JPH1050154A - ワイヤーハーネス組立用の電線支持具 - Google Patents

ワイヤーハーネス組立用の電線支持具

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JPH1050154A
JPH1050154A JP8203702A JP20370296A JPH1050154A JP H1050154 A JPH1050154 A JP H1050154A JP 8203702 A JP8203702 A JP 8203702A JP 20370296 A JP20370296 A JP 20370296A JP H1050154 A JPH1050154 A JP H1050154A
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JP
Japan
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wire support
electric wire
holder
adapter
wire
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Application number
JP8203702A
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English (en)
Inventor
Takashi Ueno
隆 上野
Masaki Nakai
正樹 中井
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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  • Insertion, Bundling And Securing Of Wires For Electric Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電線あふれ防止機能および電線21を受け止め
る電線挿入溝1の溝幅Wの調整機能の両方の機能を兼ね
備えた電線支持具を提供する。 【解決手段】電線挿入溝31の溝幅Wの寸法を所定の寸
法に設定したアダプタ32をホルダ33に嵌め込むよう
にした。アダプタ32は、ホルダ33に対して着脱可能
とし、他の溝幅Wの寸法を有するアダプタと交換可能と
した。アダプタ32とホルダ33との間にゴム板34,
35を介在させ、これらゴム板34,45により、電線
挿入溝31の開口部36を閉塞するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤーハーネ
スを組み立てる際に使用される電線支持具に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車用ワイヤーハーネスは、そ
の構成要素として多数の電線を含んでおり、これら電線
は、テープ巻等によって要所を束ねられ、予め設計され
た枝形状を呈する形態となるように組み立てられてい
る。ワイヤーハーネスは、従来から組立図板とよばれる
装置を用いて組み立てられている。
【0003】図5は、組立図板A上でワイヤーハーネス
WHを組み立てている様子を図示している。組立図板A
は、布線板1上に複数の電線支持具2,2aが配置され
ており、各電線Eは、予め定められた電線支持具2,2
aに沿って布線され、所要の枝形状を呈する電線束が形
成される。そして、電線束の分岐点J1,J2等の要所
において結束テープTを巻き付けて電線束を結束し、必
要であれば仕様に応じてクランプ等の付属部品を電線束
に取り付ける等の工程を経てワイヤーハーネスWHの組
み立てが完了する。なお、参照符号Cは、所定の電線E
の端部に設けられたコネクタを示している。
【0004】ところで、電線支持具2,2aは、図に示
すようにU字状の電線受け部3を有しており、この電線
受け部3により各電線Eを受け止めた状態で支持する。
このため、電線支持具2a部分に示すように、布線作業
中に一旦支持された電線Eが浮き上がって電線支持具2
からあふれ出てしまう場合があり、かかる場合、布線作
業中に当該電線Eを再び電線支持具2aに掛け直さなけ
ればならず、作業者にとっては非常に煩わしい作業が強
いられるという問題があった。
【0005】従来では、この問題を解決するため、図6
に示すような、布線された電線のあふれを防止すること
ができる電線支持具が提供されている(実公平8−63
38号公報参照)。この電線支持具4は、従来から用い
られている電線支持具に電線Eのあふれ出しを抑えるた
めのキャップ5を取り付けたものである。図に示すよう
に、このキャップ5は、U字状の電線受け部6の先端に
被せることにより、キャップ5に突設されたストッパ7
が対向し、電線受け部6の開口部分を塞ぐようになって
おり、これにより、電線Eのあふれを抑えるようになっ
ている。
【0006】一方、ワイヤーハーネスは、自動車部品と
して車体に組み付けられるものであるから、所要の組立
精度が要求される。すなわち図7に示すように、布線さ
れた電線束8のうち特に分岐電線束9,10の長さ寸法
L1,L2に関して高い精度が要求される。このため、
分岐ポイントに配置された電線支持具11の幅寸法Dを
電線束8の太さに対応させて電線束8を隙間なく(がた
を生じさせないように)支持する必要がある。つまり、
電線支持具11の幅寸法Dを支持する電線束の太さに合
わせて変えたいという要請がある。
【0007】かかる要請に応えるため、図8に示すよう
な、上記幅寸法Dを調整するための電線支持具12が提
供されている(特開平8−69721号公報参照)。こ
の電線支持具12は、従来から用いられている電線支持
具2に電線受け部13の幅寸法を調整するためのアダプ
タ14を嵌め込んだものである。この電線支持具12に
よれば、アダプタ14により電線受け部13の幅寸法d
を、支持される電線束15の太さに合わせることがで
き、これにより、分岐電線束16の採寸精度を向上させ
ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来では、
電線のあふれ防止機能を備えた電線支持具または電線受
け部の幅寸法調整機能を備えた電線支持具が提供されて
いるものの、これら両方の機能を具備するような電線支
持具は提供されていない。そこで、この発明の目的は、
上述した布線作業上の問題点を解決し、且つ上記要請に
満足に応えることができる電線支持具を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ため、請求項1に係るワイヤーハーネス組立用の電線支
持具は、ワイヤーハーネスの組立工程における布線作業
に用いられ、ワイヤーハーネスの構成要素である複数の
電線を受け止めるための電線支持具であって、電線が布
線される布線板上に固定される固定部と、固定部の上端
に設けられるホルダと、ホルダに対して着脱可能に嵌め
込まれて保持される本体を有し、本体の上面中央部に開
口され且つ当該上面中央部から下方に延ばされると共に
本体の前面から後面側へ電線の布線方向に沿って本体を
貫通した所定の溝幅を有する電線挿通溝が形成された電
線支持アダプタと、電線支持アダプタとホルダとの間に
介装され、電線支持アダプタがホルダに嵌め込まれた状
態で互いの先端同士が対向状態で当接し、上記上面に形
成された開口を閉塞する一対の弾性部材と、各弾性部材
を電線支持アダプタに対して位置決めする位置決め手段
とを備えていることを特徴とするものである。
【0010】この構成によれば、電線支持アダプタがホ
ルダに保持された状態で布線板上に配置することができ
る。電線支持アダプタの本体に形成された電線挿通溝
は、所定の溝幅を有しているから、布線作業時において
当該電線支持具により受け止められる電線束の太さに対
応させることができる。すなわち、布線される電線束に
がたつきを生じさせることなく、電線束を位置決め状態
で支持することが可能である。一方、一対の弾性部材の
先端同士が当接されて上記電線挿通溝の開口を閉塞する
から、一旦弾性部材同士間から電線挿通溝内に挿入され
た電線は、布線作業中に電線挿通溝からあふれ出ること
がない。しかも、両弾性部材は、位置決め手段により位
置決めされているから、先端同士を常時当接させておく
ことができる。
【0011】本発明の目的を達成するため、請求項2に
係るワイヤーハーネス組立用の電線支持具は、請求項1
記載のワイヤーハーネス組立用の電線支持具において、
上記弾性部材は、電線支持アダプタの本体の上面両端部
に配置される一対のゴム板を含み、上記ホルダは、上記
ゴム板と共に電線支持アダプタを保持した状態で、各ゴ
ム板の所定部を押圧してゴム板を略直角に曲げることに
より両ゴム板の先端同士を当接させる弾性部材押さえ片
を備えていることを特徴とするものである。
【0012】この構成によれば、請求項1に係る発明と
同様の作用を奏する。加えて、弾性部材としてゴム板を
採用し、ホルダに設けられた弾性部材押さえ片によりゴ
ム板を押圧することによって各ゴム板の先端同士を当接
させている。このように、極めて簡単な構造で上記電線
挿通溝の開口を閉塞し、電線のあふれ防止を図ることが
できる。しかも、弾性部材として安価なゴム板を採用す
ることにより、効果的なコストダウンを図ることができ
る。
【0013】本発明の目的を達成するため、請求項3に
係るワイヤーハーネス組立用の電線支持具は、請求項2
記載のワイヤーハーネス組立用の電線支持具において、
上記位置決め手段は、電線支持アダプタの本体の上面右
端部および当該上面右端部に続く右側面に開口された状
態で上記本体の前面右端部から後面側へ形成された第1
の係合凹部と、上記本体の上面左端部および当該上面左
端部に続く左側面に開口された状態で上記本体の前面左
端部から後面側へ形成された第2の係合凹部と、ホルダ
に設けられ、電線支持アダプタを布線方向に沿ってホル
ダに嵌め込む際に上記第1および第2の係合凹部に対し
て上記本体との間に上記ゴム板を挟み込んだ状態で挿入
係合する一対の係合凸部とを含んでいることを特徴とす
るものである。
【0014】この構成によれば、請求項2に係る発明と
同様の作用を奏する。特に、本請求項に係る発明では、
電線支持アダプタの本体の左右両端に設けられた第1お
よび第2の係合凹部にゴム板を挿入した状態で電線支持
アダプタをホルダに嵌め込むことによりゴム板を位置決
めすることができ、これにより、電線挿通溝の開口を確
実に閉塞し、電線のあふれ防止を図ることができる。
【0015】本発明の目的を達成するため、請求項4に
係るワイヤーハーネス組立用の電線支持具は、請求項2
または3記載のワイヤーハーネス組立用の電線支持具に
おいて、上記位置決め手段は、ホルダと電線支持アダプ
タおよびゴム板とを締結する締結部材を含んでいること
を特徴とするものである。この構成によれば、請求項2
または3に係る発明と同様の作用を奏する。特に、締結
部材により締結することによりゴム板の位置決めをする
ことができ、一層確実なゴム板の位置決めを達成するこ
とができる。
【0016】本発明の目的を達成するため、請求項5に
係るワイヤーハーネス組立用の電線支持具は、請求項1
ないし4のいずれかに記載のワイヤーハーネス組立用の
電線支持具において、ホルダと電線支持アダプタとの間
に介装された弾性部材の位置ずれを防止するための位置
ずれ防止手段がさらに備えられていることを特徴とする
ものである。
【0017】この構成によれば、請求項1ないし4のい
ずれかに係る発明と同様の作用を奏する。加えて、位置
ずれ防止手段により、布線作業中に繰り返して弾性部材
間に電線を挿通しても、弾性部材の位置ずれを確実に防
止することができる。本発明の目的を達成するため、請
求項6に係るワイヤーハーネス組立用の電線支持具は、
請求項1ないし5のいずれかに記載のワイヤーハーネス
組立用の電線支持具において、上記ホルダは、上記電線
支持アダプタを所定の緊迫力で保持し得る、弾性に富む
金属材料により構成されていることを特徴とするもので
ある。
【0018】この構成によれば、請求項1ないし5のい
ずれかに係る発明と同様の作用を奏する。加えて、ホル
ダは、弾性に富むから手で押し広げた状態で電線支持ア
ダプタをホルダに挿入し、ホルダの弾性による緊迫力で
電線支持アダプタを保持することが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この発
明の一実施形態に係る電線支持具20の正面図である。
この電線支持具20は、ワイヤーハーネスを組み立てる
際に使用される組立図板に含まれ、電線21を布線する
ときの作業台となる布線板22上の所定の位置に固定さ
れている。なお、図1では、単一の電線支持具20のみ
を図示しているが、実際には、布線板22上に複数の電
線支持具20が立設されている。ワイヤーハーネスに含
まれる複数の電線21は、これら所定位置に配置された
複数の電線支持具20に沿って布線され、予め設計され
た形態に組み立てられる。
【0020】電線支持具20は、各電線21を受け止め
て支持する電線受け部23と、この電線受け部23を上
端に支持する固定部24とを有している。なお、図1に
示すように、電線21は1本づつ布線されてゆくもので
あるが、布線作業が進むにつれて電線受け部23は、複
数の電線21からなる電線束25を受け止めることにな
る。
【0021】固定部24は、たとえば丸棒部材を採用す
ることができる。固定部24の下部には、固定用ワッシ
ャ26が形成されたナット27が取り付けられている。
このナット27から下端にかけては、雄ねじ28が形成
されている。雄ねじ28が形成された部分は、布線板2
2に設けられた取付孔29に挿通されている。そして、
この雄ねじ28部分に、布線板22の下面側から締結ナ
ット30をかけることによって、電線支持具20が布線
板22に固定されている。
【0022】図2は、電線受け部23の要部分解斜視図
である。図1および図2を参照して、本実施形態の特徴
とするところは、電線受け部23の構造にあり、 電線受け部23は、電線受け部23の容量すなわち
電線挿入溝31の溝幅Wを所定幅に調整するための電線
支持アダプタ(以下、「アダプタ」という。)32と、
これを保持するホルダ33とを有しており、溝幅Wを所
定幅に調整することにより、当該電線支持具20により
電線束25が分岐された場合に分岐電線束の採寸精度を
高くすることができるようになっている点、および 電線受け部23はまた、アダプタ32とホルダ33
との間に介装された一対のゴム板34,35を有し、こ
のゴム板34,35により電線挿入溝31の開口部36
を閉塞しており、これにより、布線作業中に電線21が
あふれ出るのを防止している点にある。
【0023】以下、電線受け部23について詳しく説明
する。電線受け部23は、上記ホルダ33と、ホルダ3
3に保持されたアダプタ32と、これらの間に介装され
たゴム板34,35とを有し、各ゴム板34,35は、
後述する取付構造によってアダプタ32に対して位置決
めがなされ、且つ使用中の位置ずれが防止されている。
【0024】ホルダ33は、上記固定部23の上端に取
り付けられており、たとえば、細長の平板により構成さ
れている。詳しく説明すると、ホルダ33は、略半円形
状に形成された底部37と、底部37の両端にそれぞれ
突設されたゴム板固定用係合片(以下、「係合片」とい
う。)38,39と、各係合片38,39のそれぞれの
端部に延設されたゴム板用押圧片(以下、「押圧片」と
いう。)40,41と、各係合片38,39のそれぞれ
の中間部に突設されたゴム板用位置ずれ防止片(以下、
「位置ずれ防止片」という。)42,43とを有してい
る。係合片38,39は、略L字状をしている。各係合
片38,39は、互いに近接する方向に突設されてお
り、左右対象に対向配置されている。また、各押圧片4
0,41および各位置ずれ防止片42,43も同様に、
互いに近接する方向に突設されており、左右対象に対向
配置されている。
【0025】アダプタ32は、略U字状の本体45を有
しており、この本体45は、たとえば合成樹脂により構
成することができる。本体45の外形形状は、ホルダ3
3の内周面形状に対応されている。従って、本体45を
ホルダ33にぴったりと嵌め込むことができ、また、容
易に引き抜くことができるようになっている。なお、本
実施形態では、本体45の前面47には、2本のねじB
がねじ込まれるようになっている。そして、本体45を
ホルダ33に嵌め込んだ状態でねじBをねじ込むことに
より、ねじBの一部がホルダ33に当接し、これによ
り、アダプタ32の抜け止めを行っている。
【0026】本体45には、上記電線挿入溝31が形成
されている。この電線挿入溝31は、本体45の上面4
6中央部に開口された状態で(これにより、当該上面4
6には、上記開口部36が形成されている。)下方に延
ばされており、本体45の前面47から後面(図示せ
ず)側へ貫通形成されている。また、電線挿入溝31の
幅寸法Wは、布線される電線束25の太さに対応させて
ある。従って、すべての電線21の布線作業が終了した
時点で形成される電線束25は、電線挿入溝31によっ
てがたつきを生じることなくぴったりと受け止められる
ようになっている。なお、上記幅寸法Wは、組み立てよ
うとするワイヤーハーネスの仕様が変更されて電線束2
5の太さが変わっても、これに容易に対応して設計変更
することができる。つまり、予め上記幅寸法Wの異なる
アダプタを複数種類容易しておくことにより、仕様変更
に対して極めて迅速に対応することが可能となる。
【0027】本体45の左右両側には、係合凹部48,
49が左右対象に形成されている。図2に示すように係
合凹部49は、本体45の上面46,前面47および左
側面50に開口された状態で形成されており、本体45
の上面46から下方に所定長さだけ延ばされている。な
お、係合凹部48については、係合凹部49と左右対称
であるのでその説明は省略する。
【0028】次に、ゴム板34,35は、自由状態で真
直な細長の部材である。これらゴム板34,35は、そ
れぞれ上記係合凹部48,49内に配置される。そし
て、図2に示すように、ゴム板34,35を係合凹部4
8,49内に配置した状態でゴム板34,35およびア
ダプタ32を矢印51に示す方向に沿ってホルダ33に
嵌め込むと、ホルダ33の各係合片38,39は、それ
ぞれ上記係合凹部48,49に係合する。これにより、
ゴム板34は、係合片38と係合凹部48の壁面52と
の間に挟み込まれ、位置決め状態で固定される。なお、
ゴム板35についても同様であり、係合片39と係合凹
部48の壁面(図示せず)との間で位置決め状態で固定
される。
【0029】また、図1に示すように、アダプタ32を
ホルダ33に嵌め込むと、各押圧片40,41が本体4
5の上面46に沿って配置される。このため、ゴム板3
4,35は、各押圧片40,41に押しつけられて略直
角に曲げられ、その結果、各ゴム板34,35の先端同
士は、互いに対向して当接し合う。これにより、上記開
口部36は、ゴム板34,35によって閉塞される。た
だし、ゴム板34,35は弾性に富むものであるから、
これらゴム板34,35は容易に弾性変形して上記開口
部36を開放することができる。
【0030】図2を参照して、アダプタ32をホルダ3
3に嵌め込むと、各位置ずれ防止片42,43が本体4
5の前面47に当接する。これにより、ゴム板34,3
5の上記矢印51方向への位置ずれを防止することがで
きる。このように、上記係合凹部48,49によりゴム
板34,35の位置決めをし、且つ位置ずれ防止片4
2,43により位置決めされたゴム板34,35の位置
ずれを防止することができるから、ゴム板34,35が
布線作業中にずれたりすることがない。従って、ゴム板
34,35の先端部同士を常時当接させて電線挿入溝3
1の開口部36を常時閉塞しておくことができる。
【0031】図1を参照して、本実施形態によれば、布
線作業において順次布線される電線21を矢印60に沿
って電線挿入溝31に挿入する。このとき、電線挿入溝
31の開口部36は、ゴム板34,35により閉塞され
ているが、これらは容易に弾性変形して電線21の挿入
を許容する。順次布線される電線21は、電線挿入溝3
1内で所定の電線束25を構成する。
【0032】電線挿通溝31の溝幅Wは、電線束25の
太さに対応しているから、電線束25をがたつかせるこ
となく受け止めることができ、電線束25を位置決め状
態で支持することができ。その結果、電線支持具20を
電線束25の分岐ポイントに配置すれば、分岐電線束の
分岐長さを精度良く採寸することができる。また、ゴム
板34,35により電線挿通溝31の開口部36を閉塞
しているから、一旦電線挿通溝31内に挿入された電線
21は、布線作業中に電線挿通溝31からあふれ出るこ
とがなく、布線作業中にあふれ出た電線の修正作業をす
る必要がなく、布線作業を円滑に進めることができる。
【0033】特に本実施形態では、ゴム板34,35
は、上記係合凹部48,49および位置ずれ防止片4
2,43によって固定されており(係合凹部48,49
による位置決めおよび位置ずれ防止片42,43による
位置ずれ防止)、ゴム板34,35の先端同士を常時当
接させておくことができるから、布線作業中の電線21
のあふれ防止を確実に行うことができる。なお、本実施
形態では、ゴム板34,35を別体にしている。これに
より、両ゴム板34,35を一体に形成してアダプタ3
2を取り囲むように配置するよりも材料費を低く抑える
ことができるという利点がある。
【0034】また、図2に示すように、アダプタ32を
ホルダ33に保持させた状態では、上記位置ずれ防止片
42,43によってアダプタ32の矢印51の方向への
位置規制を行い、一方、上記ねじBによってアダプタ3
2の矢印51の方向と反対方向への位置規制を行うこと
ができるから、アダプタ32の位置決めをも行うことが
できる。
【0035】なお、本実施形態では、上記係合凹部4
8,49および位置ずれ防止片42,43並びに上記ね
じBによって、ゴム板34,35の固定およびアダプタ
32の抜け止めを行っているが、これらに代えて、たと
えばボルトを各係合片38,39(図2参照)にねじ込
むことにより、ホルダ33,ゴム板34,35およびア
ダプタ32をまとめて締結するようにしても良い。この
ようにすれば、かかるボルトによってゴム板34,35
の位置決めと位置ずれの防止並びにアダプタ32の抜け
止めを行うことができる。
【0036】次に、本実施形態の変形例について説明す
る。図3は、第1の変形例に係る電線支持具70の要部
斜視図であって、電線受け部71の変形例を示してい
る。この変形例が上記一実施形態と異なるところは、以
下のおよびに示す点である。 ホルダ72を鋼板で構成し、ねじ75を用いてアダ
プタ32,ホルダ33およびゴム板74をまとめて締結
しており、ゴム板74の位置決めと位置ずれの防止並び
にアダプタ32の抜け止めを行っている。これにより、
上記一実施形態で示したねじBおよび位置ずれ防止片4
2,43は不要である。従って、上記一実施形態と同様
の作用効果を奏すると共に、アダプタ73等に位置決め
用の複雑な加工を施すこともなく、構造を簡素化してコ
ストダウンを図れる。
【0037】 ゴム板74は、調尺のものを使用し、
ホルダ72とアダプタ73との間にアダプタ73を取り
囲むように配置されている。これにより、部品点数を削
減することができる。なお、その他の構成については、
上記一実施形態と同様であるので、同様の参照符号を付
してその説明は省略する。次に、上記一実施形態の第2
の変形例について説明する。図4は、第2の変形例に係
る電線支持具80の要部斜視図であって、電線受け部8
1の変形例を示している。
【0038】この変形例が上記一実施形態と異なるとこ
ろは、以下のおよびに示す点である。 ホルダ82を弾性に富む材料、たとえばばね鋼によ
り構成している。そして、アダプタ83をホルダ82に
嵌め込む際には、二点鎖線で示すように一旦左右に拡
げ、矢印84に示す方向に沿って押し込むことによって
きわめて簡単に保持することができるようになってい
る。しかも、ばね鋼によりホルダ82を形成しているか
ら、十分な緊迫力でアダプタ82を挟持することがで
き、アダプタ82がホルダ83に対して容易に位置ずれ
を起こさないようになっている。これにより、上記一実
施形態で示したねじBおよび位置ずれ防止片42,43
は不要であり、上記一実施形態と同様の作用効果を奏す
ると共に構造を簡素化できコストダウンを図ることがで
きる。
【0039】 上記第1の実施形態と同様に、ゴム板
85は、調尺のものを使用し、ホルダ82とアダプタ8
3との間にアダプタ83を取り囲むように配置されてい
る。これにより、部品点数を削減しさらなるコストダウ
ンを図っている。なお、本実施形態では、アダプタ83
の側面86に周溝87が形成されており、ゴム板85
は、この周溝87内に収容されるようになっている。こ
れにより、ゴム板85の確実な位置決めを行うことがで
きる。
【0040】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、電線が挿
入される電線挿通溝を布線される電線束の太さに対応さ
せることができるから、電線束を位置決め状態で支持す
ることができる。その結果、当該電線支持具を電線束の
分岐ポイントに配置することにより、分岐電線束の分岐
長さを精度良く採寸することができる。しかも、一対の
弾性部材により、電線挿通溝の開口を閉塞するから、布
線作業中に支持されている電線が電線挿通溝からあふれ
出るのを防止することができる。
【0041】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
係る発明と同様の効果を奏する。加えて、弾性部材とし
てゴム板を用い、しかも、ホルダに設けられた弾性部材
押さえ片により一対のゴム板を曲げて両者の先端同士を
当接させるという極めて簡単な構造を採用しているか
ら、電線支持具を安価に製造することができるという利
点がある。
【0042】請求項3に係る発明によれば、請求項2に
係る発明と同様の効果を奏する。特に、本請求項に係る
発明では、ゴム板を電線支持アダプタの本体に設けた第
1および第2の係合凹部に挿入してゴム板の位置決めを
行う。従って、電線支持アダプタをたとえば合成樹脂に
より形成することにより、極めて簡単にゴム板の位置決
め手段を構成することができる。その結果、当該位置決
め手段を安価に構成することができるという利点があ
る。
【0043】請求項4に係る発明によれば、請求項2ま
たは3に係る発明と同様の効果を奏する。加えて、締結
部材により締結することによって一層確実にゴム板の位
置決めをすることができ、一層確実な電線のあふれ防止
を行うことができる。請求項5に係る発明によれば、請
求項1ないし4のいずれかに係る発明と同様の効果を奏
する。加えて、位置ずれ防止手段により、布線作業中の
弾性部材の位置ずれを確実に防止することができるか
ら、なお一層確実な電線のあふれ防止を行うことができ
る。
【0044】請求項6に係る発明によれば、請求項1な
いし5のいずれかに係る発明と同様の効果を奏する。加
えて、ホルダを手で押し広げて電線支持アダプタをホル
ダに挿入することができるから、電線支持アダプタのセ
ットを容易にすることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電線支持具の正面図
である。
【図2】電線支持具の要部分解斜視図である。
【図3】第1の変形例に係る電線支持具の要部斜視図で
ある。
【図4】第2の変形例に係る電線支持具の要部分解斜視
図である。
【図5】従来の電線支持具を用いた布線作業を示す要部
斜視図である。
【図6】電線のあふれを防止するための従来型の電線支
持具の要部斜視図である。
【図7】布線作業において、電線束を分岐させる作業を
示す模式図である。
【図8】布線される電線束の太さに対応させるためのア
ダプタを取り付けた従来の電線支持具の要部斜視図であ
る。
【符号の説明】
W 溝幅 20 電線支持具 21 電線 22 布線板 24 固定部 25 電線束 31 電線挿入溝 32 アダプタ 33 ホルダ 34 ゴム板 35 ゴム板 36 開口部 38 係合片 39 係合片 40 押圧片 41 押圧片 42 位置ずれ防止片 43 位置ずれ防止片 45 本体 46 上面 48 係合凹部 49 係合凹部 50 左側面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワイヤーハーネスの組立工程における布線
    作業に用いられ、ワイヤーハーネスの構成要素である複
    数の電線を受け止めるための電線支持具であって、 電線が布線される布線板上に固定される固定部と、 固定部の上端に設けられるホルダと、 ホルダに対して着脱可能に嵌め込まれて保持される本体
    を有し、本体の上面中央部に開口され且つ当該上面中央
    部から下方に延ばされると共に本体の前面から後面側へ
    電線の布線方向に沿って本体を貫通した所定の溝幅を有
    する電線挿通溝が形成された電線支持アダプタと、 電線支持アダプタとホルダとの間に介装され、電線支持
    アダプタがホルダに嵌め込まれた状態で互いの先端同士
    が対向状態で当接し、上記上面に形成された開口を閉塞
    する一対の弾性部材と、 各弾性部材を電線支持アダプタに対して位置決めする位
    置決め手段とを備えていることを特徴とするワイヤーハ
    ーネス組立用の電線支持具。
  2. 【請求項2】請求項1記載のワイヤーハーネス組立用の
    電線支持具において、 上記弾性部材は、電線支持アダプタの本体の上面両端部
    に配置される一対のゴム板を含み、 上記ホルダは、上記ゴム板と共に電線支持アダプタを保
    持した状態で、各ゴム板の所定部を押圧してゴム板を略
    直角に曲げることにより両ゴム板の先端同士を当接させ
    る弾性部材押さえ片を備えていることを特徴とするワイ
    ヤーハーネス組立用の電線支持具。
  3. 【請求項3】請求項2記載のワイヤーハーネス組立用の
    電線支持具において、 上記位置決め手段は、 電線支持アダプタの本体の上面右端部および当該上面右
    端部に続く右側面に開口された状態で上記本体の前面右
    端部から後面側へ形成された第1の係合凹部と、 上記本体の上面左端部および当該上面左端部に続く左側
    面に開口された状態で上記本体の前面左端部から後面側
    へ形成された第2の係合凹部と、 ホルダに設けられ、電線支持アダプタを布線方向に沿っ
    てホルダに嵌め込む際に上記第1および第2の係合凹部
    に対して上記本体との間に上記ゴム板を挟み込んだ状態
    で挿入係合する一対の係合凸部とを含んでいることを特
    徴とするワイヤーハーネス組立用の電線支持具。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載のワイヤーハーネス
    組立用の電線支持具において、 上記位置決め手段は、ホルダと電線支持アダプタおよび
    ゴム板とを締結する締結部材を含んでいることを特徴と
    するワイヤーハーネス組立用の電線支持具。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載のワイ
    ヤーハーネス組立用の電線支持具において、 ホルダと電線支持アダプタとの間に介装された弾性部材
    の位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段がさらに
    備えられていることを特徴とするワイヤーハーネス組立
    用の電線支持具。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかに記載のワイ
    ヤーハーネス組立用の電線支持具において、 上記ホルダは、上記電線支持アダプタを所定の緊迫力で
    保持し得る、弾性に富む金属材料により構成されている
    ことを特徴とするワイヤーハーネス組立用の電線支持
    具。
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