JPH1050187A - ダンパー - Google Patents

ダンパー

Info

Publication number
JPH1050187A
JPH1050187A JP20149496A JP20149496A JPH1050187A JP H1050187 A JPH1050187 A JP H1050187A JP 20149496 A JP20149496 A JP 20149496A JP 20149496 A JP20149496 A JP 20149496A JP H1050187 A JPH1050187 A JP H1050187A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
liquid
substrate
chamber
members
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP20149496A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiwamu Shibata
究 柴田
Tetsuyasu Kawamoto
哲靖 川本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP20149496A priority Critical patent/JPH1050187A/ja
Publication of JPH1050187A publication Critical patent/JPH1050187A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanisms For Operating Contacts (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲温度が変化しても安定したダンピング効
果を得ることができ、しかも製作に手間のかからないよ
うにする。 【解決手段】 貫通孔1c,1d が形成された基板1 と、貫
通孔1c,1d の両端部を覆って基板1 の両面に室をそれぞ
れ形成するシート2,3 と、一方の室2A(3A)が押圧部材7
により押圧されると基板1 の貫通孔1c,1d を通って他方
の室3A(2A)へ移動し得るよう気密封止された液体4 と、
を備え、液体4 の通過方向へ撓み得る金属製弁6aが貫通
孔1c,1d に設けられたダンパー10において、基板1 とシ
ート2,3 との間に挟持される被挟持部材6 を設け、その
被挟持部材6 に弁6aが設けられた構成としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リレー等が動作す
るときの衝撃を減衰させるダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のダンパーX として、図14
及び図15に示すものが存在する。このものは、貫通孔A1
を形成された樹脂製の基板A と、貫通孔A1の両端部を覆
って基板A の両面に室B1,C1 をそれぞれ形成するゴム製
のドーム型をなしたシートB,Cと、一方の室B1(C1)が押
圧部材D により押圧されると基板A の貫通孔A1を通って
他方の室C1(B1)へ移動し得るよう気密封止された液体E
と、シートB,C の周縁部を基板A との間で挟持する挟持
部材F と、を備え、液体E の通過方向へ撓み得るよう基
板A と一体成形により設けられた金属製弁A2が貫通孔A1
内に位置する構成となっており、リレーY に配設され
る。
【0003】リレーY は、電磁石装置が動作することに
より可動部材(図示せず)が可動すると、その可動部材
に連結された押圧部材D の一方の押圧部D1がダンパーX
の一方の室B1(C1)を押圧する。そうすると、液体E が基
板A の貫通孔A1を通って他方の室C1(B1)に移動し、その
移動時の粘性抵抗により液体E の移動速度が低減され
て、リレーY の可動部材の可動速度が遅くなり、その可
動速度が遅くなった可動部材に応動して接点部(図示せ
ず)が開閉するようになっている。
【0004】このものは、可動部材に連結された押圧部
材D が一方の室B1(C1)を押圧し、液体E が基板A の貫通
孔A1を通って他方の室C1(B1)へ移動する際の粘性抵抗に
より可動部材の可動速度が遅くなるという、いわゆるダ
ンピング効果によって、電磁石装置の動作部分の衝撃音
等を小さくすることができる。
【0005】しかも、周囲温度が低くなったときには、
粘度の高くなった液体E が貫通孔A1を通る際に通過方向
へ撓む弁A2に対して強い反力が生じるため、弁A2の撓み
量が大きくなって貫通孔A1の開口断面積を大きくして液
体E を通過し易くするから、液体E の移動速度は相殺さ
れて所定の速度に近くなり、また、周囲温度が高くなっ
たときには、逆に、粘度の低くなった液体E が貫通孔A1
を通る際に通過方向へ撓む弁A2に対して弱い反力しか生
じないため、弁A2の撓み量が小さくなって貫通孔A1の開
口断面積を小さくして液体E を通過し難くするから、液
体E の移動速度は相殺されて所定の速度に近くなり、従
って、周囲温度が変化しても安定したダンピング効果を
得ることができるものとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したリレーに配設
された従来のダンパーX にあっては、周囲温度の変化に
伴って液体E の粘度の変化しても、その液体D の粘度の
変化に伴って、弁A2の撓み量も変わるために、周囲温度
が変化しても安定したダンピング効果を得ることができ
る。さらに、このものは、弁A2が金属製であるために、
機械的強度が強く、撓みの繰り返しによる変形や破断の
恐れが無く、確実にダンピング効果を得ることができ
る。
【0007】しかしながら、このものは、弁A2が金属製
であるために、一体成形によって基板に設けられること
となり、製作に手間がかかるという問題点があった。
【0008】本発明は、上記事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、周囲温度が変化しても安
定したダンピング効果を得ることができ、しかも製作に
手間のかからないダンパーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、請求項1記載のものは、貫通孔が形成された基
板と、貫通孔の両端部を覆って基板の両面に室をそれぞ
れ形成するシートと、一方の室が押圧部材により押圧さ
れると基板の貫通孔を通って他方の室へ移動し得るよう
気密封止された液体と、を備え、前記液体の通過方向へ
撓み得る金属製弁が前記貫通孔に設けられたダンパーに
おいて、前記基板と前記シートとの間に挟持される被挟
持部材を設け、その被挟持部材に前記弁が設けられた構
成としている。従って、周囲温度の変化に伴って液体の
粘度の変化しても、その液体の粘度の変化に伴って、金
属製の弁の撓み量も変わるために、周囲温度が変化して
も安定したダンピング効果を得ることができる。また、
金属製の弁は、基板とシートとの間に被挟持部材が挟持
されることにより設けられる。
【0010】また、請求項2記載のものは、請求項1記
載のものにおいて、前記貫通孔は開口断面積の異なる大
貫通孔及び小貫通孔からなり、撓み得る方向が互いに逆
になるよう前記弁が大貫通孔及び小貫通孔にそれぞれ設
けられた構成としている。従って、液体は、撓み得る方
向が互いに逆になるよう弁がそれぞれ設けられた大貫通
孔と小貫通孔とでは通過方向が逆であるとともに、大貫
通孔と小貫通孔とでは通過するときの抵抗が異なるか
ら、一方の室から他方の室へと移動することによるダン
ピング効果と他方の室から一方の室へと移動することに
よるダンピング効果とが異なる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1乃至図
13に基づいて以下に説明する。本ダンパー10は、基板1
、シート2,3 、液体4 、挟持部材5,5 、被挟持部材6,7
、押圧部材8により構成されている。
【0012】基板1 は、例えばPBT、ABS等の樹脂
材料により、略直方体状に形成され、その両端部中央に
は例えばφ9mm のざぐり孔1a,1b が設けられている。こ
のざぐり孔1a,1b の間には、例えばφ1.0mm の大貫通孔
1c及びφ0.5mm の小貫通孔1dが設けられている。
【0013】シート2,3 は、シリコンゴム等により、略
半球ドーム状に形成され、それぞれの頂上部分には厚肉
部2a,3a が、開口周縁には鍔部2b,3b がそれぞれ設けら
れている。このシート2,3 は、その鍔部2b,3b に、周回
する凸条がそれぞれ設けられている。
【0014】液体4 は、本ダンパー10内に気密封止され
るものであって、例えばフッ素グリースよりなる粘性液
体からなる。
【0015】挟持部材5,5 は、基板1 と同一材料によ
り、その一端側が直方体状に、また他端側が円柱状にそ
れぞれ形成されている。この挟持部材5,5 は、その一端
側から他端側に貫通する貫通孔5a,5a がそれぞれ設けら
れ、組み立てられた状態では、それらの貫通孔5a,5a の
他端側開口縁がシート2,3 の鍔部2b,3b にそれぞれ圧接
するようになる。
【0016】被挟持部材6 は、例えばベリリウム銅等の
金属材料により、厚さ0.2mm 、外径8.9mm の円盤状に形
成され、組み立てられた状態では、基板1 の大貫通孔1c
に対向する弁6aがスリットを切り込まれることにより設
けられるとともに、基板1 の小貫通孔1dに連通する孔6b
が設けられている。被挟持部材7 は、被挟持部材6 と同
様に形成され、組み立てられた状態では、基板1 の小貫
通孔1dに対向する弁7aがスリットを切り込まれることに
より設けられるとともに、基板1 の大貫通孔1cに連通す
る孔7bが設けられている。そして、これらの被挟持部材
6,7 は、基板1のざぐり孔1a,1b の底部に両側からそれ
ぞれ配設され、さらにシート2,3 がざぐり孔1a,1b に両
側から配設されることによって、基板1 とシート2,3 と
の間にそれぞれ挟持される。そして、組み立てられた状
態では、撓み得る方向が互いに逆になるよう弁6a,7a が
大貫通孔1c及び小貫通孔1dにそれぞれ設けられる。
【0017】押圧部材8 は、例えばPBT、PC等の高
強度樹脂材料により、枠状に形成される。詳しくは、こ
の押圧部材8 は、中央片及び両対向片よりなる略コ字状
の第1の押圧材8a及びその押圧材8aに接合される棒状の
第2の押圧材8bからなる。この第1の押圧材8aは、取付
箇所に結合される結合部8cが設けられている。なお、こ
の押圧部材8 は、1つの部材により形成されてもよい。
この押圧部材8 は、基板1 の外方側面に設けられた摺動
溝(図示せず)により、摺動自在に支持される。
【0018】そして、本ダンパー10は、図1に示すよう
に、シート2,3 が、挟持部材5 により、シート2,3 の鍔
部2b,3b 及び被挟持部材6,7 を基板1 との間で挟持した
状態で、挟持部材5 に設けたリング状突起(図示せず)
を超音波溶接でもって基板1の両面に接合して、第1室2
A及び第2室3Aがそれぞれ形成される。このとき、所定
量の液体4 が第1室2A及び第2室3A内に封入及び脱気し
て気密封止され、またシート2,3 の頂上部分に設けた厚
肉部2a,3a は、挟持部材5,5 の貫通孔5aから突出した状
態になっている。次いで、押圧部材8 を構成する第1及
び第2の押圧材8a,8b は、シート2,3 をそれぞれ押圧し
た状態で超音波溶接でもって接合され、基板1 の摺動溝
に摺動自在に支持されて可動したとき、第1の押圧材8a
の中央片及び第2の押圧材8bがシート2,3 の厚肉部2a,3
a を介して第1室2A及び第2室3Aをそれぞれ押圧し得る
状態になっており、第1の押圧材8aの中央片及び第2の
押圧材8bをそれぞれ第1の押圧部8d及び第2の押圧部8e
とする。
【0019】上記ダンパー10は、図8に示すように、リ
レー20に装着される。すなわち、リレー20は、図9に示
すように、コイル21を巻回した可動鉄芯22の挿通する挿
通孔を両端部23a,23b にそれぞれ設けた固定鉄芯23が内
部に収容されており、しかも固定鉄芯23の両端部23a,23
b は永久磁石(図示せず)により異極にそれぞれ磁化さ
れている。そして、ダンパー10は、押圧部材8 の結合部
8cが可動鉄芯22の一端部にピン等を介して結合されると
ともに、固定鉄芯23との相対位置が固定されるようリレ
ー20に装着される。
【0020】次に、周囲温度の変化と弁の撓み状態との
関係を図10(a) 及び(b) に基づいて説明する。なお、こ
の図10(a) 及び(b) は、弁6aによる撓み状態を示してい
るが、弁7aによる撓み状態も同様である。周囲温度が高
くなったときには、粘度の高くなった液体4 が大貫通孔
1cを通る際に通過方向へ撓む弁6aに対して弱い反力しか
生じないため、同図(a) に示すように、弁6aの撓み量が
小さくなって大貫通孔1c小貫通孔1dの開口断面積を小さ
くして液体4 を通過し難くするから、液体4 の移動速度
は相殺されて所定の速度に近くなる。周囲温度が低くな
ったときには、粘度の高くなった液体4 が大貫通孔1c小
貫通孔1dを通る際に通過方向へ撓む弁6aに対して強い反
力が生じるため、弁6aの撓み量が大きくなって大貫通孔
1cの開口断面積を大きくして液体4 を通過し易くするか
ら、液体4 の移動速度は相殺されて所定の速度に近くな
る。従って、周囲温度が変化しても安定したダンピング
効果を得ることができるものとなっている。
【0021】次に、このものの動作を図9(a) 乃至(d)
に基づいて説明する。同図(a) では、押圧部材8 の第2
の押圧部8eが第2室3Aを押圧して、可動鉄芯22は固定鉄
芯23の一端部23a 側に位置している。この状態では、接
点部(図示せず)は、オフ状態となっている。そして、
可動鉄芯22が固定鉄芯23の一端部23a と反発し他端部23
b と吸引して可動するようコイル21を指定方向へ励磁す
ると、押圧部材8 が基板1 の摺動溝に摺動自在に支持さ
れて可動し、同図(b) に示すように、第1の押圧部8dが
シート2 の厚肉部2aを介して第1室2Aを押圧し始める
と、第1室2A内の液体4 が小貫通孔1dを通って他方の第
2室3Aへ移動し始める。さらに同図(c) に示すように、
第1の押圧部8dが第1室2Aを押圧すると、第1室2A内の
液体4 が小貫通孔1dを通って他方の第2室3Aへ移動す
る。そうすると、液体4 は基板1 の小貫通孔1dの開口縁
との間の粘性力により発生する移動時の抵抗力により移
動速度が遅くなり、そのダンピング効果により押圧部材
8 及びその押圧部材8 を結合した可動鉄芯22の可動速度
つまり可動鉄芯22が固定鉄芯23の他端部23b に衝突する
衝突速度も遅くなって、その衝突音が緩和される。ここ
でコイル21を無励磁にすると、可動鉄芯22は固定鉄芯23
の他端部23b に永久磁石の磁束で吸引保持される。そし
て、この状態では、接点部は、オン状態となっている。
【0022】次いでコイル21を逆方向へ励磁すると、可
動鉄芯22も反対方向へ可動し、同図(d) に示すように、
第2の押圧部8eがシート3 の厚肉部3aを介して第2室3A
を押圧し始めると、第2室3A内の液体4 が大貫通孔1cを
通って他方の第1室2Aへ移動し始める。さらに同図(a)
に示すように、第2の押圧部8eが第2室3Aを押圧する
と、第2室3A内の液体4 が小貫通孔1dを通って他方の第
1室2Aへ移動して元の状態に戻る。そうすると、液体4
は基板1 の大貫通孔1cの開口縁との間の粘性力により発
生する移動時の抵抗力により移動速度が遅くなり、その
ダンピング効果により押圧部材8 及びその押圧部材8 を
結合した可動鉄芯22の可動速度つまり可動鉄芯22が固定
鉄芯23の一端部23a に衝突する衝突速度も遅くなって、
その衝突音が緩和される。ここでコイル21を無励磁にす
ると、可動鉄芯22は固定鉄芯23の他端部23b に永久磁石
の磁束で吸引保持される。そして、この状態では、接点
部は、元のオフ状態となっている。
【0023】上記した図9(a) 乃至(c) の動作過程にお
ける、可動鉄芯22の時間Tと接点部がオン状態になると
きの変位Sとの関係を示したのが図11である。破線Qが
ダンパー10を使用しない場合、実線PL が低温でダンパ
ー10を使用した場合、実線P H が高温でダンパー10を使
用した場合である。ダンパー10を使用しない場合は、破
線Qに示すように、可動鉄芯22は、変位Sとして固定鉄
芯23の一端部23a から他端部23b まで可動して点Q1
他端部23b に衝突する。
【0024】これに対して、低温でダンパー10を使用し
た場合、その可動速度つまり単位時間T当たりの変位S
である直線の傾きが破線Qに比べて小さくなってダンピ
ング効果の状態を示している。そして可動鉄芯22が点P
L1で他端部23b に衝突するまでの途中の点PL2で可動鉄
芯22に連動する接点部が投入し、その衝突速度がダンピ
ング効果によってやはり遅くなって接点部の衝突音も緩
和される。
【0025】また、高温でダンパー10を使用した場合、
上記したように、周囲温度が変化しても液体4 全体の移
動速度は相殺されて所定の速度に近くなるので、可動鉄
芯22の可動速度つまり実線PL 及び実線PH の傾きは略
同一となっており、低温でダンパー10を使用した場合と
同様に、可動鉄芯22が点PH1で他端部23b に衝突するま
での途中の点PH2で可動鉄芯22に連動する接点部が投入
し、可動鉄芯22が固定鉄芯23の他端部23b へ衝突する点
L1及び点PH1と、接点部が衝突する点PL2及び点PH2
とにおける衝突音はそれぞれ同程度に緩和されることに
なる。
【0026】また、上記した図9(c) 乃至(a) の動作過
程における、可動鉄芯22の時間Tと接点部がオフ状態に
なるときの変位Sとの関係を示したのが図12である。破
線Qがダンパー10を使用しない場合、実線PL が低温で
ダンパー10を使用した場合、実線PH が高温でダンパー
10を使用した場合である。ダンパー10を使用しない場
合、破線Qに示すように、可動鉄芯22は、変位Sとして
固定鉄芯23の他端部23bから一端部23a まで可動して点
2 で一端部23a に衝突する。
【0027】これに対して、低温でダンパー10を使用し
た場合、その可動速度つまり単位時間T当たりの変位S
である直線の傾きが破線Qに比べて小さくなってダンピ
ング効果の状態を示している。但し、液体4 の大貫通孔
1cを通るときの抵抗は、図13に示すように、液体4 の小
貫通孔1dを通るときの抵抗よりも小さいために、接点部
がオン状態になるときと比較して、直線の傾きが若干大
きくなっており、ダンピング効果が小さくなっている。
そして可動鉄芯22が点PL3で他端部23b に衝突するまで
の途中の点PL4で可動鉄芯22に連動する接点部が投入
し、その衝突速度がダンピング効果によってやはり遅く
なって接点部の衝突音も緩和される。
【0028】また、高温でダンパー10を使用した場合、
上記したように、周囲温度が変化しても液体4 全体の移
動速度は相殺されて所定の速度に近くなるので、可動鉄
芯22の可動速度つまり実線PL 及び実線PH の傾きは略
同一となっており、低温でダンパー10を使用した場合と
同様に、可動鉄芯22が点PH3で他端部23b に衝突するま
での途中の点PH4で可動鉄芯22に連動する接点部が投入
し、可動鉄芯22が固定鉄芯23の他端部23b へ衝突する点
L3及び点PH3と、接点部が衝突する点PL4及び点PH4
とにおける衝突音はそれぞれ同程度に緩和されることに
なる。
【0029】かかるダンパー10にあっては、周囲温度の
変化に伴って液体4 の粘度の変化しても、その液体4 の
粘度の変化に伴って、金属製の弁6a,7a の撓み量も変わ
るために、周囲温度が変化しても安定したダンピング効
果を得ることができる。また、金属製の弁6a,7a は、基
板1 とシート2,3 との間に被挟持部材6,7 がそれぞれ挟
持されることにより容易に設けられ、製作に手間がかか
らなくなる。
【0030】また、液体4 は、撓み得る方向が互いに逆
になるよう弁6a,7a がそれぞれ設けられた大貫通孔1cと
小貫通孔1dとでは通過方向が逆であるとともに、大貫通
孔1cと小貫通孔1dとでは通過するときの抵抗が異なるか
ら、一方の室2Aから他方の室3Aへと移動することによる
ダンピング効果と他方の室3Aから一方の室2Aへと移動す
ることによるダンピング効果とが異なる。よって、接点
部がオン状態になるときに接点溶着が起きにくいよう、
接点部がオフ状態になるときよりも一段とダンピング効
果を得ることが望ましいとき、その望ましいダンピング
効果を得ることができる。
【0031】なお、本実施形態では、開口断面積の異な
る大貫通孔1c及び小貫通孔1dが設けられて、それらの大
貫通孔1c及び小貫通孔1dに、撓み得る方向が互いに逆に
なるよう弁6a,7a がそれぞれ設けられているが、押圧部
材8 による正逆両方向の押圧方向によってダンピング効
果を変えなくてもよいときは、貫通孔が1つ設けられ
て、その1つの貫通孔に、正逆両方向へ撓み得る弁が設
けられてもよい。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載のものは、周囲温度の変化
に伴って液体の粘度の変化しても、その液体の粘度の変
化に伴って、金属製の弁の撓み量も変わるために、周囲
温度が変化しても安定したダンピング効果を得ることが
できる。また、金属製の弁は、基板とシートとの間に被
挟持部材が挟持されることにより容易に設けられ、製作
に手間がかからなくなる。
【0033】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果に加えて、液体は、撓み得る方向が互いに逆に
なるよう弁がそれぞれ設けられた大貫通孔と小貫通孔と
では通過方向が逆であるとともに、大貫通孔と小貫通孔
とでは通過するときの抵抗が異なるから、一方の室から
他方の室へと移動することによるダンピング効果と他方
の室から一方の室へと移動することによるダンピング効
果とが異なる。よって、押圧部材による正逆両方向の押
圧方向によってダンピング効果を変える方が望ましいと
きに、その望ましいダンピング効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の分解斜視図である。
【図2】同上の斜視図である。
【図3】同上のシートの斜視図である。
【図4】同上の被挟持部材の平面図である。
【図5】同上の被挟持部材の斜視図である。
【図6】同上の基板の斜視図である。
【図7】同上の基板の両ざぐり孔を示す斜視図である。
【図8】同上のものが配設されたリレーの斜視図であ
る。
【図9】同上の動作状態を示す断面図である。
【図10】同上の弁の動作と液体の通過量との関係を示
す断面図である。
【図11】同上のものによってダンピング効果が得られ
たリレーの可動鉄芯の時間と接点がオン状態になるとき
の変位との関係を示す図である。
【図12】同上のものによってダンピング効果が得られ
たリレーの可動鉄芯の時間と接点がオフ状態になるとき
の変位との関係を示す図である。
【図13】同上の弁の動作状態を示す断面図である。
【図14】従来例の断面図である。
【図15】同上のものが配設されたリレーの斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 1c 大貫通孔 1d 小貫通孔 2 シート 2A 室 3 シート 3A 室 4 液体 6 被挟持部材 6a 弁 7 被挟持部材 7a 弁 8 押圧部材 10 ダンパー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通孔が形成された基板と、貫通孔の両
    端部を覆って基板の両面に室をそれぞれ形成するシート
    と、一方の室が押圧部材により押圧されると基板の貫通
    孔を通って他方の室へ移動し得るよう気密封止された液
    体と、を備え、前記液体の通過方向へ撓み得る金属製弁
    が前記貫通孔に設けられたダンパーにおいて、 前記基板と前記シートとの間に挟持される被挟持部材を
    設け、その被挟持部材に前記弁が設けられたことを特徴
    とするダンパー。
  2. 【請求項2】 前記貫通孔は開口断面積の異なる大貫通
    孔及び小貫通孔からなり、撓み得る方向が互いに逆にな
    るよう前記弁が大貫通孔及び小貫通孔にそれぞれ設けら
    れたことを特徴とする請求項1記載のダンパー。
JP20149496A 1996-07-31 1996-07-31 ダンパー Withdrawn JPH1050187A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20149496A JPH1050187A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 ダンパー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20149496A JPH1050187A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 ダンパー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1050187A true JPH1050187A (ja) 1998-02-20

Family

ID=16441994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20149496A Withdrawn JPH1050187A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 ダンパー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1050187A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011044283A (ja) * 2009-08-20 2011-03-03 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 電磁接触器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011044283A (ja) * 2009-08-20 2011-03-03 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 電磁接触器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1895560B1 (en) Silent Electromagnetic Relay
JPH01503479A (ja) 多方弁
JP4210677B2 (ja) 電気音響変換器及びこれを用いた補聴器
JP3107288B2 (ja) 封止接点装置
EP1953784A1 (en) Electromagnetic switching device
US5396204A (en) Electromagnetic relay
JPH0250348B2 (ja)
JP6858088B2 (ja) アクチュエータ
JPH1050187A (ja) ダンパー
WO2019225635A1 (ja) プッシュスイッチ
JP5025321B2 (ja) 電磁継電器
WO2019003872A1 (ja) アクチュエータ
JP2019013089A (ja) アクチュエータ
JPH10125196A (ja) 封止接点装置
US7234233B2 (en) Method of manufacturing an electromagnetic relay
JP3031149B2 (ja) 封止接点装置
JP2006310251A (ja) リレー用導電バー及びこの製造方法
JP2948715B2 (ja) ダンパー
JPH09236148A (ja) ダンパー
CN212115454U (zh) 光学元件驱动装置的框架
JP7487672B2 (ja) 接点開閉機構、及びこれを備えた電磁継電器
JP7120084B2 (ja) 電磁接触器
JP4222316B2 (ja) マイクロリレー
JP4385551B2 (ja) 電磁継電器の接点間隔調整方法
JP2549512Y2 (ja) 接点開閉装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031007