【発明の詳細な説明】
新規タキソイド類、その製造およびそれらを含む製薬学的組成物
本発明は一般式:
式中:
Raは水素原子またはヒドロキシル基、1−4個の炭素原子を含有するア
ルコキシ基、1−4個の炭素原子を含有するアシルオキシ基またはアルキル部分
が1−4個の炭素原子を含有するアルコキシアセトキシ基を表し、そしてRbは
水素原子を表すか、あるいはRaおよびRbはそれらに結合している炭素原子と一
緒になってケトン官能基を形成し、
Zは水素原子または一般式:
の基を表し、ここで:
R1は場合によってはハロゲン原子および1−4個の炭素原子を含有する
アルキル基、1−4個の炭素原子を含有するアルコキシ基、トリフルオロメチル
基から選択される同一または異なってもよい1
つ以上の原子または基で置換されてもよいベンゾイル基、テノイルおよびフロイ
ル基あるいは基R2-O-CO-を表し、
ここで、R2は:
−1−8個の炭素原子を含有するアルキル基、2−8個の炭素原子を含有す
るアルケニル基、3−8個の炭素原子を含有するアルキニル基、3−6個の炭素
原子を含有するシクロアルキル基、4−6個の炭素原子を含有するシクロアルケ
ニル基または7−10個の炭素原子を含有するビシクロアルキル基、これらの基
は場合によってはハロゲン原子およびヒドロキシル基、1−4個の炭素原子を含
有するアルコキシ基、各アルキル部分が1−4個の炭素原子を含有するするジア
ルキルアミノ基、ピペリジノおよびモルホリノ基、1-ピペラジニル基(場合によ
っては4位が1−4個の炭素原子を含有するアルキル基で、またはアルキル部分
が1−4個の炭素原子を含有するフェニルアルキル基で置換されてもよい)、3
−6個の炭素原子を含有するシクロアルキル基、4−6個の炭素原子を含有する
シクロアルケニル基、フェニル基(場合によってはハロゲン原子および1−4個
の炭素原子を含有するアルキル基または1−4個の炭素原子を含有するアルコキ
シ基から選択される1つ以上の原子または基で置換されてもよい)、シアノまた
はカルボキシル基およびアルキル部分が1−4個の炭素原子を含有するアルコキ
シカルボニル基から選択される1つ以上の置換基で置換されてもよい、
−場合によってはハロゲン原子および1−4個の炭素原子を含有するアルキ
ル基または1−4個の炭素原子を含有するアルコキシ基から選択される1つ以上
の原子または基で置換されてもよいフェニル
またはα-もしくはβ-ナフチル基、または好ましくはフリルおよびチエニル基か
ら選択される5-員の芳香族複素環式基、
−あるいは場合によっては1−4個の炭素原子を含有する1つ以上のアルキ
ル基で置換されてもよい4−6個の炭素原子を含有する飽和複素環式基
を表し、
R3は1−8個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝状アルキル基、
2−8個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝状アルケニル基、2−8個の
炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝状アルキニル基、3−6個の炭素原子を
含有するシクロアルキル基、または場合によってはハロゲン原子およびアルキル
、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルコキシ、アルキルチオ
、アリールオキシ、アリールチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、メルカ
プト、ホルミル、アシル、アシルアミノ、アロイルアミノ、アルコキシカルボニ
ルアミノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、アルコ
キシカルボニル、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイ
ル、シアノ、ニトロおよびトリフルオロメチル基から選択される1つ以上の原子
または基で置換されてもよいフェニルまたはα-もしくはβ-ナフチル基、あるい
は窒素、酸素および硫黄原子から選択される同一または異なってもよい1つ以上
のヘテロ原子を含有し、かつ場合によってはハロゲン原子およびアルキル、アリ
ール、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニルアミ
ノ、アシル、アリールカルボニル、シアノ、カルボキシル、カルバモイル、アル
キルカル
バモイル、ジアルキルカルバモイルおよびアルコキシカルボニル基から選択され
る同一または異なってもよい1つ以上の置換基で置換されてもよい5-員の芳香
族複素環を表し、フェニル、α-もしくはβ-ナフチルおよび芳香族複素環式基の
置換基において、アルキル基および他の基のアルキル部分は1−4個の炭素原子
を含み、そしてアルケニルおよびアルキニル基は2−8個の炭素原子を含み、そ
してアリール基はフェニルまたはα-もしくはβ-ナフチル基であると理解され、
R4およびR5は同一もしくは異なってもよく、
−1−8個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝状アルキル基、2−8
個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝状アルケニル基、2−8個の炭素原
子を含有する直鎖状もしくは分枝状アルキニル基、3−6個の炭素原子を含有す
るシクロアルキル基、4−6個の炭素原子を含有するシクロアルケニル基または
7−11個の炭素原子を含有するビシクロアルキル基、これらの基は場合によっ
てはハロゲン原子およびヒドロキシル基、1−4個の炭素原子を含有するアルキ
ルオキシ基、アルキル部分が1−4個の炭素原子を含有するするジアルキルアミ
ノ基、ピペリジノおよびモルホリノ基、1-ピペラジニル基(場合によっては4位
が1−4個の炭素原子を含有するアルキル基で、またはアルキル部分が1−4個
の炭素原子を含有するフェニルアルキル基で置換されてもよい)、3−6個の炭
素原子を含有するシクロアルキル基、4−6個の炭素原子を含有するシクロアル
ケニル基、場合によっては置換されてもよいフェニル基、シアノおよびカルボキ
シル基、およびアルキル部分が1−4個の炭素原子を
含有するアルキルオキシカルボニル基から選択される1つ以上の置換基で置換さ
れてもよい、
−あるいは、場合によってはハロゲン原子およびアルキル、アルケニル、ア
ルキニル、アリール、アラルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アリールオキシ
、アリールチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、メルカプト、ホルミル、
アシル、アシルアミノ、アロイルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ
、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、
カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、シアノ、ニト
ロ、アジドおよびトリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシ基から選択さ
れる1つ以上の原子または基で置換されるアリール基、
あるいは場合によっては1−4個の炭素原子を含有する1つ以上のアルキル
基で置換されてもよい4−ないし6−員の飽和もしくは不飽和複素環式基
を表し、
R5はメチル基を表すことはできないと理解され、
シクロアルキル、シクロアルケニルおよびビシクロアルキル基は、場合によ
っては1−4個の炭素原子を含有する1つ以上のアルキル基で置換されてもよい
と理解される、
の新規タキソイドに関する。
R3、R4および/またはR5により表されうるアリール基は、好ましくは場合
によってはハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)ならびにアルキル、
アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアル
キル、アルコキシ、アルキルチオ、アリールオキシ、アリールチオ、ヒドロキシ
ル、ヒドロキシアルキル、メルカプト、ホルミル、アシル、アシルアミノ、アロ
イルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキ
ルアミノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、カルバモイル、ジアルキルカ
ルバモイル、シアノ、ニトロ、アジド、トリフルオロメチルおよびトリフルオロ
メトキシ基から選択される1つ以上の原子または基で置換されてもよいフェニル
またはα-もしくはβ-ナフチル基であり、アルキル基および他の基のアルキル部
分は1−4個の炭素原子を含み、そしてアルケニルおよびアルキニル基は2−8
個の炭素原子を含み、そしてアリール基はフェニルまたはα-もしくはβ-ナフチ
ル基であり、そして基R5はメチルを表すことはできないと理解される。
R3、R4および/またはR5により表されうる複素環式基は、好ましくは窒素
、酸素および硫黄原子から選択される同一もしくは異なってもよい1つ以上の原
子を含有し、場合によってはハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)お
よび1−4個の炭素原子を含有するアルキル基、6−10個の炭素原子を含有す
るアリール基、1−4個の炭素原子を含有するアルコキシ基、6−10個の炭素
原子を含有するアリールオキシ基、アミノ基、1−4個の炭素原子を含有するア
ルキルアミノ基、各アルキル部分が1−4個の炭素原子を含有するジアルキルア
ミノ基、アシル部分が1−4個の炭素原子を含有するアシルアミノ基、1−4個
の炭素原子を含有するアルコキシカルボニルアミノ基、1−4個の炭素原子を含
有するアシル基、アリール部分が6−10個の炭素原子を含有するアリールカル
ボニル基、シアノ、カルボキシルおよびカルバモイル
基、アルキル部分が1−4個の炭素原子を含有するアルキルカルバモイル基、各
アルキル部分が1−4個の炭素原子を含有するジアルキルカルバモイル基および
アルコキシ部分が1−4個の炭素原子を含有するアルコキシカルボニル基から選
択される、同一もしくは異なってもよい1つ以上の置換基で置換されてもよい5
-員の芳香族複素環式基である。
本発明は、より特別には、Raがヒドロキシル基、1−4個の炭素原子を含有
するアルコキシ基、1−4個の炭素原子を含有するアシルオキシ基またはアルキ
ル部分が1−4個の炭素原子を含有するアルコキシアセトキシ基を表し、そして
Rbが水素原子を表し、そしてZが水素原子または一般式(II)の基を表し、こ
こでR1がベンゾイル基またはR2がtert-ブチル基を表す場合の基R2-O-CO-を表
し、そしてR3が1−6個の炭素原子を含有するアルキル基、2−6個の炭素原
子を含有するアルケニル基、3−6個の炭素原子を含有するシクロアルキル基、
場合によってはハロゲン原子(フッ素または塩素)およびアルキル(メチル)、
アルコキシ(メトキシ)、ジアルキルアミノ(ジメチルアミノ)、アシルアミノ
(アセチルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ(tert-ブトキシカルボニルア
ミノ)またはトリフルオロメチル基から選択される同一もしくは異なってもよい
1つ以上の原子もしくは基で置換されてもよいフェニル基、あるいは2-もしくは
3-フリル、2-もしくは3-チエニルまたは2-、4-もしくは5-チアゾリル基を表し、
そしてR4が場合によってはハロゲン原子およびアルキル、アルコキシ、アミノ
、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、アルコキシカルボニルア
ミノ、アジド、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシ基から選択され
る同一もしくは異なってもよい1つ以上の原子もしくは基で置換されても
よいフェニル基、あるいは2-もしくは3-チエニル、または2-もしくは3-フリル基
を表し、そしてR5が場合によっては置換されてもよい1−4個の炭素原子を含
有するアルキル基を表し、そしてR5がメチル基を表すことはできないと理解さ
れる一般式(I)の生成物に関する。
本発明は、より一層特別には、Raが水素原子もしくはヒドロキシルもしくは
アセチルオキシもしくはメトキシアセトキシ基を表し、そしてRbが水素原子を
表し、そしてZが水素原子または一般式(II)の基を表わし、ここで、R1がベ
ンゾイル基またはR2がtert-ブチル基を表す場合の基R2-O-CO-を表し、そしてR3
がイソブチル、イソブテニル、ブテニル、シクロヘキシル、フェニル、2-フリ
ル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-チアゾリル、4-チアゾリルもしくは
5-チアゾリル基を表し、そしてR4が場合によってはハロゲン原子で置換されて
もよいフェニル基を表し、そしてR5が2−4個の炭素原子を含有するアルキル
基を表す一般式(I)の生成物に関する。
Zが一般式(II)の基を表す場合の一般式(I)の生成物は、注目すべき抗腫
瘍および抗白血病特性を有する。
本発明により、Raが水素原子またはアルコキシ、アシルオキシもしくはアル
コキシアセトキシ基を表し、Rbが水素原子を表し、そしてR4、R5およびZが
上記定義の通りである一般式(I)の生成物は、アルカリ金属ハライド(塩化ナ
トリウム、ヨウ化ナトリウムもしくはフッ化カリウム)またはアルカリ金属アジ
ド(アジ化ナトリウム)または四級アンモニウム塩またはアルカリ金属リン酸塩
を、一般式:
式中、Z、R4およびR5は上記定義の通りであり、Raは水素原子またはアル
コキシ、アシルオキシもしくはアルコキシアセトキシ基または保護ヒドロキシル
基を表し、そしてRbは水素原子を表す、
の生成物に作用させ、続いて必要に応じてRaにより保持されている保護基を水
素原子に置換することにより得られる。
反応は一般的に、エーテル(テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテルま
たはメチル tert-ブチル エーテル)およびニトリル(アセトニトリル)単独から、
または混合物として選択される有機溶媒中で、20℃ないし反応混合物の沸点の間
の温度で行う。
Zが一般式(II)の基を表す場合の一般式(III)の生成物は、一般式:
式中、R4およびR5は上記定義の通りであり、Raは水素原子もしくはアルキ
ル、アシルオキシもしくはアルコキシアセトキシ基または保
護ヒドロキシル基を表し、そしてRbは水素原子を表す、
の生成物を、一般式:
式中、R1およびR3は上記定義の通りであり、そしてR6は水素原子を表し、
そしてR7はヒドロキシル官能基の保護基を表すか、またはR6およびR7は一緒
になって5-もしくは6-員の飽和複素環を形成する、の酸を使用して、あるいはこ
の酸の誘導体を使用してエステル化することにより、一般式:
式中、Ra、Rb、R1、R3、R4、R5、R6およびR7は上記定義の通りである
、
のエステルを得ることができ、続いてR7および/またはR6およびR7により表
される保護基を水素原子に置換し、続いて場合によってはRaがアシルオキシも
しくはアルコキシアセトキシ基もしくは保護ヒドロキシル基を表すときには、ヒ
ドロキシル基に置換してもよい。
一般式(V)の酸を使用するエステル化は、カップリング試薬(カル
ボジイミドもしくは反応性カーボネート)および活性化剤(アミノピリジン)の
存在下で、有機溶媒(エーテル、エステル、ケトン、ニトリル、脂肪族炭化水素
、ハロゲン化脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素)中で、-10ないし90℃の
間の温度で行うことができる。
またこのエステル化は、無水物の状態の一般式(V)の酸を使用して、活性化
剤(アミノピリジン)の存在下で、有機溶媒(エーテル、エステル、ケトン、ニ
トリル、脂肪族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素)
中で、0ないし90℃の間の温度で処理して行うこともできる。
またこのエステル化は、ハライドの形態の、または場合によってはその場で調
製される脂肪族もしくは芳香族酸との無水物の形態の一般式(V)の酸を使用し
て、塩基(三級脂肪族アミン)の存在下で、有機溶媒(エーテル、エステル、ケ
トン、ニトリル、脂肪族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭
化水素)中で、0ないし80℃の間の温度で処理して行うこともできる。
Raがヒドロキシル官能基の保護基を表すとき、Raは好ましくは2,2,2-トリク
ロロエトキシカルボニルオキシ基である。
好ましくは、R6は水素原子を表し、そしてR7はヒドロキシル基の保護基を表
すか、あるいはR6およびR7は一緒になって5-または6-員の飽和複素環を形成す
る。
R6が水素原子を表すとき、R7は好ましくはメトキシメチル、1-エトキシエチ
ル、ベンジルオキシメチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、β-トリメ
チルシリルエトキシメチル、ベンジルオキシカルボニルまたはテトラヒドロピラ
ニル基を表す。
R6およびR7が一緒になって複素環を形成するとき、この複素環は好ましくは
場合によっては2位がモノ−置換またはジェム−置換されてもよいオキサゾリジ
ン環である。
保護基R7および/またはR6およびR7の水素原子による置換、および場合に
よってはRaのヒドロキシル基による置換は、それらの性質に依存して以下のよ
うに行うことができる:
1)R6が水素原子を表し、そしてR7がヒドロキシル官能基の保護基を表し、そ
してRaがアルコキシ、アシルオキシまたはアルコキシアセトキシ基を表すとき
、水素原子による置換は無機酸(塩酸、硫酸もしくはフッ化水素酸)または有機
酸(酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸もしくはp-トルエ
ンスルホン酸)を単独で、または混合物として使用して、アルコール、エーテル
、エステル、脂肪族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素およ
びニトリルから選択される有機溶媒中で、-10ないし60℃の間の温度で処理する
ことにより行う、
2)R6が水素原子を表し、そしてR7がヒドロキシル基の保護基を表し、そして
Raが2,2,2-トリクロロエトキシカルボニルオキシ基を表すとき、保護基R7の置
換は上記1)に記載の条件下で行うことができ、そしてRaの置換は亜鉛を場合
によっては銅と組み合わせて使用して、酢酸の存在下で、30ないし60℃の間の温
度で処理することにより行うか、あるいは1−3個の炭素原子を含有する脂肪族
アルコール(メタノール、エタノール、プロパノールもしくはイソプロパノール
)または脂肪族エステル(酢酸エチル、酢酸イソプロピルもしくは酢酸n-ブチル
中)に溶解した塩酸もしくは酢酸のような無機または有機酸を使用して、場合に
よっ
ては銅と組み合わせて亜鉛の存在下で処理することにより行う、
3)R6およびR7が一緒になって5-もしくは6-員の飽和複素環、そしてより特別
には一般式:
式中、R1は上記定義の通りであり、R8およびR9は同一もしくは異なっても
よく、水素原子または1−4個の炭素原子を含有するアルキル基、またはアルキ
ル部分が1−4個の炭素原子を含有し、かつアリール部分が好ましくは場合によ
っては1−4個の炭素原子を含有する1つ以上アルコキシ基で置換されてもよい
フェニル基を表すアラルキル基、または場合によっては1−4個の炭素原子を含
有する1つ以上のアルコキシ基で置換されてもよいフェニル基を好ましくは表す
アリール基を表すか、あるいはR8は1−4個の炭素原子を含有するアルコキシ
基、またはトリクロロメチのようなトリハロメチル基、またはトリクロロメチル
のようなトリハロメチルで置換されたフェニル基を表し、そして
R9は水素原子を表すか、あるいはR8およびR9はそれらに結合している炭素
原子と一緒になって4-ないし7-員環を表し、そしてRaはアシルオキシまたはア
ルコキシアセトキシまたは2,2,2-トリクロロエトキシカルボニルオキシ基を表す
、
のオキサゾリジン環を形成するとき、R6およびR7により形成される保護基の水
素原子による置換、およびRaのヒドロキシル基による置換は、Ra、R1、R8お
よびR9の意味に応じて、以下のように行うことができ
る:
a)R1がtert-ブトキシカルボニル基を表し、同一もしくは異なってもよいR8
およびR9がアルキル基またはアラルキル(ベンジル)またはアリール(フェニ
ル)基を表すか、あるいはR8はトリハロメチル基またはトリハロメチル基で置
換されるフェニル基を表し、そしてR9は水素原子を表すか、あるいはR8および
R9が一緒になって4-ないし7-員環を表すとき、一般式(VI)のエステルを、場
合によってはアルコールのような有機溶媒中で無機酸もしくは有機酸を用いて処
理することにより、一般式:
式中、Ra、Rb、R3、R4およびR5は上記定義のとおりである、
の生成物を得、この化合物は一般式:
式中、Ra、Rb、R1、R3、R4およびR5は上記定義のとおりであり、
この化合物の保護基Raが保護ヒドロキシル基を表すとき、必要に応じてヒド
ロキシル基により置換される、
の生成物を得るために、フェニル環が場合によっては置換されてもよい塩化ベン
ゾイル、塩化テノイル、塩化フロイルまたは一般式:
R2−O−CO−X (IX)
式中、R2は上記定義の通りであり、そしてXはハロゲン原子(フッ素もしく
は塩素)または残基-O-R2もしくは-O-CO-O-R2を表す、
の生成物を使用してアシル化される。
好ましくは一般式(VI)の生成物を、ギ酸を用いて20℃近辺で処理する。
フェニル基が場合によっては置換されてもよい塩化ベンゾイル、塩化テノイル
、塩化フロイルまたは一般式(IX)の生成物を用いた生成物のアシル化は、好ま
しくは酢酸エチル、酢酸イソプロピルもしくは酢酸n-ブチルのようなエステル、
ジクロロメタンもしくは1,2-ジクロロエタンのようなハロゲン化脂肪族炭化水素
から選択される不活性有機溶媒中で、重炭酸ナトリウムのような無機塩基もしく
はトリエチルアミンのような有機塩基の存在下で行われる。この反応は、0ない
し50℃の間の温度、好ましくは20℃近辺で行われる。
Raが2,2,2-トリクロロエトキシカルボニルオキシ基を表すとき、Raの保護基
の置換は、好ましくは上記2)に記載の条件下で行われ、
b)R1が場合によっては置換されてもよいベンゾイル基、テノイルもしくはフ
ロイル基、またはR2が上記定義の通りである基R2O-CO-を表し、R8が水素原子
、1−4個の炭素原子を含有するアルコキシ基もしくは1−4個の炭素原子を含
有する1つ以上のアルコキシ基で置換されるフェ
ニル基を表し、そしてR9が水素原子を表すとき、R6およびR7により形成され
ている保護基の水素原子による置換は、単独または混合物として使用する無機酸
(塩酸もしくは硫酸)または有機酸(酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメ
タンスルホン酸もしくはp-トルエンスルホン酸)を化学量論的量もしくは触媒量
で使用して、アルコール、エーテル、エステル、脂肪族炭化水素、ハロゲン化脂
肪族炭化水素および芳香族炭化水素から選択される有機溶媒中で、-10ないし60
℃の間、好ましくは15ないし30℃の間の温度で行われ、そしてRaが2,2,2-トリ
クロロエトキシカルボニルオキシ基を表すとき、Raの保護基の水素原子による
置換は上記2)に記載の条件下で行われる。
4)Raがアルコキシアセチル基を表し、そしてR6およびR7が上記ポイント1
)の定義通りであるとき、最初に上記ポイント1)に記載した酸性条件下で処理
して保護基R7を水素原子に置換し、場合によっては続いて分子の他の残部には
影響しない条件下で、Raをアルカリ媒質中での処理により、またはハロゲン化
亜鉛の作用によりヒドロキシル基に置換する。アルカリ処理は一般的に、水性−
アルコール媒質中のアンモニアの作用により20℃近辺で行う。ハロゲン化亜鉛、
好ましくはヨウ化亜鉛を用いた処理は、一般的にメタノール中で20℃近辺で行う
。
5)Raがアルコキシアセトキシ基を表し、そしてR6およびR7が上記ポイント
2−a)に定義される通りであるとき、基Raは上記ポイント3)に記載の条件
下でのアルカリ媒質中の処理により、またはハロゲン化亜鉛を用いた処理により
ヒドロキシル基に置換され、続いて上記ポイント2−a)に記載の脱保護および
アシル化条件下で、得られる一般式(VI)の生成物を処理する。
6)Raがアルコキシアセトキシ基を表し、そしてR6およびR7が上記ポイント
2−b)に定義される通りであるとき、基Raは上記ポイント3)に記載の条件下
でのアルカリ媒質中での処理により、またはハロゲン化亜鉛を用いた処理により
ヒドロキシル基に置換され、続いて得られた生成物を上記ポイント2−b)に記
載の条件下で処理する。
本発明に従い、R4およびR5が上記定義の通りであり、Raが水素原子もしく
はアルコキシ、アシルオキシもしくはアルコキシアセトキシ基を表し、そしてRb
が水素原子を表すか、あるいはRaおよびRbがそれらに結合している炭素原子
と一緒になってケトン官能基を形成し、そしてZが水素原子を表す場合の一般式
(III)の生成物は、無水物もしくはN-フェニルトリフルオロメタンスルホンイ
ミドのようなトリフルオロメタンスルホン酸誘導体を一般式:
式中、Ra、Rb、R4およびR5は上記定義の通りである、
の生成物に作用させることにより得られる。
この反応は一般的に不活性な有機溶媒(場合によってはハロゲン化脂肪族炭化
水素もしくは芳香族炭化水素)中で、脂肪族三級アミン(トリエチルアミン)ま
たはピリジンのような有機塩基の存在下で-50ないし+20℃の間の温度で行う。
R4およびR5が上記定義の通りであり、Raが水素原子もしくはアルコキシ、
アシルオキシもしくはアルコキシアセトキシ基または保護ヒドロキシル基を表し
、そしてRbが水素原子を表す場合の一般式(XI)の生成物は、場合によっては
1−4個の炭素原子を含有する1つ以上のアルキル基により置換されてもよいピ
リジン、または場合によってはメチレンクロライドもしくはアセトニトリルもし
くはテトラヒドロフランのような不活性な有機溶媒と混合してもよいトリエチル
アミンのような塩基性有機溶媒中で、フッ化水素酸またはトリフルオロ酢酸を20
ないし80℃の間の温度で一般式:
式中、R4およびR5は上記定義の通りであり、Raは水素原子もしくはアルコ
キシ、アシルオキシもしくはアルコキシアセトキシ基または保護ヒドロキシル基
を表し、Rbは水素原子を表し、そして同一である記号G1はトリアルキルシリル
基を表す、
の生成物に作用させることにより得られる。
一般式(XII)の生成物は、一般式:
R−Y (XIII)
式中、Rはアルキル、アルカノイルもしくはアルコキシアセチル基またはヒド
ロキシル官能基の保護基を表し、そしてYはハロゲン原子を
表す、
の生成物を一般式:
式中、R4、R5およびG1は上記定義の通りである、
の生成物に作用させることにより得られる。
Rがアルキルもしくはアルコキシアセチル基を表すとき、ピリジンのような塩
基性有機溶媒中、または塩化メチレン、クロロホルムもしくは1,2-ジクロロエタ
ンのような不活性有機溶媒中で、トリエチルアミンもしくはピリジンのような三
級アミンの存在下で、0℃近辺で処理することが特に有利である。
Rがアルキル基を表すとき、アルカリ金属水素化物(水素化ナトリウム)または
金属アルキリド(ブチルリチウム)を使用して、ヒドロキシル官能基を予め10位に
おいて金属化(metallate)することが特に有利である。
一般式(XIV)の生成物および場合によっては一般式(XII)の生成物は、一
般式:
R4−M (XV)
式中、R4は上記定義の通りであり、そしてMは金属原子、好ましくはリチウ
ムもしくはマグネシウム原子を表す、
の有機金属誘導体を一般式:
式中、Ra、Rb、R5およびG1は上記定義の通りである、
の生成物に作用させることに得られる。
この反応は一般的にエーテル(テトラヒドロフラン)のような有機溶媒中で、
-50℃以下の温度、好ましくは−78℃近辺で行われる。
一般式(XVI)の生成物は一般式:
式中、Ra、RbおよびG1は上記定義の通りである、
の生成物を、一般式:
R5−COOH (XVIII)
式中、R5は上記定義の通りである、
の酸を使用して、またはハライドもしくは無水物のようなこの酸の誘導体を使用
して、カップリング試薬または無機もしくは有機塩基の存在中でエステル化する
ことにより得られる。
一般式(XVII)の生成物は、一般式(XIII)の生成物を一般式:
式中、G1は上記定義の通りである、
の生成物に、上記のように一般式(XIII)の生成物の一般式(XIV)の生成物
に対する作用について記載した条件下で作用させることにより得られる。
一般式(XIX)の生成物はホスゲンもしくはトリホスゲンのようなその誘導体
の1つを、一般式:
式中、G1は上記定義の通りである、
の生成物に、ピリジンのような塩基性有機溶媒中で-50℃以下、好ましくは-78℃
近辺で処理して作用させることにより得られる。
式(XX)の生成物は、ハロトリアルキルシランを一般式:
式中、G1は上記定義の通りである、
の生成物に塩基性有機溶媒中で作用させることにより製造することができる。
一般式(XXI)の生成物は、D.G.I.Kingstonら、Journal of Nat.Prod.,56,
884(1993)により記載されている条件下で製造することができる。
RaおよびRbがそれぞれ水素原子を表す場合の一般式(I)の生成物は、Ra
がヒドロキシル基またはアシルオキシもしくはアルコキシアセトキシ基を表す式
(I)の生成物の電解還元することにより、あるいは国際出願PCT WO/060
93に記載されている条件下で得ることができる。
RaおよびRbがそれらに結合している炭素原子と一緒になってケトン官能基を
形成する場合の一般式(I)の生成物は、Raがヒドロキシル基を表し、そして
Rbが水素原子を表す場合の一般式(I)の生成物を、例えば塩化クロム酸ピリ
ジニウム、重クロム酸ピリジニウム、重クロム酸カリウム、重クロム酸アンモニ
ウムもしくは二酸化マンガンを使用して酸化することにより得られる。
本発明による方法を使用して得られる式(I)の新規生成物は、結晶
化またはクロマトグラフィーのような既知の方法に従い精製することができる。
Zが一般式(II)の基を表す場合の一般式(I)の生成物は、注目すべき生物
特性を有する。
インビトロ(invitro)での生物活性の測定は、ブタの脳から抽出したチューブ
リンについて、M.L.Shelanskiら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,70,765-768(1973)に
記載された方法により行う。微小管からチューブリンへの解重合に関する実験は
、G.Chauviereら、C.R.Acad.Sci.,293、第2版、501-503(1981)の方法に従い行
う。この実験で、Zが一般式(II)の基を表す場合の一般式(I)の生成物は、
少なくともタキソール(taxol)およびタキソテレ(Taxotere)と同等に活性である
ことが証明された。
インビボ(invivo)において、Zが一般式(II)の基を表す場合の一般式(I)
の生成物は、黒色腫(melanona)B16を移植したマウスを対象として、腹腔内経路
を介して1ないし10mg/kgの間の投与量で活性であることが証明され、ならびに
他の液体または固形腫瘍でも証明された。
この新規生成物は抗腫瘍活性を有し、そしてより特別にはTaxol(商標)またはT
axotere(商標)に対して耐性な腫瘍に対する活性を有する。そのような腫瘍は、m
dr 1遺伝子(多薬剤耐性遺伝子)の高発現を有する結腸の腫瘍を含んで成る。多薬
剤耐性は、様々な構造および作用機構を有する種々の生成物に対する腫瘍の耐性
に関する一般的用語である。タキソイドは一般的にP388/DOXすなわちmdr 1を発
現するドキソルビシン(DOX)に対するその耐性から選択された細胞系のような実
験用腫瘍により、高度に認識されることが知られている。
以下の実施例により、本発明を具体的に説明する。実施例1
0.193gの2α-ベンゾイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メト
キシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-7β-トリフルオロメタンス
ルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S)-3-tert-ブトキシカルボニルア
ミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルプロピオネート溶液(2.5cm3のアセトニトリルお
よび0.250cm3のテトラヒドロフラン中)に、連続して0.096gの粉末化4Åモレキ
ュラーシーブおよび0.290gの塩化ナトリウムを加える。反応混合物を約75℃で5
時間、撹拌し続け、そして次に約20℃で、75cm3のジクロロメタンおよび50cm3の
飽和塩化ナトリウム水溶液を加える。有機相を相の沈降が生じた後に分離し、40
cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で
乾燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。得られた0.150g
の生成物を、直径1cmのカラムに充填された80gのシリカ(0.063−0.2mm)でクロマ
トグラフィーにより精製し(溶出液:容量でジクロロメタン/メタノール:98/2
)、10cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そして減圧下
(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。0.080gの2α-ベンゾイルオキシ-5β,20-エポキ
シ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-7β,8-メチレン-19-ノル-9-オキ
ソ-4α-プロパノイルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S)-3-tert-ブトキシカ
ルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオネートを得、その特性は次の
通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):1.24(
t,J=7.5Hz,3H:エチルのCH3);1.24(s,6H:CH3);1
.27(s,9H:C(CH3)3);1.42(mt,
1H:H7);1.68および2.24(2mts,各1H:19位のCH2);
1.86(s,1H:1位のOH);1.86(s,3H:CH3);2.12およ
び2.86(それぞれ、dおよびdt,J=16および5Hz,各1H:6位の
CH2):2.15〜2.30および2.41(それぞれ、mtおよびdd,J=1
6および9Hz,各1H:14位のCH2);2.64(mt,2H:エチルのC
H2);3.26(mt,1H:2′位のOH);3.52(s,3H:OCH3)
;4.07(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.04および4.33(2d
,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.22(AB型のみ,J=16Hz
,2H:OCOCH2O);4.62(mt,1H:2′位のH);4.70(d
,J=4Hz,1H:5位のH);5.28(md,2H:3′位のHおよびC
ONH);5.67(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.26(ブロードt
,J=9Hz,1H:13位のH);6.42(s,1H:10位のH);7.2
5〜7.45(mt,5H:3′位の芳香族H);7.52(t,J=7.5Hz
,2H:OCOC6H5メタ−H);7.62(t,J=7.5Hz,1H:OCO
C6H5パラ−H);8.16(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−
H)。
2α-ベンゾイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセ
トキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-7β-トリフルオロメタンスルホニル
オキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒ
ドロキシ-4-フェニルプロピオネートは以下のように製造できる:
0.760gの2α-ベンゾイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メト
キシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-7β-トリフ
ルオロメタンスルホネート-11-タキセン-13α-イル(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシ
カルボニル-2-(4-メトキシフェニル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボ
キシレート溶液(6.6cm3の0.1N塩酸エタノール溶液中)を、約0℃で22時間、撹拌
し続ける。反応媒質を減圧下(2.7kPa)、20℃で濃縮乾固する。粗反応物質を80cm3
のジクロロメタンおよび80cm3の飽和重炭酸ナトリウム水溶液に溶解する。有機
相を相の沈殿が生じた後に分離し、そして次に50cm3のジクロロメタンで2回抽出
する。有機相を合わせ、50cm3の蒸留水で洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム
上で乾燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、20℃で濃縮乾固する。0.9gの白色
泡沫を得、これを直径3cmのカラムに充填された150gのシリカ(0.063−0.2mm)で
クロマトグラフィーにより精製し(溶出液:容量でジクロロメタン/メタノール
:95/5)、15cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そし
て減圧下(2.7kPa)、20℃で濃縮乾固する。0.456gの2α-ベンゾイルオキシ-5β,2
0-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノ
イルオキシ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(
2R,4S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルプロピオネ
ートを得、この物理特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):1.24(
s,9H:CH3およびエチルのCH3);1.34(s,9H:C(CH3)3;1.
74(s,1H:1位のOH);1.88(s,3H:CH3);2.05(ブロ
ードs,3H:CH3);2.24および2.86(2mts,各1H:6位のC
H2);2.33(d,J=9Hz,2H:14位のCH2);2.68(mt,2
H:エチルのCH2);3.
30(mt,1H:2′位のOH);3.52(s,3H:OCH3);3.93
(mt,1H:3位のH);4.19(AB型のみ,J=16Hz,2H:OC
OCH2O);4.20および4.36(2d,J=9Hz,各1H:20位のC
H2);4.64(ブロードd,J=5.5Hz,1H:2′位のH);4.86(
ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.22(mt,1H:3′位
のH);5.30(d,J=10Hz,1H:CONH);5.51(dd,J=
10および7.5Hz,1H:7位のH);5.75(d,J=7Hz,1H:2
位のH);6.20(mt,1H:13位のH);6.71(s,1H:10位の
H);7.30〜7.45(mt,5H:3′位の芳香族H);7.52(t,J
=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.64(t,J=7.5Hz,
1H:OCOC6H5パラ−H);8.13(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6
H5オルソ−H)。
2α-ベンゾイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセ
トキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-7β-トリフルオロメタンスルホニル
オキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-メ
トキシフェニル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボキシレートは、以下
のように製造できる:
0.590gの2α-ベンゾイルオキシ-1β,13α-ジヒドロキシ-5β,20-エポキシ-10
β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-7β-トリフルオロメ
タンスルホニルオキシ-11-タキセン溶液(10cm3の無水酢酸エチル中)に、連続し
て0.463gの(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-メトキシフェニル)-4-
フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボン酸、0.319gのジシクロヘキシルカルボ
ジイミドおよび0.028gの4-
ジメチルアミノピリジンを加える。反応混合物を15時間、アルゴン雰囲気下で約
20℃で撹拌し、続いて75cm3のジクロロメタンおよび50cm3の飽和塩化アンモニウ
ム水溶液を加える。有機相を相の沈殿が生じた後に分離し、そして次に40cm3の
飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥
し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。0.980gの生成物を得
、これを直径3cmのカラムに充填された150gのシリカ(0.063−0.2mm)でクロマト
グラフィーにより精製し(溶出液:容量でジクロロメタン/メタノール:95/5
)、15cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そして減圧
下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。0.740gの2α-ベンゾイルオキシ-5β,20-エポ
キシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオ
キシ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S,
5R)-3-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-メトキシフェニル)-4-フェニル-1,3-オキ
サゾリジン-5-カルボキシレートを白色泡沫状で得、その物理特性は次の通りで
ある:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):1.06(
s,12H:CH3およびC(CH3)3);1.20(s,3H:CH3);1.27
(t,J=7.5Hz,3H:エチルのCH3);1.67(s,1H:1位のO
H);1.71(s,3H:CH3);1.83(s,3H:CH3);2.00〜
2.30および2.83(2mt,各1H:6位のCH2);2.00〜2.30(
mt,2H:エチルのCH2);2.08および2.22(2dd,J=16およ
び9Hz,各1H:14位のCH2);3.52(s,3H:OCH3);3.82
(s,3H:ArOCH3);3.82(mt,1H:3位のH);4.12およ
び4.
29(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.18(AB型のみ,J
=16Hz,2H:OCOCH2O);4.51(d,J=5Hz,1H:2′位
のH);4.80(ブロードd,J=10Hz,1H:H5);5.35〜5.4
5(mt,1H:3′位のH);5.43(dd,J=10.5および7.5Hz
,1H:7位のH);5.68(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.01(
mt,1H:13位のH);6.38(mt,1H:5′位のH);6.60(s
,1H:10位のH);6.92(d,J=8.5Hz,2H:OCH3に対して
オルソ位の芳香族H);7.39(d,J=8.5Hz,2H:OCH3に対して
メタ位の芳香族H);7.30〜7.45(mt,5H:3′位の芳香族H);7
.50(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.65(t,J
=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.03(d,J=7.5Hz,
2H:OCOC6H5オルソ−H)。
2α-ベンゾイルオキシ-1β,13α-ジヒドロキシ-5β,20-エポキシ-10β-メトキ
シアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-7β-トリフルオロメタンスル
ホニルオキシ-11-タキセンは、以下のように製造できる:
アルゴン雰囲気下で温度約0℃に維持した0.660gの2α-ベンゾイルオキシ-5β,
20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-1β,
7β,13α-トリヒドロキシ-11-タキセン溶液(6.6cm3の無水ジクロロメタンおよび
0.338cm3のピリジン中)に、0.354cm3のトリフルオロメタンスルホン酸無水物を
滴下する。得られたオレンジ色の溶液を約0℃で10分間、そして約20℃で30分間
撹拌し、続いて3cm3の水および50cm3のジクロロメタンを加える。有機相を相の
沈降が生じた後
に分離し、そして次に40cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、そして次
に硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾
固する。0.800gの生成物を得、これを直径2cmのカラムに充填された100gのシリ
カ(0.063−0.2mm)でクロマトグラフィーにより精製し(溶出液:容量でジクロロ
メタン/メタノール:95/5)、15cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む
画分を合わせ、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。0.591gの2α-ベン
ゾイルオキシ-1β,13α-ジヒドロキシ-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキ
シ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキ
シ-11-タキセンを白色泡沫状で得、その物理特性は次の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ)1.05(s
,3H:CH3);1.19(s,3H:CH3);1.23(t,J=7.5Hz
,3H:エチルのCH3);1.62(s,1H:1位のOH);1.89(s,
3H:CH3);2.12(d,J=5Hz,1H:13位のOH);2.24お
よび2.90(2mts,各1H:6位のCH2);2.25(s,3H:CH3)
;2.30(AB型のみ,2H:14位のCH2);2.64(mt,2H:エチ
ルのCH2);3.52(s,3H:OCH3);4.02(d,J=7Hz,1H
:3位のH);4.15および4.35(2d,J=9Hz,各1H:20位のC
H2);4.20(AB型のみ,J=16Hz,2H:OCOCH2O);4.85
(mt,1H,13位のH);4.91(ブロードd,J=10Hz,1H:5
位のH);5.57(dd,J=10および7Hz,1H:7位のH);5.69
(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.73(s,1H:10位のH);7.
50(t,J=7.5Hz,2H:
OCOC6H5メタ−H);7.63(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パ
ラ−H);8.11(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
2α-ベンゾイルオキシ-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-
4α-プロパノイルオキシ-1β,7β,13α-トリヒドロキシ-11-タキセンは以下のよ
うに製造できる:
1.21gの2α-ベンゾイルオキシ-7β,13α-ジトリエチルシリルオキシ-5β,20-
エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイ
ルオキシ-11-タキセン溶液(15cm3のジクロロメタン中)に、約20℃で23cm3のト
リエチルアミン−フッ化水素酸複合体を加える。反応混合物を約20℃で20時間撹
拌し、続いて50cm3のジクロロメタンおよび100cm3の飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液を加える。有機相を相の沈降が生じた後に分離し、50cm3の飽和塩化ナトリ
ウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そ
して減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。1.04gの2α-ベンゾイルオキシ-5β,
20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-1β,
7β,13α-トリヒドロキシ-11-タキセンを白色泡沫状で得、その物理特性は次の
通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3:ppmのδ):1.11(
s,6H:CH3);1.25(t,J=7.5Hz,3H:エチルのCH3);1
.65(s,1H:1位のOH);1.70(s,3H:CH3);1.88および
2.60(2mts,各1H:6位のCH2);2.08(s,3H:CH3);2
.30(AB型のみ,2H:14位のCH2);2.39(d,J=4Hz,1H
:7位のOH);2.63
(mt,2H:エチルのCH2);3.55(s,3H:OCH3);3.90(d
,J=7Hz,1H:3位のH);4.17および4.32(2d,J=9Hz,
各1H:20位のCH2);4.25(AB型のみ,J=16Hz,2H:OCO
CH2O);4.51(mt,1H:7位のH);4.89(mt,1H:13位
のH);4.95(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.64(d
,J=7Hz,1H:2位のH);6.43(s,1H:10位のH);7.48
(t,J=8Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.61(t,J=8Hz
,1H:OCOC6H5パラ−H);8.13(d,J=8Hz,2H:OCOC6
H5オルソ−H)。
2α-ベンゾイルオキシ-7β,13α-ジトリエチルシリルオキシ-5β,20-エポキシ
-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-
11-タキセンは、以下のように製造できる:
0.900gの2α-ベンゾイルオキシ-1β,10β-ジヒドロキシ-7β,13α-ビス(トリ
エチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-11-
タキセン溶液(15cm3のピリジン中)に、約0℃の温度で0.520cm3のメトキシアセチ
ルクロライドを加える。反応混合物を約20℃で2時間撹拌し、続いて100cm3のジ
クロロメタンおよび50cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液を加える。有機相を相
の沈降が生じた後に分離し、40cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液で2回洗浄し、
そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃
で濃縮乾固する。1.3gの生成物を得、この生成物を直径2.5cmのカラムに充填さ
れた150gのシリカ(0.063−0.2mm)でクロマトグラフィーにより精製し(溶出液:
容量で酢酸エチル/シクロヘキサン:25/75)、10cm3の画分を
集める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で
濃縮乾固する。0.780gの2α-ベンゾイルオキシ-7β,13α-ビス(トリエチルシリ
ルオキシ)-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキ
ソ-4α-プロパノイルオキシ-11-タキセンを白色泡沫状で得、その物理特性は次
の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ)0.50〜0
.70(mt,12H:エチルのCH2);0.92(t,J=7.5Hz,9H:
エチルのCH3);1.00(t,J=7.5Hz,9H:エチルのCH3);1.
10(s,3H:CH3);1.17(s,3H:CH3);1.29(t,J=7
.5Hz,3H:4位のエチルのCH3);1.61(s,1H:1位のOH);
1.68(s,3H:CH3);1.84および2.51(2mts,各1H:6位
のCH2);2.09および2.21(2dd,J=16および9Hz,各1H:
14位のCH2);2.10(s,3H:CH3);2.60(mt,2H:4位の
エチルのCH2);3.50(s,3H:OCH3);3.78(d,J=7Hz,
1H:3位のH);4.12および4.30(2d,J=9Hz,各1H:20位
のCH2);4.15(AB型のみ,J=16Hz,2H:OCOCH2O);4.
49(dd,J=11および7Hz,1H:7位のH);4.90(mt,2H
:5位のHおよび13位のH);5.62(d,J=7Hz,1H:2位のH)
;6.52(s,1H:10位のH);7.45(t,J=7.5Hz,2H:O
COC6H5メタ−H;7.58(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−
H);8.09(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
2α-ベンゾイルオキシ-1β,10β-ジヒドロキシ-7β,13α-ビス(トリ
エチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-11-
タキセンは、以下のように製造できる:
1.105gの1β,2α-カルボナト-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β
,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-11-
タキセン溶液(50cm3のテトラヒドロフラン無水物中)に、約-78℃の温度で1.8cm3
の1Mフェニルリチウム溶液(テトラヒドロフラン中)を加える。反応混合物を約-7
8℃で15分間撹拌し、続いて10cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液を加える。約20
℃の温度で、20cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液および50cm3のジクロロメタン
を加える。有機相を相の沈降が生じた後に分離し、10cm3の飽和塩化ナトリウム
水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして
減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。1.3gの生成物を得、これを直径5cmのカ
ラムに充填された150gのシリカ(0.063−0.2mm)でクロマトグラフィーにより精製
し(溶出液:容量で酢酸エチル/シクロヘキサン:10/90)、18cm3の画分を集め
る。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮
乾固する。0.840gの2α-ベンゾイルオキシ-1β,10β-ジヒドロキシ-7β,13α-ビ
ス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオ
キシ-11-タキセンを白色泡沫状で得、その物理特性は次の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.53か
ら(mt,6H:エチルのCH2);0.65(mt,6H:エチルのCH2);
0.92(t,J=7.5Hz,9H:エチルのCH3);1.00(t,J=7.
5Hz,9H:エチルのCH3);1.07(s,3H:CH3);1.14(s,
3H=:CH3);1.26(t,J=7.
5Hz,3H:4位のエチルのCH3);1.40(s,1H:1位のOH);1
.71(s,3H:CH3);1.88および2.45(2mts,各1H:6位の
CH2);2.00(s,3H:CH3);2.06および2.18(2dd,J=
16および9Hz,各1H:14位のCH2);2.60(q,J=7.5Hz,
2H:4位のエチルのCH2);3.84(d,J=7Hz,1H:3位のH);
4.14および4.30(2d,J=8.5Hz,各1H:20位のCH2);4.
26(d,J=0.5Hz,1H:10位のOH);4.40(dd,J=11お
よび7Hz,1H:7位のH);4.90(ブロードd,J=10Hz,1H:
5位のH);4.94(ブロードt,J=9Hz,1H:13位のH);5.12
(d,J=0.5Hz,1H:10位のH);5.58(d,J=7Hz,1H:
2位のH);7.45(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7
.60(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.09(d,J
=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
1β,2α-カルボナト-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポ
キシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-11-タキセン
は、以下のように製造できる:
2.0gの1β,2α-カルボナト-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,2
0-エポキシ-4α-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-11-タキセン溶
液(90cm3のジクロロメタン中)に、3.7gの4-ジメチルアミノピリジンおよび3.64c
m3の無水プロピオン酸を加える。反応媒質を約42℃で8時間撹拌する。50cm3の飽
和塩化ナトリウム水溶液および50cm3のジクロロメタンを加える。有機相を相の
沈降が生じた後に分離し、4
0cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上
で乾燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。2.6gの生成物
を得、この生成物を直径3cmのカラムに充填された100gのシリカ(0.063−0.2mm)
でクロマトグラフィーにより精製し(溶出液:容量で酢酸エチル/シクロヘキサ
ン:5/95)、12cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そ
して減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。1.97gの1β,2α-カルボナト-7β,13
α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキ
シ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-11-タキセンを白色泡沫状で得、その物理
特性は次の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.50〜
0.75(mt,12H:エチルのCH2);0.94(t,J=7.5Hz,9H
:エチルのCH3);1.03(t,J=7.5Hz,9H:エチルのCH3);1
.21(mt,6H:CH3およびエチルのCH3);1.28(s,3H:CH3
);1.75(s,3H:CH3);1.90および2.60(2mts,各1H:
6位のCH2);2.13(s,3H:CH3);2.15および2.38(2dd
,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);2.43(mt,2H:エ
チルのCH2);3.43(d,J=5.5Hz,1H:3位のH);3.51(s
,3H:OCH3);4.18(s,2H:OCOCH2O);4.46(dd,J
=11および7Hz,1H:7位のH);4.48および4.65(2d,J=9
Hz,2H:20位のCH2);4.51(d,J=5.5Hz,1H:2位のH
);4.93(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.02(t,J
=9Hz,1H:13位のH);6.
51(s,1H:10位のH)。
1β,2α-カルボナト-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポ
キシ-4α-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-11-タキセンは、以下
のように製造できる:
4.12gの1β,2α-カルボナト-4α,10β-ジヒドロキシ-7β,13α-ビス(トリエ
チルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキソ-11-タキセン溶液(80cm3のピリ
ジン中)に、撹拌しながら約0℃の温度で、2gの粉末化4Åモレキュラーシーブ
および2.86cm3の塩化メトキシアセチルを加える。反応混合物を約0℃で15分間撹
拌し、そして反応媒質をゆっくりと約20℃に温める。約20℃で4時間撹拌した後
、50cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液および100cm3のジクロロメタンを加える
。有機相を相の沈降が生じた後に分離し、40cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液
で2回、25cm3の飽和硫酸銅水溶液で2回、そして25cm3の飽和塩化ナトリウム水溶
液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧
下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。5.3gの生成物を得、この生成物を直径4cmの
カラムに充填された200gのシリカ(0.063−0.2mm)でクロマトグラフィーにより精
製し(溶出液:容量で酢酸エチル/シクロヘキサン:25/75)、12cm3の画分を集
める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃
縮乾固する。4.21gの1β,2α-カルボナト-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオ
キシ)-5β,20-エポキシ-4α-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-1
1-タキセンを白色泡沫状で得、その物理特性は次の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.59(
mt,6H:エチルのCH2);0.73(mt,6H:エチ
ルのCH2);0.91(t,J=7.5Hz,9H:エチルのCH3);1.02
(t,J=7.5Hz,9H:エチルのCH3);1.15(s,3H:CH3);
1.18(s,3H:CH3);1.65(s,3H:CH3);1.98および2.
51(2mts,各1H:6位のCH2);2.15(s,3H:CH3);2.5
4および2.72(それぞれ、2dd,J=16および9HzならびにJ=16
および3Hz,各1H:14位のCH2);2.93(s,1H:4位のOH);
3.03(d,J=5Hz,1H:3位のH);3.51(s,3H:OCH3)
;4.16(mt,1H:7位のH);4.17(AB,J=18Hz,2H:O
COCH2O);4.37(d,J=5Hz,1H:2位のH);4.54(AB
,J=9Hz,2H:20位のCH2);4.76(ブロードd,J=10Hz,
1H:5位のH);4.81(dd,J=9および3Hz,1H:13位のH)
;6.51(s,1H:10位のH)。
1β,2α-カルボナト-4α,10β-ジヒドロキシ-7β,13α-ビス(トリエチルシリ
ルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキソ-11-タキセンは、以下のように製造でき
る:
0.400gの7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキ
ソ-1β,2α,4α,10β-テトラヒドロキシ-11-タキセン溶液(10cm3のジクロロメタ
ン中)に、撹拌しながら約-78℃の温度で、1cm3のピリジンおよび0.560gのトリホ
スゲンを加える。反応混合物を約-78℃で2時間撹拌し、そして反応媒質をゆっく
りと約20℃に温める。30cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液および20cm3のジクロ
ロメタンを加える。有機相を相の沈降が生じた後に分離し、40cm3の飽和塩化ナ
トリウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し
、そ
して減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。0.400gの黄色い泡沫を得、この生成
物を直径2cmのカラムに充填された25gのシリカ(0.063−0.2mm)でクロマトグラ
フィーにより精製し(溶出液:容量で酢酸エチル/シクロヘキサン:20/80)、10
cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そして減圧下(2.7k
Pa)、40℃で濃縮乾固する。0.330gの1β,2α-カルボナト-4α,10β-ジヒドロキ
シ-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキソ-11-
タキセンを白色泡沫状で得、その物理特性は次の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.54(
mt,6H:エチルのCH2);0.63(mt,6H:エチルのCH2);0.9
2(t,J=7.5Hz,9H:エチルのCH3);1.03(t,J=7.5Hz
,9H:エチルのCH3);1.11(s,3H:CH3);1.19(s,3H:
CH3);1.72(s,3H:CH3);1.98および2.46(2mts,各
1H:6位のCH2);2.06(s,3H:CH3);2.55および2.66(
2dd,それぞれ、J=16および9HzならびにJ=16および3Hz,各1
H:14位のCH2);3.00(s,1H:4位のOH);3.13(d,J=
5Hz,1H:3位のH);4.06(dd,J=11および7Hz,1H:7
位のH);4.20(d,J=2.5Hz,1H:10位のOH);4.33(d
,J=5Hz,1H:2位のH);4.55(AB,J=9Hz,2H:20位
のCH2);4.76(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);4.82
(dd,J=9および3Hz,1H:13位のH);5.19(d,J=2.5H
z,1H:10位のH)。
7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキ
ソ-1β,2α,4α,10β-テトラヒドロキシ-11-タキセンは、以下のように製造でき
る:
3.80gの5β,20-エポキシ-9-オキソ-1β,2α,4α,10β,13α-ペンタヒドロキシ
-7β-トリエチルシリルオキシ-11-タキセン溶液(100cm3のジクロロメタン中)に
、撹拌しながら約0℃の温度で、1.20cm3のピリジンおよび2.48cm3のクロロトリ
エチルシランを加える。反応混合物を約0℃で3時間撹拌する。100cm3の飽和塩化
ナトリウム水溶液を加える。有機相を相の沈降が生じた後に分離し、100cm3の飽
和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥し
、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。5.34gのオレンジ色の
油を得、この生成物を直径3cmのカラムに充填された300gのシリカ(0.063−0.2m
m)でクロマトグラフィーにより精製し(溶出液:容量で酢酸エチル/シクロヘキ
サン:25/75)、40cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、
そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。4.18gの7β,13α-ビス(トリエチ
ルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキソ-1β,2α,4α,10β-テトラヒドロ
キシ-11-タキセンを白色泡沫状で得、その物理特性は次の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.53(
mt,6H:エチルのCH2);0.75(mt,6H:エチルのCH2);0.9
1(t,J=7.5Hz,9H:エチルのCH3);1.01(s,3H:CH3)
;1.03(t,J=7.5Hz,9H:エチルのCH3);1.09(s,3H:
CH3);1.63(s,3H:CH3);1.97(s,3H:CH3);1.95
〜2.10および2.40(2mts,各2H:14位のCH2および6位のCH2
);3.17(s
5,1H:OH);3.18(d,J=5.5Hz,1H:3位のH);3.43
(d,J=10Hz,1H:2位のOH);3.76(dd,J=10および5.
5Hz,1H:2位のH);3.96(dd,J=11および6Hz,1H:7
位のH);4.10(s,1H:OH);4.18(d,J=3Hz,1H:10
位のOH);4.44および4.73(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH
);4.64(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);4.74(mt,
1H:13位のH);5.14(d,J=3Hz,1H:10位のH)。実施例2
20.5mgの5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキ
ソ-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β-トリフルオロメタン
スルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオネート溶液(0.2cm3のアセトニトリル
および0.025cm3のテトラヒドロフラン中)に、45mgの塩化ナトリウムおよびスパ
チュラ一杯の活性化4Åモレキュラーシーブを加える。得られた混合物をアルゴ
ン雰囲気下、2時間還流で維持する。約20℃の温度に冷却した後、溶媒を減圧下(
0.27kPa)、約40℃で蒸発除去し、そして固体残渣を5cm3のジクロロメタンに溶解
し、コットンウール上で濾過し、5cm3の酢酸エチル/ジクロロメタン混合物(容
量で50/50)ですすぐ。有機相を減圧下(0.27kPa)、40℃で濃縮する。17.1mgの黄
色い泡沫がこのように得られ、この生成物を、薄層調製用クロマトグラフィーで
精製する[2つのメルク(Merck)調製用プレート、Kieselgei 60F254、0.25mm厚、
ジクロロメタン中に溶媒として分配、溶出液:メタノール/ジクロロメタン混合
物:容量で6/94)]。主生成物
を相当するゾーンをメタノール/ジクロロメタン混合物(容量で10/90)で溶出し
た後、焼結ガラス上で濾過し、そして次に溶媒を減圧下(0.27kPa)、40℃で蒸発
させ、10.0mgの5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-7,
8β-メチレン-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-19-
ノル-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒド
ロキシ-3-フェニルプロピオネートを白色樹脂状で得、その特性は次の通りであ
る:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ)1.18(t
,J=7.5Hz,3H:エチルのCH3);1.22(s,6H:CH3);1.
32(s,9H:C(CH3)3;1.41(mt,1H:7位のH);1.69お
よび2.23(2mts,各1H:19位のCH2);1.81(s,1H:1位
のOH);1.85(s,3H:CH3);2.12および2.50(それぞれ、d
およびdt,J=16およびJ=16および4.5Hz,各1H:6位のCH2)
;2.25および2.39(2dd,J=16および9Hz,各1H:14位のC
H2);2.63(mt,2H:エチルのCH2);3.23(mt,1H:2′位
のOH);3.52(s,3H:OCH3);4.03(d,J=7Hz,1H:
3位のH);4.12および4.44(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2
);4.20(AB型のみ,J=16Hz,2H:OCOCH2O);4.62(
mt,1H:2′位のH);4.70(d,J=4Hz,1H:5位のH);5.
22(mt,1H:3′位のH);5.28(d,J=10Hz,1H:CON
H);5.58(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.23(ブロードt,J
=9Hz,1H:13位のH);6.41(s,1H:10位のH);7.18(
dd,
J=5および3.5Hz,1H:2−テノイルの4位におけるH);7.30〜7
.50(mt,5H:3′位の芳香族H);7.67(ブロードd,J=5Hz,
1H:2−テノイルの5位におけるH);7.96(ブロードd,J=3.5Hz
,1H:2−テノイルの5位におけるH)。
5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プ
ロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β-トリフルオロメタンスルホニル
オキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒ
ドロキシ-3-フェニルプロピオネートは、以下のように製造できる:
75mgの5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ
-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β-トリフルオロメタンス
ルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシカルボニル
-2-(4-メトキシフェニル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボキシレート
溶液(0.77cm3の0.1N塩酸溶液、エタノール中)を、約5℃で2時間撹拌する。この
反応混合物を10cm3のジクロロメタンで希釈し、そして1cm3の蒸留水で2回洗浄す
る。1cm3のジクロロメタンで水性相を抽出した後、有機相を合わせ、硫酸マグネ
シウム上で乾燥し、焼結ガラス上で濾過し、そして減圧下(0.27kPa)、40℃で濃
縮する。このように74.4mgの黄色の樹脂を得、この生成物を直径1.5cmのカラム
に充填された8gのシリカ(0.063−0.2mm)で大気圧でクロマトグラフィーにより精
製し(溶出勾配:容量で酢酸エチル/ジクロロメタンを5/95から20/80)、8cm3の
画分を集める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そして減圧下(0.27kPa)
、40℃で2時間濃縮乾固する。56.3mgの5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-
メトキシアセトキシ-9-オ
キソ-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β-トリフルオロメタ
ンスルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニ
ルアミノ-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオネートを淡い黄色の泡沫状で得、そ
の特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ)1.20(s
,6H:CH3);1.22(t,J=7.5Hz,3H:エチルのCH3);1.
36(s,9H:C(CH3)3);1.71(s,1H:1位のOH);1.89
(s,3H:CH3);2.05(s,3H:CH3);2.25および2.86(
2mts,各1H:6位のCH2);2.33(d,J=9Hz,2H:14位の
CH2);2.66(mt,2H:エチルのCH2);3.28(d,J=5Hz,
1H:2′位のOH);3.52(s,3H:OCH3);3.90(d,J=7
Hz,1H:3位のH);4.20(AB型のみ,J=16Hz,2H:OCO
CH2O);4.27および4.50(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2
);4.61(mt,1H:2′位のH);4.88(ブロードd,J=10Hz
,1H:5位のH);5.20(ブロードd,J=10Hz,1H:3′位のH
);5.30(d,J=I0Hz,1H:CONH);5.50(dd,J=10
および7Hz,1H:7位のH);5.65(d,J=7Hz,1H:2位のH
);6.18(ブロードt,J=9Hz,1H:13位のH);6.70(s,1
H:10位のH);7.18(dd,J=5および3.5Hz,1H:2−テノイ
ルの4位におけるH);7.30〜7.50(mt,5H:3′位の芳香族H);
7.69(dd,J=5および1.5Hz,1H:2−テノイルの5位におけるH
);7.92(dd,J=3.5および1.5Hz,1H:2−
テノイルの5位におけるH)。
5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プ
ロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β-トリフルオロメタンスルホニル
オキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-メ
トキシフェニル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボキシレートは、以下
のように製造できる:
55.2mgの5β,20-エポキシ-1β,13α-ジヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-
9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β-トリフルオロ
メタンスルホニルオキシ-11-タキセン溶液(0.1cm3の無水トルエン中)に、連続し
て41mgの(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-メトキシフェニル)-4-フ
ェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボン酸、26mgのジシクロヘキシルカルボジイ
ミドおよび3mgの4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジンを加える。この反応混合物を
アルゴン雰囲気下、約20℃で2時間撹拌し、次にクロマトグラフィーカラムに大
気圧で入れる(直径1.5cmのカラムに充填された15gのシリカ(0.063−0.2mm)(溶出
勾配:容量で酢酸エチル/ジクロロメタンを5/95から10/90)、10cm3の画分を集
める)。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そして減圧下(0.27kPa)、40℃で
2時間濃縮乾固する。75.3mgの5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシ
アセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β-ト
リフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S,5R)-3-tert-
ブトキシカルボニル-2-(4-メトキシフェニル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-
5-カルボキシレートを白色の泡沫状で得、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):
1.04(s,9H:C(CH3)3);1.04(t,J=7.5Hz,3H:エ
チルのCH3);1.14(s,3H:CH3);1.16(s,3H:CH3);
1.61(s,1H:1位のOH);1.68(s,3H:CH3);1.18(s
,3H:CH3);2.00〜2.30(mt,4H:エチルのCH2および14位
のCH2);2.03および2.80(2mts,各1H:6位のCH2);3.5
0(s,3H:OCH3);3.77(d,J=7Hz,1H:3位のH);3.
81(s,3H:ArOCH3);4.13(AB型のみ,J=16Hz,2H:
OCOCH2O);4.18および4.39(2d,J=9Hz,各1H:20位
のCH2);4.48(d,J=4Hz,1H:2′位のH);4.78(ブロー
ドd,J=10Hz,1H:5位のH);5.35〜5.50(mt,2H:3′
位のHおよび7位のH);5.55(d,J=7Hz,1H:2位のH);5.9
6(ブロードt,J=9Hz,1H:13位のH);6.34(mt,1H:5
′位のH);6.56(s,1H:10位のH);6.88(d,J=8Hz,2
H:OCH3に対してオルソ位の芳香族H);7.13(dd,J=5および3.
5Hz,1H:2−テノイルの4位におけるH);7.30〜7.45(mt,5
H:3′位の芳香族H);7.36(d,J=8Hz,2H:OCH3に対してメ
タ位の芳香族H);7.62(ブロードd,J=5Hz,1H:2−テノイルの
5位におけるH);7.80(ブロードd,J=3.5Hz,1H:2−テノイル
の5位におけるH)。
5β,20-エポキシ-1β,13α-ジヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ
-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β-トリフルオロメタンス
ルホニルオキシ-11-タキセンは、以下のように製造で
きる:
アルゴン雰囲気下で約0℃に維持した50mgの5β,20-エポキシ-10β-メトキシア
セトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-1β,7β,
13α-トリヒドロキシ-11-タキセン溶液(0.5cm3の無水ジクロロメタンおよび0.0
255cm3のピリジン中)に、0.0265cm3の無水トリフルオロメタンスルホン酸を滴下
する。得られたオレンジ色の溶液を約0℃で10分間、そして約20℃で45分間撹拌
し、続いて0.1cm3のメタノール/ジクロロメタン混合物(容量で5/95)を加える。
溶液をクロマトグラフィーカラムに大気圧で入れる(直径1.5cmのカラムに充填さ
れた10gのシリカ(0.063−0.2mm)(溶出勾配:容量でメタノール/ジクロロメタン
を2/98から5/95)、8cm3の画分を集める)。所望の生成物のみを含む画分を合わせ
、そして減圧下(0.27kPa)、40℃で2時間濃縮乾固する。55.2mgの5β,20-エポキ
シ-1β,13α-ジヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイ
ルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-1
1-タキセンを白色の泡沫状で得る。
5β,20-エポキシ-1β,7β,13α-トリヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-
オキソ-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-11-タキセンは、以下
のように製造できる:
0.302gの5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキ
ソ-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β,13α-ビス(トリエチ
ルシリルオキシ)-11-タキセン溶液(5cm3のジクロロメタン中)に、約20℃の温度
で6cm3のトリエチルアミン-フッ化水素酸複合体(Et3N.3HF)を加える。反応混合
物を約20℃で24時間撹拌し、続いて50c
m3のジクロロメタンおよび100cm3の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加える。有
機相を相の沈降が生じた後に分離し、40cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗
浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)
、40℃で濃縮乾固する。0.24gの5β,20-エポキシ-1β,7β,13α-トリヒドロキシ
-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイル
オキシ)-11-タキセンをこのように白色泡沫状で得、その特性は以下の通りであ
る:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):1.07(
s,3H:CH3);1.10(s,3H:CH3);1.22(t,J=7.5H
z,3H:エチルのCH3);1.62(s,1H:1位のOH);1.69(s
,3H:CH3);1.89および2.63(2mts,各1H:6位のCH2);
2.03(d,J=5.5Hz,1H:13位のOH);2.07(s,3H:C
H3);2.27(d,J=9Hz,2H:14位のCH2;2.35(d,J=4
.5Hz,1H:7位のOH);2.59(mt,2H:エチルのCH2);3.5
2(s,3H:OCH3);3.84(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.
23および4.43(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.25(
AB型のみ,J=16Hz,2H:OCOCH2O);4.49(mt,1H:7
位のH);4.87(mt,1H:13位のH);4.95(ブロードd,J=1
0Hz,1H:5位のH);5.53(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.
42(s,1H:10位のH);7.14(dd,J=4.5および3.5Hz,
1H:2−テノイルの4位におけるH);7.61(dd,J=4.5および1.
5Hz,1H:2−テノイルの5位におけるH);7.83(dd,J=3.5お
よび1.5H
z,1H:2−テノイルの3位におけるH)。
5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-プ
ロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオ
キシ)-11-タキセンは、以下のように製造できる:0.5gの5β,20-エポキシ-1β,1
0β-ジヒドロキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-
7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-11-タキセン溶液(10cm3のピリジン中
)に、約0℃の温度で0.286cm3の塩化メトキシアセトキシを加える。反応混合物を
約20℃で10時間撹拌し、続いて100cm3のジクロロメタンおよび50cm3の飽和塩化
アンモニウム水溶液を加える。有機相を相の沈降が生じた後に分離し、40cm3の
飽和塩化アンモニウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾
燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。得られた残渣(0.6
g)を直径2cmのカラムに充填された50gのシリカ(0.063−0.2mm)でクロマトグラフ
ィーにより精製し(溶出液:容量で酢酸エチル/シクロヘキサン:5/95)、10cm3
の画分を集める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そして減圧下(0.27kPa
)、40℃で濃縮乾固する。0.320gの5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メト
キシアセトキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7
β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-11-タキセンをこのように白色泡沫状で
得、その物理特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.50〜
0.70(mt,12H:エチルのCH2):0.92(t,J=7.5Hz,9H
:エチルのCH3);0.98(t,J=7.5Hz,9H:エチルのCH3);1
.09(s,3H:CH3);1.15(s,
3H:CH3);1.27(t,J=7.5Hz,3H:4位のエチルのCH3);
1.59(s,1H:1位のOH);1.65(s,3H:CH3);1.85およ
び2.52(2mts,各1H:6位のCH2);2.07および2.18(2dd
,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);2.08(s,3H:CH3
);2.58(mt,2H:4位のエチルのCH2);3.50(s,3H:OC
H3);3.73(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.13(AB型のみ,
J=16Hz,2H:OCOCH2O);4.20および4.41(2d,J=9
Hz,各1H:20位のCH2);4.49(dd,J=11および7Hz,1H
:7位のH);4.89(ブロードt,J=9Hz,1H=13位のH);4.9
1(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.53(d,J=7Hz
,1H:2位のH);6.51(s,1H:10位のH);7.12(dd,J=
4.5および3Hz,1H:2−テノイルの4位におけるH);7.61(d,J
=4.5Hz,1H:2−テノイルの5位におけるH);7.83(d,J=3H
z,1H:2−テノイルの3位におけるH)。
5β,20-エポキシ-1β,10β-ジヒドロキシ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-
2α-(2-テノイルオキシ)-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-11-タキセ
ンは、以下のように製造できる:
0.5gの1β,2α-カルボニルジオキシ-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキ
シ-9-オキソ-4α-プロパノイルオキシ-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)
-11-タキセン溶液(20cm3のテトラヒドロフラン中)に、アルゴン雰囲気下、そし
て約-78℃の温度で、1.5cm3の1M 2-チエニルリチウム溶液(テトラヒドロフラン
中)を加える。反応混合物を約-78℃で3
5分間撹拌し、続いて1cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液を加える。約20℃の温
度で、10cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液および50cm3のジクロロメタンを加え
る。有機相を相の沈降が生じた後に分離し、10cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液
でで2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧
下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。得られた0.65gの固体を、直径1cmのカラムに
充填された90gのシリカ(0.063−0.2mm)でクロマトグラフィーにより精製し(溶出
液:容量で酢酸エチル/シクロヘキサン:10/90)、10cm3の画分を集める。所望
の生成物のみを含む画分を合わせ、そして減圧下(0.27kPa)、40℃で濃縮乾固す
る。0.511gの5β,20-エポキシ-1β,10β-ジヒドロキシ-9-オキソ-4α-プロパノ
イルオキシ-2α-(2-テノイルオキシ)-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-
11-タキセンをこのように白色泡沫状で得、その物理特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(600MHz;CDCl3;ppmのδ):0.57(
mt,6H:エチルのCH2);0.68(mt,6H:エチルのCH2);0.9
5(t,J=7.5Hz,9H:エチルのCH3);1.01(t,J=7.5Hz
,9H:エチルのCH3);1.07(s,3H:CH3);1.17(s,3H:
CH3);1.27(t,J=7.5Hz,3H:4位のエチルのCH3);1.7
3(s,3H:CH3);1.90および2.47(2mts,各1H;6位のC
H2);2.02(s,3H:CH3);2.09および2.18(2dd,J=1
6および9Hz,各1H:14位のCH2);2.60(mt,2H:4位のエチ
ルのCH2);3.82(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.24および4.
44(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.
26(d,J=0.5Hz,1H:10位のOH);4.42(dd,J=11お
よび7Hz,1H:7位のH);4.93(ブロードd,J=10Hz,1H:
5位のH);4.97(ブロードt,J=9Hz,1H:13位のH);5.13
(d,J=0.5Hz,1H:10位のH);5.53(d,J=7Hz,1H:
2位のH);7.15(dd,J=4.5および3Hz,1H:2−テノイルの4
位におけるH);7.63(d,J=4.5Hz,1H:2−テノイルの5位にお
けるH);7.85(d,J=3Hz,1H:2−テノイルの3位におけるH)
。実施例3
154mgの2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-
ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホ
ニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-
2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオネート溶液(2cm3のアセトニトリルおよび200
μlのテトラヒドロフラン中)に、連続して96mgの粉末化された4Åモレキュラー
シーブおよび225mgの塩化ナトリウムを加える。反応混合物を撹拌しながら約75
℃に5時間維持し、続いて約20℃の温度で、15cm3のジクロロメタンおよび10cm3
の飽和塩化ナトリウム水溶液を加える。有機相を相の沈降が生じた後に分離し、
20cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液でで2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム
上で乾燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。133mgの生
成物が得られ、この生成物を直径1cmのカラムに充填された80gのシリカ(0.063−
0.2mm)でクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン/メタノール混合物
(容量で98/2)で溶出し、10cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む画分
を合わせ、そして減圧下(2
.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。63mgの2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオ
キシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-7β,8-メチレ
ン-19-ノル-9-オキソ-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニ
ルアミノ-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオネートをこのように白色泡沫状で得
、その物理特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.92(
t,J=7.5Hz,3H:プロピルのCH3);1.26(s,6H:CH3);
1.31(s,9H:C(CH3)3);1.42(mt,1H:7位のH);1.
71および2.26(2mts,各1H:19位のCH2);1.60〜1.85(
mt,2H:プロピルのCH2);1.86(s,3H:CH3);1.88(s,
1H:1位のOH);2.12および2.50(それぞれ、ブロードdおよびmt
,J=16Hz,各1H:6位のCH2);2.23および2.39(それぞれ、
mtおよびdd,J=16および9Hz,2H:14位のCH2);2.49およ
び2.65(2mts,各1H:プロピルのOCOCH2);3.25(mt,1
H:2′位のOH);3.51(s,3H:OCH3);4.05および4.32(
2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.10(d,J=7Hz,1H
:3位のH);4.16および4.22(2d,J=16Hz,各1H:OCOC
H2O);4.62(mt,IH:2′位のH);4.68(ブロードd,J=4.
5Hz,1H:5位のH);5.25(ブロードd,J=10Hz,1H:3′
位のH);5.30(d,J=10Hz,1H:CONH);5.65(d,J=
7Hz,1H:2位のH);6.23(ブロードt,J=9Hz,1H:13位
のH)
;6.42(s,1H:10位のH);7.25〜7.45(mt,5H:3′位
の芳香族H);7.51(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);
7.62(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.16(d,
J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキ
シ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキ
シ-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロ
キシ-3-フェニルプロピオネートは、以下のように製造できる:
400mgの2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-
ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホ
ニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシカルボニル-2-(
4-メトキシフェニル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボキシレート溶液
(6.4cm3の0.1N塩酸エタノール溶液中)を、撹拌しながら約0℃で6時間維持し、そ
して次に約20℃で15時間維持する。反応媒質を減圧下(2.7kPa)、20℃で濃縮乾固
する。粗反応生成物を、20cm3のジクロロメタンおよび10cm3の飽和重炭酸ナトリ
ウム水溶液に溶解する。水性相を相の沈降が生じた後に分離し、そして次に20cm3
のジクロロメタンで2回抽出する。有機相を合わせ、30cm3の蒸留水で洗浄し、
そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、20℃
で濃縮乾固する。410mgの生成物が得られ、この生成物を直径1cmのカラムに充填
された60gのシリカ(0.063−0.2mm)でクロマトグラフィーにより精製し、ジクロ
ロメタン/メタノール混合物
(容量で98.5/1.5)で溶出し、10cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む画
分を合わせ、そして減圧下(2.7kPa)、20℃で濃縮乾固する。307mgの2α-ベンゾ
イルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メト
キシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タキセ
ン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-3-フェ
ニルプロピオネートをこのように白色泡沫状で得、その物理特性は以下の通りで
ある:
−1HNMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.93(
t,J=7.5Hz,3H:プロピルのCH3);1.22(s,3H:CH3);
1.24(s,3H:CH3);1.35(s,9H:C(CH3)3);1.65〜1
.85(mt,2H:プロピルのCH2);1.74(s,1H:1位のOH);
1.88(s,3H:CH3);2.04(s,3H:CH3);2.25および2.
86(2mts,各1H:6位のCH2);2.33(d,J=9Hz,2H:1
4位のCH2);2.52および2.66(2mts,J=14.5および6.5H
z,各1H:プロピルのOCOCH2);3.33(d,J=4Hz,1H:2′
位のOH);3.52(s,3H:OCH3);3.94(d,J=7Hz,1H
:3位のH);4.16および4.21(2d,J=16Hz,各1H:OCOC
H2O);4.19および4.35(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2)
;4.62(mt,1H:2′位のH);4.86(ブロードd,J=10Hz,
1H:5位のH);5.22(ブロードd,J=10Hz,1H:3′位のH)
;5.33(d,J=10Hz,1H:CONH);5.50(dd,J=11お
よび8Hz,1H:7位のH);5.73(d,J=7Hz,1H:2位のH)
;6.1
6(ブロードt,J=9Hz,1H:13位のH);6.71(s,1H:10
位のH);7.25〜7.45(mt,5H:3′位の芳香族H);7.51(t
,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.63(t,J=7.5H
z,1H:OCOC6H5パラ−H);8.12(d,J=7.5Hz,2H:OC
OC6H5オルソ−H)。
2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキ
シ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキ
シ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-メトキ
シフェニル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボキシレートは、以下のよ
うに製造できる:
400mgの2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-1β,13α−ジヒドロキ
シ-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタ
ンスルホニルオキシ-11-タキセン溶液(10cm3の無水酢酸エチル中)に、連続して2
47mgの(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-メトキシフェニル)-4-フェ
ニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボン酸、186mgのジシクロヘキシルカルボジイ
ミドおよび12.5mgの4-ジメチルアミノピリジンを加える。反応混合物をアルゴン
雰囲気下、約20℃の温度で15時間撹拌し、そして次に減圧下(2.7kPa)、40℃で濃
縮乾固する。1gの生成物が得られ、これを直径3cmのカラムに充填された100gの
シリカ(0.063−0.2mm)でクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン/メ
タノール混合物(容量で95/5)で溶出し、12cm3の画分を集める。所望の生成物の
みを含む画分を合わせ、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。410mgの2
α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-
10β-メトキシアセトキシ-9-オ
キソ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S,
5R)-3-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-メトキシフェニル)-4-フェニル-1,3-オキ
サゾリジン-5-カルボキシレートをこのように白色泡沫状で得、その物理特性は
以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3:ppmのδ):0.92(
t,J=7.5Hz,3H:プロピルのCH3);1.07(s,9H:C(CH3)3
);1.17(s,6H:CH3);1.55〜1.70(mt,3H:プロピル
のCH2および1位のOH);1.64(s,3H:CH3);1.84(s,3H
:CH3);2.08および2.15〜2.30(それぞれ、ddおよびmt,J=
16および9Hz,各1H:14位のCH2);2.15〜2.30および2.82
(2mts,各1H:6位のCH2);2.15〜2.30(mt,2H:プロピ
ルのOCOCH2);3.51(s,3H:OCH3);3.82(s,3H:Ar
OCH3);3.83(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.12および4.2
8(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.14および4.22(2
d,J=16Hz,各1H:OCOCH2O);4.52(ブロードd,J=4.
5Hz,1H:2′位のH);4.79(ブロードd,J=10Hz,1H:5
位のH);5.35〜5.50(mt,1H:3′位のH);5.44(dd,J
=9および7Hz,1H:7位のH);5.67(d,J=7Hz,1H:2位
のH);5.99(ブロードt,J=9Hz,1H:13位のH);6.40(m
ult.,1H:5′位のH);6.59(s,1H:10位のH);6.92(
d,J=8.5Hz,2H:OCH3に対してオルソ位の芳香族H);7.25〜
7.45(mt,5H:3′位の芳香族H);7.37(d,J=8.
5Hz,2H:OCH3に対してメタ位の芳香族):7.48(t,J=7.5H
z,2H:OCOC6H5メタ−H);7.63(t,J=7.5Hz,1H:OC
OC6H5パラ−H);8.11(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ
−H)。
2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-1β,13α−ジヒドロキシ-5β,2
0-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホ
ニルオキシ-11-タキセンは、以下のように製造できる:
アルゴン雰囲気下、かつ約0℃の温度に維持した389mgの2α-ベンゾイルオキシ
-4α-ブタノイルオキシ-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシル-9-オキソ
-1β,7β,13α-トリヒドロキシ-11-タキセン溶液(6cm3の無水ジクロロメタンお
よび390μlのピリジン中)に、410μlの無水トリフルオロメタンスルホン酸を滴
下する。得られたオレンジ色の溶液を約0℃で15分間撹拌し、続いて3cm3の水お
よび50cm3のジクロロメタンを加える。有機相を相の沈降が生じた後に分離し、4
0cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上
で乾燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。510mgの生成
物が得られ、この生成物を直径1cmのカラムに充填された70gのシリカ(0.063−0.
2mm)でクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン/メタノール混合物(
容量で95/5)で溶出し、10cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む画分を
合わせ、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。410mgの2α-ベンゾイル
オキシ-4α-ブタノイルオキシ-1β,13α-ジヒドロキシ-5β,20-エポキシ-10β-
メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タ
キセンをこのよう
に白色泡沫状で得、その物理特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):1.06(
t,J=7.5Hz,3H:プロピルのCH3);1.06(s,3H:CH3);
1.20(s,3H:CH3);1.63(s,1H:1位のOH);1.77(m
t,2H:プロピルのCH2);1.87(s,3H:CH3);2.18(d,J
=5Hz,1H:13位のOH);2.15〜2.40(AB型のみ,2H:CH2
14);2.15〜2.40および2.89(2mts,各1H:CH26);2.
25(s,3H:CH3);2.59(AB型のみ,J=16および7.5Hz,
2H:プロピルのOCOCH2);3.51(s,3H:OCH3);4.03(d
,J=7Hz,1H:H3);4.16および4.24(2d,J=16Hz,各
1H:OCOCH2O);4.18および4.35(2d,J=9Hz,各1H:
CH220);4.85(mt,1H:H13);4.92(ブロードd,J=1
0Hz,1H:H5);5.57(dd,J=10.5および7Hz,1H:H7
);5.68(d,J=7Hz,1H:H2);6.73(s,1H:H10);
7.51(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.63(t,
J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.10(d,J=7.5Hz
,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-5β,20-エポキシ-10β-メトキ
シアセトキシ-9-オキソ-1β,7β,13α-トリヒドロキシ-11-タキセンは以下のよ
うに製造できる;
580mgの2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-7β,13α-ビス(トリエ
チルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メ
トキシアセトキシ-9-オキソ-11-タキセン溶液(5cm3のジクロロメタン中)に、約2
0℃の温度で、5.5cm3のトリエチルアミン-フッ化水素酸複合体を加える。反応混
合物を23時間、約20℃で撹拌し、続いて50cm3のジクロロメタンおよび100cm3の
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加える。有機相を相の沈降が生じた後に分離し
、20cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウ
ム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。520mgの
生成物が得られ、この生成物を直径2cmのカラムに充填された70gのシリカ(0.06
3−0.2mm)でクロマトグラフィーにより精製し、メタノール/ジクロロメタン混
合物(容量で5/95)で溶出し、10cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む
画分を合わせ、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。389mgの2α-ベン
ゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキ
シ-9-オキソ-1β,7β,13α-トリヒドロキシ-11-タキセンをこのように白色泡沫
状で得、その物理特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):1.05(
t,J=7.5Hz,3H:プロピルのCH3);1.11(s,6H:CH3);
1.67(s,3H:CH3);1.71(s,1H:1位のOH);1.75(m
t,2H:プロピルのCH2);1.85および2.45〜2.65(2mts,各
1H:6位のCH2);2.05(s,3H:CH3);2.24(d,J=5Hz
,1H:OH);2.28(AB型のみ,J=16および9Hz,2H:14位
のCH2);2.40(d,J=4Hz,1H:OH);2.56(AB型のみ,
2H:プロピルのOCOCH2);3.51(s,3H:OCH3);3.88(d
,J=
7Hz,1H:3位のH);4.15および4.32(2d,J=9Hz,各1H
:20位のCH2);4.23(AB型のみ,J=16Hz,2H:OCOCH2
O);4.48(mt,1H:7位のH);4.86(mt,1H:13位のH)
;4.94(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.62(d,J=
7Hz,1H:2位のH);6.43(s,1H:10位のH);7.49(t,
J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.62(t,J=7.5Hz
,1H:OCOC6H5パラ−H);8.12(d,J=7.5Hz,2H:OCO
C6H5オルソ−H)。
2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-7β,13α-ビス(トリエチルシ
リルオキシ)-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オ
キソ-11-タキセンは、以下のように製造できる:
906mgの2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-1β,10β-ジヒドロキシ
-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキソ-11-タ
キセン溶液(18cm3のピリジン中)に、約0℃の温度で、1.03cm3の塩化メトキシア
セチルを加える。反応混合物を14時間、約20℃で撹拌し、続いて20cm3のジクロ
ロメタンおよび20cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液を加える。有機相を相の沈
降が生じた後に分離し、20cm3の飽和硫酸銅水溶液で4回、40cm3の飽和塩化アン
モニウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し
、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。800mgの生成物が得られ、この
生成物を直径2.5cmのカラムに充填された100gのシリカ(0.063−0.2mm)でクロマ
トグラフィーにより精製し、メタノール/ジクロロメタン混合物(容量で2/98)
で溶出し、15cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む
画分を合わせ、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。580mgの2α-ベン
ゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-
5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-11-タキ
センをこのように白色泡沫状で得、その物理特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ)0.60およ
び0.68(2mts,各6H:エチルのCH2);0.95および1.04(2t
,J=7.5Hz,各9H:エチルのCH3);1.09(t,J=7.5Hz,3
H:プロピルのCH3);1.13(s,3H:CH3);1.18(s,3H:C
H3);1.64(s,1H:1位のOH);1.68(s,3H:CH3);1.
84(mt,2H:プロピルのCH2);1.89および2.50(2mts,各
1H:6位のCH2);2.11および2.23(2dd,J=16および9Hz
,各1H:14位のCH2);2.13(s,3H:CH3);2.55(mt,2
H:プロピルのOCOCH2);3.53(s,3H:OCH3);3.82(d,
J=7Hz,1H:3位のH);4.13および4.31(2d,J=9Hz,各
1H:20位のCH2);4.16(AB型のみ,J=16Hz,2H:OCOC
H2O);4.52(dd,J=11および7Hz,1H:7位のH);4.91
(mt,1H:13位のH);4.93(ブロードd,J=10Hz,1H:5
位のH);5.64(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.54(s,1H:
10位のH);7.47(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);
7.61(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.11(d,
J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-1β,10β-ジヒドロキシ-7β,13
α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキソ-11-タキセンは
、以下のように製造できる:
907mgの4α-ブタノイルオキシ-1β,2α-カルボナト-7β,13α-ビス(トリエチ
ルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-11-タキ
セン溶液(50cm3の無水テトラヒドロフラン中)に、約-78℃の温度で、2.34cm3の1
M フェニルリチウム溶液(テトラヒドロフラン中)を加える。反応混合物を1時間
、約-78℃で撹拌し、続いて10cm3の飽和塩化アンモニウム水溶液を加える。約20
℃の温度で、20cm3の飽和塩化アンモニウム溶液および50cm3のジクロロメタンを
加える。有機相を相の沈降が生じた後に分離し、10cm3の飽和塩化ナトリウム水
溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして減
圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。1.3gの生成物が得られ、この生成物を直径
5cmのカラムに充填された150gのシリカ(0.063−0.2mm)でクロマトグラフィーに
より精製し、酢酸エチル/シクロヘキサン混合物(容量で10/90)で溶出し、18cm3
の画分を集める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ、そして減圧下(2.7kPa
)、40℃で濃縮乾固する。906mgの2α-ベンゾイルオキシ-4α-ブタノイルオキシ-
1β,10β-ジヒドロキシ-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポ
キシ-9-オキソ-11-タキセンを白色泡沫状で得、その物理特性は以下の通りであ
る:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.56お
よび0.67(2mts,各6H:エチルのCH2);0.95および1.03(2
t,J=7.5Hz,各9H:エチルのCH3);1.08(s,3H:CH3);
1.10(t,J=7.5Hz,3H:プロ
ピルのCH3);1.18(s,3H:CH3);1.60(s,1H:1位のOH
);1.73(s,3H:CH3);1.84(mt,2H:プロピルのCH2);
1.91および2.48(2mts,各1H:6位のCH2);2.03(s,3H
:CH3);2.11および2.22(2dd,J=16および9Hz,各1H:
14位のCH2);2.58(mt,2H:プロピルのOCOCH2);3.87(
d,J=7Hz,1H:3位のH);4.18および4.32(2d,J=9Hz
,各1H:20位のCH2);4.28(d,J=2Hz,1H:10位のOH)
;4.42(dd,J=10.5および6.5Hz,1H:7位のH);4.93(
ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);4.98(t,J=9Hz,1
H:13位のH);5.17(d,J=2Hz,1H:10位のH);5.62(
d,J=7Hz,1H:2位のH);7.49(t,J=7.5Hz,2H:OC
OC6H5メタ−H);7.61(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−
H);8.12(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
4α-ブタノイルオキシ-1β,2α-カルボナト-7β,13α-ビス(トリエチルシリル
オキシ)-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-11-タキセンは、
以下のように製造できる:
870mgの1β,2α-カルボナト-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20
-エポキシ-4α-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-11-タキセン溶
液(15cm3のジクロロメタン中)に、1.46gの4-ジメチルアミノピリジンおよび3.90
cm3の無水酪酸を加える。反応媒質を約42℃で45時間加熱する。50cm3の飽和塩化
ナトリウム水溶液および50cm3のジクロロメタンを加える。有機相を相の沈降が
生じた後に分離し、40cm3の
飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥
し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。2.0gの生成物が得ら
れ、この生成物を直径3cmのカラムに充填された170gのシリカ(0.063−0.2mm)で
クロマトグラフィーにより精製し、酢酸エチル/シクロヘキサン混合物(容量で5
/95)で溶出し、15cm3の画分を集める。所望の生成物のみを含む画分を合わせ
、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。1.00gの4α-ブタノイルオキシ-
1β,2α-カルボナト-7β,13α-ジトリエチルシリルオキシ-5β,20-エポキシ-10
β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-11-タキセンを白色泡沫状で得、その物理特性
は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.50〜
0.70(mt,12H:エチルのCH2);0.90および1.10(mt,21
H:エチルのCH3およびプロピルのCH3);1.18(s,3H:CH3);1
.28(s,3H:CH3);1.73(mt,2H:プロピルのCH2);1.7
5(s,3H:CH3);1.92および2.59(2mts,各1H:6位のC
H2);2.13(s,3H:CH3);2.14および2.35〜2.45(それぞ
れ、ddおよびmt,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);2.3
5〜2.45(mt,2H:プロピルのOCOCH2);3.42(d,J=6.5
Hz,1H:3位のH);3.51(s,3H:OCH3);4.18(s,2H
:OCOCH2O);4.46(dd,J=10および6.5Hz,1H:7位の
H);4.50および4.63(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);
4.51(d,J=6.5Hz,1H:2位のH);4.93(ブロードd,J=
10Hz,1H:5位のH);5.02(ブ
ロードt,J=9Hz,1H:13位のH);6.51(s,1H:10位のH
)。実施例4
実施例3の方法を行い、そして2α-ベンゾイルオキシ-4α-フェニルアセトキ
シ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-
トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-
ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオネートから出発す
ることにより、2α-ベンゾイルオキシ-5β-20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-
メトキシアセトキシ-7β,8-メチレン-19-ノル-9-オキソ-4α-フェニルアセトキ
シ-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロ
キシ-3-フェニルプロピオネートを得、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ)1.24(s
,15H:CH3−CH3およびC(CH3)3);1.40(mt,1H:7位のH
);1.66および2.24(2dd,J=6および5HzならびにJ=10およ
び6Hz,各1H:19位のCH2);1.92(s,1H:1位のOH);1.
96(s,3H:CH3);2.07および2.46(それぞれ、ブロードdおよ
びdt,J=16HzおよびJ=16および4.5Hz,各1H:6位のCH2)
;2.32および2.54(それぞれ、ddおよびブロードdd,J=16および
9Hz,各1H:14位のCH2);3.24(mt,1H:2′位のOH);3
.53(s,3H:OCH3);3.90および4.14(2d,J=15Hz,各
1H:OCOCH2Ar);4.00および4.16(2d,J=9Hz,各1H
:20位のCH2);4.20および4.26(2d,
J=16Hz,各1H:OCOCH2O);4.23(d,J=7Hz,1H:3
位のH);4.55(ブロードd,J=4.5Hz,1H:5位のH);4.63
(mt,1H:2′位のH);5.31(AB型のみ,2H:3′位のHおよび
CONH);5.71(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.34(ブロード
t,J=9Hz,1H:13位のH);6.44(s,1H:10位のH):7.
10〜7.45(mt,10H:芳香族Hおよび3′位の芳香族H);7.51(
t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.63(t,J=7.5
Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.16(d,J=7.5Hz,2H:O
COC6H51オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ
-4α-フェニルアセトキシ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タキセ
ン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-3-フェ
ニルプロピオネートを製造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ)1.24(s
,6H:CH3);1.36(s,9H:C(CH3)3);1.74(s,1H,1
位のOH);1.87(s,3H:CH3);2.14(s,3H:CH3);2.
19および2.83(2mts,各1H:6位のCH2):2.39および2.48
(2ブロードdd,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);3.38
(d,J=4.5Hz,1H:2′位のOH);3.53(s,3H:OCH3)
;3.90および4.14(2d,J=15Hz,各1H:OCOCH2Ar);
4.0
1(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.11および4.20(2d,J=9
Hz,各1H:20位のCH2);4.17および4.25(2d,J=16Hz
,各1H:OCOCH2O);4.65(mt,1H:2′位のH);4.68(
ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.28(ブロードd,J=1
0Hz,1H:3′位のH);5.35(d,J=10Hz,1H:CONH)
;5.50(dd,J=10および7Hz,1H:7位のH);5.77(d,J
=7Hz,1H:2位のH);6.28(ブロードt,J=9Hz,1H:13
位のH);6.74(s,1H:10位のH);7.15〜7.45(mt,10
H:芳香族Hおよび3′位の芳香族H);7.51(t,J=7.5Hz,2H:
OCOC6H5メタ−H);7.66(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パ
ラ−H);8.08(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ
-4α-フェニルアセトキシ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タキセ
ン-13α-イル(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-メトキシフェニル)-
4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボキシレートを製造し、その特性は以下
の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;333°Kの温度,pp
mのδ):1.06(s,9H:CH3)3);1.12(s,3H:CH3);1.
24(s,3H:CH3);1.66(s,1H:1位のOH);1.83(s,
3H:CH3);1.86(s,3H:CH3);2.14および2.79(2mts
,各1H:6位のCH2);2.24
および2.30(2dd,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);3
.45および3.58(2d,J=15Hz,各1H:OCOCH2Ar);3.5
4(s,3H:OCH3);3.85(s,3H:ArOCH3);3.94(d,
J=7Hz,1H:3位のH);4.08および4.17(2d,J=9Hz,各
1H:20位のCH2);4.14および4.22(2d,J=16Hz,各1H
:OCOCH2O);4.59(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);
4.63(d,J=5.5Hz,1H:2′位のH);5.45(d,J=5.5H
z,1H:3′位のH);5.47(mt,1H:7位のH);5.72(d,J
=7Hz,1H:2位のH);6.14(ブロードt,J=9Hz,1H:13
位のH);6.34(s,1H:5′位のH);6.65(s,1H:10位のH
);6.94(d,J=8.5Hz,2H:OCH3に対してオルソ位の芳香族H
);7.20〜7.45(mt,12H:芳香族HおよびOCH3に対してメタ位
の芳香族Hおよび3′位の芳香族H;7.48(t,J=7.5Hz,2H:OC
OC6H5メタ−H);7.64(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−
H);7.98(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-1β,13α-ジヒドロキシ-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9
-オキソ-4α-フェニルアセトキシ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11
-タキセンを製造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):1.07(
s,3H:CH3);1.21(s,3H:CH3);1.64
(s,1H:1位のOH);1.87(s,3H:CH3);2.18(d,J=
4.5Hz,1H:13位のOH);2.20および2.88(2mts,各1H
:6位のCH2);2.30(s,3H:CH3);2.25〜2.35(mt,2
H:14位のCH2);3.52(s,3H:OCH3);3.90および3.97
(2d,J=15Hz,各1H:OCOCH2Ar);4.08(d,J=7Hz
,1H:3位のH);4.12および4.27(2d,J=9Hz,各1H:20
位のCH2);4.16および4.24(2d,J=16Hz,各1H:OCOC
H2O);4.80(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);4.92(
mt,1H:13位のH);5.55(dd,J=10および6.5Hz,1H:
7位のH);5.71(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.74(s,1H
:10位のH);7.25〜7.45(mt,5H:芳香族H);7.48(t,
J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.64(t,J=7.5Hz
,1H:OCOC6H5パラ−H);8.03(d,J=7.5Hz,2H:OCO
C6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-フェニルア
セトキシ-1β,7β,13α-トリヒドロキシ-11-タキセンを製造し、その特性は以下
の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ)1.12(s
,3H:CH3);1.14(s,3H:CH3);1.66(s,1H:1位のO
H);1.67(s,3H:CH3);1.84および2.56(2mts,各1H
:6位のCH2);2.11(s,3H:CH3);2.20〜2.45(2mts
,各1H:OH);2.35〜
2.42(2dd,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);3.54
(s,3H:OCH3);3.94(AB型のみ,J=15Hz,2H:OCOC
H2Ar);3.94(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.12および4.2
5(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.26(AB型のみ,J=
16Hz,2H:OCOCH2O);4.50(mt,1H:7位のH);4.8
7(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);4.96(mt,1H:1
3位のH);5.66(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.44(s,1H
:10位のH);7.25〜7.45(mt,5H:芳香族H);7.47(t,
J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.62(t,J=7.5Hz
,1H:OCOC6H5パラ−H);8.04(d,J=7.5Hz,2H:OCO
C6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-1β-ヒ
ドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-4α-フェニルアセトキシ-11-タキ
センを製造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.60お
よび0.72(2mts,各6H:エチルのCH2);0.94および1.05(2
t,J=7.5Hz,各9H:エチルのCH3);1.15(s,3H:CH3);
1.22(s,3H:CH3);1.66(s,3H:CH3);1.69(ブロー
ドs,1H:1位のOH);1.84および2.51(2mts,各1H:6位の
CH2);2.20(s,3H:CH3):2.24および2.36(2dd,J=
16および9Hz,各1H:14位のCH2);3.54(s,3H:OCH3)
;3.82お
よび3.96(2d,J=15Hz,各1H:OCOCH2Ar);3.89(d
,J=7Hz,1H:3位のH);4.06および4.16(2d,J=9Hz,
各1H:20位のCH2);4.20(AB型のみ,J=16Hz,2H:OCO
CH2O);4.52(dd,J=10および6Hz,1H:7位のH);4.7
9(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);4.96(ブロードt,J
=9Hz,1H:13位のH);5.66(d,J=7Hz,1H:2位のH)
;6.58(s,1H:10位のH);7.25〜7.45(mt,7H:芳香族
HおよびOCOC6H5メタ−H);7.61(t,J=7.5Hz,1H:OCO
C6H5パラ−H);8.00(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−
H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-1β,10β-ジヒドロキシ-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β
,20-エポキシ-9-オキソ-4α-フェニルアセトキシ-11-タキセンを製造し、その特
性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(600MHz;CDCl3;ppmのδ):0.53お
よび0.72(2mts,各6H:エチルのCH2);0.94および1.05(2
t,J=7.5Hz,各9H:エチルのCH3);1.10(s,3H:CH3);
1.20(s,3H:CH3);1.64(s,1H:1位のOH);1.70(s
,3H:CH3);1.86および2.45(2mts,各1H:6位のCH2);
2.10(s,3H:CH3);2.20および2.32(2dd,J=16および
9Hz,各1H:14位のCH2);3.80および3.96(2d,J=16H
z,各1H:OCOCH2Ar);3.95(d,J=7Hz,1H:3位のH)
;
4.07および4.17(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.29
(ブロードs,1H:10位のOH);4.43(dd,J=11および7Hz
,1H:7位のH);4.79(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH)
;5.03(ブロードt,J=9Hz,1H:13位のH);5.19(ブロード
s,1H:10位のH);5.63(d,J=7Hz,1H:2位のH);7.2
5〜7.45(mt,7H:芳香族HおよびOCOC6H5メタ−H);7.60(
t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.00(d,J=7.5
Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、1β,2α-カル
ボナト-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-10β-メトキ
シアセトキシ-9-オキソ-4α-フェニルアセトキシ-11-タキセンを製造し、その特
性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.61お
よび0.74(2mts,各6H:エチルのCH2);0.92および1.05(2
t,J=7.5Hz,各9H:エチルのCH3);1.20(s,3H:CH3);
1.30(s,3H:CH3);1.73(s,3H:CH3);1.83および2.
54(2mts,各1H:6位のCH2);2.18(s,3H:CH3);2.2
7および2.48(2dd,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);
3.50(d,J=6.5Hz,1H:3位のH);3.53(s,3H:OCH3
);3.65(AB型のみ,J=14Hz,2H:OCOCH2Ar);4.18
(AB型のみ,2H:OCOCH2O);4.45および4.53(2d,J=9
Hz,各1H:20位のCH2);4.46(mt,1H:7位のH)
;4.53(d,J=6.5Hz,1H:2位のH);4.68(ブロードd,J
=10Hz,1H:5位のH);5.06(ブロードt,J=9Hz,1H:1
3位のH);6.53(s,1H:10位のH);7.25〜7.45(mt,5
H:芳香族H)。実施例5
実施例3の方法を行い、そして2α-ベンゾイルオキシ-4α,10β-ビス(メトキ
シアセトキシ)-5β,20-エポキシ-1β,ヒドロキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメ
タンスルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボ
ニルアミノ-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオネートから出発することにより、
2α-ベンゾイルオキシ-4α,10β-ビス(メトキシアセトキシ)-5β,20-エポキシ-
1β-ヒドロキシ-7β,8-メチレン-19-ノル-9-オキソ-11-タキセン-13α-イル(2R,
3S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオネー
トを製造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;333°Kの温度,pp
mのδ):1.26(s,3H:CH3);1.29(s,3H:CH3);1.3
5(s,9H:C(CH3)3);1.42(mt,1H:7位のH);1.71お
よび2.29(それぞれ、ddおよびmt,J=6.5および5Hz,各1H:1
9位のCH2);1.81(s,1H:1位のOH);1.91(s,3H:CH3
);2.15および2.54(それぞれ、ブロードdおよびdt,J=16Hzお
よびJ=16および4.5Hz,各1H:6位のCH2);2.32(AB型のみ
,2H:14位のCH2);3.50および3.53(2s,各3H:OCH3);
3.60(mult.1H,2′位のOH);4.11および4.56(2
d,J=16Hz,各1H:OCOCH2O);4.12および4.31(2d,
J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.17(d,J=7Hz,1H:3位
のH);4.19および4.24(2d,J=16Hz,各1H:OCOCH2O
);4.67(mt,1H:2′位のH);4.78(d,J=4.5Hz,1H
:5位のH);5.29(ブロードd,J=10Hz,1H:3′位のH);5.
47(d,J=10Hz,1H:CONH);5.70(d,J=7Hz,1H
:2位のH);6.21(ブロードt,J=9Hz,1H:13位のH);6.4
4(s,1H:10位のH);7.30(t,J=7.5Hz,1H:3′位にお
ける芳香族のパラ−H);7.39(t,J=7.5Hz,2H:3′位における
芳香族のメタ−H);7.45(d,J=7.5Hz,2H:3′位における芳香
族のオルソ−H);7.51(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H
);7.61(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.12(
d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-4α,10β-ビス(メトキシアセトキシ)-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキ
シ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル
(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオ
ネートを製造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;333°Kの温度,pp
mのδ):1.22(s,3H:CH3);1.27(s,3H:CH3);1.3
8(s,9H:C(CH3)3);1.64(s,1H:
1位のOH);1.92(s,3H:CH3);2.11(s,3H:CH3);2
.25および2.92(2mts,各1H:6位のCH2);2.26および2.3
6(2dd,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);3.47および
3.52(2s,各3H:OCH3);3.66(ブロードs,1H:2′位のO
H);3.99(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.15および4.57(
2d,J=16Hz,各1H:OCOCH2O);4.19(AB型のみ,J=1
6Hz,2H:OCOCH2O);4.24および4.35(2d,J=9Hz,
各1H:20位のCH2);4.70(mt,1H:2′位のH);4.95(ブ
ロードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.29(ブロードd,J=10
Hz,1H:3′位のH);5.49(d,J=10Hz,1H:CONH);
5.53(dd,J=11および8Hz,1H:7位のH);5.76(d,J=
7Hz,1H:2位のH);6.18(ブロードt,J=9Hz,1H:13位
のH);6.74(s,1H:10位のH);7.30(t,J=7.5Hz,1
H:3′位における芳香族のパラ−H);7.38(t,J=7.5Hz,2H:
3′位における芳香族のメタ−H);7.45(d,J=7.5Hz,2H:3′
位における芳香族のオルソ−H);7.49(t,J=7.5Hz,2H:OCO
C6H5メタ−H);7.63(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H
);8.09(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-4α,10β-ビス(メトキシアセトキシ)-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキ
シ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキ
シ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシカルボニル-2-(4-メトキ
シフェニル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボキシレートを製造し、そ
の特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;333°Kの温度,pp
mのδ):1.10(s,9H:C(CH3)3);1.18(s,3H:CH3);
1.20(s,3H:CH3);1.64(s,1H:1位のOH);1.75(s
,3H:CH3);1.86(s,3H:CH3);2.12および2.26(2d
d,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);2.24および2.86
(2mts,各1H:6位のCH2);3.33および3.53(2s,3H:O
CH3);3.65および4.10(2d,J=16Hz,各1H:OCOCH2O
);3.83(s,3H:ArOCH3);3.86(d,J=7Hz,1H:3
位のH);4.14および4.20(2d,J=16Hz,各1H:OCOCH2
O);4.19および4.32(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);
4.72(ブロードd,J=4.5Hz,1H:2′位のH);4.89(ブロー
ドd,J=10Hz,1H:5位のH);5.46(mt,1H:3′位のH)
;5.45(dd,J=11および8Hz,1H:7位のH);5.69(d,J
=7Hz,1H:2位のH);5.94(ブロードt,J=9Hz,1H:13
位のH);6.40(ブロードs,1H:5′位のH);6.63(s,1H:1
0位のH);6.93(d,J=8.5Hz,2H:OCH3に対して芳香族オル
ソ−H;7.30〜7.45(mt,5H:3′位における芳香族H);7.38
(d,J=8.5Hz,2H:OCH3に対して芳香族メタ−H);7.48(t
,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.63(t,J
=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.08(d,J=7.5Hz,
2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-4α,10β-ビス(メトキシアセトキシ)-1β,13α-ジヒドロキシ-5β,20-
エポキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タキセンを製
造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):1.06(
s,3H:CH3);1.20(s,3H:CH3);1.61(s,1H:1位の
OH);1.89(s,3H:CH3):2.23(d,J=5Hz,1H:13
位のOH);2.20〜2.35および2.92(2mts,各1H:6位のCH2
);2.26(s,3H:CH3);2.32(d,J=9Hz,2H:14位の
CH2);3.52および3.58(2s,各3H:OCH3);4.04(d,J
=7Hz,1H:3位のH):4.19および4.32(2AB型のみ,J=16
Hz,各2H:OCOCH2O);4.20および4.38(2d,J=9Hz,
各1H:20位のCH2);4.82(mt,1H:13位のH);4.99(ブ
ロードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.55(d,J=10および7
Hz,1H:7位のH);5.69(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.7
3(s,1H:10位のH);7.51(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6
H5メタ−H);7.64(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H)
;8.13(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-4α,10β-ビス(メトキシアセトキシ)-5β,20-エポキ
シ-9-オキソ-1β,7β,13α-トリヒドロキシ-11-タキセンを製造し、その特性は
以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):1.11(
s,6H:CH3);1.63(s,1H:1位のOH);1.70(s,3H:
CH3);1.92および2.63(2mts,各1H:6位のCH2);2.08
(s,3H:CH3);2.20〜2.30(mt,3H:14位のCH2およびO
H);2.40(d,J=4Hz,1H:OH);3.54および3.59(2s
,各3H:OCH3):3.92(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.20
および4.35(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.24および
4.28(2AB型のみ,J=16Hz,各2H:OCOCH2O);4.50(
mt,1H:7位のH);4.86(mt,1H:13位のH);5.03(ブロ
ードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.65(d,J=7Hz,1H:
2位のH);6.44(s,1H:10位のH);7.49(t,J=7.5Hz
,2H:OCOC6H5メタ−H);7.63(t,J=7.5Hz,1H:OCO
C6H5パラ−H);8.14(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−
H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-4α,10β-ビス(メトキシアセトキシ)-7β,13α-ビス(トリエチルシリ
ルオキシ)-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-9-オキソ-11-タキセンを製造し、
その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.60お
よび0.70(2mts,各6H:エチルのCH2);0.94および1.02(2
t,J=7.5Hz,各9H:エチルのCH3);1.
12(s,3H:CH3);1.20(s,3H:CH3);1.64(s,1H:
1位のOH);1.70(s,3H:CH3);1.91および2.57(2mts
,各1H:6位のCH2);2.12(s,3H:CH3);2.13および2.2
3(2dd,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);3.53および
3.57(2s,各3H:OCH3);3.83(d,J=7Hz,1H:3位の
H);4.15および4.40(2d,J=16Hz,2H:OCOCH2O);
4.19(AB型のみ,J=16Hz,2H:OCOCH2O);4.21および
4.37(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.51(dd,J=
11および7Hz,1H:7位のH);4.93(t,J=9Hz,1H:13
位のH);5.02(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.64(
d,J=7Hz,1H:2位のH);6.56(s,1H:10位のH);7.4
8(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.63(t,J=7
.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.19(d,J=7.5Hz,2H
:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-1β,10β-ジヒドロキシ-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β
,20-エポキシ-4α-メトキシアセトキシ-9-オキソ-11-タキセンを製造し、その特
性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.57お
よび0.69(2mts,各6H:エチルのCH2);0.94および1.03(2
t,J=7.5Hz,各9H:エチルのCH3);1.09(s,3H:CH3);
1.17(s,3H:CH3);1.58(s,1H:1位のOH);1.75s,
3H:CH3);1.93および2.4
9(2mts,各1H:6位のCH2);2.03(s,3H:CH3);2.09
および2.18(2dd,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);3
.57(s,3H:OCH3);3.88(d,J=7Hz,1H:3位のH);
4.16および4.40(2d,J=16Hz,各1H:OCOCH2O);4.2
0および4.36(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.28(ブ
ロードs,1H:10位のOH);4.42(mt,1H:7位のH);4.97
(t,J=9Hz,1H:13位のH);5.01(ブロードd,J=10Hz
,1H:5位のH);5.17(ブロードs,1H:10位のH);5.62(d
,J=7Hz,1H:2位のH);7.47(t,J=7.5Hz,2H:OCO
C6H5メタ−H);7.61(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H
):8.18(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、4α,10β-ビ
ス(メトキシアセトキシ)-1β,2α-カルボナト-7β,13α-ビス(トリエチルシリル
オキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキソ-11-タキセンを製造し、その特性は以下の通
りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.60お
よび0.68(2mts,各6H:エチルのCH2);0.92および1.01(2
t,J=7.5Hz,各9H:エチルのCH3);1.19(s,3H:CH3);
1.27(s,3H:CH3);1.75(s,3H:CH3);1.91および2.
63(2mts,各1H:6位のCH2);2.08および2.41(2dd,J
=16および9Hz,各1H:14位のCH2);2.12(s,3H:CH3)
;3.44(d,J
=6.5Hz,1H;3位のH);3.46および3.50(2s,各3H:OC
H3);4.06および4.14(2d,J=16Hz,各1H:OCOCH2O)
;4.16(s,2H:OCOCH2O);4.46(dd,J=10および7H
z,1H:7位のH);4.50および4.66(2d,J=9Hz,各1H:2
0位のCH2);4.51(d,J=6.5Hz,1H:2位のH);4.99(m
t,1H:13位のH);5.00(ブロードd,J=10Hz,1H:5位の
H);6.51(s,1H:10位のH)。実施例6
実施例3の方法を行い、そして2α-ベンゾイルオキシ-4α-シクロプロパノイ
ルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-9-オキソ-10β-メトキシアセトキシ
-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-t
ert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオネートから出
発することにより、2α-ベンゾイルオキシ-4α-シクロプロパノイルオキシ-5β
,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-7β,8-メチレン-19-ノ
ル-9-オキソ-11-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ
-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオネートを製造し、その特性は以下の通りであ
る:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;333°K見当の温度,
ppmのδ):0.80〜1.40(mt,4H:シクロプロピルのCH2CH2)
;1.30(s,6H:CH3);1.35(s,9H:C(CH3)3);1.30〜
1.40(mt,1H:7位のH);1.70および2.23(2dd,それぞれ
、J=6および5.5Hzならびに
J=10および5.5Hz,各1H:19位のCH2);1.80(mt,1H:
シクロプロピルのCH);1.85(s,1H:1位のOH);1.86(s,3
H:CH3);2.11および2.44(それぞれ、ブロードdおよびdt,J=
16HzおよびJ=16および4.5Hz,各1H:6位のCH2);2.34お
よび2.50(2dd,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);3.
22(d,J=4Hz,1H:2′位のOH);3.52(s,3H:OCH3)
;4.08および4.28(2d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.1
3(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.16および4.24(2d,J=1
6Hz,各IH:OCOCH2O);4.62(d,J=4.5Hz,1H:5位
のH);4.70(ブロードd,J=4Hz,1H:2′位のH);5.28(A
B型のみ,2H:H3′およびCONH);5.70(d,J=7Hz,1H:
2位のH);6.23(ブロードt,J=9Hz,1H:13位のH);6.42
(s,1H:10位のH);7.20〜7.45(mt,5H:3′位の芳香族H
);7.52(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.61(
t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.14(d,J=7.5
Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-4α-シクロプロパノイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10
β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-11
-タキセン-13α-イル(2R,3S)-3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-
3-フェニルプロピオネートを製造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.85〜
1.40(mt,4H:シクロプロピルのCH2CH2);1.22(s,3H:C
H3);1.24(s,3H:CH3);1.39(s,9H:C(CH3)3);1.
70(s,1H:1位のOH);1.83(mt,1H:シクロプロピルのCH
);1.88(s,3H:CH3);2.05(s,3H:CH3);2.23およ
び2.84(2mts,各1H:6位のCH2);2.34および2.42(2dd
,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);3.35(d,J=5.5
Hz,1H:2′位のOH);3.52(s,3H:OCH3);3.96(d,
J=7Hz,1H:3位のH);4.16および4.25(2d,J=16Hz,
各1H:OCOCH2O);4.17および4.28(2d,J=9Hz,各1H
:20位のCH2);4.72(mt,1H:2′位のH);4.81(ブロード
d,J=10Hz,1H:5位のH);5.28(ブロードd,J=10Hz,
1H:3′位のH);5.36(d,J=10Hz,1H:CONH);5.48
(dd,J=10.5および7Hz,1H:7位のH);5.72(d,J=7H
z,1H:2位のH);6.11(mt,1H:13位のH);6.71(s,1
H:10位のH);7.25〜7.45(mt,5H:3′位の芳香族H);7.
52(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.65(t,J=
7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.08(d,J=7.5Hz,2
H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-4αシクロプロパノイルオキシ-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β
-メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメ
タンスルホニルオキシ-11-タキセン-13α-イル(2R,4S,5R)-3-tert-ブトキシカル
ボニル-2-(4-メトキシフェニル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボキシ
レートを製造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ)0.50〜1
.50(mt,5H:CHおよびシクロプロピルのCH2);1.04(s,9H
:C(CH3)3);1.17(s,3H:CH3);1.19(s,3H:CH3);
1.65(s,1H:1位のOH);1.72(s,3H:CH3);1.84(s
,3H:CH3);2.14および2.32(2dd,J=16および9Hz,各
1H:14位のCH2);2.16および2.79(2mts,各1H:6位のC
H2);3.52(s,3H:OCH3);3.82(s,3H:ArOCH3);
3.86(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.11および4.24(2d,
J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.15および4.22(2d,J=1
6Hz,各IH:OCOCH2O);4.60(d,J=4.5Hz,1H:2′
位のH);4.74(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.44(
dd,J=10.5および8Hz,1H:7位のH);5.50(mt,1H:3
′位のH);5.67(d,J=7Hz,1H:2位のH);5.88(mt,1
H:13位のH);6.41(mult.,1H:5′位のH);6.61(s,
1H:10位のH);6.92(d,J=8.5Hz,2H:OCH3に対してオ
ルソ位の芳香族H);7.38(d,J=8.5Hz,2H:OCH3に対してメ
タ位の芳香族H);7.25〜7.45(mt,5H:3′位の芳香族H);7.
49(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.63(t,J=
7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8.02
(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-4α-シクロプロパノイルオキシ-1β,13α-ジヒドロキシ-5β,20-エポ
キシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオ
キシ-11-タキセンを製造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;333°Kの温度,pp
mのδ):0.90〜1.40(mt,4H:シクロプロピルのCH2CH2);1
.10(s,3H:CH3);1.22(s,3H:CH3);1.61(s,1H
:1位のOH);1.70〜1.85(mt,2H:シクロプロピルのCHおよび
13位のOH);1.90(s,3H:CH3);2.22および2.86(2mt
s,各1H:6位のCH2);2.26(s,3H:CH3);2.36(d,J=
9Hz,2H:14位のCH2);3.52(s,3H:OCH3);4.05(d
,J=7Hz,1H:3位のH);4.14および4.22(2d,J=16Hz
,各1H:OCOCH2O);4.20および4.36(2d,J=9Hz,各1
H:20位のCH2);4.84(mt,1H:13位のH);4.85(ブロー
ドd,J=10Hz,1H:5位のH);5.54(dd,J=11および8H
z,1H:7位のH);5.72(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.73
(s,1H:10位のH);7.51(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5
メタ−H):7.63(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8
.12(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-4α-シクロプロパノイルオキシ-1β,13α-ジヒドロキシ-5β,20-エポ
キシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-7β-トリフルオロメタンスルホニルオ
キシ-11-タキセンを製造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;333°Kの温度,pp
mのδ):0.90〜1.40(mt,4H:シクロプロピルのCH2CH2);1
.10(s,3H:CH3);1.22(s,3H:CH3);1.61(s,1H
:1位のOH);1.70〜1.85(mt,2H:シクロプロピルのCHおよび
13位のOH);1.90(s,3H:CH3);2.22および2.86(2mt
s,各1H:6位のCH2);2.26(s,3H:CH3);2.36(d,J=
9Hz,2H:14位のCH2);3.52(s,3H:OCH3);4.05(d
,J=7Hz,1H:3位のH);4.14および4.22(2d,J=16Hz
,各1H:OCOCH2O);4.20および4.36(2d,J=9Hz,各1
H:20位のCH2);4.84(mt,1H:13位のH);4.85(ブロー
ドd,J=10Hz,1H:5位のH);5.54(dd,J=11および8H
z,1H:7位のH);5.72(d,J=7Hz,1H:2位のH);6.73
(s,1H:10位のH);7.51(t,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5
メタ−H);7.63(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5パラ−H);8
.12(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-ベンゾイ
ルオキシ-4α-シクロプロパノイルオキシ-7β,13α-ビス(トリ
エチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-1β-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキ
シ-9-オキソ-11-タキセンを製造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.60お
よび0.68(2mts,各6H:エチルのCH2);0.90〜1.35(mt,
4H:シクロプロピルのCH2CH2);0.94および1.03(2t,J=7.
5Hz,各9H:エチルのCH3);1.14(s,3H:CH3);1.20(s
,3H:CH3);1.64(s,1H:1位のOH);1.71(s,3H:C
H3);1.73(mt,1H:シクロプロピルのCH);1.87および2.50
(それぞれ、ブロ−ドddおよびmt;J=14および11Hz,各1H:6位
のCH2);2.11および2.29(2dd,J=16および9Hz,各1H:
14位のCH2);2.15(s,3H:CH3);3.53(s,3H:OCH3
);3.86(d,J=7Hz,1H:3位のH);4.14および4.26(2
d,J=9Hz,各1H:20位のCH2);4.19(AB型のみ,J=16H
z,2H:OCOCH2O);4.52(dd,J=11および7Hz,1H:7
位のH);4.84(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);4.95(
ブロードt,J=9Hz,1H:13位のH);5.65(d,J=7Hz,1
H:2位のH);6.56(s,1H:10位のH);7.50(t,J=7.5
Hz,2H:OCOC6H5メタ−H);7.62(t,J=7.5Hz,1H:O
COC6H5パラ−H);8.09(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オル
ソ−H)。
実施例3に記載したものと類似条件下で方法を行うことにより、2α-
ベンゾイルオキシ-4α-シクロプロパノイルオキシ-1β,10β-ジヒドロキシ-7β,
13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-9-オキソ-11-タキセンを
製造し、その特性は以下の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.58お
よび0.68(2mts,各6H:エチルのCH2);0.90〜1.35(mt,
4H:シクロプロピルのCH2CH2);0.94および1.03(2t,J=7.
5Hz,各9H:エチルのCH3);1.12(s,3H:CH3);1.22(s
,3H:CH3);1.59(s,1H:1位のOH);1.67(mt,1H:
シクロプロピルのCH);1.73(s,3H:CH3);1.90および2.44
(2mts,各1H:6位のCH2);2.06(s,3H:CH3);2.10お
よび2.25(2dd,J=16および9Hz,各1H:14位のCH2);3.
91(d,J=7Hz,1H:3位のH):4.16および4.26(2d,J=
9Hz,各1H:20位のCH2);4.28(d,J=1.5Hz,1H:10
位のOH);4.42(dd,J=11および6Hz,1H:7位のH);4.8
4(ブロードd,J=10Hz,1H:5位のH);5.00(t,J=9Hz
,1H:13位のH);5.16(d,J=1.5Hz,1H10位のH);5.
62(d,J=7Hz,1H:2位のH);7.50(t,J=7.5Hz,2H
:OCOC6H5メタ−H);7.62(t,J=7.5Hz,1H:OCOC6H5
パラ−H);8.09(d,J=7.5Hz,2H:OCOC6H5オルソ−H)。
1β,2α-カルボナト-4α-シクロプロパノイルオキシ-7β,13α-ビス(トリエ
チルシリルオキシ)-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-11-
タキセンは、以下のようにして製造できる:
100mgの1β,2α-カルボナト-7β,13α-ビス(トリエチルシリルオキシ)-5β,
20-エポキシ-4α-ヒドロキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-11-タキセン
溶液(7cm3のテトラヒドロフラン中)に、約-30℃の温度で、345μlのリチウムヘ
キサメチルジシラザン(ヘキサン中)を滴下する。反応混合物をこの温度で15分間
撹拌し、続いて39μlのシクロプロパノイルクロライドを滴下する。反応混合物
を約0℃で30分間撹拌し、続いて1cm3の飽和塩化アンモニウム溶液および50cm3
のジクロロメタンを加えることにより加水分解する。有機相を相の沈降が生じた
後に分離し、40cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、そして次に硫酸マ
グネシウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。
120mgの生成物を得、この生成物を直径2cmのカラムに充填された70gのシリカ(0.
063−0.2mm)でクロマトグラフィーにより精製し、酢酸エチル/シクロヘキサン
混合物(容量で20/80)で溶出し、そして10cm3の画分を集める。所望の生成物の
みを含む画分を合わせ、そして減圧下(2.7kPa)、40℃で濃縮乾固する。31mgの1
β,2α-カルボナト-4α-シクロプロパノイルオキシ-7β,13α-ビス(トリエチル
シリルオキシ)-5β,20-エポキシ-10β-メトキシアセトキシ-9-オキソ-11-タキ
センを白色泡沫状で得、その物理特性は次の通りである:
−1H NMRスペクトル(400MHz;CDCl3;ppmのδ):0.60お
よび0.66(2mts,各6H:エチルのCH2);0.90〜1.35(mt,
4H:シクロプロピルのCH2CH2);0.92および1.02(2t,J=7.
5Hz,各9H:エチルのCH3);1.19(s,3H:CH3);1.29(s
,3H:CH3);1.60(s,1H:1位のOH);1.62(mt,1H:
シクロプロピルのCH);
1.73(s,3H:CH3);1.88および2.57(それぞれ、ブロードdd
およびmt,J=15および10Hz,各1H:6位のCH2);2.15(s,
3H:CH3);2.19および2.37(2dd,J=16および9Hz,各1
H:14位のCH2);3.48(d,J=7Hz,1H:3位のH);3.51
(s,3H:OCH3);4.16(s,2H:OCOCH2O);4.44(mt
,1H:7位のH);4.45および4.54(2d,J=9Hz,各1H:20
位のCH2);4.49(d,J=7Hz,1H:2位のH);4.85(ブロー
ドd,J=10Hz,1H:5位のH);5.02(ブロードt,J=9Hz,
1H:13位のH);6.52(s,1H:10位のH)。
Zが一般式(II)を表す場合の一般式(I)の新規生成物は、異常な細胞増殖
に対して重要な阻害活性を表し、そして異常な細胞増殖に付随する病理学的状態
を有する患者を処置することを可能にする治療的特性を有する。病理学的状態に
は、制限するわけではないが筋肉、骨または結合組織、皮膚、脳、肺、生殖器、
リンパまたは腎臓系、胸部または血液細胞、肝臓、消化系、膵臓および甲状腺ま
たは副腎を含んで成る種々の組織および/または器官の悪性または良性細胞の異
常な増殖を含む。これらの病理学的状態にはまた、乾癬、固形腫瘍、卵巣、胸部
、脳、前立腺、結腸、胃、腎臓または睾丸の癌、カポジ肉腫、胆管癌、絨毛癌、
神経芽腫、ウィルムス腫瘍(Wilms'tunour)、ボジキン病(Hodgkin's disease)、
黒色腫、多発性黒色腫、慢性リンパ性白血病、ならびに急性および慢性の顆粒球
リンパ腫(granulocytic lymphoms)も含む。本発明の新規生成物は、特に卵巣癌
の処置に有用である。本発明の生成物はまた、これらの病理学的状態の発生また
は再発を防止または遅らせるために、
あるいはこれらの病理学的状態の処置のために使用できる。
本発明の生成物は、選択した投与経路、特に好ましくは非経口経路に適合した
様々な形態で患者に投与できる。非経口経路を介した投与は、静脈内、腹腔内、
筋肉内または皮下投与を含んで成る。腹腔または静脈内投与がより特別に好まし
い。
また本発明は、ヒトまたは獣医学的治療に使用するために適する、少なくとも
1つの一般式(I)の生成物を十分量で含む製薬学的組成物を含んで成る。この
組成物は、1つ以上の製薬学的に許容しうる補助薬、賦形薬または補形薬を使用
して、常法に従い調製できる。適当な賦形薬は、希釈剤、滅菌水性媒質および様
々な非−毒性溶媒を含む。組成物は好ましくは、乳化剤、色素、保存剤または安
定化剤を含んでよい注射用溶液の水溶液または懸濁液状態で提供される。
補助薬または補形薬の選択は、生成物の可溶性および化学特性、特定の投与様
式ならびに良好な製薬学的プラクティスにより決定される。
水性または非水性滅菌溶液または懸濁液は、非経口投与に使用できる。非水性
溶液または懸濁液を調製するために、オリーブ油、ゴマ油のような天然の植物性
油、または流動パラフィン、あるいはオレイン酸エステルのような注射用有機エ
ステルを使用できる。滅菌水溶液は、水に溶解された製薬学的に許容しうる塩溶
液から成ることができる。この水溶液は、pHが正しく調整され、そしてこの溶
液が例えば十分量の塩化ナトリウムまたはグルコースを用いて等張に作成される
ならば、静脈投与に適する。滅菌は加熱により、または組成物に悪影響を及ぼさ
ない他の任意の手段により行うことができる。
本発明の組成物に入るすべての生成物は純粋で、かつ使用する量で非
−毒性でなければならないことは明らかであると考える。
組成物は少なくとも0.01%の治療的に活性な生成物を含むことができる。組成
物中の活性生成物の量は、適当な投与量が処方できるようなものである。この組
成物は非経口経路を介する投与について、好ましくは単回の投与量がおよそ0.01
-1000mgの活性化合物を含むように調製することができる。
この治療的処置は、抗新生物薬剤、モノクローナル抗体、免疫療法または放射
療法または生物応答モディファイヤーを含む他の治療的処置と同時に行うことが
できる。応答モディファイヤーは、制限する訳ではないが、リンホカインおよび
インターロイキン、インターフェロン(α、βまたはδ)およびTNFのような
サイトカインを含む。異常な細胞増殖による疾患の処置に有用な他の化学療法剤
は、制限するわけではないが、例えばメクロレタミン、シクロホスファミド、メ
ルファランおよびクロラムブシルを初めとするナイトロジェンマスタード、例え
ばブスルファンを初めとするアルキルスルホネート、例えばカルムスチン、ロム
スチン、セムスチンおよびストレプトゾシンを初めとするニトロソウレア、例え
ばダカルバジンを初めとするトリアジンのようなアルキル化剤、例えばメトトレ
キセートを初めとするギ酸類似体、例えばフルオロウラシルおよびシタラビンを
初めとするピリミジン類似体、例えばメルカプトプリンおよびチオグアニンを初
めとするプリン類似体のような抗代謝物質、例えばビンブラスチン、ビンクリス
チンおよびベンデシンを初めとするビンカアルカノイドのような天然生成物、例
えばエトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、ダクチノマ
イシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、ピリカマイシンお
よ
びマイトマイシンのような抗生物質、例えばL-アスパラギナーゼのような酵素、
例えばシスプラスチンのような白金配位錯体、ヒドロキシウレアのような置換ウ
レア、例えばプロカルバジンのようなメチルヒドラジン誘導体のような様々の薬
剤、ミトタンおよびアミノグルテチミドのような副腎皮質抑制剤、例えばプレド
ニソンを初めとする副腎皮質ホルモン、例えばヒドロキシプロゲステロンカプロ
レート、メトキシプロゲステロンアセテートおよびメゲステロールアセテートを
初めとするプロゲスチン、例えばジエチルスチルベストロールおよびエチニルエ
ストラジオールを初めとするエストロゲン、タモキシフェンを初めとする抗エス
テロゲン、例えばテストステロンプロピオネートおよびフルオキシメステロンを
初めとするアンドロゲンのようなホルモンおよびアンタゴニスト含む。
本発明の方法を行うために使用する投与量は、予防的処置または最大の治療応
答が可能な量である。投与量は投与形態、選択した特定の生成物および処理すべ
き個体の個人的な特徴に従い変動する。一般的に投与量は、異常な細胞増殖によ
る疾患の処置に治療的に有効な量である。本発明の生成物は、所望の治療効果を
得るために必要な頻度で投与できる。患者の中には比較的高いまたは低い投与量
に迅速に反応することもあり、そして次いで低いまたはゼロの維持投与量が必要
である。一般的に低い投与量が処置の開始で使用され、そして必要に応じて投与
量を増加して投与することが最適な効果が得られるまで行われるだろう。他の患
者には、問題の患者の病理学的必要性に応じて、1日に1−8回、好ましくは1
−4回の維持投与量が必要かもしれない。特別な患者には1日に1−2回のみの
投与を要することも可能である。
ヒトの場合に、投与量は一般的に0.01−200mg/kgの間である。腹腔経路を介し
て、投与量は一般的に0.1−100mg/kgの間、そして好ましくは0.5−50mg/kgの間
、そしてさらに一層特別には1−10mg/kgの間である。静脈経路を介して、投与量
は一般的に0.1−50mg/kgの間、そして好ましくは0.1−5mg/kgの間、そしてさら
に一層特別には1−2mg/kgの間である。最適な投与量を選択するために、投与経
路、患者の体重、一般的な健康状態および年齢、ならびに処置の効果に影響を及
ぼすすべての因子を考慮しなければならないと考えられる。
以下の実施例は本発明の組成物を具体的に説明するものである。実施例
実施例1で得られた40mgの生成物を、1cm3のEmulpor EL 20および1cm3のエ
タノールに溶解し、そして溶液を18cm3の生理血清で希釈する。
組成物を潅流により1時間にわたって生理溶液に導入することにより投与する
。
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(72)発明者 コメルソン, アラン
フランス・エフ−94400ビトリ−シユール
−セーヌ・リユシヤルル−フロケ1ビス
(72)発明者 テリエ, コリヌ
フランス・エフ−93190リブリ−ガルガ
ン・ブールバールドシヤンジ32ビス
(72)発明者 ズツコ, マルテイヌ
フランス・エフ−94320テイエ・リユアド
リヤン−テシエ24