JPH10501282A - 膜分離を用いた低温溶剤潤滑油脱ろう - Google Patents

膜分離を用いた低温溶剤潤滑油脱ろう

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Abstract

(57)【要約】 ろう/油/溶剤混合物の濾過により潤滑油から結晶化したろうを分離するための石油供給原料の溶剤脱ろう方法。含ろう油はライン(1)から供給され、溶剤回収部門からライン(2)を経由して供給された溶剤と混合する。ろう/油/溶剤混合物を熱交換器(3)に供給し、加熱してすべてのろうの結晶を真の溶液に溶解するのを確実にする。この加温混合物を、次いで、ライン(4)を経由して熱交換器(5)に供給し、そこで冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】 膜分離を用いた低温溶剤潤滑油脱ろう 本発明は含ろう供給原料油を脱ろうする方法に関する。本発明は、特に、含ろ う石油留分の脱ろう方法に関する。 潤滑油原料を得るために含ろう石油供給原料を溶剤脱ろうするには、溶剤脱ろ うプロセスから低温油/溶剤濾液流を選択透過性膜に接触させ、低温油/溶剤濾 液流を低温溶剤透過流と低温濾液流とに選択的に分離する工程が含まれる。低温 溶剤透過流の一部をユニット内の総合熱利用(unit heat integration)を改良し 漸増的温希釈(incremental warm dilution)を与えるために使用する。残りは 、含ろう濾過工程へ供給する油/溶剤/含ろう供給原料に再循環する。分離した 低温濾液流を温含ろう供給原料油に間接熱交換により接触させ、温含ろう供給原 料油を冷却する。 石油の潤滑油範囲の炭化水素の溶剤脱ろうでは、典型的には、低温溶剤を高温 含ろうラフィネートに加えて、供給原料中でのろうの結晶化を制御する。通常、 大きな温度差(ΔT>20℃)があり、最適ではないろう結晶化速度及び収量の 損失をもたらす。供給原料の冷却は、脱ろう用フイルターからの低温濾液と冷媒 とによる間接熱交換により達成される。再循環用の溶剤は、通常、加熱、多工程 フラッシュ蒸発及び蒸留の諸操作の組合せにより濾液から大きなエネルギーの消 費において回収される。次いで、こうして回収した高温溶剤は、相当の労費をか けて、含ろうフイルター供給原料へ再循環するために所望の温度に再度冷却され る。 慣用的な溶剤脱ろう法では、含ろう供給原料油と溶剤回収系から来る溶剤とを 混合する。この含ろう供給原料油/溶剤混合物を、掻取り表面(scraped-surfac e)二重管式熱交換器中で低温濾液との間接熱交換により冷却する。この低温濾 液は、油と溶剤との混合物であるろう含有流からろうを分離するのに使用するフ イルターから回収される。低温濾液は油と溶剤との混合物である。冷却した供給 原料混合物に溶剤回収系からの追加の低温溶剤を注入する。得られる混合物は更 に第二の掻取り表面二重管式熱交換器中でプロパン、アンモニア又はその他の冷 媒を気化させることによって冷却される。冷却した供給原料スラリーを溶剤回収 系からの一層冷却した溶剤と混合し、フイルター供給原料を得る。 循環溶剤の量は、典型的には、溶剤回収部の能力により又は所望の注入温度に 回収溶剤を冷却するのに使用される冷却系の能力により制限される。溶剤利用性 のこれらの限界は、フイルター供給原料(高粘度油及び低粘度溶剤)が許容でき る濾過速度を達成するのに足る低粘度を有しなければならないので、フイルター に対する供給速度を制限する場合がある。注入点において装填混合物の温度と循 環溶剤の温度が顕著に異なると衝撃冷却をもたらす可能性がある。 現状では、含ろう供給原料の脱ろうは、供給原料と溶剤とを混合し、適当な高 温で含ろう供給原料を完全に溶解することにより行っている。この混合物を、ろ うの沈澱に必要な適切な温度まで徐々に冷却し、ろうを回転式フイルタードラム 上で分離する。溶剤の蒸発により脱ロウ油が得られ、この油は低流動点の潤滑油 として有用である。従って、脱ろう装置は高価で複雑である。多くの場合では、 フイルターに送る油/溶剤/ろうスラリー供給原料の高粘度によりもたらされる 濾過速度の低さのため、濾過がゆっくりと進行しプロセスにおける隘路となって いる。フイルターに送る供給原料の高粘度は、フイルターに送るための原料流中 に注入すべき利用可能な溶剤の供給の低さが原因となっている。ある場合では、 充分な量の溶剤の不足及び/又は不適切な注入温度により、ろうの乏しい結晶化 、さらに究極的に潤滑油のより低い回収をもたらし得る。 潤滑油からろうの除去を促進するための溶剤の使用は、脱ろう油からの分離と 脱ろうプロセスにおいて再循環するための経費のかかる溶剤の回収との必要性の ために、非常にエネルギー集約的である。溶剤は、従来、加熱、それに続く多段 階フラッシュ及び蒸留操作の組合せ操作によって脱ろう油から分離される。次い で、分離した溶剤蒸気を冷却し、濃縮し、更に脱ろう温度まで冷却した後にプロ セスに再循環しなければならない。従来の溶剤脱ろう方法における深刻な制限因 子は、フイルターの価格及び寸法、脱ろう油から溶剤を分離するのに必要な蒸留 装置の価格、寸法及び操業経費、並びに脱ろう油から分離した温溶剤を冷却する のに必要な冷却装置及び冷却能力である。フィルターの能力は、フィルターへの 油/溶剤/ろう混合物供給原料を更に単に希釈して当該供給原料の粘度を低下さ せることによってより多くの溶剤が利用できる場合、及び結晶化がより良好に制 御される場合に増すことができるであろう。しかし、フイルターへ送る供給原料 を希釈するために利用できる溶剤の量を増加することは、加熱の手段及び脱ろう 油から溶剤を分離する手段を増すこと、並びに再循環前に分離した温溶剤を冷却 するための冷却能力を増加すことを要求する。 解決しなければならない問題には、全溶剤量を増加させることなく、そして、 油/溶剤回収蒸留装置の寸法及び能力、並びに蒸留により分離した温溶剤を冷却 し且つ同時に高温の予備希釈用溶剤を与えるのに必要な冷却能力を増加させるこ となく、溶剤脱ろうプロセスに対して利用できる溶剤量を増すことが含まれる。 別の付加的問題は、追加の濾過装置を準備することなくプロセスの濾過能力を増 加させることである。 本発明は、含ろう油供給原料を溶剤脱ろうして石油潤滑油原料を得る方法に関 する。含ろう油供給原料は供給温度の溶剤で希釈し、次いで、低温濾液、低温溶 剤及び冷媒と順次間接的に接触させて、油の温度を下げて油中のろう成分を結晶 化させ且つ沈澱させ、それから、段階的手法で、しだいに冷たさが増す複数の溶 剤流と直接接触させて油/溶剤/ろう混合物を得る。直接的に加えた溶剤は、こ の油/溶剤/ろう混合物を希釈して当該混合物を充分に低粘度に維持するのにも 役立ち、この混合物はフイルターに供給するとき、ろう/溶剤スラリーと低温脱 ろう油/溶剤濾液流とに容易に分離する。 含ろう油供給原料に加える溶剤の総量(即ち、使用する溶剤/油比)と含ろう 油供給原料を冷却する温度とは、供給原料の沸点範囲、供給原料油ろう含量及び 脱ろう潤滑油の所望する流動点により決定される。 本発明の方法は、脱ろう油/溶剤濾過流を選択透過性膜に接触させ、当該濾過 流を溶剤透過流と、脱ろう油及び残りの溶剤を含む濾過流とに選択的に分離する 工程を含む。溶剤透過流はフイルター供給原料流に再循環する。次いで、濾過流 を含ろう油供給原料と間接的に接触させて、この含ろう油供給原料を冷却する。 膜を通る溶剤移動速度を上げるために、膜の油/溶剤濾過流側を、膜の溶剤透 過流側に関して正圧に維持する。 フイルター供給原料流に対する溶剤透過流の再循環は、脱ろう方法に利用でき る溶剤の量を実質的に増加させ、フイルター供給原料量を増加させる。 温含ろう油供給原料を、先ず低温濾液と、次いで低温透過液との間接熱交換に よって熱交換器中で冷却し、油供給原料中のろうを結晶化させ且つ沈澱させ、油 /溶剤/ろう混合物を形成する。ここで加温された透過流は供給原料流を更に希 釈するのに使用される。油/溶剤/ろう混合物は、低温冷媒を用いる間接熱交換 によって熱交換器中で更に冷却される。この低温油/溶剤/ろう混合物を再循環 低温透過溶剤によって更に希釈して混合物の粘度を調節し、この混合物をフイル ターに供給し、低温油/溶剤/ろう混合物を濾過し当該混合物から沈澱したろう を除く。低温ろう/溶剤スラリー及び低温脱ろう油/溶剤濾液流を回収する。 ろう/溶剤スラリーを処理してろうケークを回収し、これを溶剤で更に処理し 洗浄してろうケークから残留油を除去できる。この残留油を溶剤洗浄流から分離 、回収でき、溶剤を再循環させることができる。 濾過温度で低温油/溶剤濾液流を選択透過性膜に供給する。この膜は低温濾液 を低温溶剤透過流と脱ろう油及び残留溶剤を含有する低温濾液とに選択的に分離 する。濾過温度で低温溶剤透過流をフイルター供給原料流に再循環させる。低温 濾液流を熱交換器に供給し、温含ろう油供給原料と間接的に接触させ当該供給原 料を冷却する。 低温溶剤を油/溶剤濾過流から分離しフイルター供給原料へ再循環することは 、油/溶剤分離操作における油/溶剤濾過流から分離されるべき溶剤の量の実質 的な減少を達成する。 間接熱交換のために低温透過の一部を使用することについての幾つかの利点が 、図中及び詳細な記述中に表されている。透過性膜を通過した溶剤の選択除去の 後、低温油/溶剤濾液流を油/溶剤分離操作に送り、そこで残留溶剤を蒸留によ り脱ろう油から除去し、冷却し、脱ろうプロセスに再循環し、そして、脱ろう潤 滑油製品を回収する。濾液流中の低温溶剤の実質部分を選択性膜を通して移し、 フイルター供給原料に直接再循環する。 図1は、本発明の溶剤脱ろうプロセスを示す略プロセス系統工程図であり、温 含ろう原油の段階的な冷却及び当該温含ろう原油への段階的な溶剤添加、ろうの 濾過、濾液から溶剤を分離するための選択透過性膜、及び間接熱交換器及びフイ ルター供給原油双方に対する溶剤の再循環、並びに油/溶剤回収操作からの回収 溶剤の再循環を含む。 本発明の方法のための供給原料は、ろう成分の一部または全部を除去すること が望まれる溶解又は部分溶解ろう成分を含有するどのような液状炭化水素から構 成されていてもよい。供給原料流は、典型的には、留出物の抽出及び/又は減圧 蒸留塔留出物の脱れきから得られる石油潤滑油ラフイネートから本質的に構成さ れている。本発明の方法のための含ろう油供給原料は、典型的には、304℃( 580°F)〜704℃(1300°F)の範囲で沸騰する含ろう潤滑油留分で ある。304℃(580°F)〜454℃(850°F)で沸騰する留分は、通 常、軽質潤滑油留出物と称される。427℃(800°F)〜566℃(105 0°F)で沸騰する留分は、通常、重質潤滑油留出物と称される。566℃〜7 04℃(1050〜1300°F)で沸騰する留分は、通常、残留脱れき油と称 される。 溶剤脱ろう工程前に、本発明の方法に対して供給される留出潤滑油は、溶剤抽 出プロセスにより処理して芳香族化合物、そして、必要ならば、アスフアルテン 化合物を除去する。芳香族の溶剤抽出工程は、慣用的なフエノール、フルフラー ル又はn−メチル−ピロリドン溶剤抽出法を使用して行うことができる。脱れき プロセスは、フエノール及び/又はプロパン若しくはブタンのような軽質炭化水 素溶剤を使用する。本発明の溶剤脱ろう法のための含ろう油供給原料は、従って 、多環式芳香族炭化水素を比較的含まない。 脱ろうプロセスの間、炭化水素供給原料を溶剤の第一部分で希釈し、次いで、 当該供給原料中に存在するろうの全てを有効に溶解する温度に加熱する。温供給 原料を、次いで、管状熱交換器のような慣用的な冷却手段により冷水で間接的に 冷却する。 それから、なお温かい含ろう油供給原料を低温濾液との間接熱交換により冷却 する。次いで、新たな溶剤で希釈し、同溶剤及び冷媒との間接熱交換により冷却 し、膜回収操作からの低温循環溶剤透過液の直接注入により更に冷却し且つ希釈 する。有利なことに、最初の低温溶剤を小温度差(ΔT)、典型的には5℃(9 °F)未満で注入し、結晶形成を制御する。このΔTは、含ろう供給原料をろう の結晶温度か又は結晶温度付近に予備冷却すると同時に、低温溶剤透過流を下流 の油/ろうとの間接熱交換器中に通過させ、それにより最初の注入前にろうの結 晶温度よりわずかに低い温度に溶剤を加温することにより達成できる。従って、 含ろう油供給原料は、その所望のろう濾過温度につく逐次的に冷却し希釈される 。所望の温度は脱ろう油製品の所望の流動点を達成するよう選択される。 油/溶剤/ろう混合物を得、溶剤で更に希釈してこの混合物の粘度を調節し、 混合物をフイルターに供給し、油/溶剤/ろう混合物からろうを除去する。低温 ろうケークを回収し、そして低温油/溶剤濾液流を回収する。低温油/溶剤濾液 を選択透過性膜に供給する。膜は低温濾液を溶剤透過流と、脱ろう油及び残留溶 剤を含有する低温濾液流とに選択的に分離する。濾過温度の低温溶剤透過流をフ イルター供給原料流に再循環する。次いで、低温濾液流を間接熱交換により温含 ろう油供給原料と接触させる。 温含ろう油供給原料との熱交換後、濾液を油/溶剤分離操作に送り、そこで、 残留溶剤を脱ろう油から除去し、脱ろうプロセスに再循環し、そして、ろうを含 有しない潤滑油原料生成物を回収する。 本発明の方法に対する典型的な留出物原料は、下表の通りである。 本明細書中で使用する曇り点という用語はろうの結晶化が起こり始める温度を 意味することを意図し、流動点という用語はASTM試験法D−97に記載され ている通りの標準冷却法に従って標準管を素早く倒した後、標準管中で油が流動 開始をする最低温度である。 本発明に使用される脱ろう用の溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン(ME K)、ジエチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン 、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン又はその他の低級脂肪族 ケトン及びそれらの混合物のような脂肪族ケトンであることができる。この溶剤 には、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤を含むこともできる。好適 な溶剤は、メチルエチルケトンとトルエンとの混合物である。 本発明に使用される脱ろう用の溶剤は幾つかの重要な機能を果たす。この溶剤 は含ろう油供給原料を希釈し、油成分を溶解させ、油供給原料を脱ろう温度に冷 却し、そして、油中のろうの溶解性を低下させ、濾過工程において油及び溶剤か らろうの分離を容易にする結晶構造を有するろう沈澱物を形成し、所望の低粘度 を維持させてプロセスにおいて使用される熱交換器及びフイルターを通る油/溶 剤/ろう混合物の取り扱い及び処理を容易にする。 本発明の方法は、好適な実施態様では、MEK溶剤及びトルエン溶剤の混合物 を使用する。MEKはろうに対して溶解力が低く、油に対して比較的良好な溶解 力を有する。トルエンは脱ろう温度において油の溶解性を増し、油/溶剤溶液の 粘度を低下させその濾過能力を改良するために使用される。 ケトン高含量の溶剤の使用は利点がある。何故なら、そのより低い粘度によっ て濾過速度を増し且つトルエンに関連してそのより低いろう溶解力のために濾過 温度及び脱ろう油の流動点間の脱ろう温度差を減少させるからである。MEK/ トルエンの容量百分率比は、25:75〜100:0であることができ、好まし くは、40:60〜80:20であり、典型的には、約65:35である。好適 な比は脱ろうしようとする含ろう油ラフイネート供給原料に依存する。軽質ニュ ートラル潤滑油供給原料の脱ろうのためには、MEK/トルエンの比は65:3 5〜95:5であることができ、重質ニュートラル潤滑油供給原料の脱ろうのた めには、MEK/トルエンの比は50:50〜75:25であることができ、そ して脱れき潤滑油供給原料の脱ろうのためには、MEK/トルエンの比は40: 60〜70:30であることができる。 冷却系統における多くの注入点で溶剤を順次含ろう油供給原料に加える。溶剤 添加の方法は結晶の大きさ及びそれに続く濾過速度に影響を及ぼす。大きくて十 分に画定された結晶は高濾過速度及び良好な洗浄効率をもたらし、相当する高収 量の脱ろう油及び低油含量のろう生成物をもたらす。小さな、又はそんなに形状 が定められていない結晶は、悪い濾過特性を有するケークを形成し、より低い脱 ろう油収量、低品質のろう及び低油生成率をもたらす。 曇り点温度又はそれ以下の温度でなされるすべての溶剤添加は、濾過するのが 困難な細かな結晶の形成を促進する衝撃冷却を避けるために、添加される油/溶 剤/ろうとほぼ同じ温度でなされなければならない。 下記の表は、軽質及び重質ニュートラル留出物原料のための典型的な希釈スケ ジュールを示す。 プロセスの間、油/溶剤/ろう混合物の粘度を所望の低レベルに維持し掻取り 表面二重管式の熱交換器を通る混合物及び濾過装置中のろうの濾過の取り扱いと 処理とを容易にするために段階的に溶剤を加える。油供給原料に対する溶剤の総 希釈率は、供給原料中のろうの含量、油供給原料の粘度及び脱ろう油製品の所望 の流動点に大きく依存する。本明細書中で使用する総溶剤対油希釈比という用語 は、脱ろうプロセスの間に当初の油供給原料の量に対して加える溶剤の総量を意 味する。この総溶剤対油の比は、従って、含ろう油供給原料の種類と粘度に依存 して、6:1〜1:1であることができ、典型的には4:1〜3:1である。 脱ろう温度は、油/溶剤/ろう混合物が回転式フイルタードラムに供給される 温度であり、主に脱ろう油製品の所望の流動点に依存する。軽質ニュートラル潤 滑油原料のための典型的な脱ろう温度は−23℃〜−18℃であり、重質ニュー トラル原料のためには−18℃〜−7℃である。 油/溶剤/ろう混合物の濾過性は、大部分ろうの結晶の大きさと形に依存する 。結晶の生長は低冷却速度及び高溶剤濃度の使用により影響を受け得る。脱ろう 助剤又はろう結晶改質剤が、ある種の重質潤滑油原料の脱ろうに有効であること が見いだされた。これらは、結晶の生長を開始させる成核剤又は結晶の生長に影 響を与える生長改質剤であることができる。得られる結晶はコンパクトであり油 から一層容易に分離される。本発明の方法では慣用的な脱ろう助剤を使用できる 。 本発明では、中空繊維又はスパイラル巻若しくは平坦シートのいずれかから構 成される膜モジュールを使用して、フイルター供給原料への再循環のために濾液 から低温溶剤を選択的に分離する。溶剤の選択的分離及び透過溶剤のフイルター 供給原料への再循環は、双方とも濾過温度又はおおよそ濾過温度で行う。溶剤除 去の最適レベルはフイルター供給特性及びユニット固有の制約的操業条件の関数 である。本発明は、プラントの濾過、冷却及び油回収部門の隘路打開をすること により脱ろうプラントに対する含ろう油供給速度に顕著な増加をもたらすことが できる。 本発明の溶剤−油分離のために、使用できる膜材料には、ポリエチレン、ポリ プロピレン、酢酸セルロース、ポリスチレン、シリコーンゴム、ポリテトラフル オロエチレン、ポリイミド若しくはポリシランから構成される等方性又は異方性 材料があるが、これらに限定されない。不斉膜は、多孔性ポリマー裏材料上にポ リマーフイルム用溶液をキャストし、次いで、溶剤を蒸発させて透過選択性層を 与え、そして凝集/洗浄することにより製造できる。適当なポリイミドは、5( 6)−アミノ−1−(4’−アミノフエニル)−1,3−トリメチルインダンを ベースとしており、“Matrimid 5218”として商業的に入手でき る。膜は、平坦シート(平板及びフレーム)、又は中空繊維、又はスパイラル巻 きモジュールのいずれかとして形態化できる。本発明については、スパイラル巻 きモジュールが、高表面積と耐付着性とのバランスのため好適である。このよう なモジュールの典型的な構成は、有孔金属上又は耐溶剤性管上に巻かれた選択し た膜の複数層を含む。膜の複数層は所定の寸法にした透過及び保持スペーサーか らなる交互層により分離され、典型的には117〜172kPa(2〜10ps ig)の入口から出口までの許容できる圧力降下を与える。分離した透過及び保 持流路を維持し且つ使用時の構造再配列を可及的に少なくするように設計した適 切な接着剤及びシーラントで構成を仕上げる。どのような大きさのモジュールで も構成できるが、しかし、典型的には、直径203〜254mm(8〜10イン チ)、長さ1220mm(48インチ)であり、18.6〜27.9m2(20 0〜300ft2)の表面積を有する。各モジュールへの供給流は用途により変 動するが、30300〜37850リットル/日(8,000〜10,000ガ ロン/日)程度であり、相当する透過速度は3785〜7570リットル/日( 1,000〜2,000ガロン/日)程度である。典型的な膜両側における圧力 降下は約2860〜4240kPa(400〜600psia)である。商業的 設備は用途及び特定の膜能力によりその大きさが変動するが、典型的には、世界 規模の潤滑油脱ろうプラントについて500〜1500モジュール程度を使用す る。多数の膜モジュールをこの配置内で直列で若しくは並列で又は多段階並列単 位の組み合わせのいずれかで使用できることが認められている。 本発明の方法に有用な選択透過性膜はパスターナク(Pasternak)氏 による米国特許第4,985,138号;ウインストン(Winston)氏等 による米国特許第4,990,275号;トンプソン(Thompson)氏等 による米国特許第4,368,112号及びアイ・エフ・ワング(I−F Wa ng)氏等による米国特許第5,067,970号各明細書に開示されている。 好適な膜はエル・エス・ホワイト(L.S.White)氏等による米国特許第 5,264,166号明細書に開示されている。 供給混合物は、掻取り表面二重管式熱交換器中を流れ、低温濾液及び/又は溶 剤を用いて間接的熱交換により冷却する。ろうの結晶化は、二以上の前記熱交換 器の最初に開始する。熱交換器の低温表面は連続的に掻取られ結晶化したろうを 除去し、油/溶剤液中にろうが分散されるのを維持する。 使用できる掻取り表面二重管式熱交換器の第二の型は、その中で蒸発過程のプ ロパン冷媒が含ろう原油を冷却するのに使用されるものである。油/溶剤液を更 に冷却し、後方で使用する熱交換器中でさらにろうを結晶化する。前述したよう に、熱交換器の表面は連続的に掻取られ、結晶化したろうを除去し、油/溶剤液 中にろうの分散を維持する。 低温油/溶剤/ろう混合物からろうを濾過又は遠心分離により分離できる。 低温油/溶剤/ろう混合物は二重管式熱交換器から注入希釈溶剤工程に流れ、 次いで、回転ドラム式真空濾過装置に流れ、当該装置中で区画分けされた布で覆 われたドラムが回転し、部分的に密閉式フイルターケース中に沈められ、そこで ろうを油/溶剤液から分離する。 ろうが除かれた油/溶剤濾液溶液は濾布を貫通して、濾過を導入する真空が維 持されている濾液槽に至る。濾過の間、ろうケークはドラムの濾布上に堆積され 、濾布上のろうケークを連続的且つ自動的に低温溶剤で洗い、低油含量ろう製品 を生成する。次いで、ろうケークを濾布から除去し、次のプロセスのために回収 する。 本発明の脱ろう法の主要な特徴は、フイルター供給原料へ直接再循環するため の選択透過性膜により回収される大量の溶剤、溶剤を選択的に除去する低温油/ 溶剤濾液の温度、そして油への希釈溶剤の総量、即ち、脱ろう法を行うのに利用 できる総溶剤/油比率である。再循環のため油/溶剤濾液から選択透過性膜を通 過してフイルター供給原料へ移動する溶剤の量は、蒸留により油/溶剤濾液から 回収されるべきでなく、続いて脱ろうプロセスへ再循環する前に冷却されるべき でない溶剤を表し、従って、溶剤の在庫量、蒸留容量及び冷却容量に実質的な節 約をもたらす。油/溶剤濾液からのフィルターへの冷溶剤の直接再循環及び導入 は、溶剤量と冷却容量のさらに効率的な使用を与える。 溶剤は、希釈剤、油のための溶剤、冷却剤及びろうのための非溶剤の機能を果 たす。溶剤を脱ろうプロセス順序に沿う異なる点で含ろう原油に加える。加える 溶剤の総量は本明細書中では総溶剤/油比率として表示し、脱ろうプロセスの間 に、含ろう原油に対して加えた溶剤の総量を基準にする。総溶剤対油希釈比は6 :1〜1:1であることができ、主に含ろう原油の種類及び所望の脱ろう油の流 動点に依存する。 脱ろう温度は脱ろう油の所望の流動点に依存し、典型的には、流動点より数度 低く、例えば、流動点より2.8°〜5.6℃(5〜10°F)低い。流動点は 供給原料油の種類にも依存する。 本発明の方法の詳細な記述を図1を参照しながら与える。含ろう油供給原料を 、慣用的なフエノール又はフルフラール抽出により芳香族化合物を除去した後、 54〜93℃(約130〜200°F)の温度でライン1より供給し、溶剤回収 部(図示せず)から38〜60℃(100〜140°F)の温度でライン2より 供給したMEK/トルエンと混合する。この溶剤は、含ろう油供給原料1部当た り0.5〜3.0の容量割合で加える。ろう/油溶剤混合物を熱交換器3に供給 し、間接熱交換により60〜99℃(約140〜210°F)の混合物の曇り点 を超える温度に加熱し、全てのろう結晶を確実に溶解させて真の溶液であるよう にする。次いで、温油/溶剤混合物をライン4を経由して熱交換器5に供給し、 そこで38〜82℃(約100〜180°F)の温度に冷却する。 ライン100中の含ろう油供給原料を、次いで、ライン101より供給される 4〜60℃(40〜140°F)の温度の溶剤と直接混合し、そして、この油供 給原料を、含ろう油供給原料の粘度、等級及びろう含量に依存して、4〜60℃ (40〜140°F)の温度に冷却する。溶剤を、ライン101より供給原料中 の含ろう油の1部当たり0.5〜2.0容量部の量で加える。ライン100中の 冷却後の含ろう油供給原料流の温度及び溶剤含量は、油供給原料/溶剤混合物の 曇り点よりも数度高い温度に制御し、早すぎるろうの沈澱を防止する。ライン1 00中の供給原料の典型的な目標温度は4〜60℃(40〜140°F)であろ う。 冷却された含ろう油供給原料及び溶剤をライン100より掻取り表面二重管式 熱交換器9Aに供給する。冷却後の含ろう油供給原料を、ライン111を経由し て熱交換器9Aに供給されている低温濾液に対向する熱交換器9A中で間接的熱 交換により更に冷却する。熱交換器9A中で典型的には最初ろうの沈澱が起こる 。 冷却した含ろう油供給原料を熱交換器9Aからライン102によて抜き取り、ラ イン104を経由して追加の低温溶剤供給を直接注入する。最初の低温溶剤透過 注入流104の温度を、装置9B中のろう/油/溶剤混合物の間接冷却より利用 でき、注入流温度を含ろう流102の温度、好ましくはΔT<5℃に接近する温 度にし、脱ろうの初期段階の間、衝撃冷却及び過剰の微細な結晶形成を防止する 。低温溶剤をライン104を経由してライン102中に、含ろう油供給原料の1 部を基準に0〜1.5、例えば、0.1〜1.5容量部の量で注入する。次いで 、含ろう油供給原料をライン102を経由して熱交換器9Bに供給し、間接熱交 換により更に冷却し、ライン104を経由して熱交換器9Bに供給されている溶 剤を加温し所望の温度にする。冷却した含ろう油供給原料を熱交換器9Bからラ イン105まで引き込み、ライン106を経由して追加の低温溶剤を直接的に注 入する。ライン106を経由してライン105に注入した低温溶剤は含ろう油供 給原料の1部を基準に0〜1.0、例えば、0.1〜0.5容量部の量である。 次いで、含ろう油供給をライン105を経由して直接熱交換器10に供給し、掻 取り表面、二重管式熱交換器10中で蒸発過程のプロパンにより更に冷却し、当 該熱交換器中では、追加のろうが溶液から結晶化される。次いで、冷却した含ろ う油供給原料をライン107を経由して供給し、ライン108を経由して直接的 に注入される追加の低温溶剤と混合する。低温溶剤はライン108から、含ろう 油供給原料の1部当たり0.1〜3.0、例えば、0.5〜1.5容量部の量で 供給される。ライン108を経由する濾過供給原料温度のまたはその付近の温度 の低温溶剤の最終注入は、含ろう油/溶剤/ろう混合物供給原料からフイルター 11までの濾過とろうの除去を容易にするために、フイルター11への油/溶剤 /ろう混合物供給の固形分を3〜10容量%に調節する役割を果たす。次いで、 混合物をライン109よりフイルター11へ供給し、ろうを除去する。油/溶剤 /ろう混合物をフイルターへ供給する温度は脱ろう温度であり、−10〜+20 °F(−23〜−7℃)であることができ、脱ろう油製品の流動点を決定する。 一個以上のフイルター11を使用でき、それらを並列又は並列/直列の組合せ に配列できる。分離したろうをフイルターから除去してライン113を経由させ 、間接熱交換器13に供給して溶剤回収操作から再循環された溶剤を冷却する。 低 温濾液をフイルター11から除去してライン110を経由させ、この点で濾液は 15:1〜2:1容量部の溶剤対油比率のものを含有し、典型的な温度が−23 〜10℃(−10〜+50°F)である。 ライン110の低温濾液は圧力下で増加され、ライン110より濾過温度で選 択透過性膜モジュールM1に供給される。膜モジュールM1は低圧の溶剤透過側 6及び高圧の油/溶剤濾液側8とその間に選択的透過膜7を有する。濾過温度に おいて低温油/溶剤濾液はライン110を経由して膜モジュールM1に供給され る。膜7は低温MEK/トルエン溶剤を油/溶剤濾液側8から膜7を介して膜モ ジュールの低圧の透過側6に選択的に透過させることができる。低温溶剤透過物 はフイルター供給原料ライン102、105及び107に再循環される。 溶剤は、供給原料中の含ろう油の1部当たり01〜4.5容量部の量で膜7よ り選択的に透過する。 低温濾液中のMEK/トルエン溶剤の約10〜100容量%、典型的には20 〜75容量%、そして、より典型的には25〜60容量%が膜を貫通して透過し 、フイルター供給原料ラインに再循環される。濾液からの低温溶剤の除去及び除 去した溶剤のフイルター供給原料への再循環は、各々、油/溶剤濾液から回収さ れるのに必要な溶剤の量を減少させ及び溶剤回収操作における濾液からの溶剤を 逐次的に加熱し且つ蒸留するのに要求される熱の量を減少させる。より高い油濾 過速度及びより低いろう中の油含量が結果として得られる。 膜の濾液側を、膜の溶剤透過側の圧力よりも1482〜7000kPa(約2 00〜1000psig)そして好ましくは2860〜5620kPa(400 〜800psig)大きい正圧に維持し、膜の油/溶剤濾液側から膜の溶剤透過 側への溶剤の移動を容易にする。膜の溶剤透過側は、典型的には、103kPa 〜4240kPa(0〜600psig)、好ましくは、172〜793kPa (10〜100)、そしてより好ましくは、172〜448kPa(10〜50 )、例えば、276kPa(約25psig)である。 膜7は大きな表面積を有し、膜を通って非常に効率的な選択的溶剤移動ができ る。 膜モジュールM1から除去される低温濾液はライン111を経由して間接熱交 換器9Aへ供給され、当該熱交換器中で、濾液が使用され、ライン100より熱 交換器9Aへ供給される温含ろう油供給原料を間接的に冷却する。膜モジュール M1により除去しようとする溶剤の量は、ある程度、供給原料の予備冷却要求事 項により決定される。次いで、低温濾液をライン112を経由して油/溶剤分離 操作へ供給し、残留溶剤を脱ろう油から除去する。 溶剤は、油/溶剤回収操作(図示せず)において油/溶剤濾液から、蒸留によ り溶剤を加熱・除去することにより分離する。分離した溶剤を回収し、ライン2 を経由して脱ろうプロセスへ戻す。ろう及び溶剤を含まない油生成物を回収し潤 滑油原料として使用する。 溶剤回収操作から溶剤の一部を、ライン1より供給される含ろう供給原料と混 合するためにライン2より38〜60℃(約100〜140°F)の温度で供給 する。回収溶剤の別の一部を、ライン2を経由してライン16へ、そして熱交換 器17及び13中に供給し、当該熱交換器中で、溶剤を、各々、冷却水又はプロ パンのいずれか及びろう/溶剤混合物による間接熱交換によりほぼ脱ろう温度に 冷却する。回収溶剤の別の一部は、ライン2、16及び14を経由して熱交換器 15に供給され、当該熱交換器中で、溶剤は低温冷媒、例えば、蒸発過程のプロ パンによる間接熱交換によりほぼライン107の流動温度まで冷却され、ライン 106を経由して供給され、ライン105及び/又は107中の油/溶剤/ろう 混合物に注入される。軽質ニュートラル潤滑油供給原料 288〜538℃(550〜1000°F)、好ましくは、299〜482℃ (570〜900°F)、そしてより好ましくは、304〜454℃(580〜 850°F)の範囲で沸騰する軽質潤滑油供給原料を処理して芳香族化合物を除 去し、溶剤で予備希釈し、加熱してろうの結晶を溶かし、そして冷却する。ME K/トルエン溶剤を、25:75〜100:0、好ましくは、60:40〜90 :10、そしてより好ましくは、70:30〜80:20のMEK/トルエン比 で使用する。 総溶剤対油希釈比は、6:1〜1:1、好ましくは、5:1〜2:1、そして より好ましくは、4:1〜2:1である。 脱ろう温度、すなわち、油/溶剤/ろう混合物をフイルターに供給する温度は 、−29〜21℃(−20〜+70°F)、好ましくは、−23〜−1℃(−1 0〜+30°F)、そしてより好ましくは、−23〜−12℃(−10〜10° F)である。 フイルターから得られる油/溶剤濾液は、溶剤対油の比を6:1〜1:1、好 ましくは、5:1〜3:1で含有する。 油/溶剤濾液を脱ろう温度で膜モジュールM1に供給する。選択膜の操作温度 は、−29〜21℃(−20〜+70°F)、好ましくは、−23〜−1℃(− 10〜+30°F)、そしてより好ましくは、−23〜−12℃(−10〜+1 0°F)であることができる。 膜の油/溶剤濾液側を、膜の溶剤透過側に関して、1482〜7000kPa (200〜1000psig)、好ましくは2860〜5620kPa(400 〜800psig)、そしてより好ましくは、3550〜4930kPa(50 0〜700psig)の正圧に維持する。膜の溶剤透過側は、典型的には、17 2〜448kPa(10〜50psig)の圧力に維持する。 油/溶剤濾液流中の10〜100容量%、好ましくは、20〜75容量%、そ してより好ましくは、25〜60容量%、の溶剤が膜モジュールM1を通って移 動する。 膜を通って充分な量の溶剤が移動し、フイルター供給原料に油供給原料の1部 当たり0.1〜2部、好ましくは、0.5〜1.9部の溶剤を加える。 脱ろう油は、−29〜21℃(−20〜+70°F)、好ましくは、−23〜 −1℃(−10〜30°F)、そしてより好ましくは、−21〜−12℃(−5 〜+10°F)の流動点を有して得られる。重質ニュートラル潤滑油供給原料 371℃〜704℃(700°F〜1300°F)、好ましくは、427〜6 21℃(800〜1150°F)、そしてより好ましくは、454°〜565℃ (850〜1050°F)の範囲で沸騰する重質ニュートラル潤滑油供給原料を 処理して芳香族化合物を除去し、溶剤で予備希釈し、加熱してろうの結晶を溶か し、そして冷却する。MEK/トルエン溶剤を、25:75〜100:0、好ま しくは、50:50〜70:30、そしてより好ましくは、55:45〜65: 35のMEK/トルエン比で使用する。 総溶剤対油希釈比は、6:1〜1:1、好ましくは、4:1〜2:1、そして より好ましくは、4:1〜3:1である。 脱ろう温度、すなわち、油/溶剤/ろう混合物をフイルターに供給する温度は 、−29〜21℃(−20〜+70°F)、好ましくは、−18〜10℃(0〜 +50°F)、そしてより好ましくは、−12〜−7℃(10〜20°F)であ る。 フイルターから得られる油/溶剤濾液は、溶剤対油の比を6:1〜1:1、好 ましくは、5:1〜2:1、そして、より好ましくは、5:1〜3:1で含有す る。 油/溶剤濾液を脱ろう温度で膜モジュールM1に供給する。 選択膜の操作温度は、−29〜21℃(−20〜+70°F)、好ましくは、 −18〜10℃(0〜+50°F)、そして、より好ましくは、−12〜−7℃ (10〜20°F)であることができる。 膜の油/溶剤濾液側を、膜の溶剤透過側に関して、1482〜7000kPa (200〜1000psig)、好ましくは、2860〜14110kPa(4 00〜800psig)、そしてより好ましくは、3550〜4930kPa( 500〜700psig)の正圧に維持する。 油/溶剤濾液流中の10〜100容量%、好ましくは、20〜75容量%、そ してより好ましくは、25〜60容量%、の溶剤が膜モジュールM1を通って移 動する。 膜を通って充分な量の溶剤が移動し、フイルター供給原料に油供給原料の1部 当たり0.1〜3.0部、好ましくは、1.0〜2.5部の溶剤を加える。 脱ろう油は、−23〜21℃(−10〜+70°F)、好ましくは、−12〜 16℃(10〜60°F)、そしてより好ましくは、−10〜−1℃(15〜3 0°F)の流動点を有して得られる。脱れき潤滑油供給原料 316℃〜1370℃(600〜2500°F)、好ましくは、482〜81 6℃(900〜1500°F)、そしてより好ましくは、566〜704℃(1 050〜1300°F)の範囲で沸騰する脱れき潤滑油供給原料を処理して芳香 族化合物を除去し、溶剤で予備希釈し、加熱してろうの結晶を溶かし、そして冷 却する。MEK/トルエン溶剤を、25:75〜100:0、好ましくは、45 :55〜70:30、そしてより好ましくは、50:50〜65:35のMEK /トルエン比で使用する。 総溶剤対油希釈比は、6:1〜1:1、好ましくは、5:1〜2:1、そして より好ましくは、5:1〜3:1である。 脱ろう温度、すなわち、油/溶剤/ろう混合物をフイルターに供給する温度は 、−29〜21℃(−20〜+70°F)、好ましくは、−18〜10℃(0〜 50°F)、そしてより好ましくは、−12〜−1℃(10〜30°F)である 。 フイルターから得られる油/溶剤濾液は、溶剤対油の比を6:1〜1:1、好 ましくは、5:1〜2:1、そして、より好ましくは、5:1〜3:1で含有す る。 油/溶剤濾液を脱ろう温度で膜モジュールM1に供給する。 選択膜の操作温度は、−29〜21℃(−20〜+70°F)、好ましくは、 −18〜10℃(0〜+50°F)、そして、より好ましくは、−12〜−1℃ (10〜30°F)であることができる。 膜の油/溶剤濾液側を、膜の溶剤透過側に関して、1482〜7000kPa (200〜1000psig)、好ましくは、2860〜5620kPa(40 0〜800psig)、そしてより好ましくは、3551〜4930kPa(5 00〜700psig)の正圧に維持する。 油/溶剤濾液流中の10〜100容量%、好ましくは、20〜75容量%、そ してより好ましくは、25〜60容量%、の溶剤が膜モジュールM1を通って移 動する。 膜を通って充分な量の溶剤が移動し、フイルター供給原料に油供給原料の1部 当たり0.1〜3.0部、好ましくは、1.0〜2.5部の溶剤を加える。 脱ろう油は、−23〜21℃(−10〜+70°F)、好ましくは、−12〜 16℃(10〜60°F)、そしてより好ましくは、−7〜−1℃(20〜30 °F)の流動点を有して得られる。 本発明がMEK/トルエン溶剤を使用する溶剤潤滑油脱ろうに応用するときに ついて、本発明の方法の利点及び経済的利点を述べたが、本発明はプロパン脱ろ うのような他の溶剤脱ろう方法にも同様に利用できる。 脱ろうした油は潤滑油原料として使用できる。 本発明を下記の実施例により例証する。実施例1 343〜449℃(650〜840°F)の範囲で沸騰する軽質ニュートラル 潤滑油供給原料を処理して望ましくない芳香族化合物を除去し、溶剤で予備希釈 し、加熱してろうの結晶を溶かし、そして冷却する。次いで、含ろう油供給原料 を、この油供給原料を基準に1日当たり2,226,000リットル(14,0 00バレル)の速度で脱ろうプロセスに供給する。溶剤は、MEK/トルエンの 比が70:30で構成される。容量を基準に総溶剤対油の希釈比は4:1である 。脱ろう温度、即ち、フイルターへの油/溶剤/ろう混合物供給温度は−20. 5℃(−5°F)である。 フイルターは油/溶剤/ろう混合物からろうを除去する。低温ろうケークを回 収し、低温油/溶剤濾液流を回収する。低温油/溶剤濾液流を膜モジュールM1 に供給する。 膜はホワイト(White)氏等の方法に従って製造する(米国特許第5,2 64,166号明細書;参照として含める)。膜は高い表面積及び汚染し難い特 性を有するスパイラル巻のモジュールに組み込まれている。このモジュールは、 有孔金属抵抗管上に巻かれた膜の複数層を含む。これらの膜の複数層は所定の寸 法にした透過及び保持スペーサーからなる交互層により分離され、117〜17 2kPa(約2〜10psig)の入口から出口までの許容できる圧力降下を与 える。分離した透過及び保持流路を維持するために接着剤とシーラントを使用す る。モジュールは直径が203mm(8インチ)及び長さが1220mm(48 インチ)であり、そして19〜28m2(200〜300平方フイート)の表面 積を有するように構成されている。1000個のモジュールを使用した。各モジ ュ ールの溶剤透過供給速度は4160リットル/日(1,100ガロン/日)であ る。 1日当たりの溶剤8,014,000リットル(50,400バレル)及び1 日当たりの脱ろう油を1,670,000リットル(10,500バレル)の速 度で膜モジュールに油/溶剤濾液流を供給する。 膜の油/溶剤濾液流側を、4585kPa(650psig)の正圧に維持し 、膜の溶剤透過側を276kPa(約25psig)に維持する。1日当たり3 ,975,000リットル(約25,000バレル)の低温溶剤を膜に通過させ 選択的に移動させる。1日当たり1,272,000リットル(約8,000バ レル)の溶剤を二重管式熱交換器中に送る一方、1日当たり954,000及び 1,749,000リットル(6,000及び11,000バレル)を各々この 二重管式冷却機の上流と下流に注入する。 1日当たり1,670,000リットル(約10,500バレル)の流動点+ 5の脱ろう油を回収し、そして、更に慣用的な処理をした後、1日当たり558 ,000リットル(3500バレル)の油含量10〜25容量%の油を有する粗 ろうを回収する。 本発明の方法により、濾液から溶剤を回収する蒸留能力、及び溶剤/油回収操 作から必要な脱ろう温度までに加温した分離後の溶剤を冷却する冷媒能力に実質 的な節約をもたらす。加えて、掻取り表面熱交換器中の熱交換速度の改良及び必 要な溶剤在庫量が顕著に節約される。 本発明の実施により達成される節約を例証するために、選択膜を使用する本発 明の方法と選択膜を用いない従来法との間で比較を行う。 同程度の脱ろう及び流動点を得るための従来法と比較すると、本発明の方法は 、油/溶剤回収装置の寸法及び能力において40%の縮小並びに溶剤回収を行う のに要求される熱エルギーにおいて50%の減少、更に総冷却要求において45 %の減少を達成する。より大量の低温溶剤の利用性及び掻取り表面熱交換器にお ける改良された熱交換率の理由で、約15%の含ろう油供給速度の増加が、得ら れる。 総冷却要求には、供給原料を冷却し当該供給原料からろうを結晶化するのに必 要な冷却、例えば、掻取り表面熱交換器に必要な冷却、並びに溶剤回収操作から 脱ろう温度まで加温蒸留溶剤を冷却するのに必要な冷却等がある。実施例 2 454〜566℃(850〜1050°F)の範囲で沸騰する重質ニュートラ ル潤滑油供給原料を処理して望ましくない芳香族化合物を除去し、溶剤で予備希 釈し、加熱してろうの結晶を溶かし、そして冷却する。次いで、含ろう油供給原 料を、この油供給原料を基準に1日当たり1,750,000リットル(11, 000バレル)の速度で脱ろうプロセスに供給する。 溶剤は、MEK/トルエンの比が65:35で構成される。容量を基準に総溶 剤対油の希釈比は4:1である。 脱ろう温度、即ち、フイルターへの供給温度は−12℃(+10°F)である 。 フイルターは油/溶剤/ろう混合物からろうを除去する。低温ろうケークを回 収し、低温油/溶剤濾液流を回収する。低温油/溶剤濾液流を膜モジュールM1 に供給する。 膜及びモジュールは実施例1と同じである。 1日当たりの溶剤7,346,000リットル(46,200バレル)及び1 日当たりの脱ろう油を1,400,000リットル(8,800バレル)の速度 で膜モジュールに油/溶剤濾液流を供給する。 膜の油/溶剤濾液流側を、4590kPa(650psig)の正圧に維持し 、膜の溶剤透過側を276kPa(約25psig)に維持する。1日当たり3 ,660,000リットル(23,000バレル)の低温溶剤を膜に通して選択 的に移動させる。1日当たり1,272,000リットル(約8,000バレル )の溶剤を二重管式熱交換器中に送る一方、1日当たり1,270,000及び 1,113,000リットル(8,000及び7,000バレル)を各々この掻 取り表面冷却機の上流と下流に注入する。 1日当たり1,400,000リットル(約8,800バレル)の流動点−7 ℃(20°F)の脱ろう油を回収し、そして、更に慣用的な処理をした後、1日 当たり350,000リットル(2,200バレル)の油含量15〜35容量% の油を有する粗ろうを回収する。 本発明の方法により、濾液から溶剤を回収する蒸留能力、及び溶剤/油回収操 作から必要な脱ろう温度までに加温した分離後の溶剤を冷却する冷媒能力に実質 的な節約をもたらす。加えて、必要な溶剤在庫量において顕著に節約される。 本発明の実施により達成される節約を例証するために、選択膜を使用する本発 明の方法と選択膜を用いない従来法との間で比較を行う。 同程度の脱ろう及び流動点を得るための従来法と比較すると、本発明の方法は 、油/溶剤回収装置の寸法及び能力において40%の縮小並びに溶剤回収を行う のに要求される熱エルギーにおいて45%の減少、更に総冷却要求量において4 0%の減少を達成する。より大量の低温溶剤の利用性及び掻取り表面熱交換器に おける改良された熱交換率の理由で、12%の含ろう油供給速度の増加が得られ る。実施例 3 566°〜671℃(1050〜1240°F)の範囲で沸騰する脱れき潤滑 油供給原料を処理して望ましくない芳香族化合物を除去し、溶剤で予備希釈し、 加熱してろうの結晶を溶かし、そして冷却する。次いで、含ろう油供給原料を、 この油供給原料を基準に1日当たり1,600,000リットル(10,000 バレル)の速度で膜モジュールに供給する。 溶剤は、MEK/トルエンの比が50:50で構成される。容量を基準に総溶 剤対油の希釈比は5.5:1である。 脱ろう温度、即ち、フイルターへの供給温度は−9℃(15°F)である。 フイルターは油/溶剤/ろう混合物からろうを除去する。低温ろうケークを回 収し、低温油/溶剤濾液流を回収する。低温油/溶剤濾液流を膜モジュールM1 に供給する。 膜及びモジュールは実施例1のものと同じである。 1日当たりの溶剤8,200,000リットル(51,600バレル)及び1 日当たりの脱ろう油を1,240,000リットル(7,800バレル)の速度 で膜モジュールに油/溶剤濾液流を供給する。 膜の油/溶剤濾液流側を、4600kPa(650psig)の正圧に維持し 、膜の溶剤透過側を276kPa(約25psig)に維持する。1日当たり3 ,820,000リットル(24,000バレル)の低温溶剤を膜に通過させ選 択的に移動させる。1日当たり1,600,000リットル(約10,000バ レル)の溶剤を掻取り表面熱交換器中に送る一方、1日当たり2,226,00 0リットル(14,000バレル)をこの掻取り表面冷却機の上流に注入する。 1日当たり1,240,000リットル(約7,800バレル)の流動点−3 .9℃(25°F)の脱ろう油を回収し、そして、更に慣用的な処理をした後、 1日当たり334,000リットル(約2100バレル)の油含量10〜15容 量%の油を有する粗ろうを回収する。 本発明の方法には、濾液から溶剤を回収する蒸留能力、及び溶剤/油回収操作 から必要な脱ろう温度までに加温した分離後の溶剤を冷却する冷媒能力に実質的 な節約をもたらす。加えて、必要な溶剤在庫量において顕著に節約される。 本発明の実施により達成される節約を例証するために、選択膜を使用する本発 明の方法と選択膜を用いない従来法との間で比較を行う。 同程度の脱ろう及び流動点を得るための従来法と比較すると、本発明の方法は 、油/溶剤回収装置の寸法及び能力において35%の縮小並びに溶剤回収を行う のに要求される熱エルギーにおいて30%の減少、更に総冷却要求量において3 0%の減少を達成する。より大量の低温溶剤の循環の理由で、含ろう油供給速度 が8%増加する。 本発明の溶剤脱ろう法により幾つかの利点が得られる。濾液から選択透過性膜 を通って移動し且つフイルター供給原料に再循環される溶剤は、溶剤を分離する ために、油/溶剤回収蒸留装置内で加熱される必要も、続いて冷却してから脱ろ うプロセスに再循環する必要も、いずれもない。蒸留回収及び/又は冷却に関す る隘路が顕著に減少又は排除されるので、フイルター供給原料に加えられる溶剤 がより大量に利用できる。 膜を選択的に通過させプロセスに再循環させる溶剤の量は、膜の寸法と透過性 及び回転フイルターの流水(hydraulic)能力によってのみ制限される。選択透過 性膜を使用して低温溶剤を分離しプロセスへ直接再循環することの結果として、 内部溶剤循環速度を実質的に増すことができ、慣用的な脱ろうプロセスにおいて 脱ろうプロセスに再循環される油/溶剤蒸留回収操作から回収される溶剤の流量 よりも大きくすることができる。 熱交換器9A、9B及び10並びにフイルターへの油/溶剤/ろう供給原料の 粘度の減少は、本発明によって達成される一層高い溶剤の利用性のため、供給原 料に対する熱伝達率の増加及びフイルターに対する最大供給速度の増加をもたら す。更に、一般に濾過面積によって制限される重質原料について、溶剤/油比が 高くなると、フイルターによる高い油収量及びより大きなフイルター供給速度に も寄与する。 供給原料混合温度での追加の溶剤の導入は衝撃冷却が回避され、従って、ろう 結晶中の油の吸蔵を減少させ、更に油収量を改良する。 選択透過性膜による脱ろう油/溶剤濾液流からの溶剤の選択除去により、必要 な蒸留能力と濾液流中の残留溶剤を除去する経費とを顕著に減少させ、続いて、 分離した蒸留溶剤を脱ろう温度に冷却するのに必要な能力と経費とを顕著に減少 させる。 本発明に従う選択透過性膜を使用する主要な利点は、低温油/溶剤濾液流から 低温溶剤の選択分離を与え、濾過温度でこの分離した溶剤をフイルター供給原料 流に直接再循環させることである。 流れからのサンプリング及び流れの制御技術により、漸増的冷却及びそれと同 時の溶剤添加をプログラム化できる。線形又は非線形再循環溶剤注入速度を使用 できる。流体取り扱い装置の比例制御が最適結晶化及び相分離を達成するのに有 効である。 低温再循環溶剤を含ろう供給原料流中に、総低温溶剤透過再循環の50容量% 未満の増分まで注入することが好ましい。低温再循環透過流を多注入流(即ち、 等しい又等しくない流量の少なくとも3箇所)に分配することにより、漸増的な 低温化及び制御された結晶化が達成される。軽質油原料については、最初の注入 段階において総低温再循環溶剤の15〜25%を加えるのが好ましい。しかし、 重質原料では内部再循環低温溶剤透過の25〜50容量%又はそれ以上で注入で きる。 脱ろう生成物を蒸発化/蒸留することにより油に富む保持流から回収したより 温度の高い溶剤に対して、内部循環低温溶剤透過物の割合を高く維持することに おいて、本発明の方法による利点が得られる。この割合は、低温膜分離段階を高 流動速度で操作することにより、3:1よりも大きく5:1まで又はそれ以上に 維持する。低温再循環透過流の膜分離と比較して、慣用的な純粋な溶剤のフラッ シュ蒸発化及び蒸留回収はエネルギー集約的なので、油−溶剤濾液流から典型的 には、溶剤の75容量%又はそれ以上を透過により回収することによって、顕著 な経済的利点が得られる。 溶剤の利用量が増加したことにより、流動性を維持するのに充分な量の溶剤を 保持物中に保存させることができる。これにより、供給原料予備冷却段階(9A )において良好な熱交換をもたらす。例えば、典型的な保持物の流れは25容量 %又はそれ以上の溶剤であることができる。 含ろう流と低温再循環溶剤との間の温度差は、最初の低温溶剤注入段階では5 ℃未満(好ましくはΔT<3℃)であるべきである。これにより結晶速度が制御 され、過剰数の微小ろう結晶の形成を防止し、従って、容易に濾過される大きな ろう粒子の成長を確実にする。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.含ろう石油供給原料流の溶剤脱ろう方法であって、 含ろう供給原料流を溶剤で希釈し; 次に続く熱交換段階において含ろう供給原料流を4〜60℃に冷却し、そし て低温濾液との間接接触により間接熱交換器中で含ろう油供給原料を逐次的に間 接的に冷却することによって含ろう油供給原料を更に冷却し、ろう結晶を結晶化 させ且つ沈殿させ、 次第に冷たさが増していく複数の溶剤注入段階において追加の溶剤を含ろう 供給原料流中に逐次的に直接的に注入して更に冷却及び希釈をし、含ろう油供給 原料流の所望の粘度を得て、該方法を通じて含ろう油供給原料流の取り扱いを容 易にし且つ含ろう供給原料からの結晶化したろうの濾過を容易にし、そして脱ろ う油生成物の所望の流動点を得、そして含ろう油供給原料の逐次的冷却の間に、 含ろう油供給原料からろうを結晶化させ且つ沈殿させて−34〜21℃における 油/溶剤/ろう混合物を得; 油/溶剤/ろう混合物をフイルターに供給してろうを除去し、油/溶剤濾液 流を得、−34〜21℃の温度の油/溶剤濾液流を、膜モジュール内の選択半透 過性膜の一方の側と接触させて膜を通して選択的に移動させ、膜の他方側に溶剤 透過流を得、膜の油/溶剤濾液流側を膜の溶剤透過側の圧力に関して正圧に維持 し、そしてここで、透過流中の溶媒の保持流に対する容量比が1:1〜3:1で あり; 膜の濾液側から主要量の溶剤を膜の溶剤透過側に選択的に移動させ、−34 ℃〜21℃の温度で溶剤透過物をフイルター供給原料に再循環させ、膜モジュー ルの濾液側から残留溶剤を含む濾液流を抜き取り、濾液流を間接熱交換により温 含ろう油供給原料と接触させ;そして 抜き取った濾液流を処理して油から残留溶剤を分離し、そして脱ろう油生成 物流及び粗ろう生成物流を回収し、そして分離した溶剤を該脱ろう方法に再循環 させる各工程を含む、前記の方法。 2.油/溶剤濾液流中の溶剤対油の比が容量基準で15:1〜3:1であり、 脱ろう用溶剤がMEK/トルエンであり、そしてMEK対トルエンの比が25: 75〜100:0である、請求の範囲第1項に記載の方法。 3.膜移動温度が−34〜21℃であり、総溶剤対油希釈比が6:1〜1:1 であり、得られる脱ろう油の流動点が−29〜21℃であり、そして、含ろう油 供給原料が304〜454℃の沸騰範囲を有する軽質ニュートラル潤滑油原料で ある、請求の範囲第1項に記載の方法。 4.含ろう油供給原料が454〜566℃の沸騰範囲を有する重質ニュートラ ル潤滑油原料である、請求の範囲第1項に記載の方法。 5.含ろう油供給原料が566〜704℃の沸騰範囲を有する脱れき潤滑油原 料である、請求の範囲第1項に記載の方法。 6.含ろう石油供給原料を溶剤脱ろうして石油潤滑油原料を得る方法であって 、 温含ろう油供給原料を間接熱交換により低温濾液の一部及び冷媒と接触させ て油供給原料中のろうを結晶化させ且つ沈殿させ、それにより、多相の油/溶剤 /ろう混合物を形成し; 油/溶剤/ろう混合物を低温溶剤で希釈して混合物の粘度を調節し、この混 合物をフイルターに供給して低温油/溶剤/ろう混合物からろうを除去して低温 ろうケーク及び低温油/溶剤濾液流を回収し; 低温油/溶剤濾液流を加圧下において実質的に濾過温度で選択透過性膜に供 給して、低温濾液を低温溶剤透過流と脱ろう油及び残留溶剤を有する低温の油に 富んだ保持流とに選択的に分離し; 低温溶剤透過流を濾過温度において、フイルター供給原料流における再循環 及び注入のための第一の分配流と、低温濾液流と平行で使用し間接熱交換により 温含ろう油供給原料を冷却するための第二の分配流とに分配し; 保持流を、温含ろう油供給原料と熱交換した後、油/溶剤分離操作に送り、 その操作で残留溶剤を脱ろう油から除去し、該脱ろう方法に再循環させ、ろうを 含まない潤滑油原料生成物を回収し;そして ここで温溶剤流を含ろう供給原料の直接希釈のために使用する各工程を含む 、前記の方法。 7.油供給原料を、膜回収操作からの低温再循環溶剤透過物の直接注入により 冷却且つ希釈し、そして最初の低温再循環溶剤を5°F未満の温度差で注入して 結晶形成を制御する、請求の範囲第6項に記載の含ろう石油供給原料の溶剤脱ろ う法。
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