに よって形成することもできる。 ユニットセル部分の寸法及びこのような部分から一体に形成したタイストリッ プの長さは、タイストリップを使用する用途に応じて変化する。代表的には、ケ ーブルを固定するためのナイロンタイストリップに使用するユニットセル部分は 約８ｍｍの長さ、約８ｍｍの幅、及び２ｍｍ〜３ｍｍの間の厚さとすると好適で ある。このようなユニットセル部分は、０．５ｍ〜１ｍの間の長さを有するタイ ストリップを得るのに有利に使用することができる。このような１条のタイスト リップはロール形状にして保管すると好適である。タイストリップを使用すると きは、所定量ロールから切り取ることができる。 図８にユニットセル部分の他の形状を示す。このユニットセル部分１′はほぼ 二等辺三角形の形状を有し、この三角形の各辺の中間部分を内方に窪ませ、ユニ ットセル部分１′を合体して形成したタイストリップに長手方向の張力を加えな いとき、各辺は三角形の外に向かって凹をなす。三角形の底辺の角度部分１１′ は逆剌状のラッチ部材を形成する。長手方向軸線１００を有するこのようなスト リップ１０′を図９の（ａ），（ｂ）に示し、このストリップ１０′はこれらの ユニットセル部分１′をシリーズ（直列）連結して形成し、各ユニットセル部分 １′の頂部１５′はストリップの一方の端部におけるものを除いて順次の次のユ ニットセル部分１′の底辺１３′の中間ポイントに連結する。 各ユニットセル部分１′の一部分例えば、底辺１３′はストリップの長手方向 軸線１００に対して横方向に突出し、これにより、ストリップに沿って順次等間 隔離れる各位置で一連のばね部分を有するストリップを形成し、長手方向の張力 が加わるとき一部分の弾性的な曲げにより長手方向に伸張することができる。 図９（ａ），（ｂ）には、それぞれほぼ平坦なストリップ１０′の弛緩状態及 び引っ張り状態を示す。ユニットセル部分１′の開孔１４′は弛緩状態ではスト リップの主平面を横切る方向に延びている比較的狭い部分１６′を有し、ストリ ップに長手方向の張力を加えることによって、これらの開孔がストリップの長手 方向に拡開し、ストリップの他のユニットセル部分が通過し易くなる。このよう にして、図９（ｂ）から明らかなように、ストリップに長手方向の張力を加える とき、各ユニットセル部分１′の底辺１３′は弾性的に変形し、外方に湾曲し、 従って、開孔１４′を拡開する。 同様の弾性変形は図３に示すストリップ１０のユニットセル部分１にも、外部 から長手方向の張力を加えるとき生ずる。しかしユニットセル部分１の凹部１３ の場合、図９（ｂ）に示す底辺部分１３′のように外方に湾曲するのではなく、 単に直線状になるだけである。 タイストリップ１０は、図１０及び図１１の断面に線図的に示すようにケーブ ルワイヤ２０の束の周囲を互いに結束するのに使用することができる。図１０に 示すように、タイストリップ１０の適当な長さは、先ずロール（符号２００で線 図的に示す）から引き出し、ワイヤ２０の周りのループを形成する。ストリップ のポイントＡ及びＢを手で又は工具を使用して保持する。この段階では、ユニッ トセル部分１は図３に示すように弛緩状態にある。次に、ポイントＡで保持した ユニットセル部分を矢印Ｔの方向に引っ張り、これにより、ポイントＡ，Ｂ間に 位置するストリップ１０のユニットセル部分が長手方向の張力を受ける。これに より、これらのユニットセル部分の開孔（１４）が拡開し、ストリップのポイン トＡが図１１に示す位置Ａ′に移動する。次に保持ポイントＡを、他の任意の保 持ポイントＣを持ってポイントＢに向かう方向に位置を変更する。このプロセス を繰り返し、タイストリップに所要の張力を加える。このとき、タイストリップ の遊端のユニットセル部分１０１は弛緩状態のままである。 ストリップ１０を閉ループにラッチしてワイヤを包囲状態に保持するために、 端部のユニットセル部分１０１を選択した弛緩状態（張力を加えてない）にある ユニットセル部分１０２内に図１１の矢印Ｉで示す方向に挿入する。次にポイン トＡ，Ｂでのストリップ１０の把持を釈放すると、ストリップが弛緩状態に復帰 してストリップ材料の弾性によりストリップをワイヤの周りに締め付ける。ユニ ットセル部分１０１のラッチ部材（１１）はユニットセル部分がユニットセル部 分１０２から抜け出るのを阻止する。 タイストリップがこのようにワイヤ２０の周りに固定した状態で、ストリップ の残りの部分１０３をポイントＡ′の近傍で切断することができ、またロール２ ００に巻き戻しておくことができる。ストリップの切断した残りの部分は、この ような取付操作を更に行うのに使用することができ、従って、ムダを最小限に抑 えることができる。 図９（ａ）のタイストリップ１０′も同様にして使用することができる。選択 したユニットセルを緊張（拡開）状態にするときストリップの遊端のユニットセ ルをその選択したユニットセルに通過することができる。 図１２、図１３及び図１４は、図８のユニットセル部分１′に対する変更例を 示す。 図１２（ａ），（ｂ）に示すユニットセル部分は、ラッチングを行い易くする ための傾斜後端面１３１を有する。 図１３はラッチングを行い易くするため底辺１３′に後方に突出する角６０を 形成した２個のユニットセル部分を示す。 図１４（ａ），（ｂ）は、緊縛プロセスを容易にすることができる鋸歯表面を 有するユニットセル部分を示す。 図１〜図５のユニットセル部分１にも同様の変更を加えることができる。 図１５（ａ），（ｂ）及び図１６（ａ），（ｂ）は、開孔を画定する部分３１ 及び逆刺状のラッチ部材を画定する部分３２から離して設けた弾性的に曲がるこ とができるジグザグばね部分３０を有するタイストリップを示す。 図１５（ａ），（ｂ）に示すタイストリップは、これらの部分３０、３１、３ ２が規則正しい順序で配列されており、一方図１６（ａ），（ｂ）に示すタイス トリップは、これらの部分が不規則な順序で配列されている。 図１７（ａ），（ｂ）及び図１８（ａ），（ｂ）は、開孔及び逆刺状ラッチ部 材を画定する部分３３から離して設けた弾性的に曲がることができるジグザグば ね部分３０を有するタイストリップを示す。 図１７（ａ），（ｂ）に示すタイストリップは、これらの部分３０、３３が規 則正しい順序で配列されており、一方図１８（ａ），（ｂ）に示すタイストリッ プは、これらの部分が不規則な順序で配列されている。 図１９（ａ），（ｂ）及び図２０（ａ），（ｂ）は、開孔を画定する部分を逆 刺状ラッチ部材を画定してばね部分をなす部分３４から離して設けたタイストリ ップを示す。これらの部分の構造は図面から明らかであろう。 図１９（ａ），（ｂ）に示すタイストリップは、これらの部分３１、３４が規 則正しい順序で配列されており、一方図２０（ａ），（ｂ）に示すタイストリッ プは、これらの部分が不規則な順序で配列されている。 開孔を画定しかつばね部分をなす部分３５を、逆刺状ラッチ部材から離して 設けたタイストリップを図２１（ａ），（ｂ）及び図２２（ａ），（ｂ）に示す 。これらのタイストリップの構造は図面から明らかであろう。 図１５〜図２２に示すタイストリップは図１０及び図１１につき説明したと同 様にして使用することができる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９６年８月２１日 【補正内容】 明細書 タイストリップ 本発明は、タイストリップ例えば、ケーブルタイに関するものである。 タイストリップは比較的簡単かつ容易に物品を固定するのに使用するものであ る。例えば、タイストリップはケーブルを側面から互いに結束し、又は木をくい に固定するのに使用することができる。 或る普通のタイストリップは、一方の端部に開孔付きヘッド部分を有し、この ヘッド部分の開孔に通過できるテイル部分を有し、また開孔から抜け出るのを阻 止するよう側方に突出させた一連のラッチ部分を設けた可撓性材料の形式である 。使用にあたり、タイストリップは固定すべき物品の周りに配置し、テイル部分 をヘッド部分の開孔に挿入する。テイル部分はヘッド部分を通して引っ張りタイ ストリップを包囲した物品の周りに締め付ける。ラッチ部分はラチェットのよう に作用してストリップを閉ループの形状で締め付けることができ、この後の緩み を防止する。 このようなタイストリップの欠点の一つとしては、ヘッドを通して引っ張るテ イル部分の一部がムダな部分として廃棄される材料となる点がある。 タイストリップの他の形状として、ドイツ国特許第２５２４０１３号に記載の ものがある。このタイストリップは、一連のユニットセル部分を有し、各ユニッ トセル部分は比較的小さい矩形の開孔と１個又はそれ以上のラッチ部材を有する 。閉ループを形成するため、タイストリップの第１端部のユニットセル部分を所 定のユニットセルの開孔に挿入し、ストリップの第１端部を緊密に引っ張り、ラ ッチ部材を有するタイストリップを開孔ラチェットのように通過させる。タイス トリップのこの形状により、上述のタイストリップに固有のムダを回避すること ができる。しかし、一定の空間的広がりを有する矩形形状である所定ユニットセ ルの開孔にタイストリップのユニットセル部分を強制的に押し込むのに比較的大 きな張力を必要とするという欠点が依然としてある。更に、タイストリップの第 １端部は開孔を通過させるために９０°の角度にわたり捩じり、次に結束すべき ケーブルの周りにタイストリップをロックするために捩じり戻さなければならな い。 本発明によれば、半剛性の弾性的に曲がることができる材料で一体に形成した タイストリップであって、ストリップの長さに沿って順次連結した一連のユニッ トセル部分を有し、各ユニットセル部分は、ストリップの長手方向軸線側方に突 出する少なくとも１個のラッチ部材及びストリップに貫通する開孔を画定するよ う形成したタイストリップにおいて、各ユニットセル部分の開孔の少なくとも一 方の側を、ストリップの長手方向軸線を横切る方向に延びる部分で形成したばね 部分で区切り、ばね部分は開孔の形状を変化させることができるよう弾性的に変 形可能にし、ストリップの第１ユニットセル部分がストリップの第２ユニットセ ル部分の開孔に通過して第１及び第２のユニットセル部分のうちの少なくとも一 方のばね部分が、第１及び第２のユニットセル部分のうちの少なくとも一方の開 孔の形状がユニットセル部分の相対的通過の際に疑似性のない形状に変化するよ う変形することによって閉ループを形成するようにし、第１及び第２のユニット セル部分のうちの少なくとも一方のばね部分が通過後に、前記第１ユニットセル 部分の少なくとも１個のラッチ部材が前記第２ユニットセル部分の開孔からの抜 けを防止するようにしたことを特徴とする。 各ユニットセル部分はばね部分の変形により容易に変化する可変面積及び可変 形状の開孔を有するため、タイストリップの第１端部を所定のユニットセル部分 の開孔を通して引っ張るとき、比較的小さな力で済む。更に、開孔に通過させる のにタイストリップの第１端部を捩じる必要がなく、ラッチ部材を機能させるの にタイストリップを捩じり戻す必要もない。 開孔の形状を第１の形状から第２の形状に弾性的に変化させるとき、第１形状 と第２形状は疑似性がない(non-affine)。換言すれば、形状変換には平行ライン を持たない。 このようなストリップの好適な実施例は、半剛性で弾性的に曲がることができ る材料から形成し、ストリップに沿って順次互いに離れた各位置にそれぞればね 部分を設け、これらの一連のばね部分はそれぞれ長手方向軸線に対して横方向に 突出するストリップの部分によって形成し、ストリップに長手方向の張力を加え たときこの部分の弾性的曲げによってストリップが長手方向に弾性的に伸張でき るようにする。 伸張した状態ではストリップの一方の端部領域におけるラッチ部材の選択した １個を画定するストリップ部分を開孔の選択した１個に通過させることができ、 閉ループを形成し、加えた張力を弛緩させると、ループは収縮するとともに、選 択したラッチ部材により選択した開孔から抜け出るのを防止する。 代案として、ストリップの一方の端部領域における選択した１個のラッチ部材 を選択した開孔のうちの１個に通過させ、伸張させない状態で閉ループを形成す ることもできる。 このような実施例においては、前記ラッチ部材を画定する前記部分を、前記開 孔を画定する前記部分及び及び前記ばね部分から離して配置し、前記ばね部分を 前記開孔を画定する部分から離して配置する。 代案として、前記開孔を画定する部分は、それぞれラッチ部材を画定する部分 を有する構成とする。 更に、他の好適な実施例においては、前記開孔を画定する前記部分はそれぞれ ばね部分を有する構成とする。 更に、好適な実施例においては、前記ばね部分はそれぞれラッチ部材を画定す る部分を有する構成とする。 好適な実施例の有利な実施の形態としては、ストリップに沿って順次連結した 一連のユニットセル部分を設け、各ユニットセル部分は、少なくとも１個のラッ チ部材、１個の開孔、及び１個のばね部分を画定するよう形成する。 弛緩状態では各ユニットセル部分の開孔はストリップの主平面において、スト リップの横方向に延びる１個又はそれ以上の比較的狭い部分とし、ストリップに 長手方向の張力を加えたとき開孔を長手方向に拡開し、ストリップの他のユニッ トセル部分が通過し易くなるようにする。 好適には、前記ユニットセル部分はストリップに長手方向張力を加えないとき ほぼハート形の形状を示しかつ同様の形状の開孔を設け、一方の端部に凹部、他 方の端部に頂部を有し、これら頂部は、ストリップの一方の端部を除いて、シリ ーズの次のユニットセル部分の凹部の中心領域に連結し、前記ユニットセル部分 の前記中心領域の両側に位置する耳たぶ状部によりラッチ部材を構成する。 代案として、前記ユニットセル部分の各々は、ほぼ二等辺三角形の形状とし、 かつ同様の形状の開孔を設け、 トリップはナイロン６６、又はポリアミド誘導体、又はスチール、又はチタンに よって形成することもできる。 ユニットセル部分の寸法及びこのような部分から一体に形成したタイストリッ プの長さは、タイストリップを使用する用途に応じて変化する。代表的には、ケ ーブルを固定するためのナイロンタイストリップに使用するユニットセル部分は 約８ｍｍの長さ、約８ｍｍの幅、及び２ｍｍ〜３ｍｍの間の厚さとすると好適で ある。このようなユニットセル部分は、０．５ｍ〜１ｍの間の長さを有するタイ ストリップを得るのに有利に使用することができる。このような１条のタイスト リップはロール形状にして保管すると好適である。タイストリップを使用すると きは、所定量ロールから切り取ることができる。 図８にユニットセル部分の他の形状を示す。このユニットセル部分１′はほぼ 二等辺三角形の形状を有し、この三角形の各辺の中間部分を内方に窪ませ、ユニ ットセル部分１′を合体して形成したタイストリップに長手方向の張力を加えな いとき、各辺は三角形の外に向かって凹をなす。三角形の底辺の角度部分１１′ は逆刺状のラッチ部材を形成する。長手方向軸線１００を有するこのようなスト リップ１０′を図９の（ａ），（ｂ）に示し、このストリップ１０′はこれらの ユニットセル部分１′をシリーズ（直列）連結して形成し、各ユニットセル部分 １′の頂部１５′はストリップの一方の端部におけるものを除いて順次の次のユ ニットセル部分１′の底辺１３'の中間ポイントに連結する。 各ユニットセル部分１′の一部分例えば、底辺１３′はストリップの長手方向 軸線１００に対して横方向に突出し、これにより、ストリップに沿って順次等間 隔離れる各位置で一連のばね部分を有するストリップを形成し、長手方向の張力 が加わるとき一部分の弾性的な曲げにより長手方向に伸張することができる。 図９（ａ），（ｂ）には、それぞれほぼ平坦なストリップ１０′の弛緩状態及 び引っ張り状態を示す。ユニットセル部分１′の開孔１４′は弛緩状態ではスト リップの主平面を横切る方向に延びている比較的狭い部分１６′（図８参照）を 有し、ストリップに長手方向の張力を加えることによって、これらの開孔がスト リップの長手方向に拡開し、ストリップの他のユニットセル部分が通過し易くな る。このようにして、図９（ｂ）から明らかなように、ストリップに長手方向の 張力を加えるとき、各ユニットセル部分１′の底辺１３′は弾性的に変形し、外 方に湾曲し、従って、開孔１４′を拡開する。 同様の弾性変形は図３に示すストリップ１０のユニットセル部分１にも、外部 から長手方向の張力を加えるとき生ずる。しかしユニットセル部分１の凹部１３ の場合、図９（ｂ）に示す底辺部分１３′のように外方に湾曲するのではなく、 単に直線状になるだけである。 タイストリップ１０は、図１０及び図１１の断面に線図的に示すようにケーブ ルワイヤ２０の束の周囲を互いに結束するのに使用することができる。図１０に 示すように、タイストリップ１０の適当な長さは、先ずロール（符号２００で線 図的に示す）から引き出し、ワイヤ２０の周りのループを形成する。ストリップ のポイントＡ及びＢを手で又は工具を使用して保持する。この段階では、ユニッ トセル部分１は図３に示すように弛緩状態にある。次に、ポイントＡで保持した ユニットセル部分を矢印Ｔの方向に引っ張り、これにより、ポイントＡ，Ｂ間に 位置するストリップ１０のユニットセル部分が長手方向の張力を受ける。これに より、これらのユニットセル部分の開孔（１４）が拡開し、ストリップのポイン トＡが図１１に示す位置Ａ′に移動する。次に保持ポイントＡを、他の任意の保 持ポイントＣを持ってポイントＢに向かう方向に位置を変更する。このプロセス を繰り返し、タイストリップに所要の張力を加える。このとき、タイストリップ の遊端のユニットセル部分１０１は弛緩状態のままである。 ストリップ１０を閉ループにラッチしてワイヤを包囲状態に保持するために、 端部のユニットセル部分１０１を選択した弛緩状態（張力を加えてない）にある ユニットセル部分１０２内に図１１の矢印Ｉで示す方向に挿入する。図１１から 明らかなように、ストリップ１０は挿入を行うとき長手方向軸線の周りに捩じる 必要はない。次にポイントＡ，Ｂでのストリップ１０の把持を釈放すると、スト リップが弛緩状態に復帰してストリップ材料の弾性によりストリップをワイヤの 周りに締め付ける。ユニットセル部分１０１のラッチ部材（１１）はユニットセ ル部分がユニットセル部分１０２から抜け出るのを阻止する。 タイストリップがこのようにワイヤ２０の周りに固定した状態で、ストリップ の残りの部分１０３をポイントＡ′の近傍で切断することができ、またロール２ ００に巻き戻しておくことができる。ストリップの切断した残りの部分は、この 請求の範囲 １．半剛性の弾性的に曲がることができる材料で一体に形成したタイストリップ （１０）であって、ストリップの長さに沿って順次連結した一連のユニットセル 部分（１）を有し、各ユニットセル部分（１）は、ストリップの長手方向軸線側 方に突出する少なくとも１個のラッチ部材（１１）及びストリップに貫通する開 孔（１４）を画定するよう形成したタイストリップにおいて、各ユニットセル部 分（１）の開孔（１４）の少なくとも一方の側を、ストリップの長手方向軸線を 横切る方向に延びる部分で形成したばね部分（１３）で区切り、ばね部分（１３ ）は開孔（１４）の形状を変化させることができるよう弾性的に変形可能にし、 ストリップの第１ユニットセル部分（１）がストリップの第２ユニットセル部分 （１）の開孔（１４）に通過して第１及び第２のユニットセル部分（１）のうち の少なくとも一方のばね部分（１３）が、第１及び第２のユニットセル部分（１ ）のうちの少なくとも一方の開孔（１４）の形状がユニットセル部分（１）の相 対的通過の際に疑似性のない形状に変化するよう変形することによって閉ループ を形成するようにし、第１及び第２のユニットセル部分（１）のうちの少なくと も一方のばね部分（１３）が通過後に、前記第１ユニットセル部分（１）の少な くとも１個のラッチ部材（１１）が前記第２ユニットセル部分（１）の開孔（１ ４）からの抜けを防止するようにしたことを特徴とするタイストリップ。 ２．前記ユニットセル部分（１）はストリップに長手方向張力を加えないときほ ぼハート形の形状を示しかつ同様の形状の開孔（１４）を設け、一方の端部に凹 部（１３）、他方の端部に頂部（１５）を有し、これら頂部（１５）は、ストリ ップの一方の端部を除いて、シリーズの次のユニットセル部分の凹部（１３）の 中心領域に連結し、前記ユニットセル部分の前記中心領域の両側に位置する耳た ぶ状部（１１）によりラッチ部材を構成するようにした請求項１記載のストリッ プ。 ３．前記ユニットセル部分（１′）の各々は、ほぼ二等辺三角形の形状を有しか つ同様の形状の開孔（１４′）を設け、各辺の中間部分を三角形の内側に窪ま せ、長手方向張力のない状態では外に向かって凹状となり、前記ユニットセル部 分の各々の頂部（１５′）を、ストリップの一方の端部を除いてシリーズの次の ユニットセル部分の底辺（１３′）の中間部分に連結し、これにより、三角形の 底辺の角度部分に隣接する部分（１１′）が逆刺状のラッチ部材をなすようにし た請求項１記載のストリップ。 ４．前記ユニットセル部分（１′）の各々の前記開孔（１４）は弛緩状態で、２ 個のラッチ部材の各々に１個の比較的狭い部分（１６′）を設けた請求項２又は ３記載のストリップ。 ５．前記ユニットセル部分の各々は、１個のユニットセル部分を、長手方向軸線 の周りにストリップを何ら捩じることなく他のユニットセル部分に通過できるよ う形成した請求項１乃至４のうちのいずれか一項に記載のストリップ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．一体形成したタイストリップ（１０）であって、長さに沿って順次互いに離 れた各位置にそれぞれ開孔（１４）を画定する一連の部分と、長さに沿って順次 互いに離れた各位置にそれぞれ側方に突出するラッチ部材（１１）を画定し、こ のラッチ部材（１１）が前記開孔のうちの１個に通過した後この開孔から抜け出 るのを阻止する一連の部分とを有することを特徴とする一体形成タイストリップ 。 ２．半剛性で弾性的に曲がることができる材料から形成し、ストリップに沿って 順次互いに離れた各位置にそれぞればね部分を設け、これらの一連のばね部分は それぞれ長手方向軸線に対して横方向に突出するストリップの部分（１３）によ って形成し、ストリップに長手方向の張力を加えたときこの部分（１３）の弾性 的曲げによってストリップが長手方向に弾性的に伸張できるようにした請求項１ 記載のストリップ。 ３．ストリップに長手方向の張力を加えたとき、ストリップの一方の端部領域の 前記ラッチ部材（１１）の選択した１個を画定するよう形成したストリップ部分 を前記開孔（１４）のうちの選択した１個に通過させて閉ループを形成すること ができ、加えた張力を緩めることによってループが収縮するとともに、選択した ラッチ部材が選択した開孔から抜け出るのを阻止するようにした請求項２記載の ストリップ。 ４．前記ラッチ部材を画定する前記部分（３２）を、前記開孔を画定する前記部 分（３１）及び及び前記ばね部分（１０）から離して配置し、前記ばね部分を前 記開孔（１４）を画定する部分から離して配置した請求項２又は３記載のストリ ップ。 ５．前記開孔（１４）を画定する部分（３３）は、それぞれラッチ部材を画定す る部分を有する構成とした請求項２又は３記載のストリップ。 ６．前記開孔（１４）を画定する前記部分（３５）はそれぞればね部分を有する 構成とした請求項２又は３記載のストリップ。 ７．前記ばね部分（３４）はそれぞれラッチ部材を画定する部分を有する構成と した請求項２又は３記載のストリップ。 ８．ストリップに沿って順次連結した一連のユニットセル部分（１）を設け、各 ユニットセル部分（１）は、少なくとも１個のラッチ部材（１１）、１個の開孔 （１４）、及び１個のばね部分（１３）を画定するよう形成した請求項２又は３ 記載のストリップ。 ９．前記ユニットセル部分（１）はストリップに長手方向張力を加えないときほ ぼハート形の形状を示し、一方の端部に凹部（１３）、他方の端部に頂部（１５ ）を有し、これら頂部（１５）は、ストリップの一方の端部を除いて、シリーズ の次のユニットセル部分の凹部（１３）の中心領域に連結し、前記ユニットセル 部分の前記中心領域の両側に位置する耳たぶ状部（１１）によりラッチ部材を構 成するようにした請求項８記載のストリップ。 10．前記ユニットセル部分（１′）の各々は、ほぼ二等辺三角形の形状とし、各 辺の中間部分を三角形の内側に窪ませ、長手方向張力のない状態では外に向かっ て凹状となり、前記ユニットセル部分の各々の頂部（１５′）を、ストリップの 一方の端部を除いてシリーズの次のユニットセル部分の底辺（１３′）の中間部 分に連結し、これにより、三角形の底辺の角度部分に隣接する部分（１１′）が 逆刺状のラッチ部材をなすようにした請求項８記載のストリップ。 11．前記ユニットセル部分（１′）の前記開孔（１４）は弛緩状態で、ストリッ プ（１０′）の主平面において横方向に延びる少なくとも１個の比較的狭い部分 （１６′）を有し、ストリップに長手方向張力を加えることによって前記開口を ストリップの長手方向に拡開し、ストリップの他のユニットセル部分が前記開口 を通過し易くなるよう形成した請求項８記載のストリップ。